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JP2007161678A - 重合性基含有イオン液体 - Google Patents

重合性基含有イオン液体 Download PDF

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JP2007161678A
JP2007161678A JP2005362654A JP2005362654A JP2007161678A JP 2007161678 A JP2007161678 A JP 2007161678A JP 2005362654 A JP2005362654 A JP 2005362654A JP 2005362654 A JP2005362654 A JP 2005362654A JP 2007161678 A JP2007161678 A JP 2007161678A
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polymerizable
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Gen Masuda
現 増田
Erina Kakimoto
恵里奈 柿本
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Nisshinbo Holdings Inc
Original Assignee
Nisshinbo Industries Inc
Nisshin Spinning Co Ltd
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Abstract

【課題】有機溶媒の揮発がなく安全性に優れるとともに、環境負荷を低減し得る汎用性の高い無溶剤型接着剤や、無溶剤型塗料などの無溶剤型液状組成物の反応性希釈剤などに好適な新規重合性基含有イオン液体を提供すること。
【解決手段】下記式(1)で示される重合性基含有イオン液体。
Figure 2007161678

〔式中、R1およびR2は、互いに同一もしくは異種の炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、重合性基含有アルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、または置換基を有していてもよいフェニルメチル基を示し、これらは窒素原子と共に環を形成していてもよく、R3は、R′−O−(CH2n−で表されるアルコキシアルキル基(R′はメチル基またはエチル基を示し、nは1〜4の整数である。)、R4は、水素原子またはメチル基を示す。Yは一価のアニオンを示す。〕
【選択図】なし

Description

本発明は、重合性基含有イオン液体に関し、例えば、無溶剤型接着剤や無溶剤型塗料などの無溶剤型樹脂組成物に用いられる反応性希釈剤等として好適な重合性基含有イオン液体に関する。
近年、環境配慮の必要性に応じ、脱有機溶媒という観点から無溶剤型接着剤や無溶剤型塗料が開発されてきている。例えば、無溶剤型接着剤(特許文献1:特開平9−20878号公報、特許文献2:特開平10−71664号公報、特許文献3:特開平11−302621号公報、特許文献4:特開2001−164229号公報、特許文献5:特開2001−172602号公報、特許文献6:特開2001−214144号公報),無溶剤型塗料(特許文献7:特開2002−146284号公報、特許文献8:特開2002−146285号公報、特許文献9:特開2002−322419号公報)などである。
これらの無溶剤型の接着剤および塗料においては、主剤となる材料を工夫してその粘度を下げるなどにより、トルエン等の有機溶媒を用いなくとも作業できるものとするとともに、接着剤や塗料に要求される基本性能をも発揮させるものである。
しかし、これらの接着剤および塗料では、主剤となる材料や、その使用目的等に応じて好適な分子設計等の改良を行う必要があり、汎用性に欠けるという問題がある。のみならず、固体樹脂や極めて粘度の高い樹脂等を必須成分とすることは困難であるため、溶剤型の接着剤、塗料と比べて使用可能な材料が制限されてしまうという問題もある。
一方、常温で不揮発性であり、かつ、主剤である官能基を有する樹脂を溶解可能な反応性希釈剤を用いた無溶剤塗料組成物も報告されている(特許文献10:特開平6−299119号公報)。この反応性希釈剤を用いることで、粘度が高すぎる等で樹脂そのものでは塗料用途に不適であった樹脂を塗料に用いることができるだけでなく、反応性希釈剤自体が、樹脂の官能基等と反応して塗膜形成に寄与するため、残存有機溶剤が揮発するといった問題が生じないという利点がある。
