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JP2007245552A - 熱可塑性樹脂成形品の製造方法 - Google Patents

熱可塑性樹脂成形品の製造方法 Download PDF

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JP2007245552A
JP2007245552A JP2006072567A JP2006072567A JP2007245552A JP 2007245552 A JP2007245552 A JP 2007245552A JP 2006072567 A JP2006072567 A JP 2006072567A JP 2006072567 A JP2006072567 A JP 2006072567A JP 2007245552 A JP2007245552 A JP 2007245552A
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thermoplastic resin
mold
foam sheet
recess
molding die
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JP2006072567A
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Akira Hanada
暁 花田
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Sumika Plastech Co Ltd
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumika Plastech Co Ltd
Sumitomo Chemical Co Ltd
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    • B29C44/34Auxiliary operations
    • B29C44/56After-treatment of articles, e.g. for altering the shape
    • B29C44/569Shaping and joining components with different densities or hardness

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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】外観良好な熱可塑性樹脂成形品の製造方法を提供する。
【解決手段】機能性部材8を賦形するための凹部6が成形面に形成され、該凹部内に圧縮空気の供給と溶融状熱可塑性樹脂の供給が可能な成形型Aと、該成形型Aと対を成す成形型Bを用いて、所定形状に賦形された熱可塑性樹脂発泡シートに、部分的に熱可塑性樹脂製の機能性部材が融着されてなる熱可塑性樹脂成形品の製造方法であって、以下の工程を全て含む熱可塑性樹脂成形品の製造方法。(1)成形型A3および成形型B7の間に、熱可塑性樹脂発泡シート1を供給する工程、(2)成形型Aの凹部内に圧縮空気を供給する工程、(3)型閉めする工程、(4)成形型A成形面に前記熱可塑性樹脂発泡シートを接触させる工程、(5)圧縮空気の供給を停止する工程、(6)成形型Aの凹部内へ溶融状熱可塑性樹脂を供給する工程、(7)溶融状熱可塑性樹脂の供給を停止する工程。
【選択図】図1

Description

本発明は熱可塑性樹脂成形品の製造方法に関する。
