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JP2006137798A - 新規なアダマンタン反応物の製造方法 - Google Patents

新規なアダマンタン反応物の製造方法 Download PDF

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JP2006137798A
JP2006137798A JP2004326529A JP2004326529A JP2006137798A JP 2006137798 A JP2006137798 A JP 2006137798A JP 2004326529 A JP2004326529 A JP 2004326529A JP 2004326529 A JP2004326529 A JP 2004326529A JP 2006137798 A JP2006137798 A JP 2006137798A
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Jiyoshiyou Ou
舒鐘 王
Kimiaki Kashiwagi
王明 柏木
Takashi Okazoe
隆 岡添
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Abstract

【課題】フルオロアダマンタン構造を有する新規なアダマンタン反応物の製造方法を提供する。
【解決手段】アダマンタンの水素原子の2〜4個が反応性基(Y)を含有する基に置換され残余の水素原子の1個以上がフッ素原子に置換されたアダマンタン化合物と、Yと反応しうる基(Z)を2個以上有する多官能化合物とを反応させるアダマンタン反応物の製造方法。たとえば、下記化合物(a−1F)と式ClCO−Ph−COClで表される化合物(ただし、Phは1,3−フェニレン基を示す。)を重縮合反応させることにより、ペルフルオロアダマンタン構造と1,4−ジフェニレン基とが、エステル結合で連なった単位を有するポリエステルが提供される。
【化1】
Figure 2006137798

【選択図】なし

Description

本発明は、新規なアダマンタン反応物の製造方法に関する。
アダマンタンの炭素原子にフッ素原子が結合した化合物としては、アダマンタンの水素原子の1〜4個が水酸基、フルオロカルボニル基またはフルオロアルキルカルボニルオキシ基に置換され残余の水素原子の1個以上がフッ素原子に置換された化合物が知られている(特許文献1参照)。また、該化合物のうち下式(x)で表される化合物とメタクリル酸を反応させて得られる下式(y)で表される化合物が、短波長光に対する透明性とエッチング耐性に優れる重合体の単量体として特許文献1に記載されている。
Figure 2006137798
国際公開第04/052832号パンフレット
本発明は、反応性基を有するフルオロアダマンタンを用い、これと反応しうる多官能化合物を反応させることにより、フルオロアダマンンタン構造を含む新規で有用な化合物を製造する方法の提供を目的とする。
本発明者らは、アダマンタンの水素原子の2〜4個が反応性基(Y)を含有する基に置換され残余の水素原子の1個以上がフッ素原子に置換されたアダマンタン化合物と、該反応性基(Y)と反応しうる基(Z)を2個以上有する多官能化合物を反応させることにより新規で有用なアダマンタン反応物が得られることを見いだした。
すなわち、本発明は下記の発明を提供する。
<1>:アダマンタンの水素原子の2〜4個が反応性基(Y)を含有する基に置換され残余の水素原子の1個以上がフッ素原子に置換されたアダマンタン化合物と、該反応性基(Y)と反応しうる基(Z)を2個以上有する多官能化合物とを反応させるアダマンタン反応物の製造方法。
<2>:反応性基(Y)を含有する基が水酸基またはヒドロキシルメチル基であり、該反応性基(Y)と反応しうる基(Z)が式−C(O)Xで表される基(ただし、Xは水酸基、ハロゲン原子または式−ORで表される基(ただし、Rは炭素数1〜10のアルキル基または炭素−炭素結合間にエーテル性酸素原子を含んでいてもよい炭素数2〜10のアルキル基を示す。)を示す。)またはイソシアナート基である<1>のアダマンタン反応物の製造方法。
<3>:アダマンタン化合物が下式(a)で表される化合物であり、多官能化合物が水酸基と反応しうる基を2個以上有する化合物である<1>のアダマンタン反応物の製造方法。
Figure 2006137798
ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
:同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、水酸基またはヒドロキシルメチル基であり、4個のYから選ばれる2〜4個の基は水酸基またはヒドロキシルメチル基。
:同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に、−CHF−または−CF−。
<4>:反応性基(Y)を含有する基が式−C(O)X(ただし、Xは水酸基、ハロゲン原子、式−ORで表される基(ただし、Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素−炭素結合間にエーテル性酸素原子を含んでいてもよい炭素数2〜10のアルキル基またはフェニル基を示す。)を示す。)で表される基であり、該反応性基(Y)と反応しうる基(Z)が水酸基またはアミノ基である<1>のアダマンタン反応物の製造方法。
