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JP2008133320A - 末端変性ポリα−オレフィン、その製造方法及びそれを含む組成物 - Google Patents

末端変性ポリα−オレフィン、その製造方法及びそれを含む組成物 Download PDF

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JP2008133320A
JP2008133320A JP2006318740A JP2006318740A JP2008133320A JP 2008133320 A JP2008133320 A JP 2008133320A JP 2006318740 A JP2006318740 A JP 2006318740A JP 2006318740 A JP2006318740 A JP 2006318740A JP 2008133320 A JP2008133320 A JP 2008133320A
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剛経 藤村
Akira Yuya
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Abstract

【課題】ハイドロシリレーション反応における選択性が良好で、耐熱性と、低温溶融性及び溶解性とのバランスが良好な末端変性ポリα−オレフィン、その製造方法及びそれを含む組成物を提供すること。
【解決手段】以下の(1)〜(3)を満足するポリα−オレフィンの末端に、該ポリα−オレフィンとSi−H基を有する珪素化合物との反応によって生成した残基を有する末端変性ポリα−オレフィンである。
(1)炭素数3〜28のα−オレフィンの一種以上の重合、あるいは炭素数3〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上とエチレンとの共重合により得られる。
(2)メソペンタッド分率[mmmm]が30〜80モル%の範囲にある。
(3)デカリン中、135℃において測定した極限粘度[η]が0.01〜2.5dl/gの範囲にある。
【選択図】なし

Description

本発明は、末端変性ポリα−オレフィン、その製造方法及びそれを含む組成物に関し、詳しくは、界面接着性、相溶化性及び架橋反応が要求される分野における用途、例えば、ポリオレフィン等の樹脂の改質剤、無機材料の表面処理剤及び無機フィラー処理剤、コーティング剤、プライマー処理、樹脂/無機材料複合系の物性改良、接着材、シーリング材及びポッティング材などの用途に好適な末端変性ポリα−オレフィン、その製造方法及びそれを含む組成物に関する。
従来、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンは、同種のポリオレフィン以外のポリマーとの相溶性に乏しく、樹脂改質剤として化学的安定性、流動性、衝撃強度等の機械的物性の改質効果は本来、大きいと考えられるが、相溶性に劣るため本来の性能を充分に発揮することができないという問題がある。また、各種フィラーの添加による改質効果も同様に期待されるが、ポリオレフィンとフィラーとの馴染みの程度が低いという問題があり、同様にポリオレフィンが有する本来の性質が発揮されていない。従って、相溶性を高めることで、ポリオレフィンの更なる用途展開が望める。
一方、メタロセン系触媒を用いて得られる低規則性ポリオレフィンは、低規則性であることによる柔軟性やオレフィン系樹脂等への混和性に優れるが、上記の問題を解決することにより、接着性や異種樹脂との複合化等への用途への展開が期待されている。
ポリオレフィンが有する特性を発揮させるための技術として、炭素−炭素不飽和結合のハイドロシリル化の技術が公知であり、不飽和基含有ポリマーへのハイドロシリル化の適用も開示されている(例えば、特許文献1〜3参照)。特許文献1では、部分水添ポリブタジエンの残存不飽和基のハイドロシリレーションに関する技術が開示されている。しかしながら、水添の過程を必要とするため、製造工程が煩雑であると同時にハイドロシリレーション位置が不明確であり、構造制御性に欠ける。特許文献2及び3では、エチレン/α−オレフィン/非共役ポリエン共重合体の残存不飽和基にハイドロシリレーションを行っているが、共重合により不飽和基を導入するため、製造工程が煩雑となり、コスト高となってしまう。
また、末端不飽和基のハイドロシリレーションに関する技術も開示されている(例えば、特許文献4〜7参照)。特許文献4では、ハイドロシリレーション反応を利用した、末端不飽和ポリオレフィンと、末端不飽和基を有するアニオン重合性モノマーからなるポリマーとのブロック共重合体に関する技術が開示されている。特許文献4では、末端不飽和ポリプロピレンがメタロセン触媒により得られること、立体規則性の高い[mm]=88モル%のポリプロピレン及びアタクチックポリプロピレンが開示されている。しかしながら、特許文献4には、中立体規則性領域ポリプロピレン、溶媒溶解性と結晶性を併せ持つポリプロピレンについての記載はない。
特許文献5では、末端不飽和基ポリプロピレンをラジカル分解によって生成させ、これを用いたハイドロシリレーション反応が開示されている。特許文献5には、末端不飽和基ポリプロピレンとしてメタロセン系触媒を用いて製造したポリプロピレンについての記載があるが、具体的な記載や例示はない。
特許文献6及び7では、不飽和ポリマーの溶融状態でのハイドロシリレーション反応が開示され、不飽和ポリマーとして、ラジカル分解により生成した末端不飽和ポリプロピレンが例示されている。具体的には、一連の反応過程で末端不飽和基を生成せしめ、シリル化する反応が開示され、その際の溶融反応温度は160〜230℃と高く、ポリプロピレンの分解を同時に行うため、過酸化物を共存させている。特許文献6及び7に記載のハイドロシリレーション反応における反応制御性は低い。
熱分解PPは末端飽和、片末端不飽和、両末端不飽和の混合物であり、本願が目的とするポリオレフィン連鎖末端にブロック的に付加した変性物を高純度で製造することはできない。ラジカル又は熱分解による場合、末端構造は一分子あたり1を超える不飽和基を有するものを含有することが知られている。例えば特許文献7には、熱分解により生成した分解ポリプロピレンの末端不飽和基数が1.4個であることが記載されている。
特開平09−59317号公報 特開2001−98076号公報 特開2003−192724号公報 特開平07−316225号公報 特開2002−522604号公報 国際公開第97/47665号パンフレット 特開平6−107442号公報
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、ハイドロシリレーション反応における選択性(位置選択性、変性体収率など)が良好で、高温反応を必要としないので、エネルギーコストや副反応が抑えられ、かつ耐熱性と、低温溶融性及び溶解性とのバランスが良好な末端変性ポリα−オレフィン、その製造方法及びそれを含む組成物を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、特定のポリα−オレフィンの末端に、特定の残基を有し、特定の条件を満たす末端変性ポリα−オレフィンにより、その目的を達成し得ることを見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち本発明は、以下の末端変性ポリα−オレフィン、その製造方法及びそれを含む組成物を提供するものである。
1. 以下の(1)〜(3)を満足するポリα−オレフィンの末端に、該ポリα−オレフィンとSi−H基を有する珪素化合物との反応によって生成した残基を有することを特徴とする末端変性ポリα−オレフィン。
(1)炭素数3〜28のα−オレフィンの一種以上の重合、あるいは炭素数3〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上とエチレンとの共重合により得られる。
(2)メソペンタッド分率[mmmm]が30〜80モル%の範囲にある。
(3)デカリン中、135℃において測定した極限粘度[η]が0.01〜2.5dl/gの範囲にある。
2. Si−Hを有する珪素化合物との反応によって生じた残基が、下記(I)又は(II)である上記1記載の末端変性ポリα−オレフィン。
(I)一般式[I]で表される珪素化合物残基。
Figure 2008133320
(式中、R1は炭素数1〜12の1価炭化水素基、Lは、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基及びアミノオキシ基より選ばれる加水分解性基を示す。R1又はLが複数ある場合、複数のR1及び複数のLは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。aは0、1又は2である。−Siはポリα−オレフィンとの結合部位である。)
(II)以下の(a)〜(c)を満足するポリシロキサン残基
(a)一般式(A)で表されるシロキサン末端(Aユニット)又は一般式(B)で表されるシロキサン主鎖(Bユニット)、あるいは両者の構造を有する。
(b)ポリシロキサン分子主鎖に、一般式(C)で表されるシロキサンの繰り返し単位(Cユニット)を有する。
Figure 2008133320
(式中、R2〜R6は、それぞれ独立に非置換又は置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基を示す。*−Siはポリα−オレフィンとの結合部位を示す。)
(c)Aユニットの数は0〜2個/分子であり、Bユニットの数は0〜10個/分子であり、AユニットとBユニットは同時に0とはならない。Aユニット、Bユニット及びCユニットの合計が一分子当り5〜1500個であり、ポリα−オレフィンとの結合部位以外のポリシロキサン末端はR7又はOR8(R7及びR8は、それぞれ独立に非置換又は置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基を示す。)である。
3. ポリα−オレフィンが、プロピレンホモポリマー、あるいはプロピレン90質量%以上と、エチレン及び炭素数4〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上10質量%以下との共重合体である上記1又は2記載の末端変性ポリα−オレフィン。
4. ポリα−オレフィンが、1−ブテンホモポリマー、あるいは1−ブテン90質量%以上と、エチレン、プロピレン及び炭素数5〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上10質量%以下との共重合体である上記1又は2記載の末端変性ポリα−オレフィン。
5. ポリα−オレフィンが、(A)一般式[II]で表される遷移金属化合物と(B)遷移金属化合物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物を含む触媒の存在下、炭素数3〜28のα−オレフィン一種以上の重合、あるいは炭素数3〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上とエチレンとの共重合により得られたものである上記1〜4のいずれかに記載の末端変性ポリα−オレフィン。
Figure 2008133320
〔式中、Mは周期律表第3〜10族の金属元素を示し、E1及びE2はそれぞれシクロペンタジエニル基,置換シクロペンタジエニル基,インデニル基,置換インデニル基,ヘテロシクロペンタジエニル基,置換ヘテロシクロペンタジエニル基,アミド基,ホスフィン基,炭化水素基及び珪素含有基の中から選ばれた配位子を示し、A1及びA2を介して架橋構造を形成している。E1及びE2は互いに同一でも異なっていてもよく、また、E1及びE2のうちの少なくとも一つは、シクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基、インデニル基又は置換インデニル基である。Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、複数のXは同じでも異なっていてもよく、他のX,E1,E2又はYと架橋していてもよい。Yはルイス塩基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異なっていてもよく、他のY,E1,E2又はXと架橋していてもよい。A1及びA2は二つの配位子を結合する二価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO2−、−Se−、−NR−、−PR−、−P(O)R−、−BR−又は−AlR−を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基又は炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基を示し、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示し、rは0〜3の整数を示す。〕
6. 遷移金属化合物を含む触媒の存在下、以下の(4)〜(7)を満足するポリα−オレフィンと、下記(III)及び(IV)から選ばれる一種以上の珪素化合物をハイドロシリレーション反応させることを特徴とする上記1〜5のいずれかに記載の末端変性ポリα−オレフィンの製造方法。
(4)炭素数3〜28のα−オレフィンの一種以上の重合、あるいは炭素数3〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上とエチレンとの共重合により得られる。
(5)メソペンタッド分率[mmmm]が30〜80モル%の範囲にある。
(6)末端不飽和基としてビニリデン基を一分子当たり0.5〜1.0個を有する。
(7)デカリン中、135℃において測定した極限粘度[η]が0.01〜2.5dl/gの範囲にある。
(III)一般式[III]で表される珪素化合物。
Figure 2008133320
(式中、R1は炭素数1〜12の1価炭化水素基、Lは、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基及びアミノオキシ基より選ばれる加水分解性基を示す。R1又はLが複数ある場合、複数のR1及び複数のLは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。aは0、1又は2である。)
(IV)以下の(d)〜(f)を満足するポリシロキサン
(d)一般式(D)で表されるシロキサン末端(Dユニット)又は一般式(E)で表されるシロキサン主鎖(Eユニット)、あるいは両者の構造を有する。
(e)ポリシロキサン分子主鎖に一般式(C)で表されるシロキサンの繰り返し単位(Cユニット)を有する。
Figure 2008133320
(式中、R2〜R6は、それぞれ独立に非置換又は置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基を示す。)
(f)Dユニットの数は0〜2個/分子であり、Eユニットの数は0〜10個/分子であり、DユニットとEユニットは同時に0とはならない。Dユニット、Eユニット及びCユニットの合計が一分子当り5〜1500個であり、ポリシロキサン末端はR7又はOR8(R7及びR8は、それぞれ独立に非置換又は置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基を示す。)である。
