JP2007511381A - ペースト状材料に磁化可能粒子を配向するためのデバイス及び操作方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、ペースト状材料(3)内に磁化可能粒子(4)を配向する、具体的には、前面部(1a)と背面部(1b)とを具備している非磁性壁を提供された配向体(1)によって、鋼製のファイバあるいはリングを未硬化のコンクリートに配向するための操作方法と装置に関する。ペースト状材料(3)と配向体(1)の前面部(1a)とは、第一に互いに対して移動する。配向体(1)は磁石ユニット(2)も備えていて、磁石ユニットは前記前面部(1a)の内部に配置されまたペースト状材料に作用していて磁化可能粒子(4)を配向するように周期的に変動する磁場を発生する。前記発明は、前記磁場が少なくとも二つの領域(I、II)に分割されることを特徴とし、また前記二つの領域は、磁力線の様々な強さ及び/又は様々な方向を示している部分磁場を含んでいる。第一領域(I)の部分磁場は、長い軌道にわたる配向と引力とを粒子に加え、第二領域(II)の部分磁場は配向位置決めされた粒子を解放している。
Description
本発明は、ペースト状材料内に磁化可能粒子を配向するためのデバイスに関し、デバイスは前面部と背面部とを具備していて壁を備える配向体を有していて、ペースト状材料と、前面部を最先端にしている配向体とは互いに対して移動可能になっていて、配向体はさらには、配向体内部の前面部の内部上に配置され、また磁化可能粒子を配向するためにペースト状材料に作用していて周期的に変動する磁場を発生する磁石ユニットを有している。本発明は、ペースト状材料に磁化可能粒子を配向するための操作方法にも関する。
補強するためにコンクリートに鋼製ファイバを使用することは、約20年前から周知であった。この場合、鋼製ファイバは、無秩序な配向を伴ってコンクリートの全体積にわたり均一に分配される。屈曲させて負荷されるコンクリートスラブにおいて、例えば、ファイバは、作用する曲げ力に垂直な面内に配分されるのが望ましく、その結果ファイバは負荷に応じて最大限にコンクリート体を補強できる。作用している力に斜めにあるいは平行にすら配置されるといったファイバは、この補強効果に殆どあるいは全く寄与しない。不規則に配分される鋼製ファイバを有しているコンクリート体と比較して、所望する方法で配向される鋼製ファイバを有しているコンクリート体においてはそれ故、ファイバの投入量を、コンクリート体の特殊な負荷応答を大幅に損なうことなしに低減できる。
コンクリートが含んでいるファイバを配向することによって個々のコンクリート構成成分の選択的な構造補強の利点に加えて、例えば、工業的フローリングにおいて、このコンクリート構成成分のさらなる応用も考えられる。面内に鋼製ファイバを配向することにより、例えば、コンクリート壁に電気伝導層を生成させることもでき、その結果コンクリートは加熱できあるいは電磁遮蔽を達成できる。
公開された米国特許出願の米国特許第2002/0182395A1号明細書と公開された国際出願第/9967072号明細書の先行技術には、粘性体に磁化可能ファイバ、具体的には未硬化のコンクリートに鋼製ファイバを配向するための操作方法とデバイスが開示されている。配向体から成るデバイスは中空形態に設計され、それ自体は非磁化可能材料から成る。配向体は断面において円弧の形状の前面部を有し、背面部の方向に二つの側面部を経由して一直線に鋭く収束する。配向体内に円弧の形状において前面部と同心円状に配置されて、その外周面に一つ以上の永久磁石、具体的には各々が相互に120°離れて配置された三つの永久磁石を有する回転可能な装着ローラがある。前面部の内部とローラの周表面との間の隙間は、ローラの半径が前面部の曲率半径よりも僅かに小さいだけなので最小化される。磁気ローラを回転することにより、配向体の非磁性壁を貫通し配向体周囲の材料に作用する回転磁場が発生する。
