JP2007238665A - シクロデキストリン誘導体およびその製造方法ならびに光硬化性組成物 - Google Patents
シクロデキストリン誘導体およびその製造方法ならびに光硬化性組成物 Download PDFInfo
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Abstract
Description
本発明は、シクロデキストリン誘導体およびその製造方法ならびに前記シクロデキストリン誘導体を含有する光硬化性組成物に関する。
シクロデキストリンは、α−D−グルコース単位から構成される環状化合物である。シクロデキストリンは、直径数Åという分子サイズの小さな単分散環状オリゴマーであり、その分子構造は単結合のみで構成されることから可視光や紫外領域の光に対して高い透明性を有している。またシクロデキストリンは、一分子内に多数の水酸基を有し、種々の官能基の導入が可能である。更にシクロデキストリンの誘導体は、一般に良好な成膜性を有する。
一方、本発明者らは、カリックスアレーンを基礎骨格とした種々の光機能性材料を合成し、その光反応について検討を重ね、カリックスアレーン誘導体が優れた光反応性、成膜性、熱安定性を示すことを見出した(非特許文献1〜3参照。)。このことは、小さな環状オリゴマーが新規な光機能材料として有望であることを示唆している。
T. Nishikubo, et al., J. Polym. Sci. Part A. Polym. Chem., 39, 1169(2001) H. Kudo, et al., Bull. Chem. Soc. Jpn., 77, 819(2004) H. Kudo., et al., Bull. Chem. Soc. Jpn., 77, 1415(2004)
一方、本発明者らは、カリックスアレーンを基礎骨格とした種々の光機能性材料を合成し、その光反応について検討を重ね、カリックスアレーン誘導体が優れた光反応性、成膜性、熱安定性を示すことを見出した(非特許文献1〜3参照。)。このことは、小さな環状オリゴマーが新規な光機能材料として有望であることを示唆している。
T. Nishikubo, et al., J. Polym. Sci. Part A. Polym. Chem., 39, 1169(2001) H. Kudo, et al., Bull. Chem. Soc. Jpn., 77, 819(2004) H. Kudo., et al., Bull. Chem. Soc. Jpn., 77, 1415(2004)
本発明は、シクロデキストリンの上記のような特徴に着目してなされたものであり、硬化物の光透過率が高く、かつ良好な成膜性および高い光反応性を有する光硬化性のシクロデキストリン誘導体およびそのシクロデキストリン誘導体を含有する光硬化性組成物を提供することをその目的とする。
本発明によると、本発明の上記課題は、第一に、下記一般式(1)で表されるシクロデキストリン誘導体によって達成される。
[式(1)中、R1は独立に水素原子または下記式(2)で表される基であり、nは6〜9の整数であり、ただしR1のうちの10%以上は下記式(2)で表される基である。]
[式(2)中、R2は水素原子またはメチル基であり、mは1〜6の整数である。]
本発明の上記課題は、第二に、下記式(1’)で表されるシクロデキストリンと、下記式(2’)で表される化合物とを反応させて上記のシクロデキストリン誘導体を得ることを特徴とするシクロデキストリン誘導体の製造方法によって達成される。
本発明の上記課題は、第二に、下記式(1’)で表されるシクロデキストリンと、下記式(2’)で表される化合物とを反応させて上記のシクロデキストリン誘導体を得ることを特徴とするシクロデキストリン誘導体の製造方法によって達成される。
[式(1’)中、nは上記式(1)と同じである。]
[式(2’)中、R2およびmは上記式(2)と同じである。]
本発明の上記課題は第三に、上記のシクロデキストリン誘導体および光重合開始剤を含有する光硬化性組成物によって達成される。
本発明の上記課題は第三に、上記のシクロデキストリン誘導体および光重合開始剤を含有する光硬化性組成物によって達成される。
以下、本発明について更に詳細に説明する。
本発明のシクロデキストリン誘導体は、上記式(1)で表される。
式(1)中のR1は、水素原子または上記式(2)で表される基であって、R1のうちの10%以上は上記式(2)で表される基であるが、R1のうちの30%以上が式(2)で表される基であることが好ましく、90%以上が式(2)で表される基であることがより好ましい。この値は、1H−NMRにより測定することができる。また、式(2)中のmは、1〜6の整数であるが、好ましくは2〜4である。
