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JP2008184393A - アクリルコポリマーとの混合粉砕による難水溶性薬物の溶解性改善及び放出制御型粒子の調製 - Google Patents

アクリルコポリマーとの混合粉砕による難水溶性薬物の溶解性改善及び放出制御型粒子の調製 Download PDF

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JP2008184393A
JP2008184393A JP2007017031A JP2007017031A JP2008184393A JP 2008184393 A JP2008184393 A JP 2008184393A JP 2007017031 A JP2007017031 A JP 2007017031A JP 2007017031 A JP2007017031 A JP 2007017031A JP 2008184393 A JP2008184393 A JP 2008184393A
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acrylic acid
methyl ester
poorly soluble
ester copolymer
anionic surfactant
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Hiroaki Fukamizu
啓朗 深水
Kazuo Tomono
和夫 伴野
Toyoji Suzuki
豊史 鈴木
Yoshiyuki Furuishi
誉之 古石
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Nihon University
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Nihon University
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Abstract

【課題】 難溶性である医薬について、溶解性を改善し、特定の条件下に医薬を放出することができる放出制御型粒子を提供。
【解決手段】 粒状体の表面が、難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤からなる均一混合物の層によりコートされている粒状体組成物であり、難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤からなる均一混合物の水懸濁液を粒状体の表面に吹き付けて乾燥させて得られる。
【選択図】 なし。

Description

本発明は、難溶性医薬の溶解性改善及び調製された放出制御型粒子に関するものである。
近年、新薬として開発される新規化合物の多くは、高い薬理学的活性を有するものの極めて難水溶性であることが報告されている。これらの多くの化合物は経口投与時の吸収性が劣るために十分なバイオアベイラビリティの得られない場合がしばしば見受けられる。又、Dose to Solubirity Ratio(D/S比)も著しく大きくなるため、製剤化に際して困難と直面する例が増加している。溶解性を改善させる方法の一つとして、粉砕法は非晶質状態を導くことが知られており、難水溶性薬物の溶解性改善に幅広く利用されている。近年、薬物単味だけではなく、PVPやHPMCなどのポリマー分散剤との混合粉砕による薬物のナノ粒子化や非晶質化を応用した溶解性の改善が盛んに研究されている。(特許文献1)では新薬候補化合物をメタクリル系コポリマーやセルロース誘導体と混合粉砕処理することにより、溶出性を改善した例が報告されており、その後も(特許文献2)で、抗真菌薬を多糖類と混合粉砕処理した組成物の吸収性向上が報告されている。
医薬の投与に当たっては、医薬に対して、一定のpH値で可溶となる被覆を施し、適切なpH条件下になった部位に医薬が到達したときに被覆を溶解させて医薬を放出することが行われる。又、医薬が難溶性の場合には、難溶性を可溶性となするような手段を施し、同時に前記の被覆をして用いることが行なわれている。このような処理を行うことは、身体の中で医薬を吸収する箇所に医薬を運ぶことができるばかりでなく、実際の施療に必要となる量の薬物投与を可能にし、必要以上の医薬投与による弊害を防止することができる。又、胃で不溶であり、治療に必要である腸の部分においても溶解させることを可能とし、結果として、治療に有効な手段を提供することを可能にする。従来からこの点に着目して多くの研究者により研究が行なわれてきた。
難溶性医薬のモデル化合物としてプロブコールを特定して検討を進める上で、インタービューホームを参照すると、錠剤、細粒ともに医薬品添加物としてポリソルベート80が配合されているが、プロブコールのtmax(最高血中濃度に達する時間)は、錠剤及び細粒で各々17.2及び18.7時間と長く、その原因は難溶性に起因していると推測される。プロブコール錠の平均質量は312.3mg(n=3)なので、結合性や崩壊性を加味するための添加剤は約60mgしか配合する余地がないことがわかる。さらに直径が93mm、厚さ60mmと形状が大きいために高齢者や幼児には嚥下が困難になることが予想された。
