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JP2008008283A - ベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置 - Google Patents

ベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置 Download PDF

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JP2008008283A JP2007116633A JP2007116633A JP2008008283A JP 2008008283 A JP2008008283 A JP 2008008283A JP 2007116633 A JP2007116633 A JP 2007116633A JP 2007116633 A JP2007116633 A JP 2007116633A JP 2008008283 A JP2008008283 A JP 2008008283A
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Abstract

【課題】ベーン式の可変バルブタイミング調整機構(VCT)において、可変バルブリフト機構(VVL)の動作状態の影響で実バルブタイミングが変動することを防止する。
【解決手段】VVLの制御モードをVCTの供給油圧が低下する方向に切り換える時は、目標バルブタイミング及びOCV電流値(油圧制御弁の制御電流値)をそれぞれ遅角側ガード値で制限してVCTがほとんど遅角動作しない状態にすることで、VCTの制御領域を進角室側のドレーン切替弁を閉弁する領域に制限して進角室側の逆止弁を機能させる状態に制御する。一方、VCTへの供給油圧が上昇する方向にVVLの制御モードを切り換える時は、目標バルブタイミング及びOCV電流値をそれぞれ進角側ガード値で制限してVCTがほとんど進角動作しない状態にすることで、VCTの制御領域を遅角室側のドレーン切替弁を閉弁する領域に制限して遅角室側の逆止弁を機能させる状態にする。
【選択図】図13

Description

本発明は、進角室の油圧供給油路と遅角室の油圧供給油路に、それぞれ、各油圧室からの作動油の逆流を防止する逆止弁を設けたベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置に関する発明である。
近年、車両に搭載される内燃機関(エンジン)においては、出力向上、燃費節減、排気エミッション低減等を目的として、吸気バルブや排気バルブのバルブタイミング(カム軸の変位角)を可変する可変バルブタイミング調整機構を採用したものが増加しつつある。例えば、ベーン式の可変バルブタイミング調整機構の基本的な構成は、特許文献1(特開2001−159330号公報)に示すように、エンジンのクランク軸に同期して回転するハウジングと、吸気バルブ(又は排気バルブ)のカム軸に連結されたベーンロータとを同軸状に配置し、ハウジング内に形成された複数のベーン収納室内をベーンロータ外周側のベーン(羽根部)で進角室と遅角室とに区画する。そして、各油圧室の油圧を油圧制御弁で制御して、ハウジングに対してベーンロータを相対回動させることで、クランク軸に対するカム軸の変位角(カム軸位相)を変化させて、バルブタイミングを可変制御するようにしている。
このようなベーン式の可変バルブタイミング調整機構では、エンジン運転中に吸気バルブや排気バルブを開閉駆動するときに、吸気バルブや排気バルブからカム軸が受けるフリクショントルクの変動がベーンロータに伝わり、それによって、ベーンロータに対して遅角方向及び進角方向へのトルク変動が作用する。これにより、ベーンロータが遅角方向にトルク変動を受けると、進角室の作動油が進角室から押し出される圧力を受け、また、ベーンロータが進角方向にトルク変動を受けると、遅角室の作動油が遅角室から押し出される圧力を受けることになる。このため、油圧供給源から供給される油圧が低い低回転領域では、進角室に油圧を供給してカム軸の変位角を進角させようとしても、図3に点線で示すように、ベーンロータが上記トルク変動により遅角方向に押し戻されてしまい、目標変位角に到達するまでの応答時間が長くなってしまうという問題があった。
この問題を解決するために、特許文献2(特開2003−106115号公報)に示すように、遅角室の油圧供給油路と進角室の油圧供給油路にそれぞれ逆止弁を設け、ベーンロータがトルク変動を受けても遅角室や進角室からの作動油の逆流を逆止弁によって防止することで、図3に実線で示すように、可変バルブタイミング制御中にベーンロータが目標変位角の方向とは逆方向に戻されることを防止して、可変バルブタイミング制御の応答性を向上させることが考えられている。
この特許文献2の可変バルブタイミング調整機構では、進角室の油圧供給油路と遅角室の油圧供給油路に、それぞれ逆止弁を設けると共に、各油圧室の油圧供給油路に、それぞれ逆止弁をバイパスするドレーン油路を並列に設け、各油圧室に供給する油圧を制御する油圧制御弁(スプール式電磁弁)に、各油圧室のドレーン油路を開閉するドレーン切替弁としての機能を一体化した構成となっている。そして、この油圧制御弁の駆動電流を制御することで、各油圧室に供給する油圧を制御すると同時に、各油圧室のドレーン油路の開放/閉鎖の切り替えを制御して、いずれかの油圧室の油圧を抜く必要があるときに、その油圧室のドレーン油路を開放して当該ドレーン油路を通して油圧を速やかに抜くことができるようにしている。
また、近年の内燃機関においては、更なる性能向上を目的として、可変バルブタイミング調整機構に加えて、更に吸気バルブや排気バルブのバルブリフト量を変化させる油圧駆動式の可変バルブリフト機構を搭載したものがある。
特開2001−159330号公報(第4頁〜第6頁等) 特開2003−106115号公報(第1頁等)
しかし、上述した逆止弁付きの可変バルブタイミング調整機構と可変バルブリフト機構の両方に共通の油圧供給源で油圧を供給するシステムでは、可変バルブリフト機構のリフト制御によって可変バルブリフト機構に供給する油圧が変化すると、その影響を受けて可変バルブタイミング調整機構に供給する油圧が変動して、実バルブタイミング(カム軸の実変位角)が変動する可能性がある。
この現象を具体的にすると、図8(b)に示すように、可変バルブタイミング調整機構(VCT)の遅角動作中は、遅角室からの作動油の逆流を防止するために、遅角室側のドレーン切替弁を閉弁して遅角室側の逆止弁を機能させる状態にすると共に、進角室から作動油をスムーズに排出するために、進角室側のドレーン切替弁を開弁して進角室側の逆止弁を機能させない状態に制御するが、この遅角動作中に、可変バルブリフト機構(VVL)のリフト制御の影響で可変バルブタイミング調整機構に供給する油圧が低下すると、上記遅角制御により進角室側の逆止弁が機能しない状態になっているため、図9(b)に示すように、進角室の油圧が一時的に急低下して実バルブタイミングが一時的に遅角方向に変動する可能性がある。
一方、図8(c)に示すように、可変バルブタイミング調整機構の進角動作中は、進角室からの作動油の逆流を防止するために、進角室側のドレーン切替弁を閉弁して進角室側の逆止弁を機能させる状態にすると共に、遅角室から作動油をスムーズに排出するために、遅角室側のドレーン切替弁を開弁して遅角室側の逆止弁を機能させない状態に制御するが、この進角動作中に、可変バルブリフト機構のリフト制御の影響で可変バルブタイミング調整機構に供給する油圧が上昇すると、上記進角制御により遅角室側の逆止弁が機能しない状態になっているため、図10(c)に示すように、進角室の油圧上昇により遅角室の油圧が一時的に急低下して実バルブタイミングが一時的に進角方向に変動する可能性がある。
また、上述した逆止弁付きの可変バルブタイミング調整機構の油圧回路と可変バルブリフト機構の油圧回路を分離したシステムの場合でも、可変バルブリフト機構のリフト制御によってカム軸のトルクが変動したときに、その影響で可変バルブタイミング調整機構の逆止弁が機能していない側の油圧室から作動油が押し出されて、実バルブタイミングが変動する可能性がある。
本発明は、これらの事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、可変バルブタイミング調整機構に供給する油圧やカム軸のトルクを変動させる要素の動作状態の影響で実バルブタイミングが変動することを防止でき、安定したバルブタイミング制御を実現することができるベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、ベーン式の可変バルブタイミング調整機構(以下「VCT」と表記する)のハウジング内に形成された複数のベーン収納室内をそれぞれベーンによって進角室と遅角室とに区画し、少なくとも1つのベーン収納室の進角室の油圧供給油路と遅角室の油圧供給油路に、それぞれ各油圧室(「油圧室」とは「進角室」と「遅角室」のいずれかを意味する)からの作動油の逆流を防止する逆止弁を設けると共に、各油圧室の油圧供給油路に、それぞれ前記逆止弁をバイパスするドレーン油路を並列に設け、各ドレーン油路にそれぞれドレーン切替弁を設けたベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置において、制御手段によってVCTの実変位角を目標変位角に一致させるように油圧制御弁を制御して各油圧室の油圧を可変すると共に各油圧室のドレーン切替弁の開閉を制御して各油圧室の逆止弁を機能させる状態と機能させない状態との間で切り替え、バルブタイミング変動防止制御手段によってVCTに供給する油圧及び/又は内燃機関のカム軸のトルクを変動させる要素(以下「油圧・カム軸トルク変動要素」という)の動作状態に基づいてVCTの実変位角の変動を防止するように各油圧室のドレーン切替弁と逆止弁の状態を制御するバルブタイミング変動防止制御を実行するようにしたものである。
