JP2008029847A - 気管支生検の精度改善方法および気管支生検の精度改善方法を実施するための装置 - Google Patents
気管支生検の精度改善方法および気管支生検の精度改善方法を実施するための装置 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】実施すべき生検により病変が命中可能であるか否かを生検の前段階において求めることを可能にする。
【解決手段】本発明は、生検すべき病変の位置および広がりを画像化方法により検出するステップ(S3)と、既知の生検精度において病変の広がりに依存した最大生検深さを算出するステップ(S4)と、算出された最大生検深さおよび病変の位置に基づいて生検計画を作成するステップ(S7,S10)とを含む気管支生検の精度改善方法を開示する。
【選択図】図3
【解決手段】本発明は、生検すべき病変の位置および広がりを画像化方法により検出するステップ(S3)と、既知の生検精度において病変の広がりに依存した最大生検深さを算出するステップ(S4)と、算出された最大生検深さおよび病変の位置に基づいて生検計画を作成するステップ(S7,S10)とを含む気管支生検の精度改善方法を開示する。
【選択図】図3
Description
本発明は、一般的には、医学において患者検査に使用されるような、直接的に気管支にある病変の生検に関する。とりわけ、本発明は、生検の精度を改善できる生検の実施のための方法に関する。
肺小結節の診断または縦隔の病変の場合には、解明のためにしばしば該当部位の生検が実施されなければならない。病変が良性であるか悪性であるかは、そして場合によってはどの治療が施されなければならないかは、組織の採取によってしか明確に確定することができない。これは、主に経皮的に(皮膚を通して)行なわれる。この方法の欠点は中心にある病変における僅かな命中率にあり、これは、時間がかかりかつ空気が胸郭を通して入り込むいわゆる気胸のように患者のリスクを高める形成術繰り返しにつながる。肺において発生する逆圧が呼吸を困難にさせ、多くの場合に治療しなければならない。
この理由から、気管支にある十分な大きさの病変に対しては直接に良好に経気管支生検が行なわれる。この場合には、可視化のための管と組織検体採取のための作業管とを有する特別な気管支鏡が使用される。内部の気管支壁における病変が認識可能である場合には、これにより良好な結果が達成可能である。そうでない場合には、生検中に、病変が実際に命中されるか否かに関して不確実性が存在する。採取された組織検体が悪性である場合には、それは同時に病変が命中されたしるしである。しかしながら、これがそうでない場合には、病変が良性であるか、病変が命中されなかったかのいずれかであり、生検が繰り返されなければならない。
この場合に、改善をもたらす公知の方法(例えば、特許文献1参照)では、画像化法により気管支のセグメンテーション処理が行われ、これによって気管支の3次元の仮想画像が作成される。気管支鏡検査法の実施中に、気管支のこの3次元の仮想表示において、病変が気管支壁の内側表面上に挿入描画され、同時に3次元仮想表示において気管支鏡の現在位置が表示される。これによって気管支鏡検査法における命中確実性が高められる。
しかしながら、この方法の場合には、内側の気管支壁における病変の挿入描画にもかかわらず、確実な生検が行なわれないという欠点がある。特に小さい病変または気管支壁から非常に遠く離れている病変の場合に、良性の組織検体のケースにおいて病変が良性であるのか、それとも単に命中されなかったのかを信頼性をもって確定することができない。
米国特許出願公開第2006/0084860号明細書
本発明の課題は、実施すべき生検により病変が命中可能であるか否かを生検の前段階において求めることを可能にする気管支生検の精度改善方法およびその方法を実施するための装置を提供することにある。
この課題は、本発明によれば、独立請求項1ならびに独立請求項12の特徴によって解決される。従属請求項は本発明の中心思想を有利に展開する。
本発明の請求1によれば、気管支生検の精度改善方法は次のステップを含む。
a)生検すべき病変の位置および広がりを画像化方法により検出するステップ、
b)既知の生検精度(すなわち既知の生検不正確さ)において病変の広がりに依存した最大生検深さを算出するステップ、
c)算出された最大生検深さおよび病変の位置に基づいて生検計画を作成するステップ。
a)生検すべき病変の位置および広がりを画像化方法により検出するステップ、
b)既知の生検精度(すなわち既知の生検不正確さ)において病変の広がりに依存した最大生検深さを算出するステップ、