<5>:アダマンタン化合物が下式(b)で表される化合物であり、多官能化合物が式−C(O)X(ただし、Xは水酸基、ハロゲン原子または式−ORで表される基(ただし、Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素−炭素結合間にエーテル性酸素原子を含んでいてもよい炭素数2〜10のアルキル基またはフェニル基を示す。)を示す。)と反応しうる基を2個以上有する化合物である<1>のアダマンタン反応物の製造方法。
Figure 2006137798
ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
:同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子または式−C(O)Xで表される基であり、4個のYから選ばれる2〜4個の基は式−C(O)Xで表される基。ただし、Xは前記と同じ意味を示す。
:同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に、−CHF−または−CF−。
<6>:反応性基(Y)を含有する基と、該反応性基(Y)と反応しうる基(Z)との反応が重縮合反応である<1>〜<5>のいずれかのアダマンタン反応物の製造方法。
<7>:アダマンタン反応物の数平均分子量が、600〜10000000である<1>〜<6>のいずれかのアダマンタン反応物の製造方法。
本発明の製造方法によれば、フルオロアダマンタン構造を含む新規で有用な化合物を製造できる。本発明の製造方法によって得たアダマンタン反応物は、耐熱性、離型性、耐薬品性、透明性、耐光性、撥水性、撥油性および低屈折率性に優れた化合物である。
本明細書において式(1)で表される化合物を化合物(1)と記す。他の式で表される化合物も同様に示す。
アダマンタンとは、下式(Ad)で表される化合物をいう。本発明におけるアダマンタン化合物とは、アダマンタンの炭素原子に結合する水素原子の2〜4個が反応性基(Y)(以下、単にYという。)を含有する基に置換され残余の水素原子の1個以上がフッ素原子に置換された化合物である。
Figure 2006137798
Yとしては、水酸基、式−C(O)X(ただし、Xは前記と同じ意味を示す。以下同じ。)で表される基(以下、該基を単に−COXという。)、アミノ基、イソシアナート基、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、水酸基、−COXが好ましい。
が式−ORで表される基である場合、Rは炭素数1〜4のアルキル基、炭素−炭素結合間にエーテル性酸素原子を含んでいてもよい炭素数2〜4のアルキル基またはフェニル基が好ましく、メチル基、メトキシメチル基またはフェニル基が特に好ましい。
は、水酸基、ハロゲン原子、メトキシ基またはフェノキシ基が好ましく、水酸基、フッ素原子、塩素原子またはメトキシ基がより好ましく、フッ素原子または塩素原子が特に好ましい。
Yを含有する基は、Yそのもの、Yがメチレン基に結合した基(たとえば、ヒドロキシメチル基、式−CHC(O)Xで表される基、式−CHNCOで表される基、式−CHNHで表される基等。)が挙げられ、水酸基、ヒドロキシメチル基または−COXが好ましい。
Yを含有する基が結合するアダマンタンの炭素原子は、2級の炭素原子であっても3級の炭素原子であってもよく、3級の炭素原子であるのが好ましい。アダマンタン化合物中のYの数は、2個が好ましい。1分子中の2〜4個のYは、それぞれ同一の基であっても異なる基であってもよく、入手容易性の観点から同一の基であるのが好ましい。アダマンタン化合物中の、Yを含有する基に置換されなかった残余の水素原子は、一部がフッ素原子に置換されていても、全部がフッ素原子に置換されていてもよく、全部がフッ素原子に置換されているのが好ましい。
該残余の水素原子がフッ素原子に置換されずにアダマンタン化合物中に存在する場合、該水素原子は、Yを含有する基が結合する炭素原子に隣接する炭素原子に結合するのが好ましく、Yを含有する基が結合する炭素原子に挟まれた炭素原子が存在する場合には、その炭素原子に結合するのが好ましい。
Yを含有する基がヒドロキシルメチル基であるアダマンタン化合物は、Yを含有する基が−COXであるアダマンタン化合物を還元剤(たとえば、LiAlH、NaBH等。)の存在下に還元反応させる方法により製造できる。
Yを含有する基が水酸基またはヒドロキシルメチル基であるアダマンタン化合物としては、下記化合物(a)が好ましい(ただし、QおよびYは前記と同じ意味を示す。以下同じ。)。
Figure 2006137798
が水酸基である化合物(a)の具体例としては、下記化合物が挙げられる。Yがヒドロキシメチル基である化合物(a)の具体例としては、下式中の水酸基を、ヒドロキシメチル基に置換した化合物が挙げられる。
Figure 2006137798
Yを含有する基が−COXであるアダマンタン化合物としては、下記化合物(b)が好ましい(ただし、QおよびYは前記と同じ意味を示す。以下同じ。)。
Figure 2006137798
が式−C(O)Clで表される基である化合物(b)の具体例としては、下記化合物が挙げられる。Yが式−C(O)Clで表される基以外の基である場合の化合物(b)の具体例としては、下式中の式−C(O)Clで表される基を、−COOH、−COBr、−COF、−COOCH、−COOCHOCH等の基に置換した化合物が挙げられる。
