JP2008133320A - 末端変性ポリα−オレフィン、その製造方法及びそれを含む組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】以下の(1)〜(3)を満足するポリα−オレフィンの末端に、該ポリα−オレフィンとSi−H基を有する珪素化合物との反応によって生成した残基を有する末端変性ポリα−オレフィンである。
(1)炭素数3〜28のα−オレフィンの一種以上の重合、あるいは炭素数3〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上とエチレンとの共重合により得られる。
(2)メソペンタッド分率[mmmm]が30〜80モル%の範囲にある。
(3)デカリン中、135℃において測定した極限粘度[η]が0.01〜2.5dl/gの範囲にある。
【選択図】なし
Description
一方、メタロセン系触媒を用いて得られる低規則性ポリオレフィンは、低規則性であることによる柔軟性やオレフィン系樹脂等への混和性に優れるが、上記の問題を解決することにより、接着性や異種樹脂との複合化等への用途への展開が期待されている。
ポリオレフィンが有する特性を発揮させるための技術として、炭素−炭素不飽和結合のハイドロシリル化の技術が公知であり、不飽和基含有ポリマーへのハイドロシリル化の適用も開示されている(例えば、特許文献1〜3参照)。特許文献1では、部分水添ポリブタジエンの残存不飽和基のハイドロシリレーションに関する技術が開示されている。しかしながら、水添の過程を必要とするため、製造工程が煩雑であると同時にハイドロシリレーション位置が不明確であり、構造制御性に欠ける。特許文献2及び3では、エチレン/α−オレフィン/非共役ポリエン共重合体の残存不飽和基にハイドロシリレーションを行っているが、共重合により不飽和基を導入するため、製造工程が煩雑となり、コスト高となってしまう。
また、末端不飽和基のハイドロシリレーションに関する技術も開示されている(例えば、特許文献4〜7参照)。特許文献4では、ハイドロシリレーション反応を利用した、末端不飽和ポリオレフィンと、末端不飽和基を有するアニオン重合性モノマーからなるポリマーとのブロック共重合体に関する技術が開示されている。特許文献4では、末端不飽和ポリプロピレンがメタロセン触媒により得られること、立体規則性の高い[mm]=88モル%のポリプロピレン及びアタクチックポリプロピレンが開示されている。しかしながら、特許文献4には、中立体規則性領域ポリプロピレン、溶媒溶解性と結晶性を併せ持つポリプロピレンについての記載はない。
特許文献5では、末端不飽和基ポリプロピレンをラジカル分解によって生成させ、これを用いたハイドロシリレーション反応が開示されている。特許文献5には、末端不飽和基ポリプロピレンとしてメタロセン系触媒を用いて製造したポリプロピレンについての記載があるが、具体的な記載や例示はない。
特許文献6及び7では、不飽和ポリマーの溶融状態でのハイドロシリレーション反応が開示され、不飽和ポリマーとして、ラジカル分解により生成した末端不飽和ポリプロピレンが例示されている。具体的には、一連の反応過程で末端不飽和基を生成せしめ、シリル化する反応が開示され、その際の溶融反応温度は160〜230℃と高く、ポリプロピレンの分解を同時に行うため、過酸化物を共存させている。特許文献6及び7に記載のハイドロシリレーション反応における反応制御性は低い。
熱分解PPは末端飽和、片末端不飽和、両末端不飽和の混合物であり、本願が目的とするポリオレフィン連鎖末端にブロック的に付加した変性物を高純度で製造することはできない。ラジカル又は熱分解による場合、末端構造は一分子あたり1を超える不飽和基を有するものを含有することが知られている。例えば特許文献7には、熱分解により生成した分解ポリプロピレンの末端不飽和基数が1.4個であることが記載されている。
すなわち本発明は、以下の末端変性ポリα−オレフィン、その製造方法及びそれを含む組成物を提供するものである。
1. 以下の(1)〜(3)を満足するポリα−オレフィンの末端に、該ポリα−オレフィンとSi−H基を有する珪素化合物との反応によって生成した残基を有することを特徴とする末端変性ポリα−オレフィン。
(1)炭素数3〜28のα−オレフィンの一種以上の重合、あるいは炭素数3〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上とエチレンとの共重合により得られる。
(2)メソペンタッド分率[mmmm]が30〜80モル%の範囲にある。
(3)デカリン中、135℃において測定した極限粘度[η]が0.01〜2.5dl/gの範囲にある。
2. Si−Hを有する珪素化合物との反応によって生じた残基が、下記(I)又は(II)である上記1記載の末端変性ポリα−オレフィン。
(I)一般式[I]で表される珪素化合物残基。
(II)以下の(a)〜(c)を満足するポリシロキサン残基
(a)一般式(A)で表されるシロキサン末端(Aユニット)又は一般式(B)で表されるシロキサン主鎖(Bユニット)、あるいは両者の構造を有する。
(b)ポリシロキサン分子主鎖に、一般式(C)で表されるシロキサンの繰り返し単位(Cユニット)を有する。
(c)Aユニットの数は0〜2個/分子であり、Bユニットの数は0〜10個/分子であり、AユニットとBユニットは同時に0とはならない。Aユニット、Bユニット及びCユニットの合計が一分子当り5〜1500個であり、ポリα−オレフィンとの結合部位以外のポリシロキサン末端はR7又はOR8(R7及びR8は、それぞれ独立に非置換又は置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基を示す。)である。
3. ポリα−オレフィンが、プロピレンホモポリマー、あるいはプロピレン90質量%以上と、エチレン及び炭素数4〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上10質量%以下との共重合体である上記1又は2記載の末端変性ポリα−オレフィン。
4. ポリα−オレフィンが、1−ブテンホモポリマー、あるいは1−ブテン90質量%以上と、エチレン、プロピレン及び炭素数5〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上10質量%以下との共重合体である上記1又は2記載の末端変性ポリα−オレフィン。
5. ポリα−オレフィンが、(A)一般式[II]で表される遷移金属化合物と(B)遷移金属化合物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物を含む触媒の存在下、炭素数3〜28のα−オレフィン一種以上の重合、あるいは炭素数3〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上とエチレンとの共重合により得られたものである上記1〜4のいずれかに記載の末端変性ポリα−オレフィン。
6. 遷移金属化合物を含む触媒の存在下、以下の(4)〜(7)を満足するポリα−オレフィンと、下記(III)及び(IV)から選ばれる一種以上の珪素化合物をハイドロシリレーション反応させることを特徴とする上記1〜5のいずれかに記載の末端変性ポリα−オレフィンの製造方法。
(4)炭素数3〜28のα−オレフィンの一種以上の重合、あるいは炭素数3〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上とエチレンとの共重合により得られる。
(5)メソペンタッド分率[mmmm]が30〜80モル%の範囲にある。
(6)末端不飽和基としてビニリデン基を一分子当たり0.5〜1.0個を有する。
(7)デカリン中、135℃において測定した極限粘度[η]が0.01〜2.5dl/gの範囲にある。
(III)一般式[III]で表される珪素化合物。
(IV)以下の(d)〜(f)を満足するポリシロキサン
(d)一般式(D)で表されるシロキサン末端(Dユニット)又は一般式(E)で表されるシロキサン主鎖(Eユニット)、あるいは両者の構造を有する。
(e)ポリシロキサン分子主鎖に一般式(C)で表されるシロキサンの繰り返し単位(Cユニット)を有する。