c)算出された最大生検深さおよび病変の位置に基づいて生検計画を作成するステップ。
有利な実施態様では、ステップc)は、算出された最大生検深さと生検を実施するために実際に必要な生検深さとを比較するステップを含む。
更に、有利な実施態様では、ステップc)は、生検を実施するために実際に必要な生検深さが、算出された最大生検深さを上回らない場合に、生検を実施するのに適した気管支枝を求めるステップを含む。
更に、有利な実施態様では、ステップc)は、生検を実施するために実際に必要な生検深さが、算出された最大生検深さを上回る場合に検査者への通知を出力するステップを含む。
有利な実施態様では、生検精度(すなわち生検不正確さ)が一連のテストによって1度だけ求められる。
更に、有利な実施態様では、生検精度が検査条件の変化時に新たに求められる。
好ましくは、生検精度が生検時に直進誤差および角度誤差の検出によって求められる。なお、直進誤差は理想的な生検点からの実際の生検点のずれであり、角度誤差は理想的な生検方向からの実際の生検方向のずれである。
有利な実施態様では、ステップb)は次のステップを含む。
I) 気管支壁に対して平行な第1の方向に沿った病変の第1の広がりに依存した第1の最大生検深さを算出するステップ、
II) 気管支壁に対して平行な第1の方向に直交する第2の方向に沿った病変の第2の広がりに依存した第2の最大生検深さを算出するステップ、および
III) 第1の最大生検深さと第2の最大生検深さとの最小値として全最大生検深さを算出するステップ。
I) 気管支壁に対して平行な第1の方向に沿った病変の第1の広がりに依存した第1の最大生検深さを算出するステップ、
II) 気管支壁に対して平行な第1の方向に直交する第2の方向に沿った病変の第2の広がりに依存した第2の最大生検深さを算出するステップ、および
III) 第1の最大生検深さと第2の最大生検深さとの最小値として全最大生検深さを算出するステップ。
有利な実施態様では、第1の最大生検深さの算出が、
T1max=(D1/2−t1)/tanα
として行なわれる。ただし、D1は第1の方向における病変の広がりであり、t1は第1の方向に沿った理想的な生検点からの実際の生検点の距離、αは第1の方向に沿った理想的な生検方向からの実際の生検方向のずれである。
T1max=(D1/2−t1)/tanα
として行なわれる。ただし、D1は第1の方向における病変の広がりであり、t1は第1の方向に沿った理想的な生検点からの実際の生検点の距離、αは第1の方向に沿った理想的な生検方向からの実際の生検方向のずれである。
有利な実施態様では、第2の最大生検深さの算出が、
T2max=(D2/2−t2)/tanβ
として行なわれる。ただし、D2は第2の方向における病変の広がりであり、t2は第2の方向に沿った理想的な生検点からの実際の生検点の距離、βは第2の方向に沿った理想的な生検方向からの実際の生検方向のずれである。
T2max=(D2/2−t2)/tanβ
として行なわれる。ただし、D2は第2の方向における病変の広がりであり、t2は第2の方向に沿った理想的な生検点からの実際の生検点の距離、βは第2の方向に沿った理想的な生検方向からの実際の生検方向のずれである。
有利な実施態様では、画像化法がコンピュータ断層撮影方法、核スピン断層撮影方法およびX線撮影方法のうちの少なくとも1つの方法である。
本発明の請求項12によれば、生検すべき病変の位置および広がりを画像化法により検出するための画像化装置を含む気管支生検の精度改善方法を実施するための装置において、既知の生検精度(すなわち既知の生検不正確さ)において病変の広がりに依存した最大生検深さを算出するための算出要素と、算出された最大生検深さおよび病変の位置に基づいて生検計画を作成するための計画要素とが設けられている。
なお、気管支生検の精度改善方法を実施するための装置に関する有利な実施態様は次の通りである。
(1)算出された最大生検深さと生検を実施するために実際に必要な生検深さとを比較するための比較器が設けられている。
(2)計画要素は、生検を実施するために実際に必要な生検深さが、算出された最大生検深さを上回らない場合に、生検を実施するのに適した気管支枝を求めるのに適している。
(3)生検を実施するために実際に必要な生検深さが、算出された最大生検深さを上回る場合に検査者への通知を出力するための出力装置が設けられている。
(4)生検精度を一連のテストにより1度だけ検出するための検出装置が設けられている。検出装置は生検精度を検査条件の変化時に新たに検出するのに適している。
