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JP2008183554A - 有機微粒子分散液の製造方法、およびそれにより得られる有機微粒子 - Google Patents

有機微粒子分散液の製造方法、およびそれにより得られる有機微粒子 Download PDF

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Abstract

【課題】小サイズで粒度分布ピークがシャープであり、分散安定性、保存安定性に優れる有機微粒子分散液の製造方法を提供する。また、上記の優れた微粒子分散液を効率良くかつ純度良く得ることができ、また大量生産(スケールアップ)にも適した有機微粒子分散液の製造方法を提供する。
【解決手段】有機化合物を溶媒に溶解させた溶液と、前記溶媒と異種で、かつ該溶媒中に少なくとも一部が拡散可能な析出溶媒とを等価直径が1mm以下である流路中に流通させて両者を接触させ、その流通過程において前記有機化合物を重合性化合物の存在下に微粒子として析出させ、その後に前記重合性化合物を重合させ、前記微粒子に前記重合性化合物の重合体を固定化した有機微粒子分散液の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は有機微粒子分散液の製造方法およびそれにより得られる有機微粒子に関し、詳しくは、共存させた重合性化合物を重合させて分散安定化させる有機微粒子分散液の製造方法及びそれにより得られる有機微粒子に関する。
無機・半導体ナノ粒子の研究は1980年代に始まり、現在バイオ標識用蛍光性半導体ナノ粒子や局面表面プラズモンによる電場効果を期待した金・銀ナノ粒子等研究が広範に行われている。しかしながら、これらに比べ、有機・高分子材料分野では明確なナノサイズの粒子に関する研究は遅れていた。その主な理由は、無機・半導体ナノ粒子の製造で用いられるような高温加熱操作(真空蒸着法、溶融析出法など)が、一般的に熱に不安定な有機化合物には適用できないため、コントロールされたナノメートルサイズの有機微粒子の合成が困難だったことによる。
一方、従来のバルクと分子サイズの中間領域を構成するナノメートルサイズの超微粒子材料に関して、エレクトロニクス材料としての期待が以前にもまして高まっている。その理由は、それらの材料が、そのサイズ効果により、光物性や非線系光学特性等において、極めて興味深い性質を発現するためである。
そこで、特にこれまで遅れていた有機微粒子材料に関しても、その研究の促進が期待されている。
医薬の分野においては、ドラッグデリバリーシステムによる癌などの病巣の診断、および治療において、薬剤を適切なカプセルとして調製することが重要である。例えば、癌細胞はその細胞間にナノメートルサイズの空隙があり、そこへ薬剤を集積させ取り込ませるパッシブ法によるデリバリーシステムが提唱されている。このように、医薬分野においてもサイズをコントロールした有機微粒子合成の手法の開発が求められている。
その他の分野として、インクジェット用インクについてみると、その色材として染料が用いられてきた。しかしその耐水性や耐光性の面で問題があり、それを改良するために顔料が用いられるようになってきている。顔料インクにより得られた画像は、染料系のインクによる画像に較べて耐光性、耐水性に優れるという特筆すべき利点を有する。しかしながら、紙表面の空隙に染み込むことが可能なナノメートルサイズに均一に微細化することは難しく、紙への密着性に劣るという問題がある。
また、デジタルカメラの高画素化についてみると、CCDセンサーに用いるカラーフィルターの薄層化が望まれている。このカラーフィルターには有機顔料が用いられているが、フィルターの厚さは有機顔料の粒子径に大きく依存するため、ナノメートルサイズレベルでの安定な微粒子の製造が望まれている。
このように様々な分野で有機微粒子の研究および実用化を可能とする効果的な製造方法への期待は高まっている。
このような期待に応えるべく開発された有機微粒子の製造法として「再沈法」と呼ばれる方法がある(特許文献1、2、および非特許文献1参照)。この方法は電子・光特性に興味が持たれるπ−共役系有機・高分子物質(たとえばポリジアセチレン、ペリレン、フラーレンなどの低分子芳香族化合物、有機イオウ性色素)や有機顔料のナノ結晶化に適用可能な点で汎用性が高く、優れた方法である。再沈法には、さらに幾つかの方法があり、微粒子化したい有機化合物をよく溶かす溶媒(良溶媒)に該有機化合物を溶かし、その溶液を該有機化合物をほとんど溶かさない溶媒(貧溶媒)中に激しく攪拌しながら注入し再沈殿・析出させる方法、該有機化合物を通常の条件下では溶解しにくい溶媒に超臨界状態で溶解させ、冷却用溶媒との混合でナノ結晶化させる方法(超臨界再沈法)などがある。
しかし、いずれの方法も、効率的に良好な微粒子を得ようとすれば溶液の攪拌を要する。そのためスケールアップ時に攪拌効果が不均一となり、例えば粒度分布において、小スケール時に得られる結果をスケールアップして再現することが極めて難しい。さらには濃厚化が困難であるという問題があり、その改良が望まれていた。
また、微粒子をカプセル化するいわゆるマイクロカプセル化の方法が多く知られている。マイクロカプセルの製造方法としては、物理的方法、機械的方法、化学的方法、物理化学的方法がある。物理的又は機械的方法は特殊な設備を必要とし、膜壁の緻密性と強度に欠け、壊れやすく、芯物質が経時で漏れやすい。化学的方法及び物理化学的方法は、特殊な設備が不要なこと、マイクロカプセルの粒子径が1μm以下の小さいものから数mmと大きなものまでコントロールして製造できる。
ここで化学的方法としては油性芯物質と水相の界面でモノマーを重合させて膜壁を作る界面重合法と、油性芯物質または水相の一方のみで重合させて膜壁を形成させるin−situ重合法とがある。
界面重合法については、例えば乳化分散剤を使用し、油性芯物質を先ず水相中に乳化分散する。膜壁を形成する硬化剤としては、イソシアネート、酸クロライド、エポキシ化合物等反応性の強い化合物が用いられるため、マイクロカプセル膜は強靭であるが、重合反応のコントロールが難しい。
一方、in−situ重合法では、例えば水溶性のアニオン性高分子電解質が乳化分散剤として用いられ、膜壁を作る硬化剤にはメラミン樹脂等アミノ樹脂が使用される。安価で重合反応に特別な触媒が不要で、短時間で簡単にマイクロカプセルが製造可能という長所を有している。しかし、この方法では油性芯物質の乳化分散、膜壁の緻密性等が他の方法に比し悪く、工夫を要する。
物理化学的方法としては、化合物の親疎水性の差やpHコントロールによる物理吸着や堆積により重合性化合物を芯物質に吸着させて重合反応を行う方法がある。しかしながら、粒子表面に適切な量や種類の重合性化合物を制御して吸着させることは本質的に難しい。故に、続く重合反応により所望のサイズにコントロールすることも難しいと言わざるを得ない。
近年、微小な流路断面積の反応路を用いて化学反応をおこなう技術、いわゆる「マイクロ化学プロセス技術」が注目されている(非特許文献2)。「マイクロ化学プロセス技術」とは、マイクロ加工技術などにより固体基板上に作成された幅数μm〜数百μmのマイクロ流路内で発現する化学・物理現象を利用した物質生産・化学分析技術である。
マイクロ空間ではレイノルズ数が小さいので層流支配であり、混合は界面を通じた分子拡散により行われる。そしてマイクロ空間では界面の比表面積は大きく、分子移動距離は少なくてすむので界面を通じた分子拡散により瞬時に混合が行われる。よって通常のマクロなスケールでの攪拌装置による乱流混合に比べて精密高速混合が可能となる。また、一般にフローで反応を行うので流速も精密コントロールでき、従って、精密に反応時間の制御が行える。更に熱移動が容易であるため、精密温度コントロールも可能である。
マイクロ空間で微粒子を形成する技術として、流路中で有機顔料微粒子を調製する技術があり、温和な条件下で速やかに純度良く粒径を揃えた有機顔料微粒子を得ることができるとされるが、分散安定性についての具体的な記述はない(特許文献3、4)。また、複数のサブチャンネルを有するマイクロデバイスが開示されているが(特許文献5)、これを用いた有機顔料微粒子の調製についての記載はない。
ところで、マイクロプロセスによらずに、フラスコ中で水不溶性色材粒子を合成し、このとき重合性化合物を共存させて重合させる技術が開示されている(特許文献6参照)。これにより、色材粒子が微細で透明性の高い分散液が得られるとされているが、分散液の熱安定性を更に向上させることが望まれる。また、マイクロ化学プロセスによる色材物質合成において、重合性化合物を用いずに、ブロック共重合体を共存させて色材物質の合成、沈殿または結晶化を行う製造方法が開示されている(特許文献7参照)。この特許文献7に記載の製造方法において、色材物質分散物の用途に応じて、共存させるブロック共重合体のブロックごとに所望の機能を持たせることができるとされるが、色材物質とブロック共重合体とを溶解させる際の溶解性を確保し、一層確実に流路の閉塞を防ぐことが望まれる。
特開平6−79168号公報 特開2004−91560号公報 NANOSCIENCE AND TECHNOLOGY,"Single Organic Nanoparticles", Chap.2,14,29, Spring−Verlag,Berlin(2003). W. Ehrfeld, V. Hessel, H. Loewe, "Microreactors", 1Ed.(2000), WILEY−VCH. 特開2005−307154号公報 特開2006−263538号公報 特開2005−288254号公報 特開2004−43776号公報 特開2006−104448号公報
本発明は、小サイズで粒度分布ピークがシャープであり、分散安定性、保存安定性に優れる有機微粒子分散液の製造方法の提供を目的とする。また本発明は、上記の優れた微粒子分散液を効率良くかつ純度良く得ることができ、また大量生産(スケールアップ)にも適した有機微粒子分散液の製造方法の提供を目的とする。
本発明の上記の目的は以下の手段により達成された。
(1)有機化合物を溶媒に溶解させた溶液と、前記溶媒と異種で、かつ該溶媒中に少なくとも一部が拡散可能な析出溶媒とを等価直径が1mm以下である流路中に流通させて両者を接触させ、その流通過程において前記有機化合物を重合性化合物の存在下に微粒子として析出させ、その後に前記重合性化合物を重合させ、前記微粒子に前記重合性化合物の重合体を固定化したことを特徴とする有機微粒子分散液の製造方法。
(2)前記有機化合物溶液及び前記析出溶媒の少なくとも一方に重合性化合物を含有させることを特徴とする(1)記載の有機微粒子分散液の製造方法。
(3)有機化合物を溶媒に溶解させた溶液と、前記溶媒と異種で、かつ該溶媒中に少なくとも一部が拡散可能な析出溶媒とを流路中に層流として流通させて両者を接触させ、その流通過程において前記有機化合物を重合性化合物の存在下に微粒子として析出させ、その後に前記重合性化合物を重合させ、前記微粒子に前記重合性化合物の重合体を固定化したことを特徴とする有機微粒子分散液の製造方法。
(4)前記有機化合物溶液及び前記析出溶媒の少なくとも一方に重合性化合物を含有させることを特徴とする(3)記載の有機微粒子分散液の製造方法。
(5)前記析出溶媒が、前記有機化合物に対する貧溶媒であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の有機微粒子分散液の製造方法。
(6)前記流路中での流通接触をマイクロ反応場で行うことを特徴とする(1)〜(5)のいずれか1項に記載の有機微粒子分散液の製造方法。
(7)前記流路中での流通接触をマイクロリアクターで行うことを特徴とする(6)に記載の有機微粒子分散液の製造方法。
(8)前記有機化合物を溶媒に溶解させた溶液の液流と前記析出溶媒の液流とを合流させて両者を混合するに当たり、少なくとも一方の液流を分割して複数の分割液流とし、該分割された複数の分割液流のうちの少なくとも1つの分割液流の中心軸と、他方の液流の中心軸とを合流領域において一点で交差するように合流させて混合することを特徴とする(1)〜(7)のいずれか1項に記載の有機微粒子分散液の製造方法。
(9)前記の複数の分割液流が中央の前記合流領域から放射状に延びる流路中を該中央の合流領域に向けて流通し合流混合することを特徴とする(8)に記載の有機微粒子の製造方法。
(10)前記重合性化合物が重合性界面活性剤であることを特徴とする(1)〜(9)の
いずれか1項に記載の有機微粒子分散液の製造方法。
(11)前記有機化合物溶液および前記析出溶媒の少なくとも一方に、少なくとも一つの分散剤を含有させることを特徴とする(1)〜(10)のいずれか1項に記載の有機微粒子分散液の製造方法。
(12)前記分散剤の少なくとも一つが高分子分散剤であることを特徴とする(11)に記載の有機微粒子分散液の製造方法。
(13)前記高分子分散剤の少なくとも一つがブロック共重合化合物であることを特徴とする(12)記載の有機微粒子分散液の製造方法。
(14)前記ブロック共重合化合物が両親媒性ポリマーであることを特徴とする(13)記載の有機微粒子分散液の製造方法。
(15)前記有機化合物溶液および前記析出溶媒の少なくとも一方に、前記重合性化合物と共重合するモノマーを少なくとも一つ含有させることを特徴とする(1)〜(14)のいずれか1項に記載の有機微粒子分散液の製造方法。
(16)前記有機化合物を溶媒に溶解させた溶液が重合開始剤を含むことを特徴とする(1)〜(15)のいずれか1項に記載の有機微粒子分散液の製造方法。
(17)前記重合開始剤が高分子アゾ重合開始剤であることを特徴とする(16)記載の有機微粒子分散液の製造方法。
(18)(1)〜(17)のいずれか1項に記載の方法で製造された有機微粒子。
(19)モード径が1μm以下であることを特徴とする(18)記載の有機微粒子。
本発明の製造方法によれば、小サイズで、粒度分布ピークのシャープな有機微粒子を得ることができ、且つ、その良好な有機微粒子を、分散安定性、保存安定性に優れた有機微粒子分散液として得ることができるという優れた効果を奏する。