Figure 2006137798
本発明における多官能化合物は、アダマンタン化合物のYと反応しうる反応性基(Z)(以下、該基を単にZという。)を2個以上有する化合物である。多官能化合物におけるZの数は、アダマンタン化合物との反応性の観点から2〜4個が好ましく、2個が特に好ましい。
多官能化合物のZはアダマンタン化合物のYの種類、反応性等に応じて選択される。Yが水酸基である場合のZは、式−C(O)X(ただし、Xは前記と同じ意味を示す。以下同じ。)で表される基(以下、該基を単に−COXという。)またはイソシアナート基が好ましい。
が式−ORで表される基である場合、Rは炭素数1〜4のアルキル基または炭素−炭素結合間にエーテル性酸素原子を含んでいてもよい炭素数2〜4のアルキル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
は、水酸基、ハロゲン原子またはメトキシ基が好ましく、塩素原子またはメトキシ基が特に好ましい。ZとYとの組み合せを前記の基とした場合には、アダマンタン化合物と、多官能化合物との重縮合反応を効率的に実施できる利点がある。
Yが−COXである場合のZは、水酸基またはアミノ基が好ましい。
多官能化合物のうち、Zが−COXである多官能化合物としては−COXを2個有する化合物が挙げられ、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸等の脂肪族ジカルボン酸;該脂肪族ジカルボン酸の酸クロライド;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等の芳香族ジカルボン酸;該芳香族ジカルボン酸の酸クロライドが挙げられる。
多官能化合物としてジカルボン酸を用いる場合には、ジカルボン酸に対応する酸無水物を反応させてもよい。酸無水物としては、飽和脂肪族ジカルボン酸無水物、不飽和脂肪族ジカルボン酸無水物、飽和脂環式多価カルボン酸無水物、不飽和脂環式多価カルボン酸無水物、芳香族多価カルボン酸無水物が好ましい。
酸無水物の具体例としては、無水コハク酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸(1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物)、1,2,3,4−シクロヘキサンテトラカルボン酸−1,2−無水物、メチルシクロヘキセントリカルボン酸無水物、無水ヘット酸、無水ハイミック酸、無水フタル酸,テトラブロモ無水フタル酸、テトラクロロ無水フタル酸、無水ニトロフタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水メリット酸等が挙げられる。
Zが水酸基である多官能化合物としては、水酸基を2〜4個有する化合物が好ましく、水酸基を2または3個有する化合物が特に好ましい。該化合物の具体例としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン等が挙げられる。
Zがイソシアナート基である多官能化合物としては、イソシアナート基を2〜4個有する化合物が好ましく、イソシアナート基を2個有する化合物が特に好ましい。該化合物としては、鎖状脂肪族ジイソシアナート、環状脂肪族ジイソシアナート、または芳香族ジイソシアナートが好ましい。
鎖状脂肪族ジイソシアナートの具体例としては、1,3−プロパンジイソシアナート、1,4−ブタンジイソシアナート、1,5−ペンタンジイソシアナート、1,6−ヘキサンジイソシアナート、3−メチルヘキサン−1,6−ジイソシアナート、および3,3−ジメチルペンタン−1,5−ジイソシアナート等が挙げられる。
環状脂肪族ジイソシアナートの具体例としては、1,3−シクロヘキシレンジイソシアナート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアナート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアナート)、およびイソホロンジイソシアナート等が挙げられる。
芳香族ジイソシアナートの具体例としては、m−キシリレンジイソシアナート、p−キシリレンジイソシアナート、α,α,α’,α’−テトラメチル−p−キシリレンジイソシアナート、1,4−フェニレンジイソシアナート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアナート、1,5−ナフタレンジイソシアナート、2,6−ナフタレンジイソシアナート、トリジンジイソシアナート、およびトリレンジイソシアナート等が挙げられる。
Zがアミノ基である多官能化合物としては、アミノ基を2〜4個有する化合物が好ましく、アミノ基を2個有する化合物が特に好ましく、脂肪族ジアミンまたは芳香族ジアミンがとりわけ好ましい。芳香族ジアミンとしては、芳香環に直接アミノ基が結合した化合物、または芳香環にアルキレン基を介してアミノ基が結合した化合物が好ましい。
脂肪族ジアミンの具体例としては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、およびピペラジン、ピペラジン誘導体等が挙げられる。
