JP2008100497A - 印写方法、画像形成装置、制御プログラム、当該プログラムを搭載した情報記録媒体、これらを具備する画像形成システム、印写用記録媒体、印写した記録物、及びインク - Google Patents
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Abstract
【解決手段】記録液の液滴を吐出する記録ヘッドを、主走査方向に走査し、記録媒体を、主走査方向と直交する副走査方向に間歇的に走査して、前記記録媒体上に画像を形成する画像形成装置を用いて行う印写方法であって、ドットを基調方向に配置する中間調処理を用いて前記主走査方向への複数回の走査を行って画像を形成する際に、前記基調方向に連続するドットと副走査方向に連続するドットとを不連続の走査で形成する。
【選択図】図15
Description
このインクジェット記録装置は、記録ヘッドから所定の用紙(紙に限定されず、インク滴、その他の液体等が付着可能な記録媒体)にインクを吐出して画像形成(記録、印字、印写、印刷等)を行うものである。
そこで、オリジナルよりもレベル数の少ない濃度階調(強度変調)と面積階調(面積変調)との組み合わせを利用することによって中間調を再現する手法として、「ディザ法」や「誤差拡散法」が開発された。
このディザ法を適用した中間調処理で用いる中間調パターン(ディザマトリクスパターン)としては、規則的なライン基調、例えば斜め万線基調が生じるようにしたパターンなどが知られている。
また、副走査方向に用紙(記録媒体)を搬送するときの、この搬送量を調整することによって、用紙の同一領域に対してインターレースを行って、複数回の主走査で画像を形成するという、「インターレース方式」も採用されている。
例えば、基調を形成するドットを不連続のパスで形成することにより、印写ムラやバンディングによる画質低下を低減化させる手法等が挙げられる。
このため、かかる技術によれば、基調方向の分散度は低くなった場合でも、副走査方向の分散度に問題が残り、縦ドット群の分散度が高くなってしまうことによって、縦にスジやムラが生じることとなる。
また、本発明を実施する場合に、より効果を高めるための記録媒体についても検討した。
但し分散度は、下記式で表されるものとする。
分散度=Σ(ドット形成時の走査の間隔−走査間隔の平均)2/ドット形成時の走査数
但し、連続分散度は、下記式で表される。
連続分散度=
Σ(ドット形成時のドット並び順での走査の間隔−ドット並び順での走査の間隔の平均)2/ドット形成時の走査数
また、着弾位置バラツキが目立つような記録媒体を用いた場合に上記効果が高く、記録装置や記録材料によってインクの着弾位置のバラツキが改善されるような場合においても、本発明方法によれば、更なる画質の向上効果が得られた。
先ず、本発明の印写方法に係る画像処理操作によって生成される画像のデータを出力するための画像形成装置の一例について、図1及び図2を参照して説明する。
図1は画像形成装置の機構部の全体構成を説明するための概略側面図であり、図2は概略平面図である。
また、各色毎に独立したヘッドを設けた構成のものに限定されず、複数の色の液滴を吐出する複数のノズルで構成されるノズル列を有する1又は複数の液体吐出ヘッドを具備したものとしてもよい。
搬送ベルト21の裏面側には記録ヘッド7による画像形成領域に対応してガイド部材29が配置されている。また、帯電ローラ26は、搬送ベルト21の表層に接触しており、搬送ベルト21の回動に従動して回転するようになされている。
このとき、所定の制御部(図示せず)によって、ACバイアス供給部から帯電ローラ26に対して正負が交互に繰り返す交番電圧を印加し、搬送ベルト21を交番する帯電電圧パターン、すなわち周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが交互に所定の幅で繰り返されるパターンで帯電させる。このように帯電した搬送ベルト21上に用紙12を給送すると、用紙12が搬送ベルト21に静電力で吸着され、搬送ベルト21の周回移動によって用紙12が副走査方向に搬送されるようになされる。
記録終了信号又は用紙12の後端が記録領域に到達した信号を受信することにより記録動作が終了し、用紙12が排紙トレイ54に排紙される。
また、キャップ57で記録ヘッド7をキャッピングした状態でノズルから記録液を吸引し、増粘した記録液や気泡を排出する回復動作を行い、さらには記録ヘッド7のノズル面に付着したインクをワイパーブレード58でワイピングを行う。また、記録開始前、記録途中等に記録と関係しないインクを吐出する空吐出動作を行うようにする。これによって、記録ヘッド7の安定した吐出性能を維持できる。
また、上記説明ではシリアル型のインクジェットプリンタについて説明したが、本発明は、用紙の幅方向全体にノズル列を有し、インク供給管から供給されるインクをヘッド駆動信号線から出力される駆動信号により、用紙の印字幅全体に渡って噴出するラインヘッドを使用したライン型のインクジェットプリンタにも適用可能である。なお、ラインヘッドにおいては、記録紙の上方を移動するような可動な構成でも良いし、装置に工程されて記録紙が下方を移動するような構成にしても良い。
図3は同ヘッドの液室長手方向に沿う概略断面図であり、図4は同ヘッドの液室短手方向(ノズルの並び方向)の概略断面図である。
そして、振動板102の周縁部はフレーム部材130に接合されており、このフレーム部材130には、圧電素子121及びベース基板122等で構成されるアクチュエータユニットを収納する貫通部131及び共通液室108となる凹部、この共通液室108に外部からインクを供給するためのインク供給穴132が形成されている。
このフレーム部材130は、例えばエポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂、あるいはポリフェニレンサルファイトによって形成されたものとすることが好適である。
なお、流路板101の材料は、単結晶シリコン基板に限定されず、その他ステンレス基板や感光性樹脂等を適用することもできる。
振動板102には、圧電素子121及び支柱部123が接着剤によって接合されており、更にはフレーム部材130が接合されている。
図5の制御部200は、画像形成装置全体の制御を司るCPU211と、CPU211が実行するプログラム、その他の固定データを格納するROM202と、画像データ等を一時格納するRAM203と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための書き換え可能な不揮発性メモリ204と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC205とを備えている。
また、制御部200には、画像形成装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル214が接続されている。
なお、画像出力するためのドットパターンデータの生成は、後述するようにホスト側のプリンタドライバで行っている。
このとき、駆動波形を構成する駆動パルスを選択することによって、例えば、大滴(大ドット)、中滴(中ドット)、小滴(小ドット)等、異なる大きさのドットを打ち分けることができるようになされている。
同様に、ロータリエンコーダを構成するエンコーダセンサ35からの検出パルスをサンプリングして得られる速度検出値、及び位置検出値と、予め格納した速度・位置プロファイルから得られる速度目標値、及び位置目標値とに基づいて、副走査モータ31対する駆動出力値(制御値)を算出し、モータ駆動部210を介し、かつモータドライバを介して副走査モータ31を駆動する。
バスラインには、所定のインターフェイスを介して、ハードディスク等の磁気記憶装置を用いた記憶装置406と、マウスやキーボード等の入力装置404と、LCDやCRT等のモニタ405と、光ディスク等の記憶媒体を読み取る記憶媒体読取装置(図示せず)が接続されており、また、インターネット等のネットワークやUSB等の外部機器と通信を行う所定のインターフェイス(外部I/F)407が接続された構成を有している。
このインストールにより画像処理装置400は、以下のような画像処理を行うための動作可能な状態となる。
なお、この画像処理プログラムは、所定のOS上で動作するものであってもよい。また、特定のアプリケーションソフトの一部をなすものであってもよい。
これは画像処理を画像処理装置としてのPCのようなホストコンピュータで行う場合であり、比較的廉価なインクジェット記録装置に好適な例である。
ここでは、図8に示す構成のように、インクジェット記録装置側では、装置内に画像の描画又は文字のプリント命令を受けて実際に記録するドットパターンを発生する機能を持たない例で説明する。
すなわち、ホストとなる画像処理装置400で実行されるアプリケーションソフト等からのプリント命令は、画像処理装置400(ホストコンピュータ)内にソフトウェアとして組み込まれたプリンタドライバ411で画像処理されてインクジェットプリンタ500が出力可能な多値のドットパターンのデータ(印刷画像データ)が生成され、それがラスタライズされてインクジェットプリンタ500に転送され、インクジェットプリンタ500が印刷出力されるものとする。
そして、描画データメモリに記憶された命令は、ラスタライザによって解釈され、線の記録命令であれば、指定された位置や太さ等に応じた記録ドットパターンに変換され、また、文字の記録命令であれば画像処理装置(ホストコンピュータ)400内に保存されているフォントアウトラインデータから対応する文字の輪郭情報を呼びだし指定された位置や大きさに応じた記録ドットパターンに変換され、イメージデータであれば、そのまま記録ドットのパターンに変換される。
このとき、画像処理装置400は、直交格子を基本記録位置として、記録ドットパターンのデータにラスタライズする。画像処理としては、上述したように、例えば色を調整するためのカラーマネージメント処理(CMM)や、γ補正処理、ディザ法や誤差拡散法などの中間調処理、さらには下地除去処理、インク総量規制処理等がある。そして、ラスタデータメモリに記憶された記録ドットパターンがインターフェイスを経由して、インクジェット記録装置500へ転送される。
なお、図10は、同画像形成装置の全体構成を示す概略構成図である。
装置本体1001の底部に設けられている給紙部1004から、記録媒体(用紙)1005を1枚ずつ給紙して、副走査搬送部1003によって画像形成部1002に対向する位置で搬送し、この用紙1005に液滴が吐出されて所定の画像が形成され、排紙搬送部1006を通じて装置本体1001の上面に形成した排紙トレイ1007上に排紙されるようになされている。
画像読取部1011は、照明光源1013とミラー1014とを具備する走査光学系1015と、ミラー1016、1017を具備する走査光学系1018とが移動することによってコンタクトガラス1012上に載置された原稿の画像の読み取りを行うようになされており、原稿画像がレンズ1019の後方に配置されている画像読み取り素子1020で画像信号として読み込まれ、かかる画像信号はデジタル化されて画像処理され、印刷することができるようになされている。
なお、コンタクトガラス1012上には原稿を押えるための圧板1010があるものとする。
制御部1200は、CPU1201と、CPU1201が実行するプログラム、その他の固定データを格納するROM1202と、画像データ等を一時格納するRAM1203と、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための不揮発性メモリ(NVRAM)1204と、入力画像に対して中間調処理などの本発明に係る画像処理を施すASIC1205とを具備しており、この装置全体の制御を司る主制御部1210を備えている。
また、主制御部1210は、装置本体1001に設けたテンキー、プリントスタートキー等の各種キー及び各種表示器を含む操作/表示部1109との間で必要なキー入力の取り込み、表示情報の出力を行う。
