JP2006008617A - 5−フタランカルボニトリル化合物の製造方法、その中間体およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、抗うつ剤であるシタロプラムの中間体として有用である5−フタランカルボニトリル化合物の製造方法、その中間体およびその製造方法に関する。詳細には、新規な後述する式[I]で表される化合物を経由する5−フタランカルボニトリル化合物の製造方法に関する。
式[V]
で表される5−フタランカルボニトリル化合物は、式[VI]
で表される抗うつ剤であるシタロプラムの合成中間体として有用な化合物である。5−フタランカルボニトリル化合物の製造方法としては、下記スキームのような方法が知られている(特許文献1参照)。
(式中、Rはシアノ基、炭素数2〜6のアルキルオキシカルボニル基、または炭素数2〜6のアルキルアミノカルボニル基を示し、Halはハロゲン原子を示す。)
当該方法において、Rがシアノ基以外である場合には、還元および閉環反応後、シアノ化を行なう必要がある。例えば、Rがアルキルオキシカルボニル基である場合には、加水分解、アミド化、クロロスルホニルイソシアネートとの反応の3ステップでシアノ化を行なっており、Rがアルキルアミノカルボニル基である場合には、塩化チオニルまたは五塩化リンとの反応によりシアノ化を行なっている。これらの方法では、クロロスルホニルイソシアネート、塩化チオニルや五塩化リンといった環境面で好ましくない試薬を使用しており、また、Rがアルキルオキシカルボニル基である場合にはシアノ化を3ステップで行っており、簡便な方法とはいえない。
Rがシアノ基である場合には、出発原料である5−シアノフタリドの製造方法に改良すべき点が存在している。つまり、5−シアノフタリドは、硫酸銅の存在下、5−アミノフタリドから誘導されるジアゾニウム塩にシアン化カリウムを作用させることにより得られることが知られている(非特許文献1参照)。この反応では、シアン化カリウムや硫酸銅を使用しており、毒物や重金属塩を使用する点で、好ましい方法とは言えない。また、5−アミノフタリドを合成するにあたっては、フタルイミドのニトロ化という危険な反応(非特許文献2参照)を行う必要があり、さらに塩化錫によるアミノ基への還元及び亜鉛によるフタルイミドの半還元反応(非特許文献3参照)を行う必要があり、廃重金属が発生する観点からも工業的には好ましいとはいえない。
また、特許文献2には、式[B]
(式中、R2は炭素数2から5であるアルカノイル基を示す)
で表される化合物を出発原料とし、式[II−b]
で表される化合物を出発原料とし、式[II−b]
(式中、R1bは炭素数1から5であるアルキル基、テトラヒドロピラン−2−イル基、アルコキシル基の炭素数が1から5であるアルコキシメチル基、アルコキシル基の炭素数が1から10である1−アルコキシエチル基、または各アルキル基の炭素数が1から5であるトリアルキルシリル基を示し、Xは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を示す)
で表される化合物を中間体として経由することにより、5−フタランカルボニトリルを製造する方法が開示されている。
WO98/19511号パンフレット
特開2001−121161号公報
Bull.Soc.Sci.Bretagne,26,1951,35
Organinc Synthesis II,459
J.Chem.Soc.,1931,867
特許文献1及び非特許文献1〜3に開示されている、5−シアノフタリド等を出発原料とする5−フタランカルボニトリルの製造方法は、毒物や重金属を排出する等により工業上好ましい方法とはいえない。
また、特許文献2に開示されている、5−フタランカルボニトリルの製造方法は、上記の5−シアノフタリド等を出発原料とする製造方法と比較すると、安全で、かつ、環境負荷が小さい方法であり工業上好ましい方法である。
しかしながら、この方法は、式[B]の化合物を式[II−b]の化合物にするために、R2を脱保護した後に、R1bに付け替える必要があるため、工程数が長くなる。このため、本方法を改良して、工程数を低減することができれば、工業的により好ましい製造方法となる。
本発明の目的は、環境負荷が小さく、安全かつ簡便な、5−フタランカルボニトリル化合物の製造方法、その中間体およびその製造方法を提供することである。
本発明者らは、環境負担が小さく、安全かつ簡便な5−フタランカルボニトリル化合物を製造できる方法について鋭意検討した結果、後記式[A]で表される化合物(以下、化合物[A]ともいう)を出発原料とし、後記式[II]で表される新規な化合物(以下、化合物[II]ともいう)を鍵中間体として経由することにより、シタロプラムの中間体として有用な5−フタランカルボニトリル化合物(後記式[V]で表される化合物)を塩化チオニルなどを使用せずに安全で、かつ環境負荷が小さい方法で、さらには、短い工程で製造することができることを見出し、また本発明の5−フタランカルボニトリル化合物の製造方法において用いることができる、式[I]、[III]で表される新規な化合物(以下、それぞれ化合物[I]、[III]ともいう)およびそれらの製造方法を考案し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下の通りである。
(1)式[I]
(1)式[I]
(式中、X1およびX2は、それぞれ独立して、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す。)
で表される化合物。
(2)X1が塩素原子であり、X2が臭素原子である、(1)に記載の化合物。
(3)式[II]
で表される化合物。
(2)X1が塩素原子であり、X2が臭素原子である、(1)に記載の化合物。
(3)式[II]
(式中、X2は、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す。)
で表される化合物。
(4)X2が臭素原子である、(3)に記載の化合物。
(5)式[III]
で表される化合物。
(4)X2が臭素原子である、(3)に記載の化合物。
(5)式[III]
で表される化合物。
(6)式[A]
(6)式[A]
(式中、X1は、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す。)
で表される化合物を、塩素化、臭素化またはヨウ素化のいずれかに付すことを特徴とする、式[I]
で表される化合物を、塩素化、臭素化またはヨウ素化のいずれかに付すことを特徴とする、式[I]
(式中、X1およびX2は、それぞれ独立して、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す。)
で表される化合物の製造方法。
(7)式[1]
で表される化合物の製造方法。
(7)式[1]
(式中、X1およびX2は、それぞれ独立して、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す。)
で表される化合物を、t−ブトキシドと反応させることを特徴とする、式[II]
で表される化合物を、t−ブトキシドと反応させることを特徴とする、式[II]
(式中、X2は、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す。)
で表される化合物の製造方法。
(8)式[II]
で表される化合物の製造方法。
(8)式[II]
(式中、X2は、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す。)
で表される化合物を、(i)グリニャール試薬またはリチウム化合物に変換後、(ii)これをパラフルオロベンズアルデヒドと反応させることを特徴とする、式[III]
で表される化合物を、(i)グリニャール試薬またはリチウム化合物に変換後、(ii)これをパラフルオロベンズアルデヒドと反応させることを特徴とする、式[III]
で表される化合物の製造方法。
(9)X2が臭素原子である、(6)〜(8)のいずれかに記載の製造方法。
(10)式[III]
(9)X2が臭素原子である、(6)〜(8)のいずれかに記載の製造方法。
(10)式[III]
