JP2006006223A - 微粒子の細胞への導入と回収装置、及びその導入と細胞あるいは細胞内の標的生体分子の回収方法 - Google Patents
微粒子の細胞への導入と回収装置、及びその導入と細胞あるいは細胞内の標的生体分子の回収方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 本発明は、従来の細胞への生体分子導入法に比べてその導入効率の大幅な改善と選択的な導入細胞の分離を可能にする装置及び従来の細胞内からの生体分子の回収法に比べて標的生体分子以外の共雑物を大幅に低減し標的生体分子を回収する装置、並びにその導入と導入された細胞あるいは細胞内の標的生体分子の回収方法を提供する。
【解決手段】 本発明は、細胞を含む試料溶液と磁性を有する微粒子が導入されている反応場に細胞表面に穿孔を開けるための電界を印可し、その穿孔より磁性を有する微粒子を細胞内へ導入するため反応場に磁界を印可することにより達成する。更に、磁性を有する微粒子を含有する細胞を磁界により選択的に分離すること、あるいは電界と磁界の印可により細胞を破壊することなく細胞表面の穿孔より磁性微粒子を細胞外へ回収することを特徴とする、微粒子の細胞への導入と回収装置、及びその導入と細胞あるいは細胞内の標的生体分子の回収方法に関する。
【選択図】 図3
【解決手段】 本発明は、細胞を含む試料溶液と磁性を有する微粒子が導入されている反応場に細胞表面に穿孔を開けるための電界を印可し、その穿孔より磁性を有する微粒子を細胞内へ導入するため反応場に磁界を印可することにより達成する。更に、磁性を有する微粒子を含有する細胞を磁界により選択的に分離すること、あるいは電界と磁界の印可により細胞を破壊することなく細胞表面の穿孔より磁性微粒子を細胞外へ回収することを特徴とする、微粒子の細胞への導入と回収装置、及びその導入と細胞あるいは細胞内の標的生体分子の回収方法に関する。
【選択図】 図3
Description
磁性微粒子について、P.J.Robinson他(Biotechnol. Bioeng., 15, 603−606(1973))は、バイオリアクター用の酵素の固定化担体として、その回収操作が容易な点に着目して、磁性微粒子を酵素の固定化担体として用いる研究報告を行っている。この報告では、酸化鉄微粒子又はセルロース−酸化鉄複合体にα−キモトリプシン又はβ−ガラクトシダーゼを固定化し、完全混合型バイオリアクターに用いて、その磁性担体を磁気的に容易に凝集、分離できることが示されている。
磁性粒子を分散させた高分子の微粒子として、DYNABEADS(登録商標)が日本ダイナル(株)より輸入販売されている。この製品は、抗体その他の蛋白質や核酸などの磁気的分離を目的として酸化第二鉄(フェライト、Fe2O3)をポリスチレンビーズに分散させた微粒子(直径2.8及び4.5μm)であり、この表面に抗体をコートしたり、ある種の蛋白質又はヌクレオチドなどを結合したビーズは磁石を併用することにより細胞の分離や精製を簡便な操作で速やかに行うことができる。細胞への導入を考えると微粒子粒径が十分小さくない。
パーティクルガン法により生体物質を固定化した磁性微粒子(実施例;平均粒子0.3μm、密度5.2g/cm3)を細胞内に高速で打ち込み(初速50〜400m/秒)細胞内に生体物質を導入し、磁気により磁性微粒子が導入された細胞を選択的に濃縮・分離できること(特許第2642025号公報)やパーティクルガン法において高密度芯物質に磁性物質を配置した複合微粒子を用い導入効率を向上できること(特開2003−325176号公報)が公開されている。原理的にパーティクルガン法を利用しているため高速な微粒子の衝撃により死んでしまう細胞が多く磁性微粒子が導入された細胞数は全体として少なくなってしまうことや導入と分離工程が連続的ではないこと、また装置が大掛かりであるなど課題が残る。
エレクトロポレーションによる遺伝子導入法は電気刺激により細胞膜の透過性を亢進し、それにより細胞内に外来遺伝子を導入する方法であり、細胞融合やパーティクルガン法などと比べて遺伝子の導入効率も比較的良いことから広く利用されている。江井氏らは、従来のエレクトロポレーション法よりも電場強度を弱くし、電気パルスの長さを長くし、印加回数を増やして行う。具体的には、電場強度を50〜500V/cm、電気パルスの長さを30〜200msec、印加回数を5〜25回とし、植物細胞の前処理(プロトプラスト化)せずに外来遺伝子を導入することができている。(特開平11−056360号公報)
一般的に細胞から標的生体分子を回収方法として、細胞を死滅させ破砕する方法(細胞の物理的破砕、自己消化などを利用する方法など)が知られているが、これらは予め試料液中から標的細胞を何らかの方法で分離精製することが必要であり、共雑物の混入による標的物の純度に問題があった。一方で、磁性微粒子を用いて標的細胞を選択的に死滅させ破砕し、標的細胞からのDNAなどの細胞構成成分のみを選択的に分離する方法なども公開されている(特開2004−49105号公報)。現状、細胞から目的の生体分子を回収する場合、いずれも細胞を破砕して目的の生体分子を回収している。