熱可塑性樹脂発泡シートを成形して得られる発泡成形品は、軽量性、リサイクル性、断熱性などに優れることから、自動車部材や建築材料等の種々の用途に用いられている。このような発泡成形品にリブ、ボス、フック等の熱可塑性樹脂からなる非発泡の機能性部材が部分的に融着されてなる熱可塑性樹脂成形品もまた、自動車内装用部品等として使用可能である。前記熱可塑性樹脂成形品の製造方法として、以下の工程(1)−(4)を含む方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
(1)少なくとも一方に機能性部材の形状の凹部が形成された一対の金型間に、予め所定形状に賦形された熱可塑性樹脂製発泡シートを供給する工程
(2)金型を閉じて、前記凹部の開口部を熱可塑性樹脂製発泡シートで塞ぐ工程
(3)金型を閉じて前記凹部の開口部を熱可塑性樹脂製発泡シートで塞いだ状態で、該凹部に通ずるように金型内に設けられた樹脂通路を通じて溶融状態の熱可塑性樹脂を該凹部に供給し、該熱可塑性樹脂と前記熱可塑性樹脂製発泡シートとを融着一体化して前記熱可塑性樹脂成形品を形成する工程
(4)工程(3)で形成した熱可塑性樹脂成形品を冷却し、金型から取り外す工程
特開2001−121561号公報
しかしながら、製造する熱可塑性樹脂成形品の形状が複雑である場合、例えば成形品における機能性部材が融着されてなる部分が曲面であるような場合には、前記の方法では機能性部材を形成するために供給した溶融状態の熱可塑性樹脂が金型凹部から漏れ出してしまうことがあった。一般に金型から溶融状態の熱可塑性樹脂が漏れ出すのを防止する方法として、一対の金型の加圧力を高くする方法が知られているが、前記の方法において高い加圧力で型閉めすると、金型凹部に熱可塑性樹脂製発泡シートが潜り込んでしまい、得られる成形品の機能性部材融着部の反対側の面に凹みが生じ、外観良好な成形品が得られないことがあった。
本発明は、所定形状に賦形された熱可塑性樹脂発泡シートに部分的に機能性部材が融着されてなる、外観良好な熱可塑性樹脂成形品の製造方法を提供するものである。
すなわち本発明は、機能性部材を賦形するための凹部が成形面に形成され、該凹部内に圧縮空気の供給と溶融状熱可塑性樹脂の供給が可能な成形型Aと、該成形型Aと対を成す成形型Bを用いて、所定形状に賦形された熱可塑性樹脂発泡シートに、部分的に熱可塑性樹脂製の機能性部材が融着されてなる熱可塑性樹脂成形品の製造方法であって、以下の工程を全て含む熱可塑性樹脂成形品の製造方法である。
(1)成形型Aおよび成形型Bの間に、熱可塑性樹脂発泡シートを供給する工程
(2)成形型Aの凹部内に圧縮空気を供給する工程
(3)成形型Aと成形型Bとを型閉めする工程
(4)成形型A成形面に前記熱可塑性樹脂発泡シートを接触させて、該成形型A成形面の凹部開口部を前記熱可塑性樹脂発泡シートで塞ぐ工程
(5)成形型Aの凹部内への圧縮空気の供給を停止する工程
(6)成形型Aの凹部内へ溶融状熱可塑性樹脂を供給し、熱可塑性樹脂発泡シートと融着一体化する工程
(7)成形型Aの凹部内への溶融状熱可塑性樹脂の供給を停止する工程
本発明の所定形状に賦形された熱可塑性樹脂発泡シートに部分的に機能性部材が融着されてなる熱可塑性樹脂成形品の製造方法によれば、機能性部材融着部の反対側の面に凹みのない、外観良好な成形品を得ることができる。
本発明では、機能性部材を賦形するための凹部が成形面に形成され、該凹部内に圧縮空気の供給と溶融状熱可塑性樹脂の供給が可能な成形型Aと、該成形型Aと対を成す成形型Bを用いる。成形型A、Bは、一方が雄型で他方が雌型、両方が雌型、両方が板状成形型等、いずれの組み合わせでもよい。
本発明で用いる一対の成形型の少なくとも一方は、圧縮空気の供給が可能な通路と、溶融状熱可塑性樹脂の供給が可能な通路を有しており、これら通路の一端は、該成形型Aの成形面に形成された凹部に通じている。成形面に設けられる凹部の数や位置、形状は特に限定されるものではなく、発泡シートに賦形する機能性部材の数や位置、形状に応じた凹部が設けられた成形型を用いることができる。成形型の材質は特に限定されるものではないが、通常寸法安定性、耐久性などの観点から金属製であり、コストや軽量性などの面からアルミ製やステンレス製であることが好ましい。また成形型は、ヒーターや熱媒などにより温度調整可能な構造であることが好ましい。発泡シートの変形抑制の観点から、成形型は、熱可塑性樹脂成形品製造時にはその成形面を20〜80℃とすることが好ましく、30〜60℃とすることがさらに好ましい。