(f)Dユニットの数は0〜2個/分子であり、Eユニットの数は0〜10個/分子であり、DユニットとEユニットは同時に0とはならない。Dユニット、Eユニット及びCユニットの合計が一分子当り5〜1500個であり、ポリシロキサン末端はR7又はOR8(R7及びR8は、それぞれ独立に非置換又は置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基を示す。)である。
7. ポリα−オレフィンが、(A)一般式[II]で表される遷移金属化合物と(B)遷移金属化合物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物を含む触媒の存在下、炭素数3〜28のα−オレフィン一種以上の重合、あるいは炭素数3〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上とエチレンとの共重合により得られたものである上記6記載の末端変性ポリα−オレフィンの製造方法。
8. ポリα−オレフィンが、プロピレンホモポリマー、あるいはプロピレン90質量%以上と、エチレン及び炭素数4〜28のα−オレフィン10質量%以下との共重合体であり、示差走査型熱量計(DSC)で観測される融点(Tm、単位:℃)と[mmmm]とが下記式[IV]の関係を満たす上記6又は7記載の末端変性ポリα−オレフィンの製造方法。
1.76[mmmm]−25.0≦Tm≦1.76[mmmm]+5.0 [IV]
9. ハイドロシリレーション反応を、反応温度50〜150℃の範囲において溶融状態で行う上記6〜8のいずれかに記載の末端変性ポリα−オレフィンの製造方法。
10. ハイドロシリレーション反応を、反応温度−30〜150℃の範囲において溶液状態で行う上記6〜8のいずれかに記載の末端変性ポリα−オレフィンの製造方法。
11. 上記1〜5のいずれかに記載の末端変性ポリα−オレフィンと、他の樹脂及び無機フィラーから選ばれる一種以上を含む組成物。
(1)炭素数3〜28のα−オレフィンの一種以上の重合、あるいは炭素数3〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上とエチレンとの共重合により得られる。
炭素数3〜28のα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチルペンテン−1、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン及び1−エイコセンなどが挙げられる。これらは、一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
α−オレフィンを単独で重合する場合、炭素数3〜8のα−オレフィンが好ましく、特にプロピレン及び1−ブテンが好ましい。また、炭素数3〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上とエチレンとを共重合する場合のモノマーの組み合わせとしては、プロピレンとエチレン、1−ブテンとエチレンが好ましい。炭素数3〜28のα−オレフィンの二種以上の組み合わせとしては、プロピレンと炭素数4〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上、1−ブテンと炭素数5〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上が好ましく、また、炭素数16〜28のα−オレフィンから選ばれる二種以上六種以下が挙げられる。炭素数16〜28のα−オレフィンの単独重合も挙げられる。
本発明の末端変性ポリα−オレフィンにおいては、コモノマーの含有量を10質量%以下とすることが、末端基を高濃度に維持する点で好ましい。
立体規則性指標であるこのメソペンタッド分率[mmmm]は、より好ましくは30〜75モル%、更に好ましくは32〜70モル%である。メソペンタッド分率が30モル%以上であると、上記ポリα−オレフィンが結晶性のものとなるので、耐熱性を示す。また、80モル%以下であると、上記ポリα−オレフィンが適度に軟質となるので、溶媒への溶解性が良好となり、溶液反応等へ広く適用することができる。
なお、13C−NMRスペクトルの測定は、エイ・ザンベリ(A.Zambelli)等により「Macromolecules,8,687(1975)」で提案されたピークの帰属に従い、下記の装置及び条件にて行うことができる。また、後述するメソトリアッド分率[mm]、ラセミトリアッド分率[rr]及びメソラセミ分率[mr]も上記方法により算出した。
方法:プロトン完全デカップリング法
濃度:220mg/ml
溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼンと重ベンゼンの90:10(容量比)混合溶媒
温度:130℃
パルス幅:45°
パルス繰り返し時間:4秒
積算:10000回
M=(m/S)×100
R=(γ/S)×100
S=Pββ+Pαβ+Pαγ
S:全プロピレン単位の側鎖メチル炭素原子のシグナル強度
Pββ:19.8〜22.5ppm
Pαβ:18.0〜17.5ppm
Pαγ:17.5〜17.1ppm
γ:ラセミペンタッド連鎖:20.7〜20.3ppm
m:メソペンタッド連鎖 :21.7〜22.5ppm
13C核磁気共鳴スペクトルの測定は、上述の装置及び条件にて行った。
なお、13C−NMR測定装置及び測定条件は上述と同じである、立体規則性指標値Mは、以下のようにして計算した。すなわち、混合溶媒に基づく大きな吸収ピークが、127〜135ppmに6本見られ、これらのピークのうち、低磁場側から4本目のピーク値を131.1ppmとし、化学シフトの基準とする。このとき側鎖α位のCH2炭素に基づく吸収ピークが34〜37ppm付近に観測される。このとき、以下の式を用いてM(モル%)を求める。
M=[(36.2〜35.3ppmの積分強度)/(36.2〜34.5ppmの積分強度)]×100
極限粘度[η]は、135℃のデカリン中、ウベローデ型粘度計で還元粘度(ηSP/c)を測定し、下記式(ハギンスの式)を用いて算出する。
ηSP/c=[η]+K[η]2c
ηSP/c(dl/g):還元粘度
[η](dl/g):極限粘度
c(g/dl):ポリマー濃度
K=0.35(ハギンス定数)
本発明に係るポリα−オレフィンにおいて、極限粘度[η]は、好ましくは0.05〜2.3dl/g、より好ましくは0.07〜2.2dl/g、更に好ましくは0.1〜2.0dl/gである。極限粘度[η]が0.01dl/g以上であると、低分子量となりすぎることがないので、ポリα−オレフィンの化学的安定性が保持され、2.5dl/g以下であると、末端基の濃度の低下が抑制されるため、ポリα−オレフィンの特性が保持される。
(8)示差走査型熱量計(DSC)で観測される融点(Tm、単位:℃)と[mmmm]とが下記の関係を満たす。
1.76[mmmm]−25.0≦Tm≦1.76[mmmm]+5.0
[mmmm]は平均値として測定されるものであり、立体規則性分布が広い場合と狭い場合とでは明確に区別することはできないが、融点(Tm)との関係を特定範囲に限定することによって、好ましい均一性の高い反応性ポリプロピレンを規定することができる。
上記関係式は、より好ましくは
1.76[mmmm]−20.0≦Tm≦1.76[mmmm]+3.0
更に好ましくは
1.76[mmmm]−15.0≦Tm≦1.76[mmmm]+2.0
である。
融点(Tm)が(1.76[mmmm]+5.0)を超える場合は、部分的に高い立体規則性部位と、立体規則性を持たない部位が存在することを示す。また、融点(Tm)が(1.76[mmmm]−25.0)に達しない場合、2,1挿入や1,3−結合などの異常挿入などを多量に含むおそれがある。
上記プロピレン系重合体の[rmrm]が2.5モル%未満であると、ランダム性が増加し透明性が更に向上する。
(10)[rrrr]/(1−[mmmm])≦0.1
上記プロピレン系重合体の[rrrr]/(1−[mmmm])が0.1以下であると、べたつきが抑制される。
なお、融点(Tm)は、DSC測定により求める。すなわち、示差走査型熱量計(パーキン・エルマー社製、DSC−7)を用い、試料10mgを窒素雰囲気下220℃で3分間溶融した後、10℃/分で−40℃まで降温する。さらに、−40℃で3分間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブの最も高温側に観測されるピークのピークトップが融点(Tm)である。