特許第2642025号公報
特開2003−325176号公報
特開平11−056360号公報
P.J.Robinson他、Biotechnol.Bioeng.,15,p.603−606、1973
一般的に細胞から標的生体分子を回収方法として、細胞を死滅させ破砕する方法(細胞の物理的破砕、自己消化などを利用する方法など)が知られているが、これらは予め試料液中から標的細胞を何らかの方法で分離精製することが必要であり、共雑物の混入による標的物の純度に問題があった。一方で、磁性微粒子を用いて標的細胞を選択的に死滅させ破砕し、標的細胞からのDNAなどの細胞構成成分のみを選択的に分離する方法なども公開されている(特開2004−49105号公報)。現状、細胞から目的の生体分子を回収する場合、いずれも細胞を破砕して目的の生体分子を回収している。
本発明は、従来の細胞への生体分子導入法に比べてその導入効率の大幅な改善と選択的な導入細胞の分離を可能にする装置及び従来の細胞内からの生体分子の回収法に比べて標的生体分子以外の共雑物を大幅に低減し標的生体分子を回収する装置、並びにその導入と導入された細胞あるいは細胞内の標的生体分子の回収方法を提供するものである。
本発明は、粒子を細胞内に導入するための粒子導入装置であって、細胞の表面に粒子を導入するための孔を形成するための手段と、形成された孔から粒子を細胞内に導入するための手段とを有し、孔を形成するための手段と粒子を前記細胞内に導入するための手段とは異なることを特徴とする粒子導入装置である。
本発明は、更に、細胞内の粒子を細胞外に回収するための粒子回収装置であって、細胞の表面に、粒子を回収するための孔を形成するための手段と、形成された孔から、粒子を細胞外に回収するための手段とを有することを特徴とする粒子回収装置である。
また、本発明は、粒子を細胞内に導入する粒子導入方法であって、細胞の細胞膜に粒子を導入するための孔を形成する工程と、その後、粒子を細胞内に導入する工程とを有することを特徴とする粒子導入方法であり、更に、細胞内の粒子を回収する粒子回収方法であって、細胞の細胞膜に、粒子を回収するための孔を形成する工程と、粒子を該孔を介して細胞外に回収する工程とを有することを特徴とする粒子回収方法である。
本発明の効果について下記に列挙する。
第1に、細胞と磁性を有する微粒子が導入された反応場に電界と磁界を印加することで、電界により細胞表面に開いた穿孔から磁界により移動する磁性を有した微粒子が効率よく細胞内へ導入することが可能である。
第2に、磁性微粒子と細胞とを含む試料溶液から磁性微粒子を含有する細胞を反応場に印加する磁界により選択的、特異的に分離・回収することが可能である。
第3に、磁性微粒子を含有する細胞を含む試料溶液が存在する反応場に磁界を印加することにより磁性微粒子を細胞内で移動させることができ、標的生体分子を磁性微粒子に効率よく担持させることが可能となる。
第4に、磁性微粒子を含有する細胞は反応場に電界と磁界を印加することにより細胞表面の穿孔から標的生体分子を担持する磁性微粒子を細胞外へ移動させることができ、細胞内の標的生体分子以外の共雑物から標的生体分子のみを回収することが可能である。
本発明は、磁性微粒子を利用し、磁性微粒子と細胞とが導入された反応場に電界と磁界を印加し、電界により細胞表面に開いた穿孔を通して磁性微粒子を磁界により能動的に移動させる。細胞内あるいは細胞外へ微粒子を能動的に移動させることにより生体分子の導入効率の向上と導入細胞の分離濃縮、あるいは細胞を破砕せずに標的生体分子のみを細胞から回収することができる。
すなわち、本発明は、細胞に導入したい生体分子を含有している、あるいは細胞内の所望の標的物質と結合する捕捉体を有している磁性微粒子と細胞とを含む試料溶液が導入された反応場で、細胞表面に穿孔を開けるため反応場へ電界を印加する手段、電界の印加により開けた細胞表面の穿孔から磁性微粒子を細胞内へ導入するため反応場へ磁界を印加し磁性微粒子を細胞内へ移動させる手段を少なくとも含むことを特徴とする微粒子を細胞へ導入する微粒子導入装置である。
また、本発明は、細胞に導入したい生体分子を含有している、あるいは細胞内の所望の標的物質と結合する捕捉体を有している磁性微粒子と細胞とを含む試料溶液が導入された反応場に、細胞表面に穿孔を開けるため反応場へ電界を印加する手段と、電界の印加により開けられた細胞表面の穿孔から磁性微粒子を細胞内へ導入するため反応場へ磁界を印加し、磁性微粒子を細胞内へ移動させる手段と、更に磁性微粒子の導入されている細胞のみを磁界によって選択的に分離する手段を少なくとも含むことを特徴とする微粒子の導入された細胞を選択的に分離する細胞分離装置である。
また、本発明は、細胞内の所望の標的物質と結合する捕捉体を有している微粒子を含有した細胞を含む試料溶液が導入されてなる反応場において、より効率的に細胞内に磁性微粒子を移動させるために設けた担持体に細胞を固定する手段と、微粒子を細胞内の所望の標的物質と結合し易くするため反応場に磁界を印加し磁性微粒子を細胞内で移動させる手段と、更に細胞表面に穿孔を開けるため反応場へ電界を印加する手段と、電界の印加により開けた細胞表面の穿孔から磁性微粒子を細胞外へ回収するため反応場へ磁界を印加し磁性を有する該微粒子を細胞外へ移動させる手段を少なくとも含むことを特徴とする微粒子を細胞から回収する微粒子回収装置である。