成形型に設けられた溶融状熱可塑性樹脂通路を通じて前記凹部に供給された溶融状熱可塑性樹脂が冷却され、機能性部材となる。本発明により得られる熱可塑性樹脂成形品における機能性部材とは熱可塑性樹脂発泡シートから突き出すように形成されたものである。具体的には熱可塑性樹脂成形品を補強する機能を有するリブ、あるいは熱可塑性樹脂成形品を他部材に取り付ける機能を有するボス、クリップ、フックなどの部材である。
本発明で用いる成形型A、Bはそれぞれ、その成形面からも圧縮空気を供給可能な成形型や、真空吸引可能な成形型であってもよい。製造する成形品が、一方の面が意匠面であり、他方の面が反意匠面である場合、通常機能性部材は反意匠面に設けられる。このような成形品を製造する場合には、凹部を有する成形型A(反意匠面を賦形する型)は、その成形面から真空吸引可能な構造であることが好ましく、該成形型Aと対をなす成形型B(意匠面を成形する型)は、その成形面から圧縮空気を供給可能な構造であることが好ましい。このような成形型を用い、成形時に成形型Aの成形面から真空吸引し、同時に成形型Bの成形面から圧縮空気を供給することにより、該成形型Aと成形型Bとの間に供給した熱可塑性樹脂発泡シートを、成形型Aの成形面に密着させることができ、該成形型Aの凹部に溶融状熱可塑性樹脂を供給した場合に、樹脂漏れをより生じにくくすることができる。
本発明の熱可塑性樹脂成形品の製造方法は、前記したような一対の成形型を用いて、以下の工程を全て含む熱可塑性樹脂成形品の製造方法である。
(1)成形型Aおよび成形型Bの間に、熱可塑性樹脂発泡シートを供給する工程
(2)成形型Aの凹部内に圧縮空気を供給する工程
(3)成形型Aと成形型Bとを型閉めする工程
(4)成形型A成形面に前記熱可塑性樹脂発泡シートを接触させて、該成形型A成形面の凹部開口部を前記熱可塑性樹脂発泡シートで塞ぐ工程
(5)成形型Aの凹部内への圧縮空気の供給を停止する工程
(6)成形型Aの凹部内へ溶融状熱可塑性樹脂を供給し、熱可塑性樹脂発泡シートと融着一体化する工程
(7)成形型Aの凹部内への溶融状熱可塑性樹脂の供給を停止する工程
(8)型開きして熱可塑性樹脂成形品を取り出す工程
上記工程の順序は、所望の熱可塑性樹脂成形品を製造可能な順で実施すればよいが、通常(1)−(8)の順である。例えば、工程(1)は必ず工程(3)より前であるし、工程(2)は工程(5)より前、工程(6)は工程(7)より前である。また工程(2)は、工程(6)より前か、工程(6)と同時に実施しなければならない。いくつかの工程は、並行して実施してもよい。以下に各工程の実施順について、具体例を示す。
工程(2)、(3)および(4)を並行して実施する場合は、以下のような工程となる。
(1)成形型Aと成形型Bとの間に、熱可塑性樹脂発泡シートを供給する工程
(2)成形型Aの凹部内に圧縮空気を供給しながら、(3)成形型Aと成形型Bとを型閉めして(4)成形型A成形面に前記熱可塑性樹脂発泡シートを接触させて、該成形型A成形面の凹部開口部を前記熱可塑性樹脂発泡シートで塞ぐ工程
(5)成形型Aの凹部内への圧縮空気の供給を停止する工程
(6)成形型Aの凹部内へ溶融状熱可塑性樹脂を供給し、熱可塑性樹脂発泡シートと融着一体化する工程
(7)成形型Aの凹部内への溶融状熱可塑性樹脂の供給を停止する工程
(8)型開きして熱可塑性樹脂成形品を取り出す工程
成形型AとBとを型閉めした後、凹部に圧縮空気を供給する場合には、例えば以下の順で実施される。
(1)成形型Aおよび成形型Bの間に、熱可塑性樹脂発泡シートを供給する工程
(3)成形型Aと成形型Bとを型閉めする工程
