JP2006265189A - βアミロイドペプチド、及びそれを用いたアルツハイマー病治療薬又は予防薬のスクリーニング方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】βアミロイドペプチドの凝集と神経細胞毒性の発現の構造因子を明らかにすることができるβアミロイドペプチド(Aβ)と、当該Aβを利用するAD治療薬又は予防薬のスクリーニング方法を提供する。
【解決手段】42アミノ酸残基から構成されるAβ42において、22位及び23位、又はそれに加えて38位及び39位に、それらの前後のアミノ酸配列に基づくβシート構造間のターン構造を導入したAβ42を作成した。
【選択図】図10
【解決手段】42アミノ酸残基から構成されるAβ42において、22位及び23位、又はそれに加えて38位及び39位に、それらの前後のアミノ酸配列に基づくβシート構造間のターン構造を導入したAβ42を作成した。
【選択図】図10
Description
本発明は、アルツハイマー病の原因物質と考えられるβアミロイドペプチド、及び当該βアミロイドペプチドを利用するアルツハイマー病治療薬のスクリーニング方法に関するものである。
アルツハイマー病(Alzheimer’s disease:AD)は、神経変性疾患の一種であるが、現状では有効な治療方法がほとんどなく、ADの発症機構の解明並びに根本的治療法の確立が強く望まれている。AD患者の脳には神経病理学上の特徴として、主として大脳新皮質に見られる球状の構造物である老人斑と、海馬及び大脳新皮質に出現する繊維状の封入体である神経原線維変化が認められる。老人斑はAD患者に対する疾患特異性が高く、AD早期から高頻度で認められることから、多くの研究者に注目されてきている。これまでに、老人斑は主として40及び42残基のアミノ酸からなるβアミロイドペプチド(Aβ)の凝集体であることが判明しており、前駆タンパク質として、アミノ酸残基数770のアミロイド前駆体タンパク質(amyloid precursor protein:APP)と命名された1回貫通型の膜タンパク質が同定されている。すなわちAβは、APPが細胞膜外でβ-セクレターゼ(β-secretase)によって切断され、次いで細胞膜内でγ-セクレターゼ(γ-secretase)によって切断されることで産生されるが、この代謝系は正常脳でも機能していることから、AβはAPPの正常な代謝産物の一つであるといえる。
Aβは主として40残基のAβ40、42残基のAβ42からなる。生理学的にはAβ40とAβ42は約10:1の比率で存在するが、まず特に凝集能が高いAβ42が凝集して核となり、その周りにAβ40が凝集して老人斑を形成するという考え方が一般的である。Aβは神経細胞死を引き起こすことから、ADの原因物質と考えられており(アミロイド仮説)、その神経細胞毒性は凝集活性と密接に関連しているが、凝集体そのものの毒性は低く、Aβのオリゴマー構造が毒性本体であると最近では考えられるようになってきてはいる。しかしながら、これまでのところ毒性を発するAβのオリゴマー構造は明らかとなっていない。一方、Aβが分子間βシート構造をとることによって凝集し、神経細胞毒性を発現することは明らかとなってきており、βシートコンホメーションをとるAβの性質を利用して神経毒性を阻害する物質の検定方法が考えられている(特許文献1参照)。同文献には、Aβのβシート構造と神経毒性との間に直接的な相関があることを示唆する記載はされているものの、具体的なデータは明らかにされておらず、細胞毒性のメカニズムについても何ら言及されていない。また、これまでの研究対象は、前記文献も含めて合成の比較的容易なAβ40に対するものがほとんどであり、Aβ40の生成量の約1/10しかなく合成も困難なAβ42はさほど注目されていない。近年になり、Aβ42の抗体の治療への応用が試みられるようにはなってきたが、これらの抗体は、正常なAβ42を抗原として作られたものであるため、脳炎等の副作用のために実用化には至っていないのが現状である。
特開平06−294798号公報
本発明は、Aβ自体に神経細胞毒性があるのではなく、Aβ42がある特異的なコンホメーションを取ることで凝集活性が高まるとの観点から、Aβ42の凝集と神経細胞毒性の発現において鍵となるAβ42の構造因子を明らかにすることで、有害なコンホメーションをとるAβ42を提供するとともに、当該Aβ42を利用する有益なAD治療薬又は予防薬のスクリーニング方法を提供することを主たる目的とするものである。