また、本発明は、細胞に導入したい生体分子を含有している、あるいは細胞内の所望の標的物質と結合する捕捉体を有している磁性微粒子と細胞とを含む試料溶液が導入された反応場に、細胞表面に穿孔を開けるため反応場へ電界を印加する手段、電界の印加により開けた細胞表面の穿孔から磁性微粒子を細胞内へ導入するため反応場へ磁界を印加し磁性微粒子を細胞内へ移動させる手段を少なくとも有することを特徴とする微粒子を細胞へ導入する微粒子導入方法である。
また、本発明は、細胞に導入したい生体分子を含有している、あるいは細胞内の所望の標的物質と結合する捕捉体を有している磁性微粒子と細胞とを含む試料溶液が導入された反応場に、細胞表面に穿孔を開けるため反応場へ電界を印加する手段と、電界の印加により開けた細胞表面の穿孔から磁性微粒子を細胞内へ導入するため反応場へ磁界を印加し磁性を有する該微粒子を細胞内へ移動させる手段と、少なくとも更に磁性微粒子の導入されている細胞のみを磁界によって選択的に分離する手段とを有することを特徴とする微粒子の導入された細胞を選択的に分離する細胞分離方法である。
また、本発明は、細胞内の所望の標的物質と結合する捕捉体を有している微粒子を含有した細胞を含む試料溶液が導入された反応場に、より効率的に細胞内に磁性微粒子を移動させるために設けた担持体に細胞を固定する手段と、微粒子を細胞内の所望の標的物質と結合し易くするため反応場に磁界を印加し磁性微粒子を細胞内で移動させる手段と、少なくとも更に細胞表面に穿孔を開けるため反応場へ電界を印加する手段と、電界の印加により開けた細胞表面の穿孔から磁性微粒子を細胞外へ回収するため反応場へ磁界を印加し磁性を有する該微粒子を細胞外へ移動させる手段とを有することを特徴とする微粒子を細胞から回収する微粒子回収方法である。
該反応場へ磁性を有した微粒子と細胞とを含む試料溶液を誘導する手段と、共雑物を洗浄する洗浄液の排水手段と、分離した細胞や微粒子を回収する手段を有することを特徴とする。
本発明の微粒子の細胞への導入方法を詳細に説明する。本発明の微粒子の細胞への導入方法は、少なくとも、
(1)細胞に導入したい生体分子を含有している、あるいは細胞内の所望の標的物質と結合する捕捉体を有している磁性微粒子と細胞とを含む試料溶液を反応場へ導入する工程と、
(2)細胞表面に穿孔を開けるため反応場へ電界を印加する工程と、
(3)電界の印加により開けた細胞表面の穿孔から磁性微粒子を細胞内へ導入するため反応場へ磁界を印加し磁性微粒子を細胞内へ移動させる工程とを有してなることを特徴とする。
(1)細胞に導入したい生体分子を含有している、あるいは細胞内の所望の標的物質と結合する捕捉体を有している磁性微粒子と細胞とを含む試料溶液を反応場へ導入する工程と、
(2)細胞表面に穿孔を開けるため反応場へ電界を印加する工程と、
(3)電界の印加により開けた細胞表面の穿孔から磁性微粒子を細胞内へ導入するため反応場へ磁界を印加し磁性微粒子を細胞内へ移動させる工程とを有してなることを特徴とする。
また、本発明の細胞の選択的分離方法は、少なくとも、
(1)細胞に導入したい生体分子を含有している、あるいは細胞内の所望の標的物質と結合する捕捉体を有している磁性微粒子と細胞とを含む試料溶液を反応場へ導入する工程と、
(2)細胞表面に穿孔を開けるため反応場へ電界を印加する工程と、
(3)電界の印加により開けた細胞表面の穿孔から磁性微粒子を細胞内へ導入するため反応場へ磁界を印加し磁性微粒子を細胞内へ移動させる工程と、
(4)更に磁性微粒子の導入されている細胞のみを磁界によって選択的に分離する工程とを有してなることを特徴とする。
(1)細胞に導入したい生体分子を含有している、あるいは細胞内の所望の標的物質と結合する捕捉体を有している磁性微粒子と細胞とを含む試料溶液を反応場へ導入する工程と、
(2)細胞表面に穿孔を開けるため反応場へ電界を印加する工程と、
(3)電界の印加により開けた細胞表面の穿孔から磁性微粒子を細胞内へ導入するため反応場へ磁界を印加し磁性微粒子を細胞内へ移動させる工程と、
(4)更に磁性微粒子の導入されている細胞のみを磁界によって選択的に分離する工程とを有してなることを特徴とする。
また、本発明の微粒子の回収方法は、少なくとも、
(1)細胞内の所望の標的物質と結合する捕捉体を有している微粒子を含有した細胞を含む試料溶液を反応場へ導入する工程と、
(2)担持体に細胞を固定する工程と、
(3)微粒子を細胞内の所望の標的物質と結合し易くするため反応場に磁界を印加し磁性微粒子を細胞内で移動させる工程と、
(4)更に細胞表面に穿孔を開けるため反応場へ電界を印加する工程と、
(5)電界の印加により開けた細胞表面の穿孔から磁性微粒子を細胞外へ回収するため反応場へ磁界を印加し磁性を有する該微粒子を細胞外へ移動させる工程と、を有することを特徴とする。
(1)細胞内の所望の標的物質と結合する捕捉体を有している微粒子を含有した細胞を含む試料溶液を反応場へ導入する工程と、