(4)成形型A成形面に前記熱可塑性樹脂発泡シートを接触させて、該成形型A成形面の凹部開口部を前記熱可塑性樹脂発泡シートで塞ぐ工程
(2)成形型Aの凹部内に圧縮空気を供給する工程
(5)成形型Aの凹部内への圧縮空気の供給を停止する工程
(6)成形型Aの凹部内へ溶融状熱可塑性樹脂を供給し、熱可塑性樹脂発泡シートと融着一体化する工程
(7)成形型Aの凹部内への溶融状熱可塑性樹脂の供給を停止する工程
(8)型開きして熱可塑性樹脂成形品を取り出す工程
また、凹部を有する成形型Aとしてその成形面から真空吸引可能な成形型を用い、かつ、該成形型Aと対をなす成形型Bとしてその成形面から圧縮空気を供給可能な成形型を用いる場合には、以下のような順で実施することができる。
(1)成形型Aおよび成形型Bの間に、熱可塑性樹脂発泡シートを供給する工程
(3)成形型Aと成形型Bとを型閉めする工程
(4’)成形型Aの成形面から真空吸引を行い、成形型Bの成形面から圧縮空気を供給して、成形型A成形面に前記熱可塑性樹脂発泡シートを接触させて、該成形型A成形面の凹部開口部を前記熱可塑性樹脂発泡シートで塞ぐ工程
(2)成形型Aの凹部内に圧縮空気を供給する工程
(5)成形型Aの凹部内への圧縮空気の供給を停止する工程
(6)成形型Aの凹部内へ溶融状熱可塑性樹脂を供給し、熱可塑性樹脂発泡シートと融着一体化する工程
(7)成形型Aの凹部内への溶融状熱可塑性樹脂の供給を停止する工程
(8)型開きして熱可塑性樹脂成形品を取り出す工程
成形型の成形面から真空吸引する場合には、成形型と発泡シートとの間の真空度が−0.05〜−0.1MPaとなるように真空吸引することが好ましい。真空度とは、大気圧に対する成形型と発泡シートとの間の圧である。すなわち「真空度が−0.05MPa」とは、大気圧に対する成形型と発泡シートとの間の圧力が0.95MPaであることを示す。大気圧に対する成形型と発泡シートとの間の圧の真空度とは、成形型内の真空吸引用通路において測定される。成形型の成形面から圧縮空気を供給する場合には、圧縮空気を供給する成形型と発泡シートの間の圧が0.05〜0.7MPaとなるように圧縮空気を供給することが好ましい。
本発明では、加熱軟化した熱可塑性樹脂発泡シートを用い、該熱可塑性樹脂発泡シートを成形型AとBの間に供給し、型閉めすることで所望の形状に賦形してもよいし、予め所定形状に賦形した熱可塑性樹脂発泡シートを使用してもよい。前者の場合には、型閉め圧力を1〜100ton/m2とすることが好ましい。後者の場合には、所定形状に賦形した熱可塑性樹脂発泡シートによって、成形型成形面の凹部を塞ぐことができるような成形型を用いる。例えば、機能性部材を賦形する際に用いる成形型A、Bと、凹部がない以外は同一形状の成形面を有する一対の成形型を用いて予め熱可塑性樹脂発泡シートを賦形し、その後同じ成形型A、Bにより、賦形した熱可塑性樹脂発泡シートに機能性部材を融着させることができる。
本発明では、溶融状熱可塑性樹脂を凹部内に供給する前に、該凹部内に圧縮空気を供給して凹部内を加圧しておくことにより、熱可塑性樹脂発泡シートが該凹部内に潜り込むことを防止することができ、これにより、機能性部材融着部の反対側の面に凹みのない、外観良好な成形品を得ることができる。該凹部内へ供給する圧縮空気は、所望の目的を達成するものであれば特に限定するものではないが、0.05〜1MPaであることが好ましく、0.1〜0.7MPaであることがより好ましい。また発泡シートが凹部に潜り込まないという効果が得られれば、圧縮空気の供給時に成形型とシートは必ずしも密着させる必要はない。
以下、本発明の熱可塑性樹脂成形品の製造方法の具体例を、図1および図2に基づき説明する。
