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JP2007305577A - 膜−電極接合体の製造方法 - Google Patents

膜−電極接合体の製造方法 Download PDF

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JP2007305577A JP2007104645A JP2007104645A JP2007305577A JP 2007305577 A JP2007305577 A JP 2007305577A JP 2007104645 A JP2007104645 A JP 2007104645A JP 2007104645 A JP2007104645 A JP 2007104645A JP 2007305577 A JP2007305577 A JP 2007305577A
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伸 齋藤
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】触媒インク直接塗布法を用いた膜−電極接合体の製造方法であって、出力性能を低下させる等の問題を起こす、皺の発生を抑制することができる、膜−電極接合体の製造方法を提供する。また、それを用いた固体高分子型燃料電池を提供する。
【解決手段】[1]高分子電解質膜製造用の炭化水素系高分子電解質に、低吸水化処理を行った後、当該処理物を製膜して低吸水膜を製造し、次いで得られた低吸水膜の少なくとも片面に、少なくとも触媒物質と、溶媒とを含む触媒インクを直接塗布し、該溶媒を揮発させて触媒層を形成する膜−電極接合体の製造方法。
[2]高分子電解質膜製造用の炭化水素系高分子電解質を製膜して得られた高分子電解質膜に、低吸水処理を行って低吸水膜を製造し、次いで得られた低吸水膜の少なくとも片面に、少なくとも触媒物質と、溶媒とを含む触媒インクを直接塗布し、該溶媒を揮発させて触媒層を形成する膜−電極接合体の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、膜−電極接合体の製造方法、並びに、これにより製造される膜−電極接合体および固体高分子型燃料電池に関する。
固体高分子型燃料電池は、近年、住宅用や自動車用等の用途における発電機としての実用化が期待されている。固体高分子型燃料電池に用いられるイオン伝導膜(高分子電解質膜)に係わる高分子電解質は、従来主として用いられてきたナフィオン(デュポン社の登録商標)に代表されるフッ素系高分子電解質に代わり、廉価で、かつ機械強度や耐熱性に優れる炭化水素系高分子電解質が注目されている。
ところで、固体高分子型燃料電池は、水素と空気の酸化還元反応を促進する白金などの触媒を含む触媒層と呼ばれる電極を、上記高分子電解質膜の両面に形成し、さらに触媒層の外側にガスを効率的に触媒層に供給するためのガス拡散層を有する形態として用いられる。ここで、高分子電解質膜の両面に触媒層を形成したものは、通常、膜−電極接合体(以下、「MEA」ということもある。)と呼ばれている。
かかるMEAの製造方法としては、高分子電解質膜上に直接触媒層を形成する方法、カーボンペーパー等のガス拡散層となる基材上に触媒層を形成した後に、これを高分子電解質膜と接合する方法や、平板支持基材上に触媒層を形成して、これを高分子電解質膜に転写した後、該支持基材を剥離する方法等がある。これらの方法では触媒層を形成するために、触媒を分散または溶解させた分散液または溶液(以下、「触媒インク」という。)を使用する。触媒インクには、通常、白金族金属を活性炭等に担持した触媒物質(触媒粉末)、高分子電解質、および必要に応じて撥水剤、造孔剤、増粘剤が含まれ、これらが溶媒に分散または溶解しているものである。
上記MEAの製造方法の中でも、高分子電解質膜上に直接触媒層を形成する方法として、高分子電解質膜に直接触媒インクを塗布する方法(触媒インク直接塗布法)が注目されている。この方法にて触媒層を形成した場合、膜と触媒層の接着性が強固なものとなり、優れた発電特性を備えた固体高分子形燃料電池を得ることができる。ここで、触媒インクを塗布する方法としては、通常、ダイコーター、スクリーン印刷、スプレー法、インクジェット等の既存の方法が挙げられる。
しかしながら、通常、高分子電解質膜に直接触媒インクを塗布する方法により触媒層を形成すると、該触媒層の周辺部に接する高分子電解質膜に、目視でも判定できるほどの大きな皺が発生しやすく、このようなMEAを用いた燃料電池では、安定的な出力性能が得られないという問題があった。
MEAの製造方法において上記のような皺の発生を抑制する方法としては、例えば、高分子電解質膜をPETフィルムなどの基材に固定した後、触媒インクをスクリーン印刷で塗布することで触媒層を形成せしめ、次いで該基材を剥離する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この方法は、片面に触媒インクを塗布、乾燥したのち、高分子電解質膜を基材から剥離し、表裏を反対にして再度基材に固定し、もう一方の面に触媒インクを塗布するという工程によって、触媒層を製造することによって、MEAを得ることができる。
また、インクジェット法により、高分子電解質膜に触媒インクを塗布する際、液滴を滴下するときに所定の距離を保って飛々に滴下し、次に滴下済みの液滴の間に液滴を滴下する要領で、液滴の滴下を複数回繰り返すことで、触媒インク直接塗布による皺の発生を抑制する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−160405公報(特許請求の範囲) 特開2005−267916公報(特許請求の範囲)
しかしながら、上記特許文献1の方法では、非常に煩雑な工程を必要とするといった欠点があり、基材から高分子電解質膜を剥離したり貼合したりする過程で、該高分子電解質膜が機械的なダメージを受けることが予想される。また、特許文献2の方法では、インクジェット法に限って適用できるものであり、さらには大面積にわたって触媒インクを塗布する際に、多大な時間を要することから、生産性が他の塗布技術に比べて劣るという欠点があった。
本発明は、触媒インク直接塗布法を用いた、簡便な膜−電極接合体の製造方法であって、出力性能を低下させる等の問題を起こす、皺の発生を抑制することができる製造方法を提供することを目的とする。また、当該製造方法にて得られる膜−電極接合体、およびそれを用いた固体高分子型燃料電池を提供する。
上記課題を達成するため、本発明者らは、鋭意検討した結果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、第1の実施様態として下記[1]に示す製造方法を提供するものである。
[1]高分子電解質膜製造用の炭化水素系高分子電解質に、下記に示す低吸水化処理を行った処理物を得た後、当該処理物を製膜して低吸水膜を製造し、次いで得られた低吸水膜の少なくとも片面に、触媒物質と溶媒とを含む触媒インクを直接塗布し、該溶媒を揮発させて触媒層を形成することを特徴とする膜−電極接合体の製造方法
[低吸水化処理]
塩置換率が1%以下の高分子電解質膜としたとき下式で求められる吸水率を、10%以上減少させる処理
吸水率(重量%)=100×(W1−W2)/W2 ・・・数式1
(上式中、W1は当該膜を飽和吸水させたときの重量(飽和吸水重量)を表し、W2は当該膜の乾燥重量を表す。)
上記塩置換率の定義について説明すると、高分子電解質のイオン交換基が酸性基である場合は、該酸性基の中で、水素イオン(H+)以外のカチオン(例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、遷移金属イオン、4級アンモニウムイオン等)を対イオンとして有する基の、上記酸性基の総数に対する割合を意味するものである。一方、高分子電解質のイオン交換基が塩基性基である場合は、該塩基性基の中で水酸化物イオン(OH-)以外のアニオン(例えば、ハロゲンイオン、硫酸イオン、硝酸イオン、酢酸イオン等)を対イオンとして有する基の、上記塩基性基の総数に対する割合を意味するものである。通常、高分子電解質膜において塩置換率を低下させると、吸水率は上昇する傾向があり、塩置換率1%以下において、吸水率は飽和する。さらに、前記低吸水化処理において定義する、塩置換率1%以下の高分子電解質膜とは、当該膜の前駆体である高分子電解質において、塩置換率1%以下の高分子電解質を準備しておき、かかる高分子電解質を製膜してなる高分子電解質膜である。
また、「炭化水素系高分子電解質」とは、イオン交換基として酸性基または塩基性基を有する高分子電解質であって、塩置換率1%以下としたとき、炭素原子、水素原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子およびケイ素原子からなる原子の合計組成を85重量%以上有する高分子電解質を意味するものである。
さらに、本発明は第2の実施様態として下記[2]に示す製造方法を提供する。