(2)担持体に細胞を固定する工程と、
(3)微粒子を細胞内の所望の標的物質と結合し易くするため反応場に磁界を印加し磁性微粒子を細胞内で移動させる工程と、
(4)更に細胞表面に穿孔を開けるため反応場へ電界を印加する工程と、
(5)電界の印加により開けた細胞表面の穿孔から磁性微粒子を細胞外へ回収するため反応場へ磁界を印加し磁性を有する該微粒子を細胞外へ移動させる工程と、を有することを特徴とする。
本発明の微粒子の細胞への導入方法及び細胞の選択的分離方法及び標的生体分子の回収方法は、本発明の微粒子導入装置及び細胞分離装置及び回収装置を用いて好適に実施することができる。
本発明の微粒子導入装置及び細胞分離装置及び回収装置であって、少なくとも、
(1)該反応場へ生体分子を含有する磁性微粒子、細胞内の所望の標的物質と結合する捕捉体を有している微粒子、細胞を含む試料溶液、磁性微粒子を含有する細胞試料溶液、洗浄溶液、あるいは上記記載の組み合わせからなるものを導入する手段と、
(2)共雑物、未導入の微粒子、洗浄液、あるいは上記記載の組み合わせからなるものを排出手段と、
(3)分離した磁性微粒子の導入された細胞や標的生体分子を担持している磁性微粒子を回収する手段と、を有していることを特徴とする。
(1)該反応場へ生体分子を含有する磁性微粒子、細胞内の所望の標的物質と結合する捕捉体を有している微粒子、細胞を含む試料溶液、磁性微粒子を含有する細胞試料溶液、洗浄溶液、あるいは上記記載の組み合わせからなるものを導入する手段と、
(2)共雑物、未導入の微粒子、洗浄液、あるいは上記記載の組み合わせからなるものを排出手段と、
(3)分離した磁性微粒子の導入された細胞や標的生体分子を担持している磁性微粒子を回収する手段と、を有していることを特徴とする。
本発明の微粒子導入装置及び細胞分離装置及び回収装置であって、少なくとも、
(1)電界の印加手段として、少なくとも該反応場を挟むように一対の電極を対向して配置することが好ましい。
(2)電界の印加手段は細胞の破壊や穿孔による細胞へのストレスを極力抑えるため電気パルスであることが好ましい。
(3)電気パルスの長さや印加回数、電場強度は細胞の種類や試料溶液の種類などに応じて適宜選択することができる。
(1)電界の印加手段として、少なくとも該反応場を挟むように一対の電極を対向して配置することが好ましい。
(2)電界の印加手段は細胞の破壊や穿孔による細胞へのストレスを極力抑えるため電気パルスであることが好ましい。
(3)電気パルスの長さや印加回数、電場強度は細胞の種類や試料溶液の種類などに応じて適宜選択することができる。
本発明の微粒子導入装置及び細胞分離装置及び回収装置であって、少なくとも、
(1)磁場を発生させる手段において特に制限は無く、目的に応じて適宜選択することができ、その磁極の形状やサイズ、数についても制限は無い。磁場の発生パターンや強度についても細胞の種類や磁性粒子の大きさなどに応じて適宜選択することが可能である。
(2)所望の標的物質と結合する捕捉体を有している微粒子が細胞内の所望の標的物質と結合し易くするため反応場に磁界を印加し細胞内で磁性微粒子を移動させることが可能である。
(3)磁界の印加手段として、電気が導通されると電磁誘導により磁場を発生可能な磁場発生部を有すると磁場の発生や磁場の強さなど制御し易いので好ましい。
(4)また、磁場を印加する手段として該反応場に少なくとも二つ以上の磁極を対向して配置すると磁場の方向などが制御し易いので好ましい。
(5)回収する磁性微粒子が導入された細胞、細胞内の標的生体分子が含有している磁性微粒子は、反応場に磁界を印加し、少なくとも一つの磁極に引き寄せることが可能である。
(1)磁場を発生させる手段において特に制限は無く、目的に応じて適宜選択することができ、その磁極の形状やサイズ、数についても制限は無い。磁場の発生パターンや強度についても細胞の種類や磁性粒子の大きさなどに応じて適宜選択することが可能である。
(2)所望の標的物質と結合する捕捉体を有している微粒子が細胞内の所望の標的物質と結合し易くするため反応場に磁界を印加し細胞内で磁性微粒子を移動させることが可能である。
(3)磁界の印加手段として、電気が導通されると電磁誘導により磁場を発生可能な磁場発生部を有すると磁場の発生や磁場の強さなど制御し易いので好ましい。
(4)また、磁場を印加する手段として該反応場に少なくとも二つ以上の磁極を対向して配置すると磁場の方向などが制御し易いので好ましい。
(5)回収する磁性微粒子が導入された細胞、細胞内の標的生体分子が含有している磁性微粒子は、反応場に磁界を印加し、少なくとも一つの磁極に引き寄せることが可能である。
本発明の微粒子導入装置及び細胞分離装置及び回収装置であって、少なくとも、
(1)生体分子を導入したい細胞、生体分子を捕捉した磁性微粒子を含有する細胞は、反応場領域においてフリーの状態で電界、磁界、あるいは両方を印加することが可能である。
(2)磁性微粒子の導入効率、標的生体分子以外の共雑物の排除を高めるため生体分子を導入したい細胞、生体分子を捕捉した磁性微粒子を含有する細胞を吸着できる担時体を反応場に配置して電界、磁界、あるいは両方を印加することがより好ましい。
