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JP2008146740A - 半導体記憶装置 - Google Patents

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浩輝 谷上
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Abstract

【課題】 可変抵抗素子を備えてなるメモリセルアレイに対するデータの書き換えが高速且つ低消費電流で可能な半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】 第1書き換え電圧の印加で電気抵抗が第1状態から第2状態に、第2書き換え電圧の印加で電気抵抗が第2状態から第1状態に変化する可変抵抗素子11の一端と、選択トランジスタ12のソースまたはドレインを接続してなるメモリセル10をマトリクス状に配列したメモリセルアレイ20を有し、可変抵抗素子11の電気抵抗を第1状態から第2状態への変化させる第1書き換え動作に要する第1書き換え電流が、第2状態から第1状態への変化させる第2書き換え動作に要する第2書き換え電流より大きく、第1書き換え動作を同時に実行する第1メモリセル数より、第2書き換え動作を同時に実行する第2メモリセル数が多く、少なくとも第2メモリセル数が複数である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電圧印加による電気抵抗の変化により情報を記憶可能な可変抵抗素子とスイッチ素子からなるメモリセルを行方向及び列方向に夫々複数配列してなるメモリセルアレイを有する半導体記憶装置に関する。
フラッシュメモリに代表される不揮発性半導体記憶装置は、大容量で小型の情報記録媒体としてコンピュータ、通信、計測機器、自動制御装置、及び、個人の周辺に用いられる生活機器等の広い分野において用いられており、より安価で大容量の不揮発性半導体記憶装置に対する需要は非常に大きい。これは、電気的に書き換えが可能で、しかも電源を切ってもデータが消えない不揮発性であることから、容易に持ち運びの可能なメモリカードや携帯電話機等、或いは、装置稼動の初期設定として不揮発的に記憶しておくデータストレージ、プログラムストレージ等としての機能を発揮することが可能であること等が主たる理由と想定される。
また、近年新しい材料を用いた不揮発性半導体記憶装置が幾つか提案されており、RRAM(Resistance Random Access Memory、RRAMはシャープ株式会社の登録商標)はその有望な候補の一つである。RRAMは読み出し電流よりも大きな電流を流すことで抵抗が変化する可変抵抗素子を用いてメモリ機能を実現しているもので、高速性、大容量性、低消費電力性等、そのポテンシャルの高さから、その将来性が期待されている。
下記の特許文献1では、可変抵抗素子(抵抗変化素子)を備えてなる不揮発性のメモリセルを行方向及び列方向に夫々複数配列し、その中から所定のメモリセルまたはメモリセル群を選択するために行方向及び列方向に夫々複数のワード線と複数のビット線とを配列してなるメモリセルアレイを一または複数有する半導体記憶装置が開示されている。
上記メモリセルは、電気抵抗の変化により情報を記憶する可変抵抗素子の一端側と選択トランジスタのドレインを接続してなり、且つ、メモリセルアレイ内において、可変抵抗素子の他端側と選択トランジスタのソースの何れか一方を列方向に沿ってビット線に共通接続し、その他方をソース線に共通接続し、選択トランジスタのゲートを行方向に沿ってワード線に共通接続している。メモリセルアレイに接続するワード線、ビット線、及び、ソース線に夫々所定の印加条件で電圧を印加し、当該メモリセルアレイ内の消去対象のメモリセル内の可変抵抗素子の電気抵抗を所定の消去状態にすることにより当該メモリセル内の情報を消去する消去手段が備えられている。当該消去手段は、メモリセルアレイの少なくとも一つにおいて、当該メモリセルアレイ内の全てのメモリセルを一括に消去する一括消去モードと個別消去モードを備えることで、書き換え速度の向上及びデータの効率的な使用を達成している。
つまり、メモリセルアレイ内に構成されているメモリセルに対してプログラムデータ等を格納して、一括して書き換えるような場合には一括消去モードを採用し、メモリセルアレイ内に構成されているメモリセルに対してコードデータ等を格納して、個別にコードデータを書き換えるような場合には個別消去モードを採用するというように、電圧の印加条件によって消去モードを切り替え可能に構成してあるので、メモリセルに記憶されるデータの特性に応じて効率的に使用することが可能となる。
上記消去手段は、メモリセルアレイの少なくとも一つに対し、当該メモリセルアレイ内の全てのメモリセルを、電圧印加条件を一括消去モードの印加条件に設定して一括に消去可能に、また、メモリセルアレイの他の少なくとも一つに対し、当該メモリセルアレイ内の一部のメモリセルを、電圧印加条件を個別消去モードの印加条件に設定して個別に消去可能に構成されていれば、メモリセルアレイ毎に一括消去モードと個別消去モードとを切り替え設定できるので、メモリセルに記憶されるデータの特性に応じてメモリセルアレイを効率的に使用することが可能となる。
特開2004−185754号公報
しかし、上記特許文献1に開示の手法は、メモリセルに可変抵抗素子を用いた半導体記憶装置の基本的な消去手段を提示したものであり、その一括消去では、消去電流に関しては考慮がなされていなかった。即ち、その一括消去では、回路内部の消去電流が大きくなることが想定されるが、消去電流の増大に伴い、回路内に消去電流の供給源となる大規模な昇圧回路(ポンプ回路)が必要となり、チップ面積の増大、コスト増大等招くといった実現面での課題には考慮がなされていない。
回路内に大規模な昇圧回路の設置が困難な場合には、その大きな消去電流を外部から供給する必要があり、消去電流の供給がチップの使用環境に依存し、半導体記憶装置の使用範囲や応用機器が大幅に限定されるという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、可変抵抗素子を備えてなるメモリセルアレイに対するデータの書き換えが高速且つ低消費電流で可能な半導体記憶装置を提供することである。
上記目的を達成するための本発明の半導体記憶装置は、第1書き換え電圧を両端に印加することで電気抵抗が第1状態から第2状態に変化し、第2書き換え電圧を両端に印加することで電気抵抗が前記第2状態から前記第1状態に変化することによって情報を記憶可能な2端子構造の可変抵抗素子と、前記可変抵抗素子の一端と一端が電気的に接続したスイッチ素子からなるメモリセルを行方向及び列方向に夫々複数配列してなるメモリセルアレイと、前記メモリセルアレイの中から1または複数の書き換え対象のメモリセルを選択して、選択されたメモリセルの前記可変抵抗素子の両端に前記第1書き換え電圧を印加して電気抵抗を前記第1状態から前記第2状態に変化させる第1書き換え動作と、前記選択されたメモリセルの前記可変抵抗素子の両端に前記第2書き換え電圧を印加して電気抵抗を前記第2状態から前記第1状態に変化させる第2書き換え動作を各別に実行する書き換え手段と、を有する半導体記憶装置であって、前記メモリセルが、前記第1書き換え電圧の印加によって電気抵抗が前記第1状態から前記第2状態に変化する時に流れる第1書き換え電流の方が、前記第2書き換え電圧の印加によって電気抵抗が前記第2状態から前記第1状態に変化する時に流れる第2書き換え電流より大きい書き換え電流特性を有し、前記メモリセルアレイの一部または全部の前記メモリセルに対して、前記書き換え手段が前記第1書き換え動作を同時に実行するメモリセルの最大数である第1メモリセル数より、前記書き換え手段が前記第2書き換え動作を同時に実行するメモリセルの最大数である第2メモリセル数の方が多く、前記第1メモリセル数と前記第2メモリセル数の内、少なくとも前記第2メモリセル数が複数であることを第1の特徴とする。
上記第1の特徴の半導体記憶装置によれば、メモリセルが有する2つの書き換え動作間における書き換え電流の非対称性を効果的に利用し、つまり、第2書き換え動作を同時に実行する第2メモリセル数が複数であり、且つ、第1書き換え動作を同時に実行する第1メモリセル数より多いことから、書き換え電流の小さい方の第2書き換え動作を第1書き換え動作より多くのメモリセルで同時に実行することで、同時供給すべき書き換え電流の増大を抑制しつつ、単位メモリセル当たりの書き換え時間を効率的に短縮できる。この結果、メモリセルアレイ中の一定数の複数のメモリセルに対して第1書き換え動作と第2書き換え動作を伴うデータの書き換えを行う場合に、メモリセルアレイに対する電流供給源の大規模化を回避し、且つ、効果的に書き換え時間の短縮が図れる。
尚、スイッチ素子は、スイッチ素子の導通状態をオンオフすることでスイッチ素子を介して可変抵抗素子を流れる電流の導通を制御できる素子であれば、その端子数、オンオフの制御、及び、素子構造は、可変抵抗素子と具体的に接続可能である限りにおいて、特定のスイッチ素子に限定されるものではない。
ところで、従来の不揮発性半導体記憶装置の代表であるフラッシュメモリでは、消去動作がメモリセル単位で行えないという事情が反映して一括消去動作が行われている側面があるが、可変抵抗素子を使用した半導体記憶装置の場合は、第1書き換え動作と第2書き換え動作は何れもメモリセル単位で行えるため、データの書き換えが必要なメモリセル群のみを選択的に書き換えることが可能であるところ、本発明に係る半導体記憶装置によれば、データ書き換え単位を不必要に大きくすることがないため、必要最小限の書き換え単位に対して消費電流を抑制しつつ書き換え速度の効率的な高速化が図れる。
