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JP2008195683A - 遺伝子導入剤 - Google Patents

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JP2008195683A JP2007034891A JP2007034891A JP2008195683A JP 2008195683 A JP2008195683 A JP 2008195683A JP 2007034891 A JP2007034891 A JP 2007034891A JP 2007034891 A JP2007034891 A JP 2007034891A JP 2008195683 A JP2008195683 A JP 2008195683A
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Yasuhide Nakayama
泰秀 中山
Yasushi Nemoto
泰 根本
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Bridgestone Corp
National Cerebral and Cardiovascular Center
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Bridgestone Corp
National Cerebral and Cardiovascular Center
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Abstract

【課題】血管内皮細胞への遺伝子導入も可能な遺伝子導入剤を提供する。
【解決手段】芳香環に複数の高分子鎖が置換基として導入された高分子化合物よりなり、RGD配列を有するペプチドを該高分子鎖に結合させてなる遺伝子導入剤。前記芳香環が炭素数5〜8の芳香環の、単環又は縮合環よりなる。前記高分子鎖は、ポリアクリルアミド系高分子ブロック鎖又はポリアクリレート系高分子ブロック鎖にポリアミノスチレンを導入し、さらにペプチドをそのアミノ基に末端のカルボキシル基を結合させるようにして導入している。
【選択図】図1

Description

本発明は、遺伝子導入剤に係り、特に、血管内皮細胞への遺伝子導入が可能な遺伝子導入剤に関する。
近年、ヒト疾患の分子遺伝学的要因が明らかになるにつれ、遺伝子治療研究がますます重要視されている。遺伝子治療法は標的とする部位でのDNAの発現を目的としており、いかにDNAを標的部位に到達させるか、いかにDNAを標的部位に効率的に導入し、当該部位で機能的に発現させるかということが重要となる。
従来、細胞へ遺伝子を導入する技術としては次のようなものが知られているが、いずれも以下に述べるような欠点がある。
(1)ウイルスベクター法
(2)エレクトロポーション法、マイクロインジェクション法等
(3)リポフェクチン法、ポリカチオン法等
(1)ウイルスベクター法
ウイルス全般については、合成工程が複雑で感染の危険性がある;ウイルス内には挿入できないような大きな核酸が導入できない(例えばアデノウイルスでは、導入サイズは9000b以下である。);といった欠点がある。
(2) 細胞膜に一時的に孔を開けるマイクロインジェクション、エレクトロポーション、遺伝子銃、マイクロジェット等による方法は、細胞膜が不可逆的な損傷を受け、溶解してしまうため、生存率も50%以下と低い。神経細胞など増殖性の低い細胞の場合、生存率が低いことは大きな問題となる。即ち、遺伝子を導入できても、細胞が死滅してしまえば遺伝子導入の意味がない。
(3) 細胞のエンドサイトーシスを利用するリポフェクチン法、りん酸カルシウム法、Nakedプラスミド法、ポリカチオン法は、一般的に遺伝子導入効率が低い。スター型ポリマーよりなるベクターがWO2004/092388に記載されているが、内皮細胞に効率よく遺伝子導入することについての記載はない。
なお、アルギニン、グリシン、アスパラギン酸配列すなわちRGD配列を有するペプチドを含んだ、骨/歯成長促進のための歯科用製品が特開2006−83176に記載されている。