ACバイアス供給部1219から帯電ローラ1034に交番電圧である正負極の矩形波の高電圧を印加することによって、帯電ローラ1034は搬送ベルト1031の絶縁層(表層)に当接しているので、搬送ベルト1031の表層には、正と負の電荷が搬送ベルト1031の搬送方向に対して交互に帯状に印加され、搬送ベルト1031上に所定の帯電幅で帯電が行われて不平等電界が生成される。続いて、給紙部1004から用紙1005が給紙されて搬送ローラ1032と押えコロ1036との間の、正負極の電荷が形成されることによって不平等電界が発生している搬送ベルト1031上へと送り込まれると、用紙1005は電界の向きにならって瞬時に分極し、静電吸着力で搬送ベルト1031上に吸着され、搬送ベルト1031の移動に伴って搬送される。
次に、本発明に係る印写方法の特徴であるドット配置について図12を参照して説明する。
先ず、所定の用紙の同一領域に対して、同一のノズル群又は異なるノズル群によって複数回の主走査(マルチスキャン)を行って画像を形成するマルチパス方式と、副走査方向に用紙を搬送する搬送量を調整することによって用紙の同一領域に対してインターレースを行って複数回の主走査で画像を形成するインターレース方式とを組み合わせた場合に形成されるドットの記録順は、図12(a)に示すようにマトリクス化できる。このマトリクスは、マスクパターン(あるいは記録シーケンスマトリクス)と称される。
なお、図12(b)は、1〜4回目のパスにおいて印字されるドットの相対的な位置関係を示している。
従来の分散度の考え方から、この画像は、斜め方向(基調方向)の分散度=7であり、縦方向の分散度=0.25となっている。
基調方向の分散度を下げるためには、図13(b)のマスクパターンを選択することにより、分散度=0.25とすることができた。しかしながら、図13(b)のマスクパターンを選択すると、副走査方向に連続するドット群を、連続するパスで印字することとなってしまうため、副走査方向の着弾ズレの影響を分散化させることができなくなってしまう。
ここで、ドット群を不連続のパスで形成することに影響される分散性を定量化する。
下記(1)式により、分散度を定義する。
分散度=Σ(ドット形成時の走査の間隔−走査間隔の平均)2/ドット形成時の走査数・・・(1)
〔(1-2)2+(1-2)2+(1-2)2+(1-2)2+(1-2)2+(1-2)2+(1-2)2+(9-2)2〕/8=7・・・(2)
〔(1-2)2+(1-2)2+(4-2)2+(1-2)2+(4-2)2+(1-2)2+(1-2)2+(3-2)2〕/8=1.75・・・(3)
また、図13(c)の基調方向の分散度は、下記(4)式で示すように「0.75」となり、画像のバンディングや印写ムラが低減化できることが確かめられた。
〔(2-2)2+(1-2)2+(2-2)2+(1-2)2+(3-2)2+(3-2)2+(3-2)2+(1-2)2〕/8=0.75・・・(4)
〔(2-2)2+(2-2)2+(2-2)2+(3-2)2+(2-2)2+(2-2)2+(2-2)2+(1-2)2〕/8=0.25・・・(5)
すなわち、基調方向の分散度と、副走査方向の分散度のどちらか一方のみならず、これら双方の分散度を低減化させることが画質向上を図る上において望ましいことが解った。
マスクパターンのサイズが小さい場合に配置順を1ドットずつずらして設定する方法を採用すると、図13(a)〜(c)に示したように、基調方向もしくは副走査方向のいずれかでは、隣接するドットで連続するパスで形成しなければならなくなる。
他方、図14に示すように、マスクパターンのサイズが大きい場合には、主走査方向にずらすことで、隣接するドットでもすべて不連続のパスで形成することが可能となる。
しかし、マスクパターンのサイズが小さい場合、つまり少ないパス数で印写する場合には、隣接するドットを連続するパスで形成するとその箇所の着弾位置バラツキを分散化できていないことになる。これは、画質劣化の要因となりうる。
具体例を図15に示す。この場合、基調方向の分散度および副走査方向の分散度は共に図13(c)と同じ値となる。従って分散度の定義では、差を明らかにすることはできない。よって、かかる場合には、下記(6)式により定義される連続分散度で評価する。
上記式(1)が対象範囲内にあるドットの配置順の値を、位置に無関係で、小さい順に考えていることに対し、上記式(6)では、対象範囲内にあるドットの配置順の値を、位置の順番にそって考えている。
すなわち、図13(c)を例に挙げ、式(1)の定義に従うと、副走査方向の分散度については上記式(3)により分散度=1.75となった。
一方、式(6)の定義に従う場合、副走査方向のドット形成時のドット並び順での走査の間隔は、1回目と2回目、2回目と3回目、12回目と13回目、13回目と14回目、7回目と8回目の間はそれぞれ「1」となり、3回目から12回目、14回目から7回目、8回目から1回目の間はそれぞれ「9」となる。つまり、隣接するドット間での走査の間隔により、連続分散度を求めることになる。ここで、ドット並び順での走査の間隔の平均は「4」({1+1+9+1+1+9+1+9}/8)、ドット形成時の走査数は「8」であるので、下記式(7)に示すように、連続分散度は「15」となる。
〔(1-4)2+(1-4)2+(9-4)2+(1-4)2+(1-4)2+(9-4)2+(1-4)2+(9-4)2〕/8=15・・・(7)
〔(11-10)2+(11-10)2+(11-10)2+(11-10)2+(11-10)2+(11-10)2+(11-10)2+(3-10)2〕/8=15・・・(8)
同様に、基調方向の連続分散度についても、図13(c)の場合には「15」、図15の場合には「7」となり、基調方向でも値が小さくなっていることが解った。
これらのことから、連続分散度≦10の条件を満たしていることが好適であることが確かめられた。
上述したような指標による評価処理は、必ずしもライン型に基調を生成するものだけに有効なわけではなく、例えば、図16(a)に示すようなマスク形状を適用する場合にも有効である。
なお、図16(a)中に示す数値は、マスクパターン内でインクを付着させていく順番を示している。すなわち、図16(b)〜(f)に示す順序によりマスク内にインクを付着させていく。
本発明の印写方法に好適な記録媒体について説明する。
吸収性が低いメディアに印刷する際にはドット位置精度の善し悪しが画像品質に影響を与える。これは吸収性が低いメディアの上ではインクが広がりにくいため、ドット位置精度が少しでも低くなるとメディアをインクが埋めきらない箇所、すなわち白抜け部が生じてしまうためである。この埋めきれない箇所は画像濃度ムラ、画像濃度低下を招来し、画像品質の低下となって現われる。
この記録媒体は、動的走査吸液計で測定したときの、接触時間100msにおけるインクの転移量は4〜15ml/m2であることが好ましく、更には6〜14ml/m2であることが望ましい。また、純水の転移量が4〜26ml/m2であることが好ましく、更には8〜25ml/m2がより望ましい。
前記接触時間100msでの前記インク及び純水の転移量が、上述した数値範囲を外れて少なすぎると、ビーディングが発生しやすくなり、逆に多すぎると、記録後のインクドット径が所望の径よりも小さくなりすぎてしまう。
また、純水の転移量は、5〜29ml/m2が好ましく、10〜28ml/m2がより好ましい。
接触時間400msでの転移量が少なすぎると、乾燥性が不十分となり、拍車痕が発生しやすくなり、逆に多すぎると、ブリードが発生しやすくなり、乾燥後の画像部の光沢が低下してしまう。
この動的走査吸液計は、吸液の速度をキャピラリー中のメニスカスの移動から直読する、試料を円盤状とし、この上で吸液ヘッドをらせん状に走査する、予め設定したパターンに従って走査速度を自動的に変化させ、1枚の試料で必要な点の数だけ測定を行う、という方法によって測定を自動化したものである。
紙試料への液体供給ヘッドはテフロン(登録商標)管を介してキャピラリーに接続され、キャピラリー中のメニスカスの位置は光学センサで自動的に読み取られる。
具体的には、動的走査吸液計(K350シリーズD型、協和精工株式会社製)を用いて、純水又はインクの転移量を測定したところ、接触時間100ms及び接触時間400msにおける転移量は、それぞれの接触時間の近隣の接触時間における転移量の測定値から補間により求めることができた。測定は23℃50%RHで行った。
支持体に関しては、特に制限されるものではなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、木材繊維主体の紙、木材繊維及び合成繊維を主体とした不織布のようなシート状物質等が挙げられる。
紙としては、公知のものを目的に応じて適宜選択でき、例えば、木材パルプ、古紙パルプ等が挙げられる。木材パルプとしては、例えば、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、NBSP、LBSP、GP、TMP等が挙げられる。
古紙パルプの原料としては、財団法人古紙再生促進センターの古紙標準品質規格表に示されている、上白、罫白、クリーム白、カード、特白、中白、模造、色白、ケント、白アート、特上切、別上切、新聞、雑誌等が挙げられる。具体的には、情報関連用紙である非塗工コンピュータ用紙、感熱紙、感圧紙等のプリンタ用紙;PPC用紙等のOA古紙;アート紙、コート紙、微塗工紙、マット紙等の塗工紙;上質紙、色上質、ノート、便箋、包装紙、ファンシーペーパー、中質紙、新聞用紙、更紙、スーパー掛け紙、模造紙、純白ロール紙、ミルクカートン等の非塗工紙等の紙や板紙の古紙で、化学パルプ紙、高歩留りパルプ含有紙等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
(1)離解は、古紙をパルパーにて機械力と薬品で処理して繊維状にほぐし、印刷インキを繊維より剥離する。
(2)除塵は、古紙に含まれる異物(プラスチックなど)及びゴミをスクリーン、クリーナー等により除去する。
(3)脱墨は、繊維より界面活性剤を用いて剥離された印刷インキをフローテーション法、又は洗浄法で系外に除去する。
(4)漂白は、酸化作用や還元作用を用いて、繊維の白色度を高める。
前記古紙パルプを混合する場合、全パルプ中の古紙パルプの混合比率は、記録後のカー
ル対策から40%以下が好ましい。
塗工層は、顔料及びバインダー(結着剤)を含有しているものとし、必要に応じて、界面活性剤、その他の成分を含有している。
顔料としては、無機顔料、無機顔料と有機顔料との併用が挙げられる。
無機顔料としては、例えば、カオリン、タルク、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、非晶質シリカ、チタンホワイト、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、クロライト等が挙げられる。特に、カオリンは光沢発現性に優れており、オフセット印刷用の用紙に近い風合にできることから好適である。
カオリンには、デラミネーテッドカオリン、焼成カオリン、表面改質等によるエンジニアードカオリン等があるが、光沢発現性を考慮すると、粒子径が2μm以下の割合が80質量%以上の粒子径分布を有するカオリンが、カオリン全体の50質量%以上を占めていることが好ましい。
カオリンの添加量は、前記塗工層の全顔料100質量部に対し50質量部以上とすることが好ましい。添加量が50質量部未満であると、光沢度において十分な効果が期待できない。
添加量の上限については、特に制限されるものではないが、カオリンの流動性、特に高せん断力下での増粘性を考慮すると、塗工適性の点から、90質量部以下とすることが好ましい。
有機顔料としては、例えば、スチレン−アクリル共重合体粒子、スチレン−ブタジエン共重合体粒子、ポリスチレン粒子、ポリエチレン粒子等の水溶性ディスパージョンが挙げられる。有機顔料は2種以上を混合したものを用いてもよい。
