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JP2006269361A - リチウムイオン二次電池用負極及びその製造方法 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用負極及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】充放電を繰り返しても集電体である銅箔から負極活物質が剥離、脱落することなくサイクル特性に優れ、かつカーボン系活物質を用いた場合よりもエネルギー密度が高いリチウムイオン二次電池用負極及びその製造方法を提供する。
【解決手段】銅箔からなる負極集電体上に、スルホコハク酸溶液によるCu−Sn合金めっきにより直接CuSn相(η相)活物質を形成する。このとき、当該負極活物質はSn含有率が35mass%以上、60mass%以下の組成で、ほぼ単相のCuSn相(η相)とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、新規なリチウムイオン二次電池用負極及びその製造方法に係り、特に、充放電を繰り返しても集電体である銅箔から活物質が剥離、脱落することなくサイクル特性に優れたリチウムイオン二次電池用負極及びその製造方法に関するものである。
リチウムイオン二次電池は現在モバイル機器用をはじめとして広く普及している。これらの負極としては、銅箔または銅合金箔(以下、本件明細書で「銅箔」と表記した場合は「銅合金箔」を含むものとする)からなる負極集電体の上にカーボン系の材料を活物質として形成したものである。
このリチウムイオン二次電池用負極材は、一般的に、圧延銅箔または電解銅箔上にカーボン系の材料をバインダーと溶剤で溶いたものを塗布、乾燥し、熱ロールプレスを施して供される。カーボン系の材料ではカーボンとリチウムの化合物であるLiCが活物質として作用し、リチウムイオンを吸蔵・脱離することができる。このとき、LiCの単位重さ当たりの理論放電容量(最大容量)は372mAh/gと言われている。カーボン系の活物質ではこの値を超えて容量の増大を図ることができないため、最近ではさらに放電容量の大きいSn系の活物質(Li4.4Snで約1000mAh/g)、Si系の活物質(Li4.4Siで約4000mAh/g)などの実用化検討が盛んに行われている。
Sn系の材料では、銅箔表面に電解めっきでSnを形成して200℃で24時間熱処理を行った場合に、めっき層がSn−CuSn−CuSnの多層構造に変化し、充放電時の活物質の膨張収縮による応力を緩和して剥離を抑制するため、サイクル特性が向上するという報告がある(非特許文献1参照)。
また、CuSnを活物質として利用するリチウムイオン二次電池用負極では、銅箔基材にSnめっきを施してこれに熱処理を行ったり、シアン系のめっき液によるCu−Sn合金めっきでCuSnを形成している(特許文献1参照)。
三洋電機技報,Vol.34,No.1,pp.87-93(2002) 特開2004−087232号公報
カーボン系の材料はほぼ理論容量に近いところまで電池の開発が進んでおり、今後、放電容量の大幅な向上は困難である。このため上述したようにSn系やSi系の材料の開発が行われている。しかしながら、これらの材料はリチウムイオンを吸蔵したときの体積膨張が極めて大きいという欠点がある。具体的には、カーボン系材料の場合が1.5倍程度の体積膨張であるのに対し、Sn系は約3.5倍、Si系では約4倍もの体積膨張となる。この大きな体積変化のため、充放電サイクルに伴い集電体である銅箔から活物質が剥離、脱落し、電池特性が急激に低下してしまうという問題が生じ、これが実用化にあたっての最大の障害となっていた。
従ってSn系材料の場合、純Snの薄膜としてではなくSn合金またはSn化合物(以下、本件明細書で「合金」と表記した場合は「化合物」を包含するものとする)薄膜として利用しようと試みられている。例えば、Sn化合物であるCuSnは負極活物質としての使用が検討されている。CuSnを形成する方法は特許文献1記載の通り、銅箔基材にSnめっきを行った後に加熱処理を施す方法や、シアン系のめっき液により直接Cu−Sn合金をめっきする方法が知られている。しかしながら、これらの方法によりCuSnを活物質層として形成することで、充放電に伴う膨張収縮による活物質の崩壊は軽減されるものの、未だ充分とはいえなかった。
