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JP2006111817A - アリルエステルオリゴマーからなる層間絶縁材料およびその硬化物 - Google Patents

アリルエステルオリゴマーからなる層間絶縁材料およびその硬化物 Download PDF

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JP2006111817A
JP2006111817A JP2004303089A JP2004303089A JP2006111817A JP 2006111817 A JP2006111817 A JP 2006111817A JP 2004303089 A JP2004303089 A JP 2004303089A JP 2004303089 A JP2004303089 A JP 2004303089A JP 2006111817 A JP2006111817 A JP 2006111817A
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JP2004303089A
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Kenji Shimamura
顕治 島村
Kazufumi Kai
和史 甲斐
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Resonac Holdings Corp
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Showa Denko KK
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Abstract

【課題】 加工性が良く、保存安定性に優れたアリルエステルオリゴマーからなる層間絶縁材料、および電気特性、耐熱性、機械的強度に優れた、アリルエステルオリゴマーの硬化物である層間絶縁材料用アリルエステル樹脂を提供すること。
【解決手段】 下記式(1)で表される基と下記式(2)で表される基および/または下記式(3)で表される基とを有するアリルエステルオリゴマーからなる層間絶縁材料。
【化13】
Figure 2006111817

(式中、R1は、アリル基またはメタリル基を表し、該オリゴマー1分子中にこの基が複
数存在する場合には、互いに同じであっても異なっていてもよい。)
【化14】
Figure 2006111817

(式中、X1、X2およびX3は、それぞれ独立に炭素数1〜10の有機基を表し、X2およびX3は、上記(1)で表される基を有する鎖とエステル結合を介して結合している。R2は、水素原子または炭素数1〜10の有機基を表す。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、プリント配線基板などの層間絶縁膜に適用されるアリルエステルオリゴマーからなる層間絶縁材料およびその製造方法、ならびにこのアリルエステルオリゴマーからなる層間絶縁材料の硬化物に関する。さらに詳しくは、保存安定性および加工性に優れたアリルエステルオリゴマーからなる層間絶縁材料、および耐熱性、電気特性、機械的強度に優れたアリルエステルオリゴマーからなる層間絶縁材料の硬化物に関する。
電子材料分野における耐熱性高分子材料には、耐熱性、電気特性、加工性、機械的強度などの諸特性の向上が求められている。このうち、耐熱性の向上は、ハンダの鉛フリー化の進展に伴うハンダの溶融温度の上昇を主な理由として要求されている。また、電気特性については、電子部品の小型化、高速化による素子内や基板上での信号伝搬速度の向上に伴い、誘電損失の少ない低誘電材料等が求められている。加工性については、熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂とで異なるが、要求される耐熱性に応じて使い分けているのが現状である。さらに、電子部品に用いられる熱硬化性樹脂材料は耐熱性が高くなると硬くて脆くなる傾向があり、さらなる機械的強度の向上が求められている。
電気特性に優れた耐熱性の熱可塑性樹脂としては、たとえば、ポリイミド、ポリアミド、ポリフェニレンエーテル等が知られているが、これらの樹脂は常温では固体であり、成形する際には、融点以上に加熱溶融したり、あるいは溶剤に溶解させて流動性を持たせたりする必要がある。加熱溶融して成形する場合には、電子材料に求められる耐熱温度より遥かに高い温度で溶融させなければならない。また、溶剤に溶解できる熱可塑性樹脂は成形しやすいが、耐溶剤性が低いという問題点がある。
これに対して、熱硬化性樹脂では、硬化させる前のモノマーまたはオリゴマー(少なくとも1種類以上の繰り返し単位を有する化合物)が常温で液体または比較的低温で溶融もしくは溶剤に溶解でき、電子材料に求められる耐熱温度よりも低い温度で加工が可能であるため、加工性が良いという特徴がある。また、多くの熱硬化性樹脂は耐溶剤性、耐薬品性に優れている。
しかしながら、熱硬化性樹脂の前駆体であるモノマーまたはオリゴマーは一般的に保存安定性が良くない。たとえば、ラジカル硬化性樹脂では、モノマーまたはオリゴマーへの重合禁止剤の添加が必須である。さらにモノマーまたはオリゴマーと硬化剤とを別個に保存し、使用直前に混合することが多い。たとえば、ラジカル硬化性のスチレン、(メタ)アクリル酸エステルモノマーまたは(メタ)アクリル酸エステルオリゴマーでは、常温でもラジカル硬化する恐れがあるため、少なくとも100ppm以上の重合禁止剤を添加するか、あるいは低温で保存しなければならず、かつ使用直前に硬化剤を添加しなければならない。また、高粘度または固体のモノマーやオリゴマーでは、塗工性をよくするために使用開始前にラジカル硬化が進行しない程度に加熱して低粘度化した後、硬化剤を加え、短時間で十分に撹拌混合して成形しければならないという問題点がある。
