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JP2008277001A - 非水系電解液及び非水系電解液電池 - Google Patents

非水系電解液及び非水系電解液電池 Download PDF

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JP2008277001A
JP2008277001A JP2007116444A JP2007116444A JP2008277001A JP 2008277001 A JP2008277001 A JP 2008277001A JP 2007116444 A JP2007116444 A JP 2007116444A JP 2007116444 A JP2007116444 A JP 2007116444A JP 2008277001 A JP2008277001 A JP 2008277001A
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Hiroyuki Tokuda
浩之 徳田
Minoru Kotado
稔 古田土
Masamichi Onuki
正道 大貫
Shinichi Kinoshita
信一 木下
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

【課題】安全性に優れ、高容量、高電流密度の充放電特性、保存特性に優れた電池を提供することができる非水系電解液、及び、それを用いて作製された非水系電解液電池を提供する。
【解決手段】リチウム塩と常温溶融塩とを含有してなる非水系電解液であって、更に、「モノフルオロリン酸塩及び/又はジフルオロリン酸塩」を、非水系電解液中に含有することを特徴とする非水系電解液、及び、それを用いて作製された非水系電解液電池。
【選択図】なし

Description

本発明は、非水系電解液及びそれを用いた非水系電解液電池に関する。
携帯電話、ノートパソコン等のいわゆる民生用の電源から自動車用等の駆動用車載電源まで広範な用途に、リチウム二次電池等の非水系電解液電池が実用化されつつある。しかしながら、近年の非水系電解液電池に対する高性能化の要求はますます高くなっており、電池特性と共に電池安全性の改善が要望されている。
非水系電解液電池に用いる電解液は、通常、主として電解質と非水系溶媒とから構成されている。非水系溶媒の主成分としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状カーボネート;ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等の鎖状カーボネート;γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状カルボン酸エステル等が用いられている。
しかしながら、上記有機溶媒は揮発性があり、また引火しやすいため、上記有機溶媒を大量に含有する電解液を用いた非水系電解液電池は、加熱時、電池内部短絡時、電池外部短絡時、過充電時や過放電時等、誤用・濫用した場合や事故時に発火したり爆発したりする危険性を潜在的に有しており、特に、自動車用電源への適用を目論んだ大型電池においては危険性が極めて高い。
このような観点から、常温溶融塩(室温溶融塩又はイオン液体とも呼ばれる)を用いた非水系電解液が提案されている。この常温溶融塩は、液体でありながら検出できないぐらいに揮発性が低く、また揮発しないので燃えないことが知られている。この常温溶融塩をリチウム二次電池用電解液として使用することで、安全性に優れた非水系電解液電池を得る試みが特許文献1に開示されている。
また、特許文献2においては、還元安定性に優れる4級アンモニウムカチオンを有する常温溶融塩に加えて、エチレンカーボネートやビニレンカーボネートのように、前記常温溶融塩に比べて貴な電位で還元分解する化合物を溶解させることにより、常温溶融塩に比べて貴な電位で還元分解する化合物が初期充放電過程において電気化学反応し、電極活物質上、特に負極活物質上に電極保護被膜を形成することにより、充放電効率が向上することが開示されている。
特開平4−349365号公報 特開2004−146346号公報
しかしながら、近年の電池に対する高性能化への要求はますます高くなっており、高容量、高出力、高温保存特性、サイクル特性等と高安全性を、更なる高い次元で達成することが求められている。
特許文献1に記載されている電解液を用いた非水系電解液電池では、充放電時の電極反応の可逆性が十分ではないため、充放電容量や充放電効率、サイクル特性といった電池性能が満足し得るものではなかった(比較例1〜3参照)。また、特許文献2の実施例に記載されているエチレンカーボネートやビニレンカーボネートを常温溶融塩中に溶解させてなる電解液を用いた非水系電解液電池では、80℃以上で充電電池を保持した場合に、エチレンカーボネートやビニレンカーボネートの分解により形成される電極保護被膜では常温溶融塩の分解を抑制できず、電池内で顕著に分解ガスが発生する。電池内で分解ガスが発生すると、電池の内圧が上昇して安全弁が作動したり、また安全弁がない電池では、発生したガスの圧力により電池が膨張して、電池自体が使用不能になったりする場合がある。更に、発生したガスが可燃性の場合には、常温溶融塩を用いた非水系電解液に燃焼性が無くとも、電池が発火や爆発する危険性がある。
このように、特許文献1や特許文献2に記載されている常温溶融塩を用いた非水系電解液を用いた場合には、電池特性と安全性を両立するという点で、未だ満足し得るものではなかった。
従って、本発明の目的は、常温溶融塩を用いた非水系電解液を用いた場合において、充放電効率の向上と、高安全性の維持を両立することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために種々の検討を重ねた結果、特定の構造を有する化合物を、常温溶融塩を用いた非水系電解液中に含有させることによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の要旨は、リチウム塩と常温溶融塩とを含有してなる非水系電解液であって、モノフルオロリン酸塩及び/又はジフルオロリン酸塩を非水系電解液中に含有することを特徴とする非水系電解液に存する。
また、本発明の要旨は、少なくとも、リチウムイオンを吸蔵及び放出可能な負極及び正極、並びに、非水系電解液を備えた非水系電解液電池であって、該非水系電解液が、上記の非水系電解液であることを特徴とする非水系電解液電池に存する。
本発明によれば、常温溶融塩を用いた非水系電解液の最大の長所である高安全性を維持しつつ、汎用的な非水系有機溶媒を用いた非水系電解液に匹敵する、高い充放電容量や充放電効率を可能にし、非水系電解液電池の大型化や、更なる高性能化を達成することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、任意に変形することができる。
[1.非水系電解液]
本発明の非水系電解液は、常用の非水系電解液と同じく、リチウム塩及びこれを溶解する常温溶融塩を含有するものであり、通常、これらを主成分とするものである。
<1−1.リチウム塩>
本発明におけるリチウム塩としては、この用途に用いることが知られているものであれば特に制限がなく、任意のものを用いることができ、具体的には、例えば、以下のものが挙げられる。
LiClO
LiAsF
LiPF
LiCO
LiBF等の無機リチウム塩;
LiCFSO
LiN(CFSO
LiN(CSO
LiN(CFSO)(CSO)、
LiC(CFSO
LiPF(CF
LiPF(C
LiPF(CFSO
LiPF(CSO
LiBF(CF)、
LiBF(C)、
LiBF(CF
LiBF(C
LiBF(CFSO
LiBF(CSO等の含フッ素有機リチウム塩;
リチウムビス(オキサラト)ボレート、
リチウムトリス(オキサラト)フォスフェート、
リチウムジフルオロオキサラトボレート等の含ジカルボン酸錯体リチウム塩
これらのうち、LiPF、LiBF、LiCFSO、LiN(CFSO、LiN(CSO又はLiC(CFSOが電池性能向上の点から好ましく、LiPF、LiBF、LiN(CFSO又はLiN(CSOが特に好ましい。これらのリチウム塩は単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
非水系電解液中のリチウム塩の濃度は、特に制限はないが、通常0.1mol/L以上、好ましくは0.2mol/L以上、より好ましくは0.3mol/L以上である。また、その上限は、通常3mol/L以下、好ましくは2mol/L以下、より好ましくは1.8mol/L以下、特に好ましくは1.5mol/L以下である。リチウム塩の濃度が低すぎると、非水系電解液の電気伝導率が不十分の場合があり、一方、濃度が高すぎると、粘度上昇のため電気伝導度が低下する場合があり、電池性能が低下する場合がある。
本発明の非水系電解液は、リチウム塩及び常温溶融塩を含有する。そして、該非水系電解液は、「モノフルオロリン酸塩及びジフルオロリン酸塩からなる群より選ばれた少なくとも1種以上の化合物」を非水系電解液中に含有する。
<1−2.常温溶融塩>
本発明における「常温溶融塩」とは、1つの分子構造が、1つ又はそれ以上のカチオンとアニオンとによって構成されるイオン性物質(塩)であり、かつ、45℃でその塩の一部又は全てが液体である物質をいう。また、熱分析による融点が45℃以上の化合物であっても、急冷等により45℃で過冷却状態を長期間安定に保って液体として存在すれば、本発明の常温溶融塩の範疇に入るものとする。また、45℃で固体状態を示す塩であっても、かかる塩やリチウム塩、モノフルオロリン酸塩類やジフルオロリン酸塩類等の他のイオン性物質との混合により、45℃で液体状態となる場合にも、かかる塩は本発明の常温溶融塩の範疇に入るものとする。
本発明で用いられる常温溶融塩としては、上記の要件を満たせば特に限定はないが、その中でも、25℃で液体状態であるものが好ましく、15℃で液体状態であるものがより好ましく、10℃で液体状態であるものが特に好ましい。
常温溶融塩を形成するカチオン構造は特に限定されるものではないが、有機物から成るカチオン構造が45℃で液体状態となりやすいために好ましい。一般式(1)で表される構造を有する三級スルホニウム塩、一般式(2)で表される構造を有する四級アンモニウム塩及び一般式(3)で表される構造を有する四級ホスホニウム塩からなる群より選ばれた少なくとも1種以上の常温溶融塩を該非水系電解液中に含有することが、粘性率が低いことからより好ましい。
Figure 2008277001
[一般式(1)中、R、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜12の有機基を表す。ただし、R、R及びRのうち、2つの有機基が互いに結合して環構造を形成していてもよい。]
Figure 2008277001
[一般式(2)中、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜12の有機基を表す。ただし、R、R、R及びRのうちの2つないし4つの有機基は、互いに結合して環構造を形成していてもよく、R、R、R及びRのうち2つの有機基は実際には1つの有機基であって、その1つの有機基と「N」原子との間が二重結合で結ばれていてもよい。]
Figure 2008277001
[一般式(3)中、R、R、R10及びR11は、それぞれ独立に、炭素数1〜12の有機基を表す。ただし、R、R、R10及びR11のうちの2つないし4つの有機基は、互いに結合して環構造を形成していてもよく、R、R、R10及びR11のうち2つの有機基は実際には1つの有機基であって、その1つの有機基と「P」原子との間が二重結合で結ばれていてもよい。]
[一般式(1)で表される化合物]
一般式(1)で表されるスルホニウムカチオン構造におけるR、R及びRは互いに同一であっても異なっていてもよい炭素数1〜12の有機基であるが、R、R及びRとしては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等の鎖状アルキル基;シクロヘキシル基、ノルボルナニル基等の環状アルキル基;ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、ブテニル基、1,3−ブタジエニル基等のアルケニル基;エチニル基、プロピニル基、ブチニル基等のアルキニル基;トリフルオロメチル基、トリフルオロエチル基、ヘキサフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基;アルキル置換基等の置換基を有していてもよいフェニル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基;トリメチルシリル基等のトリアルキルシリル基;エトキシカルボニルエチル基等のカルボニル基含有アルキル基;メトキシエチル基、フェノキシメチル基、エトキシエチル基、アリロキシエチル基、メトキシエトキシエチル基、エトキシエトキシエチル基等のエーテル基含有アルキル基;スルホニルメチル基等のスルホニル基含有アルキル基等を挙げることができる。
ただし、該スルホニウムカチオン構造中のR、R及びRは、互いに結合して環構造を形成していてもよく、R、R及びRには、上記置換基に加えて、酸素、窒素、硫黄、リン元素等のヘテロ元素による飽和若しくは不飽和結合によって、置換基が置換していてもよい。
、R及びRの中でも、炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリル基、エーテル基含有アルキル基が、該スルホニウム塩の分子間相互作用の軽減により、概して融点が低い塩を形成しやすいことから好ましい。
この中でも、粘性率が低くなりやすいことから、トリメチルスルホニウム、トリエチルスルホニウム、ジメチルエチルスルホニウム、メチルジエチルスルホニウム、トリプロピルスルホニウム、ジメチルプロピルスルホニウム、メチルジプロピルスルホニウム、ジエチルプロピルスルホニウム、エチルジプロピルスルホニウム、メチルエチルプロピルスルホニウム、トリブチルスルホニウム、ジメチルブチルスルホニウム、メチルジブチルスルホニウム、ジエチルブチルスルホニウム、エチルジブチルスルホニウム、ジプロピルブチルスルホニウム、プロピルジブチルスルホニウム、メチルエチルブチルスルホニウム、メチルプロピルブチルスルホニウム、エチルプロピルブチルスルホニウム、又は、これらのアルキル基中の水素原子の1つ以上をフッ素原子に置換した化合物、ジメチルビニルスルホニウム、ジメチルアリルスルホニウム、ジメチルブテニルスルホニウム、ジエチルビニルスルホニウム、ジエチルアリルスルホニウム、ジエチルブテニルスルホニウム、メチルエチルビニルスルホニウム、メチルエチルアリルスルホニウム、メチルエチルブテニルスルホニウム、ジメチルメトキシメチルスルホニウム、ジメチルメトキシエチルスルホニウム、ジメチルエトキシメチルスルホニウム、ジメチルエトキシエチルスルホニウム、ジメチルメトキシエトキシエチルスルホニウム、ジメチルエトキシエトキシエチルスルホニウム、ジエチルメトキシメチルスルホニウム、ジエチルメトキシエチルスルホニウム、ジエチルエトキシエチルスルホニウム、ジエチルメトキシエトキシエチルスルホニウム、ジエチルエトキシエトキシエチルスルホニウム等が特に好ましい。
一般式(1)で表される構造を有する三級スルホニウム塩のアニオンとしては特に限定はないが、アニオンのファンデルワールス半径が50Å以上であるものが、45℃以下で液体状態となりやすいために好ましい。この中でも、形式的に負電荷を有する元素に、電子吸引性の置換基が配されたアニオン構造が、室温で液体状態となりやすいことから更に好ましい。
この中でも、電子吸引性の置換基がフッ素原子;シアノ基;フッ素、シアノ基、アルキル基、フッ素化アルキル基、シアノ化アルキル基、フェニル基、フッ素化フェニル基、シアノ化フェニル基を有するカルボニル基、及び、カルボキシル基、スルホン基、スルホニル基;フェニル基、フッ素化フェニル基、フッ素化アルキル基を有するフェニル基、シアノフェニル基;フェノキシ基、フッ素化フェノキシ基、フッ素化アルキル基を有するフェニル基、シアノ化フェノキシ基;チオフェノキシ基、フッ素化チオフェノキシ基、フッ素化アルキル基を有するチオフェノキシ基、シアノ化チオフェノキシ基;フッ素化アルコキシ基、シアノ化アルコキシ基;フッ素化チオアルコキシ基、シアノ化チオアルコキシ基であるものが、耐熱性や耐酸化性に優れることから特に好ましい。
また、BFやAlF、PF、PF、SbF、AsF等のルイス酸性化合物も、アニオン構造中の負電荷部位に相互作用することで、耐酸化性が高いアニオンを与えることから、前述の電子吸引性置換基群と同様に、特に好ましい置換基として挙げることができる。
以上の中でも、非水系電解液電池へ適用した際のイオン導電率や粘性率、酸化・還元安定性、充放電効率や高温保存安定性等のバランスが良いことから、BF 、AlF 、ClO 、PF 、SbF 、SiF 2−、AsF 、WF 、CO 2−、FSO 、(FSO、(FSO、NO 、PO 3−、PO、PO 、B1212 2−、等の無機アニオン、(CN)、(CNCO)、(CNSO、(CFCO)、(CFCFCO)、(CFSO、(CFCO)(CFSO)N、(CFSO)(CFCFSO)N、(CFCFSO、(CFSO)(CSO)N、環状1,2−パーフルオロエタンジスルホニルイミド、環状1,3−パーフルオロプロパンジスルホニルイミド、(CN)、(CNCO)、(CNSO、(FSO、(CFCO)、(CFCFCO)、(CFSO、CFBF 、CFCFBF 、CFCFCFBF 、(CFCO)BF 、(CFSO)BF 、(CFCFSO)BF 、(CFBF 、(CFCFBF 、(CFSOBF 、(CFCFSOBF 、(CFBF、(CFCFBF、(CFCO)BF、(CFSOBF、(CFCFSOBF、(CF、(CFCF、(C、(CFCO、(CFSO、(CFCFSO、((CFCO)、((CFCHO)、(Ph(CFCO)、(CO)、(CFCO)Al、(CFSOAl、(CFCFSOAl、((CFCO)Al、((CFCHO)Al、(Ph(CFCO)Al、(CO)Al、(CFPF 、(CPF 、(CFSOPF 、(CSOPF 、(CFPF 、(CPF 、(CFSOPF 、(CSOPF 、(CFPF 、(CPF 、(CFSOPF 、(CSOPF 等の有機アニオン、ビス(オキサラト)ボレート、トリス(オキサラト)フォスフェート、ジフルオロオキサラトボレート等の含ジカルボン酸錯体アニオンが極めて好ましい。
[一般式(2)で表される化合物]
一般式(2)で表される4級アンモニウムカチオン構造におけるR、R、R及びRは互いに同一であっても異なっていてもよい炭素数1〜12の有機基であるが、R、R、R及びRとしては、一般式(1)における「R、R及びR」と同様の、鎖状アルキル基;環状アルキル基;アルケニル基;アルキニル基;ハロゲン化アルキル基;アルキル置換基を有していてもよいフェニル基等のアリール基;アラルキル基;トリアルキルシリル基;カルボニル基含有アルキル基;エーテル基含有アルキル基;スルホニル基含有アルキル基等を挙げることができる。また、好ましい具体的な基も、前記一般式(1)における「R、R及びR」と同様である。
ただし、R、R、R及びRの2つないし4つは互いに結合して環構造を形成していてもよく、R、R、R及びRには、前記置換基に加えて、酸素、窒素、硫黄、リン元素等のヘテロ元素による飽和若しくは不飽和結合で置換基が結合していてもよい。
前記により表される一般式(2)の4級アンモニウムカチオン構造において、鎖状アンモニウムカチオンでは、R、R、R及びRとして、炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリル基、エーテル基含有アルキル基が、該アンモニウム塩の分子間相互作用の軽減により、概して融点が低い塩を形成しやすいことから好ましい。
この中でも、粘性率が低くなりやすいことから、トリメチルプロピルアンモニウム、トリメチルブチルアンモニウム、トリメチルペンチルアンモニウム、トリメチルヘキシルアンモニウム、ジメチルエチルプロピルアンモニウム、ジメチルエチルブチルアンモニウム、ジメチルエチルペンチルアンモニウム、ジメチルエチルヘキシルアンモニウム、ジメチルジプロピルアンモニウム、ジメチルプロピルブチルアンモニウム、ジメチルプロピルペンチルアンモニウム、ジメチルプロピルヘキシルアンモニウム、ジメチルジブチルアンモニウム、ジメチルブチルペンチルアンモニウム、ジメチルブチルヘキシルアンモニウム、ジメチルジペンチルアンモニウム、ジメチルペンチルヘキシルアンモニウム、ジメチルジヘキシルアンモニウム、メチルジエチルプロピルアンモニウム、メチルジエチルブチルアンモニウム、メチルジエチルペンチルアンモニウム、メチルジエチルヘキシルアンモニウム、メチルエチルジプロピルアンモニウム、メチルエチルプロピルブチルアンモニウム、メチルエチルプロピルペンチルアンモニウム、メチルエチルプロピルヘキシルアンモニウム、メチルエチルジブチルアンモニウム、メチルエチルブチルペンチルアンモニウム、メチルエチルブチルヘキシルアンモニウム、メチルエチルジペンチルアンモニウム、メチルエチルペンチルヘキシルアンモニウム、メチルエチルジヘキシルアンモニウム、メチルトリプロピルアンモニウム、メチルジプロピルブチルアンモニウム、メチルジプロピルペンチルアンモニウム、メチルジプロピルヘキシルアンモニウム、メチルプロピルジブチルアンモニウム、メチルプロピルブチルペンチルアンモニウム、メチルプロピルブチルヘキシルアンモニウム、メチルプロピルジペンチルアンモニウム、メチルプロピルペンチルヘキシルアンモニウム、メチルプロピルジヘキシルアンモニウム、メチルトリブチルアンモニウム、メチルジブチルペンチルアンモニウム、メチルジブチルヘキシルアンモニウム、メチルブチルジペンチルアンモニウム、メチルブチルペンチルヘキシルアンモニウム、メチルブチルジヘキシルアンモニウム、メチルトリペンチルアンモニウム、メチルジペンチルヘキシルアンモニウム、メチルペンチルジヘキシルアンモニウム、メチルトリヘキシルアンモニウム、トリエチルプロピルアンモニウム、トリエチルブチルアンモニウム、トリエチルペンチルアンモニウム、トリエチルヘキシルアンモニウム等、又は、これらのアルキル基中の水素原子を1つ以上フッ素原子に置換した化合物、トリメチルアリルアンモニウム、トリメチルブテニルアンモニウム、トリメチルメトキシメチルアンモニウム、トリメチルメトキシエチルアンモニウム、トリメチルメトキシエトキシエチルアンモニウム等がより好ましい。