WO2004/092388 特開2006−83176
本発明は、上記従来の実状に鑑みてなされたものであって、血管内皮細胞への遺伝子導入も可能な遺伝子導入剤を提供することを目的とする。
請求項1の遺伝子導入剤は、芳香環に複数の高分子鎖が置換基として導入された高分子化合物よりなり、RGD配列を有するペプチドを該高分子鎖に結合させてなるものである。なお、RGD配列は、アルギニン、グリシン、アスパラギン酸配列である。
請求項2の遺伝子導入剤は、請求項1において、前記芳香環が炭素数5〜8の芳香環の、単環又は縮合環よりなることを特徴とするものである。
請求項3の遺伝子導入剤は、請求項2において、前記芳香環が、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、ビフェニル環、ビフェニレン環、ピリジン環、ピロール環、フラン環又はピレン環であることを特徴とするものである。
請求項4の遺伝子導入剤は、請求項3において、前記芳香環がベンゼン環であることを特徴とするものである。
請求項5の遺伝子導入剤は、請求項4において、前記高分子鎖はベンゼン環に対して2〜6個導入されていることを特徴とするものである。
請求項6の遺伝子導入剤は、請求項5において、前記高分子鎖はベンゼン環に対して4個又は6個導入されていることを特徴とするものである。
請求項7の遺伝子導入剤は、請求項6において、前記高分子鎖はベンゼン環に対して4個導入されていることを特徴とするものである。
請求項8の遺伝子導入剤は、請求項1ないし7のいずれか1項において、前記高分子鎖は、ポリアクリルアミド系高分子ブロック鎖又はポリアクリレート系高分子ブロック鎖であることを特徴とするものである。
請求項9の遺伝子導入剤は、請求項1ないし8のいずれか1項において、前記高分子化合物の分子量が5千〜50万であることを特徴とするものである。
請求項10の遺伝子導入剤は、請求項9において、前記高分子化合物の分子量が5千〜10万であることを特徴とするものである。
請求項11の遺伝子導入剤は、請求項1ないし10のいずれか1項において、RGD配列を有するペプチドの分子量が300〜5000であることを特徴とするものである。
請求項12の遺伝子導入剤は、請求項1ないし11のいずれか1項において、前記高分子鎖にアミノ基が導入され、このアミノ基が前記ペプチドの末端のカルボキシル基と脱水縮合していることを特徴とするものである。
請求項13の遺伝子導入剤は、請求項12において、前記高分子鎖の一部がポリアミノスチレンで構成されており、前記アミノ基は該ポリアミノスチレンのアミノ基であることを特徴とするものである。
本発明の遺伝子導入剤で用いられる高分子化合物は、芳香環に複数の高分子鎖を導入してなるスター型分岐ポリマーであって、RGD配列(Arg−Gly−Asp配列)を有するペプチドがこの高分子鎖に結合している。
本発明の遺伝子導入剤は、この高分子化合物(RGD配列を有するスター型分岐ポリマー)と遺伝子を混合してナノ粒子状のポリプレックスを形成させ、生体に投与される。
核酸は一般に生体内においてあまり安定ではなく、ある種の酵素によって分解される。本発明の遺伝子導入剤を用いた核酸含有複合体では、核酸をスター型分岐ポリマーとの凝集体とし、酵素から保護するので、少なくとも凝集体内部の核酸を生体内で正常に機能させることができる。
この遺伝子導入剤は、RGD配列を有するペプチドを有していることにより、血管内皮細胞のインテグリンを介して血管内皮細胞内へも容易に侵入し得る。
なお、他の公知の合成カチオン性ポリマーと遺伝子のポリプレックスまたはカチオン性脂質と遺伝子のポリプレックスとRGD配列を有するペプチドを混合したものでトランスフェクションを行っても効果は得られない。一般のカチオン性ポリマーベクターと遺伝子のポリプレックスは、ペプチドなどを混合するとポリプレックス同士が凝集して沈殿していまい、遺伝子導入効果が発現されないのが一般的である。
本発明で使用したスター型分岐ポリマーは、その独自の分子構造によるイオン強度・電荷密度がポリプレックスの形成に至適と考えられ、水溶液中で安定して分散するポリプレックスが得られる。ポリプレックスへ包埋された遺伝子は、ペプチドはもちろん酵素の作用に対しても安定である。