未硬化のコンクリートにファイバを配向するために示される操作方法によると、デバイス、即ち回転ローラを備える配向体が、コンクリート体を貫通するその縦方向軸に対して横方向に移動するか、あるいは配向状態にあるファイバを含んでいるペースト状コンクリートが、固定された配向体に対して移動するかし、その結果コンクリートはその湾曲した前面部に沿って配向体の周囲を流動する。回転ローラ上に配置される永久磁石により発生する磁場のため、前面部に接近しているファイバは、ローラの回転方向に従って配向体の周囲を移動する。丸く湾曲した前面部から真直ぐな側面部への移行において、配向体の壁にかかる回転磁石の磁場は、壁からさらに離れるためかなり弱くなる。結果としてファイバは配向された位置に留まる。コンクリートと配向体との間の連続的な相対移動のため、配向されたファイバの層はしたがって、コンクリートに対する配向体により移動される経路に沿って形成される。
周知のデバイスの特殊な実施態様によると、大幅に小さい第二の磁気ローラが、前面部から側面部への移行領域において磁気ローラの内部に補足的に配置される。第二のローラ上にある磁石の配列と二つのローラの互いに対する直径の比率とは、前面部の周囲のファイバを誘導している第一のローラの磁場が、外向きに、即ち、ファイバの方向に第二のローラの領域内である程度まで遮蔽されるように選択され、その結果目的とする位置での配向ファイバの解放が改善される。
記載したデバイスと、このデバイスを使用して実施される操作方法に伴う不利な点は、デバイスの直ぐ付近のファイバだけしか配向できないことであり、その結果遠く離れて存在しているファイバは不規則な配向であり続ける。そのうえに、解放状態において、ファイバの配向は、比較的高い残留磁場強さのため最適ではない。より強力な磁石を使用することにより磁場強さを単に増加することは限定的に磁場の領域を増大するが、配向粒子の解放が劣るためこれは層構造の品質を大幅に低減する。
本発明の目的はしたがって、ペースト状材料に含まれるより大量の粒子のより選択的な配向が可能になるように先行技術デバイスを精緻化することである。デバイスが多くの技術経費と負担なしに製作されることも目的である。本発明のさらなる目的は、本発明の以下の記載と代表的な実施態様とにおいて理解できる。
前述の目的は、導入部分で述べられた型のデバイスにより達成される。その中で磁場は、異なる磁場強さ及び/又は磁力線形態の部分磁場を有する少なくとも二つの領域に分割され、第一領域の部分磁場は粒子に長い範囲にわたる引力と配向力を及ぼしていて、第二領域の部分磁場は配向状態の粒子を解放している。
本発明に記載の磁石ユニットにより発生する磁場を、異なる磁場強さ及び/又は磁力線形態の部分磁場を有する少なくとも二つの領域に分割することにより達成される効果は、一方は、配向体から比較的遠い距離にある粒子でさえ配向できることである。他方は、第二領域の部分磁場により達成される効果は、粒子が配向体の壁上で解放を目的とする位置で正確に解放され、その結果例えば、ペースト状材料中の配向粒子により形成される層が、所望する特性、具体的には最小の層厚とともに層面内の高いファイバ密度を提供されることである。
本発明に記載の配向体はいずれの材料から成っていてもよい。非磁性材料は特に適切であり、その理由は解放を目的とした位置での配向体の壁上の配向粒子の解放を自分自身の磁場によって妨害しないからである。
配向状態の粒子に作用する第一領域の部分磁場により発生する引力に関するその領域は、この領域の部分磁場の磁場強さと磁力線形態との適切な選択により調整できる。本発明に記載のデバイスにより共配向を目的とするペースト状材料中の粒子の割合、あるいは材料に依然として不規則配向を備え続けることを目的とする粒子の割合は、それ故に正確に調整できる。ペースト状材料の材料特性、例えばその粘性あるいは材料が含む他の充填材の大きさと形状は、この場合において同様に考慮される。
磁石ユニットの磁力線形態はさまざまな方法で調整できる。有利な調整の一つは、配向体とペースト状材料との間の相対移動に垂直な面内にのみ拡がっている磁石ユニットの磁場の磁力線にある。粒子の配向はしたがってこの面内でのみ起る。結果として、粒子は配向体の壁上の解放を目的とした位置で極めて容易に解放できる。その理由は、この磁力線が、磁化粒子間の強固な合体を起しまたそれ故にそれらを解放することを困難にしている、相対移動の方向に沿っての磁化粒子のネットワークの形成を伴わないためである。