このようにすれば、油圧・カム軸トルク変動要素の動作状態の影響でVCTに供給する油圧やカム軸トルクが変動しても、その変動によって発生するVCTの実変位角の変動を防止するように進角室側や遅角室側の逆止弁の状態(つまりドレーン切替弁の開閉状態)を制御することができるため、油圧・カム軸トルク変動要素の動作状態の影響で実バルブタイミングが変動することを防止でき、安定したバルブタイミング制御を実現することができる。
本発明は、請求項2のように、油圧・カム軸トルク変動要素として、内燃機関の吸気バルブ及び/又は排気バルブのバルブリフト量を変化させる油圧駆動式の可変バルブリフト機構を備えたシステムに適用しても良い。このようにすれば、VCTと可変バルブリフト機構とを搭載したシステムにおいて、可変バルブリフト機構の動作状態の影響で実バルブタイミングが変動することを防止でき、可変バルブリフト機構の動作状態に左右されずに、安定したバルブタイミング制御を実現することができる。
また、請求項3のように、VCTを進角動作させる場合は、作動油を流入させる進角室側のドレーン切替弁を閉じて進角室側の逆止弁を機能させると共に、作動油が排出される遅角室側のドレーン切替弁を開いて遅角室側の逆止弁を機能させないように制御し、VCTを遅角動作させる場合は、作動油を流入させる遅角室側のドレーン切替弁を閉じて遅角室側の逆止弁を機能させると共に、作動油が排出される進角室側のドレーン切替弁を開いて進角室側の逆止弁を機能させないように制御すると良い。
このようにすれば、油圧供給源から供給される油圧が低くなる低回転領域においても、進角動作時には、ベーンロータの遅角方向へのトルク変動に対して進角室からのオイルの逆流を逆止弁により防止しながら進角室に油圧を効率良く供給して進角応答性を向上させることができ、同様に、遅角動作時には、ベーンロータの進角方向へのトルク変動に対して遅角室からのオイルの逆流を逆止弁により防止しながら遅角室に油圧を効率良く供給して遅角応答性を向上させることができる。
更に、VCTの実変位角を目標変位角に保持する保持動作させる場合は、進角室側と遅角室側の両方のドレーン切替弁を閉じて進角室側と遅角室側の両方の逆止弁を機能させるように制御すると良い。このようにすれば、吸気バルブや排気バルブからカム軸が受けるトルク変動によってベーンロータに対して遅角方向及び進角方向へのトルク変動が作用しても、進角室と遅角室の両方の作動油の逆流を逆止弁により防止して、ベーンをその両側から保持する油圧が低下するのを防止して、保持安定性を向上させることができる。
この場合、バルブタイミング変動防止制御の具体的な制御方法は、請求項5のように、油圧・カム軸トルク変動要素の動作状態に基づいてVCTの目標変位角を制限することでバルブタイミング変動防止制御を実行するようにしても良い。
例えば、油圧・カム軸トルク変動要素の動作状態の影響でVCTに供給する油圧が低下する場合には、VCTの目標変位角を遅角側ガード値で制限してVCTがほとんど遅角動作しない状態にすることで、VCTの制御領域を進角室側のドレーン切替弁を閉弁する領域に制限して進角室側の逆止弁を機能させる状態に制御する。これにより、油圧・カム軸トルク変動要素の動作状態の影響でVCTに供給する油圧が低下しても、進角室の油圧が一時的に急低下することを進角室側の逆止弁で防止して、実バルブタイミングが一時的に遅角方向に変動することを防止する。
一方、油圧・カム軸トルク変動要素の動作状態の影響でVCTに供給する油圧が上昇する場合には、VCTの目標変位角を進角側ガード値で制限してVCTがほとんど進角動作しない状態にすることで、VCTの制御領域を遅角室側のドレーン切替弁を閉弁する領域に制限して遅角室側の逆止弁を機能させる状態に制御する。これにより、油圧・カム軸トルク変動要素の動作状態の影響でVCTに供給する油圧が上昇しても、進角室の油圧上昇により遅角室の油圧が一時的に急低下することを遅角室側の逆止弁で防止して、実バルブタイミングが一時的に進角方向に変動することを防止する。
一般に、VCTの制御では、目標変位角と実変位角との偏差が小さくなるように油圧制御弁の制御電流を制御するため、目標変位角を進角側ガード値や遅角側ガード値で制限しても、制限後の目標変位角と実変位角との偏差が比較的大きい場合には、その偏差が十分に小さくなるまで進角動作や遅角動作が継続されて、逆止弁の状態(ドレーン切替弁の開閉状態)を速やかに切り換えることができない可能性がある。
そこで、請求項6のように、油圧・カム軸トルク変動要素の動作状態に基づいてVCTの制御入力(例えば、油圧制御弁の制御電流や制御デューティ等)を制限することでバルブタイミング変動防止制御を実行するようにしても良い。例えば、油圧・カム軸トルク変動要素の動作状態の影響でVCTに供給する油圧が低下する場合には、VCTの目標変位角と実変位角との偏差に応じた制御入力を遅角側ガード値で制限することで、VCTの制御領域を速やかに進角室側のドレーン切替弁を閉弁する領域に制限して進角室側の逆止弁を機能させる状態に制御する。
一方、油圧・カム軸トルク変動要素の動作状態の影響でVCTに供給する油圧が上昇する場合には、VCTの目標変位角と実変位角との偏差に応じた制御入力を進角側ガード値で制限することで、VCTの制御領域を速やかに遅角室側のドレーン切替弁を閉弁する領域に制限して遅角室側の逆止弁を機能させる状態に制御する。このようにすれば、目標変位角と実変位角との偏差が比較的大きい場合でも、逆止弁の状態を速やかに切り換えることができる。
尚、上述した請求項5と請求項6は、それぞれ単独で実施しても良いが、両者を組み合わせて、請求項7のように、油圧・カム軸トルク変動要素の動作状態に基づいてVCTの目標変位角を制限すると共にVCTの制御入力を制限することでバルブタイミング変動防止制御を実行するようにしても良い。これにより、一層確実なバルブタイミング変動防止効果が得られる。
また、請求項8のように、VCTの目標変位角と実変位角との偏差が所定値以上のときにバルブタイミング変動防止制御を許可するようにしても良い。つまり、VCTの目標変位角と実変位角との偏差が所定値以上になってVCTを進角動作又は遅角動作させるときには、遅角室側又は進角室側の逆止弁を機能させない状態にするため、油圧・カム軸トルク変動要素の動作状態の影響で実バルブタイミングが変動する可能性があると判断して、バルブタイミング変動防止制御を許可する。このようにすれば、遅角室側又は進角室側の逆止弁を機能させない状態にするとき(つまり油圧・カム軸トルク変動要素の動作状態の影響で実バルブタイミングが変動する可能性があるとき)のみ、バルブタイミング変動防止制御を実行することができる。
一般に、油圧制御弁はソレノイドで駆動するスプール式電磁弁により構成され、電気的な配線が必要となるため、この油圧制御弁をエンジンのクランク軸に同期して高速回転するVCTの内部に設けることは実質的に不可能である。この関係で、油圧制御弁はVCTの外部に配置されることから、前記特許文献2のように、油圧制御弁によって各油圧室のドレーン油路を開閉する構成では、各油圧室からドレーン油路を開閉する油圧制御弁までの油路(油圧室内に常時連通する油路)の長さが長くなってしまい、その分、応答性が遅くなるという欠点がある。
この欠点を解消するために、請求項9のように、各油圧室のドレーン切替弁を、油圧で駆動されるように構成してVCTのハウジングの内部に設け、各ドレーン切替弁を駆動する油圧を切り替える油圧切替弁をVCTのハウジングの外部に設けるようにすると良い。この構成では、ドレーン切替弁を小型化できると共にドレーン切替弁への電気的な配線が不要であるため、ドレーン切替弁を逆止弁と共にVCTの内部の狭いスペースにコンパクトに組み付けることが可能になり、設計の自由度が高められると共に、各油圧室の近くにドレーン切替弁を配置することが可能となり、進角・遅角動作時にドレーン油路を油圧室の近くで応答良く開放/閉鎖できる利点がある。
この場合、ドレーン切替弁を駆動する油圧を切り替える油圧切替弁を、油圧制御弁とは別体に設けるようにしても良いが、請求項10のように、油圧切替弁を油圧制御弁に一体化した構成とすると良い。これにより、部品点数削減、低コスト化、コンパクト化の要求を満たすことができる。
本発明は、ベーン式の可変バルブタイミング調整機構の構成が請求項1とは異なる構成のものにも適用して実施できる。
例えば、請求項10のように、ベーン式の可変バルブタイミング調整機構(以下「VCT」と表記する)の少なくとも1つのベーン収納室内の進角室の油圧供給油路に設けられ、前記進角室からの作動油の逆流を防止する第1の逆止弁と、前記第1の逆止弁をバイパスする第1のドレーン油路に設けられ、油圧で駆動される第1のドレーン制御弁と、少なくとも1つのベーン収納室の遅角室の油圧供給油路に設けられ、前記遅角室からの作動油の逆流を防止する第2の逆止弁と、前記第2の逆止弁をバイパスする第2のドレーン油路に設けられ、油圧で駆動される第2のドレーン制御弁と、前記VCTへ供給する油圧を制御する第1の油圧制御弁と、前記第1のドレーン制御弁と前記第2のドレーン油圧弁とを駆動する油圧を制御する第2の油圧制御弁と、前記第1の油圧制御弁と前記第2の油圧制御弁とを制御する制御手段とを備えた構成としても良い。
このような構成のVCTに対しても、前記請求項1〜10に係る発明を適用して実施できる(請求項11〜21)。