(3)磁性微粒子の磁気的性質としては、磁性体なら如何なるものでもよく、例えば超常磁性、常磁性、強磁性物質などが用いられる。該磁性微粒子の材質としては、例えば金属、金属酸化物、非金属と金属の複合体、セラミック複合体、上記物質との天然、合成有機化合物を含む有機磁性体、及びその複合体などが挙げられる。
(4)該磁性微粒子の粒子径としては最大粒子径が標的細胞の1/4程度から更に微粒子のサイズまで可能であり、平均粒子径1nm〜50μmの微粒子を用いることができる。磁性微粒子を磁場で移動させるためには平均粒子径としては5nm以上であることがより好ましい。上限は細胞の大きさによる。
(5)担持体としては磁性微粒子、溶液、細胞が通過できる構造を持つことが重要で、如何なる材料でもよく、ガラス繊維、セラミック、シリコン、ニトロセルロース膜、PVDF膜などが好ましい。
(6)担持体は磁性微粒子、溶液、細胞が通過できる構造を持っているか多孔質体であることが好ましい。多孔質径としては細胞の径や微粒子の径などにより適宜選択可能であるが、細胞の大きさを考慮すると、微粒子と細胞が前もって近傍に存在しやすい状態が形成される500μm以下が好ましい。
(7)担持体表面は生体分子を導入したい細胞あるいは生体分子を補足した磁性微粒子を含有する細胞を吸着できればいかなる表面でもよく、例えばフィブロネクチン、ポリリジン、RGD、コラーゲン、ラミニン、細胞表面抗原に対する抗体、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、アルデヒド基、水酸基などが挙げられる。目的に応じて担持体表面は適宜選択可能である。
(8)微粒子の細胞への導入から細胞分離、あるいは標的生体分子の回収までを一連の連続操作としてできることを特徴とする。該反応場の形状は問わないが、好ましくは効率的な電界と磁界との印加および試料溶液の少量化のため、キャピラリーやマイクロ流路であることが好ましい。
(1)生体分子を導入したい細胞、生体分子を捕捉した磁性微粒子を含有する細胞は、反応場領域においてフリーの状態で電界、磁界、あるいは両方を印加することが可能である。
(2)磁性微粒子の導入効率、標的生体分子以外の共雑物の排除を高めるため生体分子を導入したい細胞、生体分子を捕捉した磁性微粒子を含有する細胞を吸着できる担時体を反応場に配置して電界、磁界、あるいは両方を印加することがより好ましい。
(3)磁性微粒子の磁気的性質としては、磁性体なら如何なるものでもよく、例えば超常磁性、常磁性、強磁性物質などが用いられる。該磁性微粒子の材質としては、例えば金属、金属酸化物、非金属と金属の複合体、セラミック複合体、上記物質との天然、合成有機化合物を含む有機磁性体、及びその複合体などが挙げられる。
(4)該磁性微粒子の粒子径としては最大粒子径が標的細胞の1/4程度から更に微粒子のサイズまで可能であり、平均粒子径1nm〜50μmの微粒子を用いることができる。磁性微粒子を磁場で移動させるためには平均粒子径としては5nm以上であることがより好ましい。上限は細胞の大きさによる。
(5)担持体としては磁性微粒子、溶液、細胞が通過できる構造を持つことが重要で、如何なる材料でもよく、ガラス繊維、セラミック、シリコン、ニトロセルロース膜、PVDF膜などが好ましい。
(6)担持体は磁性微粒子、溶液、細胞が通過できる構造を持っているか多孔質体であることが好ましい。多孔質径としては細胞の径や微粒子の径などにより適宜選択可能であるが、細胞の大きさを考慮すると、微粒子と細胞が前もって近傍に存在しやすい状態が形成される500μm以下が好ましい。
(7)担持体表面は生体分子を導入したい細胞あるいは生体分子を補足した磁性微粒子を含有する細胞を吸着できればいかなる表面でもよく、例えばフィブロネクチン、ポリリジン、RGD、コラーゲン、ラミニン、細胞表面抗原に対する抗体、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、アルデヒド基、水酸基などが挙げられる。目的に応じて担持体表面は適宜選択可能である。
(8)微粒子の細胞への導入から細胞分離、あるいは標的生体分子の回収までを一連の連続操作としてできることを特徴とする。該反応場の形状は問わないが、好ましくは効率的な電界と磁界との印加および試料溶液の少量化のため、キャピラリーやマイクロ流路であることが好ましい。
微粒子表面の導入したい生体分子の固定化剤、あるいは所望の標的物質と結合する捕捉体は、導入する生体分子あるいは細胞の胃の所望の標的物質と結合可能ないかなる表面でもよく、物理吸着、化学結合、静電結合、疎水結合あるいは分子間力を介して結合している。表面は、金属、金属酸化物、無機半導体、有機半導体、ガラス類、セラミクス、天然高分子、合成高分子およびプラスチックから選ばれる何れか1以上の材料あるいはその複合体からなることを特徴とする。