さらに、前者の方法ではめっき後に加熱処理を行うので、製造工程が複雑でコスト高となったり、熱処理時の拡散により銅箔基材の一部が合金化し、基材としての板厚が薄くなって機械的強度が低下する(活物質の膨張・収縮による基材の塑性変形が大きくなる)などの問題点があった。一方、後者の方法ではシアン系のめっき液を使用するため安全・環境の面で問題があると共に、廃液処理などの製造設備が大掛かりとなりコスト増加要因となってしまうという課題があった。
このため、充放電を繰り返しても集電体である銅箔から負極活物質が剥離、脱落することなく、より一層サイクル特性に優れたリチウムイオン二次電池用負極であり、かつ低コストで環境安全性に優れた製造方法が要望されていた。
従って、本発明の目的は、かかる問題点を解消し、高い放電容量を有しながら充放電を繰り返しても集電体である銅箔から活物質が剥離、脱落することなく、サイクル特性に優れたリチウムイオン二次電池用負極を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、製造工程が簡易かつ安全で、環境面での問題が生じないリチウムイオン二次電池用負極の製造方法を提供することにある。
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、スルホコハク酸によるCu−Sn合金めっきで銅箔基材上にCuSn相(η相)層を形成すると、銅箔基材にSnめっきを施して加熱処理による拡散でCuSnを形成した場合に比べ、リチウムイオン二次電池として優れたサイクル特性を示すという新しい知見を得て、この知見に基づき本発明を完成させた。
即ち、本発明のリチウムイオン二次電池用負極は、銅箔からなる負極集電体上にCu−Sn合金系活物質を形成したリチウムイオン二次電池用負極において、前記活物質はSn含有率が35mass%以上、60mass%以下の組成でほぼ単相のCuSn相(η相)からなることを特徴とする。ここでいう「ほぼ単相」とは、CuKα線を利用したXRD(エックス線回折)の2θ/θスキャン測定における通常実施するスキャン範囲(例えば、20°≦2θ≦100°)において、当該相以外の相に起因する回折ピークの累積強度が、当該相に起因する回折ピーク累積強度の10%未満の状態をいう。ただし、下地の基材等に起因する回折ピークは、上記当該相以外の相に含めないものとする。
前記活物質の表面は凹凸構造に形成することが好ましく、前記活物質の表面粗さRaを0.5μm以上、2μm未満とすることが望ましい。
また、本発明のリチウムイオン二次電池用負極の製造方法は、銅箔からなる負極集電体上に電気めっきによりCu−Sn合金系活物質を形成したリチウムイオン二次電池用負極の製造方法において、スルホコハク酸溶液によるCu−Sn合金めっきにより前記活物質を直接形成(析出)することを特徴とする。
また、前記CuSn相(η相)をやけめっきにより形成することが好ましい。
また、前記やけめっきにより凹凸状に形成したCuSn相の表面上に、更に、スルホコハク酸溶液によるCu−Sn合金めっきにより前記CuSn相(η相)皮膜を一様な厚さで形成することが好ましい。
本発明によれば、カーボン系の活物質を利用した場合に比べてエネルギー密度が高く、充放電を繰り返しても集電体である銅箔から負極活物質が剥離、脱落することなく、サイクル特性に優れたリチウムイオン二次電池用負極を提供できる。
また、本発明によれば、製造工程が簡易かつ安全で環境面での問題が生じないリチウムイオン二次電池用負極の製造方法を提供することができる。
本発明は、スルホコハク酸によるCu−Sn合金めっきで直接CuSn相皮膜を形成すると、銅箔基材にSnめっきを施し加熱処理による拡散でCuSnを形成した場合と比べて、リチウムイオン二次電池として優れたサイクル特性を示すという新しい知見に基づくものである。以下、図を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1に、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池用負極の模式図を示す。このリチウムイオン二次電池用負極10は、負極集電体となる銅箔1(例えば、厚さ18μm)上に、やけめっきにより凹凸構造を有するCuSn相(η相)からなる負極活物質2を設け、更にその上に負極活物質2の凹凸形状に沿って一様な厚みでCuSn相(η相)からなる活物質平滑めっき層3を形成したものである。
以下、それぞれの構成について詳しく説明する。
(スルホコハク酸によるCuSn相(η相)皮膜の形成)