本発明者らは、遺伝変異を伴う家族性AD(familial Alzheimer’s disease:FAD)におけるAβ配列の変異、特にAβの凝集体が脳血管壁に異常沈着する症例が報告されているAβ配列内の変異に着目し、これらのAβ40及びAβ42変異体を高純度で化学合成し、それらの神経細胞毒性、凝集活性並びに二次構造を精査することによって、Aβ42の凝集並びに神経細胞毒性発現機構に関する新規な知見を得て、本発明をするに至った。
すなわち、本発明に係るβアミロイドペプチドは、アミノ酸42残基からなるβアミロイドペプチドであって、22位及び23位のアミノ酸残基においてその前後のアミノ酸配列によるβシート構造間のターン構造をなすことを特徴とする。ここで、アミノ酸42残基のβアミロイドペプチド(Aβ42)の野生型のアミノ酸配列を配列表の配列番号1に、また比較のためアミノ酸40残基のβアミロイドペプチド(Aβ40)の野生型のアミノ酸配列を配列番号2にそれぞれ示す。
野生型Aβ40とAβ42は、何れも凝集活性と神経細胞毒性を示すが、Aβ42の方がAβ40よりも凝集活性が高く且つ神経細胞毒性も高く持続時間も長い、という違いがある。これらAβ40とAβ42の二次構造上の相違は、C末端領域にあることを本発明者らが見出した。つまり、Aβ42のC末端2残基は分子内βシート構造形成に関与しているが、Aβ40についてはC末端領域がβシート構造をとっていない。この相違が、Aβ40とAβ42の凝集活性及び神経細胞毒性に関する決定的な違いであることが示唆されたことから、本発明は特に、アミノ酸42残基からなるβアミロイドペプチド(Aβ42)であって、22位及び23位のアミノ酸残基と、38位及び39位のアミノ酸残基において、それぞれそれらの前後のアミノ酸配列によるβシート構造間のターン構造をなすことを特徴とするβアミロイドペプチドである。
特に上記2つの本発明において、Aβ42の22位及び23位と38位及び39位で分子内βシート構造のターン構造を取りやすいアミノ酸残基としては、ターンのN末端に近い側(22位、38位)が、プロリン、セリン、リジン、アルギニン、アスパラギン酸、スレオニン、グルタミン、グリシン、アスパラギン、アラニン、グルタミン酸から選択される何れか一のアミノ酸残基であり、それに隣接するアミノ酸残基(23位、39位)が、アスパラギン、アスパラギン酸、グリシン、アルギニン、セリン、システイン、チロシン、ヒスチジン、グルタミン酸、スレオニン、リジンから選択される何れか一のアミノ酸残基であることが望ましい。
なかでも、アミノ酸2残基の配列によるターン構造は、そのうちターンのN末端に近い側がプロリン残基である場合に生じやすいことから、本発明に係るAβ42については、22位のグルタミン酸残基をプロリン残基に置換してなるものが好ましい。
特に、Aβの強力な凝集活性と神経細胞毒性の機構を合理的に説明でき、且つAD治療薬又は予防薬の創成に極めて役立つAβ42については、22位のグルタミン酸残基及び38位のグリシン残基を、共にプロリン残基に置換してなるものが最適である。
上述したようなAβは、後に詳述するように合成により得ることができ、しかも高い凝集活性と神経細胞毒性を示すものであり、またこれまでにないAβ42の凝集及び毒性発現の新しいモデルを提供するものであることから、ADの治療薬又は予防薬(抗体を含む)の開発に大いに寄与するものである。
したがって、上記の本発明に係るAβ42を利用することで、AD治療薬又は予防薬の有効成分となる物質をスクリーニングすることが可能となる。すなわち本発明に係るスクリーニング方法は、上記の何れかのAβ42に被験物質を接触させて、当該Aβ42の凝集活性を測定する工程を含むことを特徴とする方法である。
その他の本発明に係るAD治療薬又は予防薬のスクリーニング方法には、上記の何れかに記載のAβ42に被験物質を接触させて、当該Aβ42による神経細胞毒性を測定する工程を含むことを特徴とする方法である。
本発明のβアミロイドペプチド(Aβ42)は、アルツハイマー病(AD)の病因と考えられる合理的なAβ42の新しい凝集モデル及び神経細胞毒性発現モデルを示すものであり、Aβ42自体がADの原因となるのではなく、例えばプリオンタンパク質のように特異なコンホメーションを取ることでADの要因となることを示唆するものである。したがって、このAβ42を用いてスクリーニングを行うことで、Aβ42の構造に基づいたAD治療薬又は予防薬の開発に新たな且つ画期的な道筋をつけることが可能となる。
以下、本発明について図面を参照して詳細に説明する。
