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JP2008133225A - インドール誘導体およびその用途 - Google Patents

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JP2008133225A
JP2008133225A JP2006321030A JP2006321030A JP2008133225A JP 2008133225 A JP2008133225 A JP 2008133225A JP 2006321030 A JP2006321030 A JP 2006321030A JP 2006321030 A JP2006321030 A JP 2006321030A JP 2008133225 A JP2008133225 A JP 2008133225A
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Tadao Yagi
弾生 八木
Yasumasa Toba
鳥羽泰正
Michiko Tamano
玉野美智子
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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  • Indole Compounds (AREA)
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Abstract

【課題】高い耐熱性を有し、分子が結晶化しにくく、有機EL素子用材料として用いた場合に、低電圧駆動、長寿命などの優れた特性を有するインドール誘導体を提供することである。また、EL素子を構成する材料のうち、特に、正孔注入輸送層として用いた場合に、素子の長寿命化、低電圧駆動化が達成される上記化合物を提供することである。
【解決手段】下記一般式[1]で表されるインドール誘導体。一般式[1]
Figure 2008133225

(式中Ar,ArおよびXは芳香族炭化水素基,複素環基等。)
【選択図】なし

Description

本発明は新規なインドール誘導体に関し、さらに詳しくは、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下有機EL素子と略記)に用いた場合、分子の結晶性が低いため、安定した膜を形成でき、さらには耐熱性も高いため、優れた性能(低電圧駆動、長寿命、高安定性)を発揮するインドール誘導体に関する。
近年、有機EL素子においては、素子の長寿命化やより低い消費電力での駆動が求められている。素子の寿命や消費電力改善に影響を及ぼす原因は様々な因子が考えられるが(非特許文献1参照)、例えば寿命に関しては、素子を構成する材料の耐熱性や、結晶性が大きな影響を及ぼすものと考えられている。
分子の構造と耐熱性については、一般的には、材料の分子構造が対称性の高い構造ほど耐熱性が高くなる傾向にあるが、一方で、対称性の高い構造では、結晶性が高くなり、安定性の高い膜が得られにくい。真空蒸着や、スピンコーティングなどで薄膜を形成した際に、膜の安定性が低く、容易に結晶化してしまい、EL素子では、寿命が極端に短いという問題点を有していた。
また、熱安定性が低い材料を用いた場合には、蒸着時や製膜時に材料が熱分解してしまうため、材料を頻繁に交換しなければならず、パネルの製造時に歩留まりの原因となっていた。
有機EL素子用の材料の内、正孔注入性や正孔輸送性を有する材料として、トリフェニルアミン骨格を部分構造に含む材料がよく知られている。例えば、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1、1−ビフェニル−4、4’−ジアミン(TPD)やN,N’―(1―ナフチル)―N,N’―ジフェニル―1,1’―ビフェニル−4,4’―ジアミン(NPD)が知られているが、これらの材料は耐熱性が低く、EL素子の寿命が十分でない。
一方で、インドール誘導体は古くから、医薬中間体などでの利用が試みられてきており、その合成例は多い(非特許文献2参照)。
しかしながら、これらのインドール誘導体を、有機半導体などの光・電子材料分野へ応用した例は少ない。
そのような例としては。例えば、イソインドール誘導体が有機EL用正孔輸送材料への応用が試みられている(非特許文献2参照)。また、有機EL用発光材料として、スチリル基を有するインドール誘導体が検討されている(特許文献1参照)
また、アリールアミノ基を有するインドール誘導体としては、有機EL素子用材料や、電子写真感光体用材料としての検討がなされている(特許文献2〜4参照)。 しかしながら、これらインドール誘導体はその耐熱性について記載がなく、素子の寿命についても明らかにされていない。
また、インドール誘導体の2,3位でベンゼン環が縮合した場合にはカルバゾール骨格を形成することになる。これらカルバゾール骨格を有する化合物は有機EL素子用の材料として種々応用されているが(特許文献5)、カルバゾールとインドールでは、その構造の差である1つのベンゼン環の縮合の有無により、その立体構造、電子構造が大きく異なるため、大きく異なる物性を有しており、新たな効果、特性が発揮されることが考えられる。
時任静士、安達千波矢、村田英幸共著,有機ELディスプレイ,オーム社,2004年発行,139頁 The Chemistry of Heterocyclic Compounds part 1〜4, John Wiley & Sons,Inc.発行 Thin Solid Films Vol.353 1999年発行,218頁 特開2000−91075号公報 特開2002−148835号公報 特開平10−310574号公報 特開平10−251633号公報 特開2004−536134号公報
本発明の課題は、高い耐熱性を有し、分子が結晶化しにくく、有機EL素子用材料として用いた場合に、低電圧駆動、長寿命、高安定性などの優れた特性を有するインドール誘導体を提供することである。さらには蒸着などの製膜プロセスにおいても、材料が分解することのない高い熱安定性を有するインドール誘導体を提供することである。また、EL素子を構成する材料のうち、特に、正孔注入輸送層として用いた場合に、素子の長寿命化、低電圧駆動化が達成される上記化合物を提供することである。
本発明者らは、前記諸問題を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、本発明に至った。
すなわち本発明は、下記一般式[1]で表されるインドール誘導体に関する。
一般式[1]
Figure 2008133225
(式中、Ar1、および、Ar2は、それぞれ独立に、置換基を有してもよい炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数2〜18の1価の複素環基、または、下記一般式[2]で表される基を表す。
Xは、置換基を有してもよい炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数2〜18の1価の複素環基、置換基を有してもよい炭素数1〜18の1価の脂肪族炭化水素基、下記一般式[2]で表される基、または、下記一般式[3]で表される基を表す。
ただし、Ar1、Ar2、および、Xのうち少なくともひとつは一般式[2]で表される基である。
また、Ar1、Ar2、および、Xにおける有してもよい置換基は、ハロゲン原子、1価の脂肪族炭化水素基、1価の芳香族炭化水素基、1価の複素環基、シアノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基である。)
一般式[2]
Figure 2008133225
(式中、R1は、置換基を有してもよい炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数2〜18の1価の複素環基、または、置換基を有しても良い炭素数1〜6の1価の脂肪族炭化水素基を表し、
2〜R6は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、または、1価の有機残基を表す。R1における有しても良い置換基は、一般式[1]中のAr1、Ar2、および、Xにおける有してもよい置換基と同義である。
また、R2〜R6は隣接するもの同士が一体となって置換基を有してもよい炭素数3〜8の脂肪族環を形成しても良い。)
一般式[3]
Figure 2008133225
(式中、Yは、置換基を有してもよい炭素数6〜18の2価の芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数2〜18の2価の複素環基、置換基を有してもよい炭素数1〜18の2価の脂肪族炭化水素基、置換基を有しても良いシリレン基、−O−、−S−、−CO−、−SO−、および、−SO2−のうちのいずれか、あるいはそれらの組み合わせからなる2価の連結基を表す。
Ar4、および、Ar5は、それぞれ独立に、置換基を有してもよい炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数2〜18の1価の複素環基、または、一般式[2]で表される基を表す。
Y、Ar4、および、Ar5における有しても良い置換基は、一般式[1]中のAr1、Ar2、および、Xにおける有してもよい置換基と同義である。)
また、本発明は、Ar1、および、Ar2が一般式[2]で表される基であることを特徴とする上記インドール誘導体に関する。
また、本発明は、R1が置換基を有してもよい炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基であることを特徴とする上記インドール誘導体に関する。
また、本発明は、上記インドール誘導体を含んでなる有機エレクトロルミネッセンス素子用材料に関する。
また、本発明は、一対の電極間に発光層または発光層を含む複数層の有機層を形成してなる有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記有機層の少なくとも一層が、上記有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を含んでなる有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
また、本発明は、さらに、陽極と発光層との間に正孔注入層および/または正孔輸送層を有し、前記正孔注入層および/または正孔輸送層が、上記有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を含んでなる請求項5記載の有機エレクトロルミネッセンス素子に関する。
本発明のインドール誘導体を有機EL素子用材料として用いた有機EL素子は、薄膜の安定性が非常に高く、低い駆動電圧で発光し、かつ、長寿命であるため、壁掛けテレビ等のフラットパネルディスプレイや平面発光体として好適に使用することができ、複写機やプリンター等の光源、液晶ディスプレイや計器類等の光源、表示板、標識灯等への応用が可能である。
以下、詳細にわたって本発明を説明する。まず、一般式[1]で表されるインドール誘導体について説明する。
一般式[1]の中のAr1、および、Ar2は、それぞれ独立に、置換基を有してもよい炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数2〜18の1価の複素環基、または、一般式[2]で表される基を表す。
炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基としては、炭素数6〜18の1価の単環、縮合環、環集合芳香族炭化水素基があげられる。
ここで、炭素数6〜18の1価の単環芳香族炭化水素基としては、フェニル基、o−トリル基、m−トリル基、p−トリル基、2,4−キシリル基、p−クメニル基、メシチル基等の炭素数6〜18の1価の単環芳香族炭化水素基があげられる。
また、1価の縮合環芳香族炭化水素基としては、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アンスリル基、2−アンスリル基、9−アンスリル基、1−フェナンスリル基、9−フェナンスリル基、1−アセナフチル基、2−アズレニル基、1−ピレニル基、2−トリフェニレル基等の炭素数10〜18の1価の縮合環芳香族炭化水素基があげられる。
また、1価の環集合芳香族炭化水素基としては、o−ビフェニリル基、m−ビフェニリル基、p−ビフェニリル基、ターフェニル基等の炭素数12〜18の1価の環集合芳香族炭化水素基があげられる。
また、炭素数2〜18の1価の複素環基の複素環基としては、脂肪族複素環基、芳香族複素環基があげられる。
1価の脂肪族複素環基としては、2−ピラゾリノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、2−モルホリニル基といった炭素数3〜18の1価の脂肪族複素環基があげられる。
また、1価の芳香族複素環基としては、トリアゾリル基、3−オキサジアゾリル基、2−フリル基、3−フリル基、2−チエニル基、3−チエニル基、1−ピローリル基、2−ピローリル基、3−ピローリル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ピラジル基、2−オキサゾリル基、3−イソオキサゾリル基、2−チアゾリル基、3−イソチアゾリル基、2−イミダゾリル基、3−ピラゾリル基、2−キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、2−キノキサリニル基、2−ベンゾフリル基、2−ベンゾチエニル基、N−インドリル基、N−アクリジニル基、(2,2’−ビチエニル)−4−イル基といった炭素数2〜18の1価の芳香族複素環基があげられる。
好ましい1価の芳香族複素環基としては、トリアゾリル基、オキサジアゾリル基、フリル基、チエニル基、ピローリル基、ピリジル基、ピラジル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基といった単環式の1価の芳香族複素環基と、これらに一つのベンゼン環が縮合したキノリル基、イソキノリル基、キノキサリニル基、ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、インドリル基があげられる。
Ar1、および、Ar2が1価の芳香族炭化水素基および1価の複素環基である場合、これらの芳香族炭化水素基および複素環基は置換基を有していても良い。有してもよい置換基としては、ハロゲン原子、1価の脂肪族炭化水素基、1価の芳香族炭化水素基、1価の脂肪族複素環基、1価の芳香族複素環基、シアノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基である。