[2]高分子電解質膜製造用の炭化水素系高分子電解質を製膜して得られた高分子電解質膜に、下記に示す低吸水処理を行って低吸水膜を製造し、次いで得られた低吸水膜の少なくとも片面に、触媒物質と溶媒とを含む触媒インクを直接塗布し、該溶媒を揮発させて触媒層を形成することを特徴とする膜−電極接合体の製造方法
[低吸水化処理]
塩置換率が1%以下の高分子電解質膜としたとき下式で求められる吸水率を、10%以上減少させる処理
吸水率(重量%)=100×(W1−W2)/W2 ・・・数式1
(上式中、W1は当該膜を飽和吸水させたときの重量(飽和吸水重量)を表し、W2は当該膜の乾燥重量を表す。)
ここで、「塩置換率」と「炭化水素系高分子電解質」の定義は上記と同義である。
さらに、本発明に係る上記低吸水化処理として、下記[3]を提供する。
[3]上記低級水化処理が、塩置換率が1%以下の高分子電解質膜としたとき数式1で求められる吸水率を、30%以上減少させる処理である、上記[1]または[2]に記載の膜−電極接合体の製造方法
さらに、高分子電解質膜製造用の炭化水素系高分子電解質において、塩置換率1%以下としたときの吸水率が高いほど、得られるMEAに係る高分子電解質膜のイオン伝導性が向上するため好ましく、下記[4]を提供する。
[4]上記炭化水素系高分子電解質が、塩置換率が1%以下の高分子電解質膜としたとき、数式1で求められる吸水率が80重量%以上である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の膜−電極接合体の製造方法
ここで、上記低吸水化処理は、後述する吸水率測定方法にて求められる吸水率を10%以上低下することができる方法であれば、特に制限されるものではなく、該低吸水化処理によって得られた低吸水膜は、本発明の目的である触媒層形成時の皺の発生を劇的に低減することができる。しかしながら、該低吸水化処理は高分子電解質膜自体のイオン伝導性を低下させる場合があり、後述のように触媒層形成後に、吸水率を向上することにより、皺の発生を抑制するだけでなく、実用的なイオン伝導性を有するMEAが得られると好ましく、下記[5]を提供する。
[5]さらに、触媒層形成後の低吸水膜の吸水率を向上させる、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の膜−電極接合体の製造方法。
本発明者らは、低吸水化処理において、上述のように高分子電解質の塩置換率と、吸水率の関係に着目し、塩置換率を上げることで、吸水率を低下させる処理が簡便であるばかりか、一旦低吸水化させた後、その吸水率を再び向上させることも容易であることを見出し、本発明の製造方法に好適に用いることができることを見出した。すなわち、下記[6]であると、好適である。
[6]上記低吸水膜が、塩置換率が50%以上の高分子電解質からなる膜である、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の膜−電極接合体の製造方法。
上記触媒インクを直接、低吸水膜に塗布する方法の中でも、スプレー法が工業的に簡便であることから好ましく、下記[7]を提供する。
[7]上記触媒インクを、スプレー法を用いて低吸水膜に直接塗布する、上記[1]〜[6]のいずれかに記載の膜−電極接合体の製造方法
さらに、上記炭化水素系高分子電解質は、そのイオン交換基が酸性基であると、得られる高分子電解質膜のイオン伝導性(プロトン伝導性)がより向上するため好ましく、下記[8]を提供する
[8]上記炭化水素系高分子電解質のイオン交換基が酸性基である、上記[1]〜[7]のいずれかに記載の膜−電極接合体の製造方法
上記のMEAは、燃料電池として好適に用いることが可能であり、下記[9]または[10]を提供する。
[9]上記いずれかの製造方法で得られる、膜−電極接合体
[10]一対のセパレータと、該一対のセパレータ間に配置された膜−電極接合体とを備えた固体高分子形燃料電池であって、該膜−電極接合体が上記[9]に記載の膜−電極接合体であることを特徴とする固体高分子型燃料電池
本発明によれば、上記の触媒インク直接塗布法に係わる触媒層周辺部に接する高分子電解質膜表面に皺を有さないMEAの簡便な製造方法を提供できる。本発明の製造方法により得られるMEAは、このような皺の発生に基づく出力低下が生じにくく、優れた燃料電池を提供できるため、工業的に極めて有用である。
以下、必要に応じて図面を参照しながら、本発明の好適な実施様態について説明する。
本発明の第1の実施様態、第2の実施様態に適用する高分子電解質膜製造用の炭化水素系高分子電解質とは、イオン伝導に係るイオン交換基を有する高分子であり、該イオン交換基としては、酸性基(カチオン交換基)あるいは塩基性基(アニオン交換基)のいずれでもよい。なお、該高分子電解質の好適な例あるいは高分子電解質を膜の形態とするのに好適な溶液キャスト法については後述する。かかる高分子電解質は、そのイオン交換基の水和に従って、吸水性を示す。本発明が提供するMEAの製造方法は、当該吸水性を低減させて得られる低吸水膜を用いることを特徴とするものである。
まず、第1の実施様態に係る低吸水膜について説明する。
かかる実施様態における低吸水化処理とは、本発明に適用する高分子電解質を、その塩置換率が1%以下の高分子電解質からなる高分子電解質膜の形態としたとき、上記数式1で求められる吸水率を指標とし、当該吸水率を10%以上低減させた吸水率とする処理である。
該低吸水化処理は、該炭化水素系高分子電解質の吸水率を10%以上低減させる処理であるが、30%以上低減する処理であると好ましく、40%以上低減する処理であると、より好ましく、50%以上低減する処理であると、さらに好ましく、60%以上低減する処理であると特に好ましい。このように、上記低吸水化処理による吸水率低減効果が大であると、目的とする皺の発生を抑制する効果が高くなるため好ましい。
ここで、吸水率を測定する方法について詳細を説明する。
膜を、室温雰囲気下で約200mg切り出す。切り出した膜を、スクリューキャップ付きのポリプロピレン製の250mLビーカーに入れ、そこへ予め100℃に保温されているイオン交換水約150mLを投入してから、該膜をイオン交換水に浸漬する。スクリューキャップで蓋をした後、予め100℃に保温してある恒温槽に入れ、2時間保持する。このようにすることで、わずかに加圧された状態としながら、保管温度100℃で、十分に膜を吸水させる。その後、上記のビーカーから膜を取り出し、室温(約25℃)のイオン交換水に数秒浸漬して冷却した後、膜を取り出し、濾紙で表面に付着した水を拭き取り、メトラートレド社製水分率計HR73型で飽和吸水重量W1を測定する。その後、上記水分計の加熱温度を105℃に設定し、恒量となるまで膜を乾燥せしめて、乾燥重量W2を測定する。このようにして求められるW1、W2を上記数式1に代入することで吸水率を求めることができる。
ここで、「イオン交換水」とは、25℃における抵抗率が10MΩ・cm以上である水であり、これらは市販の純水製造装置を用いれば、容易に入手しえる。さらに浸漬においては、上記の膜の形状を保持できる範囲で、緩やかに攪拌していてもよい。これらの操作において、膜には重量測定に影響する汚染を生じさせないようにする必要があるが、上記の操作において微量な埃等によって生じる汚染程度は、W1、W2測定値の誤差において許容である。
ここで、塩置換率1%以下の高分子電解質膜を得る方法について説明する。酸性基をイオン交換基として有する高分子電解質が、その製造後に塩置換率として1%を越えるものが得られる場合、該高分子電解質に対して、多量の酸によって酸処理することで、容易に塩置換率1%以下の高分子電解質を得ることができる。一方、塩基性基をイオン交換基として有する高分子電解質が、その製造後に塩置換率として1%を越えるものが得られる場合、該高分子電解質に対して、多量のアルカリによってアルカリ処理することで、容易に塩置換率1%以下の高分子電解質を得ることができる。ここで、「多量」の定義は、用いる高分子電解質のイオン交換容量(単位重量当たりのイオン交換基当量)に対して、10当量倍以上であることを意味し、上記酸処理に10当量倍以上の酸を使用するか、上記アルカリ処理に10当量倍以上のアルカリを使用することを意味する。
上記の、酸処理を施した酸性基を有する高分子電解質またはアルカリ処理を施した塩基性基を有する高分子電解質は、必要に応じて水洗等を行ってから、製膜することで、塩置換率1%以下の高分子電解質膜を得ることができる。該製膜の方法としては、溶液キャスト法が好ましく、この詳細については後述する。
次に第1の実施様態に係る低吸水化処理について説明する。
上記のとおりの、高分子電解質膜の吸水率と比較して、10%以上低減させる処理であり、該低吸水化処理は上記に示した吸水率を低減できる処理であれば、特に限定されるものではないが、下記の(i)で示される低吸水化処理によって低吸水膜を得ると好ましい。
(i) 上記炭化水素系高分子電解質の塩置換率を50%以上に変換し、次いで該塩置換率が変換された高分子電解質から溶液キャスト法等の製膜法にて低吸水膜を製造する