本発明のシクロデキストリン誘導体は、上記式(1)で表される。
式(1)中のR1は、水素原子または上記式(2)で表される基であって、R1のうちの10%以上は上記式(2)で表される基であるが、R1のうちの30%以上が式(2)で表される基であることが好ましく、90%以上が式(2)で表される基であることがより好ましい。この値は、1H−NMRにより測定することができる。また、式(2)中のmは、1〜6の整数であるが、好ましくは2〜4である。
このようなシクロデキストリン誘導体は、例えば上記式(1’)で表されるシクロデキストリンと、上記式(2’)で表される化合物とを反応させることにより製造することができる。式(1’)中のnならびに式(2’)中のmおよびR2は、それぞれ式(1)中のnならびに式(2)中のmおよびR2と同じであり、所望のシクロデキストリン誘導体の構造に応じて選択される。式(1’)で表されるシクロデキストリンの具体例としては、例えばα−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン等を挙げることができる。また、上記式(2’)で表される化合物の具体例としては、例えば(メタ)アクリロイルオキシメチルイソシアネート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルイソシアネート等を挙げることができる。
反応に際して使用する式(2’)で表される化合物の量としては、式(1’)で表されるシクロデキストリンの有する水酸基の総量に対して1〜3当量であることが好ましく、1.5〜2当量であることがより好ましい。
反応に際して使用する式(2’)で表される化合物の量としては、式(1’)で表されるシクロデキストリンの有する水酸基の総量に対して1〜3当量であることが好ましく、1.5〜2当量であることがより好ましい。
反応は溶媒中で行うことが好ましく、所望により触媒、重合禁止剤等の存在下で反応させることができる。
式(1’)で表されるシクロデキストリンと式(2’)で表される化合物との反応に使用できる溶媒としては、水酸基を持たない極性溶媒が好ましく使用でき、例えばヘテロ芳香族化合物、エーテル化合物、窒素化合物、硫黄化合物等を挙げることができる。これらのうち、ヘテロ芳香族化合物、窒素化合物または硫黄化合物が好ましく、特にピリジン、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン等が好ましい。溶媒の使用量としては、反応混合物中の式(1’)で表されるシクロデキストリンおよび式(2’)で表される化合物の合計量が10〜50重量%となる量とすることが好ましく、15〜25重量%となる量とすることがより好ましい。
式(1’)で表されるシクロデキストリンと式(2’)で表される化合物との反応に使用できる溶媒としては、水酸基を持たない極性溶媒が好ましく使用でき、例えばヘテロ芳香族化合物、エーテル化合物、窒素化合物、硫黄化合物等を挙げることができる。これらのうち、ヘテロ芳香族化合物、窒素化合物または硫黄化合物が好ましく、特にピリジン、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン等が好ましい。溶媒の使用量としては、反応混合物中の式(1’)で表されるシクロデキストリンおよび式(2’)で表される化合物の合計量が10〜50重量%となる量とすることが好ましく、15〜25重量%となる量とすることがより好ましい。
反応に使用できる触媒としては、例えば有機スズ化合物、有機チタン化合物、3級アミン化合物、アルキルリチウム等を挙げることができる。これらのうち、有機スズ化合物、3級アミン化合物が好ましく、特にオクチル酸スズ、ジラウリン酸ジ−n−ブチルスズ、ステアリン酸ジ−n−ブチルスズ、トリエチルアミン等が好ましい。触媒の使用量は、シクロデキストリンが有する水酸基の総量に対して0.5〜5モル%であることが好ましく、1〜3モル%であることがより好ましい。
反応時に共存させることのできる重合禁止剤としては、例えばフェノール化合物、ベンゾキノン、金属ハロゲン化物等を挙げることができる。これらのうち、フェノール化合物またはベンゾキノンを使用することが好ましく、特に、ヒドロキノン、t−ブチルカテコールがより好ましい。重合禁止剤の使用量としては、シクロデキストリンの使用量に対して0.001〜1重量%であることが好ましく、0.05〜0.1重量%であることがより好ましい。
反応時に共存させることのできる重合禁止剤としては、例えばフェノール化合物、ベンゾキノン、金属ハロゲン化物等を挙げることができる。これらのうち、フェノール化合物またはベンゾキノンを使用することが好ましく、特に、ヒドロキノン、t−ブチルカテコールがより好ましい。重合禁止剤の使用量としては、シクロデキストリンの使用量に対して0.001〜1重量%であることが好ましく、0.05〜0.1重量%であることがより好ましい。