7. ポリα−オレフィンが、(A)一般式[II]で表される遷移金属化合物と(B)遷移金属化合物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物を含む触媒の存在下、炭素数3〜28のα−オレフィン一種以上の重合、あるいは炭素数3〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上とエチレンとの共重合により得られたものである上記6記載の末端変性ポリα−オレフィンの製造方法。
Figure 2008133320
〔式中、M、E1、E2、A1、A2、X、Y、q及びrは上記と同じである。〕
8. ポリα−オレフィンが、プロピレンホモポリマー、あるいはプロピレン90質量%以上と、エチレン及び炭素数4〜28のα−オレフィン10質量%以下との共重合体であり、示差走査型熱量計(DSC)で観測される融点(Tm、単位:℃)と[mmmm]とが下記式[IV]の関係を満たす上記6又は7記載の末端変性ポリα−オレフィンの製造方法。
1.76[mmmm]−25.0≦Tm≦1.76[mmmm]+5.0 [IV]
9. ハイドロシリレーション反応を、反応温度50〜150℃の範囲において溶融状態で行う上記6〜8のいずれかに記載の末端変性ポリα−オレフィンの製造方法。
10. ハイドロシリレーション反応を、反応温度−30〜150℃の範囲において溶液状態で行う上記6〜8のいずれかに記載の末端変性ポリα−オレフィンの製造方法。
11. 上記1〜5のいずれかに記載の末端変性ポリα−オレフィンと、他の樹脂及び無機フィラーから選ばれる一種以上を含む組成物。
本発明の末端変性ポリα−オレフィンの製造方法によれば、低温においてブロック的に末端変性が行われ、高い変性体収率で末端変性ポリα−オレフィンを製造することができる。本発明の末端変性ポリα−オレフィンは、高い溶媒溶解性を有すると共に、立体規則性を有するため耐熱性を有する。そのため、溶融状態でのフィラーの表面処理に加え、溶液又はエマルジョン状態でフィラーを表面処理することができる。また、本発明のポリα−オレフィンは、各種用途、例えば、改質剤、無機材料の表面処理剤及び無機フィラー処理剤などとして有用である。
本発明の末端変性ポリα−オレフィンは、以下の(1)〜(3)を満足するポリα−オレフィンの末端に、該ポリα−オレフィンとSi−H基を有する珪素化合物との反応によって生成した残基を有する。
(1)炭素数3〜28のα−オレフィンの一種以上の重合、あるいは炭素数3〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上とエチレンとの共重合により得られる。
炭素数3〜28のα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチルペンテン−1、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン及び1−エイコセンなどが挙げられる。これらは、一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
α−オレフィンを単独で重合する場合、炭素数3〜8のα−オレフィンが好ましく、特にプロピレン及び1−ブテンが好ましい。また、炭素数3〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上とエチレンとを共重合する場合のモノマーの組み合わせとしては、プロピレンとエチレン、1−ブテンとエチレンが好ましい。炭素数3〜28のα−オレフィンの二種以上の組み合わせとしては、プロピレンと炭素数4〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上、1−ブテンと炭素数5〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上が好ましく、また、炭素数16〜28のα−オレフィンから選ばれる二種以上六種以下が挙げられる。炭素数16〜28のα−オレフィンの単独重合も挙げられる。
本発明の末端変性ポリα−オレフィンにおいては、コモノマーの含有量を10質量%以下とすることが、末端基を高濃度に維持する点で好ましい。
(2)メソペンタッド分率[mmmm]が30〜80モル%の範囲にある。
立体規則性指標であるこのメソペンタッド分率[mmmm]は、より好ましくは30〜75モル%、更に好ましくは32〜70モル%である。メソペンタッド分率が30モル%以上であると、上記ポリα−オレフィンが結晶性のものとなるので、耐熱性を示す。また、80モル%以下であると、上記ポリα−オレフィンが適度に軟質となるので、溶媒への溶解性が良好となり、溶液反応等へ広く適用することができる。
本発明に係るポリα−オレフィンのうちのプロピレンホモポリマー、あるいはプロピレン90質量%以上と、エチレン及び炭素数4〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上10質量%以下との共重合体(以下、これらを「プロピレン系重合体」と称することがある。)のメソペンタッド分率[mmmm]、後述するラセミペンタッド分率[rrrr]及びラセミメソラセミメソ分率[rmrm]は、エイ・ザンベリ(A.Zambelli)等により「Macromolecules,,925(1973)」で提案された方法に準拠し、13C−NMRスペクトルのメチル基のシグナルにより測定されるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位でのメソ分率、ラセミ分率及びラセミメソラセミメソ分率である。メソペンタッド分率[mmmm]が大きくなると、立体規則性が高くなる。
なお、13C−NMRスペクトルの測定は、エイ・ザンベリ(A.Zambelli)等により「Macromolecules,,687(1975)」で提案されたピークの帰属に従い、下記の装置及び条件にて行うことができる。また、後述するメソトリアッド分率[mm]、ラセミトリアッド分率[rr]及びメソラセミ分率[mr]も上記方法により算出した。
装置:日本電子(株)製JNM−EX400型13C−NMR装置
方法:プロトン完全デカップリング法
濃度:220mg/ml
溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼンと重ベンゼンの90:10(容量比)混合溶媒
温度:130℃
パルス幅:45°
パルス繰り返し時間:4秒
積算:10000回
<計算式>
M=(m/S)×100
R=(γ/S)×100
S=Pββ+Pαβ+Pαγ
S:全プロピレン単位の側鎖メチル炭素原子のシグナル強度
Pββ:19.8〜22.5ppm
Pαβ:18.0〜17.5ppm
Pαγ:17.5〜17.1ppm
γ:ラセミペンタッド連鎖:20.7〜20.3ppm
m:メソペンタッド連鎖 :21.7〜22.5ppm
本発明に係るポリα−オレフィンのうちの1−ブテンホモポリマー、あるいは1−ブテン90質量%以上と、エチレン、プロピレン及び炭素数5〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上10質量%との共重合体(以下、これらを「1−ブテン系重合体」と称することがある。)のメソペンタッド分率[mmmm]は、朝倉らにより報告された「Polymer Journal,16,717(1984)」、J.Randallらにより報告された「Macromol.Chem.Phys.,C29,201(1989)」及びV.Busicoらにより報告された「Macromol.Chem.Phys.,198,1257(1997)」で提案された方法に準拠して求めた。すなわち、13C核磁気共鳴スペクトルを用いてメチレン基、メチン基のシグナルを測定し、ポリ(1−ブテン)分子中のメソペンタッド分率を求めた。後述する立体規則性指数{[mmmm]/[mmrr]+[rmmr]}は、上記方法により、メソペンタッド分率[mmmm]、メソメソラセミラセミ分率[mmrr]及びラセミメソメソラセミ分率[rmmr]を測定した値から算出した。
13C核磁気共鳴スペクトルの測定は、上述の装置及び条件にて行った。
本発明に係るポリα−オレフィンのうちの炭素数5以上のα−オレフィンのホモポリマー、あるいは炭素数5以上のα−オレフィン90質量%以上と、共重合体の主成分である炭素数5以上のα−オレフィンを除いた、エチレン、炭素数3〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上10質量%以下との共重合体(以下、これらを「公休α−オレフィン共重合体」と称することがある。のメソペンタッド分率[mmmmm]は、立体規則性指標値Mとして定義し、T.Asakura,M.Demura,Y.Nishiyamaにより報告された「Macromolecules,24,2334(1991)」で提案された方法に準拠して求めた。すなわち、13C−NMRスペクトルで高級α−オレフィンに由来する、側鎖α位のCH2炭素が立体規則性の違いを反映して分裂して観測されることを利用してMを求めることができる。この値が大きいほど、アイソタクティシティーが高いことを示す。
なお、13C−NMR測定装置及び測定条件は上述と同じである、立体規則性指標値Mは、以下のようにして計算した。すなわち、混合溶媒に基づく大きな吸収ピークが、127〜135ppmに6本見られ、これらのピークのうち、低磁場側から4本目のピーク値を131.1ppmとし、化学シフトの基準とする。このとき側鎖α位のCH2炭素に基づく吸収ピークが34〜37ppm付近に観測される。このとき、以下の式を用いてM(モル%)を求める。
M=[(36.2〜35.3ppmの積分強度)/(36.2〜34.5ppmの積分強度)]×100
(3)デカリン中、135℃において測定した極限粘度[η]が0.01〜2.5dl/gの範囲にある。
極限粘度[η]は、135℃のデカリン中、ウベローデ型粘度計で還元粘度(ηSP/c)を測定し、下記式(ハギンスの式)を用いて算出する。
ηSP/c=[η]+K[η]2
ηSP/c(dl/g):還元粘度
[η](dl/g):極限粘度
c(g/dl):ポリマー濃度
K=0.35(ハギンス定数)
本発明に係るポリα−オレフィンにおいて、極限粘度[η]は、好ましくは0.05〜2.3dl/g、より好ましくは0.07〜2.2dl/g、更に好ましくは0.1〜2.0dl/gである。極限粘度[η]が0.01dl/g以上であると、低分子量となりすぎることがないので、ポリα−オレフィンの化学的安定性が保持され、2.5dl/g以下であると、末端基の濃度の低下が抑制されるため、ポリα−オレフィンの特性が保持される。
上記プロピレン系重合体は、更に下記(8)を満足することが好ましく、下記(9)〜(12)も満足することがより好ましい。
(8)示差走査型熱量計(DSC)で観測される融点(Tm、単位:℃)と[mmmm]とが下記の関係を満たす。
1.76[mmmm]−25.0≦Tm≦1.76[mmmm]+5.0
[mmmm]は平均値として測定されるものであり、立体規則性分布が広い場合と狭い場合とでは明確に区別することはできないが、融点(Tm)との関係を特定範囲に限定することによって、好ましい均一性の高い反応性ポリプロピレンを規定することができる。
上記関係式は、より好ましくは
1.76[mmmm]−20.0≦Tm≦1.76[mmmm]+3.0
更に好ましくは
1.76[mmmm]−15.0≦Tm≦1.76[mmmm]+2.0
である。
融点(Tm)が(1.76[mmmm]+5.0)を超える場合は、部分的に高い立体規則性部位と、立体規則性を持たない部位が存在することを示す。また、融点(Tm)が(1.76[mmmm]−25.0)に達しない場合、2,1挿入や1,3−結合などの異常挿入などを多量に含むおそれがある。
(9)[rmrm]>2.5モル%
上記プロピレン系重合体の[rmrm]が2.5モル%未満であると、ランダム性が増加し透明性が更に向上する。
(10)[rrrr]/(1−[mmmm])≦0.1
上記プロピレン系重合体の[rrrr]/(1−[mmmm])が0.1以下であると、べたつきが抑制される。
なお、融点(Tm)は、DSC測定により求める。すなわち、示差走査型熱量計(パーキン・エルマー社製、DSC−7)を用い、試料10mgを窒素雰囲気下220℃で3分間溶融した後、10℃/分で−40℃まで降温する。さらに、−40℃で3分間保持した後、10℃/分で昇温させることにより得られた融解吸熱カーブの最も高温側に観測されるピークのピークトップが融点(Tm)である。
(11)[mm]×[rr]/[mr]2≦2.0
上記プロピレン系重合体の[mm]×[rr]/[mr]2の値が2.0以下であると、透明性の低下が抑制され、柔軟性と弾性回復率のバランスが良好となる。[mm]×[rr]/[mr]2は、好ましくは1.8〜0.5、より好ましくは1.5〜0.5の範囲である。
(12)昇温クロマトグラフィーにおける25℃以下で溶出する成分量(W25)が20〜100質量%である。
上記プロピレン系重合体において、昇温クロマトグラフィーにおける25℃以下で溶出するプロピレン系重合体の成分量(W25)は、好ましくは30〜100質量%、より好ましくは50〜100質量%である。
W25は、プロピレン系重合体が軟質であるか否かを表す指標であり、この値が小さくなると、弾性率の高い成分が多くなったり、立体規則性分布の不均一さが広がる。上記プロピレン系重合体においては、W25が20質量%以上であると、柔軟性が保たれる。
なお、W25とは、以下のような操作法、装置構成及び測定条件の昇温クロマトグラフィにより測定して求めた溶出曲線におけるTREF(昇温溶出分別)のカラム温度25℃において充填剤に吸着されないで溶出する成分の量(質量%)である。
(1)操作法
試料溶液を温度135℃に調節したTREFカラムに導入し、次いで降温速度5℃/時間にて徐々に0℃まで降温し、30分間ホールドし、試料を充填剤表面に結晶化させる。その後、昇温速度40℃/時間にてカラムを135℃まで昇温し、溶出曲線を得る。
(2)装置構成
TREFカラム :GLサイエンス社製 シリカゲルカラム(4.6φ×150mm)
フローセル :GLサイエンス社製 光路長1mm KBrセル
送液ポンプ :センシュウ科学社製 SSC−3100ポンプ
バルブオーブン :GLサイエンス社製 MODEL554オーブン(高温型)
TREFオーブン:GLサイエンス社製
二系列温調器 :理学工業社製 REX−C100温調器
検出器 :液体クロマトグラフィー用赤外検出器 FOXBORO社製 MIRAN 1A CVF
10方バルブ :バルコ社製 電動バルブ
ループ :バルコ社製 500μlループ
(3)測定条件
溶媒 :o−ジクロロベンゼン
試料濃度 :7.5g/L
注入量 :500μl
ポンプ流量 :2.0ml/分
検出波数 :3.41μm
カラム充填剤 :クロモソルブP(30〜60メッシュ)
カラム温度分布 :±0.2℃以内
上記1−ブテン系重合体は、上記(1)〜(3)に加えて更に下記(13)及び(14)を満足することが好ましい。
(13)示差走査型熱量計(DSC)による融点(Tm)が観測されないか又は融点(Tm)が0〜100℃の結晶性樹脂である。本発明の1−ブテン系重合体において、融点(Tm)が観測される場合、この融点は0〜80℃であることが好ましい。なお、融点は、上述した測定法により求める。
(14){[mmmm]/[mmrr]+[rmmr]}≦20
上記1−ブテン系重合体の立体規則性指数{[mmmm]/[mmrr]+[rmmr]}が20以下であると、柔軟性の低下、低温ヒートシール性の低下、ホットタック性の低下が抑制される。この立体規則性指数は、好ましくは18以下、さらに好ましくは15以下である。