磁力線形態を調整する別の方法は、配向体とペースト状材料との間の相対移動に平行な面内に拡がっている磁力線にある。実際、前述のネットワーク形成はそのとき本当に起る。それにもかかわらず、これは特に可変的に設定可能な磁力線形態により効果的に対抗できる。この場合、例えば、磁石ユニットの磁場を、粒子に長い範囲にわたる引力を及ぼしている第一領域の部分磁場と、配向されることにより粒子に保持力を及ぼしている第二領域の部分磁場と、配向状態の粒子を解放している第三領域の部分磁場との、異なる磁場強さ及び/又は異なる磁力線形態の部分磁場を有している三領域に分割することができる。一方、磁場を三領域に分割することは、配向体から比較的離れて存在している粒子の配向を依然として確保し続け、また他方では、第二領域の部分磁場により発生する適度な保持力により、粒子は特に正確に配向され、またペースト状材料中の所望の位置に到達後は、第三領域の部分磁場により最終的に解放される。磁場のこの分割はその結果として、粒子配向の特性は、また解放を目的とした位置での粒子の制御された解放は、第一領域の部分磁場の強固で長い範囲にわたる引力に係らず妨害されないことを意味する。
本デバイスの特に好適な実施態様において、磁石ユニットの磁場の磁力線形態は、配向体とペースト状材料との間の相対移動に垂直な面に拡がっている成分と相対移動に平行に拡がっている成分との組み合わせから成る。この型の組合わされた磁力線形態は、具体的には、配向粒子が目標体積に特に均一に配分されることと、配向粒子が配向体とペースト状材料との間の相対移動に対して平行にあるいは垂直にのみ拡がっているそれらの磁力線に沿う集中した累積に向かういずれの傾向ももはや有しないこととを可能にする。そのうえに、たとえ配向体とペースト状材料との間の相対速度と、周期的に変動する磁場の周波数とが互いに最適に一致しなくとも、配向プロセスの一貫性を位置と時間の関数として達成できる。
具体的に、磁石ユニットにより発生され、その磁力線が配向体とペースト状材料との間の相対移動に対して平行な面内で異なる領域中に拡がる磁場を分割するために特に有利である二つの解決方法が見出された。一方は、第一と第二の領域はそれぞれ磁石ユニットの断面の中心角が約90°の領域に及び、また第三の領域は中心角が約180°の領域に及ぶというものであるが、三領域のそれぞれを磁石ユニットの断面の中心角が約120°の範囲にすることも目的にかなっている。
具体的には、周期的に変動する磁場を発生する磁石ユニットが静的な磁場分布を備える回転体として設計されるなら、デバイスは過剰な技術経費と負担をかけずに作製される。既に先行技術において知られているように、配向体は、配向体とペースト状材料との間の相対移動の方向に対して横向きに延びている中空形態として設計されるのが有利であり、その断面は基本的には半円状の湾曲した前面部から二つの側面を経由し背面部まで次第に細くなっている支持体表面断面として収束している。この形状は一方では、湾曲した表面に沿って輸送される粒子の配向に、他方では、前面部の一方の端部と一方の側面との間の移行部分での粒子の制御された解放に有利に働く。
配向体の前面部の内部と磁気ローラとの間の隙間を最小化し、磁石ユニットを回転軸が半円状に湾曲した前面部断面の中心軸と一致する回転円筒ローラとして設計すると、その磁場は配向体周囲のペースト状材料に低損失で作用できる。この場合の磁気ローラは便宜上、配向体の全長に及び延びている。これに対して、配向体とペースト状材料との間の相対移動に対して平行な面内に存在する磁力線は、磁気ローラの軸方向に拡がっているが、相対移動に平行な面内に存在する磁力線は磁気ローラの周方向に拡がっている。
三つの部分磁場により形成される磁場の成形においての高い変動性は、もしそれが永久磁石により発生されるなら達成される。特に強い磁場強さは、NdFeB合金から製造される永久磁石により発生できる。この目的の達成のために、永久磁石の少なくとも一つがこの合金から成ることが好都合である。
三領域に分割された磁場の場合において、磁場の第三領域の機能は配向状態の粒子を解放することである。もし第三領域の部分磁場が軟磁性材料、特に低炭素鋼により発生されるならば、これはとりわけ効果的に達成できる。これは軟磁性材料に空間的に限定される磁力線の回帰磁束を導き、その結果、磁場の磁界強さはこの領域の半径方向外部で殆ど消失し、また粒子はこの領域において事実上もはや引力を受けない。
ペースト状材料に磁化粒子を配向するための改良された操作方法を与えることも本発明の目的である。
