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JP2008012699A - 樹脂成形物の製造方法 - Google Patents

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慶裕 植谷
Tomoaki Ichikawa
智昭 市川
Keisuke Yoshii
敬介 喜井
Toshisuke Nomi
俊祐 能見
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    • B29C48/36Means for plasticising or homogenising the moulding material or forcing it through the nozzle or die

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  • Mechanical Engineering (AREA)
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
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Abstract

【課題】特定の樹脂と可塑剤との組合せによって、樹脂同士の混合状態をより均一化することができる樹脂成形物の製造方法を提供する。
【解決手段】主成分となる第1樹脂とこれに混合させる第2樹脂と少なくとも前記第2樹脂を膨潤させることができる可塑剤とを含有する組成物を加熱混練した後、所定の断面形状で押出して押出成形物を得る工程を含む樹脂成形物の製造方法において、前記第2樹脂は、前記可塑剤を用いて30℃で膨潤させる際にパルスNMRで求めた規定膨潤時間が25分以下であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、複数種の樹脂を含有する組成物を加熱混練した後に押出して押出成形物を得る樹脂成形物の製造方法に関し、特に多孔質膜やフィルムの製造方法として有用である。
リチウムなどの軽金属のイオンを電極反応に用いる非水電解質電池はエネルギー密度が高く、自己放電も少ないため、電子機器の高性能化、小型化などを背景として、利用範囲を大きく広げてきている。このような非水電解質電池の構成としてはシート状の正極、負極およびセパレータを積層あるいは巻回することにより、広い有効電極面積を確保した渦巻状巻回体、あるいは多層スタック体が用いられている。セパレータは、基本的には電極の短絡を防止するとともに、その多孔構造によりイオンを透過させて電池反応を可能とするものである。
現在、世の中で広く用いられているリチウムイオン電池は正極活物質として、コバルト酸リチウムやマンガン酸リチウム、あるいはCo−Mn−Ni酸リチウムが用いられ、負極活物質としては黒鉛やハードカーボンといった炭素材料が用いられている。セパレータ材料としては、通常その化学的および電気化学的安定性、強度、膜厚、孔径といった種々の必要特性から、ポリオレフィン材料が用いられている。
ポリオレフィン材料では融点以上の温度では膜形状を保つことができない。電池が高温状態になったときに、ポリオレフィン材料多孔膜では、膜形状を保つことができないために、正極と負極との隔離機能を有さなくなり、電池が更に高温になるという危険性が生じる。
高耐熱性を有するセパレータとして、下記の特許文献1〜2には、アラミド繊維からなる不織布等の多孔膜から成る電池セパレータが提案されている。しかし、これらのセパレータでは、膜の突き刺し強度が不十分であり、電池を作製した際に電極間の面圧によって破膜し、内部短絡を引き起こす恐れが高い。また、内部短絡を引き起こさない強度を有するためには、膜厚が大きくなり、セパレータ部分の内部抵抗が大きくなるために電池性能の低下を引き起こし、さらには一定の電池容器内でのセパレータの占める体積が大きくなるので、電池としてのエネルギー密度を低下させると言う、極めて重大な欠点を有していた。
この問題点を解決する方法として、下記の特許文献3には、主鎖にC=C二重結合および炭素数5〜10の脂肪族環を有する重合体と、その他の樹脂とを含有する重合体組成物からなる多孔質フィルムが提案されている。この多孔質フィルムは、電池作製に十分な突き刺し強度を有するとともに、C=C二重結合の架橋によって高耐熱性を併せ持っている。
この多孔質フィルムの製造方法は、主成分となる樹脂とこれに混合させる上記重合体(ノルボルネン等)と可塑剤とを含有する組成物を、二軸混練機等を用いて加熱混練した後に押出して、ゲル状シートを成形した後に、可塑剤を抽出するものである。