有機顔料の添加量は、塗工層の全顔料100質量部に対し2〜20質量部とすることが好適である。有機顔料は、光沢発現性に優れていることと、その比重が無機顔料と比べて小さいことから、嵩高く、高光沢で、表面被覆性の良好な塗工層が形成できる。添加量が2質量部未満であると、前記効果が充分に得られず、20質量部を超えると、塗工液の流動性が悪化し、塗工操業性の低下に繋がることと、コスト面からも経済的ではない。
有機顔料には、その形態において、密実型、中空型、ドーナツ型等があるが、光沢発現性、表面被覆性及び塗工液の流動性のバランスを鑑み、平均粒子径は0.2〜3.0μmが好ましく、更には空隙率40%以上の中空型が望ましい。
水性樹脂としては、水溶性樹脂及び水分散性樹脂の少なくともいずれかが好適である。
水溶性樹脂としては、特に制限されるものではなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、アセタール変性ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコールの変性物、ポリウレタン、ポリビニルピロリドン及びポリビニルピロリドンと酢酸ビニルの共重合体、ビニルピロリドンとジメチルアミノエチル・メタクリル酸の共重合体、四級化したビニルピロリドンとジメチルアミノエチル・メタクリル酸の共重合体、ビニルピロリドンとメタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウムの共重合体等のポリビニルピロリドンの変性物、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等セルロース、カチオン化ヒドロキシエチルセルロース等のセルロースの変性物、ポリエステル、ポリアクリル酸(エステル)、メラミン樹脂、又はこれらの変性物、ポリエステルとポリウレタンの共重合体等の合成樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリルアミド、酸化澱粉、燐酸エステル化澱粉、自家変性澱粉、カチオン化澱粉、又は各種変性澱粉、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸ソーダ、アルギン酸ソーダ等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
上記のうち、インク吸収性の観点から、ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、アセタール変性ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエステルとポリウレタンの共重合体等が特に好ましい。
水分散性樹脂としては、特に制限されるものではなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(メタ)アクリル酸エステル系重合体、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸(エステル)共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、ポリビニルエーテル、シリコーン−アクリル系共重合体等が挙げられる。
また、メチロール化メラミン、メチロール化尿素、メチロール化ヒドロキシプロピレン尿素、イソシアネート等の架橋剤を含有してよいし、N−メチロールアクリルアミド等の単位を含む共重合体で自己架橋性を有しているものも適用できる。これら水性樹脂の複数を同時に用いることも可能である。
前記水性樹脂の添加量は、前記顔料100質量部に対し2〜100質量部が好ましく、3〜50質量部がより好ましい。水性樹脂の添加量は前記記録用メディアの吸液特性が所望の範囲に入るように決定される。
カチオン性有機化合物としては、例えば、ジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物、ジメチルアミン・アンモニア・エピクロルヒドリン縮合物、ポリ(メタクリル酸トリメチルアミノエチル・メチル硫酸塩)、ジアリルアミン塩酸塩・アクリルアミド共重合物、ポリ(ジアリルアミン塩酸塩・二酸化イオウ)、ポリアリルアミン塩酸塩、ポリ(アリルアミン塩酸塩・ジアリルアミン塩酸塩)、アクリルアミド・ジアリルアミン共重合物、ポリビニルアミン共重合物、ジシアンジアミド、ジシアンジアミド・塩化アンモニウム・尿素・ホルムアルデヒド縮合物、ポリアルキレンポリアミン・ジシアンジアミドアンモニウム塩縮合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド、ポリジアリルメチルアミン塩酸塩、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド・二酸化イオウ)、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド・ジアリルアミン塩酸塩誘導体)、アクリルアミド・ジアリルジメチルアンモニウムクロライド共重合物、アクリル酸塩・アクリルアミド・ジアリルアミン塩酸塩共重合物、ポリエチレンイミン、アクリルアミンポリマー等のエチレンイミン誘導体、ポリエチレンイミンアルキレンオキサイド変性物等が挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物、ポリアリルアミン塩酸塩等の低分子量のカチオン性有機化合物と他の比較的高分子量のカチオン性有機化合物、例えば、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)等とを組み合わせて使用することが好適である。併用することにより、単独使用の場合よりも画像濃度が向上でき、フェザリングが更に低減化できるという効果が得られる。
前記コロイド滴定法によるカチオン当量の測定に当たっては、カチオン性有機化合物を固形分で0.1質量%となるように蒸留水で希釈し、pH調整は行わないものとする。
前記カチオン性有機化合物の乾燥付着量は、0.3〜2.0g/m2が好ましい。前記カチオン性有機化合物の乾燥付着量が0.3g/m2未満であると、充分な画像濃度向上やフェザリング低減の効果が得られないことがある。
非イオン活性剤としては、例えば、高級アルコールエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、高級脂肪族アミンエチレンオキサイド付加物、脂肪酸アミドエチレンオキサイド付加物、油脂のエチレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、グリセロールの脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂肪酸エステル、ソルビトール及びソルビタンの脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アルコールのアルキルエーテル、アルカノールアミン類の脂肪酸アミド等が挙られる。これらは単独で使用してもよいし、二種以上を併用してもよい。
多価アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリット、ソルビトール、ショ糖等が挙げられる。また、エチレンオキサイド付加物については、水溶性を維持できる範囲で、エチレンオキサイドの一部をプロピレンオキサイドあるいはブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドに置換したものも有効である。置換率は50%以下が好ましい。非イオン活性剤のHLB(親水性/親油性比)は4〜15が好ましく、7〜13がより好ましい。
界面活性剤の添加量は、カチオン性有機化合物100質量部に対し、0〜10質量部が好ましく、0.1〜1.0質量部がより好ましい。
形成方法に関しては、特に限定されるものではなく、目的に応じて適宜選択でき、支持体上に塗工層液を含浸又は塗布することにより形成できる。
塗工層液の含浸又は塗布方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、コンベンショナルサイズプレス、ゲートロールサイズプレス、フィルムトランスファーサイズプレス、ブレードコーター、ロッドコーター、エアーナイフコーター、カーテンコーター等、各種塗工機で塗工できる。特にコストを考慮して、抄紙機に設置されているコンベンショナルサイズプレス、ゲートロールサイズプレス、フィルムトランスファーサイズプレス等で含浸又は付着させ、オンマシンで仕上げる方法が好適である。
前記含浸又は塗布の後、必要に応じて乾燥処理を施してもよく、乾燥温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できるが、100〜250℃程度とすることが好ましい。
本発明の記録媒体は、吸液特性に関して上述した数値範囲であれば、インクジェット記録用メディアの他、市販のオフセット印刷用コート紙、グラビア印刷用コート紙等としても適用できる。
50g/m2未満であると、コシがなく、搬送経路の途中で詰まってしまうなどの不都合が生じやすい。250g/m2を超えると、コシが大きくなりすぎて搬送経路の途中にある曲線部で記録用メディアが曲がりきれず、やはり詰まってしまうなどの搬送不良が生じやすい。
なぜならば、吸収性が低いメディアの上ではインクが広がりづらいため、ドット位置精度が少しでも低くなるとメディアをインクが埋めきらない箇所、つまり白抜け部が生じてしまうためである。この埋めきれない箇所は画像濃度ムラ、画像濃度低下につながり、画像品質の低下になる。
そのような記録媒体に記録する場合に本発明の印写方法を使用すると、ドット位置精度の悪さを画像全体に分散化させるため、画像の品質を低下させない効果が特に大きくなる。
本発明の印写方法を実施するための画像形成装置、及びこれを具備する画像形成システムについて説明する。
本発明の印写方法は、ドット位置精度が低い場合に画質の低下を防ぐことができるが、ドット位置精度が高い画像異性装置を使用することにより、一層の効果が得られる。
そこで、次に挙げる装置の使用を想定する。
図17、図18(a)〜(c)は、インクジェットヘッドノズル板の断面図である。
この例では、インクジェットヘッドの基材であるノズル板602が、Niの電鋳により作製され、その表面に膜厚0.1μm以上のシリコン樹脂膜である撥インク層601が形成されており、その表面粗さはRa=0.2μm以下とすることが好ましい。また、撥インク層601の膜厚は0.5μm以上がより好適である。
ワイピング時の吹き残しを低減することにより、インク滴吐出の際に噴射曲がりが起きにくくなり、着弾位置精度が向上する。これに加え、本発明の印写方法を実施することにより、同じ着弾精度でも着弾位置バラツキを均等化できるため、より高い画像品質の印刷物が得られる。
インク吐出用の開口部が開設された面に形成された撥インク層の、開口部近傍における当該開口部の中心線に垂直な平面での断面積が、基材表面から離れるにつれて順次大きくなっていくよう形成されていることが好ましい。
すなわち、図18(a)〜(c)に示すように、撥インク層の開口部近傍における形状は、曲面形状であることがより好ましい。
この厚さdは、撥インク層601の開口部分であるラウンド部分以外の部分における厚さであり、好ましくは撥インク層の最大膜厚である。
このように、ノズル板602の開口部と連接される撥インク層601の開口部分が、略尖鋭端のない形状(尖形部分のないなめらかな曲線)で、引っ掛かり部分のない曲線になっていることにより、ゴム等の材料で形成されたワイパーでワイピングした場合であっても、尖形部分がワイパーに引っ掛かって撥インク層601がノズル板602から剥離するといったことが回避される。
このように、撥インク層601の開口部分縁端での接線とノズル板表面602との角度θが90度未満であることにより、図18(c)に示すように、撥インク層601とノズル板602との境界部分にメニスカス(液面)Pが安定的に形成され、他の部分にメニスカスPが形成される可能性を大きく低減化できる。