また本発明の製造方法によれば、有機微粒子の生成から分散安定化までを連続して行うことができ、有機微粒子の分離や工程の切り替えなどの余計な工程を要さず、効率良くかつ純度良く安定な有機微粒子を得ることができ、さらには大量生産(スケールアップ)したときにも上記の良好な特性を低下させずに有機微粒子分散液を得ることができる。
本発明の有機微粒子分散液の製造方法においては、有機化合物を溶解させた溶液(以下、「有機化合物溶液」ということもある。)と該溶液に少なくとも一部が拡散可能な析出溶媒(以下、「析出溶媒」ということもある。)とを混合させ、その過程で該化合物を微粒子として析出させる。流路を用いて混合させるときには、例えば有機化合物溶液と拡散可能溶媒とを流路中に液流として流通させて両液を接触混合させることができる。このとき両者を流路中で層流とし、その層流過程で互いに接触させ、層流界面で接触させることが好ましい。用いられる装置は、層流を形成しうる流路を有するものであればよく、その流路はマイクロ反応場を形成しうる等価直径の流路であることが好ましい。なお、ここで「流路中に流通させる」とは、長さのある流路を用い、両液をその流路の長手方向において同方向に流通させることをいい、液滴や液流を噴射して衝突させることは本発明に含まれない。
本発明の製造方法においては、(i)流路の流路径を1mm以下にして微粒子析出を行う態様と、(ii)流路中の液流を層流として微粒子析出を行う態様とがある。
まず、等価直径1mm以下の流路により有機微粒子の析出を行う態様について説明する。等価直径(equivalent diameter)は相当(直)径、とも呼ばれ、機械工学の分野で用いられる用語である。任意断面形状の配管(本発明では流路)に対し等価な円管を想定するとき、その等価円管の直径を等価直径という。等価直径(deq)は、A:配管の断面積、p:配管のぬれぶち長さ(周長)を用いて、deq=4A/pと定義される。円管に適用した場合、この等価直径は円管直径に一致する。等価直径は等価円管のデータを基に、その配管の流動あるいは熱伝達特性を推定するのに用いられ、現象の空間的スケール(代表的長さ)を表す。等価直径は、一辺aの正四角形管ではdeq=4a/4a=a、一辺aの正三角形管ではdeq=a/31/2、流路高さhの平行平板間の流れではdeq=2hとなる(例えば、(社)日本機械学会編「機械工学事典」1997年、丸善(株)参照)。
本態様においては、上記により定義される流路の等価直径が1mm以下となる。
次に、流路中の液流を層流として微粒子析出を行う態様について説明する。
一般的に、管の中に水を流し、その中心軸状に細い管を挿入し着色した液を注入すると、水の流速が遅い間は、着色液は一本の線となって流れ、水は管壁に平行にまっすぐに流れる。しかし、流速を上げ、ある一定の流速に達すると急に水流の中に乱れが生じ、着色液は水流と混じって全体が着色した流れになる。前者の流れを層流(laminar flow)、後者を乱流(turbulent flow)という。
流れが層流になるか乱流になるかは流れの様子を示す無次元数であるレイノルズ数(Reynolds number)が、ある臨界値以下であるかによって決まる。レイノルズ数が小さいほど層流を形成しやすい。管内の流れのレイノルズ数Reは次式で表される。
Re=D<υ>ρ/μ
Dは管の等価直径、<υ>は断面平均速度、ρは流体の密度、μは流体の粘度を表す。この式からわかるように等価直径が小さいほどレイノルズ数は小さくなるので、μmサイズの等価直径の場合は安定な層流を形成しやすくなる。また、密度や粘度の液物性もレイノルズ数に影響し、密度が小さく、粘度が大きいほどレイノルズ数は小さくなるので層流を形成しやすいことがわかる。
臨界値を示すレイノルズ数を臨界レイノルズ数(critical Reynolds
number)と呼ぶ。臨界レイノルズ数は必ずしも一定とはいえないが、凡そ次の値が基準となる。
Re<2300 層流
Re>3000 乱流
3000≧Re≧2300 過渡状態
本態様においては、上記の規定による層流中において有機微粒子を析出させる。
以下、さらに本発明の製造方法の好ましい実施態様について説明する。
流路の等価直径が小さくなるにつれ、単位体積あたりの表面積(比表面積)は大きくなるが、流路がマイクロスケールになると比表面積は格段に大きくなり、流路の器壁を通じた熱伝達効率は非常に高くなる。流路を流れる流体中の熱伝達時間(t)は、t=deq /α(α:液の熱拡散率)で表されるので、等価直径が小さくなるほど熱伝達時間は短くなる。すなわち、等価直径が1/10になれば熱伝達時間は1/100になることになり、等価直径がマイクロスケールである場合、熱伝達速度は極めて速い。
すなわち、等価直径がマイクロスケールであるマイクロサイズ空間ではレイノルズ数が小さいので安定な層流支配のもとでフロー反応を行うことができる。そして層流間の界面表面積が非常に大きいので、層流を保ったまま、界面間の分子拡散により高速で精密な成分分子の混合が可能となる。また、大きな表面積を有する流路壁の利用により精密温度制御、フロー反応の流速コントロールによる反応時間の精密制御なども可能となる。したがって、本発明においては、層流を形成する流路のうち、上述のような高度に反応制御可能な場である等価直径を有するマイクロスケールの流路を、マイクロ反応場と定義する。
前記レイノルズ数の説明で示したように、層流の形成は等価直径の大きさだけでなく粘度および密度という液物性を含めた流動条件にも大きく影響される。本発明においては、層流下で微粒子析出を行う態様においては、容易に層流が形成できる流路の等価直径とすることが好ましく、具体的には10mm以下とすることが好ましく、1mm以下とすることがより好ましい。そして流路の等価直径1mm以下の条件下で微粒子析出させる態様を含め、更に10μm〜1mmとすることが好ましく、20〜500μmとすることが特に好ましい。
マイクロスケールのサイズの流路(チャンネル)を有する反応装置の代表的なものは一般に「マイクロリアクター」と総称され、最近大きな発展を遂げている(例えば、W.Ehrfeld,V.Hessel,H.Loewe,“Microreactor”,1Ed(2000)WILEY−VCH参照)。
前記一般のマイクロリアクターには、その断面を円形に換算した場合の等価直径が数μm〜数百μm程度の複数本のマイクロ流路、及びこれらのマイクロ流路と繋がる混合空間が設けられており、このようなマイクロリアクターでは、複数本のマイクロ流路を通して複数の溶液をそれぞれ混合空間へ導入することで、複数の溶液を混合し、又は混合と共に化学反応を生じさせる。
次に、マイクロリアクターによる反応がタンク等を用いたバッチ方式と異なる主な点を説明する。液相の化学反応、二相系の液相の化学反応は、一般に反応液の界面において分子同士が出会うことによって反応が起こるので、微小空間(マイクロ流路)内で反応を行うと相対的に界面の面積が大きくなり、反応効率は著しく増大する。また分子の拡散そのものも拡散時間は距離の二乗に比例する。このことは、スケールを小さくするに従って、反応液を能動的に混合しなくても、分子の拡散によって混合が進み、反応が起こり易くなることを意味している。また、微小空間においては、レイノルズ数(流れを特徴づける無次元の数)が小さいために層流支配の流れとなり、溶液同士が層流状態となっている界面でそれぞれの溶液内に存在する分子の交換が起こり、移動した分子により析出や反応が引き起こされる。
このような特徴を有するマイクロリアクターを用いれば、反応の場として大容積のタンク等を用いた従来のバッチ方式と比較し、溶液同士の反応時間及び温度の精密な制御が可能になる。またバッチ方式の場合には、特に、反応速度が速い溶液間では混合初期の反応接触面で反応が進行し、さらに溶液間の反応により生成された一次生成物が容器内で引き続き反応を受けてしまう場合があるから、生成物が不均一になったり、混合容器内で生成物の結晶が必要以上に成長したりして粗大化してしまうおそれがある。これに対して、マイクロリアクターによれば、溶液が混合容器内に殆ど滞留することなく連続的に流通するので、溶液間の反応により生成された一次生成物が混合容器内に滞留する間に引き続き反応を受けてしまうことを抑止でき、従来では取り出すことが困難であった純粋な一次生成物を取り出すことも可能になり、また混合容器内での結晶の凝集や粗大化も生じ難くなる。
また、実験的な製造設備により製造された少量の化学物質を大規模の製造設備により多量に製造(スケールアップ)する際には、従来、実験的な製造設備に対し、バッチ方式による大規模の製造設備での再現性を得るために多大の労力及び時間を要していたが、必要となる製造量に応じてマイクロリアクーを用いた製造ラインを並列化(ナンバリングアップ)することにより、このような再現性を得るための労力及び時間を大幅に減少できる可能性がある。
本発明の有機微粒子分散液の製造方法に用いることができる流路の作製方法を以下に説明する。流路が1mm以上のサイズの場合は通常の機械加工技術を用いることで比較的容易に作製可能であるが、サイズが1mm以下のマイクロサイズ、特に500μm以下になると格段に作製が難しくなる。マイクロサイズの流路(マイクロ流路)は固体基板上に微細加工技術を用いて作製される場合が多い。基板材料としては腐食しにくい安定な材料であれば何でもよい。例えば、金属(例えば、ステンレス、ハステロイ(Ni−Fe系合金)、ニッケル、アルミニウム、銀、金、白金、タンタルまたはチタン)、ガラス、プラスチック、シリコーン、テフロン(登録商標)またはセラミックスなどである。
マイクロ流路を作製するための微細加工技術として代表的なものを挙げれば、X線リソグラフィを用いるLIGA(Roentgen−Lithographie Galvanik Abformung)技術、EPON SU−8(商品名)を用いた高アスペクト比フォトリソグラフィ法、マイクロ放電加工法(μ−EDM(Micro Electro Discharge Machining))、Deep RIE(Reactive Ion Etching)によるシリコンの高アスペクト比加工法、Hot Emboss加工法、光造形法、レーザー加工法、イオンビーム加工法、およびダイアモンドのような硬い材料で作られたマイクロ工具を用いる機械的マイクロ切削加工法などがある。これらの技術を単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよい。好ましい微細加工技術は、X線リソグラフィを用いるLIGA技術、EPON SU−8を用いた高アスペクト比フォトリソグラフィ法、マイクロ放電加工法(μ−EDM)、および機械的マイクロ切削加工法である。また、近年では、エンジニアリングプラスチックへの微細射出成型技術の適用が検討されている。
マイクロ流路を作製する際、よく接合技術が用いられる。通常の接合技術は大きく固相接合と液相接合に分けられ、一般的に用いられている接合方法は、固相接合として圧接や拡散接合、液相接合として溶接、共晶接合、はんだ付け、接着等が代表的な接合方法である。さらに、組立に際しては高温加熱による材料の変質や大変形による流路等の微小構造体の破壊を伴わない寸法精度を保った高度に精密な接合方法が望ましいが、そのような技術としてはシリコン直接接合、陽極接合、表面活性化接合、水素結合を用いた直接接合、HF水溶液を用いた接合、Au−Si共晶接合、ボイドフリー接着などがある。
マイクロ流路は、固体基板上に微細加工技術を用いて作製されたものに限らず、例えば、入手可能な数μm〜数百μmの内径を有する各種ヒューズドシリカキャピラリーチューブでもよい。高速液体クロマトグラフ用、ガスクロマトグラフ用部品として市販されている数μm〜数百μmの内径を有する各種シリコンチューブ、フッ素樹脂製管、ステンレス管、PEEK管(ポリエーテルエーテルケトン管)も同様に利用可能である。
これまでにマイクロリアクターに関しては、反応の効率向上などを目指したデバイスに関する報告がなされている。例えば、特開2003−210960、特開2003−210963、特開2003−210959、特開2005−46650、特開2005−46651、特開2005−46652、特開2005−288254はマイクロミキサー、およびマイクロリアクターに関するものであり、上記のマイクロデバイスなどを使用することもできる。
マイクロ流路は目的に応じて表面処理してもよい。特に水溶液を操作する場合、ガラスやシリコンへの試料の吸着が問題になることがあるので表面処理は重要である。複雑な製作プロセスを要する可動部品を組み込むことなく、マイクロサイズの流路内における流体制御を実現することが望ましい。例えば、流路内に表面処理により親水性と疎水性の領域を作製し、その境界に働く表面張力差を利用して流体を操作することが可能である。ガラスやシリコンの表面処理する方法として多用されるのはシランカップリング剤を用いた疎水または親水表面処理である。
流路中へ試薬やサンプルなどを導入して混合するためには、流体制御機能が必要である。特に、マイクロ流路内における流体の挙動は、マクロスケールとは異なる性質を持つため、マイクロスケールに適した制御方式を考えなければならない。流体制御方式は形態分類すると連続流動方式と液滴(液体プラグ)方式があり、駆動力分類すると電気的駆動方式と圧力駆動方式がある。
これらの方式を以下に詳しく説明する。流体を扱う形態として、最も広く用いられるのが連続流動方式である。連続流動式の流体制御では、マイクロ流路内は全て流体で満たされ、外部に用意したシリンジポンプなどの圧力源によって、流体全体を駆動するのが一般的である。この方法は、デッドボリュームが大きいことなどが難点であるが比較的簡単なセットアップで制御システムを実現できることが大きな利点である。
