JP2006260670A - 光ディスクの製造方法および光ディスク - Google Patents
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Abstract
【課題】 非接触型ICチップが搭載された光ディスクを簡易な工程で安価に製造する。
【解決手段】 金属板から打ち抜き加工または切断加工により渦巻状のアンテナコイル4を形成し、このアンテナコイル4の両端部と、非接触型ICチップ2が搭載されたICチップモジュール3の各電極とを電気的に接続する。一方、凹部を備えた光ディスク基板1を成型し、この光ディスク基板1の凹部に、ICチップモジュール3が接続されたアンテナコイル4を配置して封入する。
【選択図】 図1
【解決手段】 金属板から打ち抜き加工または切断加工により渦巻状のアンテナコイル4を形成し、このアンテナコイル4の両端部と、非接触型ICチップ2が搭載されたICチップモジュール3の各電極とを電気的に接続する。一方、凹部を備えた光ディスク基板1を成型し、この光ディスク基板1の凹部に、ICチップモジュール3が接続されたアンテナコイル4を配置して封入する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、光の照射により記録信号の読み取りが可能な記録媒体である光ディスクの製造方法および光ディスクに関し、特に、非接触型ICチップが光ディスク基板に搭載された光ディスクの製造方法および光ディスクに関する。
近年、映像などの大容量データを記録可能な光ディスク媒体として、DVD(Digital Versatile Disk)の普及が著しい。また最近では、さらに高画質でかつ長時間の映像の記録などを目的として、青色半導体レーザを光源とする光ディスクの開発が進められており、その一種としてすでにブルーレイディスク(登録商標)が商品化されている。
このように、高品質のデジタルコンテンツを可搬型の記録媒体に容易に保存できるようになるのに伴い、デジタルコンテンツの著作権保護の重要性が高まっている。ブルーレイディスクでは、ディスクごと固有なIDを、バーコード状のパターンとしてBCA(Burst Cutting Area)と呼ばれる信号記録領域の最内周部に記録し、プレーヤにおいてこのIDを読み取ることで、不正なディスクが再生されないように管理している。しかし、不正なディスクを作成する技術は年々高度になっており、さらに強固な著作権保護対策が必要であると言われている。
一方、近年、非接触で外部との情報の受け渡しが可能な、RFID(Radio Frequency Identification)などと呼ばれるICチップが、入館証や交通乗車券、電子マネーなどに利用されるようになっている。非接触型ICチップは、内蔵電池を持たず、リーダ/ライタ(R/W)からの電波あるいは磁界をアンテナで受信して起電力に変換するため、軽量で携帯性に優れ、半永久的に使用可能であるという特徴を持つ。これに加えて、複製が非常に困難であるという特徴もある。
このような背景から、光ディスクに非接触型ICチップを搭載して、著作権保護対策を強化することが考えられている。例えば、読み取り専用の状態でディスクIDを記録した非接触型ICチップを光ディスクに搭載させることで、同じディスクIDを持つ光ディスクが複製される危険性を、上記のBCAパターンを用いた場合より大幅に低下させることができる。
さらに、非接触型ICチップの記憶容量に余裕がある場合、余った記憶領域にユーザに対して利益を供与するアプリケーションを格納して、光ディスクに新たな付加価値を発生させることもできる。例えば、ゲームソフトが格納されたROM(Read Only Memory)型光ディスクに非接触型ICチップを設けて、ゲームの途中状態をその非接触型ICチップに保存する、あるいは、光ディスク内の記録内容を非接触型ICチップに記録して、その光ディスクをプレーヤに挿入しなくてもR/Wにかざすだけで記録内容を知ることができるようにする、などといった用途が考えられる。
ところで、非接触型ICチップを光ディスクに搭載させる場合、無線通信や電力供給のためのアンテナを光ディスク上に形成する必要がある。光ディスクは中心を軸に回転する円盤であるため、重量バランスの観点からコイル状のアンテナ(以下、アンテナコイルと呼称する)との親和性が高い。このため、光ディスク上の信号記録領域よりさらに内側部分、あるいは信号記録領域の裏側にアンテナコイルを形成することが考えられている(例えば、特許文献1参照)。
このような非接触型ICチップのアンテナコイルの製造方法としては、以下のような方法が主に用いられている。
(1)巻線方式
銅線などの線状の導電体(導線)を巻線機によって数回から数千回巻いてコイル状にし、その端点に非接触型ICチップの結線を行うとともに、機械的に固定する。
(1)巻線方式