(5)気管支壁に対して平行な第1の方向(x軸)に沿った病変の第1の広がりに依存した第1の最大生検深さを算出するための第1の算出要素と、気管支壁に対して平行な第1の方向(x軸)に直交する第2の方向(y軸)に沿った病変の第2の広がりに依存した第2の最大生検深さを算出するための第2の算出要素とを備え、最大生検深さを算出するための算出要素は、第1の最大生検深さと第2の最大生検深さとの最小値として全最大生検深さを算出するのに適している。
(6)第1の算出要素は、第1の最大生検深さT1maxを次の式により算出するのに適している。
T1max=(D1/2−t1)/tanα
ただし、D1は第1の方向(x軸)における病変の広がりであり、t1は第1の方向(x軸)に沿った理想的な生検点からの実際の生検点の距離、αは第1の方向(x軸)に沿った理想的な生検方向からの実際の生検方向のずれである。
(7)第2の算出要素は、第2の最大生検深さT2maxを次の式により算出するのに適している。
T2max=(D2/2−t2)/tanβ
ただし、D2は第2の方向(y軸)における病変の広がりであり、t2は第2の方向(y軸)に沿った理想的な生検点からの実際の生検点の距離、βは第2の方向(y軸)に沿った理想的な生検方向からの実際の生検方向のずれである。
(8)画像化装置はコンピュータ断層撮影装置、核スピン断層撮影装置およびX線装置のうちの少なくとも1つの装置である。
なお、気管支生検の精度改善方法を実施するための装置に関する有利な実施態様は次の通りである。
(1)算出された最大生検深さと生検を実施するために実際に必要な生検深さとを比較するための比較器が設けられている。
(2)計画要素は、生検を実施するために実際に必要な生検深さが、算出された最大生検深さを上回らない場合に、生検を実施するのに適した気管支枝を求めるのに適している。
(3)生検を実施するために実際に必要な生検深さが、算出された最大生検深さを上回る場合に検査者への通知を出力するための出力装置が設けられている。
(4)生検精度を一連のテストにより1度だけ検出するための検出装置が設けられている。検出装置は生検精度を検査条件の変化時に新たに検出するのに適している。
(5)気管支壁に対して平行な第1の方向(x軸)に沿った病変の第1の広がりに依存した第1の最大生検深さを算出するための第1の算出要素と、気管支壁に対して平行な第1の方向(x軸)に直交する第2の方向(y軸)に沿った病変の第2の広がりに依存した第2の最大生検深さを算出するための第2の算出要素とを備え、最大生検深さを算出するための算出要素は、第1の最大生検深さと第2の最大生検深さとの最小値として全最大生検深さを算出するのに適している。
(6)第1の算出要素は、第1の最大生検深さT1maxを次の式により算出するのに適している。
T1max=(D1/2−t1)/tanα
ただし、D1は第1の方向(x軸)における病変の広がりであり、t1は第1の方向(x軸)に沿った理想的な生検点からの実際の生検点の距離、αは第1の方向(x軸)に沿った理想的な生検方向からの実際の生検方向のずれである。
(7)第2の算出要素は、第2の最大生検深さT2maxを次の式により算出するのに適している。
T2max=(D2/2−t2)/tanβ
ただし、D2は第2の方向(y軸)における病変の広がりであり、t2は第2の方向(y軸)に沿った理想的な生検点からの実際の生検点の距離、βは第2の方向(y軸)に沿った理想的な生検方向からの実際の生検方向のずれである。
(8)画像化装置はコンピュータ断層撮影装置、核スピン断層撮影装置およびX線装置のうちの少なくとも1つの装置である。
以下において、図面を参照しながら実施例に基づいて本発明の利点、特徴および特性を更に詳細に説明する。
図1Aおよび1Bは気管支壁にある病変の生検時における生検点および生検方向を概略的に示し、
図2は多数の病変を有する気管支系の一部を概略的に示し、
図3は本発明による方法の経過を概略的に示し、
図4は本発明による最大生検深さの算出経過を概略的に示し、
図5は方法を実施するための本発明による装置のブロック図を示す。
図1Aおよび1Bは気管支壁にある病変の生検時における生検点および生検方向を概略的に示し、
図2は多数の病変を有する気管支系の一部を概略的に示し、
図3は本発明による方法の経過を概略的に示し、
図4は本発明による最大生検深さの算出経過を概略的に示し、
図5は方法を実施するための本発明による装置のブロック図を示す。
図1Aは気管支壁1の一部およびその下にある病変2を概略的に示す。病変とは、あらゆる種類の組織異常または組織変化であると解され、それらから生検により組織検体を採取しようとするものである。