本目的は、前述のデバイスを使用する操作方法により達成される。このデバイスの利点は本発明に記載の操作方法に同様に当てはまる。具体的には、ペースト状材料として未硬化のコンクリートが使用されまた粒子が鋼製ファイバとして設計されるとき広範囲の応用を有する。
もう一つの方法として、粒子は鋼製リングとして設計されてもよい。それらの使用は、例えば薄い層が屈曲負荷を受けたコンクリートスラブに発生する状態を目的とするとき特に有利であると分る。鋼製リングを使用することは、層状面に個々の粒子の特に高度な重複をもたらし、その結果、構造補強の効果が増大する。従来の一次元の形状の鋼製削りくずあるいはファイバの使用と比較すると、これは補強成分の負荷応答を著しく損なうことなしにとりわけ材料の消費量を低減することを可能にする。
本発明は単に代表的な実施態様を表す図面を参照して以下に詳述される。
本発明は単に代表的な実施態様を表す図面を参照して以下に詳述される。
図1aと1bとは、ペースト状材料に磁性粒子を配向するためのデバイスを表す。デバイスは、非磁性材料から成る中空形態の形状の配向体1を有する。図1aの断面図によると、中空形態は、二つの側面部1cを経由して背面部1bの方向に直線的に鋭く収束する、円弧の形状の前面部1aを具備している。配向体1の内部に配置されて、円弧の形状の前面部1aと同心的に自在に回転するよう取付けられた円筒ローラとして設計される磁石ユニット2がある。磁気ローラ2はその縦軸に沿って永久磁石を装備しまた例えば一つ以上の電気モータ(示されていない)により回転される。ペースト状材料に含まれる粒子に作用している回転する、即ち周期的に変動する磁場がそれ故発生し、磁場は異なる磁場強さ及び/又は異なる磁力線形態の部分磁場を有している三領域I、II、III に分割される。第一と第二領域はそれぞれ磁石ユニットの円形断面の中心角が90°の領域に及びまた第三領域は残りの中心角が180°の領域に及ぶ。磁気ローラ2の半径は前面部1aの曲率半径よりもほんの僅か小さく、その結果前面部1aの内部と磁気ローラ2の周表面との間の隙間は最小化され、また磁気ローラ2の磁場は配向体1の周囲のペースト状材料に低損失で作用できる。
磁石ユニットが配向体内に固定して配置され、また配向体内部に個別に駆動できる電磁石を配置することにより周期的に変動する磁場が形成されるという記載の、磁石ユニットのもう一つの実施態様は示されない。
デバイスの機能原理は、図2において図式的に説明される。それ故、配向体中に配置され回転する磁気ローラ2を備える配向体1は、鋼製ファイバあるいは鋼製リングの形態の磁化可能粒子4を含み未硬化のコンクリート層の形態のペースト状材料3を通してその縦軸1fに対して横向きに移動する。ペースト状コンクリート3が固定された配向体1に対して移動されてもよい。両方の場合において、コンクリート3はその湾曲した前面部1に沿って配向体1の周囲を流動する。この間、磁気ローラ2は反時計回りに回転し、その結果磁化可能粒子4は配向体1の下の層6に後述のように配置されるようになる。図2において明瞭に図示できるように、磁力線は配向体1とペースト状材料3との間の相対移動に平行な面に拡がる。
第一領域Iの部分磁場は鋼製ファイバ4に長い範囲にわたる引力を及ぼし、その結果配向体1の前面部1aの前の細長い領域7内のファイバ4は配向体に向って移動する。第二領域IIの部分磁場は引き付けられた粒子4に保持力を及ぼし、配向されている間は、保持力により、粒子は磁気ローラ2の回転方向に従って前面部断面1aに沿って下方へ輸送される。磁場強さが第三領域内部の閉鎖された磁力線のため配向体1の半径方向外部で殆ど消失する、第三領域III の部分磁場は、円形状に湾曲した前面部1aから下部の側面1cへの移行地点1eで配向状態の粒子4をほぼ解放する。
三つの部分磁場から成る磁気ローラ2の全体磁場の回転は、第一領域Iの部分磁場も粒子4が解放される地点で規則的に作用することを意味する。配向体1の壁からの粒子の分離はしたがって、一時的に規則的に妨害され、それは形成される粒子層6に好ましくない波形構造の原因となる。しかしながら、磁気ローラの回転数がコンクリート層内の配向体1の移動に極めて高度に対応するよう選定されるならば、これは効果的に克服でき、その結果層6の波形構造はいずれも取除かれる。
図3−7は、磁気ローラ2内の永久磁石のさまざまな配置を表している。