本発明に係るポリα−オレフィンは、(A)一般式[II]で表される遷移金属化合物と(B)遷移金属化合物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物を含む触媒の存在下、重合反応を行うことにより製造することができる。
Figure 2008133320
上記一般式[II]において、Mは周期律表第3〜10族の金属元素を示し、具体例としてはチタン,ジルコニウム,ハフニウム,イットリウム,バナジウム,クロム,マンガン,ニッケル,コバルト,パラジウム及びランタノイド系金属などが挙げられる。これらの中ではオレフィン重合活性などの点からチタン,ジルコニウム及びハフニウムが好適であり、末端ビニリデン基の収率及び触媒活性の点から、ジルコニウムが最も好適である。
1及びE2はそれぞれ、置換シクロペンタジエニル基,インデニル基,置換インデニル基,ヘテロシクロペンタジエニル基,置換ヘテロシクロペンタジエニル基,アミド基(−N<),ホスフィン基(−P<),炭化水素基〔>CR−,>C<〕及び珪素含有基〔>SiR−,>Si<〕(但し、Rは水素又は炭素数1〜20の炭化水素基あるいはヘテロ原子含有基である)の中から選ばれた配位子を示し、A1及びA2を介して架橋構造を形成している。E1及びE2は互いに同一でも異なっていてもよい。このE1及びE2としては、シクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基,インデニル基及び置換インデニル基が好ましく、E1及びE2のうちの少なくとも一つは、シクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基、インデニル基又は置換インデニル基である。
Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、複数のXは同じでも異なっていてもよく、他のX,E1,E2又はYと架橋していてもよい。このXの具体例としては、ハロゲン原子,炭素数1〜20の炭化水素基,炭素数1〜20のアルコキシ基,炭素数6〜20のアリールオキシ基,炭素数1〜20のアミド基,炭素数1〜20の珪素含有基,炭素数1〜20のホスフィド基,炭素数1〜20のスルフィド基,炭素数1〜20のアシル基などが挙げられる。
ハロゲン原子としては、塩素原子、フッ素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。炭素数1〜20の炭化水素基として具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基などのアルキル基;ビニル基、プロペニル基、シクロヘキセニル基などのアルケニル基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基などのアリールアルキル基;フェニル基、トリル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、メチルナフチル基、アントラセニル基、フェナントニル基などのアリール基などが挙げられる。なかでもメチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル基やフェニル基などのアリール基が好ましい。
炭素数1〜20のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基、フェニルメトキシ基、フェニルエトキシ基等が挙げられる。炭素数6〜20のアリールオキシ基としては、フェノキシ基、メチルフェノキシ基、ジメチルフェノキシ基等が挙げられる。炭素数1〜20のアミド基としては、ジメチルアミド基、ジエチルアミド基、ジプロピルアミド基、ジブチルアミド基、ジシクロヘキシルアミド基、メチルエチルアミド基等のアルキルアミド基や、ジビニルアミド基、ジプロペニルアミド基、ジシクロヘキセニルアミド基などのアルケニルアミド基;ジベンジルアミド基、フェニルエチルアミド基、フェニルプロピルアミド基などのアリールアルキルアミド基;ジフェニルアミド基、ジナフチルアミド基などのアリールアミド基が挙げられる。
炭素数1〜20の珪素含有基としては、メチルシリル基、フェニルシリル基などのモノ炭化水素置換シリル基;ジメチルシリル基、ジフェニルシリル基などのジ炭化水素置換シリル基;トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、トリシクロヘキシルシリル基、トリフェニルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、メチルジフェニルシリル基、トリトリルシリル基、トリナフチルシリル基などのトリ炭化水素置換シリル基;トリメチルシリルエーテル基などの炭化水素置換シリルエーテル基;トリメチルシリルメチル基などの珪素置換アルキル基;トリメチルシリルフェニル基などの珪素置換アリール基などが挙げられる。なかでもトリメチルシリルメチル基、フェニルジメチルシリルエチル基などが好ましい。
炭素数1〜20のホスフィド基としては、メチルスルフィド基、エチルスルフィド基、プロピルスルフィド基、ブチルスルフィド基、ヘキシルスルフィド基、シクロヘキシルスルフィド基、オクチルスルフィド基などのアルキルスルフィド基;ビニルスルフィド基、プロペニルスルフィド基、シクロヘキセニルスルフィド基などのアルケニルスルフィド基;ベンジルスルフィド基、フェニルエチルスルフィド基、フェニルプロピルスルフィド基などのアリールアルキルスルフィド基;フェニルスルフィド基、トリルスルフィド基、ジメチルフェニルスルフィド基、トリメチルフェニルスルフィド基、エチルフェニルスルフィド基、プロピルフェニルスルフィド基、ビフェニルスルフィド基、ナフチルスルフィド基、メチルナフチルスルフィド基、アントラセニルスルフィド基、フェナントニルスルフィド基などのアリールスルフィド基が挙げられる。
炭素数1〜20のスルフィド基としては、メチルスルフィド基、エチルスルフィド基、プロピルスルフィド基、ブチルスルフィド基、ヘキシルスルフィド基、シクロヘキシルスルフィド基、オクチルスルフィド基などのアルキルスルフィド基;ビニルスルフィド基、プロペニルスルフィド基、シクロヘキセニルスルフィド基などのアルケニルスルフィド基;ベンジルスルフィド基、フェニルエチルスルフィド基、フェニルプロピルスルフィド基などのアリールアルキルスルフィド基;フェニルスルフィド基、トリルスルフィド基、ジメチルフェニルスルフィド基、トリメチルフェニルスルフィド基、エチルフェニルスルフィド基、プロピルフェニルスルフィド基、ビフェニルスルフィド基、ナフチルスルフィド基、メチルナフチルスルフィド基、アントラセニルスルフィド基、フェナントニルスルフィド基などのアリールスルフィド基が挙げられる。
炭素数1〜20のアシル基としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、パルミトイル基、テアロイル基、オレオイル基等のアルキルアシル基、ベンゾイル基、トルオイル基、サリチロイル基、シンナモイル基、ナフトイル基、フタロイル基等のアリールアシル基、シュウ酸、マロン酸、コハク酸等のジカルボン酸からそれぞれ誘導されるオキサリル基、マロニル基、スクシニル基等が挙げられる。
一方、Yはルイス塩基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異なっていてもよく、他のYやE1,E2又はXと架橋していてもよい。このYのルイス塩基の具体例としては、アミン類,エーテル類,ホスフィン類,チオエーテル類などを挙げることができる。アミンとしては、炭素数1〜20のアミンが挙げられ、具体的には、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、シクロヘキシルアミン、メチルエチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、メチルエチルアミン等のアルキルアミン;ビニルアミン、プロペニルアミン、シクロヘキセニルアミン、ジビニルアミン、ジプロペニルアミン、ジシクロヘキセニルアミンなどのアルケニルアミン;フェニルアミン、フェニルエチルアミン、フェニルプロピルアミンなどのアリールアルキルアミン;ジフェニルアミン、ジナフチルアミンなどのアリールアミンが挙げられる。
エーテル類としては、メチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、イソブチルエーテル、n−アミルエーテル、イソアミルエーテル等の脂肪族単一エーテル化合物;メチルエチルエーテル、メチルプロピルエーテル、メチルイソプロピルエーテル、メチル−n−アミルエーテル、メチルイソアミルエーテル、エチルプロピルエーテル、エチルイソプロピルエーテル、エチルブチルエーテル、エチルイソブチルエーテル、エチル−n−アミルエーテル、エチルイソアミルエーテル等の脂肪族混成エーテル化合物;ビニルエーテル、アリルエーテル、メチルビニルエーテル、メチルアリルエーテル、エチルビニルエーテル、エチルアリルエーテル等の脂肪族不飽和エーテル化合物;アニソール、フェネトール、フェニルエーテル、ベンジルエーテル、フェニルベンジルエーテル、α−ナフチルエーテル、β−ナフチルエーテル等の芳香族エーテル化合物、酸化エチレン、酸化プロピレン、酸化トリメチレン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジオキサン等の環式エーテル化合物が挙げられる。
ホスフィン類としては、炭素数1〜20のホスフィンが挙げられる。具体的には、メチルホスフィン、エチルホスフィン、プロピルホスフィン、ブチルホスフィン、ヘキシルホスフィン、シクロヘキシルホスフィン、オクチルホスフィンなどのモノ炭化水素置換ホスフィン;ジメチルホスフィン、ジエチルホスフィン、ジプロピルホスフィン、ジブチルホスフィン、ジヘキシルホスフィン、ジシクロヘキシルホスフィン、ジオクチルホスフィンなどのジ炭化水素置換ホスフィン;トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリプロピルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリヘキシルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリオクチルホスフィンなどのトリ炭化水素置換ホスフィン等のアルキルホスフィンや、ビニルホスフィン、プロペニルホスフィン、シクロヘキセニルホスフィンなどのモノアルケニルホスフィンやホスフィンの水素原子をアルケニルが2個置換したジアルケニルホスフィン;ホスフィンの水素原子をアルケニルが3個置換したトリアルケニルホスフィン;ベンジルホスフィン、フェニルエチルホスフィン、フェニルプロピルホスフィンなどのアリールアルキルホスフィン;ホスフィンの水素原子をアリール又はアルケニルが3個置換したジアリールアルキルホスフィン又はアリールジアルキルホスフィン;フェニルホスフィン、トリルホスフィン、ジメチルフェニルホスフィン、トリメチルフェニルホスフィン、エチルフェニルホスフィン、プロピルフェニルホスフィン、ビフェニルホスフィン、ナフチルホスフィン、メチルナフチルホスフィン、アントラセニルホスフィン、フェナントニルホスフィン;ホスフィンの水素原子をアルキルアリールが2個置換したジ(アルキルアリール)ホスフィン;ホスフィンの水素原子をアルキルアリールが3個置換したトリ(アルキルアリール)ホスフィンなどのアリールホスフィンが挙げられる。チオエーテル類としては、前記のスルフィドが挙げられる。
次に、A1及びA2は二つの配位子を結合する二価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO2−、−Se−、−NR−、−PR−、−P(O)R−、−BR−又は−AlR−を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基又は炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基を示し、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示し、rは0〜3の整数を示す。
このような架橋基のうち、少なくとも一つは炭素数1以上の炭化水素基からなる架橋基であることが好ましい。このような架橋基としては、例えば一般式(a)
Figure 2008133320
(Dは周期律表第14族元素であり、例えば炭素,珪素,ゲルマニウム及びスズが挙げられる。R9びR10はそれぞれ水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基で、それらは互いに同一でも異なっていてもよく、また互いに結合して環構造を形成していてもよい。eは1〜4の整数を示す。)
で表されるものが挙げられ、その具体例としては、メチレン基,エチレン基,エチリデン基,プロピリデン基,イソプロピリデン基,シクロヘキシリデン基,1,2−シクロヘキシレン基,ビニリデン基(CH2=C=),ジメチルシリレン基,ジフェニルシリレン基,メチルフェニルシリレン基,ジメチルゲルミレン基,ジメチルスタニレン基,テトラメチルジシリレン基,ジフェニルジシリレン基などを挙げることができる。これらの中で、エチレン基,イソプロピリデン基及びジメチルシリレン基が好適である。
一般式[II]で表される遷移金属化合物の具体例としては、(1,2'−ジメチルシリレン)(2,1'−ジメチルシリレン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(3'−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−ジメチルシリレン)(2,1'−イソプロピリデン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(3'−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−ジメチルシリレン)(2,1'−エチレン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(3'−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−エチレン)(2,1'−メチレン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(3'−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−エチレン)(2,1'−イソプロピリデン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(3'−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−メチレン)(2,1'−メチレン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(3'−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−メチレン)(2,1'−イソプロピリデン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(3'−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−イソプロピリデン)(2,1'−イソプロピリデン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(3'−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−ジメチルシリレン)(2,1'−ジメチルシリレン)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3',4'−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−ジメチルシリレン)(2,1'−イソプロピリデン)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3',4'−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−ジメチルシリレン)(2,1'−エチレン)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3',4'−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,