上記プロピレン系重合体の[mm]×[rr]/[mr]2の値が2.0以下であると、透明性の低下が抑制され、柔軟性と弾性回復率のバランスが良好となる。[mm]×[rr]/[mr]2は、好ましくは1.8〜0.5、より好ましくは1.5〜0.5の範囲である。
(12)昇温クロマトグラフィーにおける25℃以下で溶出する成分量(W25)が20〜100質量%である。
上記プロピレン系重合体において、昇温クロマトグラフィーにおける25℃以下で溶出するプロピレン系重合体の成分量(W25)は、好ましくは30〜100質量%、より好ましくは50〜100質量%である。
W25は、プロピレン系重合体が軟質であるか否かを表す指標であり、この値が小さくなると、弾性率の高い成分が多くなったり、立体規則性分布の不均一さが広がる。上記プロピレン系重合体においては、W25が20質量%以上であると、柔軟性が保たれる。
なお、W25とは、以下のような操作法、装置構成及び測定条件の昇温クロマトグラフィにより測定して求めた溶出曲線におけるTREF(昇温溶出分別)のカラム温度25℃において充填剤に吸着されないで溶出する成分の量(質量%)である。
試料溶液を温度135℃に調節したTREFカラムに導入し、次いで降温速度5℃/時間にて徐々に0℃まで降温し、30分間ホールドし、試料を充填剤表面に結晶化させる。その後、昇温速度40℃/時間にてカラムを135℃まで昇温し、溶出曲線を得る。
(2)装置構成
TREFカラム :GLサイエンス社製 シリカゲルカラム(4.6φ×150mm)
フローセル :GLサイエンス社製 光路長1mm KBrセル
送液ポンプ :センシュウ科学社製 SSC−3100ポンプ
バルブオーブン :GLサイエンス社製 MODEL554オーブン(高温型)
TREFオーブン:GLサイエンス社製
二系列温調器 :理学工業社製 REX−C100温調器
検出器 :液体クロマトグラフィー用赤外検出器 FOXBORO社製 MIRAN 1A CVF
10方バルブ :バルコ社製 電動バルブ
ループ :バルコ社製 500μlループ
(3)測定条件
溶媒 :o−ジクロロベンゼン
試料濃度 :7.5g/L
注入量 :500μl
ポンプ流量 :2.0ml/分
検出波数 :3.41μm
カラム充填剤 :クロモソルブP(30〜60メッシュ)
カラム温度分布 :±0.2℃以内
(13)示差走査型熱量計(DSC)による融点(Tm)が観測されないか又は融点(Tm)が0〜100℃の結晶性樹脂である。本発明の1−ブテン系重合体において、融点(Tm)が観測される場合、この融点は0〜80℃であることが好ましい。なお、融点は、上述した測定法により求める。
(14){[mmmm]/[mmrr]+[rmmr]}≦20
上記1−ブテン系重合体の立体規則性指数{[mmmm]/[mmrr]+[rmmr]}が20以下であると、柔軟性の低下、低温ヒートシール性の低下、ホットタック性の低下が抑制される。この立体規則性指数は、好ましくは18以下、さらに好ましくは15以下である。
E1及びE2はそれぞれ、置換シクロペンタジエニル基,インデニル基,置換インデニル基,ヘテロシクロペンタジエニル基,置換ヘテロシクロペンタジエニル基,アミド基(−N<),ホスフィン基(−P<),炭化水素基〔>CR−,>C<〕及び珪素含有基〔>SiR−,>Si<〕(但し、Rは水素又は炭素数1〜20の炭化水素基あるいはヘテロ原子含有基である)の中から選ばれた配位子を示し、A1及びA2を介して架橋構造を形成している。E1及びE2は互いに同一でも異なっていてもよい。このE1及びE2としては、シクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基,インデニル基及び置換インデニル基が好ましく、E1及びE2のうちの少なくとも一つは、シクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基、インデニル基又は置換インデニル基である。
Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、複数のXは同じでも異なっていてもよく、他のX,E1,E2又はYと架橋していてもよい。このXの具体例としては、ハロゲン原子,炭素数1〜20の炭化水素基,炭素数1〜20のアルコキシ基,炭素数6〜20のアリールオキシ基,炭素数1〜20のアミド基,炭素数1〜20の珪素含有基,炭素数1〜20のホスフィド基,炭素数1〜20のスルフィド基,炭素数1〜20のアシル基などが挙げられる。
ハロゲン原子としては、塩素原子、フッ素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。炭素数1〜20の炭化水素基として具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基などのアルキル基;ビニル基、プロペニル基、シクロヘキセニル基などのアルケニル基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基などのアリールアルキル基;フェニル基、トリル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、メチルナフチル基、アントラセニル基、フェナントニル基などのアリール基などが挙げられる。なかでもメチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基やフェニル基などのアリール基が好ましい。
炭素数1〜20の珪素含有基としては、メチルシリル基、フェニルシリル基などのモノ炭化水素置換シリル基;ジメチルシリル基、ジフェニルシリル基などのジ炭化水素置換シリル基;トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、トリシクロヘキシルシリル基、トリフェニルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、メチルジフェニルシリル基、トリトリルシリル基、トリナフチルシリル基などのトリ炭化水素置換シリル基;トリメチルシリルエーテル基などの炭化水素置換シリルエーテル基;トリメチルシリルメチル基などの珪素置換アルキル基;トリメチルシリルフェニル基などの珪素置換アリール基などが挙げられる。なかでもトリメチルシリルメチル基、フェニルジメチルシリルエチル基などが好ましい。
炭素数1〜20のアシル基としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、パルミトイル基、テアロイル基、オレオイル基等のアルキルアシル基、ベンゾイル基、トルオイル基、サリチロイル基、シンナモイル基、ナフトイル基、フタロイル基等のアリールアシル基、シュウ酸、マロン酸、コハク酸等のジカルボン酸からそれぞれ誘導されるオキサリル基、マロニル基、スクシニル基等が挙げられる。
このような架橋基のうち、少なくとも一つは炭素数1以上の炭化水素基からなる架橋基であることが好ましい。このような架橋基としては、例えば一般式(a)
で表されるものが挙げられ、その具体例としては、メチレン基,エチレン基,エチリデン基,プロピリデン基,イソプロピリデン基,シクロヘキシリデン基,1,2−シクロヘキシレン基,ビニリデン基(CH2=C=),ジメチルシリレン基,ジフェニルシリレン基,メチルフェニルシリレン基,ジメチルゲルミレン基,ジメチルスタニレン基,テトラメチルジシリレン基,ジフェニルジシリレン基などを挙げることができる。これらの中で、エチレン基,イソプロピリデン基及びジメチルシリレン基が好適である。
上記一般式[II]で表される遷移金属化合物の中では、一般式[II−a]で表される化合物が好ましい。
(C)成分の有機アルミニウム化合物としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリノルマルへキシルアルミニウム、トリノルマルオクチルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、メチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、ジメチルアルミニウムフルオリド、ジイソブチルアルミニウムヒドリド、ジエチルアルミニウムヒドリド及びエチルアルミニウムセスキクロリドなどが挙げられる。これらの有機アルミニウム化合物は一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのうち、本発明においては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリノルマルへキシルアルミニウム及びトリノルマルオクチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウムが好ましく、トリイソブチルアルミニウム、トリノルマルへキシルアルミニウム及びトリノルマルオクチルアルミニウムがより好ましい。