上記(i)に示す方法は、高分子電解質中のイオン交換基に対して、反対電荷を有するイオンを用いて、該イオン交換基を中和させ、塩の形態の基とする方法である。このように塩の形態の基に変換したイオン交換基数の、イオン交換基総数に対する存在割合が塩置換率として定義されることは上記のとおりである。ここで、上記反対電荷を有するイオンを提供しうる化合物を「塩置換剤」と呼ぶ。
具体的に、イオン交換基が塩の形態の基となることを説明する。
上記高分子電解質が、スルホン酸基(−SO3H)、カルボキシル基(−COOH)またはホスホン酸基(−PO32)等の酸性基を、イオン交換基として有する場合は、該酸性基にイオン結合する水素イオンを、水素イオン以外のカチオンと、イオン交換することで達成される。水素イオン以外のカチオンとしては、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオンなどのアルカリ金属イオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオンなどのアルカリ土類金属イオン、鉄イオン、ニッケルイオン、銅イオンなどの遷移金属イオン、アンモニウムイオン、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオン、ベンジルトリメチルアンモニウムイオン等の4級アンモニウムイオンが挙げられる。中でも、2価以上のカチオンまたは4級アンモニウムイオンであると、皺の発生を抑制する効果が、より高いので好ましい。
該イオン交換による具体的な方法としては、予め酸性基をイオン交換基として有する高分子電解質を、水および/または有機溶媒に溶解または分散させ、上記に例示したカチオンを有する塩置換剤を加えて、酸性基をイオン交換反応させることで、塩の形態の基に変換することができる。該イオン交換反応に係る処理時間は、通常10分〜24時間であり、好ましくは0.5〜10時間、より好ましくは1〜5時間である。また、処理温度は0〜100℃から選ばれ、10〜50℃が好ましいが、通常室温程度で充分である。ここで、上記カチオンを有する塩置換剤としては、塩基性化合物(例えば、前記に例示したカチオンの水酸化物)または塩(例えば、前記に例示したカチオンの塩化塩、臭化塩等)が挙げられる。
上記カチオンを有する塩置換剤の具体例を挙げる。塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム等が挙げられる。塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化カルシウム、臭化マグネシウム、酢酸ナトリウム、酢酸カルシウム、酢酸マグネシウム、塩化テトラメチルアンモニウム、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウム、臭化ベンジルトリメチルアンモニウム等が挙げられ、これらの中でも、好ましいカチオンである2価以上のカチオンあるいは4級アンモニウムイオンを供給する塩置換剤が好ましく、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、塩化ベンジルトリメチルアンモニウムが好ましい。
一方、高分子電解質が、トリメチルアンモニオ基(−N+(CH33)、トリエチルアンモニオ基(−N+(C253)等の塩基性基を有する場合は、該塩基性基にイオン結合する水酸化物イオンを、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、酢酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオン等の、水酸化物イオン以外のアニオンにイオン交換することで、該塩基性基を塩の形態の基に変換する。
この方法としては、上記酸性基を有する高分子電解質の場合と同様に、塩基性基を有する高分子電解質を、水および/または有機溶媒に溶解または分散し、水酸化物イオン以外のアニオンを有する塩置換剤を加えて、塩基性基をイオン交換反応させることで、塩の形態の基に変換することができる。該イオン交換反応に係る処理時間、処理温度は、上記酸性基を有する高分子電解質膜と同等の条件が例示される。塩基性基に対する塩置換剤としては、酸性化合物(例えば、前記に例示したアニオンのプロトン酸)または塩(例えば、前記に例示したアニオンのナトリウム塩、カリウム塩等)が挙げられる。
該塩置換剤は、通常強酸性化合物である塩酸、硫酸、硝酸等が好ましく、特に塩酸が好ましい。これらの酸性化合物として用いると、高分子電解質中の塩基性基の種類によらず、イオン交換反応させることが可能となる。
ここで、高分子電解質の塩置換率は50%以上とすることが好ましいが、より好ましくは70%以上であり、さらに好ましくは80%以上であり、一層好ましくは90%以上であり、とりわけ好ましくは95%以上であり、99%以上にすると特に好ましい。塩置換率が高いほうが、より低吸水化効果が高くなる傾向があり好ましい。塩置換率をコントロールする方法について説明する。まず、用いる高分子電解質のイオン交換容量を予め公知の方法で求めておく。該イオン交換容量(高分子電解質単位重量当たりのイオン交換基のモル数)に対して、塩置換剤を所望の当量比で加えることにより、容易にコントロールすることが可能である。また、塩置換率が95%以上にする場合は、該イオン交換基に対して塩置換剤を、高分子電解質のイオン交換容量から計算される当量値よりも過剰に加えて行ってもよい。特に、上記イオン交換容量の塩置換率99%以上にする場合においては、イオン交換容量から求められるイオン交換基数に対して、塩置換剤を10当量倍以上、用いればよい。
このようにして得られる、塩置換率50%以上の高分子電解質を製膜して、低吸水膜とするには、その高分子電解質が溶剤に可溶である場合は溶液キャスト法、溶剤に不溶である場合は押し出し成形法、インフレーション成形法等、公知の製膜法を適用することができる。
得られた低吸水膜の塩置換率は、滴定法により求めることも可能である。酸性基を有する高分子電解質から得られた、塩置換率50%以上の低吸水膜の場合、所定の濃度及び容積の水酸化ナトリウム水溶液に、該低吸水膜を浸漬することで、膜中のプロトンイオンとイオン結合している酸性基を、ナトリウムイオンにイオン交換させた後、得られた水酸化ナトリウム溶液を、所定濃度の塩酸で滴定して、残存する水酸化ナトリウム量を求めることで算出できる。
一方、塩基性基を有する高分子電解質から得られた、塩置換率50%以上の低吸水膜の場合は、所定の濃度及び容積を有する塩酸水溶液に、該低吸水膜を浸漬することで、高分子電解質中の、水酸イオンをイオン結合している塩基性基を塩素イオンにイオン交換させた後、この塩酸溶液を、所定濃度の水酸化ナトリウム水溶液で滴定して、残存する塩酸量を求めることで算出できる。
このようにして、塩置換率が50%以上である高分子電解質からならなる低吸水膜を得、次いで得られた低吸水膜に、触媒インク直接塗布法にて触媒層を形成し、MEAとする。その後、該低吸水膜中の、塩の形態であるイオン交換基を、遊離の酸性基(水素イオンとイオン結合している酸性基)または遊離の塩基性基(水酸化物イオンとイオン結合している塩基性基)に容易に戻すことができる。この方法としては、酸性基を有する低吸水膜の場合は酸処理、塩基性基を有する低吸水膜の場合はアルカリ処理を施すことによって実施することができる。
次に、第2の実施様態に係る低吸水膜について説明する。
かかる実施様態における低吸水化処理とは、本発明に適用する炭化水素系高分子電解質を予め製膜して高分子電解質膜を得、該高分子電解質膜の吸水率を、当該炭化水素系高分子電解質を塩置換率1%以下の高分子電解質膜の形態としたとき、上記数式1で求められる吸水率を10%以上低減させた吸水率とする処理である。
この低吸水化処理についても、得られる低吸水膜の吸水率が、上記の吸水率に対して10%以上低減させるものであるが、30%以上低減する処理であると好ましく、40%以上低減する処理であると、より好ましく、50%以上低減する処理であると、さらに好ましく、60%以上低減する処理であると特に好ましい。このように、上記低吸水化処理による吸水率低減効果が大であると、目的とする皺の発生を抑制する効果が高くなるため好ましい。
第2の実施様態に適用する低吸水化処理としては、下記の(ii)あるいは(iii)であると好ましい。
(ii)予め塩置換質が50%未満の高分子電解質を溶液キャスト法等にて製膜して、高分子電解質膜を得、該高分子電解質膜の塩置換率を、50%以上になるようにして、低吸水膜を製造する
(iii)高分子電解質を溶液キャスト法等にて製膜した高分子電解質膜を、加熱処理、電離放射線照射処理または化学処理から選ばれる処理により、高分子電解質分子が架橋してなる低吸水膜を製造する
まず、上記(ii)に示す処理について説明する。
この方法は、まず塩置換率が50%未満の高分子電解質膜を予め、製膜して高分子電解質膜を得、次いで、該高分子電解質膜の塩置換率を50%以上にする方法であり、最終的に得られる低吸水膜は上記(i)と同様の低吸水膜が得られる。製膜する前の塩置換率は上記の範囲のものを適用できるが、塩置換率が1%以下の高分子電解質を用いると、溶液キャスト法にて、容易に製膜できるため好ましい。