(1,2'−エチレン)(2,1'−メチレン)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3',4'−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−エチレン)(2,1'−イソプロピリデン)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3',4'−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−メチレン)(2,1'−メチレン)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3',4'−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−メチレン)(2,1'−イソプロピリデン)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3',4'−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−イソプロピリデン)(2,1'−イソプロピリデン)(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3',4'−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−ジメチルシリレン)(2,1'−ジメチルシリレン)(3−メチル−5−エチルシクロペンタジエニル)(3'−メチル−5'−エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−ジメチルシリレン)(2,1'−ジメチルシリレン)(3−メチル−5−エチルシクロペンタジエニル)(3'−メチル−5'−エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−ジメチルシリレン)(2,1'−ジメチルシリレン)(3−メチル−5−イソプロピルシクロペンタジエニル)(3'−メチル−5'−イソプロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2'−ジメチルシリレン)(2,1'−ジメチルシリレン)(3−メチル−5−n−ブチルシクロペンタジエニル)(3'−メチル−5'−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−ジメチルシリレン)(2,1'−ジメチルシリレン)(3−メチル−5−フェニルシクロペンジエニル)(3'−メチル−5'−フェニルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,
(1,2'−ジメチルシリレン)(2,1'−イソプロピリデン)(3−メチル−5−エチルシクロペンタジエニル)(3'−メチル−5'−エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−ジメチルシリレン)(2,1'−イソプロピリデン)(3−メチル−5−イソプロピルシクロペンタジエニル)(3'−メチル−5'−イソプロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−ジメチルシリレン)(2,1'−イソプロピリデン)(3−メチル−5−n−ブチルシクロペンタジエニル)(3'−メチル−5'−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−ジメチルシリレン)(2,1'−イソプロピリデン)(3−メチル−5−フェニルシクロペンタジエニル)(3'−メチル−5'−フェニルシクロペンジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−ジメチルシリレン)(2,1'−エチレン)(3−メチル−5−エチルシクロペンタジエニル)(3'−メチル−5'−エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−ジメチルシリレン)(2,1'−エチレン)(3−メチル−5−イソプロピルシクロペンタジエニル)(3'−メチル−5'−イソプロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−ジメチルシリレン)(2,1'−エチレン)(3−メチル−5−n−ブチルシクロペンタジエニル)(3'−メチル−5'−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−ジメチルシリレン)(2,1'−エチレン)(3−メチル−5−フェニルシクロペンタジエニル)(3'−メチル−5'−フェニルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−ジメチルシリレン)(2,1'−メチレン)(3−メチル−5−エチルシクロペンタジエニル)(3'−メチル−5'−エチルシクロペンジエニル)ジルコニウムジクロリド,
(1,2'−ジメチルシリレン)(2,1'−メチレン)(3−メチル−5−イソプロピルシクロペンタジエニル)(3'−メチル−5'−イソプロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−ジメチルシリレン)(2,1'−メチレン)(3−メチル−5−n−ブチルシクロペンタジエニル)(3'−メチル−5'−n−ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−ジメチルシリレン)(2,1'−メチレン)(3−メチル−5−フェニルシクロペンタジエニル)(3'−メチル−5'−フェニルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−エチレン)(2,1'−メチレン)(3−メチル−5−イソプロピルシクロペンタジエニル)(3'−メチル−5'−イソプロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−エチレン)(2,1'−イソプロピリデン)(3−メチル−5−イソプロピルシクロペンタジエニル)(3'−メチル−5'−イソプロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−メチレン)(2,1'−メチレン)(3−メチル−5−イソプロピルシクロペンタジエニル)(3'−メチル−5'−イソプロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド,(1,2'−メチレン)(2,1'−イソプロピリデン)(3−メチル−5−イソプロピルシクロペンタジエニル)(3'−メチル−5'−イソプロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドなど及びこれらの化合物におけるジルコニウムをチタン又はハフニウムに置換したもの、及び後述する一般式(II)で表される化合物を挙げることができる。また、他の族の金属元素の類似化合物であってもよい。好ましくは周期律表第4族の遷移金属化合物であり、中でもジルコニウムの化合物が好ましい。
上記一般式[II]で表される遷移金属化合物の中では、一般式[II−a]で表される化合物が好ましい。
Figure 2008133320
上記一般式[II−a]において、Mは周期律表第3〜10族の金属元素を示し、A1a及びA2aは、それぞれ上記一般式(I)における一般式(a)で表される架橋基を示し、CH2,CH2CH2,(CH32C,(CH32C(CH32C,(CH32Si及び(C652Siが好ましい。A1a及びA2aは、互いに同一でも異なっていてもよい。R14〜R23はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基又はヘテロ原子含有基を示す。ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基及び珪素含有基としては、上記一般式[II]において説明したものと同様のものが挙げられる。炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基としては、p−フルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、3,4,5−トリフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、3,5−ビス(トリフルオロ)フェニル基、フルオロブチル基などが挙げられる。ヘテロ原子含有基としては、炭素数1〜20のヘテロ原子含有基が挙げられ、具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基などの窒素含有基;フェニルスルフィド基、メチルスルフィド基等の硫黄含有基;ジメチルホスフィノ基、ジフェニルホスフィノ基などの燐含有基;メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基などの酸素含有基などが挙げられる。なかでも、R14及びR15としてはハロゲン、酸素、珪素等のヘテロ原子を含有する基が、重合活性が高く好ましい。R16〜R23としては、水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基が好ましい。X及びYは一般式[II]と同じである。qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示し、rは0〜3の整数を示す。
上記一般式[II−a]で表される遷移金属化合物のうち、両方のインデニル基が同一である場合、周期律表第4族の遷移金属化合物としては、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−エチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−イソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−ブチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(4−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(4,7−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(5,6−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−エトキシメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−エトキシエチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、
(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−メトキシメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)ビス(3−メトキシエチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−フェニルメチルシリレン)(2,1’−フェニルメチルシリレン)ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−フェニルメチルシリレン)(2,1’−フェニルメチルシリレン)ビス(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)ビス(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)ビス(3−イソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)ビス(3−n−ブチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)ビス(3−トリメチルシリルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−イソプロピリデン)ビス(3−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、
(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)ビス(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)ビス(3−イソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)ビス(3−n−ブチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−メチレン)ビス(3−トリメチルシリルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジフェニルシリレン)(2,1’−メチレン)ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジフェニルシリレン)(2,1’−メチレン)ビス(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジフェニルシリレン)(2,1’−メチレン)ビス(3−n−ブチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジフェニルシリレン)(2,1’−メチレン)ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジフェニルシリレン)(2,1’−メチレン)ビス(3−トリメチルシリルインデニル)ジルコニウムジクロリドなど、及びこれらの化合物におけるジルコニウムをチタン又はハフニウムに置換したものを挙げることができるがこれらに限定されるものではない。また、第4族以外の他の族の金属元素の類似化合物であってもよい。好ましくは周期律表第4族の遷移金属化合物であり、中でもジルコニウムの化合物が好ましい。