図1は、予め所定形状に賦形した熱可塑性樹脂発泡シートを用いる例である。図1−(1)は、機能性部材を賦形するための凹部が成形面に形成され、該凹部内に圧縮空気の供給と溶融状熱可塑性樹脂の供給が可能な成形型Aと、該成形型Aと対を成す成形型Bとの間に、予め所定形状に賦形した熱可塑性樹脂発泡シートを供給する工程を示している。図1−(2)は、成形型Aの凹部内に圧縮空気を供給しながら、成形型Aと成形型Bとを型閉めし、前記凹部開口部を熱可塑性樹脂発泡シートで塞いだ状態を示している。図1−(3)は、凹部への圧縮空気の供給を停止した後、該凹部へ溶融状熱可塑性樹脂を供給し、熱可塑性樹脂発泡シートと融着一体化した状態である。この後溶融情熱可塑性樹脂の供給を停止し、型開きして熱可塑性樹脂成形品を取り出す。これが図1−(4)に相当する。
図2は、加熱軟化した熱可塑性樹脂発泡シートを用いる例である。熱可塑性樹脂発泡シートの加熱方法は特に限定されるものではなく、通常ヒーターや熱風等で加熱することができる。図2−(1)は、加熱軟化した熱可塑性樹脂発泡シートを、機能性部材を賦形するための凹部が成形面に形成され、該凹部内に圧縮空気の供給と溶融状熱可塑性樹脂の供給が可能な成形型Aと、該成形型Aと対を成す成形型Bとの間に供給する工程を示している。図2−(2)は、成形型Aの凹部内に圧縮空気を供給しながら、成形型Aと成形型Bとを型閉めし、前記凹部開口部を熱可塑性樹脂発泡シートで塞いだ状態を示している。ここで熱可塑性樹脂発泡シートが所定の形状に賦形されるように型閉めする。図2−(3)は図1−(3)に、図2−(4)は図1−(4)にそれぞれ相当する。
本発明で用いる熱可塑性樹脂発泡シートを構成する樹脂としては、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン等の炭素原子数が2〜6のオレフィンホモポリマーや、炭素原子数が2〜10のオレフィンから選択される2種類以上のモノマーを共重合して得られるオレフィン共重合体などのオレフィン系樹脂、エチレン−ビニルエステル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エステル系樹脂、アミド系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリロニトリル系樹脂、アイオノマー樹脂などがあげられる。これらの樹脂は単独で使用してもよく、複数の樹脂を併用してもよい。成形性、耐油性、コストなどの観点からオレフィン系樹脂が好ましく用いられ、得られる成形品の剛性、耐熱性などの観点からプロピレン系樹脂が特に好ましく用いられる。
プロピレン系樹脂としては、プロピレンホモポリマーや、プロピレン由来のモノマー単位を50モル%以上含むプロピレン系共重合体をあげることができる。共重合体は、ブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体のいずれでもよい。好ましく用いられるプロピレン系共重合体の例としては、エチレンまたは炭素原子数4〜10のα−オレフィンとプロピレンとの共重合体を挙げることができる。炭素原子数4〜10のα−オレフィンとしては、例えば、1−ブテン、4−メチルペンテン−1、1−ヘキセンおよび1−オクテンが挙げられる。プロピレン系共重合体中のプロピレン以外のモノマー単位の含有量は、エチレンについては15モル%以下、炭素原子数4〜10のα−オレフィンについては30モル%以下であることが好ましい。プロピレン系樹脂は1種類でもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。
長鎖分岐プロピレン系樹脂や重量平均分子量が1×105以上の高分子量プロピレン系樹脂を、発泡層を構成する熱可塑性樹脂の50重量%以上用いることにより、微細な気泡を有するプロピレン系樹脂発泡シートを得ることができる。さらにこのようなプロピレン系樹脂の中でも、シートリサイクル時にゲルを生じにくいことから非架橋のプロピレン系樹脂が好ましく使用される。
ここで長鎖分岐プロピレン系樹脂とは、分岐度指数[A]が0.20≦[A]≦0.98を満たすプロピレン系樹脂を指す。
分岐度指数[A]が0.20≦[A]≦0.98を満たす長鎖分岐プロピレン系樹脂の例としては、サンアロマー社製のプロピレンPF−814が挙げられる。