(A)成分と(B)成分との使用割合(A)/(B)は、モル比で好ましくは10/1〜1/100、より好ましくは2/1〜1/10である。(A)/(B)が10/1〜1/100の範囲にあると、触媒としての効果が得られると共に、単位質量ポリマー当たりの触媒コストを抑えることができる。また、目的とする末端不飽和オレフィン系重合体中にホウ素が多量に存在するおそれがない。
(A)成分と(C)成分との使用割合(A)/(C)は、モル比で好ましくは1/1〜1/10000、より好ましくは1/5〜1/2000、さらに好ましくは1/10〜1/1000である。(C)成分を用いることにより、遷移金属当たりの重合活性を向上させることができる。(A)/(C)が1/1〜1/10000の範囲にあると、(C)成分の添加効果と経済性のバランスが良好であり、また、目的とする末端不飽和オレフィン系重合体中にアルミニウムが多量に存在するおそれがない。
本発明の製造方法においては、上述した(A)成分及び(B)成分、あるいは(A)成分、(B)成分及び(C)成分を用いて予備接触を行うこともできる。予備接触は、(A)成分に、例えば(B)成分を接触させることにより行うことができるが、その方法に特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。このような予備接触により触媒活性の向上や、助触媒である(B)成分の使用割合の低減など、触媒コストの低減に効果的である。
通常、水素は連鎖移動剤として機能し、重合鎖末端は飽和構造となることが知られている。また、ドーマントの再活性化を行い、触媒活性を高めることができるという機能も有する。微量の水素の触媒性能に与える影響は不明であるが、ある特定の範囲で水素を用いることで、末端ビニリデン選択性が高くかつ高活性を達成することを見出した。水素/遷移金属が0である場合、上述したように(B)遷移金属化合物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物としては、特にテトラキス(パーフルオロフェニル)ホウ酸メチルアニリニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウム及びテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリフェニルカルベニウムなどが好ましい。
水素と遷移金属化合物とのモル比(水素/遷移金属化合物)は、好ましくは200〜4500、より好ましくは300〜4000、最も好ましくは400〜3000である。このモル比が5000以下であると、末端不飽和度の極端に低いポリオレフィン系重合性の生成が抑制され、目的とする末端変性ポリα−オレフィンを得ることができる。
変性ポリα−オレフィンを製造する際の重合方法については特に制限ないが、溶液重合及びバルク重合が好ましい。また、バッチ法及び連続法のどちらの重合方法も適用することができる。溶液重合に用いる溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、ブタン、オクタン及びイソブタンなどの飽和炭化水素系溶媒、シクロヘキサン及びメチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン及びキシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒が挙げられる。
極限粘度[η]の制御は、一般的な重合条件の変更により可能である。極限粘度を増大させるためには、重合温度の低下、重合圧力上昇等によるオレフィンモノマー濃度の増加、遷移金属触媒量の低下の何れか一つ以上の因子によってなされ、極限粘度を低下させるためには、それぞれの制御因子を上記とは逆に設定する。
分子量分布(Mw/Mn)は、通常、使用する触媒によってほぼ決定され、Mw/Mnは1.5〜2.5程度の範囲である。分子量分布を制御するには、重合を多段ステージで行い、各々のステージの生成分子量を変化させればよい。
メソペンタッド分率[mmmm]は、触媒の選択及び重合条件の選定によって制御することができる。低メソペンタッド分率の重合体は、後述する実施例1に記載の触媒のように、置換基種及び置換位置が同一の配位子を有する対称性の高い触媒を用いて製造することができる。置換基種及び置換位置が異なる場合や、一方の配位子のみが置換基を有する場合は、立体規則性がより高い重合体を製造することができる。更に、配位子が架橋基以外の置換基を有さない場合、最も高い立体規則性を有する重合体を製造することができる。
また、重合条件の因子としては、重合温度とオレフィンモノマー濃度が挙げられる。メソペンタッド分率は、重合温度を低下すること、重合圧力を増加することによってオレフィンモノマー濃度を大きくすることにより、増加させることができる。
融点(Tm)は、メソペンタッド分率[mmmm]と、
1.76[mmmm]−25.0≦Tm≦1.76[mmmm]+5.0
の関係を有し、メソペンタッド分率が融点の支配因子である。従って、概ねメソペンタッド分率を制御することによって融点を制御することができる。また、置換基種及び置換位置ガ異なるか、一方の配位子のみが置換基を有する触媒を用いた場合は、2,1−挿入や1,3−挿入のような異種結合を生成すること、更に多段重合により立体規則性を変化させ、立体規則性分布を拡大させることが可能であることから、これらの制御因子により、同一の立体規則性で融点を制御することができる。
(I)一般式[I]で表される珪素化合物残基
上記一般式[I]で表される珪素化合物残基は、一般式[III]で表される珪素化合物(III)の残基である。
上記一般式[III]で表される珪素化合物としては、ハロゲン化シラン類(トリクロロシラン、メチルジクロロシラン及びジメチルクロロシランなど)、アルコキシシラン類(トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリイソプロポキシシラン、トリノルマルへキシルシラン、トリノルマルオクチルシラン、メチルジメトキシシラン、エチルジエトキシシラン、フェニルジメトキシシラン、フェニルジエトキシシラン及びビス(メチルエチルケトキシメート)メチルシランなど)、アシルオキシシラン類(トリアセトキシシラン及びメチルジアセトキシシランなど)、ケトキシメートシラン類(トリス(アセトキシメート)シラン、ビス(ジメチルケトキシメート)、メチルシラン及びビス(シクロヘキシルケトキシメート)メチルシランなど)などが挙げられる。このうち、特にアルコキシシラン類が好ましい。
(a)一般式(A)で表されるシロキサン末端(Aユニット)又は一般式(B)で表されるシロキサン主鎖(Bユニット)、あるいは両者の構造を有する。
(b)ポリシロキサン分子主鎖に、一般式(C)で表されるシロキサンの繰り返し単位(Cユニット)を有する。
(c)Aユニットの数は0〜2個/分子であり、Bユニットの数は0〜10個/分子であり、AユニットとBユニットは同時に0とはならない。Aユニット、Bユニット及びCユニットの合計が一分子当り5〜1500個、好ましくは5〜200個、より好ましくは10〜150個であり、ポリα−オレフィンとの結合部位以外のポリシロキサン末端はR7又はOR8(R7及びR8は、それぞれ独立に非置換又は置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基を示す。)である。
R2〜R8で示される非置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基及びフェニル基などが挙げられる。また、置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基としては、これらの基を、水素原子、アルコキシ基又はアミノ基などで置換したものが挙げられる。