スルホコハク酸によるCu−Sn合金めっきでCuSn相皮膜を直接形成したときに、リチウムイオン二次電池として優れたサイクル特性を示す理由は完全に明らかとなってはいないが、本発明におけるスルホコハク酸によるCu−Sn合金めっきでは、Sn含有率が35mass%〜60mass%の組成、より好ましくは38mass%以上、60mass%以下、さらに好ましくはSn含有率が40mass%以上、60mass%以下で、ほぼ単相のCuSn相(η相)が生成(析出)する。このような広い組成領域でほぼ単相のη相が生成する現象は、Cu−Sn系の相平衡状態図から推測することが困難であり、非平衡反応により化学量論組成から大きくずれたもの(Snの欠損したη相構造)と考えられる。この化学量論組成からのずれが、電池電極でのリチウムとの反応(リチウムイオンの吸蔵・離脱)に伴う結晶構造の変化(体積変化)に際し、有利に働くものと考えられる。
一方、拡散(熱処理)によりCuSn相を形成した場合には、ほぼ化学量論組成となる。また、シアン浴を用いてCu−Sn合金をめっきした場合、例えばSn含有率が約40mass%となるようなめっき皮膜はCuSn(η相)とCu41Sn11(δ相)の混相になると報告されている。そのような混相のCu−Sn系材料をリチウムイオン二次電池の負極活物質として使用する場合は、δ相が電池容量(放電効率)を低下させるものと推測される。
スルホコハク酸によるCu−Sn(40mass%)合金めっき(スペキュラム合金めっき)は、ニッケルアレルギー(生体アレルギー反応)を防止するための、銀白色を呈する代替ニッケルめっきプロセスの一候補として表面技術55(2004)p.484に開示されている(ニッケルめっきの代替プロセスを目的とすることから、銀白色を呈することが最重要項目である)。この「表面技術」によるとスペキュラム組成を有するCu−Sn合金皮膜は、スルホコハク酸浴を用いた電気めっきにより、相平衡状態図の高温域にのみ存在する合金相とη相(CuSn)の混相として析出すると報告されている。一方、本発明においては、ほぼ単相のη相が得られている。現時点でその理由は定かではないが、めっき膜の性質はめっき液中のイオンの安定性に大きく影響されることから、イオンの安定性に関与する各種添加剤、酸性度、温度、電流密度などの因子が複合的に作用したためと考えられる。また、スルホコハク酸によるめっき液の廃液処理は、この「表面技術」にも記載されている通り、シアン系溶液などに比べ、安全かつ実施が容易である。
(CuSn相(η相)やけめっき被膜の形成)
図2を参照して、負極活物質としてCuSn相(η相)のやけめっき被膜を形成した場合の作用について説明する。
図2(a)に示すように、銅箔1の表面上に、負極活物質2としてCuSn相(η相)めっき膜を粗化めっきにより凹凸状に形成することで、図2(b)に示すように、充電時に凸部2aが膨張(体積が増大)しても、凹部2bの存在がバッファーとなってめっき膜面内方向の膨張を緩和し(内部応力の増大を抑制し)、CuSn相めっき層全体としての変形を防止できる。そのためには、図2(a)に示すように、凹部2bはCuSn相めっき層の表層部分のみでなく、下地集電銅箔1まで達するようななるべく深い凹凸が望ましい。
具体的には、表面粗さRaが0.5μm未満ではほぼ一様なCuSn相めっき層の表面にのみ凹凸がある形状となり、膨張収縮に起因する応力の緩和効果が不足する。一方、表面粗さRaが2.0μm以上になると、凸部にデンドライト状結晶が形成(析出)し易く、さらに、そのデンドライトが脱落しやすいために、充放電特性の改善が望めないばかりか、脱落した物質(デンドライト状結晶)による電気的短絡が発生する恐れがある。このような理由から、CuSn相やけめっきの表面粗さはRa0.5μm以上、2.0μm未満が望ましい。なお、表面粗さRaは日本工業規格(JIS B 0601−1994)に定められており、表面粗さ計や走査型プローブ顕微鏡(SPM)などにより測定できる。
(CuSn相(η相)平滑めっき層の形成)
やけめっきにより凹凸状に形成したCuSn相の表面上に、一様な厚みを有するめっき(以下、「平滑めっき」と称す)を施すことは以下の理由により好ましい。即ち、デンドライト形成がない状態でも凸部が脱落する事例(例えば、高電流密度で起こりやすい)に対して、粗化めっきの凹凸形状に沿って平滑めっき皮膜を形成することで、その脱落を防止できるからである。
従来のカーボン系の活物質の代わりに、上記のようにスルホコハク酸によりCuSn相めっき膜を形成したリチウムイオン二次電池用負極を用いることにより、従来に比べてエネルギー密度が高く、小型化可能なリチウムイオン二次電池が供給可能となる。