分岐度指数とは、重合体における長鎖分岐の程度を示すものであり、下記の式において定義される数値である。
分岐度指数 [A] =〔η〕Br/〔η〕Lin
ここで〔η〕Brは、長鎖分岐を有するプロピレン系樹脂の固有粘度であり、〔η〕Linは、該長鎖分岐を有するプロピレン系樹脂と同じモノマー単位および同じ重量平均分子量を有する、直鎖プロピレン系樹脂の固有粘度である。
固有粘度は極限粘度数とも呼ばれ、重合体の溶液粘度を増強する能力の尺度である。固有粘度は特にポリマー分子の分子量と、分岐度に依存する。したがって、長鎖分岐を有するポリマーの固有粘度と、該長鎖分岐を有するポリマーと同じ重量平均分子量の直鎖ポリマーの固有粘度とを比較することにより、該長鎖分岐を有するポリマーの分岐度の尺度とすることができる。プロピレン系樹脂の固有粘度の測定方法は、エリオット等[J.Appl.Polym.Sci.,14,2947−2963(1970)]により開示されているような従来知られている方法により測定することができ、例えば、プロピレン系樹脂をテトラリン又はオルトジクロロベンゼンに溶解し、135℃で固有粘度を測定することが可能である。
プロピレン系樹脂の重量平均分子量(Mw)は、通常用いられる種々の方法で測定できるが、M.L.McConnelによって、American Laboratory,May,63−75(1978)に発表されている方法、即ち、低角度レーザー光散乱強度測定法が特に好ましく用いられる。
重量平均分子量が1×105以上の高分子量プロピレン系樹脂を重合する方法の例としては、特開平11−228629号公報に記載されたように、まず高分子量成分を重合した後に続いて低分子量成分を重合する方法などがあげられる。
長鎖分岐プロピレン系樹脂または高分子量プロピレン系樹脂の中でも、融点+30℃付近において下記の条件で測定した一軸溶融伸張粘度比η5/η0.1が5以上であるプロピレン系樹脂が好ましく、より好ましくは10以上の樹脂である。一軸溶融伸張粘度比とは、伸張ひずみ速度1sec-1で、一軸伸張粘度測定装置(例としてレオメトリックス社製一軸伸張粘度測定装置などがあげられる)などの装置を用いて測定される値であり、歪み開始から0.1秒後の一軸溶融伸長粘度をη0.1とし、5秒後の一軸溶融伸張粘度をη5とする。このような一軸伸張粘度特性を有するプロピレン系樹脂を使用することによって、より微細な気泡を有する発泡シートを製造することができる。
発泡シートを形成するために使用される発泡剤は、いわゆる化学発泡剤および物理発泡剤のいずれでもよく、これらを併用してもよい。上記化学発泡剤としては、例えば分解されて窒素ガスを発生する熱分解型発泡剤(アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、p−トルエンスルホニルヒドラジド、p,p’−オキシ−ビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)など)、分解されて炭酸ガスを発生する熱分解型無機発泡剤(炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウムなど)など公知の熱分解型発泡性化合物が挙げられる。物理発泡剤としては、具体的にはプロパン、ブタン、水、炭酸ガス等があげられる。上記例示の発泡剤のうち、シートが真空成形時の加熱において2次発泡による変形を生じにくいことや、高温条件や、火に対して不活性な物質であることから、水や炭酸ガス等が好適に用いられる。発泡剤の使用量は所望の発泡倍率が得られるように、用いる発泡剤や樹脂の種類に応じて適宜選択されるものであり、通常熱可塑性樹脂100重量に対して発泡剤0.5〜20重量部である。