このような状況下に、所謂難溶性医薬の難水溶性薬物の溶解性改善及び放出制御型粒子の設計を検討した。
医薬成形体の被覆組成物としてアクリル酸及びアクリル酸メチルエステル等の共重合体からなる被覆組成物が知られている(例えば、特許文献3、特許文献4 、特許文献5)。これらの発明は商品として、ローム・アンド・ハース(現デグサ)社によるオイドラギットEudragit(商品名)として販売されており、よく知られている。有効量の医薬を含む基質のビーズにアクリル系ポリマーの水性分散液(オイドラギットRL30D及びオイドラギットRS30Dの組み合わせ)でオーバーコートし、分散液のガラス転移点より高い温度で被覆を硬化させた、如何なる時点においても変動せずに該治療活性剤の一定量を放出する放出制御型製剤(特許文献6)が知られている。
又、最高血漿セルトラリン濃度(Tmax)を低減し、かつ副作用を低減させることが行なわれる。具体的には小腸に入る後までセルトラリンの放出を遅延させ、小腸に入った後に残った多くのセルトラリンを短時間に放出する。pH6の条件下に小腸などでセルトラリンを放出させる遅延放出製剤(糖類などのオスマジェントの核表面に医薬と共にpH感受性コーティングして用いられる)として用いられる(特許文献7)。これらはオイドラギットRL30D及びオイドラギットRS30Dなどによる半透膜を形成している。セルトラリンを溶解させるために界面活性剤及び乳化剤の加溶剤が用いられる。遅延放出製剤が水性環境に置かれたときに水は半透膜を通してコアに入り医薬とオスマジェントとの一部を溶解させ、コロイド浸透圧を生じ、此の浸透圧により半透膜を破壊し、医薬を水性の環境へ放出する。
又、酸に不安定な生理活性物質を10重量%以上含有する組成物の球形造粒品をオイドラギットRL30D及びオイドラギットRS30Dなどの徐放性基剤及びポリエチレングリコールなどの可塑剤によって被覆された口腔内崩壊剤(特許文献8、特許文献9)が知られている。
又、医薬的に許容しうる不活性なビーズであるコアを被覆するオピオイド鎮痛薬を含む基質を被覆するアニオン性ポリマーを含む拡散バリアコーティング(例えば、オイドラギット(登録商標)E、オイドラギット(登録商標)L、オイドラギットS、RS、オイドラギットRLを用いることができる。)及び前記拡散バリアコーティングを被覆する疎水性材料を含むコーティングを含む医薬製剤(特許文献10)が知られている。
難溶性の医薬である無定形薬剤ニカルジピン又はその塩を、pH依存性添加剤及び/又は水溶性高分子(多くの高分子化合物を用いており、オイドラギットRL及びRSなどが挙げられている。)、所望により界面活性剤(Tween80(商品名。ポリオキシエチレンソルビタンモノオリエート)、レネックス(商品名。ポリオキシエチレンソルビタンモノオリエート)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油)など)を核に被覆した球状顆粒状のニカルジピン持続性製剤組成物(特許文献11)などが知られている。
しかしながら、難溶性の医薬の中には依然として難溶性は改善されずに残されており、同時に特定の部位で放出することができる放出制御できるものとしたいという要求は適切な医薬を最低必要量用いるということに対応して、極めて高い。
特開平8−59470号公報 特開2004−307377号公報 特公昭60−43334号公報 米国特許第3520970号明細書 米国特許第4737357号明細書 特開平8−175977号公報 特許第3786715号、特表2000−513751号 特開2000−281564号公報 特開2000−302681号公報 特開2006−514988号公報 特公平58−116414号公報
本発明の課題は、難溶性である医薬について、溶解性を改善し、特定の条件下に医薬を放出することができる新規な放出制御型粒子を提供することである。
本発明者は鋭意前記課題に取り組み、難溶性医薬をナノレベルの粒径である細かい粒状のものにすること、その際に溶解性医薬の向上に必要なアニオン界面活性剤、放出制御型の被覆剤となる水溶性のアクリル酸・アクリル酸エステル共重合体と十分に混合させた状態で一緒に粉砕を行ない、得られる混合物全体としても、ナノレベル範囲の粒径である粉状体のものとして、水に溶解させて均一な懸濁液を製造し、粒状物の表面に均一にコートし、乾燥させて得られる粒状体は、前記課題である難溶性である医薬について、溶解性を顕著に改善し、特定のpH条件下(pH6以上)に医薬を放出することができることを見いだして本発明を完成させた。
本発明は以下の通りである。
(1)粒状体の表面が、難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤からなる均一混合物の層によりコートされていることを特徴とする粒状体組成物。