しかし、特許文献10で用いられている反応性希釈剤は、樹脂や無機物といった主剤の溶解性という点において未だ不充分である。
このような観点から、無溶剤型液状組成物の反応性希釈剤などとして用いることのできる新たな化合物の開発が望まれている。
特開平9−20878号公報 特開平10−71664号公報 特開平11−302621号公報 特開2001−164229号公報 特開2001−172602号公報 特開2001−214144号公報 特開2002−146284号公報 特開2002−146285号公報 特開2002−322419号公報 特開平6−299119号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、有機溶媒の揮発がなく安全性に優れるとともに、環境負荷を低減し得る汎用性の高い、無溶剤型接着剤や、無溶剤型塗料等の無溶剤型液状組成物の反応性希釈剤などに好適な重合性基含有イオン液体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、重合性基を有する新規なイオン液体を見出した。さらに、このイオン液体が、各種の低分子有機化合物および高分子有機化合物との相溶性に優れているため、無溶剤型液体組成物の反応性希釈剤として好適に使用でき、当該無溶剤型液状組成物は、接着剤や塗料として用いた場合に、イオン液体が重合反応により接着層や塗膜に留まることから溶剤型接着剤等で生じていた各種問題を解決し得、安全性、環境適応性および汎用性に優れることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
1. 下記式(1)で示されることを特徴とする重合性基含有イオン液体、
Figure 2007161678
〔式中、R1およびR2は、互いに同一もしくは異種の炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、重合性基含有アルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、または置換基を有していてもよいフェニルメチル基を示し、これらは窒素原子と共に環を形成していてもよく、R3は、R′−O−(CH2n−で表されるアルコキシアルキル基(R′はメチル基またはエチル基を示し、nは1〜4の整数である。)、R4は、水素原子またはメチル基を示す。Yは一価のアニオンを示す。〕
2. 前記R1およびR2が、共にエチル基である1の重合性基含有イオン液体、
3. 前記R1およびR2が、共にメチル基である1の重合性基含有イオン液体、
4. 下記式(2)で示される1の重合性基含有イオン液体、
Figure 2007161678
〔式中、R3、R4およびYは、上記と同じ。〕
5. 前記R4が水素原子である1〜4のいずれかの重合性基含有イオン液体、
6. 前記R′がメチル基であり、前記nが2である1〜5のいずれかの重合性基含有イオン液体
7. 100℃以下で液体である請求項1〜6のいずれか1項記載の重合性基含有イオン液体
を提供する。
本発明に係る重合性基含有イオン液体は、揮発性を有しないうえに、多くの低分子有機化合物、高分子有機化合物と相溶性を有する。この際、カチオン部位に重合性基を2つ以上有する重合性基含有イオン液体であれば、それらの重合性基の反応によって高分子有機化合物に十分な架橋構造を導入でき、耐熱性を大きく向上させることができる。
このような特性を有する本発明の重合性基含有イオン液体は、例えば、無溶剤型液状組成物を調製する際の反応性希釈剤として適している。すなわち、当該重合性基含有イオン液体を含む液状組成物は、溶剤型組成物に一般的に用いられる揮発性溶剤が含まれないだけでなく、この液状組成物を接着剤や塗料として用いた場合、重合性基含有イオン液体がその重合反応により接着層や塗膜に留まることから、溶剤揮発等に起因する人体や環境への悪影響を極力防止することができ、安全性および環境適応性に優れたものであるといえる。
また、本発明の重合性基含有イオン液体は、一般的な有機溶媒には溶解しない、または溶解し難い無機化合物の溶解能に優れているため、無溶剤型液状組成物に様々な機能を付与することができる。
反応性希釈剤として用いられる重合性基含有イオン液体は、重合反応により接着剤や塗膜成分に変化するから、重合後に溶媒除去のための乾燥工程を必要としない。このため、接着および塗装全体の作業工程を簡略化でき、生産性の向上等を図ることができる。
さらに、本発明の重合性基含有イオン液体は、分子内にカチオンとアニオンとを有している化合物であり、帯電防止剤としても機能するものである。よって、本発明の重合性基含有イオン液体を含む無溶剤型液状組成物を用いた被塗装物、被接着物等は帯電防止性を発揮する。特に、重合性基含有イオン液体を反応性希釈剤として用いる場合、帯電防止剤として重合性基を有しない4級アンモニウム塩型化合物を用いる場合よりも、接着層や塗膜中に存在する電荷割合を高めることができるから、優れた帯電防止性が付与される。その上、この帯電防止剤として機能する重合性基含有イオン液体は、上述のように重合反応により接着層等に留まるものであり、ブリードアウト等の問題が生じることもない。