ここでいう、ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子があげられる。
また、1価の脂肪族炭化水素基としては、炭素数1〜18の1価の脂肪族炭化水素基を指し、そのようなものとしては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基があげられる。
したがって、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ペンタデシル基、オクタデシル基といった炭素数1〜18のアルキル基があげられる。
また、アルケニル基としては、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、イソプロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−オクテニル基、1−デセニル基、1−オクタデセニル基といった炭素数2〜18のアルケニル基があげられる。
また、アルキニル基としては、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、1−オクチニル基、1−デシニル基、1−オクタデシニル基といった炭素数2〜18のアルキニル基があげられる。
また、シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロオクタデシル基といった炭素数3〜18のシクロアルキル基があげられる。
さらに、1価の芳香族炭化水素基、1価の脂肪族複素環基、1価の芳香族複素環基としては、前述のものがあげられる。
また、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、tert−ブトキシ基、オクチルオキシ基、tert−オクチルオキシ基といった炭素数1〜8のアルコキシル基があげられる。
また、アリールオキシ基としては、フェノキシ基、4−tert−ブチルフェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、9−アンスリルオキシ基といった炭素数6〜14のアリールオキシ基があげられる。
また、アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、tert−ブチルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基といった炭素数1〜8のアルキルチオ基があげられる。
また、アリールチオ基としては、フェニルチオ基、2−メチルフェニルチオ基、4−tert−ブチルフェニルチオ基といった炭素数6〜14のアリールチオ基があげられる。
また、アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ピバロイル基、シクロヘキシルカルボニル基、ベンゾイル基、トルオイル基、アニソイル基、シンナモイル基等の炭素数2〜14のアシル基があげられる。
また、アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基等の炭素数2〜14のアルコキシカルボニル基があげられる。
また、アリールオキシカルボニル基としては、フェノキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基等の炭素数2〜14のアリールオキシカルボニル基があげられる。
また、アルキルスルホニル基としては、メシル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基等の炭素数2〜14のアルキルスルホニル基があげられる。
また、アリールスルホニル基としては、ベンゼンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基等の炭素数2〜14のアリールスルホニル基があげられる。
また、アルキルスルフィニル基としては、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基等の炭素数1〜12のアルキルスルフィニル基かあげられる。
また、アリールスルフィニル基としては、フェニルスルフィニル基、(4−メチル−フェニル)−スルフィニル基、ビフェニルスルフィニル基等の炭素数6〜14のアリールスルフィニル基があげられる。
上に述べた、1価の脂肪族炭化水素基、1価の芳香族炭化水素基、1価の脂肪族複素環基、1価の芳香族複素環基は、さらに他の置換基によって置換されていても良い。また、置換基同士が結合し、環を形成していても良い。
次に、一般式[1]の中の、Xについて説明する。Xは、置換基を有してもよい炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数2〜18の1価の複素環基、置換基を有してもよい炭素数1〜18の1価の脂肪族炭化水素基、一般式[2]で表される基、または、一般式[3]で表される基を表す。
置換基を有してもよい炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数2〜18の1価の複素環基、置換基を有してもよい炭素数1〜18の1価の脂肪族炭化水素基としては、Ar1、および、Ar2で説明したものと同義であり、有してもよい置換基もAr1、および、Ar2が有しても良い置換基と同義であり、置換基同士が結合して環を形成しても良い。
以上説明したAr1、Ar2、および、Xのより好ましいものとしては、一般式[2]、一般式[3]、または、置換基を有しても良いフェニル基、ナフチル基といった置換基を有してもよい炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基である場合があげられる。
次に一般式[1]の中のAr1、Ar2、および、Xのうち少なくとも一つが形成する一般式[2]の基について説明する。
一般式[2]の中の、R1は置換基を有してもよい炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数2〜18の1価の複素環基、または、置換基を有しても良い炭素数1〜6の1価の脂肪族炭化水素基を表す。
これらの基は、Ar1、および、Ar2で説明したものと同義であり、有してもよい置換基もAr1、および、Ar2が有しても良い置換基と同義であり、置換基同士が結合して環を形成しても良い。
1のより好ましいものとしては、R1が置換基を有しても良いフェニル基、ナフチル基といった置換基を有してもよい炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基である場合があげられる。
次に一般式[2]の中のR2〜R6について説明する。R2〜R6は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、または、1価の有機残基を表す。
ハロゲン原子としては前述したものがあげられる。
1価の有機残基としては特に制限はないが、置換基を有してもよい1価の脂肪族炭化水素基、置換基を有してもよい1価の芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい1価の脂肪族複素環基、置換基を有してもよい1価の芳香族複素環基、シアノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基などがあげられる。ここで、アリールオキシ基やアリールチオ基などにおけるアリールは、芳香族炭化水素および芳香族複素環を表す。
1価の有機残基として上述した基の具体例としては、一般式[1]中のAr1、および、Ar2が有してもよい置換基として前述したものがあげられる。
以上説明した1価の有機残基は、さらに他の置換基によって置換されていても良い。また、これら置換基同士が結合し、環を形成していても良い。
また、R2〜R6は隣接するもの同士が一体となって置換基を有してもよい炭素数3〜8の脂肪族環を形成しても良い。環を形成する好ましい例としては、R2とR3が環を形成する場合であり、5員環、6員環が特に好ましい。
以上あげたR2〜R6のうち、特に好ましいものとしては、水素原子、フッ素原子、シアノ基、メチル基、エチル基、フェニル基、トリル基、ナフチル基があげられ、また、R2とR3が脂肪族環を形成する以下の構造をとる場合も特に好ましい。以下構造のうち、脂肪族環が6員環である構造は、テトラヒドロカルバゾール骨格を形成しているが、脂肪族環は芳香族環と比較して立体的、電子的構造が大きく異なるものであり、カルバゾール化合物とは異なった性質を有する。
Figure 2008133225
次に、Xがとることの出来る一般式[3]の基について説明する。
一般式[3]中のYは、置換基を有してもよい炭素数6〜18の2価の芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数2〜18の2価の複素環基、置換基を有してもよい炭素数1〜18の2価の脂肪族炭化水素基、置換基を有しても良いシリレン基、−O−、−S−、−CO−、−SO−、および、−SO2−のうちのいずれか、あるいはそれらの組み合わせからなる2価の連結基を表す。
置換基を有してもよい炭素数6〜18の2価の芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数2〜18の2価の複素環基としては、Ar1、および、Ar2として、前述した1価の基にもう一つ結合手を有するものがあげられる。
置換基を有してもよい炭素数1〜18の2価の脂肪族炭化水素基としては、Ar1、および、Ar2が有していても良い置換基としてあげた炭素数1〜18の1価の脂肪族炭化水素基にもう一つ結合手を有するものがあげられる。
置換基を有しても良いシリレン基としては、炭素数2〜18のジアルキルシリレン基、炭素数6〜18のジアリールシリレン基、炭素数2〜18のアルキルアリールシリレン基等があげられ、例えば、ジメチルシリレン基、ジエチルシリレン基、ジフェニルシリレン基、ジトリルシリレン基等があげられる。
Yは前述したとおり、以上説明した基単独あるいは複数の組み合わせからなる2価の連結基であればよい。このようなYの好ましい例を以下の表1に示すが、Yは、これら限定されるものではない。
表1
Figure 2008133225
Figure 2008133225
表1中の置換基RX、RY、および、RZは、それぞれ独立に、炭素数1〜18の1価の脂肪族炭化水素基、炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基、または、炭素数2〜18の1価の複素環基をあらわし、それらの例はAr1、および、Ar2として前述したものがあげられる。
また、表1中に例示した2価の連結基は、芳香族基、複素環基の置換基が水素原子であるものがほとんどであるが、それ以外の置換基を有していても良い。置換基として、水素原子以外に、好ましいものとしては、ハロゲン原子、メチル基、エチル基、シアノ基、フェニル基、トリル基等があげられる。
次に一般式[3]中のAr4、および、Ar5は、それぞれ独立に、置換基を有してもよい炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数2〜18の1価の複素環基、または、一般式[2]で表される基を表し、より具体的には、一般式[1]中のAr1、および、Ar2と同様の基を表す。
以上説明した一般式[3]中の、Y、Ar4、および、Ar5における有しても良い置換基は、一般式[1]中のAr1、Ar2、および、Xにおける有してもよい置換基と同義であり、置換基同士が結合して新たな環を形成しても良い。
さて、本発明のインドール誘導体のより好ましい形態として、以下の構造があげられる。
(1)Ar1、および、Ar2が一般式[2]で表される基である請求項1記載のイン ドール誘導体。
(2)Xが一般式[3]であらわされ、かつ、Ar1、および、Ar4が一般式[2] であらわされる基である請求項1記載のインドール誘導体。
(3)(2)の構造であり、かつ、Yが表1中の(1a)、(2a)、(3a)、(6 a)、(10a)、(17a)、(18a)の芳香環系の2価の連結基のいずれ かであるか、あるいはこれらの連結基の芳香環上の水素原子がハロゲン原子、メ チル基、エチル基、シアノ基、フェニル基、または、トリル基で置き換わった2 価の連結基である請求項1記載のインドール誘導体。
さて、以上説明した、一般式[1]のインドール誘導体は、Ar1、Ar2、Ar4、または、Ar5に一般式[2]であらわされるインドール-3-イル基を有することが出来る。基の数は1〜4個のいずれであってもよく、基の数が多くなればなるほど、化合物の耐熱性は向上するが、分子量の増大によって、蒸着プロセスを用いた薄膜形成は困難になる。このような理由から、耐熱性よりも蒸着性を重視するような場合には、特に、基の数は1つまたは2つであることが好ましい。
ところで、5位で結合したインドール基の効果について触れておく。通常、アミノ基は電子ドナーとして働くが、インドールの窒素原子は、窒素原子上に結合した置換基に対してはドナー性をほとんど有さない。これはインドール環が平面性を有していて、かつ、嵩高い置換基となってしまっているためであり、窒素原子上の置換基と平面構造をとりにくい事に起因していると考えられる。逆に、インドール環は環の平面性があるため、そのベンゼン環部分に対しては電子ドナー性となりうる(化5参照)。
Figure 2008133225
このため、本発明の5位で結合したインドール基を有するインドール誘導体においては、インドール環に結合したアミノ基とインドール環の窒素原子の両方がインドール環のベンゼン環に対して電子ドナーとなっており、フェニレンジアミン構造と同等かそれ以上の電子ドナー効果を発揮しうると考えられる(化6参照)。
Figure 2008133225
このような理由から、本発明のインドール誘導体は、イオン化ポテンシャルの小さな化合物(有機分子の基底状態がより高いエネルギーレベルにある化合物)となりやすく、有機EL素子を作成する際には、正孔注入性あるいは正孔輸送性の高い化合物とすることが可能であり、正孔輸送層あるいは正孔注入層用の材料として好適に使用することが出来る。
さらに、本発明のインドール誘導体の優位点としては、分子の対称性が低いので、分子の結晶性が低くなり、アモルファス性が高くなるため、薄膜形成した際の安定性が高くなる点があげられる。
以上、本発明に用いる一般式[1]で表されるインドール誘導体について説明したが、これらのインドール誘導体を有機EL素子用材料として用いる場合には、化合物の分子量としては、1500以下が好ましく、1300以下がより好ましく、1200以下がさらに好ましく、1100以下が特に好ましい。この理由として、分子量が大きいと、蒸着によって素子を作成する場合の蒸着性が悪くなる懸念があるためである。