銅線などの線状の導電体(導線)を巻線機によって数回から数千回巻いてコイル状にし、その端点に非接触型ICチップの結線を行うとともに、機械的に固定する。
(2)埋め込み方式
コイルの固定場所となるシートを用意し、そのシートに対して銅線などの線状の導電体を指定した形と位置に固定しながら埋め込んでいく方法で、非接触型ICチップを導線を埋め込む前か後に固定しておき、最後に導線と非接触型ICチップとの結線を行う。
コイルの固定場所となるシートを用意し、そのシートに対して銅線などの線状の導電体を指定した形と位置に固定しながら埋め込んでいく方法で、非接触型ICチップを導線を埋め込む前か後に固定しておき、最後に導線と非接触型ICチップとの結線を行う。
(3)スクリーン印刷方式
銀、銅、カーボンなどの導電性の微粒子(粉末)を含有した導電性ポリマーなどからなる導電性インク(導電性塗料)をシートに印刷することによりコイルの導電パターンを形成する方法で、印刷の原版を変えることによって任意の形のコイルを印刷することができる。
銀、銅、カーボンなどの導電性の微粒子(粉末)を含有した導電性ポリマーなどからなる導電性インク(導電性塗料)をシートに印刷することによりコイルの導電パターンを形成する方法で、印刷の原版を変えることによって任意の形のコイルを印刷することができる。
(4)エッチング方式
樹脂などの絶縁性の板またはシートに、18μmから70μm程度の厚さの銅箔などの金属箔を貼り、残すべき部分を溶解液から保護するためのレジストパターンを印刷や塗布および現像、除去によって形成し、レジストパターンに覆われなかった金属部分の不要パターンを薬液により溶解し、除去する方法で、この方法は、プリント基板やフレキシブル基板などの印刷配線板(プリント配線板)の一般的な製造方法と同じである。
樹脂などの絶縁性の板またはシートに、18μmから70μm程度の厚さの銅箔などの金属箔を貼り、残すべき部分を溶解液から保護するためのレジストパターンを印刷や塗布および現像、除去によって形成し、レジストパターンに覆われなかった金属部分の不要パターンを薬液により溶解し、除去する方法で、この方法は、プリント基板やフレキシブル基板などの印刷配線板(プリント配線板)の一般的な製造方法と同じである。
(5)メッキ方式
エッチングによる金属の除去の逆で、樹脂などの絶縁性の板またはシートの表面にパターンを形成し、そのパターンで覆われなかった部分に金属を析出(メッキ)させる方法で、メッキ処理では、金属パターンの形成のための無電解メッキを行った後に、金属厚を厚くしたり、材料の異なる金属を付けるために、電気メッキを施す場合もある。
エッチングによる金属の除去の逆で、樹脂などの絶縁性の板またはシートの表面にパターンを形成し、そのパターンで覆われなかった部分に金属を析出(メッキ)させる方法で、メッキ処理では、金属パターンの形成のための無電解メッキを行った後に、金属厚を厚くしたり、材料の異なる金属を付けるために、電気メッキを施す場合もある。
なお、この他にさらに、スパッタなどの薄膜形成技術により基板上に導電パターンを形成する方法も考えられている。
特開平11−353714号公報(段落番号〔0018〕〜〔0023〕、図1)
ところで、上述した方法で非接触型ICチップが搭載されたICカードはすでに広く普及しているが、非接触型ICチップが搭載された光ディスクの普及は進んでいるとは言えない。その要因の一つとして、非接触型ICチップ自体の価格は徐々に低下しているものの、アンテナコイルや非接触型ICチップを光ディスク基板に組み込むための製造コストが割高であることが挙げられる。例えば、アンテナコイルや非接触型ICチップの光ディスクへの組み込みは、光ディスクの製造工程の一部に組み入れられる必要があるが、上述したアンテナコイルの製造方法では、光ディスクの構造や基板材などに適するように専用の設備が必要となり、また工程が複雑で製造時間も長くなるという問題があった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、非接触型ICチップが搭載された光ディスクを簡易な工程で安価に製造できる光ディスクの製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、簡易な工程で安価に製造される、非接触型ICチップが搭載された光ディスクを提供することである。
本発明では上記課題を解決するために、非接触型ICチップが搭載された光ディスクの製造方法において、金属板から打ち抜き加工または切断加工により円状または渦巻状のアンテナコイルを形成するアンテナ形成工程と、前記アンテナコイルの両端部と前記非接触型ICチップの電極とを電気的に接続する配線工程と、凹部を備えた光ディスク基板を成型する基板成型工程と、前記光ディスク基板の前記凹部に、前記非接触型ICチップが接続された前記アンテナコイルを配置して封入する封入工程とを含むことを特徴とする光ディスクの製造方法が提供される。