なお、適用するシリコン樹脂としては、室温硬化型の液状シリコンレジンが望ましく、特に加水分解反応を伴うものが好ましい。
具体的には、東レ・ダウコーニング株式会社製のSR2411が好適に用いられる。
ラウンド形状のものでは、何れもインク溜まりは発生しなかったが、比較例として図19(a)に例示するようなr<dのもので一部エッジの剥離が発生し、図19(b)に例示すようなθ>90度のものでは液滴の噴射が不安定な結果であった。
すなわち、図19(c)に示すように、r<dのものや、θ>90度のものでは、インク3の充填時に、撥インク層601とノズル板602の境界部分にメニスカス(液面)Pが形成される場合と、撥インク層601における開口部分中心に向けての凸部(開口部分における中心線に垂直な断面積が最も小さくなる部分)にメニスカスQが形成される場合とがありうる。このため、こうしたノズル板602を含むインクジェットヘッドを用いた画像形成装置で画像形成を行う際のインクの噴射安定性にばらつきが発生してしまうこととなった。
図20は、一実施形態に係る撥インク層の形成工程である。
Ni電鋳によるノズル板602のインク吐出面側にシリコン溶液を塗布するためのディスペンサ604を配置し、ノズル板602とニードル605の先端とが予め定められた一定の距離間隔を保ったままとなるように、ニードル605先端からシリコンを吐出しながらディスペンサ604を走査する。これにより、ノズル板602のインク吐出面に選択的にシリコン樹脂皮膜よりなる撥インク層が形成できる。
すなわち、塗布動作のための走査方向を1方向のみとすることができ、図21(b)のように方向を変えたり、反対方向に走査したりといった必要がなくなる。
この例においては、ノズル板602のノズル孔(開口部)から気体606を噴射しながらシリコンを塗布する。この気体606としては、塗布するシリコンと化学反応を起こしにくい気体であれば、従来公知の材料を適用でき、例えば空気でもよい。
気体606をノズル孔から噴射しながら塗布を行うことにより、ノズル板602のノズル孔を除くノズル表面だけにシリコン樹脂膜を形成できる。
また、上述のように気体606を噴射せずに同様のシリコン樹脂を用いて塗布し、予め定められた深さまでシリコン樹脂が進入した後、ノズル602から気体606を噴射させると、図23に示すように、ノズル内壁の所望の深さ(たとえば数μm程度)までシリコン樹脂の撥インク層を形成できる。
このようにして作製したノズル板の撥インク層601に対して、EPDMゴム(ゴム硬度50度)を用いてワイピングを実施した。その結果、1000回のワイピングに対してもノズル板の撥インク層601は、良好な撥インク性を維持できた。また撥インク層が形成されているノズル部材を、70℃のインクに14日間浸漬処理した。その結果、その後も初期と変わらない撥インク性を維持できたことが確認された。
図24は、インクジェットヘッドの一例の構成を表す概略断面図であり、エキシマレーザ加工でノズル孔が形成された状態を示している。
ノズル板743は、樹脂部材721と高剛性部材725とを熱可塑性接着剤726で接合したもので、樹脂部材721の表面にはSiO2薄膜層722と、フッ素系撥水層723を順次積層形成されており、樹脂部材721に所要径のノズル孔744が形成されており、高剛性部材725にはノズル孔744に連通するノズル連通口727が形成されている。
SiO2薄膜層722は、樹脂部材に対する熱的影響を考慮した範囲の温度で成膜する。
具体的にはスパッタリング、イオンビーム蒸着、イオンプレーティング、CVD(化学蒸着法)、P−CVD(プラズマ蒸着法)等が好適である。
これは、エキシマレーザでのノズル孔加工に支障が生じるおそれがあるからである。すなわち、樹脂部材721は、ノズル孔形状に加工されていても、SiO2薄膜層722の一部が十分に加工しきれないことがあるため、具体的には、膜厚0.1nm〜30nmが好適であり、更には、1nm〜10nmが望ましい。実際に実験したところ、SiO2の膜厚が3nmあれば密着性は確保でき、エキシマレーザによる加工性についても良好であった。
また、膜厚が30nmとすると僅かな加工残りが確認され、30nmを超えるに従い、加工残りが多くなった。
フッ素系材料としては、例えばパーフルオロポリオキセタンと変性パーフルオロポリオキセタンの混合物(ダイキン工業製、商品名:オプツールDSX)を適用し、これを0.1nm〜3nmの膜厚に蒸着することにより、撥水性が確保できた。
具体的には、上記シリコン系撥水材料の膜厚を、1nm、2nm、3nmとしてそれぞれ成膜したところ、撥水性、ワイピング耐久性能に差は見られなかった。
また、フッ素系撥水層723の表面には、樹脂製のフィルムに粘着材を塗布した粘着テープ724が貼り付け、エキシマレーザ加工時の補助として機能させることが好ましい。
シリコン系撥水材料は紫外線硬化型の液状シリコンレジンもしくはエラストマーであり、基材表面に塗布され、紫外線を照射することにより硬化し撥インク性の皮膜を形成するものであってもよい。シリコン系撥水材料は、粘度が1000cp以下であることが望ましい。
レーザ発振器881から射出されたエキシマレーザビーム882は、ミラー883、885、888によって反射され、加工テーブル890に導かれる。レーザビーム882が加工テーブル890に至るまでの光路には、加工物に対して最適なビームが届くように、ビームエキスパンダ884、マスク886、フィールドレンズ887、結像光学系889が所定の位置に設けられている。加工物(ノズルプレート)891は加工テーブル890の上に載置され、レーザビームを受けることになる。加工テーブル890は、周知のXYZテーブル等で構成されていて、必要に応じて加工物891を移動し所望の位置にレーザビームを照射することができるようになっている。ここでレーザは、エキシマレーザを利用して説明したが、アブレーション加工が可能である短波長な紫外光レーザであれば、種々なレーザが利用可能である。
図26(a)は、ノズル形成部材の基材を示しており、樹脂フィルム721として、例えば、Dupont製 商品名カプトンを適用できる。一般的なポリイミドフィルムはロールフィルム取り扱い装置での取り扱い性(滑り)からフィルム材料の中にSiO2(シリカ)等の粒子が添加されているが、エキシマレーザでノズル孔加工を行う場合には、粒子がエキシマレーザによる加工性の劣化を招来するため、粒子が添加されていないフィルムを適用する。
スパッタリング法としては、Siをスパッタした後、Si表面にO2イオンを照射してSiO2膜とすることが好適である。これにより樹脂フィルム721への密着力が向上し、膜質が良好で、撥水性、ワイピング耐久性に優れたものとすることができた。
また、真空蒸着法は、SiO2薄膜層722を形成した後、そのまま真空チャンバ内で実施すると工程が簡易化でき、膜質も良好であることが確かめられた。
なお、フッ素系撥水材料については、例えば、フッ素非晶質化合物としてパーフルオロポリオキセタンまたは変形パーフルオロポリオキセタンまたは双方の混合物を適用でき、インクに対する所望の撥水性が確認された。
この装置は、USAのOCLI(OPTICAL COATING LABORATORY INC.)が開発した、「メタモードプロセス」と呼ばれる工法を装置化したものであり、ディスプレイ等の反射防止・防汚膜の作製に使用されるものである。
ドラム901の周囲4個所にステーションであるSiスパッタ902、O2イオンガン903、Nbスパッタ904、オプツール蒸着905が配置されており、全体が真空チャンバに配置されている。先ずSiスパッタ902によりSiをスパッタし、その後O2イオンガン903によりO2イオンをSiに当ててSiO2とする。そのあとNbスパッタ904、オプツール蒸着905で、Nb、オプツールDSXを適宜蒸着する。反射防止膜の場合は、NbとSiO2を所定の厚さで必要層数重ねた後蒸着する。反射防止膜の機能を必要としない場合は、Nbは不要となる。
撥インク層の臨界表面張力は、5〜40mN/mとすることが好ましく、更には、5〜30mN/mとすることがより望ましい。30mN/mを超えると、長期の使用においてインクがノズルプレートに対して濡れすぎる現象が生じ、繰り返し耐久性が悪い
また、40mN/mを超えると、初期からノズルプレートに対して濡れすぎる現象が生じ初期からインクの吐出曲がりや粒子化異常が生じるという問題がある。
これにインクを噴射させ、飛翔課程をビデオ撮影して観察したところ、正常に粒子化することが確認され、吐出安定性が良好であった。
先ず、インクとしては、水、着色剤、及び湿潤剤を含有し、浸透剤、界面活性剤、更に必要に応じてその他の成分を含有しているものとする。
インクは、25℃での表面張力が15〜40mN/mであるものとし、さらには20〜35mN/mであることが好ましい。表面張力が15/m未満であると、ノズルプレートに濡れすぎてインク滴の形成(粒子化)が良好に行われず、滲みの原因となる。一方、40mN/mを超えると、記録用メディアへのインク浸透が十分に起こらず、ビーディングの発生や乾燥時間の長時間化を招来する。
なお表面張力は、例えば、表面張力測定装置(協和界面科学株式会社製、CBVP−Z)を用い、白金プレートを使用して25℃で測定することができる。
着色微粒子としては、顔料及び染料の少なくともいずれかの色材を含有させたポリマー微粒子の水分散物が好適である。
ここで、「色材を含有させた」とは、ポリマー微粒子中に色材を封入した状態、及びポリマー微粒子の表面に色材を吸着させた状態の何れか又は双方を意味する。この場合、本発明のインクに配合される色材はすべてポリマー微粒子に封入又は吸着されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、色材がエマルジョン中に分散していてもよい。色材としては、水不溶性又は水難溶性であって、ポリマーによって吸着され得る色材であれば特に制限されるものではなく、目的に応じて適宜選択できる。
「水不溶性又は水難溶性」とは、20℃で水100質量部に対し色材が10質量部以上溶解しないことを意味する。また、「溶解する」とは、目視で水溶液表層又は下層に色材の分離や沈降が認められないことを意味する。
色材を含有させたポリマー微粒子(着色微粒子)の体積平均粒径は、インク中において0.01〜0.16μmが好ましい。0.01μm未満であると微粒子が流動しやすく、文字滲みが大きくなったり、耐光性が劣ったりする。他方0.16μmを超えると、ノズルが目詰まりを生じたり、発色性の悪化を招来したりする。
着色剤としては、例えば、水溶性染料、油溶性染料、分散染料等の染料、顔料等が挙げられる。良好な吸着性及び封入性の観点からは油溶性染料及び分散染料が好ましいが、得られる画像の耐光性からは顔料が好ましい。
なお、各染料は、ポリマー微粒子に効率的に含浸される観点から、有機溶剤、例えば、ケトン系溶剤に2g/リットル以上溶解することが好ましく、20〜600g/リットル溶解することがより好ましい。
前記水溶性染料としては、カラーインデックスにおいて酸性染料、直接性染料、塩基性染料、反応性染料、食用染料に分類される染料であり、好ましくは耐水性、及び耐光性に優れたものが用いられる。
前記無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエロー、カーボンブラック等が挙げられる。これらの中でも、カーボンブラックが好ましい。なお、カーボンブラックとしては、例えば、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法等の公知の方法により作製されたものが挙げられる。
前記有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、多環式顔料、染料キレート、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック等が挙げられる。特に、アゾ顔料、多環式顔料が好ましい。なお、アゾ顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料等が挙げられる。前記多環式顔料としては、例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料等が挙げられる。前記染料キレートとしては、例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート等が挙げられる。