更に、本発明に係る半導体記憶装置は、上記第1の特徴に加えて、前記第2メモリセル数が、前記第1書き換え電流を前記第2書き換え電流で除した書き換え電流比以上に設定されていることを第2の特徴とする。
上記第2の特徴の半導体記憶装置によれば、書き換え電流の大きい方の第1書き換え動作をメモリセル単位で行った場合の第1書き換え電流以上に設定されている書き換え電流の供給能力を上限として、第2メモリセル数のメモリセルに対して同時に第2書き換え動作を行った場合の総書き換え電流を第1書き換え電流以上に増加させることができる。この結果、メモリセルアレイ中の一定数の複数のメモリセルに対して第1書き換え動作と第2書き換え動作を伴うデータの書き換えを行う場合に、第2書き換え動作の実行回数を最大限に低減することができ、書き換え時間全体の効率的な短縮が図れる。
更に、本発明に係る半導体記憶装置は、上記第1の特徴に加えて、前記第1メモリセル数と前記第2メモリセル数の内の一方が所定値に設定された状態で、前記第2メモリセル数を前記第1メモリセル数で除したメモリセル数比が、前記第1書き換え電流を前記第2書き換え電流で除した書き換え電流比との誤差が最小となるように設定されていることを第3の特徴とする。
上記第3の特徴の半導体記憶装置によれば、第1メモリセル数のメモリセルに対して同時に第1書き換え動作を行う場合の総書き換え電流と、第2メモリセル数のメモリセルに対して同時に第2書き換え動作を行う場合の総書き換え電流が、略等しくなるので、2つの書き換え動作においてピーク時の消費電流を揃えることができる。この結果、共通の電流供給源で2つの書き換え電流を供給する場合に、最も効率的な電流供給が可能となる。
更に、本発明に係る半導体記憶装置は、上記何れかの特徴に加えて、前記第1メモリセル数と前記第2メモリセル数の何れもが複数であることを第4の特徴とする。
上記第4の特徴の半導体記憶装置によれば、第2メモリセル数と同様に第1メモリセル数も複数となるため、メモリセルアレイ中の一定数の複数のメモリセルに対して第1書き換え動作と第2書き換え動作を伴うデータの書き換えを行う場合に、第1書き換え動作の実行回数を低減することができ、書き換え時間全体の効率的な短縮が更に図れる。
更に、本発明に係る半導体記憶装置は、上記何れかの特徴に加えて、前記第1書き換え電圧の絶対値が、前記第2書き換え電圧の絶対値より大きいことを第5の特徴とする。
上記第5の特徴の半導体記憶装置によれば、同時に書き換えるメモリセル数の多い方の第2書き換え動作に要する第2書き換え電圧の絶対値の方が、第1書き換え電圧の絶対値より小さいため、第2書き換え動作を第2メモリセル数分同時に実行する際の消費電力を抑制することができる。
更に、本発明に係る半導体記憶装置は、上記何れかの特徴に加えて、前記スイッチ素子がMOSFETで構成された選択トランジスタであって、前記可変抵抗素子の一端と電気的に接続した前記スイッチ素子の一端が、前記選択トランジスタのソースまたはドレインの何れか一方であることを第6の特徴とする。
上記第6の特徴の半導体記憶装置によれば、スイッチ素子をMOSFETで構成された選択トランジスタとすることにより、現在のCMOSプロセスとの整合性がよく、開発期間の短縮や回路構成の容易性の観点から好ましい。
更に、本発明に係る半導体記憶装置は、上記第6の特徴に加えて、前記メモリセルアレイが、行方向に延伸する複数のワード線と列方向に延伸する複数のビット線を有し、同一行の複数の前記メモリセルの前記各選択トランジスタのゲートが共通の前記ワード線に接続し、同一列の複数の前記メモリセルの前記各可変抵抗素子の前記選択トランジスタのソースまたはドレインの一方と接続していない他端または前記各選択トランジスタの前記可変抵抗素子の一端と接続していないソースまたはドレインの他方が共通の前記ビット線に接続して構成されており、前記選択トランジスタがNチャンネルMOSFETであり、書き換え対象の前記メモリセルに前記第1書き換え電圧を印加する場合に、書き換え対象の前記メモリセルの前記選択トランジスタの前記可変抵抗素子の一端と接続していないソースまたはドレインの他方を基準として、前記書き換え対象の前記メモリセルの前記各可変抵抗素子の前記選択トランジスタのソースまたはドレインの一方と接続していない他端に正の電圧を印加することを第7の特徴とする。
上記第7の特徴の半導体記憶装置によれば、メモリセルの可変抵抗素子側に正電圧が印加されるため、選択トランジスタのゲート電圧から閾値電圧分だけ電圧降下した電圧値に制限されずに、書き換え対象のメモリセルの両端に印加された電圧を、可変抵抗素子の両端に印加することができる。よって、絶対値が第2書き換え電圧より大きい第1書き換え電圧を効率的に可変抵抗素子に印加でき、効率的な第1書き換え動作を実行できる。
更に、本発明に係る半導体記憶装置は、上記第7の特徴に加えて、前記第1書き換え電圧と第2書き換え電圧の極性が異なり、書き換え対象の前記メモリセルに前記第2書き換え電圧を印加する場合に、書き換え対象の前記メモリセルの前記選択トランジスタの前記可変抵抗素子の一端と接続していないソースまたはドレインの他方を基準として、前記書き換え対象の前記メモリセルの前記各可変抵抗素子の前記選択トランジスタのソースまたはドレインの一方と接続していない他端に負の電圧を印加することを第8の特徴とする。
上記第8の特徴の半導体記憶装置によれば、極性の異なる第1書き換え電圧と第2書き換え電圧を可変抵抗素子に印加する際に、絶対値が第2書き換え電圧より大きい第1書き換え電圧を、選択トランジスタのゲート電圧から閾値電圧分だけ電圧降下した電圧値に制限されずに印加でき、逆に、絶対値が第1書き換え電圧より小さい第2書き換え電圧を可変抵抗素子に印加する際に、選択トランジスタのゲート電圧から閾値電圧分だけ電圧降下した電圧値に制限された印加となるため、メモリセルには、第2書き換え電圧より絶対値の大きい電圧を印加する必要が生じるが、元々、第2書き換え電圧の絶対値が第1書き換え電圧より小さいため、第1書き換え動作と第2書き換え動作においてメモリセルの両端に印加すべき書き換え電圧に大きな差が生じず、可変抵抗素子または選択トランジスタを適正に設計することで、第1書き換え動作と第2書き換え動作においてメモリセルの両端に印加すべき書き換え電圧を同電圧に設計することが可能となる。
更に、本発明に係る半導体記憶装置は、上記何れかの特徴に加えて、前記書き換え手段が、予め組み込まれた書き換え制御手順に基づいて、前記第2メモリセル数の前記メモリセルに対して前記第2書き換え動作を同時に実行する前に、電気抵抗を前記第2状態に揃えるための予備的な前記第1書き換え動作を実行することを第9の特徴とする。
上記第9の特徴の半導体記憶装置によれば、第2書き換え動作の対象となるメモリセルの電気抵抗の第2状態における抵抗値がより狭い範囲内に揃うため、第2書き換え動作後における電気抵抗の第2状態における抵抗値がより狭い範囲内に揃い、最終的な書き換え動作後の電気抵抗の第1状態及び第2状態の各抵抗値がより狭い範囲内に揃い、読み出し動作における動作マージン及び読み出し速度の向上が図れる。
更に、本発明に係る半導体記憶装置は、上記第9の特徴に加えて、前記書き換え手段が、予め組み込まれた書き換え制御手順に基づいて、前記予備的な前記第1書き換え動作を実行する前に、前記第2書き換え動作を同時に実行する対象である前記第2メモリセル数の前記メモリセルに対して読み出し動作を実行することで、電気抵抗が前記第2状態でないメモリセルを抽出して、抽出したメモリセルに対してのみ前記予備的な前記第1書き換え動作を実行することを第10の特徴とする。
上記第10の特徴の半導体記憶装置によれば、予備的な第1書き換え動作の対象となるメモリセル数を当該第1書き換え動作の必要なメモリセルにのみ限定することで、予備的な第1書き換え動作の実行回数を低減でき、予備的な第1書き換え動作に要する時間を短縮でき、総合的な書き換え時間の短縮を図ることができる。
上記目的を達成するための本発明の半導体記憶装置の書き換え方法は、第1書き換え電圧を両端に印加することで電気抵抗が第1状態から第2状態に変化し、第2書き換え電圧を両端に印加することで電気抵抗が前記第2状態から前記第1状態に変化することによって情報を記憶可能な2端子構造の可変抵抗素子と、前記可変抵抗素子の一端と一端が電気的に接続したスイッチ素子からなるメモリセルを行方向及び列方向に夫々複数配列してなるメモリセルアレイを備え、前記メモリセルが、前記第1書き換え電圧の印加によって電気抵抗が前記第1状態から前記第2状態に変化する時に流れる第1書き換え電流の方が、前記第2書き換え電圧の印加によって電気抵抗が前記第2状態から前記第1状態に変化する時に流れる第2書き換え電流より大きい書き換え電流特性を有する半導体記憶装置において、前記メモリセルアレイの一部または全部の前記メモリセルに対する情報の書き換えを行う半導体記憶装置の書き換え方法であって、前記メモリセルアレイの中の1または複数の書き換え対象のメモリセルの少なくとも一部に対して、前記可変抵抗素子の両端に前記第1書き換え電圧を印加して電気抵抗を前記第1状態から前記第2状態に変化させる第1書き換え動作を行う第1書き換え工程と、前記書き換え対象のメモリセルの少なくとも他の一部に対して、前記可変抵抗素子の両端に前記第2書き換え電圧を印加して電気抵抗を前記第2状態から前記第1状態に変化させる第2書き換え動作を行う第2書き換え工程と、を少なくとも有し、前記第1書き換え工程において前記第1書き換え動作が同時に実行されるメモリセルの最大数である第1メモリセル数より、前記第2書き換え工程において前記第2書き換え動作が同時に実行されるメモリセルの最大数である第2メモリセル数の方が多く、前記第1メモリセル数と前記第2メモリセル数の内、少なくとも前記第2メモリセル数が複数であることを第1の特徴とする。