連続流動方式とは異なる方式として、液滴(液体プラグ)方式がある。この方式では、リアクター内部やリアクターに至る流路内で、空気で仕切られた液滴を動かすものであり、個々の液滴は空気圧によって駆動される。その際、液滴と流路壁あるいは液滴同士の間の空気を必要に応じて外部に逃がすようなベント構造、および分岐した流路内の圧力を他の部分と独立に保つためのバルブ構造などを、リアクターシステム内部に用意する必要がある。また、圧力差を制御して液滴の操作を行うために、外部に圧力源や切り替えバルブからなる圧力制御システムを構築する必要がある。このように液滴方式では、装置構成やリアクターの構造がやや複雑になるが、複数の液滴を個別に操作して、いくつかの反応を順次行うなどの多段階の操作が可能で、システム構成の自由度は大きくなる。
流体制御を行うための駆動方式として、流路(チャンネル)両端に高電圧をかけて電気浸透流を発生させ、これによって流体移動させる電気的駆動方法と、外部に圧力源を用いて流体に圧力をかけて移動させる圧力駆動方法が一般に広く用いられている。両者の違いは、たとえば流体の挙動として、流路断面内で流速プロファイルが電気的駆動方式の場合にはフラットな分布となるのに対して、圧力駆動方式では双曲線状に、流路中心部が速くて、壁面部が遅い分布となることが知られており、サンプルプラグなどの形状を保ったまま移動させるといった目的には、電気的駆動方式の方が適している。電気的駆動方式を行う場合には、流路内が流体で満たされている必要があるため、連続流動方式の形態をとらざるを得ないが、電気的な制御によって流体の操作を行うことができるため、例えば連続的に2種類の溶液の混合比率を変化させることによって、時間的な濃度勾配をつくるといった比較的複雑な処理も実現されている。圧力駆動方式の場合には、流体の電気的な性質にかかわらず制御可能であること、発熱や電気分解などの副次的な効果を考慮しなくてよいことなどから、基質に対する影響がほとんどなく、その適用範囲は広い。その反面、外部に圧力源を用意しなければならないこと、圧力系のデッドボリュームの大小に応じて、操作の応答特性が変化することなど、複雑な処理を自動化する必要がある。
流体制御方法として用いられる方法はその目的によって適宜選ばれるが、好ましくは連続流動方式の圧力駆動方式である。
流路内の温度制御は、流路を持つ装置全体を温度制御された容器中に入れることにより制御してもよいし、金属抵抗線やポリシリコンなどのヒーター構造を装置内に作り込み、加熱についてはこれを使用し、冷却については自然冷却でサーマルサイクルを行ってもよい。温度のセンシングは、金属抵抗線を使用する場合はヒーターと同じ抵抗線をもう一つ作り込んでおき、その抵抗値の変化に基づいて温度検出を行うのが好ましく、ポリシリコンを使用する場合は熱電対を用いて検出を行うのが好ましい。また、ペルチェ素子を流路に接触させることによって外部から加熱、冷却を行ってもよい。どの方法を用いるかは用途や流路本体の材料などに合わせて選択される。
流路中の流通過程で微粒子を析出させる場合、その反応時間は流路中に滞留する時間で制御することができる。滞留する時間は等価直径が一定である場合、流路の長さと反応液の導入速度で決まる。流路の長さには特に制限はないが、好ましくは1mm以上10m以下であり、より好ましくは5mm以上10m以下で、特に好ましくは10mm以上5m以下である。
本発明の有機微粒子分散液の製造方法において、用いられる流路の数量に特に限定はなく適宜定められればよく、1つでも構わないが、必要に応じて流路を何本も並列化(ナンバリングアップ)し、その処理量を増大させることができる。
マイクロリアクターにおいて、混合に特化したデバイスはマイクロミキサーと呼ばれる。その混合様式の概念の違いから種々のデバイスが開発されてきた。例えば、W. Ehrfeld, V. Hessel, H. Loewe, “Microreactors”, 1Ed.(2000), WILEY−VCH.の第3章(41頁から85頁)には、“Micromixer”に関して詳しく書かれている。本発明では、これらデバイス、並びに混合様式に従い有機微粒子分散液を好適に製造することができる。これらの多くは、混合すべき流体間における物質の拡散現象を利用しており、迅速かつ均一に行う為には混合すべき流体の接触面積を増加させる事が必要である。更に、特開2005−288254号公報において、従来型の形式に比べ、迅速かつ均一な混合性能の向上、混合の種々操作条件の適用が容易、閉塞抑制、安定連続運転に対応する新たな混合概念を導入したマイクロミキサーが開示されている。この概念に基づくマイクロミキサーの性能が報告されている(H. Nagasawa, N. Aoki and K. Mae, “Design of a New Micromixer for Instant Mixing Based on the Collision of Micro Segments,” Chem. Eng. Technol.,28, No.3,pp.324,2005.)。これによれば、本概念の新型デバイスにより非常に迅速に流体の混合が行われることが示されている。本発明において用いられるデバイスは特に限定されないが、上述の新型リアクターが好適に用いられる。
本発明においては、前記有機化合物を溶媒に溶解させた溶液の液流と前記析出溶媒の液流とを合流させて混合するに当たり、少なくとも一方の液流を分割して複数の分割液流とし、該分割された複数の分割液流のうちの少なくとも1つの分割液流の中心軸と、他方の液流の中心軸とを合流領域において一点で交差するように合流させて混合することが好ましく、前記分割された複数の分割液流が中央の前記合流領域から放射状に延びる流路を該中央の合流領域に向けて流通し合流混合することがより好ましい。
本発明の有機微粒子分散液の製造方法に好ましく用いられる反応装置を図1−1〜図8に示す。尚、本発明がこれらに限定されないことはいうまでもない。
図1−1はY字型流路を有する反応装置10の説明図であり、図1−2はそのI−I線の断面図である。流路の長さ方向に直交する断面の形は使用される微細加工技術により異なるが、台形または矩形に近い形であることが好ましい。また流路幅C・深さHがマイクロメートルサイズであることが好ましい。導入口11及び導入口12からポンプなどにより注入された溶液は導入流路13aまたは導入流路13bを経由して流体合流点13dにて接触し、好ましくは安定な層流を形成して、反応流路13cを流れる。そして層流として流れる間に層流間の界面における分子拡散により互いの液体に含まれる溶質が混合され、反応が進行しうる。拡散の極めて遅い溶質のときは、層流間での拡散混合が起きず、排出口14に達した後に初めて混合する場合もある。注入される2つの液体がフラスコ中で容易に混合するような場合には、流路長Fを長く取れば排出口では液の流れは均一な流れになりうるが、流路長Fが短い時には排出口まで層流が保たれる。注入される2つの溶液がフラスコ中で混合せず層分離する場合は、2つの液体は層流として流れて排出口14に到達しうる。
図2−1は片側に挿通した流路を設けた円筒管型流路を有する反応装置20の説明図であり、図2−2は同装置のIIa−IIa線の断面図であり、図2−3は同装置のIIb−IIb線の断面図である。流路の長さ方向に直交する断面の形は円かそれに近い形であることが好ましい。このとき円筒管の流路直径(D,E)がマイクロメートルサイズであることが好ましい。導入口21及び導入口22からポンプなどにより注入された液体は導入流路23aと導入流路23bを通じて流体合流点23dにて接触し、好ましくは安定な円筒層流を形成して、反応流路23cを流れる。そして円筒層流として流れる間に層流間の界面における分子拡散により互いの層流に含まれる溶質が混合され、反応が進行しうるのは上記図1−1の装置と同じである。円筒管型流路をもつ本装置は、上記図1−1の装置に比べて2液の接触界面を大きく取れること、更に接触界面が装置壁面に接触する部分がないため、固体(結晶)が反応により生成する場合など壁面との接触部分からの結晶成長などがなく、流路を閉塞する可能性が低いのが特徴である。
図3−1および図4は、2液の流れが層流のまま出口まで到達する場合、それらを分離できるように図1−1および図2−1の装置に改良を加えたものである。これらの装置を用いると反応と分離が同時にできる。また、最終的に2液が混合してしまって反応が進みすぎたり、結晶が粗大化したりすることを避けることができる。一方の液中に選択的に生成物や結晶が存在する場合には、生成物や結晶を2液が混合してしまう場合に比べて高濃度の状態で得ることができる。また、これらの装置を幾つか連結することにより、抽出操作が効率的に行われるなどのメリットがある。
図5に示すマイクロリアクター装置50は、液体A(図中、液体をその流れの方向を示す矢印で示している。このことは液体B,Cについても同様である。)を供給する1本の供給流路51の途中から分岐して液体Aを2つに分割できるようにした2本の分割供給流路51A,51Bと、液体Bを供給する分割していない1本の供給流路52と、溶液Aと溶液Bとの反応を行うマイクロ流路53とが、1つの合流領域54で連通するように形成されるものである。また、これら分割供給流路51A,51B、供給流路52、及びマイクロ流路53は、実質的に同一の平面内で合流領域54の周りに90°の等間隔で配置される。即ち、各流路51A,51B,52、53の中心軸(一点鎖線)は合流領域54において十文字状(交差角度α=90°)に交差する。尚、図5では液体Bに比べて供給量を多くできるよう液体Aの供給流路51のみを分割したが、液体Bの供給流路52も複数に分割してもよい。また、合流領域54の周りに配置する各流路51A,51B,52,53の交差角度αは、90°に限らず適宜設定できる。また、供給流路51、52の分割数は、特に限定されるものではないが、数が多すぎてマイクロリアクター装置50の構造が複雑になるときには、分割数を2〜10とすることが好ましく、2〜5とすることがより好ましい。
図6は、図5の平面型のマイクロリアクター装置の別の態様であり、供給流路62の中心軸に対して分割供給流路61A,61Bの中心軸の成す交差角度βは図5の90°よりも小さく45°に形成される。また、分割供給流路61A,61Bの中心軸に対してマイクロ流路63の中心軸の成す交差角度αが135°になるように形成される。
図7は、図5の平面型のマイクロリアクター装置の更に別の態様であり、液体Bが流れる供給流路72の中心軸に対して液体Aが流れる分割供給流路71A,71Bの中心軸の成す交差角度βは図5の90°よりも大きく135°に形成される。また、分割供給流路71A,71Bの中心軸に対してマイクロ流路73の中心軸の成す交差角度αが45°になるように形成される。供給流路72、分割供給流路71A,71B、及びマイクロ流路73の互いの交差角度α、βは適宜設定できるが、合流された液体Bと液体Aの全ての液体の厚み方向の断面積の総和をS1とし、マイクロ流路73の径方向の断面積をS2としたときに、S1>S2を満足するように交差角度α、βを設定することが好ましい。これにより、液体A,B同士の接触面積の一層の増大と拡散混合距離の一層の縮小を図ることができるので、より瞬時混合が生じ易くなるからである。
図8は、立体型のマイクロリアクター装置の一実施態様であり、マイクロリアクター装置80を構成する3つのパーツを分解して模式的に示した分解斜視図である。本実施態様の立体型のマイクロリアクター装置80は、主として、それぞれが円柱状の形状をした供給ブロック81、合流ブロック82、及び反応ブロック83により構成される。そして、マイクロリアクター装置80を組み立てるには、円柱状をしたこれらのブロック81、82、83を、この順番で互いの側面同士を合わせて円柱状になるようにし、例えばこの状態で各ブロックをボルト・ナット等により一体的に締結する。
供給ブロック81の合流ブロック82に対向する側面84には、2本の環状溝85、86が同芯状に穿設されており、マイクロリアクター装置80を組み立て状態において、2本の環状溝86、85は液体Bと液体Aとがそれぞれ流れるリング状流路を形成する。そして、供給ブロック81の合流ブロック82に対向しない反対側の側面94から外側環状溝86と内側環状溝85に達する貫通孔88、87がそれぞれ形成される。かかる2本の貫通孔88、87のうち、外側の環状溝86に連通する貫通穴88には、液体Aを供給する供給手段(ポンプ及び連結チューブ等)が連結され、内側環状溝85に連通する貫通孔87には、液体Bを供給する供給手段(ポンプ及び連結チューブ等)が連結される。図8では、外側環状溝86に液体Aを流し、内側環状溝85に液体Bを流すようにしたが、逆にしてもよい。
合流ブロック82の反応ブロック83に対向する側面89の中心には円形状の合流部90が形成され、この合流部90から放射状に4本の長尺放射状溝91と4本の短尺放射状溝92が交互に穿設される。これら合流穴90や放射状溝91,92はマイクロリアクター装置80を組み立て状態において、合流領域90となる円形状空間と液体A,Bが流れる放射状流路とを形成する。また、8本の放射状溝91,92のうち、長尺放射状溝91の先端から合流ブロック82の厚み方向にそれぞれ貫通穴95が形成され、これらの貫通穴95は供給ブロック81に形成されている前述の外側環状溝86に連通される。同様に、短尺放射状溝92の先端から合流ブロック82の厚み方向にそれぞれ貫通穴96が形成され、これらの貫通穴96は供給ブロック81に形成されている内側環状溝85に連通される。
また、反応ブロック83の中心には、反応ブロック83の厚み方向に合流部90に連通する1本の貫通孔93が形成され、この貫通孔93がマイクロ流路となる。
これにより、液体Aは供給ブロック81の貫通孔88から外側環状溝86を経て合流ブロック82の貫通孔95を通り、長尺放射溝91の供給流路を流れる。その4つの分割流が合流部90に至る。一方、液体Bは供給ブロック81の貫通孔87から内側環状溝85を経て合流ブロック82の貫通孔96を通り短尺放射溝92の供給流路を流れる。その4つの分割流が合流部90に至る。合流部90において液体Aの分割流と液体Bの分割流とがそれぞれの運動エネルギーを有して合流した後、90°流れ方向を変えてマイクロ流路93に流入する。