芳香環に直接アミノ基が結合した芳香族ジアミンの具体例としては、ジアミノベンゼン、2,4−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,5−ジエチル−2,4−ジアミノトルエン、3,5−ジエチル−2,6−ジアミノトルエン、m−キシリレンジアミン、およびp−キシリレンジアミン等が挙げられる。
本発明におけるアダマンタン反応物とは、アダマンタン化合物のYと多官能化合物のZとが反応することによって生成する化合物をいう。
本発明の製造方法における反応の諸条件(温度、圧力、時間等)は、特に限定されず、アダマンタン化合物のYと多官能化合物のZの組み合せにしたがって、公知の方法を適用できる。アダマンタン化合物と多官能化合物の使用量は、多官能化合物に対してアダマンタン化合物を(1〜5)n/m倍モルを用いるのが好ましい(ただし、nはアダマンタン化合物中に存在するYの数を、mは多官能化合物中に存在するZの数、を示し、それぞれ独立に、2、3または4の整数を示す。以下同じ。)。
本発明のアダマンタン化合物はYを2個以上有し、多官能化合物はZを2個以上有することから、これらを反応させて生成するアダマンタン生成物は、高分子化合物となりうる。アダマンタン反応物の数平均分子量は、600〜10000000が好ましい。
本発明の製造方法によれば、アダマンタン化合物のYと多官能化合物のZとの組み合せによって種々のアダマンタン反応物が製造できる。このうち本発明の製造方法においては、アダマンタン化合物として水酸基を2個有する下記化合物(a−1)または−COXを2個有する下記化合物(b−1)を用い、多官能化合物としてZを2個有する化合物を用い、これらを重縮合反応させることによってアダマンタン反応物を得るのが好ましい。ただし、下式中のQ、Q、およびXは前記と同じ意味を示す。
Figure 2006137798
重縮合反応の例として、たとえば、Yが水酸基であるアダマンタン化合物とZが−COXである多官能化合物とを重縮合反応では、ポリエステルが生成する。
化合物(a−1)と、−COXを2個有する式X(O)C−E−C(O)Xで表される多官能化合物を重縮合反応させた場合のアダマンタン反応物は、下式(A1)で表される繰返し単位からなるポリエステルである(ただし、式中のQは前記と同じ意味を示し、Eは多官能化合物から2個の−COXを除いた残基を示す。)。
Figure 2006137798
化合物(b−1)と、水酸基を2個有する式HO−E−OHで表される多官能化合物を重縮合反応させた場合のアダマンタン反応物は、下式(B1)で表される繰返し単位からなるポリエステルである(ただし、式中のQは前記と同じ意味を示し、Eは該多官能化合物から2個の水酸基を除いた残基を示す。)。
Figure 2006137798
ポリエステルを生成させる方法においては、酸を中和するために、重縮合反応を受酸剤および/または活性化剤の存在下に行ってもよい。受酸剤としては、ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン等の塩基性化合物が好ましい。受酸剤は水酸基をn個有するアダマンタン化合物に対して(0.8〜3)n倍モルを用いるのが好ましく、(1〜1.5)n倍モルを用いるのが特に好ましい。活性化剤としては、ジシクロヘキシルカルボジイミド、ポリリン酸、またはイミダゾールが好ましい。
Yが水酸基であるアダマンタン化合物とZがイソシアナート基である多官能化合物との反応では、水酸基とイソシアナート基との重縮合反応によりポリウレタンが生成する。化合物(a−1)とイソシアナート基を2個有する式OCN−E−NCOで表されるジイソシアナート化合物を重縮合反応させて生成するアダマンタン反応物は、下式(A2)表される繰返し単位からなるポリウレタンである(ただし、式中のQは前記と同じ意味を示し、Eはジイソシアナート化合物から2つのイソシアナート基を除いた残基を示す。)。
Figure 2006137798
該反応は、触媒の存在下に行ってもよい。触媒としては、ジブチル錫ジラウレート、錫オクタノエート、コバルトナフテネート、バナジウムアセチルアセトネート、ジメチル錫ジエチルヘキサノエート、トリエチレンジアミン、テトラメチルグアニジンまたはジメチルシクロヘキシルアミンが好ましい。触媒は1種を使用しても、2種以上を使用してもよい。重縮合反応における反応温度は、50〜90℃が好ましい。反応圧力は特に限定されない。
Yが−COXであるアダマンタン化合物とZがアミノ基である多官能化合物との重縮合反応では、ポリアミドが生成する。−COXを2個有する化合物(b−1)と、アミノ基を2個有する式HN−E−NHで表されるジアミノ化合物を重縮合反応させて得られるアダマンタン反応物は、下式(B2)で表される繰返し単位からなるポリアミドである(ただし、式中のQは前記と同じ意味を示し、Eはジアミノ化合物から2つのアミノ基を除いた残基を示す。)。
Figure 2006137798
該反応は縮合剤の存在下に行ってもよい。縮合剤としては、無水硫酸、塩化チオニル、亜硫酸エステル、塩化ピクリル、五酸化リン、オキシ塩化リン、亜リン酸エステル−ピリジン系縮合剤、トリフェニルホスフィン−ヘキサクロロエタン系縮合剤、またはプロピルリン酸無水物−N−メチル−2−ピロリドン系縮合剤が好ましい。重縮合反応における反応温度および反応圧力は特に限定されない。