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
本発明に係る重合性基含有イオン液体は、下記式(1)で示される重合性基含有イオン液体である。
Figure 2007161678
〔式中、R1およびR2は、互いに同一もしくは異種の炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、重合性基含有アルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、または置換基を有していてもよいフェニルメチル基を示し、これらは窒素原子と共に環を形成していてもよく、R3は、R′−O−(CH2n−で表されるアルコキシアルキル基(R′はメチル基またはエチル基を示し、nは1〜4の整数である。)、R4は、水素原子またはメチル基を示す。Yは一価のアニオンを示す。〕
ここで、炭素数1〜5のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基等が挙げられるが、分子量が大きいほどイオン液体の粘度が増す傾向があり、粘度が高いほど液状組成物を調製する際の希釈材として使用し難くなることから、R1およびR2が共にメチル基またはエチル基であることが好ましい。
炭素数1〜5のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基等が挙げられる。
重合性基含有アルキル基としては、アリル基、2−プロペニル基、1−プロペニル基、イソプロペニル基等が挙げられる。
フェニル基、フェニルメチル基(ベンジル基)に導入してもよい置換基としては、例えば、アルキル基、パーフルオロアルキル基、アルコキシ基などが挙げられる。
また、R′−O−(CH2n−で表されるアルコキシアルキル基としては、メトキシまたはエトキシメチル基、メトキシまたはエトキシエチル基、メトキシまたはエトキシプロピル基、メトキシまたはエトキシブチル基が挙げられるが、4級窒素原子のα位炭素原子またはβ位炭素原子にエーテル酸素が結合した塩はイオン液体になり易い(融点降下の作用がある)ことから、nが1または2である、メトキシまたはエトキシメチル基、メトキシまたはエトキシエチル基が好適である。
1およびR2が窒素原子と共に環を形成している化合物としては、アジリジン環、アゼチジン環、ピロリジン環、ピペリジン環、モルホリン環などを有する4級アンモニウム塩が挙げられるが、粘度の低いイオン液体が得られ易く、また原料の入手が容易であることから、ピロリジン環を有する下記式(2)で示される重合性基含有イオン液体が好適である。
Figure 2007161678
〔式中、R3、R4およびYは、上記と同じ。〕
上記式(1)および(2)における一価のアニオンYとしては、上記カチオンと塩を形成した場合にイオン液体となり得るものであれば特に限定されるものではなく、例えば、BF4 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、AlCl4 -、HSO4 -、ClO4 -、CH3SO3 -、CF3SO3 -、CF3CO2 -、(CF3SO22-、Cl-、Br-、I-等が挙げられる。中でも、よりイオン液体を形成しやすいという点から、BF4 -、(CF3SO22-が好ましい。
また、本発明の重合性基含有イオン液体は100℃以下で液体状あればよいが、50℃以下で液体状であることが好ましく、25℃以下(室温程度)で液体状であることが好ましい。
上記式(1)または(2)で表される重合性基含有イオン液体の具体例としては、下記式(3)〜(34)で示される化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2007161678
Figure 2007161678
Figure 2007161678
本発明の重合性基含有イオン液体は、例えば、重合性基を有するアルキル3級アミンと、ハロゲン化アルキル等とを反応させて4級化し、その後所望のアニオンと交換反応を行うことにより製造したり、3級アミンにパラトシル酸メチルを反応させる等により、4級化と同時に所望のアニオンを導入して製造したりすることができるが、このような一般的な合成方法に限定されるものではない。
以上で説明した本発明の重合性基含有イオン液体は、各種の有機化合物と相溶性を有し、かつ、無機化合物の溶解能をも有していることから、無溶剤型塗料や無溶剤型接着剤などの無溶剤型液状組成物の反応性希釈剤として好適に用いることができ、また、良好な熱的安定性を示すことから、合成反応の溶媒としても有用である。