図1Aおよび1Bには病変2が1つの平面内にあるものとして示されている。一般性の制限なしに、病変2は互いに直交する2つの座標軸x,yによって構成される平面内にあり、第3の座標軸zに沿って高さ広がりを全く有していないことが仮定される。病変2は、気管支壁1の下の深さTにあり、気管支壁から距離Tを有するx−y平面において、第1の方向に沿って、ここではx軸に沿って大きさD1を持ち、かつ第2の方向に沿って、ここではy軸に沿って大きさD2を有する。
3次元の病変の場合に深さTは気管支壁1と病変2の中心点との間の距離である。この場合に大きさD1,D2は、病変2の中心点もある平面におけるx軸およびy軸に沿った広がりである。病変の形状に応じて深さTは病変2の別の点までも規定可能であり、大きさD1,D2も相応である。しかしながら、この場合に、Tは、組織検体を採取することができるように生検針を挿入しなければならない深さである。したがって、Tは生検を実施するために実際に必要な生検深さである。
次に、生検時に発生する誤りおよび不正確さを図1A,図1Bの両図に基づいて説明する。このために、既に説明したように、病変2は、単に2次元であり、それゆえ気管支壁1に対して平行な第1の方向に沿って、すなわちここではx軸に沿って第1の広がりもしくは長さD1を有し、かつ気管支壁1に対して平行で第1の方向と直交する第2の方向に沿って、すなわちここではy軸に沿って第2の広がりもしくは幅D2を有すると仮定される。理想的な生検の場合には検査者が気管支鏡により病変2の中心Mの真上にある点Pのところで気管支壁1を突き破り、理想的な気管支鏡の場合には気管支鏡と気管支壁1との間の角度がちょうど90°であり、すなわち気管支鏡が病変2に垂直に向けられる。実際の生検において理想的な生検からずれて生じ得る可能性のある誤りは、一方では直進誤差からもたらされ、他方では角度誤差からもたらされる。
図1Aには、起こり得る直進誤差が示されている。直進誤差とは理想的な生検点Pからの偏差であると解され、すなわち気管支鏡が気管支壁1を理想的な点Pではなく、理想的な点Pからずれた点で突き破る。図1Aに示されているように気管支鏡は気管支壁1を点P1で突き破るので、x軸に沿って、理想的な点Pと実際の点P1との間に距離t1が生じる。同様に、理想的な生検点Pからy軸に沿って距離t2を有する点P2で気管支鏡が気管支壁1を突き破ることがある。理想的な気管支点からのどの偏差も、x方向における成分とy方向における成分とで表すことができる。したがって、気管支鏡が生検中に気管支壁1に対して直角に保持される仮定のもとでは、
t1<D1/2 および t2<D2/2
であるならば、病変は命中される。すなわち、病変2の2つの広がり方向における偏差t1,t2が病変2の広がりD1,D2の半分よりも小さいならば、病変2は生検時に確実に命中される。
t1<D1/2 および t2<D2/2
であるならば、病変は命中される。すなわち、病変2の2つの広がり方向における偏差t1,t2が病変2の広がりD1,D2の半分よりも小さいならば、病変2は生検時に確実に命中される。
図1Bは生検の精度(すなわち不正確さ)に対する角度誤差の影響を概略的に示す。気管支壁1が気管支鏡により理想的な生検点Pで突き破られる仮定のもとでは、x方向またはy方向において角度誤差が生じ得るし、あるいは、他のあらゆる方向において、x方向およびy方向に沿った2つの成分からなる角度誤差が生じ得る。図1Bにおいて角度αは、理想的な生検方向からの実際の生検方向のx軸に沿ったずれを示す。同様に、角度βは、理想的な生検方向からの実際の生検方向のy軸に沿ったずれを示す。他の方向におけるずれは、それぞれ両方向に沿った成分から合成される。
理想的な生検点である病変2の中心点Mとx方向に沿った実際の生検点M1との間の距離は、図1Bにaで示され、角度αが既知ならば、
a=T×tanα
から得られる。同様に、病変の中心点Mとy方向に沿った実際の生検点M1との間の距離は、図1Bにbで示され、
b=T×tanβ
から得られる。
a=T×tanα
から得られる。同様に、病変の中心点Mとy方向に沿った実際の生検点M1との間の距離は、図1Bにbで示され、
b=T×tanβ
から得られる。
それゆえ、病変2が実際に気管支鏡によって命中される点は、理想的な点から直進誤差および角度誤差に基づいてずれる。x方向に沿った全誤差f1は距離t1および距離aから、
f1=t1+T×tanα
として生じる。同様に、y方向に沿った全誤差f2は距離t2および距離bから、
f2=t2+T×tanβ
として生じる。
f1=t1+T×tanα
として生じる。同様に、y方向に沿った全誤差f2は距離t2および距離bから、