一方、上記一般式[II−a]で表される遷移金属化合物のうち、R15が水素原子で、R14が水素原子でない場合、周期律表第4族の遷移金属化合物としては、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)(インデニル)(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)(インデニル)(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)(インデニル)(3−トリメチルシリルインデニル)ジルコニウムジクロリド(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)(インデニル)(3−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)(インデニル)(3−ベンジルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)(インデニル)(3−ネオペンチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)(インデニル)(3−フェネチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)(インデニル)(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)(インデニル)(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)(インデニル)(3−トリメチルシリルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)(インデニル)(3−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)(インデニル)(3−ベンジルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)(インデニル)(3−ネオペンチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)(インデニル)(3−フェネチルインデニル)ジルコニウムジクロリドなど、及びこれらの化合物におけるジルコニウムをチタン又はハフニウムに置換したものを挙げることができるがこれらに限定されるものではない。また、第4族以外の他の族の金属元素の類似化合物であってもよい。好ましくは周期律表第4族の遷移金属化合物であり、中でもジルコニウムの化合物が好ましい。
本発明で用いる触媒を構成する(B)遷移金属化合物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物としては、比較的低分子量の高純度末端不飽和オレフィン系重合体が得られる点、及び触媒高活性の点でボレート化合物が好ましい。ボレート化合物としては、テトラフェニルホウ酸トリエチルアンモニウム,テトラフェニルホウ酸トリ−n−ブチルアンモニウム,テトラフェニルホウ酸トリメチルアンモニウム,テトラフェニルホウ酸テトラエチルアンモニウム,テトラフェニルホウ酸メチル(トリ−n−ブチル)アンモニウム,テトラフェニルホウ酸ベンジル(トリ−n−ブチル)アンモニウム,テトラフェニルホウ酸ジメチルジフェニルアンモニウム,テトラフェニルホウ酸トリフェニル(メチル)アンモニウム,テトラフェニルホウ酸トリメチルアニリニウム,テトラフェニルホウ酸メチルピリジニウム,テトラフェニルホウ酸ベンジルピリジニウム,テトラフェニルホウ酸メチル(2−シアノピリジニウム),テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリエチルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリ−n−ブチルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリフェニルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸テトラ−n−ブチルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸テトラエチルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ベンジル(トリ−n−ブチル)アンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸メチルジフェニルアンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリフェニル(メチル)アンモニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸メチルアニリニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリメチルアニリニウム,
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸メチルピリジニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ベンジルピリジニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸メチル(2−シアノピリジニウム),テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ベンジル(2−シアノピリジニウム),テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸メチル(4−シアノピリジニウム) ,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリフェニルホスホニウム,テトラキス[ビス(3,5−ジトリフルオロメチル)フェニル]ホウ酸ジメチルアニリニウム,テトラフェニルホウ酸フェロセニウム,テトラフェニルホウ酸銀,テトラフェニルホウ酸トリチル,テトラフェニルホウ酸テトラフェニルポルフィリンマンガン,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリフェニルカルベニウム,テトラキス(パーフルオロフェニル)ホウ酸メチルアニリニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸フェロセニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸(1,1'−ジメチルフェロセニウム),テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸デカメチルフェロセニウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸銀、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリチル,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸リチウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ナトリウム,テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸テトラフェニルポルフィリンマンガン,テトラフルオロホウ酸銀などを挙げることができる。これらは一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。後述する水素と遷移金属化合物とのモル比(水素/遷移金属化合物)が0である場合、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリフェニルカルベニウム及びテトラキス(パーフルオロフェニル)ホウ酸メチルアニリニウムなどが好ましい。
本発明の製造方法で用いる触媒は、上記(A)成分及び(B)成分に加えて(C)成分として有機アルミニウム化合物を用いてもよい。
(C)成分の有機アルミニウム化合物としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリノルマルへキシルアルミニウム、トリノルマルオクチルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、メチルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、ジメチルアルミニウムフルオリド、ジイソブチルアルミニウムヒドリド、ジエチルアルミニウムヒドリド及びエチルアルミニウムセスキクロリドなどが挙げられる。これらの有機アルミニウム化合物は一種用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのうち、本発明においては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリノルマルへキシルアルミニウム及びトリノルマルオクチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウムが好ましく、トリイソブチルアルミニウム、トリノルマルへキシルアルミニウム及びトリノルマルオクチルアルミニウムがより好ましい。
(A)成分の使用量は、通常0.1×10-6〜1.5×10-5mol/L、好ましくは0.15×10-6〜1.3×10-5mol/L、より好ましくは0.2×10-6〜1.2×10-5mol/L、特に好ましくは0.3×10-6〜1.0×10-5mol/Lである。(A)成分の使用量が0.1×10-6mol/L以上であると、触媒活性が十分に発現され、1.5×10-5mol/L以下であると、重合熱を容易に除去することができる。
(A)成分と(B)成分との使用割合(A)/(B)は、モル比で好ましくは10/1〜1/100、より好ましくは2/1〜1/10である。(A)/(B)が10/1〜1/100の範囲にあると、触媒としての効果が得られると共に、単位質量ポリマー当たりの触媒コストを抑えることができる。また、目的とする末端不飽和オレフィン系重合体中にホウ素が多量に存在するおそれがない。
(A)成分と(C)成分との使用割合(A)/(C)は、モル比で好ましくは1/1〜1/10000、より好ましくは1/5〜1/2000、さらに好ましくは1/10〜1/1000である。(C)成分を用いることにより、遷移金属当たりの重合活性を向上させることができる。(A)/(C)が1/1〜1/10000の範囲にあると、(C)成分の添加効果と経済性のバランスが良好であり、また、目的とする末端不飽和オレフィン系重合体中にアルミニウムが多量に存在するおそれがない。
本発明の製造方法においては、上述した(A)成分及び(B)成分、あるいは(A)成分、(B)成分及び(C)成分を用いて予備接触を行うこともできる。予備接触は、(A)成分に、例えば(B)成分を接触させることにより行うことができるが、その方法に特に制限はなく、公知の方法を用いることができる。このような予備接触により触媒活性の向上や、助触媒である(B)成分の使用割合の低減など、触媒コストの低減に効果的である。
本発明に係るポリα−オレフィンは、上記触媒の存在下、重合反応を行うことにより得ることができる。水素と遷移金属化合物とのモル比(水素/遷移金属化合物)は、好ましくは0〜5000の範囲である。末端ビニリデン選択性及び触媒活性を高めるためには、微量の水素の存在下で重合反応を行うことが好ましい。
通常、水素は連鎖移動剤として機能し、重合鎖末端は飽和構造となることが知られている。また、ドーマントの再活性化を行い、触媒活性を高めることができるという機能も有する。微量の水素の触媒性能に与える影響は不明であるが、ある特定の範囲で水素を用いることで、末端ビニリデン選択性が高くかつ高活性を達成することを見出した。水素/遷移金属が0である場合、上述したように(B)遷移金属化合物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物としては、特にテトラキス(パーフルオロフェニル)ホウ酸メチルアニリニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ジメチルアニリニウム及びテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリフェニルカルベニウムなどが好ましい。
水素と遷移金属化合物とのモル比(水素/遷移金属化合物)は、好ましくは200〜4500、より好ましくは300〜4000、最も好ましくは400〜3000である。このモル比が5000以下であると、末端不飽和度の極端に低いポリオレフィン系重合性の生成が抑制され、目的とする末端変性ポリα−オレフィンを得ることができる。
変性ポリα−オレフィンを製造する際の重合方法については特に制限ないが、溶液重合及びバルク重合が好ましい。また、バッチ法及び連続法のどちらの重合方法も適用することができる。溶液重合に用いる溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、ブタン、オクタン及びイソブタンなどの飽和炭化水素系溶媒、シクロヘキサン及びメチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン及びキシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒が挙げられる。
本発明に係るポリα−オレフィンにおける極限粘度[η]、分子量分布(Mw/Mn)、メソペンタッド分率[mmmm]及び融点(Tm)は、下記の方法により制御することができる。
極限粘度[η]の制御は、一般的な重合条件の変更により可能である。極限粘度を増大させるためには、重合温度の低下、重合圧力上昇等によるオレフィンモノマー濃度の増加、遷移金属触媒量の低下の何れか一つ以上の因子によってなされ、極限粘度を低下させるためには、それぞれの制御因子を上記とは逆に設定する。
分子量分布(Mw/Mn)は、通常、使用する触媒によってほぼ決定され、Mw/Mnは1.5〜2.5程度の範囲である。分子量分布を制御するには、重合を多段ステージで行い、各々のステージの生成分子量を変化させればよい。
メソペンタッド分率[mmmm]は、触媒の選択及び重合条件の選定によって制御することができる。低メソペンタッド分率の重合体は、後述する実施例1に記載の触媒のように、置換基種及び置換位置が同一の配位子を有する対称性の高い触媒を用いて製造することができる。置換基種及び置換位置が異なる場合や、一方の配位子のみが置換基を有する場合は、立体規則性がより高い重合体を製造することができる。更に、配位子が架橋基以外の置換基を有さない場合、最も高い立体規則性を有する重合体を製造することができる。
また、重合条件の因子としては、重合温度とオレフィンモノマー濃度が挙げられる。メソペンタッド分率は、重合温度を低下すること、重合圧力を増加することによってオレフィンモノマー濃度を大きくすることにより、増加させることができる。
融点(Tm)は、メソペンタッド分率[mmmm]と、
1.76[mmmm]−25.0≦Tm≦1.76[mmmm]+5.0
