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JP2008501364A - 機能的に連結されたrgg遺伝子及びgtfgプロモーターを含む発現系 - Google Patents

機能的に連結されたrgg遺伝子及びgtfgプロモーターを含む発現系 Download PDF

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JP2008501364A
JP2008501364A JP2007527561A JP2007527561A JP2008501364A JP 2008501364 A JP2008501364 A JP 2008501364A JP 2007527561 A JP2007527561 A JP 2007527561A JP 2007527561 A JP2007527561 A JP 2007527561A JP 2008501364 A JP2008501364 A JP 2008501364A
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JP2007527561A
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ワレン,トラビス,ケー.
ジョーンズ,ケヴィン,エフ.
ハルビー,デニス,イー.
Original Assignee
シガ テクノロジーズ,インコーポレーテッド
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Abstract

ストレプトコッカス・ゴルドニー、その他のストレプトコッカス株、及びその他の細菌によるC−リピート領域(CRR)の産生を増強するために使用され得るプラスミドに基づく発現系が提供される。この系は、常在性の大腸菌又はストレプトコッカスのシャトルプラスミドpVA838からのCRRの合成及び分泌を駆動するため、正の調節遺伝子rggと組み合わせられたgtfGのプロモーター及び分泌シグナル配列を利用する。大腸菌から単離されたこのプラスミドは、S.ゴルドニーに容易に導入され、至適条件下で、分泌されるタンパク質の濃度を、表面タンパク質発現系(SPEX)による産生と比べてほぼ10倍増加させた。

Description

(配列表の参照)
添付の配列表は、参照により完全に本明細書に組み込まれる。
大腸菌(Escherichia coli)に基づく発現系は、異種タンパク質産物の作製のために広く使用されている。しかしながら、これらの発現系は、大腸菌タンパク質分解酵素による分解に対して感受性であるか、封入体内に発現されるか、又は許容されないほど低いレベルで産生される、特定のタンパク質の作製にとっては限られた有用性を保有している。従って、タンパク質の天然の生物学的活性を維持しており、容易に多量に入手される組換えタンパク質を作製する必要性が残っている。
多数の態様の中でも特に、異種のタンパク質及びポリペプチドの発現を増強するために常在性プラスミドが利用される新規の発現系が、本発明において提供される。一つの例において、異種抗原BH4XCRRがS.ゴルドニー(gordonii)において発現される。この系を使用する場合、例えば、調節遺伝子rggが、BH4XCRRの発現を誘導するために利用され、BH4XCRR構造遺伝子のGTF分泌シグナル配列との融合により、分泌が促進される。従って、rgg遺伝子(調節遺伝子)の産物が、次に、調節される遺伝子GTFを調節する。また、タンパク質の産生を許容し、その精製を促進する既知組成培地も提供される。
PLEX系は、大腸菌において発現された場合に大部分が分解される完全なタンパク質産物BH4XCRRの発現のために有用であることが判明した(実施例1参照)。PLEXは、大腸菌による発現が困難な他の異種タンパク質産物の作製のための、用途の広い系である。PLEXはSPEX発現系と適合性であるため、個々のタンパク質又は複数のタンパク質を発現させるために、両方の系が単一のクローンにおいて利用され得る。PLEXは、ストレプトコッカス・ゴルドニー(Streptococcus gordonii)の表面における異種抗原の発現のための有用なツールとしても役立ち、それは、次いで、例えばワクチンベクターとして使用され得る。他の細菌の種及び株も使用され得る。
機能的に連結されたrgg遺伝子、gtfGプロモーター、及び目的のポリペプチドをコードする核酸を含む核酸が、本発明において提供される;目的のポリペプチドは、合成された場合、目的のポリペプチド及びGTFシグナル配列の融合タンパク質である。目的のポリペプチドは、さらに、目的のポリペプチドのカルボキシ末端にアミノ酸配列LPXTG(配列番号:24)を含み得る。遺伝子、gtfGプロモーター、及び/又はGTFシグナル配列は、好ましくはストレプトコッカスに由来するが、別の細菌株に由来してもよい。好ましい細菌はS.ゴルドニーである。目的のポリペプチドには、抗原、抗体、抗体の免疫原性断片、酵素、又は本明細書に記載されたその他の任意のタンパク質が含まれ、低分子ペプチド及び薬学的薬剤も含まれ得るが、これらに限定されない。好ましい目的のポリペプチドは、BH4XCRRと表記されるもの、及び免疫原性薬学的組成物(例えば、ワクチン)において使用され得るその他のポリペプチドである。好ましくは、調節遺伝子(rgg遺伝子)は、GTFシグナル配列と同一の生物に由来する。例えば、rgg遺伝子及びGTFシグナル配列の両方が、S.ゴルドニー又は他のストレプトコッカスに由来するであろう。しかしながら、一つの種の調節遺伝子rgg遺伝子が、例えば、他の細菌種の密接に関連したGTFシグナル配列に適合し得ることも企図される。
免疫原性薬学的組成物において使用される場合、好ましくは、組成物は、薬学的に許容される担体、賦形剤等を含有している。免疫応答を強化することを目的とした薬学的組成物の形態の場合、組成物は、さらにアジュバントを含み得る。
目的のポリペプチドをコードする核酸の部分は、精製ポリペプチドをコードする第二の配列をさらに含み得る。例えば、グルタチオン−s−トランスフェラーゼ(GST)及び赤血球凝集素(HA)などの精製を補助するタンパク質が含まれるが、これらに限定されない。好ましくは、精製ポリペプチドは、目的のタンパク質が精製ポリペプチドから切断され得るよう、切断可能なドメインを含む。精製及び/又は検出を促進するために使用され得るその他の配列には、BH4XCRR配列のカルボキシ末端に融合されるであろう6X−ヒスチジンタグ及びフラグ(Flag)タグが含まれるが、これらに限定されない。
別の態様は、ベクターに機能的に組み込まれた目的の核酸を有する。これらのベクターは、エッシェリヒア(Escherichia)及び/又はストレプトコッカスのレプリコンなどの適当なレプリコンをさらに含み得る。好ましいレプリコンは、例えば大腸菌からの回収可能なDNAの量を増強するために、より高いプラスミドコピー数を提供するものであり得る。プラスミドコピー数を増加させることにより、各細胞の中の産生関連遺伝子の数の最大化の結果として、相応じて異種産物の量が増加する。
ベクターは、一つまたはそれ以上のポリリンカー及び/又は抗生物質選択遺伝子をさらに含み得る。好ましいポリリンカーは、一つまたはそれ以上のKpnI及び/又はEcoRIの制限部位を有し得るプラスミドへの異種遺伝子及び/又は融合遺伝子のクローニングを促進するため、KpnI及びEcoRIの制限部位の間に挿入されるであろう。ベクターは、宿主細胞における複製及びポリペプチド発現が可能である。適当な抗生物質遺伝子には、クロラムフェニコール(既に存在しているのでなければ、エリスロマイシン)、カナマイシン(例えば、ネオマイシン)、テトラサイクリン(tetR)、アンピシリン(AmpR)、及び/又はカルベニシリンが含まれ得る。