この中でも、カチオンサイズが大きくなりすぎず、単位体積辺りのイオン数(すなわちイオン密度)が常温溶融塩の特徴を損なわない程度に適切であり、かつ融点や粘性率とのバランスに優れることから、トリメチルプロピルアンモニウム、トリメチルブチルアンモニウム、トリメチルペンチルアンモニウム、トリメチルヘキシルアンモニウム、ジメチルエチルプロピルアンモニウム、ジメチルエチルブチルアンモニウム、ジメチルエチルペンチルアンモニウム、ジメチルエチルヘキシルアンモニウム、ジメチルプロピルブチルアンモニウム、ジメチルプロピルペンチルアンモニウム、ジメチルプロピルヘキシルアンモニウム、トリエチルプロピルアンモニウム、トリエチルブチルアンモニウム、トリエチルペンチルアンモニウム、トリエチルヘキシルアンモニウム等、及びこれらのアルキル基中の水素原子を1つ以上フッ素原子に置換した化合物、トリメチルアリルアンモニウム、トリメチルブテニルアンモニウム、トリメチルメトキシメチルアンモニウム、トリメチルメトキシエチルアンモニウム等が特に好ましい。
一般式(2)の4級アンモニウムカチオン構造において、R、R、R及びRの2つないし4つは互いに結合して環構造を形成していてもよく、中でも、以下の一般式(4)、一般式(5)、一般式(6)に示す飽和複素環構造が、概して融点が低い塩を形成しやすいことから好ましい。下記、一般式(4)、一般式(5)及び一般式(6)において、R12a、R13a、R12b、R13b、R12c、R13cは、一般式(2)における、「互いに異なっていてもよいR、R、R及びR」と同じである。
Figure 2008277001
Figure 2008277001
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一般式(4)で表されるピロリジニウムカチオンの中でも、概して常温溶融塩を形成しやすいことから、ジメチルピロリジニウム、メチルエチルピロリジニウム、ジエチルピロリジニウム、メチルプロピルピロリジニウム、エチルプロピルピロリジニウム、ジプロピルピロリジニウム、メチルブチルピロリジニウム、エチルブチルピロリジニウム、プロピルブチルピロリジニウム、ジブチルピロリジニウム、又は、これらのアルキル基中の水素原子の1つ以上をフッ素原子に置換した化合物、メチルビニルピロリジニウム、エチルビニルピロリジニウム、プロピルビニルピロリジニウム、ブチルビニルピロリジニウム、メチルアリルピロリジニウム、エチルアリルピロリジニウム、プロピルアリルピロリジニウム、ブチルアリルピロリジニウム、ジアリルピロリジニウム、メチルブテニルピロリジニウム、エチルブテニルピロリジニウム、プロピルブテニルピロリジニウム、ブチルブテニルピロリジニウム、ジブテニルピロリジニウム、メチルメトキシメチルピロリジニウム、メチルメトキシエチルピロリジニウム、メチルエトキシエチルピロリジニウム、メチルメトキシエトキシエチルピロリジニウム、メチルエトキシエトキシエチルピロリジニウム、エチルメトキシメチルピロリジニウム、エチルメトキシエチルピロリジニウム、エチルエトキシエチルピロリジニウム、エチルメトキシエトキシエチルピロリジニウム、エチルエトキシエトキシエチルピロリジニウム、プロピルメトキシメチルピロリジニウム、プロピルメトキシエチルピロリジニウム、プロピルエトキシエチルピロリジニウム、プロピルメトキシエトキシエチルピロリジニウム、プロピルエトキシエトキシエチルピロリジニウム、ブチルメトキシメチルピロリジニウム、ブチルメトキシエチルピロリジニウム、ブチルエトキシエチルピロリジニウム、ブチルメトキシエトキシエチルピロリジニウム、ブチルエトキシエトキシエチルピロリジニウム等がより好ましい。
この中でも、粘性率が低くなりやすいことから、メチルエチルピロリジニウム、メチルプロピルピロリジニウム、エチルプロピルピロリジニウム、メチルブチルピロリジニウム、エチルブチルピロリジニウム、又は、これらのアルキル基中の水素原子の1つ以上をフッ素原子に置換した化合物、メチルアリルピロリジニウム、エチルアリルピロリジニウム、プロピルアリルピロリジニウム、ブチルアリルピロリジニウム、メチルブテニルピロリジニウム、エチルブテニルピロリジニウム、プロピルブテニルピロリジニウム、ブチルブテニルピロリジニウム、メチルメトキシメチルピロリジニウム、メチルメトキシエチルピロリジニウム、エチルメトキシメチルピロリジニウム、エチルメトキシエチルピロリジニウム等が特に好ましい。
一般式(5)で表されるピペリジニウムカチオンの中でも、概して常温溶融塩を形成しやすいことから、ジメチルピペリジニウム、メチルエチルピペリジニウム、ジエチルピペリジニウム、メチルプロピルピペリジニウム、エチルプロピルピペリジニウム、ジプロピルピペリジニウム、メチルブチルピペリジニウム、エチルブチルピペリジニウム、プロピルブチルピペリジニウム、ジブチルピペリジニウム、又は、これらのアルキル基中の水素原子の1つ以上をフッ素原子に置換した化合物、メチルビニルピペリジニウム、エチルビニルピペリジニウム、プロピルビニルピペリジニウム、ブチルビニルピペリジニウム、メチルアリルピペリジニウム、エチルアリルピペリジニウム、プロピルアリルピペリジニウム、ブチルアリルピペリジニウム、ジアリルピペリジニウム、メチルブテニルピペリジニウム、エチルブテニルピペリジニウム、プロピルブテニルピペリジニウム、ブチルブテニルピペリジニウム、ジブテニルピペリジニウム、メチルメトキシメチルピペリジニウム、メチルメトキシエチルピペリジニウム、メチルエトキシエチルピペリジニウム、メチルメトキシエトキシエチルピペリジニウム、メチルエトキシエトキシエチルピペリジニウム、エチルメトキシメチルピペリジニウム、エチルメトキシエチルピペリジニウム、エチルエトキシエチルピペリジニウム、エチルメトキシエトキシエチルピペリジニウム、エチルエトキシエトキシエチルピペリジニウム、プロピルメトキシメチルピペリジニウム、プロピルメトキシエチルピペリジニウム、プロピルエトキシエチルピペリジニウム、プロピルメトキシエトキシエチルピペリジニウム、プロピルエトキシエトキシエチルピペリジニウム、ブチルメトキシメチルピペリジニウム、ブチルメトキシエチルピペリジニウム、ブチルエトキシエチルピペリジニウム、ブチルメトキシエトキシエチルピペリジニウム、ブチルエトキシエトキシエチルピペリジニウム等がより好ましい。
この中でも、粘性率が低くなりやすいことから、メチルエチルピペリジニウム、メチルプロピルピペリジニウム、エチルプロピルピペリジニウム、メチルブチルピペリジニウム、エチルブチルピペリジニウム、又は、これらのアルキル基中の水素原子の1つ以上をフッ素原子に置換した化合物、メチルアリルピペリジニウム、エチルアリルピペリジニウム、プロピルアリルピペリジニウム、ブチルアリルピペリジニウム、メチルブテニルピペリジニウム、エチルブテニルピペリジニウム、プロピルブテニルピペリジニウム、ブチルブテニルピペリジニウム、メチルメトキシメチルピペリジニウム、メチルメトキシエチルピペリジニウム、エチルメトキシメチルピペリジニウム、エチルメトキシエチルピペリジニウム等が特に好ましい。
一般式(6)で表されるモルホリニウムカチオンの中でも、概して常温溶融塩を形成しやすいことから、ジメチルモルホリニウム、メチルエチルモルホリニウム、ジエチルモルホリニウム、メチルプロピルモルホリニウム、エチルプロピルモルホリニウム、ジプロピルモルホリニウム、メチルブチルモルホリニウム、エチルブチルモルホリニウム、プロピルブチルモルホリニウム、ジブチルモルホリニウム、又は、これらのアルキル基中の水素原子の1つ以上をフッ素原子に置換した化合物、メチルビニルモルホリニウム、エチルビニルモルホリニウム、プロピルビニルモルホリニウム、ブチルビニルモルホリニウム、メチルアリルモルホリニウム、エチルアリルモルホリニウム、プロピルアリルモルホリニウム、ブチルアリルモルホリニウム、ジアリルモルホリニウム、メチルブテニルモルホリニウム、エチルブテニルモルホリニウム、プロピルブテニルモルホリニウム、ブチルブテニルモルホリニウム、ジブテニルモルホリニウム、メチルメトキシメチルモルホリニウム、メチルメトキシエチルモルホリニウム、メチルエトキシエチルモルホリニウム、メチルメトキシエトキシエチルモルホリニウム、メチルエトキシエトキシエチルモルホリニウム、エチルメトキシメチルモルホリニウム、エチルメトキシエチルモルホリニウム、エチルエトキシエチルモルホリニウム、エチルメトキシエトキシエチルモルホリニウム、エチルエトキシエトキシエチルモルホリニウム、プロピルメトキシメチルモルホリニウム、プロピルメトキシエチルモルホリニウム、プロピルエトキシエチルモルホリニウム、プロピルメトキシエトキシエチルモルホリニウム、プロピルエトキシエトキシエチルモルホリニウム、ブチルメトキシメチルモルホリニウム、ブチルメトキシエチルモルホリニウム、ブチルエトキシエチルモルホリニウム、ブチルメトキシエトキシエチルモルホリニウム、ブチルエトキシエトキシエチルモルホリニウム等がより好ましい。
この中でも、粘性率が低くなりやすいことから、メチルエチルモルホリニウム、メチルプロピルモルホリニウム、エチルプロピルモルホリニウム、メチルブチルモルホリニウム、エチルブチルモルホリニウム、又は、これらのアルキル基中の水素原子の1つ以上をフッ素原子に置換した化合物、メチルアリルモルホリニウム、エチルアリルモルホリニウム、プロピルアリルモルホリニウム、ブチルアリルモルホリニウム、メチルブテニルモルホリニウム、エチルブテニルモルホリニウム、プロピルブテニルモルホリニウム、ブチルブテニルモルホリニウム、メチルメトキシメチルモルホリニウム、メチルメトキシエチルモルホリニウム、エチルメトキシメチルモルホリニウム、エチルメトキシエチルモルホリニウム等が特に好ましい。
一般式(2)の4級アンモニウムカチオン構造において、R、R、R及びRのうち2つの有機基が実際には1つの有機基であって、その1つの有機基と「N」原子との間が二重結合で結ばれている構造も、一般式(2)に含まれる。すなわち、R、R、R及びRのうち2つが合体してアルキリデン基となっている場合も、一般式(2)に含まれる。更に、そのアルキリデン基が環構造を形成しているものも好ましい。かかる構造の中でも、以下に示す不飽和複素環構造が、概して融点が低い塩を形成しやすいことから好ましい。
Figure 2008277001
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一般式(7)で表されるピリジニウムカチオンの中でも、概して常温溶融塩を形成しやすいことから、R14はエチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、及びこれらのアルキル基中の水素原子の1つ以上をフッ素原子に置換した化合物、アリル基、ブテニル基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、メトキシエトキシエチル基、エトキシエトキシエチル基等であり、R15〜R19は水素原子又はメチル基であることが好ましい。
この中でも、粘性率が低くなりやすいことから、1−エチルピリジニウム、1−プロピルピリジニウム、1−ブチルピリジニウム、1−ペンチルピリジニウム、1−ヘキシルピリジニウム、1−アリルピリジニウム、1−ブテニルピリジニウム、1−メトキシメチルピリジニウム、1−メトキシエチルピリジニウム等が、特に好ましい。
一般式(8)で表されるピリダジニウムカチオンの中でも、概して常温溶融塩を形成しやすいことから、R20はエチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、及びこれらのアルキル基中の水素原子の1つ以上をフッ素原子に置換した化合物、アリル基、ブテニル基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、メトキシエトキシエチル基、エトキシエトキシエチル基等であり、R21〜R24は水素原子又はメチル基であることが好ましい。
この中でも、粘性率が低くなりやすいことから、1−エチルピリダジニウム、1−プロピルピリダジニウム、1−ブチルピリダジニウム、1−ペンチルピリダジニウム、1−ヘキシルピリダジニウム、1−アリルピリダジニウム、1−ブテニルピリダジニウム、1−メトキシメチルピリダジニウム、1−メトキシエチルピリダジニウム等が、特に好ましい。
一般式(9)で表されるピリミジニウムカチオンの中でも、概して常温溶融塩を形成しやすいことから、R25はエチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、及びこれらのアルキル基中の水素原子の1つ以上をフッ素原子に置換した化合物、アリル基、ブテニル基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、メトキシエトキシエチル基、エトキシエトキシエチル基等であり、R26〜R29は水素原子又はメチル基であることが好ましい。
この中でも、粘性率が低くなりやすいことから、1−エチルピリミジニウム、1−プロピルピリミジニウム、1−ブチルピリミジニウム、1−ペンチルピリミジニウム、1−ヘキシルピリミジニウム、1−アリルピリミジニウム、1−ブテニルピリミジニウム、1−メトキシメチルピリミジニウム、1−メトキシエチルピリミジニウム等が、特に好ましい。
一般式(10)で表されるピラジニウムカチオンの中でも、概して常温溶融塩を形成しやすいことから、R30はエチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、及びこれらのアルキル基中の水素原子の1つ以上をフッ素原子に置換した化合物、アリル基、ブテニル基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、メトキシエトキシエチル基、エトキシエトキシエチル基等であり、R31〜R34は水素原子又はメチル基であることが好ましい。
この中でも、粘性率が低くなりやすいことから、1−エチルピラジニウム、1−プロピルピラジニウム、1−ブチルピラジニウム、1−ペンチルピラジニウム、1−ヘキシルピラジニウム、1−アリルピラジニウム、1−ブテニルピラジニウム、1−メトキシメチルピラジニウム、1−メトキシエチルピラジニウム等が、特に好ましい。
一般式(11)で表されるイミダゾリウムカチオンの中でも、概して常温溶融塩を形成しやすいことから、R36及びR39はエチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、及びこれらのアルキル基中の水素原子の1つ以上をフッ素原子に置換した化合物、ビニル基、アリル基、ブテニル基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、メトキシエトキシエチル基、エトキシエトキシエチル基等であり、R35、R37、R38は水素原子又はメチル基であることが好ましい。
この中でも、粘性率が低くなりやすいことから、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチルー3−メチルイミダゾリウム、1−プロピルー3−メチルイミダゾリウム、1−ブチルー3−メチルイミダゾリウム、1−ペンチルー3−メチルイミダゾリウム、1−ヘキシルー3−メチルイミダゾリウム、1,3−ジエチルイミダゾリウム、1−エチルー3−プロピルイミダゾリウム、1−エチルー3−ブチルイミダゾリウム、1−エチルー3−ペンチルイミダゾリウム、1−エチルー3−ヘキシルイミダゾリウム、1,3−ジプロピルイミダゾリウム、1−プロピルー3−ブチルイミダゾリウム、1−プロピルー3−ペンチルイミダゾリウム、1−ヘキシルー3−ブチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−エチルー2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−プロピルー2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−ブチルー2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−ペンチルー2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−ヘキシルー2,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3−ジエチルー2−メチルイミダゾリウム、1−プロピルー2−メチルー3−エチルイミダゾリウム、1−ブチルー2−メチルー3−エチルイミダゾリウム、1−ペンチルー2−メチルー3−エチルイミダゾリウム、1−ヘキシルー2−メチルー3−エチルイミダゾリウム、1,2,3,4,5−ヘキサメチルイミダゾリウム、1―エチルー2,3,4,5−テトラメチルイミダゾリウム、1―プロピルー2,3,4,5−テトラメチルイミダゾリウム、1―ブチルー2,3,4,5−テトラメチルイミダゾリウム、1―ペンチルー2,3,4,5−テトラメチルイミダゾリウム、1―ヘキシルー2,3,4,5−テトラメチルイミダゾリウム、及びこれらのアルキル基中の水素原子の1つ以上をフッ素原子に置換した化合物、1−アリルー3−メチルイミダゾリウム、1−アリルー3−エチルイミダゾリウム、1−アリルー3−プロピルイミダゾリウム、1−アリルー3−ブチルイミダゾリウム、1−アリルー2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−アリルー2,3,4,5−テトラメチルイミダゾリウム、1−ブテニルー3−メチルイミダゾリウム、1−ブテニルー3−エチルイミダゾリウム、1−ブテニルー3−プロピルイミダゾリウム、1−ブテニルー3−ブチルミダゾリウム、1−ブテニルー2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−ブテニルー2,3,4,5−テトラメチルイミダゾリウム、1−メトキシメチルー3−メチルイミダゾリウム、1−メトキシメチルー3−エチルイミダゾリウム、1−メトキシメチルー3−プロピルイミダゾリウム、1−メトキシメチルー3−ブチルイミダゾリウム、1−メトキシメチルー2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−メトキシメチルー2,3,4,5−テトラメチルイミダゾリウム、1−メトキシエチルー3−メチルイミダゾリウム、1−メトキシエチルー3−エチルイミダゾリウム、1−メトキシエチルー3−プロピルイミダゾリウム、1−メトキシエチルー3−ブチルイミダゾリウム、1−メトキシエチルー2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−メトキシエチルー2,3,4,5−テトラメチルイミダゾリウム等が、特に好ましい。
一般式(12)で表されるオキサゾリウムカチオンの中でも、概して常温溶融塩を形成しやすいことから、R41はエチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、及びこれらのアルキル基中の水素原子の1つ以上をフッ素原子に置換した化合物、ビニル基、アリル基、ブテニル基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、メトキシエトキシエチル基、エトキシエトキシエチル基等であり、R40、R42、R43は水素原子又はメチル基であることが好ましい。
この中でも、粘性率が低くなりやすいことから、1−エチルオキサゾリウム、1−プロピルオキサゾリウム、1−ブチルオキサゾリウム、1−ペンチルオキサゾリウム、1−ヘキシルオキサゾリウム、1−アリルオキサゾリウム、1−ブテニルオキサゾリウム、1−メトキシメチルオキサゾリウム、1−メトキシエチルオキサゾリウム、1−エチルー2,4,5−トリメチルオキサゾリウム、1−プロピルー2,4,5−トリメチルオキサゾリウム、1−ブチルー2,4,5−トリメチルオキサゾリウム、1−ペンチルー2,4,5−トリメチルオキサゾリウム、1−ヘキシルー2,4,5−トリメチルオキサゾリウム、1−アリルー2,4,5−トリメチルオキサゾリウム、1−ブテニルー2,4,5−トリメチルオキサゾリウム、1−メトキシメチルー2,4,5−トリメチルオキサゾリウム、1−メトキシエチルー2,4,5−トリメチルオキサゾリウム等が、特に好ましい。
一般式(13)で表されるチアゾリウムカチオンの中でも、概して常温溶融塩を形成しやすいことから、R45はエチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、及びこれらのアルキル基中の水素原子の1つ以上をフッ素原子に置換した化合物、ビニル基、アリル基、ブテニル基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、メトキシエトキシエチル基、エトキシエトキシエチル基等であり、R44、R46、R47は水素原子又はメチル基であることが好ましい。
この中でも、粘性率が低くなりやすいことから、1−エチルチアゾリウム、1−プロピルチアゾリウム、1−ブチルチアゾリウム、1−ペンチルチアゾリウム、1−ヘキシルチアゾリウム、1−アリルチアゾリウム、1−ブテニルチアゾリウム、1−メトキシメチルチアゾリウム、1−メトキシエチルチアゾリウム、1−エチルー2,4,5−トリメチルチアゾリウム、1−プロピルー2,4,5−トリメチルチアゾリウム、1−ブチルー2,4,5−トリメチルチアゾリウム、1−ペンチルー2,4,5−トリメチルチアゾリウム、1−ヘキシルー2,4,5−トリメチルチアゾリウム、1−アリルー2,4,5−トリメチルチアゾリウム、1−ブテニルー2,4,5−トリメチルチアゾリウム、1−メトキシメチルー2,4,5−トリメチルチアゾリウム、1−メトキシエチルー2,4,5−トリメチルチアゾリウム等が、特に好ましい。