図3によると、好ましくはNdFeB合金から成っている強力な永久磁石8は、磁気ローラ2の回転軸付近の地点から半径方向外向きに延びている。磁北極が位置するその外部端面8aは、この場合磁気ローラの湾曲に一致して形成され、その結果磁気ローラは配向体1の前面部1aの内面から最小の隙間の状態で回転できる。好ましくは軟質の非合金鋼の軟磁性材料から成る磁極片9がさらに、磁気ローラ2内部に配備される。磁極片9は、その磁南極が位置する永久磁石8の内部端面と同一平面で隣接し、また磁気ローラ2の回転軸を囲んでいる、中心部9aを具備する。端部9bはそれぞれ中心部9aの各側面から突き出している。二つの端部9bは、永久磁石8の方向に僅かに外れて曲げられ、また端部9bのそれぞれの外端面9cが磁気ローラの周方向曲率どおりに適合されている、磁気ローラ2の外周まで延びている。
図3によると、好ましくはNdFeB合金から成っている強力な永久磁石8は、磁気ローラ2の回転軸付近の地点から半径方向外向きに延びている。磁北極が位置するその外部端面8aは、この場合磁気ローラの湾曲に一致して形成され、その結果磁気ローラは配向体1の前面部1aの内面から最小の隙間の状態で回転できる。好ましくは軟質の非合金鋼の軟磁性材料から成る磁極片9がさらに、磁気ローラ2内部に配備される。磁極片9は、その磁南極が位置する永久磁石8の内部端面と同一平面で隣接し、また磁気ローラ2の回転軸を囲んでいる、中心部9aを具備する。端部9bはそれぞれ中心部9aの各側面から突き出している。二つの端部9bは、永久磁石8の方向に僅かに外れて曲げられ、また端部9bのそれぞれの外端面9cが磁気ローラの周方向曲率どおりに適合されている、磁気ローラ2の外周まで延びている。
この磁石配列により発生する磁場は、二つの領域I、IIに分割されまたその磁力線によりグラフィックに表される。第一領域Iは、永久磁石8と磁極片9とにより形成される。磁極片9はこの場合、強力な永久磁石8により磁化され、その結果磁南極が端部断面9bのそれぞれの上に形成される。それ故、磁力線は磁気ローラのあるいは磁気ローラを取囲んでいる配向体の周囲の空間を貫通して永久磁石8の磁北極から磁極片9の端部9bまで拡がり、その結果は、第二領域IIを形成しまた例えばアルミニウムあるいは鋼で充填される磁石配列に対応して背面に向って横たわっている磁気ローラの領域10は、低磁場強さのみの磁場により充満されるということである。永久磁石8のN極により発生する磁場は、具体的には縦軸の延長領域にある磁化可能材料に引力を及ぼす。図3に記載の磁石配列は、具体的には小額の製造経費とそれ故の低価格により区別される。
図4に記載の磁石配列は、磁気ローラ2の回転軸から半径方向外向きに延びている、基本的に同一の寸法と磁場強さの二つの永久磁石11と,12を具備する。二つの磁石11と,12はNdFeB合金から成るのが好ましい。磁石11と,12は、互いに対して約60°の鋭角度で交差し、また磁気ローラ2の回転軸からほぼその周方向表面まで延び、また磁石11と、12の外部端面は、磁気ローラと配向体(ここでは示されていない)の前面部との間の隙間の大きさを最小化するように、この場合もやはり磁気ローラ2の周方向曲率に適合されている。二つの磁石11と,12は反対向きに配向され、その結果第一の磁石11の場合はN極が外向きを指し示しまた第二の磁石12の場合はS極が外向きを指し示す。
磁気ローラ2の回転軸の反対側に、二つの磁石11と、12から等角度で離間して、中心角が180°に及びまたしたがって磁気ローラ2の断面積の半分に及ぶ、軟磁性材料、好ましくは軟質の非合金鋼から成っている領域13がある。
磁気ローラ2の回転軸の反対側に、二つの磁石11と、12から等角度で離間して、中心角が180°に及びまたしたがって磁気ローラ2の断面積の半分に及ぶ、軟磁性材料、好ましくは軟質の非合金鋼から成っている領域13がある。
この磁石配列により発生する磁場は、再び二つの領域I、IIに分割され、またその磁力線形態により可視化される。第一領域の部分磁場は、斜交配置磁石11と,12とにより発生する。それらの向い合った配列は、空間に深く拡がりそれ故広範囲に引力を及ぼす磁場を発生する。軟磁性材料から成っていて、背面部に向かって配置される領域13は、磁力線が殆ど完全にフィードバックされる第二領域IIを表す。所望する状態において引合いまた配向された粒子を解放する場合の必要条件である、第二領域の周辺の外部の領域の残留磁場強さはしたがって、ほとんど無いくらい小さい。