ラジカル硬化性樹脂以外の代表的な熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂が挙げられる。硬化前のエポキシ樹脂もラジカル硬化性樹脂と同様に、エポキシ樹脂と硬化剤とを別個に保存する必要がある。また、硬化剤と混合して保存する場合には、硬化剤と混合した後に常温で放置すると粘度上昇や硬化が起こる可能性があるため、冷暗所での保存が必要であることが多い。
一方、アリルエステル樹脂(硬化物)は、光学材料、人造大理石、化粧板、不飽和ポリエステル樹脂のクラック防止材として用いられる熱硬化性樹脂として知られている。アリルエステル樹脂は、アリルアルコールまたはメタリルアルコール、多塩基酸エステル、多価アルコールを原料として得られたアリルエステルオリゴマーをラジカル硬化剤によりラジカル硬化させることによって得られる。アリルエステルオリゴマーは他のラジカル硬化性モノマーやオリゴマーと異なり硬化速度が遅く、このため、成形時のクラックが少なく、保存安定性に優れているという特徴を有している。詳しくは、非特許文献1(熱硬化性樹脂、15巻、No.1、(1994)、合成樹脂工業協会)の17頁に記載されている。
このように、アリルエステルオリゴマーは保存安定性に優れ、加工性にも優れているが、誘電率に代表される電気特性や、耐熱性、機械的強度のいずれにも優れたアリルエステル樹脂はあまり知られていない。耐熱性および機械的強度に優れたアリルエステル樹脂用のアリルエステルオリゴマーとしては、特許文献1(特開平4−272921号)に記載された窒素原子含有ポリオールとジカルボン酸エステルとを重縮合したアリルエステルオリゴマーが知られている。しかしながら、たとえば、特許文献1の実施例4に記載されたジアリルテレフタレート(以下、DATPと略す)とトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート(以下、THEICと略す)との重縮合物は高いガラス転移点(以下、Tgと略す)を有するが、曲げ強度についてはさらなる向上が求められている。また、特許文献1の実施例2に記載されたジアリルイソフタレート(以下、DAIPと略す)と、THEICおよびプロピレングリコールとの重縮合物は高い曲げ強度を有するが、Tgについてはさらなる向上が求められている。一方、電気特性に優れたアリルエステル樹脂としては、非特許文献1の23頁に記載された市販のアリルエステル樹脂が知られているが、これらの樹脂は機械的強度またはTgのいずれかが低い。
このように電気特性、耐熱性、機械的強度のいずれにも優れたアリルエステル樹脂は未だ知られていない。
特開平4−272921号公報 熱硬化性樹脂、15巻、No.1、17(1994)、合成樹脂工業協会
本発明は、プリント配線基板の層間絶縁膜やソルダーレジストに好適に使用でき、保存安定性および加工性に優れたアリルエステルオリゴマーからなる層間絶縁材料、および耐熱性、電気特性、機械的強度に優れたアリルエステルオリゴマーからなる層間絶縁材料の硬化物を提供することを目的としている。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意研究を重ねた。その結果、テレフタル酸ではなく、イソフタル酸残基とイソシアヌル環とを含有するアリルエステルオリゴマーの硬化物が、加工性および保存安定性に優れるという、従来のアリルエステルオリゴマーの特徴に加え、耐熱性、電気特性および機械的強度のいずれにも優れていることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下の[1]〜[18]事項に関する。
[1]下記式(1)で表される基と下記式(2)で表される基および/または下記式(3)で表される基とを有するアリルエステルオリゴマーからなる層間絶縁材料。
Figure 2006111817
(式中、R1は、アリル基またはメタリル基を表し、該オリゴマー1分子中にこの基が複
数存在する場合には、互いに同じであっても異なっていてもよい。)
Figure 2006111817
(式中、X1、X2およびX3は、それぞれ独立に炭素数1〜10の有機基を表し、X2およびX3は、上記(1)で表される基を有する鎖とエステル結合を介して結合している。R2は、水素原子または炭素数1〜10の有機基を表す。)。
[2]アリルエステルオリゴマー中の繰り返し単位が上記式(2)で表される基および/または上記式(3)で表される基のみからなることを特徴とする上記[1]に記載の層間絶縁材料。
[3]上記式(2)および(3)に記載のX1〜X3が、置換または無置換のアルキレン基であることを特徴とする上記[1]に記載の層間絶縁材料。
[4]置換または無置換のアルキレン基が、エチレン、2−メチルエチレン、2−エチルエチレン、2−クロロメチルエチレン、2−ブロモメチルエチレン、2−アリロキシメチルエチレン、2−フェノキシメチルエチレン、シクロヘキシレン、2−フェニルエチレン、2−メタクリロキシメチルエチレンおよび2−アクリロキシメチルエチレンからなる群より選ばれる1種以上のアルキレン基であることを特徴とする上記[3]に記載の層間絶縁材料。
[5]上記式(2)および(3)に記載のX1〜X3が、エチレン基および/または2−メチルエチレン基であることを特徴とする上記[1]に記載の層間絶縁材料。
[6]ジ(メタ)アリルイソフタレートと、イソシアヌル環および2個以上の水酸基を有する化合物とのエステル交換重縮合反応によって得られるアリルエステルオリゴマーからなる層間絶縁材料。
[7]イソシアヌル環および2個以上の水酸基を有する化合物が、イソシアヌル酸とアルキレンモノエポキシドを反応させて得られる化合物であることを特徴とする上記[6]に
記載の層間絶縁材料。
[8]アルキレンモノエポキシドが、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、シクロヘキセンオキシド、スチレンオキシドおよびグリシジル(メタ)アクリレートからなる群より選ばれる1種以上のアルキレンモノエポキシドであることを特徴とする上記[7]に記載の層間絶縁材料。
[9]イソシアヌル環および2個以上の水酸基を有する化合物が、ビス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートおよびトリス(2−ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートからなる群より選ばれる1種以上のイソシアヌレートであることを特徴とする上記[6]に記載の層間絶縁材料。