<Aβ42の凝集モデル> 図1は、細胞膜 (cell membrane) を貫通するアミロイド前駆体タンパク質APPからγ-セクレターゼにより切断されて産生される2種類のβアミロイドペプチド(Aβ40,Aβ42、但し、何れも野生型)と、家族性アルツハイマー病(familial Alzheimer’s disease:FAD)におけるAβ配列の変異を示すモデル図である。なお同図では、各アミノ酸を1文字表記で表している。Aβの配列内の中央部付近に突然変異を有するFADにおいては、21位のアラニン残基がグリシン残基に変異している(A21G-Aβ)家系(Flemish)、22位のグルタミン酸残基がグルタミン残基に変異している(E22Q-Aβ)家系(Dutch)、22位のグルタミン酸残基がリジン残基に変異している(E22K-Aβ)家系(Italian)、22位のグルタミン酸残基がグリシン残基に変異している(E22G-Aβ)家系(Arctic)、23位のアスパラギン酸残基がアスパラギン残基に変異している(D23N-Aβ)家系(Iowa)がある。そこで、後述する実施例に示す方法により、これらFADに見られる5種類の変異型Aβ40及びAβ42(A21G,E22Q,E22K,E22G,D23N)を高純度で化学合成し、これらの変異体の神経細胞毒性についてPC12細胞を用いたMTT法によって調べたところ、図2に示すように、22位、23位のAβ40及びAβ42変異体は何れも野生型(Wild-type)よりも高い毒性を示した。また、Aβ42変異体の毒性は、対応するAβ40変異体と比較して50倍から200倍高かった。これらの結果から、Aβ42変異体がFADの病因となっている可能性が示唆された。次に、各変異体の凝集活性を、遠心分離後の上清をHPLCにより定量することによって調べたところ、図3(a)に示すように、E22G-Aβ42(Arctic)及びD23N-Aβ42(Iowa)の凝集活性は野生型とほぼ同程度であったのに対して、E22K-Aβ42(Italian)及びE22Q-Aβ4(Dutch)は、野生型よりも著しく凝集した。この結果は、Italian及びDutch家系FAD患者の脳内で、Aβの凝集体の異常沈着が認められる(Science, 248, 1124-1126 (1990),Alzheimer’s Rep., 2, S28 (1999))こととよく符合する。さらにこれらの凝集体の電子顕微鏡撮影を行ったところ、いずれの変異体においても野生型と同様のフィブリル(微小線維)が観察された。以上の結果より、Aβの22位及び23位の変異体において、神経細胞毒性と凝集活性との間に高い相関が認められることが明らかとなった。一方、A21G-Aβ42(Flemish)は、野生型とほぼ同程度の神経細胞毒性を示したが凝集能は低かったことから、Aβのフィブリル形成は、神経細胞毒性の発現においては必ずしも必要なのではなく、結果である可能性が示唆される。
<Aβ42の凝集モデル> 図1は、細胞膜 (cell membrane) を貫通するアミロイド前駆体タンパク質APPからγ-セクレターゼにより切断されて産生される2種類のβアミロイドペプチド(Aβ40,Aβ42、但し、何れも野生型)と、家族性アルツハイマー病(familial Alzheimer’s disease:FAD)におけるAβ配列の変異を示すモデル図である。なお同図では、各アミノ酸を1文字表記で表している。Aβの配列内の中央部付近に突然変異を有するFADにおいては、21位のアラニン残基がグリシン残基に変異している(A21G-Aβ)家系(Flemish)、22位のグルタミン酸残基がグルタミン残基に変異している(E22Q-Aβ)家系(Dutch)、22位のグルタミン酸残基がリジン残基に変異している(E22K-Aβ)家系(Italian)、22位のグルタミン酸残基がグリシン残基に変異している(E22G-Aβ)家系(Arctic)、23位のアスパラギン酸残基がアスパラギン残基に変異している(D23N-Aβ)家系(Iowa)がある。そこで、後述する実施例に示す方法により、これらFADに見られる5種類の変異型Aβ40及びAβ42(A21G,E22Q,E22K,E22G,D23N)を高純度で化学合成し、これらの変異体の神経細胞毒性についてPC12細胞を用いたMTT法によって調べたところ、図2に示すように、22位、23位のAβ40及びAβ42変異体は何れも野生型(Wild-type)よりも高い毒性を示した。また、Aβ42変異体の毒性は、対応するAβ40変異体と比較して50倍から200倍高かった。これらの結果から、Aβ42変異体がFADの病因となっている可能性が示唆された。次に、各変異体の凝集活性を、遠心分離後の上清をHPLCにより定量することによって調べたところ、図3(a)に示すように、E22G-Aβ42(Arctic)及びD23N-Aβ42(Iowa)の凝集活性は野生型とほぼ同程度であったのに対して、E22K-Aβ42(Italian)及びE22Q-Aβ4(Dutch)は、野生型よりも著しく凝集した。この結果は、Italian及びDutch家系FAD患者の脳内で、Aβの凝集体の異常沈着が認められる(Science, 248, 1124-1126 (1990),Alzheimer’s Rep., 2, S28 (1999))こととよく符合する。さらにこれらの凝集体の電子顕微鏡撮影を行ったところ、いずれの変異体においても野生型と同様のフィブリル(微小線維)が観察された。以上の結果より、Aβの22位及び23位の変異体において、神経細胞毒性と凝集活性との間に高い相関が認められることが明らかとなった。一方、A21G-Aβ42(Flemish)は、野生型とほぼ同程度の神経細胞毒性を示したが凝集能は低かったことから、Aβのフィブリル形成は、神経細胞毒性の発現においては必ずしも必要なのではなく、結果である可能性が示唆される。