本発明の化合物の代表例を、以下の表2に示すが、本発明は、この代表例に限定されるものではない。
尚、表中のX、Y、Ar1、Ar2、Ar4、および、Ar5は前述した一般式[1]、または、一般式[3]中のものと対応する。すなわち、以下表2に例示する本発明のインドール誘導体は以下の一般式[4]、または、一般式[5]であらわされる。また、表2中の(1a)〜(61a)は表1中の2価の連結基と対応する。また、表2中のPhはフェニル基をあらわす。
一般式[4]
Figure 2008133225
(式中、Ar1、および、Ar2は、それぞれ独立に、置換基を有してもよい炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数2〜18の1価の複素環基、または、一般式[2]で表される基を表す。
Xは、置換基を有してもよい炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数2〜18の1価の複素環基、置換基を有してもよい炭素数1〜18の1価の脂肪族炭化水素基、または、一般式[2]で表される基を表す。
ただし、Ar1、Ar2、および、Xのうち少なくともひとつは一般式[2]で表される基である。
また、Ar1、Ar2、および、Xにおける有してもよい置換基は、一般式[1]中のAr1、Ar2、および、Xにおける有してもよい置換基と同義である。)
一般式[5]
Figure 2008133225
(式中、Yは、置換基を有してもよい炭素数6〜18の2価の芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数2〜18の2価の複素環基、置換基を有してもよい炭素数1〜18の2価の脂肪族炭化水素基、置換基を有しても良いシリレン基、-O-、-S-、−CO−、−SO−、および、−SO2−のうちのいずれか、あるいはそれらの組み合わせからなる2価の連結基を表す。
Ar1、Ar2、Ar4、および、Ar5は、それぞれ独立に、置換基を有してもよい炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数2〜18の1価の複素環基、または、一般式[2]で表される基を表す。
Y、Ar1、Ar2、Ar4、および、Ar5における有しても良い置換基は、一般式[1]中のAr1、Ar2、および、Xにおける有してもよい置換基と同義である。)
表2
Figure 2008133225
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ところで、本発明のインドール誘導体は、種々の用途に用いることができる。増感効果、発熱効果、発色効果、退色効果、蓄光効果、相変化効果、光電変換効果、光磁気効果、光触媒効果、光変調効果、光記録効果、ラジカル発生効果等の機能を発現する材料として、あるいは逆にこれらの効果を受けて発光機能を有する材料としても用いることができる。より具体的には、発光材料、光電変換材料、光記録材料、画像形成材料、フォトクロミック材料、有機EL材料、光導電材料、二色性材料、ラジカル発生材料、酸発生材料、塩基発生材料、蓄光材料、非線形光学材料、第2高調波発生材料、第3高調波発生材料、感光材料、光吸収材料、近赤外吸収材料、フォトケミカルホールバーニング材料、光センシング材料、光マーキング材料、光化学治療用増感材料、光相変化記録材料、光焼結記録材料、光磁気記録材料、光線力学療法用色素等があげられる。
これらあげた種々の用途のうち、特に好ましくは、有機EL材料(有機EL用材料、有機EL素子用材料)として用いられる。
有機EL材料として用いる等の場合には、特に、高純度の材料が要求されるが、このような場合に、本発明のインドール誘導体は、昇華精製法や再結晶法、再沈殿法、ゾーンメルティング法、カラム精製法、吸着法など、あるいはこれら方法を組み合わせて行うことができる。これら精製法の中でも再結晶法によるのが好ましい。昇華性を有する化合物においては、昇華精製法によることが好ましい。昇華精製においては、目的化合物が昇華する温度より低温で昇華ボートを維持し、昇華する不純物を予め除去する方法を採用するのが好ましい。また昇華物を採集する部分に温度勾配を施し、昇華物が不純物と目的物に分散するようにするのが望ましい。以上のような昇華精製は不純物を分離するような精製であり、本発明に適用しうるものである。また、昇華精製を行うことにより、材料の蒸着性の難易度を予測するのに役立つ。
ここで、本発明のインドール誘導体を用いて作成することができる有機EL素子について詳細に説明する。
有機EL素子は、陽極と陰極間に一層または多層の有機層を形成した素子から構成されるが、ここで、一層型有機EL素子とは、陽極と陰極との間に発光層のみからなる素子を指す。一方、多層型有機EL素子とは、発光層の他に、発光層への正孔や電子の注入を容易にしたり、発光層内での正孔と電子との再結合を円滑に行わせたりすることを目的として、正孔注入層、正孔輸送層、正孔阻止層、電子注入層などを積層させたものを指す。したがって、多層型有機EL素子の代表的な素子構成としては、(1)陽極/正孔注入層/発光層/陰極、(2)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/陰極、(3)陽極/正孔注入層/発光層/電子注入層/陰極、(4)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子注入層/陰極、(5)陽極/正孔注入層/発光層/正孔阻止層/電子注入層/陰極、(6)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子注入層/陰極、(7)陽極/発光層/正孔阻止層/電子注入層/陰極、(8)陽極/発光層/電子注入層/陰極等の多層構成で積層した素子構成が考えられる。
また、上述した各有機層は、それぞれ二層以上の層構成により形成されても良く、いくつかの層が繰り返し積層されていても良い。そのような例として、近年、光取り出し効率の向上を目的に、上述の多層型有機EL素子の一部の層を多層化する「マルチ・フォトン・エミッション」と呼ばれる素子構成が提案されている。これは例えば、ガラス基板/陽極/正孔輸送層/電子輸送性発光層/電子注入層/電荷発生層/発光ユニット/陰極から構成される有機EL素子に於いて、電荷発生層と発光ユニットの部分を複数層積層するといった方法があげられる。
本発明のインドール誘導体(有機EL素子用材料)は、上述したいかなる層に用いても構わないが、特に正孔注入層、正孔輸送層、発光層に好適に使用することができる。正孔輸送層、正孔注入層として用いる場合には、イオン化ポテンシャルが、5.0〜5.5eVであることが好ましく、5.2〜5.4eVであることがさらに好ましい。この範囲にあることで、正孔の注入あるいは輸送がスムーズに行われる。
また、本発明の有機EL素子用材料は、単一の化合物での使用はもちろんのこと、2種類以上の化合物を組み合わせて、すなわち混合、共蒸着、積層するなどして使用することが可能である。さらに、上述した正孔注入層、正孔輸送層、発光層において、他の材料と共に用いても構わない。
正孔注入層には、発光層に対して優れた正孔注入効果を示し、かつ陽極界面との密着性と薄膜形成性に優れた正孔注入層を形成できる正孔注入材料が用いられる。また、このような材料を多層積層させ、正孔注入効果の高い材料と正孔輸送効果の高い材料とを多層積層させた場合、それぞれに用いる材料を正孔注入材料、正孔輸送材料と呼ぶことがある。本発明の有機EL素子用材料は、正孔注入材料、正孔輸送材料いずれにも好適に使用することができる。これら正孔注入材料や正孔輸送材料は、正孔移動度が大きく、イオン化エネルギーが通常5.5eV以下と小さい必要がある。このような正孔注入層としては、より低い電界強度で正孔を発光層に輸送する材料が好ましく、さらに正孔の移動度が、例えば104 〜106 V/cmの電界印加時に、少なくとも10-6cm2 /V・秒であるものが好ましい。本発明の有機EL素子用材料と混合して使用することができる、他の正孔注入材料および正孔輸送材料としては、上記の好ましい性質を有するものであれば特に制限はなく、従来、光導伝材料において正孔の電荷輸送材料として慣用されているものや、有機EL素子の正孔注入層に使用されている公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。
このような正孔注入材料や正孔輸送材料としては、具体的には、例えばトリアゾール誘導体(米国特許3,112,197号明細書等参照)、オキサジアゾール誘導体(米国特許3,189,447号明細書等参照)、イミダゾール誘導体(特公昭37−16096号公報等参照)、ポリアリールアルカン誘導体(米国特許3,615,402号明細書、同第3,820,989号明細書、同第3,542,544号明細書、特公昭45−555号公報、同51−10983号公報、特開昭51−93224号公報、同55−17105号公報、同56−4148号公報、同55−108667号公報、同55−156953号公報、同56−36656号公報等参照)、ピラゾリン誘導体およびピラゾロン誘導体(米国特許第3,180,729号明細書、同第4,278,746号明細書、特開昭55−88064号公報、同55−88065号公報、同49−105537号公報、同55−51086号公報、同56−80051号公報、同56−88141号公報、同57−45545号公報、同54−112637号公報、同55−74546号公報等参照)、フェニレンジアミン誘導体(米国特許第3,615,404号明細書、特公昭51−10105号公報、同46−3712号公報、同47−25336号公報、特開昭54−53435号公報、同54−110536号公報、同54−119925号公報等参照)、アリールアミン誘導体(米国特許第3,567,450号明細書、同第3,180,703号明細書、同第3,240,597号明細書、同第3,658,520号明細書、同第4,232,103号明細書、同第4,175,961号明細書、同第4,012,376号明細書、特公昭49−35702号公報、同39−27577号公報、特開昭55−144250号公報、同56−119132号公報、同56−22437号公報、西独特許第1,110,518号明細書等参照)、アミノ置換カルコン誘導体(米国特許第3,526,501号明細書等参照)、オキサゾール誘導体(米国特許第3,257,203号明細書等に開示のもの)、スチリルアントラセン誘導体(特開昭56−46234号公報等参照)、フルオレノン誘導体(特開昭54−110837号公報等参照)、ヒドラゾン誘導体(米国特許第3,717,462号明細書、特開昭54−59143号公報、同55−52063号公報、同55−52064号公報、同55−46760号公報、同55−85495号公報、同57−11350号公報、同57−148749号公報、特開平2−311591号公報等参照)、スチルベン誘導体(特開昭61−210363号公報、同第61−228451号公報、同61−14642号公報、同61−72255号公報、同62−47646号公報、同62−36674号公報、同62−10652号公報、同62−30255号公報、同60−93455号公報、同60−94462号公報、同60−174749号公報、同60−175052号公報等参照)、シラザン誘導体(米国特許第4,950,950号明細書)、ポリシラン系(特開平2−204996号公報)、アニリン系共重合体(特開平2−282263号公報)、特開平1−211399号公報に開示されている導電性高分子オリゴマー(特にチオフェンオリゴマー)等をあげることができる。
正孔注入材料や正孔輸送材料としては上記のものを使用することができるが、ポルフィリン化合物(特開昭63−2956965号公報)、芳香族第三級アミン化合物およびスチリルアミン化合物(米国特許第4,127,412号明細書、特開昭53−27033号公報、同54−58445号公報、同54−149634号公報、同54−64299号公報、同55−79450号公報、同55−144250号公報、同56−119132号公報、同61−295558号公報、同61−98353号公報、同63−295695号公報等参照)を用いることもできる。例えば、米国特許第5,061,569号に記載されている2個の縮合芳香族環を分子内に有する4,4’−ビス(N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ)ビフェニル等や、特開平4−308688号公報に記載されているトリフェニルアミンユニットが3つスターバースト型に連結された4,4’,4”−トリス(N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン等をあげることができる。また、正孔注入材料として銅フタロシアニンや水素フタロシアニン等のフタロシアニン誘導体もあげられる。さらに、その他、芳香族ジメチリデン系化合物、p型Si、p型SiC等の無機化合物も正孔注入材料や正孔輸送材料として使用することができる。
芳香族三級アミン誘導体の具体例としては、例えば、N,N’−ジフェニル−N,N’−(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N,N’,N’−(4−メチルフェニル)−1,1’−フェニル−4,4’−ジアミン、N,N,N’,N’−(4−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジナフチル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−(メチルフェニル)−N,N’−(4−n−ブチルフェニル)−フェナントレン−9,10−ジアミン、N,N−ビス(4−ジ−4−トリルアミノフェニル)−4−フェニル−シクロヘキサン、N,N’−ビス(4’−ジフェニルアミノ−4−ビフェニリル)−N,N’−ジフェニルベンジジン、N,N’−ビス(4’−ジフェニルアミノ−4−フェニル)−N,N’−ジフェニルベンジジン、N,N’−ビス(4’−ジフェニルアミノ−4−フェニル)−N,N’−ジ(1−ナフチル)ベンジジン、N,N’−ビス(4’−フェニル(1−ナフチル)アミノ−4−フェニル)−N,N’−ジフェニルベンジジン、N,N’−ビス(4’−フェニル(1−ナフチル)アミノ−4−フェニル)−N,N’−ジ(1−ナフチル)ベンジジン等があげられ、これらは正孔注入材料、正孔輸送材料いずれにも使用することができる。
上記説明した正孔注入層や正孔輸送層を形成するには、上述の化合物を、例えば真空蒸着法、スピンコート法、キャスト法、LB法等の公知の方法により薄膜化するが、正孔注入層や正孔輸送層の膜厚は、特に制限はないが、通常は5nm〜5μmである。