[10]イソフタル酸とイソシアヌル環および2個以上の水酸基を有する化合物とがエステル結合した構造と、末端にアリル基および/またはメタリル基とを有するアリルエステルオリゴマーからなる層間絶縁材料。
[11]イソシアヌル環および2個以上の水酸基を有する化合物が、イソシアヌル酸とアルキレンモノエポキシドを反応させて得られる化合物であることを特徴とする上記[10]に記載の層間絶縁材料。
[12]アルキレンモノエポキシドが、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、シクロヘキセンオキシド、スチレンオキシドおよびグリシジル(メタ)アクリレートからなる群より選ばれる1種以上のアルキレンモノエポキシドであることを特徴とする上記[11]に記載の層間絶縁材料。
[13]イソシアヌル環および2個以上の水酸基を有する化合物が、ビス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートおよびトリス(2−ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートからなる群より選ばれる1種以上のイソシアヌレートであることを特徴とする上記[10]に記載の層間絶縁材料。
[14]ジ(メタ)アリルイソフタレートと、イソシアヌル環および2個以上の水酸基を有する化合物とをエステル交換重縮合反応させることを特徴とする上記[1]〜[5]のいずれかに記載のアリルエステルオリゴマーからなる層間絶縁材料の製造方法。
[15]上記[1]〜[13]のいずれかに記載の層間絶縁材料および硬化剤を含むことを特徴とする層間絶縁材料組成物。
[16]上記[15]に記載の層間絶縁材料組成物の硬化物。
[17]上記[15]に記載の層間絶縁材料組成物を硬化して得られる層間絶縁膜。
[18]上記[1]〜[13]のいずれかに記載の層間絶縁材料を使用したプリント配線基板。
本発明によると、従来のジアリルテレフタレート系オリゴマーからなる層間絶縁材料に比べて、加工性および保存安定性に優れたアリルエステルオリゴマーからなる層間絶縁材料、および耐熱性、電気特性および機械的強度に優れた層間絶縁材料用アリルエステル樹脂(硬化物)を得ることができる。
以下、本発明についてより詳細に説明する。
本発明に係る層間絶縁材料は、下記式(1)で表される基と下記式(2)で表される基および/または下記式(3)で表される基とを有するアリルエステルオリゴマーからなる。
Figure 2006111817
(式中、R1は、アリル基またはメタリル基を表し、該オリゴマー1分子中にこの基が複
数存在する場合には、互いに同じであっても異なっていてもよい。)
Figure 2006111817
(式中、X1、X2およびX3は、それぞれ独立に炭素数1〜10の有機基を表し、X2およびX3は、上記(1)で表される基を有する鎖とエステル結合を介して結合している。R2は、水素原子または炭素数1〜10の有機基を表す。)
このようなアリルエステルオリゴマーとして、たとえば、イソフタル酸と、下記式(4)で表されるイソシアヌル環および2個以上の水酸基を有する化合物とがエステル結合した構造と、末端にアリル基および/またはメタリル基とを有するアリルエステルオリゴマーが挙げられる。
Figure 2006111817
上記アリルエステルオリゴマーは、エチレングリコールやプロピレングリコールなどの炭素のみからなる2価の飽和アルコール、ジエチレングリコールやジプロピレングリコールなどのエーテル基を含有する2価の飽和アルコールなどの飽和グリコールから水酸基が脱離した有機残基を含有せず、特に、その繰り返し単位が上記式(2)で表される基およ
び/または上記式(3)で表される基のみからなることが好ましい。
上記式(1)において、R1はアリル基またはメタリル基を表す。上記式(1)で表さ
れる基は、上記アリルエステルオリゴマーの分子末端基であり、通常、アリルエステルオリゴマー1分子中に複数個存在する。この場合、アリルエステルオリゴマー1分子中に存在する複数のR1は、それぞれ独立にアリル基またはメタリル基を表す。
上記アリルエステルオリゴマーは、上記式(1)で表される基以外に、下記式(5)で表される基を末端基として有していてもよい。
Figure 2006111817
上記式(5)において、R3はメチル基またはエチル基等の非重合性基を表す。
アリルエステルオリゴマー分子中の全ての末端基に対する上記式(1)で表される基の割合は、機械的強度に優れた硬化物が得られるという観点から、60〜100モル%が好ましく、さらに好ましくは80〜100モル%、最も好ましくは90〜100モル%であることが望ましい。上記式(1)で表される基の割合が60モル%未満であると得られたアリルエステルオリゴマーの硬化物の機械強度が低くなることがあり、好ましくない。
上記式(2)および(3)において、X1〜X3は、それぞれ独立に炭素数1〜10の有機基を表す。ただし、X1〜X3は、通常、同一の基であることが多い。炭素数1〜10の有機基としては、エチレン、プロピレン、2−メチルエチレン、ブチレン、2−エチルエチレン、2−クロロメチルエチレン、2−ブロモメチルエチレン、2−アリロキシメチルエチレン、2−フェノキシメチルエチレン、ヘキシレン、シクロヘキシレン、2−フェニルエチレン、2−メタクリロキシメチルエチレンおよび2−アクリロキシメチルエチレンなどの置換または無置換のアルキレン基が挙げられる。これらのうち、エチレン基、2−メチルエチレン基が好ましい。
また、上記式(2)において、R2は、水素原子または炭素数1〜10の有機基を表す
。炭素数1〜10の有機基としては、たとえば、メチル、エチル、プロピル、ブチルなどのアルキル基;ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチルなどのヒドロキシアルキル基などが挙げられる。
上記イソシアヌル環および2個以上の水酸基を有する化合物は、イソシアヌル環および2個以上の水素含有基を有する化合物が好ましく、たとえば、下記式(6)または(7)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2006111817