で表される化合物を、脱t−ブチル化反応および環化反応に付することを特徴とする、式[IV]
で表される化合物の製造方法。
(11)前記脱t−ブチル化反応および環化反応は、酸触媒反応である、(10)に記載の製造方法。
(12)式[A]
(11)前記脱t−ブチル化反応および環化反応は、酸触媒反応である、(10)に記載の製造方法。
(12)式[A]
(式中、X1は、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す。)
で表される化合物を、塩素化、臭素化またはヨウ素化のいずれかに付して、式[I]
で表される化合物を、塩素化、臭素化またはヨウ素化のいずれかに付して、式[I]
(式中、X1およびX2は、それぞれ独立して、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す。)
で表される化合物を合成する第一工程と、
該第一工程で得られた式[I]で表される化合物を、t−ブトキシドと反応させて、式[II]
で表される化合物を合成する第一工程と、
該第一工程で得られた式[I]で表される化合物を、t−ブトキシドと反応させて、式[II]
(式中、X2は、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す。)
で表される化合物を合成する第二工程と、
該第二工程で得られた式[II]で表される化合物を、(i)グリニャール試薬またはリチウム化合物に変換後、(ii)これをパラフルオロベンズアルデヒドと反応させて、式[III]
で表される化合物を合成する第二工程と、
該第二工程で得られた式[II]で表される化合物を、(i)グリニャール試薬またはリチウム化合物に変換後、(ii)これをパラフルオロベンズアルデヒドと反応させて、式[III]
で表される化合物を合成する第三工程と、
該第三工程で得られた式[III]で表される化合物を、脱t−ブチル化反応および環化反応させて、式[IV]
該第三工程で得られた式[III]で表される化合物を、脱t−ブチル化反応および環化反応させて、式[IV]
で表される化合物を合成する第四工程と、
該第四工程で得られた式[IV]で表される化合物のヒドロキシルメチル基をシアノ基に変換して、式[V]
該第四工程で得られた式[IV]で表される化合物のヒドロキシルメチル基をシアノ基に変換して、式[V]
で表される5−フタランカルボニトリル化合物を合成する第五工程と
を有する、式[V]で表される5−フタランカルボニトリル化合物の製造方法。
(13)前記第五工程は、
式[IV]で表される化合物のヒドロキシメチル基を酸化してアルデヒド体にする酸化工程と、
該アルデヒド体を、ヒドロキシルアミンまたはその鉱酸塩と反応させてオキシム体にするオキシム化工程と、
該オキシム化工程にて得られたオキシム体を単離することなくそのまま、または単離した後、脱水反応に付して、カルボニトリル化合物にする脱水工程と
を有する、(12)に記載の製造方法。
を有する、式[V]で表される5−フタランカルボニトリル化合物の製造方法。
(13)前記第五工程は、
式[IV]で表される化合物のヒドロキシメチル基を酸化してアルデヒド体にする酸化工程と、
該アルデヒド体を、ヒドロキシルアミンまたはその鉱酸塩と反応させてオキシム体にするオキシム化工程と、
該オキシム化工程にて得られたオキシム体を単離することなくそのまま、または単離した後、脱水反応に付して、カルボニトリル化合物にする脱水工程と
を有する、(12)に記載の製造方法。
本発明により、重金属、金属シアン化物、または塩化チオニルのような環境に対して負荷の大きな試剤を使用しない(環境負荷が小さい)、収率のよい、工業的にも有利な5−フタランカルボニトリル化合物の製造方法を提供することができる。このようにして得られた5−フタランカルボニトリル化合物より、抗うつ剤として有用なシタロプラムを提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
化合物[I]の製造方法
新規な化合物[I]は、化合物[A]を塩素化、臭素化またはヨウ素化のいずれかに付することにより得ることができ、この反応は好ましくは塩基の存在下で行う。ここで、化合物[A]におけるX1は、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子のいずれかである。X1は、後の工程にてt−ブトキシ基に置換されるので、脱離し易さの点からすると、これらのハロゲン原子のいずれであってもよいが、安価な原料を用いる観点からすると、X1は、塩素原子または臭素原子であることが好ましく、分子量からすると、X1は、塩素原子であることがさらに好ましい。
化合物[I]の製造方法
新規な化合物[I]は、化合物[A]を塩素化、臭素化またはヨウ素化のいずれかに付することにより得ることができ、この反応は好ましくは塩基の存在下で行う。ここで、化合物[A]におけるX1は、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子のいずれかである。X1は、後の工程にてt−ブトキシ基に置換されるので、脱離し易さの点からすると、これらのハロゲン原子のいずれであってもよいが、安価な原料を用いる観点からすると、X1は、塩素原子または臭素原子であることが好ましく、分子量からすると、X1は、塩素原子であることがさらに好ましい。
化合物[A]から化合物[I]への変換である、塩素化、臭素化またはヨウ素化、好ましくは、臭素化は、反応溶媒中、化合物[A]をハロゲン化剤と反応させることにより得ることができる。ここで、X2としては、後の工程(リチウム化合物またはグリニャール試薬への変換)を考慮すると、臭素原子が好ましい。
塩素化、臭素化およびヨウ素化に使用する反応溶媒としては、氷酢酸、酢酸水溶液(濃度:40〜100重量%、好ましくは60〜100重量%)、水、モノクロロベンゼン、オルトジクロロベンゼン、酢酸エチル、tert−ブチルメチルエーテル;水を含んでいてもよい、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトン、アセトニトリルなどが挙げられ、好ましくは氷酢酸、酢酸水溶液、メタノール、オルトジクロロベンゼン、酢酸エチルが挙げられる。該反応溶媒の使用量は、化合物[A]1kgに対して、通常1L〜20L、好ましくは3L〜10Lである。
塩素化、臭素化およびヨウ素化に使用する塩基としては、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドなどが挙げられ、好ましくは酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムが挙げられる。該塩基の使用量は、化合物[A]に対して、通常0.1当量〜10当量、好ましくは0.8当量〜6当量である。
塩素化、臭素化およびヨウ素化に使用するハロゲン化剤としては、臭素、塩素、ヨウ素、N−ブロモこはく酸イミド(N−ブロモスクシンイミド)、N−クロロこはく酸イミド、N−ヨードこはく酸イミド、塩化スルフリルなどが挙げられる。上記に説明したように、X2として臭素原子が好ましい点からすると、これらの中では、臭素、N−ブロモこはく酸イミドが好ましいが、より安価な試薬の使用、廃棄物の発生等の大量合成への適用性の点から考慮すると、臭素であることがより好ましい。
また、塩素化、臭素化またはヨウ素化を行う際、反応を促進するために触媒を加えてもよい。該触媒としては、鉄、銅、亜鉛、アルミニウムなどの単体金属;塩化第一鉄、塩化第二鉄、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、塩化第一銅、塩化第二銅、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、ヨウ化マグネシウム、四塩化チタン、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛が挙げられる。該触媒の使用量は、化合物[A]1モルに対して、通常0.0001モル〜0.5モル、好ましくは0.001モル〜0.2モルである。
