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JP2007329351A - 細線状構造物集合体およびそれを備えた電子デバイス、それらの製造方法、および細線状構造物の配向方法 - Google Patents

細線状構造物集合体およびそれを備えた電子デバイス、それらの製造方法、および細線状構造物の配向方法 Download PDF

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JP2007329351A JP2006160214A JP2006160214A JP2007329351A JP 2007329351 A JP2007329351 A JP 2007329351A JP 2006160214 A JP2006160214 A JP 2006160214A JP 2006160214 A JP2006160214 A JP 2006160214A JP 2007329351 A JP2007329351 A JP 2007329351A
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Kazuhiro Nishikawa
和宏 西川
Haruhiko Deguchi
治彦 出口
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Abstract

【課題】複数の細線状構造物を特定の配向方向で会合させる方法、および、その利用方法を提供する。
【解決手段】複数のSiナノワイヤ4が会合してなるSiナノワイヤ集合体40の製造方法であって、基板1上に、Siナノワイヤ4を分散させた分散液パターン30を形成するパターン形成工程と、分散液3を乾燥させることにより、分散液パターン30上の一部に、複数のSiナノワイヤ4を析出させる乾燥工程とを有し、乾燥工程では、Siナノワイヤ4を、所定の方向に配向させながら会合させる。
【選択図】図3

Description

本発明は、細線状構造物集合体およびそれを備えた電子デバイス、それらの製造方法、および細線状構造物の配向方法に関するものである。
近年、携帯電話を始めとする小型の電子機器の需要が、急速に広まっている。携帯用機器においては、軽量で、かつ落下などによって破損しないことが要求される。このため、可撓性に富む樹脂性フィルムを基板とした表示装置が、要求される。
また、例えば液晶表示装置においては、ガラス基板上の各絵素に、液晶駆動用のTFT(Thin Film Transistor)が配置されている。TFTにおけるSi薄膜(半導体膜)は、表示性能の向上を目的として、移動度を上げることが要求される。このため、移動度の高い多結晶Siを形成するプロセスの開発が進められる状況にある。
しかしながら、多結晶Siの形成プロセスでは、高温処理が必須であるため、樹脂性フィルムを基材とする可撓性のある表示装置の製造が困難である。また、高温処理が可能なガラス基板であっても、基板全体にわたって高温処理を行う必要があるため、液晶表示装置の製造コストを上げる要因となっている。
このような状況において、シリコンナノワイヤ(Siナノワイヤ)を用いたトランジスタの形成が注目されつつある。
Siナノワイヤの製造方法は、例えば、非特許文献1に開示されている。この製造方法は、Si基板上に金を蒸着して溶融金属滴を形成した後、四塩化ケイ素やシラン,ジシランなどを原料ガスとしたCVD法により、上記溶融金属滴上に、Siナノワイヤを成長させる方法である。成長させたSiナノワイヤを刈り取り、刈り取ったSiナノワイヤを基板上の所定の位置に配置してTFTを製造することができれば、基板を高温に晒すことなく、高移動度特性を有するSiを形成することができる。従って、Siナノワイヤは、高性能な液晶表示素子を安価に形成できるポテンシャルを有している。
Siナノワイヤを基板上に固定する方法は、例えば、特許文献1および2に開示されている。
特許文献1には、Siナノワイヤを基板上に固定または配置する方法が開示されている。この方法では、Siナノワイヤを分散させたレジストを基板上に塗布した後、フォトリソグラフィプロセスを利用して、Siナノワイヤが基板上に固定される。また、別の方法では、Siナノワイヤをアルコールなどの溶媒に分散した後、その溶媒を乾燥させて、Siナノワイヤが基板上に配置される。
また、特許文献2には、Siナノワイヤを分散させた分散液を、基板表面上の所定の方向に流して、Siナノワイヤの一端に形成された結合部位と、基板に形成された結合部位とを結合させることによって、Siナノワイヤを基板上に配置する方法が開示されている。
E. I. Givargizov, J. Vac. Sci. Tech., B11(2), p. 449,1993 特開平6−252056号公報(1994年9月9日公開) 特開2005−193362号公報(2005年7月21日公開)
しかしながら、従来の方法では、複数のSiナノワイヤを集合させたSiナノワイヤ集合体を製造する際に、複数のSiナノワイヤを、所定方向に配向させることができない。このため、Siナノワイヤ集合体を、TFT素子に適用することはできない。
具体的には、Siナノワイヤを用いてTFT素子を形成するには、十分な電流量を確保するために、1つのTFT素子について、複数のSiナノワイヤ(Siナノワイヤ集合体)を配置する必要がある。さらに、TFTを構成するソース電極とドレイン電極とを橋渡すように配向させたSiナノワイヤを、基板上に配置する必要がある。
ここで、Siナノワイヤの配向を無視して、無配向状態のSiナノワイヤを基板上に配置すると、ソース電極とドレイン電極との橋渡しができないSiナノワイヤが存在することになる。つまり、この場合、両電極付近にSiナノワイヤが配置されているにも拘わらず、両電極間の橋渡しには関与しないSiナノワイヤも存在する。また、Siナノワイヤが、斜めに大きく傾斜して配置されると、電流経路長が変化してしまう。これらの結果、TFT素子の特性に、ばらつきが生じる場合がある。従って、SiナノワイヤをTFT素子に適用するには、複数のSiナノワイヤを、両電極間を橋渡しできるように、高精度に配向させる必要がある。
特許文献1の方法では、Siナノワイヤを含有するレジストを、スピンコート法によって基板に塗布する。しかしながら、スピンコート法によって基板に配置されたSiナノワイヤの配向状態は、基板の位置によって大きく異なる。つまり、基板に配置されたSiナノワイヤの配向は、ランダムになっている。従って、特許文献1の手法では、複数のSiナノワイヤを、任意の方向に配向させることができない。
しかも、スピンコートの回転を利用したSiナノワイヤの配向制御では、基板全体で、Siナノワイヤの配向状態が大きく変化する。このため、スピンコート法を利用する特許文献1の方法を、基板上にマトリクス状に形成されるTFT素子の製造に適用することは、不適切である。
さらに、前述のように、SiナノワイヤをTFT素子に適用するには、十分な電流量を確保するために、1つのTFT素子について複数のSiナノワイヤを配置させる必要がある。しかし、スピンコート法を用いる特許文献1では、基板全面に、Siナノワイヤを含有するレジストが塗布される。このため、Siナノワイヤの密度は、基板全域でほぼ均一となる。従って、スピンコート法では、基板上の特定の場所に、意図的にSiナノワイヤを集合させることができない。それゆえ、TFT素子を機能させるのに必要な数のSiナノワイヤを確保するには、基板上の広い領域が必要となり、TFT素子が大型化する。
一方、特許文献2の方法では、基板上の所定の領域に、Siナノワイヤとの結合部位を形成することによって、基板上の所定の領域にSiナノワイヤを配置することが可能である。しかし、この方法では、Siナノワイヤを配置するために、基板およびSiナノワイヤのそれぞれに、結合領域を形成しなければならない。このため、TFT素子の製造工程が複雑となる上、工程数の増加により製造コストも高くなる。