ところで、Aβが凝集するためには、特定部位においてβシート構造をとることが重要であると考えられており(Int. J. Exp. Clin. Invest., 5, 121-142 (1998))、上記の各Aβ42変異体の凝集前後の試料についてフーリエ変換赤外分光法(FT-IR)にて二次構造解析を行った結果、何れの試料も凝集によりβシート含有量が増大することが認められた。一方、高い凝集活性が認められた前記各変異体の22位及び23位の2アミノ酸残基の配列を考慮してみると、何れも分子内βシート構造の折り返しとなるターン構造によく認められる配列である(J. Mol. Biol., 115, 135-175 (1977))ことが判明した。そこで、上述した各種FADの変異体と同様の方法により、ターン構造を最も取りやすいアミノ酸残基であるプロリン残基と、ターン構造を最も取りにくいアミノ酸残基であるバリン残基でそれぞれ22位のグルタミン酸残基を置換したAβ42(E22P-Aβ42,E22V-Aβ42)、同じく22位のグルタミン酸残基をプロリン残基で置換したAβ40(E22P-Aβ40)を合成して、それらの凝集活性(図3(b))と神経細胞毒性(図2参照)を調べた。その結果、E22P-Aβ42とE22P-Aβ40は野生型と比べて極めて高い凝集活性と毒性を示したのに対して、E22V-Aβ42は凝集活性も毒性も示さなかった。以上の結果から、Aβの凝集と神経細胞毒性には、Aβの22位及び23位でのターン構造が強く関与していることが判明した。
そこで、Aβ42について、各位のアミノ酸残基を順にプロリン残基に置換した変異体を34種作成し、それぞれの変異体の凝集活性を調べた。その結果を図4に示す。同図からも明らかなように、15位から32位の変異体のなかでは、22位の変異体(E22P-Aβ42)だけが野生型よりも極めて高く且つ迅速な凝集活性を示したが、15位から21位、24位から32位の変異体については凝集しにくいという結果が得られた。すなわち野生型よりも凝集活性が低下する部位はβシート構造をなしており、逆に凝集活性が低下しない部位はもともとターン構造をなしているといえる。このことから、Aβの15位から21位、24位から32位はそれぞれβシート構造をなしており、22位及び23位はターン構造であることが分かった。同様に、凝集活性の低下が認められた部位と認められない部位との検討から、Aβの35位から37位、及び40位から42位はβシート構造をなしており、33位と34位、及び38位と39位はターン構造であることが分かった。以上の結果に基づいて、図5(a)に、22位及び23位、33位及び34位、38位及び39位にそれぞれターン構造を有する本発明のAβ42凝集モデルを示す。図中、板状の矢印はβシート構造をなす部位を表している。最近の研究では、Aβ40のC末端は、βシートを形成していないことが明らかになってきている(J. Mol. Biol., 335, 833-842 (2004))ことから、Aβ42とAβ40の二次構造上の決定的な相違は、C末端にβシートが存在するか否か、という点にあるといえる。なお、2つのアミノ酸残基の配列によるターン構造の取りやすさは、ターンのN末端に近い側をプロリン残基とした場合に限られるものではない。すなわち図5(b)にターン構造を取りやすいアミノ酸2残基の組み合わせを一覧表として示すように、上述のAβ42凝集モデルにおいてターン構造をとる部位のN末端に近い側(first position)のアミノ酸残基には、プロリン残基以外に、セリン、リジン、アルギニン、アスパラギン酸、スレオニン、グルタミン、グリシン、アスパラギン、アラニン、グルタミン酸の各残基のうちの何れかを適用することができる。他方、ターンのC末端に近い側のアミノ酸残基(second position)には、アスパラギン、アスパラギン酸、グリシン、アルギニン、セリン、システイン、チロシン、ヒスチジン、グルタミン酸、スレオニン、リジンの各残基のうちの何れかを適用することができる。