具体的に例示すると、塩置換率が50%未満の酸性基を有する高分子電解質の場合は、該高分子電解質を溶液キャスト法にて製膜し、高分子電解質膜とした後、この高分子電解質膜を水および/または有機溶媒に浸漬する。そこへ、水素イオン以外のカチオンを有する塩置換剤を投入し、10分〜24時間、好ましくは0.5〜10時間、より好ましくは1〜5時間浸漬することで、上記高分子電解質膜中の酸性基にイオン結合している水素イオンを、塩置換剤のカチオンでイオン交換させる。該イオン交換における温度は、0〜100℃から選ばれ、好ましくは10〜50℃であるが、通常、室温程度で十分である。
かかる方法において、予め塩置換剤を水および/または有機溶媒に溶解させ塩置換剤溶液を調整しておき、そこへ高分子電解質膜を浸漬してもよい。また、上記塩置換剤溶液を高分子電解質膜へスプレー噴霧する方法でもよい。
一方、塩置換率が50%未満の塩基性基を有する高分子電解質の場合は、溶液キャスト法にて製膜し、高分子電解質膜とした後、水酸化物イオン以外のアニオンを有する塩置換剤を用いること以外は、上記の酸性基を有する高分子電解質と同等である。
ここで、上記の水素イオン以外のカチオンを有する塩置換剤、水酸化物イオン以外のアニオンを有する塩置換剤は、上記(i)で例示したものと同等のものを挙げることができる。
ここで、高分子電解質膜の塩置換率を変換する場合、塩置換率を70%以上にすると、より好ましく、80%以上にすると、さらに好ましく、90%以上にすると、一層好ましく、95%以上にすると、とりわけ好ましく、99%以上にすると特に好ましい。
このように塩置換率をコントロールする方法は、上記(i)において、「高分子電解質」を「高分子電解質膜」に置換えれば、容易に実施することができる。また、低吸水化処理を施す前の高分子電解質膜の塩置換率(「初期塩置換率」とする)が、1%を越えて、50%未満である場合は、処理後の低吸水膜の塩置換率が50%以上になるようにして、用いる塩置換剤の当量比をコントロールすることができる。また、初期塩置換率を求める方法は、上記(i)にて説明した滴定法を用いればよい。
次に、上記(iii)に示す方法について説明する。
上記(iii)における、加熱処理とは、通常、カルボキシル基、スルホン酸等の酸性基を有する高分子電解質から得られる高分子電解質膜に対して有効な処理である。かかる高分子電解質からなる高分子電解質膜に対し、加熱処理を行うと、上記酸性基同士が縮合して、酸無水物の基となることで吸水率を低下させることができる。また、このように酸性基を、酸無水物の基に変換することで得た低吸水膜は、触媒層を製造後のMEAを水に浸漬し、必要に応じて加温(加水分解)することで、酸無水物を、元の酸性基に戻すことが可能となる。
該加熱処理の条件(処理温度、処理時間等)は、上記酸性基同士が酸無水物に変換する割合を、IRスペクトル等で確認することで好適な条件を求めることが可能である。通常、処理温度としては100〜400℃、好ましくは150〜300℃である。処理時間は反応温度によって異なるが、通常10秒〜100時間、好ましくは1分〜1時間である。処理雰囲気は、空気中、不活性ガス(窒素ガス、ヘリウムガス、アルゴンガス等)中、真空中等、特に制限されるものではない。
より具体的には、特表2000−501223号公報に記載の方法に準拠して行うことができる。
また、上記高分子電解質膜を構成する高分子電解質に、エチレン性不飽和基(ビニル基、アリル基、スチリル基等)、アセチレン性不飽和基(エチニル基、プロピニル基等)、ニトリル基、エポキシ基、オキセタニル基等に例示される、加熱により架橋反応を生じうる基(以下、「熱架橋基」と総称する。)がある場合は、これらの熱架橋基を加熱処理によって架橋させてもよい。
次に、電離放射線処理について説明する。
上記電離放射線照射処理とは、その電離作用により、高分子電解質の分子鎖中にラジカルを生成せしめ、そのラジカル同士の再結合反応により架橋反応を生じさせる処理である。該電離放射線としては、γ線、X線、真空紫外線、紫外線、可視光線、近赤外線、赤外線、あるいは電子ビーム等から挙げられる。これらの例示から選ばれる電離放射線を上記高分子電解質膜に照射し、高分子電解質が架橋した低吸水膜を得ることができる。また、電離放射線として紫外線、可視光線を選択した場合、上記高分子電解質中に、これらの電離放射線の作用により、架橋反応を生じうる基(以下、「感電離放射線基」と総称する。)を有するものに適用できる。上記の感電離放射線基としては、ベンゾフェノン基、α−ジケトン基、アシロイン基、アシロインエーテル基、ベンジルアルキルケタール基、アセトフェノン基、キノン基、チオキサントン基、アシルフォスフィン基等が例示される。さらに、該感電離放射線基とともに、上記熱架橋基に例示したエチレン性不飽和基、アセチレン性不飽和基を併せて有すると、架橋反応が容易に生じる。
該電離放射線照射は窒素、アルゴンなどの不活性ガス中で行うことが好ましい。処理時の温度は、室温〜250℃の範囲で行うことができる。照射時間は、1秒〜100時間の間で行うことができ、より具体的には、特開2003−217342号公報に記載の方法等に準じて行うこともできる。
さらに、上記高分子電解質膜の主鎖または側鎖に飽和炭化水素基を有する場合は、X線、γ線あるいは電子ビームの照射によって、該飽和炭化水素基にラジカルを発生させることができ、このようなラジカルの再結合反応によって架橋反応を生じさせることもできる。
次に、化学処理について説明する。
ここで、化学処理とは上記高分子電解質膜を構成する高分子電解質に対して共有結合を形成する反応基を、複数分子内に有する反応剤(以下、架橋剤と呼ぶ)を用いて架橋反応を生じさせる処理を意味する。該架橋剤と、高分子電解質に共存させることにより、架橋剤が高分子電解質に対して、橋架け基となり、架橋反応を生じる。ここで、架橋剤を具体的に例示すると、ジメチロール尿素、トリメチロールメラミン、ジメチロールクレゾール等のメチロール架橋剤、ビスグリシジルビスフェノールA、ビスグルシジルビスフェノールF等のエポキシ架橋剤、トリレンジイソシアネート等のイソシアネート系架橋剤等を挙げることができる。また、上記電離放射線の作用で説明したように、高分子電解質の分子鎖中のプロトンラジカル引き抜き反応を生じうる架橋剤も、上記化学処理の範疇であり、このような架橋剤としては、ケトンパーオキシド、ベンゾイルパーオキシド等の過酸化物を例示することができる。
これらの化学処理は、高分子電解質膜を予め製造せしめてから行うこともできるし、高分子電解質と架橋剤とを混合した混合物から、膜化させると同時に架橋を生じさせることもできる。
これら、いずれの方法によっても、高分子電解質分子が架橋してなる低吸水膜を得ることができる。
上記の(i)、(ii)または(iii)のいずれの方法によっても、低吸水膜が得ることができる。さらに、該低吸水膜を得た後に、水洗等を行い、低吸水膜を洗浄した後、乾燥させると好ましい。乾燥する方法は特に限定されるものではないが、低吸水膜の吸水率が保持できる条件で行うことが必要であり、室温で乾燥させるのが好ましい。
低吸水膜を得る方法として例示した、第1の実施形態に係る(i)、第2の実施形態に係る(ii)、(iii)から選ばれる方法の中でも、一旦、低吸水化した低吸水膜を、後述する方法で触媒層を形成した後、該低吸水化膜の吸水率を向上できると、好ましい。このような観点からは、上記の中でも、第1の実施形態の(i)または第2の実施形態の(ii)によって得られた低吸水膜が好ましい。(i)または(ii)で得られた低吸水膜は、塩置換率50%以上の高分子電解質からなるものであり、一旦塩置換されたイオン交換基を、遊離のイオン交換基(水素イオンとイオン結合したカチオン交換基、または水酸化物イオンとイオン結合したアニオン交換基)に戻すことが容易である。このようにすることで、低吸水膜の吸水性を向上させることができる。吸水率を向上させると、最終的に得られるMEA自体のイオン伝導性を高めることができ、かかるMEAを有する燃料電池は、より発電性能に優れるものが得られるため、好ましい。
上記の吸水率を求める塩置換率1%以下の高分子電解質膜の製膜法や、上記(i)、(ii)または(iii)に示した低吸水膜の製造に係る製膜法としては、溶液キャスト法が操作が簡便である点で好ましい。ここで溶液キャスト法とは、高分子電解質を、適当な溶媒に溶解し、その溶液をガラス板上に流延塗布し、溶媒を除去することにより製膜する方法である。製膜に用いる溶媒は、適用する高分子電解質が溶解可能であり、且つ膜化した後に除去し得るものであるならば特に制限はなく、N,N−ジメチルホルムアミド(以下、「DMF」という)、N,N−ジメチルアセトアミド(以下、「DMAc」という)、N−メチル−2−ピロリドン(以下、「NMP」という)、ジメチルスルホキシド(以下、「DMSO」という)等の非プロトン性極性溶媒、あるいはジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の塩素系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキルエーテルが好適に用いられる。