ここで、上記Aユニットは、反応したシロキサン分子末端に相当する基であり、上記ユニットBは、反応したシロキサン分子の主鎖に存在する基である。上記Aユニット、Bユニット及びCユニットの個数は整数である。但し、上記(a)〜(c)を満足するポリシロキサン残基が分子量分布を有する場合、上記Aユニット、Bユニット及びCユニットの個数は平均値として表されるために正の数となる。以下のDユニット及びEユニットにおいても同様である。
このポリシロキサン(IV)としては、片末端ヒドリドポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン及び分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体などが挙げられる。
ポリシロキサン残基は、末端変性ポリα−オレフィンの使用目的応じて適宜選定される。末端変性ポリα−オレフィンを、樹脂に潤滑性や耐摩耗性を付与する用途に供する場合は、片末端ヒドリドポリジメチルシロキサン残基が好ましいく、加えて更に溶融特性や、柔軟性及び耐衝撃性などの機械物性、ガス透過性を樹脂に付与する場合は、2〜10個のヒドリド結合残基を有するポリシロキサン残基が好ましい。また、末端変性ポリα−オレフィンを無機フィラーの処理に用いる場合は、アルコキシ基を含有するポリシロキサン残基が好ましい。
(4)炭素数3〜28のα−オレフィンの一種以上の重合、あるいは炭素数3〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上とエチレンとの共重合により得られる。
(5)メソペンタッド分率[mmmm]が30〜80モル%の範囲にある。
(6)末端不飽和基としてビニリデン基を一分子当たり0.5〜1.0個を有する。
(7)デカリン中、135℃において測定した極限粘度[η]が0.01〜2.5dl/gの範囲にある。
(III)一般式[III]で表される珪素化合物。
(IV)以下の(d)〜(f)を満足するポリシロキサン
(d)一般式(D)で表されるシロキサン末端(Dユニット)又は一般式(E)で表されるシロキサン主鎖(Eユニット)、あるいは両者の構造を有する。
(e)ポリシロキサン分子主鎖に、一般式(C)で表されるシロキサンの繰り返し単位(Cユニット)を有する。
(f)Dユニットの数は0〜2個/分子であり、Eユニットの数は0〜10個/分子であり、DユニットとEユニットは同時に0とはならない。Dユニット、Eユニット及びCユニットの合計が一分子当り5〜1500個、好ましくは5〜200個、より好ましくは10〜150個であり、ポリシロキサン末端はR7又はOR8(R7及びR8は、それぞれ独立に非置換又は置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基を示す。)である。
上記(6)において、末端ビニリデン基の個数は、常法に従った1H−NMRの測定により求められる。1H−NMR測定から得られたδ4.8〜4.6(2H)に出現するビニリデン基に基づいて、定法によりビニリデン基の含有量(C)(モル%)を算出する。更にゲルパーミエイションクロマトグラフィ(GPC)より求めた数平均分子量(Mn)とモノマー分子量(M)から、次式によって一分子当たりビニリデン基の個数を算出する。
一分子当たりの末端ビニリデン基(個)=(Mn/M)×(C/100)
数平均分子量(Mn)はポリスチレン換算分子量を対応するポリマーの分子量に換算するため、Mark-Houwink-桜田の式の定数K及びαを用いてUniversal Calibration法により求めた。具体的には「「サイズ排除クロマトグラフィー」森定雄著、P67〜69、1992年、共立出版」に記載の方法によって決定した。なお、K及びαは、「「Polymer Handbook」 John Wiley&Sons, Inc.」に記載されている。また、新たに算出する絶対分子量に対する極限粘度の関係から定法によって決定することができる。
本発明で用いるポリα−オレフィンにおいて、一分子当たりのビニリデン基の個数は、好ましくは0.6〜1.0個、更に好ましくは0.7〜1.0個、最も好ましくは0.8〜1.0個である。一分子当たりの末端ビニリデン基の個数が0.5個以上であると、ポリα−オレフィンの末端の変性を容易に行うことができる。
本発明の末端変性ポリα−オレフィンの製造方法で用いるポリα−オレフィンが、プロピレンホモポリマー、あるいはプロピレン90質量%以上と、エチレン及び炭素数4〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上10質量%以下との共重合体(プロピレン系重合体)である場合、上記(4)〜(7)に加えて、末端変性ポリα−オレフィンにおいて説明した(8)を満足することが好ましく、上述した(9)〜(12)も満足することがより好ましい。また、本発明の製造方法で用いるポリα−オレフィンが、1−ブテンホモポリマー、あるいは1−ブテン90質量%以上と、エチレン、プロピレン及び炭素数5〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上10質量%との共重合体(1−ブテン系重合体)である場合、上記(4)〜(7)に加えて、末端変性ポリα−オレフィンにおいて説明した(13)及び(14)を満足することが好ましい。
これらの珪素化合物及びポリシロキサンの使用量は、珪素化合物(III)及び/又はポリシロキサン(IV)のSi−H結合1個当たり、ポリα−オレフィンの末端不飽和基数が、通常0.01〜5個程度、好ましくは0.05〜3個となる量である。
触媒の使用量は、ポリα−オレフィンに対して、金属単位として通常0.1〜1000質量ppm程度、好ましくは1〜500質量ppm、特に好ましくは20〜200質量ppmである。
ハイドロシリレーション反応は、溶融状態で行ってもよく、溶液状態で行ってもよい(以下、それぞれ「溶融反応」及び「溶液反応」と称することがある。)。溶融反応の場合、反応温度は、ポリα−オレフィンの溶融温度以上とすることを要し、通常50〜150℃程度、好ましくは60〜140℃である。溶液反応の場合、反応温度は、通常−30〜150℃程度、好ましくは30〜140℃である。反応時間は、1分〜20時間程度である。ハイドロシリレーション反応は、通常、常圧において行うが、加圧下で行ってもよい。
上記溶液反応においては、反応装置に特に制限はないが、例えば、回分式又は連続式の攪拌装置を有する槽型反応基などを使用することができる。溶液反応において用いる反応溶媒としては、炭化水素溶媒が、エーテルなどが挙げられる。炭化水素溶媒としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン及びデカンなどの飽和脂肪族炭化水素、シクロヘキサン及びメチルシクロヘキサンなどの飽和脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン及びキシレンなどの芳香族炭化水素などが挙げられる。溶媒としては、炭化水素溶媒が好ましく、より好ましくは飽和脂肪族炭化水素及び飽和脂環式炭化水素である。
溶媒の使用量は、ポリα−オレフィンと珪素化合物が溶解している状態である量であればよく、特に制限ないが、通常、ポリα−オレフィンと珪素化合物の合計の濃度を5〜50質量%とするであり、好ましくは10〜40質量%とする量である。
上記他の樹脂としては、ポリオレフィン、ポリシロキサン、石油樹脂、ポリスチレン及び縮合系ポリマー(ポリアミド、ポリエステルなど)が挙げられる。ポリオレフィンとしては、ポリエチレン(高密度ポリエチレン(HDPE)及び高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)など)、エチレン/α−オレフィン共重合体(エチレン/プロピレン共重合体及びエチレン/プロピレン/ジエン共重合体などのポリオレフィン系ゴム、エチレン/ブテン共重合体、エチレン/へキセン共重合体及びエチレン/オクテン共重合体などの直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)など)、エチレン/極性モノマー共重合体(エチレン/酢酸ビニル共重合体及びそのケン化物、エチレン/アクリル酸共重合体、エチレン/メチルメタアクリレート共重合体及びエチレン/グリシジルメタクリレート共重合体など)、ポリプロピレン(アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、アタクチックポリプロピレン及び立体規則性[mmmm]が30〜85モル%の低中アイソタクチックポリプロピレンなど)、プロピレン共重合体(エチレン、ブテン、へキセン及びオクテン等を共重合成分とした共重合ポリプロピレン)、ポリブテン(アイソタクチックポリブテン及び立体規則性[mmmm]が30〜90%の低中アイソタクチックポリブテンなど)及び炭素数16〜28のα−オレフィンを原料とした高級ポリα−オレフィンなどが挙げられる。これらは一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。本発明においては、ポリプロピレン及びポリブテンが好ましい。