<Aβ42の凝集及び神経細胞毒性発現機構> AD患者の脳には、酸化ストレスの増大が特徴的に認められる。その原因としては、酸素分子がCu(II)、Zn(II)、Fe(III)等の金属触媒存在下でAβによって還元されて過酸化水素(H2O2)が発生し、脂質やタンパク質等の生体分子が損傷されることによって神経細胞毒性が発現することにある。その機構は、Aβの10位のチロシルラジカルと35位のメチオニンラジカル(メチオニン残基の硫黄原子上に生成されるラジカル)の両方が関与している、との報告がなされている(Brain Res. Bull., 50, 133-141 (1999),Biochemistry, 43, 560-568 (2004)等)が、未だ不明な点が多い。さらに上述したように、これまでの研究はAβ40を対象にしたものがほとんどであり、Aβ42とAβ40との凝集能及び細胞毒性の差異を合理的に説明できなかった。
しかしながら、図5(a)に示したAβ42の凝集モデルであれば、このAβ42とAβ40との凝集性及び細胞毒性の差異を説明できる可能性が考えられた。そこでまず、Aβ42の22位及び23位のターン形成がAβ42の神経細胞毒性発現に与える影響について調べた。そのために、22位のグルタミン酸残基に変異のある前述のE22K-Aβ42(Italian)、E22Q-Aβ42(Dutch)、E22G-Aβ42(Arctic)、E22P-Aβ42、E22V-Aβ42、野生型(Wild-type)Aβ42を用い、それらのH2O2の生成について検討した。図6(a)に示すように、E22K-Aβ42、E22Q-Aβ42、E22G-Aβ42、E22P-Aβ42は野生型Aβ42の2倍以上のH2O2を生成したのに対して、E22V-Aβ42は野生型Aβ42よりも低いH2O2生成量しか示さなかった。また、PBN(N-tert-butyl-α-phenylnitrone)をトラップ試薬として用いた電子スピン共鳴(ESR)分光分析でも、図6(b)に示すように、暗所、37℃の条件下で48時間後には、E22V-Aβ42を除く各変異体には野生型Aβ42よりもシグナル強度の増大が認められた一方、E22V-Aβ42については野生型Aβ42よりも低下が認められ、特に前4者の変異体では特徴的な4重線が認められた(図6(c))。これらの結果は、H2O2の産生、ラジカル形成、神経細胞毒性に高い相関関係があることを示しており、これより、Aβ42の22位と23位におけるターン構造がラジカル形成を通じた神経細胞毒性発現に不可欠であるという結論が導かれる。なお詳述しないが、本発明者らは、E22K-Aβ42のフィブリルを対象とした固体NMRにより、22位と23位にターン構造が存在することを確認しており、このことは上記の結果をよく支持するものであるといえる。
次に、10位のチロシン残基(Tyr-10)と35位のメチオニン残基(Met-35)の神経細胞毒性に与える影響について調べた。そのために、10位のチロシン残基(Tyr-10)をフェニルアラニン残基に置換したAβ42変異体(Y10F-Aβ42)と、35位のメチオニン残基(Met-35)をノルバリン(nV;2-アミノペンタン酸)に置換したAβ42変異体(M35nV-Aβ42)と、10位と35位をそれぞれフェニルアラニン残基とノルバリンに置換したAβ42変異体(Y10F,M35nV-Aβ42)について、ラジカル生成量を測定した。なお、ノルバリンは、メチル基がS-メチル基に似た疎水性を有しているために採用したものである。図7(a)に示すように、Y10F-Aβ42、M35nV-Aβ42、Y10F,M35nV-Aβ42の各変異体は何れも野生型Aβ42と比較して極めて低いH2O2の産生しか示さなかった。また、ESR分光分析でも、図7(b)に示すように、これらの各変異体は、24時間のインキュベーション後に野生型と比べてシグナル強度の低下が認められた。さらに、各変異体のPC12細胞に対する神経毒性についても、図7(c)に示すように、有意な低下が認められた。これらの結果から、10位のチロシルラジカルと35位のメチオニンラジカルは、Aβ42のラジカルを介した神経細胞毒性に関して極めて重要な役割を果たしていることを示している。一方、Aβ25-36を用いた実験により、Met-35の酸化された硫黄原子のラジカルカチオンが酸化的ストレスを有効に引き起こすには、その寿命は短すぎると考えられる(J. Am. Chem. Soc. 122, 10224-10225 (2000))。