上記第1の特徴の半導体記憶装置の書き換え方法によれば、メモリセルが有する2つの書き換え動作間における書き換え電流の非対称性を効果的に利用し、つまり、第2書き換え動作を同時に実行する第2メモリセル数が複数であり、且つ、第1書き換え動作を同時に実行する第1メモリセル数より多いことから、書き換え電流の小さい方の第2書き換え動作を第1書き換え動作より多くのメモリセルで同時に実行することで、同時供給すべき書き換え電流の増大を抑制しつつ、単位メモリセル当たりの書き換え時間を効率的に短縮できる。この結果、メモリセルアレイ中の一定数の複数のメモリセルに対して第1書き換え動作と第2書き換え動作を伴うデータの書き換えを行う場合に、メモリセルアレイに対する電流供給源の大規模化を回避し、且つ、効果的に書き換え時間の短縮が図れる。
更に、本発明に係る半導体記憶装置の書き換え方法は、上記第1の特徴に加えて、前記第2メモリセル数が、前記第1書き換え電流を前記第2書き換え電流で除した書き換え電流比以上に設定されていることを第2の特徴とする。
上記第2の特徴の半導体記憶装置の書き換え方法によれば、書き換え電流の大きい方の第1書き換え動作をメモリセル単位で行った場合の第1書き換え電流以上に設定されている書き換え電流の供給能力を上限として、第2メモリセル数のメモリセルに対して同時に第2書き換え動作を行った場合の総書き換え電流を第1書き換え電流以上に増加させることができる。この結果、メモリセルアレイ中の一定数の複数のメモリセルに対して第1書き換え動作と第2書き換え動作を伴うデータの書き換えを行う場合に、第2書き換え動作の実行回数を最大限に低減することができ、書き換え時間全体の効率的な短縮が図れる。
更に、本発明に係る半導体記憶装置の書き換え方法は、上記第1の特徴に加えて、前記第1メモリセル数と前記第2メモリセル数の内の一方が所定値に設定された状態で、前記第2メモリセル数を前記第1メモリセル数で除したメモリセル数比が、前記第1書き換え電流を前記第2書き換え電流で除した書き換え電流比との誤差が最小となるように設定されていることを第3の特徴とする。
上記第3の特徴の半導体記憶装置の書き換え方法によれば、第1メモリセル数のメモリセルに対して同時に第1書き換え動作を行う場合の総書き換え電流と、第2メモリセル数のメモリセルに対して同時に第2書き換え動作を行う場合の総書き換え電流が、略等しくなるので、2つの書き換え動作においてピーク時の消費電流を揃えることができる。この結果、共通の電流供給源で2つの書き換え電流を供給する場合に、最も効率的な電流供給が可能となる。
更に、本発明に係る半導体記憶装置の書き換え方法は、上記何れかの特徴に加えて、前記第2書き換え工程前に電気抵抗を前記第2状態に揃えるための予備的な前記第1書き換え動作を実行する予備的第1書き換え工程を有し、予め組み込まれた書き換え制御手順に基づいて、前記予備的第1書き換え工程、前記第2書き換え工程、及び、前記第1書き換え工程を順番に実行することを第4の特徴とする。
上記第4の特徴の半導体記憶装置の書き換え方法によれば、第2書き換え動作の対象となるメモリセルの電気抵抗の第2状態における抵抗値がより狭い範囲内に揃うため、第2書き換え動作後における電気抵抗の第2状態における抵抗値がより狭い範囲内に揃い、最終的な書き換え動作後の電気抵抗の第1状態及び第2状態の各抵抗値がより狭い範囲内に揃い、読み出し動作における動作マージン及び読み出し速度の向上が図れる。
更に、本発明に係る半導体記憶装置の書き換え方法は、上記第5の特徴に加えて、前記予備的第1書き換え工程前に、前記第2書き換え動作を同時に実行する対象である前記第2メモリセル数の前記メモリセルに対して読み出し動作を実行することで、電気抵抗が前記第2状態でないメモリセルを抽出する予備的読み出し工程を有し、前記予備的読み出し工程で抽出されたメモリセルに対してのみ前記予備的第1書き換え工程において予備的な前記第1書き換え動作を実行することを第5の特徴とする。
上記第5の特徴の半導体記憶装置の書き換え方法によれば、予備的な第1書き換え動作の対象となるメモリセル数を当該第1書き換え動作の必要なメモリセルにのみ限定することで、予備的な第1書き換え動作の実行回数を低減でき、予備的な第1書き換え動作に要する時間を短縮でき、総合的な書き換え時間の短縮を図ることができる。
以下、本発明に係る半導体記憶装置及びその書き換え方法(以下、適宜「本発明装置」及び「本発明方法」と称す。)の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
〈第1実施形態〉
本発明装置は、図1に示すように、メモリセル10を行方向及び列方向に夫々複数配列し、その中から所定のメモリセルまたはメモリセル群を選択するために行方向と列方向に夫々複数のワード線WL1〜WLmと複数のビット線BL1〜BLnを配列し、更に行方向に延伸するソース線SLを配列してなるメモリセルアレイ20を、1または複数備えて構成してある。尚、図1では、ソース線SLは、ワード線WL1〜WLmと平行に行方向に延伸し、各行に1本ずつ設けてメモリセルアレイ20の外部で夫々を共通に接続する構成となっているが、隣接する2行間で1本のソース線SLを共有する構成であってもよく、また、行方向ではなく列方向に延伸する構成でも構わない。更に、1つのメモリセルアレイ20内に複数のソース線SLを設け、ワード線やビット線と同様に、所定のメモリセルまたはメモリセル群を選択するために選択可能に構成してもよい。
また、メモリセルアレイ20は、図1に示す等価回路の構成に限定されるものではなく、可変抵抗素子11と選択トランジスタ12(スイッチ素子の一例)を備えたメモリセル10をワード線とビット線、ソース線を用いて夫々接続し、メモリセルアレイを成していればよく、特にその具体的な回路構成によって本発明装置が限定されるものではない。
本実施形態では、メモリセル10は、可変抵抗素子11の一端と選択トランジスタ12のソースまたはドレインの一方を接続して直列回路を形成し、可変抵抗素子11の他端がビット線BL1〜BLnに、選択トランジスタ12のソースまたはドレインの他方がソース線SLに、選択トランジスタ12のゲートがワード線WL1〜WLmに夫々接続している。選択トランジスタ12は、後述するメモリセルアレイ20の周辺回路を構成するMOSFETに使用されるものと同じMOSFETで、ソース及びドレインの導電型がN型で閾値電圧が正電圧(例えば+0.1V〜+1.0V程度、好ましくは、+0.5V程度)のエンハンスメント型のNチャネルMOSFETである。
可変抵抗素子11は、第1書き換え電圧を両端に印加することで電気抵抗が第1状態から第2状態に変化し、第2書き換え電圧を両端に印加することで電気抵抗が前記第2状態から前記第1状態に変化することによって情報を記憶可能な2端子構造の不揮発性記憶素子である。本実施形態では、可変抵抗素子11の両端に印加される第1書き換え電圧と第2書き換え電圧は互いに逆極性であり、可変抵抗素子11は、第1書き換え電圧の印加により電気抵抗が第1状態から第2状態に変化する時に流れる第1書き換え電流の方が、第2書き換え電圧の印加によって電気抵抗が第2状態から第1状態に変化する時に流れる第2書き換え電流より大きい、印加する書き換え電圧の極性に対して非対称な書き換え電流特性を有している。図2は、可変抵抗素子11の非対称な書き換え電流特性の一例を模式的に示す電流−電圧特性図であり、当該電流−電圧特性がヒステリシス(メモリ特性)を有することから、第1書き換え電圧(負極性側)の印加により、電気抵抗が第1状態(低抵抗状態)から第2状態(高抵抗状態)に変化し、第2書き換え電圧(正極性側)の印加により、電気抵抗が第2状態(高抵抗状態)から第1状態(低抵抗状態)に変化していることが分かる。ここで、第1書き換え電圧印加時の第1書き換え電流が、第2書き換え電圧印加時の第2書き換え電流より大きくなっている。
尚、図2は、本発明装置で使用する可変抵抗素子11の非対称な書き換え電流特性の理解の容易のための一例であって、正負両極性の2つの書き換え電圧に対してヒステリシス(メモリ特性)を有し、正負両極性の書き換え電圧に対して書き換え電流が非対称となっている典型例を示したものであり、可変抵抗素子11の電流−電圧特性は、図2に示す特性に限定されるものではない。例えば、第1書き換え電圧と第2書き換え電圧の極性が反転していても構わない。更に、電気抵抗の第1状態と第2状態の定義も上記定義と反転していても構わない。
また、図1に示す回路構成では、可変抵抗素子11の他端がビット線BL1〜BLnに、選択トランジスタ12のソースまたはドレインの他方がソース線SLに接続する構成となっているが、図3に示すように、可変抵抗素子11の他端がソース線SLに、選択トランジスタ12のソースまたはドレインの他方がビット線BL1〜BLnに接続する構成であっても構わない。
図4と図5に、図1に示す回路構成のメモリセル10及びメモリセルアレイ20の概略の平面構成と断面構成を模式的に示す。尚、図4及び図5中に便宜的に示すX、Y及びZ方向は夫々、行方向、列方向、半導体基板表面に垂直な方向に相当する。図5は、YZ面での断面図である。図4及び図5に示すように、P型半導体基板(またはP型ウェル)40上の少なくとも一部を、例えばSTI (Shallow Trench Isolation)等の素子分離膜31により分離された活性領域面とし、当該活性領域面の少なくとも一部にゲート絶縁膜32が形成され、ゲート絶縁膜32の少なくとも一部を覆うように例えば多結晶シリコンからなるゲート電極33が形成され、更に、ゲート絶縁膜32の下部にチャネル領域34が形成され、チャネル領域34の両側に半導体基板30と逆導電型(N型)の不純物拡散層35、36が形成され、夫々ドレイン、ソースを成し、選択トランジスタ12を形成している。選択トランジスタ12のゲート電極33を行方向(X方向)に隣接するメモリセル同士で相互に接続して各ワード線WL(WL1〜WLm)を構成している。