本発明の遺伝子導入剤に結合されたペプチドは、RGDアミノ酸配列を有するものである。このRGD配列は、血管内皮細胞のインテグリンに対し指向性を有する。従って、このRGD配列を有するペプチドを固定した本発明の遺伝子導入剤であれば、血管内皮細胞への遺伝子導入が可能である。
以下に本発明の遺伝子導入剤の実施の形態を詳細に説明する。
[高分子化合物]
まず、本発明の遺伝子導入剤において用いられる高分子化合物について説明する。
この高分子化合物は、芳香環に複数の高分子鎖が置換基として導入され、かつこの高分子鎖にRGD配列を有するペプチドが化学結合された化合物である。
ここで、この高分子鎖の核となる芳香環としては、炭素数5〜8の芳香環、特に炭素数6の芳香環(即ちベンゼン環)の、単環又は2〜6個の縮合環、例えば、ナフタレン環、アントラセン環、ビフェニル環、ビフェニレン環、ピリジン環、ピロール環、フラン環、ピレン環が挙げられ、好ましくはベンゼン環である。
核となる芳香環に導入される高分子鎖の数は、ベンゼン環であれば2〜6個、ナフタレン環の場合2〜8個、アントラセン環、ピレン環の場合2〜10個であるが、多い程効果的であり、例えばベンゼン環であれば2,3,4又は6個、特に4又は6個、とりわけ6個であることが好ましい。
高分子鎖を導入するための原料となる芳香環化合物としては、例えば芳香環がベンゼン環の場合、次のようなベンゼン誘導体が挙げられる。
即ち、3分岐鎖用としては、2,4,6−トリス(ブロモメチル)メシチレンとナトリウムN,N−ジエチルジチオカルバメートとをエタノール中で付加反応させて得られる2,4,6−トリス(N,N−ジエチルジチオカルバミルメチル)メシチレンであり、4分岐鎖としては、1,2,4,5−テトラキス(ブロモメチル)ベンゼンとナトリウムN,N−ジエチルジチオカルバメートとをエタノール中で付加反応させて得られる1,2,4,5−テトラキス(N,N−ジエチルジチオカルバミルメチル)ベンゼンであり、6分岐鎖としては、ヘキサキス(ブロモメチル)ベンゼンとナトリウムN,N−ジエチルジチオカルバメートとをエタノール中で付加反応させて得られるヘキサキス(N,N−ジエチルジチオカルバミルメチル)ベンゼンである。
芳香環に導入された高分子鎖のうちの少なくとも一つ、好ましくはそのすべてがその先端側に活性高分子ブロック鎖を有するものである。この高分子鎖は、ビニル系単量体の単独又は異なるビニル系単量体の共重合体よりなるビニル系高分子ブロック鎖、特に3−N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドCH=CHCONHCN(CH等の重合体よりなるポリアクリルアミド系高分子ブロック鎖であることが好ましい。
芳香環にこのような高分子鎖を導入してなる高分子化合物、例えば、3−N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドの重合体よりなる高分子ブロック鎖を導入した高分子化合物を合成するには、まず、3−N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドと前述の各ベンゼン誘導体とをメタノールなどのアルコール溶液あるいは溶解性を考慮してクロロホルムなどの低極性溶媒の溶液として混合し、光重合反応させることにより、ベンゼン環に対し上記ベンゼン誘導体由来の−CH−等を介して3−N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドの重合体が結合した高分子化合物を製造する。
次いで、この高分子ブロック鎖にアミノ基を導入する。このアミノ基を導入するには、アミノ基を有するポリマー鎖を上記高分子ブロック鎖に結合させるのが好ましい。アミノ基を有するポリマー鎖としては、ポリアミノスチレン、メタクリル酸2−アミノエチル、などが使用可能であるが、とりわけポリアミノスチレンが好適である。ポリアミノスチレンを導入するには、上記3−N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミドの重合体が結合した高分子化合物を溶媒に溶解させ、アミノスチレンを添加し、光照射重合させるのが好ましい。高分子鎖1本当りに導入するポリアミノスチレンの重合度は2分子ブロック〜20分子ブロック程度が好適である。