一般式(14)で表されるピラゾリウムカチオンの中でも、概して常温溶融塩を形成しやすいことから、R49はエチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、及びこれらのアルキル基中の水素原子の1つ以上をフッ素原子に置換した化合物、ビニル基、アリル基、ブテニル基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、メトキシエトキシエチル基、エトキシエトキシエチル基等であり、R48、R50〜R52は水素原子又はメチル基であることが好ましい。
この中でも、粘性率が低くなりやすいことから、1−エチルピラゾリウム、1−プロピルピラゾリウム、1−ブチルピラゾリウム、1−ペンチルピラゾリウム、1−ヘキシルピラゾリウム、1−アリルピラゾリウム、1−ブテニルピラゾリウム、1−メトキシメチルピラゾリウム、1−メトキシエチルピラゾリウム、1−エチルー2,3,4,5−テトラメチルピラゾリウム、1−プロピルー2,3,4,5−テトラメチルピラゾリウム、1−ブチルー2,3,4,5−テトラメチルピラゾリウム、1−ペンチルー2,3,4,5−テトラメチルピラゾリウム、1−ヘキシルー2,3,4,5−テトラメチルピラゾリウム、1−アリルー2,3,4,5−テトラメチルピラゾリウム、1−ブテニルー2,3,4,5−テトラメチルピラゾリウム、1−メトキシメチルー2,3,4,5−テトラメチルピラゾリウム、1−メトキシエチルー2,3,4,5−テトラメチルピラゾリウム、等が、特に好ましい。
一般式(15)で表されるトリアゾリウムカチオンの中でも、概して常温溶融塩を形成しやすいことから、R54はエチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、及びこれらのアルキル基中の水素原子の1つ以上をフッ素原子に置換した化合物、ビニル基、アリル基、ブテニル基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、メトキシエトキシエチル基、エトキシエトキシエチル基等であり、R53、R55、R56は水素原子又はメチル基であることが好ましい。
この中でも、粘性率が低くなりやすいことから、1−エチルトリアゾリウム、1−プロピルトリアゾリウム、1−ブチルトリアゾリウム、1−ペンチルトリアゾリウム、1−ヘキシルトリアゾリウム、1−アリルトリアゾリウム、1−ブテニルトリアゾリウム、1−メトキシメチルトリアゾリウム、1−メトキシエチルトリアゾリウム、1−エチルー2,3,4,5−テトラメチルトリアゾリウム、1−プロピルー2,3,4,5−テトラメチトリアゾリウム、1−ブチルー2,3,4,5−テトラメチルトリアゾリウム、1−ペンチルー2,3,4,5−テトラメチルトリアゾリウム、1−ヘキシルー2,3,4,5−テトラメチルトリアゾリウム、1−アリルー2,3,4,5−テトラメチルトリアゾリウム、1−ブテニルー2,3,4,5−テトラメチルトリアゾリウム、1−メトキシメチルー2,3,4,5−テトラメチルトリアゾリウム、1−メトキシエチルー2,3,4,5−テトラメチルトリアゾリウム等が、特に好ましい。
一般式(2)で表される構造を有する四級アンモニウム塩のアニオンとしては特に限定はないが、前記リチウム塩のアニオン又は前記一般式(1)で表される構造を有する三級スルホニウム塩のアニオンと同様のものが好ましいものとして挙げられる。
[一般式(3)で表される化合物]
一般式(3)で表される4級ホスホニウムカチオン構造におけるR、R、R10及びR11は互いに同一であっても異なっていてもよい炭素数1〜12の有機基であるが、R、R、R10及びR11としては、一般式(1)における「R、R及びR」と同様の、鎖状アルキル基;環状アルキル基;アルケニル基;アルキニル基;ハロゲン化アルキル基;アルキル置換基を有していてもよいフェニル基等のアリール基;アラルキル基;トリアルキルシリル基;カルボニル基含有アルキル基;エーテル基含有アルキル基;スルホニル基含有アルキル基等を挙げることができる。また、好ましい具体的な基も、前記一般式(1)における「R、R及びR」と同様である。
ただし、R、R、R10及びR11の2つないし4つは互いに結合して環構造を形成していてもよく、R、R、R10及びR11は、前記置換基に加えて、酸素、窒素、硫黄、リン元素等のヘテロ元素による飽和若しくは不飽和結合で置換基が結合していてもよい。
更に、一般式(3)の4級ホスホニウムカチオン構造において、R、R、R10及びR11のうち2つの有機基が実際には1つの有機基であって、その1つの有機基と「P」原子との間が二重結合で結ばれている構造も、一般式(3)に含まれる。すなわち、R、R、R10及びR11のうち2つが合体してアルキリデン基となっている場合も、一般式(3)に含まれる。
からR10の中でも、炭素数1〜10のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アリル基、エーテル基含有アルキル基が、該ホスホニウム塩の分子間相互作用の軽減により、概して融点が低い塩を形成しやすいことから好ましい。
この中でも、粘性率が低下しやすいことから、トリエチルブチルホスホニウム、トリエチルペンチルホスホニウム、トリエチルヘキシルホスホニウム、トリエチルヘプチルホスホニウム、トリエチルオクチルホスホニウム、ジエチルプロピルブチルホスホニウム、ジエチルプロピルペンチルホスホニウム、ジエチルプロピルヘキシルホスホニウム、ジエチルプロピルヘプチルホスホニウム、ジエチルプロピルオクチルホスホニウム、ジエチルブチルペンチルホスホニウム、ジエチルブチルヘキシルホスホニウム、ジエチルブチルヘプチルホスホニウム、ジエチルブチルオクチルホスホニウム、ジエチルペンチルヘキシルホスホニウム、ジエチルペンチルヘプチルホスホニウム、ジエチルペンチルオクチルホスホニウム、ジエチルヘキシルヘプチルホスホニウム、ジエチルヘキシルオクチルホスホニウム、ジエチルヘプチルオクチルホスホニウム、ジエチルジオクチルホスホニウム、エチルジプロピルブチルホスホニウム、エチルジプロピルペンチルホスホニウム、エチルジプロピルヘキシルホスホニウム、エチルジプロピルヘプチルホスホニウム、エチルジプロピルオクチルホスホニウム、エチルプロピルジブチルホスホニウム、エチルプロピルブチルペンチルホスホニウム、エチルプロピルブチルヘキシルホスホニウム、エチルプロピルブチルヘプチルホスホニウム、エチルプロピルブチルペオクチルホスホニウム、エチルプロピルジペンチルホスホニウム、エチルプロピルペンチルヘキシルホスホニウム、エチルプロピルペンチルヘプチルホスホニウム、エチルプロピルペンチルオクチルホスホニウム、エチルプロピルジヘキシルホスホニウム、エチルプロピルヘキシルヘプチルホスホニウム、エチルプロピルヘキシルオクチルホスホニウム、エチルプロピルジヘプチルホスホニウム、エチルプロピルヘプチルオクチルホスホニウム、エチルプロピルジオクチルホスホニウム、エチルトリブチルホスホニウム、エチルジブチルペンチルホスホニウム、エチルジブチルヘキシルホスホニウム、エチルジブチルヘプチルホスホニウム、エチルジブチルオクチルホスホニウム、エチルブチルジペンチルホスホニウム、エチルブチルペンチルヘキシルホスホニウム、エチルブチルペンチルヘプチルホスホニウム、エチルブチルペンチルオクチルホスホニウム、エチルブチルジヘキシルホスホニウム、エチルブチルヘキシルヘプチルホスホニウム、エチルブチルヘキシルオクチルホスホニウム、エチルブチルヘプチルオクチルホスホニウム、エチルブチルジオクチルホスホニウム、エチルトリペンチルホスホニウム、エチルジペンチルヘキシルホスホニウム、エチルジペンチルヘプチルホスホニウム、エチルジペンチルオクチルホスホニウム、エチルペンチルジヘキシルホスホニウム、エチルペンチルヘキシルヘプチルホスホニウム、エチルペンチルヘキシルオクチルホスホニウム、エチルペンチルジヘプチルホスホニウム、エチルペンチルヘプチルオクチルホスホニウム、エチルペンチルジオクチルホスホニウム、エチルトリヘキシルホスホニウム、エチルジヘキシルヘプチルホスホニウム、エチルジヘキシルオクチルホスホニウム、エチルヘキシルジヘプチルホスホニウム、エチルヘキシルヘプチルオクチルホスホニウム、エチルヘキシルジオクチルホスホニウム、エチルトリヘプチルホスホニウム、エチルジヘプチルオクチルホスホニウム、エチルヘプチルジオクチルホスホニウム、エチルトリオクチルホスホニウム、トリプロピルブチルホスホニウム、トリプロピルペンチルホスホニウム、トリプロピルヘキシルホスホニウム、トリプロピルヘプチルホスホニウム、トリプロピルオクチルホスホニウム、ジプロピルジブチルホスホニウム、ジプロピルブチルペンチルホスホニウム、ジプロピルブチルヘキシルホスホニウム、ジプロピルブチルヘプチルホスホニウム、ジプロピルブチルオクチルホスホニウム、ジプロピルジペンチルホスホニウム、ジプロピルペンチルヘキシルホスホニウム、ジプロピルペンチルヘプチルホスホニウム、ジプロピルペンチルオクチルホスホニウム、ジプロピルジヘキシルホスホニウム、ジプロピルヘキシルヘプチルホスホニウム、ジプロピルヘキシルオクチルホスホニウム、ジプロピルジヘプチルホスホニウム、ジプロピルヘプチルオクチルホスホニウム、ジプロピルジオクチルホスホニウム、プロピルトリブチルホスホニウム、プロピルジブチルペンチルホスホニウム、プロピルジブチルヘキシルホスホニウム、プロピルジブチルヘプチルホスホニウム、プロピルジブチルオクチルホスホニウム、プロピルブチルジペンチルホスホニウム、プロピルブチルペンチルヘキシルホスホニウム、プロピルブチルペンチルヘプチルホスホニウム、プロピルブチルペンチルオクチルホスホニウム、プロピルブチルジヘプチルホスホニウム、プロピルブチルヘプチルオクチルホスホニウム、プロピルブチルジオクチルホスホニウム、プロピルトリペンチルホスホニウム、プロピルジペンチルヘキシルホスホニウム、プロピルジペンチルヘプチルホスホニウム、プロピルジペンチルヘオクチルホスホニウム、プロピルペンチルヘキシルヘプチルホスホニウム、プロピルペンチルヘキシルオクチルホスホニウム、プロピルペンチルジヘプチルホスホニウム、プロピルペンチルヘプチルオクチルホスホニウム、プロピルペンチルジオクチルホスホニウム、プロピルトリヘキシルホスホニウム、プロピルジヘキシルヘプチルホスホニウム、プロピルジヘキシルオクチルホスホニウム、プロピルヘキシルジヘプチルホスホニウム、プロピルヘキシルヘプチルオクチルホスホニウム、プロピルヘキシルジオクチルホスホニウム、プロピルトリヘプチルホスホニウム、プロピルジヘプチルオクチルホスホニウム、プロピルヘプチルジオクチルホスホニウム、プロピルトリオクチルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、トリブチルペンチルホスホニウム、トリブチルヘキシルホスホニウム、トリブチルヘプチルホスホニウム、トリブチルオクチルホスホニウム、テトラペンチルホスホニウム、トリペンチルヘキシルホスホニウム、トリペンチルヘプチルホスホニウム、トリペンチルオクチルホスホニウム、テトラヘキシルホスホニウム、トリヘキシルヘプチルホスホニウム、トリヘキシルオクチルホスホニウム、テトラヘプチルホスホニウム、トリヘプチルオクチルホスホニウム、テトラオクチルホスホニウム等、又は、これらのアルキル基中の水素原子を1つ以上フッ素原子に置換した化合物、トリエチルアリルホスホニウム、トリエチルブテニルホスホニウム、トリプロピルアリルホスホニウム、トリプロピルブテニルホスホニウム、トリブチルアリルホスホニウム、トリブチルブテニルホスホニウム、トリエチルメトキシエチルホスホニウム、トリエチルメトキシエトキシエチルホスホニウム、トリプロピルメトキシエチルホスホニウム、トリプロピルメトキシエトキシエチルホスホニウム、トリブチルメトキシエチルホスホニウム、トリブチルメトキシエトキシエチルホスホニウムがより好ましい。
この中でも、単位体積辺りのイオン数(すなわちイオン密度)が、常温溶融塩の特徴を損なわない程度に適切であり、かつ融点や粘性率とのバランスに優れることから、トリエチルブチルホスホニウム、トリエチルペンチルホスホニウム、トリエチルヘキシルホスホニウム、トリエチルヘプチルホスホニウム、トリエチルオクチルホスホニウム、トリプロピルブチルホスホニウム、トリプロピルペンチルホスホニウム、トリプロピルヘキシルホスホニウム、トリプロピルヘプチルホスホニウム、トリプロピルオクチルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、トリブチルペンチルホスホニウム、トリブチルヘキシルホスホニウム、トリブチルヘプチルホスホニウム、トリブチルオクチルホスホニウム、テトラペンチルホスホニウム、トリペンチルヘキシルホスホニウム、トリペンチルヘプチルホスホニウム、トリペンチルオクチルホスホニウム、テトラヘキシルホスホニウム、トリヘキシルヘプチルホスホニウム、トリヘキシルオクチルホスホニウム、テトラヘプチルホスホニウム、トリヘプチルオクチルホスホニウム、テトラオクチルホスホニウム等、及びこれらのアルキル基中の水素原子を1つ以上フッ素原子に置換した化合物、トリエチルアリルホスホニウム、トリエチルブテニルホスホニウム、トリプロピルアリルホスホニウム、トリプロピルブテニルホスホニウム、トリブチルアリルホスホニウム、トリブチルブテニルホスホニウム、トリエチルメトキシエチルホスホニウム、トリエチルメトキシエトキシエチルホスホニウム、トリプロピルメトキシエチルホスホニウム、トリプロピルメトキシエトキシエチルホスホニウム、トリブチルメトキシエチルホスホニウム、トリブチルメトキシエトキシエチルホスホニウムが特に好ましい。
一般式(3)で表される構造を有する四級ホスホニウム塩のアニオンとしては特に限定はないが、前記リチウム塩のアニオン、前記一般式(1)で表される構造を有する三級スルホニウム塩のアニオン又は前記一般式(2)で表される構造を有する四級アンモニウム塩のアニオンと同様のものが好ましいものとして挙げられる。
本発明における非水系電解液中の非水系溶媒は、本発明の効果を損ねない範囲で、従来から非水系電解液の溶媒として公知のものを含有していてもよい。その場合、公知の非水系電解液の溶媒の中から適宜選択して用いることができる。例えば、常温溶融塩と鎖状カーボネート類、常温溶融塩と環状カーボネート類、常温溶融塩と環状エステル類、常温溶融塩と環状スルホン類、常温溶融塩とフッ素化鎖状エーテル類、常温溶融塩とフッ素化鎖状カーボネート類、常温溶融塩と分子量500から3000程度のポリシロキサン類、常温溶融塩と分子量700から3000程度のポリエーテル類、常温溶融塩とリン酸エステル類等を主体とする組み合わせが好ましいものとして挙げられる。
常温溶融塩が、リチウム塩及び後述する「モノフルオロリン酸塩、ジフルオロリン酸塩」以外の非水系電解液成分に対して、0.01質量%以上、100質量%以下含有されていることが好ましい。「リチウム塩及び『モノフルオロリン酸塩、ジフルオロリン酸塩』以外の非水系電解液成分」とは、例えば、鎖状若しくは環状カーボネート類、鎖状若しくは環状エステル類、鎖状若しくは環状スルホン類、鎖状若しくは環状エーテル類、それらのフッ素化物類、ポリシロキサン類、ポリエーテル類等の「高沸点溶媒や不燃性溶媒」等が挙げられる。また、後述する非水系溶媒が挙げられる。
常温溶融塩の含有量は、上記の成分全体に対して、50質量%以上、100質量%以下がより好ましく、60質量%以上、95質量%以下が特に好ましく、70質量%以上、90質量%以下が更に好ましい。常温溶融塩が少なすぎる場合には、非水系電解液に不燃性や高熱安定性等の安全性効果が得られない場合があり、一方、多すぎる場合は、常温溶融塩の構造によっては粘性が高すぎてイオン導電率が低下したり、セパレータや正極・負極中に該非水系電解液が浸透しにくくなる場合がある。
本発明において、常温溶融塩を含有する非水系溶媒の好ましい組合せの1つは、常温溶融塩と環状カーボネート類を主体とする組合せである。中でも、非水系溶媒に占める常温溶融塩の割合が、50質量%以上、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上であり、通常95質量%以下、好ましくは90質量%以下、より好ましくは85質量%以下のものである。この非水系溶媒の組み合わせを用いると、常温溶融塩のみを非水系電解液溶媒として用いた時に比べて非水系電解液の粘性率が低下し、かつ環状カーボネートに負極表面上に良好な被膜を形成する効果があるため、これを用いて作製された電池の高電流密度での充放電容量やサイクル特性が良くなるので好ましい。
常温溶融塩と「環状カーボネート類や環状エステル類、環状スルホン類」の好ましい組み合わせの具体例としては、例えば、常温溶融塩とエチレンカーボネート、常温溶融塩とプロピレンカーボネート、常温溶融塩とフルオロエチレンカーボネート、常温溶融塩とブチレンカーボネート、常温溶融塩とγ−ブチロラクトン、常温溶融塩とγ−バレロラクトン、常温溶融塩とスルホラン、常温溶融塩とフルオロスルホラン等が挙げられる。
また、他の好ましい組合せの1つは、常温溶融塩とフッ素化鎖状エーテル類を主体とする組合せである。中でも、非水系溶媒に占める常温溶融塩の割合が、50質量%以上、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上であり、通常95質量%以下、好ましくは90質量%以下、より好ましくは85質量%以下のものである。この非水系溶媒の組み合わせを用いると、常温溶融塩が有する不燃性を損なうことなく、常温溶融塩のみを非水系電解液の溶媒として用いた時に比べて、非水系電解液の粘性率が低下し、更に正極や負極の細孔内に非水系電解液が浸透しやすくなるため、これを用いて作製された電池の高電流密度での充放電容量が向上するので好ましい。
常温溶融塩とフッ素化鎖状エーテル類の好ましい組み合わせの具体例としては、例えば、常温溶融塩とノナフルオロブチルメチルエーテル、常温溶融塩とノナフルオロブチルエチルエーテル、常温溶融塩とトリフルオロエトキシエトキシメタン、常温溶融塩とトリフルオロエトキシエトキシエタン、常温溶融塩とヘキサフルオロエトキシエトキシメタン、常温溶融塩とヘキサフルオロエトキシエトキシエタン等が挙げられる。
常温溶融塩とリン酸エステル類の好ましい組み合わせの具体例としては、例えば、常温溶融塩とリン酸トリメチル、常温溶融塩とリン酸トリエチル、常温溶融塩とリン酸ジメチルエチル、常温溶融塩とリン酸メチルジエチル、常温溶融塩とリン酸トリストリフルオロエチル、常温溶融塩とリン酸エチレンメチル、常温溶融塩とリン酸エチレンエチル、常温溶融塩とリン酸トリヘキシル、常温溶融塩とリン酸トリオクチル等が挙げられる。
<1−3.モノフルオロリン酸塩、ジフルオロリン酸塩>
本発明における非水系電解液は、上記したリチウム塩及び常温溶融塩に加えて、「モノフルオロリン酸塩及び/又はジフルオロリン酸塩」を含有する。
モノフルオロリン酸塩及びジフルオロリン酸塩のカウンターカチオンとしては特に限定はないが、Li、Na、K、Mg、Ca、Fe、Cu等の金属元素の他、一般式(1)で表される3級スルホニウム、一般式(2)で表される4級アンモニウム、一般式(3)で表される4級ホスホニウムが挙げられる。ここで、一般式(1)〜(3)で表されるカウンターカチオンは、前記常温溶融塩で用いられる構造と同様である。
これらのカウンターカチオン中でも、非水系電解液電池に用いたときの電池特性の点から、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム又は3級スルホニウム、4級アンモニウム、4級ホスホニウムが好ましく、リチウムが特に好ましい。
また、モノフルオロリン酸塩、ジフルオロリン酸塩の中でも、ジフルオロリン酸塩が、電池のサイクル特性、高温保存特性等の点で好ましく、ジフルオロリン酸リチウムが特に好ましい。また、これらの化合物は非水系溶媒中で合成されたものを実質的にそのまま用いてもよく、別途合成して実質的に単離されたものを非水系溶媒中又は非水系電解液中に添加してもよい。
本発明の非水系電解液全体に対する「モノフルオロリン酸塩及び/又はジフルオロリン酸塩」の配合量に制限は無く、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、本発明の非水系電解液全体に対して、それらの合計で、通常0.001質量%以上、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、また、通常20質量%以下、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下の濃度で含有させる。多すぎる場合は、低温において析出して電池特性を低下させる場合があり、一方、少なすぎる場合は、サイクル特性、高温保存特性等の向上効果が著しく低下する場合がある。ただし、モノフルオロリン酸塩及び/又はジフルオロリン酸塩が常温溶融塩を兼ねる場合は、通常0.001質量%以上、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、また、通常100質量%以下、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下、特に好ましくは85質量%以下の濃度で含有させる。多すぎる場合は非水系電解液の粘性が増大してイオン導電率が低下したり、セパレータや正極・負極へ浸透しにくくなる場合がある。一方、少なすぎる場合は、前記同様に低温特性やサイクル特性、高温保存特性等の向上効果が著しく低下する場合がある。
<1−4.他の化合物>
本発明の非水系電解液は、本発明の効果を損ねない範囲で、「他の化合物」を含有することができる。かかる「他の化合物」としては、従来公知の負極被膜形成剤、正極保護剤、過充電防止剤、助剤等の種々の化合物が挙げられる。
<1−4−1.負極被膜形成剤>
負極被膜形成剤を含有させることにより、負極におけるリチウムイオンの反応の可逆性を向上させ、充放電容量や充放電効率、サイクル特性を向上させることができる。負極被膜形成剤としては、例えば、ビニレンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート等が好ましい。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