不純物拡散層35には、その上部の層間絶縁膜に内部に導電性材料が充填されたコンタクトホール37が形成され行方向(X方向)に延伸するソース線SLと接続している。また、不純物拡散層36には同様のコンタクトホール38が形成され、可変抵抗素子11の下部電極13と接続している。可変抵抗素子11の上部電極15は、列方向(Y方向)に延伸して各ビット線BL(BL1〜BLn)を構成している。尚、図4の平面図では、行方向(X方向)に延伸するソース線SLと列方向(Y方向)に延伸して各ビット線BL(BL1〜BLn)の記載は、それらの下部構造を示すために省略している。
可変抵抗素子11は、下部電極13と可変抵抗体14と上部電極15が順番に積層された3層構造で形成されるのが一般的である。尚、可変抵抗素子11は、上述の如く、第1書き換え電圧を両端に印加することで電気抵抗が第1状態から第2状態に変化し、第2書き換え電圧を両端に印加することで電気抵抗が前記第2状態から前記第1状態に変化する素子であって、図2に示すような非対称な書き換え電流特性を有するのであれば、素子形状及び可変抵抗体14の材料は特に問わないが、可変抵抗体14としては、例えば、マンガンを含有するペロブスカイト構造の酸化物、例えば、Pr(1−x)CaMnO、La(1−x)CaMnO、La(1−x―y)CaPbMnO(但し、x<1、y<1、x+y<1)、SrFeMoO、SrFeWOで表される何れかの物質、例えば、Pr0.7Ca0.3MnO、La0.65Ca0.35MnO、La0.65Ca0.175Pb0.175MnO等のマンガン酸化膜等の使用、更には、チタン、ニッケル、バナジウム、ジルコニウム、タングステン、コバルト、亜鉛、鉄、銅の中から選択される元素の酸化物や酸窒化物等を含む材料の使用が想定される。尚、可変抵抗体14は、前記マンガンを含有するペロブスカイト構造の酸化物や金属の酸化物、酸窒化物の上下を例えば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、バナジウム、ジルコニウム、タングステン、コバルト、亜鉛、鉄等を含む金属やその金属を含む導電性酸化膜、または、窒化膜、酸窒化膜で挟み込んだ構造としてもよく、上述の如く、第1書き換え電圧を両端に印加することで電気抵抗が第1状態から第2状態に変化し、第2書き換え電圧を両端に印加することで電気抵抗が前記第2状態から前記第1状態に変化することで所望の抵抗状態及び抵抗状態の変化が得られ、非対称な書き換え電流特性を有する限りにおいては、その形状及び材料は特に限定しないが、上述の材料を用いることが所望の特性を得られるため好ましい。
尚、図6に、可変抵抗素子11の一例として、可変抵抗体14にチタンを含む酸窒化物を用いた場合の電圧印加に伴う電気抵抗のスイッチング状況(書き換え特性)を示す。図6に示す例では、一方の電極を基準として他方の電極に正電圧を印加すると(図中+記号で表示)、可変抵抗素子11の電気抵抗が低抵抗状態から高抵抗状態に変化し、逆に、上記一方の電極を基準として上記他方の電極に負電圧を印加すると(図中−記号で表示)、可変抵抗素子11の電気抵抗が高抵抗状態から低抵抗状態に変化し、可変抵抗素子11の両端に印加する書き換え電圧の極性を交互に変化させることで、可変抵抗素子11の電気抵抗が低抵抗状態と高抵抗状態の間で交互にスイッチングを行い、この抵抗状態の変化によって2値データ(“0”/“1”)を可変抵抗素子11に記憶し、且つ、書き換えできることが分かる。
次に、本発明装置における書き換え動作につき説明する。先ず、メモリセル内の可変抵抗素子に対する書き換え電圧の印加条件の基本について説明する。
可変抵抗素子の抵抗状態を第1状態(低抵抗状態)から第2状態(高抵抗状態)へ変化させる第1書き換え動作では、可変抵抗素子の一端である下部電極を基準(0V)として、可変抵抗素子の他端である上部電極に正極性の第1書き換え電圧(例えば、+3V)を印加する。換言すれば、可変抵抗素子の他端である上部電極を基準(0V)として、可変抵抗素子の一端である下部電極に負極性の第1書き換え電圧(例えば、−3V)を印加したことと等価になり、図2の電流−電圧特性の負極性側の特性に対応する。このとき、可変抵抗素子の上部電極から下部電極へ流れる第1書き換え電流は、例えば、約100μAである。また、可変抵抗素子の抵抗状態を第2状態(高抵抗状態)から第1状態(低抵抗状態)へ変化させる第2書き換え動作では、可変抵抗素子の他端である上部電極を基準(0V)として、可変抵抗素子の一端である下部電極に第2書き換え電圧(例えば、+2.5V)を印加する。図2の電流−電圧特性の正極性側の特性に対応する。このとき、可変抵抗素子の下部電極から上部電極へ流れる第2書き換え電流は、例えば、約1μAであり、第1書き換え電流の約100分の1と小さい。
即ち、図2の電流−電圧特性に示す非対称な書き換え電流特性と同様に、上記具体例における可変抵抗素子は、一方の抵抗状態から他方への抵抗状態へ抵抗値が変化する際に流れる書き換え電流(第1書き換え電流と第2書き換え電流)が可変抵抗素子の両端に印加される書き換え電圧の極性によって異なる非対称性を示す。
次に、複数のメモリセルに対し一括して同時に「消去動作」を行い、任意のメモリセルに対して個別に「書き込み動作」を行う場合について説明する。本実施形態では、「消去動作」として第2書き換え動作を実行し、「書き込み動作」として第1書き換え動作を実行する場合を想定する。メモリセルが消去状態にある場合、その可変抵抗素子の電気抵抗は第1状態(低抵抗状態)であり、メモリセルが書き込み状態にある場合、その可変抵抗素子の電気抵抗は第2状態(高抵抗状態)である。本実施形態では、書き換え電流の小さい方の書き換え動作である「消去動作」を複数のメモリセルに対し一括して同時に行うことで、一括消去動作時の総書き換え電流を書き込み動作時の書き換え電流に対して増大し過ぎないように抑制することが可能となる。また、書き換え対象の複数のメモリセルの全数に対して一括して同時に「消去動作」を行うことで、消去動作に要する書き換え時間を大幅に短縮でき、書き換え動作全体の所要時間を短縮できる。
仮に上記の「消去動作」に代えて「書き込み動作」を複数のメモリセルに対し一括して同時に行うとすれば、書き込み動作に要する書き換え時間を短縮でき、上記と同様に書き換え動作全体の所要時間を短縮できるが、一括書き込み動作時の総書き換え電流が極端に増加して、具体的には、一括消去動作時と比較して約100倍となり、半導体装置が備える書き換え電流の供給能力を超えてしまい、第1書き換え電圧を供給する電源回路の内部抵抗によって出力電圧(第1書き換え電圧)が低下して、書き込み動作が不十分或いは不可能となる可能性がある。ここで、電源回路の書き換え電流の供給能力について考察すれば、メモリセル単位での書き換え電流は、第1書き換え動作の第1書き換え電流が第2書き換え動作の第2書き換え電流より大きいので、第1書き換え動作をメモリセル単位で行うとしても、最低でも電源回路の書き換え電流の供給能力は、第1書き換え電流より大きく適当な余裕を備えていなければならない。従って、一括消去動作時の総書き換え電流(書き換え対象の複数のメモリセルの第2書き換え動作の対象となる最大数で規定される第2メモリセル数に第2書き換え電流を乗じた電流値)は、第1書き換え電流以上で、当然に電源回路の書き換え電流の供給能力以内に設定することで、消去動作に要する書き換え時間を最大限に短縮できる。つまり、上記第2メモリセル数を、第2書き換え電流を第1書き換え電流で除した書き換え電流比以上とすればよい。
可変抵抗素子の両端に印加する書き換え電圧の極性に対する書き換え電流の非対称性は、上部電極及び下部電極の方向に対して一義的に決定されるものではなく、製造プロセスや素子構造に依存して変化する。従って、単純に可変抵抗素子の電気抵抗の第1状態または第2状態の何れか一方の抵抗状態(低抵抗状態または高抵抗状態)を固定的に消去状態として、書き換え対象の複数のメモリセルに対して一括して消去動作を実行する方法では、可変抵抗素子と選択トランジスタの構成に関するアーキテクチャや、ビット線及びソース線に印加する電圧構成等の選択によっては、消去動作に対応する第1または第2書き換え動作が必ずしも書き換え電流の小さい方の書き換え動作とはならず、総書き換え電流の極端な増加を招く結果となって好ましくない。本発明装置では、書き換え電流が小さい方の第2書き換え動作を消去動作として選択して、書き換え対象の複数のメモリセルに対して一括して消去動作を行うようにしたので、総書き換え電流が半導体装置の備える書き換え電流の供給能力を超過することなく、書き換え動作全体の所要時間を短縮できる半導体記憶装置を実現できる。
次に、上述の複数のメモリセルに対し一括して同時に「消去動作」を行い、任意のメモリセルに対して個別に「書き込み動作」を一連の書き換え制御手順に沿って行う本発明方法の各書き換え動作における、図1に示すメモリセルアレイ20の各ワード線WL1〜WLm、各ビット線BL1〜BLn、及び、ソース線SLへの電圧印加条件について説明する。
以下に説明する一連の書き換え制御手順では、図7に示すように、一括消去動作(#10)、消去ベリファイ動作(#11)、再消去動作(#12)、書き込み動作(#13)、書き込みベリファイ動作(#14)、再書き込み動作(#15)の順番に処理を実行する。ここで、消去ベリファイ動作は、その直前の消去動作が正常に行われたかを、記憶データ(抵抗状態)を読み出して、所期の正常動作が行われた否かを検証(ベリファイ)する一種の読み出し動作である。再消去動作は、消去ベリファイ動作結果に基づいて、未消去のメモリセルが存在する場合に、未消去メモリセルに対する個別消去動作または未消去メモリセルを含む複数のメモリセルに対する一括消去動作である。書き込みベリファイ動作は、その直前の動作ステップにおける書き込み動作が正常に行われたかを、記憶データ(抵抗状態)を読み出して、所期の正常動作が行われた否かを検証(ベリファイ)する一種の読み出し動作である。再書き込み動作は、書き込みベリファイ動作結果に基づいて、未書き込みのメモリセルが存在する場合に、未書き込みメモリセルに対する書き込み動作である。