また、請求項22のように、VCTの少なくとも1つのベーン収納室内の進角室の油圧供給油路に、前記進角室からの作動油の逆流を防止する第1の逆止弁と、前記第1の逆止弁をバイパスする第1のドレーン油路を設け、且つ、少なくとも1つのベーン収納室の遅角室の油圧供給油路に、前記遅角室からの作動油の逆流を防止する第2の逆止弁と、前記第2の逆止弁をバイパスする第2のドレーン油路を設け、前記VCTに供給する油圧を制御する油圧制御弁に、前記第1のドレーン油路と前記第2のドレーン油路とを開放/閉鎖するドレーン油路制御機能を一体化した構成としても良い。
このような構成のVCTに対しても、前記請求項1〜8に係る発明を適用して実施できる(請求項22〜29)。
この場合、請求項30のように、前記第1のドレーン油路に油圧で駆動される第1のドレーン制御弁と、前記第2のドレーン油路に油圧で駆動される第2のドレーン制御弁とを設け、前記油圧制御弁のドレーン油路制御機能による油圧制御によって、前記第1のドレーン制御弁を開弁/閉弁することで前記第1のドレーン油路を開放/閉鎖するとともに、前記第2のドレーン制御弁を開弁/閉弁することで前記第2のドレーン油路を開放/閉鎖するように構成すれば良い。
また、請求項31のように、前記各ドレーン制御弁を、前記VCTのハウジングの内部に設け、前記各ドレーン制御弁を駆動する油圧を切り替える前記油圧制御弁を前記VCTのハウジングの外部に設けた構成とすると良い。各ドレーン制御弁は、電気的な配線が不要であるため、各逆止弁と共にVCT内部のベーンロータにコンパクトに組み付けることが可能となり、各油圧室の近くにドレーン制御弁を配置して、進角・遅角動作時に各ドレーン油路を各油圧室の近くで応答良く開放/閉鎖できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を具体化した一実施例を説明する。
まず、図1に基づいてベーン式の可変バルブタイミング調整機構11の構成を説明する。可変バルブタイミング調整機構11のハウジング12は、図示しない吸気側又は排気側のカム軸の外周に回動自在に支持されたスプロケットにボルト13で締め付け固定されている。これにより、エンジンのクランク軸の回転がタイミングチェーンを介してスプロケットとハウジング12に伝達され、スプロケットとハウジング12がクランク軸と同期して回転する。ハウジング12内には、ベーンロータ14が相対回動自在に収納され、このベーンロータ14がボルト15によりカム軸の一端部に締め付け固定されている。
ハウジング12の内部には、ベーンロータ14の外周部の複数のベーン17を進角方向及び遅角方向に相対回動自在に収納する複数のベーン収納室16が形成され、各ベーン収納室16が各ベーン17によって進角室18と遅角室19とに区画されている。
進角室18と遅角室19に所定圧以上の油圧が供給された状態では、進角室18と遅角室19の油圧でベーン17が保持されて、クランク軸の回転によるハウジング12の回転が油圧を介してベーンロータ14に伝達され、このベーンロータ14と一体的にカム軸が回転駆動される。エンジン運転中は、進角室18と遅角室19の油圧を油圧制御弁21で制御してハウジング12に対してベーンロータ14を相対回動させることで、クランク軸に対するカム軸の変位角(カム軸位相)を制御して吸気バルブ(又は排気バルブ)のバルブタイミングを可変する。
また、いずれか1つのベーン17の両側部には、ハウジング12に対するベーンロータ14の相対回動範囲を規制するストッパ部22,23が形成され、このストッパ部22,23によってカム軸の変位角(カム軸位相)の最遅角位置と最進角位置が規制されている。また、いずれか1つのベーン17には、エンジン停止時等にカム軸の変位角を所定のロック位置でロックするためのロックピン24が設けられ、このロックピン24がハウジング12に設けられたロック穴(図示せず)に嵌り込むことで、カム軸の変位角が所定のロック位置でロックされる。このロック位置は、始動に適した位置(例えばカム軸変位角の調整可能範囲の略中間位置)に設定されている。
可変バルブタイミング調整機構11の油圧制御回路には、オイルパン26内のオイル(作動油)がオイルポンプ27により油圧制御弁21を介して供給される。この油圧制御回路は、油圧制御弁21の進角圧ポートから吐出されるオイルを複数の進角室18に供給する油圧供給油路28と、油圧制御弁21の遅角圧ポートから吐出されるオイルを複数の遅角室19に供給する油圧供給油路29とが設けられている。
そして、進角室18の油圧供給油路28と遅角室19の油圧供給油路29には、それぞれ各室18,19からの作動油の逆流を防止する逆止弁30,31が設けられている。本実施例では、1つのベーン収納室16の進角室18と遅角室19の油圧供給油路28,29についてのみ逆止弁30,31が設けられている。勿論、2つ以上のベーン収納室16の進角室18と遅角室19の油圧供給油路28,29にそれぞれ逆止弁30,31を設ける構成としても良い。
各室18,19の油圧供給油路28,29には、それぞれ逆止弁30,31をバイパスするドレーン油路32,33が並列に設けられ、各ドレーン油路32,33には、それぞれドレーン切替弁34,35(ドレーン制御弁)が設けられている。各ドレーン切替弁34,35は、油圧制御弁21から供給される油圧(パイロット圧)で閉弁方向に駆動されるスプール弁により構成され、油圧が加えられないときには、スプリング41,42によって開弁位置に保持される。ドレーン切替弁34,35が開弁すると、ドレーン油路32,33が開放されて、逆止弁30,31の機能が働かない状態となる。ドレーン切替弁34,35が閉弁すると、ドレーン油路32,33が閉鎖されて、逆止弁30,31の機能が有効に働く状態となり、油圧室18,19からのオイルの逆流が防止されて油圧室18,19の油圧が保持される。
各ドレーン切替弁34,35は、電気的な配線が不要であるため、逆止弁30,31と共に可変バルブタイミング調整機構11のハウジング12内部のベーンロータ14にコンパクトに組み付けられている。これにより、各油圧室18,19の近くにドレーン切替弁34,35が配置され、進角・遅角動作時に各ドレーン油路32,33を各油圧室18,19の近くで応答良く開放/閉鎖できるようになっている。
一方、油圧制御弁21は、リニアソレノイド36によって駆動されるスプール弁により構成され、進角室18と遅角室19に供給する油圧を制御する進角/遅角油圧制御機能37と、各ドレーン切替弁34,35を駆動する油圧を切り替えるドレーン切替制御機能38(油圧切替弁)とが一体化されている。この油圧制御弁21は、電気的な配線が必要であるため、可変バルブタイミング調整機構11のハウジング12の外部に設けられている。この油圧制御弁21のリニアソレノイド36に通電する電流値(制御デューティ)は、エンジン制御回路(以下「ECU」という)43によって制御される。
このECU43は、クランク角センサ44及びカム角センサ45の出力信号に基づいて吸気バルブ(又は排気バルブ)の実バルブタイミング(実変位角)を演算すると共に、吸気圧センサ、水温センサ等のエンジン運転状態を検出する各種センサの出力に基づいて吸気バルブ(又は排気バルブ)の目標バルブタイミング(目標変位角)を演算する。そして、ECU43は、後述する図11のVCT制御ルーチンを実行することで、実バルブタイミングを目標バルブタイミングに一致させるように可変バルブタイミング調整機構11の油圧制御弁21の制御電流を制御する。これにより、進角室18と遅角室19の油圧を制御してハウジング12に対してベーンロータ14を相対回動させることで、カム軸の変位角を変化させて実バルブタイミングを目標バルブタイミングに一致させる。
ところで、エンジン運転中に吸気バルブや排気バルブを開閉駆動するときに、吸気バルブや排気バルブからカム軸が受けるトルク変動がベーンロータ14に伝わり、それによって、ベーンロータ14に対して遅角方向及び進角方向へのトルク変動が作用する。これにより、ベーンロータ14が遅角方向にトルク変動を受けると、進角室18の作動油が進角室18から押し出される圧力を受け、ベーンロータ14が進角方向にトルク変動を受けると、遅角室19の作動油が遅角室19から押し出される圧力を受けることになる。このため、油圧供給源であるオイルポンプ27の吐出油圧が低くなる低回転領域では、逆止弁30,31が無いと、進角室18に油圧を供給してカム軸の変位角を進角させようとしても、図3に点線で示すように、ベーンロータ14が上記トルク変動により遅角方向に押し戻されてしまい、目標変位角に到達するまでの応答時間が長くなってしまうという問題があった。
これに対して、本実施例では、進角室18の油圧供給油路28と遅角室19の油圧供給油路29に、それぞれ各室18,19からのオイルの逆流を防止する逆止弁30,31を設けると共に、各室18,19の油圧供給油路28,29に、それぞれ逆止弁30,31をバイパスするドレーン油路32,33を並列に設け、各ドレーン油路32,33に、それぞれドレーン切替弁34,35を設けた構成となっている。これにより、図2に示すように、遅角動作、保持動作、進角動作に応じて各室18,19の油圧が次のように制御される。
[遅角動作]
実バルブタイミングを遅角側の目標バルブタイミングに向けて遅角させる遅角動作中は、進角室18のドレーン切替弁34への油圧供給を停止することで、進角室18のドレーン切替弁34を開弁して進角室18の逆止弁30を機能させない状態にすると共に、遅角室19のドレーン切替弁35へ油圧切替弁38から油圧を加えることで、遅角室19のドレーン切替弁35を閉弁して遅角室19の逆止弁31を機能させる状態にする。これにより、低油圧時でも、ベーンロータ14の進角方向へのトルク変動に対して遅角室19からのオイルの逆流を逆止弁31により防止しながら効率良く遅角室19に油圧を供給して遅角応答性を向上させる。