しかしながら、樹脂と可塑剤を混合する際に、ノルボルネン等の分散が不均一であると、最終的に得られる多孔膜の構造が不均一となる。そして、多孔膜の構造が不均一であると、電池性能が十分に得られなかったり、電池の非定常状態時の不安全性が高まるなどといった不具合が生じる。
そして、このような樹脂を混合する際の不均一な分散による問題は、セパレータなどの多孔質膜の場合に限られず、樹脂成形物全般について生じる問題である。
特許第3142693号公報 特開平5‐335005号公報 国際公開WO00/68305号公報
そこで、本発明の目的は、特定の樹脂と可塑剤との組合せによって、樹脂同士の混合状態をより均一化することができる樹脂成形物の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記のような不均一性を解消する方法を鋭意研究した結果、可塑剤を用いて30℃で膨潤させる際にパルスNMRで求めた規定膨潤時間が25分以下である樹脂を用いることによって、樹脂同士の混合状態をより均一化できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の樹脂成形物の製造方法は、主成分となる第1樹脂とこれに混合させる第2樹脂と少なくとも前記第2樹脂を膨潤させることができる可塑剤とを含有する組成物を加熱混練した後、押出して押出成形物を得る工程を含む樹脂成形物の製造方法において、前記第2樹脂は、前記可塑剤により30℃で膨潤させる際にパルスNMRで求めた規定膨潤時間が25分以下であることを特徴とする。本発明における規定膨潤時間とは、具体的には実施例に記載の測定方法で測定される値を指す。
本発明の樹脂成形物の製造方法によると、パルスNMRで求めた規定膨潤時間が25分以下である第2樹脂を用いるため、加熱混練時に第2樹脂の膨潤効果によって、第1樹脂との混合性が良好になり、樹脂同士の混合状態をより均一化することができる。
上記において、前記押出成形物をフィルム化してフィルム化物を得る工程と、そのフィルム化物またはフィルム化前の成形物から前記可塑剤を抽出する工程とを含むことが好ましい。これらの工程によって、樹脂同士が均一に混合され、可塑剤が除去されたフィルムを得ることができる。
その際、多孔質膜を得るものであることが好ましい。フィルム化の際の条件や組成物の組成によっては、可塑剤の抽出により多孔質膜を得ることができ、樹脂同士が均一に混合された多孔質膜を得ることができる。
また、前記第2樹脂がポリノルボルネンであることが好ましい。ポリノルボルネンは、ロットごとや粉末形状や化学的状態等の違いによって、製品間の規定膨潤時間が異なる場合が多いため、本発明が特に有効となる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の樹脂成形物の製造方法は、主成分となる第1樹脂とこれに混合させる第2樹脂と少なくとも前記第2樹脂を膨潤させることができる可塑剤とを含有する組成物を加熱混練した後、所定の断面形状で押出して押出成形物を得る工程を含むものである。
第1樹脂としては、単独で又は可塑剤等と共に加熱混練することで押出成形が可能な樹脂であれば、何れも使用することができ、各種の熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマー等が好ましく使用できる。第1樹脂としては、例えば、エチレン、プロピレン、塩化ビニル、スチレン、塩化ビニリデン、メタクリル酸メチル、フッ化エチレンなどの単独重合体又は共重合体、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリウレタンなどが挙げられる。
第1樹脂としては、全樹脂成分中に、50重量%以上含有されるのが好ましく、75重量%以上含有されるのがより好ましい。
第1樹脂に混合させる第2樹脂としては、第1樹脂に相溶又は相分散可能な樹脂であれば、何れも使用することができる。一般に、相溶性を高めたり、分散相をより微細にするためには、第2樹脂として、第1樹脂と同一又は類似の繰り返し単位を有する樹脂が選択されるのが好ましい。
第2樹脂としては、全樹脂成分中に、1〜50重量%含有されるのが好ましく、3〜30重量%含有されるのがより好ましい。なお、前記組成物にはその他の樹脂を更に含有していてもよい。
可塑剤は、第1樹脂や第2樹脂を可塑化して樹脂同士の混合を促進するものであるが、後述するような多孔質膜の製造方法においては、相分離後の抽出工程によって、多孔質構造を形成することができる。
可塑剤としては、少なくとも前記第2樹脂を膨潤させることができるものであればよい。従って、第2樹脂がある程度の溶解性を有する各種溶媒、液状化合物などが使用できる。可塑剤としては、第1樹脂に対してもある程度の溶解性を有するものが好ましい。