非水系電解液中におけるこれらの負極被膜形成剤の含有割合は特に限定はないが、非水系電解液全体に対し、それぞれ、0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.2質量%以上であり、上限は、12質量%以下、好ましくは10質量%以下、更に好ましくは8質量%以下である。
<1−4−2.正極保護剤>
正極保護剤を含有させることにより、高温保存後の容量維持やサイクル特性を向上させることができる。正極保護剤としては、亜硫酸エチレン、亜硫酸プロピレン、プロパンスルトン、ブタンスルトン、メタンスルホン酸メチル、ブスルファン等が好ましい。これらは2種類以上併用してもよい。
非水系電解液中におけるこれら正極保護剤の含有割合は特に限定はないが、非水系電解液全体に対し、それぞれ、0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.2質量%以上であり、上限は、5質量%以下、好ましくは3質量%以下、更に好ましくは2質量%以下である。
<1−4−3.過充電防止剤>
過充電防止剤を含有させることにより、過充電等のときに電池の破裂・発火を抑制することができる。
過充電防止剤の具体例としては、例えば、
ビフェニル、アルキルビフェニル、ターフェニル、ターフェニル等の部分水素化体、
シクロヘキシルベンゼン、t−ブチルベンゼン、t−アミルベンゼン、ジフェニルエーテル、ジベンゾフラン等の芳香族化合物;
2−フルオロビフェニル、o−シクロヘキシルフルオロベンゼン、p−シクロヘキシルフルオロベンゼン等の前記芳香族化合物の部分フッ素化物;
2,4−ジフルオロアニソール、2,5−ジフルオロアニソール、2,6−ジフルオロアニソール、3,5−ジフルオロアニソール等の含フッ素アニソール化合物;
等が挙げられる。
これらの中でビフェニル、アルキルビフェニル、ターフェニル、ターフェニルの部分水素化体、シクロヘキシルベンゼン、t−ブチルベンゼン、t−アミルベンゼン、ジフェニルエーテル、ジベンゾフラン等の芳香族化合物が好ましい。これらは2種類以上併用して用いてもよい。2種以上併用する場合は、特に、シクロヘキシルベンゼンとt−ブチルベンゼンやt−アミルベンゼンとの組み合わせや、ビフェニル、アルキルビフェニル、ターフェニル、ターフェニルの部分水素化体、シクロヘキシルベンゼン、t−ブチルベンゼン、t−アミルベンゼン等の酸素を含有しない芳香族化合物から選ばれるものと、ジフェニルエーテル、ジベンゾフラン等の含酸素芳香族化合物から選ばれるものとを併用するのが過充電防止特性と高温保存特性のバランスの点から好ましい。
非水系電解液中における過充電防止剤の割合は、非水系電解液全体に対して通常0.1質量%以上、好ましくは0.2質量%以上、特に好ましくは0.3質量%以上、最も好ましくは0.5質量%以上であり、上限は、通常5質量%以下、好ましくは3質量%以下、特に好ましくは2質量%以下である。この下限より低濃度では過充電防止剤の効果がほとんど発現しない。逆に濃度が高すぎると高温保存特性等の電池の特性が低下する傾向がある。
<1−4−4.助剤>
助剤の具体例としては、例えば、
エリスリタンカーボネート、スピロ−ビス−ジメチレンカーボネート、メトキシエチル−メチルカーボネート等のカーボネート化合物;
無水コハク酸、無水グルタル酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、無水グルタコン酸、無水イタコン酸、無水ジグリコール酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物及びフェニルコハク酸無水物等のカルボン酸無水物;
2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、3,9−ジビニル−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン等のスピロ化合物;スルホレン、ジメチルスルホン、ジフェニルスルホン、N,N−ジメチルメタンスルホンアミド、N,N−ジエチルメタンスルホンアミド等の含硫黄化合物;
1−メチル−2−ピロリジノン、1−メチル−2−ピペリドン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン及びN−メチルスクシイミド等の含窒素化合物;
ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、シクロヘプタン等の炭化水素化合物、フルオロベンゼン、ジフルオロベンゼン、ヘキサフルオロベンゼン、ベンゾトリフルオライド等の含フッ素芳香族化合物等が挙げられる。
これらは2種類以上併用して用いてもよい。非水系電解液中におけるこれらの助剤の割合は、非水系電解液全体に対して通常0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、特に好ましくは0.2質量%以上であり、上限は、通常5質量%以下、好ましくは3質量%以下、特に好ましくは1質量%以下である。これらの助剤を添加することにより、高温保存後の容量維持特性やサイクル特性を向上させることができる。この下限より低濃度では助剤の効果がほとんど発現しない。逆に濃度が高すぎると高負荷放電特性等の電池の特性が低下する傾向がある。
<1−5.非水系電解液の調製>
本発明における非水系電解液は、リチウム塩、常温溶融塩、モノフルオロリン酸塩類又はジフルオロリン酸塩類、並びに、必要に応じて「他の化合物」を、互いに溶解することにより調製することができる。非水系電解液の調製に際しては、各原料は、非水系電解液とした場合の水分を低減させるため予め脱水しておくことが好ましい。通常50ppm以下、好ましくは30ppm以下、特に好ましくは10ppm以下まで脱水するのがよい。また、非水系電解液調製後に、脱水、脱酸処理等を実施してもよい。
本発明の非水系電解液は、非水系電解液電池の中でも二次電池用、例えばリチウム二次電池用の電解液として用いるのに好適である。以下、本発明の非水系電解液を用いた非水系電解液電池について説明する。
[2.非水系電解液電池]
本発明の非水系電解液電池は、イオンを吸蔵及び放出し得る負極及び正極と、前記の本発明の非水系電解液とを備えるものである。
<2−1.電池構成>
本発明の非水系電解液電池は、負極及び非水系電解液以外の構成については、従来公知の非水系電解液電池と同様であり、通常は、本発明の非水系電解液が含浸されている多孔膜(セパレータ)を介して正極と負極とが積層され、これらがケース(外装体)に収納された形態を有する。従って、本発明の非水系電解液電池の形状は特に制限されるものではなく、円筒型、角形、ラミネート型、コイン型、大型等の何れであってもよい。
<2−2.非水系電解液>
非水系電解液としては、上述の本発明の非水系電解液を用いる。なお、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、本発明の非水系電解液に対し、その他の非水系電解液を混合して用いることも可能である。
<2−3.負極>
以下に負極に使用される負極活物質について述べる。負極活物質としては、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵・放出可能なものであれば、特に制限はない。その具体例としては、炭素質材料、合金系材料、リチウム含有金属複合酸化物材料等が挙げられる。
<2−3−1.炭素質材料>
負極活物質として用いられる炭素質材料としては、
(1)天然黒鉛、
(2)人造炭素質物質並びに人造黒鉛質物質を400から3200℃の範囲で1回以上熱処理した炭素質材料、
(3)負極活物質層が少なくとも2種類以上の異なる結晶性を有する炭素質から成り立ちかつ/又はその異なる結晶性の炭素質が接する界面を有している炭素質材料、
(4)負極活物質層が少なくとも2種類以上の異なる配向性を有する炭素質から成り立ちかつ/又はその異なる配向性の炭素質が接する界面を有している炭素質材料、
から選ばれるものが初期不可逆容量、高電流密度充放電特性のバランスが良く好ましい。また、(1)〜(4)の炭素質材料は1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
上記(2)の人造炭素質物質並びに人造黒鉛質物質の具体的な例としては、天然黒鉛、石炭系コークス、石油系コークス、石炭系ピッチ、石油系ピッチ、あるいはこれらピッチを酸化処理したもの、ニードルコークス、ピッチコークス及びこれらを一部黒鉛化した炭素材、ファーネスブラック、アセチレンブラック、ピッチ系炭素繊維等の有機物の熱分解物、炭化可能な有機物、及びこれらの炭化物、又は炭化可能な有機物をベンゼン、トルエン、キシレン、キノリン、n−へキサン等の低分子有機溶媒に溶解させた溶液及びこれらの炭化物等が挙げられる。
なお、上記の炭化可能な有機物の、具体的な例としては、軟ピッチから硬ピッチまでのコールタールピッチ、或いは乾留液化油等の石炭系重質油、常圧残油、減圧残油の直流系重質油、原油、ナフサ等の熱分解時に副生するエチレンタール等分解系石油重質油、更にアセナフチレン、デカシクレン、アントラセン、フェナントレン等の芳香族炭化水素、フェナジンやアクリジン等の窒素原子含有複素環式化合物、チオフェン、ビチオフェン等の硫黄原子含有複素環式化合物、ビフェニル、テルフェニル等のポリフェニレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、これらのものの不溶化処理品、含窒素性のポリアクニロニトリル、ポリピロール等の有機高分子、含硫黄性のポリチオフェン、ポリスチレン等の有機高分子、セルロース、リグニン、マンナン、ポリガラクトウロン酸、キトサン、サッカロースに代表される多糖類等の天然高分子、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキシド等の熱可塑性樹脂、フルフリルアルコール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、イミド樹脂等の熱硬化性樹脂等が挙げられる。
<2−3−2.炭素質負極の構成、物性、調製方法>
炭素質材料についての性質や炭素質材料を含有する負極電極及び電極化手法、集電体、非水系電解液電池については、次に示す(1)〜(18)の何れか1項又は複数項を同時に満たしていることが望ましい。
(1)X線パラメータ
炭素質材料の学振法によるX線回折で求めた格子面(002面)のd値(層間距離)が、0.335nm以上であることが好ましく、また、通常0.360nm以下であり、0.350nm以下が好ましく、0.345nm以下が更に好ましい。また、学振法によるX線回折で求めた炭素質材料の結晶子サイズ(Lc)は、1.0nm以上であることが好ましく、中でも1.5nm以上であることが更に好ましい。
(2)灰分
炭素質材料中に含まれる灰分は、炭素質材料の全質量に対して、1質量%以下、中でも0.5質量%以下、特に0.1質量%以下が好ましく、下限としては1ppm以上であることが好ましい。
灰分の重量割合が上記の範囲を上回ると、充放電時の非水系電解液との反応による電池性能の劣化が無視できなくなる場合がある。また、上記範囲を下回ると、製造に多大な時間とエネルギーと汚染防止のための設備とを必要とし、コストが上昇する場合がある。
(3)体積基準平均粒径
炭素質材料の体積基準平均粒径は、レーザー回折・散乱法により求めた体積基準の平均粒径(メジアン径)が、通常1μm以上であり、3μm以上が好ましく、5μm以上が更に好ましく、7μm以上が特に好ましく、また、通常100μm以下であり、50μm以下が好ましく、40μm以下がより好ましく、30μm以下が更に好ましく、25μm以下が特に好ましい。
体積基準平均粒径が上記範囲を下回ると、不可逆容量が増大して、初期の電池容量の損失を招くことになる場合がある。また、上記範囲を上回ると、塗布により電極を作製する際に、不均一な塗面になりやすく、電池製作工程上望ましくない場合がある。
体積基準平均粒径の測定は、界面活性剤であるポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレートの0.2質量%水溶液(約10mL)に炭素粉末を分散させて、レーザー回折・散乱式粒度分布計(堀場製作所社製LA−700)を用いて行なう。該測定で求められるメジアン径を、本発明の炭素質材料の体積基準平均粒径と定義する。
(4)ラマンR値、ラマン半値幅
炭素質材料のラマンR値は、アルゴンイオンレーザーラマンスペクトル法を用いて測定した値が、通常0.01以上であり、0.03以上が好ましく、0.1以上が更に好ましく、また、通常1.5以下であり、1.2以下が好ましく、1以下が更に好ましく、0.5以下が特に好ましい。
ラマンR値が上記範囲を下回ると、粒子表面の結晶性が高くなり過ぎて、充放電に伴ってLiが層間に入るサイトが少なくなる場合がある。すなわち、充電受入性が低下する場合がある。また、集電体に塗布した後、プレスすることによって負極を高密度化した場合に電極板と平行方向に結晶が配向しやすくなり、負荷特性の低下を招く場合がある。一方、上記範囲を上回ると、粒子表面の結晶性が低下し、非水系電解液との反応性が増し、効率の低下やガス発生の増加を招く場合がある。
また、炭素質材料の1580cm−1付近のラマン半値幅は特に制限されないが、通常10cm−1以上であり、15cm−1以上が好ましく、また、通常100cm−1以下であり、80cm−1以下が好ましく、60cm−1以下が更に好ましく、40cm−1以下が特に好ましい。
ラマン半値幅が上記範囲を下回ると、粒子表面の結晶性が高くなり過ぎて、充放電に伴ってLiが層間に入るサイトが少なくなる場合がある。すなわち、充電受入性が低下する場合がある。また、集電体に塗布した後、プレスすることによって負極を高密度化した場合に電極板と平行方向に結晶が配向しやすくなり、負荷特性の低下を招く場合がある。一方、上記範囲を上回ると、粒子表面の結晶性が低下し、非水系電解液との反応性が増し、効率の低下やガス発生の増加を招く場合がある。
ラマンスペクトルの測定は、ラマン分光器(日本分光社製ラマン分光器)を用いて、試料を測定セル内へ自然落下させて充填し、セル内のサンプル表面にアルゴンイオンレーザー光を照射しながら、セルをレーザー光と垂直な面内で回転させることにより行なう。得られるラマンスペクトルについて、1580cm−1付近のピークPの強度Iと、1360cm−1付近のピークPの強度Iとを測定し、その強度比R(R=I/I)を算出する。該測定で算出されるラマンR値を、本発明の炭素質材料のラマンR値と定義する。また、得られるラマンスペクトルの1580cm−1付近のピークPの半値幅を測定し、これを本発明の炭素質材料のラマン半値幅と定義する。
また、上記のラマン測定条件は、次の通りである。
・アルゴンイオンレーザー波長 :514.5nm
・試料上のレーザーパワー :15〜25mW
・分解能 :10〜20cm−1
・測定範囲 :1100cm−1〜1730cm−1
・ラマンR値、ラマン半値幅解析:バックグラウンド処理、
・スムージング処理 :単純平均、コンボリューション5ポイント
(5)BET比表面積
炭素質材料のBET比表面積は、BET法を用いて測定した比表面積の値が、通常0.1m・g−1以上であり、0.7m・g−1以上が好ましく、1.0m・g−1以上が更に好ましく、1.5m・g−1以上が特に好ましく、また、通常100m・g−1以下であり、25m・g−1以下が好ましく、15m・g−1以下が更に好ましく、10m・g−1以下が特に好ましい。
BET比表面積の値がこの範囲を下回ると、負極材料として用いた場合の充電時にリチウムの受け入れ性が悪くなりやすく、リチウムが電極表面で析出しやすくなり、安定性が低下する可能性がある。一方、この範囲を上回ると、負極材料として用いた時に非水系電解液との反応性が増加し、ガス発生が多くなりやすく、好ましい電池が得られにくい場合がある。
BET法による比表面積の測定は、表面積計(大倉理研製全自動表面積測定装置)を用いて、試料に対して窒素流通下350℃で15分間、予備乾燥を行なった後、大気圧に対する窒素の相対圧の値が0.3となるように正確に調整した窒素ヘリウム混合ガスを用いて、ガス流動法による窒素吸着BET1点法によって行なう。該測定で求められる比表面積を、本発明の炭素質材料のBET比表面積と定義する。
(6)細孔径分布
炭素質材料の細孔径分布は、水銀圧入量の測定することによって算出される。水銀ポロシメトリー(水銀圧入法)を用いることで、炭素質材料の粒子内の空隙、粒子表面のステップによる凹凸、及び粒子間の接触面等による細孔が、直径0.01μm以上1μm以下の細孔に相当すると測定される炭素質材料が、通常0.01cm・g−1以上、好ましく
は0.05cm・g−1以上、より好ましくは0.1cm・g−1以上、また、通常0.6cm・g−1以下、好ましくは0.4cm・g−1以下、より好ましくは0.3cm・g−1以下の細孔径分布を有することが望ましい。
細孔径分布が上記範囲を上回ると、極板化時にバインダーを多量に必要となる場合がある。また、上記範囲を下回ると、高電流密度充放電特性が低下し、かつ充放電時の電極の膨張収縮の緩和効果が得られない場合がある。
また、水銀ポロシメトリー(水銀圧入法)により求められる、直径が0.01μm以上100μm以下の細孔に相当する、全細孔容積は、通常0.1cm・g−1以上であり、0.25cm・g−1以上が好ましく、0.4cm・g−1以上が更に好ましく、また、通常10cm・g−1以下であり、5cm・g−1以下が好ましく、2cm・g−1以下が更に好ましい。全細孔容積が上記範囲を上回ると、極板化時にバインダーを多量に必要となる場合がある。また、上記範囲を下回ると、極板化時に増粘剤や結着剤の分散効果が得られない場合がある。
また、平均細孔径は、通常0.05μm以上であり、0.1μm以上が好ましく、0.5μm以上が更に好ましく、また、通常50μm以下であり、20μm以下が好ましく、10μm以下が更に好ましい。平均細孔径が上記範囲を上回ると、バインダーを多量に必要となる場合がある。また、上記範囲を下回ると、高電流密度充放電特性が低下する場合がある。
水銀圧入量の測定は、水銀ポロシメトリー用の装置として、水銀ポロシメータ(オートポア9520:マイクロメリテックス社製)を用いて行う。前処理として、試料約0.2gを、パウダー用セルに封入し、室温、真空下(50μmHg以下)にて10分間脱気する。引き続き、4psia(約28kPa)に減圧し水銀を導入し、4psia(約28kPa)から40000psia(約280MPa)までステップ状に昇圧させた後、25psia(約170kPa)まで降圧させる。昇圧時のステップ数は80点以上とし、各ステップでは10秒の平衡時間の後、水銀圧入量を測定する。
このようにして得られた水銀圧入曲線からWashburnの式を用い、細孔径分布を算出する。なお、水銀の表面張力(γ)は485dyne・cm−1(1dyne=10μN)、接触角(ψ)は140°とする。平均細孔径には累積細孔体積が50%となるときの細孔径を用いる。
(7)円形度
炭素質材料の球形の程度として円形度を測定した場合、以下の範囲に収まることが好ましい。なお、円形度は、「円形度=(粒子投影形状と同じ面積を持つ相当円の周囲長)/(粒子投影形状の実際の周囲長)」で定義され、円形度が1のときに理論的真球となる。
炭素質材料の粒径が3〜40μmの範囲にある粒子の円形度は1に近いほど望ましく、また、0.1以上が好ましく、中でも0.5以上が好ましく、0.8以上がより好ましく、0.85以上が更に好ましく、0.9以上が特に好ましい。高電流密度充放電特性は、円形度が大きいほど向上する。従って、円形度が上記範囲を下回ると、負極活物質の充填性が低下し、粒子間の抵抗が増大して、短時間高電流密度充放電特性が低下する場合がある。
円形度の測定は、フロー式粒子像分析装置(シスメックス社製FPIA)を用いて行う。試料約0.2gを、界面活性剤であるポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレートの0.2質量%水溶液(約50mL)に分散させ、28kHzの超音波を出力60Wで1分間照射した後、検出範囲を0.6〜400μmに指定し、粒径が3〜40μmの範囲の粒子について測定する。該測定で求められる円形度を、本発明の炭素質材料の円形度と定義する。
円形度を向上させる方法は、特に限定されないが、球形化処理を施して球形にしたものが、電極体にしたときの粒子間空隙の形状が整うので好ましい。球形化処理の例としては、せん断力、圧縮力を与えることによって機械的に球形に近づける方法、複数の微粒子をバインダー若しくは、粒子自身の有する付着力によって造粒する機械的・物理的処理方法等が挙げられる。
(8)真密度
炭素質材料の真密度は、通常1.4g・cm−3以上であり、1.6g・cm−3以上が好ましく、1.8g・cm−3以上が更に好ましく、2.0g・cm−3以上が特に好ましく、また、通常2.26g・cm−3以下である。真密度が、上記範囲を下回ると炭素の結晶性が低すぎて初期不可逆容量が増大する場合がある。なお、上記範囲の上限は、黒鉛の真密度の理論上限値である。
炭素質材料の真密度は、ブタノールを使用した液相置換法(ピクノメータ法)によって測定する。該測定で求められる値を、本発明の炭素質材料の真密度と定義する。
(9)タップ密度
炭素質材料のタップ密度は、通常0.1g・cm−3以上であり、0.5g・cm−3以上が好ましく、0.7g・cm−3以上が更に好ましく、1g・cm−3以上が特に好ましく、また、2g・cm−3以下が好ましく、1.8g・cm−3以下が更に好ましく、1.6g・cm−3以下が特に好ましい。タップ密度が、上記範囲を下回ると、負極として用いた場合に充填密度が上がり難く、高容量の電池を得ることができない場合がある。また、上記範囲を上回ると、電極中の粒子間の空隙が少なくなり過ぎ、粒子間の導電性が確保され難くなり、好ましい電池特性が得られにくい場合がある。