一方、電子注入層には、発光層に対して優れた電子注入効果を示し、かつ陰極界面との密着性と薄膜形成性に優れた電子注入層を形成できる電子注入材料が用いられる。そのような電子注入材料の例としては、金属錯体化合物、含窒素五員環誘導体、フルオレノン誘導体、アントラキノジメタン誘導体、ジフェノキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、ペリレンテトラカルボン酸誘導体、フレオレニリデンメタン誘導体、アントロン誘導体、シロール誘導体、トリアリールホスフィンオキシド誘導体、カルシウムアセチルアセトナート、酢酸ナトリウムなどがあげられる。また、セシウム等の金属をバソフェナントロリンにドープした無機/有機複合材料(高分子学会予稿集,第50巻,4号,660頁,2001年発行)や、第50回応用物理学関連連合講演会講演予稿集、No.3、1402頁、2003年発行記載のBCP、TPP、T5MPyTZ等も電子注入材料の例としてあげられるが、素子作成に必要な薄膜を形成し、陰極からの電子を注入できて、電子を輸送できる材料であれば、特にこれらに限定されるものではない。
上記電子注入材料の中で好ましいものとしては、金属錯体化合物、含窒素五員環誘導体、シロール誘導体、トリアリールホスフィンオキシド誘導体があげられる。本発明に使用可能な好ましい金属錯体化合物としては、8−ヒドロキシキノリンまたはその誘導体の金属錯体が好適である。8−ヒドロキシキノリンまたはその誘導体の金属錯体の具体例としては、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(4−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(5−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(5−フェニル−8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)(1−ナフトラート)アルミニウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)(2−ナフトラート)アルミニウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)(フェノラート)アルミニウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)(4−シアノ−1−ナフトラート)アルミニウム、ビス(4−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(1−ナフトラート)アルミニウム、ビス(5−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(2−ナフトラート)アルミニウム、ビス(5−フェニル−8−ヒドロキシキノリナート)(フェノラート)アルミニウム、ビス(5−シアノ−8−ヒドロキシキノリナート)(4−シアノ−1−ナフトラート)アルミニウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)クロロアルミニウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)(o−クレゾラート)アルミニウム等のアルミニウム錯体化合物、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)ガリウム、トリス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)ガリウム、トリス(4−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)ガリウム、トリス(5−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)ガリウム、トリス(2−メチル−5−フェニル−8−ヒドロキシキノリナート)ガリウム、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(1−ナフトラート)ガリウム、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(2−ナフトラート)ガリウム、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(フェノラート)ガリウム、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(4−シアノ−1−ナフトラート)ガリウム、ビス(2、4−ジメチル−8−ヒドロキシキノリナート)(1−ナフトラート)ガリウム、ビス(2、5−ジメチル−8−ヒドロキシキノリナート)(2−ナフトラート)ガリウム、ビス(2−メチル−5−フェニル−8−ヒドロキシキノリナート)(フェノラート)ガリウム、ビス(2−メチル−5−シアノ−8−ヒドロキシキノリナート)(4−シアノ−1−ナフトラート)ガリウム、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)クロロガリウム、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(o−クレゾラート)ガリウム等のガリウム錯体化合物の他、8−ヒドロキシキノリナートリチウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)銅、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)マンガン、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)亜鉛、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)亜鉛等の金属錯体化合物があげられる。
また、本発明に使用可能な電子注入材料の内、好ましい含窒素五員環誘導体としては、オキサゾール誘導体、チアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体があげられ、具体的には、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−チアゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(4’−tert−ブチルフェニル)−5−(4”−ビフェニル)1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、1,4−ビス[2−(5 −フェニルオキサジアゾリル)]ベンゼン、1,4−ビス[2−(5−フェニルオキサジアゾリル)−4−tert−ブチルベンゼン]、2−(4’−tert− ブチルフェニル)−5−(4”−ビフェニル)−1,3,4−チアジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−チアジアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルチアジアゾリル)]ベンゼン、2−(4’−tert−ブチルフェニル)−5−(4”−ビフェニル)−1,3,4−トリアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−トリアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルトリアゾリル)]ベンゼン等があげられる。
また、本発明に使用可能な電子注入材料の内、特に好ましいオキサジアゾール誘導体としては、WO2005−092888号公報に記載のオキサジアゾール誘導体があげられる。
また、本発明に使用可能な電子注入材料の内、特に好ましいトリアゾール誘導体としては、有機EL討論会第二回例会予稿集7頁、Journal of Materials Chemistry, 16,221,2006記載のトリアゾール誘導体があげられる。
また、本発明に使用可能な電子注入材料の内、特に好ましいシロール誘導体としては、Applied Physics Letter,vol.80,2,14 2002 189−191頁、WO2004−052057号公報、特開2005−104986号公報、特開平09−194487号公報記載のシロール誘導体があげられる。
また、本発明に使用可能な電子注入材料の内、好ましいトリアリールホスフィンオキシド誘導体としては、特開2002−63989号公報、特開2004−95221号公報、特開2004−203828号公報、特開2004−204140号公報記載のトリアリールホスフィンオキシド誘導体があげられる。
さらに、正孔阻止層には、発光層を経由した正孔が電子注入層に達するのを防ぎ、薄膜形成性に優れた層を形成できる正孔阻止材料が用いられる。そのような正孔阻止材料の例としては、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)(4−フェニルフェノラート)アルミニウム等のアルミニウム錯体化合物や、ビス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)(4−フェニルフェノラート)ガリウム等のガリウム錯体化合物、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン(BCP)等の含窒素縮合芳香族化合物があげられる。
本発明の有機EL素子の発光層としては、以下の機能を併せ持つものが好適である。
注入機能;電界印加時に陽極または正孔注入層より正孔を注入することができ、陰極または電子注入層より電子を注入することができる機能
輸送機能;注入した電荷(電子と正孔)を電界の力で移動させる機能
発光機能;電子と正孔の再結合の場を提供し、これを発光につなげる機能
ただし、正孔の注入されやすさと電子の注入されやすさには、違いがあってもよく、また正孔と電子の移動度で表される輸送能に大小があってもよいが、どちらか一方の電荷を移動することが好ましい。
有機EL素子の発光材料は主に有機化合物であり、具体的には所望の色調により、次のような化合物が用いられる。
たとえば、紫外域から紫色の発光を得る場合には、p−クォーターフェニル誘導体、p−クインクフェニル誘導体が好適に用いられる。より具体的には、[1,1’;4’,1’’;4’’,1’’’]クォーターフェニル、4,4’’’−ジメチル−[1,1’;4’,1’’;4’’,1’’’]クォーターフェニル、4,4’’’−ジメトキシ−[1,1’;4’,1’’;4’’,1’’’]クォーターフェニル、4’’’’−メチル−[1,1’;4’,1’’;4’’,1’’’;4’’’,1’’’’]クインクフェニル、3,5,3’’’’,5’’’’−テトラ−tert−ブチル−[1,1’;4’,1’’;4’’,1’’’;4’’’,1’’’’]クインクフェニル等があげられる。
また、可視域、特に青色から緑色の発光を得るためには、例えばベンゾチアゾール系、ベンゾイミダゾール系、ベンゾオキサゾール系等の蛍光増白剤、金属キレート化オキシノイド化合物、スチリルベンゼン系化合物を用いることができる。これら化合物の具体例としては、例えば特開昭59−194393号公報に開示されている化合物をあげることができる。さらに他の有用な化合物は、ケミストリー・オブ・シンセティック・ダイズ(1971)628〜637頁および640頁に列挙されている。
前記金属キレート化オキシノイド化合物としては、例えば、特開昭63−295695号公報に開示されている化合物を用いることができる。その代表例としては、トリス(8−キノリノール)アルミニウム等の8−ヒドロキシキノリン系金属錯体や、ジリチウムエピントリジオン等が好適な化合物としてあげることができる。
また、前記スチリルベンゼン系化合物としては、例えば、欧州特許第0319881号明細書や欧州特許第0373582号明細書に開示されているものを用いることができる。そして、特開平2−252793号公報に開示されているジスチリルピラジン誘導体も、発光層の材料として用いることができる。このほか、欧州特許第0387715号明細書に開示されているポリフェニル系化合物も発光層の材料として用いることができる。
さらに、上述した蛍光増白剤、金属キレート化オキシノイド化合物およびスチリルベンゼン系化合物等以外に、例えば12−フタロペリノン(J. Appl. Phys.,第27巻,L713(1988年))、1,4−ジフェニル−1,3−ブタジエン、1,1,4,4−テトラフェニル−1,3−ブタジエン(以上Appl. Phys. Lett.,第56巻,L799(1990年))、ナフタルイミド誘導体(特開平2−305886号公報)、ペリレン誘導体(特開平2−189890号公報)、オキサジアゾール誘導体(特開平2−216791号公報、または第38回応用物理学関係連合講演会で浜田らによって開示されたオキサジアゾール誘導体)、アルダジン誘導体(特開平2−220393号公報)、ピラジリン誘導体(特開平2−220394号公報)、シクロペンタジエン誘導体(特開平2−289675号公報)、ピロロピロール誘導体(特開平2−296891号公報)、スチリルアミン誘導体(Appl. Phys. Lett., 第56巻,L799(1990年)、クマリン系化合物(特開平2−191694号公報)、国際特許公報WO90/13148やAppl. Phys. Lett.,vol58,18,P1982(1991)に記載されているような高分子化合物、9,9’,10,10’−テトラフェニル−2,2’−ビアントラセン、PPV(ポリパラフェニレンビニレン)誘導体、ポリフルオレン誘導体やそれら共重合体等を用いることが出来る。
9,10−ビス(N−(4−(2−フェニルビニル−1−イル)フェニル)−N−フェニルアミノ)アントラセン等も発光層の材料として用いることができる。さらには、特開平8−12600号公報に開示されているようなフェニルアントラセン誘導体も発光材料として用いることができる。
また、特開平5−258862号公報等に記載されている一般式(Rs−Q)2 −Al−O−L3(式中、L3はフェニル部分を含んでなる炭素原子6〜24個の炭化水素であり、O−L3はフェノラート配位子であり、Qは置換8−キノリノラート配位子を示し、Rsはアルミニウム原子に置換8−キノリノラート配位子が2個を上回り結合するのを立体的に妨害するように選ばれた8−キノリノラート環置換基を示す〕で表される化合物もあげられる。具体的には、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(パラ−フェニルフェノラート)アルミニウム(III)、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(1−ナフトラート)アルミニウム(III)等があげられる。