本発明の別の態様は、宿主細胞において形質転換又はトランスフェクトされた発現可能なベクターを有する。形質転換のための好ましい生物には、エッシェリヒア、ストレプトコッカス、ラクトコッカス(Lactococcus)、ラクトバチルス(Lactobacillus)の細菌、特に、大腸菌、S.ゴルドニー、L.ラクチス(lactis)、及びラクトバチルス種が含まれる。さらなる態様において、宿主細胞は、表面タンパク質発現(SPEX)ベクターにより共形質転換又はコトランスフェクトされ得る。共形質転換/コトランスフェクトされた、とは、SPEXベクター及びPLEXベクターを含むベクターが同時に挿入された宿主細胞、又は一つのベクターがまず挿入され、続いて第二のベクターがトランスフェクトされた宿主細胞を意味する。
別の態様は、目的のポリペプチドの精製を企図する。ポリペプチドは、培養された宿主細胞の上清から精製され得る。又は、目的のポリペプチドがLPXTG(配列番号:24)アンカリングモチーフを発現する場合、目的のポリペプチドは、抗原として使用するため細胞壁と組み合わせて収集され得る。好ましくは、目的のポリペプチドは実質的に精製されたポリペプチドである。実質的に精製された、とは、タンパク質がPAGEを介して分離された場合、ゲルのクーマシー染色の後に、目的のタンパク質のみが観察されることを意味する。
さらに、別の態様は、
(a)目的のポリペプチドをコードする請求項1の核酸をベクターと機能的に連結すること;
(b)ベクターを宿主細胞に挿入すること;
(c)目的のポリペプチドが合成される条件の下で核酸を発現する宿主細胞を培養すること;及び
(d)目的のポリペプチドを単離し精製すること
を含む、宿主細胞において目的の異種ポリペプチドを合成する方法を企図する。
本法は、任意の宿主細胞を使用し得るが、好ましくは、宿主細胞はストレプトコッカス又はエッシェリヒア、ストレプトコッカス、ラクトコッカス、及びラクトバチルスの宿主細胞である。本法は、第二の目的のポリペプチドを含む表面タンパク質発現(SPEX)ベクターにより宿主細胞を共形質転換又はコトランスフェクトする工程をさらに含み得る。
図面は例示的なものに過ぎず、本発明を限定するものと解釈されるべきではない。
プラスミド由来発現(PLasmid-borne EXpression)(PLEX)系は、異種タンパク質産物の産生のために有用な技術である。これは、特定の内因性遺伝子及び異種遺伝子並びに目的のポリペプチドを発現する核酸を、適当なプラスミドベクターに挿入することにより達成され;次いで、ベクターはグラム陽性菌S.ゴルドニーに形質転換される。産生を促進する特定の挿入された配列、及び常在性プラスミド上へのそれらの配置の両方により、本発明は、独特のものとして、以前に確立された発現系から区別される。
典型的なインビトロ培養条件を使用した増殖の間、S.ゴルドニーは、培養上清に172kDaのグルコシルトランスフェラーゼ(GTF)を分泌する。正の調節遺伝子rggは、S.ゴルドニーにおいて同定された。プラスミド補完(plasmid complementation)法を使用してrggが過剰発現された場合、rgg遺伝子は培養上清中のGTF活性を増強する。
三つの遺伝因子――rgg、gtfGの部分、及び異種遺伝子配列が、目的の異種遺伝子産物の産生及び分泌のために必要とされる。異種遺伝子産物の発現は、gtfGのための内因性プロモーターにより駆動される。gtfGプロモーターからの発現は、Rggにより正に調節される。産物の分泌は、異種産物のGTFシグナル配列との融合により促進される。
これらの遺伝因子は、本発明の目的のため、適切なプラスミドへ挿入された。この役割のため選択されたプラスミドは、アメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC)から公に入手可能なpVA838である。このプラスミドを本願にとって適当なものにするその特徴には、遺伝材料の挿入のためのクローニング部位、形質転換体の検出のための抗生物質耐性マーカーの存在、並びに大腸菌及びストレプトコッカス両方のレプリコンの存在が含まれる。別のプラスミドベクターも利用され得る。また、付加的なクローニング部位を含む因子(ポリリンカー)、カラーセレクションのためのカセット、抗生物質耐性遺伝子(例えば、アンピシリン、クロラムフェニコール)、異なるポリメラーゼプロモーター(例えば、T7及びT4)、並びに精製のために使用される迅速なカラム精製及びその後のタンパク質の切断を可能にする付加的な融合タンパク質配列のための核酸を含むが、これらに限定されない、付加的な遺伝因子が、上記の三つの遺伝因子を含むベクター又はカセットに挿入されてもよい。
PLEX系は、標準的な分子生物学技術並びに伝統的な微生物学的実験装置及び試薬と共に容易に利用され得る。
PLEX系は、最も比較可能な既知の発現系である、表面タンパク質発現(Surface Protein Expression)(SPEX)系に比べて、モデルタンパク質BH4XCRRの発現において増強されたレベルを保有している。SPEX系は、米国特許第5,821,088号に詳細に記載されており、その内容は、参照により全ての目的のため完全に本明細書に組み込まれる。PLEX発現系は、以前に同定された至適増殖条件を使用して細菌が培養された場合、SPEXと比べて、ほぼ10倍の量のモデル産物BH4XCRRを培養上清中に分泌すると推定された。PLEX系を使用した場合の培養上清中のBH4XCRRの濃度は、以前に精製されたBH4XCRR標準濃度との比較により10mg/Lと推定された。
PLEX系は、さらに、従来の大腸菌発現系に関連したある種の限界を克服する。従来の大腸菌発現系は、封入体内に発現される産物、大腸菌タンパク質分解酵素の基質となる産物、又はその細菌による高レベルの発現を示し得ないものを含む、特定の遺伝子産物を発現する能力に関して限界がある。さらに、大腸菌により発現されたタンパク質産物が免疫学的に使用すべきものである場合、非意図的に目的のタンパク質産物と共に共精製される少量の内毒素が研究を複雑にし得るため、問題が生じる。PLEX系の使用は、内毒素を含有していないグラム陽性菌によりタンパク質が産生されるため、これらの問題を排除する。
PLEX系の適用は、S.ゴルドニーなどの細菌共生ベクターを使用して、抗原の発現を含むよう容易に拡張され得る。S.ゴルドニーなどの共生ベクターは、表面発現された異種抗原に対する免疫学的応答を生成させるために使用され得る。PLEXを使用した場合、異種産物のC末端へのLPXTG(配列番号:24)アンカリングモチーフの付加により、異種タンパク質は、分泌されるのではなく、S.ゴルドニーなどの共生ベクターの表面に固定され得る。さらに、S.ゴルドニーなどの共生ベクターを、複数のPLEX系プラスミドで形質転換することにより、複数の抗原が分泌型分子又は固定型分子のいずれかとして発現され得る。
BH4XCRRと名付けられた連鎖球菌サブユニットワクチン候補を作製するために、大腸菌発現ベクターを使用するための材料及び方法も、本明細書に記載される。BH4XCRRは、ストレプトコッカス・ピオゲネス(pyogenes)M6タンパク質由来の4個のC−リピート領域から構成されたおよそ45kDaの抗原である(図1)。これらの試みは、BH4XCRRが、大腸菌において発現された場合、分解に対して感受性であることを示した。しかしながら、それは、表面タンパク質発現(SPEX)系を使用すれば、グラム陽性S.ゴルドニーにより完全な形態で発現され分泌され得る。