タップ密度の測定は、目開き300μmの篩を通過させて、20cmのタッピングセルに試料を落下させてセルの上端面まで試料を満たした後、粉体密度測定器(例えば、セイシン企業社製タップデンサー)を用いて、ストローク長10mmのタッピングを1000回行なって、その時の体積と試料の重量からタップ密度を算出する。該測定で算出されるタップ密度を、本発明の炭素質材料のタップ密度として定義する。
(10)配向比
炭素質材料の配向比は、通常0.005以上であり、0.01以上が好ましく、0.015以上が更に好ましく、また、通常0.67以下である。配向比が、上記範囲を下回ると、高密度充放電特性が低下する場合がある。なお、上記範囲の上限は、炭素質材料の配向比の理論上限値である。
配向比は、試料を加圧成型してからX線回折により測定する。試料0.47gを直径17mmの成型機に充填し58.8MN・m−2で圧縮して得た成型体を、粘土を用いて測定用試料ホルダーの面と同一面になるようにセットしてX線回折を測定する。得られた炭素の(110)回折と(004)回折のピーク強度から、(110)回折ピーク強度/(004)回折ピーク強度で表わされる比を算出する。該測定で算出される配向比を、本発明の炭素質材料の配向比と定義する。
X線回折測定条件は次の通りである。なお、「2θ」は回折角を示す。
・ターゲット:Cu(Kα線)グラファイトモノクロメーター
・スリット :
発散スリット=0.5度
受光スリット=0.15mm
散乱スリット=0.5度
・測定範囲及びステップ角度/計測時間:
(110)面:75度≦2θ≦80度 1度/60秒
(004)面:52度≦2θ≦57度 1度/60秒
(11)アスペクト比(粉)
炭素質材料のアスペクト比は、通常1以上、また、通常10以下であり、8以下が好ましく、5以下が更に好ましい。アスペクト比が、上記範囲を上回ると、極板化時にスジ引きや、均一な塗布面が得られず、高電流密度充放電特性が低下する場合がある。なお、上記範囲の下限は、炭素質材料のアスペクト比の理論下限値である。
アスペクト比の測定は、炭素質材料の粒子を走査型電子顕微鏡で拡大観察して行う。厚さ50μm以下の金属の端面に固定した任意の50個の黒鉛粒子を選択し、それぞれについて試料が固定されているステージを回転、傾斜させて、3次元的に観察した時の炭素質材料粒子の最長となる径Aと、それと直交する最短となる径Bを測定し、A/Bの平均値を求める。該測定で求められるアスペクト比(A/B)を、本発明の炭素質材料のアスペクト比と定義する。
(12)副材混合
副材混合とは、負極電極中及び/又は負極活物質中に性質の異なる炭素質材料が2種以上含有していることである。ここでいう性質とは、X線回折パラメータ、メジアン径、アスペクト比、BET比表面積、配向比、ラマンR値、タップ密度、真密度、細孔分布、円形度、灰分量の群から選ばれる1つ以上の特性を示す。
これらの副材混合の、特に好ましい例としては、体積基準粒度分布がメジアン径を中心としたときに左右対称とならないこと、ラマンR値異なる炭素質材料を2種以上含有していること、及びX線パラメータが異なること等が挙げられる。
副材混合の効果の1例として、天然黒鉛、人造黒鉛等の黒鉛(グラファイト)、アセチレンブラック等のカーボンブラック、ニードルコークス等の無定形炭素等の炭素質材料が導電材として含有されることにより、電気抵抗を低減させることが挙げられる。
副材混合として導電材を混合する場合には、1種を単独で混合してもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で混合してもよい。また、導電材の炭素質材料に対する混合比率は、通常0.1質量%以上、0.5質量%以上が好ましく、0.6質量%以上が更に好ましく、また、通常45質量%以下であり、40質量%が好ましい。混合比が、上記範囲を下回ると導電性向上の効果が得にくい場合がある。また、上記範囲を上回ると初期不可逆容量の増大を招く場合がある。
(13)電極作製
電極の製造は、本発明の効果を著しく制限しない限り、公知の何れの方法を用いることができる。例えば、負極活物質に、バインダー、溶媒、必要に応じて、増粘剤、導電材、充填材等を加えてスラリーとし、これを集電体に塗布、乾燥した後にプレスすることによって形成することができる。
電池の非水系電解液注液工程直前の段階での片面あたりの負極活物質層の厚さは、通常15μm以上であり、20μm以上が好ましく、30μm以上が更に好ましく、また、通常150μm以下であり、120μm以下が好ましく、100μm以下が更に好ましい。負極活物質の厚さが、この範囲を上回ると、非水系電解液が集電体界面付近まで浸透しにくいため、高電流密度充放電特性が低下する場合があるためである。またこの範囲を下回ると、負極活物質に対する集電体の体積比が増加し、電池の容量が減少する場合があるためである。また、負極活物質をロール成形してシート電極としてもよく、圧縮成形によりペレット電極としてもよい。
(14)集電体
負極活物質を保持させる集電体としては、公知のものを任意に用いることができる。負極の集電体としては、例えば、銅、ニッケル、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼等の金属材料が挙げられるが、加工し易さとコストの点から特に銅が好ましい。
また、集電体の形状は、集電体が金属材料の場合は、例えば、金属箔、金属円柱、金属コイル、金属板、金属薄膜、エキスパンドメタル、パンチメタル、発泡メタル等が挙げられる。中でも、好ましくは金属薄膜、より好ましくは銅箔であり、更に好ましくは圧延法による圧延銅箔と、電解法による電解銅箔があり、どちらも集電体として用いることができる。
また、銅箔の厚さが25μmよりも薄い場合、純銅よりも強度の高い銅合金(リン青銅、チタン銅、コルソン合金、Cu−Cr−Zr合金等)を用いることができる。圧延法により作製した銅箔からなる集電体は、銅結晶が圧延方向に並んでいるため、負極を密に丸めても、鋭角に丸めても割れにくく、小型の円筒状電池に好適に用いることができる。
電解銅箔は、例えば、銅イオンが溶解された電解液中に金属製のドラムを浸漬し、これを回転させながら電流を流すことにより、ドラムの表面に銅を析出させ、これを剥離して得られるものである。上記の圧延銅箔の表面に、電解法により銅を析出させていてもよい。銅箔の片面又は両面には、粗面化処理や表面処理(例えば、厚さが数nm〜1μm程度までのクロメート処理、Ti等の下地処理等)がなされていてもよい。
集電体基板には、更に次のような物性が望まれる。
(14−1)平均表面粗さ(Ra)
JISB0601−1994に記載の方法で規定される集電体基板の負極活物質薄膜形成面の平均表面粗さ(Ra)は、特に制限されないが、通常0.05μm以上であり、0.1μm以上が好ましく、0.15μm以上が更に好ましく、また、通常1.5μm以下であり、1.3μm以下が好ましく、1.0μm以下が更に好ましい。集電体基板の平均表面粗さ(Ra)が、上記の範囲内であると、良好な充放電サイクル特性が期待できるためである。また、負極活物質薄膜との界面の面積が大きくなり、負極活物質薄膜との密着性が向上する。なお、平均表面粗さ(Ra)の上限値は特に制限されるものではないが、平均表面粗さ(Ra)が1.5μmを超えるものは電池として実用的な厚みの箔としては一般に入手しにくいため、1.5μm以下のものが通常用いられる。
(14−2)引張強度
引張強度とは、試験片が破断に至るまでに要した最大引張力を、試験片の断面積で割ったものである。本発明における引張強度は、JISZ2241(金属材料引張試験方法)に記載と同様な装置及び方法で測定される。
集電体基板の引張強度は、特に制限されないが、通常100N・mm−2以上であり、250N・mm−2以上が好ましく、400N・mm−2以上が更に好ましく、500N・mm−2以上が特に好ましい。引張強度は、値が高いほど好ましいが、工業的入手可能性の観点から、通常1000N・mm−2以下である。引張強度が高い集電体基板であれば、充電・放電に伴う負極活物質薄膜の膨張・収縮による集電体基板の亀裂を抑制することができ、良好なサイクル特性を得ることができる。
(14−3)0.2%耐力
0.2%耐力とは、0.2%の塑性(永久)歪みを与えるに必要な負荷の大きさであり、この大きさの負荷を加えた後に除荷しても0.2%変形していることを意味している。0.2%耐力は、引張り強度と同様な装置及び方法で測定される。
集電体基板の0.2%耐力は、特に制限されないが、通常30N・mm−2以上、好ましくは150N・mm−2以上、特に好ましくは300N・mm−2以上が望ましい。0.2%耐値は値が高いほど好ましいが、工業的入手可能性の観点から、通常900N・mm−2以下が望ましい。0.2%耐力が高い集電体基板であれば、充電・放電に伴う負極活物質薄膜の膨張・収縮による集電体基板の塑性変形を抑制することができ、良好なサイクル特性を得ることができる。
(14−4)集電体の厚さ
集電体の厚さは任意であるが、通常1μm以上であり、3μm以上が好ましく、5μm以上が更に好ましく、また、通常1mm以下であり、100μm以下が好ましく、50μm以下が更に好ましい。集電体の厚さが、1μmより薄くなると、強度が低下するため塗布が困難となる場合がある。また、100μmより厚くなると、捲回等の電極の形を変形させる場合がある。なお、集電体は、メッシュ状でもよい。
(15)集電体と負極活物質層の厚さの比
集電体と負極活物質層の厚さの比は特には限定されないが、「(非水系電解液注液直前の片面の負極活物質層厚さ)/(集電体の厚さ)」の値が、150以下が好ましく、20以下が更に好ましく、10以下が特に好ましく、また、0.1以上が好ましく、0.4以上が更に好ましく、1以上が特に好ましい。集電体と負極活物質層の厚さの比が、上記範囲を上回ると、高電流密度充放電時に集電体がジュール熱による発熱を生じる場合がある。また、上記範囲を下回ると、負極活物質に対する集電体の体積比が増加し、電池の容量が減少する場合がある。
(16)電極密度
負極活物質を電極化した際の電極構造は特には限定されないが、集電体上に存在している負極活物質の密度は、1g・cm−3以上が好ましく、1.2g・cm−3以上が更に好ましく、1.3g・cm−3以上が特に好ましく、また、2g・cm−3以下が好ましく、1.9g・cm−3以下がより好ましく、1.8g・cm−3以下が更に好ましく、1.7g・cm−3以下が特に好ましい。集電体上に存在している負極活物質の密度が、上記範囲を上回ると、負極活物質粒子が破壊され、初期不可逆容量の増加や、集電体/負極活物質界面付近への非水系電解液の浸透性低下による高電流密度充放電特性悪化を招く場合がある。また、上記範囲を下回ると、負極活物質間の導電性が低下し、電池抵抗が増大し、単位容積当たりの容量が低下する場合がある。
(17)バインダー
負極活物質を結着するバインダーとしては、非水系電解液や電極製造時に用いる溶媒に対して安定な材料であれば、特に制限されない。
具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、芳香族ポリアミド、セルロース、ニトロセルロース等の樹脂系高分子;SBR(スチレン・ブタジエンゴム)、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム、NBR(アクリロニトリル・ブタジエンゴム)、エチレン・プロピレンゴム等のゴム状高分子;スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体又はその水素添加物;EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体)、スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレン共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体又はその水素添加物等の熱可塑性エラストマー状高分子;シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン、ポリ酢酸ビニル、エチレン・酢酸ビニル共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体等の軟質樹脂状高分子;ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素化ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン・エチレン共重合体等のフッ素系高分子;アルカリ金属イオン(特にリチウムイオン)のイオン伝導性を有する高分子組成物等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
スラリーを形成するための溶媒としては、負極活物質、バインダー、並びに必要に応じて使用される増粘剤及び導電材を溶解又は分散することが可能な溶媒であれば、その種類に特に制限はなく、水系溶媒と有機系溶媒のどちらを用いてもよい。
水系溶媒の例としては水、アルコール等が挙げられ、有機系溶媒の例としてはN−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチルトリアミン、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、テトラヒドロフラン(THF)、トルエン、アセトン、ジエチルエーテル、ヘキサメチルホスファルアミド、ジメチルスルフォキシド、ベンゼン、キシレン、キノリン、ピリジン、メチルナフタレン、ヘキサン等が挙げられる。
特に水系溶媒を用いる場合、増粘剤に併せて分散剤等を含有させ、SBR等のラテックスを用いてスラリー化することが好ましい。なお、これらの溶媒は、1種を単独で用いても、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
負極活物質に対するバインダーの割合は、0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上が更に好ましく、0.6質量%以上が特に好ましく、また、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下が更に好ましく、8質量%以下が特に好ましい。負極活物質に対するバインダーの割合が、上記範囲を上回ると、バインダー量が電池容量に寄与しないバインダー割合が増加して、電池容量の低下を招く場合がある。また、上記範囲を下回ると、負極電極の強度低下を招く場合がある。
特に、SBRに代表されるゴム状高分子を主要成分に含有する場合には、負極活物質に対するバインダーの割合は、通常0.1質量%以上であり、0.5質量%以上が好ましく、0.6質量%以上が更に好ましく、また、通常5質量%以下であり、3質量%以下が好ましく、2質量%以下が更に好ましい。また、ポリフッ化ビニリデンに代表されるフッ素系高分子を主要成分に含有する場合には負極活物質に対する割合は、通常1質量%以上であり、2質量%以上が好ましく、3質量%以上が更に好ましく、また、通常15質量%以下であり、10質量%以下が好ましく、8質量%以下が更に好ましい。
増粘剤は、通常、スラリーの粘度を調製するために使用される。増粘剤としては、特に制限はないが、具体的には、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、酸化スターチ、リン酸化スターチ、カゼイン及びこれらの塩等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
更に増粘剤を用いる場合には、負極活物質に対する増粘剤の割合は、通常0.1質量%以上であり、0.5質量%以上が好ましく、0.6質量%以上が更に好ましく、また、通常5質量%以下であり、3質量%以下が好ましく、2質量%以下が更に好ましい。負極活物質に対する増粘剤の割合が、上記範囲を下回ると、著しく塗布性が低下する場合がある。また、上記範囲を上回ると、負極活物質層に占める負極活物質の割合が低下し、電池の容量が低下する問題や負極活物質間の抵抗が増大する場合がある。
(18)極板配向比
極板配向比は、通常0.001以上であり、0.005以上が好ましく、0.01以上が更に好ましく、また、通常0.67以下である。極板配向比が、上記範囲を下回ると、高密度充放電特性が低下する場合がある。なお、上記範囲の上限は、炭素質材料の極板配向比の理論上限値である。
極板配向比の測定は、目的密度にプレス後の負極電極について、X線回折により電極の負極活物質配向比を測定することによって行なう。具体的手法は特に制限されないが、標準的な方法としては、X線回折により炭素の(110)回折と(004)回折のピークを、プロファイル関数として非対称ピアソンVIIを用いてフィッティングすることによりピーク分離を行ない、(110)回折と(004)回折のピークの積分強度を各々算出する。得られた積分強度から、(110)回折積分強度/(004)回折積分強度で表わされる比を算出する。該測定で算出される電極の負極活物質配向比を、本発明の炭素質材料による電極の極板配向比と定義する。
X線回折測定条件は次の通りである。なお、「2θ」は回折角を示す。
・ターゲット:Cu(Kα線)グラファイトモノクロメーター
・スリット :発散スリット=1度、受光スリット=0.1mm、散乱スリット=1度
・測定範囲、及び、ステップ角度/計測時間:
(110)面:76.5度≦2θ≦78.5度 0.01度/3秒
(004)面:53.5度≦2θ≦56.0度 0.01度/3秒
・試料調製 :硝子板に0.1mm厚さの両面テープで電極を固定
<2−3−3.金属化合物系材料、及び金属化合物系材料を用いた負極の構成、物性、調製方法>
負極活物質として用いられる金属化合物系材料としては、リチウムを吸蔵・放出可能であれば、リチウム合金を形成する単体金属若しくは合金、又はそれらの酸化物、炭化物、窒化物、珪化物、硫化物、燐化物等の化合物の何れであっても特に限定はされない。このような金属化合物としては、Ag、Al、Ba、Bi、Cu、Ga、Ge、In、Ni、P、Pb、Sb、Si、Sn、Sr、Zn等の金属を含有する化合物が挙げられる。なかでも、リチウム合金を形成する単体金属若しくは合金であることが好ましく、13族又は14族の金属・半金属元素(すなわち炭素を除く)を含む材料あることがより好ましく、更には、ケイ素(Si)、スズ(Sn)又は鉛(Pb)(以下、これら3種の元素を「特定金属元素」という場合がある)の単体金属若しくはこれら原子を含む合金、又は、それらの金属(特定金属元素)の化合物であることが好ましい。これらは、1種を単独で用いてもよく、また2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
特定金属元素から選ばれる少なくとも1種の原子を有する負極活物質の例としては、何れか1種の特定金属元素の金属単体、2種以上の特定金属元素からなる合金、1種又は2種以上の特定金属元素とその他の1種又は2種以上の金属元素とからなる合金、並びに、1種又は2種以上の特定金属元素を含有する化合物、及びその化合物の酸化物・炭化物・窒化物・珪化物・硫化物・燐化物等の複合化合物が挙げられる。負極活物質としてこれらの金属単体、合金又は金属化合物を用いることで、電池の高容量化が可能である。
また、これらの複合化合物が、金属単体、合金、又は非金属元素等の数種の元素と複雑に結合した化合物も例として挙げることができる。より具体的には、例えばケイ素やスズでは、これらの元素と負極として動作しない金属との合金を用いることができる。また例えばスズでは、スズとケイ素以外で負極として作用する金属と、更に負極として動作しない金属と、非金属元素との組み合わせで5〜6種の元素を含むような複雑な化合物も用いることができる。
これらの負極活物質の中でも、電池にしたときに単位重量当りの容量が大きいことから、何れか1種の特定金属元素の金属単体、2種以上の特定金属元素の合金、特定金属元素の酸化物や炭化物、窒化物等が好ましく、特に、ケイ素及び/又はスズの金属単体、合金、酸化物や炭化物、窒化物等が、単位重量当りの容量及び環境負荷の観点から好ましい。
また、金属単体又は合金を用いるよりは単位重量当りの容量には劣るものの、サイクル特性に優れることから、ケイ素及び/又はスズを含有する以下の化合物も好ましい。
・ケイ素及び/又はスズと酸素との元素比が通常0.5以上であり、好ましくは0.7以上、更に好ましくは0.9以上、また、通常1.5以下であり、好ましくは1.3以下、更に好ましくは1.1以下のケイ素及び/又はスズの酸化物。
・ケイ素及び/又はスズと窒素との元素比が通常0.5以上であり、好ましくは0.7以上、更に好ましくは0.9以上、また、通常1.5以下であり、好ましくは1.3以下、更に好ましくは1.1以下のケイ素及び/又はスズの窒化物。
・ケイ素及び/又はスズと炭素との元素比が通常0.5以上であり、好ましくは0.7以上、更に好ましくは0.9以上、また、通常1.5以下であり、好ましくは1.3以下、更に好ましくは1.1以下のケイ素及び/又はスズの炭化物。
なお、上述の負極活物質は、何れか1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
本発明の非水系電解液電池における負極は、公知の何れの方法を用いて製造することが可能である。具体的に、負極の製造方法としては、例えば、上述の負極活物質に結着剤や導電材等を加えたものをそのままロール成型してシート電極とする方法や、圧縮成形してペレット電極とする方法も挙げられるが、通常は負極用の集電体(以下「負極集電体」という場合がある。)上に塗布法、蒸着法、スパッタ法、メッキ法等の手法により、上述の負極活物質を含有する薄膜層(負極活物質層)を形成する方法が用いられる。この場合、上述の負極活物質に結着剤、増粘剤、導電材、溶媒等を加えてスラリー状とし、これを負極集電体に塗布、乾燥した後にプレスして高密度化することにより、負極集電体上に負極活物質層を形成する。
負極集電体の材質としては、鋼、銅合金、ニッケル、ニッケル合金、ステンレス等が挙げられる。これらのうち、薄膜に加工し易いという点及びコストの点から、銅箔が好ましい。
負極集電体の厚さは、通常1μm以上、好ましくは5μm以上であり、通常100μm以下、好ましくは50μm以下である。負極集電体の厚さが厚過ぎると、電池全体の容量が低下し過ぎることがあり、逆に薄過ぎると取り扱いが困難になることがあるためである。