このような光ディスクの製造方法によれば、アンテナコイルを金属板から打ち抜き加工または切断加工により形成し、光ディスク基板上の凹部に配置しているので、非接触型ICチップが搭載された光ディスクが、簡易な工程で安価に製造される。
また、本発明では上記課題を解決するために、非接触型ICチップが搭載された光ディスクにおいて、金属板から打ち抜き加工または切断加工された円状または渦巻状のアンテナコイルと、前記アンテナコイルの両端に各電極が接続された前記非接触型ICチップと、前記非接触型ICチップが接続された前記アンテナコイルが収容された凹部を具備する光ディスク基板とを有することを特徴とする光ディスクが提供される。
このような光ディスクによれば、金属板から打ち抜き加工または切断加工されたアンテナコイルが、光ディスク基板に形成した凹部に収容されているので、簡易な工程で安価に製造される。
本発明の光ディスクの製造方法によれば、アンテナコイルを金属板から打ち抜き加工または切断加工により形成し、光ディスク基板上の凹部に配置しているので、非接触型ICチップが搭載された光ディスクを簡易な工程で安価に製造できる。
また、本発明の光ディスクによれば、金属板から打ち抜き加工または切断加工されたアンテナコイルが、光ディスク基板に形成した凹部に収容されているので、非接触型ICチップが搭載された光ディスクを簡易な工程で安価に製造できる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、第1の実施の形態の光ディスクの構造を示す図である。(A)は平面図、(B)は側面断面図である。ここでは、レーザ光の照射により記録再生が可能な記録媒体である光ディスクについて説明する。
図1は、第1の実施の形態の光ディスクの構造を示す図である。(A)は平面図、(B)は側面断面図である。ここでは、レーザ光の照射により記録再生が可能な記録媒体である光ディスクについて説明する。
本実施の形態の光ディスクは、例として、樹脂基板の両面貼り合わせ方式で製造された片面2層型のDVDとしている。そして、信号の読み出し側とは反対側の光ディスク基板1に、電磁誘導方式(誘導結合方式、磁界方式)の非接触型ICチップ2(以下、単にICチップと呼ぶ。)をモジュール化したICチップモジュール3が搭載されている。ICチップ2は、例えば120kHzから135kHzまで、もしくは13.56MHz以下の周波数を利用して非接触で通信可能となっており、その信号送受信と電力供給を受けるための渦巻状のアンテナコイル4と接合されている。なお、この光ディスクの基本的構造はDVD規格に準じており、外径Dは120mm、高さ(厚さ)Hは1.2mm、第1および第2の記録層の間隔Lは55μmとなっている。
上記の光ディスク基板1は、アンテナコイル4と接合されたICチップモジュール3が配置される凹部と、このアンテナコイル4と接合されたICチップモジュール3を封入するための封入部を備えている。また、渦巻状のアンテナコイル4は、金属板から打ち抜き加工または切断加工されて形成されたものであり、ICチップモジュール3は、この渦巻状のアンテナコイル4の内周部と外周部にある両端部分の近傍に対して電気的に接続された電極を有している。
図2は、上記構造の光ディスクの製造工程を示す図である。
上記の光ディスクの製造工程は、大まかに分けて、ICチップモジュール3を組み立てる工程と、光ディスク基板1を形成する工程と、ICチップモジュール3を光ディスク基板1の中に封入する工程の3つに分けられるが、これらの工程を一貫して行う方法でもよく、ICチップモジュール3は別途組み立てておいて、光ディスクの形成から完成までを一連に行う方法でもよい。
上記の光ディスクの製造工程は、大まかに分けて、ICチップモジュール3を組み立てる工程と、光ディスク基板1を形成する工程と、ICチップモジュール3を光ディスク基板1の中に封入する工程の3つに分けられるが、これらの工程を一貫して行う方法でもよく、ICチップモジュール3は別途組み立てておいて、光ディスクの形成から完成までを一連に行う方法でもよい。
すなわち、ICチップモジュール3の形成工程では、金属板から打ち抜き加工または切断加工により渦巻状のアンテナコイル4を切り出し(工程S1a)、この渦巻状のアンテナコイル4の内周部と外周部にある両端部分の近傍に対して、ICチップモジュール3の電極を接合する(工程S2a)。次に、輸送および保管用の剥離シートを取り付け(工程S3a)、外枠(フレーム)とダムバー(タイバー)を切除してトリミング処理(工程S4a)した後、上記輸送および保管用の剥離シートを取り外す(工程S5a)。
一方、光ディスク基板1の組み立て工程では、凹部を備えた光ディスク基板を例えば射出成形により成型し(工程S1b)、反射膜や保護層など記録層側の加工を行う(工程S2b)。そして、この光ディスク基板1の凹部に、上記のアンテナコイル4が接合されたICチップモジュール3を配置して(工程S6)、封入材で封入する(工程S7)。