上記図1〜図8のいずれのデバイスも本発明には好ましく用いることができるが、中でも図5〜図8に示される概念のデバイスを用いることが好ましく、図8に示される概念のデバイスを用いることがより好ましい。これにより、特に本発明の製造方法において、重合性化合物の存在下に微粒子を析出させる際の有機顔料溶液と析出媒体との迅速混合性能に優れ、上記重合性化合物を重合させ固定化したときの有機微粒子の分散安定性及び保存安定性が一層高まる。また流路閉塞が抑制ないし防止され、製造安定性が高く、ナンバリングアップ適性に優れていることから、本発明の有機微粒子分散液の製造に特に好ましい。
本発明の製造方法に用いられる有機化合物は、析出溶媒への溶解性が低く、これらとの混合により液体、または固体として溶解した溶液から分離析出するものが好ましく、固体となり分離するものがより好ましい。また、本発明の製造方法に用いられる有機化合物は、本発明の重合処理により重合するものであっても、重合しないものであっても良い。好ましくは重合処理により重合する化合物であるが、この場合、析出する有機微粒子が強固に固定化されることになり、安定性が向上することが期待できる。さらに微粒子化するとサイズ効果の発現が期待される化合物であることが好ましい。特に制限はないが、使用用途から分類すると、有機電子材料(電荷輸送剤、非線形光学材料など)、機能性有機色素化合物(有機顔料、増感色素、光電変換色素、光記録用色素、画像記録用色素、着色用色素等)、医薬関連化合物(医薬、農薬、分析薬、診断薬、栄養補助食品等)等が挙げられ、なかでも電荷輸送剤、有機顔料、光記録用色素、画像記録用色素、着色用色素であることが好ましく、光記録用色素、画像記録用色素、着色用色素などの有機色素化合物であることがより好ましい。構造から分類すると、これら有機化合物は単独分子に限らず、分子構造内に異種または同種の分子結合の繰り返し単位を有するオリゴマー、ポリマーであってもよい。更に、有機−無機、または有機−金属のハイブリッド化合物であってもよい。
また、本発明の製造方法により得られる微粒子は、サイズがそろっているので、溶媒への溶解性が向上し、溶解時の温度を低下し、溶解に必要な時間を短縮することが可能になり、結果として溶解工程において有機化合物が熱分解することを防止することができるので好ましい。
本発明の製造方法に用いられる電荷輸送剤の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2008183554
Figure 2008183554
本発明の製造方法に用いられる光記録用色素の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2008183554
Figure 2008183554
本発明に用いられる有機顔料は、色相的に限定されるものではなく、マゼンタ顔料、イエロー顔料、またはシアン顔料であることができる。詳しくは、例えば、ペリレン、ペリノン、キナクリドン、キナクリドンキノン、アントラキノン、アントアントロン、ベンズイミダゾロン、ジスアゾ縮合、ジスアゾ、アゾ、インダントロン、フタロシアニン、トリアリールカルボニウム、ジオキサジン、アミノアントラキノン、ジケトピロロピロール、チオインジゴ、イソインドリン、イソインドリノン、ピラントロンまたはイソビオラントロン系顔料またはそれらの混合物などのマゼンタ顔料、イエロー顔料、またはシアン顔料である。
更に詳しくは、例えば、C.I.ピグメントレッド190(C.I.番号71140)、C.I.ピグメントレッド224(C.I.番号71127)、C.I.ピグメントバイオレット29(C.I.番号71129)等のペリレン系顔料、C.I.ピグメントオレンジ43(C.I.番号71105)、もしくはC.I.ピグメントレッド194(C.I.番号71100)等のペリノン系顔料、C.I.ピグメントバイオレット19(C.I.番号73900)、C.I.ピグメントバイオレット42、C.I.ピグメントレッド122(C.I.番号73915)、C.I.ピグメントレッド192、C.I.ピグメントレッド202(C.I.番号73907)、C.I.ピグメントレッド207(C.I.番号73900、73906)、もしくはC.I.ピグメントレッド209(C.I.番号73905)のキナクリドン系顔料、C.I.ピグメントレッド206(C.I.番号73900/73920)、C.I.ピグメントオレンジ48(C.I.番号73900/73920)、もしくはC.I.ピグメントオレンジ49(C.I.番号73900/73920)等のキナクリドンキノン系顔料、C.I.ピグメントイエロー147(C.I.番号60645)等のアントラキノン系顔料、C.I.ピグメントレッド168(C.I.番号59300)等のアントアントロン系顔料、C.I.ピグメントブラウン25(C.I.番号12510)、C.I.ピグメントバイオレット32(C.I.番号12517)、C.I.ピグメントイエロー180(C.I.番号21290)、C.I.ピグメントイエロー181(C.I.番号11777)、C.I.ピグメントオレンジ62(C.I.番号11775)、もしくはC.I.ピグメントレッド185(C.I.番号12516)等のベンズイミダゾロン系顔料、C.I.ピグメントイエロー93(C.I.番号20710)、C.I.ピグメントイエロー94(C.I.番号20038)、C.I.ピグメントイエロー95(C.I.番号20034)、C.I.ピグメントイエロー128(C.I.番号20037)、C.I.ピグメントイエロー166(C.I.番号20035)、C.I.ピグメントオレンジ34(C.I.番号21115)、C.I.ピグメントオレンジ13(C.I.番号21110)、C.I.ピグメントオレンジ31(C.I.番号20050)、C.I.ピグメントレッド144(C.I.番号20735)、C.I.ピグメントレッド166(C.I.番号20730)、C.I.ピグメントレッド220(C.I.番号20055)、C.I.ピグメントレッド221(C.I.番号20065)、C.I.ピグメントレッド242(C.I.番号20067)、C.I.ピグメントレッド248、C.I.ピグメントレッド262、もしくはC.I.ピグメントブラウン23(C.I.番号20060)等のジスアゾ縮合系顔料、C.I.ピグメントイエロー13(C.I.番号21100)、C.I.ピグメントイエロー83(C.I.番号21108)、もしくはC.I.ピグメントイエロー188(C.I.番号21094)等のジスアゾ系顔料、C.I.ピグメントレッド187(C.I.番号12486)、C.I.ピグメントレッド170(C.I.番号12475)、C.I.ピグメントイエロー74(C.I.番号11714)、C.I.ピグメントレッド48(C.I.番号15865)、C.I.ピグメントレッド53(C.I.番号15585)、C.I.ピグメントオレンジ64(C.I.番号12760)、もしくはC.I.ピグメントレッド247(C.I.番号15915)等のアゾ系顔料、C.I.ピグメントブルー60(C.I.番号69800)等のインダントロン系顔料、C.I.ピグメントグリーン7(C.I.番号74260)、C.I.ピグメントグリーン36(C.I.番号74265)、ピグメントグリーン37(C.I.番号74255)、ピグメントブルー16(C.I.番号74100)、C.I.ピグメントブルー75(C.I.番号74160:2)、もしくは15(C.I.番号74160)等のフタロシアニン系顔料、C.I.ピグメントブルー56(C.I.番号42800)、もしくはC.I.ピグメントブルー61(C.I.番号42765:1)等のトリアリールカルボニウム系顔料、C.I.ピグメントバイオレット23(C.I.番号51319)、もしくはC.I.ピグメントバイオレット37(C.I.番号51345)等のジオキサジン系顔料、C.I.ピグメントレッド177(C.I.番号65300)等のアミノアントラキノン系顔料、C.I.ピグメントレッド254(C.I.番号56110)、C.I.ピグメントレッド255(C.I.番号561050)、C.I.ピグメントレッド264、C.I.ピグメントレッド272(C.I.番号561150)、C.I.ピグメントオレンジ71、もしくはC.I.ピグメントオレンジ73等のジケトピロロピロール系顔料、C.I.ピグメントレッド88(C.I.番号73312)等のチオインジゴ系顔料、C.I.ピグメントイエロー139(C.I.番号56298)、C.I.ピグメントオレンジ66(C.I.番号48210)等のイソインドリン系顔料、C.I.ピグメントイエロー109(C.I.番号56284)、もしくはC.I.ピグメントオレンジ61(C.I.番号11295)等のイソインドリノン系顔料、C.I.ピグメントオレンジ40(C.I.番号59700)、もしくはC.I.ピグメントレッド216(C.I.番号59710)等のピラントロン系顔料、またはC.I.ピグメントバイオレット31(60010)等のイソビオラントロン系顔料である。
好ましい顔料は、キナクリドン、ジケトピロロピロール、ジスアゾ縮合顔料、またはフタロシアニン系顔料であり、特に好ましくはキナクリドン、ジスアゾ縮合顔料、またはフタロシアニン系顔料である。
次に、本発明の製造方法に用いられる着色用の有機色素化合物としては、疎水性染料である反応性染料、アゾイック染料、蛍光染料、分散染料、スチレン染料、酸性染料、含金属染料、酸性媒染染料、直接染料、カチオン染料、塩基性染料、硫化染料、油溶性染料等を挙げることができる。
本発明の製造方法に用いられる着色用色素の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2008183554
本発明の有機微粒子分散液の製造方法において、流路を用いて有機化合物溶液と析出溶媒とを接触混合させる。このとき、有機化合物溶液は溶媒(以下、この有機化合物を溶解させる溶媒をとくに「良溶媒」ともいう。)に均一に溶解したものである。懸濁液を投入すると粒子サイズが大きくなったり、粒子分布が広い有機微粒子になったりし、流路を閉塞する場合がある。本発明において、「均一に溶解」とは、1μm以下のミクロフィルターを通して得られる溶液(すなわち同フィルターにより濾過したときの残留物を液中に含まない溶液)に相当する残留物や析出物を含まない溶解状態をいい、可視光線下で観測した場合にほとんど濁りが観測されない溶解状態をさす。なお、有機化合物を均一に溶解させるとき添加剤を用いてもよい。
良溶媒は有機化合物により異なるが極性溶媒を用いることが好ましく、具体的には、フッ素系アルコール(2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノールなど)、アミド系溶媒(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなど)、カルボン酸系溶媒(蟻酸、酢酸等)、スルホン酸系溶媒(メタンスルホン酸等)、イオウ系溶媒(ジメチルスルホキシド、スルホランなど)、エーテル系溶媒(テトラヒドロフランなど)、ハロゲン系溶媒(クロロホルム、ジクロロメタンなど)、またはイオン性液体(1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレートなど)等が挙げられる。なかでもジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシドを用いることが好ましく、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシドを用いることがより好ましい。これらの良溶媒は単独で用いてもよいし、混合して用いてもよい。
使用される良溶媒の量は、有機化合物を均一に溶解可能な量であり、特に限定されないが、好ましくは有機化合物に対して質量比で10〜500倍量であり、好ましくは20〜100倍量である。
次に有機化合物溶液に接触させる析出溶媒(以下、析出溶媒ともいう)について説明する。
析出溶媒の種類などは、上述の良溶媒、有機化合物の種類などによって決まるものであり、それだけで一義的に定め難い。ただし析出溶媒は良溶媒に溶解させた有機化合物に対する貧溶媒であることが好ましく、その有機化合物の溶解度が0.1以下の溶媒であることが好ましい。良溶媒と析出溶媒との組合せとしては、良溶媒を有機化合物の溶解度が1以上の溶媒として、析出溶媒を有機化合物の溶解度が0.1以下の溶媒とした組み合わせが好ましい(溶解度は飽和溶液中における溶質の濃度をいい、溶液100g中の溶質の量(グラム数)で表す。)。
本発明において、析出溶媒は良溶媒に少なくとも一部が拡散可能である。本発明において「少なくとも一部が拡散可能」とは、ビーカー内で両液を激しく撹拌し24時間以上静置したときの溶解量が析出溶媒の10質量%以上であることをいう。なお、このとき均一に溶解していることが好ましく、析出物や沈殿物が生じないことが好ましい。本発明の製造方法においては、上述のとおり、良溶媒に対して析出溶媒が10質量%以上均一混合する相溶性を有するが、50質量%以上混合しうる相溶性があることが好ましく、100質量%以上無限に混合しうる相溶性があることがより好ましい。
良溶媒と析出溶媒との組み合わせについて、例えば、良溶媒がハロゲン系溶媒のとき、析出溶媒は、炭化水素系溶媒(n−へキサンやトルエンなど)、エステル系溶媒(酢酸エチルなど)が析出溶媒として機能する。
析出溶媒としては、良溶媒との組み合わせによるが、水性媒体、アルコール系溶媒、炭化水素系溶媒が好ましい。
析出溶媒は単独で用いてもよいし、混合して用いてもよい。また、上記有機化合物溶液および析出溶媒は、必要に応じて無機もしくは有機の、塩、酸、またはアルカリ等を含有させていてもよい。
有機化合物溶液と析出溶媒との混合比は、微粒子化する有機化合物の種類、所望の微粒子サイズ等により異なるが、析出溶媒/有機化合物溶液(質量比)は0.01〜100であることが好ましく、0.05〜10であることがより好ましい。流路で混合させる場合には、両液の流速の比を上記の範囲とすることが好ましい。
本発明においては、析出溶媒もしくは良溶媒として水性媒体を用いることができる。本発明において、水性媒体とは水単独または水に可溶な有機溶媒の混合溶媒をいう。このとき用いられる有機溶媒としては、例えば、(a)有機化合物や分散剤を均一に溶解するために水のみでは不十分な場合、(b)流路中を流通するのに必要な粘性を得るのに水のみでは不十分な場合、(c)層流の形成に必要な場合などに用いることが好ましい。多くの場合、水溶性有機溶媒を添加した水性媒体とすることにより均一に有機化合物などを溶解させることができる。