これらの溶媒は単独で用いることもできるが、必要に応じて2種以上の溶媒を混合して用いることもできる。中でも、DMF、DMAc、NMP、DMSO等が高分子電解質の溶解性が高く好ましい。
上記のようにして得られた低吸水膜の、少なくとも片面に触媒インクを直接塗布することで触媒層を形成する。
ここで、触媒インクとは、触媒物質と、溶媒とを必須成分として含むものである。該触媒物質としては、従来の燃料電池において用いられているものをそのまま用いることができ、例えば、白金、白金−ルテニウム合金のような貴金属類等、当該分野で周知のものが挙げられる。さらに、触媒層での水素イオンと電子の輸送を容易にできるとの観点から、該触媒物質を導電性材料に担持させたものを用いると好ましい。該導電性材料としては、カーボンブラックやカーボンナノチューブなどの導電性カーボン材料、酸化チタンなどのセラミック材料などが挙げられる。
また、本発明に適用する触媒インクは、前記の触媒物質および溶媒に加えて、高分子電解質を含むと好ましい。該高分子電解質は、イオン伝導性があり、かつ上記触媒物質を結着させるバインダーとして働くものであれば特に制限はなく、従来知られているデュポン社製のナフィオン(商品名)や脂肪族高分子電解質、芳香族高分子電解質を用いることができる。
該触媒インクを構成するその他の成分は任意であり、特に制限はないが、触媒層の撥水性を高める目的で、PTFEなどの撥水材が、また触媒層のガス拡散性を高める目的で、炭酸カルシウムなどの造孔材が、さらに得られるMEAの耐久性を高める目的で金属酸化物などの安定剤などが含まれることもある。
一方、該触媒インクに係る溶媒は特に制限されるものではないが、触媒インクを構成する溶媒以外の成分を、溶解させるか、分子レベルで一様に分散させるか、もしくはナノメーターからマイクロメーターのレベルで凝集体を形成させ、その凝集体を分散させることが望まれる。溶媒は単一であっても、複数の溶媒が混合したものでもよい。高分子電解質にナフィオンのようなフッ素系高分子電解質を用いる場合、水と親水性有機溶媒とからなる混合溶媒が通常用いられる。
該触媒インクは、上記の触媒物質および/または導電性材料に触媒物質を担持させた触媒担持材料と、溶媒と、その他の成分とを、公知の方法によって混合して得られるものである。混合方法としては、超音波分散装置、ホモジナイザー、ボールミル、遊星ボールミル、サンドミル等を用いる方法が挙げられる。
上記低吸水膜表面に、触媒インクを直接塗布する方法としては特に制限は無く、ダイコーター、スクリーン印刷、スプレー法、インクジェット法等の既存の方法を使用することができる。本発明者らは、これらの中でも、スプレー法による塗布方法が、操作が簡便であることに加え、目的とする皺の発生を抑制するうえで、特に好ましいことを見出している。この理由については明らかではないが、スプレー法による直接塗布では、触媒インクが吐出口から膜に到達する間に大気中で溶媒が気化し、低吸水膜に触媒インクが接触する際、取り込まれる溶媒を低減できるためであると推定される。また、該スプレー法は、工業的にも操作が簡便であることからも好ましい。
触媒インクのスプレー方法としては、例えば、特開2004−89976号公報に記載の装置や方法が具体的に例示でき、これらを用いて行うことができる。
すなわち、低吸水膜をステージ上に設置し、該低吸水膜に、触媒インクを直接塗布する。スプレー法では、触媒インクが吐出口から粒子状となって飛散し、低吸水膜上に付着する。ステージは、塗布後速やかに溶媒を除去するため、加温しておくことが望ましく、その温度は50℃〜150℃であることが好ましい。温度範囲が上記の範囲であれば、触媒インクの溶媒が速やかに除去されやすく、低吸水膜が熱的に損傷を受ける傾向が小さいため、好ましい。
このように、スプレー法による塗布に続いて、ステージの加温により溶媒が除去され、触媒層が低吸水膜上に製造される。
溶媒の除去をより確実にする目的で、触媒層が製造された低吸水膜を、加温したオーブンなどに入れて乾燥させてもよいし、必要に応じて真空乾燥を行ってもよい。
また、触媒インクを複数回スプレーして、各スプレーによる層を低吸水膜上に塗り重ねて多層塗りとしてもよい。この多層塗りによって、1層の塗布量を少なくすることができ、塗布後の触媒インクの乾燥が促進され、溶媒の除去が不十分な場合でも、塗布後の低吸水膜における皺の発生をより低減することができる。
本発明のMEAの製造方法は、上記のように酸性基を有する高分子電解質膜、塩基性基を有する高分子電解質膜、いずれも適用することが可能であるが、酸性基を有する高分子電解質膜を用いると、一層発電性能に優れた燃料電池が得られるため、好ましい。
酸性基を有する高分子電解質膜は、例えば、上記のスルホン酸基、カルボキシル基、ホスホン酸基等に加え、ホスフィン酸基(−OPO32)、スルホニルイミド基(−SO2NHSO2−)、フェノール性水酸基等のカチオン交換基を有するものであってもよい。中でも、酸性基としては、スルホン酸基またはホスホン酸基がより好ましく、スルホン酸基が特に好ましい。
かかる高分子電解質膜を構成する高分子電解質の代表例としては、例えば(A)主鎖が脂肪族炭化水素からなる炭化水素系高分子にスルホン酸基および/またはホスホン酸基を導入した高分子電解質;(B)主鎖が芳香環を有する高分子にスルホン酸基および/またはホスホン酸基を導入した炭化水素系高分子電解質;(C)主鎖が、脂肪族炭化水素とシロキサン基、フォスファゼン基などの無機の単位構造からなる重合体にスルホン酸基および/またはホスホン酸基を導入した炭化水素系高分子電解質;(D)上記(A)〜(C)のスルホン酸基および/またはホスホン酸基導入前の高分子を構成する繰り返し単位から選ばれるいずれか2種以上の繰り返し単位からなる共重合体にスルホン酸基および/またはホスホン酸基を導入した炭化水素系高分子電解質;等が挙げられる。
上記(A)の高分子電解質としては、例えば、ポリビニルスルホン酸、ポリスチレンスルホン酸、ポリ(α−メチルスチレン)スルホン酸、等が挙げられる。
上記(B)の高分子電解質としては、主鎖が酸素原子等のヘテロ原子で中断されているものであってもよく、例えば、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリ(アリーレン・エーテル)、ポリイミド、ポリ((4-フェノキシベンゾイル)-1,4-フェニレン)、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニルキノキサレン等の単独重合体のそれぞれにスルホン酸基が導入されたもの、スルホアリール化ポリベンズイミダゾール、スルホアルキル化ポリベンズイミダゾール、ホスホアルキル化ポリベンズイミダゾール(例えば、特開平9−110982号公報参照)、ホスホン化ポリ(フェニレンエーテル)(例えば、J.Appl.Polym.Sci.,18,1969(1974)参照)等が挙げられる。
また、上記(C)の高分子電解質としては例えば、文献(Polymer Prep.,41,No.1,70(2000))に記載されたポリフォスファゼンにスルホン酸基が導入されたもの、ホスホン酸基を有するポリシロキサンに準じて容易に製造することができる。
上記(D)の高分子電解質としては、ランダム共重合体にスルホン酸基及び/又はホスホン酸基が導入されたものでも、交互共重合体にスルホン酸基及び/又はホスホン酸基が導入されたものでも、ブロック共重合体にスルホン酸基及び/又はホスホン酸基が導入されたものでもよい。ランダム共重合体にスルホン酸基が導入されたものとしては、例えば、特開平11−116679号公報に記載の、スルホン化ポリエーテルスルホン重合体が挙げられる。
上記のような高分子電解質の中でも、高い発電性能と耐久性を両立させるという観点から、上記(C)、(D)の高分子電解質が好ましく、とりわけ上記(D)の中でも、ブロック共重合体にスルホン酸基を導入した構造を有し、高分子主鎖が芳香環を有するものが好ましく、特に好ましくは、スルホン酸基を有するブロックと、イオン交換基を実質的に有さないブロックとからなるブロック共重合体である。
このようなブロック共重合体としては、特開2001−250567号公報に記載のスルホン化された芳香族ポリマーブロックを有するブロック共重合体、特開2003−31232号公報、特開2004−359925号公報、特開2005−232439号公報、特開2003−113136号公報等の特許文献に記載の、ポリエーテルケトン、ポリエーテルスルホンを主鎖構造とするブロック共重合体を挙げることができる。