黒色用としては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料等が挙げられる。
カラー用としては、黄色インク用では、例えば、C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG)、3、12(ジスアゾイエローAAA)、13、14、17、23、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83(ジスアゾイエローHR)、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、128、138、150、153等が挙げられる。
マゼンタ用は、例えば、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22(ブリリアントファーストスカーレット)、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ba))、48:2(パーマネントレッド2B (Ca))、48:3(パーマネントレッド2B(Sr))、48:4(パーマネントレッド2B(Mn))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、83、88、92、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(ジメチルキナクリドン)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219等が挙げられる。
シアン用では、例えば、C.I.ピグメントブルー1、2、15(銅フタロシアニンブルーR)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルーG)、15:4、15:6(フタロシアニンブルーE)、16、17:1、56、60、63等が挙げられる。
また、中間色としてはレッド、グリーン、ブルー用として、C.I.ピグメントレッド177、194、224、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントバイオレット3,19,23,37、C.I.ピグメントグリーン7,36等が挙げられる。
前記アニオン性親水基としては、例えば、−COOM、−SO3M、−PO3HM、−PO3M2、−SO2NH2、−SO2NHCOR(ただし、式中のMは、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表す。Rは、炭素原子数1〜12のアルキル基、置換基を有してもよいフェニル基又は置換基を有してもよいナフチル基を表す)等が挙げられる。これらの中でも、−COOM、−SO3Mがカラー顔料表面に結合されたものを用いることが好ましい。
また、顔料分散剤を用いた顔料分散液を用いてもよい。
顔料分散剤としては、親水性高分子化合物として、天然系では、アラビアガム、トラガンガム、グーアガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、アラビノガラクトン、ペクチン、クインスシードデンプン等の植物性高分子、アルギン酸、カラギーナン、寒天等の海藻系高分子、ゼラチン、カゼイン、アルブミン、コラーゲン等の動物系高分子、キサンテンガム、デキストラン等の微生物系高分子等が挙げられる。半合成系では、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の繊維素系高分子、デンプングリコール酸ナトリウム、デンプンリン酸エステルナトリウム等のデンプン系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等の海藻系高分子等が挙げられる。純合成系では、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル等のビニル系高分子、非架橋ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、又はそのアルカリ金属塩、水溶性スチレンアクリル樹脂等のアクリル系樹脂、水溶性スチレンマレイン酸樹脂、水溶性ビニルナフタレンアクリル樹脂、水溶性ビニルナフタレンマレイン酸樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のアルカリ金属塩、四級アンモニウムやアミノ基等のカチオン性官能基の塩を側鎖に有する高分子化合物、セラック等の天然高分子化合物等が挙げられる。これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸、スチレンアクリル酸のホモポリマーや他の親水基を有するモノマーの共重合体からなるようなカルボキシル基を導入したものが高分子分散剤として特に好ましい。
前記顔料と前記分散剤との混合質量比(顔料:分散剤)は、1:0.06〜1:3が好ましく、1:0.125〜1:3がより好ましい。
前記着色剤の前記インクにおける添加量は、6〜15質量%が好ましく、8〜12質量%がより好ましい。前記添加量が6質量%未満であると、着色力が低下し、画像濃度が低くなったり、粘度の低下によりフェザリングや滲みが悪化したりし、15質量%を超えると、インクジェット記録装置を放置しておいた場合等に、ノズルが乾燥し易くなり、不吐出現象が発生したり、粘度が高くなりすぎることにより浸透性が低下したり、ドットが広がらないために画像濃度が低下したり、ぼそついた画像となったりする。
湿潤剤材料は、目的に応じて適宜選択でき、例えば、ポリオール化合物、ラクタム化合物、尿素化合物及び糖類等が好適である。
ポリオール化合物としては、例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類、多価アルコールアリールエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。これらは単独で使用してもよいし、2種以上併用してもよい。
多価アルコールアルキルエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
多価アルコールアリールエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等が挙げられる。
含窒素複素環化合物としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタム等が挙げられる。
アミン類としては、例えば、モノエタノ−ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等が挙げられる。
ラクタム化合物としては、例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、ε−カプロラクタムから選択される少なくとも1種が挙げられる。
尿素化合物としては、例えば、尿素、チオ尿素、エチレン尿素及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンから選択される少なくとも1種が挙げられる。尿素類のインクへの添加量は、一般的に0.5〜50質量%が好ましく、1〜20質量%がより好ましい。
糖類としては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類及び四糖類を含む)、多糖類、又はこれらの誘導体などが挙げられる。特に、グルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオースが好適であり、マルチトース、ソルビトース、グルコノラクトン、マルトースが特に好ましい。
多糖類とは、広義の糖を意味し、α−シクロデキストリン、セルロース等自然界に広く存在する物質を含む意味に用いられる。
糖類の誘導体としては、糖類の還元糖(例えば、糖アルコール(ただし、一般式:HOCH2(CHOH)nCH2OH(ただし、nは2〜5の整数を表す)で表される)、酸化糖(例えば、アルドン酸、ウロン酸等)、アミノ酸、チオ酸等が挙げられる。これらの中でも、特に糖アルコールが好ましい。アルコールとしては、例えば、マルチトール、ソルビット、等が挙げられる。
前記湿潤剤の前記インク中における含有量は、10〜50質量%が好ましく、20〜35質量%がより好ましい。含有量が少なすぎると、ノズルが乾燥しやすくなり液滴の吐出不良が発生することがあり、多すぎるとインク粘度が高くなり、適正な粘度範囲を超えてしまうことがある。
前記ポリオール化合物の炭素数が8未満であると、十分な浸透性が得られず、両面印刷時に記録媒体を汚したり、記録媒体上でのインクの広がりが不十分となって画素の埋まりが悪くなり文字品位や画像濃度の低下を生じたりする。炭素数8以上のポリオール化合物としては、例えば、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(溶解度:4.2%(25℃))、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール(溶解度:2.0%(25℃))当が好適である。
グリコールエーテル化合物としては、特に限定されるものではなく、目的に応じて適宜選択できるが、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類等が挙げられる。
界面活性剤は、特に限定されるものではなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、アニオン界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素系界面活性剤等が挙げられる。アニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩等が挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール等が挙げられる。アセチレングリコール系界面活性剤は、市販品として、例えば、エアープロダクツ社(米国)のサーフィノール104、82、465、485、TG等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタイン等が挙げられる。具体的には、ラウリルジメチルアミンオキシド、ミリスチルジメチルアミンオキシド、ステアリルジメチルアミンオキシド、ジヒドロキシエチルラウリルアミンオキシド、ポリオキシエチレンヤシ油アルキルジメチルアミンオキシド、ジメチルアルキル(ヤシ)ベタイン、ジメチルラウリルベタイン等が挙げられる。
R1−O−(CH2CH2O)hCH2COOM
但し、式中、R1はアルキル基を表し、炭素数6〜14の分岐していてもよいアルキル基を表す。hは3〜12の整数を表す。Mは、アルカリ金属イオン、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム、及びアルカノールアミンから選択されるいずれかを表す。
但し、式中、R4は、炭化水素基を表し、例えば、炭素数6〜14のアルキル基を表す。jは5〜20の整数を表す。
CH3(CH2)12O(CH2CH2O)3CH2COOH
CH3(CH2)12O(CH2CH2O)4CH2COOH
CH3(CH2)12O(CH2CH2O)5CH2COOH
CH3(CH2)12O(CH2CH2O)6CH2COOH
CF3CF2(CF2CF2)m―CH2CH2O(CH2CH2O)nH
但し、mは0〜10の整数を表す。nは1〜40の整数を表す。