f2=t2+T×tanβ
として生じる。
生検時に病変が命中されるための条件は、両方向x,yに沿った偏差(ずれ)が病変2の広がりの半分よりも大きくなってはならないことであり、すなわち、条件として、
f1<D1/2 および f2<D2/2
が重要である。
f1<D1/2 および f2<D2/2
が重要である。
偏差α,β,t1,t2は主として使用される画像化法に依存し、仮想気管支鏡検査法の精度は使用される気管支鏡および検査者の能力に依存する。そこで、本発明によれば、気管支鏡検査法に先行するファントムでの一連のテストによって偏差α,β,t1,t2を求めることが提案される。そのようにして求められた値は、例えば異なった検査者、使用された他の気管支鏡などの検査条件の変化が生じるまで持続的に記憶されるとよい。検査条件が変化した場合には偏差α,β,t1,t2が新たに求められなければならない。したがって、偏差α,β,t1,t2が既知であるならば、病変2の広がりD1,D2に依存して、正確な生検、すなわち命中確実な生検を実施することができるまでの生検深さを算出することができる。直進誤差および角度誤差がx方向に沿ってのみ発生するという仮定のもとでの最大生検深さT1maxは、
T1max=(D1/2−t1)/tanα
として得られる。同様に、直進誤差および角度誤差が病変2のy方向に沿ってのみ発生する仮定のもとの最大生検深さT2maxは、
T2max=(D2/2−t2)/tanβ
として得られる。
T1max=(D1/2−t1)/tanα
として得られる。同様に、直進誤差および角度誤差が病変2のy方向に沿ってのみ発生する仮定のもとの最大生検深さT2maxは、
T2max=(D2/2−t2)/tanβ
として得られる。
実際には直進誤差および角度誤差がどの方向にも生じ得るので、全最大生検深さTmaxは、算出された両最大生検深さT1max,T2maxの最小値として、すなわち、
Tmax=Min(T1max,T2max)
として得られる。
Tmax=Min(T1max,T2max)
として得られる。
したがって、パラメータα,β,t1,t2によって与えられかつ病変2の広がりに依存した既知の生検精度において、正確な生検、すなわち病変に命中する生検が実施できるまでの深さを算出することができる。更に、本発明による方法は、そのようにして算出された最大生検深さTmaxが実際に必要な生検深さTと比較されるステップを含む。算出された最大生検深さが実際に必要な生検深さTを上回る場合、生検は命中確実に実施可能である。
図2は、3つの病変A,B,Cを有する気管支系4の一部を概略的に示す。ここには気管支壁1を有する多数の気管支枝3が示されている。気管支壁に沿って、破線として、算出された最大生検深さTmaxが示されている。本例においては、病変A,B,Cが全て等しい広がりD1,D2を有すると仮定されている。したがって、気管支壁1からの1つの病変の距離が、算出された最大生検深さTmaxよりも大きい場合には、命中確実な生検を実施することができない。本例において、病変Bは問題なしに1つの気管支枝から到達可能である。これに対して病変Aは正確かつ命中確実な生検にとって大きすぎる距離を持っている。更に、病変Cは例えば2つの異なる気管支枝3aまたは3bから到達可能である。
本発明による方法を次に図3に基づいて説明する。方法はステップS0で開始する。次のステップS1において、先ず検査条件の1つが変化したか否かがチェックされる。検査条件は、既に説明したように、使用される画像化法の種類、仮想気管支検査法の精度などであってよい。検査条件が変化していない場合には、ステップS2において、既に一連のテストで求められかつパラメータα,β,t1,t2にて決定された既知の生検精度が使用される。そうでない場合、すなわち検査条件の1つが変化した場合には、ステップS9において、ファントムでの一連のテストに基づいて、生検精度、すなわちパラメータα,β,t1,t2が新たに求められる。次のステップS3において気管支系ならびに病変が、3次元表示を得るために画像化法により撮影されかつセグメンテーション処理される。代替として気管支系および病変のセグメンテーション処理は、ステップS1における検査条件変化のチェックの前においても行なうこともできる。次のステップS4において、既に説明したように、当該病変についての予め定められた生検精度(すなわち生検不正確さ)における最大生検深さTmax、すなわち病変2の広がりD1,D2に関連した最大生検深さTmaxが算出される。次のステップS5において、そのようにして算出された最大生検深さTmaxが実際に必要な生検深さTと比較され、算出された最大生検深さTmaxが実際に必要な生検深さTよりも大きいか否かがチェックされる。