なお、上記のブロック共重合体は、スルホン酸基を有するブロックと、イオン交換基を実質的に有さないブロックとを、それぞれ1つ以上有するものであり、どちらかのブロックが2つ以上有するものでもよく、スルホン酸基を有するブロックと、イオン交換基を実質上有さないブロックとをそれぞれ複数有するものでもよい。なお、スルホン酸基を有するブロックの定義は当該ブロックを構成する構造単位1個当たりにある平均スルホン酸基数で表すと、0.5個以上であるブロックを意味するものであり、1個以上であるとより好ましい。また、イオン交換基を実質的に有さないブロックの定義は、当該ブロックを構成する構造単位1個当たりにある平均イオン交換基数で表すと、0.1個以下であることを意味するものであり、0個、すなわちブロック全体にイオン交換基が皆無であると特に好ましい。
さらに、本発明の製造方法で得られる膜−電極接合体に係る高分子電解質膜は、上記に例示した高分子電解質に加え、所望の特性に応じて、プロトン伝導性を著しく低下させない範囲で他の成分を含んでいてもよい。このような他の成分としては、通常の高分子に使用される可塑剤、安定剤、離型剤、保水剤等の添加剤が挙げられる。
特に、燃料電池の動作中に、高分子電解質膜に隣接する触媒層において過酸化物が生成し、この過酸化物が拡散しながらラジカル種に変化し、これが高分子電解質膜を構成している高分子電解質を劣化させることがある。かかる不都合を回避するために、高分子電解質には、ラジカル耐性を付与し得る安定剤を添加することが好ましい。
また、上記低吸水膜の機械的強度を向上させる目的で、高分子電解質と所定の支持体とを複合化した複合膜を本発明のMEAに用いることもできる。この場合、当該複合膜から、低吸水化膜を得ることにより、触媒層に接する複合膜に対して皺の発生を抑制することを可能とする。なお、支持体としては、フィブリル形状や多孔膜形状等の基材が挙げられる。
上記のような高分子電解質膜または複合膜のいずれにおいても、本発明によれば、上記触媒インクを直接塗布することによる、触媒層と高分子電解質膜または複合膜との高度の接着性を維持したまま、皺の発生を抑制することができる。
さらに、本発明の製造方法は、第1の実施様態または第2の実施様態によって、低吸水膜に触媒層を形成せしめて得られた(低吸水)膜−電極接合体中の、低吸水膜の吸水率を向上させると、好ましい。このように、一旦吸水率を低下させた低吸水膜の、吸水率を向上させることで、イオン伝導性がより向上し、燃料電池作動時に高い発電性能を有するMEAを得ることができる。特に、好ましい実施様態である、上記(i)または(ii)に示す方法を低吸水膜の製造として選択した場合、一旦、塩の形態の基としたイオン交換基を、再度イオン伝導性を発現する、遊離のイオン交換基に戻すことで、吸水率を向上させることができる。
好ましい炭化水素系高分子電解質として、酸性基をイオン交換基として有する高分子電解質である場合、上記(低吸水)膜−触媒層接合体を、酸処理を行うことで、容易に実施することができる。
該酸処理としては、所定濃度・温度の酸水溶液に、該(低吸水)膜−触媒層接合体を所定時間浸漬するという簡便な方法で行うことができる。酸の種類には特に制限は無いが、塩酸、硫酸、硝酸等の強酸が好ましく用いられる。
また、上記酸処理において、該低吸水膜−触媒層接合体の形態を損なわない範囲で、浸漬に用いる酸水溶液を攪拌してもよい。
このようにすることで、目的とする皺の抑制と、高イオン伝導性を有するMEAを製造することができる。
また、上記酸処理を行った後、酸が処理後のMEA内部に残存することもあるため、当該酸処理に引き続き、水洗を行うことが好ましい。このようにすると、内部に残存する余剰の酸成分を除去することができる。水洗方法としては、酸処理後の膜−電極接合体を流水に所定時間曝す方法が有効である。
また、このようにして酸処理、必要に応じて水洗を行った後、乾燥させてもよい。
本発明の製造方法により得られたMEAは、燃料電池として使用したときに高い出力性能が得られるものである。なお、MEAの少なくも片面の触媒層を形成することについて詳細に記したが、無論MEAの両面の触媒層を形成することも可能である。この場合、上記に記載の方法を経て、低吸水膜の片面に触媒層を形成してから、他方の面に同様の方法を施すことにより、両面に触媒層を形成することが可能となる。
また、MEAに係る片面の触媒層に、本発明の製造方法による触媒層を形成させ、もう一方の面の触媒層は、従来から用いられている公知の方法で別の触媒層を形成することもできる。ここで触媒層形成方法に係る公知の方法としては、例えば、J. Electrochem. Soc.: Electrochemical Science and Technology, 1988, 135(9), 2209 に記載されている方法等が挙げられる。
次に、本発明の製造方法により得られたMEAを備える燃料電池について説明する。
図1は、好適な実施形態に係る燃料電池の断面構成を模式的に示す図である。図1に示すように、燃料電池10は、高分子電解質膜12(イオン伝導膜)の両側に、これを挟むように触媒層14a,14bがなり、これが本発明の製造方法で得られるMEA20である。さらに、両面の触媒層には、それぞれ、ガス拡散層16a,16bを備え、該ガス拡散層にセパレータ18a,18bが形成されている。
ここで、MEA20とガス拡散層16a,16bを備えたものは、膜−触媒層−ガス拡散層接合体と呼ばれ、通常MEGAと略される。
ここで触媒層14a,14bは、燃料電池における電極層として機能する層であり、これらのいずれか一方がアノード電極層となり、他方がカソード電極層となる。
ガス拡散層16a,16bは、MEA20の両側を挟むように設けられており、触媒層14a,14bへの原料ガスの拡散を促進するものである。このガス拡散層16a,16bは、電子伝導性を有する多孔質材料により構成されるものが好ましい。例えば、多孔質性のカーボン不織布やカーボンペーパーが、原料ガスを触媒層14a,14bへ効率的に輸送することができるため、好ましい。
セパレータ18a,18bは、電子伝導性を有する材料で形成されており、かかる材料としては、例えば、カーボン、樹脂モールドカーボン、チタン、ステンレス等が挙げられる。かかるセパレータ18a,18bは、図示しないが、触媒層14a,14b側に、燃料ガス等の流路となる溝が形成されていると好ましい。
そして、燃料電池10は、上述したようなMEGAを、一対のセパレータ18a,18bで挟み込み、これらを接合することで得ることができる。
なお、本発明の燃料電池は、必ずしも上述した構成を有するものに限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜異なる構成を有していてもよい。
また、燃料電池10は、上述した構造を有するものを、ガスシール体等で封止したものであってもよい。さらに、上記構造の燃料電池10は、直列に複数個接続して、燃料電池スタックとして実用に供することもできる。そして、このような構成を有する燃料電池は、燃料が水素である場合は固体高分子形燃料電池として、また燃料がメタノール水溶液である場合は直接メタノール型燃料電池として用いることができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
製造例1[4,4’−ジフルオロジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホン酸ジカリウムの合成]
攪拌機を備えた反応器に、4,4’−ジフルオロジフェニルスルホン467gと30%発煙硫酸3500gとを加え、100℃で5時間反応させた。得られた反応混合物を冷却した後、大量の氷水中に加え、これに、さらに50%水酸化カリウム水溶液470mLを滴下した。
次いで、析出した固体を濾過して集め、エタノールで洗浄した後、乾燥させた。得られた固体を脱イオン水6.0Lに溶解させ、50%水酸化カリウム水溶液を加えて、pH7.5に調整した後、塩化カリウム460gを加えた。析出した固体を濾過して集め、エタノールで洗浄した後、乾燥させた。
その後、得られた固体をDMSO2.9Lに溶解させ、不溶の無機塩を濾過で除き、この無機塩をDMSO300mLでさらに洗浄した。得られた濾液に酢酸エチル/エタノール=24/1の溶液6.0Lを滴下し、析出した固体を濾過して、メタノールで洗浄し、100℃で乾燥させて、4,4’−ジフルオロジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホン酸ジカリウムの固体482gを得た。
製造例2[高分子電解質の製造]
(スルホン酸基を有する高分子化合物の合成)
共沸蒸留装置を備えたフラスコに、アルゴン雰囲気下、製造例1で得られた4,4’−ジフルオロジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホン酸ジカリウム9.32重量部、2,5−ジヒドロキシベンゼンスルホン酸カリウム4.20重量部、DMSO59.6重量部、及び、トルエン9.00重量部を加え、これらを室温にて撹拌しながらアルゴンガスを1時間バブリングした。
その後、得られた混合物に、炭酸カリウムを2.67重量部加え、140℃にて加熱撹拌して共沸脱水した。その後トルエンを留去しながら加熱を続け、スルホン酸基を有する高分子化合物のDMSO溶液を得た。総加熱時間は14時間であった。得られた溶液は室温にて放冷した。
(イオン交換基を実質的に有さない高分子化合物の合成)