さらに、特許文献2の方法では、基板と結合したSiナノワイヤの配向は、分散液を流す方向によってのみ規定される。また、この方法では、ノズルから微量の分散液を吐出して、基板にSiナノワイヤを配置する。しかし、微量な分散液の吐出によって、一様な分散液の流れを形成することは困難である。従って、特許文献2の手法では、基板上に、複数のSiナノワイヤを配向性良く配置することが困難である。
また、特許文献2の方法において、基板全域にわたって分散液を流した場合、或る特定の一方向(分散液を流した方向)にのみにしかSiナノワイヤを配向できない。このため、この方法では、TFT素子を形成する位置などに制約を受けることとなる。
本願発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の細線状構造物を特定の配向方向で会合させる方法、および、その利用方法を提供することにある。より具体的には、所定方向に配向した複数の細線状構造物が会合した細線状構造物集合体の製造方法,細線状構造物を所定方向に配向させる方法,およびそれらの利用方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の細線状構造物集合体の製造方法は、複数の細線状構造物が会合してなる細線状構造物集合体の製造方法であって、基板上に、細線状構造物を分散させた分散液のパターンを形成するパターン形成工程と、上記分散液を乾燥させることにより、そのパターン上の少なくとも一部に、複数の細線状構造物を析出させる乾燥工程とを有し、上記乾燥工程では、複数の細線状構造物を、所定の方向に配向させながら会合させることを特徴としている。
上記の発明によれば、パターン形成工程により、基板上に、細線状構造物を分散させた分散液のパターンが形成され、乾燥工程により、その形成されたパターンの分散液(分散媒)を乾燥(蒸発)させる。乾燥工程では、分散液を乾燥させる時に分散液中に生じる対流を利用して、分散液中の細線状構造物を、分散液のパターンの一部に移動させる。これにより、分散液が乾燥(蒸発)し終わった分散液のパターンの位置に、細線状構造物が析出する。しかも、乾燥工程では、細線状構造物の析出の際に、分散液中に生じる対流によって、細線状構造物を特定の方向に配向させることができるとともに、同一方向に配向した複数の細線状構造物を、細線状構造物を高密度に会合させることができる。従って、基板上に、高精度に配向された細線状構造物が高密度に会合して形成された細線状構造物集合体を製造することができる。
本発明の細線状構造物集合体の製造方法は、パターン形成工程では、帯状の分散液のパターンを形成することが好ましい。
上記の発明によれば、パターン形成工程によって形成される分散液のパターンとして、帯状の分散液パターンを形成する。乾燥工程では、分散液パターンのエッジ付近からの乾燥(蒸発)速度が、相対的に高いため、分散液中に対流が生じる。このため、帯状の分散液パターンを乾燥させると、分散液中に発生する対流は、その帯状の分散液パターンと直交方向に形成される。これにより、分散液中の細線状構造物が、分散液パターンと略平行方向に整列するように配向し、会合した細線状構造物集合体を製造できる。
本発明の細線状構造物集合体の製造方法は、乾燥工程では、分散液のパターンのエッジに沿って、細線状構造物を析出させることが好ましい。
上記の発明によれば、分散液のパターンのエッジに沿って、細線状構造物を析出させるため、細線状構造物の特定の位置に、高精度に配向された細線状構造物が高密度に会合して形成された細線状構造物集合体を製造することができる。
本発明の細線状構造物集合体の製造方法は、分散液のパターンにおける短手方向の幅は、細線状構造物の粒子長よりも短いことが好ましい。
上記の発明によれば、分散液のパターンの短手方向の幅が、細線状構造物の粒子長よりも短い。このため、細線状構造物の粒子長が、分散液のパターンの長手方向と平行となるように、細線状構造物を配向させることができる。従って、細線状構造物の配向性をより高めることができる。
本発明の細線状構造物集合体の製造方法は、パターン形成工程では、分散液のパターンを形成する基板上の領域を、分散液のパターンを形成しない基板上の領域よりも、分散液に対する親和性を高くしてもよい。
上記の発明によれば、分散液のパターンを形成する基板上の領域が、分散液に対する親和性の高い領域となり、分散液のパターンを形成する基板上の領域が、分散液に対する親和性の低い領域となる。つまり、基板の表面エネルギーの差を利用することによって、分散液のパターンを形成している。これにより、分散液のパターンを形成しない領域に、分散液が供給されたとしても、その分散液を、分散液のパターンを形成する領域に移動させることができる。従って、分散液のパターンを形成する際に、分散液を基板への塗布位置を高精度に制御する必要がなく、簡便な塗布が可能となり、分散液のパターンの形成が容易となる。
本発明の細線状構造物集合体の製造方法は、パターン形成工程では、分散液のパターンを形成しない基板上の領域に、撥水膜を形成することが好ましい。
上記の発明によれば、パターン形成工程では、分散液のパターンを形成しない基板の領域に、撥水膜が形成される。これにより、分散液のパターンを形成する基板の領域を、分散液に対する親和性の高い領域とすることができる。
本発明の細線状構造物集合体の製造方法は、パターン形成工程では、上記撥水膜を、フッ素系シランカップリング剤を用いて形成することが好ましい。
上記の発明によれば、フッ素系シランカップリング剤を用いて、撥水膜を形成する。これにより、基板と撥水膜と間に、強い結合を形成することができ、化学的に安定した撥水膜を形成することができる。このため、撥水膜の形状をパターニングによって形成する際に、撥水膜が除去されにくくなる。従って、撥水膜の形状の制御が容易となる。
本発明の細線状構造物集合体の製造方法は、上記基板が、表面にシラノール基と縮合し得る官能基が存在するものであることが好ましい。
上記の発明によれば、フッ素系シランカップリング剤との反応性が高い官能基を有する基板を用いる。これにより、基板と撥水膜との結合をより強固なものとすることができるため、撥水膜の形状の制御が、さらに容易となる。
本発明の細線状構造物集合体の製造方法は、パターン形成工程では、分散液のパターンを転写によって形成することもできる。
上記の発明によれば、分散液のパターンを転写によって形成するため、簡便な方法で、基板上に分散液のパターンを形成することができる。
本発明の細線状構造物集合体の製造方法は、分散液のパターンの基板への転写は、分散液のパターンと同形状に形成された凸部と、基板とを接触させて行うことが好ましい。
上記の発明によれば、分散液のパターンと同形状に形成された凸部と、基板とを接触させることによって、分散液のパターンが形成される。このため、確実に分散液のパターンを、基板上に形成することができる。なお、このような転写は、例えば、凸部を有するスタンプによって実現できる。
本発明の細線状構造物集合体の製造方法は、細線状構造物が、シリコンナノワイヤであることが好ましい。これにより、高精度に配向されたシリコンナノワイヤが高密度に会合して形成されたシリコンナノワイヤ集合体を製造することができる。
本発明の電子デバイスの製造方法は、前記いずれかの細線状構造物集合体の製造方法によって得られた細線状構造物集合体を用いることを特徴としている。
前述のように、細線状構造物集合体は、基板上に、高精度に配向された細線状構造物が高密度に会合することによって形成されている。このため、電子デバイスに必要な数の細線状構造物を確保しつつ、電子デバイスを小型化することが可能となる。例えばTFT素子の製造工程においては、素子間の特性ばらつきを抑制するとともに十分な電流量を確保しながら素子を小型化することが可能となる。