[保持動作]
実バルブタイミングを目標バルブタイミングに保持する保持動作中は、進角室18と遅角室19の両方のドレーン切替弁34,35へ油圧切替弁38から油圧を共に加えることで、両方のドレーン切替弁34,35を共に閉弁して、進角室18と遅角室19の両方の逆止弁30,31を機能させる状態にする。この状態では、吸気バルブや排気バルブからカム軸が受けるトルク変動によってベーンロータ14に対して遅角方向及び進角方向へのトルク変動が作用しても、進角室18と遅角室19の両方のオイルの逆流を逆止弁31により防止して、ベーン17をその両側から保持する油圧が低下するのを防止して、保持安定性を向上させる。
[進角動作]
実バルブタイミングを進角側の目標バルブタイミングに向けて進角させる進角動作中は、進角室18のドレーン切替弁34へ油圧切替弁38から油圧を加えることで、進角室18のドレーン切替弁34を閉弁して進角室18の逆止弁30を機能させる状態にすると共に、遅角室19のドレーン切替弁35への油圧供給を停止することで、遅角室19のドレーン切替弁35を開弁して遅角室19の逆止弁31を機能させない状態にする。これにより、低油圧時でも、ベーンロータ14の遅角方向へのトルク変動に対して進角室18からのオイルの逆流を逆止弁30により防止しながら効率良く油圧を進角室18に供給して進角応答性を向上させる。
次に、可変バルブタイミング調整機構11(以下「VCT」という)の応答特性について図4を用いて説明する。図4は、油圧制御弁21(以下「OCV」という)の制御電流値とVCT応答速度との関係を測定して得られたVCT応答特性の一例を示している。
本実施例では、進角室18と遅角室19の両方に逆止弁30,31とドレーン切替弁34,35を設けているため、OCV電流値の変化に対してVCT応答速度がリニアに変化せず、ドレーン切替弁34,35の開弁/閉弁が切り替えられることによりVCT応答速度が2箇所で急変する。図4のVCT応答特性において、遅角側の応答性急変点は、進角室18のドレーン切替弁34の閉弁/開弁が切り替えられる点であり、進角側の応答性急変点は、遅角室19のドレーン切替弁35の閉弁/開弁が切り替えられる点である。保持動作は、遅角側の応答性急変点と進角側の応答性急変点との間のVCT応答速度変化の勾配が小さい領域で行われる。
また、図1に示すように、油圧駆動式の可変バルブリフト機構46(以下「VVL」という)が設けられ、このVVL46によって吸気バルブ(又は排気バルブ)のバルブリフト量を可変する。本実施例では、このVVL46と上述したVCT11の両方に共通のオイルポンプ27で油圧を供給するようになっている。
図5に基づいてVVL46の構成について説明する。吸気バルブ又は排気バルブ(以下単に「バルブ」という)47を駆動するためのカムシャフト48には、カムプロフィールが異なる低リフト用カム49と高リフト用カム50とが一体的に回転可能に設けられている。カムシャフト48の下方には、ロッカシャフト51が設けられ、このロッカシャフト51を支軸としてロッカアーム52が上下方向に揺動可能に設けられている。このロッカアーム52の先端部には、バルブ47の上端部が当接し、ロッカアーム52の上下方向の揺動によってバルブ47が上下方向にリフト動作するようになっている。
また、ロッカアーム52には、低リフト用カム49に当接して押圧される低リフト用カム押圧部(図示せず)と、高リフト用カム50に当接して押圧される高リフト用カム押圧部(図示せず)とが設けられている。低リフト用カム49は、ロッカアーム52(低リフト用カム押圧部)の押圧量が小さくなると共にその押圧期間が短くなるように外周面形状が形成され、高リフト用カム50は、ロッカアーム52(高リフト用カム押圧部)の押圧量が大きくなると共にその押圧期間が長くなるように外周面形状が形成されている。
更に、ロッカアーム52には、油圧駆動式のカム切換機構53が設けられている。このカム切換機構53は、低リフト用カム49でロッカアーム52(低リフト用カム押圧部)を押圧してバルブ47を駆動する低リフト用カム有効状態と、高リフト用カム50でロッカアーム52(高リフト用カム押圧部)を押圧してバルブ47を駆動する高リフト用カム有効状態との間で切り換えられるようになっている。
VVL46の制御モードを、バルブ47のリフト量を小さくする低リフトモードに切り換える場合には、図示しない油圧制御弁でカム切換機構53に供給する油圧を減少させてカム切換機構53を低リフト用カム有効状態に切り換えて、低リフト用カム49でロッカアーム52(低リフト用カム押圧部)を押圧してバルブ47を駆動する。これにより、ロッカアーム52の押圧量が小さくなってバルブ47のリフト量が小さくなると共に、ロッカアーム52の押圧期間が短くなってバルブ47の開弁期間が短くなる。
一方、VVL46の制御モードを、バルブ47のリフト量を大きくする高リフトモードに切り換える場合には、油圧制御弁でカム切換機構53に供給する油圧を増加させてカム切換機構53を高リフト用カム有効状態に切り換えて、高リフト用カム50でロッカアーム52(高リフト用カム押圧部)を押圧してバルブ47を駆動する。これにより、ロッカアーム52の押圧量が大きくなってバルブ47のリフト量が大きくなると共に、ロッカアーム52の押圧期間が長くなってバルブ47の開弁期間が長くなる。
ECU43は、エンジン運転状態(例えばエンジン回転速度やエンジン負荷等)に応じてVVL46の油圧制御弁を制御して、VVL46の制御モードを低リフトモードと高リフトモードとの間で2段階に切り換える。
上述したVCT11とVVL46の両方に共通のオイルポンプ27で油圧を供給するシステムでは、VVL46の制御モードの切り換えによってVVL46に供給する油圧が変化すると、その影響を受けてVCT11に供給する油圧が変動する可能性がある。
従来の逆止弁無しのVCTでは、図6(a),(b)に示すように、定常時(保持動作中)に、VVL46の制御モードの切り換えの影響でVCTに供給する油圧が変動すると、実バルブタイミング(カム軸の実変位角)が一時的に変動する可能性がある。
これに対して、本実施例の逆止弁付きのVCT11では、定常時(保持動作中)に、両方のドレーン切替弁34,35を共に閉弁して、進角室18と遅角室19の両方の逆止弁30,31を機能させる状態にするため、図7(a),(b)に示すように、VVL46の制御モードの切り換えの影響でVCT11に供給する油圧が変動しても、実バルブタイミングがほとんど変動しない。
しかし、図8(b)に示すように、VCT11の遅角動作中は、遅角室19からのオイルの逆流を防止するために、遅角室19側のドレーン切替弁35を閉弁して遅角室19側の逆止弁31を機能させない状態にすると共に、進角室18から作動油をスムーズに排出するために、進角室18側のドレーン切替弁34を開弁して進角室18側の逆止弁30を機能させない状態に制御するが、この遅角動作中に、VVL46の制御モードが低リフトモードから高リフトモードに切り換えられてVCT11に供給する油圧が低下すると、上記遅角制御により進角室18側の逆止弁30が機能しない状態になっているため、図9(b)に示すように、進角室18の油圧が一時的に急低下して実バルブタイミングが一時的に遅角方向に変動する可能性がある。
尚、図8(a)及び図9(a)に示すように、VCT11の進角動作中に、VVL46の制御モードが低リフトモードから高リフトモードに切り換えられてVCT11に供給する油圧が低下する場合には、実バルブタイミングがほとんど変動しない。
一方、図8(c)に示すように、VCT11の進角動作中は、進角室18からのオイルの逆流を防止するために、進角室18側のドレーン切替弁34を閉弁して進角室18側の逆止弁30を機能させる状態にすると共に、遅角室19から作動油をスムーズに排出するために、遅角室19側のドレーン切替弁35を開弁して遅角室19側の逆止弁31を機能させない状態に制御するが、この進角動作中に、VVL46の制御モードが高リフトモードから低リフトモードに切り換えられてVCT11に供給する油圧が上昇すると、上記進角制御により遅角室19側の逆止弁31が機能しない状態になっているため、図10(c)に示すように、進角室18の油圧上昇により遅角室19の油圧が一時的に急低下して実バルブタイミングが一時的に進角方向に変動する可能性がある。
尚、図8(d)及び図10(d)に示すように、VCT11の遅角動作中に、VVL46の制御モードが高リフトモードから低リフトモードに切り換えられてVCT11に供給する油圧が上昇する場合には、実バルブタイミングがほとんど変動しない。
そこで、ECU43は、後述する図12のバルブタイミング変動防止制御ルーチンを実行することで、VVL46の制御モードの切り換え方向に応じて実バルブタイミングの変動を防止するように逆止弁30,31の状態(つまりドレーン切替弁34,35の開閉状態)を制御するバルブタイミング変動防止制御を次のようにして実行する。
VVL46が低リフトモードから高リフトモードに切り換えられるとき(VCT11に供給する油圧が低下するとき)には、VCT11の目標バルブタイミングを遅角側ガード値で制限すると共にOCV電流値を遅角側ガード値で制限してVCT11がほとんど遅角動作しない状態にすることで、VCT11の制御領域を進角室18側のドレーン切替弁34を閉弁する領域に制限して進角室18側の逆止弁30を機能させる状態に制御する。これにより、進角室18の油圧が一時的に急低下することを進角室18側の逆止弁30で防止して、実バルブタイミングが一時的に遅角方向に変動することを防止する。