塩素化、臭素化およびヨウ素化における反応温度は、通常−30℃〜80℃である。しかし、工業的な大量合成の観点から、冷却または加熱に要する費用を勘案すると、10℃〜50℃であることが好ましい。また、反応時間は通常30分〜24時間、好ましくは2時間〜18時間である。しかし、反応に長時間を要するのは効率の点で好ましくないので、反応温度を20℃〜40℃とし、反応時間を4〜10時間とするのが好ましい。
化合物[A]を塩素化、臭素化またはヨウ素化に付すと、ハロゲン化物として2,4−ジ置換体である化合物[I]以外に、2,6−ジ置換体が副生することが考えられ、このような副生物を除く操作として、例えば、氷冷下、還元性水溶液(例えば、亜硫酸ナトリウム水溶液やチオ硫酸ナトリウム水溶液など)に反応液を注ぐか、または上記還元性水溶液を反応液に注入し、次にこれに有機溶媒を添加して、抽出し、溶媒を留去することにより行うことが挙げられる。該操作を行っても副生物が残留する場合には、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、再結晶等により、混合物から目的物を単離することができる。このシリカゲルカラムクロマトグラフィー、再結晶等を用いた単離操作は、この段階で行ってもよいが、混合物のまま反応を進め、最終物に至るまでのいずれかの段階で単離操作を行ってもよい。
化合物[II]の製造方法
化合物[II]は、反応溶媒であるt−ブタノール中、化合物[I]をt−ブトキシドと反応させることにより得ることができる。
化合物[II]は、反応溶媒であるt−ブタノール中、化合物[I]をt−ブトキシドと反応させることにより得ることができる。
反応溶媒であるt−ブタノールの使用量は、化合物[I]1kgに対して、通常1L〜20L、好ましくは、3L〜10Lである。
t−ブトキシドとの反応に用いられる試剤としては、t−ブトキシカリウムまたはt−ブトキシナトリウム等が用いられる。このt−ブトキシ化試剤の使用量は、化合物[I]に対して、通常0.9当量〜2.5当量、好ましくは、1当量〜1.6当量である。
t−ブトキシドとの反応に用いられる試剤としては、t−ブトキシカリウムまたはt−ブトキシナトリウム等が用いられる。このt−ブトキシ化試剤の使用量は、化合物[I]に対して、通常0.9当量〜2.5当量、好ましくは、1当量〜1.6当量である。
t−ブトキシ化における反応温度は、通常40℃〜還流温度(85℃)であり、好ましくは、60℃〜85℃である。また、反応時間は、通常1〜24時間であり、好ましくは、2〜10時間である。
反応終了後は、所定量の水を加えた後、t−ブタノールを留去し、有機溶媒を加え、塩酸水溶液等を添加して中和し、有機層を洗浄し、その後、有機層を減圧条件により除去すれば、化合物[II]が得られる。得られた化合物[II]は、原料である化合物[I]が前反応の副生物である2,6−ジ置換体を含んでいなければ、単離操作を行うことなく、そのまま次反応に用いることができる。あるいは、前反応の副生物である2,6−ジ置換体を混在するものを原料として用いた場合には、2,6−ジ置換体に由来する副生物が存在するので、この段階で、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、再結晶等を用いた単離操作を行うか、または、2,6−ジ置換体に由来する副生物を含んだまま、次反応に進む。
化合物[III]の製造方法
化合物[III]は、前工程で得られた化合物[II]を
(i)グリニャール試薬またはリチウム化合物に変換後、
(ii)これをパラフルオロベンズアルデヒドと反応させる
ことにより得ることができる。
化合物[III]は、前工程で得られた化合物[II]を
(i)グリニャール試薬またはリチウム化合物に変換後、
(ii)これをパラフルオロベンズアルデヒドと反応させる
ことにより得ることができる。
以下に、上記(i)および(ii)を順に説明する。
(i)について、化合物[II]をグリニャール試薬またはリチウム試薬に変換する方法は、ハロゲン化物からグリニャール試薬またはリチウム化合物を得る従来公知の方法でよく、例えば有機溶媒中、化合物[II]に、金属マグネシウムを作用させるか、または有機リチウム化合物の有機溶媒溶液を滴下すればよい。金属マグネシウムまたは有機リチウム化合物は、通常、ハロゲン化物をグリニャール試薬またはリチウム化合物に変換するのに必要とする量を添加すればよく、例えば化合物[II]1モルに対して、金属マグネシウムは、通常0.9モル〜3モル、好ましくは1モル〜1.5モル添加すればよく、有機リチウム化合物は、通常0.9モル〜1.5モル、好ましくは1モル〜1.3モル添加すればよい。また該有機リチウム化合物としては、例えばn−ブチルリチウム、フェニルリチウム、メチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウムが挙げられ、好ましくは、n−ブチルリチウム、メチルリチウムが挙げられる。また、化合物[II]をグリニャール試薬に変換する場合、金属マグネシウムを活性化させるために、ヨウ素、2−ブロモプロパン、ブロモエタン等を添加してもよい。
(i)について、化合物[II]をグリニャール試薬またはリチウム試薬に変換する方法は、ハロゲン化物からグリニャール試薬またはリチウム化合物を得る従来公知の方法でよく、例えば有機溶媒中、化合物[II]に、金属マグネシウムを作用させるか、または有機リチウム化合物の有機溶媒溶液を滴下すればよい。金属マグネシウムまたは有機リチウム化合物は、通常、ハロゲン化物をグリニャール試薬またはリチウム化合物に変換するのに必要とする量を添加すればよく、例えば化合物[II]1モルに対して、金属マグネシウムは、通常0.9モル〜3モル、好ましくは1モル〜1.5モル添加すればよく、有機リチウム化合物は、通常0.9モル〜1.5モル、好ましくは1モル〜1.3モル添加すればよい。また該有機リチウム化合物としては、例えばn−ブチルリチウム、フェニルリチウム、メチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウムが挙げられ、好ましくは、n−ブチルリチウム、メチルリチウムが挙げられる。また、化合物[II]をグリニャール試薬に変換する場合、金属マグネシウムを活性化させるために、ヨウ素、2−ブロモプロパン、ブロモエタン等を添加してもよい。
該有機溶媒としては、エーテル系溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、tert−ブチルメチルエーテル、ジメトキシエタン、ジブチルエーテル、エチルエーテルなど)、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレンなどが挙げられ、好ましくはヘキサン、テトラヒドロフラン、tert−ブチルメチルエーテル、ジメトキシエタンが挙げられる。該有機溶媒の使用量は、化合物[II]1kgに対して、通常1L〜30L、好ましくは5L〜20Lである。
(i)における反応温度は、通常−78℃〜60℃、好ましくは、20℃〜50℃であり、反応時間は、通常10分〜6時間、好ましくは10分〜2時間である。(i)で得られた反応液は常法により単離および精製することができるが、得られたまま次の反応に付してもよい。
(ii)について:(i)の反応液に、パラフルオロベンズアルデヒドを滴下することにより反応を行うことができる。該パラフルオロベンズアルデヒドの使用量は、化合物[II]1モルに対して、通常0.8モル〜3モル、好ましくは1モル〜1.5モルである。パラフルオロベンズアルデヒドは、有機溶媒の溶液として添加してもよく、この時の有機溶媒としては特に限定はなく、例えばテトラヒドロフラン、tert−ブチルメチルエーテル、ジメトキシエタン、ヘキサン、ヘプタンなどが挙げられる。
(ii)における反応温度は、通常−78℃〜60℃、好ましくは、−10℃〜30℃である。反応時間は、通常10分〜6時間、好ましくは10分〜2時間である。
反応終了後、塩基性水溶液(例えば、塩化アンモニウム水溶液など)、酸性水溶液(例えば、酢酸水溶液など)を添加することにより、反応物を加水分解する。加水分解後の化合物は、例えば分液し、溶媒を留去することにより単離することができる。
化合物[IV]の製造方法