熱可塑性樹脂発泡シートの製造方法は特に限定するものではないが、フラットダイ(Tダイ)やサーキュラーダイを用いた押出成形により得られたシートが好ましく、サーキュラーダイから溶融した樹脂を発泡させながら押出し、マンドレル等に沿わせて延伸、冷却を行なう方法が特に好ましく用いられる。発泡シートを押出成形により製造する場合には、溶融した樹脂をダイから押出し冷却固化させた後に延伸を行なうこともできる。発泡シートは単層であっても多層であってもよいが、シート製造時の破泡を防止する観点から、非発泡層を両外層に有する多層構成の発泡シートが好ましい。非発泡層を構成する樹脂は、発泡層を構成する樹脂の例として前記したものを使用することができるが、発泡層を構成する樹脂と同種類のものであるものが好ましく、例えば発泡層がプロピレン系樹脂である場合、非発泡層もプロピレン系樹脂で構成されることが好ましい。使用する熱可塑性樹脂発泡シートは特に限定されるものではなく、通常発泡倍率2〜10倍、厚さ1〜10mm程度の発泡シートが用いられる。
本発明で用いる熱可塑性樹脂発泡シートは、単層または多層の発泡シートとその他の材料とを貼合した複合シートであってもよい。このような複合シートは、発泡シートと他の材料とをドライラミネーション、サンドラミネーション、熱ロール貼合、熱風貼合などにより貼り合わせることにより得られる。
発泡シートと積層する他の材料としては、装飾、補強、保護などの作用をするものが挙げられ、織布、不織布、シート、フィルム、発泡体、網状物などが挙げられる。これらの材料はオレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、スチレン系樹脂などの熱可塑性樹脂、ポリブタジエン、エチレン−プロピレン共重合体などのゴムや熱可塑性エラストマー、綿、麻、竹などのセルロース系繊維などが挙げられる。これらの材料にはシボなどの凹凸模様、印刷や染色が施されていてもよく、単層構成であっても多層構成であってもよい。
本発明で用いる熱可塑性樹脂発泡シートは、添加剤を含有していてもよい。添加剤としては、充填剤(フィラー)、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤、帯電防止剤、着色剤、剥離剤、流動性付与剤、滑剤などがあげられる。上記充填剤の例としては、具体的にはガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維、タルク、クレー、シリカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸マグネシウム等の無機粒子等があげられる。
本発明の第一の方法では、前記したような熱可塑性樹脂発泡シートをプレス成形、真空成形、圧空成形、真空圧空成形等の公知の方法で予め所定形状に賦形した熱可塑性樹脂発泡シートを用いる。
本発明により得られる熱可塑性樹脂成形品は、食品容器などの包装材料や、自動車内装部品、建築材料、家電製品などに使用することができる。自動車内装部品の例としてはドアトリム、天井、トランクサイドなどが挙げることができる。例えば機能性部材としてリブが融着されてなる熱可塑性樹脂成形品を自動車内装部品として用いると、強度に優れたものとなり、機能性部材としてボスやフックが融着されてなる熱可塑性樹脂成形品を用いた場合には、他の自動車構成材料と容易に接続することができる。
以下、本発明を実施例に基づき説明するが、本発明は実施例に何ら限定されるものではない。
[実施例1]
発泡倍率3倍、厚み3mmのポリプロピレン発泡シート(住化プラステック製 商品名スミセラー発泡PPシート)を用いて、図2に示す方法で熱可塑性樹脂製成形品を製造した。
リブを形成するための凹部(5)(図5に示すような、凹部の開口部厚み(13)5mm、反開口部厚み(14)4mm、高さ(15)5mm、長さ(16)370mmの形状を有する)を成形面に有する成形型C(11)と、成形面から真空吸引可能で平板形状に賦形できる成形型D(12)からなる一対の金型を使用し、リブを有する平板の成形を行った。成形型Cは、その内部に、前記凹部に通ずるように圧縮空気供給路(4)と溶融状熱可塑性樹脂を供給可能な樹脂通路(5)を備えた型であった。成形型C(11)は60℃に温度調整して用いた。