この条件が満たされているならば、次のステップS6において、少なくとも1つの気管支枝3が実行すべき生検のための条件を満たしているか否かがチェックされる。これが同様に満たされているならば、ステップS7において、生検のための提案が検査者に出力される。例えば仮想3次元表示において、気管支枝と生検の実施に特に適した点とがマーキングされる。その他の場合、すなわち、ステップS5またはステップS6において、そこでチェックされた条件が満たされていないことが確認された場合には、ステップS10において、予め定められた精度での生検を行なうことができないという通知が検査者に出力される。
図4に基づいて最大生検深さの算出をもう一度説明する。プロセスはステップS20で開始する。次のステップS21において、画像化法により、気管支壁1に対して平行なx方向における病変2の第1の広がりD1が求められる。次のステップS22において、気管支壁1に対して平行でかつx方向に対して垂直なy方向における病変2の第2の広がりD2が求められる。次のステップS23,S24において、それぞれ、x軸に沿った病変2の第1の広がりD1に依存した最大生検深さT1maxと、y軸に沿った病変2の第2の広がりD2に依存した最大生検深さT2maxとが、既述の式に基づいて算出される。次のステップS25において、全最大生検深さTmaxがT1max,T2maxの最小値として算出される。この方法はステップS26で終了する。
検査者のための生検計画を求める際に、先ず、検査すべき病変2は算出された最大生検深さTmaxよりも大きい気管支壁1からの距離Tを有するか否かが考慮される。病変2が多数の気管支枝3から到達可能にしようとする場合には、生検計画作成時になおも別の要素が取り入れられる。例えば、気管支枝の直径、傷つけるべきではない血管の近傍などが取り入れられる。検査者に対して多数の提案が提示されるのもよく、それらの提案のうちから1つの提案を対話形式で検査者が選択する。予め定められた条件のもとで病変2の確実な生検ができない場合が生じたときには、このことが検査者に通知される。この場合に検査者は代替案を探し求めるか、または意図的に予め規定された誤り基準を弱めなければならない。
図5は、本発明による方法を実施するための本発明による装置30のブロック図を概略的に示す。コンピュータ断層撮影装置、核スピン断層撮影装置およびX線装置のうちの少なくとも1つの装置であってよい画像化装置31を介して、相応の画像化法により、病変2および病変2を取り巻く組織の3次元仮想表示を得るために、病変2およびその周囲のセグメンテーション処理が行なわれる。画像化装置31のデータによって、病変2の位置および広がりD1,D2ならびに生検を実施するために実際に必要な生検深さTも決定される。
装置30は、装置30の中央制御ユニットとして、例えばプロセスステップの命令および処理を実行するために用いられるプロセッサ33を含む。プロセッサ33は多数の要素を含む。第1の算出要素34はステップS23による第1の最大生検深さT1maxの算出に用いられ、第2の算出要素35はステップS24による第2の最大生検深さT2maxの算出に用いられ、算出要素36はステップS4,S25による全最大生検深さTmaxの算出に用いられ、比較器37はステップS5による全最大生検深さTmaxと生検を実施するために実際に必要な生検深さTとの比較のために用いられ、計画要素38はステップS6による生検計画の作成に用いられる。プロセッサ33に含まれる要素34,35,36,37,38は、ソフトウェアとして装置30の主記憶装置にロードされてプロセッサによって順次処理される関数か、アルゴリズムの算出ステップの実行のために接続されているハードウェア構成要素かである。
更に、装置30は、例えばキーボード、マウス、タッチパッド等の如き入力装置32を含む。この入力装置32を介して検査者は選択時に、例えば多数の生検計画の中から1つの計画を選択することができる。更に、病変2およびそれを取り巻く組織の3次元仮想表示を出力する出力装置39、例えば1つ又は複数のディスプレイが設けられている。更に、出力装置39により検査者にはステップS7にしたがって生検のための提案が表示され、検査者に対してステップS10にしたがって十分な精度での生検が可能でない場合に通知が出力され、あるいは多数の生検計画が表示され、それらの生検計画のうちから、既に述べたように、入力装置32により対話形式で1つの計画が選択可能である。