(2)前記難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤からなる均一混合物の層によるコートは、前記難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤を混合微粉砕して均一な水懸濁液を製造し、粒状体の表面に吹き付けて乾燥させて得られるものであることを特徴とする(1)記載の粒状体組成物。
(3)前記難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤からなる均一混合物の各質量比が1:5〜8:1〜3の範囲であることを特徴とする(1)又は(2)記載の粒状体組成物。
(4)前記難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤からなる均一混合物の粒度分布は、50nmから400nmであることを特徴とする(1)から(3)いずれか記載の粒状体組成物。
(5)前記粒状体と均一混合物の層の割合(重量部)は、10対1であることを特徴とする(1)から(4)いずれか記載の粒状体組成物。
本発明によれば、難溶性医薬、アニオン界面活性剤、アクリル酸・アクリル酸エステル共重合体からなる混合物について微細状に粉砕され、均一混合された状態の粉状混合物を得た後、水に溶解させて均一に混合された懸濁液を製造し、この懸濁液を粒状物の表面に均一に覆い、乾燥させて、層として固定した粒状体を得ることができる。この粒状体は粒状物の表面に難溶性医薬、アニオン界面活性剤及びアクリル酸・アクリル酸エステル共重合体の均一混合物からなる固定された層により覆われている粒状体組成物である。
この粒状体組成物は、特定のpH条件下(腸内で放出する条件であるpH6の状態)に放出制御することができるものであり、同時に腸内において難溶性医薬を溶出させることができることを可能にすることができる。
本発明は、粒状体の表面が、難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤からなる均一混合物の層によりコートされている粒状体組成物である。
難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤からなる組み合わせにより均一混合物の層として粒状体の表面に被覆されている。
この均一混合物による層は、難溶性医薬を特定のpH条件下(腸内で放出する条件であるpH6の状態)に放出制御することができるものであり、同時に腸内において難溶性医薬を溶出させることができる。
本発明において対象とする医薬は難溶性医薬である。
一般に難溶性医薬はいずれも有機化合物であり、有機溶媒から取り出され、親油性の状態のものであり、そのままの状態では水には殆ど溶解しない。
公知の難溶性医薬としては、プロブコール、カルバマゼピン、フェニトイン、を挙げることができる。
プロブコール(Probucol)は以下の構造式で表される。
Figure 2008184393
プロブコール(商品名:シンレスタール,第一製薬社製)は、4,4’−[(1−メチルエチリデン)ビス(チオ)]ビス−[2,6−ビス(1,1−ジメチルエチル)フェノール])の公知物質であり、製法等につき米国特許第3576883号明細書、米国特許第3862332号明細書などに記載されている。融点は、124.5−126℃(エタノールより結晶化したもの。白の結晶体)、125−126.5℃(イソプロパノールより結晶化したもの。黄色の結晶体)である。高脂血症薬であり、水25℃での溶解度は5ng/mlである。
カルバマゼピン(Carbamazepin)は以下の構造式で表される。
Figure 2008184393
カルバマゼピン(商品名:テグレトール,ノバルティス社製など)は、5H‐ジベンツ[b、f]アゼピン‐5‐カルボキシアミドの公知物質であり、2,2’−ジニトロスチルベンからの製法等につき米国特許第2948718号明細書に記載されている。無水エタノールとベンゼンから結晶化したものであり、融点は190〜193℃である。鎮痛剤、鎮静剤として知られている。
フェニトインは、以下の構造式で表される。
Figure 2008184393
フェニトイン(商品名:アレビアチン,大日本住友製薬社製など)は、5、5‐ジフェニル‐2、4‐イミダゾリジネジオンの公知物質であり、ベンゾフェノンからの製法等につき米国特許第2409754号明細書に記載されている。融点は295〜298℃である。抗てんかん剤として知られている。
アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体としては、アクリル酸及びアクリル酸メチルエステル等の共重合体である。具体的には、ローム・アンド・ハース(現デグサ)社によるオイドラギット(商品名)がしばしば用いられる。本発明では、オイドラギットL100が用いられる。
オイドラギットL100は以下の構造式で表される。
Figure 2008184393
オイドラギットL100はアニオン性である。
オイドラギットL100は、pH6.0以上で溶解する。