生体分子としては核酸、タンパク質、糖鎖、脂質及びそれらの複合体から選択される生体分子が含まれ、更に詳しくは、DNA,RNA,アプタマー、遺伝子、染色体、ミトコンドリア、ウィルス、抗原、抗体、レクチン、ハプテン、ホルモン、レセプター、酵素、ペプチド、スフィンゴ脂質およびスフィンゴ糖から選ばれる何れか1以上の生体分子を含むものであれば、如何なる分子にも本発明は適用することができる。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<微粒子導入装置>
図1は本発明による微粒子導入装置の第一実施例の概略構成を示す図である。図において、導入流路101から、磁性微粒子106や細胞107を含む試料溶液などを反応場102に導入する。反応場102は、細胞107へ磁性微粒子106を導入する領域であり、反応場を挟み込むように対向して配置された少なくとも一対の電極104が配置され、更に、電磁石105が配置されている。電磁石105は反応場に対して1箇所あるいは複数設けることも可能である。本実施例では、反応場を挟みこむように対向して配置されている。磁性微粒子106が未導入の細胞107や磁性微粒子を反応場102から排出し回収する排水路103が更に配置されている。一対の電極104および電磁石105のコイルとは、パルス発生電源に接続されている。
(実施例1)
<微粒子導入装置>
図1は本発明による微粒子導入装置の第一実施例の概略構成を示す図である。図において、導入流路101から、磁性微粒子106や細胞107を含む試料溶液などを反応場102に導入する。反応場102は、細胞107へ磁性微粒子106を導入する領域であり、反応場を挟み込むように対向して配置された少なくとも一対の電極104が配置され、更に、電磁石105が配置されている。電磁石105は反応場に対して1箇所あるいは複数設けることも可能である。本実施例では、反応場を挟みこむように対向して配置されている。磁性微粒子106が未導入の細胞107や磁性微粒子を反応場102から排出し回収する排水路103が更に配置されている。一対の電極104および電磁石105のコイルとは、パルス発生電源に接続されている。
電極104の対を複数設けておくこともできることは言うまでもない。
尚、電磁石105は、永久磁石を用いることも可能であるが、磁場のオン・オフの駆動と強度とを電流のオン・オフと電圧とで制御できるので電磁石であるほうが好ましい。
まず、磁性微粒子106と細胞107とを含む試料溶液を導入流路101より反応場102に注入する。磁性微粒子106と細胞107とを含む試料溶液は緩衝溶液や水、細胞膜の軟化剤などが挙げられる。反応場102と排水路103との間には開閉のための弁(不図示)が形成され、反応場102に磁性微粒子106と細胞107とを含む試料溶液を導入する際には閉じていることが好ましい。
尚、反応場中で磁性微粒子106と細胞107とを含む試料溶液を攪拌する例えばプロペラのような攪拌装置を設けることもできる。
次に反応場を挟むように配置された一対の電極にパルス電圧を印加する。このとき、細胞膜内外の電位差が1ボルト程度以上になるようなパルス電圧を印加すると細胞膜表面に一過的な穿孔が開く。この現象は電気穿孔と呼ばれ、細胞の両電極に面した細胞膜間の電位差を打ち消すように細胞内でイオンが移動し、それによって発生した細胞膜内外の電位差によって細胞膜の静電破壊が起こるものと考えられている。電界の印加とほぼ同時に反応場を挟むように配置されている電磁石105を駆動させ、反応場にある磁性微粒子106を細胞穿孔より細胞内へ導入する。
このようにして開けた穿孔は数ミリ秒以内に閉じてしまうため、その時間内に電磁石により磁界を発生させ磁性微粒子を効率よく移動させる必要がある。また、電気穿孔を開けるパルス回数や電圧及びパターン、あるいは電磁石のオン/オフや磁場強度を任意に調節することで最適化することができる。
通常、磁場強度は電磁石に形成されたコイルに印加する電流値に比例するが、コイルの抵抗値は一定であるために、コイルに流れる電流はコイルに印加される電圧に比例するので以下の説明ではコイルに印加する電圧を用いて説明する。
電磁石は反応場に1ヵ所以上設ける必要がある。図1〜3では対向して1対の電磁石を設けているが、細胞膜の表面に形成される電気穿孔を通って磁性微粒子が細胞内に導入されるためには、電気穿孔近傍の複数の磁性微粒子が各々ランダムな動きをしていることが好ましい。
本実施例により磁性微粒子を効率よく細胞内へ導入することができ、現在、種種の磁性微粒子が市販され、生体分子を含有できる表面修飾もなされている。このような生体分子結合磁性微粒子を用い、本発明を実施すると様様な生体分子を細胞内へ効率よく導入できる。
尚、本実施例では、反応場102として内径1mmのキャピラリーを用い、図4に示すようなパルス電圧を電極104および電磁石105のコイルに印加した。電極104にパルス電圧1.6kV、パルス幅20μSEC.のパルス電圧を電極104に印加し、電磁石には、磁場150m3/kg、パルス幅50μSEC.のパルス電圧を印加する。
この結果、細胞膜内外の電位差が1ボルト程度以上とすることができる。
尚、複数の電磁石105を配した場合、複数の電磁石105が全て同一極性になるように電圧を印加しても互いに異なる極性になるような極性の電圧を各コイルに印加することもできる。図4では、説明を簡単にするために電磁石を1箇所に配置した場合を例に説明する。コイルに印加する電圧と磁場の強度とは比例関係にあり、磁性を含む微粒子の移動速度を律している。電磁石のコイルに上述のパルス電圧を印加することで細胞内に磁性微粒子を効率よく導入することができる。