なお、表面に形成される負極活物質層との結着効果を向上させるため、これら負極集電体の表面は、予め粗面化処理しておくことが好ましい。表面の粗面化方法としては、ブラスト処理、粗面ロールによる圧延、研磨剤粒子を固着した研磨布紙、砥石、エメリバフ、鋼線等を備えたワイヤーブラシ等で集電体表面を研磨する機械的研磨法、電解研磨法、化学研磨法等が挙げられる。
また、負極集電体の重量を低減させて電池の重量当たりのエネルギー密度を向上させるために、エキスパンドメタルやパンチングメタルのような穴あきタイプの負極集電体を使用することもできる。このタイプの負極集電体は、その開口率を変更することで、重量も自在に変更可能である。また、このタイプの負極集電体の両面に負極活物質層を形成させた場合、この穴を通してのリベット効果により、負極活物質層の剥離が更に起こり難くなる。しかし、開口率があまりに高くなった場合には、負極活物質層と負極集電体との接触面積が小さくなるため、かえって接着強度は低くなることがある。
負極活物質層を形成するためのスラリーは、通常は負極材に対して結着剤、増粘剤等を加えて作製される。なお、本明細書における「負極材」とは、負極活物質と導電材とを合わせた材料を指すものとする。
負極材中における負極活物質の含有量は、通常70質量%以上、特に75質量%以上、また、通常97質量%以下、特に95質量%以下であることが好ましい。負極活物質の含有量が少な過ぎると、得られる負極を用いた非水系電解液電池の容量が不足する傾向があり、多過ぎると相対的に結着剤等の含有量が不足することにより、得られる負極の強度が不足する傾向にあるためである。なお、2以上の負極活物質を併用する場合には、負極活物質の合計量が上記範囲を満たすようにすればよい。
負極に用いられる導電材としては、銅やニッケル等の金属材料;黒鉛、カーボンブラック等の炭素材料等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。特に、導電材として炭素材料を用いると、炭素材料が活物質としても作用するため好ましい。負極材中における導電材の含有量は、通常3質量%以上、特に5質量%以上、また、通常30質量%以下、特に25質量%以下であることが好ましい。導電材の含有量が少な過ぎると導電性が不足する傾向があり、多過ぎると相対的に負極活物質等の含有量が不足することにより、電池容量や強度が低下する傾向となるためである。なお、2以上の導電材を併用する場合には、導電材の合計量が上記範囲を満たすようにすればよい。
負極に用いられる結着剤としては、電極製造時に使用する溶媒や非水系電解液に対して安全な材料であれば、任意のものを使用することができる。例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、スチレン・ブタジエンゴム・イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。結着剤の含有量は、負極材100重量部に対して通常0.5重量部以上、特に1重量部以上、また、通常10重量部以下、特に8重量部以下であることが好ましい。結着剤の含有量が少な過ぎると得られる負極の強度が不足する傾向があり、多過ぎると相対的に負極活物質等の含有量が不足することにより、電池容量や導電性が不足する傾向となるためである。なお、2以上の結着剤を併用する場合には、結着剤の合計量が上記範囲を満たすようにすればよい。
負極に用いられる増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、酸化スターチ、リン酸化スターチ、カゼイン等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。増粘剤は必要に応じて使用すればよいが、使用する場合には、負極活物質層中における増粘剤の含有量が通常0.5質量%以上、5質量%以下の範囲で用いることが好ましい。
負極活物質層を形成するためのスラリーは、上記負極活物質に、必要に応じて導電材や結着剤、増粘剤を混合し、水系溶媒又は有機溶媒を分散媒として用いて調製される。水系溶媒としては、通常は水が用いられるが、エタノール等のアルコール類やN−メチルピロリドン等の環状アミド類等の水以外の溶媒を、水に対して30質量%以下程度の割合で併用することもできる。また、有機溶媒としては、通常、N−メチルピロリドン等の環状アミド類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の直鎖状アミド類、アニソール、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ブタノール、シクロヘキサノール等のアルコール類が挙げられ、中でも、N−メチルピロリドン等の環状アミド類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等の直鎖状アミド類等が好ましい。なお、これらは何れか1種を単独で使用してもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
スラリーの粘度は、集電体上に塗布することが可能な粘度であれば、特に制限されない。塗布が可能な粘度となるように、スラリーの調製時に溶媒の使用量等を変えて、適宜調製すればよい。
得られたスラリーを上述の負極集電体上に塗布し、乾燥した後、プレスすることにより、負極活物質層が形成される。塗布の手法は特に制限されず、それ自体既知の方法を用いることができる。乾燥の手法も特に制限されず、自然乾燥、加熱乾燥、減圧乾燥等の公知の手法を用いることができる。
上記手法により負極活物質を電極化した際の電極構造は特には限定されないが、集電体上に存在している活物質の密度は、1g・cm−3以上が好ましく、1.2g・cm−3以上が更に好ましく、1.3g・cm−3以上が特に好ましく、また、2g・cm−3以下が好ましく、1.9g・cm−3以下がより好ましく、1.8g・cm−3以下が更に好ましく、1.7g・cm−3以下が特に好ましい。
集電体上に存在している活物質の密度が、上記範囲を上回ると、活物質粒子が破壊され、初期不可逆容量の増加や、集電体/活物質界面付近への非水系電解液の浸透性低下による高電流密度充放電特性悪化を招く場合がある。また、上記範囲を下回ると、活物質間の導電性が低下し、電池抵抗が増大し、単位容積当たりの容量が低下する場合がある。
<2−3−4.リチウム含有金属複合酸化物材料、及びリチウム含有金属複合酸化物材料を用いた負極の構成、物性、調製方法>
負極活物質として用いられるリチウム含有金属複合酸化物材料としては、リチウムを吸蔵・放出可能であれば、特に限定はされないが、チタンを含むリチウム含有複合金属酸化物材料が好ましく、リチウムとチタンの複合酸化物(以下、「リチウムチタン複合酸化物」と略記する)が特に好ましい。すなわち、スピネル構造を有するリチウムチタン複合酸化物を、非水系電解液電池用負極活物質に含有させて用いると、出力抵抗が大きく低減するので特に好ましい。
また、リチウムチタン複合酸化物のリチウムやチタンが、他の金属元素、例えば、Na、K、Co、Al、Fe、Ti、Mg、Cr、Ga、Cu、Zn及びNbからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素で置換されているものも好ましい。
上記金属酸化物が、一般式(16)で表されるリチウムチタン複合酸化物であり、一般式(16)中、0.7≦x≦1.5、1.5≦y≦2.3、0≦z≦1.6であることが、リチウムイオンのドープ・脱ドープの際の構造が安定であることから好ましい。
LiTi (16)
[一般式(16)中、Mは、Na、K、Co、Al、Fe、Ti、Mg、Cr、Ga、Cu、Zn及びNbからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素を表わす。]
上記の一般式(16)で表される組成の中でも、
(a)1.2≦x≦1.4、1.5≦y≦1.7、z=0
(b)0.9≦x≦1.1、1.9≦y≦2.1、z=0
(c)0.7≦x≦0.9、2.1≦y≦2.3、z=0
の構造が、電池性能のバランスが良好なため特に好ましい。
上記化合物の特に好ましい代表的な組成は、(a)ではLi4/3Ti5/3、(b)ではLiTi、(c)ではLi4/5Ti11/5である。また、Z≠0の構造については、例えば、Li4/3Ti4/3Al1/3O4が好ましいものとして挙げられる。
本発明における負極活物質としてのリチウムチタン複合酸化物は、上記した要件に加えて、更に、下記の(1)〜(13)に示した物性及び形状等の特徴の内、少なくとも1種を満たしていることが好ましく、2種以上を同時に満たすことが特に好ましい。
(1)BET比表面積
負極活物質として用いられるリチウムチタン複合酸化物のBET比表面積は、BET法を用いて測定した比表面積の値が、0.5m・g−1以上が好ましく、0.7m・g−1以上がより好ましく、1.0m・g−1以上が更に好ましく、1.5m・g−1以上が特に好ましく、また、200m・g−1以下が好ましく、100m・g−1以下がより好ましく、50m・g−1以下が更に好ましく、25m・g−1以下が特に好ましい。
BET比表面積が、上記範囲を下回ると、負極材料として用いた場合の非水系電解液と接する反応面積が減少し、出力抵抗が増加する場合がある。一方、上記範囲を上回ると、チタンを含有する金属酸化物の結晶の表面や端面の部分が増加し、また、これに起因して、結晶の歪も生じるため、不可逆容量が無視できなくなり、好ましい電池が得られにくい場合がある。
BET法による比表面積の測定は、表面積計(大倉理研製全自動表面積測定装置)を用いて、試料に対して窒素流通下350℃で15分間、予備乾燥を行なった後、大気圧に対する窒素の相対圧の値が0.3となるように正確に調整した窒素ヘリウム混合ガスを用いて、ガス流動法による窒素吸着BET1点法によって行なう。該測定で求められる比表面積を、本発明のリチウムチタン複合酸化物のBET比表面積と定義する。
(2)体積基準平均粒径
リチウムチタン複合酸化物の体積基準平均粒径(一次粒子が凝集して二次粒子を形成している場合には二次粒子径)は、レーザー回折・散乱法により求めた体積基準の平均粒径(メジアン径)で定義される。
リチウムチタン複合酸化物の体積基準平均粒径は、通常0.1μm以上であり、0.5μm以上が好ましく、0.7μm以上が更に好ましく、また、通常50μm以下であり、40μm以下が好ましく、30μm以下が更に好ましく、25μm以下が特に好ましい。
体積基準平均粒径の測定は、界面活性剤であるポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレートの0.2質量%水溶液(10mL)に炭素粉末を分散させて、レーザー回折・散乱式粒度分布計(堀場製作所社製LA−700)を用いて行なう。該測定で求められるメジアン径を、本発明の炭素質材料の体積基準平均粒径と定義する。
リチウムチタン複合酸化物の体積平均粒径が、上記範囲を下回ると、電極作製時に多量の結着剤が必要となり、結果的に電池容量が低下する場合がある。また、上記範囲を上回ると、電極極板化時に、不均一な塗面になりやすく、電池製作工程上望ましくない場合がある。
(3)平均一次粒子径
一次粒子が凝集して二次粒子を形成している場合においては、リチウムチタン複合酸化物の平均一次粒子径が、通常0.01μm以上であり、0.05μm以上が好ましく、0.1μm以上が更に好ましく、0.2μm以上が特に好ましく、また、通常2μm以下であり、1.6μm以下が好ましく、1.3μm以下が更に好ましく、1μm以下が特に好ましい。体積基準平均一次粒子径が、上記範囲を上回ると、球状の二次粒子を形成し難く、粉体充填性に悪影響を及ぼしたり、比表面積が大きく低下したりするために、出力特性等の電池性能が低下する可能性が高くなる場合がある。また、上記範囲を下回ると、通常、結晶が未発達になるために充放電の可逆性が劣る等、二次電池の性能を低下させる場合がある。
なお、一次粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いた観察により測定される。具体的には、粒子が確認できる倍率、例えば10000〜100000倍の倍率の写真で、水平方向の直線に対する一次粒子の左右の境界線による切片の最長の値を、任意の50個の一次粒子について求め、平均値をとることにより求められる。
(4)形状
リチウムチタン複合酸化物の粒子の形状は、従来用いられるような、塊状、多面体状、球状、楕円球状、板状、針状、柱状等が用いられるが、中でも一次粒子が凝集して、二次粒子を形成して成り、その二次粒子の形状が球状ないし楕円球状であるものが好ましい。
通常、電気化学素子はその充放電に伴い、電極中の活物質が膨張収縮をするため、そのストレスによる活物質の破壊や導電パス切れ等の劣化がおきやすい。そのため一次粒子のみの単一粒子活物質であるよりも、一次粒子が凝集して、二次粒子を形成したものである方が膨張収縮のストレスを緩和して、劣化を防ぐためである。
また、板状等軸配向性の粒子であるよりも、球状又は楕円球状の粒子の方が、電極の成形時の配向が少ないため、充放電時の電極の膨張収縮も少なく、また電極を作製する際の導電材との混合においても、均一に混合されやすいため好ましい。
(5)タップ密度
リチウムチタン複合酸化物のタップ密度は、0.05g・cm−3以上が好ましく、0.1g・cm−3以上がより好ましく、0.2g・cm−3以上が更に好ましく、0.4g・cm−3以上が特に好ましく、また、2.8g・cm−3以下が好ましく、2.4g・cm−3以下が更に好ましく、2g・cm−3以下が特に好ましい。タップ密度が、上記範囲を下回ると、負極として用いた場合に充填密度が上がり難く、また粒子間の接触面積が減少するため、粒子間の抵抗が増加し、出力抵抗が増加する場合がある。また、上記範囲を上回ると、電極中の粒子間の空隙が少なくなり過ぎ、非水系電解液の流路が減少することで、出力抵抗が増加する場合がある。
タップ密度の測定は、目開き300μmの篩を通過させて、20cmのタッピングセルに試料を落下させてセルの上端面まで試料を満たした後、粉体密度測定器(例えば、セイシン企業社製タップデンサー)を用いて、ストローク長10mmのタッピングを1000回行なって、その時の体積と試料の重量から密度を算出する。該測定で算出されるタップ密度を、本発明のリチウムチタン複合酸化物のタップ密度として定義する。
(6)円形度
リチウムチタン複合酸化物の球形の程度として、円形度を測定した場合、以下の範囲に収まることが好ましい。円形度は、「円形度=(粒子投影形状と同じ面積を持つ相当円の周囲長)/(粒子投影形状の実際の周囲長)」で定義され、円形度が1のときに理論的真球となる。
リチウムチタン複合酸化物の円形度は、1に近いほど好ましく、通常0.10以上であり、0.80以上が好ましく、0.85以上が更に好ましく、0.90以上が特に好ましい。高電流密度充放電特性は、円形度が大きいほどが向上する。従って、円形度が上記範囲を下回ると、負極活物質の充填性が低下し、粒子間の抵抗が増大して、短時間高電流密度充放電特性が低下する場合がある。
円形度の測定は、フロー式粒子像分析装置(シスメックス社製FPIA)を用いて行なう。試料約0.2gを、界面活性剤であるポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレートの0.2質量%水溶液(約50mL)に分散させ、28kHzの超音波を出力60Wで1分間照射した後、検出範囲を0.6〜400μmに指定し、粒径が3〜40μmの範囲の粒子について測定する。該測定で求められる円形度を、本発明のリチウムチタン複合酸化物の円形度と定義する。
(7)アスペクト比
リチウムチタン複合酸化物のアスペクト比は、通常1以上、また、通常5以下であり、4以下が好ましく、3以下が更に好ましく、2以下が特に好ましい。アスペクト比が、上記範囲を上回ると、極板化時にスジ引きや、均一な塗布面が得られず、短時間高電流密度充放電特性が低下する場合がある。なお、上記範囲の下限は、リチウムチタン複合酸化物のアスペクト比の理論下限値である。
アスペクト比の測定は、リチウムチタン複合酸化物の粒子を走査型電子顕微鏡で拡大観察して行なう。厚さ50μm以下の金属の端面に固定した任意の50個の粒子を選択し、それぞれについて試料が固定されているステージを回転、傾斜させて、3次元的に観察した時の粒子の最長となる径Aと、それと直交する最短となる径Bを測定し、A/Bの平均値を求める。該測定で求められるアスペクト比(A/B)を、本発明のリチウムチタン複合酸化物のアスペクト比と定義する。
(8)負極活物質の製造法
リチウムチタン複合酸化物の製造法としては、本発明の要旨を超えない範囲で特には制限されないが、いくつかの方法が挙げられ、無機化合物の製造法として一般的な方法が用いられる。
例えば、酸化チタン等のチタン原料物質と、必要に応じ他の元素の原料物質とLiOH、LiCO、LiNO等のLi源を均一に混合し、高温で焼成して活物質を得る方法が挙げられる。
特に球状又は楕円球状の活物質を作成するには種々の方法が考えられる。一例として、酸化チタン等のチタン原料物質と、必要に応じ他の元素の原料物質を水等の溶媒中に溶解ないし粉砕分散して、攪拌をしながらpHを調節して球状の前駆体を作成回収し、これを必要に応じて乾燥した後、LiOH、LiCO、LiNO等のLi源を加えて高温で焼成して活物質を得る方法が挙げられる。
また、別の例として、酸化チタン等のチタン原料物質と、必要に応じ他の元素の原料物質を水等の溶媒中に溶解ないし粉砕分散して、それをスプレードライヤー等で乾燥成型して球状ないし楕円球状の前駆体とし、これにLiOH、LiCO、LiNO等のLi源を加えて高温で焼成して活物質を得る方法が挙げられる。
更に別の方法として、酸化チタン等のチタン原料物質と、LiOH、LiCO、LiNO等のLi源と、必要に応じ他の元素の原料物質とを水等の溶媒中に溶解ないし粉砕分散して、それをスプレードライヤー等で乾燥成型して球状ないし楕円球状の前駆体とし、これを高温で焼成して活物質を得る方法が挙げられる。
また、これらの工程中に、Ti以外の元素、例えば、Al、Mn、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Li、Ni、Cu、Zn、Mg、Ga、Zr、C、Si、Sn、Agを、チタンを含有する金属酸化物構造中及び/又はチタンを含有する酸化物に接する形で存在していることも可能である。これらの元素を含有することで、電池の作動電圧、容量を制御することが可能となる。
(9)電極作製
電極の製造は、公知の何れの方法を用いることができる。例えば、負極活物質に、バインダー、溶媒、必要に応じて、増粘剤、導電材、充填材等を加えてスラリーとし、これを集電体に塗布、乾燥した後にプレスすることによって形成することができる。
電池の非水系電解液注液工程直前の段階での片面あたりの負極活物質層の厚さは通常15μm以上、好ましくは20μm以上、より好ましくは30μm以上であり、上限は150μm以下、好ましくは120μm以下、より好ましくは100μm以下が望ましい。この範囲を上回ると、非水系電解液が集電体界面付近まで浸透しにくいため、高電流密度充放電特性が低下する場合がある。またこの範囲を下回ると、負極活物質に対する集電体の体積比が増加し、電池の容量が減少する場合がある。また、負極活物質をロール成形してシート電極としてもよく、圧縮成形によりペレット電極としてもよい。
(10)集電体
負極活物質を保持させる集電体としては、公知のものを任意に用いることができる。負極の集電体としては、銅、ニッケル、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルメッキ鋼等の金属材料が挙げられ、中でも加工し易さとコストの点から特に銅又はアルミニウムが好ましい。
また、集電体の形状は、集電体が金属材料の場合は、例えば金属箔、金属円柱、金属コイル、金属板、金属薄膜、エキスパンドメタル、パンチメタル、発泡メタル等が挙げられる。中でも好ましくは銅(Cu)及び/又はアルミニウム(Al)を含有する金属箔膜であり、より好ましくは銅箔、アルミニウム箔であり、更に好ましくは圧延法による圧延銅箔と、電解法による電解銅箔があり、どちらも集電体として用いることができる。
また、銅箔の厚さが25μmよりも薄い場合、純銅よりも強度の高い銅合金(リン青銅、チタン銅、コルソン合金、Cu−Cr−Zr合金等)を用いることができる。またアルミニウム箔は、その比重が軽いことから、集電体として用いた場合に、電池の重量を減少させることが可能となり、好ましく用いることができる。
圧延法により作製した銅箔からなる集電体は、銅結晶が圧延方向に並んでいるため、負極を密に丸めても、鋭角に丸めても割れにくく、小型の円筒状電池に好適に用いることができる。
電解銅箔は、例えば、銅イオンが溶解された電解液中に金属製のドラムを浸漬し、これを回転させながら電流を流すことにより、ドラムの表面に銅を析出させ、これを剥離して得られるものである。上記の圧延銅箔の表面に、電解法により銅を析出させていてもよい。銅箔の片面又は両面には、粗面化処理や表面処理(例えば、厚さが数nm〜1μm程度までのクロメート処理、Ti等の下地処理等)がなされていてもよい。
また、集電体基板には、更に次のような物性が望まれる。
(10−1)平均表面粗さ(Ra)
JISB0601−1994に記載の方法で規定される集電体基板の活物質薄膜形成面の平均表面粗さ(Ra)は、特に制限されないが、通常0.01μm以上であり、0.03μm以上が好ましく、また、通常1.5μm以下であり、1.3μm以下が好ましく、1.0μm以下が更に好ましい。
集電体基板の平均表面粗さ(Ra)が、上記の範囲内であると、良好な充放電サイクル特性が期待できるためである。また、活物質薄膜との界面の面積が大きくなり、負極活物質薄膜との密着性が向上するためである。なお、平均表面粗さ(Ra)の上限値は特に制限されるものではないが、平均表面粗さ(Ra)が1.5μmを超えるものは電池として実用的な厚みの箔としては一般に入手しにくいため、1.5μm以下のものが通常用いられる。
(10−2)引張強度
引張強度とは、試験片が破断に至るまでに要した最大引張力を、試験片の断面積で割ったものである。本発明における引張強度は、JISZ2241(金属材料引張試験方法)に記載と同様な装置及び方法で測定される。