熱可塑性樹脂発泡シート(10)を、押出機を備えた真空成形機(佐藤鉄工製VAIM0301)のクランプ枠(2)に固定した状態で近赤外ヒーターによりシートの上表面が210℃になるように加熱し軟化させた。加熱軟化させた発泡シート(10)を、クランプ枠(2)で固定した状態で、成形型C(11)と成形型D(12)との間に供給した。
次に成形型D(12)の圧縮空気供給路(4)を通じ成形型凹部長さ方向末端の圧縮空気供給孔(17)から0.6MPaの圧縮空気の供給を開始すると同時に、成形型C(11)と成形型D(12)を成形面のクリアランスが2.9mmになるように型閉めし、成形型Dの成形面から真空吸引を行い厚さ2.9mmの平板状熱可塑性樹脂製成形品に賦形した。
その後圧縮空気の供給を停止し、5sec後にプロピレン系樹脂(住友化学製ポリプロピレン、ノーブレンBUE81E6、MFR=80g/10min)を、成形型C(11)内の樹脂通路(5)を通じて、3g/secで成形型凹部に2.5秒間供給し、前記凹部を溶融状熱可塑性樹脂で充填した。冷却ファンより送風を行い成形品を冷却した後、型開きして成形品を取り出した。不要な端部を切断し、図3に示すようなリブ(8)を有する平板(9)を得た。得られたリブを有する平板は外観良好であった。
[比較例1]
実施例1と同じ発泡シートや熱可塑性樹脂、成形型を使用し、成形型凹部に圧縮空気を供給することを行なわないこと以外は、実施例1と同様にしてリブを有する平板を製造した。得られたリブを有する平板は、熱可塑性樹脂製発泡シートが該凹部に潜り込み、反リブ面側に凹状の外観不良が発生した。
本発明の熱可塑性樹脂成形品の製造方法の一態様の概略図 本発明の熱可塑性樹脂成形品の製造方法の他の一態様の概略図 リブを有する平板の平面図 図3の平板の(a)線での断面図 凹部を含む成形型断面図
符号の説明
1 所定形状に賦形された熱可塑性樹脂発泡シート
2 クランプ枠
3 成形型A
4 圧縮空気供給路
5 樹脂通路
6 凹部
7 成形型B
8 機能性部材(リブ)
9 熱可塑性樹脂成形品(平板)
10 加熱軟化された熱可塑性樹脂発泡シート
11 成形型C
12 成形型D
13 凹部開口部厚み
14 凹部反開口部厚み
15 凹部高さ
16 リブの長さ

Claims (3)

  1. 機能性部材を賦形するための凹部が成形面に形成され、該凹部内に圧縮空気の供給と溶融状熱可塑性樹脂の供給が可能な成形型Aと、該成形型Aと対を成す成形型Bを用いて、所定形状に賦形された熱可塑性樹脂発泡シートに、部分的に熱可塑性樹脂製の機能性部材が融着されてなる熱可塑性樹脂成形品の製造方法であって、以下の工程を全て含む熱可塑性樹脂成形品の製造方法。
    (1)成形型Aおよび成形型Bの間に、熱可塑性樹脂発泡シートを供給する工程
    (2)成形型Aの凹部内に圧縮空気を供給する工程
    (3)成形型Aと成形型Bとを型閉めする工程
    (4)成形型A成形面に前記熱可塑性樹脂発泡シートを接触させて、該成形型A成形面の凹部開口部を前記熱可塑性樹脂発泡シートで塞ぐ工程
    (5)成形型Aの凹部内への圧縮空気の供給を停止する工程
    (6)成形型Aの凹部内へ溶融状熱可塑性樹脂を供給し、熱可塑性樹脂発泡シートと融着一体化する工程
    (7)成形型Aの凹部内への溶融状熱可塑性樹脂の供給を停止する工程
    (8)型開きして熱可塑性樹脂成形品を取り出す工程
  2. 請求項1に記載の熱可塑性樹脂成形品の製造方法において、前記工程を(1)−(8)の順で含む熱可塑性樹脂成形品の製造方法。
  3. 請求項2に記載の熱可塑性樹脂成形品の製造方法において、工程(2)、(3)および(4)を並行して実施する熱可塑性樹脂成形品の製造方法。
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