パーフルオロアルキルカルボン化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。
パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルリン酸エステルの塩等が挙げられる。
パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。
これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH4、NH3CH2CH2OH、NH2(CH2CH2OH)2、NH(CH2CH2OH)3等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145(旭硝子社製)、フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431(住友スリーエム社製)、メガファックF−470、F1405、F−474(大日本インキ化学工業社製)、ゾニールTBS、FSP、FSA、FSN−100、FSN、FSO−100、FSO、FS−300、UR(デュポン社製)、FT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW(株式会社ネオス社製)、PF−151N(オムノバ社製)等が挙げられる。これらの中でも、信頼性と発色向上に関して良好な点から、ゾニールFS−300、FSN、FSN−100、FSO(デュポン社製)が特に好ましい。
樹脂エマルジョンは、樹脂微粒子を連続相としての水中に分散したものであり、必要に応じて界面活性剤のような分散剤を含有してもよい。
前記分散相成分としての樹脂微粒子の含有量(樹脂エマルジョン中の樹脂微粒子の含有量)は一般的には10〜70質量%が好ましい。また、前記樹脂微粒子の粒径は、特にインクジェット記録装置に使用することを考慮すると、平均粒径10〜1000nmが好ましく、20〜300nmがより好ましい。
分散相の樹脂微粒子成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂等が挙げられ、アクリルシリコーン系樹脂が特に好ましい。
樹脂エマルジョンとしては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販の樹脂エマルジョンとしては、例えば、マイクロジェルE−1002、E−5002(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ペイント株式会社製)、ボンコート4001(アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、ボンコート5454(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、SAE−1014(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ゼオン株式会社製)、サイビノールSK−200(アクリル系樹脂エマルジョン、サイデン化学株式会社製)、プライマルAC−22、AC−61(アクリル系樹脂エマルジョン、ローム・アンド・ハース製)、ナノクリルSBCX−2821、3689(アクリルシリコーン系樹脂エマルジョン、東洋インキ製造株式会社製)、#3070(メタクリル酸メチル重合体樹脂エマルジョン、御国色素社製)等が挙げられる。
pH調整剤としては、インクに悪影響をおよぼさずにpHを7以上に調整できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて任意の物質を使用できる。
pH調製剤としては、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、りん系酸化防止剤等が挙げられる。
フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)としては、例えば、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]2,4,8,10−テトライキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス[メチレン−3−(3',5'−ジ−tert−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等が挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、トリフェニルフォスファイト、オクタデシルフォスファイト、トリイソデシルフォスファイト、トリラウリルトリチオフォスファイト、トリノニルフェニルフォスファイト等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、ニッケル錯塩系紫外線吸収剤等が挙げられる。
シアノアクリレート系紫外線吸収剤としては、例えば、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート、ブチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等が挙げられる。
ニッケル錯塩系紫外線吸収剤としては、例えば、ニッケルビス(オクチルフェニル)サルファイド、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)−n−ブチルアミンニッケル、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)−2−エチルヘキシルアミンニッケル、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)トリエタノールアミンニッケル、等が挙げられる。
インクのpHとしては、例えば、7〜10が好ましい。
インクの着色としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックなどが挙げられる。これらの着色を2種以上併用したインクセットを使用して記録を行うと、多色画像を形成することができ、全色併用したインクセットを使用して記録を行うと、フルカラー画像を形成することができる。
また、上述した印写方法、記録媒体、記録装置、記録材料を用いることによって、着弾位置バラツキが低減し、また、着弾位置バラツキがある場合にもそのバラツキを全体に分散化させることによって、高い画像品質を実現することができる。
下記においては、本発明に係る各種インクを調製し、支持体を作製し、記録メディアを作製し、これらを用いて、画像形成装置により本発明の印写方法を適用して画像記録を行い、特性の評価を行う。
なお、本発明は、下記に示す実施例に何ら限定されるものではない。
−銅フタロシアニン顔料含有ポリマー微粒子分散体の調製−
機械式攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管、及び滴下ロートを備えた1Lフラスコ内を十分に窒素ガスで置換した後、スチレン11.2g、アクリル酸2.8g、ラウリルメタクリレート12.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート4.0g、スチレンマクロマー(東亜合成株式会社製、商品名:AS−6)4.0g、及びメルカプトエタノール0.4gを仕込み、65℃に昇温した。次に、スチレン100.8g、アクリル酸25.2g、ラウリルメタクリレート108.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート36.0g、ヒドロキシエチルメタクリレート60.0g、スチレンマクロマー(東亜合成株式会社製、商品名:AS−6)36.0g、メルカプトエタノール3.6g、アゾビスジメチルバレロニトリル2.4g、及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を2.5時間かけてフラスコ内に滴下した。
滴下終了後、アゾビスジメチルバレロニトリル0.8g、及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を0.5時間かけてフラスコ内に滴下した。65℃にて1時間熟成した後、アゾビスジメチルバレロニトリル0.8gを添加し、更に1時間熟成した。反応終了後、フラスコ内に、メチルエチルケトン364gを添加し、濃度が50質量%のポリマー溶液800gを得た。次に、ポリマー溶液の一部を乾燥し、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(標準:ポリスチレン、溶媒:テトラヒドロフラン)で測定したところ、重量平均分子量(Mw)は15,000であった。
得られたポリマー微粒子について、粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA、日機装株式会社製)で測定した平均粒子径(D50%)は93nmであった。
−ジメチルキナクリドン顔料含有ポリマー微粒子分散体の調製−
上記調製例1において、銅フタロシアニン顔料をC.I.ピグメントレッド122に変更した以外は、調製例1と同様にして、赤紫色のポリマー微粒子分散体を調製した。
得られたポリマー微粒子について、粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA、日機装株式会社製)で測定した平均粒子径(D50%)は127nmであった。
−モノアゾ黄色顔料含有ポリマー微粒子分散体の調製−
調製例1において、銅フタロシアニン顔料をC.I.ピグメントイエロー74に変更した以外は、調製例1と同様にして、黄色のポリマー微粒子分散体を調製した。
得られたポリマー微粒子について、粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA、日機装株式会社製)で測定した平均粒子径(D50%)は76nmであった。
−スルホン化剤処理したカーボンブラック分散体の調製−
市販のカーボンブラック顔料(デグサ社製、「プリンテックス#85」)150gをスルホラン400ml中に良く混合し、ビーズミルで微分散後、アミド硫酸15gを添加して140〜150℃で10時間攪拌した。得られたスラリーをイオン交換水1000ml中に投入し、12,000rpmで遠心分離機により表面処理カーボンブラックウェットケーキを得た。得られたカーボンブラックウェットケーキを2,000mlのイオン交換水中に再分散し、水酸化リチウムにてpHを調整し、限外濾過膜により脱塩濃縮して顔料濃度10質量%のカーボンブラック分散体とし、平均孔径1μmのナイロンフィルターで濾過し、カーボンブラック分散体を得た。
得られたカーボンブラック分散体について、粒度分布測定装置(マイクロトラックUPA、日機装株式会社製)で測定した平均粒子径(D50%)は80nmであった。
−シアンインクの作製−
前記調製例1の銅フタロシアニン顔料含有ポリマー微粒子分散体20.0質量%、3−メチル−1,3−ブタンジオール23.0質量%、グリセリン8.0質量%、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール2.0質量%、フッ素系界面活性剤としてのFS−300(DuPont社製)2.5質量%、防腐防カビ剤としてのプロキセルLV(アベシア社製)0.2質量%、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール0.5質量%、及びイオン交換水を適量加えて100質量%とし、その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行った。以上により、シアンインクを調製した。
−マゼンタインクの作製−