化合物[IV]は、化合物[III]を、脱t−ブチル反応および環化反応に付することにより得ることができる。この脱t−ブチル反応および環化反応は、別々の工程にて順次行ってもよいが、例えば、酸触媒条件で反応させることにより、脱t−ブチル反応およびそれに引き続く環化反応をほぼ同時に行うことができ工程数を省くことができ好都合である。
化合物[IV]は、化合物[III]を、脱t−ブチル反応および環化反応に付することにより得ることができる。この脱t−ブチル反応および環化反応は、別々の工程にて順次行ってもよいが、例えば、酸触媒条件で反応させることにより、脱t−ブチル反応およびそれに引き続く環化反応をほぼ同時に行うことができ工程数を省くことができ好都合である。
この酸触媒反応に用いられる酸触媒の添加方法は特に限定されず、例えば、化合物[III]の反応溶媒溶液に酸触媒を添加すればよい。また、反応は、通常50℃〜沸点、好ましくは60〜80℃の温度条件にすることにより、酸触媒反応により脱離したt−ブチル基に由来する2−メチルプロペンを除きながら反応させることが副生成物の生成を抑える意味でより好ましい。
反応溶媒としては、水単独でも十分進行し、更に適当な有機溶媒を加えてもよい。加える有機溶媒としては水と混和するものであっても、水と分離するものであってもよく、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、アセトン、テトラヒドロフラン、トルエン、キシレンが挙げられる。反応溶媒の使用量は、化合物[III]1kgに対して、通常、0.5L〜20L、好ましくは、1L〜10Lである。
酸触媒としては、例えば、一般的な鉱酸、酸性イオン交換樹脂、ルイス酸が挙げられ、好ましくは、リン酸、硫酸、塩酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸が挙げられる。該酸触媒は、化合物[III]1モルに対して、通常0.1ミリモル〜30モル、好ましくは0.1モル〜20モルである。該酸触媒は水溶液の形態としても使用することができる。
目的物である化合物[IV]の単離は、通常の方法(例えば、濾過、再結晶など)を行うことができる。
化合物[V]の製造方法
化合物[V]は、化合物[IV]を酸化してアルデヒド体を得、このアルデヒド体を、オキシム化および脱水反応に付すことによって得ることができる。以下、化合物[V]の製造方法について、酸化工程と、オキシム化および脱水工程とに分けて説明する。
化合物[V]は、化合物[IV]を酸化してアルデヒド体を得、このアルデヒド体を、オキシム化および脱水反応に付すことによって得ることができる。以下、化合物[V]の製造方法について、酸化工程と、オキシム化および脱水工程とに分けて説明する。
酸化工程
化合物[IV]には易酸化部位として、1,3−ジヒドロイソベンゾフラン環の5位にあるヒドロキシメチル基の他に、1位と3位の炭素が存在する。このため、化合物[IV]の酸化により1位と3位の炭素の酸化が副反応として生じることが懸念される。しかしながら、例えばN−オキシルラジカル触媒存在下、次亜塩素酸塩を用いて化合物[IV]を酸化することにより、選択的にヒドロキシメチル基が酸化される。具体的には、例えば、塩基、触媒およびN−オキシルラジカル触媒の存在下、化合物[IV]の有機溶媒溶液に、次亜塩素酸塩を添加、好ましくは水溶液として滴下することにより、目的とするアルデヒド体を得ることができる。
化合物[IV]には易酸化部位として、1,3−ジヒドロイソベンゾフラン環の5位にあるヒドロキシメチル基の他に、1位と3位の炭素が存在する。このため、化合物[IV]の酸化により1位と3位の炭素の酸化が副反応として生じることが懸念される。しかしながら、例えばN−オキシルラジカル触媒存在下、次亜塩素酸塩を用いて化合物[IV]を酸化することにより、選択的にヒドロキシメチル基が酸化される。具体的には、例えば、塩基、触媒およびN−オキシルラジカル触媒の存在下、化合物[IV]の有機溶媒溶液に、次亜塩素酸塩を添加、好ましくは水溶液として滴下することにより、目的とするアルデヒド体を得ることができる。
該酸化に使用する次亜塩素酸塩としては、例えば次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸カルシウムなどが挙げられ、好ましくは次亜塩素酸ナトリウムが挙げられる。該次亜塩素酸塩の使用量は、化合物[IV]1モルに対して、通常0.8モル〜2モル、好ましくは0.85モル〜1.3モルである。次亜塩素酸ナトリウムは水溶液の形態で用いるのが好ましく、該水溶液の濃度は、通常8重量%〜15重量%が適当であり、好ましくは11重量%〜14重量%である。
該酸化に使用するN−オキシルラジカル触媒としては、4−置換−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシを例示することができ、該触媒の使用量は、化合物[IV]1モルに対して、通常0.0001モル〜0.1モル、好ましくは0.0001モル〜0.01モルである。4位の置換基としては、例えば水素原子、ヒドロキシル基、炭素数1から10であるアルコキシル基、炭素数1から10である脂肪族炭化水素残基を有するアシルオキシ基、炭素数1から10である脂肪族炭化水素残基を有するカルボニルアミノ基等が挙げられ、収率の観点から、特に好ましくはヒドロキシル基が挙げられる。
該「炭素数1から10であるアルコキシル基」は、好ましくは炭素数1〜5である、直鎖状または分岐鎖状のアルコキシル基であり、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、ヘキシルオキシ、へプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシが挙げられ、好ましくはメトキシ、エトキシ、イソプロポキシが挙げられる。
該「炭素数1から10である脂肪族炭化水素残基を有するアシルオキシ基」は、好ましくは炭素数1〜6である、直鎖状または分岐鎖状の脂肪族炭化水素残基を有するアシルオキシ基であり、例えばアセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、イソブチリルオキシ、バレリルオキシ、イソバレリルオキシ、ピバロイルオキシ、ヘキサノイルオキシ、へプタノイルオキシ、オクタノイルオキシ、ノナノイルオキシ、デカノイルオキシ、ウンデカノイルオキシ、アクリロイルオキシ、メタクリロイルオキシが挙げられ、好ましくはアセチルオキシ、メタクリロイルオキシが挙げられる。
該「炭素数1から10である脂肪族炭化水素残基を有するカルボニルアミノ基」は、好ましくは炭素数1〜6である、直鎖状または分岐鎖状の脂肪族炭化水素残基を有するカルボニルアミノ基であり、例えばアセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチリルアミノ、イソブチリルアミノ、バレリルアミノ、イソバレリルアミノ、ピバロイルアミノ、ヘキサノイルアミノ、へプタノイルアミノ、オクタノイルアミノ、ノナノイルアミノ、デカノイルアミノ、ウンデカノイルアミノ、アクリロイルアミノ、メタクリロイルアミノが挙げられ、好ましくはアセチルアミノが挙げられる。
4−置換−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシとしては、好ましくは4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ、4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ、4−アセチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ、4−アセチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシが挙げられ、特に好ましくは、収率の観点から、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシが挙げられる。
塩基としては、反応を阻害しないものであれば特に限定はなく、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウムなどが挙げられ、好ましくは炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムである。該塩基の使用量は、化合物[IV]1モルに対して、通常0.01モル〜2モル、好ましくは0.1モル〜0.9モルである。