このように、本実施の形態の光ディスクは、非接触型のICチップ2のアンテナコイル4を金属板から打ち抜き加工または切断加工により切り出し、そのようなアンテナコイル4を光ディスク基板1の凹部に配置することで製造されるので、ICチップ2が搭載された光ディスクを簡易な工程で、安価に製造することができ、製造工程の簡略化および低価格化を図ることができる。すなわち、従来の方法では複雑な装置、工程が必要となり、材料や設備費が高価なものになるとともに、加工時間が長くなってしまい、全体として光ディスクの製造コストが高いものとなる。また、例えばアンテナコイルのパターンを薄膜形成した場合は、十分な受信強度を得にくく、しかも上記のようにコストも高くなってしまう。
次に、上記各工程について詳しく説明する。
図3は、上記アンテナコイル4の構造および加工方法を示す図である。(A)は平面図、(B)は側面断面図である。
図3は、上記アンテナコイル4の構造および加工方法を示す図である。(A)は平面図、(B)は側面断面図である。
この図に示すように、厚さtが50μmから125μmまでの金属板に打ち抜き加工または切断加工を行い、図1に示すアンテナコイル4を形成する。このとき、ICチップモジュール3を取り付けるまでは、金属板の外枠(フレーム)5やダムバー(タイバー)6を残し、アンテナコイル4が離れない状態にしておくことで、搬送時などにアンテナコイル4の形状を保持しやすくなる。
上記の打ち抜き加工または切断加工を行う金属板の厚さtは、金属板の一部を持ち上げても金属板単体の剛性によってその形状を保持できるような厚さであって、かつ材料コスト削減のために薄いことが望ましく、例えば50μm、80μm、100μm、125μmなどの厚さとする。
また、金属板の材料としては、鉄(Fe)を主成分としたFe−Ni(Fe−42%Ni,42アロイ),Fe−Ni−Co,Fe−Ni−Cr,Fe−Ni−Mn−Si−C−P−Sなどが好適である。あるいは、鉄が磁性材料であるため、コイルに励起される信号の周波数が高いほど磁化率の増加と共に伝達特性の劣化が予想されるので、コイルに励起される信号の周波数が高い場合は、非磁性材料である銅(Cu)を主成分としたCu−Fe−Zn−P,Cu−Ni−Si−Zn,Cu−Ni−Si−Mg,Cu−Ni−Si−Sn−Zn,Cu−Cr−Sn−Zn,Cu−Ni−Si−Zn−Agなどが好適である。
図4および図5は、上記のアンテナコイル4と接合されるICチップモジュール3の構造例を示す図である。それぞれのa1,b1は斜視図、a2,b2は平面図、a3,b3は側面図である。
図4(A)および(B)に示すICチップモジュール3は、モジュール基板が絶縁材料からなるもので、ICチップ2の電極(図示せず)とアンテナコイル4への電極31aおよび31bとが、絶縁材32により覆われた導体33で接続されている。電極31aおよび31bの間隔は、アンテナコイル4の両端にそれぞれ接続されるように設定され、電極31aおよび31bの間に配置されるアンテナコイル4と配線用の導体33との間、および電極31aおよび31bの間が、ともに絶縁材32により確実に電気的に絶縁される。また、図4(B)に示すように、電極31aおよび31bの間には、アンテナコイル4の両端ではない周回部分を保持するために、粘接着層34を設けることが望ましい。
また、図5(A)および(B)に示すICチップモジュール3は、ICチップ2の電極に対してアンテナコイル4への電極35aおよび35bが直接接続された構造を有している。この構造では、アンテナコイル4の両端ではない周回部分が電極35aおよび35bに接触しないように、電極35aおよび35bの間に絶縁部36を設けておく。
以上のようなICチップモジュール3を、アンテナコイル4の形成工程などとは別に形成しておくことにより、ICチップ2とアンテナコイル4との配線接続作業を効率化することができる。なお、以下の各実施の形態に対しては、上記の図4および図5に示したどの構成のICチップモジュール3でも適用可能である。
図6は、上記のICチップモジュール3をアンテナコイル4に取り付けた状態を示す図である。ここでは例として、図4(B)に示すICチップモジュール3を図3に示すアンテナコイル4に取り付けた状態を示している。(A)は平面図、(B)は側面断面図である。
この図6に示すように、はんだや溶着などによる電気的接続と機械的固定によって、ICチップモジュール3の両端の電極を、アンテナコイル4の両端となる内周部と外周部に対してそれぞれ接合する。これにより、ICチップ2とアンテナコイル4とが配線される。また、ICチップモジュール3の底面の粘接着層により、アンテナコイル4の中間部分との間で機械的な固定を行うことで、アンテナコイル4の形状を保持している。この例では、半完成品として、外枠5およびダムバー6を残しており、光ディスク基板1に搭載するまでの間、この状態で輸送および保管を行うことができる。