添加する有機溶媒は例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、チオジグリコール、ジチオジグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、アセチレングリコール誘導体、グリセリン、もしくはトリメチロールプロパン等に代表される多価アルコール系溶媒、エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、もしくはトリエチレングリコールモノエチル(又はブチル)エーテル等の多価アルコールの低級モノアルキルエーテル系溶媒、エチレングリコールジメチルエーテル(モノグライム)、ジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム)、もしくはトリエチレングリコールジメチルエーテル(トリグライム)等のポリエーテル系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、尿素、もしくはテトラメチル尿素等のアミド系溶媒、スルホラン、ジメチルスルホキシド、もしくは3−スルホレン等の含イオウ系溶媒、ジアセトンアルコール、ジエタノールアミン等の多官能系溶媒、酢酸、マレイン酸、ドコサヘキサエン酸、トリクロロ酢酸、もしくはトリフルオロ酢酸等のカルボン酸系溶媒、メタンスルホン酸、もしくはトリフルオロスルホン酸等のスルホン酸系溶媒が挙げられる。これらの溶媒を2種以上混合して用いてもよい。
有機微粒子を析出させるときの温度は、溶媒が凝固あるいは気化しない範囲内であることが望ましいが、好ましくは、−20〜90℃、より好ましくは0〜50℃である。特に好ましくは5〜15℃である。
流路内での流体の速度(流速)は0.1mL〜300L/hrが好ましく、0.2mL〜30L/hrがより好ましく、0.5mL〜15L/hrが更に好ましく、1.0mL〜6L/hrが特に好ましい。
本発明の有機微粒子分散液の製造方法においては、有機化合物溶液および析出溶媒の少なくとも一方に重合性化合物を含有させておくことが好ましく、さらに分散剤を添加してもよい。重合性化合物または/および分散剤は(1)析出した有機微粒子表面に素早く吸着して、微細な粒子を形成し、かつ(2)これらの粒子が再び凝集することを防ぐ作用を有するものであることが好ましい。分散剤として、アニオン性、カチオン性、両イオン性、ノニオン性の、低分子もしくは高分子分散剤を使用することができる。これらの分散剤は、単独あるいは併用して使用することができる。
アニオン性分散剤(アニオン性界面活性剤)としては、N−アシル−N−アルキルタウリン塩、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等を挙げることができる。なかでも、これらアニオン性分散剤は、単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
カチオン性分散剤(カチオン性界面活性剤)には、四級アンモニウム塩、アルコキシル化ポリアミン、脂肪族アミンポリグリコールエーテル、脂肪族アミン、脂肪族アミンと脂肪族アルコールから誘導されるジアミンおよびポリアミン、脂肪酸から誘導されるイミダゾリンおよびこれらのカチオン性物質の塩が含まれる。これらカチオン性分散剤は、単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
両イオン性分散剤は、前記アニオン性分散剤が分子内に有するアニオン基部分とカチオン性分散剤が分子内に有するカチオン基部分を共に分子内に有する分散剤である。
ノニオン性分散剤(ノニオン性界面活性剤)としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステルなどを挙げることができる。なかでも、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルが好ましい。これらノニオン性分散剤は、単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
高分子分散剤としては、具体的には、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリアクリルアミド、ビニルアルコール−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール−部分ホルマール化物、ポリビニルアルコール−部分ブチラール化物、ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンオキシド/プロピレンオキシドブロック共重合体、ポリアクリル酸塩、ポリビニル硫酸塩、ポリ(4−ビニルピリジン)塩、ポリアミド、ポリアリルアミン塩、縮合ナフタレンスルホン酸塩、スチレン−アクリル酸塩共重合物、スチレン−メタクリル酸塩共重合物、アクリル酸エステル−アクリル酸塩共重合物、アクリル酸エステル−メタクリル酸塩共重合物、メタクリル酸エステル−アクリル酸塩共重合物、メタクリル酸エステル−メタクリル酸塩共重合物、スチレン−イタコン酸塩共重合物、イタコン酸エステル−イタコン酸塩共重合物、ビニルナフタレン−アクリル酸塩共重合物、ビニルナフタレン−メタクリル酸塩共重合物、ビニルナフタレン−イタコン酸塩共重合物、セルロース誘導体、澱粉誘導体などが挙げられる。その他、アルギン酸塩、ゼラチン、アルブミン、カゼイン、アラビアゴム、トンガントゴム、リグニンスルホン酸塩などの天然高分子類も使用できる。なかでも、ポリビニルピロリドンが好ましい。これら高分子は、単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の製造方法に用いられる高分子分散剤が共重合物である場合、幾つかのセグメントからなるブロック共重合化合物が好ましい。一般に、アクリル系、メタクリル系、ポリオキシエチレン系、ポリオキシアルキレン系、ポリスチレンと他の付加重合系または縮合重合系のブロック共重合体が知られているが、特に、同種、または異種の疎水性ブロックと親水性ブロックの組み合わせからなる両親媒性ポリマーがより好ましい。これら親水性、疎水性ブロックの組み合わせるべき数は限定されないが、少なくとも親水性、疎水性それぞれを1種以上含む。親水性ブロックに含まれる官能基としては、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、水酸基、アルキレンオキサイドが挙げられ、これらのいずれかを少なくとも一種類含むものが好ましい。より好ましくは、カルボン酸基、スルホン酸基、水酸基であり、更に好ましくはカルボン酸基、水酸基であり、特に好ましくはカルボン酸基である。これにより分散剤に有機微粒子への吸着サイトの役割と、立体反発及び/または電荷反発による分散安定性を強固にする機能を付与できる。これらブロック共重合化合物は1種以上組み合わせて用いてもよい。
本発明において、重合性化合物とブロック共重合化合物をそれぞれ少なくとも1種以上を合わせ用いる事が好ましい。これにより、有機化合物微粒子形成時に更に強固に固定化することが可能であり、分散安定性が格段に向上することが期待できる。
本発明の製造方法により製造される分散液中の有機微粒子については、重合性化合物の重合体が該微粒子に固定化される。本発明において固定化とは、含有する重合性化合物のすべて(あるいはその一部)が単独(あるいは共重合した状態)で該微粒子と接している状態をいう。このとき重合体は、微粒子表面上、微粒子内部のいずれに存在していてもよく、重合体のすべて(あるいはその一部)が該微粒子と接している状態であればよく、微粒子の分散液中での移動によっても脱離しないように接着していることが好ましい。ここで重合体とは、重合性化合物2分子以上が重合した結果生じた化合物をいい、微粒子上のすべての重合性化合物が重合反応に関与している必要はなく、未反応の重合性化合物が残存していてもよい。
重合性化合物としては、水溶性および非水溶性の重合性化合物のいずれも用いることができる。有機微粒子と共に分散可能なものであれば特に限定されないが、重合性化合物がエチレン性不飽和単量体であることが好ましい。具体的には、例えば(メタ)アクリル酸エステル類(例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸シクロヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−アミノアクリル酸プロピル、γ−ヒドロキシアクリル酸プロピル、δ−ヒドロキシアクリル酸ブチル、β−ヒドロキシメタクリル酸エチル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、ジエチレングリコールメタクリル酸メチル、エチレングリコールジメタクリル酸エチル、テトラエチレングリコールジメタクリル酸メチル等、およびその誘導体)、ビニル芳香族単量体(例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、p−エチルスチレン、p−ブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、p−ヘキシルスチレン、p−オクチルスチレン、p−ノニルスチレン、p−デシルスチレン、p−ドデシルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等、およびその誘導体)、ビニルエステル類(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル等、およびその誘導体)、N−ビニルアミド類(例えばN−ビニルピロリドン)、(メタ)アクリル酸アミド類、アルキル置換(メタ)アクリルアミド類、メタクリルアミド類、N−置換マレイミド類、ビニルエーテル類(ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ジビニルエーテル等、およびその誘導体)、オレフィン類(エチレン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等、およびその誘導体)フタル酸ジアリル、無水マレイン酸、(メタ)アクリロニトリル、メチルビニルケトン、塩化ビニリデン等が使用できる。
さらに、スルホン酸基、リン酸基、カルボン酸基等のアニオン性基を有する水溶性単量体も用いられ、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、p−ビニル安息香酸などのカルボキシル基を有する単量体、もしくはそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等が挙げられる。さらには、スチレンスルホン酸、スチレンスルホン酸ナトリウム、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−ヒドロキシメチルメタクリロイルホスフェート、2−ヒドロキシエチルメタクリロイルホスフェート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリロイルホスフェートも具体例として挙げられる。これらは単独で用いても、互いに併用して用いてもよい。
重合性化合物のうち、その分子に親疎水性の機能を分離して持たせたものは重合性界面活性剤、反応性界面活性剤、あるいは反応性乳化剤とよばれ、本発明の有機微粒子分散液の製造方法に好ましく用いることができる。例えば、ビニル基、アリル基、プロペニル基、(メタ)アクリロイル基などのα,β−エチレン性不飽和基とスルホン酸基またはその塩などのイオン解離可能な基やアルキレンオキシ基などの親水性基を有しているものが挙げられる。これらは一般に乳化重合に用いられ、分子内にラジカル重合可能な不飽和結合を少なくとも1つ以上有するアニオン性、カチオン性またはノニオン性の界面活性剤である。
本発明の有機微粒子分散液の製造方法において、重合性界面活性剤は、単独で用いても、異なるものを併用しても、または重合性界面活性剤以外の重合性化合物と共に用いてもよい。好ましい重合性界面活性剤としては、例えば、花王(株)社、三洋化成(株)社、第一工業製薬(株)社、旭電化工業(株)社、日本乳化剤(株)社、日本油脂(株)社等より市販されているものが挙げられ、「微粒子・粉体の最先端技術、第1章3反応乳化剤を用いる微粒子設計、pp23−31」、2000年(株)シーエムシーに記載されたものなどが挙げられる。
重合性界面活性剤の具体例を以下に記載するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2008183554