このようにアミノ基を導入した高分子化合物に対しRGD配列を有するペプチドを導入する。詳しくは、ペプチドのC末端及び又は側鎖(残基)のカルボキシル基と、上記アミノ基とを脱水縮合させる。このペプチドの分子量は300〜5000程度が好ましく、直鎖状でも環状でも構わない。ペプチドの例としては、『Arg−Gly−Asp』、『Arg−Gly−Asp−Ser』、『Arg−Gly−Asp−Ser-Pro-Ala−Ser−Ser−Lys−Pro』、『Gly−Arg−Gly−Asp−Ser』、『Gly−Arg−Gly−Asp−Thr−Pro』などが挙げられる。
ペプチドを上記アミノ基を有する高分子化合物に導入するには、この高分子化合物をリン酸バッファー中に溶解させ、N−[e−マレイミドカプロイルオキシ]スクシンアミドエステルを触媒として添加し、ペプチドを混合し、室温程度で反応させればよい。
このようにして合成された高分子化合物よりなる遺伝子導入剤の分子量は5千〜50万、特に1万〜20万、とりわけ1万〜10万程度であることが好ましい。この分子量が過度に大きいと、高分子化合物及び核酸で複合体を形成させた際の複合体のサイズが大きくなったり、溶解性が低くなったり、生体内へ使用する場合に、排泄に不利になることが考えられる。逆に過度に小さいと低分子量有機化合物としての性質が強く発生して細胞毒性、高浸透圧、など生物学的な弊害が出てしまう。
また、1本の高分子鎖中のポリアクリルアミド系高分子ブロック鎖を構成する単量体数は5〜1000程度であることが好ましい。
なお、本発明では、前記ベンゼン誘導体に対し先ずアミノ基を有するポリマー鎖を導入し、その後、前記ビニル系高分子ブロック鎖を導入してもよい。この場合、RGD配列を有するペプチドの結合は、ビニル系高分子ブロック鎖の導入前であっても後であってもよい。
[核酸]
核酸は、細胞に導入されることによりその細胞内で機能を発現することができるような形態で用いる。例えばDNAの場合、導入された細胞内で当該DNAが転写され、それにコードされるポリペプチドの産生を経て機能発現されるように当該DNAが配置されたプラスミドとして用いる。好ましくは、プロモーター領域、開始コドン、所望の機能を有する蛋白質をコードするDNA、終止コドンおよびターミネーター領域が連続的に配列されている。
所望により2種以上の核酸をひとつのプラスミドに含めることも可能である。
この核酸としては、デオキシリボ核酸(DNA)及びリボ核酸(RNA)のようなポリヌクレオチド特にDNAが好適であるが、リボ核タンパク質であってもよい。
核酸の好ましい例としては、単純ヘルペスウイルスチミジンキナーゼ遺伝子(HSV1−TK遺伝子),p53癌抑制遺伝子及びBRCA1癌抑制遺伝子やサイトカイン遺伝子としてTNF−α遺伝子,IL−2遺伝子,IL−4遺伝子,HLA−B7/IL−2遺伝子,HLA−B7/B2M遺伝子,IL−7遺伝子,GM−CSF遺伝子,IFN−γ遺伝子及びIL−12遺伝子などのサイトカイン遺伝子並びにgp−100,MART−1及びMAGE−1などの癌抗原ペプチド遺伝子が癌治療に利用できる。
また、VEGF遺伝子,HGF遺伝子及びFGF遺伝子などのサイトカイン遺伝子並びにc−mycアンチセンス,c−mybアンチセンス,cdc2キナーゼアンチセンス,PCNAアンチセンス,E2Fデコイやp21(sdi−1)遺伝子が血管治療に利用できる。かかる一連の遺伝子は当業者には良く知られたものである。
また、アンチセンスによるリプレッシングの他に、21〜23塩基の二本鎖RNAを使用したRNA干渉によるmRNA破壊などに利用することも可能である。
[ポリプレックスの形成]
この遺伝子導入剤と核酸とを複合させてポリプレックスを形成するには、この遺伝子導入剤の濃度1〜1000μg/mL程度の分散液に対し、常温にて核酸を添加し、混合すればよい。核酸に対して遺伝子導入剤を過剰量添加し、遺伝子導入剤を核酸に対し飽和状態に複合化させるのが好ましい。
ポリプレックスの粒径は50〜400nm程度が好適である。これよりも小さいと、ポリプレックス内部の核酸にまで酵素の作用が及ぶおそれ、あるいは腎臓にて濾過排出されるおそれがある。また、これよりも大きいと、細胞に導入されにくくなるおそれがある。