また、本発明の電子デバイスの製造方法は、前述の撥水膜を用いる細線状構造物集合体の製造方法によって得られた細線状構造物集合体を用い、乾燥工程以降に、撥水膜を除去する除去工程を有することを特徴としている。この製造方法によれば、撥水膜を除去するため、電子デバイスの製造工程において、撥水膜の存在による制約を受けない。例えば、基板上にさらに、薄膜を形成する工程が存在する場合に、撥水膜の存在によって、その薄膜の密着強度が低下する虞はない。従って、信頼性の高い電子デバイスを形成することが可能となる。
本発明の細線状構造物集合体は、前記いずれかの細線状構造物集合体の製造方法によって得られたものである。また、本発明の電子デバイスは、その細線状構造物集合体を備えている。これらの発明によれば、細線状構造物集合体が、高精度に配向された細線状構造物が高密度に会合して形成されている。このため、電子デバイスに必要な数の細線状構造物を確保しつつ、電子デバイスを小型化することが可能となる。信頼性の高い電子デバイスを形成することが可能となる。
本発明の配向方法は、基板上に、複数の細線状構造物を所定方向に配向させる配向方法であって、基板上に、細線状構造物を分散させた分散液のパターンを形成するパターン形成工程と、上記分散液を乾燥させることにより、そのパターン上の少なくとも一部に、複数の細線状構造物を析出させる乾燥工程とを有し、上記乾燥工程では、複数の細線状構造物を、所定の方向に配向させながら会合させることを特徴としている。
上記の発明によれば、前述の発明と同様に、基板上に、高精度に配向された細線状構造物が高密度に会合させることができる。
本発明によれば、複数の細線状構造物を、所定の方向に配向させながら会合させるため、高精度に配向された細線状構造物が、高密度に会合して形成された細線状構造物集合体を製造することができる。このため、電子デバイスに必要な数の細線状構造物を確保しつつ、電子デバイスを小型化することが可能となる。
以下、本発明の実施形態について、図1〜図8に基づいて説明する。なお、本発明はこれに限定されるものではない。
本実施形態では、特定の方向に配向した複数のSiナノワイヤ(細線状構造物)が会合してなるSiナノワイヤ集合体(細線状構造物集合体)およびその利用方法について説明する。
(1)Siナノワイヤ集合体40
図1は、基板1上に形成されたSiナノワイヤ集合体40の平面図である。図1では、基板1上に、複数(図1では4本)のSiナノワイヤ集合体40が形成されている。
基板1は、Siナノワイヤ4を固定できれば特に限定されない。例えば、液晶表示装置の場合、基板1は可視光に対して透明である必要がある。このため、基板1として、透明のガラス基板、或いは透明の樹脂フィルムを用いれば良い。
1本のSiナノワイヤ集合体40は、複数のSiナノワイヤ4・4…が会合して構成される。しかも、これら複数のSiナノワイヤ4の各々は、特定の方向に配向している。
本実施形態のSiナノワイヤ集合体40は、基板1上の特定の位置に形成されており、複数のSiナノワイヤ4が高密度に集合して構成されている。しかも、それらSiナノワイヤ4は、特定の方向に配向して、配列している。
ここで、Siナノワイヤ4のサイズは、特に限定されるものではない。例えば、Siナノワイヤ集合体40を用いてTFT素子を製造する場合、そのTFT素子サイズによって、Siナノワイヤ4のサイズが決まる。この場合、Siナノワイヤ4のサイズは、概ね長さが10〜70μm、直径が10〜100nmの単結晶を使用する。
図1に示すように、Siナノワイヤ集合体40は、基板1上の特定の位置に形成されている。しかも、Siナノワイヤ集合体40を構成する複数のSiナノワイヤ4が、特定の方向に、高精度に配向されている。このため、Siナノワイヤ集合体40を、ナノデバイスに応用できる。例えば、Siナノワイヤ集合体40を、TFTに応用できる。
図2は、Siナノワイヤ集合体40を用いたTFT素子5の平面図である。Siナノワイヤ集合体40は、複数のSiナノワイヤ4が配向性良く配列された構成である。Siナノワイヤ4の配向方向は、TFT素子5のソース電極−ドレイン電極間を橋渡しする方向となっている。このため、Siナノワイヤ集合体40は、両電極間のチャネルとして利用できる。
このように、図2に示すTFT素子5は、基板1上の特定の位置に、特定の方向で配向された複数のSiナノワイヤ4からなるSiナノワイヤ集合体40を用いている。このため、TFT素子5のソース電極とドレイン電極との橋渡しを確実に行うことができる。しかも、Siナノワイヤ集合体40は、規則的に配向した複数のSiナノワイヤ4が、高密度に会合している。このため、基板1上の狭い領域に形成されたSiナノワイヤ集合体40によって、十分な電流量を確保することができる。従って、従来よりも小型のTFT素子を形成することができる。
(2)Siナノワイヤ集合体40およびTFT素子5の製造方法
次に、Siナノワイヤ集合体40の製造方法について説明する。
本実施形態の製造方法は、基板1上に、Siナノワイヤ4を分散させた分散液のパターン(分散液パターン)を形成するパターン形成工程と、分散液の分散媒を乾燥させることにより、そのパターン上の少なくとも一部に、Siナノワイヤ4を会合させる乾燥工程とを含んでいる。
本実施形態のSiナノワイヤ集合体40の製造方法は、Siナノワイヤ4を分散させた分散液を乾燥させる際に、分散液に生じる対流を利用することによって、Siナノワイヤ4を、特定の方向に配向させながら、高密度に会合させることが可能となる。
以下、Siナノワイヤ集合体40の製造方法を詳細に説明する。
<Siナノワイヤ集合体40の製造例1>
図3(a)〜図3(e)は、製造例1におけるSiナノワイヤ集合体40の製造工程を示す平面図である。製造例1は、パターン形成工程において、Siナノワイヤ4を分散させた分散液(分散媒)に対する親和性を利用して、基板1上に、分散液パターンを形成する方法である。
製造例1は、基板1上に撥水膜2aを形成する工程(図3(a),図3(b)),撥水膜2aが形成されていない領域に、Siナノワイヤ4を分散させた分散液3のパターンを形成する工程(図3(c)),分散液3を乾燥してSiナノワイヤ4を析出させる工程(図3(d)),および、撥水膜2aを除去する工程を有する。
具体的には、製造例1では、まず、図3(a)に示すように、基板1を用意する。ここでは、基板1として、液晶表示装置に使用する透明のガラス基板を用いる。
次に、図3(b)に示すように、基板1上に、所望の形状にパターニングされた、撥水膜2aおよびパターン形成領域2bを形成する。パターン形成領域2bは、撥水膜2aが形成されていない基板1上の領域である。図3(b)では、ライン状のパターン形成領域2bが形成されている。後述のように、Siナノワイヤ集合体40は、パターン形成領域2bの一部に形成される。また、パターン形成領域2bに対し、プラズマ処理、或いは紫外光照射することによって、パターン形成領域2bの分散液3に対する親和性(親液性)を高めておくことが好ましい。
図3(b)において、撥水膜2aおよびパターン形成領域2bは、基板1上に形成した撥水膜2aをパターニングすることによって、形成できる。このパターニングは、例えば、リフトオフ法、アッシング法、紫外線照射法により行うことができる。
すなわち、リフトオフ法では、まず、レジストを基板1全面に塗布する。次に、フォトリソグラフィプロセスにより、撥水膜2aを形成したい領域のレジストを除去する。そして、撥水膜2aを基板1全面に形成した後、レジストを除去する。これにより、所望の領域に選択的に撥水膜2aをパターニングすることができる。この結果、基板1上に、撥水膜2aとパターン形成領域2bとが形成される。