SPEXを使用した場合、S.ゴルドニー染色体に相同的な領域、及びS.ピオゲネス由来のemm6.1遺伝子に相当する領域が構造遺伝子に隣接するよう、bh4xcrrなどの異種構造遺伝子が、(機能的に連結された)プラスミドpSMB104にクローニングされる(Myscofski et al.,1998 Protein Expression and Purification 14:409-417)。相同的な隣接領域は、P2プロモーターの下流への構造遺伝子の染色体組み込みを促進し、S.ピオゲネスM6タンパク質のN末端領域の16アミノ酸(aa)との異種遺伝子の融合は、分泌シグナル配列を提供する。SPEX系は、S.ピオゲネスM6タンパク質の誘導体(Myscofski et al.,2000 Protein Expression & Purification 20:112-123)、マウスサイトカインIFN−γ及びIL−2(Byrd et al.,2002 Vaccine 20:2197-2205)、並びにブドウ球菌ヌクレアーゼA(Dutton et al.,2000 Protein Expression & Purification 19:158-172)を含む多数の異種タンパク質の作製のため、成功裡に使用されている。しかしながら、SPEX系からのBH4XCRRの収率は、例えば、タンパク質の発現が低いこと及び非効率的なタンパク質の回収法のため、意図された適用にとって不十分であった。
典型的なインビトロ培養条件、即ち、酵母抽出物を含むトッドヒューイット(Todd Hewitt)ブロス(THY)又はブレインハートインフュージョン(Brain Heart Infusion)(BHI)ブロスを使用した増殖において、S.ゴルドニーは、培養上清中に172kDaの酵素グルコシルトランスフェラーゼ(GTF)を分泌する。この酵素は、歯表面上の微生物バイオフィルムのインビボ形成において重要な役割を果たし得るグルカンポリマーをショ糖から合成する(Vickerman et al.,2002 Infection & Immunity 70:1703-1714; and Vickerman et al.,1997 Applied & Environmental Microbiol.63:1667-1673)。gtfGの直ぐ上流に位置する遺伝子rggの突然変異誘発は、有意に減少したGTF活性をもたらし、このことから、rggの可能性のある調節性の役割が示唆された(Sulavik et al.,1992 J.Bacteriol.174:3577-3586)。調節メカニズムについての調査は、Rggが、gtfGの転写及び翻訳の両方を増強するよう作用し得ることを示唆している(Vickerman et al.,1997 Applied & Environmental Microbiol.63:1667-1673)。Rggの構造的な予測は、DNA結合タンパク質を暗示するヘリックス−ターン−ヘリックスモチーフの存在を示唆している(Bateman et al.,2000 Nuc.Acids Res.28:399-406)。Rggとrggの3’領域に位置する配列との間の相互作用は、GTFプロモーターにおける転写活性を促進し得る(Sulavik et al.,1992 J.Bacteriol.174:3577-3586;及びVickerman et al.,2003 Microbiology 149:399-406)。Rggは、多シストロン性のrgg/gtfG mRNA上のgtfGリボソーム結合部位を隔離している予測されたヘアピン−ループ二次構造を融解することにより、GTFの翻訳を増強し得るのかもしれない(Sulavik et al.,1992 J.Bacteriol.174:3577-3586)。プラスミド補完を使用してS.ゴルドニーにおいて過剰発現された場合、Rggは、およそ6倍、培養上清中のGTF活性のレベルを増強した(Sulavik et al.,1992)。
PLEXの系は、目的の異種ポリペプチドを発現する手段として、gtfGプロモーターにおける活性を増強するRggの相互作用を利用する。PLEXは、S.ゴルドニーにより分泌型又は表面固定型の異種産物を作製するために使用され得る。この系を使用して、gtfGプロモーターから目的の構造遺伝子の発現を誘導するために、調節遺伝子rggがプラスミドに組み込まれる。産物の分泌は、構造遺伝子のGTF分泌シグナル配列との融合により促進される。また、分泌された産物の迅速かつ効率的な精製を促進する特有の培養条件の組み合わせも記載される。S.ゴルドニーの表面上の異種産物の発現は、S.ピオゲネスMタンパク質に由来するアンカリング配列と異種産物を融合させることにより達成される。さらに、S.ゴルドニーの表面における複数の異種抗原の発現のためのPLEX系の使用が、本明細書に記載される。
本明細書に記載された発現系は、酵素、免疫原性調製物の調製において使用するための抗原、シグナリングタンパク質等を含む、病原体に由来する任意の目的のポリペプチドを発現させるために使用され得る。好ましくは、その発現は、ストレプトコッカス株、特にS.ゴルドニーにおいて行われる。好ましい目的のタンパク質は、分泌されるか、又はそれらが由来する生物の表面上に発現されるタンパク質である。
発現系は、組換えにより作製されたタンパク質の培養培地からの容易な収集のため、タンパク質を培養培地に直接発現させるためにも利用され得る。目的のタンパク質には、抗原、酵素、表面発現タンパク質、真核生物由来タンパク質、ポリペプチド断片、医薬品、抗体(scFv、Fab、F(ab’)2等のような抗体の断片)、及び免疫原性ポリペプチドが含まれ得る。
別途定義されない限り、本明細書において使用される全ての技術用語及び科学用語は、当業者により一般的に理解されるのと同一の意味を有する。以下の用語は下に提供される。
「実質的に精製された」とは、ポリペプチド又は核酸の80%以上が同一である、精製されたポリペプチド又は核酸を意味する。例えば、実質的に精製されたポリペプチドは、別の核酸から合成された他のポリペプチド夾雑物を有していないであろう。
本明細書に提供されるような略号及び定義は、別途示されない限り、当技術分野において受け入れられているものである。本明細書において使用されるように、単数形「a」、「an」、及び「the」には、前後関係により明白に否定されない限り、複数の指示対象が含まれる。従って、例えば、「患者(a patient)」との言及には、複数の患者が含まれ、「投薬量(the dosage)」との言及には、一つ又は複数の投薬量及び当業者に公知のそれらの等価物の言及が含まれる、等である。
略号
Ab 抗体
BHI ブレインハートインフュージョンブロス
CAA カザミノ酸
CDM 既知組成培地
CmR クロラムフェニコール耐性
CRR C−リピート領域
CSP (一つ又は複数の)コンピテンス刺激ペプチド
CV カラム容量
dH2O 蒸留水
ELISA 酵素結合免疫吸着アッセイ
GST グルタチオン−s−トランスフェラーゼ
GTF グルコシルトランスフェラーゼ
HA 赤血球凝集素
IFN−γ インターフェロンガンマ
IgG 免疫グロブリンG(ガンマ)
IL−2 インターロイキン−2
kbp キロ塩基対
kDa キロダルトン
LB ルリア(Luria)−ベルターニ(Bertani)ブロス
mAb モノクローナル抗体
PCR ポリメラーゼ連鎖反応
PLEX プラスミド由来発現系
PVDF ポリビニリデンフルオライド(膜)
SDS−PAGE ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動
SPEX 表面タンパク質発現系
THY 酵母抽出物を含むトッドヒューイットブロス
(実施例)
本発明は、以下の実施例に関して詳細に記載されているが、本明細書に開示された組成物及び方法の精神から逸脱することなく、様々な修飾がなされ得ることが理解される。
異種産物の分泌
S.ピオゲネス由来のM−タンパク質C−リピート領域(CRR)においてモデル化されたおよそ45kDaのタンパク質産物(BH4XCRRと表記される)を発現させることにより、PLEX系の機能性を試験した。図2は、BH4XCRRタンパク質の産生を促進するためのプラスミド上に置かれた際の、rgg、gtfG、及びbh4xcrrコーディング配列の配置及び整列を詳細に示している。