反応温度としては、0〜60℃であることが好ましく、20〜40℃であることがより好ましい。反応時間は、6〜24時間が好ましく、より好ましくは12〜24時間である。
反応終了後、生成物すなわち上記式(1)で表されるシクロデキストリン誘導体は、反応混合物から例えば再沈殿法等により回収することができ、所望により、再沈精製法、分液操作、ソックスレー抽出法等によって精製してもよい。
反応終了後、生成物すなわち上記式(1)で表されるシクロデキストリン誘導体は、反応混合物から例えば再沈殿法等により回収することができ、所望により、再沈精製法、分液操作、ソックスレー抽出法等によって精製してもよい。
本発明の光硬化性組成物は、上記のごときシクロデキストリン誘導体および光重合開始剤を含有する。このほかに必要に応じて増感剤、反応性希釈剤、溶媒等を含有してもよい。
本発明の光硬化性組成物に好適に使用することのできる光重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤を挙げることができ、例えばアセトフェノン系化合物、ビイミダゾール系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、α−ジケトン系化合物、多核キノン系化合物、キサントン系化合物、ジアゾ系化合物等を挙げることができる。このような化合物の市販品として、例えばIrgacure907(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)を挙げることができる。
光重合開始剤の使用量は、組成物の総量(ただし、組成物が溶媒を含むものである場合には溶媒を除いた量。)に対して1〜5重量%であることが好ましく、1〜3重量%であることがより好ましい。
本発明の光硬化性組成物に好適に使用することのできる光重合開始剤としては、光ラジカル重合開始剤を挙げることができ、例えばアセトフェノン系化合物、ビイミダゾール系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、α−ジケトン系化合物、多核キノン系化合物、キサントン系化合物、ジアゾ系化合物等を挙げることができる。このような化合物の市販品として、例えばIrgacure907(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)を挙げることができる。
光重合開始剤の使用量は、組成物の総量(ただし、組成物が溶媒を含むものである場合には溶媒を除いた量。)に対して1〜5重量%であることが好ましく、1〜3重量%であることがより好ましい。
本発明の光硬化性組成物には、上記光重合開始剤とともに増感剤を使用することができる。増感剤としては、カチオン色素類、中性色素、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、チオキサントン類、アントラキノン類、クマリン類、ケトクマリン類、トリフェニルピリリウム類等を挙げることができる。これらのうち、アントラキノン類が好ましく、特に2−エチルアントラキノンが好ましい。
増感剤の使用量としては、組成物の総量(ただし、組成物が溶媒を含むものである場合には溶媒を除いた量。)に対して3重量%以下であることが好ましく、0.1〜3重量%であることがより好ましく、0.5〜2重量%であることが更に好ましい。
増感剤の使用量としては、組成物の総量(ただし、組成物が溶媒を含むものである場合には溶媒を除いた量。)に対して3重量%以下であることが好ましく、0.1〜3重量%であることがより好ましく、0.5〜2重量%であることが更に好ましい。
本発明の光硬化性組成物は、更に反応性希釈剤を含有することができる。
本発明の光硬化性組成物に使用することのできる反応性希釈剤としては、例えば(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アリールエステル、不飽和ジカルボン酸のジエステル、ジカルボニルイミド誘導体、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、ビニル芳香族化合物、(メタ)アクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、(メタ)アクリルアミド、共役ジエン化合物等が挙げられる。これらのうち、(メタ)アクリル酸アルキルエステルまたは(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルが好ましく使用でき、特にメチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等が好ましい。