触媒としては、例えばテトラブチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムヨージド、テトラブチルアンモニウムサルフェート、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリメチルアンモニウムクロリドなどの相間移動触媒、ヨウ化カリウム、臭化カリウム、ヨウ化ナトリウム、臭化ナトリウムなどのハロゲン化金属触媒などが挙げられ、好ましくはテトラブチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、ヨウ化カリウム、臭化カリウムが挙げられる。該触媒の使用量は、化合物[IV]1モルに対して、通常0.0001モル〜0.3モル、好ましくは0.01モル〜0.2モルである。
有機溶媒としては、特に限定はなく、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、エチルメチルケトン、イソブチルメチルケトン、トルエン、キシレン、tert−ブチルメチルエーテルなどが挙げられ、好ましくは酢酸エチル、アセトン、エチルメチルケトン、イソブチルメチルケトン、トルエンが挙げられる。該溶媒の使用量は、化合物[IV]1kgに対して、1L〜20L、好ましくは3L〜10Lである。
反応温度は、通常−30℃〜100℃、好ましくは0℃〜50℃であり、反応時間は、通常10分〜10時間、好ましくは10分〜2時間である。
目的物の単離は、例えば抽出、結晶化などの常法により行うことができる。
オキシム化および脱水工程
本工程では、前工程で得られたアルデヒド体をヒドロキシルアミンまたはその鉱酸塩と反応させることによりオキシム化した後、脱水反応を経て、目的とする化合物[V]を得る。
本工程では、前工程で得られたアルデヒド体をヒドロキシルアミンまたはその鉱酸塩と反応させることによりオキシム化した後、脱水反応を経て、目的とする化合物[V]を得る。
操作の簡便性からは、a)オキシム体を単離することなく直接脱水反応に付すのが好ましく、例えば、有機溶媒中、アルデヒド体およびヒドロキシルアミンまたはその鉱酸塩を添加後、そのまま加熱することによって、化合物[V]を得ることができる。
また、化合物[V]の純度向上の観点からは、b)オキシム体を単離した後、脱水反応に付すのが好ましい。オキシム体は、アルデヒド体をヒドロキシルアミンまたはその鉱酸塩と反応させることによって得られ、当該オキシム体を脱水することによって、化合物[V]を製造することができる。具体的には、有機溶媒中、アルデヒド体およびヒドロキシルアミンまたはその鉱酸塩を添加後、攪拌することによってオキシム体を得、得られたオキシム体を単離後、加熱することによって化合物[V]を得ることができる。オキシム体の単離は、常法で行うことができる。
ヒドロキシルアミン鉱酸塩としては、例えば、ヒドロキシルアミンと塩酸、硫酸、燐酸、硝酸などとの塩が挙げられ、好ましくはヒドロキシルアミン塩酸塩、ヒドロキシルアミン硫酸塩が挙げられる。
ヒドロキシルアミンまたはその鉱酸塩の使用量は、アルデヒド体に対して、通常0.8当量〜5当量、好ましくは0.9当量〜2当量である。ヒドロキシルアミンまたはその鉱酸塩は、そのまま、好ましくは溶液(例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、水など)として用いる。反応規模にもよるが、特に、ヒドロキシルアミンまたはその鉱酸塩のメタノール溶液を、20℃〜50℃で滴下するのが好ましい。
また、特にヒドロキシルアミン鉱酸塩を用いる場合には、ヒドロキシルアミン鉱酸塩に対して、適当な塩基を1当量〜5当量添加するのが好ましい。該塩基としては、シアノ基への影響が少ないものであれば特に制限はなく、例えば、有機塩基類(例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルアニリン、ピリジン、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシド、ナトリウムt−ブトキシド等)、無機塩基類(例えば、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、水酸化カリウム等)などが挙げられ、好ましくはトリエチルアミンが挙げられる。塩基の添加はヒドロキシルアミン鉱酸塩の添加前に行うのが、工業的に好ましい。
オキシム体の脱水反応を温和な条件下で行うため、更に脱水剤を作用させてもよい。脱水剤としては、例えば酸無水物(例えば、無水酢酸、無水フタル酸等)、メタンスルホニルクロリド、パラトルエンスルホニルクロリド等が使用でき、無水酢酸を使用するのが環境面および収率の点から好ましい。脱水剤の使用量は、上記a)の場合、ヒドロキシルアミンまたはその鉱酸塩に対して、好ましくは0.8当量〜5当量であり、上記b)の場合、オキシム体に対して、通常1当量〜10当量、好ましくは1当量〜5当量である。上記a)においては、脱水剤はヒドロキシルアミンまたはその鉱酸塩と同時に添加してもよいが、ヒドロキシルアミンまたはその鉱酸塩の添加後に加えるのが好ましい。
有機溶媒としては、反応を阻害しない溶媒であれば特に限定はなく、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、アセトニトリル、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、N−メチルピロリドン、ニトロエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジクロロメタンなど;これらの混合溶媒が挙げられ、好ましくはアセトニトリル、トルエン、キシレン、N−メチルピロリドン、ニトロエタン、酢酸エチル、酢酸エチルとメタノールとの混合溶媒、酢酸エチルとエタノールとの混合溶媒、酢酸エチルとイソプロピルアルコールとの混合溶媒、トルエンとメタノールとの混合溶媒が挙げられる。該有機溶媒の使用量は上記a)の場合、アルデヒド体1kgに対して、通常0.5L〜50L、好ましくは1L〜20Lであり、上記b)の場合、オキシム体1kgに対して、通常0.5L〜50L、好ましくは1L〜20Lである。
上記a)における反応温度は、通常50℃〜220℃、好ましくは80℃〜150℃であり、反応時間は、通常1時間〜20時間、好ましくは2時間〜8時間である。
上記b)においては、オキシム化を通常20℃〜120℃、好ましくは40℃〜100℃で、通常10分〜4時間、好ましくは30分〜2時間行い、脱水反応を通常60℃〜160℃、好ましくは120℃〜150℃、より好ましくは125℃〜150℃で、通常30分〜8時間、好ましくは90分〜6時間行う。
目的物の単離は、例えば反応液を中和後、抽出、結晶化などの常法により、行うことができる。
出発原料である化合物[A]は、例えば、キシレンの塩素化、特公昭63−79843号公報記載の方法に準じて製造することができ、また、市販品として得ることもできる。
以上のように、本発明の方法においては、重金属、金属シアン化物、塩化チオニルなどの環境に対して負荷の大きな試剤を使用することなく、5−フタランカルボニトリル化合物を製造することができる。更に、全工程において収率良く、反応が進行する。
5−フタランカルボニトリル化合物は、WO98/19511に記載の方法によって、シタロプラムに誘導することができる。これにより、抗うつ薬として有用なシタロプラムを製造することができる。
以下、実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、実施例中の試薬に対する%単位は、全て重量%を意味している。
実施例1
2,4−ビス(クロロメチル)ブロモベンゼンの合成