本発明に組成物には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防曇剤などの各種樹脂添加剤、シラノール縮合反応触媒等の触媒、プロセスオイルなどを含有しても良い。
上記(2)の場合、末端変性ポリα−オレフィンの配合量は、無機フィラー100質量部に対して、通常0.01〜5000質量部程度、好ましくは0.1〜1000質量部である。末端変性ポリα−オレフィンの配合量が0.01以上であると改質効果が得られ、また、5000質量部以下であると表面処理に関与しない末端変性ポリα−オレフィンが過剰となるおそれがないので、物性が良好となる。末端変性ポリα−オレフィンを無機フィラー表面処理に使用する場合、末端変性ポリα−オレフィンの配合量は、無機フィラー100質量部に対して0.05〜10質量部とすることが好ましい。また、マスターバッチの場合、末端変性ポリα−オレフィンの配合量は、無機フィラー100質量部に対して5〜400質量部とすることが好ましい。
上記(3)の場合、樹脂100質量部に対して、末端変性ポリα−オレフィンと無機フィラーとの混合物(無機フィラー100質量部と末端変性ポリα−オレフィン0.01〜5000質量部の混合物)0.5〜100質量部配合するのがよい。この配合量が0.5質量部以上であると末端変性ポリα−オレフィンや無機フィラーの効果が十分に発現され、また、100質量部以下であると機械的物性が低下するおそれがない。
乾式法は、攪拌機によって高速攪拌している無機フィラーに、末端変性ポリα−オレフィンそのものあるいはその溶液を均一に分散させて処理する方法である。乾式法は、均一な処理が難しいという問題はあるものの、多量のフィラーを短時間に処理できることから工業的に有効な方法である。
(I)ポリジメチルシロキサン連鎖を末端に付加したポリα−オレフィンと、ポリオレフィンとの組成物又はポリオレフィン/ポリジメチルシロキサンとの組成物は、耐ブリード性に優れ、成形時に金型剥離性や溶融流動性が良好で、成形体は表面潤滑性、耐衝撃性、柔軟性及び応力緩和が良好で、燃焼性が改良されるため、難燃性やノンドリップ性が良好で、気体透過性も良好である。
(II)末端にアルコキシ基を有するポリα−オレフィンで処理した無機フィラーは、分散性、界面接着性に優れ、この無機フィラーを樹脂に添加することにより、機械強度の向上を図ることができるので、曲げ強度、圧縮強度、引張強度及び引裂き強度が向上し、成形体の表面外観も向上する。
(III)アルコキシ基を有する変性ポリα−オレフィン及びこの変性ポリα−オレフィンとアルコキシ基やシラノール基を複数個有する多官能性シロキサンとの反応によって生成した架橋体は、接着剤、シーラント及びポッティング剤等の成分として好適である。
製造例1(プロピレンホモポリマーの製造)
(1)錯体の合成:
(a)(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(インデン)の合成
窒素気流下、1Lの三つ口フラスコにTHF(テトラヒドロフラン)50mlとMg2.5g(41mmol)を加えた。ここに1,2−ジブロモエタン0.1mlを加えて攪拌し、Mgを活性化した。30分間攪拌した後、溶媒を抜き出し、新たにTHF50mlを添加した。ここに2−ブロモインデン5.0g(25.6mmol)のTHF(200ml)溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で2時間攪拌した後、−78℃に冷却し、ジクロロジメチルシラン3.1ml(25.6mmol)のTHF(100ml)溶液を1時間かけて滴下した。15時間攪拌した後、溶媒を留去した。残渣をヘキサン200mlで抽出した後、溶媒を留去することにより、2−クロロメチルシリルインデンを6.6g(24.2mmol)得た(収率94%)。窒素気流下、1Lの三つ口フラスコにTHF400mlと2−クロロメチルシリルインデン8gを加え−78℃に冷却した。ここへLiN(トリメチルシリル)2のTHF溶液(1.0mol/L)を38.5ml(38.5mmol)滴下した。室温で15時間攪拌した後溶媒を留去し、ヘキサン300mlで抽出した。溶媒を留去することにより(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(インデン)2.2g(6.4mmol)得た(収率33.4%)。
1H−NMR(90MHz、THF−d8)による測定の結果は、以下のとおりである。
δ:-0.69,0.73(12H,ジメチルシリレン),3.66(4H,-CH2-),7.17(8H,Ar-H)
シュレンク瓶に(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(インデン)のリチウム塩3.0g(6.97mmol)をTHF50mlに溶解し−78℃に冷却した。ヨードメチルトリメチルシラン2.1ml(14.2mmol)をゆっくりと滴下し室温で12時間撹拌した。
溶媒を留去し、エーテル50mlを加えて飽和塩化アンモニウム溶液で洗浄した。分液後、有機相を乾燥し溶媒を除去して(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデン)3.04g(5.88mmol)を得た(収率84%)。
次に、窒素気流下においてシュレンク瓶に上記で得られた(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデン)3.04g(5.88mmol)とエーテル50mlを入れた。−78℃に冷却し、n−BuLiのヘキサン溶液(1.54mol/L、7.6ml(1.7mmol))を滴下した。室温に上げ12時間撹拌後、エーテルを留去した。得られた固体をヘキサン40mlで洗浄することによりリチウム塩をエーテル付加体として3.06g(5.07mmol)を得た(収率73%)。
1H−NMR(90MHz、THF−d8)による測定の結果は、以下のとおりである。
δ:0.04(s,18H,トリメチルシリル),0.48(s,12H,ジメチルシリレン),1.10(t,6H,メチル),2.59(s,4H,メチレン),3.38(q,4H,メチレン),6.2-7.7(m,8H,Ar-H)
1H−NMR(90MHz、CDCl3)による測定の結果は、以下のとおりである。
δ:0.0(s,18H,トリメチルシリル),1.02,1.12(s,12H,ジメチルシリレン),2.51(dd,4H,メチレン),7.1-7.6(m,8H,Ar-H)
加熱乾燥した内容積1.4Lのステンレス鋼製オートクレーブに、乾燥ヘプタン0.4L、メチルアルミノキサン20mmolのトルエン溶液10mlを加え、50℃に制御しながら10分間、攪拌した。更に上記(1)で調製した遷移金属化合物錯体の(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロライドの20マイクロモルのヘプタンスラリー5mlを投入した。
次に、攪拌しながら温度を90℃に昇温し、全圧で0.1MPaまでプロピレンガスを導入した。重合反応中、圧力が一定になるように調圧器によりプロピレンガスを供給して120分間重合し、その後冷却し、未反応プロピレンを脱圧により除去し、内容物を取り出した。内容物は12mol/L塩酸5体積%を含む多量のメタノールに投入し、脱灰洗浄した。デカンテーション法によりポリプロピレンを回収し、更にメタノールで3回洗浄してポリプロピレンを回収した。風乾後、更に80℃で8時間減圧乾燥を行うことによってポリプロピレン75.3gを得た。
得られたポリプロピレンについて、下記の方法により物性を測定した。
極限粘度[η]は、135℃のデカリン中、ウベローデ型粘度計で還元粘度(ηSP/c)を測定し、下記一般式(ハギンスの式)を用いて算出した。
ηSP/c=[η]+K[η]2c