細菌株及び増殖条件。大腸菌株は、ルリア−ベルターニ(LB)ブロス(ディフコ(Difco)、デトロイト(Detroit)、MI)中又はLB寒天(ディフコ)上で増殖させた。S.ゴルドニーは、ブレインハートインフュージョン(BHI)(ディフコ)中又は1.5%寒天を含有しているBHI上で増殖させた。タンパク質産生のため、S.ゴルドニーを、5%カザミノ酸(CAA)(フィッシャーサイエンティフィック(Fisher Scientific)、ピッツバーグ(Pittsburgh)、PA)を含有している既知組成培地(CDM)(JRHバイオサイエンシーズ(Biosciences)、Lenexa、KS)において培養した。抗生物質耐性決定因子を保持している株の選択及び増殖は、大腸菌株については25μgクロラムフェニコール/mLで、S.ゴルドニーについては5μgエリスロマイシン/mLで実施した。
DNAの単離及び操作。DNAの調製及び操作においては、標準的な分子生物学的技術に従った。PCR産物をpCR2.1 TOPO(インビトロジェン(Invitrogen)(Carlsbad CA))にクローニングし、製造業者の手法を使用して、大腸菌InvαF’(インビトロジェン)に形質転換した。プラスミドは、キアゲン(Qiagen)精製キット(Valencia,CA)を使用して、大腸菌株から単離した。エンドヌクレアーゼによる消化の後、DNA断片を電気泳動により分離し、キアクイックゲル抽出キット(QIAquick Gel Extraction Kit)(キアゲン)を使用してアガロースゲルから溶出させた。全ての制限エンドヌクレアーゼは、ニューイングランドバイオラブズ(New England Biolabs)(ビバリー(Beverely)、MA)から入手した。
プラスミドpVA838。大腸菌ストレプトコッカスシャトルプラスミドpVA838は、以前に特徴決定されており(Macrina et al.,1982 Gene 19:345-353)、アメリカンタイプカルチャーコレクション(Manassas,VA)から入手された大腸菌から単離した。pVA838は、大腸菌に形質転換した場合、クロラムフェニコール及びエリスロマイシンに対する耐性を賦与する。S.ゴルドニーにおいては、pVA838は、エリスロマイシン耐性のみを提供する。
rgg/gtfGの増幅。プライマー(順方向プライマーTW3 5’−CCGGGATCCCGTTGACGGAGATTAG−3’(配列番号:4)及び逆方向プライマーTW4 5’−CCGGGTACCCCTGAACAGCGGACTGTTC−3’(配列番号:5))を、S.ゴルドニーチャリス(Challis)染色体を鋳型として使用した1.3kbp産物の増幅のため設計した。これらのプライマーは、rggにおいて公表されている配列及びgtfG(ジェンバンク(GenBank)登録番号:M89776)の5’領域に基づき設計した。TW3は、rgg配列の5’末端にBamHI制限部位を導入した。TW3及び逆方向プライマーを使用したPCRは、gtfG配列の3’末端にKpnI制限部位を生成させた。
BH4XCRRの設計及び増幅。BH4XCRRは、S.ピオゲネス由来のMタンパク質の保存されたC−リピート領域(CRR)においてモデル化された4個の同一ドメインを含有している(図1)。各CRRセグメントは、70アミノ酸を含有している。分子のN末端、及び各CRRセグメント間には、7アミノ酸スペーサーが存在し、それらは、各々異なるアミノ酸配列を有しているが、分子のアルファ−ヘリックスコイルド−コイル性を維持するために適切な配列内容を有している(Phillips et al.,1981 Proc.Nat'l.Acad.Sci.USA 78:4689-4693)。6残基ヒスチジンタグは、精製オプションを拡張するという最初の意図により、C末端に含めた。さらに、各セグメントのアミノ酸配列を同一に維持しながら、各CRRセグメントのヌクレオチド配列をできる限り改変させた。最後に、コドン使用頻度をS.ゴルドニーにおける発現のため至適化した。遺伝子は、ブルーヘロンバイオテクノロジー(Blue Heron Biotechnology)(Bothell,WA)により合成され、精製されたプラスミドの中のインサートとして供給された。このプラスミドを鋳型として使用して、bh4xcrr構造遺伝子を増幅するため、順方向プライマーTW5(5’−CCCGGTACCTGAAACAAGAGTTAGACGAGGG−3’、配列番号:6)及び逆方向プライマーTW6(5’−ACATGCATGCTTAATGATGGTGATGATGGTGTTG−3’、配列番号:7)を用いてPCRを実施した。bh4xcrrの増幅は、gtfG分泌シグナル配列とのインフレームの融合を促進するための2個の付加的なヌクレオチドと共に、5’末端にKpnI制限部位が導入されるよう実施された。bh4xcrrの3’末端にSphI制限部位及び終止コドンを導入するためにもPCR増幅を使用した。
pLEX1.0:bh4xcrrの構築。クローニングのため、rgg/gtfGインサートを含有しているpCR2.1を、まずKpnIにより、次いでBamHIにより、連続的に消化した。KpnIによる消化は、37℃で5時間、製造業者により推奨された試薬を使用して実施した。塩化ナトリウムを50mMに調整し、BamHIを、さらに5時間、反応物に添加した。アガロースゲル電気泳動を使用してDNA断片を分離し、1.3kbpバンドを切り出し、アガロースマトリックスから抽出し、さらに使用するまで−20℃で保管した。
37℃で3時間、製造業者により示されたプロトコルに従って、SphI及びKpnIによる同時二重消化を利用して、bh4xcrrコーディング配列をpCR2.1から切り出した。1kbp DNA断片を電気泳動を使用して分離した。このバンドを切り出し、アガロースマトリックスから抽出し、後に使用するため−20℃で保管した。
プラスミドpVA838を、37℃で4時間、製造業者により推奨された反応条件に従ってBamHI及びSphIの制限酵素を使用して、同時に消化した。およそ10kbpのDNA断片を電気泳動後にゲルから切り出し、抽出し、−20℃で保管した。
bh4xcrr及びrgg/gtfG断片を三重ライゲーション反応においてBamHI及びSphIで消化されたpVA838にクローニングした。消化されたDNAを、5:5:1 bh4xcrr:rgg/gtfG:pVA838の量比で反応物に添加した。ライゲーションは、製造業者により示された反応条件を使用して、T4 DNAリガーゼ(プロメガ(Promega)(Madison,WI))と13℃で一晩インキュベーションすることにより達成された。ライゲーション産物を直ちに大腸菌のInvαF’株に形質転換した。pVA838:rgg/gtfG/bh4xcrrを保持している形質転換体を、クロラムフェニコール耐性コロニーから選択した。さらなる選択は、適切なサイズの11.5kbプラスミドの単離、並びに鋳型としての単離されたプラスミド及びプライマーTW3及びTW6を使用したPCRに基づいていた。インサートのDNA配列は、配列決定プライマーTW7(5’−GCAACAGAAATATCACCTGCCG−3’;配列番号:8)、TW8(5’−CTTGTGGCTCCAAAGGCCTTG−3’;配列番号:9)、及びTW9(5’−GGACCTTGCCAACTTGACCGC−3’;配列番号:10)を使用して確認した。そのプラスミド構築物を、pLEX1.0:bh4xcrr(図2参照;配列番号:1)と名付けた。
精製されたpLEX1.0:bh4xcrrを、以前に確立された形質転換法(Pozzi et al.,1990 Res.Microbiol.141:659-670)を使用して、S.ゴルドニーGP251に導入した。簡単に説明すると、S.ゴルドニーを、コンピテンスを誘導するため10%ウシ胎仔血清の存在下でBHIで増殖させ、450μlずつに分割して−80℃で保管した。プラスミドpLEX1.0:bh4xcrrを、37℃で2時間、新鮮に解凍されたコンピテント細胞と共にインキュベートした。この培養物を、5%脱繊維素ヒツジ血液を含有している液状BHI寒天と混合し、BHI寒天に重層した。短時間、この層を凝結させた後、5μgエリスロマイシン/mLを含有している液状BHI寒天をプレートに慎重に注入した。37℃で48時間の増殖の後に選択されたコロニーを、耐性をさらに確認するため、および純粋なクローンの選択のため、5μgエリスロマイシン/mLを含有しているBHI寒天に画線した。37℃で5μgエリスロマイシン/mLを含有しているBHIで一晩増殖させた後、培養上清中のBH4XCRRのウェスタンブロットを使用した検出に基づき、形質転換体を確認した。