先ず、各ワード線WL1〜WLm、各ビット線BL1〜BLn、及び、ソース線SLへ後述する所定の電圧を印加するための周辺回路構成について説明する。図8に、本発明装置の周辺回路構成の一例を模式的に示す。
図8に示すように、本発明装置は、図1に示すメモリセルアレイ20の周辺に、列デコーダ21、行デコーダ22、電圧スイッチ回路23、読み出し回路24、及び、制御回路25を備えて構成される。
列デコーダ21と行デコーダ22は、アドレス線26から制御回路25に入力されたアドレス入力に対応したメモリセルアレイ20の中から、読み出し動作(消去ベリファイ動作及び書き込みベリファイ動作を含む)、書き込み動作(第1書き換え動作)、或いは、消去動作(第2書き換え動作)の対象となるメモリセルを選択する。ベリファイ動作を除く通常の読み出し動作において、行デコーダ22は、アドレス線26に入力された信号に対応するメモリセルアレイ20のワード線を選択し、列デコーダ21は、アドレス線26に入力されたアドレス信号に対応するメモリセルアレイ20のビット線を選択する。また、書き込み動作、消去動作、及び、これらに付随するベリファイ動作では、行デコーダ22は、制御回路25で指定された行アドレスに対応するメモリセルアレイ20の1または複数のワード線を選択し、列デコーダ21は、制御回路25で指定された列アドレスに対応するメモリセルアレイ20の1または複数のビット線を選択する。行デコーダ22で選択された選択ワード線と列デコーダ21で選択された選択ビット線に接続するメモリセルが選択メモリセルとして選択される。
制御回路25は、メモリセルアレイ20の書き込み動作、消去動作(一括消去動作を含む)、読み出し動作の各動作における制御を行う。特に、複数のメモリセルに対する書き換え動作では、上述の一連の書き換え制御手順の実行制御を行う。制御回路25は、アドレス線26から入力されたアドレス信号、データ線27から入力されたデータ入力(書き込み時)、制御信号線28から入力された制御入力信号に基づいて、行デコーダ22、列デコーダ21、電圧スイッチ回路23、メモリセルアレイ20の読み出し、書き込み、及び、消去の各動作を制御する。図8に示す例では、制御回路25は、図示しないが一般的なアドレスバッファ回路、データ入出力バッファ回路、制御入力バッファ回路としての機能を具備している。
電圧スイッチ回路23は、メモリセルアレイ20の読み出し、書き込み、消去の各動作時に必要なワード線(選択ワード線と非選択ワード線)、ビット線(選択ビット線と非選択ビット線)、及び、ソース線の各印加電圧を動作モードに応じて切り替え、メモリセルアレイ20に供給する。従って、選択ワード線と非選択ワード線に印加される電圧は、電圧スイッチ回路23から行デコーダ22を介して供給され、選択ビット線と非選択ビット線に印加される電圧は、電圧スイッチ回路23から列デコーダ21を介して供給され、ソース線に印加される電圧は、電圧スイッチ回路23からソース線に直接供給される。尚、図8中、Vccは本発明装置の電源電圧、Vssは接地電圧、Vrは読み出し電圧、Vpは書き込み動作用の供給電圧(第1書き換え電圧の絶対値)、Veは消去動作用の供給電圧(第2書き換え電圧の絶対値)、Vwrは読み出し動作用の選択ワード線電圧、Vwpは書き込み動作用の選択ワード線電圧、Vweは消去動作用の選択ワード線電圧である。尚、書き込み動作用の供給電圧(書き込み電圧)Vpと消去動作用の供給電圧(消去電圧)Veが同電圧の場合には、両者は共通に利用可能であり、書き込み動作用の選択ワード線電圧Vwpと消去動作用の選択ワード線電圧Vweが同電圧の場合には、両者は共通に利用可能である。
読み出し回路24は、列デコーダ21で選択された選択ビット線から、選択メモリセルを介してソース線へ流れる読み出し電流を、直接或いは電圧変換して、例えば参照電流或いは参照電圧と比較することにより、記憶データの状態(抵抗状態)を判定し、その結果を制御回路25に転送し、データ線27へ出力する。
次に、図7のステップ#10に示すメモリセルアレイ20を一括消去動作単位として消去動作を行う場合の電圧印加条件について説明する。メモリセルアレイ20を一括消去動作単位とする場合は、図9に示すように、全ワード線WL1〜WLmが選択ワード線として行デコーダ22により選択され、所定の選択ワード線電圧Vwe(例えば、3V)が印加される。また、全ビット線BL1〜BLnが選択ビット線として列デコーダ21により選択され、0V(接地電圧Vss)が印加される。ソース線SLには消去電圧Ve(例えば、3V)が印加される。これにより、各メモリセルの選択トランジスタは全てオン状態となり、ソース線SLに印加された消去電圧Veが、選択トランジスタのゲート電圧(Vwe)から選択トランジスタの閾値電圧(Vth)分を差し引いた電圧値(Vwe−Vth)を上限として、選択トランジスタを介して可変抵抗素子の下部電極に印加され、同時に、可変抵抗素子の上部電極にはビット線BL1を介して0V(接地電圧Vss)が印加されるため、各メモリセルの可変抵抗素子の両端には、上部電極を基準として下部電極に正電圧(Vwe−Vth)が印加されることになり、実効的な閾値電圧(Vth)が0.5Vとすれば、可変抵抗素子の両端には、上部電極を基準として+2.5V(第2書き換え電圧に相当)が印加されることになり、図2の電流−電圧特性の正極性側の特性に対応する第2書き換え動作が実行される。結果として、各メモリセルの可変抵抗素子の抵抗状態は第2状態(高抵抗状態)から第1状態(低抵抗状態)に変化し、一括消去動作が行われる。
ここで、選択ワード線電圧Vweを消去電圧Veと閾値電圧(Vth)の合計より高く設定することで、可変抵抗素子の両端に消去電圧Veを印加することができる。従って、選択ワード線電圧Vweが消去電圧Veと閾値電圧(Vth)の合計より低い場合には、各メモリセルの可変抵抗素子の両端に印加される実効的な消去電圧(第2書き換え電圧)が低下するため、当該第2書き換え電圧の低下を抑制する必要がある場合には、選択ワード線電圧Vweを高電圧化するか、閾値電圧(Vth)の低電圧化を行う必要がある。従って、選択ワード線電圧Vweを低電圧に維持し、且つ、オン状態での閾値電圧分の電圧低下を抑制するために、選択トランジスタの閾値電圧(Vth)をオフ状態(ゲート電圧が0V)でのオフリーク電流を十分に抑制できる範囲で出来る限り低電圧に設定するのが好ましい。本実施形態では、一例として、0.5V程度の閾値電圧を想定している。
また、メモリセルアレイ20内の一部のメモリセルを一括消去動作の対象とする場合、例えば、1または複数の行単位で複数のメモリセルを一括消去動作する場合は、一括消去動作の対象となっている行に対応する1または複数のワード線を選択し、選択されたワード線にのみ選択ワード線電圧Vweを印加し、その他の非選択ワード線には0V(接地電圧Vss)を印加することで、選択ワード線に接続する選択メモリセルの選択トランジスタだけがオン状態となり、可変抵抗素子の両端に上部電極を基準として下部電極に正電圧(Vwe−Vth)が印加され、メモリセルアレイ20内の一部のメモリセルを1または複数の行単位で一括消去動作可能となる。尚、複数のワード線を任意に選択する場合には、行デコーダ22に任意のワード線を複数選択する機能を追加すればよい。
更に、メモリセルアレイ20内の一部のメモリセルを一括消去動作の対象とする場合、例えば、1または複数の列単位で複数のメモリセルを一括消去動作する場合は、一括消去動作の対象となっている列に対応する1または複数のビット線を選択し、選択されたビット線にのみ0V(接地電圧Vss)を印加し、その他の非選択ビット線には消去電圧Veを印加するかフローティング状態(高インピーダンス状態)とすることで、選択ビット線に接続する選択メモリセルの可変抵抗素子の両端にだけ、上部電極を基準として下部電極に正電圧(Vwe−Vth)が印加され、メモリセルアレイ20内の一部のメモリセルを1または複数の列単位で一括消去動作可能となる。尚、複数のビット線を任意に選択する場合には、列デコーダ21に任意のビット線を複数選択する機能を追加すればよい。
更に、メモリセルアレイ20内の一部のメモリセルを一括消去動作の対象とする場合、例えば、1または複数の行及び列で規定される複数のメモリセルを一括消去動作する場合は、上述の要領で、一括消去動作の対象となっている行に対応する1または複数のワード線を選択し、選択されたワード線にのみ選択ワード線電圧Vweを印加し、その他の非選択ワード線には0V(接地電圧Vss)を印加し、更に、一括消去動作の対象となっている列に対応する1または複数のビット線を選択し、選択されたビット線にのみ0V(接地電圧Vss)を印加し、その他の非選択ビット線には消去電圧Veを印加するかフローティング状態とすることで、一括消去動作の対象となっている選択メモリセルの可変抵抗素子の両端にだけ、上部電極を基準として下部電極に正電圧(Vwe−Vth)が印加され、メモリセルアレイ20内の一部のメモリセルを一部の行及び列で規定して一括消去動作可能となる。
次に、図7のステップ#10に示す一括消去動作が終了すると、ステップ#11の消去ベリファイ動作が実行される。消去ベリファイ動作は、一括消去動作の対象となった複数のメモリセルに対して可変抵抗素子の抵抗状態が正しく第1状態となっているかを検証するための読み出し動作を行う。従って、単なる読み出し動作だけではなく、読み出したデータに対して期待値(抵抗状態が第1状態)との比較を行い、一括消去動作の対象となった全てのメモリセルが消去状態か否かを判定する。読み出し動作を行う場合の電圧印加条件については、後にまとめて説明する。