さらに、本発明の重合性基含有イオン液体は、分子内にカチオンとアニオンとを有しているため、帯電防止剤としても好適に用いることができる。
なお、無溶剤型液状組成物の反応性希釈剤として、本発明の重合性基含有イオン液体を用いる場合、当該組成物に含まれる反応性基含有低分子有機化合物や、高分子化合物は特に限定されるものではない。
これらの化合物の具体例としては、接着剤および塗料分野で主剤、硬化剤等として汎用されている化合物が挙げられ、例えば、α,β−不飽和カルボニル基、α,β−不飽和ニトリル基、共役ジエン、カルボン酸ビニルエステル基、カルボキシル基、カルボニル基、エポキシ基、イソシアネート基、ヒドロキシ基、アミド基、シアノ基、アミノ基、クロロメチル基、グリシジルエーテル基、エステル基、ホルミル基、ニトリル基、ニトロ基、カルボジイミド基、オキサゾリン基、炭素−炭素二重結合含有基、炭素−炭素三重結合含有基等から選ばれる少なくとも1種の基を有する化合物が挙げられる。
反応性基含有低分子有機化合物の具体例としては、(メタ)アクリル酸,(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル,2−ヒドロキシエチルアクリレート,(メタ)アクリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸系低分子化合物、アクリロニトリル,メタクリロニトリル,エタクリロニトリル,マレオニトリル,フマロニトリル等のニトリル系低分子化合物、(メタ)アクリルアミド,N−メチル(メタ)アクリルアミド,メチロールアクリルアミド等のアミド系低分子化合物、トルエンジイソシアネート,ヘキサメチレンジイソシアネート等のイソシアネート系低分子化合物、スチレン,ブタジエン,塩化ビニル,酢酸ビニル等の炭素−炭素二重結合含有低分子化合物、1−ブチン−1−オール,1,6−ヘプタジイン等の炭素−炭素三重結合含有低分子化合物等が挙げられる。
高分子化合物としては、例えば、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂等から選ばれる少なくとも1種を用いることができる。これらの高分子化合物は、反応性基を有していても、有していなくてもよい。
以下、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は、下記の実施例に限定されるものではない。なお、以下の合成例および実施例において、1H−NMRおよび19F−NMRスペクトルは、AL−400[日本電子(株)]により測定した。また熱分析はEXSTER6000 DSC6200[エスアイアイナノテクノロジー(株)]を用いて1℃/分の昇温速度で測定した。
[合成例1]N,N−ジエチル−N−(2−メトキシエチル)アミン(37)の合成
Figure 2007161678
ジエチルアミン[シグマアルドリッチ ジャパン(株)]19質量部と2−クロロエチルメチルエーテル[アルドリッチ(株)]12質量部とを混合し、オートクレーブを用いて120℃,〜0.44MPa(4.5kgf/cm2)で約18時間反応させた。副生成物であるN,N−ジエチルアンモニウムクロライドの結晶をテトラヒドロフラン(THF)で洗浄しつつ濾別し、濾液を回収した。濾液を濃縮後、蒸留して上式の化合物(37)(沸点142〜143℃)を4.4質量部得た。得られた化合物について、1H−NMRにより構造を確認した。
1H−NMR(CDCl3,(CH34Si)δppm:1.01−1.05(6H,t,CH 3 −CH2−),2.54−2.60(4H,q,CH3CH 2 −),2.62−2.65(2H,t,−CH2−CH2−O−CH3),3.35−3.36(3H,s,−O−CH3),3.45−3.48(2H,t,−CH2−CH2−O−CH3
[合成例2]N,N−ジエチル−N−(2−メトキシエチル)−N−(2−プロペニル)アンモニウムクロライド(38)の合成
Figure 2007161678
合成例1で得られたN,N−ジエチル−N−(2−メトキシエチル)アミン43質量部をアセトニトリル150質量部中で攪拌し、これに3−クロロプロペン[東京化成工業(株)]30質量部を滴下した。暗所にて約72時間攪拌した後、真空ポンプで原料および溶媒を除去し、上式の化合物(38)を62質量部得た。得られた化合物について、1H−NMRにより構造を確認した。
1H−NMR(DMSO−d6,(CH34Si)δppm:1.19−1.22(6H,t,CH 3 −CH2−),3.28−3.33(4H,q,CH3CH 2 −),3.30−3.31(3H,s,−O−CH3),3.43−3.46(2H,t,−CH2−CH2−O−CH3),3.73−3.75(2H,t,−CH2−CH2−O−CH3),3.97−3.98(2H,d,−CH2−CH=),5.58−5.65(2H,m,−CH=CH2),5.69−6.06(1H,m,−CH=).