(式中、X1〜X3およびR2は、それぞれ、上記式(2)および(3)のX1〜X3および
2と同義である。)
このような化合物は、たとえば、イソシアヌル酸とアルキレンモノエポキシドとを反応させることにより得られる。この反応は必要に応じて触媒および溶媒を用いて行うことができる。
イソシアヌル酸とアルキレンモノエポキシドの仕込み比は、形成されるイソシアヌル環1モルに対するアルキレンモノエポキシド残基のモル比が、好ましくは1〜10、さらに好ましくは1.5〜8、最も好ましくは2〜6となるように設定する。この比率が1未満であると未反応のイソシアヌル酸が反応混合物中に残留している可能性が高くなり好ましくない。10以上であると、たとえば、トリス(ヒドロキシアルキル)イソシアヌレートの合成を目的とする場合には、その選択率が低くなることがあり、好ましくない。つまり、ヒドロキシアルキル基にさらにアルキレンモノエポキシドが付加した化合物の生成量が多くなり、得られたアリルエステル樹脂の耐熱性が低くなることがあるため好ましくない。
反応温度は特に限定されないが、適切に反応が進行する観点から、好ましくは0℃〜130℃、さらに好ましくは10℃〜100℃が望ましい。0℃未満では反応の進行が著しく遅くなることがある。また、130℃を超えると反応が暴走する危険性があるため好ましくない。
上記合成は無触媒下でも酸触媒の存在下でも行うことができる。溶媒は特に限定されないが、たとえば、ジメチルホルムアミドなどの反応性が低く、溶解性の高いものが好ましい。
得られた反応混合物はそのまま次のエステル交換反応を行ってもよいが、必要に応じて未反応のアルキレンモノエポキシド、溶媒、触媒を除去し、さらに精製を行った後でエステル反応を行うことが好ましい。
上記合成におけるアルキレンモノエポキシドとして、たとえば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、シクロヘキセンオキシド、
スチレンオキシドおよびグリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
このようにして合成されるイソシアヌル環および2個以上の水酸基を有する化合物としては、たとえば、ビス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートおよびトリス(2−ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートなどのポリ(ヒドロキシアルキル)イソシアヌレートが挙げられる。
上記式(2)および(3)において、X2およびX3は、上記(1)で表される基を有する鎖とエステル結合を介して結合している。これにより、特に、上記式(3)で表される基は分岐構造を形成することができる。後述するアリルエステルオリゴマーの製造方法によれば、イソシアヌル環および2個以上の水酸基を有する化合物の水酸基の数が3個以上の場合、エステル交換による重縮合で3方向にオリゴマー鎖が伸び、アリルエステルオリゴマーは分岐構造を形成する。この分岐構造は分岐鎖中にも形成され、最終的には網目構造を形成することもある。ただし、本発明に用いられるアリルエステルオリゴマーでは、層間絶縁材料としてプリント基板等への塗布性や加工性の面から、網目構造や高度の分岐、極端な高分子量化は好ましくない。したがって、反応原料の仕込み比や、反応時間などを調整して、アリルエステルオリゴマーの分岐度、分子量、粘度等を制御する必要がある。
本発明に用いられるアリルエステルオリゴマーの製造方法は特に限定されないが、合成の容易さから、エステル交換反応用触媒の存在下、アリル基含有イソフタレートおよび/またはメタリル基含有イソフタレート(以下、アリルイソフタレートと略す。)とイソシアヌル環および2個以上の水酸基を有する化合物とのエステル交換反応による合成方法が好ましく適用される。上記エステル交換反応用触媒としては、ジブチル錫オキサイド、ジオクチル錫オキサイド、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、ジルコニウムアセチルアセトナートなどが挙げられる。この合成方法では、たとえば、下記のように反応が進行する。
Figure 2006111817
アリルイソフタレートとイソシアヌル環および2個以上の水酸基を有する化合物との仕込みモル比は、成形性および機械的強度の観点から、イソシアヌル環および2個以上の水酸基を有する化合物1モルに対して、アリルイソフタレートが好ましくは1.0モル〜1
0.0モル、さらに好ましくは1.2モル〜5モル、最も好ましくは2モル〜4モルの範囲が望ましい。アリルイソフタレートのモル比が1.0モルより低いと、得られるアリルエステルオリゴマーが高粘度になることがあり、成形性が悪くなることがあるため、好ましくない。また、5モルより大きいと、得られるアリルエステルオリゴマーの硬化物の機械的強度が低くなることがあり、好ましくない。
反応温度は、100℃〜250℃の範囲が好ましく、更に130℃〜220℃の範囲が好ましく、最も好ましくは150〜200℃の範囲が好ましい。反応温度が100℃未満であると反応速度が著しく遅くなりことがあり、好ましくない。250℃を超えるとアリル基が熱重合反応を起こし暴走することがあり、好ましくない。
反応雰囲気は、ヘリウム、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下が好ましい。空気雰囲気下から不活性ガス雰囲気下への置換は、加圧置換、減圧置換、バブリングなどの従来公知の方法で行うことができる。特に、本発明において、反応雰囲気の酸素濃度は、1体積%以下が好ましく、更に好ましくは1000体積ppm以下、最も好ましくは100体積ppm以下であることが好ましい。酸素濃度が1体積%より高いと、着色や重合反応などの副反応が進行する恐れがあり、好ましくない。
反応圧力は、0.1Pa〜0.2MPaの範囲が好ましく、更に好ましくは0.5Pa〜1.0MPa、最も好ましくは1Pa〜0.1MPaの範囲が望ましい。0.1Pa未満だと原料のアリルエステルモノマーが反応系から留出してしまう恐れがあり、好ましくない。0.2MPaより高いと反応速度が著しく遅くなることがあり、好ましくない。