アッシング法では、基板1の全面に撥水膜2aを形成した後に、レジストを塗布し、フォトリソグラフィ技術を用いてレジストをパターニングし、レジストを除去した領域の撥水膜2aを酸素ガスを用いたアッシング法によって除去する。これにより、基板1上に、撥水膜2aとパターン形成領域2bとが形成される。
紫外線照射法では、基板1の全面に、撥水膜2aを形成する。次に、撥水膜2aを残す部分をマスキングしながら、形成した撥水膜2aに、波長が100nm〜200nmの真空紫外光を照射する。これにより、パターン形成領域2bを形成すべき領域に、選択的に真空紫外光が照射され、その領域の撥水膜2aを除去できる。これにより、これにより、基板1上に、撥水膜2aとパターン形成領域2bとが形成される。
なお、基板1への撥水膜2aの塗布は、ディッピング法、スピンコート法、または蒸着法など、一般的に知られる手法によって行うことができる。
ここで、撥水膜2aは、例えば、フッ素系の撥水材料を挙げることができる。
例えば、フッ素系の撥水材料として、例えば、CFなどのフッ素系ガスを用いたプラズマ処理によって生成したフッ素系の生成物を用い、その生成物を基板1の表面に付着させたものを撥水膜2aとして利用してもよい。また、フッ素系の撥水材料として、市販の撥水膜材料を用いてもよい。例えば、旭硝子社製サイトップ,フロロテクノロジー社製フロロサーフFS−1010,同FS−5010,ダイキン社製オプツールDSX,住友3M社製ノベックEGC−1720などを用いてもよい。
さらに、本実施形態では、基板1としてガラス基板を用いているため、フッ素系のフッ素系の撥水材料として、フッ素系シランカップリング剤を用いることが好ましい。フッ素系シランカップリング剤とは、加水分解によってシラノール基を形成し、水酸基等の反応基と縮合して強固な撥水膜2aを形成可能な化合物である。このため、ガラス基板のように表層に水酸基が存在する基板1を用いれば、その水酸基とフッ素系シランカップリング剤とが縮合可能となる。これにより、化学的に安定した撥水膜2aを形成することが可能となる。従って、例えば、上記のリフトオフ法を用いた撥水膜2aのパターニングにおいて、残すべき撥水膜2aが除去されにくく、パターニングを簡便に実施できる。
また、フッ素系シランカップリング剤を用いて形成した撥水膜2aの膜厚は、概ね100nm以下と薄い。このため、基板1上にSiナノワイヤ集合体40を形成した後、短時間で除去することができる。撥水膜2aは、アッシング処理(灰化処理)、または、紫外線照射によって、短時間で除去できる。アッシング処理には、酸素ガスまたは酸素を含有するガスを用いる。アッシング処理の場合、1分以下程度の短時間で、撥水膜2aを除去できる。一方、紫外線照射の場合、10分以下程度の紫外線照射により、撥水膜2aを除去できる。紫外線照射は、大気中で行うことができるため、アッシング処理用の装置のように、真空容器を用意する必要はない。このため、紫外線照射は、簡便である。
なお、前述のように、フッ素系シランカップリング剤に対し、特に好ましい基板1は、ガラス基板である。しかし、基板1として、樹脂フィルムを用いることもできる。この場合、例えば、アッシング処理或いは紫外線照射処理によって、フッ素系シランカップリング剤と反応する反応基を、樹脂フィルムの表層に形成する。これにより、樹脂フィルムを用いた場合にも、化学的に安定した撥水膜2aを形成することが可能である。
ここで、本実施形態において、フッ素系シランカップリング剤は、例えば、下記の式(1)で表されるSi化合物であることが好ましい。
SiX4−n(n=1,2,または3)・・・(1)
ただし、Xの少なくとも1つは、加水分解により水酸基となる官能基であり、残りは加水分解されない官能基であり、Yはフッ化アルキル基である。
式(1)において、官能基Xの少なくとも1つは、加水分解により水酸基となる官能基である。これにより、式(1)の化合物が加水分解されると、シラノール基(−SiOH)が形成される。官能基Xの少なくとも1つは、加水分解により水酸基となるものであれば、特に限定されるものではない。加水分解により水酸基となる官能基Xとしては、例えば、ハロゲン(F,Cl,Br,I),アルコキシ基(OCH,OCHCH)などである。
ここで、例えば、式(1)においてnが1の場合、式(1)の化合物は、3つの官能基Xを有する。この場合、少なくとも1つのXが、加水分解により水酸基となる官能基であればよく、残りのXは、加水分解されない官能基としてもよい。加水分解されない官能基としては、例えば、炭化水素基などが挙げられる。このような炭化水素基としては、例えば、メチル基(−CH)などを挙げることができる。このように、官能基Xの1つまたは2つを、加水分解されない官能基とすれば、基板1と式(1)の化合物との反応性を抑制することができる。なお、もちろん、全ての官能基Xが、加水分解により水酸基となる官能基であってもよい。
一方、式(1)において、フッ化アルキル基Yは、例えば、直鎖状または分岐鎖状のフッ化アルキル基を示す。例えば、Yは、CFCFCFCFCHCH,CFCFCFCFCFCFCHCH,CFCFCFCFCFCFCFCFCHCH,CFCFCFCFCFCFCFCFCFCFCHCH,(CFCFCFCFCFCFCHCH,(CFCFCFCFCFCFCFCFCHCH,(CFCFCFCFCFCFCFCFCFCFCHCH,などを例示できる。
フッ化アルキル基Yは、直鎖状であり、かつ、その直鎖が長い場合に、良好な撥水特性を示す傾向がある。これは、フッ化アルキル基Yが、基板1の表面上に密に整列しやすくなり、その結果、臨界表面エネルギーの低いトリフルオロメチル基(CF基)を、基板1の表面に高密度に配列できるためであると予想される。
従って、フッ化アルキル基Yは、例えば、CFCFCFCFCFCFCFCFCHCH、CFCFCFCFCFCFCFCFCFCFCHCH、などを選択することが好ましい。
式(1)のフッ素系シランカップリング剤は、これらX、Yを組み合わせた各種Si化合物から適宜選択することができる。
撥水膜2aを形成するとき、高濃度にフッ素系シランカップリング剤が存在すると、フッ素系シランカップリング剤同士の結合が進行してしまう。このため、基板1の表面に、高密度にシランカップリング剤を整列させることが難しくなる。そこで、フッ素系シランカップリング剤は、適当量の溶媒で希釈することが望ましい。
この希釈溶媒としては、クロロフルオロカーボン,パーフルオロヘキサンなどのフッ素系溶剤の他、メタノール、エタノール、酢酸エチル、ベンゼン、トルエン、クロロホルムなどの有機溶媒が挙げられる。希釈濃度は、特に限定されるものではないが、例えば、20%(重量%,以下同様)以下程度まで希釈して用いることが望ましい。特に、ディッピング法、スピンコート法など、フッ素系カップリング剤を溶液状態で基板1表面に接触させる場合には、フッ素系カップリング剤を、1%以下に希釈することが望ましい。
このようにして、図3(b)の工程では、基板1上に、撥水膜2aが形成された領域と、撥水膜2aが形成されていないパターン形成領域2bとが形成される。
次に、図3(c)に示すように、基板1上のパターン形成領域2bに、Siナノワイヤ4を分散させた分散液3を塗布する。これにより、パターン形成領域2bに、分散液3によるパターン(分散液パターン30)が形成される(パターン形成工程)。前述のように、本実施形態では、ライン状のパターン形成領域2bを形成しているため、分散液パターン30も、ライン状となる。
最後に、図3(d)に示すように、Siナノワイヤ4を含有する分散液3を乾燥(蒸発)させることによって、Siナノワイヤ4を析出させる(乾燥工程)。これにより、基板1上に、Siナノワイヤ集合体40が形成される。なお、乾燥工程終了後に、図3(d)の撥水膜2aを除去すれば、図1に示すSiナノワイヤ集合体40を製造することができる。
ここで、図3(c)のパターン形成工程において、分散液パターン30を形成する方法は、特に限定されるものではなく、例えば、ディッピング法,スピンコート法,バーコーター法を適用できる。