Yが水酸基であるアダマンタン化合物と、ホスゲンまたはトリホスゲン((CClO)CO)との重縮合反応では、ポリカーボネートが生成する。化合物(a−1)と、ホスゲンまたはトリホスゲンとの縮重合反応で生成するアダマンタン反応物は、下式(A3)で表される繰返し単位からなるポリカーボネートである(ただし、下式中のQは前記と同じ意味を示す。)。
Figure 2006137798
ポリカーボネートを生成させる方法においては、酸を中和するために、重縮合反応を受酸剤の存在下に行ってもよい。受酸剤としては、ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン等の塩基性化合物が好ましい。受酸剤は水酸基をn個有するアダマンタン化合物に対して(0.8〜3)n倍モルを用いるのが好ましく、(1〜1.5)n倍モルを用いるのが特に好ましい。
本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
実施例において、CFClCFClをR−113と、ジクロロペンタフルオロプロパンをR−225と、テトラメチルシランをTMSと、記す。R−225は、CFCFCHClとCFClCFCHFClの混合品を用いた。またガスクロマトグラフィ−質量分析をGC−MS分析と記す。
反応の収率はヘキサフルオロベンゼンを内部標準に用いた19F−NMR測定より求め、反応の選択率はGC分析のピーク面積比より求めた。数平均分子量はゲルパーミエションクロマトグラフィー法を用いて求めた。なお圧力はゲージ圧で記す。
式中のRF1は式−CF(CF)OCFCF(CF)O(CFFで表される基を、RF2は式−CF(CF)O(CFFで表される基を示す。
[例1]化合物(a−1F)および化合物(a−1H)の製造例
Figure 2006137798
[例1−1]化合物(a−11)の製造例
上記化合物(a−12)(2.01g)、フッ化ナトリウム(1.51g)を丸底フラスコ(内容積50mL)に入れ、R−225を加え、懸濁状態のまま撹拌した。撹拌を続けながら式RF2−COFで表される化合物(11.23g)を、25℃で滴下した。滴下終了後、70℃まで昇温しながら撹拌し、内温を60〜65℃に保ちながら12時間撹拌を続けた。R−225を加えて希釈した後、ろ紙でフッ化ナトリウムを除去し、得られた溶液をエバポレーターで濃縮することにより、R−225と過剰の式RF2−COFで表される化合物を除去した。この濃縮液を重曹水とR−225で2回分液処理をし、得られた有機層を2回水洗した後に硫酸マグネシウムを加え、12時間静置した。硫酸マグネシウムを濾過し、エバポレーターおよび真空ポンプで濃縮することにより、無色溶液(8.28g)を得た。GC、NMRによる分析の結果、上記化合物(a−11)の生成(選択率95.4%、収率83.4%)を確認した。
[例1−2]化合物(a−10F)および化合物(a−10H)の製造例
オートクレーブ(内容積500mL、ニッケル製)に、R−113(312g)を加えた後に撹拌して25℃に保った。オートクレーブガス出口には、20℃に保持した冷却器、NaFペレット充填層、および−10℃に保持した冷却器を直列に設置した。また−10℃に保持した冷却器からは凝集した液をオートクレーブに戻すための液体返送ラインを設置した。オートクレーブに窒素ガスを25℃にて1時間吹き込んだ後、窒素ガスで20%に希釈したフッ素ガス(以下、20%希釈フッ素ガスと記す。)を25℃で流速10.6L/hで30分吹き込んだ後、オートクレーブ内圧力を0.15MPa(ゲージ圧)まで昇圧してから更に30分吹き込んだ。つぎに反応器内圧力を0.15MPa(ゲージ圧)に保ったまま、20%希釈フッ素ガスを同じ流速で吹き込みながら、例1−1で得た生成物(4.7g)をR−113(94.3g)に溶解した溶液を2.6時間かけて注入した。
つぎに、20%希釈フッ素ガスを同じ流速で吹き込みながらオートクレーブ内圧力を0.15MPa(ゲージ圧)に保持し、ベンゼン濃度が0.01g/mLであるR−113溶液を25℃から40℃にまで昇温しながら9mL注入し、オートクレーブのベンゼン溶液注入口を閉め、0.3時間撹拌を続けた。反応器内圧力を0.15MPa(ゲージ圧)に、反応器内温度を40℃に保ちながら、前記ベンゼン溶液(6mL)を注入し、オートクレーブのベンゼン溶液注入口を閉め、0.3時間撹拌を続けた。さらに同様の操作を3回繰り返した。ベンゼンの注入総量は0.34g、R−113の注入総量は33mLであった。
さらに20%希釈フッ素ガスを同じ流速で吹き込みながら1時間撹拌を続けた。つぎに、反応器内圧力を常圧にして、窒素ガスを1時間吹き込んだ。生成物をGC−MS、H−NMR、19F−NMRで分析した結果、上記化合物(a−10F)が収率55%で含まれていることを確認した。また、上記化合物(a−10H)が収率27%で含まれていた。その他の成分中の主成分は、アダマンタン骨格に2以上の水素原子が存在する化合物であった。
[例1−3]化合物(a−1F)および化合物(a−1H)の製造例
例1−2で得た生成物の溶液(11.8g)を丸底フラスコ(内容積100mL)に仕込み、水酸化ナトリウムの15質量%メタノール溶液(24g)を滴下した。撹拌を続けながら加熱し、11時間還流させた後に放冷した。希釈HCl水溶液を液性が中性になるまでゆっくりと滴下した後、t−ブチルメチルエーテルを加えて3回抽出を行った。得られた有機層をエバポレーターにより濃縮し、引き続き真空ポンプによって充分乾固することにより、淡黄色粉末(3.8g)を回収した。19F−NMRにより分析した結果、上記化合物(a−1F)および上記化合物(a−1H)が含まれていた。