溶媒は必要に応じて使用しても構わないが、反応後の溶媒分離の手間を考慮すると無溶媒で行うことが好ましい。
本発明に用いられるアリルエステルオリゴマーは、たとえば、以下のような構造をとることができるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2006111817
Figure 2006111817
式中、mおよびnはそれぞれ独立に0〜20の整数である。ただし、mとnは同時に0にはならない。
本発明に用いられるアリルエステルオリゴマーの重量平均分子量は300〜10000、好ましくは500〜9000、さらに好ましくは800〜8000が望ましい。重量平均分子量が300未満のアリルエステルオリゴマーには、アリルイソフタレートが多量に含まれることが多く、硬化物であるアリルエステル樹脂が脆くなることがあり、好ましくない。一方、10000を超えるとアリルエステルオリゴマーが高粘度になるため、成形性が悪くなることがある。なお、分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー法(カラム:昭和電工(株)製、Shodex K−G、K801、K802およびK802
.5を4本直列、溶媒:クロロホルム)にて測定し、標準ポリスチレン換算した値である。
本発明に用いられるアリルエステルオリゴマーの粘度は、特に限定されない。また、加工性を考慮して粘度を調整することもできる。たとえば、アリルエステルオリゴマーを各種溶剤に溶解して得られるワニスとして使用してもよい。加工性の面から、アリルエステルオリゴマーまたはアリルエステルオリゴマーを含むワニスの粘度は、0.1〜2000Pa・sが好ましく、さらに好ましくは1〜1000Pa・s、最も好ましくは5〜500Ps・sの範囲にあることが望ましい。アリルエステルオリゴマーの粘度が0.1Pa・sより小さいとアリルエステルオリゴマーの重量平均分子量が低く、硬化したアリルエステル樹脂が脆くなることがあり、好ましくない。また、アリルエステルオリゴマーを含むワニスの粘度が0.1Pa・sより小さいと溶剤を大量に含んでいることが多く、硬化させる前に大量の溶剤を除去しなければならないため、経済的に好ましくない。アリルエステルオリゴマーまたはそのワニスの粘度が2000(Pa・s)を超えると流動性が著しく低下し、作業性が悪くなることがあり、好ましくない。なお、アリルエステルオリゴマーおよびそのワニスの粘度の測定方法は、JIS K6901に準拠して、25℃にてB型粘度計によって測定される。
次に、本発明に係る層間絶縁材料組成物について説明する。本発明に係る層間絶縁材料組成物は、上記アリルエステルオリゴマーまたはそのワニスからなる層間絶縁材料を含有する。この層間絶縁材料組成物は、さらに、必要に応じて、硬化剤、反応性モノマー、ならびにフェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂、グアナミン樹脂、フラン樹脂、イミド樹脂、ウレタン樹脂、ユリア樹脂等の熱硬化性樹脂を含んでもよい。これらの成分は、反応速度のコントロール、粘度調整、架橋密度の向上、機能付加等を目的に添加される。
反応性モノマーは、アリルエステルオリゴマーの架橋密度を上げたり、層間絶縁材料組成物の粘度を調整するための希釈用溶媒を兼ねるものが好ましい。この場合、粘度調整用溶媒が不要となり、溶媒を揮発等により除去する工程を省略できるという利点がある。このような反応性モノマーとしては、たとえば、ビニル基、アリル基等の炭素−炭素不飽和二重結合を含有するラジカル反応性の、単官能または架橋性多官能モノマー等が挙げられる。
上記単官能モノマーとして、不飽和脂肪酸エステル、芳香族ビニル化合物、飽和脂肪酸または芳香族カルボン酸のビニルエステルおよびその誘導体などが挙げられ、より具体的にはメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ターシャリーブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ビニルアセテート、アクリロニトリル、アリルアセテート、アセト酢酸アリル、安息香酸アリル、シクロヘキサンカルボン酸アリル、スチレン、ビニルトルエン等が挙げられる。
また、上記架橋性多官能モノマーとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、オリゴエステルジ(メタ)アクリレート、ポリブタジエンジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ω−(メタ)アクリロイロキシピリエトキシ)フェニル)プロパン等のジ(メタ)アクリレート類;フタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、イソフタル酸ジメタアリル、トリメリット酸トリアリル、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジアリル、1,5−ナフタレンジカルボン酸ジアリル、1,4−キシレンジカルボン酸アリル、4,4’−ジフェニルジカルボン酸ジアリル等の芳香族カルボン酸ジアリル類;シクロヘキサンジカルボン酸ジアリル、ジビニルベンゼン等の二官能の架橋性モノマー類;トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリストーリルトリ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アリルイソシアヌレート、トリ(メタ)アリルシアヌレート、トリアリルトリメリテート、ジアリルクロレンデート等の三官能の架橋性モノマー類;ペンタエリストールテトラ(メタ)アクリレート等の四官能の架橋性モノマー類等が挙げられる。
フェノール樹脂として、具体的には、レゾール型フェノール樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等が挙げられる。