加熱混練は、二軸混練機やニーダ等で行うことができ、加熱温度は樹脂の融点や溶解性に応じて適宜決定される。押出は、必要に応じて所定の断面形状の口金を用いて行われ、また押出後にプレス成形等して押出成形物を得ることができる。
本発明では、この押出成形物をフィルム化してフィルム化物を得る工程と、そのフィルム化物またはフィルム化前の成形物から前記可塑剤を抽出する工程とを含むことが好ましい。また、これによって多孔質膜を得るものであることが好ましい。以下、このような工程で多孔質膜を得る場合の実施形態について説明する。
この実施形態では、第1樹脂であるポリオレフィン系樹脂、第2樹脂である二重結合を有するポリマー(ポリノルボルネン等)、及び可塑剤である溶媒を含む組成物を溶融混練し、押出後に冷却してシート状成形物とした後、このシート状成形物を加熱圧延、延伸処理、及び脱溶媒処理する工程を含む例を示す。
ポリオレフィン系樹脂としては、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、エチレン−アクリルモノマー共重合体などの変成ポリオレフィン樹脂などがあげられる。また、エチレンプロピレンゴム(EPR)、ブチルゴム、スチレンブタジエンゴムなどオレフィン単位を含有するエラストマー類を用いてもよい。これらのなかでも、特に多孔質膜の強度を高くできる観点から、重量平均分子量100万以上の超高分子量ポリエチレンが好ましい。これらのポリオレフィン系樹脂は、単独でまたは2種以上を混合して使用してもよい。
ポリオレフィン樹脂の配合量は10〜40重量%が好ましい。ポリオレフィン樹脂の配合量が10重量%未満では得られる多孔質膜の膜強度が弱く、また40重量%を超えると、均一な混練が困難になり厚みムラ、特性ムラの原因となる傾向がある。
溶媒としては上記ポリオレフィン樹脂の溶解性に優れたものであれば良く、例えばノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、デカリン、流動パラフィンなどの脂肪族または環式の炭化水素、沸点がこれらに対応する鉱油留分、あるいはこれらの混合物があげられるが、パラフィン油などの不揮発性溶媒が好ましい。
溶媒量としては全重量の60〜90重量%の範囲が好ましく、その範囲を超えると、得られる多孔質膜の強度が極端に弱くなり、その範囲未満では均一な混練が困難になり、均一な孔構造の多孔質膜が得られない。
また、シャットダウン機能(電池膜内の温度上昇時に、発火等の事故を防止するため、微多孔膜が溶融して微多孔膜を目詰まりさせ、電流を遮断する機能)を付与する目的として、重量平均分子量5×10未満のポリオレフィン類、熱可塑性エラストマー、グラフトコポリマーが1種類以上含有されてもよい。
また、多孔質膜を加熱架橋させるために、反応性官能基を有するポリマーを添加してもよい。このようなポリマーとしては、例えば、二重結合を有するポリマーや酸無水物基などがグラフトされたポリマー、エポキシ基を有するポリマーなどが挙げられる。
二重結合を有するポリマーとしては、例えば、ポリノルボルネン(ノルボルネン開環重合体)やエチレン−プロピレン−ターポリマー、ポリブタジエンのうち少なくとも1種のポリマーが好ましい。
なお、前記樹脂組成物には、必要に応じて、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、染料、造核剤、顔料、難燃剤、充填剤等の添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で添加しても良い。
本発明の製造方法では、可塑剤(溶媒)を用いて30℃で膨潤させる際にパルスNMRで求めた規定膨潤時間が25分以下である第2樹脂、好ましくは20分以下である第2樹脂を用いる。本実施形態では、当該第2樹脂として、例えばポリノルボルネンを使用する。
ポリノルボルネンは、ゲル状シートを作製する際に好適に用いられる流動パラフィン等の脂環式炭化水素を多く含む不揮発性溶媒により膨潤する。この膨潤性は、ポリノルボルネンの形状や化学的状態によって変化する。膨潤性が低いと、ゲル状シートを作製する工程の、混練工程で、十分に解砕されず、分散が不十分となる。樹脂の分散性は混練後のゲル状シートで決定するので、この工程で分散性が不十分であると、最終的に得られる多孔膜の構造が不均一となり、電池性能が十分に得られなかったり、電池の非定常状態時の不安全性が高まるなどといった不具合が生じる。
本発明者らは、ポリノルボルネンの可塑剤への膨潤性の評価を、ポリノルボルネンと流動パラフィンからなる混合物のパルスNMRにより行った。パルスNMRにて、H緩和時間の経時変化をSolid Echo法にて測定し、緩和曲線を緩和時間の短い成分、中間の成分、および長い成分の3成分とみなして最小二乗法を用いて解析・分離し各成分の比率を求めた。緩和時間の短い成分は膨潤していないポリノルボルネンの成分であり、中間の成分は流動パラフィンで膨潤したポリノルボルネンの成分である。