反応性希釈剤の使用量としては、反応性希釈剤と上記式(1)で表されるシクロデキストリン誘導体との合計量に対して80重量%以下であることが好ましく、20〜60重量%であることがより好ましく、40〜60重量%であることが更に好ましい。
本発明の光硬化性組成物に使用することのできる反応性希釈剤としては、例えば(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アリールエステル、不飽和ジカルボン酸のジエステル、ジカルボニルイミド誘導体、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、ビニル芳香族化合物、(メタ)アクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、(メタ)アクリルアミド、共役ジエン化合物等が挙げられる。これらのうち、(メタ)アクリル酸アルキルエステルまたは(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルが好ましく使用でき、特にメチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート等が好ましい。
反応性希釈剤の使用量としては、反応性希釈剤と上記式(1)で表されるシクロデキストリン誘導体との合計量に対して80重量%以下であることが好ましく、20〜60重量%であることがより好ましく、40〜60重量%であることが更に好ましい。
本発明の光硬化性組成物は、更に溶媒を含有することができる。
本発明の光硬化性組成物が含有することができる溶媒としては、上記した式(1’)で表されるシクロデキストリンと式(2’)で表される化合物との反応溶媒として例示した溶媒を好適に使用することができる。本発明の光硬化性組成物が溶媒を含有するものである場合、その含有量としては、全組成物中の溶媒を除いた量の割合が1〜50重量%となる量とすることが好ましく、2〜5重量%となる量とすることがより好ましい。
本発明の光硬化性組成物が含有することができる溶媒としては、上記した式(1’)で表されるシクロデキストリンと式(2’)で表される化合物との反応溶媒として例示した溶媒を好適に使用することができる。本発明の光硬化性組成物が溶媒を含有するものである場合、その含有量としては、全組成物中の溶媒を除いた量の割合が1〜50重量%となる量とすることが好ましく、2〜5重量%となる量とすることがより好ましい。
本発明の光硬化性組成物は、例えば基体上に成膜することにより、光硬化性の膜として機能することができる。本発明の光硬化性組成物を適用することのできる基体を構成する素材としては、例えば金属、シリコン、合成樹脂等、その目的に応じて適宜の素材を使用することができる。
成膜の方法としては、本発明の組成物が溶媒を含有するものである場合には組成物を基体上に塗布後、溶媒を除去する方法によることができ、また、本発明の組成物が溶媒を含有しないものである場合には例えば適量の組成物を基体上に取り、これをそのまま、または加熱下においてプレスする方法によることができる。塗布方法としては、回転塗布、流延塗布、ロール塗布、バー塗布等の公知の方法を採用することができる。
成膜の方法としては、本発明の組成物が溶媒を含有するものである場合には組成物を基体上に塗布後、溶媒を除去する方法によることができ、また、本発明の組成物が溶媒を含有しないものである場合には例えば適量の組成物を基体上に取り、これをそのまま、または加熱下においてプレスする方法によることができる。塗布方法としては、回転塗布、流延塗布、ロール塗布、バー塗布等の公知の方法を採用することができる。
上記のようにして得られた膜は、光を照射することにより硬化膜とすることができる。このとき、得られた膜の全面に光を照射して膜全部を硬化してもよく、あるいは適当なマスクを介する等して膜の一部にのみ光を照射して膜の一部のみを硬化することもできる。後者の場合には、光照射後に適当な溶剤で非照射部を洗浄除去することにより、パターン化された硬化膜とすることができる。
照射する光としては、紫外線、遠紫外線等が好ましく、特に波長254nmの光を含む紫外線が好ましく使用できる。照度としては、5〜15mW/cm2であることが好ましく、5〜10mW/cm2であることがより好ましい。照射時間としては、15〜60分であることが好ましく、20〜30分であることがより好ましい。
照射する光としては、紫外線、遠紫外線等が好ましく、特に波長254nmの光を含む紫外線が好ましく使用できる。照度としては、5〜15mW/cm2であることが好ましく、5〜10mW/cm2であることがより好ましい。照射時間としては、15〜60分であることが好ましく、20〜30分であることがより好ましい。