[生体への投与]
上述のような高分子化合物(RGD配列を有するスター型分岐ポリマー)と核酸とのポリプレックスは、生体内へ投与される。
本発明において、核酸を導入する対象として望ましい「細胞」は血管やリンパ管の内皮細胞とくに血管内皮細胞であるが、ES細胞にも適用可能であると推察される。
本発明の遺伝子導入剤は任意の方法で生体に投与することができる。
体内へ挿入するデバイスとしては、経皮的に患部付近の組織へ刺入するものや、血管カテーテル、ステントグラフトのように血管内へ留置するものなどがあるが、この限りではない。
当該投与方法としては静脈内又は動脈内への注入が特に好ましいが、筋肉内、脂肪組織内、皮下、皮内、リンパ管内、リンパ節内、体腔(心膜腔、胸腔、腹腔、脳脊髄腔等)内、骨髄内への投与の他に病変組織内に直接投与することも可能である。
この核酸含有複合体を有効成分とする医薬は、更に必要に応じて製剤上許容し得る担体(浸透圧調整剤,安定化剤、保存剤、可溶化剤、pH調整剤、増粘剤等)と混合することが可能である。これら担体は公知のものが使用できる。
また、この核酸含有複合体を有効成分とする医薬は、含まれる核酸の種類が異なる2種以上の核酸含有複合体を含めたものも包含される。このような複数の治療目的を併せ持つ医薬は、多様化する遺伝子治療の分野で特に有用である。
投与量としては、動物、特にヒトに投与される用量は目的の核酸、投与方法および治療される特定部位等、種々の要因によって変化する。しかしながら、その投与量は治療的応答をもたらすに十分であるべきである。
この核酸含有複合体は、好ましくは遺伝子治療に適用される。適用可能な疾患としては、当該複合体に含められる核酸の種類によって異なるが、末梢動脈疾患、冠動脈疾患、動脈拡張術後再狭窄等の病変を生じる循環器領域での疾患等が挙げられる。
以下に実施例1,2及び比較例1を挙げて本発明をより具体的に説明する。
<ペプチド>
この実施例1,2及び比較例1ではペプチドとして市販の試薬(シグマ社、A8052、Arg−Gly−Asp)を使用した。
<遺伝子導入剤>
また、スター型分岐ポリマー(高分子ブロック鎖導入高分子化合物)よりなる遺伝子導入剤としては、次の[1]〜[2]のようにして合成したものを用いた。
Figure 2008195683
ヘキサキス(ブロモメチル)ベンゼン5gとN,N−ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム31.8gをエタノール1L中へ加え、室温で4日間攪拌した。沈殿物を濾過し、減圧乾燥後、クロロホルム200mLへ溶解し、ここへ150mLの水を加えて液抽出を行って臭化ナトリウムを除去した。この操作を3回繰り返した後、クロロホルム層を硫酸マグネシウムで24時間乾燥させた。濾過後、n−ヘキサンを加えて再結晶を行って、微かに淡青色を帯びたヘキサキス(N,N−ジエチルジチオカルバミルメチル)ベンゼンの白色結晶を得た(収率90%)。
H NMR(in CDCl)の測定結果は、δ 1.26−1.31(t,36H,J=6.9 Hz,−CHSC(S)N(CHCH),3.71−4.01(wq,24H,J=6.9 Hz,−CHSC(S)N(CHCH),4.57(s,12H,−CHSC(S)NEt)であった。
[2]6分岐型pDMAPAAmホモポリマーの合成
Figure 2008195683
モノマーの3−N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド(以下、DMAPAAmと記載することがある。)は、減圧蒸留で精製した。ヘキサキス(N,N−ジエチルチオカルバミルメチル)ベンゼン8.7mgを20mLのクロロホルムへ溶解し、3−N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド3.9gを加えて混合し、全量をクロロホルムで希釈して50mLに調整した。石英セル中で激しく攪拌しながら高純度窒素ガスで5分間パージした。200W高圧水銀灯で30分間の紫外光照射を行った。照度は照度計(UVR−1,TOPCON,Tokyo,Japan)を使用して1mW/cm(250nm)に調整した。30分後、重合溶液をエバポレーターで濃縮し、ジエチルエーテルで再沈殿させて精製した。これを少量の水へ溶解し、0.2μmフィルターで濾過してから凍結乾燥させてヘキサキス{N,N−ジエチルジチオカルバミル−ポリ(3−N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド)−メチル}ベンゼン(6分岐型pDMAPAAmホモポリマー)を得た(重合率40%)。