なお、この例では、アンテナコイル4の両端が、中心から半径方向に伸びる同一直線上になく、終端位置が中心からおよそ90度分ずれるようにアンテナコイル4を形成している。アンテナコイル4をこのような形状とすることで、ICチップモジュール3のアンテナコイル4へ接合する際に、ディスク回転方向に対して90度分の範囲で位置合わせすればよくなるので、作業を簡略化でき、製造コストの低減効果が生まれる。
なお、アンテナコイル4の終端位置は、上記角度(90度)に限らず、中心から任意の角度だけずらしてもよい。ただし、このずれ角度の大きさによりアンテナコイル4のインダクタンスが変化するため、ICチップモジュール3をどの角度で取り付けても通信可能であるように設計する必要がある。
図7は図6と同様、ICチップモジュール3をアンテナコイル4に取り付けた状態を示す図である。ここでは上記の外枠5およびダムバー6を切除した状態を示している。(A)は平面図、(B)は側面断面図である。
この図のように、外枠5およびダムバー6を切除すると、輸送中あるいは保管中にアンテナコイル4に歪みや反りなどの変形が生じやすくなるので、紙材などからなる剥離シート7の上にアンテナコイル4を固定することが望ましい。
図8は、光ディスク基板1の構造例を示す図である。(A)は平面図、(B)は側面断面図である。
この図8では、光ディスク基板1のICチップモジュール3が配置される凹部11aが、渦巻状のアンテナコイル4の外形と相似形となるように成型されている。なお、凹部11aをアンテナコイル4と同一形状としてもよい。
この図8では、光ディスク基板1のICチップモジュール3が配置される凹部11aが、渦巻状のアンテナコイル4の外形と相似形となるように成型されている。なお、凹部11aをアンテナコイル4と同一形状としてもよい。
図9の(A)、(B)は、その凹部11aにICチップモジュール3を配置した状態を示す図である。ここでは、図6および図7に示すアンテナコイル4付きのICチップモジュール3を配置した状態を示している。
この図の例では、光ディスク基板1の凹部11aと渦巻状のアンテナコイル4との外形が合わされており、それらの向きを合わせた上で、凹部11aの中にアンテナコイル4を落とし込むようになっている。
図10は、光ディスク基板1にICチップモジュール3とアンテナコイル4を封入する製造過程を示す図である。
図10では、図9のように光ディスク基板1の凹部11aの中にアンテナコイル4付きのICチップモジュール3を配置した状態から、その凹部11aに紫外線硬化樹脂などの樹脂8を注入して、ICチップモジュール3とアンテナコイル4を封入する場合を示している。図10(A)のように凹部11aに樹脂8を流し込んだ後、図10(B)のように、光ディスク基板1の上面にフィルム9を貼り付けて、ロール部材41で光ディスク基板1の上面を平面に仕上げている。
図10では、図9のように光ディスク基板1の凹部11aの中にアンテナコイル4付きのICチップモジュール3を配置した状態から、その凹部11aに紫外線硬化樹脂などの樹脂8を注入して、ICチップモジュール3とアンテナコイル4を封入する場合を示している。図10(A)のように凹部11aに樹脂8を流し込んだ後、図10(B)のように、光ディスク基板1の上面にフィルム9を貼り付けて、ロール部材41で光ディスク基板1の上面を平面に仕上げている。
ここで、上記のICチップモジュール3を封入するために凹部11aの開口部であった表面を覆う場合、以下のような材質のシートやフィルム、薄板の部材を貼り付けることができる。すなわち、その材質としては、ポリカーボネート、アクリル、塩化ビニール、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ナイロン、ガラス、紙、不織布などを使用することができる。
これらの材料を選定するに当たっては、ICチップモジュール3を封入するのが光ディスクの読み取り面ではなく、いわゆるレーベル面側であるので、透明材料である必要はなく、不透明な材料であってもよい。そして、光ディスクの形状規格を満たすように、重心を乱さないための均一性や平面性、またレーベル面としての平面性や表面平滑性、光ディスクを構成する各基板や各部材を貼り合せたときの温度変化や湿度変化、経年変化などを考慮して、光ディスクに反りが生じないような材料を選択することが望ましい。
なお、以上の第1の実施の形態では、両面貼り合わせ方式のDVDにおいて、アンテナコイル4などを搭載するための凹部11aを、信号読み出し面の反対側基板に、外側に開口部を持つように形成した。しかし例えば、信号読み出し面側の光ディスク基板に2層分の記録層を積層するような製法をとった場合には、他方の光ディスク基板の内側(すなわち貼り合わせ面側)に開口部を持つように凹部を形成し、その凹部内にアンテナコイル4などを封入してもよい。