20%水酸化ナトリウム水溶液80.0g、水8.8g、酢酸144mLおよびm-キシリレンジクロリド70.0gを混合し、臭素320gを25〜35℃で滴下後、25〜35℃で8時間攪拌した。反応液を28%亜硫酸ナトリウム水溶液776.8gに滴下し反応を停止した。これを酢酸エチル140mLで3回抽出し、得られた有機層を14.3%炭酸ナトリウム水溶液490gで2回洗浄した。有機層から溶媒を減圧留去することにより、2,4-ビス(クロロメチル)ブロモベンゼン100.7g(GC面百74.9%)を淡黄色油状物として得た。見かけ収率99.1%。
2,4−ビス(クロロメチル)ブロモベンゼンの合成
20%水酸化ナトリウム水溶液80.0g、水8.8g、酢酸144mLおよびm-キシリレンジクロリド70.0gを混合し、臭素320gを25〜35℃で滴下後、25〜35℃で8時間攪拌した。反応液を28%亜硫酸ナトリウム水溶液776.8gに滴下し反応を停止した。これを酢酸エチル140mLで3回抽出し、得られた有機層を14.3%炭酸ナトリウム水溶液490gで2回洗浄した。有機層から溶媒を減圧留去することにより、2,4-ビス(クロロメチル)ブロモベンゼン100.7g(GC面百74.9%)を淡黄色油状物として得た。見かけ収率99.1%。
1H-NMR(CDCl3, 400MHz)δ=4.54(2H, s)、4.69(2H, s)、7.21(1H, dd, J=8Hz, J=2Hz)、7.51(1H, d, J=2Hz)、7.57(1H, d, J=8Hz)ppm
実施例2
2,4−ビス(t−ブトキシメチル)ブロモベンゼンの合成
t-ブチルアルコール127mLおよびt-ブトキシカリウム28.1gを混合し、2,4-ビス(クロロメチル)ブロモベンゼン25.4gを75〜83℃で滴下後、75〜83℃で10時間攪拌した。反応液に水100gを加えて、大部分のt-ブチルアルコールを減圧留去した。これにトルエン50mLおよび35%塩酸水溶液5.8gを加え中和分液後、有機層を水で洗浄した。有機層から溶媒を減圧留去することにより2,4-ビス(t-ブトキシメチル)ブロモベンゼン30.9g(LC面百71.7%)を淡褐色油状物として得た。見かけ収率93.9%。
2,4−ビス(t−ブトキシメチル)ブロモベンゼンの合成
t-ブチルアルコール127mLおよびt-ブトキシカリウム28.1gを混合し、2,4-ビス(クロロメチル)ブロモベンゼン25.4gを75〜83℃で滴下後、75〜83℃で10時間攪拌した。反応液に水100gを加えて、大部分のt-ブチルアルコールを減圧留去した。これにトルエン50mLおよび35%塩酸水溶液5.8gを加え中和分液後、有機層を水で洗浄した。有機層から溶媒を減圧留去することにより2,4-ビス(t-ブトキシメチル)ブロモベンゼン30.9g(LC面百71.7%)を淡褐色油状物として得た。見かけ収率93.9%。
1H-NMR(CDCl3, 400MHz)δ=1.28(9H, s)、1.31(9H, s)、4.41(2H, s)、4.48(2H, s)、7.12(1H, dd, J=8Hz, J=2Hz)、7.45(1H, d, J=8Hz)、7.49(1H, d, J=2Hz)ppm
実施例3
2,4−ビス(t−ブトキシメチル)フェニル−(4’−フルオロフェニル)メタノールの合成
削状マグネシウム1.7gをTHF20mLに分散させ、ヨウ素15mgを加えた後、2-ブロモプロパン0.3gを流入した。その後、2,4-ビス(t-ブトキシメチル)ブロモベンゼン20.0gのTHF(40mL)溶液を40〜50℃で滴下後、40〜50℃で2時間攪拌した。得られたグリニャール試薬の混合液を冷却し、これにパラフルオロベンズアルデヒド8.7gを0〜4℃で滴下した。滴下後、反応液を0〜4℃で1時間攪拌し、その後9.8%塩化アンモニウム水溶液66.5gで反応を停止させた後、27.3%クエン酸水溶液17.1gで中和した。分液後、有機層を10%食塩水で洗浄した。有機層から溶媒を減圧留去することにより、2,4-ビス(t-ブトキシメチル)フェニル-(4’-フルオロフェニル)メタノール22.9g(LC面百68.7%)を淡褐色油状物として得た。見かけ収率100.7%。
2,4−ビス(t−ブトキシメチル)フェニル−(4’−フルオロフェニル)メタノールの合成
削状マグネシウム1.7gをTHF20mLに分散させ、ヨウ素15mgを加えた後、2-ブロモプロパン0.3gを流入した。その後、2,4-ビス(t-ブトキシメチル)ブロモベンゼン20.0gのTHF(40mL)溶液を40〜50℃で滴下後、40〜50℃で2時間攪拌した。得られたグリニャール試薬の混合液を冷却し、これにパラフルオロベンズアルデヒド8.7gを0〜4℃で滴下した。滴下後、反応液を0〜4℃で1時間攪拌し、その後9.8%塩化アンモニウム水溶液66.5gで反応を停止させた後、27.3%クエン酸水溶液17.1gで中和した。分液後、有機層を10%食塩水で洗浄した。有機層から溶媒を減圧留去することにより、2,4-ビス(t-ブトキシメチル)フェニル-(4’-フルオロフェニル)メタノール22.9g(LC面百68.7%)を淡褐色油状物として得た。見かけ収率100.7%。
1H-NMR(CDCl3, 400MHz)δ=1.29(9H, s)、1.29(9H, s)、4.26(1H, d, J=8Hz)、4.42(2H, s)、4.51(1H, d, J=8Hz)、4.60(1H, d, J=5Hz)、5.96(1H, d, J=5Hz)、6.98−7.06(3H, m)、7.23(1H, dd, J=8Hz, J=2Hz)、7.28(1H, d, J=2Hz)、7.36(2H, dd, J=8Hz, 5Hz)ppm
実施例4
1−(4’−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イルメタノールの合成
2,4-ビス(t-ブトキシメチル)フェニル-(4’-フルオロフェニル)メタノール20.0g、イソプロピルアルコール100mLおよび35%塩酸水溶液16.7gを混合し、70℃で12時間攪拌した。反応液を20%水酸化ナトリウム水溶液33.7gに注ぎ、酢酸エチル100mLで抽出し、有機層を17%食塩水で3回洗浄した。有機層から溶媒を減圧留去することにより、粗1-(4’-フルオロフェニル)-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イルメタノールを得た。このものを酢酸エチル-ヘプタン(3:8)混合溶媒から再結晶することにより、ほぼ純粋な1-(4’-フルオロフェニル)-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イルメタノール5.64g(LC面百95.1%)を得た。見かけ収率43.3%。
1−(4’−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イルメタノールの合成
2,4-ビス(t-ブトキシメチル)フェニル-(4’-フルオロフェニル)メタノール20.0g、イソプロピルアルコール100mLおよび35%塩酸水溶液16.7gを混合し、70℃で12時間攪拌した。反応液を20%水酸化ナトリウム水溶液33.7gに注ぎ、酢酸エチル100mLで抽出し、有機層を17%食塩水で3回洗浄した。有機層から溶媒を減圧留去することにより、粗1-(4’-フルオロフェニル)-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イルメタノールを得た。このものを酢酸エチル-ヘプタン(3:8)混合溶媒から再結晶することにより、ほぼ純粋な1-(4’-フルオロフェニル)-1,3-ジヒドロイソベンゾフラン-5-イルメタノール5.64g(LC面百95.1%)を得た。見かけ収率43.3%。
融点101−104℃;
IR(KBr)ν=3214(br)、2848(w)、1606(s)、1511(s)、1225(s)、1157(m)、1135(m)、1046(s)、1015(s)、824(s)、810(s)、783(m)cm-1;
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ=4.72(2H,s)、5.19(1H,d,J=12Hz)、5.31(1H,d,J=12Hz)、6.14(1H,s)、6.98(1H,d,J=8Hz)、7.03(2H,t,J=9Hz)、7.24(1H,d,J=8Hz)、7.29(2H,dd,J=9Hz,J=6Hz)、7.32(1H,s)ppm