分子量はGPCにより17,300と測定され、H NMR(in DO)の測定結果は、δ 1.00−1.70(br,416H,−CHCH−and−CHCHCH−) ,1.90(br,104H,−CHCH−),2.09(s,624H,−N(CH),2.25(br,208H,−CHN(CH),2.98(br,208H,−CONHCH−)であり、6分岐型pDMAPAAmホモポリマーであることを確認した。
[3]6分岐型pDMAPAAm−b−pASの合成
このpDMAPAAm−b−pASはヘキサキス{(N,N−ジエチルジチオカルバミル(ポリ4アミノスチレン))−ブロック−ポリ−(3−N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド)−メチル}ベンゼンの略語である。
このヘキサキス{(N,N−ジエチルジチオカルバミル(ポリ4アミノスチレン))−ブロック−ポリ−(3−N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド)−メチル}ベンゼンの合成は以下のように行った。前述のように合成した6分岐型pDMAPAAmホモポリマー150mgをメタノールへ溶解し、4−アミノスチレン620mgを混合して全量をメタノールで50mLに調整した。前述と同様の条件で光照射重合を行って、メタノール/ジエチルエーテル系で精製を行って6分岐型pDMAPAAm−b−pASブロックポリマーを得た(重合率38%)。
分子量はGPCにより、18,300と測定され、H NMR(in DO)はδ 1.00−1.70(br,432H,−CHCH− and −CHCHCH−),1.90(br,104H,−CHCH of PDMAPAAm),2.06(s,624H,−N(CH of PDMAPAAm),2.21(br,208H,−CHN(CH),3.02(br,208H,−CONHCH−),6.40−6.80(br,16H,3−H and 5−H of aromatic ring proton),6.95−7.30(br,16H,2−H and 6−H of aromatic ring proton)と測定された。
以上より、6分岐型ポリマーの6本のポリマー鎖に各々、6個モノマー単位のアミノスチレンがブロック化導入された6分岐型pDMAPAAm−b−pASが合成された。
[4]6分岐型pDMAPAAM−b−pASブロックポリマーへのRGDペプチドの導入
上記のRGDペプチドを、その末端のカルボキシル基を6分岐型pDMAPAAm−b−pASのアミノスチレン側鎖のアミノ基へ化学結合させることにより導入した。すなわち、6分岐型pDMAPAAM−b−pASブロックポリマーを10mMリン酸バッファー(pH=7.0)へ溶解し、濃度を1mg/mLに調整した。ここにN−[e−マレイミドカプロイルオキシ]スクシンイミドエステルを終濃度0.1mMとなるように混合し、室温で30分間攪拌した。4倍モル量(実施例1)又は8倍モル量(実施例2)のRGDペプチドを室温下で混合し、3時間放置した。未反応のペプチドなどを透析で除去して精製し、RGDペプチドが化学結合にて導入された6分岐型pDMAPAAM−b−pASブロックポリマーを得た。
<RGDペプチドの導入の確認>
RGDペプチド導入6分岐型pDMAPAAM−b−pASブロックポリマーを4Nの塩酸溶液に溶解し、終濃度を0.01%とした。この溶液を高圧蒸気滅菌器により121℃で20分間処理した。溶液をシリカゲルデシケーター中で減圧して放置し、乾燥させた。乾燥後、固形分から水溶性成分を採取し、0.2μmシリンジフィルターで濾過し、再度減圧乾燥させた。乾燥物をシリル化剤(N,O−ビス(トリメチルシリル)トリフルオロアセトアミド)で処理し、脱水酢酸エチルへ溶解し、GC−MS(島津製作所、QP5050)にて測定した。