このほか、特開平6−9953号公報等によるドーピングを用いた高効率の青色と緑色の混合発光を得る方法があげられる。この場合、ホストとしては、上記の発光材料、ドーパントとしては青色から緑色までの強い蛍光色素、例えばクマリン系あるいは上記のホストとして用いられているものと同様な蛍光色素をあげることができる。具体的には、ホストとしてジスチリルアリーレン骨格の発光材料、特に好ましくは4,4’−ビス(2,2−ジフエニルビニル)ビフェニル、ドーパントとしてはジフェニルアミノビニルアリーレン、特に好ましくは例えばN,N−ジフェニルアミノビニルベンゼンをあげることができる。
白色の発光を得る発光層としては特に制限はないが、下記のものを用いることができる。
有機EL積層構造体の各層のエネルギー準位を規定し、トンネル注入を利用して発光させるもの(欧州特許第0390551号公報)。
同じくトンネル注入を利用する素子で実施例として白色発光素子が記載されているもの(特開平3−230584号公報)。
二層構造の発光層が記載されているもの(特開平2−220390号公報および特開平2−216790号公報)。
発光層を複数に分割してそれぞれ発光波長の異なる材料で構成されたもの(特開平4−51491号公報)。
青色発光体(蛍光ピーク380〜480nm)と緑色発光体(480〜580nm)とを積層させ、さらに赤色蛍光体を含有させた構成のもの(特開平6−207170号公報)。
青色発光層が青色蛍光色素を含有し、緑色発光層が赤色蛍光色素を含有した領域を有し、さらに緑色蛍光体を含有する構成のもの(特開平7−142169号公報)。
これらの中では、上記の構成のものが特に好ましい。
また、本発明の有機EL素子では、リン光発光材料を用いることができる。本発明の有機EL素子に使用できるリン光発光材料またはドーピング材料としては、例えば有機金属錯体があげられ、ここで金属原子は通常、遷移金属であり、好ましくは周期では第5周期または第6周期、族では6族から11族、さらに好ましくは8族から10族の元素が対象となる。具体的にはイリジウムや白金などである。また、配位子としては2−フェニルピリジンや2−(2’―ベンゾチエニル)ピリジンなどがあり、これらの配位子上の炭素原子が金属と直接結合しているのが特徴である。別の例としてはポルフィリンまたはテトラアザポルフィリン環錯体などがあり、中心金属としては白金などがあげられる。
さらに、本発明の有機EL素子の陽極に使用される材料は、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物またはこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具体例としては、Au等の金属、CuI、ITO、SnO2 、ZnO等の導電性材料があげられる。この陽極を形成するには、これらの電極物質を、蒸着法やスパッタリング法等の方法で薄膜を形成させることができる。この陽極は、上記発光層からの発光を陽極から取り出す場合、陽極の発光に対する透過率が10%より大きくなるような特性を有していることが望ましい。また、陽極のシート抵抗は、数百Ω/□以下としてあるものが好ましい。さらに、陽極の膜厚は、材料にもよるが通常10nm〜1μm、好ましくは10〜200nmの範囲で選択される。
また、本発明の有機EL素子の陰極に使用される材料は、仕事関数の小さい(4eV以下)金属、合金、電気伝導性化合物およびこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。このような電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム・銀合金、アルミニウム/酸化アルミニウム、アルミニウム・リチウム合金、インジウム、希土類金属などがあげられる。この陰極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することができる。ここで、発光層からの発光を陰極から取り出す場合、陰極の発光に対する透過率は10%より大きくすることが好ましい。また、陰極としてのシート抵抗は数百Ω/□以下が好ましく、さらに、膜厚は通常10nm〜1μm、好ましくは50〜200nmである。
本発明の有機EL素子を作製する方法については、上記の材料および方法により陽極、発光層、必要に応じて正孔注入層、および必要に応じて電子注入層を形成し、最後に陰極を形成すればよい。また、陰極から陽極へ、前記と逆の順序で有機EL素子を作製することもできる。
この有機EL素子は、透光性の基板上に作製する。この透光性基板は有機EL素子を支持する基板であり、その透光性については、400〜700nmの可視領域の光の透過率が50%以上、好ましくは90%以上であるものが望ましく、さらに平滑な基板を用いるのが好ましい。
これら基板は、機械的、熱的強度を有し、透明であれば特に限定されるものではないが、例えば、ガラス板、合成樹脂板などが好適に用いられる。ガラス板としては、特にソーダ石灰ガラス、バリウム・ストロンチウム含有ガラス、鉛ガラス、アルミノケイ酸ガラス、ホウケイ酸ガラス、バリウムホウケイ酸ガラス、石英などで成形された板があげられる。また、合成樹脂板としては、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエーテルサルファイド樹脂、ポリサルフォン樹脂などの板があげられる。
本発明の有機EL素子の各層の形成方法としては、真空蒸着、電子線ビーム照射、スパッタリング、プラズマ、イオンプレーティング等の乾式成膜法、もしくはスピンコーティング、ディッピング、フローコーティング等の湿式成膜法のいずれかの方法を適用することができる。また、特表2002−534782やS.T.Lee, et al., Proceedings of SID’02, p.784(2002)に記載されているLITI(Laser Induced Thermal Imaging、レーザー熱転写)法や、印刷(オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷)、インクジェット等の方法を適用することもできる。
有機層は、特に分子堆積膜であることが好ましい。ここで分子堆積膜とは、気相状態の材料化合物から沈着され形成された薄膜や、溶液状態または液相状態の材料化合物から固体化され形成された膜のことであり、通常この分子堆積膜は、LB法により形成された薄膜(分子累積膜)とは凝集構造、高次構造の相違や、それに起因する機能的な相違により区分することができる。また特開昭57−51781号公報に開示されているように、樹脂等の結着剤と材料化合物とを溶剤に溶かして溶液とした後、これをスピンコート法等により薄膜化することによっても、有機層を形成することができる。各層の膜厚は特に限定されるものではないが、膜厚が厚すぎると一定の光出力を得るために大きな印加電圧が必要となり効率が悪くなり、逆に膜厚が薄すぎるとピンホール等が発生し、電界を印加しても充分な発光輝度が得にくくなる。したがって、各層の膜厚は、1nmから1μmの範囲が適しているが、10nmから0.2μmの範囲がより好ましい。
また、有機EL素子の温度、湿度、雰囲気等に対する安定性向上のために、素子の表面に保護層を設けたり、樹脂等により素子全体を被覆や封止を施したりしても良い。特に素子全体を被覆や封止する際には、光によって硬化する光硬化性樹脂が好適に使用される。
本発明の有機EL素子に印加する電流は通常、直流であるが、パルス電流や交流を用いてもよい。電流値、電圧値は、素子破壊しない範囲内であれば特に制限はないが、素子の消費電力や寿命を考慮すると、なるべく小さい電気エネルギーで効率良く発光させることが望ましい。
本発明の有機EL素子の駆動方法は、パッシブマトリクス法のみならず、アクティブマトリックス法での駆動も可能である。また、本発明の有機EL素子から光を取り出す方法としては、陽極側から光を取り出すボトム・エミッションという方法のみならず、陰極側から光を取り出すトップ・エミッションという方法にも適用可能である。これらの方法や技術は、城戸淳二著、「有機ELのすべて」、日本実業出版社(2003年発行)に記載されている。
本発明の有機EL素子のフルカラー化方式の主な方式としては、3色塗り分け方式、色変換方式、カラーフィルター方式があげられる。3色塗り分け方式では、シャドウマスクを使った蒸着法や、インクジェット法や印刷法があげられる。また、特表2002−534782やS.T.Lee, et al., Proceedings of SID’02, p.784(2002)に記載されているレーザー熱転写法(Laser Induced Thermal Imaging、LITI法ともいわれる)も用いることができる。色変換方式では、青色発光の発光層を使って、蛍光色素を分散した色変換(CCM)層を通して、青色より長波長の緑色と赤色に変換する方法である。カラーフィルター方式では、白色発光の有機EL素子を使って、液晶用カラーフィルターを通して3原色の光を取り出す方法であるが、これら3原色に加えて、一部白色光をそのまま取り出して発光に利用することで、素子全体の発光効率をあげることもできる。
さらに、本発明の有機EL素子は、マイクロキャビティ構造を採用しても構わない。これは、有機EL素子は、発光層が陽極と陰極との間に挟持された構造であり、発光した光は陽極と陰極との間で多重干渉を生じるが、陽極及び陰極の反射率、透過率などの光学的な特性と、これらに挟持された有機層の膜厚とを適当に選ぶことにより、多重干渉効果を積極的に利用し、素子より取り出される発光波長を制御するという技術である。これにより、発光色度を改善することも可能となる。この多重干渉効果のメカニズムについては、J.Yamada等によるAM−LCD Digest of Technical Papers, OD−2,p.77〜80(2002)に記載されている。
以上述べたように、本発明のインドール誘導体を用いた有機EL素子は、低い駆動電圧で長時間の発光を得ることが可能である。故に、本有機EL素子は、壁掛けテレビ等のフラットパネルディスプレイや各種の平面発光体として、さらには、複写機やプリンター等の光源、液晶ディスプレイや計器類等の光源、表示板、標識灯等への応用が考えられる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
本発明の化合物の合成方法
それぞれの化合物は、以下に示す反応1〜8により得ることが出来た。
反応1
Figure 2008133225
反応2
Figure 2008133225
反応3
Figure 2008133225
反応4
Figure 2008133225
反応5
Figure 2008133225
反応6
Figure 2008133225
反応7
Figure 2008133225
反応8
Figure 2008133225
上記の各反応で用いている5-ブロモインドール誘導体、5-ニトロインドール誘導体は、以下の文献に記載の方法を用いて合成することができた。
Tetrahedron Letters,1991年発行,6695−6696頁、Tetrahedron Letters,1977年発行,1923−1926頁、Tetrahedron,1992年発行,5991−6010頁、SYNTHESIS,2005年発行,1706−1712頁、Tetrahedron,2005年発行,6425−6437頁、Macromolecules,1996年発行,2359−2364頁、Chem.Commun.,2003年発行,1822−1823頁、J.Mater.Chem., 2002年発行,58−64頁、Chem.Commun.,2004年発行,2824−2825頁、ORGANIC LETTERS,2004年発行,4129−4132頁、J.Org.Chem.,2004年発行,1126−1136頁
Chem.Commun.,2004年発行,158−159頁、Tetrahedron Letters, 2001年発行,3865−3868頁、J.Org.Chem .,1995年発行,6218−6220頁、J.Org.Chem.,1975年発行,3784−3786頁、J.Am.Chem.Soc.,1991年発行,6343−6345頁
J.Chem.Soc.Perkin Trans.1,2001年発行,695−700頁、SYNTHESIS,1987年発行,383−385頁、SYNTHESIS,1981年発行,461−462頁、J.Org.Chem.,1987年発行,1673−1680頁、J.Heterocyclic Chem., 1987年発行,811−815頁、J.Chem.Soc.,Perkin Trans.1,1999年発行,529−534頁、J.Org.Chem.,1981年発行,4511−4515頁、J.Am.Chem.Soc.,2006年発行,4972−4973頁、J.Am.Chem.Soc.,1995年発行,4468−4475頁、J.Org.Chem .,1994年発行,5215−5229頁、J.Org.Chem.,2001年発行,7729−7737頁、J.Am.Chem.Soc.,2002年発行,11684−11688頁、J.Org.Chem.,1997年発行,2676−2677頁、J.Org.Chem.,1998年発行,7652−7662頁、Chem.Mater.,2003年発行,699−707頁、Tetrahedron,2005年発行,11311−11316頁、Tetrahedron,2005年発行,11374−11379頁、Tetrahedron Letters,200年発行,9541−9544頁、Tetrahedron,2003年発行,1917−1923頁
上記反応式中の反応(j)、(k)、(n)は一般的にウルマン法と呼ばれるアミンの合成方法である。ウルマン法とは、ヨウ化アリールとアリールアミンのカップリング反応であり、銅粉と無水炭酸カリウム等の塩基をニトロベンゼンなどの高沸点溶媒中にて100〜180℃程度の温度で反応させるといった特開平7−126226等に記載されている業界公知の方法を参考にした。