図5において示される磁気ローラ2の非対称磁石配列は、三領域のI*と、II*と、III *と(図5b参照)に分割される磁場を発生する。図1のデバイス概略表示と比較すると、領域I*と、II*と、III *との配列の順序は、この場合は逆である。図5の磁気ローラ2はしたがって、動作中は時計方向に回転し、また配向される粒子4はペースト状材料3中の配向体1の上部に配置されるようになる。
磁気ローラ2自体は、中心の境界Dを備える二つの中心角が180°の扇形領域14と,15とに再分割される。扇形領域14は、中心角が90°の扇形領域14a、14bに順に再分割される。扇形領域14a内に配置されて、そのN極が磁気ローラ2の円周表面の領域にあるように磁気ローラ2の反対側の円周表面の方向に境界Dから直角に延びる強力な永久磁石がある。扇形領域14b内に第一の磁石に隣接して置かれる、弱い第二の永久磁石17が第一の磁石16に平行だが反対向きの方位で配置される。二つの磁石16と,17とはNdFeB合金から成り、またそれらの外端面に関しては磁気ローラ2円周表面の曲率に適合するのが好ましい。磁石16と,17との間にある中間の空間は非磁性材料、例えばアルミニウムで充填される。第二の中心角が180°の扇形領域15は全体が、軟磁性材料である軟質の非合金鋼から成るのが好ましい。
磁力線形態に関してのこの磁石配列の影響は、図5bにおいて表される。それ故、第一領域I* 内の強力な永久磁石16により発生する部分磁場は、磁気ローラ2あるいは配向体1の周囲の材料に含まれる磁化可能粒子に特に長い範囲にわたる引力を及ぼす。第二領域II*の部分磁場は第一領域I* の部分磁場より弱いが、それ故に所望の方法でそれらを配向する場合は第一領域I* の磁場により引付けられる粒子を解放位置へ輸送するのに好ましく適切である。扇形領域15の軟磁性材料は、磁石16と,17との磁極の回帰磁力線が第三領域III *の部分磁場にほぼ完全に密閉されることを保証し、その結果この外部では粒子に作用する力はもはや無くそれ故に配向状態を容易に解放できる。
製作するのに経済的である比較的単純な構造を備えるこの非対称の磁石配列の特別な利点は、長い範囲にわたる引力である。
製作するのに経済的である比較的単純な構造を備えるこの非対称の磁石配列の特別な利点は、長い範囲にわたる引力である。
図6と7は、図5の磁石配列の有利な改良点を示す。
図6において表されるBucking磁極配列において、磁石16と,17とは、さらに横方向に配列される磁石19により空間的に接続される。またこの磁石19は、N極を第一領域I* の強力な磁石16に向けて指し示している。この配列は第一領域I* の部分磁場の領域をさらに増大することを可能にし、その結果磁化可能粒子はより遠い距離さえからも引き合うことができる。
図6において表されるBucking磁極配列において、磁石16と,17とは、さらに横方向に配列される磁石19により空間的に接続される。またこの磁石19は、N極を第一領域I* の強力な磁石16に向けて指し示している。この配列は第一領域I* の部分磁場の領域をさらに増大することを可能にし、その結果磁化可能粒子はより遠い距離さえからも引き合うことができる。
図7の配列は、同様に図5の非対称な磁石配列に基づいている。二つの磁石16と,17と横方向に配列された磁石19とに加えて、中心角が180°の扇形領域14は二つのさらに横方向に配列された磁石20と,21とを含み、磁石20と,21は磁石16と,17との外部の長い側面の各々と境を接しまた配向され、その結果N極は強力な磁石16に面しまたS極は弱い磁石17にそれぞれ面する。この全部で五つの磁石16と,17と,19と,20と,21とから成る配列は、線形Halbach配列のそれに相当する。そのことは二つの点において有利である。一方は、第一領域I* の部分磁場の引力の領域は、Bucking磁極配列に対応して最大化される。もう一方は、それは背面部領域(領域III *)の完全な遮蔽を可能にし、その結果第三領域III *の部分磁場の磁場強さはゼロになる。これは磁化可能粒子の解放を、所望する状態に最適化する。Bucking磁極あるいはHalbach配列を備える配列は同様に、例えば図4に記載の半径方向の磁石配向を備える双極配列に導入でき、また磁化可能粒子の引力と配向に関してその効果を改善する。