なお、緩和時間の長い成分は液体である流動パラフィンの成分である。上記のようにポリノルボルネンは初期の短い緩和時間の成分から、流動パラフィンで膨潤することで中間の緩和時間の成分へと移行する。この二つの成分の変化からポリノルボルネンの膨潤性を評価することができる。
詳細には、ポリノルボルネンと流動パラフィンを混合してからの経過時間と、各時間での短い緩和時間の成分と中間の緩和時間の成分の成分比との関係を図示し、その曲線の交点の時間を規定膨潤時間とした。混練時の樹脂の分散性が高く、均一な構造の多孔膜を得るためには上記規定膨潤時間が25分以下とすることが必要である。25分を超えると、ポリノルボルネンの混練工程中の解砕が不十分となり、樹脂の分散性が低くなり、最終的に得られる多孔膜の構造が不均一となる。
溶融混練工程では、ポリオレフィン樹脂と溶媒を均一なスラリー状に混合し、得られた組成物を140〜220℃の範囲の温度、好ましくは150〜180℃の温度で混練し、均一な混練物を調製する。
本実施形態においては、ポリマー鎖の十分な絡み合いを得るために、上記ポリオレフィン樹脂と溶媒の混合物に高いせん断力を作用させて混練することが重要である。混練時に十分なせん断力を作用させることができないときには絡み合いが不十分になり、強度アップさせることが不可能になる。よって、ポリオレフィン系組成物と溶媒との混練には、混合物に強いせん断力を与えることができるニーダーや2軸混練機が好ましく用いられる。
このようにして得られた溶融混練物をシート状に押出して、冷却を行い、シート状成形物を得る。この時の冷却方法は、例えば、所定の温度に冷却したサイジングダイスに通すことで冷却する方法、所定の温度に冷却した冷媒中に浸漬し冷却する方法、あるいは所定の温度に冷却されたロールに接触させて冷却する方法等があげられる。
冷却後にゲル化したシート状成形物(ゲル状シート)の厚みは、2〜20mmが好ましく、4〜10mmがより好ましい。ゲル状シートの熱伝導性は大きくないために、表面層に比べて中心部に近いほど冷却されにくい傾向がある。特に5mm以上の厚いシートではこの傾向は著しく、表面層は数秒で冷却媒体に近い温度まで冷却されるが、中心部では温度の低下が遅い。
次に、得られたシート状成形物の加熱圧延、および延伸を行う。一般的に、加熱圧延および延伸は、ポリオレフィン系組成物の結晶分散温度〜融点(DSC測定におけるオンセット温度)+5℃以下の温度で行う。ポリオレフィン系樹脂として超高分子量ポリエチレンを用いた場合、好ましくは100〜125℃、より好ましくは110〜120℃の温度範囲で行う。
本実施形態は、特に100℃以上で加熱圧延を行う場合に有効である。加熱圧延の方法については、特に限定されないが、プレス圧延や、ロール圧延など公知の方法で行うことができる。加熱圧延は、シートの厚みが0.5〜1.5mmになるまで行うのが好ましい。
延伸処理の方法は特に限定されるものではなく、通常のテンター法、ロール法、またはこれらの方法の組み合わせであってもよい。また、一軸延伸、二軸延伸等のいずれの方法をも適用することができ、二軸延伸の場合は、縦横同時延伸または逐次延伸のいずれでもよいが、強度向上の観点から、縦横同時延伸が好ましい。
延伸倍率は、目的とする空孔率や強度により適宜設定できるが、好ましくは、延伸前の面積に対し5〜250倍の範囲で行うのが好ましく、40〜150倍の範囲で行うのがより好ましい。
延伸処理時の温度は、ポリオレフィン系樹脂の融点+5℃以下の温度が好ましい。温度が高すぎると構造が崩れて強度が低下する恐れがある。またあまりにも低い温度であると延伸時に、膜の破断や延伸後の収縮が大きくなる恐れがある。
次いで、このようにして得られた延伸フィルムを適宜の溶剤で洗浄して、フィルムに残留する溶媒を除去する脱溶媒処理を行う。脱溶媒処理に用いる溶剤としては、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、デカン等の炭化水素、塩化メチレン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素、ジエチルエーテル、ジオキサン等のエーテル類などの易揮発性のものが好ましく用いられる。これらの溶剤は混練時に用いた溶媒に応じて適宜に選ばれる。フィルムに残留する溶媒除去には、例えばフィルムを溶剤に浸漬すればよい。
さらに、抽出されたサンプルの熱収縮性を低下させるために、必要に応じてヒートセット処理を行う。ヒートセット処理はポリオレフィン系組成物の結晶分散温度−10℃〜融点以下の温度で行う。収縮防止のため、ヒートセット時にはサンプルを全周囲固定して行うほうが好ましい。ヒートセット方法については、加熱ロールに接触させる方法や、乾燥機内に放置する方法など公知の方法で行うことができる。