また、分散液3を基板1に塗布する方法は、インクジェット法、または、ディスペンサを用いることもできる。これらの方法では、基板1上のパターン形成領域2bに、選択的に分散液3を塗布することができる。つまり、塗布することを所望しない領域(撥水膜2a)への、分散液3のはみ出しを極力避けて塗布することができる。このため、これらの方法では、パターン形成領域2bに塗布するのに必要量の分散液3を塗布することが可能となる。従って、Siナノワイヤ4を含有する分散液3の使用量を抑えることができる。
ここで、本実施形態では、分散液3は、Siナノワイヤ4を分散させる分散媒であればよく、例えば、水、アルコール(メタノール,エタノールなど),ケトン(アセトン等)などを挙げることができる。
分散液3の分散媒は、Siナノワイヤ4が化学的に変化しない溶媒であることが好ましい。言い換えれば、分散液3の分散媒は、分散媒を乾燥した時に、分散されたSiナノワイヤ4がそのまま析出する溶媒であることが好ましい。例えば、Siナノワイヤ4は単結晶であり、Siナノワイヤ4をTFTなどの電子デバイスに適用する場合、その結晶構造が維持される溶媒を用いる。これにより、Siナノワイヤ4の性質を維持したSiナノワイヤ集合体40を形成することができる。
分散液3の分散媒は、その乾燥様式に基づいて設定することもできる。すなわち、本実施形態では、分散液3の乾燥時に、分散液3(分散液パターン30)が撥水膜2aとパターン形成領域2bとの境界から移動しない分散媒を用いることが好ましい。言い換えれば、分散液3の乾燥時に、分散液3のエッジが、その境界から移動しないことは、「エッジがピン止めされる」と表現することもできる。また、「エッジがピン止めされる」分散媒を用いた場合、分散液3を乾燥させると、略エッジに沿って、Siナノワイヤ4を析出させることができる。これを、「ピン止め効果」と表現することもできる。
ここで、乾燥工程におけるSiナノワイヤ4の析出(Siナノワイヤ集合体40の形成)について、説明する。同時に、「エッジがピン止めされる」および「ピン止め効果」についても説明する。
図4(a)は、図3(c)の部分拡大図であり、分散液3の乾燥の様子を示す平面図であり、図4(b)は、図4(a)のA−A断面図である。
図4(b)から分かるように、単位面積当りの分散液3の表面積は、分散液パターン30と撥水膜2aとの境界付近が、最も大きい。このため、エッジ付近での分散液3(分散媒)の蒸発速度(乾燥速度)が、最も速い。そして、蒸発した分散液3を補うべく、分散液3が、エッジ方向に移動する。これにより、図4(a)および図4(b)の分散液3(分散液パターン30)に矢印にて図示するような、分散液パターン30の長さ方向(図中Lの方向;長手方向)に対して直角方向(図中Wの方向;短手方向)に、エッジ方向へ向かう対流が発生する。
そして、この対流によって、Siナノワイヤ4が、エッジ方向に向かって移動する。この移動の際に、Siナノワイヤ4は、分散液パターン30と略平行に(つまりエッジに沿って)配向する。すなわち、複数のSiナノワイヤ4が、同一方向に配向する。そして、分散液3の蒸発が進むと、同一方向に配向したSiナノワイヤ4が析出する。
ここで、図4(a)に示す、Siナノワイヤ4’のように、分散液パターン30の長さ方向Lに対して傾いており、そのSiナノワイヤ4’の一方の端部が、先にエッジに到達して固定されたとする。この場合でも、その傾いて固定されたSiナノワイヤ4’は、前述した分散液3の対流によって、回転トルクを受ける。これにより、傾いて固定されたSiナノワイヤ4’には、分散液パターン30の長さ方向Lに対して平行となる方向に、回転移動する作用が働く。これにより、Siナノワイヤ4’も、エッジに沿って配向することとなる。
なお、図4(a)では、分散液パターン30の幅Wよりも、Siナノワイヤ4の粒子長が小さい。しかし、Siナノワイヤ4の粒子長が、分散液パターン30の幅Wよりも大きい場合、分散液パターン30を形成した時点で、Siナノワイヤ4は、分散液パターン30の長さ方向Lに沿って、配向性を有することになる。従って、より配向性を向上してSiナノワイヤ4を形成することが可能となる。
図5(a)〜図5(c)は、「エッジがピン止めされること」および「ピン止め効果」を説明する図である。図5(a)〜図5(c)は、図4(b)と同様、図4(a)のA−A断面図であり、分散液3の乾燥様式を説明する図である。図5(a)は、分散液3が基板1に塗布された初期状態、図5(b)は、分散液3がピン止め効果を有する乾燥様式、図5(c)は、分散液3がピン止め効果を有さない乾燥様式をそれぞれ示している。
図5(a)に示すように、パターン形成領域2bに分散液3を塗布した時には、分散液3のエッジが撥水膜2aに接触した状態となっている。図5(a)の分散液3を乾燥させる際(乾燥工程)、図5(b)に示すように、分散液3のエッジが、撥水膜2aとの接触状態を維持したまま乾燥する場合、エッジがピン止めされて乾燥すると表現できる。一方、乾燥工程において、図5(c)に示すように、分散液3のエッジが、撥水膜2aに接触しなくなる場合、エッジがピン止めされずに乾燥すると表現できる。
図5(b)のように、分散液3のエッジがピン止めされていれば、そのピン止めされた部分に、Siナノワイヤ4を、局在化して析出させることができる。つまり、図5(a)のように、初めに分散液3を塗布した分散液3と撥水膜2aとの境界近傍に、Siナノワイヤ4を析出させることができる。これにより、基板1上の特定位置に、Siナノワイヤ4を析出させることができる。つまり、パターン形成領域2bに形成された、ライン状の分散液パターン30のうち、特に、分散液3と撥水膜2aとの境界に沿って、選択的に、複数のSiナノワイヤ4を会合させることができる。言い換えれば、ライン状の分散液パターン30において、分散液3の両エッジ近傍に、選択的にSiナノワイヤ4を会合させることが可能となる。従って、Siナノワイヤ4(Siナノワイヤ集合体40)の、基板1への配置精度が向上する。
なお、図5(a)〜図5(c)の説明では、基板1に撥水膜2aが形成されているが、撥水膜2aが形成されていない場合も、同様に、ピン止め効果が得られる。
このような「ピン止め効果」は、基板1と分散液3の分散媒との組み合わせによって決まるため、基板1および分散液3の分散媒は、ピン止め効果の有無を選択基準にして設定することもできる。「ピン止め効果」は、比較的多くの種類の基板1と、分散液3の分散媒の組み合わせで発現する。しかし、ピン止め効果の発現条件は明確に規定できない。このため、使用する基板1と分散媒との各種組み合わせを試験して確認し、基板1と分散媒とを選択すればよい。一般に、水に比べて表面エネルギーの小さい有機溶媒を分散液3の分散媒として用いると、ピン止め効果が発現しやすい傾向にある。
分散媒の表面エネルギーは、界面活性剤などの添加物を添加することによっても、制御できる。
また、製造工程を考慮すれば、数分程度の短時間で、乾燥がほぼ終了することが望ましいため、乾燥速度を分散媒の選択基準にしてもよい。
このように、製造例1では、基板1上に、撥水膜2aとパターン形成領域2bとを形成することによって、Siナノワイヤ4を含有する分散液3を、確実にパターン形成領域2bに塗布することが可能となる。これにより、パターン形成領域2bに分散液パターン30が形成される。そして、その分散液パターン30の分散液3を乾燥させることによって、Siナノワイヤ4を所望の方向に配向させつつ会合させ、Siナノワイヤ集合体40を製造することができる。従って、製造例1では、基板1の特定の位置に、特定の方向に配向したSiナノワイヤ4が会合したSiナノワイヤ集合体40を形成することができる。
なお、乾燥工程終了後に、図3(d)の撥水膜2aを除去すれば、図1に示すSiナノワイヤ集合体40を製造することができる。撥水膜2aの除去は、前述したアッシング法または紫外線照射法によって除去することができる。