IR(KBr)ν=3214(br)、2848(w)、1606(s)、1511(s)、1225(s)、1157(m)、1135(m)、1046(s)、1015(s)、824(s)、810(s)、783(m)cm-1;
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ=4.72(2H,s)、5.19(1H,d,J=12Hz)、5.31(1H,d,J=12Hz)、6.14(1H,s)、6.98(1H,d,J=8Hz)、7.03(2H,t,J=9Hz)、7.24(1H,d,J=8Hz)、7.29(2H,dd,J=9Hz,J=6Hz)、7.32(1H,s)ppm
実施例5
1−(4'−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルバルデヒドの合成
1−(4’−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イルメタノール 20.6gを酢酸エチル160mlに溶解させた溶液に、炭酸水素ナトリウム2.9g、テトラブチルアンモニウムブロミド1.6gおよび4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシド0.13gを加え5℃まで冷却した後、5−10℃で12.9%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液52.7gを滴下し1時間攪拌した。反応液に水100mlを加えた後、酢酸エチル100mlで2回抽出し、抽出液は5%炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄した後、シリカゲル3gを加えてから濾過、溶媒を留去することにより、1−(4’−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルバルデヒド17.2g(84.2%)を得た。
1−(4'−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルバルデヒドの合成
1−(4’−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−イルメタノール 20.6gを酢酸エチル160mlに溶解させた溶液に、炭酸水素ナトリウム2.9g、テトラブチルアンモニウムブロミド1.6gおよび4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシド0.13gを加え5℃まで冷却した後、5−10℃で12.9%の次亜塩素酸ナトリウム水溶液52.7gを滴下し1時間攪拌した。反応液に水100mlを加えた後、酢酸エチル100mlで2回抽出し、抽出液は5%炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄した後、シリカゲル3gを加えてから濾過、溶媒を留去することにより、1−(4’−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルバルデヒド17.2g(84.2%)を得た。
nD 24 1.5823;
IR(neat)ν=3071(w)、2857(m)、2743(w)、1697(s)、1605(s)、1509(s)、1225(s)、1157(m)、1144(m)、1045(s)、832(s)、816(s)、786(m)cm-1;
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ=5.25(1H,d,J=13Hz)、5.38(1H,d,J=13Hz)、6.18(1H,s)、7.06(2H,t,J=9Hz)、7.16(1H,d,J=8Hz)、7.30(2H,d,J=9Hz,J=5Hz)、7.77(1H,J=8Hz)、7.83(1H,s)、10.03(1H,s)ppm
IR(neat)ν=3071(w)、2857(m)、2743(w)、1697(s)、1605(s)、1509(s)、1225(s)、1157(m)、1144(m)、1045(s)、832(s)、816(s)、786(m)cm-1;
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ=5.25(1H,d,J=13Hz)、5.38(1H,d,J=13Hz)、6.18(1H,s)、7.06(2H,t,J=9Hz)、7.16(1H,d,J=8Hz)、7.30(2H,d,J=9Hz,J=5Hz)、7.77(1H,J=8Hz)、7.83(1H,s)、10.03(1H,s)ppm
実施例6
1−(4’−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルバルデヒドオキシムの合成
1−(4’−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルバルデヒド5.96gをトルエン30mlに溶解させ、トリエチルアミン2.75gを流入した後、ヒドロキシルアミン塩酸塩1.88gを添加し、80〜90℃で1時間反応させた。反応液に熱水30mlを加え、90℃で熱時分液した。有機層を0〜5℃まで冷却することによって生じた結晶を濾取することによって、標題化合物5.02g(収率:79.2%)を得た。
1−(4’−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルバルデヒドオキシムの合成
1−(4’−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルバルデヒド5.96gをトルエン30mlに溶解させ、トリエチルアミン2.75gを流入した後、ヒドロキシルアミン塩酸塩1.88gを添加し、80〜90℃で1時間反応させた。反応液に熱水30mlを加え、90℃で熱時分液した。有機層を0〜5℃まで冷却することによって生じた結晶を濾取することによって、標題化合物5.02g(収率:79.2%)を得た。
融点158−159℃;
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ=5.19(1H,d,J=13Hz)、5.32(1H,d,J=13Hz)、6.14(1H,s)、7.01(1H,d,J=8Hz)、7.04(2H,t,J=9Hz)、7.29(2H,dd,J=9Hz,J=5Hz)、7.43(1H,d,J=8Hz)、7.53(1H,s)、7.82(1H,br)、8.16(1H,s)ppm
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ=5.19(1H,d,J=13Hz)、5.32(1H,d,J=13Hz)、6.14(1H,s)、7.01(1H,d,J=8Hz)、7.04(2H,t,J=9Hz)、7.29(2H,dd,J=9Hz,J=5Hz)、7.43(1H,d,J=8Hz)、7.53(1H,s)、7.82(1H,br)、8.16(1H,s)ppm
実施例7
1−(4’−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボニトリルの合成
1−(4’−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルバルデヒド17.00gをトルエン200mlに溶解させ、これにヒドロキシルアミン塩酸塩5.5gおよびトリエチルアミン8.0gを加え、80〜100℃で2時間攪拌した。生じたトリエチルアミン塩酸塩を濾過した後、溶媒を留去し、更に無水酢酸 36.5g を加え、125〜130℃で5時間攪拌した。反応液を10%水酸化ナトリウム水溶液300ml中にあけ、トルエン200mlで2回抽出した。トルエン層は5%水酸化ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水の順に洗浄し、硫酸マグネシウム上で脱水した後、シリカゲル5gを加え、よく攪拌した後、濾過し、溶媒を留去することにより、粗1−(4’−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボニトリル14.2gを得た。このものはエタノール/へキサン混合溶媒から再結晶し、1−(4’−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボニトリル9.52g(59.8%)を得た。