更に、揮発性または持続性のデータ記憶のためにかつ装置30の作業メモリとしてメモリ40が設けられている。検出装置41は、ステップS9にしたがって、ファントムでの一連のテストに基づいて生検精度を求めるために用いられる。すなわち、検出装置によってパラメータα,β,t1,t2が求められ、これらのパラメータによって生検精度が決定される。
したがって、本発明による方法は、予め定められた検査条件のもとでかつ検査すべき病変の広がりおよび病変の位置に依存して、生検時に病変が確実に命中可能であるか否かを決定することを可能にする。これによって、良性の組織の採取時には病変自身が良性でありかつ病変が全く単に命中されるだけではないことが保証される。それゆえ、本発明による方法によって生検の精度が改善される。
1 気管支壁
2 病変
3 気管支枝
4 気管支系
30 本発明による装置
31 画像化装置
32 入力装置
33 プロセッサ
34 第1の算出要素
35 第2の算出要素
36 算出要素
37 比較器
38 計画要素
39 出力装置
40 メモリ
41 検出装置
α 角度
β 角度
A 病変
B 病変
C 病変
a 病変の中心点Mからの実際の生検点M1の距離
b 病変の中心点Mからの実際の生検点M2の距離
D1 病変の長さ
D2 病変の幅
M 病変の中心点
M1 実際の生検点
M2 実際の生検点
P 理想的な点
P1 実際の点
P2 実際の点
T 実際に必要な生検深さ
T1max 第1の最大生検深さ
T2max 第2の最大生検深さ
Tmax 全最大生検深さ
t1 理想的な点Pからの実際の点P1の距離
t2 理想的な点Pからの実際の点P2の距離
2 病変
3 気管支枝
4 気管支系
30 本発明による装置
31 画像化装置
32 入力装置
33 プロセッサ
34 第1の算出要素
35 第2の算出要素
36 算出要素
37 比較器
38 計画要素
39 出力装置
40 メモリ
41 検出装置
α 角度
β 角度
A 病変
B 病変
C 病変
a 病変の中心点Mからの実際の生検点M1の距離
b 病変の中心点Mからの実際の生検点M2の距離
D1 病変の長さ
D2 病変の幅
M 病変の中心点
M1 実際の生検点
M2 実際の生検点
P 理想的な点
P1 実際の点
P2 実際の点
T 実際に必要な生検深さ
T1max 第1の最大生検深さ
T2max 第2の最大生検深さ
Tmax 全最大生検深さ
t1 理想的な点Pからの実際の点P1の距離
t2 理想的な点Pからの実際の点P2の距離
Claims (21)
- a)生検すべき病変(2)の位置および広がり(D1,D2)を画像化方法により検出するステップ(S3)、
b)既知の生検精度において病変の広がり(D1,D2)に依存した最大生検深さ(Tmax)を算出するステップ(S4)、
c)算出された最大生検深さ(Tmax)および病変の位置に基づいて生検計画を作成するステップ(S7,S10)
が含まれることを特徴とする気管支生検の精度改善方法。 - ステップc)は、算出された最大生検深さ(Tmax)と生検を実施するために実際に必要な生検深さ(T)とを比較するステップ(S5)を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
- ステップc)は、生検を実施するために実際に必要な生検深さ(T)が、算出された最大生検深さ(Tmax)を上回らない場合に、生検を実施するのに適した気管支枝(3)を求めるステップ(S6)を含むことを特徴とする請求項2記載の方法。
- ステップc)において、生検を実施するために実際に必要な生検深さ(T)が、算出された最大生検深さ(Tmax)を上回る場合に検査者への通知が出力されることを特徴とする請求項2又は3記載の方法。
- 生検精度が一連のテストにより1度だけ求められることを特徴とする請求項1乃至4の1つに記載の方法。
- 生検精度が検査条件の変化時に新たに求められることを特徴とする請求項5記載の方法。
- 生検精度が生検時に直進誤差および角度誤差の検出によって求められ、直進誤差は理想的な生検点(P)からの実際の生検点(P1,P2)のずれであり、角度誤差は理想的な生検方向からの実際の生検方向のずれ(α,β)であることを特徴とする請求項1乃至6の1つに記載の方法。
- ステップb)は次のステップを含むことを特徴とする請求項1乃至7の1つに記載の方法、
I) 気管支壁に対して平行な第1の方向(x軸)に沿った病変(2)の第1の広がり(D1)に依存した第1の最大生検深さ(T1max)を算出するステップ(S23)、
II) 気管支壁に対して平行な第1の方向(x軸)に直交する第2の方向(y軸)に沿った病変(2)の第2の広がり(D2)に依存した第2の最大生検深さ(T2max)を算出するステップ(S24)、および