共沸蒸留装置を備えたフラスコに、アルゴン雰囲気下、4,4’−ジフルオロジフェニルスルホン8.32重量部、2,6−ジヒドロキシナフタレン5.36重量部、DMSO30.2重量部、NMP30.2重量部、及び、トルエン9.81重量部を加え、室温にて撹拌しながらアルゴンガスを1時間バブリングした。
その後、得られた混合物に、炭酸カリウムを5.09重量部加え、140℃にて加熱撹拌して共沸脱水した。その後トルエンを留去しながら加熱を続けた。総加熱時間は5時間であった。得られた溶液を室温にて放冷し、イオン交換基を実質的に有さない高分子化合物のNMP/DMSO混合溶液を得た。
(ブロック共重合体の合成)
得られたイオン交換基を実質的に有さない高分子化合物のNMP/DMSO混合溶液を攪拌しながら、これに、上記スルホン酸基を有する高分子化合物のDMSO溶液の全量とNMP80.4重量部、DMSO45.3重量部を加え、150℃にて40時間ブロック共重合反応を行った。
得られた反応液を大量の2N塩酸に滴下し、1時間浸漬した。その後、生成した沈殿物を濾別した後、再度2N塩酸に1時間浸漬した。得られた沈殿物を濾別、水洗した後、95℃の大量の熱水に1時間浸漬した。そして、この溶液を80℃で12時間乾燥させて、ブロック共重合体である高分子電解質を得た。この高分子電解質の構造を下記に示す。
なお、下記式における「block」の記載は、スルホン酸基を有するブロック及びイオン交換基を有さないブロックをそれぞれ一つ以上有することを表している。
Figure 2007305577
製造例3[高分子電解質膜の製造]
製造例2で得られた高分子電解質を、NMPに約30重量%の濃度となるように溶解させて、高分子電解質溶液を調製した。次いで、この高分子電解質溶液をガラス板上に滴下した。それから、ワイヤーコーターを用いて高分子電解質溶液をガラス板上に均一に塗り広げた。この際、0.2mmクリアランスのワイヤーコーターを用いて塗工厚みをコントロールした。塗布後、高分子電解質溶液を80℃で常圧乾燥した。それから、得られた膜を1N塩酸に浸漬した後、イオン交換水で洗浄し、さらに常温乾燥することによって高分子電解質膜(塩置換率1%以下)を得た。
製造例4[触媒インクの調製]
市販の5重量%ナフィオン溶液(溶媒:水と低級アルコールの混合物)6mLに50重量%の白金が担持された白金担持カーボン(SA50BK、エヌ・イー・ケムキャット製)を0.83g投入し、さらにエタノールを13.2mL加えた。得られた混合物を1時間超音波処理したのち、スターラーで5時間攪拌し、触媒インクを得た。
ここで、下記実施例に係わる物性測定法を列記する。
[イオン交換容量の測定]
測定に供する高分子電解質膜を、加熱温度105℃に設定されたハロゲン水分率計を用いて、乾燥重量を求めた。次いで、この高分子電解質膜を0.1mol/L水酸化ナトリウム水溶液5mLに浸漬した後、更に50mLのイオン交換水を加え、2時間放置した。その後、この高分子電解質膜が浸漬された溶液に、0.1mol/Lの塩酸を徐々に加えることで滴定を行い、中和点を求めた。そして、高分子電解質膜の乾燥重量と上記の中和に要した塩酸の量から、高分子電解質膜のイオン交換容量(単位:meq/g)を算出した。
[吸水率の測定]
塩置換率1%以下の高分子電解質からなる高分子電解質膜を、室温雰囲気下で約200mg切り出した。切り出した膜を、スクリューキャップ付きのポリプロピレン製の250mLビーカーに入れ、そこへ予め100℃に保温されているイオン交換水約150mLを投入し、該膜をイオン交換水に浸漬した。スクリューキャップで蓋をした後、予め100℃に保温してある恒温槽に入れ、2時間保持することで、わずかに加圧された状態にて、保管温度100℃で、十分に膜を吸水させた。その後、上記のビーカーから膜を取り出し、室温のイオン交換水に数秒浸漬して冷却した後、膜を取り出し、濾紙で表面に付着した水を拭き取り、メトラートレド社製水分率計HR73型で飽和吸水重量W1を測定した。その後、上記水分計の加熱温度を105℃に設定し、恒量となる乾燥重量W2を測定した。このようにして求められるW1、W2を上記数式1に代入することで吸水率を求めた。
実施例1
まず、製造例3で得られた高分子電解質膜のイオン交換容量を測定したところ、1.9meq/gであった。一方、1.0mol/Lの塩化カルシウム水溶液を500mL調製し、この高分子電解質膜(8cm角)を攪拌しながら2時間浸漬した。その後、高分子電解質膜を流水で2時間洗浄し、乾燥し、該高分子電解質膜のスルホン酸基を、カルシウム塩の形態に変換した低吸水膜を得た。この低吸水膜のイオン交換容量を測定したところ、0.0meq/gであり、ほぼ全量のスルホン酸基の水素イオンがカルシウムイオンで置換されていた(塩置換率:約100%)。また、吸水率を測定したところ、59%であった。
引き続き、特開2004−089976号公報に記載の方法に準拠し、上記低吸水膜の片面の中央部の5.2cm角の領域に触媒インクを塗布した。吐出口から膜までの距離は6cm、ステージ温度は75℃に設定した。8回の重ね塗りをした後、ステージ上に15分間放置して、溶媒を除去し、触媒層を形成させた。もう一方の面にも同様に触媒インクを塗布し、触媒層を形成した。触媒層の組成と塗布した重量から、片面あたり0.6mg/cm2の白金が配置された、(低吸水)膜―触媒層接合体を得た。この(低吸水)膜−触媒層接合体の触媒層周辺部に近接する高分子電解質膜には、目視で皺の発生は認められなかった。
実施例2
1.0mol/Lの塩化カルシウム水溶液に代えて、0.1mol/L塩化カリウム水溶液を使用する以外は、実施例1と同様にして(低吸水)膜−触媒層接合体を得た。触媒インクを塗布する前の低吸水膜のイオン交換容量は0.0meq/g(塩置換率:約100%)、吸水率は79%であった。また、触媒インクを用いて得られた触媒層は、片面当り0.6mg/cm2の白金が配置されていた。この(低吸水)膜−触媒層接合体の触媒層周辺部に近接する高分子電解質膜には、目視で皺の発生は認められなかった。
実施例3
1.0mol/Lの塩化カルシウム水溶液に代えて、0.1mol/L塩化ベンジルトリメチルアンモニウム水溶液を使用する以外は、実施例1と同様にして(低吸水)膜−触媒層接合体を得た。触媒インクを塗布する前の低吸水膜のイオン交換容量は0.0meq/g(塩置換率:約100%)、吸水率は43%であった。また、触媒インクを用いて得られた触媒層は、片面当り0.6mg/cm2の白金が配置されていた。この(低吸水)膜−触媒層接合体の触媒層周辺部に近接する高分子電解質膜には、目視で皺の発生は認められなかった。
実施例4
製造例2で得られた高分子電解質2gを、0.1mol/Lの塩化ベンジルトリメチルアンモニウム水溶液500mLに浸漬し、2時間スターラーで攪拌した。攪拌後の混合物を濾別し、80℃で12時間乾燥させて、スルホン酸基がベンジルトリメチルアンモニウムイオンで塩の形態の基とされた高分子電解質を得た。得られた高分子電解質を、NMPに約30重量%の濃度となるように溶解させて、高分子電解質溶液を調製した。次いで、この高分子電解質溶液をガラス板上に滴下した。それから、ワイヤーコーターを用いて、この高分子電解質溶液をガラス板上に均一に塗り広げた。この際、0.2mmクリアランスのワイヤーコーターを用いて塗工厚みをコントロールした。塗布後、高分子電解質溶液を80℃で常圧乾燥して、低吸水膜を得た。この低吸水膜のイオン交換容量を測定したところ、0.0meq/gであり、ほぼ全量のスルホン酸基の水素イオンがベンジルトリメチルアンモニウムイオンで置換されていた(塩置換率:約100%)。また、吸水率を測定したところ、52%であった。
引き続き、特開2004−089976号公報に記載の方法に準拠し、上記低吸水膜の片面の中央部の5.2cm角の領域に触媒インクを塗布した。吐出口から膜までの距離は6cm、ステージ温度は75℃に設定した。8回の重ね塗りをした後、ステージ上に15分間放置して、溶媒を除去し、触媒層を形成させた。もう一方の面にも同様に触媒インクを塗布し、触媒層を形成した。触媒層の組成と塗布した重量から、片面あたり0.6mg/cm2の白金が配置された、(低吸水)膜―触媒層接合体を得た。この(低吸水)膜−触媒層接合体の触媒層周辺部に近接する高分子電解質膜には、目視で皺の発生は認められなかった。
実施例5
1.0mol/Lの塩化カルシウム水溶液に替えて、0.5mol/L塩化銅(II)水溶液を使用する以外は、実施例1と同様にして(低吸水)膜−触媒層接合体を得た。触媒インクを塗布する前の低吸水膜のイオン交換容量は1.4meq/g(塩置換率:約26%)、吸水率は63%であった。また、触媒インクを用いて得られた触媒層は、片面当り0.6mg/cm2の白金が配置されていた。この(低吸水)膜−触媒層接合体の触媒層周辺部に近接する高分子電解質膜には、目視で皺の発生は認められなかった。
実施例6