電気泳動及びウェスタンブロット。S.ゴルドニー培養上清中のタンパク質を、SDS−PAGEを使用して分離した。ゲルを、クーマシーブリリアントブルーを使用して染色するか、又はポリビニリデンフルオライド(PVDF)膜に転写した。膜を3%ウシ血清アルブミン(BSA)によりブロッキングした。抗体を、0.5%トゥイーン(Tween)20、0.02%ナトリウムアジド、0.5Mナトリウムクロライド、及び0.01Mトリス(Tris)(pH8.2)を含有している緩衝液で希釈した。膜を、2μg/mLの濃度のS.ピオゲネスのM−タンパク質C−リピート領域に見出されるエピトープに特異的なmAb 10F5(Jones et al,1986 J.Exp.Med.164:1226-1238)及び1:1000希釈のヤギ抗マウスIgG APコンジュゲート抗体(バイオラド(BioRad)(Hercules,CA))を使用して探索した。ブロットを、0.06Mトリス、0.02%ナトリウムアジド、0.06%マグネシウムクロライド6水和物(pH9.8)を含有している緩衝液で希釈されたAPコンジュゲート基質キット(バイオラド)を使用して現像した。
S.ゴルドニーの形質転換の後、エリスロマイシン耐性コロニーを、BHIブロスで37℃で一晩増殖させた。全ての培養物は、エリスロマイシンを含有しているCDM/CAAで逆希釈(back-diluted)し、静止期(dH2Oでの1:5希釈後、OD650=0.45)に達するまで、各培養物の光学濃度をモニタリングした。培養上清をSDS−PAGEのため調製し、BH4XCRRをウェスタンブロットにより可視化した(図3)。BH4XCRRを分泌するSPEX株から試料を培養し、加工して、これらの2つの発現系の産生レベルの比較が許容されるようにした。pLEX1.0:bh4xcrr形質転換S.ゴルドニー10個のうち8個の培養上清中に、完全なBH4XCRRが検出され、全ての形質転換体における産生が、SPEX株における産生に比べて増強されていた(図3)。単一のpLEX1.0:bh4xcrr形質転換S.ゴルドニーの培養物を保持し、SRL44と名付けた。
BH4XCRRは、mAb 10F5により探索されたウェスタンブロットを使用して、培養上清中に容易に検出され得たが、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)を使用して、培養上清中のBH4XCRR濃度を定量化するための多数のアプローチは不成功であった。別法として、ウェスタンブロットを使用して、SRL44培養上清中のBH4XCRRバンド強度を、段階希釈された、以前に精製された、SPEX系により産生されたBH4XCRRのものと比較した(図4)。バンド強度を濃度測定を使用して定量化し、その値から回帰直線を計算した。この評価から、BH4XCRRが、SRL44により、10mg/Lの濃度で培地中へ分泌されたことが決定された。
異種産物BH4XCRRの産生及び精製
SRL44の凍結ストック(−80℃)を使用して、5μgエリスロマイシン/mLを含有している10mLのBHIに接種し、この培養物を37℃で一晩インキュベートした。それを5%CAA及び5μgエリスロマイシン/mLが補足された1Lの濾過滅菌されたCDMで逆希釈し、静止型37℃インキュベーターにおいてOD650=0.45(dH2Oで1:5希釈;dH2Oによるブランクを差し引いたもの)になるまで増殖させた。細胞を遠心分離によりペレット化し、上清を0.45μmのカットオフを有するフィルターユニットを使用して濾過した。疎水性相互作用クロマトグラフィの準備のため、(NH42SO4を1.5Mの濃度で上清に添加し、沈殿物を除去するために上清を再び濾過した。5カラム容量(CV)の20mM Na2HPO4(pH7.0)によりストリッピングされ、5CVの50mM Na2HPO4/1.5M(NH42SO4(pH7.0)により平衡化された5mLのハイトラップブチル(HiTrap Butyl)FFカラム(アマシャムバイオサイエンシーズ(Amersham BioSciences)(Piscataway,NJ))に、その上清を負荷した。試料が負荷された後、カラムを、10CVの50mM Na2HPO4/1.5M (NH42SO4(pH7.0)により洗浄した。1.5から0Mへの10CVの(NH42SO4勾配を使用してタンパク質を溶出させ、2mL画分を収集した。全ての工程は、5mL/分の流速で実施した。この手法の有効性を、SDS−PAGEゲル上で画分を泳動することにより評価し、タンパク質をクーマシーブリリアントブルーによる染色により可視化した(図5)。試料がほぼ完全にカラムに負荷された際に採取された素通りの試料にはBH4XCRRは検出されず、このことから、産物が上清から効率的に抽出されたことが示唆された。BH4XCRRは、限られた数の画分においてカラムから溶出し、単一の暗く染色された45kDaのバンドとして表され、このことから、それがこの加工工程中に主に完全なままであったことが示唆された。さらに、BH4XCRRは、勾配溶出においてS.ゴルドニーにより分泌された多数のその他のタンパク質から分離された。
この一次清浄化の後、ゲル濾過クロマトグラフィを使用して、さらにBH4XCRRを精製した。BH4XCRRを含有している疎水性相互作用分離からの画分をプールし、(NH42SO4の60%飽和溶液を使用してタンパク質を沈殿させた。沈殿物をペレット化し、50mMクエン酸(pH2.8)に再溶解させ、平衡化されたハイプレップ(HiPrep)16/60セファクリル(Sephacryl)S−300カラム(アマシャム)に負荷した。BH4XCRRは、試料が負荷された後40〜75分後に溶出した画分において、クーマシー染色されたSDS−PAGEゲル上で可視化されたが、主に50〜65分の間に収集された4つの5mL画分に溶出した(図6)。これらの画分は、検出不可能な量の夾雑タンパク質を含有していた。60及び65分に溶出された画分においては、主要なBH4XCRRバンドの下に、弱いバンド生成パターンが観察された。このバンド生成パターンは、微量のBH4XCRRの分解を暗示しており、これらのバンドの反応性は、mAb 10F5により探索されたウェスタンブロットを使用して確認された。
1LのSRL44培養上清からのBH4XCRRの精製のために使用された方法が、下記表1に提供される。工程は、表示された順序で行われる。
Figure 2008501364
PLEXプラスミドを使用した固定型異種産物の発現
SPEX系に関連した遺伝学を使用して、グラム陽性アンカリングモチーフを含有しているS.ピオゲネスM−タンパク質由来のC末端領域と構造異種遺伝子を融合させることにより、異種遺伝子産物をS.ゴルドニーの細胞壁に固定することができる(Myscofski et al.,1998 Protein Expression & Purification 14:409-17)。このアンカリング配列をPLEX発現プラスミドへ組み込むことにより、PLEX発現系を使用して、ワクシニアウイルス抗原A27LをS.ゴルドニーの表面上に発現させた。