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本発明の有機微粒子分散液の製造方法に用いられる重合性化合物の重合方法は、有機微粒子分散液中で重合できる方法であれば特に限定されないが、重合開始剤を用いてラジカルを発生させて重合させる方法が好ましい。重合を開始するきっかけは種々あるが、熱、光、超音波、マイクロ波等を用いることが好ましい。重合開始剤としては、重合性化合物を重合させうるものであれば特に限定しないが、水溶性、または油溶性のアゾ重合開始剤、高分子アゾ重合開始剤、過硫酸塩に代表される無機系塩類、過酸化物が好ましくは用いられる。中でも水溶性アゾ重合開始剤、高分子アゾ重合開始剤、無機系塩類がより好ましく、無機系塩類、高分子アゾ重合開始剤が更に好ましく、高分子アゾ重合開始剤が特に好ましい。具体的には、無機系塩類としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過酸化物としては、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキシド、過酸化ベンゾイル(BPO)等を、油溶性アゾ重合開始剤としては、2,2‘−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2‘−アゾビス(4−メトキシー2,4−ジメチルバレロニトリル); V−70(和光純薬工業株式会社製〔商品名〕)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル);V−65(和光純薬工業株式会社製〔商品名〕)、ジメチル2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオネート);V−601(和光純薬工業株式会社製〔商品名〕)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル);V−59(和光純薬工業株式会社製〔商品名〕)、1,1‘−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル);V−40(和光純薬工業株式会社製〔商品名〕)、2,2’−アゾビス[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド];VF−096(和光純薬工業株式会社製〔商品名〕)、1.[(シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド;V−30(和光純薬工業株式会社製〔商品名〕)、2,2‘−アゾビス(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド);VAm−110(和光純薬工業株式会社製〔商品名〕)、2,2’−アゾ(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド);VAm−111(和光純薬工業株式会社製〔商品名〕)等を、水溶性アゾ重合開始剤としては、2,2‘−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩;VA−044(和光純薬工業株式会社製〔商品名〕)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二硫酸塩・二水和物;VA−046B(和光純薬工業株式会社製〔商品名〕)、2,2‘−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩;V−50(和光純薬工業株式会社製〔商品名〕)、2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]四水和物;VA−057(和光純薬工業株式会社製〔商品名〕)、2,2‘−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}二塩酸塩;VA−060(和光純薬工業株式会社製〔商品名〕)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン];VA−061(和光純薬工業株式会社製〔商品名〕),2,2‘−アゾビス(1−イミノー1−ピロリジノ−2−エチルプロパン)二塩酸塩;VA−067(和光純薬工業株式会社製〔商品名〕)、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド};VA−080(和光純薬工業株式会社製〔商品名〕)、2,2‘−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド];VA−086(和光純薬工業株式会社製〔商品名〕)、2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2‘−アゾビス(2−N−ベンジルアミジノプロパン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−N−(2−ヒドロキシエチル)アミジノプロパン]二塩酸塩等を、高分子アゾ重合開始剤としては、ポリジメチルシロキサンユニット含有高分子アゾ重合開始剤;VPS−0501(ポリシロキサンユニット分子量約5,000)、VPS−1001(ポリシロキサンユニット分子量約10,000)(いずれも和光純薬工業株式会社製〔商品名〕)、ポリエチレングリコールユニット含有高分子アゾ重合開始剤;VPE−0201(ポリエチレングリコールユニット分子量約2,000)、VPE−0401(ポリエチレングリコールユニット分子量約4,000)、VPE−0601(ポリエチレングリコールユニット分子量約6,000)(いずれも和光純薬工業株式会社製〔商品名〕)等を挙げることができる。例えば、和光純薬工業(株)社のホームページ(www.wako−chem.co.jp)には、各種水溶性アゾ重合開始剤、油溶性アゾ重合開始剤、高分子アゾ重合開始剤が10時間半減期温度とその構造式と共に記載され入手可能である。重合開始剤の添加量は特に限定されないが、全モノマー成分に対して0.1〜30質量%、より好ましくは1〜20質量%、特に好ましくは2〜10質量%である。
本発明の製造方法においては、有機化合物溶液に上記重合開始剤を含有させておくことが好ましく、この重合開始剤として高分子アゾ重合開始剤を用いることが好ましい。高分子アゾ重合開始剤は、重合性化合物との共重合で容易にブロックポリマーを与えるユニークな重合開始剤である。その構造は高分子セグメント(例えば、ポリジメチルシロキサンユニット、ポリエチレングリコールユニット)とアゾ基が繰り返し結合したものであり、1分子中に数個のラジカル発生点が存在しているため、重合させた際に非常にブロック化効率の高いポリマーの合成が可能になる。本発明において、高分子アゾ重合開始剤は、重合開始機能を持つと共に、重合性化合物との共重合においてその高分子セグメントとのブロック共重合体が微粒子構造の内部、表面、あるいはその両方に形成されるものであることが好ましい。少なくとも1つ以上の重合性化合物を組み合わせることで、形成される微粒子の表面の親疎水性を容易に制御可能となることから、分散安定性に優れた有機微粒子分散液、及び有機微粒子を与える事ができる。
本発明の有機微粒子分散液の製造方法においては、分散液中に重合性化合物と共重合するモノマーとを共存させて共重合させてもよい。共重合モノマーを含有させる時期は特に限定されないが、有機化合物溶液および該溶液に少なくとも一部が拡散可能な析出溶媒の少なくとも一方に、少なくとも1つの共重合モノマーを含有させることが好ましい。共重合モノマーは、微粒子析出や分散液の安定化を妨げなければ特に限定されず、例えば、先に挙げた重合性化合物等が挙げられる。
本発明の有機微粒子分散液の製造方法においては、分散液中に共重合するか否かにかかわらず種々の無機もしくは有機の機能性添加剤を共存させてもよい。機能性添加剤を含有させる時期は特に限定されないが、例えば、有機化合物溶液および該溶液に少なくとも一部が拡散可能な析出溶媒の少なくとも一方に添加しておく場合が好ましく挙げられる。機能性添加剤は、微粒子析出や分散液の安定化を妨げなければ特に限定されないが、例えば、金属封鎖剤、殺菌剤、防カビ剤、香料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、表面張力調整剤、水溶性樹脂、pH調整剤、尿素などが挙げられる。
本発明の有機微粒子分散液の製造方法においては、有機化合物を微粒子として析出させ、そのまま分散液中の重合性化合物を重合させるため、微粒子分散液において極めて高い分散安定性を実現することができる。この作用効果は以下のように考えられる。溶解状態の有機化合物を析出させて微粒子化する過程に重合性化合物が存在するため、重合性化合物が析出微粒子と一体となって吸着し、その微粒子は隙間なく効率よく重合性化合物に取り囲まれる。このため、単に有機微粒子と重合性化合物とを混合したのでは得られない、重合性化合物の吸着状態が得られる。これを、そのまま重合反応させることで、重合性化合物が有機微粒子表面全体を緻密に包み込むよう確実に重合させることができ、好ましくは強固かつ均一に固定化し、離脱しないようにすることができる。とくに重合性化合物が重合性界面活性剤の場合には、微粒子表面に、より強く吸着し微粒子を取り囲むため、安定化効果は一層高まる。このように本発明では重合性化合物を用いることで、ビルドアップ時のサイズ制御機能とその後のカプセル化機能の両方を発揮させることができる。これにより、微細分散化した有機微粒子をそのままカプセル化することができ、粒径の揃ったナノサイズの有機微粒子に高い分散安定性、保存安定性を付与することができる。
本発明の有機微粒子分散液の製造方法において、重合性化合物を重合させる時期や方法は特に限定されないが、例えば、以下のような2つの過程を例に挙げて示すと、重合反応を、過程(1)の途中もしくはその後に行っても、過程(2)の途中もしくはその後に行っても、その両方で行ってもよい。このとき(1)と(2)との両方で行うのが好ましく、一度行う重合の確実性が増す。一度重合を行う場合、好ましくは、過程(1)の途中もしくはその後、または過程(2)であり、より好ましくは過程(1)の後、または過程(2)であり、特に好ましくは過程(1)の後である。
(1) 有機化合物を溶解した溶液と該溶液に少なくとも一部が拡散可能な析出溶媒を混合する過程。
(2) 混合後の分散液を濃縮、精製する過程。
同様に重合開始剤についても、その添加時期や方法は特に限定されないが、例えば、以下のような4つの態様によって説明すると、そのいずれによっても、または組み合わせて複数回行ってもよい。このとき重合開始剤を複数回添加することが、いくつかの過程を組み合わせる、あるいは一度点かするよりは重合の確実性が増す点で好ましい。一度添加する場合、好ましくは(1)、(2)、(3)であり、より好ましくは(1)または(3)であり、特に好ましくは(1)である。
(1) 有機化合物を溶解した溶液に添加する。
(2) 該溶液に少なくとも一部が拡散可能な析出溶媒に添加する。
(3) 有機化合物を溶解した溶液と該溶液に少なくとも一部が拡散可能な析出溶媒を混合した後に添加する。
(4) 混合後の分散液を濃縮、精製した後に添加する。
本発明の有機微粒子分散液の製造方法において、上述のとおり、重合性化合物を有機化合物溶液および該溶液に少なくとも一部が拡散可能な析出溶媒の少なくとも1つに含有させることが好ましく、有機化合物溶液に含有させることがより好ましい。他の重合性化合物や分散剤を併用する場合、その態様は特に限定されないが、例えば、それらを有機化合物溶液および該溶液に少なくとも一部が拡散可能な析出溶媒のいずれに溶解させてもよく、混合後の分散液に添加してもよい。また微粒子析出の際、本発明の効果を妨げなければ、必要に応じて有機化合物溶液または該溶液に少なくとも一部が拡散可能な析出溶媒の液体を混合させてもよく、3液以上を同時にまたは逐次に混合させてもよい。
重合反応温度は、重合開始剤の種類に応じて選択でき、40℃〜100℃が好ましく、より好ましくは50℃〜90℃、特に好ましくは50℃〜80℃で行うことができる。
重合反応時間は、用いる重合性化合物とその濃度、重合開始剤の反応温度にもよるが、1〜12時間で行うことができる。
有機微粒子の堅牢性等を上げる目的で、紫外線吸収剤や酸化防止剤、香料、防カビ剤、表面張力調整剤、水溶性樹脂、殺菌剤、pH調整剤、尿素などの添加剤を併用してもよい。これらはその添加時期や方法は特に限定されないが、例えば、以下のような4つの態様によって説明すると、そのいずれによっても、または組み合わせて行ってもよい。上記所定の化合物を添加する場合、好ましくは(1)、(2)、(3)であり、より好ましくは(1)または(3)であり、特に好ましくは(1)である。
(1) 有機化合物を溶解した溶液に添加する。
(2) 該溶液に少なくとも一部が拡散可能な析出溶媒に添加する。
(3) 有機化合物を溶解した溶液と該溶液に少なくとも一部が拡散可能な析出溶媒を混合した後に添加する。
(4) 混合後の分散液を濃縮、精製した後に添加する。
重合の程度(分子量)を調整するために、各種の連鎖移動剤(例えば、カテコール類、アルコール類、チオール類、メルカプタン類)を用いてもよい。
重合性化合物の含有量は、有機微粒子の均一分散性および保存安定性をより一層向上させるために、有機化合物100質量部に対して0.1〜1000質量部の範囲であることが好ましく、より好ましくは1〜500質量部の範囲であり、特に好ましくは10〜250質量部の範囲である。0.1質量部未満であると有機微粒子の分散安定性の向上が見られない場合がある。重合性化合物の他に分散剤を含有させるときの含有量は、両者の総量を上記の範囲とすることが好ましい。
次に、本発明の製造方法で製造される有機微粒子について説明する。
微粒子の計測法において、数値化して集団の平均の大きさを表現する方法があるが、よく使用されるものとして、分布の最大値を示すモード径、積分分布曲線の中央値に相当するメジアン径、および各種の平均径(長さ平均、面積平均、重量平均、個数平均、体積平均など)がある。本発明の製造方法で製造される有機微粒子の粒径サイズは流路を閉塞しない範囲で任意であるが、モード径で1μm以下が好ましい。好ましくは3nm〜800nmであり、特に好ましくは5nm〜500nmである。
微粒子の粒子サイズが揃っていること、すなわち単分散微粒子系は、含まれる粒子の大きさが揃っているだけではなく、粒子内の化学組成や結晶構造にも粒子間の変動がないことを意味し、粒子の性能を決める重要な要素である。特に粒子サイズがナノメートルの超微粒子においてはその粒子の特性を支配する因子として重視される。本発明の有機微粒子分散液の製造方法は、粒径の小さい微粒子とするだけではなく、その大きさをコントロールし、そのサイズを揃えることも可能である。サイズが揃っていることを表す指標として算術標準偏差値が用いられるが、本発明の有機微粒子分散液の製造方法により製造される有機微粒子の算術標準偏差値は、好ましくは130nm以下であり、特に好ましくは80nm以下であり、粒度分布のピークをシャープにすることができる。算術標準偏差値は、粒度分布を正規分布とみなして標準偏差を求める方法で、積算分布の84%粒子径から、16%粒子径を減じた値を2で除した値である。