前記調製例2のジメチルキナクリドン顔料含有ポリマー微粒子分散体20.0質量%、3−メチル−1,3−ブタンジオール22.5質量%、グリセリン9.0質量%、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール2.0質量%、フッ素系界面活性剤としてのFS−300(DuPont社製)2.5質量%、防腐防カビ剤としてのプロキセルLV(アベシア社製)0.2質量%、1−アミノ−2,3プロパンジオール0.5重量%、及びイオン交換水を適量加えて100質量%とし、その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行った。以上により、マゼンタインクを調製した。
−イエローインクの作製−
前記調製例3のモノアゾ黄色顔料含有ポリマー微粒子分散体20.0質量%、3−メチル−1,3−ブタンジオール24.5質量%、グリセリン8.0質量%、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール2.0質量%、フッ素系界面活性剤としてのFS−300(DuPont社製)2.5質量%、防腐防カビ剤としてのプロキセルLV(アベシア社製)0.2質量%、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール0.5質量%、及びイオン交換水を適量加えて100質量%とし、その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行った。以上により、イエローインクを調製した。
−ブラックインクの作製−
前記調製例4のカーボンブラック分散体20.0質量%、3−メチル−1,3−ブタンジオール22.5質量%、グリセリン7.5質量%、2−ピロリドン2.0質量%、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール2.0質量%、フッ素系界面活性剤としてのFS−300DuPont社製)2.5質量%、防腐防カビ剤としてのプロキセルLV(アベシア社製)0.2質量%、及びコリン0.2質量%、及びイオン交換水を適量加えて100質量%とし、その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行った。以上によりブラックインクを調製した。
−シアンインクの作製−
前記調製例1の銅フタロシアニン顔料含有ポリマー微粒子分散体20.0質量%、3−メチル−1,3−ブタンジオール23.0質量%、グリセリン8.0質量%、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール2.0質量%、防腐防カビ剤としてのプロキセルLV(アベシア社製)0.2質量%、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール0.5質量%、及びイオン交換水を適量加えて100質量%とし、その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行った。以上により、シアンインクを調製した。
−マゼンタインクの作製−
調製例2のジメチルキナクリドン顔料含有ポリマー微粒子分散体20.0質量%、3−メチル−1,3−ブタンジオール22.5質量%、グリセリン9.0質量%、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール2.0質量%、防腐防カビ剤としてのプロキセルLV(アベシア社製)0.2質量%、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール0.5質量%、及びイオン交換水を適量加えて100質量%とし、その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行った。以上により、マゼンタインクを調製した。
−イエローインクの作製−
前記調製例3のモノアゾ黄色顔料含有ポリマー微粒子分散体20.0質量%、3−メチル−1,3−ブタンジオール24.5質量%、グリセリン8.0質量%、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール2.0質量%、防腐防カビ剤としてのプロキセルLV(アベシア社製)0.2質量%、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール0.5質量%、及びイオン交換水を適量加えて100質量%とし、その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行った。以上により、イエローインクを調製した。
−ブラックインクの作製−
前記調製例4のカーボンブラック分散体20.0質量%、3−メチル−1,3−ブタンジオール22.5質量%、グリセリン7.5質量%、2−ピロリドン2.0質量%、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール2.0質量%、防腐防カビ剤としてのプロキセルLV(アベシア社製)0.2質量%、及び2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール0.5質量%、及びイオン交換水を適量加えて100質量%とし、その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行った。以上により、ブラックインクを調製した。
粘度は、R−500型粘度計(東機産業株式会社製)を用いて、コーン1°34’×R24、60rpm、3分後の条件により、25℃で測定した。
表面張力は、表面張力測定装置(協和界面科学株式会社製、CBVP−Z)を用い、白金プレートを使用して25℃で測定した静的表面張力である。
下記に示す配合により、0.3質量%スラリーを長網抄紙機で抄造し、坪量79g/m2の支持体を作製した。
なお、抄紙工程のサイズプレス工程で、酸化澱粉水溶液を固形分付着量が片面当り、1.0g/m2になるように塗布した。
・広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP):80質量部
・針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP):20質量部
・軽質炭酸カルシウム(商品名:TP−121、奥多摩工業株式会社製):10質量部
・硫酸アルミニウム:1.0質量部
・両性澱粉(商品名 Cato3210、日本NSC株式会社製):1.0質量部
・中性ロジンサイズ剤(商品名 NeuSize M−10、ハリマ化成株式会社製):0.3質量部
・歩留まり向上剤(商品名 NR−11LS、ハイモ社製):0.02質量部
−記録用メディア1の作製−
顔料としての粒子径2μm以下の割合が97質量%のクレー70質量部、平均粒子径1.1μmの重質炭酸カルシウム30質量部、接着剤としてのガラス転移温度(Tg)が−5℃のスチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン8質量部、リン酸エステル化澱粉1質量部、及び助剤としてのステアリン酸カルシウム0.5質量部を加え、更に水を加えて固形分濃度60質量%の塗工液を調製した。
得られた塗工液を、上記作製した支持体に片面当り固形分付着量が8g/m2になるように、ブレードコーターを用いて両面に塗工し、熱風乾燥後、段スーパーカレンダー処理を行い、「記録用メディア1」を作製した。
−記録用メディア2の作製−
顔料としての粒子径2μm以下の割合が97質量%のクレー70質量部、平均粒子径1.1μmの重質炭酸カルシウム30質量部、接着剤としてのガラス転移温度(Tg)が−5℃のスチレン−ブタジエン共重合体エマルジョン7質量部、リン酸エステル化澱粉0.7質量部、助剤としてのステアリン酸カルシウム0.5質量部を加え、更に水を加えて固形分濃度60質量%の塗工液を調製した。
得られた塗工液を、上記作製した支持体に片面当り固形分付着量が8g/m2になるように、ブレードコーターを用いて両面塗工し、熱風乾燥後、段スーパーカレンダー処理を行い、「記録用メディア2」を作製した。
−インクセット、記録用メディア、及び画像記録−
前記製造例4のブラックインク、前記製造例3のイエローインク、前記製造例2のマゼンタインク、及び前記製造例1のシアンインクからなる「インクセット1」を常法により調製した。
得られたインクセット1と、上記記録用メディア1とを用いて、300dpi、ノズル解像度384、ノズルを有する本発明に係る画像形成装置を使用し、画像解像度600dpi、最大インク滴18plにて印字を行った。
二次色の総量規制を140%にして付着量規制を実施し、ベタ画像、及び文字を印写して、画像プリントを得た。
−インクセット、記録用メディア、及び画像記録−
前記実施例1において、記録用メディアとして市販のオフセット用コート紙(商品名;オーロラコート、坪量=104.7g/m2、日本製紙(株)製)を用いた以外は、実施例1と同様にして、印写を実施し、画像プリントを得た。
−インクセット、記録用メディア、及び画像記録−
前記実施例1において、記録用メディアとして市販のインクジェット用マットコート紙(商品名;スーパーファイン専用紙、セイコーエプソン株式会社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして、印写を実施し、画像プリントを得た。
−インクセット、記録用メディア、及び画像記録−
前記実施例1において、記録用メディアとして上記記録用メディア2を用いた以外は、実施例1と同様にして、印写を実施し、画像プリントを得た。
−インクセット、記録用メディア、及び画像記録−
前記実施例1において、記録用メディアとしてグラビア印刷用コート紙(商品名;スペースDX、坪量=56g/m2、日本製紙株式会社製)(以下、「記録用メディア3」とする)を用いた以外は、実施例1と同様にして、印写を実施し、画像プリントを得た。
−インクセット、記録用メディア、及び画像記録−
前記実施例1において、製造例8のブラックインク、製造例7のイエローインク、製造例6のマゼンタインク、及び製造例5のシアンインクからなるインクセット2を用い、記録用メディアとして上記の記録用メディア1を用いた以外は、実施例1と同様にして、印写を実施し、画像プリントを得た。
−インクセット、記録用メディア、及び画像記録−
前記実施例1において、インクセット1の代わりに上記インクセット2を用い、記録用メディアとして市販のオフセット用コート紙(商品名;オーロラコート、坪量=104.7g/m2、日本製紙株式会社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして、印写を実施し、画像プリントを得た。
−インクセット、記録用メディア、及び画像記録−
前記実施例1において、インクセット1の代わりに上記インクセット2を用い、記録用メディアとして市販のインクジェット用マットコート紙(商品名;スーパーファイン専用紙、セイコーエプソン株式会社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして、印写を実施し、画像プリントを得た。
−インクセット、記録用メディア、及び画像記録−
前記実施例1において、インクセット1の代わりに上記インクセット2を用い、記録用メディアとして上記の記録用メディア2を用いた以外は、実施例1と同様にして、印写を実施し、画像プリントを得た。
また、記録用メディア1,記録用メディア2、及び比較例4〜5で用いた記録用メディアについて、以下のようにして、動的走査吸液計による製造例5のシアンインクの転移量を測定した。結果を下記表5に示す。
各記録用メディアについて、動的走査吸液計(K350シリーズD型、協和精工株式会社製)を用いて、純水又はシアンインクの転移量を測定した。接触時間100ms及び接触時間400msにおける転移量は、それぞれの接触時間の近隣の接触時間における転移量の測定値から補間により求めた。
評価結果を下記表6に示す。
各画像プリントの、グリーンべた画像部のビーディングの程度を目視で観察し、下記基準により評価した。
〔評価基準〕
◎:ビーディングの発生なく均一な印刷である。