ηSP/c(dl/g):還元粘度
[η](dl/g):極限粘度
c(g/dl):ポリマー濃度
K=0.35(ハギンス定数)
(2)分子量の測定
下記のゲルパーミエイションクロマトグラフィ(GPC)装置により、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)測定し、分子量分布(Mw/Mn)を求めた。重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)は、ポリスチレン換算分子量を対応するポリマーの分子量に換算するため、Mark-Houwink-桜田の式の定数K及びαを用いてUniversal Calibration法により求めた。具体的には「「サイズ排除クロマトグラフィー」森定雄著、P67〜69、1992年、共立出版」に記載の方法によって決定した。なお、K及びαは、「「Polymer Handbook」 John Wiley&Sons, Inc.」に記載されている。
GPC測定装置
検出器 :液体クロマトグラフィー用RI検出器 ウオーターズ 150C
カラム :TOSO GMHHR−H(S)HT
測定条件
溶媒 :1,2,4−トリクロロベンゼン
測定温度 :145℃
流速 :1.0ml/分
試料濃度 :0.3質量%
(3)一分子当たりの末端ビニリデン基含有量
上述した方法により算出した。
(4)立体規則性
上述した方法により測定した。
(5)融点(Tm)
上述したDSC測定により求めた。
また、立体規則性及び融点は以下のとおりであった。
[mmmm]=32.5モル%
[rmrm]=3.2モル%
[rrrr]/{1−[mmmm]}=0.035
[mm][rr]/[mr][mr]=1.10
融点(Tm)=52℃
加熱乾燥した内容積1.4Lのステンレス鋼製オートクレーブに、乾燥ヘプタン0.4L、トリイソブチルアルミニウム0.5mmolのヘプタン溶液1ml、メチルアニリニウムテトラキス(パーフルオロフェニル)ボレート1.5マイクロモルのヘプタンスラリー2mlを加え、50℃に制御しながら10分間、攪拌した。更に製造例1(1)で調製した遷移金属化合物錯体の(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロライドの0.5マイクロモルのヘプタンスラリー2mlを投入した。
次に、攪拌しながら温度を70℃に昇温し、全圧で0.8MPaまでプロピレンガスを導入した。
重合反応中、圧力が一定になるように調圧器によりプロピレンガスを供給して120分間重合し、その後、冷却し、未反応プロピレンを脱圧により除去し、内容物を取り出した。内容物は風乾後、更に80℃で8時間減圧乾燥を行うことによってポリプロピレン123gを得た。
得られたポリプロピレンについて、上記の方法により物性を測定した。評価結果は以下のとおりである。
[rmrm]=3.0モル%
[rrrr]/{1−[mmmm]}=0.037
[mm][rr]/[mr][mr]=1.37
融点(Tm)=71℃
重量分子量(Mw)=116000
極限粘度[η]=0.85dl/g
分子量分布(Mw/Mn)=2.08
末端ビニリデン基=1.0個/分子
攪拌装置付き200mlのナス型フラスコに、製造例1で得られたポリプロピレン20g、及び溶媒としてシクロヘキサン100mlを投入し、攪拌しながら溶解した。これにメチルヒドリドシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体(Gelest Inc.製、HMS−071)11.1gを投入し、均一に攪拌した後、触媒としてジビニルテトラメチルジシロキサン/白金錯体のキシレン溶液(2.1〜2.4質量%白金含有)0.05mlを投入し、40℃で5時間反応させた。反応終了後、減圧蒸留により溶媒を除去し、アセトン洗浄を十分に行い、固体成分を乾燥して、変性ポリプロピレン27.6gを得た。
GPC測定の結果、重量平均分子量(Mw)は49980、分子量分布(Mw/Mn)は4.6であった。変性ポリプロピレンの末端ビニリデンを評価するために、赤外線吸収スペクトルを測定したところ、888cm-1の吸収は存在せず、末端ビニリデンは消失した。分子量の増大結果と合わせてポリプロピレンの末端ビニリデン末端にハイドロシリレーション反応によりブロック的にシロキサン連鎖が結合したことが明らかとなった。
実施例1において、珪素化合物としてメチルジメトキシシラン1gを用い、同様にして反応した。反応終了後、減圧蒸留より溶媒、未反応珪素化合物を除去した。その結果、20.4gの変性ポリプロピレンを得た。
実施例1と同様に、変性ポリプロピレンには末端ビニリデン不飽和基は存在せず、重量平均分子量(Mw)は11200であった。
攪拌装置付き200mlのナスフラスコに、製造例2で得られたポリプロピレン20g、及び溶媒としてシクロヘキサン100mlを投入し、攪拌しながら溶解した。これにメチルヒドリドシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体(Gelest Inc.製、HMS−071)10.2gを投入し、均一に攪拌した後、触媒としてジビニルテトラメチルジシロキサン/白金錯体のキシレン溶液(2.1〜2.4質量%白金含有)0.05mlを投入し、40℃で5時間反応させた。反応終了後、減圧蒸留により溶媒を除去し、アセトン洗浄を十分に行い、固体成分を乾燥して、変性ポリプロピレン29.5gを得た。
Claims (11)
- 以下の(1)〜(3)を満足するポリα−オレフィンの末端に、該ポリα−オレフィンとSi−H基を有する珪素化合物との反応によって生成した残基を有することを特徴とする末端変性ポリα−オレフィン。
(1)炭素数3〜28のα−オレフィンの一種以上の重合、あるいは炭素数3〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上とエチレンとの共重合により得られる。
(2)メソペンタッド分率[mmmm]が30〜80モル%の範囲にある。
(3)デカリン中、135℃において測定した極限粘度[η]が0.01〜2.5dl/gの範囲にある。 - Si−Hを有する珪素化合物との反応によって生じた残基が、下記(I)又は(II)
である請求項1記載の末端変性ポリα−オレフィン。
(I)一般式[I]で表される珪素化合物残基。
(式中、R1は炭素数1〜12の1価炭化水素基、Lは、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基及びアミノオキシ基より選ばれる加水分解性基を示す。R1又はLが複数ある場合、複数のR1及び複数のLは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。aは0、1又は2である。−Siはポリα−オレフィンとの結合部位である。)
(II)以下の(a)〜(c)を満足するポリシロキサン残基
(a)一般式(A)で表されるシロキサン末端(Aユニット)又は一般式(B)で表されるシロキサン主鎖(Bユニット)、あるいは両者の構造を有する。
(b)ポリシロキサン分子主鎖に、一般式(C)で表されるシロキサンの繰り返し単位(Cユニット)を有する。
(式中、R2〜R6は、それぞれ独立に非置換又は置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基を示す。*−Siはポリα−オレフィンとの結合部位を示す。)
(c)Aユニットの数は0〜2個/分子であり、Bユニットの数は0〜10個/分子であり、AユニットとBユニットは同時に0とはならない。Aユニット、Bユニット及びCユニットの合計が一分子当り5〜1500個であり、ポリα−オレフィンとの結合部位以外のポリシロキサン末端はR7又はOR8(R7及びR8は、それぞれ独立に非置換又は置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基を示す。)である。 - ポリα−オレフィンが、プロピレンホモポリマー、あるいはプロピレン90質量%以上と、エチレン及び炭素数4〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上10質量%以下との共重合体である請求項1又は2記載の末端変性ポリα−オレフィン。