例1−1〜例1−3と同様の方法で反応を行い、上記化合物(a−1F)と上記化合物(a−1H)を2:3(モル比)で含む生成物を得た。該生成物を以下の反応に用いた。
化合物(a−1F)の19F−NMR(282.7MHz,溶媒:CDOD,基準:CFCl)δ(ppm):−117.6〜−124.4,−221.5〜−224.5。
化合物(a−1H)のH−NMR(300.4MHz,溶媒:CDCl,基準:TMS)δ(ppm):4.95(dm,JHF=47.8Hz,1H)。
化合物(a−1H)の19F−NMR(282.7MHz,溶媒:CDOD,基準:CFCl)δ(ppm):−118.1〜−123.9(10F),−221.6(1F),−222.5(1F),−223.5(dm,J=48Hz,1F)。
[例2]化合物(b−1F)および化合物(b−1H)の製造例
Figure 2006137798
[例2−1]化合物(b−11)の製造例
化合物(b−12)(0.78g)とNaF(0.83g)を丸底フラスコ(内容積50mL)に入れ、R−225を加え、懸濁状態のまま撹拌した。フラスコ内の温度を25℃に保持しながら撹拌して、式RF1−COFで表される化合物(5.74g)を滴下した。滴下終了後、撹拌しながらフラスコ内の温度を65〜70℃に加熱して、そのまま3時間、撹拌した。
つぎにフラスコにR−225を加えて得たフラスコ内溶液を、ろ過してNaFを除去した反応粗液を得た。反応粗液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水を用いて3回洗浄した。さらにイオン交換水で2回洗浄してから、硫酸マグネシウムを加え、1時間、静置した。つぎにろ過して硫酸マグネシウムを除去して得たろ液を、エバポレーターで濃縮し、さらに真空ポンプで減圧濃縮して濃縮物(2.46g)を得た。濃縮物をGC、NMRにより分析した結果、上記化合物(b−11)の生成を確認した(選択率99.7%、収率46%)。
[例2−2]化合物(b−10F)および化合物(b−10H)の製造例
オートクレーブ(内容積500mL、ニッケル製)に、R−113(312g)を加えて撹拌しながら、25℃に保持した。オートクレーブガス出口には、20℃に保持した冷却器、NaFペレット充填層、および10℃に保持した冷却器を直列に設置した。なお−10℃に保持した冷却器からは凝集した液をオートクレーブに戻すための液体返送ラインを設置した。窒素ガスを1.0時間吹き込んだ後、窒素ガスで20体積%に希釈したフッ素ガス(以下、20%フッ素ガスと記す。)を、流速9.05L/hで30分吹き込んだ後、オートクレーブ内圧力を0.15MPaまで加圧してから、さらに30分間、吹き込んだ。つぎに20%フッ素ガスを同じ流速で吹き込みながら、例2−1で得た化合物(b−11)(2.46g)をR−113(49.03g)に溶解した溶液を1.3時間かけて注入した。
つぎに20%フッ素ガスを同じ流速で吹き込みながら、オートクレーブ圧力を0.15MPaに保ち、ベンゼン濃度が0.01g/mLのR−113溶液(以下、ベンゼン溶液と記す。)を、オートクレーブ内温度を25℃から40℃まで加熱しながら、9mL注入し、オートクレーブのベンゼン注入口を閉め、0.3時間撹拌を続けた。
つぎにオートクレーブ内の圧力を0.15MPaに、オートクレーブ内の温度を40℃に保持しながら、ベンゼン溶液(6mL)を注入し、さらに0.3時間、撹拌を続けた。つぎにオートクレーブ内の圧力を0.15MPaに、オートクレーブ内の温度を40℃に保持しながら、ベンゼン溶液(8.5mL)を注入し、さらに1.0時間、撹拌を続けた。ベンゼンの注入総量は0.24g、R−113の注入総量は23.5mLであった。つづいて、窒素ガスを1.0時間吹き込んでからオートクレーブ内の内容物を回収した。
内容物をGC−MS分析と19F−NMRにより分析した結果、内容物は、上記化合物(b−10F)(収率76%)、化合物(b−10F)のアダマンタンの炭素原子に結合するフッ素原子の1つ以上が水素原子に置換した化合物(収率18%)の混合物であることを確認した。さらにH−NMRにより分析した結果、上記化合物(b−10H)の生成を確認した。
[例2−3]化合物(b−1F)および化合物(b−1H)の製造例
例2−2で得た混合物(2.39g)をKF粉末(0.08g)と共にフラスコに仕込んだ。なおフラスコの上部には、20℃に温度調節した還流器とフッ素樹脂フィルム製パック(デュポン社製、商品名:テドラーパック)を直列に設置した。フラスコ内を激しく撹拌しながら、フラスコを117〜120℃のオイルバス中に浸して3時間加熱した。つぎにフラスコを冷却した後、フィルター濾過によりKF粉末を除去し、液状サンプル(2.00g)を回収した。液状サンプルを19F−NMRにより分析した結果、上記化合物(b−1F)および上記化合物(b−1H)の生成を確認した。
例2−1〜例2−3と同様の方法を用いて反応を行い、化合物(b−1F)と化合物(b−1H)を含む生成物を得た。該生成物を以下の反応に用いた。
化合物(b−1F)の19F−NMR(283.7MHz、溶媒:CDCl、基準:CFCl)δ(ppm):55.4(2F),−97.9(2F),−109.9(8F),−120.8(2F),−217.8(2F)。
化合物(b−1H)のH−NMR(300.4MHz、溶媒:CDCl、基準:TMS)δ(ppm):5.95(d,JFH=42.3Hz,1H)。