一方、VVL46が高リフトモードから低リフトモードに切り換えられるとき(VCT11に供給する油圧が上昇するとき)には、VCT11の目標バルブタイミングを進角側ガード値で制限すると共にOCV電流値を進角側ガード値で制限してVCT11がほとんど進角動作しない状態にすることで、VCT11の制御領域を遅角室19側のドレーン切替弁35を閉弁する領域に制限して遅角室19側の逆止弁31を機能させる状態に制御する。これにより、進角室18の油圧上昇により遅角室19の油圧が一時的に急低下することを遅角室19側の逆止弁31で防止して、実バルブタイミングが一時的に進角方向に変動することを防止する。
以下、ECU43が実行する図11のVCT制御ルーチン及び図12のバルブタイミング変動防止制御ルーチンの処理内容を説明する。
[VCT制御ルーチン]
図11のVCT制御ルーチンは、エンジン運転中に所定周期(例えば5ms周期)で実行され、特許請求の範囲でいう制御手段としての役割を果たす。本ルーチンが起動されると、まずステップ101で、運転条件(例えばエンジン回転速度、負荷、冷却水温等)を検出し、次のステップ102で、検出した運転条件に基づいてVCT制御実行条件が成立しているか否かを判定する。その結果、VCT制御実行条件が成立していないと判定されれば、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。VCT制御を実行しない場合には、目標バルブタイミングVVTが0(最遅角位置)に維持される。
これに対して、上記ステップ102で、VCT制御実行条件が成立していると判定されれば、ステップ103に進み、クランク角センサ44の出力信号と、これに続いて発生するカム角センサ45の出力信号との間の位相差により実バルブタイミングVTA(最遅角位置から現在位置までの進角量)を算出した後、次のステップ104で、現在の運転条件(エンジン回転速度、負荷等)に応じてマップ等から目標バルブタイミングVTTを算出する。
この後、ステップ105に進み、図示しないOCV目標電流算出ルーチンを実行して、目標バルブタイミングVTTと実バルブタイミングVTAとの偏差に応じてOCV目標電流iVVTをPD制御等により算出する。そして、次のステップ106で、油圧制御弁21(OCV)の制御電流をOCV目標電流iVVTに制御するための制御デューティを算出して本ルーチンを終了する。
[バルブタイミング変動防止制御ルーチン]
図12のバルブタイミング変動防止制御ルーチンは、エンジン運転中に所定周期(例えば5ms周期)で実行され、特許請求の範囲でいうバルブタイミング変動防止制御手段としての役割を果たす。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ201で、現在のVVL46の目標制御モードを読み込んだ後、ステップ202に進み、VVL46の目標制御モードが低リフトモードから高リフトモードに切り換わったか否かを判定する。
このステップ202で、VVL46の目標制御モードが低リフトモードから高リフトモードに切り換わったと判定された場合には、バルブタイミング変動防止制御を次のようにして実行する。
まず、ステップ203で、VVL46の目標制御モードが低リフトモードから高リフトモードに切り換わった時点の目標バルブタイミングVTTを目標バルブタイミングVTTの遅角側ガード値として設定した後、ステップ204に進み、目標バルブタイミングVTTを遅角側ガード値でガード処理して、目標バルブタイミングVTTを遅角側ガード値を越えないように制限する。
この後、ステップ205に進み、現在のOCV電流値(例えばOCV目標電流iVVT)が遅角側所定値以下であるか否かを判定する。この遅角側所定値は、VCT11の遅角側の応答性急変点(図4参照)に相当するOCV電流値(進角室18のドレーン切替弁34の開弁/閉弁が切り替わるOCV電流値)に設定されている。
このステップ205で、OCV電流値が遅角側所定値よりも大きいと判定された場合には、ステップ206,207の処理を実行することなく、ステップ208に進む。一方、上記ステップ205で、OCV電流値が遅角側所定値以下であると判定された場合には、ステップ206に進み、遅角側所定値又はそれよりも少し大きい値をOCV電流値の遅角側ガード値として設定した後、ステップ207に進み、OCV電流値を遅角側ガード値でガード処理して、OCV電流値を遅角側ガード値以上に制限する。
このようにして、VCT11の目標バルブタイミングVTTを遅角側ガード値で制限すると共にOCV電流値を遅角側ガード値で制限してVCT11がほとんど遅角動作しない状態にすることで、VCT11の制御領域を進角室18側のドレーン切替弁34を閉弁する領域に制限して進角室18側の逆止弁30を機能させる状態に制御する。
この後、ステップ208に進み、VVL46が実際に低リフトモードから高リフトモードに切り換わったか否かによって制御モードの切り換えが完了したか否かを判定し、制御モード切換中であれば、ステップ204〜207の処理を繰り返す。その後、ステップ208で、VVL46の制御モードの切り換えが完了したと判定されたときに、ステップ216に進み、目標バルブタイミングVTT及びOCV電流値のガードを解除して、バルブタイミング変動防止制御を終了する。
一方、上記ステップ202で、VVL46の目標制御モードが低リフトモードから高リフトモードに切り換わっていないと判定された場合には、ステップ209に進み、VVL46の目標制御モードが高リフトモードから低リフトモードに切り換わったか否かを判定する。
このステップ209で、VVL46の目標制御モードが高リフトモードから低リフトモードに切り換わったと判定された場合には、バルブタイミング変動防止制御を次のようにして実行する。
まず、ステップ210で、VVL46の目標制御モードが高リフトモードから低リフトモードに切り換わった時点の目標バルブタイミングVTTを目標バルブタイミングVTTの進角側ガード値として設定した後、ステップ211に進み、目標バルブタイミングVTTを進角側ガード値でガード処理して、目標バルブタイミングVTTを進角側ガード値を越えないように制限する。
この後、ステップ212に進み、現在のOCV電流値(例えばOCV目標電流iVVT)が進角側所定値以上であるか否かを判定する。この進角側所定値は、VCT11の進角側の応答性急変点(図4参照)に相当するOCV電流値(遅角室19のドレーン切替弁35の開弁/開弁が切り替わるOCV電流値)に設定されている。
このステップ212で、OCV電流値が進角側所定値よりも小さいと判定された場合には、ステップ213,214の処理を実行することなく、ステップ215に進む。一方、上記ステップ212で、OCV電流値が進角側所定値以上であると判定された場合には、ステップ213に進み、進角側所定値又はそれよりも少し小さい値をOCV電流値の進角側ガード値として設定した後、ステップ214に進み、OCV電流値を進角側ガード値でガード処理して、OCV電流値を進角側ガード値以下に制限する。
このようにして、VCT11の目標バルブタイミングVTTを進角側ガード値で制限すると共にOCV電流値を進角側ガード値で制限してVCT11がほとんど進角動作しない状態にすることで、VCT11の制御領域を遅角室19側のドレーン切替弁35を閉弁する領域に制限して遅角室19側の逆止弁31を機能させる状態に制御する。
この後、ステップ215に進み、VVL46が実際に高リフトモードから低リフトモードに切り換わったか否かによって制御モードの切り換えが完了したか否かを判定し、制御モード切換中であれば、ステップ211〜214の処理を繰り返す。その後、ステップ215で、VVL46の制御モードの切り換えが完了したと判定されたときに、ステップ216に進み、目標バルブタイミングVTT及びOCV電流値のガードを解除して、バルブタイミング変動防止制御を終了する。
以上説明した本実施例では、図13のタイムチャートに示すように、VVL46の制御モードが低リフトモードから高リフトモードに切り換えられるとき(VCT11に供給する油圧が低下するとき)には、VCT11の目標バルブタイミングを遅角側ガード値で制限すると共にOCV電流値を遅角側ガード値で制限してVCT11がほとんど遅角動作しない状態にすることで、VCT11の制御領域を進角室18側のドレーン切替弁34を閉弁する領域に制限して進角室18側の逆止弁30を機能させる状態に制御する。これにより、VVL46の制御モードが低リフトモードから高リフトモードに切り換えられる際にVCT11に供給する油圧が低下しても、進角室18の油圧が一時的に急低下することを進角室18側の逆止弁30で防止して、実バルブタイミングが一時的に遅角方向に変動することを防止することができ、VVL46の動作状態に左右されずに、安定したバルブタイミング制御を実現することができる。
一方、VVL46の制御モードが高リフトモードから低リフトモードに切り換えられるとき(VCT11に供給する油圧が上昇するとき)には、VCT11の目標バルブタイミングを進角側ガード値で制限すると共にOCV電流値を進角側ガード値で制限してVCT11がほとんど進角動作しない状態にすることで、VCT11の制御領域を遅角室19側のドレーン切替弁35を閉弁する領域に制限して遅角室19側の逆止弁31を機能させる状態に制御する。これにより、VVL46の制御モードが高リフトモードから低リフトモードに切り換えられる際にVCT11に供給する油圧が上昇しても、進角室18の油圧上昇により遅角室19の油圧が一時的に急低下することを遅角室19側の逆止弁31で防止して、実バルブタイミングが一時的に進角方向に変動することを防止することができ、VVL46の動作状態に左右されずに、安定したバルブタイミング制御を実現することができる。