また、上記反応式中、(a)、(b)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h)、(i)、(m)、(o)の反応は臭化アリールとアリールアミンの反応であり、ウルマン法で用いられる銅粉と塩基の代わりに、塩基存在下、パラジウム化合物とリン化合物を触媒に用いるという方法をもちいた。この方法については、特開平10−81667、特開平10−139742、特開平10−310561、John F. Hartwig著、Angew. Chem. Int. Ed.,37巻、2046〜2067頁(1998年)、Bryant H. Yang、Stephen L Buchwald著、J. Organomet. Chem.,576巻、125〜146頁(1999年)、John P. Wolfe、Stephen L Buchwald著、J.Org.Chem.,65巻、1144〜1157頁(2000年)、John P. Wolfe、Stephen L Buchwald著、J.Org.Chem.,62巻、1264〜1267頁(1997年)、Janis Louie,Michael S.Driver,Blake C.Hamann, John F.Hartwig著、J.Org.Chem.,62巻、1268〜1273頁(1997年)、特開昭63−35548、特開平6−100503、特表2001−515879、再公表特許WO2002/076922号記載の方法を参考にした。
また、上記反応式中の(c)、(l)のニトロ基からアミノ基への変換反応は、古くから良く知られているニトロ基の還元反応であり、酸性条件下での亜鉛や塩化スズ(II)による還元、パラジウム黒やラネーニッケルなどの触媒存在下での水素による還元、水素化リチウムアルミニウムなどの還元剤を用いた還元によって、ニトロ化合物から相当するアミン化合物を収率良く得ることができた。この還元反応は、Calvin A. Buehler、Donald E. Pearson共著、SURVEY OF ORGANIC SYNTHESES、413〜417頁、Wiley−Interscience(1970年)、日本化学会編、新実験化学講座14、1333〜1335頁、丸善(1978年)などに記載されている業界公知の方法を参考にした。
実施例1
表2中の化合物(2b)の合成方法
窒素雰囲気下、1,2,3−トリメチル−1H−インドール15.9g(99.9mmol)をトルエン100mlに溶解した。攪拌下、N−ブロモスクシンイミド(NBS)17.8g(100mmol)をDMF50mlに溶解させた溶液を1時間かけて滴下した。滴下終了後2時間攪拌し、反応液を水洗した。有機層を減圧蒸留したところ5−ブロモ−1,2,3−トリメチル−1H−インドール20.2gが得られた。次に得られた5−ブロモ−1,2,3−トリメチル−1H−インドール3.1g(12.8mmol)、ジフェニルアミン5.0g(29.5mmol)酢酸パラジウム0.17g、トリ‐tert‐ブチルホスフィン0.30g、ナトリウム−tert−ブトキシド3.4gを50mlの4つ口フラスコにいれ、脱水キシレン20mlを加えて、窒素雰囲気下、3時間加熱還流した。反応液をメタノール中に注ぎ、析出した固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製すると、目的の化合物(2b)が3.1g(収率75%)で得られた。化合物はマススペクトル(ブルカーダルトニクス社製、AutoflexII)、1H‐NMR、13C‐NMR(日本電子社製、GSX270)により同定した。
実施例2
表2中の化合物(3b)の合成方法
実施例1で1,2,3−トリメチル−1H−インドールを2,3−ジメチル−1−フェニル−1H−インドールにかえた以外は実施例1と同様の操作をして、化合物(3b)を収率86%で得た。化合物はマススペクトル(ブルカーダルトニクス社製、AutoflexII)、1H‐NMR、13C‐NMR(日本電子社製、GSX270)により同定した。
実施例3
表2中の化合物(24b)の合成方法
窒素雰囲気下、2,3−ジメチル−1−(α−ナフチル)−1H−インドール27.1g(99.9mmol)をトルエン150mlに溶解した。攪拌下、N−ブロモスクシンイミド(NBS)17.8g(100mmol)をDMF50mlに溶解させた溶液を1時間かけて滴下した。滴下終了後2時間攪拌し、反応液を水洗した。有機層を減圧蒸留したところ5−ブロモ−2,3−ジメチル−1−(α−ナフチル)−1H−インドール27.3gが得られた。次に得られた5−ブロモ−2,3−ジメチル−1−(α−ナフチル)−1H−インドール9.0g(25.6mmol)、アニリン1.1g(11.8mmol)酢酸パラジウム0.13g、トリ‐tert‐ブチルホスフィン0.24g、ナトリウム−tert−ブトキシド2.5gを50mlの4つ口フラスコにいれ、脱水キシレン30mlを加えて、窒素雰囲気下、3時間加熱還流した。反応液をメタノール中に注ぎ、析出した固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製すると、目的の化合物(24b)が6.2g(収率83%)で得られた。化合物はマススペクトル(ブルカーダルトニクス社製、AutoflexII)、1H‐NMR、13C‐NMR(日本電子社製、GSX270)により同定した。
実施例4
表2中の化合物(36b)の合成方法
実施例3で2,3−ジメチル−1−(α−ナフチル)−1H−インドールを2,3−ジフルオロ−1−フェニル−1H−インドールにかえた以外は実施例3と同様の操作をして、化合物(36b)を収率58%で得た。化合物はマススペクトル(ブルカーダルトニクス社製、AutoflexII)、1H‐NMR、13C‐NMR(日本電子社製、GSX270)により同定した。
実施例5
表2中の化合物(45b)の合成方法
窒素雰囲気下、2,3−ジメチル−5−ニトロ−1−フェニル−1H−インドール26.6g(100mmol)をトルエン100ml中に溶解し、パラジウムカーボン(5%)を0.3g加えた。攪拌下、ヒドラジン水溶液(80%)20gをゆっくり滴下した。滴下終了後還流下で2時間攪拌し、反応液をろ過した。ろ液を濃縮後、エタノールから再結晶して、5−アミノ−2,3−ジメチル−1−フェニル−1H−インドール18.5gが得られた。次に得られた5−アミノ−2,3−ジメチル−1−フェニル−1H−インドール2.7g(10.1mmol)、実施例2で得られた反応中間体5−ブロモ−2,3−ジメチル−1−フェニル−1H−インドール7.0g(23.3mmol)酢酸パラジウム0.11g、トリ‐tert‐ブチルホスフィン0.20g、ナトリウム−tert−ブトキシド2.1gを50mlの4つ口フラスコにいれ、脱水キシレン20mlを加えて、窒素雰囲気下、3時間加熱還流した。反応液をメタノール中に注ぎ、析出した固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製すると、目的の化合物(45b)が3.7g(収率55%)で得られた。化合物はマススペクトル(ブルカーダルトニクス社製、AutoflexII)、1H‐NMR、13C‐NMR(日本電子社製、GSX270)により同定した。
実施例6
表2中の化合物(51b)の合成方法
実施例5で2,3−ジメチル−5−ニトロ−1−フェニル−1H−インドールを1−ビフェニル−2,3−ジメチル−5−ニトロ−1H−インドールにかえ、5−ブロモ−2,3−ジメチル−1−フェニル−1H−インドールを1−ビフェニル−5−ブロモ−2,3−ジメチル−1H−インドールにかえた以外は実施例5と同様の操作をして、化合物(51b)を収率45%で得た。化合物はマススペクトル(ブルカーダルトニクス社製、AutoflexII)、1H‐NMR、13C‐NMR(日本電子社製、GSX270)により同定した。
実施例7
表2中の化合物(72b)の合成方法
実施例2の合成中間体である5−ブロモ−2,3−ジメチル−1−フェニル−1H−インドール6.0g(20.0mmol)とN,N’−ジフェニル−1,4−フェニレンジアミン2.4g(9.1mmol)、酢酸パラジウム0.22g、トリ‐tert‐ブチルホスフィン0.4g、ナトリウム−tert−ブトキシド2.1gを50mlの4つ口フラスコにいれ、脱水キシレン30mlを加えて、窒素雰囲気下、3時間加熱還流した。反応液をメタノール中に注ぎ、析出した固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製すると、目的の化合物(72b)が5.7g(収率89%)で得られた。化合物はマススペクトル(ブルカーダルトニクス社製、AutoflexII)、1H‐NMR、13C‐NMR(日本電子社製、GSX270)により同定した。
実施例8
表2中の化合物(81b)の合成方法
5−ブロモ−2,3−ジメチル−1−フェニル−1H−インドールのかわりに実施例1と同様の方法で合成した5−ブロモ−1,2,3−トリフェニル−1H−インドールを用い、N,N’−ジフェニル−1,4−フェニレンジアミンのかわりにN,N’−ジフェニル−ベンジジンを用いた以外は実施例7と同様の操作をして、化合物(81b)を収率85%で得た。化合物はマススペクトル(ブルカーダルトニクス社製、AutoflexII)、1H‐NMR、13C‐NMR(日本電子社製、GSX270)により同定した。
実施例9
表2中の化合物(267b)の合成方法
5−ブロモ−1,2,3−トリフェニル−1H−インドール38.2g(90mmol)とアニリン9.3g(100mmol)、酢酸パラジウム0.75g、トリ‐tert‐ブチルホスフィン1.36g、ナトリウム−tert−ブトキシド10.6gを30mlの4つ口フラスコにいれ、脱水キシレン200mlを加えて、窒素雰囲気下、3時間加熱還流した。反応液をメタノール中に注ぎ、析出した固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製すると、フェニル−(1,2,3−トリフェニル−1H−インドール−5−イル)−アミン31.4gが得られた。次に得られたフェニル−(1,2,3−トリフェニル−1H−インドール−5−イル)−アミン4.4g(10.1mmol)とジヨードビフェニル4.1g(10.1mmol)と銅粉0.2g、炭酸カリウム2.8gをニトロベンゼン50ml中、150℃で5時間加熱攪拌した。反応液をろ過した後、ニトロベンゼンを水蒸気蒸留にて取り除き、得られたオイルをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製すると、(4’−ヨード−ビフェニル−4−イル)−フェニル−(1,2,3−トリフェニル−1H−インドール−5−イル)−アミンが3.6g得られた。次に得られた(4’−ヨード−ビフェニル−4−イル)−フェニル−(1,2,3−トリフェニル−1H−インドール−5−イル)−アミン3.6g(5.0mmol)、ジフェニルアミン0.85g(5.0mmol)、銅粉0.1g、炭酸カリウム1.4gをニトロベンゼン30ml中、150℃で6時間加熱攪拌した。反応液をろ過した後、ニトロベンゼンを水蒸気蒸留にて取り除き、得られたオイルをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製すると目的の化合物(267b)が3.0g(収率80%)で得られた。化合物はマススペクトル(ブルカーダルトニクス社製、AutoflexII)、1H‐NMR、13C‐NMR(日本電子社製、GSX270)により同定した。
実施例10
表2中の化合物(277b)の合成方法
5−ブロモ−1,2,3−トリフェニル−1H−インドールのかわりに実施例1と同様の方法で合成した4−(5−ブロモ−2,3−ジメチル−インドール−1−イル)−ベンゾニトリルを用いた以外は実施例9と同様の操作をして、化合物(277b)を収率71%で得た。化合物はマススペクトル(ブルカーダルトニクス社製、AutoflexII)、1H‐NMR、13C‐NMR(日本電子社製、GSX270)により同定した。
実施例11
表2中の化合物(297b)の合成方法
実施例5で得られた中間体5−アミノ−2,3−ジメチル−1−フェニル−1H−インドール4.7g(20.3mmol)と5−ブロモ−2,3−ジメチル−1−フェニル−1H−インドール5.5g(18.5mmol)、酢酸パラジウム0.22g、トリ‐tert‐ブチルホスフィン0.4g、ナトリウム−tert−ブトキシド2.4gを100mlの4つ口フラスコにいれ、脱水トルエン50mlを加えて、窒素雰囲気下、2時間100℃で反応させた。反応液をメタノール中に注ぎ、析出した固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製すると、ビス−(2,3−ジメチル−1−フェニル−1H−インドール−5−イル)−アミン7.0gが得られた。次に、得られたビス−(2,3−ジメチル−1−フェニル−1H−インドール−5−イル)−アミン4.6g(10mmol)と、実施例9で合成した合成中間体(4’−ヨード−ビフェニル−4−イル)−フェニル−(1,2,3−トリフェニル−1H−インドール−5−イル)−アミンと同様にして合成した(2,3−ジメチル−1−フェニル−1H−インドール−5−イル)−(4’−ヨード−ビフェニル−4−イル)−フェニル−アミン5.9g(10mmol)、銅粉0.2g、炭酸カリウム1.4gをニトロベンゼン30ml中、150℃で4時間加熱攪拌した。反応液をろ過した後、ニトロベンゼンを水蒸気蒸留にて取り除き、得られたオイルをシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製すると目的の化合物(297b)が5.7g(収率63%)で得られた。化合物はマススペクトル(ブルカーダルトニクス社製、AutoflexII)、1H‐NMR、13C‐NMR(日本電子社製、GSX270)により同定した。
実施例12
表2中の化合物(311b)の合成方法
5−アミノ−2,3−ジメチル−1−フェニル−1H−インドールのかわりに9−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−カルバゾール−3−イルアミンを用い、5−ブロモ−2,3−ジメチル−1−フェニル−1H−インドールのかわりに6−ブロモ−9−フェニル−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾールをもちいて、実施例11と同様の操作を行い、ビス−(9−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−カルバゾール−3−イル)−アミンを合成し、実施例11で用いた(2,3−ジメチル−1−フェニル−1H−インドール−5−イル)−(4’−ヨード−ビフェニル−4−イル)−フェニル−アミンのかわりに、(4’−メチル−ビフェニル−4−イル)−フェニル−(9−フェニル−6,7,8,9−テトラヒドロ−5H−カルバゾール−3−イル)−アミンを用いて、実施例11と同様の操作を行い、化合物(311b)を収率59%で得た。化合物はマススペクトル(ブルカーダルトニクス社製、AutoflexII)、1H‐NMR、13C‐NMR(日本電子社製、GSX270)により同定した。
実施例13
表2中の化合物(331b)の合成方法