ここで、全てのメモリセルが消去状態である場合は(ステップ#11でYES分岐)、ステップ#13の書き込み動作に移行する。しかし、全てのメモリセルが消去状態でない場合は(ステップ#11でNO分岐)、ステップ#12の再消去動作に移行する。
ステップ#12の再消去動作では、ステップ#10と同じ一括消去動作を書き換え対象の全メモリセルに対して実行する。この場合、メモリセルアレイ20を一括消去動作単位とする一括消去動作に代えて、ステップ#11の消去ベリファイ動作で未消去状態と判定された未消去メモリセルを含む、行単位或いは列単位の一括消去動作を実行しても構わない。一部のメモリセルに対する一括消去動作における電圧印加条件はステップ#10で説明したのと同じであり、重複する説明は割愛する。
再消去動作を1または複数の行単位で行う場合は、当該行単位でステップ#11の消去ベリファイ動作を行い、当該行単位内に未消去メモリセルが含まれる場合にのみ、当該行単位での再消去動作を実行し、順次、対象となる行単位を変更しながらステップ#11の消去ベリファイ動作とステップ#12の再消去動作をメモリセルアレイ20の全ての行について行う。同様に、再消去動作を1または複数の列単位で行う場合は、当該列単位でステップ#11の消去ベリファイ動作を行い、当該列単位内に未消去メモリセルが含まれる場合にのみ、当該列単位での再消去動作を実行し、順次、対象となる列単位を変更しながらステップ#11の消去ベリファイ動作とステップ#12の再消去動作をメモリセルアレイ20の全ての列について行う。
また、ステップ#12の再消去動作を、未消去と判定されたメモリセル単位で行うようにしても構わない。この場合、メモリセル単位でステップ#11の消去ベリファイ動作を行い、未消去状態と判定された場合にのみメモリセル単位での再消去動作を実行し、順次、対象となるメモリセルを変更しながら、ステップ#11の消去ベリファイ動作とステップ#12の再消去動作をメモリセルアレイ20の全ての一括消去動作の対象メモリセルについて行う。
次に、図7のステップ#13に示すメモリセルアレイ20内のメモリセルをメモリセル単位で個別に書き込み動作(第1書き換え動作)を行う場合の電圧印加条件について説明する。単体のメモリセルを書き込み動作単位とする場合、図10に示すように、例えば、ワード線WL1とビット線BL1に接続するメモリセルM11を個別書き込み動作の対象とする場合には、ワード線WL1が選択ワード線として行デコーダ22により選択され、所定の選択ワード線電圧Vwp(例えば、3V)が印加され、その他の非選択ワード線WL2〜WLmには0V(接地電圧Vss)が印加される。また、ビット線BL1が選択ビット線として列デコーダ21により選択され、書き込み電圧Vp(例えば、3V)が印加され、その他の非選択ビット線BL2〜BLnはフローティング状態(高インピーダンス状態)とする。ソース線SLには0V(接地電圧Vss)が印加される。これにより、選択メモリセルM11の選択トランジスタはオン状態となり、ソース線SLに印加された0V(接地電圧Vss)が、オン状態の選択トランジスタを介して可変抵抗素子の下部電極に印加され、同時に、可変抵抗素子の上部電極にはビット線BL1を介して書き込み電圧Vp(例えば、3V)が印加されるため、選択メモリセルM11の可変抵抗素子の両端にのみ、上部電極を基準として下部電極に負電圧(−Vwp=−3V、負の第1書き換え電圧に相当)が印加されることになり、図2の電流−電圧特性の負極性側の特性に対応する第1書き換え動作が実行される。結果として、選択メモリセルM11の可変抵抗素子の抵抗状態が第1状態(低抵抗状態)から第2状態(高抵抗状態)へ変化し、書き込み動作が行われる。
ここで、メモリセルアレイ20内のメモリセルを、複数のメモリセル単位で同時に書き込み動作(第1書き換え動作)を行う場合の電圧印加条件については、書き込み動作単位のメモリセルが、同一行または同一列に配置されるようにすればよい。例えば、同一行において複数のメモリセル単位で同時に書き込み動作を行う場合には、個別書き込み動作と同様に、行デコーダ22により選択された選択ワード線に所定の選択ワード線電圧Vwp(例えば、3V)が印加され、その他の非選択ワード線には0V(接地電圧Vss)が印加される。また、書き込み動作単位の複数のメモリセルに接続する各ビット線が選択ビット線として列デコーダ21により選択され、書き込み電圧Vp(例えば、3V)が印加され、その他の非選択ビット線はフローティング状態(高インピーダンス状態)とする。ソース線SLには0V(接地電圧Vss)が印加される。これにより、書き込み動作単位の複数の選択メモリセルにのみ、上部電極を基準として下部電極に負電圧(−Vwp=−3V、負の第1書き換え電圧に相当)が印加されることになり、図2の電流−電圧特性の負極性側の特性に対応する第1書き換え動作が実行される。結果として、書き込み動作単位の複数の選択メモリセルの可変抵抗素子の抵抗状態が第1状態(低抵抗状態)から第2状態(高抵抗状態)へ変化し、書き込み動作が行われる。
複数のメモリセル単位で同時に書き込み動作(第1書き換え動作)を行う場合には、書き換え電流の大きい方の書き換え動作を同時に行うため、書き込み動作時における書き換え電流の供給能力が問題となる。従って、第1書き換え電圧をメモリセルアレイに供給する電源回路の電流供給能力は、同時に書き込み動作を行うメモリセル数の最大値で規定される第1メモリセル数に第1書き換え電流を乗じた電流値以上となるように予め設計しておく必要がある。ここで、一括消去動作時の最大メモリセル数で規定される第2メモリセル数と当該第1メモリセル数の関係について考察すれば、一つの電源回路で書き込み動作時の書き換え電流の供給と一括消去動作時の書き換え電流の供給を共通に行う場合には、第1メモリセル数に第1書き換え電流を乗じた電流値(書き込み動作時の総書き換え電流)と第2メモリセル数に第2書き換え電流を乗じた電流値(一括消去動作時の総書き換え電流)が略等しくなるように、第2メモリセル数と第1メモリセル数のメモリセル数比を規定することで、電源回路を一方の書き換え動作のために不必要に規模を拡大する必要がなく、チップサイズの増大を抑制して製造コストの低廉化を図ることが可能となる。
次に、図7のステップ#13に示す書き込み動作が終了すると、ステップ#14の書き込みベリファイ動作が実行される。書き込みベリファイ動作は、書き込み動作の対象となった選択メモリセルに対して可変抵抗素子の抵抗状態が正しく第2状態となっているかを検証するための読み出し動作を行う。従って、単なる読み出し動作だけではなく、読み出したデータに対して期待値(抵抗状態が第2状態)との比較を行い、書き込み動作の対象となった選択メモリセルが書き込み状態か否かを判定する。読み出し動作を行う場合の電圧印加条件については、後にまとめて説明する。
ここで、選択メモリセルが書き込み状態である場合は(ステップ#14でYES分岐)、ステップ#16に移行して、全ての書き込み動作の対象となったメモリセルの書き込み動作が終了したか否かの判定を行い、全ての書き込み動作の対象となったメモリセルの書き込み動作が終了していれば(YES分岐)、一連の書き換え動作を終了する。全ての書き込み動作の対象となったメモリセルの書き込み動作が終了していなければ(NO分岐)、書き込み対象の選択メモリセルを変更して、ステップ#13の書き込み動作を繰り返す。しかし、ステップ#14で選択メモリセルが書き込み状態でない場合は(ステップ#14でNO分岐)、ステップ#15の再書き込み動作に移行する。ステップ#15の再書き込み動作では、ステップ#13と同じ書き込み動作を同じ選択メモリセルに対して再度実行する。
次に、メモリセルアレイ20内のメモリセルに対してメモリセル単位で個別に読み出し動作を行う場合の電圧印加条件について説明する。単体のメモリセルを読み出し動作単位とする場合、図11に示すように、例えば、ワード線WL1とビット線BL1に接続するメモリセルM11を読み出し動作の対象とする場合には、ワード線WL1が選択ワード線として行デコーダ22により選択され、所定の選択ワード線電圧Vwr(例えば、1V)が印加され、その他の非選択ワード線WL2〜WLmには0V(接地電圧Vss)が印加される。また、ビット線BL1が選択ビット線として列デコーダ21により選択され、読み出し電圧Vr(例えば、0.5V)が印加され、その他の非選択ビット線BL2〜BLnはフローティング状態(高インピーダンス状態)とする。ソース線SLには0V(接地電圧Vss)が印加される。これにより、選択メモリセルM11の選択トランジスタはオン状態となり、ソース線SLに印加された0V(接地電圧Vss)が、選択トランジスタを介して可変抵抗素子の下部電極に印加され、同時に、可変抵抗素子の上部電極にはビット線BL1を介して読み出し電圧Vr(例えば、0.5V)が印加されるため、選択メモリセルM11の可変抵抗素子の両端にのみ、上部電極を基準として下部電極に負電圧(−Vr=−0.5V)が印加されることになり、選択メモリセルM11の可変抵抗素子には、上部電極から下部電極に向けて当該可変抵抗素子の抵抗状態に応じた読み出し電流が流れる。従って、当該読み出し電流が選択ビット線BL1からソース線SLに流れるため、列デコーダ21を介して当該読み出し電流を読み出し回路24にて検出することで、選択メモリセルM11の記憶データを読み出すことができる。尚、本読み出し動作の電圧印加条件は、消去動作及び書き込み動作に付随する検証動作(ベリファイ動作)にも同様に適用可能である。