不飽和ポリエステル樹脂は、多価アルコールと不飽和多塩基酸と、必要に応じて飽和多塩基酸とのエステル化反応による縮合生成物を、さらに必要に応じてスチレンなどの重合性不飽和化合物に溶解したものであり、たとえば、「ポリエステル樹脂ハンドブック(日刊工業新聞社、1988年発行)」、「塗料用語辞典(色材協会編、1993年発行)」などに記載されており、その製造は公知の方法で行われる。
エポキシ樹脂として、具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等が挙げられる。
ビニルエステル樹脂はエポキシ(メタ)アクリレート樹脂とも呼ばれ、一般にエポキシ樹脂に代表されるエポキシ化合物のエポキシ基と、(メタ)アクリル酸などの重合性不飽和基を有するカルボキシル化合物のカルボキシル基との開環反応により生成する重合性不飽和基を有するエステル樹脂、または、カルボキシル基を有する化合物と、グリシジル(メタ)アクリレートなどの分子内に重合性不飽和基とエポキシ基とを有する化合物のエポキシ基との開環反応により生成する重合性不飽和基を有するエステル樹脂であり、たとえば、「ポリエステル樹脂ハンドブック(日刊工業新聞社、1988年発行)」、「塗料用語辞典(色材協会編、1993年発行)」などに記載されており、その製造は公知の方法により行われる。
ビニルエステル樹脂の原料となるエポキシ樹脂としては、ビスフェノールAジグリシジルエーテルおよびその高分子量同族体、ビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物のグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテルおよびその高分子量同族体、ビスフェノールFアルキレンオキサイド付加物のグリシジルエーテル、ノボラック型ポリグリシジルエーテル類等が挙げられる。
これらの反応性モノマー、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、アルキド樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂、グアナミン樹脂、フラン樹脂、イミド樹脂、ウレタン樹脂、ユリア樹脂等の熱硬化性樹脂は、1種単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
これらの使用量は特に制限はないが、反応速度のコントロール、粘度調整、架橋密度の
向上、機能付加といった効果を発現する点で、アリルエステルオリゴマー100質量部に対して、1〜150質量部であることが好ましく、より好ましくは2〜120質量部、さらに好ましくは3質量部〜100質量部が望ましい。上記熱硬化性樹脂等の使用量が1質量部未満であると、反応速度、粘度、架橋密度、機能付加などに対して添加効果が小さく、また、150質量%を超えると本発明に係る層間絶縁材料を用いる効果が現れないことがあり、好ましくない。
硬化剤としては、本発明に係る層間絶縁材料組成物を硬化できるものであれば、特に制限はなく用いることができる。中でも、ラジカル重合開始剤が望ましい。ラジカル重合開始剤としては、有機過酸化物、光重合開始剤、アゾ化合物等が挙げられるが、有機過酸化物がより好ましい。
有機過酸化物としては、ジアルキルパーオキサイド、アシルパーオキサイド、ハイドロパーオキサイド、ケトンパーオキサイド、パーオキシエステル等の公知の有機過酸化物が使用できる。より具体的には、ベンゾイルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパオーキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(4,4−ジブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート、2,5−ジメチル2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルクミルパーオキサイド、p−メタンパイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキシド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジブチルパーオキシヘキシン−3等が挙げられる。
また、本発明に係る層間絶縁材料組成物をビルドアップ配線板用層間絶縁膜に使用する場合には、硬化剤として光重合開始剤を使用することもできる。この光重合開始剤としては、たとえば、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾフェノン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モンフォリノプロパン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。
これらの硬化剤は1種でも、2種以上を混合して用いてもよい。
硬化剤の配合量は特に制限はないが、アリルエステルオリゴマー、反応性モノマー(単官能および架橋性多官能モノマー)の合計を100質量部に対して、0.1質量部〜10質量部配合することが好ましく、より好ましくは0.5質量部〜5質量部である。上記配合量が0.1質量部より少ないと十分な硬化速度が得られず、また10質量部を超えると電気特性が悪化する恐れがあり、好ましくない。
さらに、本発明に係る層間絶縁材料組成物には、硬度、強度、成形性、耐久性、耐水性を改良する目的で、紫外線吸収剤、酸化防止剤、消泡剤、レベリング剤、離型剤、滑剤、撥水剤、難燃剤、低収縮剤、架橋助剤などの添加剤を必要に応じて添加することができる。
酸化防止剤としては、特に制限はなく、従来公知のものを用いることができる。中でも、ラジカル連鎖禁止剤であるフェノール系酸化防止剤やアミン系酸化防止剤が好ましい。フェノール系酸化防止剤としては、2,6−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン等が挙げられる。
本発明に係る層間絶縁材料組成物の硬化物(アリルエステル樹脂)は、上記層間絶縁材料組成物を熱硬化または光硬化させることにより製造することができる。