化合物(b−1H)の19F−NMR(282.7MHz、溶媒:CDCl、基準:CFCl)δ(ppm):49.4(2F),−107.4〜−112.0(8F),−120.8(2F),−204.7(1F),−217.8〜−218.4(2F)。
[例3(実施例)]アダマンタン反応物の製造例(その1)
例1で得た生成物(0.4g)と2,4−トルイレンジイソシアネート(2,4−TDI)(0.177g)を25℃にて混合して混合物を得た。つぎに混合物を130℃にて、30分間撹拌して褐色の反応物を得た。反応物のNMRからポリウレタンの生成を確認した。反応物の数平均分子量を測定した結果、1500程度であった。
生成物のH−NMR(300.4MHz,溶媒:CDSOCD,基準:TMS))δ(ppm):5.19(d,br),6.5〜9.6(m)。
生成物の19F−NMR(282.7MHz,CDSOCD,基準:CFCl)δ(ppm):−116.8〜−122.9(m),−220.5(m),−221.5(m)。
[例4(実施例)]アダマンタン反応物の製造例(その2)
例1で得た生成物(0.25g)、N(CHCH(0.15g)、および式ClCO−Ph−COClで表される化合物(ただし、Phは1,4−フェニレン基を示す。)(0.124g)をN,N−ジメチルアセトアミド(3.8g)に溶解させた溶液を25℃にて、24時間撹拌した。つぎに溶液を水(60mL)に注入して生成した固形物をろ過して回収し、さらに200℃にて1時間乾燥して褐色の反応物(0.23g)を得た。反応物のIRとNMRからポリエステルの生成を確認した。
反応物のH−NMR(300.4MHz,溶媒:CDSOCD,基準:TMS)δ(ppm):5.23(d,br),6.65(d,br),6.9〜8.4(m)。
反応物の19F−NMR(282.7MHz,溶媒:CDSOCD,基準:CFCl)δ(ppm):−112.4〜−123.5(m),−219.8〜−221.7(m)。
反応物のIR(neat):1230,1330,1680,1790cm−1
反応物の10質量%減少温度:236.1℃。
[例5(実施例)]アダマンタン反応物の製造例(その3)
例1で得た生成物(0.25g)、N(CHCH(0.15g)、および式ClCO−Ph−COClで表される化合物(ただし、Phは1,3−フェニレン基を示す。)(0.128g)をN,N−ジメチルアセトアミド(3.8g)に溶解させてなる溶液を25℃にて、24時間撹拌した。つぎに溶液を水に注入して生成した固形物をろ過して回収し、さらに乾燥して反応物を得た。反応物のNMRからポリエステルの生成を確認した。反応物の数平均分子量は700〜4000であった。
反応物のH−NMR(300.4MHz,溶媒:CDSOCD,基準:TMS)δ(ppm):6.74(d,br),7.8〜8.7(m)。
反応物の19F−NMR(282.7MHz,溶媒:CDSOCD,基準:CFCl)δ(ppm):−112.4〜−124.0(m),−210.1〜−222.1(m)。
[例6(実施例)]アダマンタン反応物の製造例(その4)
例2で得た生成物(90mg)およびエチレンジアミン(29mg)をCDClに溶解させてなる溶液を25℃にて、撹拌した。つぎに溶液を乾燥して固体状の反応物を得た。反応物のNMRからポリアミドの生成を確認した。反応物の数平均分子量は1000〜3000であった。
反応物のH−NMR(300.4MHz,溶媒:CDCl,基準:TMS)δ(ppm):1.26(s,br),2.6〜4.2(m,br),6.1(dd,br)。
反応物の19F−NMR(282.7MHz,溶媒:CDCl,基準:CFCl)δ(ppm):−80.5〜−1465.8(m),−204.2〜−221.1(m)。
[例7(実施例)]アダマンタン反応物の製造例(その5)
例2で得た生成物(10.76g)をR−225(100mL)に溶解し、よく撹拌しながら過剰量のメタノールを添加して反応液を得た。反応液を水洗することにより生成したフッ化水素とメタノールを除去してから、反応液中のR−225を留去して粗生成物(10.74g)を得た。粗生成物を分析した結果、下記化合物(c−1F)と下記化合物(c−1H)の生成を確認した。さらに粗生成物をカラムクロマトグラフィーにより精製して、化合物(c−1F)と化合物(c−1H)からなる混合物(5.89g)を得た。
Figure 2006137798
該混合物(1.10g)をCHCl(30mL)に溶解させた溶液と、1,8−オクタンジアミン(0.31g)をCHCl(40mL)に溶解させた溶液とを混合し、25℃にて24時間撹拌してから、さらに60℃にて2時間撹拌して反応粗液を得た。つぎに反応粗液を濃縮して得た固形物を、水で洗浄し、ろ過してから真空乾燥して褐色の反応物(0.31g)を得た。反応物のIRからポリアミドの生成を確認した。
反応物のIR(neat):1223,1596,1701,2856,2928cm−1
反応物の5質量%減少温度:162.2℃。
反応物の10質量%減少温度:190.8℃。
[例8(実施例)]アダマンタン反応物の製造例(その6)
1,8−オクタンジオール(0.32g)をCHCl(30mL)に溶解させた溶液にピリジン(0.37g)を添加してよく撹拌した。さらに、例2で得た生成物(1.03g)をCHCl(20mL)に溶解させた溶液を添加し、25℃にて24時間撹拌した。つぎに混合液を水洗してからCHClを留去して黄色の反応物(1.24g)を得た。反応物のNMRとIRからポリエステルの生成を確認した。