分子量(数平均分子量又は重量平均分子量)は13万5千である。
アニオン界面活性剤としては、アルキルスルホン酸塩が用いられる。
具体的には、ドデシル硫酸ナトリウム(C12H23OSONa)を挙げることができる。
ドデシル硫酸ナトリウムナトリウムの構造式は以下の通りである。
Figure 2008184393
分子量は288.8であり、臨界ミセル濃度は 2.4mg/mL(20℃)である。ラウリル硫酸ナトリウムは、商品としては株式会社花王のエマールOSがある。
その他、デカニル硫酸ナトリウム(C10H19OSONa)、テトラデカニル硫酸ナトリウム(C14H27OSONa)を用いることができる。これらの商品としては、三洋化成株式会社サンデットLMNが知られている。また,ショ糖脂肪酸エステル類を用いることができる.これらの商品としては、三菱化学フーズ製サーフホープ等が知られている。
粒状体の表面が、難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤からなる均一混合物によりコートするためには、前記難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤を混合微粉砕して均一な水懸濁液を製造し、粒状体の表面に吹き付けて乾燥させて得られるものであり、このようにして、本発明の粒状体組成物は製造される。
混合粉砕に際しては、難溶性医薬を微粒子状にすること、同時に他のアクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤も微粒子化することが重要である。混合粉砕機には微粉砕することができるものであれば使用することができる。具体的にはボールミルやロッドミルを用いることができる。
前記難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤を混合微粉砕して均一な水懸濁液を製造するに際しては、前記難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤からなる均一混合物の各質量比が1:5〜8:1〜3の範囲として製造することにより、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体の作用により放出制御を十分に行うことができ、アニオン界面活性剤の作用により、腸内において難溶性医薬を十分に溶出させることができる。
アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体が8を超えて含有する場合又は5未満の場合、あるいはアニオン界面活性剤1未満又は3を超える場合には、、難溶性医薬を十分に改善させることができない。
前記難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤からなる均一混合物の粒度分布は、50nmから400nmであることが好ましい。
前記均一混合物の粒度分布であれば、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体の作用により放出制御を十分に行うことができ、又、アニオン界面活性剤の作用により腸内において難溶性医薬を十分に溶出させることができる。
粒状物は、懸濁液を表面にコートするときの「核」となる。核の平均粒子径はコーティングに用いる装置の性能に依存するが、100〜1000μmのものが使用可能であり、例えば355〜500μmのものが用いられる。
このような平均粒子径を有する核としては、500μmの篩を全通し、350μmの篩に残留する粒子である。
「核」の比容は約1.1ml/g以下、好ましくは約1.5ml/g以下である。
「核」としては、(1)デンプンおよび白糖の球形造粒品(フロイント(株)製 ノンパレル)、(2)結晶セルロースの球形造粒品(旭化成(株)製、アビセルSP)、(3)乳糖(9部)とαデンプン(1部)による撹拌造粒品、(4)ケイ酸カルシウム、(5)デンプン、(6)キチン、セルロースおよびキトサンなどの多孔性粒子、(7)グラニュー糖、結晶乳糖、結晶セルロースまたは塩化ナトリウムなどのバルク品およびそれらの製剤加工品などが挙げられる。
「デンプンおよび白糖の球形造粒品」としては、例えば、(ア)デンプン(3部)と精製白糖(7部)とによる約355〜500μmの球形造粒品(ノンパレル101(32−42))、約500〜710μmの球形造粒品(同(24−32))、約710〜850μmの球形造粒品(同(20−24)、フロイント社製)、(イ)精製白糖からなる約355〜500μmの球形造粒品(ノンパレル103(32−42))、約500〜710μmの球形造粒品(同(24−32))、約710〜850μmの球形造粒品(同(20−24)、フロイント社製)などが挙げられる。
適度の強度を保ちつつ溶解性にも優れた製剤を製造することができる。「核」は、細粒状であってもよく、被覆のバラツキを小さくするためには、できる限り均一な球状であることが好ましい。
また、より小さい「核」を用いることにより、コーティングした粒子の細粒化および薬物含量の増加が可能である。