の関係を有し、メソペンタッド分率が融点の支配因子である。従って、概ねメソペンタッド分率を制御することによって融点を制御することができる。また、置換基種及び置換位置ガ異なるか、一方の配位子のみが置換基を有する触媒を用いた場合は、2,1−挿入や1,3−挿入のような異種結合を生成すること、更に多段重合により立体規則性を変化させ、立体規則性分布を拡大させることが可能であることから、これらの制御因子により、同一の立体規則性で融点を制御することができる。
上記ポリα−オレフィンとSi−H基を有する珪素化合物との反応によって生成した残基としては、以下の(I)又は(II)が挙げられる。
(I)一般式[I]で表される珪素化合物残基
Figure 2008133320
上記一般式[I]において、R1は炭素数1〜12の1価炭化水素基を示し、例えば、メチル基、エチル基及びイソプロピル基などが挙げられる。R1が複数ある場合、複数のR1は同一でも異なっていてもよい。Lは、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基及びアミノオキシ基より選ばれる加水分解性基を示す。ハロゲン原子としては、塩素原子、フッ素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基及びイソプロポキシ基などが挙げられる。アシルオキシ基としては、アセトキシ基及びベンゾイルオキシ基などが挙げられる。Lが複数ある場合、複数のLは同一でも異なっていてもよい。aは0、1又は2であり、0又は1が好ましい。−Siはポリα−オレフィンとの結合部位である。
上記一般式[I]で表される珪素化合物残基は、一般式[III]で表される珪素化合物(III)の残基である。
Figure 2008133320
(式中、R1、L及びaは上記と同じである。)
上記一般式[III]で表される珪素化合物としては、ハロゲン化シラン類(トリクロロシラン、メチルジクロロシラン及びジメチルクロロシランなど)、アルコキシシラン類(トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリイソプロポキシシラン、トリノルマルへキシルシラン、トリノルマルオクチルシラン、メチルジメトキシシラン、エチルジエトキシシラン、フェニルジメトキシシラン、フェニルジエトキシシラン及びビス(メチルエチルケトキシメート)メチルシランなど)、アシルオキシシラン類(トリアセトキシシラン及びメチルジアセトキシシランなど)、ケトキシメートシラン類(トリス(アセトキシメート)シラン、ビス(ジメチルケトキシメート)、メチルシラン及びビス(シクロヘキシルケトキシメート)メチルシランなど)などが挙げられる。このうち、特にアルコキシシラン類が好ましい。
(II)以下の(a)〜(c)を満足するポリシロキサン残基
(a)一般式(A)で表されるシロキサン末端(Aユニット)又は一般式(B)で表されるシロキサン主鎖(Bユニット)、あるいは両者の構造を有する。
(b)ポリシロキサン分子主鎖に、一般式(C)で表されるシロキサンの繰り返し単位(Cユニット)を有する。
Figure 2008133320
(式中、R2〜R6は、それぞれ独立に非置換又は置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基を示す。*−Siはポリα−オレフィンとの結合部位を示す。)
(c)Aユニットの数は0〜2個/分子であり、Bユニットの数は0〜10個/分子であり、AユニットとBユニットは同時に0とはならない。Aユニット、Bユニット及びCユニットの合計が一分子当り5〜1500個、好ましくは5〜200個、より好ましくは10〜150個であり、ポリα−オレフィンとの結合部位以外のポリシロキサン末端はR7又はOR8(R7及びR8は、それぞれ独立に非置換又は置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基を示す。)である。
2〜R8で示される非置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、イソプロピル基及びフェニル基などが挙げられる。また、置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基としては、これらの基を、水素原子、アルコキシ基又はアミノ基などで置換したものが挙げられる。
ここで、上記Aユニットは、反応したシロキサン分子末端に相当する基であり、上記ユニットBは、反応したシロキサン分子の主鎖に存在する基である。上記Aユニット、Bユニット及びCユニットの個数は整数である。但し、上記(a)〜(c)を満足するポリシロキサン残基が分子量分布を有する場合、上記Aユニット、Bユニット及びCユニットの個数は平均値として表されるために正の数となる。以下のDユニット及びEユニットにおいても同様である。
上記(II)のポリシロキサン残基は、後述する(d)〜(f)を満足するポリシロキサン(IV)由来の残基である。
このポリシロキサン(IV)としては、片末端ヒドリドポリジメチルシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端シラノール基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端シラノール基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン及び分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体などが挙げられる。
ポリシロキサン残基は、末端変性ポリα−オレフィンの使用目的応じて適宜選定される。末端変性ポリα−オレフィンを、樹脂に潤滑性や耐摩耗性を付与する用途に供する場合は、片末端ヒドリドポリジメチルシロキサン残基が好ましいく、加えて更に溶融特性や、柔軟性及び耐衝撃性などの機械物性、ガス透過性を樹脂に付与する場合は、2〜10個のヒドリド結合残基を有するポリシロキサン残基が好ましい。また、末端変性ポリα−オレフィンを無機フィラーの処理に用いる場合は、アルコキシ基を含有するポリシロキサン残基が好ましい。
本発明の末端変性ポリα−オレフィンの製造方法は、遷移金属化合物を含む触媒の存在下、以下の(4)〜(7)を満足するポリα−オレフィンと、下記(III)及び(IV)から選ばれる一種以上の珪素化合物をハイドロシリレーション反応させることを特徴とする。
(4)炭素数3〜28のα−オレフィンの一種以上の重合、あるいは炭素数3〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上とエチレンとの共重合により得られる。
(5)メソペンタッド分率[mmmm]が30〜80モル%の範囲にある。
(6)末端不飽和基としてビニリデン基を一分子当たり0.5〜1.0個を有する。
(7)デカリン中、135℃において測定した極限粘度[η]が0.01〜2.5dl/gの範囲にある。
(III)一般式[III]で表される珪素化合物。
Figure 2008133320
(式中、R1は炭素数1〜12の1価炭化水素基、Lは、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基及びアミノオキシ基より選ばれる加水分解性基を示し、aは0、1又は2である。)
(IV)以下の(d)〜(f)を満足するポリシロキサン
(d)一般式(D)で表されるシロキサン末端(Dユニット)又は一般式(E)で表されるシロキサン主鎖(Eユニット)、あるいは両者の構造を有する。
(e)ポリシロキサン分子主鎖に、一般式(C)で表されるシロキサンの繰り返し単位(Cユニット)を有する。
Figure 2008133320
(式中、R2〜R6は、それぞれ独立に非置換又は置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基を示す。)
(f)Dユニットの数は0〜2個/分子であり、Eユニットの数は0〜10個/分子であり、DユニットとEユニットは同時に0とはならない。Dユニット、Eユニット及びCユニットの合計が一分子当り5〜1500個、好ましくは5〜200個、より好ましくは10〜150個であり、ポリシロキサン末端はR7又はOR8(R7及びR8は、それぞれ独立に非置換又は置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基を示す。)である。
上記(4)、(5)及び(7)については、上記末端変性ポリα−オレフィンにおいて説明した(1)、(2)及び(3)と同じである。
上記(6)において、末端ビニリデン基の個数は、常法に従った1H−NMRの測定により求められる。1H−NMR測定から得られたδ4.8〜4.6(2H)に出現するビニリデン基に基づいて、定法によりビニリデン基の含有量(C)(モル%)を算出する。更にゲルパーミエイションクロマトグラフィ(GPC)より求めた数平均分子量(Mn)とモノマー分子量(M)から、次式によって一分子当たりビニリデン基の個数を算出する。
一分子当たりの末端ビニリデン基(個)=(Mn/M)×(C/100)
数平均分子量(Mn)はポリスチレン換算分子量を対応するポリマーの分子量に換算するため、Mark-Houwink-桜田の式の定数K及びαを用いてUniversal Calibration法により求めた。具体的には「「サイズ排除クロマトグラフィー」森定雄著、P67〜69、1992年、共立出版」に記載の方法によって決定した。なお、K及びαは、「「Polymer Handbook」 John Wiley&Sons, Inc.」に記載されている。また、新たに算出する絶対分子量に対する極限粘度の関係から定法によって決定することができる。
本発明で用いるポリα−オレフィンにおいて、一分子当たりのビニリデン基の個数は、好ましくは0.6〜1.0個、更に好ましくは0.7〜1.0個、最も好ましくは0.8〜1.0個である。一分子当たりの末端ビニリデン基の個数が0.5個以上であると、ポリα−オレフィンの末端の変性を容易に行うことができる。
本発明の末端変性ポリα−オレフィンの製造方法で用いるポリα−オレフィンの製造方法は、上記末端変性ポリα−オレフィンにおいて説明したとおりである。
本発明の末端変性ポリα−オレフィンの製造方法で用いるポリα−オレフィンが、プロピレンホモポリマー、あるいはプロピレン90質量%以上と、エチレン及び炭素数4〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上10質量%以下との共重合体(プロピレン系重合体)である場合、上記(4)〜(7)に加えて、末端変性ポリα−オレフィンにおいて説明した(8)を満足することが好ましく、上述した(9)〜(12)も満足することがより好ましい。また、本発明の製造方法で用いるポリα−オレフィンが、1−ブテンホモポリマー、あるいは1−ブテン90質量%以上と、エチレン、プロピレン及び炭素数5〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上10質量%との共重合体(1−ブテン系重合体)である場合、上記(4)〜(7)に加えて、末端変性ポリα−オレフィンにおいて説明した(13)及び(14)を満足することが好ましい。
本発明の末端変性ポリα−オレフィンの製造方法で用いる珪素化合物(III)及びポリシロキサン(IV)については、上述した珪素化合物残基において例示したとおりである。珪素化合物(III)及びポリシロキサン(IV)は、一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの珪素化合物及びポリシロキサンの使用量は、珪素化合物(III)及び/又はポリシロキサン(IV)のSi−H結合1個当たり、ポリα−オレフィンの末端不飽和基数が、通常0.01〜5個程度、好ましくは0.05〜3個となる量である。
ハイドロシリレーション反応においては、遷移金属錯体の触媒を使用する。この触媒としては、周期律表第8〜10族の遷移金属錯体が好ましく、例えば、白金錯体、ロジウム錯体、コバルト錯体、パラジウム錯体及びニッケル錯体などが挙げられる。本発明においては、塩化白金酸及び白金オレフィン錯体などの白金錯体が好ましい。
触媒の使用量は、ポリα−オレフィンに対して、金属単位として通常0.1〜1000質量ppm程度、好ましくは1〜500質量ppm、特に好ましくは20〜200質量ppmである。
ハイドロシリレーション反応は、溶融状態で行ってもよく、溶液状態で行ってもよい(以下、それぞれ「溶融反応」及び「溶液反応」と称することがある。)。溶融反応の場合、反応温度は、ポリα−オレフィンの溶融温度以上とすることを要し、通常50〜150℃程度、好ましくは60〜140℃である。溶液反応の場合、反応温度は、通常−30〜150℃程度、好ましくは30〜140℃である。反応時間は、1分〜20時間程度である。ハイドロシリレーション反応は、通常、常圧において行うが、加圧下で行ってもよい。
上記溶融反応には、典型的な加工処理装置(例えば押出機、バッチミキサー及びホットプレスなど)を用いることができる。反応は回分式で行っても連続式で行ってもよい。この溶融反応は、ポリα−オレフィンの溶融相で行う。この場合、ポリα−オレフィンと珪素化合物と触媒である遷移金属錯体は、反応前に混合してもよく、反応器に逐次的に添加してもよい。
上記溶液反応においては、反応装置に特に制限はないが、例えば、回分式又は連続式の攪拌装置を有する槽型反応基などを使用することができる。溶液反応において用いる反応溶媒としては、炭化水素溶媒が、エーテルなどが挙げられる。炭化水素溶媒としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン及びデカンなどの飽和脂肪族炭化水素、シクロヘキサン及びメチルシクロヘキサンなどの飽和脂環式炭化水素、ベンゼン、トルエン及びキシレンなどの芳香族炭化水素などが挙げられる。溶媒としては、炭化水素溶媒が好ましく、より好ましくは飽和脂肪族炭化水素及び飽和脂環式炭化水素である。
溶媒の使用量は、ポリα−オレフィンと珪素化合物が溶解している状態である量であればよく、特に制限ないが、通常、ポリα−オレフィンと珪素化合物の合計の濃度を5〜50質量%とするであり、好ましくは10〜40質量%とする量である。
本発明は、上記末端変性ポリα−オレフィンと、他の樹脂及び無機フィラーから選ばれる一種以上を含む組成物をも提供する。
上記他の樹脂としては、ポリオレフィン、ポリシロキサン、石油樹脂、ポリスチレン及び縮合系ポリマー(ポリアミド、ポリエステルなど)が挙げられる。ポリオレフィンとしては、ポリエチレン(高密度ポリエチレン(HDPE)及び高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)など)、エチレン/α−オレフィン共重合体(エチレン/プロピレン共重合体及びエチレン/プロピレン/ジエン共重合体などのポリオレフィン系ゴム、エチレン/ブテン共重合体、エチレン/へキセン共重合体及びエチレン/オクテン共重合体などの直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)など)、エチレン/極性モノマー共重合体(エチレン/酢酸ビニル共重合体及びそのケン化物、エチレン/アクリル酸共重合体、エチレン/メチルメタアクリレート共重合体及びエチレン/グリシジルメタクリレート共重合体など)、ポリプロピレン(アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン、アタクチックポリプロピレン及び立体規則性[mmmm]が30〜85モル%の低中アイソタクチックポリプロピレンなど)、プロピレン共重合体(エチレン、ブテン、へキセン及びオクテン等を共重合成分とした共重合ポリプロピレン)、ポリブテン(アイソタクチックポリブテン及び立体規則性[mmmm]が30〜90%の低中アイソタクチックポリブテンなど)及び炭素数16〜28のα−オレフィンを原料とした高級ポリα−オレフィンなどが挙げられる。これらは一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。本発明においては、ポリプロピレン及びポリブテンが好ましい。