図11は、本発明の第2の実施の形態の光ディスクの構造を示す図である。(A)は平面図、(B)は側面断面図である。
本実施の形態では、光ディスクの例として、片面2層型のブルーレイディスクを示す。この光ディスクでは、光ディスク基板1の半径方向に対する凹部11bの幅が、光ディスク基板1の中心から所定角度分の領域で、半径方向に対するアンテナコイル4の最大幅以上となるように、光ディスク基板1上に凹部11bを成型して、アンテナコイル4を挿入する際に、回転方向に対して自由度を持つようにしている。
本実施の形態では、光ディスクの例として、片面2層型のブルーレイディスクを示す。この光ディスクでは、光ディスク基板1の半径方向に対する凹部11bの幅が、光ディスク基板1の中心から所定角度分の領域で、半径方向に対するアンテナコイル4の最大幅以上となるように、光ディスク基板1上に凹部11bを成型して、アンテナコイル4を挿入する際に、回転方向に対して自由度を持つようにしている。
図12は、上記の光ディスク基板1の凹部11bにICチップモジュール3とアンテナコイル4を配置した状態を示す図である。(A)は平面図、(B)は側面断面図である。なお、ここでは例として、図5(B)で示した構造のICチップモジュール3を使用している。
この例では、アンテナコイル4の外形を包含するように光ディスク基板1の凹部11b形状が合わせられ、ディスク回転方向の位置合わせ精度について余裕がある状態で、凹部11bにアンテナコイル4を落とし込むことができるようになっている。これにより、アンテナコイル4の設置の際の作業効率を向上させることができる。
図13は、上記の光ディスク基板1にICチップモジュール3とアンテナコイル4を封入する製造過程を示す図である。(A)は平面図、(B)は側面断面図である。
この図13では、光ディスク基板1の凹部11bにICチップモジュール3とアンテナコイル4を配置し、その凹部11bに紫外線硬化樹脂などの樹脂8を流し込む。そして、凹部11bの開口部であった表面を、スキージ42やドクターブレードなどにより平らにした後、樹脂8を硬化させることで、ICチップモジュール3とアンテナコイル4を封入する。なお、凹部11bの開口部であった表面を平らにするためには、スピンコートなどの方法を用いてもよい。
この図13では、光ディスク基板1の凹部11bにICチップモジュール3とアンテナコイル4を配置し、その凹部11bに紫外線硬化樹脂などの樹脂8を流し込む。そして、凹部11bの開口部であった表面を、スキージ42やドクターブレードなどにより平らにした後、樹脂8を硬化させることで、ICチップモジュール3とアンテナコイル4を封入する。なお、凹部11bの開口部であった表面を平らにするためには、スピンコートなどの方法を用いてもよい。
図14は、本発明の第3の実施の形態の光ディスクの構造を示す図である。(A)は平面図、(B)は側面断面図である。
この図14では、上述したような片面2層型のブルーレイディスクの光ディスク基板1に、さらに異なる形状の凹部11cを形成している。この凹部11cでは、その外周部および内周部がアンテナコイル4の最外周部および最内周部とそれぞれ同じ同心円状に成型されており、渦巻状のアンテナコイル4をいずれの回転角でも挿入可能になっている。
この図14では、上述したような片面2層型のブルーレイディスクの光ディスク基板1に、さらに異なる形状の凹部11cを形成している。この凹部11cでは、その外周部および内周部がアンテナコイル4の最外周部および最内周部とそれぞれ同じ同心円状に成型されており、渦巻状のアンテナコイル4をいずれの回転角でも挿入可能になっている。
図15は、上記の光ディスク基板1の凹部11cにICチップモジュール3とアンテナコイル4を配置した状態を示す図である。(A)は平面図、(B)は側面断面図である。
上記のように、この例では、光ディスク基板1の凹部11cの形状が環状になっており、アンテナコイル4が任意の回転角であっても凹部11cの中に落とし込むことができ、作業効率をさらに向上できる。
上記のように、この例では、光ディスク基板1の凹部11cの形状が環状になっており、アンテナコイル4が任意の回転角であっても凹部11cの中に落とし込むことができ、作業効率をさらに向上できる。
次に、上述の渦巻状のアンテナコイル4の切り出し方法について説明する。渦巻状のアンテナコイル4を金属板から打ち抜き加工または切断加工により切り出す場合に、金属板に端切れとなる部分を少なくするため、後の図16および図17に示すように、金属板の1つの所定領域から、互いに略同一形状の複数の渦巻状のアンテナコイル4を切り出すようにする。これにより、製造コストを下げることができる。
図16および図17は、アンテナコイルの切り出し方法の一例を示す図である。各図の(A)は平面図、(B)は側面断面図である。