また、体積平均粒径Mvを個数平均粒径Mnで除した値(Mv/Mn)を単分散性の指標として表すことも有り、本発明において、特に断らない限り、微粒子の単分散性を上記Mv/Mnの値で示し、この値が小さく1に近いほど単分散性に優れており、本発明の有機微粒子においては、1.80以下であることが好ましく、1.60以下であることがより好ましく、1.40以下であることが特に好ましい。なお、体積平均粒径Mv、個数平均粒径Mnは、例えば、動的光散乱法などによって測定することができる。
さらにまた、本発明の有機微粒子は安定性が高いことが好ましく、この安定性を示す指標として加熱保存処理による粒径の変化率で表すことができ、上述した体積平均粒径Mvの変化率で表すことができる(体積平均粒径Mvの変化率:加熱保存処理後の体積平均粒径Mvを加熱保存処理前の体積平均粒径Mvで除し1を減じた値の絶対値を百分率で表したもの)。本発明の有機微粒子は、60〜80℃、50〜300時間の加熱保存処理をしたときの体積平均粒径Mvの変化率が6.0%以下であることが好ましく、5.0%以下であることがより好ましく、4.0%以下であることが特に好ましい。
本発明の製造方法においては、前述の有機化合物溶液及び析出溶媒のほかに、任意の流体を共に混合して、有機微粒子を析出させてもよい。混合させる流体は両液に混じり合う流体でもよく、混じり合わない流体でも構わない。混じり合う流体としては、同じもしくは比較的性質の近い有機溶媒を用いた溶液、あるいはメタノールなどの極性の高い有機溶媒を用いた溶液と水などであり、混じり合わない流体としては、ヘキサンなどの低極性の溶媒を用いた溶液とメタノールなどの高極性の溶媒を用いた溶液があげられる。空気、窒素、酸素、アルゴン、ヘリウムなどの気体を前記流体として用いる場合、それらは液体に溶解させても、あるいは流路内に気体としてそのまま導入してもよく、気体としてそのまま導入することが好ましい。
本発明の有機微粒子分散液の製造方法によれば、有機化合物を微粒子として析出させ、そのまま重合性化合物の重合反応を行い、好ましくは微粒子上に重合性皮膜を形成し固定することができる。すなわち、微粒子を粉砕する工程や、製造した微粒子を分離し、工程設備を切り替える必要がない。このことは、フローで連続生産法を導入することに他ならず、品質安定化、工程安定化、時間やエネルギー、さらには移送などの物理的なロスを大幅に減じるメリットがある。
本発明の有機微粒子分散液は、重合処理の前および/またはその後に濾過あるいは遠心分離などにより精製、濃縮、分級を行うことができる。さらに使用目的に応じて、溶剤(湿潤剤等)、添加剤(金属封鎖剤、殺菌剤、防カビ剤、香料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、表面張力調整剤、水溶性樹脂、pH調整剤、尿素等)などを加えて液物性を調整してもよい。
本発明の有機微粒子分散液は、例えば、好適なインクジェット用インクとすることができる。とくに、有機化合物の溶解に酸又はアルカリの存在を必須としないため、中性域の分散液を製造し、そのまま表面張力、粘度、防腐性等を調整した、良好なインクジェットインクを効率的に調製することができる。インクジェットインクとして調製したときに好ましい粘度は、有機化合物種、濃度により異なるが、一般的に例えば、5質量%の時は、20mPa・s以下であることが好ましく、10mPa・s以下であることがより好ましく、特にこのましくは5mPa・s以下である。その他、前述したようにpHが限定されない本発明の製造方法により得た有機微粒子分散液を用いて、分離、濃縮、液物性の調製などを適宜行って、良好なカラーフィルター等に広く用いることができる。
このように、酸又はアルカリの存在を必須とせず、それによる影響を与えずに製品化できるのが本発明の利点である。
本発明の有機微粒子分散液の製造方法において、1mm以下の、あるいは層流を形成する条件下で流路を用いるフロー反応を行い、反応時間を制御し、さらに狭い空間での反応温度制御の精密さを利用して有機微粒子分散液を製造することにより、従来の再沈法に比べ粒径が小さくかつ揃った有機微粒子を製造でき、また、従来のスケールアップとは異なりナンバリングアップ(装置の並列化)により再現性よく製造できることから大量生産にも好適に対応することができる。さらに、重合性化合物の重合処理により有機微粒子の安定性が増すことから、その有機微粒子分散液の応用性は高い。
以下に実施例に基づき本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例に示す粒径分布は日機装(株)社製のマイクロトラックUPA150で測定した。
(実施例1)
例示化合物(I−1)1.0gとビニルピロリドン0.5gをテトラヒドロフラン(THF)50mLにアクアロンKH−10(商品名、第一工業製薬(株)社製)1.5gと共に室温で溶解した(IA液)。蒸留水をIIA液とした。これらを0.45μmのミクロフィルター(ザルトリウス社製)を通すことでごみ等の不純物を除いた。次に、図1−1の反応装置の流路構成を有する簡易型の反応装置を用いて下記の手順で反応を行った。すなわち、等価直径500μmを有するテフロン(登録商標)製Y字コネクター(東京理化器械(株)社製)の二つの入り口に長さ50cm、等価直径1mmのテフロン(登録商標)チューブ2本をコネクターを用いて接続し、その先にそれぞれIA液とIIA液を入れたシリンジを繋ぎ、ポンプにセットした。コネクターの出口には長さ1.5m、等価直径500μmを有するテフロン(登録商標)チューブを接続した。IA液を1.6mL/min、IIA液を10mL/minの送液速度にて送り出した(レイノルズ数約500)。チューブ出口先端よりI−1の分散液が得られたのでこれを捕集し比較のための試料1とした。試料1中の微粒子の体積平均粒径Mvは35.1nmであり、単分散性の指標である体積平均粒径Mv/個数平均粒径Mnの比は1.40であった。
次に、この試料1の分散液を限外濾過装置(アドバンテック東洋社製、UHP−25K〔商品名〕、分画分子量5万)により液量を保持するよう蒸留水を加えながら精製した。
さらに、この試料1に含まれるアクアロンKH−10の5%量の過硫酸カリウム(K)を添加し、70℃で3時間加熱し本発明の試料1aを得た。試料1a中の微粒子の体積平均粒径Mvは32.0nmであり、単分散性の指標である体積平均粒径Mv/個数平均粒径Mnの比は1.41であった。
試料1、試料1aをそれぞれ70℃で100時間、加熱保存処理をした。試料1中の微粒子の体積平均粒径の変化率は6.5%、試料1a中の微粒子の体積平均粒径の変化率は2.6%であった。この結果より、重合処理により安定性が向上していることが分かる。
(実施例2)
実施例1で用いたIA液におけるアクアロンKH10を等質量のスチレン(和光純薬工業(株)社製、特級)に替え(IA’液)、さらにIIA液に替えラウリル硫酸ナトリウム1%水溶液を用意した(IIA’液)。実施例1と同様にしてIA’液とIIA’液とを混合して分散液を作製し比較のための試料2を得た。試料2中の微粒子の体積平均粒子径Mvは44.7nmであり、単分散性の指標である体積平均粒径Mv/個数平均粒径Mnの比は1.91であった。
次に、この試料2の分散液を限外濾過装置(アドバンテック東洋社製、UHP−25K〔商品名〕、分画分子量5万)により液量を保持するよう蒸留水を加えながら精製した。さらに、この試料2の分散液に含まれるスチレンの1%量のKを添加し、70℃で3時間加熱し本発明の試料2aを得た。試料2a中の微粒子の体積平均粒径Mvは39.8nmであり、単分散性の指標である体積平均粒径Mv/個数平均粒径Mnの比は1.80であった。
試料2、試料2aをそれぞれ70℃で100時間加熱した。試料2中の微粒子の体積平均粒径の変化率は5.4%、試料2a中の微粒子の体積平均粒径の変化率は4.1%であった。この結果より、重合処理により安定性が向上していることが分かる。
(比較例1)
50mLビーカーに攪拌子を入れ、25.0mLのIIA液を室温で攪拌した。これにシリンジを用いてIA液を4.0mL注ぎ化合物I−1の分散液を得た(比較のための試料3)。試料3中の微粒子の体積平均粒径Mvは88.4nmであり、単分散性の指標である体積平均粒径Mv/個数平均粒径Mnの比は2.91であった。実施例1と比較して、明らかにサイズが大きくなり、粒度分布が広くなっていた。
次に、実施例1と同様にして、重合処理をした本発明の試料3aを得た。試料3a中の微粒子の体積平均粒径Mvは94.3nmであり、単分散性の指標である体積平均粒径Mv/個数平均粒径Mnの比は3.31であった。
試料3、試料3aをそれぞれ70℃で100時間、加熱保存処理をした。試料3中の微粒子の体積平均粒径の変化率は15.5%、試料3a中の微粒子の体積平均粒径の変化率は11.1%であった。この結果より、比較例のものは重合処理によっても安定性が劣ることが分かる。
(実施例3)
アクアロンKH−10全質量の10%を表1に記載した重合性化合物に替えて行った以外実施例1と同様にして分散液を作製し、比較のための試料4、5、6、7、8とした。これらをそれぞれ実施例1と同様に重合処理し、本発明の試料4a、5a、6a、7a、8aとした。各試料中の微粒子の体積平均粒径Mvおよび体積平均粒径Mv/個数平均粒径Mnを表1に記載した。また、それぞれの試料を実施例1と同様に加熱保存処理し、体積平均粒径Mvの変化率を測定し、表1に記載した。なお、表1中、DVBとはジビニルベンゼンを表す。
Figure 2008183554
表1に示された結果より、いずれの有機微粒子分散液においても、本発明の製造方法により重合処理したものは、分散安定性及び保存安定性が向上していることが分かる。
(実施例4)
例示化合物III−2(3.0g)をジメチルスルホキシド(DMSO)45.5mL、スチレン2.4g、ジビニルベンゼン0.3g、ポリビニルピロリドンK30(商品名、東京化成工業(株)社製)0.15g、VPE−0201(商品名、和光純薬(株)社製)1.5gと共に室温で溶解した(IB液)。蒸留水をIIB液とした。これらを0.45μmのミクロフィルター(ザルトリウス社製)を通すことでごみ等の不純物を除いた。マイクロリアクター装置として、以下の分割数(流路本数)等を有する図8に示したような立体型のマイクロリアクター装置を使用した。
(i)供給流路本数(n)・・・2種類の反応液それぞれについて5本に分割(合計10本の流路が合流する。なお図8の装置は各4本合計8本流路が合流する装置である。)
(ii)供給流路91、92の幅(W)・・・各400μm
(iii)供給流路91、92の深さ(H)・・・各400μm
(iv)合流領域90の直径(D)・・・800μm
(v)マイクロ流路93の直径(R)・・・800μm
(vi)合流領域90において各供給流路91、92とマイクロ流路93との中心軸同士の交差角度・・・90°
(vii)装置の材質・・・ステンレス(SUS304)
(viii)流路加工法・・・マイクロ放電加工で行い、供給ブロック81、合流ブロック82、反応ブロック83の3つのパーツの封止方法は鏡面研磨による金属面シールで行った。二つの入り口に長さ50cm、等価直径1mmのテフロン(登録商標)チューブ2本をコネクターを用いて接続し、その先にそれぞれIB液とIIB液を入れたシリンジを繋ぎ、ポンプにセットした。コネクターの出口には長さ1.5m、等価直径2mmを有するテフロン(登録商標)チューブを接続した。IB液を15mL/min、IIB液を60mL/minの送液速度にて送り出した。このとき液流は層流であった。チューブ出口先端よりIII−2の分散液が得られたのでこれを捕集し比較のための試料9とした。試料9中の微粒子の体積平均粒径Mvは24.2nmであり、単分散性の指標である体積平均粒径Mv/個数平均粒径Mnの比は1.39であった。
さらに、80℃で5時間加熱し本発明の試料9aを得た。試料9a中の微粒子の体積平均粒径Mvは22.9nmであり、単分散性の指標である体積平均粒径Mv/個数平均粒径Mnの比は1.38であった。
次に、試料9、試料9aそれぞれを限外濾過装置(アドバンテック東洋社製、UHP−62K〔商品名〕、分画分子量10万)により液量を保持するよう蒸留水を加えながら精製し、続いて、60℃で100時間、加熱保存処理をした。試料9中の微粒子の体積平均粒径の変化率は4.1%、試料9a中の微粒子の体積平均粒径の変化率は2.0%であった。この結果より、重合処理により安定性が向上していることが分かる。
(実施例5)
実施例1において、リアクターを5つ並列に並べ、二つのシリンジの先に5つに分流できるマニホールドをつけ送液した。1つのリアクターの流量を同量としI−1の分散液を捕集したところ、体積平均粒径Mvは35.5nmであり、単分散性の指標である体積平均粒径Mv/個数平均粒径Mnの比は1.42であった。以上のように微粒子特性の変動はナンバリングアップによって殆どなく、良好な微粒子特性を維持して生産量を5倍にしうることが確認できた。
(比較例2)
比較例1のスケールを5倍にスケールアップした。すなわち、500mLのビーカーに攪拌子を入れ、125.0mLのIIA液を室温で攪拌した。これにシリンジを用いてIA液を20.0mLを約1時間かけて滴下した。得られた分散液の体積平均粒径Mvは124.4nmであり、単分散性の指標である体積平均粒径Mv/個数平均粒径Mnの比は4.77であった。このように、比較例の方法ではスケールアップしたことにより微粒子特性の変動が大きくなった。
(実施例6)
実施例1において、等価直径1mmのY字コネクターに替え、IA液及びIIA液をレイノルズ数約4000となるような送液速度で送り込んだ以外は同条件にて有機微粒子の分散液(試料10)を得た。試料10中の微粒子の体積平均粒径Mvは42.1nmであり、単分散性の指標である体積平均粒径Mv/個数平均粒径Mnの比は1.45であった。
次に、この試料10の分散液を限外濾過装置(アドバンテック東洋社製、UHP−25K(商品名)、分画分子量5万)により液量を保持するよう蒸留水を加えながら精製した。