図4(a)では、電極104にパルス電圧を印加し、少なくとも細胞に電気穿孔が形成され、磁性微粒子が細胞に導入できる状態になった時に磁性微粒子が移動できるタイミングで電磁石105に電圧が印加されるようなタイミングのパルス電圧を電磁石に印加する必要がある。本実施例では、電極104にパルス電圧を印加し、細胞に電気穿孔が形成される時間(a)後にコイルに電圧を印加し磁性微粒子106を移動させ細胞中に磁性微粒子106を導入する。磁場の方向が一方方向にのみ印加されると磁性微粒子が一方の電磁石106側に集まってしまうので、図4(b)のように電磁石105を、反応場102を挟むように設け、互いに交番するようにすれば磁性微粒子106が一方の電磁石105に集まってしまうことがないので好ましい。
細胞107に形成された電気穿孔が閉じた状態で磁性微粒子106が移動している必要はないので電極105に印加される電圧が0Vになって細胞107の電気穿孔が閉じる時間(b)経過後に電磁石105に印加される電圧を0にするようなタイミングを選択することもできる。
電極対の配置と電極に印加されるパルス電流および電磁石105の配置と電磁石105に印加されるパルス電流とは本実施例に限定されるものではなく、細胞種毎に異なる電気穿孔の開口している時間等を加味して適宜最適な条件を選択することができることは言うまでもない。
(実施例2)
<細胞分離装置>
図2は本発明による細胞分離装置の概略構成を示す図である。本実施例では、実施例1の微粒子導入装置の排水路103の代わりに例えば2つの流路に分岐した構成にしたものである。流路109は排水路であり、流路201は回収路であり、流路109内に限外ろ過フィルター108が配置されている。
(実施例2)
<細胞分離装置>
図2は本発明による細胞分離装置の概略構成を示す図である。本実施例では、実施例1の微粒子導入装置の排水路103の代わりに例えば2つの流路に分岐した構成にしたものである。流路109は排水路であり、流路201は回収路であり、流路109内に限外ろ過フィルター108が配置されている。
反応場102中に、磁性微粒子106や細胞107を含む試料溶液を導入し、実施例1と同様に、細胞107の細胞膜表面に一過的な電気穿孔を開けて、電気穿孔より細胞中に磁性微粒子106を導入する。
続いて電磁石105の一方に磁性体が収集できるように一方の電磁石105のみに直流の電圧を印加し駆動させ、磁性微粒子が含有されている細胞および磁性微粒子106を電磁石105側に凝集させる。凝集させた状態で導入流路101より洗浄液を注入し、反応場102に吸着あるいは残存する磁性粒子106および磁性粒子106が未導入な細胞を洗浄し、回収路201へと誘導する。
洗浄後、電磁石105をオフにし、適切な緩衝溶液で磁性微粒子を含有する細胞を回収路109へ誘導し磁性微粒子と磁性微粒子が導入された細胞(以下、磁性微粒子含有細胞と略す)とを分別回収することができる。
図1の細胞導入装置の排水路103で共雑物である磁性微粒子未導入細胞や洗浄液を排水後、磁性微粒子が導入された細胞を、排水路103を通して回収することができるが、本実施例では排水路109内に配置された限外ろ過フィルター108により電磁石で凝集した磁性微粒子含有細胞以外のフリーの磁性微粒子を分別することができる。分別後、回収路201より磁性微粒子が含有する細胞のみを選択的に純度よく回収分離することができる。
回収路201で先に回収された未導入細胞数と分離回収された磁性微粒子導入細胞数より磁性微粒子導入効率を算出することができる。
本実施例のように排水路を限外ろ過フィルターが配置された排水路と回収路に分けることにより磁性微粒子含有細胞の回収が容易にできる。
現在、種々の磁性微粒子が市販され、生体分子を含有できる表面修飾もなされている。このような生体分子結合磁性微粒子を用い、本発明を実施すると様々な生体分子を細胞内へ効率よく導入でき、更に効率よく回収することができる。また、フリーな磁性微粒子を分別でき本発明実施後の生物学的操作の妨げにならない。
(実施例3)
<微粒子回収装置>
図3は本発明による微粒子回収装置の概略構成を示す図である。本実施例では、実施例2の細胞分離装置において反応場102の内部に細胞を担持できる表面を持った構造体202を配置している。構造体202は表面に細胞を吸着でき、細胞、試料溶液および磁性微粒子が通過することができる孔を有している。
(実施例3)
<微粒子回収装置>
図3は本発明による微粒子回収装置の概略構成を示す図である。本実施例では、実施例2の細胞分離装置において反応場102の内部に細胞を担持できる表面を持った構造体202を配置している。構造体202は表面に細胞を吸着でき、細胞、試料溶液および磁性微粒子が通過することができる孔を有している。
本実施例は磁性微粒子を含有する細胞を導入流路101より注入しても実施できるが、実施例1により細胞へ粒子を導入したのち連続的操作として実施することが望ましい。以下にその操作を示す。