pLEX1.1:bh4xcrrの構築。rgg/gtfG配列の機能性を保持しながら、クローニング目的のための、プラスミド上の付加的なEcoRI部位の使用を促進するため、rggの3’領域内に位置するEcoRI部位の部位特異的突然変異により、プラスミドpLEX1.1:bh4xcrrを作製した。部位特異的突然変異誘発は、製造業者のプロトコルに従ってクイックチェンジ(QuickChange)XL部位特異的突然変異誘発キット(ストラタジーン(Stratagene)(La JoIIa,CA))を使用して実施した。鋳型としてのpLEX1.0:bh4xcrr並びにプライマーEcoRI−F(5’−CAAAGAACAATTTGAGCGAATCCAACTAACAGT−3’;配列番号:11)及びEcoRI−R(5’−TCTGCAACTACTGTTAGTTGGATTCGCTCAAAT−3’;配列番号:12)を使用して、サイレントT860Cヌクレオチド突然変異をrggに導入した。親プラスミドをDpnIを使用して消化し、産物を大腸菌XL−10ゴールド(Gold)細胞(ストラタジーン)に形質転換した。EcoRIが消化反応中にバンドを切除し得ないことを確認することにより、エリスロマイシン耐性クローンを突然変異の存在に関してスクリーニングした。その後、突然変異をさらに確認するため、このプラスミドを配列決定した。そのプラスミド構築物をpLEX1.1:bh4xcrrと名付けた。
pLEX1.1:a27l(a)の構築。ワクシニアウイルスコペンハーゲン(Copenhagen)A27L(p14)タンパク質をコードする遺伝子を、プライマー5’−CGGGGTACCGACGGAACTCTTTTCCCC−3’(配列番号:13)及び5’−CCGGAATTCCTCATATGGATCTGAAC−3’(配列番号:14)(下線付きの配列は、それぞれ、プライマーへ組み込まれたKpnI及びEcoRIの制限部位を示す)並びに鋳型としてのワクシニアウイルスコペンハーゲンDNAを使用したPCRにより作製した。PCR産物を、pCR2.1(インビトロジェン)にサブクローニングし、プラスミドpCR2.1:A27Lを形成させた。制限酵素EcoRI及びKpnIによるプラスミドpCR2.1:A27Lのその後の消化により、286bp断片が生じ、それをEcoRI及びKpnIにより消化されたSPEXクローニングベクターpSMB104とライゲートさせた。このようなライゲーションは、終止コドンを欠くa27l構造遺伝子を、S.ピオゲネスM6タンパク質由来のアンカリング領域の直ぐ上流にインフレームで位置付けた。この固定型のa27l遺伝子をa27l(a)と名付けた。pSMB104:a27l(a)のA27Lをコードする領域のDNA配列を、配列決定により確認した。pSMB104:a27l(a)を鋳型として使用して、順方向プライマーLB37(5’−CCGGGTACCTGGACGGAACTCTTTTC−3’;配列番号:15)及び逆方向プライマーML11(5’−CGGCCGTCGCGATTAGTTTTCTTCTTTGCGTTA−3’;配列番号:16)を使用して、KpnI及びNruIの制限部位が隣接しているa27l(a)遺伝子を保有しているPCR産物を作製した。この産物をKpnI及びNruIにより消化し、1.0kbpバンドを単離した。bh4xcrr遺伝子を切り出すため、pLEX1.1:bh4xcrrをKpnI及びNruIにより消化した。この反応物から単離された9.8kbpバンドを、1.0kbpのKpnI及びNruIにより消化されたPCR産物とライゲートさせ、挿入された領域の配列を、DNA配列決定により確認した。pLEX1.1:a27l(a)と名付けられたこのプラスミドの配列(配列番号:2)。
S.ゴルドニー(GP251株)を、合成コンピテンス刺激ペプチド(CSP)N−DVRSNKIRLWWENIFFNKK−COOH(配列番号:25)を使用して、pLEX1.1:a27l(a)により形質転換した。簡単に説明すると、GP251を、5μgクロラムフェニコール/mLを含有しているBHIで一晩増殖させた。形質転換のための細胞を調製するため、CSP(10μg/mL最終濃度)及びグリセロール(10%最終濃度)を培養物に添加し、細胞を100μLずつに分割して−80℃で凍結させた。S.ゴルドニーを形質転換するため、細胞を迅速に解凍し、1μg DNA及び900μL THYを添加した。細胞を37℃で3時間インキュベートし、5μgエリスロマイシン/mLを含有しているBHI寒天に播種した。
エリスロマイシン耐性形質転換体の選択の後、フローサイトメトリー分析を使用して、S.ゴルドニーの表面上のA27Lの存在を評価した。S.ゴルドニー株GP251、SRL21(SPEX系を使用して、表面上にA27Lを発現している)、及びpLEX1.1:a27l(a)形質転換クローン(SRL45と名付けた)を、OD650=0.5になるまで増殖させた。細胞を抗ワクシニアウイルスウサギ血清と共にインキュベートした。次いで、細胞をFITCコンジュゲート抗ウサギ抗体(Ab)を使用して標識し、10,000粒子の蛍光強度をベックマンコールター(Beckman Coulter)FC500フローサイトメーターを使用して定量化した(図7)。親S.ゴルドニー株GP251は、低いバックグラウンドレベルの蛍光を示した(平均蛍光チャンネル(MFC)=2.3)。より大きな蛍光チャンネルへの実質的なシフトが、SRL21(MFC=13.3)及びSRL45(MFC=23.2)の両方について観察された。これらの所見は、ウイルス抗原A27Lが、PLEX系を使用して、SRL45の表面上に成功裡に発現され固定されたことを示唆している。
考察。複数の異種産物が、大腸菌を使用して成功裡に産生されているため、連鎖球菌ワクチン候補BH4XCRRの作製を、最初は、この細菌を使用して試みた。BH4XCRRは大腸菌を使用して発現され得るが、本発明者らは、産物の実質的な分解を観察した。この例は、発現ベクターとしての大腸菌の使用に関連した限界を強調している。大腸菌を使用して特定の産物を作製する試みは、不十分な発現、不溶性タンパク質の封入体への発現、又は完全な形態で産物を発現する能力の欠如をもたらし得る。微量のリポ多糖(LPS)が存在する可能性があることによる付加的な問題が、発現ベクターとして大腸菌を使用することから生じる。LPSは、所望の産物と共に非意図的に共精製され得る強力な毒素であり免疫刺激物質である。
グラム陽性菌S.ゴルドニーは、BH4XCRRなどのS.ピオゲネスMタンパク質の誘導体を含む多数の異種産物を発現させるために使用されている。SPEX系を使用した場合、異種配列が染色体に組み込まれ、産生がネイティブのP2プロモーターから駆動される。分泌は、S.ピオゲネス由来のemm6.1遺伝子に由来する分泌シグナル配列との産物の融合により達成される。SPEX系は、特定の抗原の産生に大いに成功し、BH4XCRRを作製する最初の試みは、特に完全な産物の発現に関して有望であった。しかしながら、BH4XCRRの収率は、意図された適用にとって十分ではなかった。従って、PLEXが、増強された発現系として開発された。
アプローチに役立ったのは、S.ゴルドニーが、多様な培養条件下で、ある高分子量タンパク質を分泌するという観察であった。このタンパク質は、培養上清のSDS−PAGE分析において主要なタンパク質バンドとして規則的に検出された。N末端配列分析は、このタンパク質が、172kDaグルコシルトランスフェラーゼ又はGTFであることを明らかにした。GTFは、Rggにより、転写レベルにおいても翻訳レベルにおいても、正に調節される。実際、プラスミド補完を使用したRggの過剰発現は、ほぼ6倍、GTF活性をアップレギュレートする。
本明細書に記載された発現系は、gtfGプロモーターからBH4XCRR又はその他の目的のタンパク質もしくはポリペプチドの発現を駆動するために設計された。gtfGプロモーターにおける活性を増強し、かつ翻訳を増強するために、gtfGの正の調節剤Rggのコーディング領域を含めた。産物の分泌は、GTF分泌シグナル配列のbh4xcrr構造遺伝子との融合により達成された。BH4XCRRは、これらの遺伝子の複数のコピーが、増強された産生を促進するであろうという予想により、プラスミドから発現させるために選択した。S.ゴルドニーは、プラスミドpVA838:rgg/gtfG/bh4xcrrにより容易に形質転換され、形質転換体による完全なBH4XCRRの発現がウェスタンブロットを使用して確認された。5%CAAが補足されたCDMにおける形質転換体SRL44の増殖の後、分泌された産物は、10mg/Lの濃度で培養上清中に検出された。この培地におけるSRL44の増殖は、疎水性相互作用クロマトグラフィの後のゲル濾過を含む二段階過程を使用した迅速な精製を促進する。BH4XCRRの最小の分解が、この精製手法の後、観察された。