無機フィラーとしては、シリカ、アルミナ、ガラス、石英、カオリン、マイカ、タルク、クレイ、水和アルミナ、ウォラストナイト、鉄粉、チタン酸カリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、炭化珪素、窒化珪素、炭酸カルシウム、カーボンブラック、硫酸バリウム及びホウ素化合物などが挙げられる。本発明においては、シリカ、アルミナ、ガラス、石英、カオリン、マイカ、タルク及びクレイが好ましい。
本発明に組成物には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防曇剤などの各種樹脂添加剤、シラノール縮合反応触媒等の触媒、プロセスオイルなどを含有しても良い。
本発明の組成物には、(1)樹脂と末端変性ポリα−オレフィンとの組み合わせ、(2)無機フィラーと末端変性ポリα−オレフィンとの組み合わせ、(3)樹脂と無機フィラーと末端変性ポリα−オレフィンとの組み合わせがある。上記(1)の場合、末端変性ポリα−オレフィンの配合量は、樹脂100質量部に対して、通常0.1〜50質量部程度、好ましくは0.5〜40質量部である。末端変性ポリα−オレフィンの配合量が0.1質量部以上であると改質効果が得られ、また、50質量部以下であると樹脂成分の持つ物性の低下が抑制される。
上記(2)の場合、末端変性ポリα−オレフィンの配合量は、無機フィラー100質量部に対して、通常0.01〜5000質量部程度、好ましくは0.1〜1000質量部である。末端変性ポリα−オレフィンの配合量が0.01以上であると改質効果が得られ、また、5000質量部以下であると表面処理に関与しない末端変性ポリα−オレフィンが過剰となるおそれがないので、物性が良好となる。末端変性ポリα−オレフィンを無機フィラー表面処理に使用する場合、末端変性ポリα−オレフィンの配合量は、無機フィラー100質量部に対して0.05〜10質量部とすることが好ましい。また、マスターバッチの場合、末端変性ポリα−オレフィンの配合量は、無機フィラー100質量部に対して5〜400質量部とすることが好ましい。
上記(3)の場合、樹脂100質量部に対して、末端変性ポリα−オレフィンと無機フィラーとの混合物(無機フィラー100質量部と末端変性ポリα−オレフィン0.01〜5000質量部の混合物)0.5〜100質量部配合するのがよい。この配合量が0.5質量部以上であると末端変性ポリα−オレフィンや無機フィラーの効果が十分に発現され、また、100質量部以下であると機械的物性が低下するおそれがない。
上記無機フィラーとしては表面処理したものも用いることができる。表面処理には、湿式法及び乾式法がある。湿式法は、末端変性ポリα−オレフィンの希薄溶液でスラリー化するか、直接浸漬することにより表面処理を行う方法である。湿式法は、無機フィラーの表面を均一に処理することができる方法であり、精度の高い処理が可能である。
乾式法は、攪拌機によって高速攪拌している無機フィラーに、末端変性ポリα−オレフィンそのものあるいはその溶液を均一に分散させて処理する方法である。乾式法は、均一な処理が難しいという問題はあるものの、多量のフィラーを短時間に処理できることから工業的に有効な方法である。
本発明の末端変性ポリα−オレフィンを、ポリマーなどの有機材料へ添加するための、作業性に優れ工業的に有用な方法としては、インテグラルブレンド法及びマスターバッチ法などが挙げられる。インテグラルブレンド法は、無機フィラーとポリマーを混合する際に末端変性ポリα−オレフィンを添加する方法である。マスターバッチ法は、少量の有機材料に末端変性ポリα−オレフィンを混合してマスターバッチとし、これを用いて複合材料を製造する方法である。
本発明の末端ポリα−オレフィンは、末端の種類によって以下の(I)〜(III)の効果を有する。
(I)ポリジメチルシロキサン連鎖を末端に付加したポリα−オレフィンと、ポリオレフィンとの組成物又はポリオレフィン/ポリジメチルシロキサンとの組成物は、耐ブリード性に優れ、成形時に金型剥離性や溶融流動性が良好で、成形体は表面潤滑性、耐衝撃性、柔軟性及び応力緩和が良好で、燃焼性が改良されるため、難燃性やノンドリップ性が良好で、気体透過性も良好である。
(II)末端にアルコキシ基を有するポリα−オレフィンで処理した無機フィラーは、分散性、界面接着性に優れ、この無機フィラーを樹脂に添加することにより、機械強度の向上を図ることができるので、曲げ強度、圧縮強度、引張強度及び引裂き強度が向上し、成形体の表面外観も向上する。
(III)アルコキシ基を有する変性ポリα−オレフィン及びこの変性ポリα−オレフィンとアルコキシ基やシラノール基を複数個有する多官能性シロキサンとの反応によって生成した架橋体は、接着剤、シーラント及びポッティング剤等の成分として好適である。
上記(I)〜(III)においてシラノール縮合反応を伴う場合は、シラノール縮合反応触媒を用いることができる。このシラノール縮合触媒の具体例としては、チタン酸エステル類(テトラブチルチタネート及びテトラプロピルチタネート等)、錫カルボン酸塩類(ジブチル錫ジウラレート、ジブチル錫マレエート、ジブチル錫ジアセテート、オクチル酸錫及びナフテン酸錫等)、有機アルミニウム化合物類(アルミニウムトリスアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルアセトアセテート及びジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート等)、キレート化合物類(ジルコニウムテトラアセチルアセトナート及びチタンテトラアセチルアセトナート等)、アミン系化合物(ブチルアミン、オクチルアミン、ラウリルアミン、ジブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、キシリレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、モルホリン、N−メチルモルホリン、2−エチル−4−メチルイミダゾール及び1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)等)、これらのアミン系化合物とカルボン酸等との塩、過剰のポリアミンと多塩基酸とから得られる低分子量ポリアミド樹脂(過剰のポリアミンとエポキシ化合物との反応生成物等)及びアミノ基を有するシランカップリング剤(γ−アミノプロピルトリメトキシシラン及びN−(β−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン等)などを挙げることができる。これらのシラノール縮合触媒は、一種を単独で使用してもよく、二種以上を併用してもよい。
上記シラノール縮合触媒の使用量は、末端変性ポリα−オレフィン100質量部に対して、通常0.1〜20質量部程度、好ましくは、0.3〜10質量部である。シラノール縮合触媒の使用量が0.1質量部以上であると、とシラノール縮合反応が促進され、一方、10質量部以下であると、シラノール縮合反応の局部的進行が抑制されるため、発熱や発泡が抑制される。このため反応の均一性が維持される。また、硬化を伴う場合であってもポットライフが短すぎることがなく適度のものとなるので、作業性が確保される。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
製造例1(プロピレンホモポリマーの製造)
(1)錯体の合成:
(a)(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(インデン)の合成
窒素気流下、1Lの三つ口フラスコにTHF(テトラヒドロフラン)50mlとMg2.5g(41mmol)を加えた。ここに1,2−ジブロモエタン0.1mlを加えて攪拌し、Mgを活性化した。30分間攪拌した後、溶媒を抜き出し、新たにTHF50mlを添加した。ここに2−ブロモインデン5.0g(25.6mmol)のTHF(200ml)溶液を2時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で2時間攪拌した後、−78℃に冷却し、ジクロロジメチルシラン3.1ml(25.6mmol)のTHF(100ml)溶液を1時間かけて滴下した。15時間攪拌した後、溶媒を留去した。残渣をヘキサン200mlで抽出した後、溶媒を留去することにより、2−クロロメチルシリルインデンを6.6g(24.2mmol)得た(収率94%)。窒素気流下、1Lの三つ口フラスコにTHF400mlと2−クロロメチルシリルインデン8gを加え−78℃に冷却した。ここへLiN(トリメチルシリル)2のTHF溶液(1.0mol/L)を38.5ml(38.5mmol)滴下した。室温で15時間攪拌した後溶媒を留去し、ヘキサン300mlで抽出した。溶媒を留去することにより(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(インデン)2.2g(6.4mmol)得た(収率33.4%)。
1H−NMR(90MHz、THF−d8)による測定の結果は、以下のとおりである。
δ:-0.69,0.73(12H,ジメチルシリレン),3.66(4H,-CH2-),7.17(8H,Ar-H)
(b)(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロライドの合成
シュレンク瓶に(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(インデン)のリチウム塩3.0g(6.97mmol)をTHF50mlに溶解し−78℃に冷却した。ヨードメチルトリメチルシラン2.1ml(14.2mmol)をゆっくりと滴下し室温で12時間撹拌した。
溶媒を留去し、エーテル50mlを加えて飽和塩化アンモニウム溶液で洗浄した。分液後、有機相を乾燥し溶媒を除去して(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデン)3.04g(5.88mmol)を得た(収率84%)。
次に、窒素気流下においてシュレンク瓶に上記で得られた(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデン)3.04g(5.88mmol)とエーテル50mlを入れた。−78℃に冷却し、n−BuLiのヘキサン溶液(1.54mol/L、7.6ml(1.7mmol))を滴下した。室温に上げ12時間撹拌後、エーテルを留去した。得られた固体をヘキサン40mlで洗浄することによりリチウム塩をエーテル付加体として3.06g(5.07mmol)を得た(収率73%)。
1H−NMR(90MHz、THF−d8)による測定の結果は、以下のとおりである。
δ:0.04(s,18H,トリメチルシリル),0.48(s,12H,ジメチルシリレン),1.10(t,6H,メチル),2.59(s,4H,メチレン),3.38(q,4H,メチレン),6.2-7.7(m,8H,Ar-H)
窒素気流下で、上記で得られたリチウム塩をトルエン50mlに溶解した。−78℃に冷却し、ここへ予め−78℃に冷却した四塩化ジルコニウム1.2g(5.1mmol)のトルエン(20ml)懸濁液を滴下した。滴下後、室温で6時間撹拌した。その反応溶液の溶媒を留去した。得られた残渣をジクロロメタンにより再結晶化することにより、(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル) ジルコニウムジクロライド0.9g(1.33mmol)を得た(収率26%)。
1H−NMR(90MHz、CDCl3)による測定の結果は、以下のとおりである。
δ:0.0(s,18H,トリメチルシリル),1.02,1.12(s,12H,ジメチルシリレン),2.51(dd,4H,メチレン),7.1-7.6(m,8H,Ar-H)
(2)プロピレンの重合:
加熱乾燥した内容積1.4Lのステンレス鋼製オートクレーブに、乾燥ヘプタン0.4L、メチルアルミノキサン20mmolのトルエン溶液10mlを加え、50℃に制御しながら10分間、攪拌した。更に上記(1)で調製した遷移金属化合物錯体の(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロライドの20マイクロモルのヘプタンスラリー5mlを投入した。
次に、攪拌しながら温度を90℃に昇温し、全圧で0.1MPaまでプロピレンガスを導入した。重合反応中、圧力が一定になるように調圧器によりプロピレンガスを供給して120分間重合し、その後冷却し、未反応プロピレンを脱圧により除去し、内容物を取り出した。内容物は12mol/L塩酸5体積%を含む多量のメタノールに投入し、脱灰洗浄した。デカンテーション法によりポリプロピレンを回収し、更にメタノールで3回洗浄してポリプロピレンを回収した。風乾後、更に80℃で8時間減圧乾燥を行うことによってポリプロピレン75.3gを得た。
得られたポリプロピレンについて、下記の方法により物性を測定した。
(1)極限粘度[η]
極限粘度[η]は、135℃のデカリン中、ウベローデ型粘度計で還元粘度(ηSP/c)を測定し、下記一般式(ハギンスの式)を用いて算出した。
ηSP/c=[η]+K[η]2
ηSP/c(dl/g):還元粘度
[η](dl/g):極限粘度
c(g/dl):ポリマー濃度
K=0.35(ハギンス定数)
(2)分子量の測定
下記のゲルパーミエイションクロマトグラフィ(GPC)装置により、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)測定し、分子量分布(Mw/Mn)を求めた。重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)は、ポリスチレン換算分子量を対応するポリマーの分子量に換算するため、Mark-Houwink-桜田の式の定数K及びαを用いてUniversal Calibration法により求めた。具体的には「「サイズ排除クロマトグラフィー」森定雄著、P67〜69、1992年、共立出版」に記載の方法によって決定した。なお、K及びαは、「「Polymer Handbook」 John Wiley&Sons, Inc.」に記載されている。
GPC測定装置
検出器 :液体クロマトグラフィー用RI検出器 ウオーターズ 150C
カラム :TOSO GMHHR−H(S)HT
測定条件
溶媒 :1,2,4−トリクロロベンゼン
測定温度 :145℃
流速 :1.0ml/分
試料濃度 :0.3質量%
(3)一分子当たりの末端ビニリデン基含有量
上述した方法により算出した。
(4)立体規則性
上述した方法により測定した。
(5)融点(Tm)
上述したDSC測定により求めた。
極限粘度[η]は0.11dl/g、重量平均分子量(Mw)は9720、分子量分布(Mw/Mn)は1.89であった。また1H−NMRから、末端はビニリデン不飽和構造のみであり、これらから求めた末端ビニリデン基は0.99個/分子であった。
また、立体規則性及び融点は以下のとおりであった。
[mmmm]=32.5モル%
[rmrm]=3.2モル%
[rrrr]/{1−[mmmm]}=0.035
[mm][rr]/[mr][mr]=1.10
融点(Tm)=52℃