実施例11で得られた中間体ビス−(2,3−ジメチル−1−フェニル−1H−インドール−5−イル)−アミンと同様の合成方法にて、ビス−(1,2,3−トリメチル−1H−インドール−5−イル)−アミンを合成した。得られたビス−(1,2,3−トリメチル−1H−インドール−5−イル)−アミン6.6g(20mmol)とジブロモビフェニル2.8g(9.0mmol)、酢酸パラジウム0.11g、トリ‐tert‐ブチルホスフィン0.2g、ナトリウム−tert−ブトキシド2.1gを100mlの4つ口フラスコにいれ、脱水キシレン60mlを加えて、窒素雰囲気下、4時間加熱還流した。反応液をメタノール中に注ぎ、析出した固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製すると、目的の化合物(331b)が3.9g(収率53%)で得られた。化合物はマススペクトル(ブルカーダルトニクス社製、AutoflexII)、1H‐NMR、13C‐NMR(日本電子社製、GSX270)により同定した。
実施例1〜13と同様にして、表2に記載の本発明の化合物を合成することができた。得られた化合物の構造については、マススペクトル(ブルカーダルトニクス社製、AutoflexII)にて確認した。結果を表3に示す。尚、化合物番号は表2のものと同様である。
表3
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有機EL素子の実施例
以下の実施例においては、特に断りのない限り、混合比は全て重量比を示す。蒸着(真空蒸着)は10-6Torrの真空中で、基板加熱、冷却等の温度制御なしの条件下で行った。また、素子の発光特性評価においては、電極面積2mm×2mmの有機EL素子の特性を測定した。
以下の実施例で使用した本発明の化合物以外の化合物を表4、表5に示した。
表4
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表5
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実施例347
洗浄したITO電極付きガラス板上に、表2中の化合物(1b)を真空蒸着して膜厚60nmの正孔注入層を得た。次いで、表5中の(1d)を真空蒸着して20nmの正孔輸送層を得た。さらに、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム錯体(Alq3)を真空蒸着して膜厚60nmの電子注入型発光層を作成し、その上に、まずフッ化リチウム(LiF)を1nm、次いでアルミニウム(Al)を200nm蒸着して電極を形成して、有機EL素子を得た。この素子を発光輝度500(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの半減寿命を測定した。また、100℃の環境で、10mA/cm2の電流密度で100時間連続して発光させ輝度を測定した。結果を表6に示す。
実施例348〜395
表6に示す化合物を用いて正孔注入層を作成した以外は実施例111同様の素子を作成した。この素子を発光輝度500(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの半減寿命を測定した。また、100℃の環境で、10mA/cm2の電流密度で100時間連続して発光させ輝度を測定した。結果を表6に示す。
比較例1〜3
表4中の化合物(1c)〜(3c)を用いて正孔注入層を作成した以外は実施例111と同様の素子を作成した。この素子を発光輝度500(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの半減寿命を測定した。また、100℃の環境で、10mA/cm2の電流密度で100時間連続して発光させ輝度を測定した。結果を表6に示す。
表6
Figure 2008133225
表6から明らかなように、本発明の化合物を用いて作成した素子は、比較例の化合物よりも低電圧で駆動でき、また、長寿命で高い輝度が得られた。
実施例396
ITO電極付きガラス板上に、銅フタロシアニンを蒸着して膜厚25nmの正孔注入層を形成した。次に、表2中の化合物(7b)と表4中の化合物(4c)とを100:8の組成比で共蒸着して膜厚45nmの発光層を形成した。さらに表4中の化合物(5c)を蒸着して膜厚20nmの電子注入層を形成した。その上に、酸化リチウム(Li2O)を1nm、さらにアルミニウム(Al)を100nm蒸着によって陰極を形成して有機EL素子を得た。この素子は、直流電圧10Vでの外部量子効率は8.0%を示した。また、発光輝度200(cd/m2)で定電流駆動したときの半減寿命は5000時間以上であった。
実施例397〜407
表2中の化合物(7b)のかわりに表2中の化合物(9b)、(272b)、(275b)、(276b)、(277b)、(279b)、(282b)、(283b)、(287b)、(290b)、(294b)を用いた以外は、実施例396と同様に素子を作成した。これらの素子は、直流電圧10Vでの外部量子効率は7%以上を示し、また、発光輝度200(cd/m2)で定電流駆動したときの半減寿命は5000時間以上であった。
実施例408
ITO電極付きガラス板上に、表5中の化合物(2d)を蒸着して膜厚60nmの正孔注入層を形成した後、表2中の化合物(50b)を蒸着して膜厚20nmの正孔輸送層を形成した。次に、Alq3を蒸着して膜厚60nmの電子注入性発光層を形成し、その上に、フッ化リチウムを1nm、さらにアルミニウムを200nm真空蒸着によって電極を形成して有機EL素子を得た。この素子の直流電圧5Vでの発光効率は2.0(lm/W)であった。また、発光輝度500(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの半減寿命は5000時間以上であった。
実施例409〜413
表5中の化合物(3d)、(4d)、(5d)、(6d)、(9d)を用いた以外は、実施例408と同様に素子を作成した。これらの素子を発光輝度500(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの半減寿命はすべて5000時間以上であった。
実施例414〜424
表2中の化合物(50b)のかわりに表2中の化合物(63b)、(66b)、(69b)、(91b)、(95b)、(102b)、(110b)、(123b)、(127b)、(141b)、(146b)を用いた以外は、実施例408と同様に素子を作成した。これらの素子を発光輝度500(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの半減寿命はすべて5000時間以上であった。
実施例425
ITO電極付きガラス板上に、NPDを真空蒸着して膜厚40nmの正孔注入層を得た。次いで、表2中の化合物(16b)と表4中の化合物(6c)を98:3の比率で共蒸着して、膜厚40nmの発光層を作成し、次いでAlq3を真空蒸着して膜厚30nmの電子注入層を作成した。その上に、フッ化リチウムを0.7nm、次いでアルミニウムを200nm真空蒸着することで電極を形成して、有機EL素子を得た。この素子は、直流電圧5Vでの発光輝度480(cd/m2)、最大発光輝度93500(cd/m2)の発光が得られた。また、発光輝度500(cd/m2)で定電流駆動したときの半減寿命は4500時間であった。
実施例426〜435
表2中の化合物(16b)のかわりに表2中の化合物(54b)、(58b)、(113b)、(120b)、(156b)、(162b)、(169b)、(170b)、(178b)、(333b)を用いた以外は、実施例425と同様に素子を作成した。これらの素子を発光輝度500(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの半減寿命はすべて5000時間以上であった。
実施例436
ITO電極付きガラス板上に、表5中の(6d)を蒸着して膜厚50nmの正孔注入層を形成した後、表2中の化合物(285b)を20nm蒸着して正孔輸送層を形成した。さらにAlq3を蒸着して膜厚20nmの発光層を形成した。さらに表5中の化合物(10d)を蒸着して膜厚30nmの電子注入層を形成した。その上に、酸化リチウムを1nm、さらにアルミニウムを100nm蒸着によって陰極を形成して有機EL素子を得た。この素子は、直流電圧5.3Vでの発光輝度は730(cd/m2)を示した。また、素子作成直後ならびに100℃のオーブン中にて1時間保存後の素子について、発光輝度500(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの半減寿命は、5000時間以上であった。
実施例437〜445
実施例436で用いた表5中の化合物(10d)の代わりに、電子注入層として表5中の化合物(11d)、(12d)、(13d)、(14d)、(15d)、(16d)〜(19d)を用いて、実施例222と同じ条件で素子を作成した。素子作成直後ならびに100℃のオーブン中にて1時間保存後の素子について、素子の特性を測定した。その結果、いずれの素子も、電流密度10(mA/cm2)で駆動した際の素子特性は、電圧は4.0(V)以下、輝度は400(cd/m2)以上であり、発光輝度500(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの半減寿命は5000時間以上であった。
実施例446〜456
表2中の化合物(285b)のかわりに、表2中の化合物(104b)、(181b)、(182b)、(188b)、(192b)、(208b)、(213b)、(236b)、(248b)、(259b)、(300b)を用いた以外は、実施例436と同じ条件で素子を作成した。素子作成直後ならびに100℃のオーブン中にて1時間保存後の素子について、素子の特性を測定した。その結果、いずれの素子も、電流密度10(mA/cm2)で駆動した際の素子特性は、電圧は4.0(V)以下、輝度は400(cd/m2)以上であり、発光輝度500(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの半減寿命は5000時間以上であった。
実施例457
ITO電極付きガラス板上に、表5中の化合物(7d)を蒸着して膜厚55nmの正孔注入層を形成した後、表2中の化合物(32b)を20nm蒸着して正孔輸送層を形成した。さらにAlq3を蒸着して膜厚20nmの発光層を形成した。さらに表5中の化合物(20d)を蒸着して膜厚30nmの電子注入層を形成した。その上に、酸化リチウムを1nm、さらにアルミニウムを100nm蒸着によって陰極を形成して有機EL素子を得た。この素子は、直流電圧5Vでの発光輝度は740(cd/m2)を示した。また、素子作成直後ならびに100℃のオーブン中にて1時間保存後の素子について、発光輝度500(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの半減寿命は、いずれの素子も5000時間以上であった。
実施例458〜470
実施例457で用いた表5中の化合物(20d)の代わりに、電子注入層として表5中の化合物(21d)、(22d)、(23d)、(24d)、(25d)、(26d)〜(28d)、(29d)〜(33d)を用いて、実施例457と同じ条件で素子を作成した。素子作成直後ならびに100℃のオーブン中にて1時間保存後の素子について、素子の特性を測定した。その結果、いずれの素子も、電流密度10(mA/cm2)で駆動した際の素子特性は、電圧は4.0(V)以下、輝度は400(cd/m2)以上であり、発光輝度500(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの半減寿命は5000時間以上であった。
実施例471
ITO電極付きガラス板上に、表5中の化合物(8d)を蒸着して膜厚60nmの正孔注入層を形成した後、表2中の化合物(251b)を15nm蒸着して正孔輸送層を形成した。さらにAlq3を蒸着して膜厚20nmの発光層を形成した。さらに表5中の化合物(34d)を蒸着して膜厚30nmの電子注入層を形成した。その上に、酸化リチウムを1nm、さらにアルミニウムを100nm蒸着によって陰極を形成して有機EL素子を得た。この素子は、この素子は、直流電圧5.0Vでの発光効率は2.6(lm/W)を示した。また、素子作成直後ならびに100℃のオーブン中にて1時間保存後の素子について、発光輝度500(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの半減寿命は、いずれの素子も5000時間以上であった。
実施例472
ITO電極付きガラス板上に、表2中の化合物(256b)を1,2−ジクロロエタンに溶解させ、スピンコーティング法により膜厚50nmの正孔注入層を形成した。次に、Alq3を蒸着して膜厚30nmの電子注入性発光層を作成し、その上に、マグネシウムと銀を10:1で混合した合金で膜厚100nmの電極を形成して有機エレクトロルミネッセンス素子を得た。この素子の直流電圧8.4Vでの発光効率は2.3(lm/W)であった。また、発光輝度500(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの半減寿命は5000時間以上であった。
実施例473
ITO電極付きガラス板上に、表2中の化合物(121b)を蒸着して膜厚75nmの正孔注入層を形成した。次に、表4中の化合物(7c)とAlq3を1:20の組成比で共蒸着して膜厚35nmの発光層を形成した。さらに、Alq3を蒸着して膜厚30nmの電子注入層を形成した。その上に、フッ化リチウム(LiF)を1nm、さらにアルミニウム(Al)を200nm真空蒸着によって電極を形成して有機エレクトロルミネッセンス素子を得た。この素子は、直流電圧5.0Vでの発光効率は0.65(lm/W)を示した。また、発光輝度500(cd/m2)で定電流駆動したときの半減寿命は5000時間以上であった。
実施例474〜484
実施例473で用いた表2中の化合物(121b)の代わりに、表2中の化合物(13b)、(37b)、(45b)、(97b)、(107b)、(144b)、(159b)、(243b)、(250b)、(262b)、(303b)を用いて、実施例473と同じ条件で素子を作成した。いずれの素子も、電流密度10(mA/cm2)で駆動した際の素子特性は、電圧は4.0(V)以下、輝度は400(cd/m2)以上であり、発光輝度500(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの半減寿命は5000時間以上であった。
実施例485