このような本実施形態による製造方法に従えば、厚みが5〜50μm、好ましくは10〜30μmであり、突き刺し強度が16μmあたり200gf以上で、空孔率が30〜60%、通気度が16μmあたり300秒/100cc以下である多孔質膜を得ることができる。
本実施形態で得られる多孔質膜は、樹脂同士の混合状態をより均一化することができるため、均一な膜性能が得られるので、種々の電池用のセパレータとして、好適に使用できる。
以下、実施例等を挙げて本発明を説明するが、本発明は実施例により何ら限定されるものではない。なお、実施例や比較例で記載した材料や多孔膜の特性は次のようにして求めた。
(1)規定膨潤時間
ノルボルネン開環重合体の粉末(日本ゼオン(株)製、商品名ノーソレックスNB)0.2gを試験管に入れた後、流動パラフィン0.4gを加えた。
25℃で5分静置した後、1分間振とう機を用いて撹拌した。その後パルスNMRに試料を設置して、10分後、40分後、70分後、130分後のH緩和時間をSolid Echo法にて測定した。パルスNMR測定装置は日本電子製 JNM‐MU25を用い、90°、パルス幅2.2μs、遅延時間10.0μs、繰り返し時間3.0s、積算回数16回、測定温度30℃、解析方法は非線形最小二乗法にて行った。
上記方法にて測定した緩和曲線を緩和時間の短い成分、中間の成分、および長い成分の3成分とみなして最小二乗法を用いて解析・分離し、各成分の比率を求めた。このうち、緩和時間の短い成分と中間の成分の成分比を、時間に対してプロットし、各成分の近似曲線の交点の時間を規定膨潤時間とした。
(2)樹脂分散性の評価
得られた多孔質膜を45cm×45cmの大きさに切断し、比較的黄色の濃い斑点の数を目視にて測定した。その斑点数が少ないほど、樹脂の分散性が良好であると評価した。
実施例1
ノルボルネン開環重合体の粉末(日本ゼオン(株)製、商品名ノーソレックスNB)として、規定膨潤時間が18分であるLOT Aのノルボルネン開環重合体の粉末を用いて、その1gと、重量平均分子量100万の超高分子量ポリエチレン15gと、流動パラフィン(凝固点−15℃、40℃における動的粘度59cst)85gとをスラリー状に均一に混合し、これをバッチ式の二軸混練機(東洋精機製、ラボプラストミル50MR)にて、温度160℃、回転速度50rpmで60分間混練し、ゲル状生成物を押し出した。このゲル状生成物をプレス成形機にて115℃で厚さ1mmのシート状に成形し、その後、120℃で二軸延伸機にて5×5倍に延伸した。このゲル状延伸シートを、SUS製の枠に固定し、ヘプタン浴に浸漬して流動パラフィンを抽出した。へプタン浴から取り出した後、ヘプタンを風乾し、その後空気中で85℃で6時間熱処理し、さらに空気中で125℃で1時間熱処理して多孔質膜を得た。この多孔質膜を用いて樹脂分散性の評価を行った結果、斑点数は15個であった。
実施例2
実施例1において、規定膨潤時間が15分であるLOT Bのノルボルネン開環重合体の粉末を同量用いる以外は、実施例1と全く同じ条件で多孔質膜を得た後、樹脂分散性の評価を行った。その結果、斑点数は13個であった。
比較例1
実施例1において、規定膨潤時間が28分であるLOT Cのノルボルネン開環重合体の粉末を同量用いる以外は、実施例1と全く同じ条件で多孔質膜を得た後、樹脂分散性の評価を行った。その結果、斑点数は730個であった。
比較例2
実施例1において、規定膨潤時間が33分であるLOT Dのノルボルネン開環重合体の粉末を同量用いる以外は、実施例1と全く同じ条件で多孔質膜を得た後、樹脂分散性の評価を行った。その結果、斑点数は800個であった。

Claims (3)

  1. 主成分となる第1樹脂とこれに混合させる第2樹脂と少なくとも前記第2樹脂を膨潤させることができる可塑剤とを含有する組成物を加熱混練した後、押出して押出成形物を得る工程を含む樹脂成形物の製造方法において、
    前記第2樹脂は、前記可塑剤を用いて30℃で膨潤させる際にパルスNMRで求めた規定膨潤時間が25分以下であることを特徴とする樹脂成形物の製造方法。
  2. 前記押出成形物をフィルム化してフィルム化物を得る工程と、そのフィルム化物またはフィルム化前の成形物から前記可塑剤を抽出する工程とを含む請求項1記載の樹脂成形物の製造方法。
  3. 多孔質膜を得るものである請求項2に記載の樹脂成形物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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