粒状体の表面に被覆層により被覆する方法としては、難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤を混合微粉砕して均一な水懸濁液を製造し、これを流動状態に保っている粒状物にスプレーして乾燥させることをくりかえすことにより行う流動層コーティング法が用いられる。流動層コーティング法には、例えばフロイント社製のフローコーターが用いられる。
本発明の粒状体組成物は、工程1[難溶性医薬が溶出すると共に放出制御することが適切である、難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤からなる成分の割合を定めること]、工程2[工程1で得られた結果をもとに、難溶性医薬(1)、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体(X)及びアニオン界面活性剤(Y)からなる各成分を混合し、混合物全体をナノレベルの粒径のものに粉砕すること]、工程3[工程2で得られた混合物を水に分散させて均一混合された懸濁液を製造すること]、工程4[工程3で得られた均一混合された懸濁液を粒状物の表面にコートし、乾燥させて粒状体組成物を得ること]からなる工程により製造される。以下に各工程の条件設定及びその製造方法について実施例により説明する。
工程1[難溶性医薬が溶出すると共に放出制御することが適切である、難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤からなる成分の割合を定めること]
本発明の難溶性医薬(1)、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体(X)及びアニオン界面活性剤(Y)からなる成分(1、X及びYは質量比を表す)を混合物として用いる。
難溶性医薬としてプロブコールを用いる場合には、好ましい成分の割合は、質量比で1:X:Yが、1:1〜8:1〜3の範囲の中に経験のうえから予想される。この範囲は、難溶性医薬に対して過剰のアクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体場合であり、同時に過剰のアニオン界面活性剤を含む場合を想定しており、好ましい成分の割合はこの範囲内にあるものと思われる。
他の難溶性の医薬についても、この範囲の割合に収まるものと考えられる。そして、この範囲の混合物を用いて混合粉砕し、得られた混合状態の粉状体を水に溶解分散させて均一に混合された懸濁液を製造し、さらに10分間超音波処理し、難溶性医薬の濃度を測定し、その溶解度の高い場合の各成分の割合(質量比)を各成分の好ましい割合とする。結果を整理すると図1に示されるとおりである。その結果を纏めると以下の通りである。
(1)アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体(X)について質量比が5の場合が最も高い結果が得られる。同じく、8の場合には3の場合に比較して良好な結果であるが、5の場合に比較すると減少する傾向が見られる。
(2)アニオン界面活性剤(Y)について質量比が2の場合が最も高い結果が得られる。同じく、3の場合は僅かに2の場合より減少する、又はほぼ変化がないということができる。
以上のことから、難溶性医薬(1)、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体(X)及びアニオン界面活性剤(Y)は、1:5〜8:1〜3ということがわかる。粒子設計及び製剤化するときの総重量を考慮すると、添加剤の使用量はできるだけ少ないほうが好ましいため1:5:1を最も好ましい値とした。
前記工程1の各成分の混合粉砕に際し、粉砕により結晶系の転移が見られるかどうかについて検討を行った。
粉末X線回折の図は図2に示すとおりである。
図2の左側は、粉砕物中の難溶性医薬のプロブコールの単味の回折パターンである。上は混合粉砕前であり、下は混合粉砕後である。上下の回折パターンを比較すると変化が見られ、結晶系が転移していることがわかる。
図2の右側は、難溶性医薬(1)、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体(X)及びアニオン界面活性剤(Y)の混合物が1:5:1の状態のX線回折パターンであり、上は混合粉砕前であり、下は混合粉砕後である。
難溶性医薬の左側、下の粉砕後の状態のX線回折図と、右側、下の混合粉砕物のX線回折図を比較すると、X線回折パターンに差は見られず、□印で示した粉砕後の難溶性医薬結晶に由来するピークが観察された。
この結果から、難溶性医薬は混合物として粉砕されても結晶として存在することがわかった。又、3成分で粉砕することにより結晶形が転移することが推察された。
工程2 難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤からなる各成分の混合粉砕について