この硬化物からなるフィルムおよび本発明に係る層間絶縁膜は、上記層間絶縁材料組成物を、たとえば、押し出し成形、カレンダー成形法または溶媒キャスト方法などによりフィルム成形することによって製造することができる。フィルムを加熱硬化する場合、加熱温度は50℃〜300℃の範囲が好ましい。50℃以下で加熱すると硬化速度が著しく遅くなることがあり、300℃よりも高い温度で加熱すると硬化物が変質する恐れがあるため、好ましくない。また、硬化する際には一定温度を保持して硬化するよりも、50℃〜150℃の範囲の温度と151℃〜300℃の範囲の温度の2段階以上の温度で硬化することが好ましい。一定温度に保持して硬化した場合、十分に硬化しない可能性が高くなる。硬化時間は、0.1時間〜4時間が好ましく、さらに好ましくは0.2時間〜3時間、最も好ましくは0.3時間〜4時間である。硬化時間が0.1時間未満であると十分に硬化しない可能性があり、好ましくない。また、4時間以上になると経済的に好ましくない。
本発明に係る層間絶縁材料組成物から得られる硬化物(アリルエステル樹脂)の耐熱性、電気特性および機械的強度は、それぞれガラス転移点(Tg)、誘電率(以下、εと略す)、ならびに引っ張り試験における引っ張り強さおよび引っ張り伸びで評価することができる。なお、TgはJIS K7197、εはJIS K6911、引っ張り強さおよび引っ張り伸びはJIS K7113に準拠した方法で測定される。
Tgは好ましくは130℃以上、さらに好ましくは140℃以上、最も好ましくは150℃以上である。Tgが130℃未満であるとハンダ付け等の加熱時に大きく変形することがあり、好ましくない。
εは好ましくは3.5以下、さらに好ましくは3.4以下、最も好ましくは3.3以下である。εが3.5より大きいと誘電損失が大きくなることがあり、好ましくない。
引っ張り強さは、好ましくは50MPa以上、さらに好ましくは70MPa以上、最も好ましくは80MPa以上である。引っ張り伸びは、好ましくは0.5%以上、さらに好ましくは1.5%以上、最も好ましくは2.0%以上である。引っ張り強さが50MPa未満および引っ張り伸びが0.5%未満であると、硬化物が脆くなることがあり、好ましくない。
このような耐熱性、電気特性および機械的強度に優れた層間絶縁材料は、プリント配線基板や封止剤に好適に用いられる。
[実施例]
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの記載により何らの限定を受けるものではない。各物性は以下の方法により測定した。
1.粘度の測定
アリルエステルオリゴマーおよび層間絶縁材料組成物の粘度は、JIS K 6901(1999)に従い測定した。東京計器株式会社製B型粘度計(形式B8U型)を用い、HH−4ローターを使用して、指定の容器に試料10.3mlを入れ、測定温度25℃、回転数20rpmで測定した。
2.曲げ強さおよび曲げ弾性率の測定
得られた硬化物の曲げ強さおよび曲げ弾性率は、JIS K7171に準拠した方法で測定した。65mm×25mm×3mmの試験片について、試験速度1.5mm/min、支点間距離48mm、圧子半径5mm、支持台半径2mm、n=5の条件で測定した。
3.引っ張り強さ、引っ張り弾性率および引っ張り伸びの測定
得られた硬化物の引っ張り強さ、引っ張り弾性率および引っ張り伸びは、JIS K7113に準拠した方法で測定した。試験片として1号ダンベルを用い、試験温度23℃、チャック間距離115mm、標線間距離25mm、試験速度は弾性率測定時が1mm/min、強さおよび伸び測定時が5mm/min、n=5の条件で測定した。
4.誘電率および誘電正接の測定
得られた硬化物の誘電率および誘電正接は、JIS K6911(1995)に準拠した方法で測定した。測定温度23℃、湿度65RH%の条件で、ウェインカー社製高精度インピーダンス/LCRメータ 6440Aを用いて、自動平衡ブリッジ法にて、1MHzの値を測定した。
5.Tgおよび線膨張係数の測定
得られた硬化物のTgおよび線膨張係数は、JIS K 7197(1991)に準拠した方法で測定した。島津製作所(株)製のサーモアナライザー(TMA−50)を用い、3mm×3mm×5mmの試験片について、窒素50mL/min.の雰囲気下で、昇温速度5℃/min.で30℃から300℃までの線膨張係数を測定し、その不連続点からTgを決定した。硬化物の線膨張係数は30℃〜Tgの間の平均値により評価した。
撹拌機および精留器付き蒸留装置を備えた2リットルの三つ口フラスコに、ジアリルイソフタレート(昭和電工株式会社製)1478g(6.0mol)、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート(和光純薬工業株式会社製)392g(1.5mol)、およびジブチル錫オキサイド1.50g(6.0mmol)を仕込んだ後、窒素置換を行った。このフラスコを撹拌機および温度調節器を備えたシリコンオイルバスに浸し、フラスコ内を約10kPaまで蒸留装置側から減圧した。蒸留装置の冷却水路には約20℃の水を通水した。上記シリコンオイルを約3〜5℃/分の昇温速度で180℃まで加熱し、反応を行った。昇温途中からアリルアルコールの留出が開始した。留出温度は約64℃であった。留出液が約250gになった時点で窒素を導入してフラスコ内を大気圧に戻した。蒸留装置を精留器付還流管に切り替え、還流管の冷却水路には約20℃の水を通水した。突沸しないようにフラスコ内を約100Paまで徐々に減圧し、さらに1時間反応を行い、反応後直ちに冷却してアリルエステルオリゴマーを得た。なお、還流管を通過した留出ガスはドライアイス入りメタノールで冷却したトラップで捕集した。蒸留装置およびトラップに捕集された留出液の合計は263gであった。得られたアリルエステルオリゴマーの粘度および重量平均分子量を測定した。
このアリルエステルオリゴマー100質量部に対してジクミルパーオキサイド(日本油脂株式会社製、商品名:パークミルD)を2質量部加え、十分に撹拌して層間絶縁材料組成物を調製した。この組成物の粘度を測定した。その後、この組成物を約80℃に加熱した後、所定のサイズに注型し、130℃で1時間、さらに160℃で1時間加熱して硬化させた。得られた硬化物を室温まで冷却し、電気特性、機械的強度および耐熱性を測定した。