厚さ0.018mmの銅箔を準備し、表1に示すめっき液でSnめっき厚換算5μmの厚さとなるようにCu−Sn合金めっき(やけめっき)を行った(試料1−1)。めっき後、めっき膜表面のEDX(エネルギー分散型エックス線装置)による組成分析ではSnが41mass%であった。つぎに、Sn含有率の異なったCu−Sn合金めっき膜を作製するために、厚さ0.018mmの銅箔を別途準備し、表1におけるCu成分とSn成分の比率を変化させて、Snめっき厚換算5μmの厚さとなるようにCu−Sn合金めっきを行った。めっき後、めっき膜表面をEDXにより組成分析したところ、各々、50mass%Sn(試料1−2)、60mass%Sn(試料1−3)、34mass%Sn(試料1−4)、65mass%Sn(試料1−5)であった。また、触針式粗さ計により各試料の表面粗さを評価したところ、各試料ともRa=0.9μmであった。さらに、各々の試料について、CuKα線を利用したX線回折(XRD)装置を用いて、2θ/θスキャン測定によりめっき膜の構造解析を行った。
図3に、試料1−1から試料1−4のXRD測定結果を示す。
Figure 2006269361
図3の結果から判るように、試料1−1から試料1−3において、CuSn相(η相)以外の相に起因する有意な回折ピークは認められず、ほぼ単相のCuSn相(η相)となっていることが確認できる。一方、試料1−4においては、CuSn相(η相)以外の未確認相に起因する回折ピークが認められた。言い換えると、試料1−4はCuSn相(η相)と他相の混相状態と考えられる。また、図3には示していないが、試料1−5においては、CuSn相(η相)の他に、過剰のSn成分に起因すると考えられる回折ピークが認められた。
このようにして得た電極材を2cmの円形に打ち抜き金属リチウムを対極とする試験セルを製作、充放電特性の評価を行った。なお、セパレータにはポリプロピレン薄膜を使用し、電解液には1mol/LのLiPFを溶解したエチレンカーボネートとジエチルカーボネートの混合溶液(1:1)を用いた。充放電は0.01〜1Vの範囲で0.25mA/cmの定電流密度で行った。
表2に、初期サイクル(1サイクル目)の放電容量に対する80サイクル後の放電容量維持率の評価結果を示す。表2には、Cu−Sn合金めっき膜のSn含有率も併記した。
Figure 2006269361
表2の結果から判るように、本実施例による試料1−1から試料1−3は、比較例である試料1−4や試料1−5と比べて80サイクル後の放電容量維持率が高く、優れたサイクル特性を示すことがわかる。
つぎに、スルホコハク酸によるCu−Sn合金めっきに対する比較例として、厚さ0.018mmの銅箔を別途準備し、表3に示すめっき液で厚さ5μmのSnめっきを行った(試料1−6)。めっき後、CuSn相を生成させるために真空中で200℃、18時間の加熱処理を行った。X線回折測定によりCuSn相の生成を確認した。また、EDXによる表面の組成分析ではSn含有率が61mass%であった。
Figure 2006269361
このようにして得た電極材を試料1−1から試料1−5と同様の方法で充放電試験を行った。この試験において初期サイクルの放電容量に対する80サイクル後の放電容量維持率は39%であった。
また、図4に示すように、充放電試験後のセルを分解して電極(負極)表面を観察すると、試料1−6の試験片では剥離、脱落が起こっているのに対し(図4(b))、試料1−1の試験片ではそのような現象は見られず、活物質の密着性が保たれていた(図4(a))。
上記の結果から、スルホコハク酸によるCu−Sn合金めっき膜を利用したリチウムイオン二次電池用負極材(例えば、試料1−1)は、Snめっき後の加熱拡散反応によりCuSn相を生成させた試料1−6よりも、充放電試験における放電容量維持率が高く、優れたサイクル特性を示すことがわかる。
厚さ0.018mmの銅箔を準備し、表4に示すめっき液でSnめっき厚換算5μmの厚さとなるようにCu−Sn合金めっきを行った。このとき、やけめっきにおける電流密度を変化させることで、銅箔上に表面粗さの異なるCu−Sn合金めっき膜を作製した(試料2−1から試料2−5)。その後、一部の試料(試料2−4および試料2−5)に対して、表5に示すめっき液でSnめっき厚換算0.5μmの厚さとなるようなCu−Sn合金の平滑めっきを行った。各々の試料に対し、触針式粗さ計により表面粗さ(Ra)を評価したところ、Ra=0.2〜2.0μmであった。
Figure 2006269361
Figure 2006269361