ここで、Siナノワイヤ4の表面を酸化処理しておけば、アッシング処理、または、紫外線処理による損傷を受けることはない。つまり、Siナノワイヤ4(Siナノワイヤ集合体40)の表面を、酸化処理し、その表面にSiO膜を形成してもよい。このように、Siナノワイヤ4の表層に酸化処理を行い、内部にSiが包まれるように構成されたSiナノワイヤ4を使用することもできる。
Siナノワイヤ4表面の酸化処理は、Siナノワイヤ集合体40を形成してから行ってもよいし、予め酸化処理したSiナノワイヤ4を用いてもよい。
Siナノワイヤ4(Siナノワイヤ集合体40)の外周(表面)に、酸化層を形成する方法は特に限定されない。例えば、背景技術に示したように、Si基板上に金を蒸着して溶融金属滴を形成した後に、四塩化ケイ素やシラン、ジシランなどを原料ガスとしたCVD法によって上記溶融金属滴上にSiナノワイヤ4を形成する。その後、該Si基板全体に対して熱酸化処理を行い、上記溶融液滴上に形成されたSiナノワイヤ4の表層に、Siナノワイヤ4のSiが酸化された層(SiO膜)を形成すればよい。一般に、高温の熱酸化処理を行えば、絶縁性に優れたSiO膜が形成できることが知られている。従って、表面にSiO層が形成されたSiナノワイヤ4を複数会合させたSiナノワイヤ集合体40をゲート酸化膜とするトランジスタを製造すれば、トランジスタの特性を向上することができる。
<Siナノワイヤ集合体40を用いた電子デバイスの製造方法>
そこで、次に、このようにして得られたSiナノワイヤ集合体40を用いた電子デバイスの製造方法について説明する。
Siナノワイヤ4をTFT素子5などのナノデバイスに適用するには、基板1上の目的とする位置に、配向性良く複数Siナノワイヤを配置する必要がある。前述のように、Siナノワイヤ集合体40は、複数のSiナノワイヤ4を、基板1の特定の位置に、特定の方向に配向したSiナノワイヤ4が会合したものである。従って、Siナノワイヤ集合体40は、そのようなナノデバイスに好適である。ここでは、その例として、図2に示すようなTFT素子5の製造方法について説明する。
図6(a)〜図6(e)は、TFT素子5の製造工程を示す断面図である。
まず、図6(a)に示すように、前述の方法により、基板1上に、Siナノワイヤ集合体40aを形成する。ここでは、基板1は透明基板であり、Siナノワイヤ集合体40aの表面は酸化層4a(SiO膜)で覆われている。
次に、図6(b)に示すように、フォトリソグラフィプロセスにより、Siナノワイヤ集合体40aの表面の酸化層4aを除去し、Siナノワイヤ集合体40aの両端のSiナノワイヤ4を露出させる。
次に、図6(c)に示すように、Siナノワイヤ集合体40aの酸化層4a上に、金属層からなるゲート電極6を形成する。
次に、図6(d)に示すように、Siナノワイヤ集合体40aおよびゲート電極6を覆うように、基板1の表面に絶縁層7を形成する。
そして、図6(e)に示すように、一部のSiナノワイヤ4が露出するまで、絶縁層7をエッチングして、コンタクトホール8を形成する。
最後に、図6(f)に示すように、コンタクトホール8に金属層を形成し、その金属層からドレイン電極9およびソース電極10を構成する。これにより、ドレイン電極9およびソース電極10と、Siナノワイヤ4とが接続される。このようにして、基板1上に、Siナノワイヤ集合体40aを用いたTFT素子5が形成される。
このような、TFT素子5の製造方法では、予め表面が酸化層4aで覆われたSiナノワイヤ4を用い、そのSiナノワイヤ4を複数会合させたSiナノワイヤ集合体40aを、基板1上に形成している。ここで、Siナノワイヤ4表面の酸化処理には、高温処理が必要になる。しかし、予め表面が酸化層4aで覆われたSiナノワイヤ4を用いているため、基板1を高温に晒す必要がない。従って、熱の影響を受けずに、高性能の電子デバイス(TFT素子5)を製造することが可能となる。
しかも、基板1上の特定の位置に特定の方向に配向させたSiナノワイヤ4を複数会合して、Siナノワイヤ集合体40が形成される。このため、製造する電子デバイスに要求される数のSiナノワイヤ4を、基板1の局所領域に集めて配置できる。従って、電子デバイスを小型化することが可能となる。例えば、上記TFT素子5においては、ドレイン電極9とソース電極10との間を橋渡しするSiナノワイヤ4の数を、所定数量確保する必要がある。前述のように、Siナノワイヤ集合体40の製造においては、Siナノワイヤ4を基板1上の特定箇所に高密度に局在化させている。そして、Siナノワイヤ4を局在化させた領域に、ドレイン電極9およびソース電極10を形成している。このため、ドレイン電極9およびソース電極10の形成に必要な領域が、従来のように局在化されていないSiナノワイヤ4場合よりも、顕著に狭くなる。つまり、従来よりも、ドレイン電極9およびソース電極10の面積を小さくしてTFT素子5を形成することが可能となる。高密度に会合させるSiナノワイヤ4の数は、分散液3の濃度(分散させるSiナノワイヤ4の量)によって制御することができる。
このように、Siナノワイヤ集合体40は、基板1の特定の位置に、特定の方向に配列した複数のSiナノワイヤ4から構成されている。このため、Siナノワイヤ集合体40を用いて、これによりSiナノワイヤ4を用いれば、基板1上の所望とする位置に、所望とする向きで各種電子デバイスを製造できる。
<Siナノワイヤ集合体40の製造例2>
次に、Siナノワイヤ集合体40の製造例2について説明する。なお、製造例1と重複する点については、説明を省略する。
製造例2は、前述の製造例1のパターン形成工程が異なる。前述の製造例1では、図3(c)のように、基板1上に形成した撥水膜2aおよびパターン形成領域2bの分散液3に対する親和性の差を利用して、分散液パターン30を形成した。
一方、製造例2では、分散液パターン30をスタンプを用いた転写によって形成する。図7(a)〜図7(c)は、製造例2の分散液パターン30形成方法を示す断面図である。また、図8は、製造例2によって得られた分散液パターン30の平面図である。
製造例2では、図7(a)に示すように、分散液パターン30の形成に、スタンプ11を用いる。スタンプ11の基板1との対向面には、凹凸パターンが形成されている。スタンプ11の凸部12の形状は、基板1に形成すべき分散液パターン30の形状と一致するようになっている。
製造例2では、まず、このスタンプ11を、Siナノワイヤ4を分散させた分散液3に浸し、凸部12に分散液3を塗布する。そして、分散液パターン30を形成すべき基板1の所定領域の上部に、スタンプ11を配置する。
次に、図7(b)に示すように、その配置状態を維持して、スタンプ11の凸部12と基板1とを接触させる。これにより、スタンプ11の凸部12の分散液3が、基板1に塗布される。
最後に、図7(c)に示すように、スタンプ11を基板1から離すと、所望とする分散液パターン30が、基板1上に転写される。つまり、図8に示すように、基板1上に、分散液パターン30が形成される。
以降の工程は、製造例1と同様なので、説明を省略する。
なお、スタンプ11の材質は特に限定されないが、基板1として可撓性が無い(低い)ガラス基板などを用いる場合には、樹脂製のスタンプ11を用いることが好ましい。樹脂製のスタンプ11は、やわらかいため、可撓性のない(低い)ガラス基板などに対しても、スタンプ11の凸部12を均一に接触させることができる。さらに、例えば、PDMS(ポリジメチルシロキサン)製のスタンプ11を用いれば、1μm以下の微細な凹凸パターンを形成することが可能である。
このように、製造例2では、基板1上に分散液パターン30を形成するプロセスにおいて、スタンプ11を用いて、Siナノワイヤ4を分散させた分散液3を、基板1上の所定の領域にのみ塗布する方法である。従って、製造例2では、基板1上に撥水膜2aを形成することなく、Siナノワイヤ集合体40を製造することができる。