ここで、注目すべきは、読み出し動作時の可変抵抗素子の両端に印加される読み出し電圧の極性と、書き換え電流の大きい方の書き換え動作である書き込み動作時の可変抵抗素子の両端に印加される第1書き換え電圧の極性が同じとなるため、可変抵抗素子の両端に印加される電圧値は異なるものの、逆極性で電圧印加する場合に比べて抵抗状態の違いに応じた大きな読み出し電流差が得られることになり、読み出し動作マージンを大きくすることができる。
〈第2実施形態〉
次に、本発明装置及び本発明方法の第2実施形態について説明する。具体的には、本発明方法の書き換え制御手順が、第1実施形態の制御手順の図7に示すステップ#10の一括消去動作を実行する前に、一括消去動作の対象となりメモリセルの抵抗状態を全て第2状態に揃える前処理動作を追加した実施形態について説明する。尚、第2実施形態の本発明装置は、制御回路25の行う一連の書き換え制御手順に上記前処理動作が追加されている点で相違する以外は、第1実施形態の構成と同じであるので、重複する説明は割愛する。
上記第1実施形態では、データの書き換え動作は、先ず、書き換え対象の複数のメモリセルの全数に対して一括して消去動作を行った後、或いは、書き換え対象の複数のメモリセルの一部に対して一括して消去動作を繰り返し順番に行った後、書き込み状態にしたいメモリセルに対してのみ書き込み動作を行う場合について説明した。しかし、書き換え対象の複数のメモリセルの一括消去動作前の記憶状態(可変抵抗素子の抵抗状態)は必ずしも一様ではない。従って、メモリセルの可変抵抗素子の消去特性によっては、初期の抵抗状態の異なる複数の可変抵抗素子に同じ消去動作条件で電圧印加を行った場合の各可変抵抗素子の消去状態(電気抵抗が第1状態)にバラツキが発生し、当該バラツキのある消去状態から書き込み動作を行うと、更に、書き込み動作後の書き込み状態(電気抵抗が第2状態)にバラツキが重畳的に発生する虞があり、一連の書き換え動作後の通常の読み出し動作に影響を与える可能性がある。
本第2実施形態では、図12に示すように、可変抵抗素子の消去状態の上記バラツキを抑制するために、一括消去動作前に、既に消去状態にあるメモリセルを読み出し動作によって検出して(ステップ#20)、消去状態にあるメモリセルに対して予備的な書き込み動作を行う(ステップ#21)。当該予備的な書き込み動作後に、ステップ#20の読み出し動作と実質的に同じ書き込みベリファイ動作を行い(ステップ#22)、書き込み状態に達していないメモリセルについては再度ステップ#21の予備的な書き込み動作を書き込み状態に達するまで繰り返し、当該処理を全ての消去状態にあったメモリセルに対して実行する(ステップ#23)。全ての消去状態にあったメモリセルに対して予備的な書き込み動作が終了すると(ステップ#23のYES分岐)、図7に示す一括消去動作(#10)に移行する。また、ステップ#20とステップ#22の読み出し動作と書き込みベリファイ動作については、第1実施形態で説明した読み出し動作と同じである。
ここで、ステップ#21の予備的な書き込み動作については、必ずしもメモリセル単位で個別に実行する必要はなく、例えば、同じワード線上にある消去状態のメモリセルを同時に書き込み動作の対象としても構わない。この場合、図10に示す電圧印加条件(第1実施形態の場合)において、例えば、列デコーダ21により選択される選択ビット線を複数にすればよく、列デコーダ21に任意のビット線を複数選択する機能を追加すればよい。
〈別実施形態〉
次に、本発明装置及び本発明方法の別実施形態について説明する。
〈1〉上記各実施形態において、メモリセル10及びメモリセルアレイ20の概略の平面構成と断面構成は、図4と図5に示す構成のものを想定したが、メモリセル10及びメモリセルアレイ20の構成は、これらの構成に限定されるものではない。例えば、選択トランジスタ12の不純物拡散層35の上部に形成されるコンタクトホール37が、ソース線ではなく、列方向(Y方向)に延伸するビット線BL(BL1〜BLn)に接続し、逆に、可変抵抗素子11の上部電極15が、行方向(X方向)または列方向(Y方向)に延伸して、ソース線SLを構成する実施の形態であっても構わない。この場合、メモリセルアレイ20の等価回路の一例として、図3に示すようになる。また、ソース線SLとビット線BL間に印加される電圧極性が、可変抵抗素子11の上部電極15と下部電極13間において、上記各実施形態とは反転するため注意を要する。つまり、各ワード線WL1〜WLm、各ビット線BL1〜BLn、及び、ソース線SLへの電圧印加は、メモリセルアレイの全メモリセルに対する一括消去動作では、図13に示すような電圧印加条件となり、メモリセルM11を選択メモリセルとする書き込み動作では、図14に示すような電圧印加条件となり、メモリセルM11を選択メモリセルとする読み出し動作では、図15に示すような電圧印加条件となる。何れの動作においても、各ビット線BL1〜BLnに印加する電圧(消去動作)または選択ビット線BL1に印加する電圧(書き込み動作、読み出し動作)と、ソース線SLに印加する電圧が、上記第1実施形態の電圧印加条件と比べて、相互に入れ替わった関係となっており、その他の電圧印加条件は第1実施形態の場合と同じである。
〈2〉上記各実施形態では、説明の簡単のため、メモリセルアレイ20が1つの場合について例示的に説明したが、メモリセルアレイ20の個数は、1つに限定されるものではなく、複数であっても構わず、本発明における書き換え時間短縮の効果は、メモリセルアレイ20毎に有効である。また、一括消去動作は、複数のメモリセルアレイを対象として実行しても構わない。
〈3〉上記各実施形態では、2端子間の導通状態をオンオフ可能なスイッチ素子の一例として、3端子スイッチ素子であるソース・ドレイン間の導通状態を制御可能なMOSFETで構成された選択トランジスタを使用したが、スイッチ素子はMOSFETに限定されるものではなく、他の3端子スイッチ素子或いは2端子スイッチ素子(例えば、ダイオード等)を使用してもよい。メモリセルのアドレスを選択することで選択メモリセル及び非選択メモリセルの各スイッチ素子の各端子に所定の電位配置が実現されることで対応するスイッチ素子の導通がオン及びオフし、所定のメモリセル内の可変抵抗素子の両端に所望の電圧を印加できる手段を有することができれば、スイッチ素子の端子数や構造、及び、スイッチ素子と可変抵抗素子間の電気的接続を制限するものではない。
例えば、スイッチ素子としてダイオードを使用する場合でも、適切な電位配置を用いることで本発明の効果を同様に得ることができる。但し、ダイオードを使用する場合には、書き換え電位差としては同極性のものを使用することに限定されるという制限が伴う。
〈4〉上記各実施形態における、書き換え動作(消去動作、書き込み動作)の動作手順、各動作手順での具体的な電位配置等の情報は、本発明装置内の制御回路のメモリ内にソフトウェアプログラムとしてソフト的に保存されていても、制御回路内の具体的な回路の結線状態としてハード的に保存されていても構わない。或いは、当該情報が本発明装置の外部の制御システムに保存されていても、本発明装置が同様の書き込み手順で動作することが可能であれば、書き換え動作の制御手段は、特定の制御方法に限定されるものではない。
本発明に係る半導体記憶装置は、電圧印加による電気抵抗の変化により情報を記憶可能な可変抵抗素子とスイッチ素子からなるメモリセルを行方向及び列方向に夫々複数配列してなるメモリセルアレイを有する半導体記憶装置に利用可能であり、メモリセルアレイに対するデータの書き換え動作の高速化に有用である。
本発明に係る半導体記憶装置の一実施形態におけるメモリセルアレイの一構成例を模式的に示す回路図 本発明に係る半導体記憶装置の一実施形態におけるメモリセルに使用する可変抵抗素子の非対称な書き換え電流特性の一例を模式的に示す電流−電圧特性図 本発明に係る半導体記憶装置の一実施形態におけるメモリセルアレイの別の構成例を模式的に示す回路図 本発明に係る半導体記憶装置の一実施形態で使用されるメモリセル及びメモリセルアレイの概略の平面構成を模式的に示す概略平面図 本発明に係る半導体記憶装置の一実施形態で使用されるメモリセル及びメモリセルアレイの概略の断面構成を模式的に示す概略断面図 本発明に係る半導体記憶装置の一実施形態で使用される可変抵抗素子の書き換え特性の一例を示す図 本発明に係る半導体記憶装置の書き換え方法の第1実施形態におけるデータの書き換え動作の処理手順を示すフローチャート 本発明に係る半導体記憶装置の一実施形態における概略の構成を示すブロック図 本発明に係る半導体記憶装置の一実施形態における一括消去動作(第2書き換え動作)を行う場合の電圧印加条件を示す図 本発明に係る半導体記憶装置の一実施形態における書き込み動作(第1書き換え動作)を行う場合の電圧印加条件を示す図 本発明に係る半導体記憶装置の一実施形態における読み出し動作を行う場合の電圧印加条件を示す図 本発明に係る半導体記憶装置の書き換え方法の第2実施形態における前処理動作の処理手順を示すフローチャート 本発明に係る半導体記憶装置の別実施形態における一括消去動作(第2書き換え動作)を行う場合の電圧印加条件を示す図 本発明に係る半導体記憶装置の別実施形態における書き込み動作(第1書き換え動作)を行う場合の電圧印加条件を示す図 本発明に係る半導体記憶装置の別実施形態における読み出し動作を行う場合の電圧印加条件を示す図
符号の説明
10: メモリセル
11: 可変抵抗素子
12: 選択トランジスタ(スイッチ素子)
13: 下部電極
14: 可変抵抗体
15: 上部電極
20: メモリセルアレイ
21: 列デコーダ
22: 行デコーダ
23: 電圧スイッチ回路
24: 読み出し回路
25: 制御回路
26: アドレス線
27: データ線
28: 制御信号線
30: 半導体基板
31: 素子分離膜
32: ゲート絶縁膜