1−(4’−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボニトリルの合成
1−(4’−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルバルデヒド17.00gをトルエン200mlに溶解させ、これにヒドロキシルアミン塩酸塩5.5gおよびトリエチルアミン8.0gを加え、80〜100℃で2時間攪拌した。生じたトリエチルアミン塩酸塩を濾過した後、溶媒を留去し、更に無水酢酸 36.5g を加え、125〜130℃で5時間攪拌した。反応液を10%水酸化ナトリウム水溶液300ml中にあけ、トルエン200mlで2回抽出した。トルエン層は5%水酸化ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水の順に洗浄し、硫酸マグネシウム上で脱水した後、シリカゲル5gを加え、よく攪拌した後、濾過し、溶媒を留去することにより、粗1−(4’−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボニトリル14.2gを得た。このものはエタノール/へキサン混合溶媒から再結晶し、1−(4’−フルオロフェニル)−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン−5−カルボニトリル9.52g(59.8%)を得た。
融点96−98℃;
IR(KBr)ν=3050(w)、2867(m)、2228(s)、1603(s)、1510(s)、1224(s)、1157(m)、1048(s)、1031(s)、832(s)cm-1;
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ=5.21(1H,d,J=13Hz)、5.34(1H,d,J=13Hz)、6.16(1H,s)、7.06(2H,t,J=9Hz)、7.10(1H,d,J=8Hz)、7.27(2H,dd,J=9Hz,J=5Hz)、7.55(1H,d,J=8Hz)、7.60(1H,s)ppm
IR(KBr)ν=3050(w)、2867(m)、2228(s)、1603(s)、1510(s)、1224(s)、1157(m)、1048(s)、1031(s)、832(s)cm-1;
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ=5.21(1H,d,J=13Hz)、5.34(1H,d,J=13Hz)、6.16(1H,s)、7.06(2H,t,J=9Hz)、7.10(1H,d,J=8Hz)、7.27(2H,dd,J=9Hz,J=5Hz)、7.55(1H,d,J=8Hz)、7.60(1H,s)ppm
本発明は、抗うつ剤であるシタロプラムの中間体として有用である5−フタランカルボニトリル化合物の製造方法、その中間体およびその製造方法に関し、環境負荷が小さく、安全な、5−フタランカルボニトリル化合物の製造方法、その中間体およびその製造方法を提供することができる。
Claims (13)
- X1が塩素原子であり、X2が臭素原子である、請求項1に記載の化合物。
- X2が臭素原子である、請求項3に記載の化合物。
- X2が臭素原子である、請求項6〜8のいずれかに記載の製造方法。
- 前記脱t−ブチル化反応および環化反応は、酸触媒反応である、請求項10に記載の製造方法。
- 式[A]
(式中、X1は、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す。)
で表される化合物を、塩素化、臭素化またはヨウ素化のいずれかに付して、式[I]
(式中、X1およびX2は、それぞれ独立して、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す。)
で表される化合物を合成する第一工程と、
該第一工程で得られた式[I]で表される化合物を、t−ブトキシドと反応させて、式[II]
(式中、X2は、塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す。)
で表される化合物を合成する第二工程と、
該第二工程で得られた式[II]で表される化合物を、(i)グリニャール試薬またはリチウム化合物に変換後、(ii)これをパラフルオロベンズアルデヒドと反応させて、式[III]
で表される化合物を合成する第三工程と、
該第三工程で得られた式[III]で表される化合物を、脱t−ブチル化反応および環化反応させて、式[IV]
で表される化合物を合成する第四工程と、
該第四工程で得られた式[IV]で表される化合物のヒドロキシルメチル基をシアノ基に変換して、式[V]
で表される5−フタランカルボニトリル化合物を合成する第五工程と
を有する、式[V]で表される5−フタランカルボニトリル化合物の製造方法。 - 前記第五工程は、
式[IV]で表される化合物のヒドロキシメチル基を酸化してアルデヒド体にする酸化工程と、
該アルデヒド体を、ヒドロキシルアミンまたはその鉱酸塩と反応させてオキシム体にするオキシム化工程と、
該オキシム化工程にて得られたオキシム体を単離することなくそのまま、または単離した後、脱水反応に付して、カルボニトリル化合物にする脱水工程と
を有する、請求項12に記載の製造方法。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2004189715A JP2006008617A (ja) | 2004-06-28 | 2004-06-28 | 5−フタランカルボニトリル化合物の製造方法、その中間体およびその製造方法 |
| PCT/JP2005/012263 WO2006001529A1 (ja) | 2004-06-28 | 2005-06-27 | 5-フタランカルボニトリル化合物の製造方法及びその中間体 |
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| JP2004189715A JP2006008617A (ja) | 2004-06-28 | 2004-06-28 | 5−フタランカルボニトリル化合物の製造方法、その中間体およびその製造方法 |
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| JP (1) | JP2006008617A (ja) |
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|---|---|---|---|---|
| JP2010030991A (ja) * | 2008-06-26 | 2010-02-12 | Ishihara Sangyo Kaisha Ltd | 3−メチル−2−チオフェンカルボン酸の製造方法 |
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2004
- 2004-06-28 JP JP2004189715A patent/JP2006008617A/ja active Pending
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2005
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|---|---|---|---|---|
| JP2010030991A (ja) * | 2008-06-26 | 2010-02-12 | Ishihara Sangyo Kaisha Ltd | 3−メチル−2−チオフェンカルボン酸の製造方法 |
| KR20110025182A (ko) * | 2008-06-26 | 2011-03-09 | 이시하라 산교 가부시끼가이샤 | 3-메틸-2-티오펜카르복실산의 제조 방법 |
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