集電体基板の引張強度は、特に制限されないが、通常50N・mm−2以上であり、100N・mm−2以上が好ましく、150N・mm−2以上が更に好ましい。引張強度は、値が高いほど好ましいが、工業的入手可能性の観点から、通常1000N・mm−2以下が望ましい。引張強度が高い集電体基板であれば、充電・放電に伴う活物質薄膜の膨張・収縮による集電体基板の亀裂を抑制することができ、良好なサイクル特性を得ることができる。
(10−3)0.2%耐力
0.2%耐力とは、0.2%の塑性(永久)歪みを与えるに必要な負荷の大きさであり、この大きさの負荷を加えた後に除荷しても0.2%変形していることを意味している。0.2%耐力は、引張強度と同様な装置及び方法で測定される。
集電体基板の0.2%耐力は、特に制限されないが、通常30N・mm−2以上、好ましくは100N・mm−2以上、特に好ましくは150N・mm−2以上である。0.2%耐力は、値が高いほど好ましいが、工業的入手可能性の観点から、通常900N・mm−2以下が望ましい。0.2%耐力が高い集電体基板であれば、充電・放電に伴う活物質薄膜の膨張・収縮による集電体基板の塑性変形を抑制することができ、良好なサイクル特性を得ることができるためである。
(10−4)集電体の厚さ
集電体の厚さは任意であるが、通常1μm以上であり、3μm以上が好ましく、5μm以上が更に好ましく、また、通常1mm以下であり、100μm以下が好ましく、50μm以下が更に好ましい。集電体の厚さが、1μmより薄くなると、強度が低下するため塗布が困難となる場合がある。また、100μmより厚くなると、捲回等の電極の形を変形させる場合がある。なお、集電体は、メッシュ状でもよい。
(11)集電体と活物質層の厚さの比
集電体と活物質層の厚さの比は特には限定されないが、「(非水系電解液注液直前の片面の活物質層の厚さ)/(集電体の厚さ)」の値が、通常150以下であり、20以下が好ましく、10以下が更に好ましく、また、通常0.1以上であり、0.4以上が好ましく、1以上が更に好ましい。集電体と負極活性物質層の厚さの比が、上記範囲を上回ると、高電流密度充放電時に集電体がジュール熱による発熱を生じる場合がある。また、上記範囲を下回ると、負極活物質に対する集電体の体積比が増加し、電池の容量が減少する場合がある。
(12)電極密度
負極活物質の電極化した際の電極構造は特には限定されないが、集電体上に存在している活物質の密度は、1g・cm−3以上が好ましく、1.2g・cm−3がより好ましく、1.3g・cm−3以上が更に好ましく、1.5g・cm−3以上が特に好ましく、また、3g・cm−3以下が好ましく、2.5g・cm−3以下がより好ましく、2.2g・cm−3以下が更に好ましく、2g・cm−3以下が特に好ましい。集電体上に存在している活物質の密度が、上記範囲を上回ると、集電体と負極活物質の結着が弱くなり、電極と活物質が乖離する場合がある。また、上記範囲を下回ると、負極活物質間の導電性が低下し、電池抵抗が増大する場合がある。
(13)バインダー
負極活物質を結着するバインダーとしては、非水系電解液や電極製造時に用いる溶媒に対して安定な材料であれば、特に制限されない。
具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリイミド、芳香族ポリアミド、セルロース、ニトロセルロース等の樹脂系高分子;SBR(スチレン・ブタジエンゴム)、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム、NBR(アクリロニトリル・ブタジエンゴム)、エチレン・プロピレンゴム等のゴム状高分子;スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体及びその水素添加物;EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体)、スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレン共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体及びその水素添加物等の熱可塑性エラストマー状高分子;シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン、ポリ酢酸ビニル、エチレン・酢酸ビニル共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体等の軟質樹脂状高分子;ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素化ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン・エチレン共重合体等のフッ素系高分子;アルカリ金属イオン(特にリチウムイオン)のイオン伝導性を有する高分子組成物等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
スラリーを形成するための溶媒としては、負極活物質、バインダー、必要に応じて使用される増粘剤及び導電材を、溶解又は分散することが可能な溶媒であれば、その種類に特に制限はなく、水系溶媒と有機系溶媒のどちらを用いてもよい。
水系溶媒の例としては水、アルコール等が挙げられ、有機系溶媒の例としてはN−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチルトリアミン、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン、テトラヒドロフラン(THF)、トルエン、アセトン、ジメチルエーテル、ヘキサメチルホスファルアミド、ジメチルスルフォキシド、ベンゼン、キシレン、キノリン、ピリジン、メチルナフタレン、ヘキサン等が挙げられる。特に水系溶媒を用いる場合、上述の増粘剤に併せて分散剤等を加え、SBR等のラテックスを用いてスラリー化する。なお、これらは、1種を単独で用いても、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
負極活物質に対するバインダーの割合は、通常0.1質量%以上であり、0.5質量%以上が好ましく、0.6質量%以上が更に好ましく、また、通常20質量%以下であり、15質量%以下が好ましく、10質量%以下が更に好ましく、8質量%以下が特に好ましい。負極活物質に対するバインダーの割合が、上記範囲を上回ると、バインダー量が電池容量に寄与しないバインダー割合が増加して、電池容量が低下する場合がある。また、上記範囲を下回ると、負極電極の強度低下を招き、電池作製工程上好ましくない場合がある。
特に、SBRに代表されるゴム状高分子を主要成分に含有する場合には、活物質に対するバインダーの割合は、通常0.1質量%以上であり、0.5質量%以上が好ましく、0.6質量%以上が更に好ましく、また、通常5質量%以下であり、3質量%以下が好ましく、2質量%以下が更に好ましい。また、ポリフッ化ビニリデンに代表されるフッ素系高分子を主要成分に含有する場合には活物質に対する割合は、1質量%以上であり、2質量%以上が好ましく、3質量%以上が更に好ましく、通常15質量%以下であり、10質量%以下が好ましく、8質量%以下が更に好ましい。
増粘剤は、通常、スラリーの粘度を調製するために使用される。増粘剤としては、特に制限はないが、具体的には、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、酸化スターチ、リン酸化スターチ、カゼイン及びこれらの塩等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
更に増粘剤を用いる場合には、負極活物質に対する増粘剤の割合は、0.1質量%以上であり、0.5質量%以上が好ましく、0.6質量%以上が更に好ましく、また、通常5質量%以下であり、3質量%以下が好ましく、2質量%以下が更に好ましい。負極活物質に対する増粘剤の割合が、上記範囲を下回ると、著しく塗布性が低下する場合がある。また、上記範囲を上回ると、負極活物質層に占める活物質の割合が低下し、電池の容量が低下する問題や負極活物質間の抵抗が増大する場合がある。
<2−4正極>
以下に本発明の非水系電解液電池に使用される正極について説明する。
<2−4−1.正極活物質>
以下に正極に使用される正極活物質について説明する。
(1)組成
正極活物質としては、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵・放出可能なものであれば特に制限はないが、例えば、リチウムと少なくとも1種の遷移金属を含有する物質が好ましい。具体例としては、リチウム遷移金属複合酸化物、リチウム含有遷移金属リン酸化合物が挙げられる。
リチウム遷移金属複合酸化物の遷移金属としてはV、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu等が好ましく、具体例としては、LiCoO等のリチウム・コバルト複合酸化物、LiNiO等のリチウム・ニッケル複合酸化物、LiMnO、LiMn、LiMnO等のリチウム・マンガン複合酸化物、これらのリチウム遷移金属複合酸化物の主体となる遷移金属原子の一部をAl、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Li、Ni、Cu、Zn、Mg、Ga、Zr、Si等の他の金属で置換したもの等が挙げられる。
置換されたものの具体例としては、例えば、LiNi0.5Mn0.5、LiNi0.85Co0.10Al0.05、LiNi0.33Co0.33Mn0.33、LiMn1.8Al0.2、LiMn1.5Ni0.5等が挙げられる。
リチウム含有遷移金属リン酸化合物の遷移金属としては、V、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu等が好ましく、具体例としては、例えば、LiFePO、LiFe(PO、LiFeP等のリン酸鉄類、LiCoPO等のリン酸コバルト類、これらのリチウム遷移金属リン酸化合物の主体となる遷移金属原子の一部をAl、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Li、Ni、Cu、Zn、Mg、Ga、Zr、Nb、Si等の他の金属で置換したもの等が挙げられる。
(2)表面被覆
上記の正極活物質の表面に、主体となる正極活物質を構成する物質とは異なる組成の物質(以後、適宜「表面付着物質」という)が付着したものを用いることもできる。表面付着物質の例としては酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ホウ素、酸化アンチモン、酸化ビスマス等の酸化物、硫酸リチウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸アルミニウム等の硫酸塩、炭酸リチウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭酸塩等が挙げられる。
これら表面付着物質は、例えば、溶媒に溶解又は懸濁させて正極活物質に含浸添加させた後に乾燥する方法、表面付着物質前駆体を溶媒に溶解又は懸濁させて正極活物質に含浸添加させた後に加熱等により反応させる方法、正極活物質前駆体に添加して同時に焼成する方法等により、正極活物質表面に付着させることができる。
正極活物質の表面に付着している表面付着物質の質量は、正極活物質の質量に対して、通常0.1ppm以上であり、1ppm以上が好ましく、10ppm以上が更に好ましく、また、通常20%以下であり、10%以下が好ましく、5%以下が更に好ましい。
表面付着物質により、正極活物質表面での非水系電解液の酸化反応を抑制することができ、電池寿命を向上させることができる。しかし、付着量が上記範囲を下回ると、その効果は十分に発現せず、また上記範囲を上回ると、リチウムイオンの出入りを阻害するために抵抗が増加する場合があるため、上記範囲が好ましい。
(3)形状
正極活物質粒子の形状は、従来用いられるような、塊状、多面体状、球状、楕円球状、板状、針状、柱状等が用いられるが、中でも一次粒子が凝集して、二次粒子を形成して成り、その二次粒子の形状が球状又は楕円球状であるものが好ましい。
通常、電気化学素子はその充放電に伴い、電極中の活物質が膨張収縮をするため、そのストレスによる活物質の破壊や導電パス切れ等の劣化がおきやすい。従って、一次粒子のみの単一粒子活物質であるよりも、一次粒子が凝集して、二次粒子を形成したものである方が膨張収縮のストレスを緩和して、劣化を防ぐためである。
また、板状等軸配向性の粒子よりも、球状又は楕円球状の粒子の方が、電極の成形時の配向が少ないため、充放電時の電極の膨張収縮も少なく、また電極を作成する際の導電材との混合においても、均一に混合されやすいため好ましい。
(4)タップ密度
正極活物質のタップ密度は、通常1.3g・cm−3以上であり、1.5g・cm−3以上が好ましく、1.6g・cm−3以上が更に好ましく、1.7g・cm−3以上が特に好ましく、また、通常2.5g・cm−3以下であり、2.4g・cm−3以下が好ましい。
タップ密度の高い金属複合酸化物粉体を用いることにより、高密度の正極活物質層を形成することができる。従って、正極活物質のタップ密度が上記範囲を下回ると、正極活物質層形成時に必要な分散媒量が増加すると共に、導電材や結着剤の必要量が増加し、正極活物質層への正極活物質の充填率が制約され、電池容量が制約される場合がある。また、タップ密度は一般に大きいほど好ましく特に上限はないが、上記範囲を下回ると、正極活物質層内における非水系電解液を媒体としたリチウムイオンの拡散が律速となり、負荷特性が低下しやすくなる場合がある。
タップ密度の測定は、目開き300μmの篩を通過させて、20cmのタッピングセルに試料を落下させてセル容積を満たした後、粉体密度測定器(例えば、セイシン企業社製タップデンサー)を用いて、ストローク長10mmのタッピングを1000回行なって、その時の体積と試料の重量から密度を算出する。該測定で算出されるタップ密度を、本発明の正極活物質のタップ密度として定義する。
(5)メジアン径d50
正極活物質の粒子のメジアン径d50(一次粒子が凝集して二次粒子を形成している場合には二次粒子径)は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置を用いても測定することができる。
メジアン径d50は、通常0.1μm以上であり、0.5μm以上が好ましく、1μm以上が更に好ましく、3μm以上が特に好ましく、また、通常20μm以下であり、18μm以下が好ましく、16μm以下が更に好ましく、15μm以下が特に好ましい。メジアン径d50が、上記範囲を下回ると、高嵩密度品が得られなくなる場合があり、上記範囲を上回ると粒子内のリチウムの拡散に時間がかかるため、電池特性の低下や、電池の正極作成すなわち活物質と導電材やバインダー等を溶媒でスラリー化し、薄膜状に塗布する際に、スジを引く等が生じる場合がある。
なお、異なるメジアン径d50をもつ正極活物質を2種類以上、任意の比率で混合することで、正極作成時の充填性を更に向上させることもできる。
メジアン径d50の測定は、0.1質量%ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液を分散媒にして、粒度分布計として堀場製作所社製LA−920用いて、5分間の超音波分散後に測定屈折率1.24に設定して測定する。
(6)平均一次粒子径
一次粒子が凝集して二次粒子を形成している場合、正極活物質の平均一次粒子径は、通常0.01μm以上であり、0.05μm以上が好ましく、0.08μm以上がより好ましく、0.1μm以上が特に好ましく、また、通常3μm以下であり、2μm以下が好ましく、1μm以下がより好ましく、0.6μm以下が特に好ましい。上記範囲を上回ると球状の二次粒子を形成し難く、粉体充填性に悪影響を及ぼしたり、比表面積が大きく低下するために、出力特性等の電池性能が低下する可能性が高くなる場合がある。また、上記範囲を下回ると、通常、結晶が未発達であるために充放電の可逆性が劣る等、二次電池の性能を低下させる場合があるためである。
なお、平均一次粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いた観察により測定される。具体的には、10000倍の倍率の写真で、水平方向の直線に対する一次粒子の左右の境界線による切片の最長の値を、任意の50個の一次粒子について求め、平均値をとることにより求められる。
(7)BET比表面積
正極活物質のBET比表面積は、BET法を用いて測定した比表面積の値が、通常0.2m・g−1以上であり、0.3m・g−1以上が好ましく、0.4m・g−1以上が更に好ましく、また、通常4.0m・g−1以下であり、2.5m・g−1以下が好ましく、1.5m・g−1以下が更に好ましい。BET比表面積の値が、上記範囲を下回ると、電池性能が低下しやすくなる。また、上記範囲を上回ると、タップ密度が上がりにくくなり、正極活物質形成時の塗布性が低下する場合がある。
BET比表面積は、表面積計(大倉理研製全自動表面積測定装置)を用いて測定する。試料に対して窒素流通下150℃で30分間、予備乾燥を行なった後、大気圧に対する窒素の相対圧の値が0.3となるように正確に調整した窒素ヘリウム混合ガスを用いて、ガス流動法による窒素吸着BET1点法によって測定する。該測定で求められる比表面積を、本発明の陽極活物質のBET比表面積と定義する。
(8)正極活物質の製造法
正極活物質の製造法としては、本発明の要旨を超えない範囲で特には制限されないが、いくつかの方法が挙げられ、無機化合物の製造法として一般的な方法が用いられる。
特に球状ないし楕円球状の活物質を作製するには種々の方法が考えられるが、例えばその1つとして、遷移金属硝酸塩、硫酸塩等の遷移金属原料物質と、必要に応じ他の元素の原料物質を水等の溶媒中に溶解ないし粉砕分散して、攪拌をしながらpHを調節して球状の前駆体を作製回収し、これを必要に応じて乾燥した後、LiOH、LiCO、LiNO等のLi源を加えて高温で焼成して活物質を得る方法が挙げられる。
また、別の方法の例として、遷移金属硝酸塩、硫酸塩、水酸化物、酸化物等の遷移金属原料物質と、必要に応じ他の元素の原料物質を水等の溶媒中に溶解ないし粉砕分散して、それをスプレードライヤー等で乾燥成型して球状ないし楕円球状の前駆体とし、これにLiOH、LiCO、LiNO等のLi源を加えて高温で焼成して活物質を得る方法が挙げられる。
更に別の方法の例として、遷移金属硝酸塩、硫酸塩、水酸化物、酸化物等の遷移金属原料物質と、LiOH、LiCO、LiNO等のLi源と、必要に応じ他の元素の原料物質とを水等の溶媒中に溶解ないし粉砕分散して、それをスプレードライヤー等で乾燥成型して球状ないし楕円球状の前駆体とし、これを高温で焼成して活物質を得る方法が挙げられる。
<2−4−2.電極構造と作製法>
以下に、本発明に使用される正極の構成及びその作製法について説明する。
(1)正極の作製法
正極は、正極活物質粒子と結着剤とを含有する正極活物質層を、集電体上に形成して作製される。正極活物質を用いる正極の製造は、公知の何れの方法で作製することができる。すなわち、正極活物質と結着剤、並びに必要に応じて導電材及び増粘剤等を乾式で混合してシート状にしたものを正極集電体に圧着するか、又はこれらの材料を液体媒体に溶解又は分散させてスラリーとして、これを正極集電体に塗布し、乾燥することにより、正極活物質層を集電体上に形成させることにより正極を得ることができる。
正極活物質の正極活物質層中の含有量は、通常10質量%以上、好ましくは30質量%以上、特に好ましくは50質量%以上、また、通常99.9質量%以下、好ましくは99質量%以下である。正極活物質層中の正極活物質の含有量が、上記範囲を下回ると、電気容量が不十分となる場合があるためである。また、上記範囲を上回ると、正極の強度が不足する場合があるためである。なお、本発明における正極活物質粉体は1種を単独で用いてもよく、異なる組成又は異なる粉体物性の2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
(2)導電材
導電材としては、公知の導電材を任意に用いることができる。具体例としては、銅、ニッケル等の金属材料;天然黒鉛、人造黒鉛等の黒鉛(グラファイト);アセチレンブラック等のカーボンブラック;ニードルコークス等の無定形炭素等の炭素質材料等が挙げられる。なお、これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
導電材は、正極活物質層中に、通常0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは1質量%以上、また、通常50質量%以下、好ましくは30質量%以下、より好ましくは15質量%以下含有するように用いられる。含有量が上記範囲よりも下回ると、導電性が不十分となる場合がある。また、上記範囲よりも上回ると、電池容量が低下する場合がある。
(3)結着剤
正極活物質層の製造に用いる結着剤は、非水系電解液や電極製造時用いる溶媒に対して安定な材料であれば、特に限定されない。
塗布法の場合は、電極製造時に用いる液体媒体に対して溶解又は分散される材料であればよいが、具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、芳香族ポリアミド、セルロース、ニトロセルロース等の樹脂系高分子;SBR(スチレン・ブタジエンゴム)、NBR(アクリロニトリル・ブタジエンゴム)、フッ素ゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム等のゴム状高分子;スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体又はその水素添加物、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体)、スチレン・エチレン・ブタジエン・エチレン共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体又はその水素添加物等の熱可塑性エラストマー状高分子;シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン、ポリ酢酸ビニル、エチレン・酢酸ビニル共重合体、プロピレン・α−オレフィン共重合体等の軟質樹脂状高分子;ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素化ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン・エチレン共重合体等のフッ素系高分子;アルカリ金属イオン(特にリチウムイオン)のイオン伝導性を有する高分子組成物等が挙げられる。なお、これらの物質は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