S.ゴルドニーの表面への複数の異種産物のアンカリング
S.ゴルドニーによるワクシニアウイルス抗原B5Rの表面発現。SPEX系を使用して、切断型のワクシニアウイルス抗原B5Rを発現させるため、SRL39株をS.ゴルドニーGP251株から作出した。順方向プライマーLB7(5’−CCGGGTACCATGACTGTACCCACTATGAATAAC(配列番号:17)、下線付きの領域はKpnI制限部位をコードする)及び逆方向プライマーLB9(5’−CCGGTCGACTGCTTCTAACGATTCTATTTC(配列番号:18);下線付きの領域はSalI制限部位をコードする)並びに鋳型としてのワクシニアウイルスコペンハーゲンDNAを使用して、B5Rアミノ酸22〜276のコーディング配列を含有しているPCR産物を作製した。この産物をpCR2.1にサブクローニングしてpCR2.1:B5RΔを作製し、それをKpnI及びSalIにより消化した。768bp断片を単離し、KpnI及びSalIにより消化されたpSMB104とライゲートさせ、pSRL39を作製した。B5RΔの配列を、配列決定により確認した。S.ゴルドニーGP251株をpSRL39により形質転換した。形質転換体をエリスロマイシン耐性に基づきスクリーニングし、B5RΔ遺伝子構築物の存在を確認するためにPCRを実施した。単一のクローンを保持し、SRL39と名付けた。
B5Rの表面発現を評価するため、GP251及びSRL39をOD650=0.5になるまで増殖させた。ウサギ抗ワクシニアウイルス血清とのインキュベーションの後、吸着されたウサギ抗体を、FITCコンジュゲート抗ウサギIgGを使用して検出した。10,000粒子に関連した蛍光を記録し、結果を図8に提示した。本発明者らは、SRL39試料について、GP251と比較してより高い蛍光チャンネルへの実質的なシフトを観察した。これらの所見は、予想と一致しており、B5RがS.ゴルドニーSRL39株の表面上に発現していることを示唆している。
pLEX1.3:a27l(a)の構築。S.ゴルドニーの表面上に複数の異種抗原を発現させるため、ワクシニアウイルスタンパク質B5Rを固定型産物として発現するS.ゴルドニーSRL39株を、A27Lの遺伝子を保持しているpLEXプラスミドにより形質転換した。受容株は、既にエリスロマイシンに対する耐性を保有していたため、エリスロマイシン選択を使用してpLEX1.1:a27l(a)形質転換SRL39クローンをスクリーニングすることは不可能であった。従って、クロラムフェニコール耐性(CmR)を賦与するために、pLEX1.1:a27l(a)を修飾した。
鋳型としてのpAM401並びにプライマーML16(5’−GCT AAA AAT TTG TAA TTA AGA AGG AGT GAT TAC CTC GAG ATG ACT TTT AAT ATT ATT GAA TTA GAA AAT TGG−3’;配列番号:19)及びML17(5’−CCA AAT TTA CAA AAG CGA CTC ATA GAA CAT ATG CTA AAT CCA ATC ATC TAC CCT ATG−3’、配列番号:20)を使用して、クロラムフェニコール耐性遺伝子をPCRにより増幅した。各プライマーの3’領域は、pAM401のCmR遺伝子との相同性を保有しており、5’配列は、エリスロマイシン耐性を賦与する遺伝子に隣接するpLEX1.1:a27l(a)の領域に相同である。PCR反応物からの720bp産物を、pLEX1.1:a27l(a)を鋳型として使用したPCR反応を開始させるために使用した。この反応物からの産物を、親プラスミドを除去するためにDpnIにより消化し、大腸菌XL−10ゴールド株に形質転換した。形質転換体をクロラムフェニコール耐性及びエリスロマイシンに対する感受性に基づきスクリーニングした。pLEX1.1:a27l(a)上のエリスロマイシン耐性遺伝子の置換を、DNA配列決定により確認した。このプラスミド構築物を、pLEX1.3:a27l(a)(配列番号:3)と名付けた。
pLEX1.3:a27l(a)によるSRL39の形質転換。S.ゴルドニーSRL39株におけるB5R発現を確認した後、この株をpLEX1.3:a27l(a)により形質転換することにより、付加的なワクシニアウイルス抗原A27Lを発現させた。プラスミド取り込みを促進するためのCSPを使用して、pLEX1.3:a27l(a)をSRL39へ導入した。形質転換体をクロラムフェニコール耐性に関してスクリーニングした。選択されたクローンの表面上のA27Lの存在を、フローサイトメトリー分析を使用して評価した。GP251、SRL21、及び新たに獲得されたクローン(SRL46と名付けられた)を、A27Lに対して開発されたマウスモノクローナル抗体(ジェイフーパー博士(Dr.Jay Hooper)(USAMRIID,Fort Detrick,Maryland)より提供された)と共にインキュベートし、FITCコンジュゲートヤギ抗マウスIgG抗体を使用して分析のため標識した。10,000粒子の蛍光強度を、ベックマンコールターFC500フローサイトメーターを使用して、各試料について記録した。これらの分析からの分布ヒストグラムを図9に提示する。
GP251と比べてより大きな蛍光チャンネルへの実質的なシフトが、SRL21及びSRL46両方の試料において観察された。この分析は、S.ゴルドニーのB5RΔ発現株へのpLEX1.3:a27l(a)の導入が、付加的なワクシニアウイルス抗原A27Lの表面発現を促進したことを示唆している。
本願において言及された全ての引用された特許及び刊行物は、参照により全ての目的のため完全に本明細書に組み込まれる。優先権出願である2004年5月21日出願の米国仮出願第60/572,974号も、参照により全ての目的のため完全に本明細書に組み込まれる。
7アミノ酸スペーサーが介在している4個のタンデムリピートCRRを示すBH4XCRR分子の概略図。N末端の19アミノ酸は、GTFシグナル配列がネイティブのプロセシング反応中に切断された後、残存する。 PLEX系における遺伝因子の配置の概要。2.3kbpの領域が、プラスミド上のBamHI及びSphIの制限部位を使用して、pVA838にクローニングした。rgg及びgtfGのための推定プロモーターは、直角の矢印により特定されている。GTF内の影付きの領域は、35アミノ酸分泌シグナル配列をコードする105塩基に相当する。異種構造遺伝子bh4xcrrは、分泌シグナル配列の下流に(機能的に)インフレームで位置している。 pLEX1.0:bh4xcrrによるS.ゴルドニーの形質転換は、SPEXと比べて産生を増強する。pLEX1.0:bh4xcrr形質転換S.ゴルドニー及びSPEX株SRL16からの培養上清中のタンパク質は、SDS−PAGEを使用して分離し、PVDF膜に転写され、モノクローナル抗体(mAb)10F5により探索した。本発明者らは、アスタリスクにより示された形質転換体を保持し、このクローンをSRL44と名付けた。dH2Oで1:5希釈された培養上清のOD650値を記録し、dH2Oによるブランクを差し引いた。 SRL44培養上清中のBH4XCRRの、BH4XCRR標準濃度との比較が提示される。パネルA.SDS−PAGEは、SRL44培養上清及び標準濃度に希釈されたBH4XCRRに対して実施した。電気泳動後、タンパク質をPVDF膜に転写し、モノクローナル(mAb)10F5により探索した。