反応物のIR(neat):1284,1469,1767,2861,2936,3330cm−1
反応物のH−NMR(300.4MHz,溶媒:CDCl,基準:TMS)δ(ppm):1.3〜1.8(m,br),4.47(m)。
反応物の19F−NMR(282.7MHz,溶媒:CDCl,基準:CFCl)δ(ppm):−95.0〜−121.4(m),−204.2〜−218.8(m)。
[例9(実施例)]アダマンタン反応物の製造例(その7)
例1で得た生成物(0.25g)、N(CHCH(0.17g)、およびClCOC(O)OCCl(0.061g)をN,N−ジメチルアセトアミド(3.1g)に溶解させた溶液を、25℃にて24時間撹拌した。該溶液を水に注入して生成した固形物を、ろ過により回収し乾燥して白色の反応物を得た。反応物のNMRからポリカーボネートの生成を確認した。
反応物のH−NMR(300.4MHz,溶媒:CDSOCD,基準:TMS)δ(ppm):7.2(m,br)。
反応物の19F−NMR(282.7MHz,溶媒:CDSOCD,基準:CFCl)δ(ppm):−119.2〜−121.2(m,br),−220.3〜−221.3(m,br)。
本発明によれば、新規なアダマンタン反応物の製造方法が提供される。本発明の製造方法によれば、耐熱性、離型性、耐薬品性、透明性、耐久耐光性、および低屈折率性に優れ、特に透明性および低屈折率性に優れた種々のアダマンタン反応物が、効率的に製造できる。本発明方法により提供されるアダマンタン反応物は光学材料、たとえば光ファイバー材料(光ファイバーのコア材料およびクラッド材料)、ペリクル材料、レンズ材料(眼鏡レンズ、光学レンズ、光学セル等)、ディスプレイ(PDP、LCD、CRT、FED)の表面保護膜として有用である。

Claims (7)

  1. アダマンタンの水素原子の2〜4個が反応性基(Y)を含有する基に置換され残余の水素原子の1個以上がフッ素原子に置換されたアダマンタン化合物と、該反応性基(Y)と反応しうる基(Z)を2個以上有する多官能化合物とを反応させることを特徴とするアダマンタン反応物の製造方法。
  2. 反応性基(Y)を含有する基が水酸基またはヒドロキシルメチル基であり、該反応性基(Y)と反応しうる基(Z)が式−C(O)Xで表される基(ただし、Xは水酸基、ハロゲン原子または式−ORで表される基(ただし、Rは炭素数1〜10のアルキル基または炭素−炭素結合間にエーテル性酸素原子を含んでいてもよい炭素数2〜10のアルキル基を示す。)を示す。)またはイソシアナート基である請求項1に記載のアダマンタン反応物の製造方法。
  3. アダマンタン化合物が下式(a)で表される化合物であり、多官能化合物が水酸基と反応しうる基を2個以上有する化合物である請求項1に記載のアダマンタン反応物の製造方法。
    Figure 2006137798
    ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
    :同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子、水酸基またはヒドロキシルメチル基であり、4個のYから選ばれる2〜4個の基は水酸基またはヒドロキシルメチル基。
    :同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に、−CHF−または−CF−。
  4. 反応性基(Y)を含有する基が式−C(O)X(ただし、Xは水酸基、ハロゲン原子、式−ORで表される基(ただし、Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素−炭素結合間にエーテル性酸素原子を含んでいてもよい炭素数2〜10のアルキル基またはフェニル基を示す。)を示す。)で表される基であり、該反応性基(Y)と反応しうる基(Z)が水酸基またはアミノ基である請求項1に記載のアダマンタン反応物の製造方法。
  5. アダマンタン化合物が下式(b)で表される化合物であり、多官能化合物が式−C(O)X(ただし、Xは水酸基、ハロゲン原子または式−ORで表される基(ただし、Rは炭素数1〜10のアルキル基、炭素−炭素結合間にエーテル性酸素原子を含んでいてもよい炭素数2〜10のアルキル基またはフェニル基を示す。)を示す。)と反応しうる基を2個以上有する化合物である請求項1に記載のアダマンタン反応物の製造方法。
    Figure 2006137798
    ただし、式中の記号は下記の意味を示す。
    :同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子または式−C(O)Xで表される基であり、4個のYから選ばれる2〜4個の基は式−C(O)Xで表される基。ただし、Xは前記と同じ意味を示す。
    :同一であっても異なっていてもよく、それぞれ独立に、−CHF−または−CF−。
  6. 反応性基(Y)を含有する基と、該反応性基(Y)と反応しうる基(Z)との反応が重縮合反応である請求項1〜5のいずれかに記載のアダマンタン反応物の製造方法。
  7. アダマンタン反応物の数平均分子量が、600〜10000000である請求項1〜6のいずれかに記載のアダマンタン反応物の製造方法。
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