図16は、金属板の1つの領域から2枚の渦巻状のアンテナコイル4a,4bを切り出す場合を示している。また、図17は、金属板の1つの領域から4枚の渦巻状のアンテナコイル4c,4d,4e,4fを切り出す場合を示しており、さらに製造コストを下げることができる。
図16は、金属板の1つの領域から2枚の渦巻状のアンテナコイル4a,4bを切り出す場合を示している。また、図17は、金属板の1つの領域から4枚の渦巻状のアンテナコイル4c,4d,4e,4fを切り出す場合を示しており、さらに製造コストを下げることができる。
以上説明したように、上記各実施の形態の光ディスクでは、アンテナコイル4としてICの端子であるリードフレームなどと同様に金属板を用いているので、従来からのスクリーン印刷方式やメッキ方式の製造方法に比べて、アンテナコイル4の導電性をよくすることができ、その結果通信可能距離を長くすることができる。また、アンテナコイル4を金属板から切り出す工程を用いているので、エッチング方式や薄膜形成法などマスクを用いる従来の工程に比べて、金属材料の無駄が少なく、製造コストを下げることができる。さらに、従来からのスクリーン印刷やエッチング方式と比べて、(例えばエッチング方式に相当するフレキシブル基板におけるポリイミドフィルムのような)導電体の基台となるシート部分は必須ではない。したがって、低い製造コストでアンテナコイル4を製造することができる。また、完成品の光ディスクを構成する材料が少なくなることで、製造時および経年変化に対する光ディスクのそりや変形を起こす要因が少なくなる。
そして、このように良好な送受信性能を持ち、かつ簡単に作成できるアンテナコイル4に、モジュール化したICチップ2を接合した後に、光ディスク基板1に形成した凹部に落とし込むようにしている。基板上の凹部は射出成型法によりどんな形状でも比較的容易に形成でき、また、アンテナコイル4とICチップ2との電気的接続を行った後に、光ディスク基板1に簡単に搭載できるので、これらの工程を効率化でき、結果的に製造コストを削減することができる。
また、アンテナコイル4を渦巻状の形状にすることで、回転対称の形状に近づけることができ、偏心など光ディスクの特性に影響の少ない構造とすることができる。ICチップモジュール3の端子部分がICの端子であるリードフレームなどと同様の金属板でできている場合には、アンテナコイル4と同質なものであるので、その接合は容易であり、製造コストを安価に抑えることができる。
また、光ディスクの製造工程では、射出成型や反射膜の製造工程において数秒(3秒〜8秒程度)のタクトタイムでの製造が行われているが、上記各実施の形態ではアンテナコイル4を金属板から切り出す工程を用いているので、アンテナコイル4の製造時にも同等のタクトタイムを達成可能である。また、アンテナコイル付きICチップモジュールでの部品状態で剛性があることから、組み立て時の取り扱いが簡便であり、光ディスク基板1の凹部にアンテナコイル付きICチップモジュールを挿入する工程において、同等のタクトタイムを達成可能となる。
1……光ディスク基板、2……非接触型ICチップ、3……ICチップモジュール、4……アンテナコイル、5……外枠、6……ダムバー、7……剥離シート、11a……凹部、31a,31b……電極、32……絶縁材、33……導体、34……粘接着層、35a,35b……電極、36……絶縁部
Claims (15)
- 非接触型ICチップが搭載された光ディスクの製造方法において、
金属板から打ち抜き加工または切断加工により円状または渦巻状のアンテナコイルを形成するアンテナ形成工程と、
前記アンテナコイルの両端部と前記非接触型ICチップの電極とを電気的に接続する配線工程と、
凹部を備えた光ディスク基板を成型する基板成型工程と、
前記光ディスク基板の前記凹部に、前記非接触型ICチップが接続された前記アンテナコイルを配置して封入する封入工程と、
を含むことを特徴とする光ディスクの製造方法。 - 両端に離間して設けられた2つの接続端子と、前記各接続端子の間に配置した絶縁部と、前記絶縁部の内部または上面で前記各接続端子と配線された前記非接触型ICチップとからなるICチップモジュールを作製するモジュール作製工程をさらに含み、
前記配線工程では、前記ICチップモジュールの前記接続端子を前記アンテナコイルの両端部にそれぞれ接合することを特徴とする請求項1記載の光ディスクの製造方法。 - 前記アンテナコイルを渦巻状とした場合、前記ICチップモジュールは、2つの前記接続端子が前記光ディスク基板の半径方向に沿うように前記アンテナコイルに接合されることを特徴とする請求項2記載の光ディスクの製造方法。
- 前記基板成型工程では、前記凹部の開口部の形状が前記アンテナコイルの外形と相似形になるように成型することを特徴とする請求項1記載の光ディスクの製造方法。
- 前記アンテナコイルを渦巻状とした場合に、