標準として使用されたBH4XCRRのストック溶液は、SPEXを使用して以前に作製し、金属アフィニティクロマトグラフィを使用して精製し、ビシンコニン酸アッセイ(ピアース(Pierce)(Rockford,IL))を使用してタンパク質濃度を決定した。パネルB.バンド強度は濃度測定を使用して定量化し、その値から回帰直線を計算した。SRL44培養上清からのバンド強度は、白菱形としてチャート上にプロットされ、BH4XCRR標準は黒四角により表されている。 1LのSRL44培養上清(SP)からのBH4XCRRの一次清浄化及び抽出は、疎水性相互作用クロマトグラフィを使用して達成される。SDS−PAGEは、培養上清、素通り(FT)、洗浄液(W)、及び溶出画分(3〜23)の試料を使用して実施した。タンパク質はクーマシーブリリアントブルーによる染色後に可視化され、BH4XCRRがこれらのゲルにおける主要なバンドにより表される。 ゲル濾過クロマトグラフィは、完全BH4XCRRを単離するために使用される。部分精製された産物(PP)は、クエン酸で平衡化されたゲル濾過カラムに負荷した。1mL/分の流速を使用して、試料を負荷してから30分後に画分(5mL)の収集を開始した。各画分の溶出時間(分)は、各レーンの上に示されている。SDS−PAGEをこれらの試料に対して実施し、分子量マーカー(M)を含めた。これらのゲル上の主要なバンドであるBH4XCRRは、クーマシーブリリアントブルーによる染色の後、可視化された。 pLEX1.1:a271(a)形質転換S.ゴルドニーは、表面固定型のワクシニアウイルス抗原A27Lを発現する。GP251(陰性対照)、SRL21(SPEX S.ゴルドニーA27L;陽性対照)、及びSRL45(PLEX S.ゴルドニー::A27L)は、OD650=0.5になるまで増殖させた。細胞を抗ワクシニアウイルスウサギ血清と共にインキュベートし、FITCコンジュゲート抗ウサギIgGを使用して標識した。10,000粒子の蛍光強度は、ベックマンコールターFC500フローサイトメーターを使用して定量化した。重ね合わせた分布ヒストグラムを示す。 異種遺伝子産物B5Rは、SPEX系を使用して、S.ゴルドニーの表面上に発現され得る。OD650=0.5にまで増殖させられたGP251(陰性対照)及びSRL39(SPEX S.ゴルドニー::B5R)は、ワクシニアウイルスに対して作成されたウサギ抗血清と共にインキュベートした。反応性ウサギ抗体は、FITCコンジュゲート抗ウサギIgGを使用して検出した。フローサイトメトリーを使用して、各培養物からの10,000粒子に関連した蛍光のレベルを記録した。重ね合わせた代表的な分布ヒストグラムを示す。 pLEX1.3:a27l(a)によるB5R発現S.ゴルドニーの形質転換は、ウイルス抗原A27Lの表面発現を促進する。GP251(陰性対照)、SRL21(S.ゴルドニー::A27L陽性対照)、及びSRL46(S.ゴルドニー::B5RSPEXA27LPLEX)を、A27Lに対して開発されたマウスモノクローナル抗体と共にインキュベートし、FITCコンジュゲートヤギ抗マウスIgG抗体を使用した分析のために標識した。10,000粒子の蛍光強度は、ベックマンコールターFC500フローサイトメーターを使用して各試料について記録した。これらの分析からの重ね合わせた代表的な分布ヒストグラムを提示する。 S.ゴルドニー内のBH4XCRR配列の図示。BH4XCRR核酸配列(配列番号:21)及び対応するアミノ酸配列(配列番号:22及び23)は、正の調節剤rgg、並びにgtfGのプロモーター及びシグナル配列の下流にインフレームで構造遺伝子配列を挿入することにより入手した。推定プロモーターは、−35位及び−10位に示されている。シャインダルガーノリボソーム結合部位は「SD」と表示されている。次いで、図示された配列を、大腸菌/ストレプトコッカスシャトルプラスミドpVA838に挿入し、次いで、コンピテントS.ゴルドニー細胞に形質転換した。別のシャトルプラスミドも使用され得る。 S.ゴルドニー内のBH4XCRR配列の図示。BH4XCRR核酸配列(配列番号:21)及び対応するアミノ酸配列(配列番号:22及び23)は、正の調節剤rgg、並びにgtfGのプロモーター及びシグナル配列の下流にインフレームで構造遺伝子配列を挿入することにより入手した。推定プロモーターは、−35位及び−10位に示されている。シャインダルガーノリボソーム結合部位は「SD」と表示されている。次いで、図示された配列を、大腸菌/ストレプトコッカスシャトルプラスミドpVA838に挿入し、次いで、コンピテントS.ゴルドニー細胞に形質転換した。別のシャトルプラスミドも使用され得る。

Claims (23)

  1. 機能的に連結されたrgg遺伝子、gtfGプロモーター、及び目的のポリペプチドをコードする核酸を含む核酸であって、目的のポリペプチドが、あるタンパク質とGTFシグナル配列との融合タンパク質である、核酸。
  2. rgg遺伝子、gtfGプロモーター、及び/又はGTFシグナル配列が、ストレプトコッカス(Streptococcus)に由来する、請求項1の核酸。
  3. rgg遺伝子、gtfGプロモーター、及びGTFシグナル配列が、ストレプトコッカスに由来する、請求項2の核酸。
  4. ストレプトコッカスがS.ゴルドニー(gordonii)である、請求項2の核酸。
  5. 目的のポリペプチドが、抗原、抗体もしくはその断片、免疫原性ポリペプチド、薬学的薬剤、又は酵素を含む、請求項1の核酸。
  6. 目的のポリペプチドをコードする核酸が、目的のポリペプチドのカルボキシ末端にLPXTG(Xは任意のアミノ酸であり得る)(配列番号:24)アンカリング・モチーフをコードする配列をさらに含む、請求項1の核酸。
  7. 目的のポリペプチドがBH4XCRRである、請求項1の核酸。
  8. 目的のポリペプチドをコードする核酸が、精製ポリペプチドをコードする核酸と機能的に接合しており、精製ポリペプチドが切断部位を含有している、請求項1の核酸。
  9. 請求項1の核酸を含むベクターであって、核酸が該ベクターに機能的に挿入されているベクター。
  10. エッシェリヒア(Escherichia)及び/又はストレプトコッカスのレプリコンを含む、請求項9のベクター。
  11. ポリリンカー及び/又は抗生物質選択遺伝子を含む、請求項9のベクター。
  12. 請求項9のベクターにより形質転換された宿主細胞。
  13. 表面タンパク質発現(SPEX)ベクターをさらに含む、請求項12の宿主細胞。
  14. ストレプトコッカス菌、エッシェリヒア菌、ラクトコッカス(Lactococcus)菌、又はラクトバチルス(Lactobacillus)菌である、請求項12の宿主細胞。
  15. ストレプトコッカス菌がS.ゴルドニーである、請求項14の宿主細胞。
  16. 請求項12の宿主細胞から合成された目的のポリペプチド。
  17. 実質的に精製された、請求項12の宿主細胞から合成された目的のポリペプチド。
  18. 実質的に精製された、請求項13の宿主細胞から合成された目的のポリペプチド。
  19. 実質的に精製された、請求項15の宿主細胞から合成された目的のポリペプチド。
  20. 宿主細胞において目的の異種ポリペプチドを合成する方法であって、
    (a)請求項1の核酸をベクターと機能的に連結すること;
    (b)ベクターを宿主細胞に挿入すること;
    (c)目的のポリペプチドが合成される条件の下で核酸を発現する宿主細胞を培養すること;及び
    (d)目的のポリペプチドを単離し精製すること
    を含む方法。
  21. 宿主細胞がストレプトコッカス又はエッシェリヒアである、請求項20の方法。
  22. 宿主細胞がS.ゴルドニーである、請求項21の方法。
  23. 第二の目的のポリペプチドを含む表面タンパク質発現(SPEX)ベクターにより宿主細胞を共形質転換する工程をさらに含む、請求項20の方法。
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