本発明のさらなる実施態様は図8と9において示される。ここでは、磁気ローラ2*は、好ましくはNdFeB合金から成り、ローラ2*の軸方向において互いの後方に配列される、多数の永久磁石22a−22eを装備する。前述の実施態様とは対照的にこの代表的な実施態様においては、その形状故に作製するのに特に経済的なブロック形磁石22a-22eは、磁気ローラ2*の軸方向に配向される線形Halbach配列を再び形成する。これに対して、磁力線はローラ2*の軸方向、即ち配向体1とペースト状材料3との間の相対移動に垂直な面に正確に拡がる(図2参照)。図8に記載の磁気ローラは、二つの領域I**と、II**とから成っている磁場を形成し、磁場の中では第一領域I**の部分磁場はペースト状材料中に存在する粒子に長い範囲にわたる力を及ぼしまた第二領域II**の消失している部分磁場は配向体の位置1eで粒子をほぼ解放する。
磁石22a−22eは、半円形の断面を備えるローラブロック23に固定される。ローラブロック23は、高い透磁率を備える磁石鋼から成るのが好ましい。
Bucking磁極の形状と同様に配列される、この軸配列の磁石の特別な利点は、磁力線の軸形態のため(図9参照)磁力線は磁気ローラの周方向には拡がらない、即ち磁場は周方向において完全に制限されることである。したがって、配向された粒子の規則的な分離を妨害する、磁気ローラの周方向の磁化可能粒子間のネットワーク形成は起らない。そのうえに、軸方向の磁力線形態は、配向粒子の解放を順に促進する、磁場が消失する特殊な領域の拡張をもたらす。
Bucking磁極の形状と同様に配列される、この軸配列の磁石の特別な利点は、磁力線の軸形態のため(図9参照)磁力線は磁気ローラの周方向には拡がらない、即ち磁場は周方向において完全に制限されることである。したがって、配向された粒子の規則的な分離を妨害する、磁気ローラの周方向の磁化可能粒子間のネットワーク形成は起らない。そのうえに、軸方向の磁力線形態は、配向粒子の解放を順に促進する、磁場が消失する特殊な領域の拡張をもたらす。
最後に、図10と11は本発明の別の実施態様を示す。この場合、磁気ローラ2**は、好ましくはNdFeB合金から成る永久磁石24aと,24bと、25とを順に反復して装備し、その結果縦軸に関して対称的に配列される二つの隣接する同一方位の磁石24aと,24bは、反対向きの方位に配向され中央に配置されたより強力な磁石25を備える磁石ユニットの縦軸に沿ってそれぞれ交互に配置される。磁石24aと、24bと、25とは、再び半円状の断面を備えるローラブロック26上に固定される。ローラブロック26は高い透磁率を備える磁石鋼から成るのが好ましい。図11は、観察面上に投影され、本発明に記載された磁石ユニット2**の磁力線形態を示す。図示されるように、磁力線は中央に置かれた磁石25のN極から、互いに隣接して配置されまた磁石25に対応して補正をする磁石24aと、24bとのS極へ拡がる。一方では、図11において図示できるように、磁力線はしたがって、磁石ユニット2**の縦軸に垂直に配向された成分、またそれ故配向体とペースト状材料との間の相対移動に平行な面に拡がる成分を有する。他方では、磁力線は軸方向に拡がっている成分も有し、その結果中心の磁石25と、磁石のペア24aと、24bとの間のアキシャルオフセットは埋め合わされる。
この磁石配列の特別な利点は、配向粒子が目標体積に特に均一に配分され、また配向体とペースト状材料との間の相対移動に平行あるいは垂直にのみ拡がる磁力線に沿う集中した累積の傾向をもはや有しないことである。
本発明は記載されてきた代表的な実施態様に限定されない;むしろ当業者は本発明に沿う派生物あるいは修正品に多くの可能性を見出すであろう。具体的には、本発明の保護範囲は、請求項により確立される。
Claims (20)
- ペースト状材料(3)内に磁化可能粒子(4)を配向するためのデバイスであって:
前記デバイスは前面部(1a)と背面部(1b)とを具備している壁を備える配向体(1)を有していて;
前記配向体(1)は、前記前面部(1a)を最先端にして前記ペースト状材料(3)に対して移動可能になっていて;