上記のようにして得られた硬化膜は、所望により更に加熱してもよい。このような後熱処理を施すことにより、より強靭な膜とすることができる。
本発明の光硬化性組成物から上記のようにして得られた硬化膜は、可視光、紫外光に対する透過性が高く、各種の光学素子等に好適に使用することができる。
本発明の光硬化性組成物から上記のようにして得られた硬化膜は、可視光、紫外光に対する透過性が高く、各種の光学素子等に好適に使用することができる。
実施例1
β−シクロデキストリン(上記式(1’)において、n=7の化合物。)0.20mmolおよび2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(上記式(2’)において、R2がメチル基であり、mが2である化合物。)の8.4mmolをピリジン4.2mLに溶解し、触媒としてジラウリン酸ジ−n−ブチルスズを0.063mmolおよび重合禁止剤としてヒドロキノンを0.0091mmol添加し、撹拌しつつ40℃にて24時間反応させることにより、791mgの生成物(β−CDMOI)を得た(収率90%)。得られた生成物につき、FT−IR、1H−NMRおよびMALDI−TOF MSにより分析したところ、原料のβ−シクロデキストリンが有していた水酸基のうち2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートに由来する基に変換されたものの割合は、99%を超えていることがわかった。
β−シクロデキストリン(上記式(1’)において、n=7の化合物。)0.20mmolおよび2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート(上記式(2’)において、R2がメチル基であり、mが2である化合物。)の8.4mmolをピリジン4.2mLに溶解し、触媒としてジラウリン酸ジ−n−ブチルスズを0.063mmolおよび重合禁止剤としてヒドロキノンを0.0091mmol添加し、撹拌しつつ40℃にて24時間反応させることにより、791mgの生成物(β−CDMOI)を得た(収率90%)。得られた生成物につき、FT−IR、1H−NMRおよびMALDI−TOF MSにより分析したところ、原料のβ−シクロデキストリンが有していた水酸基のうち2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートに由来する基に変換されたものの割合は、99%を超えていることがわかった。
上記で製造したβ−CDMOIに、光重合開始剤としてIrgacure907(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)を組成物全体に対して3重量%および増感剤として2−エチルアントラキノンを組成物全体に対して1重量%となる量を混合し、光硬化性組成物を得た。この組成物を厚さ0.1μmのフィルムとし、このフィルムに、250Wの超高圧水銀灯(照度7.0mW/cm2、波長254nm)を用いて光照射を行い、照射開始後一定時間ごとにフィルムのFT−IRを測定することにより光重合の経時変化を追跡した。その結果を図1に「B」として示す。光照射開始15分後の重合率は、約48%であった。
実施例2
実施例1と同様にして製造したβ−CDMOIに、2−ヒドロキシエチルメタクリレートを、β−CDMOIとの合計量に対して40重量%となる量を加え、更に光重合開始剤としてIrgacure907を組成物全体に対して3重量%および増感剤として2−エチルアントラキノンを組成物全体に対して1重量%となる量を加えて全体を混合し、光硬化性組成物を得た。この組成物を用いて実施例1と同様にしてフィルムを作製し、光重合の経時変化を追跡した。結果を図1に「G」として示す。光照射開始15分後の重合率は、約66%に達した。
実施例1と同様にして製造したβ−CDMOIに、2−ヒドロキシエチルメタクリレートを、β−CDMOIとの合計量に対して40重量%となる量を加え、更に光重合開始剤としてIrgacure907を組成物全体に対して3重量%および増感剤として2−エチルアントラキノンを組成物全体に対して1重量%となる量を加えて全体を混合し、光硬化性組成物を得た。この組成物を用いて実施例1と同様にしてフィルムを作製し、光重合の経時変化を追跡した。結果を図1に「G」として示す。光照射開始15分後の重合率は、約66%に達した。
比較例1
β−シクロデキストリン0.20mmolおよび無水メタクリル酸の8.4mmolをN−メチルピロリドン8.4mLに溶解し、塩基として水素化ナトリウムを4.2mmolおよび重合禁止剤としてヒドロキノンを0.0091mmol添加し、撹拌しつつ40℃にて24時間反応させることにより、472mgの生成物(β−CDMA−1)を得た(収率92%)。得られた生成物につき、FT−IR、1H−NMRおよびMALDI−TOF MSにより分析したところ、原料のβ−シクロデキストリンが有していた水酸基のうち無水メタクリル酸に由来する基に変換されたのは84%であった。