ところで、上述したAβ42の凝集モデルでは、C末端領域において、38位と39位のターン構造により35位から37位のβシート領域と40位から42位の領域とが分け隔てられた構造を有している。このことから、図8(a)のC末端の構造モデルに示すように、Aβ42の35位から42位の間で、分子内逆平行βシートが形成されており、Met-35の酸化された硫黄原子とC末端のカルボン酸陰イオンとの反応を可能にしていることが示唆される。そこで、C末端のカルボン酸をアミドに変換したAβ42(amide)を用い、そのラジカル生産性と神経細胞毒性について検討した。Aβ42(amide)のH2O2産生量(図8(b))とラジカル生成量(図8(c))、神経細胞毒性(図8(d))は、野生型Aβ42と比較して有意に低下した。この結果から、Aβ42のC末端領域における分子内逆平行βシートを通じたC末端のカルボン酸陰イオンと35位のメチオニンラジカルは、Aβ42の神経細胞毒性発現に必須であることが強く示唆される。ここで、Aβ40の場合は、C末端領域にβシート構造を持たないために、35位のメチオニンラジカルが不安定で、低い神経細胞毒性しか示さない。また、稀に生じる43残基のAβペプチド(Aβ43)のラジカル生成と神経毒性発現のレベルも低いことから(同図(b)(c)参照)、Aβ42のC末端領域の長さが、ラジカル生成を通じた神経細胞毒性発現に極めて重要であるといえる。
上述の通り、AβのPC12細胞への毒性と凝集機構には相関があることが認められるが、凝集が如何にラジカル形成に基づく神経細胞毒性と関係しているかという具体的なメカニズムを解明する必要がある。そこで次に、前記の10位、35位、42位を置換した全てのAβ変異体について、ラジカル生成能と凝集能について検討した。図9(a)に示すように、Y10F-Aβ42、M35nV-Aβ42、Y10F,M35nV-Aβ42の各変異体は何れも野生型Aβ42と比較して凝集が遅いことが分かった。このことは、10位のチロシルラジカルと35位のメチオニンラジカルがAβ42の凝集において重要な役割を担っていることを示唆している。また、Aβ42(amide)とAβ43については野生型Aβ42と同程度の反応速度であった(但し、Aβ42(amide)とAβ43の平衡状態下における水溶性ペプチドのモル濃度はそれぞれ、2.2±0.22,2.3±0.10μMであり、野生型Aβの同モル濃度の0.85±0.04μMよりも高い)。このことは、Aβ42(amide)とAβ43のフィブリルの熱力学的な安定性が野生型Aβ42よりも低いことを示唆している。本結果は、Met-35の酸化された硫黄原子とC末端(Ala-42)のカルボン酸陰イオンとの間のS-O結合によって、Aβ42のオリゴマーが極めて安定的となることを示している。
前述のAβ42におけるC末端の構造モデル(図8(a))によれば、C末端にコアを有するAβ42だけがオリゴマーないしフィブリル内にラジカルを蓄積することができ、モノマーへの平衡化により細胞が持続的に損傷されることを意味する。この仮説を証明するため、Aβ42とAβ40のラジカル生成量をESR(明所、37℃の条件下では、6重線のシグナルが認められる)により経時的に測定したところ、図9(b)に示すように、Aβ42については12.5時間のインキュベーション後に観測可能なレベルのシグナルが観測され、そのシグナル強度は24時間のインキュベーション後まで増大して最大値に達した。これに対してAβ40は、24時間のインキュベーション後でも有意なレベルのシグナルを示さなかった。一方、ESR測定での濃度(165μM)よりも低濃度での凝集活性試験(25μM)においては、図9(c)に示すように、16時間のインキュベーション後に90%以上のAβ42が凝集した。これに対してAβ40は、24時間のインキュベーション後でも有意な凝集を示さなかった。また、図8(d)に示したように、Aβ40の神経細胞毒性は極めて低かった。以上のことから、Aβ40はオリゴマーないしフィブリル形成によるラジカル生成を安定化できない結果、Aβ42よりも神経細胞毒性が低いのに対して、Aβ42のオリゴマーないしフィブリルはラジカルを放出し続けることができることが明らかとなった。
以上の結果に基づいて、Aβ42の凝集と神経細胞毒性発現の機構モデルを図10に示す。すなわち、まずAβ42は微量の金属イオンがN末端のヒスチジンにキレートすることで、10位のチロシン残基(10-Tyr)のフェノール性水酸基が酸化される。そして、Aβ42の22位及び23位のターン構造が、酸化により生成したチロシルラジカルをMet-35の硫黄原子へ接近させることで、メチオニンラジカルが生成する(同図(a))。そして、このメチオニンラジカルは、38位及び39位でターンした35位から37位と40位から42位の分子内βシートを通じてC末端のカルボン酸陰イオンに接近して結合し、Aβ42のC末端領域が安定化する(同図(b))。その結果、Aβ42のC末端にコアが形成されてAβ42のオリゴマー形成ないしフィブリル形成が誘導され、Aβ42モノマーの平衡化を通じて持続的に発生させられるラジカル種がAβ42オリゴマーによって安定化されることとなる(同図(c))。このことは、C末端にβシート構造を持たないAβ40と比較して、C末端にβシート構造を持つAβ42が極めて凝集しやすく、且つ長時間に亘って神経細胞毒性を発現することと非常によく符合する。