前記配向体はさらには、前記配向体(1)内部の前記前面部(1a)の内部上に配置されまた前記磁化可能粒子(4)を配向するようにペースト状材料(3)に作用していて周期的に変動する磁場を発生する磁石ユニット(2)を有しているものにおいて;
前記磁石ユニット(2)は、それにより発生した前記磁場が異なる磁場強さ及び/又は磁力線形態の部分磁場を有している少なくとも二つの領域(I、I**、II、II**)を具備するように設計されており、前記第一領域(I、I**)の前記部分磁場は前記粒子に長い範囲にわたる引力と配向力を及ぼしていて、また前記第二領域(II、II**)の前記部分磁場は配向状態の前記粒子を解放していることを特徴とする;
デバイス。 - 前記磁石ユニット(2)の磁場の磁力線は、前記配向体(1)と前記ペースト状材料(3)との間の相対移動に垂直な面内に拡がる、請求項1に記載のデバイス。
- 前記磁石ユニット(2)の磁場の磁力線は、前記配向体(1)と前記ペースト状材料(3)との間の相対移動に平行な面内に拡がる、請求項1あるいは2に記載のデバイス。
- 前記磁場は、異なる磁場強さ及び/又は異なる磁力線形態の部分磁場を有している三領域(I*、II*、III *)に分割され、前記第一領域(I*)の部分磁場は前記粒子に長い範囲にわたる引力を及ぼしていて、前記第二領域(II*)の部分磁場は粒子(4)に保持力を及ぼしていて、前記粒子(4)は前記保持力により配向され、また第三領域(III *)の部分磁場は配向状態の前記粒子を解放している、請求項3に記載のデバイス。
- 前記第一と前記第二の領域(I*、II*)の各々は、前記磁石ユニット(2)の断面の中心角がほぼ90°の領域に及び、また前記第三領域(III *)は中心角がほぼ180°の領域に及ぶ、請求項4に記載のデバイス。
- 前記三領域(I*、II*、III *)の各々は、前記磁石ユニット(2)の断面の中心角がほぼ120°の扇形領域に及ぶ、請求項4に記載のデバイス。
- 周期的に変動する磁場を発生している前記磁石ユニット(2)は、静的な磁場分布を備える回転体として設計される、請求項1−6のいずれか一項に記載のデバイス。
- 前記配向体(1)は中空形態として設計され、前記中空形態は、前記配向体(1)とペースト状材料(3)との間の相対移動の方向に対して横向きに延びていて、また前記中空形態の断面は基本的には半円状に湾曲した前面部(1a)から二つの側面(1c)を経由し前記背面部(1b)まで次第に細くなっている支持体表面断面部として収束する、請求項1−7のいずれか一項に記載のデバイス。
- 前記磁石ユニット(2)は回転する円筒ローラとして設計され、前記円筒ローラは配向体(1)の全長に及んで延び、また前記円筒ローラの回転軸は半円状に湾曲した前面部断面(1a)の中心軸(1f)と一致する、請求項7あるいは8に記載のデバイス。
- 前記磁石ユニット(2)の前記磁場は、永久磁石(8、11、12、16、17、19、20,21)により発生される、請求項7−9のいずれか一項に記載のデバイス。
- 前記永久磁石(8、11、12、16、17、19、20、21)の少なくとも一つは、NdFeB合金から成る、請求項10に記載のデバイス。
- 第三領域(III *)の部分磁場は、軟磁性材料、特に低炭素鋼により発生される、請求項7−11のいずれか一項に記載のデバイス。
- 前記磁場は、三極子システムにより発生する、請求項3−12のいずれか一項に記載のデバイス。
- 前記磁場は、半径方向配列を有する双極子システムにより発生される、請求項3−12のいずれか一項に記載のデバイス。
- 前記磁場は、Bucking磁極配列により発生される、請求項1−14のいずれか一項に記載のデバイス。
- 前記磁場は、Halbach配列により発生される、請求項1−14のいずれか一項に記載のデバイス。
- 請求項1−16のいずれか一項に記載のデバイスを使用することによりペースト状材料に磁化可能粒子を配向するための操作方法。
- 未硬化のコンクリートがペースト状材料(3)として使用される、請求項17に記載の操作方法。
- 前記粒子(4)は、鋼製ファイバとして設計される、請求項17あるいは18に記載の操作方法。
- 前記粒子は、鋼製リングとして設計される、請求項18あるいは19に記載の操作方法。
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