なお、本実施形態では、細線状構造物として、Siナノワイヤ4を例に挙げたが、細線状構造物は、これに限定されるものではない。本発明の効果は、細線状構造物の形状によって得られる。一方、例えば、等方的形状(球状など)の粒子では、本発明の効果は得られない。従って、細線状構造物は、Siナノワイヤに限定されるものではなく、棒状または柱状など、長さをもったあらゆる粒子であってもよい。つまり、細線状構造物は、基本的にはアスペクト比の大きいものであるほど本願の効果が得られる。例えば、細線状構造物のアスペクト比が、約10以上であれば、十分本願の効果が得られる。
また、本実施形態では、分散液3(分散液パターン30)のエッジ部に、Siナノワイヤ4を析出させて、Siナノワイヤ集合体40を形成した。しかし、Siナノワイヤ4を析出させる位置は、分散液パターン30の少なくとも一部であればよい。つまり、本実施形態では、ピン止め効果を利用しているため、Siナノワイヤ4が、基板1上の分散液パターン30のエッジに局在化して析出する。
しかし、ピン止め効果を利用しない場合には、Siナノワイヤ4を、分散液3のエッジ以外にも、局在化させることができる。例えば、分散液3に分散されたSiナノワイヤ4は、分散液3が全て蒸発したときに、析出するように設定されている。このため、ピン止め効果を利用しない場合には、最終的に分散液3の分散媒が蒸発した場所に、Siナノワイヤ4が局在化することになる。
例えば、本実施形態と同様に、ライン状の分散液パターン30の場合、分散液パターン30の両サイドから、均等に分散液3の蒸発が進むとする(図5(c)参照)。この場合、Siナノワイヤ4は、その分散液パターン30の中心に配置されることになる。
また、ライン状の分散液パターン30のうち、一方のエッジを、加熱するなどして温度勾配をつけて、分散液3を蒸発させると、分散液3の蒸発速度が変わる。これにより、ライン幅方向(短手方向)に配置場所を変化させることが可能となる。
なお、本発明を以下のように表現することもできる。
〔1〕基板上に針状粒子(Siナノワイヤ4)を配置する工程において、前記針状粒子を含有する液体(分散液3)によるパターン(分散液パターン30)を形成するステップと、該針状粒子を前記液体によるパターンの少なくとも一部に集積する(会合させる)ステップとを備えることを特徴とする針状粒子の配置方法(配向方法)。
この方法によれば、基板上の所望とする領域に選択的に針状粒子を含有する液体によるパターンを形成する。このため、そのパターンにその液体を塗布すればよく、基板全域に上記液体を塗布する必要がない。従って、デバイス製造プロセスにおいて特に針状粒子の使用量を低減することができる。
また、上記形成したパターンの一部に針状パターンを集積するので、針状粒子を含有する液体に分散された状態での針状粒子の密度以上の高密度で、針状粒子を配置することが可能である。従って、例えば、Siナノワイヤを利用したTFT素子を形成する際には、微小領域に必要な数のSiナノワイヤを配置して電流量を確保しながらTFT素子を形成することができる。つまり小型のTFT素子を形成することが可能である。
〔2〕前記針状粒子を含有する液体によるパターンを形成するステップでは、前記パターンをライン状に形成し、前記針状粒子を前記液体によるパターンの少なくとも一部に集積するステップでは、前記ライン状パターンのラインと略平行に針状粒子を配列させることを特徴とする上記〔1〕に記載の針状粒子の配置方法。
液体を蒸発させるプロセスにおいては、液体パターンのエッジ付近からの蒸発速度が高く、これに起因して液体中に対流が発生する。上記のようにライン状に液体パターンを形成することにより、上記液体中に発生する対流はラインと直交方向に形成される。このため、その液体に含有される針状粒子が、ラインと平行方向に整列するように配向して集積されることとなる。
そして、ライン状パターンのラインと略平行に針状粒子を配列できれば、ライン状パターンを形成する方向によって所望の位置に、所望の配向方向に針状粒子を集積して配置することが可能となる。従って、例えばマトリクス状に配列されるTFT素子をSiナノワイヤを用いて形成するプロセスに容易に適用することが可能となる。
〔3〕前記ライン状に形成するパターンのライン幅(短手方向の幅W(図4(a)参照)が、前記針状粒子の粒子長よりも短いことを特徴とする上記〔2〕に記載の針状粒子の配置方法。
上記のようにライン状に形成するパターンのライン幅が針状粒子の粒子長、すなわち長手方向の長さよりも短く設定することによって、上記ライン状に形成されたパターン内において、針状粒子は、概ねライン方向と平行方向に配向して存在する。このため、上記ライン方向と平行に、針状粒子を配列させて集積することが容易となる。
本発明では、液体に含有される針状粒子の少なくとも一部の粒子長よりも上記ライン幅が短ければ、配向性を向上させる効果がある。また、含有される全ての針状粒子よりもライン幅を小さく設定すれば、配向性が大きく向上する。
〔4〕前記針状粒子を含有する液体によるパターンを形成する方法は、前記針状粒子を含有する液体を塗布する基板上の所望の領域に、他の領域よりも、その液体に対する親液性の高い領域を形成し、該親液性の高い領域に選択的に前記パターンを形成することを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の針状粒子の配置方法。
この方法によれば、あらかじめ基板上に親水領域と撥水領域との異なる2領域を形成することによって、針状粒子を含有する液体によるパターンを所望の形状にて形成可能となる。また、上記液体の塗布を所望しない領域の撥液性を高く設定する。このため、上記液体を基板へ塗布する際に、上記液体が塗布を所望しない領域に一旦はみ出しても表面エネルギーの差異によって液体が所望とする領域へと移動する効果がある。すなわち、上記液体を基板へ塗布する際の塗布位置を高精度に制御する必要がなく、簡便な塗布が可能となる。
〔5〕前記針状粒子を含有する液体を塗布する基板上の所望の領域に他の領域よりも親液性の高い領域を形成する手段は、上記所望の領域以外の基板領域に撥水膜を形成することを特徴とする〔4〕に記載の針状粒子の配置方法。
この方法によれば、不所望の領域に撥水膜を形成することによって、所望の領域の親液性を向上させることが可能である。また、撥水膜を形成することによって接触角が100°以上の撥水特性を発現させることが容易に実現できる。このため、液体を塗布する所望領域の親液性と、不所望の領域の撥液性(撥水性)とのコントラストを簡便に形成することが可能となる。上記コントラストは、特に液体を塗布する所望領域の親液性が高ければコントラスト比が高くなり、塗布する液体が不所望の領域にはみ出しても所望の領域へと液体が移動する効果が向上する。なお、当然ながら、液体を塗布する所望の領域の親液性を向上させるために、あらかじめ基板に対してプラズマ処理、或いは紫外光照射を行っておくことが望ましい。
〔6〕前記針状粒子を含有する液体によるパターンを形成する方法は、凹凸パターンが形成されたスタンプの凸部に前記針状粒子を含有する液体を塗布した後に、前記基板上に前記スタンプを接触させることによって前記針状粒子を含有する液体を基板に転写することを特徴とする上記〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の針状粒子の配置方法。
この方法によれば、基板上に特段の処理を施すことなく、所望とする領域に選択的に針状粒子を含有する液体を塗布することが可能である。また、パターン形状はスタンプの凸部形状によって規定されるために再現性良くパターン形状を形成することが可能となる。