<AD治療薬又は予防薬のスクリーニング方法> 上述のようなAβ42の凝集モデルとそれに基づく神経細胞毒性発現のモデルを利用することで、ADの治療薬又は予防薬となる成分を含む物質のスクリーニングを行うことが可能である。スクリーニングの方法としては、Aβ42の凝集活性を測定する方法、又はAβ42の神経細胞毒性を測定する方法を挙げることができる。ここで、利用可能なAβ42としては、22位及び23位と、38位及び39位にターン構造を有する前記の各種変異体の如く、一部のアミノ酸残基を置換した態様のものが適しているが、ターン構造を最もとりやすく且つこのスクリーニングに最適なペプチドは、配列番号3にアミノ酸配列を示す通り、22位と38位の両方にプロリン残基を導入したAβ42(E22P,G38P-Aβ42)である。
このようなAβ42を利用して、その凝集活性を測定することに基づくスクリーニング方法としては、例えばAβ42に被験物質と蛍光色素であるチオフラビンTを加えてインキュベーションし、蛍光強度を低下させる物質をスクリーニングする方法(Th-Tアッセイ;Anal. Biochem., 177, 244-249 (1989),J. Biol. Chem., 278, 46179-46187 (2003))を例示することができる。具体的な被験物質の候補には、食品、微生物代謝産物、植物抽出物に代表される天然物由来物質を例示することができる。
また、上記のAβ42を利用して、神経細胞毒性を測定することに基づくスクリーニング方法としては、RNAアプタマーを用いたランダムスクリーニングを例示することができる。この場合、神経細胞毒性を低下させる阻害剤の立体構造を明らかにして、それを模倣する低分子有機化合物をAD治療薬又は予防薬としてデザインすることが期待できる。
以上のようなスクリーニング方法の他にも、例えばAβ42における22位と38位の何れか一方又は両方のターン構造を模倣する低分子化合物のデザインを行い、それをハプテンとしてモノクローナル抗体を作成することも、AD治療薬又は予防薬の創成のための有用な方法であると考えられる。
<βアミロイドペプチド(Aβ)変異体の合成> 上述した各種Aβ42変異体は、Aβ42(amide)を除き、固相合成法(Fmoc法(Biochem. Biophys. Res. Commun., 295, 306-311 (2002) , J. Biol. Chem., 279, 52781-52788 (2004) , Biochem. Biophys. Res. Commun., 294, 5-10 (2002) , J. Biol. Chem., 278, 46179-46187 (2003)))に基づき、Pioneer (商品名)ペプチド合成機( Applied Biosystems社製)において0.1mmolのFmoc-Ala-PEG-PS樹脂に段階的にFmocアミノ酸を供することで合成した。Aβ42(amide)の合成には、Fmoc-PAL-PEG-PS樹脂を利用した。Aβ43は、株式会社ペプチド研究所(日本、大阪)から購入した。ペプチド鎖延長の完了後、各ペプチド-樹脂複合体を、最終的な脱保護と樹脂からの脱離のためにTFA溶液を含む混合物として処理した。ジエチルエーテルで沈殿させた粗ペプチドは、HPLCにて塩基性下で精製した。そして、得られたAβ42に凍結乾燥を施し、HPLCにて純度を確認した(>98%)。精製したAβ42は、MALDI-TOF-MS分析装置( Applied Biosystems社製)にて満足のいくデータが得られた。すなわち、分子量の計算値と理論値の差は1質量単位未満であった。なお、この合成工程を図11に示す。
<in vitro 過酸化水素アッセイ> H2O2の産生は、カラーメトリックH2O2アッセイキット(OXIS社製)を用いその仕様書に従って計測した。各Aβ変異体は、5mMのリン酸ナトリウム緩衝溶液(150mM NaClを含む、pH7.4)に165μMで溶解し、37℃で4、8、16、24、48時間インキュベートした。各溶液100μlを、ソルビトールとアンモニウム鉄硫酸塩による酸性溶液中、キシレノールオレンジを含有する呈色試薬1mlに添加し、560nmで吸光度を測定した。なお、ペプチド以外のバックグラウンド値は差し引いた。