- ポリα−オレフィンが、1−ブテンホモポリマー、あるいは1−ブテン90質量%以上と、エチレン、プロピレン及び炭素数5〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上10質量%以下との共重合体である請求項1又は2記載の末端変性ポリα−オレフィン。
- ポリα−オレフィンが、(A)一般式[II]で表される遷移金属化合物と(B)遷移金属化合物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物を含む触媒の存在下、炭素数3〜28のα−オレフィン一種以上の重合、あるいは炭素数3〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上とエチレンとの共重合により得られたものである請求項1〜4のいずれかに記載の末端変性ポリα−オレフィン。
〔式中、Mは周期律表第3〜10族の金属元素を示し、E1及びE2はそれぞれシクロペンタジエニル基,置換シクロペンタジエニル基,インデニル基,置換インデニル基,ヘテロシクロペンタジエニル基,置換ヘテロシクロペンタジエニル基,アミド基,ホスフィン基,炭化水素基及び珪素含有基の中から選ばれた配位子を示し、A1及びA2を介して架橋構造を形成している。E1及びE2は互いに同一でも異なっていてもよく、また、E1及びE2のうちの少なくとも一つは、シクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基、インデニル基又は置換インデニル基である。Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、複数のXは同じでも異なっていてもよく、他のX,E1,E2又はYと架橋していてもよい。Yはルイス塩基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異なっていてもよく、他のY,E1,E2又はXと架橋していてもよい。A1及びA2は二つの配位子を結合する二価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO2−、−Se−、−NR−、−PR−、−P(O)R−、−BR−又は−AlR−を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基又は炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基を示し、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示し、rは0〜3の整数を示す。〕 - 遷移金属化合物を含む触媒の存在下、以下の(4)〜(7)を満足するポリα−オレフィンと、下記(III)及び(IV)から選ばれる一種以上の珪素化合物をハイドロシリレーション反応させることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の末端変性ポリα−オレフィンの製造方法。
(4)炭素数3〜28のα−オレフィンの一種以上の重合、あるいは炭素数3〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上とエチレンとの共重合により得られる。
(5)メソペンタッド分率[mmmm]が30〜80モル%の範囲にある。
(6)末端不飽和基としてビニリデン基を一分子当たり0.5〜1.0個を有する。
(7)デカリン中、135℃において測定した極限粘度[η]が0.01〜2.5dl/gの範囲にある。
(III)一般式[III]で表される珪素化合物。
(式中、R1は炭素数1〜12の1価炭化水素基、Lは、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基及びアミノオキシ基より選ばれる加水分解性基を示す。R1又はLが複数ある場合、複数のR1及び複数のLは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。aは0、1又は2である。)
(IV)以下の(d)〜(f)を満足するポリシロキサン
(d)一般式(D)で表されるシロキサン末端(Dユニット)又は一般式(E)で表されるシロキサン主鎖(Eユニット)、あるいは両者の構造を有する。
(e)ポリシロキサン分子主鎖に、一般式(C)で表されるシロキサンの繰り返し単位(Cユニット)を有する。
(式中、R2〜R6は、それぞれ独立に非置換又は置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基を示す。)
(f)Dユニットの数は0〜2個/分子であり、Eユニットの数は0〜10個/分子であり、DユニットとEユニットは同時に0とはならない。Dユニット、Eユニット及びCユニットの合計が一分子当り5〜1500個であり、ポリシロキサン末端はR7又はOR8(R7及びR8は、それぞれ独立に非置換又は置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基を示す。)である。 - ポリα−オレフィンが、(A)一般式[II]で表される遷移金属化合物と(B)遷移金属化合物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物を含む触媒の存在下、炭素数3〜28のα−オレフィン一種以上の重合、あるいは炭素数3〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上とエチレンとの共重合により得られたものである請求項6記載の末端変性ポリα−オレフィンの製造方法。
〔式中、Mは周期律表第3〜10族の金属元素を示し、E1及びE2はそれぞれシクロペンタジエニル基,置換シクロペンタジエニル基,インデニル基,置換インデニル基,ヘテロシクロペンタジエニル基,置換ヘテロシクロペンタジエニル基,アミド基,ホスフィン基,炭化水素基及び珪素含有基の中から選ばれた配位子を示し、A1及びA2を介して架橋構造を形成している。E1及びE2は互いに同一でも異なっていてもよく、また、E1及びE2のうちの少なくとも一つは、シクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基、インデニル基又は置換インデニル基である。Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、複数のXは同じでも異なっていてもよく、他のX,E1,E2又はYと架橋していてもよい。Yはルイス塩基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異なっていてもよく、他のY,E1,E2又はXと架橋していてもよい。A1及びA2は二つの配位子を結合する二価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO2−、−Se−、−NR−、−PR−、−P(O)R−、−BR−又は−AlR−を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基又は炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基を示し、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示し、rは0〜3の整数を示す。〕 - ポリα−オレフィンが、プロピレンホモポリマー、あるいはプロピレン90質量%以上と、エチレン及び炭素数4〜28のα−オレフィン10質量%以下との共重合体であり、示差走査型熱量計(DSC)で観測される融点(Tm、単位:℃)と[mmmm]とが下記式[IV]の関係を満たす請求項6又は7記載の末端変性ポリα−オレフィンの製造方法。
1.76[mmmm]−25.0≦Tm≦1.76[mmmm]+5.0 [IV] - ハイドロシリレーション反応を、反応温度50〜150℃の範囲において溶融状態で行う請求項6〜8のいずれかに記載の末端変性ポリα−オレフィンの製造方法。
- ハイドロシリレーション反応を、反応温度−30〜150℃の範囲において溶液状態で行う請求項6〜8のいずれかに記載の末端変性ポリα−オレフィンの製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の末端変性ポリα−オレフィンと、他の樹脂及び無機フィラーから選ばれる一種以上を含む組成物。
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