○:かすかにビーディングの発生が認められる。
△:明確にビーディングの発生が認められる。
×:甚だしいビーディングの発生が認められる。
各画像プリントの、黄地中の黒文字のブリードの程度を目視で観察し、下記基準により評価した。
〔評価基準〕
◎:ブリードの発生なく鮮明な印刷である。
○:かすかにブリードの発生が認められる。
△:明確にブリードの発生が認められる。
×:文字の輪郭がはっきりしないほど滲みが発生している。
各画像プリントの拍車痕の程度を目視で観察し、下記基準により評価した。
〔評価基準〕
◎:全く認められない。
○:かすかに認められる。
△:拍車痕が認められる。
×:明確に拍車痕が認められる。
各画像プリントの画像部の、光沢感の程度を目視で観察し、下記基準により評価した。
〔評価基準〕
◎:高い光沢感がある。
○:光沢感がある。
×:光沢感が認められない。
2 ガイドレール
3 キャリッジ
4 主走査モータ
5 タイミングベルト
6A 駆動プーリ
6B 従動プーリ
7y、7c、7m、7k 記録ヘッド
8 サブタンク
9 インク供給チューブ
10 給紙カセット
11 用紙積載部(圧板)
12 用紙
13 半月コロ(給紙ローラ)
14 分離パッド
15 ガイド
21 搬送ベルト
22 カウンタローラ
23 搬送ガイド
24 押さえ部材
25 押さえコロ
26 帯電手段(帯電ローラ)
27 搬送ローラ
28 テンションローラ
29 ガイド部材
31 副走査モータ
32 タイミングベルト
33 タイミングローラ
34 スリット円板
35 センサ
36 ロータリエンコーダ
51 分離爪
52 排紙ローラ
53 排紙コロ
54 排紙トレイ
56 維持回復機構
57 キャップ
58 ワイパーブレード
59 空吐出受け
61 両面給紙ユニット
101 流路板
102 振動板
103 ノズル板
104 ノズル
105 ノズル連通路
106 液室
107 流体抵抗部(供給路)
108 共通液室
109 インク供給口
121 積層型圧電素子
122 ベース基板
123 支柱部
126 FPCケーブル
130 フレーム部材
131 貫通部
132 インク供給穴
151 圧電材料
152 内部電極
153 個別電極
154 共通電極
200 制御部
202 ROM
203 RAM
204 不揮発性メモリ
205 ASIC
206 I/F
207 印刷制御部
208 ヘッドドライバ(ドライバIC)
210 モータ駆動部
212 ACバイアス供給部
213 I/O
214 操作パネル
400 画像処理装置
401 CPU
402 ROM
403 RAM
404 入力装置
405 モニタ
406 記憶装置
407 インターフェイス(外部I/F)
410 画像データ
411 プリンタドライバ
412 CMM(Color Management Module)処理部
413 BG/UCR(black generation/ Under Color Removal)処理部
414 γ補正処理部
415 中間調処理部
416 ドット配置処理部
417 ラスタライジング部
418 ラスタライジング部の出力
421 画像処理装置(PC)側のプリンタドライバ
422 CMM(Color Management Module)処理部
423 BG/UCR(black eneration/ Under Color Removal)処理部
424 γ補正処理部
500 インクジェットプリンタ
511 プリンタコントローラ
517 ラスタライジング部
601 撥インク層
602 ノズル板
604 ディスペンサ
605 ニードル
606 気体
721 樹脂部材
722 SiO2薄膜層
723 フッ素系撥水層
725 高剛性部材
726 熱可塑性接着剤
744 ノズル孔
725 高剛性部材
727 ノズル連通口
744 ノズル孔
881 レーザ発振器
882 エキシマレーザビーム
883,885,888 ミラー
884 ビームエキスパンダ
886 マスク
887 フィールドレンズ
889 結像光学系
890 加工テーブル
891 加工物(ノズルプレート)
901 ドラム
902 Siスパッタ
903 O2イオンガン
904 Nbスパッタ
905 オプツール蒸着
1001 画像形成装置本体
1002 画像形成部
1003 副走査搬送部(手段)
1004 給紙部
1005 記録媒体(用紙)
1006 搬送部
1007 排紙トレイ
1011 画像読取部(スキャナ部)
1013 照明光源
1014 ミラー
1015 走査光学系
1016 ミラー
1017 ミラー
1018 走査光学系
1019 原稿画像
1020 画像読み取り素子
1021 ガイドロッド
1023 キャリッジ
1024 記録ヘッド
1025 サブタンク
1026 インクカートリッジ
1031 搬送ベルト
1032 搬送ローラ
1033 従動ローラ
1034 帯電ローラ
1035 ガイド部材
1037 搬送ローラ
1041 給紙カセット
1042 給紙コロ
1043 フリクションパッド
1044 給紙搬送ローラ
1061,1062 ローラ対
1063,1064 排紙搬送ローラ対
1131 副走査ローラ
1132 タイミングベルト
1133 タイミングローラ
1141 給紙モータ
1200 制御部
1201 CPU
1202 ROM
1203 RAM
1204 不揮発性メモリ(NVRAM)
1205 ASIC
1210 主制御部
1211 外部I/F
1212 印刷制御部
1213 主走査駆動部(モータドライバ)
1214 副走査駆動部
1215 給紙駆動部
1216 排紙駆動部
1217 両面駆動部
1219 ACバイアス供給部
1222 ソレノイド類駆動部(ドライバ)
1224 クラッチ駆動部
1225 スキャナ制御部
Claims (37)
- 記録液の液滴を吐出する記録ヘッドを、主走査方向に走査し、
記録媒体を、主走査方向と直交する副走査方向に間歇的に走査して、
前記記録媒体上に画像を形成する画像形成装置を用いて行う印写方法であって、
ドットを基調方向に配置する中間調処理を用いて前記主走査方向への複数回の走査を行って画像を形成する際に、前記基調方向に連続するドットと副走査方向に連続するドットとを不連続の走査で形成することを特徴とする印写方法。 - 前記副走査方向に連続するドット群についての分散度が5以下であることを特徴とする請求項1に記載の印写方法。
但し分散度は、下記式で表される。
分散度=Σ(ドット形成時の走査の間隔−走査間隔の平均)2/ドット形成時の走査数 - 前記ドットの配置順を、副走査方向にm(m>1の整数)ドットずつ、ずらして設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の印写方法。
- 前記パス数が、1または2の場合に、ドットの配置順を副走査方向にm(m>1の整数)ドットずつ、ずらして設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の印写方法。
- 前記副走査方向に連続するドット群についての連続分散度が、15以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の印写方法。
但し、連続分散度は、下記式で表される。
連続分散度=
Σ(ドット形成時のドット並び順での走査の間隔−ドット並び順での走査の間隔の平均)2/ドット形成時の走査数 - 請求項1乃至5に記載の印写方法を実行する機能を具備することを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の印写方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
- 請求項7に記載のプログラムを格納した、コンピュータ読取り可能なことを特徴とする情報記録媒体。
- 請求項1乃至5に記載の印写方法によって印刷されたことを特徴とする記録物。
- 請求項6に記載の画像形成装置を具備することを特徴とする画像形成システム。
- 請求項9に記載の記録物作製用の記録媒体であって、
支持体の少なくとも一方の面に塗工層を具備していることを特徴とする記録媒体。 - 23℃50%RHの条件下で、動的走査吸液計で測定した、接触時間100msにおけるインクの転移量が、4〜15ml/m2であり、
かつ接触時間400msにおけるインクの転移量が、7〜20ml/m2であることを特徴とする請求項11に記載の記録媒体。 - 23℃50%RHの条件下で、動的走査吸液計で測定した、接触時間100msにおける純水の転移量が、4〜26ml/m2であり、
かつ接触時間400msにおける、純水の転移量が、5〜29ml/m2であることを特徴とする請求項11に記載の記録媒体。 - 前記塗工層の固形分付着量が、0.5〜20.0g/m2であることを特徴とする請求項11に記載の記録媒体。
- 重量が、50〜250g/m2であることを特徴とする請求項11に記載の記録媒体。
- スーパーカレンダー処理が施されているものであることを特徴とする請求項11に記載の記録媒体。
- 前記塗工層には、顔料が含有されており、当該顔料がカオリンであることを特徴とする請求項11に記載の記録媒体。
- 前記塗工層には、顔料が含有されており、当該顔料が重質炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項11に記載の記録媒体。
- 前記塗工層には、水性樹脂が含有されていることを特徴とする請求項11に記載の記録媒体。
- 前記水性樹脂が、水溶性樹脂、あるいは水分分散性樹脂であることを特徴とする請求項19に記載の記録媒体。
- インク吐出用開口部が設けられている面に、撥インク層が形成されている構成のインクヘッドを具備することを特徴とする請求項10に記載の画像形成システム。
- 前記撥インク層が、フッ素系材料、又はシリコーン系材料により形成されていることを特徴とする請求項21に記載の画像形成システム。
- 前記撥インク層は、表面粗度Raが、0.2μm以下であることを特徴とする請求項21に記載の画像形成システム。
- 前記インク吐出開口部に接続している管は、前記当該開口部の断面径が最も小であり、次第に大となるものであることを特徴とする請求項21に記載の画像形成システム。
- 前記撥インク層の膜厚は、0.1nm以上であることを特徴とする請求項21に記載の画像形成システム。
- 前記撥インク層の臨界表面張力γcが5〜40mN/mであることを特徴とする請求項21に記載の画像形成システム。
- 印刷に用いるインクが、少なくとも水、着色剤、及び湿潤剤を含有するものであることを特徴とする請求項21に記載の画像形成システム。
- 前記インクは、25℃における表面張力が、15〜40mN/mであることを特徴とする請求項27に記載の画像形成システム。
- 前記インク中には、分散性着色剤が含有されており、当該分散性着色剤の平均粒径が、0.01〜0.16μmであることを特徴とする請求項27に記載の画像形成システム。
- 前記インクの、25℃における粘度が、1〜30cpsであることを特徴とする請求項27に記載の画像形成システム。
- 前記インクは、フッ素系界面活性剤を含有していることを特徴とする請求項27に記載の画像形成システム。
- 使用するインクが、インクカートリッジから供給されることを特徴とする請求項27に記載の画像形成システム。
- 請求項6に記載の画像形成装置に用いられるインクであって、少なくとも水、着色剤、及び湿潤剤を含有することを特徴とするインク。
- 25℃における表面張力が、15〜40mN/mであることを特徴とする請求項33に記載のインク。
- 着色剤として分散性着色剤を含有し、当該分散性着色剤の平均粒径が0.01〜0.16μmであることを特徴とする請求項33に記載のインク。
- 25℃における粘度が1〜30cpsであることを特徴とする請求項33に記載のインク。
- 界面活性剤を含有し、当該界面活性剤がフッ素系界面活性剤であることを特徴とする請求項33に記載のインク。
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