製造例2(プロピレンホモポリマーの製造)
加熱乾燥した内容積1.4Lのステンレス鋼製オートクレーブに、乾燥ヘプタン0.4L、トリイソブチルアルミニウム0.5mmolのヘプタン溶液1ml、メチルアニリニウムテトラキス(パーフルオロフェニル)ボレート1.5マイクロモルのヘプタンスラリー2mlを加え、50℃に制御しながら10分間、攪拌した。更に製造例1(1)で調製した遷移金属化合物錯体の(1,2’−ジメチルシリレン)(2,1’−ジメチルシリレン)−ビス(3−トリメチルシリルメチルインデニル)ジルコニウムジクロライドの0.5マイクロモルのヘプタンスラリー2mlを投入した。
次に、攪拌しながら温度を70℃に昇温し、全圧で0.8MPaまでプロピレンガスを導入した。
重合反応中、圧力が一定になるように調圧器によりプロピレンガスを供給して120分間重合し、その後、冷却し、未反応プロピレンを脱圧により除去し、内容物を取り出した。内容物は風乾後、更に80℃で8時間減圧乾燥を行うことによってポリプロピレン123gを得た。
得られたポリプロピレンについて、上記の方法により物性を測定した。評価結果は以下のとおりである。
[mmmm]=43.6モル%
[rmrm]=3.0モル%
[rrrr]/{1−[mmmm]}=0.037
[mm][rr]/[mr][mr]=1.37
融点(Tm)=71℃
重量分子量(Mw)=116000
極限粘度[η]=0.85dl/g
分子量分布(Mw/Mn)=2.08
末端ビニリデン基=1.0個/分子
実施例1
攪拌装置付き200mlのナス型フラスコに、製造例1で得られたポリプロピレン20g、及び溶媒としてシクロヘキサン100mlを投入し、攪拌しながら溶解した。これにメチルヒドリドシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体(Gelest Inc.製、HMS−071)11.1gを投入し、均一に攪拌した後、触媒としてジビニルテトラメチルジシロキサン/白金錯体のキシレン溶液(2.1〜2.4質量%白金含有)0.05mlを投入し、40℃で5時間反応させた。反応終了後、減圧蒸留により溶媒を除去し、アセトン洗浄を十分に行い、固体成分を乾燥して、変性ポリプロピレン27.6gを得た。
GPC測定の結果、重量平均分子量(Mw)は49980、分子量分布(Mw/Mn)は4.6であった。変性ポリプロピレンの末端ビニリデンを評価するために、赤外線吸収スペクトルを測定したところ、888cm-1の吸収は存在せず、末端ビニリデンは消失した。分子量の増大結果と合わせてポリプロピレンの末端ビニリデン末端にハイドロシリレーション反応によりブロック的にシロキサン連鎖が結合したことが明らかとなった。
実施例2
実施例1において、珪素化合物としてメチルジメトキシシラン1gを用い、同様にして反応した。反応終了後、減圧蒸留より溶媒、未反応珪素化合物を除去した。その結果、20.4gの変性ポリプロピレンを得た。
実施例1と同様に、変性ポリプロピレンには末端ビニリデン不飽和基は存在せず、重量平均分子量(Mw)は11200であった。
実施例3
攪拌装置付き200mlのナスフラスコに、製造例2で得られたポリプロピレン20g、及び溶媒としてシクロヘキサン100mlを投入し、攪拌しながら溶解した。これにメチルヒドリドシロキサン−ジメチルシロキサン共重合体(Gelest Inc.製、HMS−071)10.2gを投入し、均一に攪拌した後、触媒としてジビニルテトラメチルジシロキサン/白金錯体のキシレン溶液(2.1〜2.4質量%白金含有)0.05mlを投入し、40℃で5時間反応させた。反応終了後、減圧蒸留により溶媒を除去し、アセトン洗浄を十分に行い、固体成分を乾燥して、変性ポリプロピレン29.5gを得た。
本発明の末端変性ポリα−オレフィンは、溶融状態でのフィラーの表面処理に加え、溶液又はエマルジョン状態でフィラーを表面処理することができる。また、本発明のポリα−オレフィンは、各種用途、例えば、改質剤、無機材料の表面処理剤及び無機フィラー処理剤などとして有用である。

Claims (11)

  1. 以下の(1)〜(3)を満足するポリα−オレフィンの末端に、該ポリα−オレフィンとSi−H基を有する珪素化合物との反応によって生成した残基を有することを特徴とする末端変性ポリα−オレフィン。
    (1)炭素数3〜28のα−オレフィンの一種以上の重合、あるいは炭素数3〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上とエチレンとの共重合により得られる。
    (2)メソペンタッド分率[mmmm]が30〜80モル%の範囲にある。
    (3)デカリン中、135℃において測定した極限粘度[η]が0.01〜2.5dl/gの範囲にある。
  2. Si−Hを有する珪素化合物との反応によって生じた残基が、下記(I)又は(II)
    である請求項1記載の末端変性ポリα−オレフィン。
    (I)一般式[I]で表される珪素化合物残基。
    Figure 2008133320
    (式中、R1は炭素数1〜12の1価炭化水素基、Lは、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基及びアミノオキシ基より選ばれる加水分解性基を示す。R1又はLが複数ある場合、複数のR1及び複数のLは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。aは0、1又は2である。−Siはポリα−オレフィンとの結合部位である。)
    (II)以下の(a)〜(c)を満足するポリシロキサン残基
    (a)一般式(A)で表されるシロキサン末端(Aユニット)又は一般式(B)で表されるシロキサン主鎖(Bユニット)、あるいは両者の構造を有する。
    (b)ポリシロキサン分子主鎖に、一般式(C)で表されるシロキサンの繰り返し単位(Cユニット)を有する。
    Figure 2008133320
    (式中、R2〜R6は、それぞれ独立に非置換又は置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基を示す。*−Siはポリα−オレフィンとの結合部位を示す。)
    (c)Aユニットの数は0〜2個/分子であり、Bユニットの数は0〜10個/分子であり、AユニットとBユニットは同時に0とはならない。Aユニット、Bユニット及びCユニットの合計が一分子当り5〜1500個であり、ポリα−オレフィンとの結合部位以外のポリシロキサン末端はR7又はOR8(R7及びR8は、それぞれ独立に非置換又は置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基を示す。)である。
  3. ポリα−オレフィンが、プロピレンホモポリマー、あるいはプロピレン90質量%以上と、エチレン及び炭素数4〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上10質量%以下との共重合体である請求項1又は2記載の末端変性ポリα−オレフィン。
  4. ポリα−オレフィンが、1−ブテンホモポリマー、あるいは1−ブテン90質量%以上と、エチレン、プロピレン及び炭素数5〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上10質量%以下との共重合体である請求項1又は2記載の末端変性ポリα−オレフィン。
  5. ポリα−オレフィンが、(A)一般式[II]で表される遷移金属化合物と(B)遷移金属化合物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物を含む触媒の存在下、炭素数3〜28のα−オレフィン一種以上の重合、あるいは炭素数3〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上とエチレンとの共重合により得られたものである請求項1〜4のいずれかに記載の末端変性ポリα−オレフィン。
    Figure 2008133320
    〔式中、Mは周期律表第3〜10族の金属元素を示し、E1及びE2はそれぞれシクロペンタジエニル基,置換シクロペンタジエニル基,インデニル基,置換インデニル基,ヘテロシクロペンタジエニル基,置換ヘテロシクロペンタジエニル基,アミド基,ホスフィン基,炭化水素基及び珪素含有基の中から選ばれた配位子を示し、A1及びA2を介して架橋構造を形成している。E1及びE2は互いに同一でも異なっていてもよく、また、E1及びE2のうちの少なくとも一つは、シクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基、インデニル基又は置換インデニル基である。Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、複数のXは同じでも異なっていてもよく、他のX,E1,E2又はYと架橋していてもよい。Yはルイス塩基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異なっていてもよく、他のY,E1,E2又はXと架橋していてもよい。A1及びA2は二つの配位子を結合する二価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO2−、−Se−、−NR−、−PR−、−P(O)R−、−BR−又は−AlR−を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基又は炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基を示し、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示し、rは0〜3の整数を示す。〕
  6. 遷移金属化合物を含む触媒の存在下、以下の(4)〜(7)を満足するポリα−オレフィンと、下記(III)及び(IV)から選ばれる一種以上の珪素化合物をハイドロシリレーション反応させることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の末端変性ポリα−オレフィンの製造方法。
    (4)炭素数3〜28のα−オレフィンの一種以上の重合、あるいは炭素数3〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上とエチレンとの共重合により得られる。
    (5)メソペンタッド分率[mmmm]が30〜80モル%の範囲にある。
    (6)末端不飽和基としてビニリデン基を一分子当たり0.5〜1.0個を有する。
    (7)デカリン中、135℃において測定した極限粘度[η]が0.01〜2.5dl/gの範囲にある。
    (III)一般式[III]で表される珪素化合物。
    Figure 2008133320
    (式中、R1は炭素数1〜12の1価炭化水素基、Lは、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミド基、酸アミド基及びアミノオキシ基より選ばれる加水分解性基を示す。R1又はLが複数ある場合、複数のR1及び複数のLは、それぞれ同一でも異なっていてもよい。aは0、1又は2である。)
    (IV)以下の(d)〜(f)を満足するポリシロキサン
    (d)一般式(D)で表されるシロキサン末端(Dユニット)又は一般式(E)で表されるシロキサン主鎖(Eユニット)、あるいは両者の構造を有する。
    (e)ポリシロキサン分子主鎖に、一般式(C)で表されるシロキサンの繰り返し単位(Cユニット)を有する。
    Figure 2008133320
    (式中、R2〜R6は、それぞれ独立に非置換又は置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基を示す。)
    (f)Dユニットの数は0〜2個/分子であり、Eユニットの数は0〜10個/分子であり、DユニットとEユニットは同時に0とはならない。Dユニット、Eユニット及びCユニットの合計が一分子当り5〜1500個であり、ポリシロキサン末端はR7又はOR8(R7及びR8は、それぞれ独立に非置換又は置換の炭素数1〜12の1価の炭化水素基を示す。)である。
  7. ポリα−オレフィンが、(A)一般式[II]で表される遷移金属化合物と(B)遷移金属化合物と反応してイオン性の錯体を形成しうる化合物を含む触媒の存在下、炭素数3〜28のα−オレフィン一種以上の重合、あるいは炭素数3〜28のα−オレフィンから選ばれる一種以上とエチレンとの共重合により得られたものである請求項6記載の末端変性ポリα−オレフィンの製造方法。
    Figure 2008133320
    〔式中、Mは周期律表第3〜10族の金属元素を示し、E1及びE2はそれぞれシクロペンタジエニル基,置換シクロペンタジエニル基,インデニル基,置換インデニル基,ヘテロシクロペンタジエニル基,置換ヘテロシクロペンタジエニル基,アミド基,ホスフィン基,炭化水素基及び珪素含有基の中から選ばれた配位子を示し、A1及びA2を介して架橋構造を形成している。E1及びE2は互いに同一でも異なっていてもよく、また、E1及びE2のうちの少なくとも一つは、シクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基、インデニル基又は置換インデニル基である。Xはσ結合性の配位子を示し、Xが複数ある場合、複数のXは同じでも異なっていてもよく、他のX,E1,E2又はYと架橋していてもよい。Yはルイス塩基を示し、Yが複数ある場合、複数のYは同じでも異なっていてもよく、他のY,E1,E2又はXと架橋していてもよい。A1及びA2は二つの配位子を結合する二価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、珪素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO2−、−Se−、−NR−、−PR−、−P(O)R−、−BR−又は−AlR−を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基又は炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基を示し、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示し、rは0〜3の整数を示す。〕
  8. ポリα−オレフィンが、プロピレンホモポリマー、あるいはプロピレン90質量%以上と、エチレン及び炭素数4〜28のα−オレフィン10質量%以下との共重合体であり、示差走査型熱量計(DSC)で観測される融点(Tm、単位:℃)と[mmmm]とが下記式[IV]の関係を満たす請求項6又は7記載の末端変性ポリα−オレフィンの製造方法。
    1.76[mmmm]−25.0≦Tm≦1.76[mmmm]+5.0 [IV]
  9. ハイドロシリレーション反応を、反応温度50〜150℃の範囲において溶融状態で行う請求項6〜8のいずれかに記載の末端変性ポリα−オレフィンの製造方法。
  10. ハイドロシリレーション反応を、反応温度−30〜150℃の範囲において溶液状態で行う請求項6〜8のいずれかに記載の末端変性ポリα−オレフィンの製造方法。
  11. 請求項1〜5のいずれかに記載の末端変性ポリα−オレフィンと、他の樹脂及び無機フィラーから選ばれる一種以上を含む組成物。
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