難溶性医薬(1)、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体(X)及びアニオン界面活性剤(Y)からなる各成分の混合粉砕については、難溶性医薬をできるだけ小粒径に粉砕することが有効であると考えられることから、できるだけ、小粒径となるようにする。
混合粉砕には振動型ロッドミル(HEIKO製作所製、TI−200)を使用した。粉砕しようとする各成分の混合物と粉砕用のロッドを入れたセルを装置本体に取り付け、高速で円振動させることにより粉砕を行なうものである。
各成分の混合物を粉砕処理する場合には、各成分が一様に小粒径になることは考えられず、粉砕されやすい成分とされにくい成分のものが粉砕されて、混合物全体として一定の範囲になるものと考えられる。
アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体のみの平均粒径を求めることができる。
図3は前記難溶性医薬(1)、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体(X)及びアニオン界面活性剤(Y)について、質量比1:3:1〜1:8:1の場合について混合粉砕した結果得られる混合物の粒度分布を示した。又、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体の単味の粒度分布を左側、上に示した。
これらは、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体、前記難溶性医薬(1)、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体(X)及びアニオン界面活性剤(Y)からなる各混合粉砕物を、水に分散させ、0.8μmのメンブランフィルターでろ過し、動的光散乱法により測定した結果である。
アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体の結果(左側、上)では粒径は160nmから450nmにわたって分布し、平均280nmであった。
難溶性医薬(1)、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体(X)及びアニオン界面活性剤(Y)について、質量比1:3:1〜1:8:1の粉砕結果(右側上、左側下、右側下)を見てみると、いずれも前記アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体による粒径を250から400nmにみることができる。そして、50〜200nmのところに新たな粒度分布を見いだすことができる。これらは質量比により変化している。これは粉砕された難溶性医薬による粒度分布である。そして、質量比が1:5:1の場合の粒度分布が50〜100の範囲に収まっており、難溶性医薬のナノ粒子化が効率よく進行し、難溶性医薬の溶解性改善に寄与したと考えられる。
工程3[工程2で得られた粉砕混合物を水に溶解させて均一混合された懸濁液を製造すること]
工程2で得られた混合粉砕物を水溶媒中に添加して、均一懸濁液を製造する。
質量比が1:5:1の難溶性医薬(1)、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体(X)及びアニオン界面活性剤(Y)では、可塑剤としてクエン酸トリエチル、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体を中和するために1.7%のアンモニア水、滑沢剤であるモノステアリン酸グリセリン、モノステアリン酸グリセリンの分散剤としてポリソルベート80に水を加え、ノンパレル(粒状体)100gに対して、1%の難溶性医薬含有量となるように調製した。
各添加量は、クエン酸トリエチルはアクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体に対して50%、モノステアリン酸グリセリンは5%、ポリソルベート80はモノステアリン酸グリセリンに対して40%である。
これは次の工程4の均一混合された懸濁液を粒状物の表面にコートするための
難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤を含む懸濁液である。粒状体100gの表面にコートするための組成の一例を挙げると以下の通りである。
Figure 2008184393
固体成分 20.0%
重合体成分 10.1%
難溶性医薬含有量 1.0%
工程4[工程3で得られた均一混合された懸濁液を粒状物の表面にコートし、乾燥させて粒状体組成物を得ること]
工程3で得られた均一混合された懸濁液を粒状物の表面にコートし、乾燥させて粒状体組成物を得る。
「粒状体」の表面の「被覆層」の割合は、難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤からなる混合粉砕物の溶出性および組成物の粒度を制御できる範囲で選択でき、例えば、10重量部に対して、通常、約50〜300重量部程度である。
粒状体の表面に被覆層により被覆する方法としては、流動層コーティング法が用いられる。図4は、フロイント社製のフローコーターミニの構造を示している。