ITO電極付きガラス板上に、表2中の化合物(15b)と(68b)とを1:1の組成比で共蒸着して膜厚80nmの正孔注入層を形成した。次に、表4中の化合物(8c)を蒸着して膜厚20nmの発光層を形成した。さらに、Alq3を蒸着して膜厚20nmの電子注入層を形成した。その上に、フッ化リチウム(LiF)を1nm、さらにアルミニウム(Al)を200nm真空蒸着によって電極を形成して有機エレクトロルミネッセンス素子を得た。この素子は、直流電圧5.3Vでの発光効率は2.3(lm/W)を示した。また、発光輝度500(cd/m2)で定電流駆動したときの半減寿命は5000時間以上であった。
実施例486〜490
実施例485で用いた表2中の化合物(15b)の代わりに、表2中の化合物(84b)、(224b)、(307b)、(321b)、(327b)を用いて、実施例485と同じ条件で素子を作成した。いずれの素子も、電流密度10(mA/cm2)で駆動した際の素子特性は、電圧は4.0(V)以下、輝度は400(cd/m2)以上であり、発光輝度500(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの半減寿命は5000時間以上であった。
実施例491
ITO電極付きガラス板上に、表2中の化合物(179b)を蒸着して膜厚60nmの正孔注入層を形成した。次に、表4中の化合物(9c)と表4中の化合物(10c)とを20:1の組成比で共蒸着して膜厚30nmの発光層を形成した。さらに、Alq3を蒸着して膜厚20nmの電子注入層を形成した。その上に、フッ化リチウム(LiF)を1nm、さらにアルミニウム(Al)を200nm真空蒸着によって電極を形成して有機エレクトロルミネッセンス素子を得た。この素子は、直流電圧6.2Vでの発光効率は5.9(lm/W)を示した。また、発光輝度500(cd/m2)で定電流駆動したときの半減寿命は5000時間以上であった。
実施例492〜497
実施例485で用いた表2中の化合物(179b)の代わりに、表2中の化合物(116b)、(150b)、(173b)、(217b)、(309b)、(324b)を用いて、実施例491と同じ条件で素子を作成した。いずれの素子も、電流密度10(mA/cm2)で駆動した際の素子特性は、電圧は4.0(V)以下、輝度は400(cd/m2)以上であり、発光輝度500(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの半減寿命は5000時間以上であった。
実施例498
ITO電極付きガラス板上に、表2中の化合物(36b)を蒸着して膜厚60nmの正孔注入層を形成した。次に表4中の化合物(11c)と表4中の化合物(12c)とを20:1の組成比で共蒸着して膜厚35nmの発光層を形成した。さらに、Alq3を蒸着して膜厚30nmの電子注入層を形成した。その上に、フッ化リチウム(LiF)を1nm、さらにアルミニウム(Al)を200nm真空蒸着によって電極を形成して有機エレクトロルミネッセンス素子を得た。この素子は、直流電圧3.5Vでの発光効率は2.9(lm/W)を示した。また、発光輝度500(cd/m2)で定電流駆動したときの半減寿命は5000時間以上であった。
実施例499
ITO電極付きガラス板上に、表2中の化合物(215b)を蒸着して膜厚50nmの正孔注入層を形成した。次に、表4中の化合物(13c)とAlq3とを1:1の組成比で共蒸着して膜厚50nmの電子輸送性発光層を形成した。さらに、その上に、マグネシウムと銀を1:3で混合した合金で膜厚200nmの電極を形成して有機エレクトロルミネッセンス素子を得た。この素子の直流電圧8Vでの発光効率は1.1(lm/W)であった。また、発光輝度350(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの半減寿命は5000時間以上であった。
実施例500
ITO電極付きガラス板上に、表2中の化合物(212b)を蒸着して膜厚50nmの正孔注入層を形成した。次に、表4中の化合物(11c)と表4中の化合物(14c)とを100:1の組成比で共蒸着して膜厚25nmの発光層を形成した。さらに、BCPを蒸着して膜厚25nmの電子注入層を形成した。その上に、リチウム(Li)を0.5nm、さらに銀を150nm蒸着して有機エレクトロルミネッセンス素子を得た。この素子は、直流電圧10Vでの発光効率は0.89(lm/W)を示した。また、発光輝度500(cd/m2)で定電流駆動したときの半減寿命は5000時間以上であった。
実施例501
ITO電極付きガラス板上に、表2中の化合物(218b)を蒸着して膜厚40nmの正孔注入層を形成した。次に、表4中の化合物(15c)を10nm蒸着して正孔輸送層を形成した。表4中の化合物(16c)と表4中の化合物(17c)とを1:9の組成比で共蒸着して膜厚25nmの発光層を形成した。さらにBCPを蒸着して15nmの正孔阻止層を形成した。さらにAlq3を蒸着して膜厚25nmの電子注入層を形成した。その上に、フッ化リチウム(LiF)を1nm、さらにアルミニウム(Al)を100nm蒸着によって陰極を形成して有機エレクトロルミネッセンス素子を得た。この素子は、直流電圧10Vでの外部量子効率は7.3%を示した。また、発光輝度100(cd/m2)で定電流駆動したときの半減寿命は5000時間以上であった。
実施例502
ITO電極付きガラス板上に、表2中の化合物(239b)を60nm蒸着して正孔注入層を形成した。さらにAlq3を蒸着して膜厚20nmの発光層を形成した。表5中の化合物(34d)を蒸着して膜厚30nmの電子注入層を形成した。その上に、酸化リチウム(Li2O)を1nm、さらにアルミニウム(Al)を100nm蒸着によって陰極を形成して有機エレクトロルミネッセンス素子を得た。この素子は、直流電圧4.0Vでの発光効率は2.2(lm/W)を示した。また、発光輝度500(cd/m2)で定電流駆動したときの半減寿命は5000時間以上であった。
実施例503〜508
電子注入層として表5中の化合物(34d)のかわりに表5中の化合物(35d)、(37d)〜(41d)を用いた以外は実施例502と同じ条件で実験を行った。素子作成直後ならびに100℃のオーブン中にて1時間保存後の素子について、素子の特性を測定した。その結果、いずれの素子も、電流密度10(mA/cm2)で駆動した際の素子特性は、電圧は4.0(V)以下、輝度は400(cd/m2)以上であり、発光輝度500(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの半減寿命は5000時間以上であった。
実施例509〜514
実施例502で用いた表2中の化合物(239b)の代わりに、表2中の化合物(19b)、(165b)、(198b)、(203b)、(311b)、(336b)を用いて、実施例502と同じ条件で素子を作成した。いずれの素子も、電流密度10(mA/cm2)で駆動した際の素子特性は、電圧は4.0(V)以下、輝度は400(cd/m2)以上であり、発光輝度500(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの半減寿命は5000時間以上であった。
実施例515
ITO電極付きガラス板上に、表2中の化合物(231b)を蒸着して膜厚55nmの正孔注入層を形成した。さらに、NPDを蒸着して膜厚20nmの正孔輸送層を形成した。次に表4中の化合物(18c)と(19c)とを50:1の組成比で共蒸着して膜厚35nmの発光層を形成した。さらに、表4中の化合物(20c)を蒸着して膜厚30nmの電子注入層を形成した。その上に、フッ化リチウム(LiF)を1nm、さらにアルミニウム(Al)を200nm真空蒸着によって電極を形成して有機エレクトロルミネッセンス素子を得た。この素子は、直流電圧3.5Vでの発光効率は4.1(lm/W)を示した。また、発光輝度500(cd/m2)で定電流駆動したときの半減寿命は5000時間以上であった。
実施例516〜522
表2中の化合物(231b)の代わりに、(40b)、(100b)、(118b)、(139b)、(186b)、(234b)、(253b)用いた以外は、実施例515と同じ条件で素子を作成した。その結果、いずれの素子も、電流密度10(mA/cm2)で駆動した際の素子特性は、電圧は4.0(V)以下、輝度は400(cd/m2)以上であり、発光輝度500(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの半減寿命は5000時間以上であった。
実施例523
ITO電極付きガラス板上に、表2中の化合物(255b)を蒸着して膜厚60nmの正孔注入層を形成した後、表2中の化合物(255b)を蒸着して膜厚20nmの正孔輸送層を形成した。次に、Alq3を蒸着して膜厚60nmの電子注入性発光層を形成し、その上に、フッ化リチウムを1nm、さらにアルミニウムを200nm真空蒸着によって電極を形成して有機EL素子を得た。この素子の直流電圧5Vでの発光効率は2.0(lm/W)であった。また、発光輝度500(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの半減寿命は5000時間以上であった。
実施例524〜530
表2中の化合物(155b)のかわりに表2中の化合物(75b)、(86b)、(93b)、(125b)、(148b)、(164b)、(175b)を用いた以外は、実施例523と同じ条件で素子を作成した。その結果、いずれの素子も、電流密度10(mA/cm2)で駆動した際の素子特性は、電圧は4.0(V)以下、輝度は400(cd/m2)以上であり、発光輝度500(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの半減寿命は5000時間以上であった。
実施例531〜540
表2中の化合物(255b)のかわりに表2中の化合物、(238b)、(245b)、(258b)、(296b)、(305b)、(319b)、(338b)、(340b)、(343b)、(345b)を用いた以外は、実施例523と同じ条件で素子を作成した。その結果、いずれの素子も、電流密度10(mA/cm2)で駆動した際の素子特性は、電圧は4.0(V)以下、輝度は400(cd/m2)以上であり、発光輝度500(cd/m2)で室温にて定電流駆動したときの半減寿命は5000時間以上であった。
以上のように、本発明で示されたインドール誘導体を用いることにより、高い性能のEL素子が作成できる。比較化合物に対して格段に高い性能が発揮されることは明らかであり、有機EL素子の低駆動電圧化、長寿命化が達成できる。

Claims (6)

  1. 下記一般式[1]で表されるインドール誘導体。
    一般式[1]
    Figure 2008133225




    (式中、Ar1、および、Ar2は、それぞれ独立に、置換基を有してもよい炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数2〜18の1価の複素環基、または、下記一般式[2]で表される基を表す。
    Xは、置換基を有してもよい炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数2〜18の1価の複素環基、置換基を有してもよい炭素数1〜18の1価の脂肪族炭化水素基、下記一般式[2]で表される基、または、下記一般式[3]で表される基を表す。
    ただし、Ar1、Ar2、および、Xのうち少なくともひとつは一般式[2]で表される基である。
    また、Ar1、Ar2、および、Xにおける有してもよい置換基は、ハロゲン原子、1価の脂肪族炭化水素基、1価の芳香族炭化水素基、1価の複素環基、シアノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基である。)
    一般式[2]
    Figure 2008133225




    (式中、R1は、置換基を有してもよい炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数2〜18の1価の複素環基、または、置換基を有しても良い炭素数1〜6の1価の脂肪族炭化水素基を表し、
    2〜R6は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、または、1価の有機残基を表す。R1における有しても良い置換基は、一般式[1]中のAr1、Ar2、および、Xにおける有してもよい置換基と同義である。
    また、R2〜R6は隣接するもの同士が一体となって置換基を有してもよい炭素数3〜8の脂肪族環を形成しても良い。)

    一般式[3]
    Figure 2008133225




    (式中、Yは、置換基を有してもよい炭素数6〜18の2価の芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数2〜18の2価の複素環基、置換基を有してもよい炭素数1〜18の2価の脂肪族炭化水素基、置換基を有しても良いシリレン基、-O-、-S-、−CO−、−SO−、および、−SO2−のうちのいずれか、あるいはそれらの組み合わせからなる2価の連結基を表す。
    Ar4、および、Ar5は、それぞれ独立に、置換基を有してもよい炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基、置換基を有してもよい炭素数2〜18の1価の複素環基、または、一般式[2]で表される基を表す。
    Y、Ar4、および、Ar5における有しても良い置換基は、一般式[1]中のAr1、Ar2、および、Xにおける有してもよい置換基と同義である。)
  2. Ar1、および、Ar2が一般式[2]で表される基であることを特徴とする請求項1記載のインドール誘導体。
  3. 1が置換基を有してもよい炭素数6〜18の1価の芳香族炭化水素基であることを特徴とする請求項1または2記載のインドール誘導体。
  4. 請求項1〜3いずれか記載のインドール誘導体を含んでなる有機エレクトロルミネッセンス素子用材料。
  5. 一対の電極間に発光層または発光層を含む複数層の有機層を形成してなる有機エレクトロルミネッセンス素子において、前記有機層の少なくとも一層が、請求項4記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を含んでなる有機エレクトロルミネッセンス素子。
  6. さらに、陽極と発光層との間に正孔注入層および/または正孔輸送層を有し、前記正孔注入層および/または正孔輸送層が、請求項4記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用材料を含んでなる請求項5記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
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