<ESR分光分析> 各Aβ変異体は、酢酸エチル/ヘキサン中で繰り返し再結晶化することで精製したPBN(Aldrich社製)50mMを含有する5mMリン酸ナトリウム緩衝溶液(150mM NaClを含む、pH7.4)に、165μMに希釈して用いた。過度な金属触媒反応による影響を抑制するために、前記の緩衝液を、Chelex-100樹脂(Aldrich社製)の存在下、室温にて48時間攪拌した。Aβの添加前に、前記の緩衝液にデフェロキサミンメシレート(deferoxamine mesylate)を2mMになるように加えた。得られたペプチド溶液は、37度で24時間又は48時間インキュベートした。ESR分析に備えて、各溶液400μlを、ESRフラットセル中に適当時間静置した。ESR分光分析は、EMX ESR分光分析機(Burker社製)で、室温下37℃にて行った。計測のパラメータは次の通りである。マイクロ波出力:20mW,マイクロ波周波数:9.8GHz,変調周波数:100kHz,振幅変調:1.0G,変換時間:40.96ms,スキャン:100回(室温)又は200回(37℃)。ラジカル強度の積分演算は、バックグラウンドのスペクトルの除去後に行った。
<細胞生存の評価> ラットの副腎褐色細胞腫由来であるPC12細胞のミトコンドリアの機能をMTT(3-(4,5-dimethylthiazol-2-yl)-2,5-diphenyltetrazolium bromide)還元アッセイにより評価した。実験手法は既知の文献(Biochem. Biophys. Res. Commun., 295, 306-311 (2002) , J. Biol. Chem., 279, 52781-52788 (2004) , Biochem. Biophys. Res. Commun., 294, 5-10 (2002) , J. Biol. Chem., 278, 46179-46187 (2003))に記載の方法に従った。
<凝集試験> 各Aβ変異体の凝集速度は、沈降アッセイにより評価した。実験手法は既知の文献(Biochem. Biophys. Res.Commun.,295,306-311(2002),J. Biol.Chem.,279,52781-52788(2004),Biochem. Biophys. Res.Commun.,294,5-10(2002),J. Biol. Chem.,278,46179-26187(2003))に記載の方法に従った。220nmの吸収領域を積分して、コントロールに対する割合で示した。Aβフィブリルの熱力学的安定性は、Micro BCA proteinアッセイ(Pierce社製)を利用してその仕様書に従い、平衡状態にある可溶性Aβのモル濃度を測定することにより評価した。
なお、本発明は上述した実施例に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができるのは勿論である。
Aβ…βアミロイドペプチド
APP…アミロイド前駆体タンパク質
APP…アミロイド前駆体タンパク質
Claims (7)
- アミノ酸42残基からなるβアミロイドペプチドであって、22位及び23位のアミノ酸残基においてその前後のアミノ酸配列によるβシート構造間のターン構造をなすことを特徴とするβアミロイドペプチド。
- 38位及び39位のアミノ酸残基において、それぞれそれらの前後のアミノ酸配列によるβシート構造間のターン構造をなすことを特徴とする請求項1記載のβアミロイドペプチド。
- 前記ターン構造をなす2つのアミノ酸残基のうちN末端に近い側が、プロリン、セリン、リジン、アルギニン、アスパラギン酸、スレオニン、グルタミン、グリシン、アスパラギン、アラニン、グルタミン酸から選択される何れか一のアミノ酸残基であり、それに隣接するアミノ酸残基が、アスパラギン、アスパラギン酸、グリシン、アルギニン、セリン、システイン、チロシン、ヒスチジン、グルタミン酸、スレオニン、リジンから選択される何れか一のアミノ酸残基である請求項1又は2記載のβアミロイドペプチド。
- 22位のグルタミン酸残基をプロリン残基に置換してなる請求項1記載のβアミロイドペプチド。
- 22位のグルタミン酸残基及び38位のグリシン残基を、共にプロリン残基に置換してなる請求項2記載のβアミロイドペプチド。
- アルツハイマー病治療薬又は予防薬の有効成分となる物質をスクリーニングする方法であって、請求項1乃至5の何れかに記載のβアミロイドペプチドに被験物質を接触させて当該βアミロイドペプチドの凝集活性を測定する工程を含むことを特徴とする方法。
- アルツハイマー病治療薬又は予防薬の有効成分となる物質をスクリーニングする方法であって、請求項1乃至5の何れかに記載のβアミロイドペプチドに被験物質を接触させて当該βアミロイドペプチドによる神経細胞毒性を測定する工程を含むことを特徴とする方法。
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