流動層コーティング法には、例えばフロイント社製のフローコーターが用いられる。装置は、空気供給口41から空気を供給し、粒状体3を舞い上げて循環流動させる。コーティングする粒状体を舞い上げて循環流動させ、難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤を含む均一混合懸濁液1を、ポンプ7を介して送り、スプレーノズル2の先からスプレーして粒状体の表面をコーティングする。コーティングされた粒状体は供給される空気の熱により乾燥され、噴霧と乾燥を繰り返して粒状体の表面に難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤を含む均一混合層を形成することができる。使用後の空気は排出口5から排出する。6はバグフィルターである。
又,図5は得られた粒状体の表面が、難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤からなる均一混合物の層によりコートされている粒状体組成物のSEM写真である。厚さ10μmの膜が観察される。
得られた粒状体の表面が、難溶性医薬(プロブコール)、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤からなる均一混合物の層によりコートされている粒状体組成物について、難溶性医薬(プロブコール)の溶出試験を行なった。
溶出試験方法は回転バスケット法(回転数50rpm、37℃)により行なった。
溶出試験結果を図6に示した。pH1.2の条件で行なった1液では、溶出は1μg/mLであった。一方。pH6.8の条件で行なった2液では、溶出は2時間で70μg/mLであり、良好な結果を確認した。
難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤の混合割合を示す図 難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤の混合物が1:5:1の状態のX線回折パターン。 難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤について、質量比1:3:1〜1:8:1の場合について混合粉砕した結果得られる混合物の粒度分布を示す図。 フロイント社製のフローコーターミニの構造を示す図 得られた粒状体の表面が、難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤からなる均一混合物の層によりコートされている粒状体組成物のSEM写真 溶出試験結果を示す図
符号の説明
1:難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤からなる均一混合物からなる懸濁液
2:難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤からなる均一混合物からなる懸濁液のスプレーノズル
3:粒状体
4:空気供給口
5:空気排出口
6:バグフィルター
7:ポンプ

Claims (5)

  1. 粒状体の表面が、難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤からなる均一混合物の層によりコートされていることを特徴とする粒状体組成物。
  2. 前記難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤からなる均一混合物の層によるコートは、前記難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤を混合微粉砕して均一な水懸濁液を製造し、粒状体の表面に吹き付けて乾燥させて得られるものであることを特徴とする請求項1記載の粒状体組成物。
  3. 前記難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤からなる均一混合物の各質量比が1:5〜8:1〜3の範囲であることを特徴とする請求項1又は2記載の粒状体組成物。
  4. 前記難溶性医薬、アクリル酸・アクリル酸メチルエステル共重合体及びアニオン界面活性剤からなる均一混合物の粒度分布は、50nmから400nmであることを特徴とする請求項1から3いずれか記載の粒状体組成物。
  5. 前記粒状体と均一混合物の層の割合(重量部)は、10対1であることを特とする請求項1から4いずれか記載の粒状体組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011051938A (ja) * 2009-09-02 2011-03-17 Toyo Seito Kk 高吸収性薬剤組成物およびその製造方法
JP2013511569A (ja) * 2009-11-23 2013-04-04 シプラ・リミテッド 局所用泡沫組成物

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