ところで、バルブタイミング変動防止制御の際に、目標バルブタイミングだけをガード値で制限するようにすると、制限後の目標バルブタイミングと実バルブタイミングとの偏差が比較的大きい場合には、その偏差が十分に小さくなるまでVCT11の進角動作や遅角動作が継続されて、逆止弁30,31の状態を速やかに切り換えることができない可能性がある。
その点、本実施例では、バルブタイミング変動防止制御の際に、目標バルブタイミングと実バルブタイミングとの偏差に応じたOCV電流値をガード値で制限するようにしたので、目標バルブタイミングと実バルブタイミングとの偏差が比較的大きい場合でも、逆止弁30,31の状態を速やかに切り換えることができる。
しかしながら、本発明は、バルブタイミング変動防止制御の際に、目標バルブタイミングとOCV電流値のうちの一方だけをガード値で制限するようにしても良い。また、OCV電流値以外のVCT11の制御入力(例えば油圧制御弁21の制御デューティ)をガード値で制限するようにしても良い。
また、本実施例では、各油圧室のドレーン切替弁34,35を、油圧で駆動されるように構成してVCT11のハウジング12の内部に設け、各ドレーン切替弁34,35を駆動する油圧を切り替える油圧切替弁38をVCT11のハウジング12の外部に設けるようにしたので、ドレーン切替弁34,35を小型化できると共に、ドレーン切替弁34,35への電気的な配線が不要であるため、ドレーン切替弁34,35を逆止弁30,31と共にVCT11の内部の狭いスペースにコンパクトに組み付けることが可能になり、設計の自由度が高められると共に、各油圧室の近くにドレーン切替弁34,35を配置することが可能となり、進角・遅角動作時にドレーン油路32,33を油圧室の近くで応答良く開放/閉鎖できる利点がある。
しかも、本実施例では、油圧切替弁38を油圧制御弁21に一体化した構成としているため、部品点数削減、低コスト化、コンパクト化の要求を満たすことができる。
しかしながら、本発明は、油圧切替弁38を、油圧制御弁21とは別体に設けるようにしても良い。
尚、上記実施例では、VCT11とVVL46の両方に共通のオイルポンプ27で油圧を供給するシステムに本発明を適用したが、VCT11の油圧回路とVVL46の油圧回路を分離したシステムに本発明を適用しても良い。VCT11の油圧回路とVVL46の油圧回路を分離したシステムの場合でも、VVL46の制御モードの切り換えによってカム軸のトルクが変動したときに、その影響でVCT11の逆止弁を機能させていない側の油圧室から作動油が押し出されて、実バルブタイミングが変動する可能性があるが、本発明のバルブタイミング変動防止制御を実行することで、実バルブタイミングの変動を防止することができる。
また、上記実施例では、2段階の制御モード間で切り換わるVVL46の動作状態に基づいてバルブタイミング変動防止制御を実行するようにしたが、3段階以上の制御モード間で切り換わるVVLやバルブリフト量を連続的に変化させるVVLの動作状態に基づいてバルブタイミング変動防止制御を実行するようにしても良い。或は、電気駆動式のVVLの動作状態に基づいてバルブタイミング変動防止制御を実行するようにしても良い。また、VVL以外の油圧・カム軸トルク変動要素(例えばパワーステアリング装置等)の動作状態に基づいてバルブタイミング変動防止制御を実行するようにしても良い。
また、本発明は、VCT11の目標変位角と実変位角との偏差が所定値以上のときにバルブタイミング変動防止制御を許可するようにしても良い。つまり、VCT11の目標変位角と実変位角との偏差が所定値以上になってVCT11を進角動作又は遅角動作させるときには、遅角室側又は進角室側の逆止弁30,31を機能させない状態にするため、油圧・カム軸トルク変動要素の動作状態の影響で実バルブタイミングが変動する可能性があると判断して、バルブタイミング変動防止制御を許可する。このようにすれば、遅角室側又は進角室側の逆止弁30,31を機能させない状態にするとき(つまり油圧・カム軸トルク変動要素の動作状態の影響で実バルブタイミングが変動する可能性があるとき)にのみバルブタイミング変動防止制御を実行することができる。
本発明は、図1に示される可変バルブタイミング調整機構11の構成に限定されず、例えば、図14又は図15に示される他の実施例の可変バルブタイミング調整機構71,72に適用することもできる。
図14に示される可変バルブタイミング調整機構71においては、図1に示される可変バルブタイミング調整機構11に対して以下の点が相違している。なお、図14において図1と同等の構成部品については同じ符号を付して説明を省略する。
まず、図1の油圧制御弁21は1つのリニアソレノイド36により進角/遅角油圧制御機能37とドレーン切替制御機能38とを駆動しているが、図14では、進角/遅角油圧制御機能を実現する第1の油圧制御弁37とドレーン切替制御機能を実現する第2の油圧制御弁38とにそれぞれソレノイド36,51を設け、各ソレノイド36,51をそれぞれ別のECU43,52によって独立して制御する構成としている。一方のECU43(第1の制御手段)は、VCT実変位角と目標変位角との偏差に応じて第1の油圧制御弁37の電流を制御し、他方のECU52(第2の制御手段)は、第2の油圧制御弁38の電流を制御して、各ドレーン切替弁(ドレーン制御弁)34,35を駆動する油圧を制御する。
ドレーン切替弁34,35については、図1では、油圧が加えられていないときには、スプリング41,42によって開弁位置に保持される、いわゆるノーマリ・オープン型(常開型)の切替弁を用いている。これに対して、図14では、油圧が加えられていないときに、スプリング41,42によって閉弁位置に保持される、いわゆるノーマリ・クローズ型(常閉型)の切替弁を用いている。またこれに伴い、ドレーン切替制御機能38も、図1ではドレーン切替弁34,35を閉弁するときに油圧を供給する構成となっているが、図14ではドレーン切替弁34,35を閉弁するときに油圧供給を停止する構成となっている。
また、図1においては、ある1つのベーン17で仕切られた1つのベーン収納室16の進角室18及び遅角室19に対応する油圧供給通路28,29に逆止弁30,31及びドレーン切替弁34,35を設ける構成としているが、図14では、あるベーン収納室16の進角室18に対する油圧供給通路28と別のベーン収納室16の遅角室19に対する油圧供給通路29とに逆止弁30,31及びドレーン切替弁34,35を設けている。
この構成では、VCT変位角を目標変位角に保持する保持動作中には、進角室18側と遅角室19側の両方のドレーン切替弁34,35を閉じて進角室18側と遅角室19側の両方の逆止弁30,31を有効に機能させて進角室18及び遅角室19からの作動油の逆流を防止するように第2の油圧制御弁38を制御すると共に、可変バルブタイミング調整機構71へ供給する油圧を制御する第1の油圧制御弁37の制御電流を所定の保持電流に制御する。
一方、可変バルブタイミング調整機構71を進角動作させる場合は、作動油を流入させる進角室側のドレーン切替弁を閉じて、作動油が排出される遅角室側のドレーン切替弁を開くように第2の油圧制御弁38を制御し、可変バルブタイミング調整機構71を遅角動作させる場合は、作動油を流入させる遅角室側のドレーン切替弁を閉じて、作動油が排出される進角室側のドレーン切替弁を開くように第2の油圧制御弁38を制御する。要するに、進角・遅角動作中には、その変位方向に応じて進角室18側と遅角室19側のいずれか一方のドレーン切替弁34又は35を開いていずれか一方の逆止弁30又は31が機能しないように第2の油圧制御弁38を制御すると共に、前記第1の油圧制御弁37の制御電流を制御して可変バルブタイミング調整機構71へ供給する油圧を可変することでVCT変位角を目標変位角に向けて変位させる。
以上のように構成した図14の可変バルブタイミング調整機構71に対しても本発明を適用することができる。
次に、図15の可変バルブタイミング調整機構72の構成について、図1との相違点を中心に説明する。図15においても、図14と同様に図1と同等の構成部品については同じ符号が付されている。
まず、図1においては進角/遅角油圧制御機能37のための油路を切換える弁とドレーン切替制御機能38のための油路を切換える弁との2つの弁を備える構成としている。これに対して、図15においては、1つの油圧制御弁60で進角/遅角油圧制御機能とドレーン切替制御機能とを達成する構成としている。また、このために油圧供給通路28,29を油圧制御弁60と逆止弁30,31との間で分岐させ、各々ドレーン切替弁(ドレーン制御弁)34,35と接続する構成としている。
この構成では、VCT変位角を目標変位角に保持する保持動作中には、油圧制御弁60の制御電流を所定の保持電流に制御して、進角室18側と遅角室19側の両方のドレーン切替弁34,35を閉じて進角室18側と遅角室19側の両方の逆止弁30,31を有効に機能させて進角室18及び遅角室19からの作動油の逆流を防止するように制御すると共に、可変バルブタイミング調整機構72へ供給する油圧を制御する。
一方、VCT変位角を進角方向又は遅角方向に変位させる進角・遅角動作中には、油圧制御弁60の制御電流を制御して、その変位方向に応じて進角室18側と遅角室19側のいずれか一方のドレーン切替弁34又は35を開いていずれか一方の逆止弁30又は31が機能しないように制御すると共に、可変バルブタイミング調整機構72へ供給する油圧を可変することでVCT変位角を目標変位角に向けて変位させる。
以上のように構成した図15の可変バルブタイミング調整機構72に対しても本願発明を適用することができる。