[実施例1]N,N−ジエチル−N−(2−メトキシエチル)−N−(2−プロペニル)アンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド塩(15)の合成
合成例2で得られたN,N−ジエチル−N−(2−メトキシエチル)−N−(2−プロペニル)アンモニウムクロライド53質量部を蒸留水100質量部に溶解した。ここに、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド リチウム塩[関東化学(株)]77質量部の水溶液(25質量%)を加えて室温で暗所にて約2時間攪拌し、アニオン交換反応を行った。生成物は疎水性であるため、反応溶液は2層に分離した。
これにクロロホルムを加え、分液操作によってクロロホルム層を回収した。目的物質以外の塩類を除去するために蒸留水で洗浄し、エバポレータおよび真空ポンプにてクロロホルムを除去し、イオン液体(15)を86質量部得た。得られた化合物について、1H−NMRおよび19F−NMRにより構造を確認した(19F−NMRは基準物質C65CF3を−64ppmとした。以下同様。)。また、室温での状態観察と、融点測定を行った結果を表1に示す。
1H−NMR(CDCl3,(CH34Si)δppm:1.31−1.35(6H,t,CH3−CH2−),3.31−3.43(4H,q,CH3−CH2−),3.46−3.47(3H,s,−O−CH3),3.54−3.55(2H,t,−CH2−CH2−O−CH3),3.74−3.75(2H,t,−CH2−CH2−O−CH3),3.88−3.89(2H,d,−CH2−CH=),5.67−5.72(2H,m,−CH=CH2),5.84−5.94(1H,m,−CH=).
19F−NMR(CDCl3,C65CF3)δppm:−80.37.
[実施例2]N,N−ジエチル−N−(2−メトキシエチル)−N−(2−プロペニル)アンモニウムテトラフルオロボレート(16)の合成
合成例2で得られたN,N−ジエチル−N−(2−メトキシエチル)−N−(2−プロペニル)アンモニウムクロライド29質量部をクロロホルム60質量部に溶解した。これを、四フッ化ホウ酸銀[東京化成工業(株)]27質量部のクロロホルム溶液(20質量%)に加え、氷上で約24時間撹拌してアニオン交換反応を行った。副生成物の塩化銀の結晶粒子を減圧濾過で濾別した後、濾液中のクロロホルムを除去し、イオン液体(16)を29質量部得た。得られた化合物について、1H−NMRおよび19F−NMRにより構造を確認した。また、室温での状態観察と、融点測定を行った結果を表1に示す。
1H−NMR(CDCl3,(CH34Si)δppm:1.32−1.36(6H,t,CH 3 −CH2−),3.35−3.40,(4H,q,CH3CH 2 −),3.36−3.37(3H,s,−O−CH3),3.45−3.47(2H,t,−CH2−CH2−O−CH3),3.78−3.79(2H,t,−CH2−CH2−O−CH3),3.93−3.95(2H,d,−CH2−CH=),5.67−5.74(2H,m,−CH=CH2),5.88−5.99(1H,m,−CH=).
19F−NMR(CDCl3,C65CF3)δppm:−154.03、−154.08.
[実施例3]N,N−ジエチル−N−(2−メトキシエチル)−N−(2−メチル−2−プロペニル)アンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド塩(19)の合成
3−クロロプロペンの代わりに3−クロロ−2−メチルプロペン[和光純薬工業(株)]を用いた以外は、合成例2および実施例1と同様にして、クロライドを経て化合物(19)を得た。得られた化合物について、1H−NMRおよび19F−NMRにより構造を確認した。また、室温での状態観察と、融点測定を行った結果を表1に示す。
1H−NMR(CDCl3,(CH34Si)δppm:1.35−1.38(6H,t,CH3−CH2−),1.96−1.97(3H,s,−CH2−C(=CH2)−CH3),3.33−3.38(4H,q,CH3−CH2−),3.37(3H,s,−O−CH3),3.44−3.46(2H,t,−CH2−CH2−O−CH3),3.76−3.77(2H,t,−CH2−CH2−O−CH3),3.88−3.89(2H,s,−N−CH 2 −C(=CH2)−),5.38−5.54(2H,d,−N−CH2−C(=CH 2 )−).