また、上記アリルエステルオリゴマーを密閉容器に入れ、40℃のオーブン内に保管し、一定時間毎に粘度を測定して粘度の経時変化を調べ、1ヶ月保管後の粘度で評価した。
以上の測定結果を表1に示す。
[比較例1]
撹拌機および精留器付き蒸留装置を備えた2リットルの三つ口フラスコに、ジアリルテ
レフタレート(昭和電工株式会社製)1478g(6.0mol)、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート(和光純薬工業株式会社製)392g(1.5mol)、およびジブチル錫オキサイド1.50g(6.0mmol)を仕込んだ以外は、実施例1と同様にしてアリルエステルオリゴマー合成した。
得られたアリルエステルオリゴマーの粘度およびその経時変化、重量平均分子量を測定した。また、実施例1と同様にして硬化物を作製し、電気特性、機械的強度および耐熱性を測定した。測定結果を表1に示す。
Figure 2006111817

Claims (18)

  1. 下記式(1)で表される基と下記式(2)で表される基および/または下記式(3)で表される基とを有するアリルエステルオリゴマーからなる層間絶縁材料。
    Figure 2006111817
    (式中、R1は、アリル基またはメタリル基を表し、該オリゴマー1分子中にこの基が複
    数存在する場合には、互いに同じであっても異なっていてもよい。)
    Figure 2006111817
    (式中、X1、X2およびX3は、それぞれ独立に炭素数1〜10の有機基を表し、X2およびX3は、上記(1)で表される基を有する鎖とエステル結合を介して結合している。R2は、水素原子または炭素数1〜10の有機基を表す。)
  2. アリルエステルオリゴマー中の繰り返し単位が上記式(2)で表される基および/または上記式(3)で表される基のみからなることを特徴とする請求項1に記載の層間絶縁材料。
  3. 上記式(2)および(3)に記載のX1〜X3が、置換または無置換のアルキレン基であることを特徴とする請求項1に記載の層間絶縁材料。
  4. 置換または無置換のアルキレン基が、エチレン、2−メチルエチレン、2−エチルエチレン、2−クロロメチルエチレン、2−ブロモメチルエチレン、2−アリロキシメチルエチレン、2−フェノキシメチルエチレン、シクロヘキシレン、2−フェニルエチレン、2−メタクリロキシメチルエチレンおよび2−アクリロキシメチルエチレンからなる群より選ばれる1種以上のアルキレン基であることを特徴とする請求項3に記載の層間絶縁材料。
  5. 上記式(2)および(3)に記載のX1〜X3が、エチレン基および/または2−メチルエチレン基であることを特徴とする請求項1に記載の層間絶縁材料。
  6. ジ(メタ)アリルイソフタレートと、イソシアヌル環および2個以上の水酸基を有する化合物とのエステル交換重縮合反応によって得られるアリルエステルオリゴマーからなる層間絶縁材料。
  7. イソシアヌル環および2個以上の水酸基を有する化合物が、イソシアヌル酸とアルキレンモノエポキシドを反応させて得られる化合物であることを特徴とする請求項6に記載の層間絶縁材料。
  8. アルキレンモノエポキシドが、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、シクロヘキセンオキシド、スチレンオキシドおよびグリシジル(メタ)アクリレートからなる群より選ばれる1種以上のアルキレンモノエポキシドであることを特徴とする請求項7に記載の層間絶縁材料。
  9. イソシアヌル環および2個以上の水酸基を有する化合物が、ビス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートおよびトリス(2−ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートからなる群より選ばれる1種以上のイソシアヌレートであることを特徴とする請求項6に記載の層間絶縁材料。
  10. イソフタル酸とイソシアヌル環および2個以上の水酸基を有する化合物とがエステル結合した構造と、末端にアリル基および/またはメタリル基とを有するアリルエステルオリゴマーからなる層間絶縁材料。
  11. イソシアヌル環および2個以上の水酸基を有する化合物が、イソシアヌル酸とアルキレンモノエポキシドを反応させて得られる化合物であることを特徴とする請求項10に記載の層間絶縁材料。
  12. アルキレンモノエポキシドが、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、シクロヘキセンオキシド、スチレンオキシドおよびグリシジル(メタ)アクリレートからなる群より選ばれる1種以上のアルキレンモノエポキシドであることを特徴とする請求項11に記載の層間絶縁材料。
  13. イソシアヌル環および2個以上の水酸基を有する化合物が、ビス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートおよびトリス(2−ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートからなる群より選ばれる1種以上のイソシアヌレートであることを特徴とする請求項10に記載の層間絶縁材料。
  14. ジ(メタ)アリルイソフタレートと、イソシアヌル環および2個以上の水酸基を有する化合物とをエステル交換重縮合反応させることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のアリルエステルオリゴマーからなる層間絶縁材料の製造方法。
  15. 請求項1〜13のいずれかに記載の層間絶縁材料および硬化剤を含むことを特徴とする層間絶縁材料組成物。
  16. 請求項15に記載の層間絶縁材料組成物の硬化物。
  17. 請求項15に記載の層間絶縁材料組成物を硬化して得られる層間絶縁膜。
  18. 請求項1〜13のいずれかに記載の層間絶縁材料を使用したプリント配線基板。
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