Arg、Gly、Asp誘導体がほぼ1:1:1の比率で検出され、6分岐型pDMAPAAM−b−pASブロックポリマーへRGDペプチドが導入されたことが確認された。
<遺伝子導入実験に用いた細胞及びDNA>
細胞にはマウス血管内皮細胞を使用し、DNAにはpGL3コントロールベクターを使用した。
<遺伝子導入実験>
上記[4]にてRGDペプチドを4倍モル量導入したものを実施例1とし、8倍モル量導入したものを実施例2とした。また、全く導入していないもの([3]で合成した6分岐型pDMAPAAM−b−pASブロックポリマー)を比較例とした。
これらの実施例1,2又は比較例の遺伝子導入剤をDNAと150μLのOPTI−MEM中で30分間インキュベートし、これを培養細胞へ加えた。
トランスフェクションの48時間後にルシフェラーゼアッセにより遺伝子導入活性の評価を行った(プロメガ社、アッセイキット試薬)。補正はタンパク濃度で行い、タンパク定量はBioRad社のBradford試薬で行った。結果を図1に示す。
図1の通り、RGDペプチドが結合された実施例1,2のpDMAPAAMホモポリマーを遺伝子導入剤として使用することにより、血管内皮細胞への効率の良い遺伝子導入が可能であることが確認された。
実施例及び比較例におけるルシフェラーゼ活性の測定結果を示すグラフである。

Claims (13)

  1. 芳香環に複数の高分子鎖が置換基として導入された高分子化合物よりなり、RGD配列を有するペプチドを該高分子鎖に結合させてなる遺伝子導入剤。
  2. 請求項1において、前記芳香環が炭素数5〜8の芳香環の、単環又は縮合環よりなることを特徴とする遺伝子導入剤。
  3. 請求項2において、前記芳香環が、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、ビフェニル環、ビフェニレン環、ピリジン環、ピロール環、フラン環又はピレン環であることを特徴とする遺伝子導入剤。
  4. 請求項3において、前記芳香環がベンゼン環であることを特徴とする遺伝子導入剤。
  5. 請求項4において、前記高分子鎖はベンゼン環に対して2〜6個導入されていることを特徴とする遺伝子導入剤。
  6. 請求項5において、前記高分子鎖はベンゼン環に対して4個又は6個導入されていることを特徴とする遺伝子導入剤。
  7. 請求項6において、前記高分子鎖はベンゼン環に対して4個導入されていることを特徴とする遺伝子導入剤。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項において、前記高分子鎖は、ポリアクリルアミド系高分子ブロック鎖又はポリアクリレート系高分子ブロック鎖であることを特徴とする遺伝子導入剤。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項において、前記高分子化合物の分子量が5千〜50万であることを特徴とする遺伝子導入剤。
  10. 請求項9において、前記高分子化合物の分子量が5千〜10万であることを特徴とする遺伝子導入剤。
  11. 請求項1ないし10のいずれか1項において、RGD配列を有するペプチドの分子量が300〜5000であることを特徴とする遺伝子導入剤。
  12. 請求項1ないし11のいずれか1項において、前記高分子鎖にアミノ基が導入され、このアミノ基が前記ペプチドの末端のカルボキシル基と脱水縮合していることを特徴とする遺伝子導入剤。
  13. 請求項12において、前記高分子鎖の一部がポリアミノスチレンで構成されており、前記アミノ基は該ポリアミノスチレンのアミノ基であることを特徴とする遺伝子導入剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012532614A (ja) * 2009-07-10 2012-12-20 タフツ ユニバーシティー/トラスティーズ オブ タフツ カレッジ バイオ絹糸タンパク質ベース核酸送達システム

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