19F−NMR(CDCl3,C65CF3)δppm:−80.36.
[合成例3]N−(2−メトキシエチル)−N−ピロリジニウム(39)の合成
Figure 2007161678
ピロリジン[和光純薬工業(株)]85質量部と2−クロロエチルメチルエーテル[アルドリッチ(株)]55質量部とを混合し、還流下で約2時間反応させた。副生成物であるピロリジニウムクロライドの固体と目的物質を含む液相をデカンテーションによって分離した。減圧蒸留し、上式の化合物(39)沸点69〜72℃:32mmHg)を43質量部得た。得られた化合物について、1H−NMRにより構造を確認した。
1H−NMR(CDCl3,(CH34Si)δppm:1.76−1.80(4H,m,−CH2CH 2 CH 2 −CH2−N−),2.52−2.53(4H,t,−CH 2 −CH2−CH2CH 2 −N−),2.65−2.68(2H,t,−CH2−CH2−O−CH3),3.36−3.37(3H,s,−O−CH3),3.49−3.52(2H,t,−CH2−CH2−O−CH3).
[合成例4]N−(2−メトキシエチル)−N−(2−プロペニル)ピロリジニウムクロライド(40)の合成
Figure 2007161678
合成例3で得られたN−(2−メトキシエチル)−N−ピロリジニウム20質量部をTHF150質量部中で攪拌し、これに3−クロロプロペン[東京化成工業(株)]12質量部を滴下した。暗所にて約72時間攪拌した後、真空ポンプで原料および溶媒を除去し、上式のクロライド(40)を1.4質量部得た。得られた化合物について、1H−NMRにより構造を確認した。
1H−NMR(CDCl3,(CH34Si)δppm:2.25−2.31(4H,m,−CH2CH 2 CH 2 −CH2−N−),3.36−3.42(3H,s,−O−CH3),3.74−3.85(2H,t,−CH2−CH2−O−CH3),3.85−3.91(4H,t,−CH 2 −CH2−CH2CH 2 −N−),3.91−3.96(2H,t,−CH2−CH2−O−CH3),4.20−4.22(2H,d,−N−CH2−CH=),5.68−5.77(2H,m,−CH=CH2),5.99−6.10(1H,m,−CH=).
[実施例4]N−(2−メトキシエチル)−N−(2−プロペニル)ピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド塩(27)の合成
N,N−ジエチル−N−(2−メトキシエチル)−N−(2−プロペニル)アンモニウムクロライドの代わりにクロライド(40)を用いた以外は、実施例1と同様にしてイオン液体(27)を得た。得られた化合物について、1H−NMRおよび19F−NMRにより構造を確認した。また、室温での状態観察と、融点測定を行った結果を表1に示す。
1H−NMR(CDCl3,(CH34Si)δppm:2.20−2.22(4H,m,−CH2CH 2 CH 2 −CH2−N−),3.37−3.40(3H,s,−O−CH3),3.46−3.48(2H,t,−CH2−CH2−O−CH3),3.54−3.57(4H,t,−CH 2 −CH2−CH2CH 2 −N−),3.76−3.77(2H,t,−CH2−CH2−O−CH3),3.93−3.94(2H,d,−N−CH2−CH=),5.65−5.70(2H,m,−CH= CH2),5.90−5.99(1H,m,−CH=).
19F−NMR(CDCl3,C65CF3)δppm:−80.43.
[実施例5]N−(2−メトキシエチル)−N−(2−プロペニル)ピロリジニウムテトラフルオロボレート(28)の合成
N,N−ジエチル−N−(2−メトキシエチル)−N−(2−プロペニル)アンモニウムクロライドの代わりにクロライド(40)を用いた以外は、実施例2と同様にしてイオン液体(28)を得た。得られた化合物について、1H−NMRおよび19F−NMRにより構造を確認した。また、室温での状態観察と、融点測定を行った結果を表1に示す。
1H−NMR(CDCl3,(CH34Si)δppm:2.21−2.22(4H,m,−CH2CH 2 CH 2 −CH2−N−),3.37−3.39(3H,s,−O−CH3),3.50−3.52(2H,t,−CH2−CH2−O−CH3),3.58−3.61(4H,t,−CH 2 −CH2−CH2CH 2 −N−),3.79−3.80(2H,t,−CH2−CH2−O−CH3),3.98−4.00(2H,d,−N−CH2−CH=),5.65−5.73(2H,m,−CH=CH2),5.94−6.03(1H,m,−CH=).