III) 第1の最大生検深さ(T1max)と第2の最大生検深さ(T2max)との最小値として全最大生検深さ(Tmax)を算出するステップ(S25)。 - 第1の最大生検深さT1maxが次の式により算出されることを特徴とする請求項8記載の方法、
T1max=(D1/2−t1)/tanα
ただし、D1は第1の方向(x軸)における病変(2)の広がりであり、t1は第1の方向(x軸)に沿った理想的な生検点からの実際の生検点の距離、αは第1の方向(x軸)に沿った理想的な生検方向からの実際の生検方向のずれである。 - 第2の最大生検深さT2maxが次の式により算出されることを特徴とする請求項8又は9記載の方法、
T2max=(D2/2−t2)/tanβ
ただし、D2は第2の方向(y軸)における病変(2)の広がりであり、t2は第2の方向(y軸)に沿った理想的な生検点からの実際の生検点の距離、βは第2の方向(y軸)に沿った理想的な生検方向からの実際の生検方向のずれである。 - 画像化法がコンピュータ断層撮影方法、核スピン断層撮影方法およびX線撮影方法のうちの少なくとも1つの方法であることを特徴とする請求項1乃至10の1つに記載の方法。
- 生検すべき病変(2)の位置および広がり(D1,D2)を画像化法(S3)により検出するための画像化装置(31)を含む気管支生検の精度改善方法を実施するための装置において、既知の生検精度において病変の広がり(D1,D2)に依存した最大生検深さ(Tmax)を算出するための算出要素(36)と、算出された最大生検深さ(Tmax)および病変の位置に基づいて生検計画を作成するための計画要素(38)とが設けられていることを特徴とする気管支生検の精度改善方法を実施するための装置。
- 算出された最大生検深さ(Tmax)と生検を実施するために実際に必要な生検深さ(T)とを比較するための比較器(37)が設けられていることを特徴とする請求項12記載の装置。
- 計画要素(38)は、生検を実施するために実際に必要な生検深さ(T)が、算出された最大生検深さ(Tmax)を上回らない場合に、生検を実施するのに適した気管支枝(3)を求めるのに適していることを特徴とする請求項13記載の装置。
- 生検を実施するために実際に必要な生検深さ(T)が、算出された最大生検深さ(Tmax)を上回る場合に検査者への通知を出力するための出力装置(39)が設けられていることを特徴とする請求項13又は14記載の装置。
- 生検精度を一連のテストにより1度だけ検出するための検出装置が設けられていることを特徴とする請求項12乃至15の1つに記載の装置。
- 検出装置(41)は生検精度を検査条件の変化時に新たに検出するのに適していることを特徴とする請求項16記載の装置。
- 気管支壁に対して平行な第1の方向(x軸)に沿った病変(2)の第1の広がり(D1)に依存した第1の最大生検深さ(T1max)を算出するための第1の算出要素(34)と、
気管支壁に対して平行な第1の方向(x軸)に直交する第2の方向(y軸)に沿った病変(2)の第2の広がり(D2)に依存した第2の最大生検深さ(T2max)を算出するための第2の算出要素(35)とを備え、
算出要素(36)は、第1の最大生検深さ(T1max)と第2の最大生検深さ(T2max)との最小値として全最大生検深さ(Tmax)を算出するのに適していることを特徴とする請求項12乃至17の1つに記載の装置。 - 第1の算出要素(34)は、第1の最大生検深さT1maxを次の式により算出するのに適していることを特徴とする請求項18記載の装置、
T1max=(D1/2−t1)/tanα
ただし、D1は第1の方向(x軸)における病変(2)の広がりであり、t1は第1の方向(x軸)に沿った理想的な生検点からの実際の生検点の距離、αは第1の方向(x軸)に沿った理想的な生検方向からの実際の生検方向のずれである。 - 第2の算出要素(35)は、第2の最大生検深さT2maxを次の式により算出するのに適していることを特徴とする請求項18又は19記載の装置、
T2max=(D2/2−t2)/tanβ
ただし、D2は第2の方向(y軸)における病変(2)の広がりであり、t2は第2の方向(y軸)に沿った理想的な生検点からの実際の生検点の距離、βは第2の方向(y軸)に沿った理想的な生検方向からの実際の生検方向のずれである。 - 画像化装置(31)がコンピュータ断層撮影装置、核スピン断層撮影装置およびX線装置のうちの少なくとも1つの装置であることを特徴とする請求項12乃至20の1つに記載の装置。
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