〔7〕前記針状粒子を前記液体によるパターンの少なくとも一部に集積するステップは、前記液体の乾燥過程において前記針状粒子を前記パターンのエッジに析出させるステップであることを特徴とする〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の針状粒子の配置方法。
この方法では、上記液体の乾燥工程において、液体によるパターンのエッジがピン止めされる条件を選定すれば、上記針状粒子はパターンのエッジに析出される。従って、形成するパターン中でもさらに、エッジ近傍の特定位置に針状粒子を配置できることとなる。すなわち、針状粒子の配置位置の制御性を向上することが可能となる。
〔10〕上記〔5〕に記載の針状粒子の配置方法によって得られた針状粒子を用いた電子デバイスを製造し、さらに上記針状粒子を配置する工程以降に、前記所望の領域以外の基板領域に形成した撥水膜を除去する工程を有することを特徴とする電子デバイスの製造方法。
この製造方法によれば、針状粒子を配置する工程以降に不要となった撥水膜を除去する。このため、例えば上層に薄膜を形成するといった後工程が存在する場合に、該薄膜の密着強度が低下するなど、上記撥水膜が悪影響を及ぼすことが無くなる。従って、信頼性の高い電子デバイスを形成することが可能となる。
〔11〕前記撥水膜は、フッ素系シランカップリング剤を用いて形成した撥水膜であることを特徴とする上記〔10〕に記載の電子デバイスの製造方法。
フッ素系シランカップリング剤を用いて形成した撥水膜は、一般に膜厚が100nm以下と薄い。このため、酸素、或いは酸素を含有するガスを用いたアッシング処理(灰化処理)によって、1分以下程度の短時間で除去が可能である。また、大気中で10分以下程度の紫外線照射によっても除去が可能である。紫外線照射には、アッシング装置のように真空容器を用意する必要がないため、簡便に、短時間で撥水膜を除去することが可能となる。
このように、本発明によれば、針状粒子を、基板上の所望の位置に配向性良く配置可能となる。また、そのように高精度に配向された複数の針状粒子を集積して配置するため、針状粒子の使用量を抑えつつ、必要とする領域には高密度に針状粒子を配置することが可能となる。
したがって、例えば、Siナノワイヤを用いたTFTを作成する場合に、所定領域に選択的に配向性良く、複数のSiナノワイヤを配置することができ、TFT特性のばらつきを抑えて製造することが可能となる。また、Siナノワイヤを高密度に会合させて配置できるため、素子サイズを小型にすることが可能となる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、例えば、複数のSiナノワイヤなどの細線状構造物を、基板上の特定の位置に特定の配向で会合させることができるため、ナノデバイス等の開発に好適である。
本発明の実施の一形態におけるSiナノワイヤ集合体の平面図である。 図1のSiナノワイヤ集合体を用いたTFT素子の平面図である。 図3(a)〜図3(e)は、図1のSiナノワイヤ集合体の製造例1の製造工程を示す平面図である。 図4(a)は、図3(c)において基板上に形成された分散液パターンの部分拡大図であり、図4(b)は、図4(a)のA−A断面図である。 図5(a)〜図5(c)は、それぞれ、基板に塗布された分散液3の乾燥様式を説明する図である。 図6(a)〜図6(e)は、図2のTFT素子の製造工程を示す断面図である。 図7(a)〜図7(c)は、図1のSiナノワイヤ集合体の製造例2における、分散液パターンを形成する工程を示す平面図である。 図7(a)〜図7(c)の工程によって得られた分散液パターンを示す平面図である。
符号の説明
1 基板
2a 撥水膜(分散液のパターンを形成しない基板上の領域)
2b パターン形成領域(分散液に対する親和性の高い領域)
3 分散液
30 分散液パターン
4,4’ Siナノワイヤ(細線状構造物)
4a 酸化層(SiO膜)
5 TFT素子(電子デバイス)
6 ゲート電極
7 絶縁膜
8 コンタクトホール
9 ドレイン電極
10 ソース電極
11 スタンプ
40,40a Siナノワイヤ集合体(細線状構造物集合体)
W 分散液パターンの幅(分散液のパターンにおける短手方向の幅)
L 分散液パターンの長さ

Claims (16)

  1. 複数の細線状構造物が会合してなる細線状構造物集合体の製造方法であって、
    基板上に、細線状構造物を分散させた分散液のパターンを形成するパターン形成工程と、
    上記分散液を乾燥させることにより、そのパターン上の少なくとも一部に、複数の細線状構造物を析出させる乾燥工程とを有し、
    上記乾燥工程では、複数の細線状構造物を、所定の方向に配向させながら会合させることを特徴とする細線状構造物集合体の製造方法。
  2. パターン形成工程では、帯状の分散液のパターンを形成することを特徴とする請求項1に記載の細線状構造物集合体の製造方法。
  3. 乾燥工程では、分散液のパターンのエッジに沿って、細線状構造物を析出させることを特徴とする請求項1に記載の細線状構造物集合体の製造方法。
  4. 分散液のパターンにおける短手方向の幅は、細線状構造物の粒子長よりも短いことを特徴とする請求項1に記載の細線状構造物集合体の製造方法。
  5. パターン形成工程では、分散液のパターンを形成する基板上の領域を、分散液のパターンを形成しない基板上の領域よりも、分散液に対する親和性を高くすることを特徴とする請求項1に記載の細線状構造物集合体の製造方法。
  6. パターン形成工程では、分散液のパターンを形成しない基板上の領域に、撥水膜を形成することを特徴とする請求項5に記載の細線状構造物集合体の製造方法。
  7. パターン形成工程では、上記撥水膜を、フッ素系シランカップリング剤を用いて形成することを特徴とする請求項6に記載の細線状構造物集合体の製造方法。
  8. 上記基板は、表面にシラノール基と縮合し得る官能基が存在するものであることを特徴とする請求項7に記載の細線状構造物集合体の製造方法。
  9. パターン形成工程では、分散液のパターンを転写によって形成することを特徴とする請求項1に記載の細線状構造物集合体の製造方法。
  10. 分散液のパターンの基板への転写は、分散液のパターンと同形状に形成された凸部と、基板とを接触させて行うことを特徴とする請求項9に記載の細線状構造物集合体の製造方法。
  11. 細線状構造物が、シリコンナノワイヤであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の細線状構造物集合体の製造方法。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の細線状構造物集合体の製造方法によって得られた細線状構造物集合体を用いて電子デバイスを製造することを特徴とする電子デバイスの製造方法。
  13. 請求項6または7に記載の細線状構造物集合体の製造方法によって得られた細線状構造物集合体を用いることを特徴とする電子デバイスの製造方法であって、
    乾燥工程以降に、撥水膜を除去する除去工程を有することを特徴とする電子デバイスの製造方法。
  14. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の細線状構造物集合体の製造方法によって得られた細線状構造物集合体。
  15. 請求項14に記載の細線状構造物集合体を備えた電子デバイス。
  16. 基板上に、複数の細線状構造物を所定方向に配向させる配向方法であって、
    基板上に、細線状構造物を分散させた分散液のパターンを形成するパターン形成工程と、
    上記分散液を乾燥させることにより、そのパターン上の少なくとも一部に、複数の細線状構造物を析出させる乾燥工程とを有し、
    上記乾燥工程では、複数の細線状構造物を、所定の方向に配向させながら会合させることを特徴とする配向方法。
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