前記基板成型工程では、前記光ディスク基板の半径方向に対する前記凹部の開口部の幅が、前記光ディスク基板の中心から所定角度分の領域で、前記半径方向に対する前記アンテナコイルの最大幅以上となるように前記凹部を成型して、前記アンテナコイルを前記凹部に挿入する際のディスク回転方向の角度に自由度をもたせたことを特徴とする請求項1記載の光ディスクの製造方法。 - 前記アンテナコイルを渦巻状とした場合に、
前記基板成型工程では、前記凹部の開口部の外周部および内周部の形状をともに前記光ディスク基板と同心円状に成型して、前記アンテナコイルをディスク回転方向に対して任意の角度で前記凹部に挿入可能としたことを特徴とする請求項1記載の光ディスクの製造方法。 - 前記アンテナコイルを渦巻状とした場合に、
前記アンテナ形成工程では、前記金属板の1つの領域から、同一形状の前記アンテナコイルを複数形成することを特徴とする請求項1記載の光ディスクの製造方法。 - 前記封入工程では、前記凹部内に樹脂を充填した後、前記光ディスク基板の表面にシート材を貼り付けて平坦化することを特徴とする請求項1記載の光ディスクの製造方法。
- 非接触型ICチップが搭載された光ディスクにおいて、
金属板から打ち抜き加工または切断加工された円状または渦巻状のアンテナコイルと、
前記アンテナコイルの両端に各電極が接続された前記非接触型ICチップと、
前記非接触型ICチップが接続された前記アンテナコイルが収容された凹部を具備する光ディスク基板と、
を有することを特徴とする光ディスク。 - 両端に離間して設けられた2つの接続端子と、前記各接続端子の間に配置した絶縁部と、前記絶縁部の内部または上面で前記非接触型ICチップの各電極と前記各接続端子とが配線されたICチップモジュールを備え、前記ICチップモジュールの前記各接続端子が前記アンテナコイルの両端部にそれぞれ接合されることにより、前記非接触型ICチップと前記アンテナコイルとが配線されていることを特徴とする請求項9記載の光ディスク。
- 前記アンテナコイルは渦巻状であり、
前記ICチップモジュールは、2つの前記接続端子が前記光ディスク基板の半径方向に沿うように前記アンテナコイルに接合されている、
ことを特徴とする請求項10記載の光ディスク。 - 前記光ディスク基板に形成された前記凹部の開口部の形状は、前記アンテナコイルの外形と相似形とされていることを特徴とする請求項9記載の光ディスク。
- 前記アンテナコイルは渦巻状であり、
前記光ディスク基板の半径方向に対する前記凹部の開口部の幅は、前記光ディスク基板の中心から所定角度分の領域で、前記半径方向に対する前記アンテナコイルの最大幅以上とされたことを特徴とする請求項9記載の光ディスク。 - 前記アンテナコイルは渦巻状であり、
前記光ディスク基板に形成された前記凹部の開口部の外周部および内周部の形状は、ともに前記光ディスク基板と同心円状とされていることを特徴とする請求項9記載の光ディスク。 - 前記光ディスク基板に形成された前記凹部には樹脂が充填され、さらに前記凹部の開口部を含む前記光ディスク基板の表面にシート材が貼り付けられて、前記表面が平坦化されていることを特徴とする請求項9記載の光ディスク。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2005076181A JP2006260670A (ja) | 2005-03-17 | 2005-03-17 | 光ディスクの製造方法および光ディスク |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP2005076181A JP2006260670A (ja) | 2005-03-17 | 2005-03-17 | 光ディスクの製造方法および光ディスク |
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|---|---|
| JP2006260670A true JP2006260670A (ja) | 2006-09-28 |
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ID=37099729
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2005076181A Pending JP2006260670A (ja) | 2005-03-17 | 2005-03-17 | 光ディスクの製造方法および光ディスク |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2006260670A (ja) |
-
2005
- 2005-03-17 JP JP2005076181A patent/JP2006260670A/ja active Pending
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