図5に、試料2−3の表面SEM写真を示し、図6に、試料2−1の表面SEM写真を示す。試料2−3(図5)は、試料2−1(図6)と比べて、表面に深い凹凸構造を有するめっき膜であることが判る。また、めっき後、X線回折測定によりめっき膜の構造を解析し、全ての試料(試料2−1から試料2−5)において、ほぼ単相のCuSn相(η相)からなっていることを確認した。さらに、EDXによりめっき膜表面の組成分析を行ったところ、何れの試料もSn含有率は約41mass%であった。
このようにして得た電極材を2cmの円形に打ち抜き金属リチウムを対極とする試験セルを製作、充放電特性の評価を行った。なお、セパレータにはポリプロピレン薄膜を使用し、電解液には1mol/LのLiPFを溶解したエチレンカーボネートとジエチルカーボネートの混合溶液(1:1)を用いた。充放電は0.01〜1Vの範囲で0.25mA/cmの定電流密度で行った。
初期サイクル(1サイクル目)の放電容量に対する80サイクル後の放電容量維持率の評価結果を表6に示す。表6には、やけめっきにおける電流密度、平滑めっきの有無と電流密度、Cu−Sn合金めっき膜(負極活物質)の表面粗さ(Ra)も併記した。
Figure 2006269361
表6の結果から判るように、本実施例による試料2−2から試料2−4は、比較例である試料2−1や試料2−5と比べて80サイクル後の放電容量維持率が高く、優れたサイクル特性を示すことがわかる。また、表6の結果より、負極活物質の表面粗さRaは0.5μm以上、2.0μm未満が望ましいことが明らかとなった。
また、充放電試験後のセルを分解し電極(負極)表面を観察すると、試料2−1および試料2−5の試験片は負極活物質の脱落が起こっていたのに対し、試料2−2から試料2−4の試験片ではそのような現象は見られず、活物質の健全性(負極集電体との固着性)が保たれていた。
なお、本実施例で記載したスルホコハク酸浴によるCuSn相析出のめっき液および電流密度などはその一例であり、スルホコハク酸溶液により直接CuSn相(η相)をめっきする条件であれば他のめっき液組成及び電流密度を用いることもできる。
また、本実施例で記載したやけめっき形状のCuSn相めっきのめっき液組成、添加剤および電流密度などはその一例であり、凹凸形状(粗化めっき形状)が得られる条件であれば他の条件を用いても構わない。
また、本実施例では銅箔に直接Cu−Sn合金めっきを行っているが、めっきの密着性を高めるための下地処理、例えば下地Cuめっきなどを行ってもよい。
本発明に係るリチウムイオン二次電池用負極の一実施形態を示す模式図である。 負極活物質としてCuSn相(η相)のやけめっき被膜を形成した場合の作用を説明する模式図であり、(a)は放電時、(b)は充電時の状態を示すものである。 Cu−Sn合金めっき(やけめっき)を行っためっき膜(試料1−1から試料1−4)のXRD測定結果である。 充放電試験後の試料1−1と試料1−6の負極表面のSEM写真である。 充放電試験前の試料2−3(Ra=0.9μm)の表面SEM写真である。 充放電試験前の試料2−1(Ra=0.2μm)の表面SEM写真である。

Claims (6)

  1. 銅箔からなる負極集電体上にCu−Sn合金系活物質を形成したリチウムイオン二次電池用負極において、前記活物質はSnが35mass%以上、60mass%以下の組成でほぼ単相のCuSn相(η相)からなることを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極。
  2. 前記活物質の表面が凹凸構造に形成されていることを特徴とする請求項1記載のリチウムイオン二次電池用負極。
  3. 前記活物質の表面粗さRaが0.5μm以上、2μm未満であることを特徴とする請求項1又は2記載のリチウムイオン二次電池用負極。
  4. 銅箔からなる負極集電体上に電気めっきによりCu−Sn合金系活物質を形成したリチウムイオン二次電池用負極の製造方法において、スルホコハク酸溶液によるCu−Sn合金めっきにより前記活物質を直接形成することを特徴とするリチウムイオン二次電池用負極の製造方法。
  5. 前記CuSn相(η相)をやけめっきにより形成したことを特徴とする請求項4記載のリチウムイオン二次電池用負極の製造方法。
  6. 前記やけめっきにより凹凸状に形成したCuSn相の表面上に、更に、スルホコハク酸溶液によるCu−Sn合金めっきにより前記CuSn相(η相)皮膜を一様な厚さで形成したことを特徴とする請求項5記載のリチウムイオン二次電池用負極の製造方法。
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