本発明の一実施例における可変バルブタイミング調整機構とその油圧制御回路を概略的に示す図である。 可変バルブタイミング調整機構の遅角動作、保持動作、進角動作を説明するための図である。 逆止弁の有無による進角作動時のVCT応答速度の相違を説明するための特性図である。 逆止弁付きの可変バルブタイミング調整機構の応答特性の一例を示す特性図である。 可変バルブリフト機構の概略構成を示す図である。 逆止弁無しの可変バルブタイミング調整機構の保持動作中の挙動を示すもので、(a)は可変バルブリフト機構を低リフトモードから高リフトモードに切り換えたときのタイムチャート、(b)は可変バルブリフト機構を高リフトモードから低リフトモードに切り換えたときのタイムチャートである。 逆止弁付きの可変バルブタイミング調整機構の保持動作中の挙動を示すもので、(a)は可変バルブリフト機構を低リフトモードから高リフトモードに切り換えたときのタイムチャート、(b)は可変バルブリフト機構を高リフトモードから低リフトモードに切り換えたときのタイムチャートである。 逆止弁付きの可変バルブタイミング調整機構の進角動作時及び遅角動作時に可変バルブリフト機構の制御モードを切り換えたときの挙動を説明するための図である。 (a)は逆止弁付きの可変バルブタイミング調整機構の進角動作中に可変バルブリフト機構を低リフトモードから高リフトモードに切り換えたときの挙動を示すタイムチャートで、(b)は逆止弁付きの可変バルブタイミング調整機構の遅角動作中に可変バルブリフト機構を低リフトモードから高リフトモードに切り換えたときの挙動を示すタイムチャートである。 (c)は逆止弁付きの可変バルブタイミング調整機構の進角動作中に可変バルブリフト機構を高リフトモードから低リフトモードに切り換えたときの挙動を示すタイムチャートで、(d)は逆止弁付きの可変バルブタイミング調整機構の遅角動作中に可変バルブリフト機構を高リフトモードから低リフトモードに切り換えたときの挙動を示すタイムチャートである。 VCT制御ルーチンの処理の流れを説明するフローチャートである。 バルブタイミング変動防止制御ルーチンの処理の流れを説明するフローチャートである。 バルブタイミング変動防止制御の一例を説明するタイムチャートである。 本発明の他の実施例(その1)における可変バルブタイミング調整機構とその油圧制御回路を概略的に示す図である。 本発明の他の実施例(その2)における可変バルブタイミング調整機構とその油圧制御回路を概略的に示す図である。
符号の説明
11…可変バルブタイミング調整機構(VCT)、12…ハウジング、14…ベーンロータ、16…ベーン収納室、17…ベーン、18…進角室、19…遅角室、21…油圧制御弁、24…ロックピン、27…オイルポンプ、28,29…油圧供給油路、30,31…逆止弁、32,33…ドレーン油路、34,35…ドレーン切替弁(ドレーン制御弁)、37…進角/遅角油圧制御機能(第1の油圧制御弁)、38…ドレーン切替制御機能(油圧切替弁,第2の油圧制御弁)、43…ECU(制御手段,バルブタイミング変動防止制御手段,第1の制御手段)、44…クランク角センサ、45…カム角センサ、46…可変バルブリフト機構、52…ECU(第2の制御手段)、60…油圧制御弁、71,72…可変バルブタイミング調整機構

Claims (31)

  1. ベーン式の可変バルブタイミング調整機構(以下「VCT」と表記する)のハウジング内に形成された複数のベーン収納室内をそれぞれベーンによって進角室と遅角室とに区画し、少なくとも1つのベーン収納室の進角室の油圧供給油路と遅角室の油圧供給油路に、それぞれ各油圧室(「油圧室」とは「進角室」と「遅角室」のいずれかを意味する)からの作動油の逆流を防止する逆止弁を設けると共に、各油圧室の油圧供給油路に、それぞれ前記逆止弁をバイパスするドレーン油路を並列に設け、各ドレーン油路にそれぞれドレーン切替弁を設けたベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置において、
    前記VCTの実変位角を目標変位角に一致させるように油圧制御弁を制御して各油圧室の油圧を可変すると共に各油圧室のドレーン切替弁の開閉を制御して各油圧室の逆止弁を機能させる状態と機能させない状態との間で切り替える制御手段と、
    前記VCTに供給する油圧及び/又は内燃機関のカム軸のトルクを変動させる要素(以下「油圧・カム軸トルク変動要素」という)の動作状態に基づいて前記VCTの実変位角の変動を防止するように前記各油圧室のドレーン切替弁と逆止弁の状態を制御するバルブタイミング変動防止制御を実行するバルブタイミング変動防止制御手段と
    を備えていることを特徴とするベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  2. 前記油圧・カム軸トルク変動要素は、内燃機関の吸気バルブ及び/又は排気バルブのバルブリフト量を変化させる油圧駆動式の可変バルブリフト機構であることを特徴とする請求項1に記載のベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記VCTを進角動作させる場合は、作動油を流入させる進角室側のドレーン切替弁を閉じて進角室側の逆止弁を機能させると共に、作動油が排出される遅角室側のドレーン切替弁を開いて遅角室側の逆止弁を機能させないように制御し、前記VCTを遅角動作させる場合は、作動油を流入させる遅角室側のドレーン切替弁を閉じて遅角室側の逆止弁を機能させると共に、作動油が排出される進角室側のドレーン切替弁を開して進角室側の逆止弁を機能させないように制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記VCTの実変位角を目標変位角に保持する保持動作させる場合は、前記進角室側と前記遅角室側の両方のドレーン切替弁を閉じて前記進角室側と前記遅角室側の両方の逆止弁を機能させるように制御することを特徴とする請求項3に記載のベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  5. 前記バルブタイミング変動防止制御手段は、前記油圧・カム軸トルク変動要素の動作状態に基づいて前記VCTの目標変位角を制限することで前記バルブタイミング変動防止制御を実行することを特徴とする請求項3又は4に記載のベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  6. 前記バルブタイミング変動防止制御手段は、前記油圧・カム軸トルク変動要素の動作状態に基づいて前記VCTの制御入力を制限することで前記バルブタイミング変動防止制御を実行することを特徴とする請求項3又は4に記載のベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  7. 前記バルブタイミング変動防止制御手段は、前記油圧・カム軸トルク変動要素の動作状態に基づいて前記VCTの目標変位角を制限すると共に前記VCTの制御入力を制限することで前記バルブタイミング変動防止制御を実行することを特徴とする請求項3又は4に記載のベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  8. 前記バルブタイミング変動防止制御手段は、前記VCTの目標変位角と実変位角との偏差が所定値以上のときに前記バルブタイミング変動防止制御を許可することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  9. 前記各ドレーン切替弁は、油圧で駆動されるように構成されて前記VCTのハウジングの内部に設けられ、
    前記各ドレーン切替弁を駆動する油圧を切り替える油圧切替弁が前記VCTのハウジングの外部に設けられていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  10. 前記油圧切替弁は、前記油圧制御弁に一体化されていることを特徴とする請求項9に記載のベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  11. ベーン式の可変バルブタイミング調整機構(以下「VCT」と表記する)のハウジング内に形成された複数のベーン収納室内がそれぞれベーンによって進角室と遅角室とに区画されており、少なくとも1つのベーン収納室内の進角室の油圧供給油路に設けられ、前記進角室からの作動油の逆流を防止する第1の逆止弁と、前記第1の逆止弁をバイパスする第1のドレーン油路に設けられ、油圧で駆動される第1のドレーン制御弁と、少なくとも1つのベーン収納室の遅角室の油圧供給油路に設けられ、前記遅角室からの作動油の逆流を防止する第2の逆止弁と、前記第2の逆止弁をバイパスする第2のドレーン油路に設けられ、油圧で駆動される第2のドレーン制御弁と、
    前記VCTへ供給する油圧を制御する第1の油圧制御弁と、
    前記第1のドレーン制御弁と前記第2のドレーン油圧弁とを駆動する油圧を制御する第2の油圧制御弁と、
    前記第1の油圧制御弁と前記第2の油圧制御弁とを制御する制御手段とを備えたベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置において、