19F−NMR(CDCl3,C65CF3)δppm:−153.93、−153.87.
[実施例6]N−(2−メトキシエチル)−N−(2−メチル−2−プロペニル)ピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド塩(29)の合成
3−クロロプロペンの代わりに3−クロロ−2−メチルプロペン[和光純薬工業(株)]を用いた以外は、合成例4および実施例1と同様にして、クロライドを経てイオン液体(29)を得た。得られた化合物について、1H−NMRおよび19F−NMRにより構造を確認した。また、室温での状態観察と、融点測定を行った結果を表1に示す。
1H−NMR(CDCl3,(CH34Si)δppm:1.98−1.99(3H,s,−CH2−C(=CH2)−CH3),2.24−2.25(4H,m,−CH2CH 2 CH 2 −CH2−N−),3.39−3.40(3H,s,−O−CH3),3.52−3.54(4H,m,−CH 2 −CH2−CH2CH 2 −N−),3.67−3.69(2H,t,−CH2−CH2−O−CH3),3.79−3.81(2H,t,−CH2−CH2−O−CH3),3.98−3.99(2H,s,−N−CH 2 −C(=CH2)−),5.36−5.51(2H,d,−N−CH2−C(=CH 2 )−).
19F−NMR(CDCl3,C65CF3)δppm:−80.35.
[実施例7]N,N−ジメチル−N−(2−メトキシエチル)−N−(2−プロペニル)アンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド塩(17)の合成
N−(2−メトキシエチル)−N−ピロリジニウムの代わりにN,N−ジメチル−N−(2−メトキシエチル)アミン[広栄化学工業(株)]を用いた以外は、合成例4および実施例1と同様にして、クロライドを経てイオン液体(17)を得た。得られた化合物について、1H−NMRおよび19F−NMRにより構造を確認した。また、室温での状態観察と、融点測定を行った結果を表1に示す。
1H−NMR(CDCl3,(CH34Si)δppm:3.06−3.13(6H,s,CH3−N−),3.42−3.43(3H,s,−O−CH3),3.49−3.51(2H,t,−CH2−CH2−O−CH3),3.78−3.80(2H,t,−CH2−CH2−O−CH3),3.95−3.97(2H,d,−CH2−CH=),5.70−5.77(2H,m,−CH=CH2),5.91−6.01(1H,m,−CH=).
19F−NMR(CDCl3,C65CF3)δppm:−80.49.
Figure 2007161678
表1に示されるように、実施例1〜7の重合性基含有イオン液体は、融点が100℃以下であるか、融点を有しないものであり、全て室温において液状であることがわかる。

Claims (7)

  1. 下記式(1)で示されることを特徴とする重合性基含有イオン液体。
    Figure 2007161678
    〔式中、R1およびR2は、互いに同一もしくは異種の炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、重合性基含有アルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、または置換基を有していてもよいフェニルメチル基を示し、これらは窒素原子と共に環を形成していてもよく、R3は、R′−O−(CH2n−で表されるアルコキシアルキル基(R′はメチル基またはエチル基を示し、nは1〜4の整数である。)、R4は、水素原子またはメチル基を示す。Yは一価のアニオンを示す。〕
  2. 前記R1およびR2が、共にエチル基である請求項1記載の重合性基含有イオン液体。
  3. 前記R1およびR2が、共にメチル基である請求項1記載の重合性基含有イオン液体。
  4. 下記式(2)で示される請求項1記載の重合性基含有イオン液体。
    Figure 2007161678
    〔式中、R3、R4およびYは、前記と同じ。〕
  5. 前記R4が水素原子である請求項1〜4のいずれか1項記載の重合性基含有イオン液体。
  6. 前記R′がメチル基であり、前記nが2である請求項1〜5のいずれか1項記載の重合性基含有イオン液体。
  7. 100℃以下で液体である請求項1〜6のいずれか1項記載の重合性基含有イオン液体。
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