さらに、この試料10に含まれるアクアロンKH−10の5%量の過硫酸カリウム(K)を添加し、70℃で3時間加熱し本発明の有機微粒子分散液(試料10a)を得た。試料10a中の微粒子の体積平均粒径Mvは44.0nmであり、単分散性の指標である体積平均粒径Mv/個数平均粒径Mnの比は1.44であった。
試料10、試料10aをそれぞれ70℃で100時間、加熱保存処理をした。試料10中の微粒子の体積平均粒径の変化率は7.9%、試料10a中の微粒子の体積平均粒径の変化率は3.9%であった。この結果より、重合処理により安定性が向上していることが分かる。
(実施例7)
4−ビニル安息香酸(3.0g)をジメチルスルホキシド45.5mL、スチレン2.4g、ジビニルベンゼン0.3g、VPE−0201(商品名、和光純薬(株)社製)1.5gと共に室温で溶解した(IC液)。蒸留水をIIC液とした。これらを0.45μmのミクロフィルター(ザルトリウス社製)を通すことでごみ等の不純物を除いた。マイクロリアクター装置として、実施例4と同じものを用いた。二つの入り口に長さ50cm、等価直径1mmのテフロン(登録商標)チューブ2本をコネクターを用いて接続し、その先にそれぞれIC液とIIC液を入れたシリンジを繋ぎ、ポンプにセットした。コネクターの出口には長さ1.5m、等価直径2mmを有するテフロン(登録商標)チューブを接続した。IC液を15mL/min、IIC液を90mL/minの送液速度にて送り出し試料11を得た。このとき液流は層流であった。得られたポリマー微粒子の体積平均粒径Mvは44.4nmであり、単分散性の指標である体積平均粒径Mv/個数平均粒径Mnの比は1.55であった。これをチューブ出口先端より得られた分散液を80℃で3時間加熱し本発明の試料11aを得た。試料11a中の微粒子の体積平均粒径Mvは55.5nmであり、単分散性の指標である体積平均粒径Mv/個数平均粒径Mnの比は1.49であった。
試料11、試料11aをそれぞれ70℃で100時間、加熱保存処理をした。試料11中の微粒子の体積平均粒径の変化率は6.5%、試料11a中の微粒子の体積平均粒径の変化率は2.9%であった。この結果より、重合処理により安定性が向上していることが分かる。
(実施例8〜19)
実施例7において用いた高分子化合物、重合開始剤、反応装置を表2に示したように替えて行った以外は同様にして、それぞれ有機微粒子分散液の試料を調製した。各試料における平均粒径(Mv)、単分散性(Mv/Mn)、加熱保存処理性(%)を実施例7と同様にして測定した結果を表2に示す。なお、ここでの高分子化合物はいずれも有機化合物を溶解した液に添加した。
Figure 2008183554
表2中、スチレン−アクリル酸共重合体は、両親媒性の共重合ブロックポリマーであった。
表2に示した結果より、本発明の製造方法により得られた重合体が固定化された有機微粒子の分散液はいずれもナノメートルサイズという極めて微細な粒子を含有するにもかかわらず、分散安定性及び保存安定性に優れることが分かる。中でも、特に複数に分割された液流を一点で合流接触させて得たものは、粒径が更に小さく、しかも単分散でありながら加熱保存安定性が高まることが分かる(実施例8に対する実施例7、実施例16に対する実施例15参照)。また、特定の高分子化合物を用いることにより有機微粒子をさらに微細で粒径がそろったものにしうることが分かる(実施例11〜16参照)。そして、高分子アゾ系重合開始剤を有機化合物溶液に添加しておくことにより、重合性化合物を重合固定化した微粒子の粒径を小さく維持しながら、しかも単分散で、加熱保存安定性を高めることができることが分かる(実施例17及び18に対する実施例7、実施例19に対する実施例8参照)。
(実施例20〜24)
実施例1において、重合開始剤、反応装置を下表3に示したように替えて行った以外は同様にしてそれぞれ有機微粒子分散液の試料を調製した。各試料における平均粒径(Mv)、単分散性(Mv/Mn)、加熱保存処理性(%)を実施例7と同様にして測定した結果を表3に示す。
Figure 2008183554
表3に示した結果より、本発明の製造方法により得た重合体が固定化された有機微粒子の分散液はいずれも分散安定性及び保存安定性に優れることが分かる。実施例20〜23においては、いずれも実施例1の重合開始剤の種類を替えたものであるが、加熱処理後における安定性はいずれも同等な性能を示した。更に実施例23と24を比較してわかるように、複数に分割された液流を一点で合流接触させる反応装置を用いたほうが、加熱処理前後のいずれにおいても安定性に優れた分散液を得る事ができた。
(実施例25)
2,9−ジメチルキナクリドン(ピグメントレッド122、クラリアント社製、HOSTAPERM PINK E(商品名))0.5gをジメチルスルホキシド5.0mL、28%ナトリウムメトキシドのメタノール溶液(和光純薬(株)社製)0.85mL、25%アクアロンKH−10(商品名、第一工業製薬(株)社製)のDMSO溶液2.0mLに室温で溶解した。更に、重合性化合物としてスチレン(0.05g)、高分子化合物としてスチレン−アクリル酸共重合体(酸価250、分子量5000)を0.25g加えた。(ID液)。ID液のpHは測定限界(pH14)を超えており、測定不能であった。蒸留水をIID液とした。これらを0.45μmのミクロフィルター(ザルトリウス社製)を通すことでごみ等の不純物を除いた。反応装置は実施例1と同じものを用いて同様な操作にて行った。チューブ出口先端より2,9−ジメチルキナクリドンの分散液が得られたのでこれを捕集し比較のための試料29とした。試料29の体積平均粒径Mvは20.0nmであり、単分散性の指標である体積平均粒径Mv/個数平均粒径Mnの比は1.55であった。
次に、この顔料分散液を限外濾過装置(アドバンテック東洋社製、UHP−25K(商品名)、分画分子量20万)により液量を保持するよう蒸留水を加えながら精製した。さらに、この顔料分散液に含まれるアクアロンKH−10の5%量の過硫酸カリウム(K)を添加し、70℃で5時間加熱し本発明の試料29aを得た。試料29aの体積平均粒径Mvは19.5nmであり、単分散性の指標である体積平均粒径Mv/個数平均粒径Mnの比は1.57であった。
試料29、試料29aをそれぞれ70℃で100時間、加熱保存処理をした。試料29の体積平均粒径の変化率は4.1%(体積平均粒径の変化率:加熱保存処理後の体積平均粒径Mvを加熱保存処理前の体積平均粒径Mvで除し1を減じた値)、試料29aの体積平均粒径の変化率は2.9%であった。この結果より、重合処理により安定性が向上していることが分かる。
(実施例26〜31)
実施例25において用いた有機顔料、重合性化合物、高分子化合物、重合開始剤、反応装置を下表4に示したように替えて行った以外は同様にして、それぞれ有機微粒子分散液の試料を調製した。重合性化合物が高分子アゾ重合開始剤である場合、有機顔料を溶解した液に有機顔料に対して50質量%加えた。各試料における平均粒径(Mv)、単分散性(Mv/Mn)、加熱保存処理性(%)を実施例25と同様にして測定した結果を表4に示す。なお、ここでの高分子化合物はいずれも有機顔料を溶解した液に添加した。
Figure 2008183554
表4に示した結果より、本発明の製造方法により得られた重合体が固定化された有機顔料微粒子の分散液はいずれもナノメートルサイズという極めて微細な粒子を含有するにもかかわらず、分散安定性及び保存安定性に優れることが分かる。中でも、高分子化合物として両親媒性の共重合ブロックポリマーと高分子アゾ重合開始剤を併用して重合性化合物を重合した場合には最も加熱処理後の安定性が増す事が分かる(実施例27と実施例25、26を比較参照)。特に複数に分割された液流を一点で合流接触させて得たものは、粒径が更に小さく、しかも単分散でありながら加熱保存安定性が高まることが分かる(実施例28と実施例27を比較参照)。
片側にY字型流路を有する反応装置を模式的に示す平面図である。 図1−1のI−I線の断面図である。 片側に挿通した流路を設けた円筒管型流路を有する反応装置を模式的に示す縦断面図である。 図2−1のIIa−IIa線の横断面図である。 図2−1のIIb−IIb線の横断面図である。 両側にY字型流路を有する反応装置を模式的に示す平面図である。 図3−1のIII−III線の断面図である。 両側に挿通した流路を設けた円筒管型流路を有する反応装置を模式的に示す断面図である 平面型のマイクロリアクター装置の一実施態様を模式的に示す平断面図である。 平面型のマイクロリアクター装置の別の実施態様を模式的に示す平断面図である。 平面型のマイクロリアクター装置のさらに別の実施態様を模式的に示す平断面図である。 立体型のマイクロリアクター装置の一実施態様を模式的に示す分解斜視図である。
符号の説明
10、20、30、40 反応装置本体
11、12、21、22、31、32、41、42 導入口
13、33 流路
13a、13b、23a、23b、33a、33b、43a、43b 導入流路
13c、23c、33c、43c 反応流路
13d、23d、33d、43d 流体合流点
33e、43e 流体分流点
33f、33g、43f、43g 排出流路
14、24、34、35、44、45 排出口
50、60、70、80 マイクロリアクター装置
51、52、61、62、71、72 溶液の供給流路
51A、61A、71A 分割供給流路
53、63、73 マイクロ流路
54、64、74 合流領域
81 供給ブロック
82 合流ブロック
83 反応ブロック
86 外側環状溝
85 内側環状溝
87、88 供給ブロックの貫通孔
90 合流部(合流領域)
91 長尺放射状溝
92 短尺放射状溝
95、96 合流ブロックの貫通孔
93 反応ブロックの貫通孔(マイクロ流路)

Claims (19)

  1. 有機化合物を溶媒に溶解させた溶液と、前記溶媒と異種で、かつ該溶媒中に少なくとも一部が拡散可能な析出溶媒とを等価直径が1mm以下である流路中に流通させて両者を接触させ、その流通過程において前記有機化合物を重合性化合物の存在下に微粒子として析出させ、その後に前記重合性化合物を重合させ、前記微粒子に前記重合性化合物の重合体を固定化したことを特徴とする有機微粒子分散液の製造方法。
  2. 前記有機化合物溶液及び前記析出溶媒の少なくとも一方に重合性化合物を含有させることを特徴とする請求項1記載の有機微粒子分散液の製造方法。
  3. 有機化合物を溶媒に溶解させた溶液と、前記溶媒と異種で、かつ該溶媒中に少なくとも一部が拡散可能な析出溶媒とを流路中に層流として流通させて両者を接触させ、その流通過程において前記有機化合物を重合性化合物の存在下に微粒子として析出させ、その後に前記重合性化合物を重合させ、前記微粒子に前記重合性化合物の重合体を固定化したことを特徴とする有機微粒子分散液の製造方法。
  4. 前記有機化合物溶液及び前記析出溶媒の少なくとも一方に重合性化合物を含有させることを特徴とする請求項3記載の有機微粒子分散液の製造方法。
  5. 前記析出溶媒が、前記有機化合物に対する貧溶媒であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機微粒子分散液の製造方法。
  6. 前記流路中での流通接触をマイクロ反応場で行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機微粒子分散液の製造方法。
  7. 前記流路中での流通接触をマイクロリアクターで行うことを特徴とする請求項6に記載の有機微粒子分散液の製造方法。
  8. 前記有機化合物を溶媒に溶解させた溶液の液流と前記析出溶媒の液流とを合流させて両者を混合するに当たり、少なくとも一方の液流を分割して複数の分割液流とし、該分割された複数の分割液流のうちの少なくとも1つの分割液流の中心軸と、他方の液流の中心軸とを合流領域において一点で交差するように合流させて混合することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機微粒子分散液の製造方法。
  9. 前記の複数の分割液流が中央の前記合流領域から放射状に延びる流路中を該中央の合流領域に向けて流通し合流混合することを特徴とする請求項8に記載の有機微粒子の製造方法。
  10. 前記重合性化合物が重合性界面活性剤であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の有機微粒子分散液の製造方法。
  11. 前記有機化合物溶液および前記析出溶媒の少なくとも一方に、少なくとも一つの分散剤を含有させることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の有機微粒子分散液の製造方法。
  12. 前記分散剤の少なくとも一つが高分子分散剤であることを特徴とする請求項11に記載の有機微粒子分散液の製造方法。
  13. 前記高分子分散剤の少なくとも一つがブロック共重合化合物であることを特徴とする請求項12記載の有機微粒子分散液の製造方法。
  14. 前記ブロック共重合化合物が両親媒性ポリマーであることを特徴とする請求項13記載の有機微粒子分散液の製造方法。
  15. 前記有機化合物溶液および前記析出溶媒の少なくとも一方に、前記重合性化合物と共重合するモノマーを少なくとも一つ含有させることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の有機微粒子分散液の製造方法。
  16. 前記有機化合物を溶媒に溶解させた溶液が重合開始剤を含むことを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の有機微粒子分散液の製造方法。
  17. 前記重合開始剤が高分子アゾ重合開始剤であることを特徴とする請求項16記載の有機微粒子分散液の製造方法。
  18. 請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法で製造された有機微粒子。
  19. モード径が1μm以下であることを特徴とする請求項18記載の有機微粒子。
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