上記で製造したβ−CDMA−1に、光重合開始剤としてIrgacure907を組成物全体に対して3重量%および増感剤として2−エチルアントラキノンを組成物全体に対して1重量%となる量を混合し、光硬化性組成物を得た。この組成物を用い、実施例1と同様にしてフィルムを作製し、FT−IRスペクトルにより光重合の経時変化を追跡した。結果を図1に「E」として示す。光照射開始15分後の重合率は、約30%であった。
β−シクロデキストリン0.20mmolおよび無水メタクリル酸の8.4mmolをN−メチルピロリドン8.4mLに溶解し、塩基として水素化ナトリウムを4.2mmolおよび重合禁止剤としてヒドロキノンを0.0091mmol添加し、撹拌しつつ40℃にて24時間反応させることにより、472mgの生成物(β−CDMA−1)を得た(収率92%)。得られた生成物につき、FT−IR、1H−NMRおよびMALDI−TOF MSにより分析したところ、原料のβ−シクロデキストリンが有していた水酸基のうち無水メタクリル酸に由来する基に変換されたのは84%であった。
上記で製造したβ−CDMA−1に、光重合開始剤としてIrgacure907を組成物全体に対して3重量%および増感剤として2−エチルアントラキノンを組成物全体に対して1重量%となる量を混合し、光硬化性組成物を得た。この組成物を用い、実施例1と同様にしてフィルムを作製し、FT−IRスペクトルにより光重合の経時変化を追跡した。結果を図1に「E」として示す。光照射開始15分後の重合率は、約30%であった。
比較例2
比較例1において、無水メタクリル酸の使用量を2.8mmolとしたほかは比較例1と同様にして実施し、328mgの生成物(β−CDMA−2)を得た(収率83%)。原料のβ−シクロデキストリンが有していた水酸基のうち、無水メタクリル酸に由来する基へ変換されたのは、59%であった。
β−CDMA−1の代わりにβ−CDMA−2を使用したほかは比較例1と同様にして光硬化性組成物を調製し、光重合の経時変化を追跡した。結果を図1に「A」として示す。光照射開始15分後の重合率は、約30%であった。
比較例1において、無水メタクリル酸の使用量を2.8mmolとしたほかは比較例1と同様にして実施し、328mgの生成物(β−CDMA−2)を得た(収率83%)。原料のβ−シクロデキストリンが有していた水酸基のうち、無水メタクリル酸に由来する基へ変換されたのは、59%であった。
β−CDMA−1の代わりにβ−CDMA−2を使用したほかは比較例1と同様にして光硬化性組成物を調製し、光重合の経時変化を追跡した。結果を図1に「A」として示す。光照射開始15分後の重合率は、約30%であった。
比較例3
比較例1において、無水メタクリル酸の使用量を1.4mmolとしたほかは比較例1と同様にして実施し、252mgの生成物(β−CDMA−3)を得た(収率86%)。原料のβ−シクロデキストリンが有していた水酸基のうち、無水メタクリル酸に由来する基へ変換されたのは、23%であった。
β−CDMA−1の代わりにβ−CDMA−3を使用したほかは比較例1と同様にして光硬化性組成物を調製し、光重合の経時変化を追跡した。結果を図1に「H」として示す。光照射開始15分後の重合率は、約30%であった。
比較例1において、無水メタクリル酸の使用量を1.4mmolとしたほかは比較例1と同様にして実施し、252mgの生成物(β−CDMA−3)を得た(収率86%)。原料のβ−シクロデキストリンが有していた水酸基のうち、無水メタクリル酸に由来する基へ変換されたのは、23%であった。
β−CDMA−1の代わりにβ−CDMA−3を使用したほかは比較例1と同様にして光硬化性組成物を調製し、光重合の経時変化を追跡した。結果を図1に「H」として示す。光照射開始15分後の重合率は、約30%であった。
Claims (4)
- 請求項1に記載のシクロデキストリン誘導体および光重合開始剤を含有することを特徴とする、光硬化性組成物。
- さらに反応性希釈剤を含有する、請求項3に記載の光硬化性組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2006059362A JP2007238665A (ja) | 2006-03-06 | 2006-03-06 | シクロデキストリン誘導体およびその製造方法ならびに光硬化性組成物 |
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