    前記制御手段は、前記VCTに供給する油圧及び/又は内燃機関のカム軸のトルクを変動させる要素(以下「油圧・カム軸トルク変動要素」という)の動作状態に基づいて前記VCTの実変位角の変動を防止するように各ドレーン制御弁を制御するバルブタイミング変動防止制御を実行するバルブタイミング変動防止制御手段を含むことを特徴とするベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  12. 前記油圧・カム軸トルク変動要素は、内燃機関の吸気バルブ及び/又は排気バルブのバルブリフト量を変化させる油圧駆動式の可変バルブリフト機構であることを特徴とする請求項11に記載のベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  13. 前記制御手段は、前記VCTを進角動作させる場合は、作動油を流入させる進角室側のドレーン制御弁を閉じて進角室側の逆止弁を機能させると共に、作動油が排出される遅角室側のドレーン制御弁を開いて遅角室側の逆止弁を機能させないように制御し、前記VCTを遅角動作させる場合は、作動油を流入させる遅角室側のドレーン制御弁を閉じて遅角室側の逆止弁を機能させると共に、作動油が排出される進角室側のドレーン制御弁を開いて進角室側の逆止弁を機能させないように制御することを特徴とする請求項11又は12に記載のベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  14. 前記制御手段は、前記VCTの実変位角を目標変位角に保持する保持動作させる場合は、前記第1のドレーン制御弁と前記第2のドレーン制御弁とを閉じて前記第1の逆止弁と前記第2の逆止弁とを機能させるように制御することを特徴とする請求項13に記載のベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  15. 前記バルブタイミング変動防止制御手段は、前記油圧・カム軸トルク変動要素の動作状態に基づいて前記VCTの目標変位角を制限することで前記バルブタイミング変動防止制御を実行することを特徴とする請求項13又は14に記載のベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  16. 前記バルブタイミング変動防止制御手段は、前記油圧・カム軸トルク変動要素の動作状態に基づいて前記VCTの制御入力を制限することで前記バルブタイミング変動防止制御を実行することを特徴とする請求項13又は14に記載のベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  17. 前記バルブタイミング変動防止制御手段は、前記油圧・カム軸トルク変動要素の動作状態に基づいて前記VCTの目標変位角を制限すると共に前記VCTの制御入力を制限することで前記バルブタイミング変動防止制御を実行することを特徴とする請求項13又は14に記載のベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  18. 前記バルブタイミング変動防止制御手段は、前記VCTの目標変位角と実変位角との偏差が所定値以上のときに前記バルブタイミング変動防止制御を許可することを特徴とする請求項11乃至17のいずれかに記載のベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  19. 前記各ドレーン制御弁は、油圧で駆動されるように構成されて前記VCTのハウジングの内部に設けられ、
    前記各ドレーン制御弁を駆動する油圧を制御する第2の油圧制御弁が前記VCTのハウジングの外部に設けられていることを特徴とする請求項11乃至18のいずれかに記載のベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  20. 前記第1の油圧制御弁と前記第2の油圧制御弁とは独立して制御可能な構成であり、
    前記制御手段は、前記第2の油圧制御弁を制御して、各ドレーン制御弁を開閉する第1の制御手段と、前記第2の油圧制御弁を制御して、前記VCTの実変位角が目標変位角となるように制御する第1の制御手段とを含むことを特徴とする請求項11乃至19のいずれかに記載のベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  21. 前記第1の油圧制御弁と前記第2の油圧制御弁とが駆動軸で一体化されている構成であり、
    前記制御手段は、前記第2の油圧制御弁を制御して各ドレーン制御弁を開閉すると共に、前記第1の油圧制御弁を制御して、前記VCTの実変位角が目標変位角となるように制御する第3の制御手段を含むことを特徴とする請求項11乃至19のいずれかに記載のベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  22. ベーン式の可変バルブタイミング調整機構(以下「VCT」と表記する)のハウジング内に形成された複数のベーン収納室内をそれぞれベーンによって進角室と遅角室とに区画し、少なくとも1つのベーン収納室内の進角室の油圧供給油路に、前記進角室からの作動油の逆流を防止する第1の逆止弁と、前記第1の逆止弁をバイパスする第1のドレーン油路を設け、且つ、少なくとも1つのベーン収納室の遅角室の油圧供給油路に、前記遅角室からの作動油の逆流を防止する第2の逆止弁と、前記第2の逆止弁をバイパスする第2のドレーン油路を設け、
    前記VCTに供給する油圧を制御する油圧制御弁に、前記第1のドレーン油路と前記第2のドレーン油路とを開放/閉鎖するドレーン油路制御機能を一体化したベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置であって、
    前記制御手段は、前記VCTに供給する油圧及び/又は内燃機関のカム軸のトルクを変動させる要素(以下「油圧・カム軸トルク変動要素」という)の動作状態に基づいて前記VCTの実変位角の変動を防止するように各ドレーン油路を制御するバルブタイミング変動防止制御を実行するバルブタイミング変動防止制御手段、
    を含むことを特徴とするベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  23. 前記油圧・カム軸トルク変動要素は、内燃機関の吸気バルブ及び/又は排気バルブのバルブリフト量を変化させる油圧駆動式の可変バルブリフト機構であることを特徴とする請求項22に記載のベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  24. 前記制御手段は、前記VCTを進角動作させる場合は、作動油を流入させる進角室側のドレーン油路を閉じて作動油を流入させる進角室側の逆止弁を機能させると共に、作動油が排出される遅角室側のドレーン油路を開いて作動油が排出される遅角室側の逆止弁を機能させないように制御し、前記VCTを遅角動作させる場合は、作動油を流入させる遅角室側のドレーン油路を閉じて作動油を流入させる遅角室側の逆止弁を機能させると共に、作動油が排出される進角室側のドレーン油路を開いて作動油が排出される進角室側の逆止弁を機能させないように制御することを特徴とする請求項22又は23に記載のベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  25. 前記制御手段は、前記VCTの実変位角を目標変位角に保持する保持動作させる場合は、前記第1のドレーン油路と前記第2のドレーン油路とを閉じて前記第1の逆止弁と前記第2の逆止弁とを機能させるように制御することを特徴とする請求項24に記載のベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  26. 変動防止制御手段は、前記油圧・カム軸トルク変動要素の動作状態に基づいて前記VCTの目標変位角を制限することで前記バルブタイミング変動防止制御を実行することを特徴とする請求項24又は25に記載のベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  27. 前記バルブタイミング変動防止制御手段は、前記油圧・カム軸トルク変動要素の動作状態に基づいて前記VCTの制御入力を制限することで前記バルブタイミング変動防止制御を実行することを特徴とする請求項25又は26に記載のベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  28. 前記バルブタイミング変動防止制御手段は、前記油圧・カム軸トルク変動要素の動作状態に基づいて前記VCTの目標変位角を制限すると共に前記VCTの制御入力を制限することで前記バルブタイミング変動防止制御を実行することを特徴とする請求項26又は27に記載のベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  29. 前記バルブタイミング変動防止制御手段は、前記VCTの目標変位角と実変位角との偏差が所定値以上のときに前記バルブタイミング変動防止制御を許可することを特徴とする請求項22乃至28のいずれかに記載のベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  30. 前記第1のドレーン油路に油圧で駆動される第1のドレーン制御弁と、前記第2のドレーン油路に油圧で駆動される第2のドレーン制御弁とを設け、
    前記油圧制御弁のドレーン油路制御機能による油圧制御によって、前記第1のドレーン制御弁を開弁/閉弁することで前記第1のドレーン油路を開放/閉鎖するとともに、前記第2のドレーン制御弁を開弁/閉弁することで前記第2のドレーン油路を開放/閉鎖することを特徴とする請求項23乃至29のいずれかに記載のベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
  31. 前記各ドレーン制御弁は、前記VCTのハウジングの内部に設けられ、
    前記各ドレーン制御弁を駆動する油圧を切り替える前記油圧制御弁が前記VCTのハウジングの外部に設けられていることを特徴とする請求項30に記載のベーン式の可変バルブタイミング調整機構の制御装置。
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