33: ゲート電極
34: チャネル領域
35,36: 不純物拡散層
37,38: コンタクトホール
M11:個別書き込み動作または読み出し動作対象の選択メモリセル
BL,BL1〜BLn: ビット線
SL: ソース線
WL,WL1〜WLm: ワード線
Vcc:電源電圧
Vss:接地電圧
Vr: 読み出し電圧
Vp: 書き込み電圧(第1書き換え電圧の絶対値)
Ve: 消去電圧(第2書き換え電圧の絶対値)
Vwr:読み出し動作用の選択ワード線電圧
Vwp:書き込み動作用の選択ワード線電圧
Vwe:消去動作用の選択ワード線電圧

Claims (15)

  1. 第1書き換え電圧を両端に印加することで電気抵抗が第1状態から第2状態に変化し、第2書き換え電圧を両端に印加することで電気抵抗が前記第2状態から前記第1状態に変化することによって情報を記憶可能な2端子構造の可変抵抗素子と、前記可変抵抗素子の一端と一端が電気的に接続したスイッチ素子からなるメモリセルを行方向及び列方向に夫々複数配列してなるメモリセルアレイと、
    前記メモリセルアレイの中から1または複数の書き換え対象のメモリセルを選択して、選択されたメモリセルの前記可変抵抗素子の両端に前記第1書き換え電圧を印加して電気抵抗を前記第1状態から前記第2状態に変化させる第1書き換え動作と、前記選択されたメモリセルの前記可変抵抗素子の両端に前記第2書き換え電圧を印加して電気抵抗を前記第2状態から前記第1状態に変化させる第2書き換え動作を各別に実行する書き換え手段と、を有する半導体記憶装置であって、
    前記メモリセルが、前記第1書き換え電圧の印加によって電気抵抗が前記第1状態から前記第2状態に変化する時に流れる第1書き換え電流の方が、前記第2書き換え電圧の印加によって電気抵抗が前記第2状態から前記第1状態に変化する時に流れる第2書き換え電流より大きい書き換え電流特性を有し、
    前記メモリセルアレイの一部または全部の前記メモリセルに対して、前記書き換え手段が前記第1書き換え動作を同時に実行するメモリセルの最大数である第1メモリセル数より、前記書き換え手段が前記第2書き換え動作を同時に実行するメモリセルの最大数である第2メモリセル数の方が多く、前記第1メモリセル数と前記第2メモリセル数の内、少なくとも前記第2メモリセル数が複数であることを特徴とする半導体記憶装置。
  2. 前記第2メモリセル数が、前記第1書き換え電流を前記第2書き換え電流で除した書き換え電流比以上に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
  3. 前記第1メモリセル数と前記第2メモリセル数の内の一方が所定値に設定された状態で、前記第2メモリセル数を前記第1メモリセル数で除したメモリセル数比が、前記第1書き換え電流を前記第2書き換え電流で除した書き換え電流比との誤差が最小となるように設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体記憶装置。
  4. 前記第1メモリセル数と前記第2メモリセル数の何れもが複数であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の半導体記憶装置。
  5. 前記第1書き換え電圧の絶対値が、前記第2書き換え電圧の絶対値より大きいことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の半導体記憶装置。
  6. 前記スイッチ素子がMOSFETで構成された選択トランジスタであって、前記可変抵抗素子の一端と電気的に接続した前記スイッチ素子の一端が、前記選択トランジスタのソースまたはドレインの何れか一方であることを特徴とする請求項1〜5に記載の半導体記憶装置。
  7. 前記メモリセルアレイが、行方向に延伸する複数のワード線と列方向に延伸する複数のビット線を有し、同一行の複数の前記メモリセルの前記各選択トランジスタのゲートが共通の前記ワード線に接続し、同一列の複数の前記メモリセルの前記各可変抵抗素子の前記選択トランジスタのソースまたはドレインの一方と接続していない他端または前記各選択トランジスタの前記可変抵抗素子の一端と接続していないソースまたはドレインの他方が共通の前記ビット線に接続して構成されており、
    前記選択トランジスタがNチャンネルMOSFETであり、
    前記書き換え手段が前記選択されたメモリセルに前記第1書き換え電圧を印加する場合に、前記選択されたメモリセルの前記選択トランジスタの前記可変抵抗素子の一端と接続していないソースまたはドレインの他方を基準として、前記選択されたメモリセルの前記各可変抵抗素子の前記選択トランジスタのソースまたはドレインの一方と接続していない他端に正の電圧を印加することを特徴とする請求項6に記載の半導体記憶装置。
  8. 前記第1書き換え電圧と第2書き換え電圧の極性が異なり、
    前記書き換え手段が前記選択されたメモリセルに前記第2書き換え電圧を印加する場合に、前記選択されたメモリセルの前記選択トランジスタの前記可変抵抗素子の一端と接続していないソースまたはドレインの他方を基準として、前記選択されたメモリセルの前記各可変抵抗素子の前記選択トランジスタのソースまたはドレインの一方と接続していない他端に負の電圧を印加することを特徴とする請求項7に記載の半導体記憶装置。
  9. 前記書き換え手段が、予め組み込まれた書き換え制御手順に基づいて、前記第2メモリセル数の前記メモリセルに対して前記第2書き換え動作を同時に実行する前に、電気抵抗を前記第2状態に揃えるための予備的な前記第1書き換え動作を実行することを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の半導体記憶装置。
  10. 前記書き換え手段が、予め組み込まれた書き換え制御手順に基づいて、前記予備的な前記第1書き換え動作を実行する前に、前記第2書き換え動作を同時に実行する対象である前記第2メモリセル数の前記メモリセルに対して読み出し動作を実行することで、電気抵抗が前記第2状態でないメモリセルを抽出して、抽出したメモリセルに対してのみ前記予備的な前記第1書き換え動作を実行することを特徴とする請求項9に記載の半導体記憶装置。
  11. 第1書き換え電圧を両端に印加することで電気抵抗が第1状態から第2状態に変化し、第2書き換え電圧を両端に印加することで電気抵抗が前記第2状態から前記第1状態に変化することによって情報を記憶可能な2端子構造の可変抵抗素子と、前記可変抵抗素子の一端と一端が電気的に接続したスイッチ素子からなるメモリセルを行方向及び列方向に夫々複数配列してなるメモリセルアレイを備え、前記メモリセルが、前記第1書き換え電圧の印加によって電気抵抗が前記第1状態から前記第2状態に変化する時に流れる第1書き換え電流の方が、前記第2書き換え電圧の印加によって電気抵抗が前記第2状態から前記第1状態に変化する時に流れる第2書き換え電流より大きい書き換え電流特性を有する半導体記憶装置において、前記メモリセルアレイの一部または全部の前記メモリセルに対する情報の書き換えを行う半導体記憶装置の書き換え方法であって、
    前記メモリセルアレイの中の1または複数の書き換え対象のメモリセルの少なくとも一部に対して、前記可変抵抗素子の両端に前記第1書き換え電圧を印加して電気抵抗を前記第1状態から前記第2状態に変化させる第1書き換え動作を行う第1書き換え工程と、
    前記書き換え対象のメモリセルの少なくとも他の一部に対して、前記可変抵抗素子の両端に前記第2書き換え電圧を印加して電気抵抗を前記第2状態から前記第1状態に変化させる第2書き換え動作を行う第2書き換え工程と、を少なくとも有し、
    前記第1書き換え工程において前記第1書き換え動作が同時に実行されるメモリセルの最大数である第1メモリセル数より、前記第2書き換え工程において前記第2書き換え動作が同時に実行されるメモリセルの最大数である第2メモリセル数の方が多く、前記第1メモリセル数と前記第2メモリセル数の内、少なくとも前記第2メモリセル数が複数であることを特徴とする半導体記憶装置の書き換え方法。
  12. 前記第2メモリセル数が、前記第1書き換え電流を前記第2書き換え電流で除した書き換え電流比以上に設定されていることを特徴とする請求項11に記載の半導体記憶装置の書き換え方法。
  13. 前記第1メモリセル数と前記第2メモリセル数の内の一方が所定値に設定された状態で、前記第2メモリセル数を前記第1メモリセル数で除したメモリセル数比が、前記第1書き換え電流を前記第2書き換え電流で除した書き換え電流比との誤差が最小となるように設定されていることを特徴とする請求項11または12に記載の半導体記憶装置の書き換え方法。
  14. 前記第2書き換え工程前に電気抵抗を前記第2状態に揃えるための予備的な前記第1書き換え動作を実行する予備的第1書き換え工程を有し、
    予め組み込まれた書き換え制御手順に基づいて、前記予備的第1書き換え工程、前記第2書き換え工程、及び、前記第1書き換え工程を順番に実行することを特徴とする請求項11〜13の何れか1項に記載の半導体記憶装置の書き換え方法。
  15. 前記予備的第1書き換え工程前に、前記第2書き換え動作を同時に実行する対象である前記第2メモリセル数の前記メモリセルに対して読み出し動作を実行することで、電気抵抗が前記第2状態でないメモリセルを抽出する予備的読み出し工程を有し、
    前記予備的読み出し工程で抽出されたメモリセルに対してのみ前記予備的第1書き換え工程において予備的な前記第1書き換え動作を実行することを特徴とする請求項14に記載の半導体記憶装置の書き換え方法。
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