第1実施例と同様に、まず、磁性微粒子106と細胞107とを含む試料溶液を101より注入し、反応場102へ導入する。細胞107を含む試料溶液は緩衝溶液や水、細胞の軟化剤などが挙げられる。また、磁性微粒子表面には細胞内の生体分子を捕捉できる表面を有しており、例えばオリゴdTを有していると細胞内のpolyA RNA(核酸)を特異的に捕捉できる。注入された細胞は反応場に配置した構造体202に吸着できる。吸着できる表面として例えば細胞表面抗原に対する抗体を構造体202に固定し細胞表面抗原を捕獲することで吸着固定できる。
次に反応場を挟むように配置された一対の電極にパルス電圧を印加し細胞膜表面に一過的な電気穿孔を開ける。電界の印加とほぼ同時に反応場を挟むように配置されている電磁石105を駆動させ、反応場にある磁性微粒子106を細胞穿孔より細胞内へ導入する。
続いて反応場を挟むように配置されている電磁石105のみを駆動させ、磁性微粒子を細胞内で移動させる。続いて反応場を挟むように配置されている一方の電磁石105のみを駆動させ、細胞内の磁性微粒子を駆動する電磁石側の細胞壁近傍へ偏在させる。本実施により細胞内に存在する種種の生体分子例えばpolyA RNAと接触する機会を増やすことができ、更に磁性微粒子を細胞外へ回収しやすいように細胞内で磁性微粒子を細胞壁近傍へ偏在させることができる。電磁石のオン/オフを制御し磁性微粒子の移動経路を調整することができる。
続いて反応場102を挟むように配置された一対の電極にパルス電圧を印加し細胞膜表面に一過的な電気穿孔を開ける。電界の印加とほぼ同時に反応場を挟むように配置されている電磁石105を駆動させ、反応場にある磁性微粒子106を細胞穿孔より細胞外へ移動させる。
続いて電磁石105の一方に磁性体が収集できるように一方の電磁石105のみオンに駆動させ、細胞外に移動した磁性微粒子106を凝集させる。凝集させた状態で101より洗浄液を注入し、反応場102を洗浄し、排水路109へと誘導する。洗浄後、電磁石105をオフにし、適切な緩衝溶液で磁性微粒子を回収路201へ誘導し回収することができる。
本実施例によると、細胞を破砕しなくてもよいので、従来の細胞内からの生体分子の回収法に比べて標的生体分子以外の共雑物を大幅に低減し特異的に標的生体分子を回収することができる。
また、標的生体分子に相互作用する生体分子も本実施による標的生体分子捕捉磁性微粒子を用いることで特異的に回収することができる。
101 導入流路
102 反応場
103 排水路
104 電極
105 電磁石
106 磁性微粒子
107 細胞
108 限外ろ過フィルター
109 排水路
201 回収路
202 担持体
102 反応場
103 排水路
104 電極
105 電磁石
106 磁性微粒子
107 細胞
108 限外ろ過フィルター
109 排水路
201 回収路
202 担持体
Claims (10)
- 粒子を細胞内に導入するための粒子導入装置であって、
前記細胞の表面に、前記粒子を導入するための孔を形成する手段と、
前記形成された孔から、前記粒子を前記細胞内に導入するための手段とを有し、
前記孔を形成するための手段と前記粒子を前記細胞内に導入する手段とは異なることを特徴とする粒子導入装置。 - 前記孔を形成するための手段は、前記領域に電界を印加する手段であることを特徴とする請求項1記載の粒子導入装置。
- 前記粒子は、磁性を有する粒子であることを特徴とする請求項1または2記載の粒子導入装置。
- 前記磁性を有する粒子を前記細胞内に導入する手段は、前記領域に磁界を印加するための手段であることを特徴とする請求項3記載の粒子導入装置。
- 前記細胞を担持するための担体を更に有し、
前記担体に担持された前記細胞内に前記粒子を導入することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の粒子導入装置。 - 前記導入手段により前記粒子が導入された細胞を分離するための手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の粒子導入装置。
- 前記導入前の前記粒子に、生体分子が固定化されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の粒子導入装置。
- 細胞内の粒子を細胞外に回収するための粒子回収装置であって、
前記細胞の表面に前記粒子を回収するための孔を形成する手段と、
前記形成された孔から前記粒子を前記細胞外に回収する手段とを有することを特徴とする粒子回収装置。 - 粒子を細胞内に導入する粒子導入方法であって、
前記細胞の細胞膜に、前記粒子を導入するための孔を形成する工程と、
その後、前記粒子を前記細胞内に導入する工程とを有することを特徴とする粒子導入方法。 - 細胞内の粒子を回収する粒子回収方法であって、
前記細胞の細胞膜に前記粒子を回収するための孔を形成する工程と、
前記粒子を該孔から前記細胞外に回収する工程とを有することを特徴とする粒子回収方法。
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