正極活物質層中の結着剤の割合は、通常0.1質量%以上であり、1質量%以上が好ましく、3質量%以上が更に好ましく、また、通常80質量%以下であり、60質量%以下が好ましく、40質量%以下が更に好ましく、10質量%以下が特に好ましい。結着剤の割合が、上記範囲を下回ると、正極活物質を十分保持できずに正極の機械的強度が不足し、サイクル特性等の電池性能を悪化させてしまう場合がある。また、上記範囲を上回ると、電池容量や導電性の低下につながる場合がある。
(4)液体媒体
スラリーを形成するための液体媒体としては、正極活物質、導電材、結着剤、並びに必要に応じて使用される増粘剤を溶解又は分散することが可能な溶媒であれば、その種類に特に制限はなく、水系溶媒と有機系溶媒のどちらを用いてもよい。
水系媒体の例としては、例えば、水、アルコールと水との混合媒等が挙げられる。有機系媒体の例としては、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルナフタレン等の芳香族炭化水素類;キノリン、ピリジン等の複素環化合物;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メチル、アクリル酸メチル等のエステル類;ジエチレントリアミン、N,N−ジメチルアミノプロピルアミン等のアミン類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)等のエーテル類;N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;ヘキサメチルホスファルアミド、ジメチルスルフォキシド等の非プロトン性極性溶媒等を挙げることができる。なお、これらは、1種を単独で用いてもよく、また2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
(5)増粘剤
スラリーを形成するための液体媒体として水系媒体を用いる場合、増粘剤と、スチレンブタジエンゴム(SBR)等のラテックスを用いてスラリー化するのが好ましい。増粘剤は、通常、スラリーの粘度を調製するために使用される。
増粘剤としては、本発明の効果を著しく制限しない限り制限はないが、具体的には、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルアルコール、酸化スターチ、リン酸化スターチ、カゼイン及びこれらの塩等が挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
更に増粘剤を使用する場合には、活物質に対する増粘剤の割合は、通常0.1質量%以上、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは0.6質量%以上、また、通常5質量%以下、好ましくは3質量%以下、より好ましくは2質量%以下が望ましい。上記範囲を下回ると著しく塗布性が低下する場合があり、また上記範囲を上回ると、正極活物質層に占める活物質の割合が低下し、電池の容量が低下する問題や正極活物質間の抵抗が増大する場合がある。
(6)圧密化
塗布、乾燥によって得られた正極活物質層は、正極活物質の充填密度を上げるために、ハンドプレス、ローラープレス等により圧密化することが好ましい。正極活物質層の密度は、1g・cm−3以上が好ましく、1.5g・cm−3以上が更に好ましく、2g・cm−3以上が特に好ましく、また、4g・cm−3以下が好ましく、3.5g・cm−3以下が更に好ましく、3g・cm−3以下が特に好ましい。
正極活物質層の密度が、上記範囲を上回ると集電体/活物質界面付近への非水系電解液の浸透性が低下し、特に高電流密度での充放電特性が低下する場合がある。また上記範囲を下回ると、活物質間の導電性が低下し、電池抵抗が増大する場合がある。
(7)集電体
正極集電体の材質としては特に制限は無く、公知のものを任意に用いることができる。具体例としては、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケルメッキ、チタン、タンタル等の金属材料;カーボンクロス、カーボンペーパー等の炭素質材料が挙げられる。中でも金属材料、特にアルミニウムが好ましい。
集電体の形状としては、金属材料の場合、金属箔、金属円柱、金属コイル、金属板、金属薄膜、エキスパンドメタル、パンチメタル、発泡メタル等が挙げられ、炭素質材料の場合、炭素板、炭素薄膜、炭素円柱等が挙げられる。これらのうち、金属薄膜が好ましい。なお、薄膜は適宜メッシュ状に形成してもよい。
集電体の厚さは任意であるが、通常1μm以上であり、3μm以上が好ましく、5μm以上が更に好ましく、また、通常1mm以下であり、100μm以下が好ましく、50μm以下が更に好ましい。薄膜が、上記範囲よりも薄いと、集電体として必要な強度が不足する場合がある。また、薄膜が上記範囲よりも厚いと、取り扱い性が損なわれる場合がある。
<2−5.セパレータ>
正極と負極との間には、短絡を防止するために、通常はセパレータを介在させる。この場合、本発明の非水系電解液は、通常はこのセパレータに含浸させて用いる。
セパレータの材料や形状については特に制限は無く、本発明の効果を著しく損なわない限り、公知のものを任意に採用することができる。中でも、本発明の非水系電解液に対し安定な材料で形成された、樹脂、ガラス繊維、無機物等が用いられ、保液性に優れた多孔性シート又は不織布状の形態の物等を用いるのが好ましい。
樹脂、ガラス繊維セパレータの材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルスルホン、ガラスフィルター等を用いることができる。中でも好ましくはガラスフィルター、ポリオレフィンであり、更に好ましくはポリオレフィンである。これらの材料は1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
上記セパレータの厚さは任意であるが、通常1μm以上であり、5μm以上が好ましく、10μm以上が更に好ましく、また、通常50μm以下であり、40μm以下が好ましく、30μm以下が更に好ましい。セパレータが、上記範囲より薄過ぎると、絶縁性や機械的強度が低下する場合がある。また、上記範囲より厚過ぎると、レート特性等の電池性能が低下する場合があるばかりでなく、非水系電解液電池全体としてのエネルギー密度が低下する場合がある。
更に、セパレータとして多孔性シートや不織布等の多孔質のものを用いる場合、セパレータの空孔率は任意であるが、通常20%以上であり、35%以上が好ましく、45%以上が更に好ましく、また、通常90%以下であり、85%以下が好ましく、80%以下が更に好ましい。空孔率が、上記範囲より小さ過ぎると、膜抵抗が大きくなってレート特性が悪化する傾向がある。また、上記範囲より大き過ぎると、セパレータの機械的強度が低下し、絶縁性が低下する傾向にある。
また、セパレータの平均孔径も任意であるが、通常1.0μm以下であり、0.5μm以下が好ましく、また、通常0.05μm以上である。平均孔径が、上記範囲を上回ると、短絡が生じ易くなる。また、上記範囲を下回ると、膜抵抗が大きくなりレート特性が低下する場合がある。
一方、無機物の材料としては、例えば、アルミナや二酸化珪素等の酸化物類、窒化アルミや窒化ケイ素等の窒化物類、硫酸バリウムや硫酸カルシウム等の硫酸塩類が用いられ、粒子形状若しくは繊維形状のものが用いられる。
形態としては、不織布、織布、微多孔性フィルム等の薄膜形状のものが用いられる。薄膜形状では、孔径が0.01〜1μm、厚さが5〜50μmのものが好適に用いられる。前記の独立した薄膜形状以外に、樹脂製の結着剤を用いて前記無機物の粒子を含有する複合多孔層を正極及び/又は負極の表層に形成させてなるセパレータを用いることができる。例えば、正極の両面に90%粒径が1μm未満のアルミナ粒子を、フッ素樹脂を結着剤として多孔層を形成させることが挙げられる。
<2−6.電池設計>
[電極群]
電極群は、前述の正極板と負極板とを前述のセパレータを介してなる積層構造のもの、及び前述の正極板と負極板とを前述のセパレータを介して渦巻き状に捲回した構造のものの何れでもよい。電極群の体積が電池内容積に占める割合(以下、電極群占有率と称する)は、通常40%以上であり、50%以上が好ましく、また、通常90%以下であり、80%以下が好ましい。電極群占有率が、上記範囲を下回ると、電池容量が小さくなる。また、上記範囲を上回ると空隙スペースが少なく、電池が高温になることによって部材が膨張したり電解質の液成分の蒸気圧が高くなったりして内部圧力が上昇し、電池としての充放電繰り返し性能や高温保存等の諸特性を低下させたり、更には、内部圧力を外に逃がすガス放出弁が作動する場合がある。
[集電構造]
集電構造は特に限定されるものではないが、本発明の非水系電解液による高電流密度の充放電特性の向上をより効果的に実現するには、配線部分や接合部分の抵抗を低減する構造にすることが好ましい。この様に内部抵抗を低減させた場合、本発明の非水系電解液を使用した効果は特に良好に発揮される。
電極群が前述の積層構造のものでは、各電極層の金属芯部分を束ねて端子に溶接して形成される構造が好適に用いられる。一枚の電極面積が大きくなる場合には、内部抵抗が大きくなるので、電極内に複数の端子を設けて抵抗を低減することも好適に用いられる。電極群が前述の捲回構造のものでは、正極及び負極にそれぞれ複数のリード構造を設け、端子に束ねることにより、内部抵抗を低くすることができる。
前述の構造を最適化することにより、内部抵抗をできるだけ小さくすることができる。大電流で用いられる電池では、10kHz交流法で測定されるインピーダンス(以下、「直流抵抗成分」と略記する)を10ミリオーム(mΩ)以下にすることが好ましく、直流抵抗成分を5mΩ以下にすることがより好ましい。直流抵抗成分を0.1mΩ以下にすると出力特性が向上するが、用いられる集電構造材の占める比率が増え、電池容量が減少する場合がある。
[外装ケース]
外装ケースの材質は用いられる非水系電解液に対して安定な物質であれば特に限定されるものではない。具体的には、ニッケルめっき鋼板、ステンレス、アルミニウム又はアルミニウム合金、マグネシウム合金等の金属類、又は、樹脂とアルミ箔との積層フィルム(ラミネートフィルム)が用いられる。軽量化の観点から、アルミニウム又はアルミニウム合金の金属、ラミネートフィルムが好適に用いられる。
前記金属類を用いる外装ケースでは、レーザー溶接、抵抗溶接、超音波溶接により金属同士を溶着して封止密閉構造とするもの、若しくは、樹脂製ガスケットを介して前記金属類を用いてかしめ構造とするものが挙げられる。前記ラミネートフィルムを用いる外装ケースでは、樹脂層同士を熱融着することにより封止密閉構造とするもの等が挙げられる。シール性を上げるために、前記樹脂層の間にラミネートフィルムに用いられる樹脂と異なる樹脂を介在させてもよい。特に、集電端子を介して樹脂層を熱融着して密閉構造とする場合には、金属と樹脂との接合になるので、介在する樹脂として極性基を有する樹脂や極性基を導入した変成樹脂が好適に用いられる。
[保護素子]
保護素子として、異常発熱や過大電流が流れた時に抵抗が増大するPTC(Positive Temperature Coefficient)、温度ヒューズ、サーミスター、異常発熱時に電池内部圧力や内部温度の急激な上昇により回路に流れる電流を遮断する弁(電流遮断弁)等が挙げられる。前記保護素子は高電流の通常使用で作動しない条件のものを選択することが好ましく、保護素子がなくても異常発熱や熱暴走に至らない設計にすることがより好ましい。
[外装体]
本発明の非水系電解液電池は、通常、上記の非水系電解液、負極、正極、セパレータ等を外装体内に収納して構成される。この外装体に制限は無く、本発明の効果を著しく損なわない限り公知のものを任意に採用することができる。具体的に、外装体の材質は任意であるが、通常は、例えばニッケルメッキを施した鉄、ステンレス、アルミニウム又はその合金、ニッケル、チタン等が用いられる。
また、外装体の形状も任意であり、例えば円筒型、角形、ラミネート型、コイン型、大型等の何れであってもよい。
[作用]
本発明は、界面抵抗の低減効果や充放電サイクル向上効果等を有する「モノフルオロリン酸塩類やジフルオロリン酸塩類」を、常温溶融塩を用いた非水系電解液中に含有させる。本発明が、前記した効果を奏する作用・原理は明らかではないが、また、本発明は以下の作用・原理によって限定されるものではないが、以下のように考えられる。すなわち、モノフルオロリン酸塩類やジフルオロリン酸塩類は、非水系電解液を構成する化合物の中でも優先的に電極に作用し、電極界面に濃縮あるいは表面吸着する。これによって非水系電解液中への正極活物質の溶出を防いだり、充放電に伴う電極活物質の体積変化に由来する電子伝導パスの欠落を抑制したり、あるいはモノフルオロリン酸リチウムやジフルオロリン酸リチウムの場合には、電極表面のリチウム濃度を高める、といった機能が得られ、これらが界面抵抗の低減や充放電サイクルの向上といった効果を与えていると推定される。また、モノフルオロリン酸塩類やジフルオロリン酸塩類は無機物であり、これらの分解に由来する可燃性ガスの発生はない。
更に、モノフルオロリン酸リチウムやジフルオロリン酸リチウムは、エチレンカーボネートのような環状カーボネートとジメチルカーボネートのような鎖状カーボネートを主たる構成成分とする汎用的な非水系電解液への溶解性が非常に低いが、常温溶融塩中には上記有機溶媒電解液に比べて多量に溶解させることができる。加えて、モノフルオロリン酸アニオンやジフルオロリン酸アニオンは、常温溶融塩のカウンターアニオンにすることもできる。このように、モノフルオロリン酸塩やジフルオロリン酸塩と常温溶融塩とを組み合わせることで、界面抵抗の低減や充放電サイクル特性の向上といった効果を、より顕著に、かつ相乗的に引き出すことができる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、これらの実施例に限定されるものではない。
下記実施例及び比較例で得られた電池の各評価方法を以下に示す。
[放電容量評価]
非水系電解液電池を、60℃において、0.1Cに相当する定電流で4.2Vまで充電した後、0.1Cの定電流で3Vまで放電した。これを20サイクル行って、初期放電容量を100とした場合の20サイクル後の放電容量(%)を求め、「サイクル後放電容量(%)」とした。ここで、1Cとは電池の基準容量を1時間で放電する電流値を表し、0.1Cとはその1/10の電流値を表す。
実施例1
[非水系電解液の製造]
乾燥アルゴン雰囲気下、N−ブチル−N−メチルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(以下、「BMPTFSI」と略記する)中に、十分に乾燥したリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(以下、「LiTFSI」と略記する)を、0.4mol/Lの割合となるように溶解した。更に、十分に乾燥したジフルオロリン酸リチウム(以下、「LiPO」と記載することがある)を、BMPTFSIとLiTFSIの混合物98重量部に対して、2重量部を溶解させて非水系電解液とした。
[非水系電解液電池の製造]
正極活物質としてのコバルト酸リチウム(LiCoO)90質量%と、導電材としてのアセチレンブラック5質量%と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)5質量%とを、N−メチルピロリドン溶媒中で混合して、スラリー化した。得られたスラリーを厚さ15μmのアルミ箔の片面に塗布して乾燥し、プレス機で厚さ80μmに圧延したものを、活物質層のサイズとして直径12.5mmの円盤状に打ち抜いて電極を作成し作用極とし、非水系電解液を含浸させたセパレータを介してリチウム箔を対極として構成されたコイン型リチウム二次電池である非水系電解液電池を作製し、評価を行った。非水系電解液の成分を表1に示し、評価結果を表2に示す。
実施例2
実施例1の非水系電解液において、BMPTFSIに代えて、N−ブチル−N,N,N−トリメチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(以下、「BTMATFSI」と略記する)を使用した以外、実施例1と同様にしてコイン型リチウム二次電池を作製し、評価を行った。非水系電解液の成分を表1に示し、評価結果を表2に示す。
実施例3
実施例1の非水系電解液において、BMPTFSIに代えて、N,N−ジメチル−N−メチル−N−メトキシエチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(以下、「DEMETFSI」と略記する)を使用した以外、実施例1と同様にしてコイン型リチウム二次電池を作製し、評価を行った。非水系電解液の成分を表1に示し、評価結果を表2に示す。
比較例1
BMPTFSI中に、十分に乾燥したLiTFSIを0.4mol/Lの割合となるように溶解して製造した非水系電解液を使用した以外、実施例1と同様にしてコイン型リチウム二次電池を作製し、評価を行った。非水系電解液の成分を表1に示し、評価結果を表2に示す。
比較例2
BTMATFSI中に、十分に乾燥したLiTFSIを0.4mol/Lの割合となるように溶解して製造した非水系電解液を使用した以外、実施例1と同様にしてコイン型リチウム二次電池を作製し、評価を行った。非水系電解液の成分を表1に示し、評価結果を表2に示す。
比較例3
DEMETFSI中に、十分に乾燥したLiTFSIを0.4mol/Lの割合となるように溶解して製造した非水系電解液を使用した以外、実施例1と同様にしてコイン型リチウム二次電池を作製し、評価を行った。非水系電解液の成分を表1に示し、評価結果を表2に示す。
Figure 2008277001
Figure 2008277001
表2の結果から明らかなように、本発明に係る非水系電解液を用いた電池(実施例1〜3)は、充放電特性が高かった。一方、本発明に係る非水系電解液でないものを用いた電池(比較例1〜3)では、充放電特性が劣っていた。
本発明の非水系電解液を用いた非水系電解液電池は、高い容量を維持し、安全性等に優れているため、公知の各種の用途に用いることが可能である。具体例としては、例えば、ノートパソコン、ペン入力パソコン、モバイルパソコン、電子ブックプレーヤー、携帯電話、携帯ファックス、携帯コピー、携帯プリンター、ヘッドフォンステレオ、ビデオムービー、液晶テレビ、ハンディークリーナー、ポータブルCD、ミニディスク、トランシーバー、電子手帳、電卓、メモリーカード、携帯テープレコーダー、ラジオ、バックアップ電源、モーター、自動車、バイク、原動機付自転車、自転車、照明器具、玩具、ゲーム機器、時計、電動工具、ストロボ、カメラ等を挙げることができる。

Claims (5)

  1. リチウム塩と常温溶融塩とを含有してなる非水系電解液であって、モノフルオロリン酸塩及び/又はジフルオロリン酸塩を非水系電解液中に含有することを特徴とする非水系電解液。
  2. 常温溶融塩が、一般式(1)で表される構造を有する三級スルホニウム塩、一般式(2)で表される構造を有する四級アンモニウム塩又は一般式(3)で表される構造を有する四級ホスホニウム塩である請求項1に記載の非水系電解液。
    Figure 2008277001
    [一般式(1)中、R、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜12の有機基を表す。ただし、R、R及びRのうち、2つの有機基が互いに結合して環構造を形成していてもよい。]
    Figure 2008277001
    [一般式(2)中、R、R、R及びRは、それぞれ独立に、炭素数1〜12の有機基を表す。ただし、R、R、R及びRのうちの2つないし4つの有機基は、互いに結合して環構造を形成していてもよく、R、R、R及びRのうち2つの有機基は実際には1つの有機基であって、その1つの有機基と「N」原子との間が二重結合で結ばれていてもよい。]
    Figure 2008277001
    [一般式(3)中、R、R、R10及びR11は、それぞれ独立に、炭素数1〜12の有機基を表す。ただし、R、R、R10及びR11のうちの2つないし4つの有機基は、互いに結合して環構造を形成していてもよく、R、R、R10及びR11のうち2つの有機基は実際には1つの有機基であって、その1つの有機基と「P」原子との間が二重結合で結ばれていてもよい。]
  3. モノフルオロリン酸塩及び/又はジフルオロリン酸塩が、非水系電解液全体に対して、それらの合計量で、0.001質量%以上、100質量%以下含有されている請求項1又は請求項2に記載の非水系電解液。
  4. 常温溶融塩が、リチウム塩、モノフルオロリン酸塩、ジフルオロリン酸塩以外の非水系電解液成分に対して、0.01質量%以上、100質量%以下含有されている請求項1ないし請求項3の何れかに記載の非水系電解液。
  5. 少なくとも、リチウムイオンを吸蔵及び放出可能な負極及び正極、並びに、非水系電解液を備えた非水系電解液電池であって、該非水系電解液が、請求項1ないし請求項4の何れかの請求項に記載の非水系電解液であることを特徴とする非水系電解液電池。
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