1.0mol/Lの塩化カルシウム水溶液に替えて、6.9×10-4mol/L塩化カルシウム水溶液を使用する以外は、実施例1と同様にして(低吸水)膜−触媒層接合体を得た。触媒インクを塗布する前の低吸水膜のイオン交換容量は0.25meq/g(塩置換率:約87%)、吸水率は65%であった。また、触媒インクを用いて得られた触媒層は、片面当り0.6mg/cm2の白金が配置されていた。この(低吸水)膜−触媒層接合体の触媒層周辺部に近接する高分子電解質膜には、目視で皺の発生は認められなかった。
製造例5[高分子電解質膜の製造]
重合は、Dean−Stark管を取り付けた2mLセパラブルフラスコを用いて行った。フラスコにヒドロキノンスルホン酸カリウム 13.04g(56.95mmol)、4,4’−ジヒドロキシビフェニル23.50g(125.39mmol)、炭酸カリウム27.27g(200.58mmol)、3,3’−スルホニルビス(6−フルオロベンゼンスルホン酸カリウム)34.71 g(68.34mmol)、4,4’−ジフルオロジフェニルスルホン29.35g(114.00mmol)をとり、DMSO395mlおよびトルエン70mlを仕込んだ。その後、アルゴン雰囲気下、バス温170℃(内温140±5℃)で3時間共沸脱水を行った。3時間後、トルエンを系外に除去し、さらに内温150℃で3時間反応を行った。反応はGPC測定により追跡した。反応終了後、反応溶液を80℃まで放冷し、3Lの2N塩酸水溶液に滴下した。析出した白色のポリマーを濾過し、洗浄濾液のpHが約7になるまで水洗し、その後80℃の水で2時間処理する工程を二回行った。オーブン(80℃)で乾燥して白色透明のポリマーを81.60gを得た。続いて、製造例3と同様にして、高分子電解質膜を得た。
実施例7
製造例5で得られた高分子電解質膜のイオン交換容量を測定したところ、2.0meq/gであった。この高分子電解質膜を、実施例1と同様にして(低吸水)膜−触媒層接合体を得た。触媒インクを塗布する前の低吸水膜のイオン交換容量は0.0meq/g(塩置換率:約100%)、吸水率は45%であった。また、触媒インクを用いて得られた触媒層は、片面当り0.6mg/cm2の白金が配置されていた。この(低吸水)膜−触媒層接合体の触媒層周辺部に近接する高分子電解質膜には、目視で皺の発生は認められなかった。
比較例1
製造例3で得られた高分子電解質膜について、1.0mol/Lの塩化カルシウム水溶液への浸漬とそれに続く水洗処理をしない以外は、実施例1と同様にして膜−触媒層接合体を得た。触媒インクを塗布する前の高分子電解質膜のイオン交換容量は1.9meq/g(塩置換率:1%以下)、吸水率は124%であった。また、触媒インクを用いて得られた触媒層は、片面当り0.6mg/cm2の白金が配置されていた。この膜−触媒層接合体の触媒層周辺部に近接する高分子電解質膜には、目視でも皺の発生が明確に認められた。
比較例2
製造例5で得られた高分子電解質膜について、1.0mol/Lの塩化カルシウム水溶液への浸漬とそれに続く水洗処理をしない以外は、実施例1と同様にして膜−触媒層接合体を得た。触媒インクを塗布する前の高分子電解質膜のイオン交換容量は2.0meq/g(塩置換率:1%以下)、吸水率は122%であった。また、触媒インクを用いて得られた触媒層は、片面当り0.6mg/cm2の白金が配置されていた。この膜−触媒層接合体の触媒層周辺部に近接する高分子電解質膜には、目視でも皺の発生が明確に認められた。
Figure 2007305577
1) 比較例1(塩置換率1%以下)の吸水率を1としたとき、実施例1〜6の低吸水膜の吸水率を対比して表す。
2) 比較例2(塩置換率1%以下)の吸水率を1としたとき、実施例7の低吸水膜の吸水率を対比して表す。
実施例8
実施例1で得られた(低吸水)膜−触媒層接合体を500mLの1規定硫酸水溶液に6時間浸漬し、イオン交換水で洗浄し、常温で乾燥させることで、高分子電解質膜にあるほぼ全てのスルホン酸基を遊離のスルホン酸基に変換したところ、高分子電解質膜の触媒層周辺部に皺は発生しなかった。このようにして得た膜−触媒層接合体(MEA)から、市販のJARI標準セルを用いて燃料電池セルを製造した。すなわち、前記で得られた膜−電極接合体の両外側に、ガス拡散層としてカーボンクロスと、ガス通路用の溝を切削加工したカーボン製セパレータを配し、さらにその外側に集電体およびエンドプレートを順に配置し、これらをボルトで締め付けることによって、有効膜面積25cm2の燃料電池セルを組み立てた。
得られた燃料電池セルを80℃に保ちながら、アノードに加湿水素、カソードに加湿空気をそれぞれ供給した。その際、セルのガス出口における背圧が0.1MPaGとなるようにした。各原料ガスの加湿は、バブラーにガスを通すことで行い、水素用バブラーの水温は80℃、空気用バブラーの水温は80℃とした。ここで、水素のガス流量は529mL/min、空気のガス流量は1665mL/minとした。発電試験の結果、電流密度2.0A/cm2におけるセル電圧は0.37Vであり、この燃料電池セルは高い発電性能を示すことが判明した。
実施例9〜14
実施例2〜7で得られた(低吸水)膜−触媒層接合体を、実施例8と同様に大過剰の1規定硫酸水溶液に浸漬すると、該低吸水膜中の、塩の形態の基はいずれも、遊離のスルホン酸基に戻すことができ、このようにして得られる膜−電極接合体(MEA)は高分子電解質膜の触媒層周辺部に皺の発生は認められないMEAとなる。なお、大過剰の硫酸水溶液を80℃程度に加温すると、より速く遊離のスルホン酸基に戻すことができる。
このようにして得られるMEAは、イオン(プロトン)伝導性に優れ、さらに皺発生による出力性能の低下もないため、燃料電池に好適に用いることができる。
本発明の製造方法にて得られたMEAを備える燃料電池の断面構成を模式的に示す図である。
符号の説明
10…燃料電池、12…高分子電解質膜、14a,14b…触媒層、16a,16b…
ガス拡散層、18a,18b…セパレータ、20…MEA。

Claims (10)

  1. 高分子電解質膜製造用の炭化水素系高分子電解質に、下記に示す低吸水化処理を行った処理物を得た後、当該処理物を製膜して低吸水膜を製造し、次いで得られた低吸水膜の少なくとも片面に、触媒物質と溶媒とを含む触媒インクを直接塗布し、該溶媒を揮発させて触媒層を形成することを特徴とする膜−電極接合体の製造方法。
    [低吸水化処理]
    塩置換率が1%以下の高分子電解質膜としたとき下式で求められる吸水率を、10%以上減少させる処理。
    吸水率(重量%)=100×(W1−W2)/W2 ・・・数式1
    (上式中、W1は当該膜を飽和吸水させたときの重量(飽和吸水重量)を表し、W2は当該膜の乾燥重量を表す。)
  2. 高分子電解質膜製造用の炭化水素系高分子電解質を製膜して得られた高分子電解質膜に、下記に示す低吸水処理を行って低吸水膜を製造し、次いで得られた低吸水膜の少なくとも片面に、触媒物質と溶媒とを含む触媒インクを直接塗布し、該溶媒を揮発させて触媒層を形成することを特徴とする膜−電極接合体の製造方法。
    [低吸水化処理]
    塩置換率が1%以下の高分子電解質膜としたとき下式で求められる吸水率を、10%以上減少させる処理。
    吸水率(重量%)=100×(W1−W2)/W2 ・・・数式1
    (上式中、W1は当該膜を飽和吸水させたときの重量(飽和吸水重量)を表し、W2は当該膜の乾燥重量を表す。)
  3. 上記低吸水化処理が、塩置換率が1%以下の高分子電解質膜としたとき数式1で求められる吸水率を、30%以上減少させる処理であることを特徴とする、請求項1または2に記載の膜−電極接合体の製造方法。
  4. 上記炭化水素系高分子電解質が、塩置換率が1%以下の高分子電解質膜としたとき数式1で求められる吸水率が80重量%以上である、請求項1〜3のいずれかに記載の膜−電極接合体の製造方法。
  5. さらに、触媒層形成後の低吸水膜の吸水率を向上させることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の膜−電極接合体の製造方法。
  6. 上記低吸水膜が、塩置換率が50%以上の高分子電解質からなる膜であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の膜−電極接合体の製造方法。
  7. 上記触媒インクを、スプレー法を用いて低吸水膜に直接塗布することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の膜−電極接合体の製造方法。
  8. 上記炭化水素系高分子電解質のイオン交換基が酸性基であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の膜−電極接合体の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれかの製造方法により得られる、膜−電極接合体。
  10. 一対のセパレータと、該一対のセパレータ間に配置された膜−電極接合体とを備えた固体高分子形燃料電池であって、該膜−電極接合体が請求項9に記載の膜−電極接合体である、固体高分子型燃料電池。
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