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JP2006052164A - (4e)−5−クロロ−2−(1−メチルエチル)−4−ペンテン酸エステルの製造方法 - Google Patents

(4e)−5−クロロ−2−(1−メチルエチル)−4−ペンテン酸エステルの製造方法 Download PDF

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JP2006052164A
JP2006052164A JP2004234190A JP2004234190A JP2006052164A JP 2006052164 A JP2006052164 A JP 2006052164A JP 2004234190 A JP2004234190 A JP 2004234190A JP 2004234190 A JP2004234190 A JP 2004234190A JP 2006052164 A JP2006052164 A JP 2006052164A
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Yoshitomi Morisawa
義富 森澤
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

【課題】 入手容易な化合物から簡便な操作および低コストで、高収率に(4E)−5−クロロ−2−(1−メチルエチル)−4−ペンテン酸エステルを製造する。
【解決手段】 本発明の(4E)−5−クロロ−2−(1−メチルエチル)−4−ペンテン酸エステル(3)の製造方法は、塩基および非プロトン性溶媒の存在下に、2−置換アミノ−3−メチルブタン酸誘導体(1)を(1E)−1,3−ジクロロ−1−プロペンと反応させて(4E)−5−クロロ−2−置換アミノ−2−(1−メチルエチル)−4−ペンテン酸誘導体(2)を得て、該化合物(2)におけるアミノ基の還元的な脱アミノ化を行うことを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、農薬や医薬の中間体等として有用な(4E)−5−クロロ−2−(1−メチルエチル)−4−ペンテン酸エステルの製造方法に関する。
(4E)−5−クロロ−2−(1−メチルエチル)−4−ペンテン酸エステルは、農薬や医薬の中間体、特に殺虫剤や高血圧症治療剤の中間体等として有用である(特許文献1)。
該化合物やその類縁体の合成方法としては、以下の方法が提案されている。
(1)リチウムジイソプロピルアミド(LDA)の存在下、極低温(たとえば−78℃)で、イソペンタン酸メチルを1,3−ジクロロ−1−プロペンと反応させることで、5−クロロ−2−(1−メチルエチル)−4−ペンテン酸エステルを合成する方法(特許文献2)。
(2)(1)の方法において、反応温度を−15℃とし、さらにヨウ化ナトリウムを用いることで反応性を高める方法(特許文献1、3)。
(3)エタノール溶媒中、ナトリウムエトキシドの存在下、イソプロピルマロン酸ジエチルを1,3−ジクロロ−1−プロペンにて4級アルキル化し、その後、反応生成物の2つのエステル基を加水分解してジカルボン酸とし、さらに一方のカルボン酸を脱炭酸することで、5−クロロ−2−(1−メチルエチル)−4−ペンテン酸を合成する方法(非特許文献1)。
(4)トルエン溶媒中、水素化ナトリウムの存在下、マロン酸ジエチル誘導体をクロロプロペン誘導体にて4級アルキル化し、その後、反応生成物の一方のエステル基を脱アルコキシカルボニル化して、種々の4−ペンテン酸エステル誘導体を合成する方法(特許文献2)。
(5)マロン酸ジエステルとハロゲン化イソプロピルとを反応させ、つぎに(1E)−1,3−ジクロロ−1−プロペンを反応させ、つぎにエステルの一方を脱アルコキシカルボニル化する方法(特許文献4)。
国際公開第01/09079号パンフレット 米国特許第4492799号明細書 国際公開第02/08172号パンフレット 国際公開第04/52828号パンフレット M.T.Dangyanら、Izvest.Akad.Nauk Armyan.S.S.R.,Khim.Nauki、4号、(ロシア)、1960年、p.259−262.
(1)の方法は、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)を用いることから、反応温度を極低温(たとえば−78℃)に設定する必要があり、反応制御や反応操作が煩雑である。しかも、LDAを調製するために高価なn−ブチルリチウム(n−BuLi)を用いるため、コストの面でも難がある。さらに、得られる5−クロロ−2−(1−メチルエチル)−4−ペンテン酸エステルのE/Z比率については記載がなく、E体とZ体を合わせても収率は46%程度である。
(2)の方法は、イソペンタン酸メチルの自己縮合等の副反応が進行するため、収率が低く、精製も困難である。また、本発明者らが上記文献の記載通り実験を繰り返しても、収率はせいぜい4.2%程度であった。
(3)の方法におけるイソプロピルマロン酸ジエチルの収率はわずか23%である。
(4)の方法においては、E体を選択的にかつ高収率で得ることは難しい。さらに、NaHを用いる必要があり、コストや操作性の点でも難がある。
(5)の方法においては、ハロゲン化物を用いたアルキル化が2度必要であることから、工程数の面で難点がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、低コストにかつ簡便な操作でZ体への変換反応をおこすことなく、E体を選択的にかつ高収率で製造し得る(4E)−5−クロロ−2−(1−メチルエチル)−4−ペンテン酸エステルの製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、塩基および非プロトン性溶媒の存在下に、下式(1)で表される化合物を(1E)−1,3−ジクロロ−1−プロペンと反応させて下式(2)で表される化合物を得て、該式(2)で表される化合物における保護されたアミノ基の還元的な脱アミノ化を行うことを特徴とする下式(3)で表される化合物の製造方法である。
Figure 2006052164
(ただし、Rは炭素数1〜4のアルキル基またはアリール基部分が置換されていてもよいアルアルキル基を示し、Aは保護されたアミノ基を示す。)
本発明によれば、低コストにかつ簡便な操作で、Z体への変換反応をおこすことなくE体を選択的にかつ高収率で製造し得る(4E)−5−クロロ−2−(1−メチルエチル)−4−ペンテン酸エステルの製造方法を提供することができる。
本発明は、塩基および非プロトン性溶媒の存在下に、下式(1)で表される化合物を(1E)−1,3−ジクロロ−1−プロペンと反応させて下式(2)で表される化合物を得て、該式(2)で表される化合物における保護されたアミノ基の還元的な脱アミノ化を行うことを特徴とする下式(3)で表される化合物の製造方法に関する。
本明細書において、「還元的な脱アミノ化」とは、化合物中の置換または非置換のアミノ基を水素原子に置き換える反応を言う。
本明細書においては、式(1)で表わされる化合物を化合物(1)と記す。他の式で表わされる化合物も同様に記す。
Figure 2006052164
ただし、Rは炭素数1〜4のアルキル基またはアリール基部分が置換されていてもよいアルアルキル基を示す。
Rが炭素数1〜4のアルキル基である場合の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられる。
Rがアリール基部分が置換されていてもよいアルアルキル基である場合の該基とは1個以上のアリール基で置換されたアルキル基、または該アリール基部分が置換された基をいう。さらに、アリール基部分が置換されていてもよいアルアルキル基のアルキル基部分は、炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。すなわち、アリール基部分が置換されていてもよいアルアルキル基としては、特に1個又は2個のアリール基で置換された炭素数1〜4のアルキル基、または1個又は2個の置換アリール基で置換された炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。アリール基部分が非置換の基である場合の該基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられる。アリール基が置換基を有している場合に、置換基の数は1個以上であり、置換基としては炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。アリール基部分が置換されていてもよいアルアルキル基としては、アルアルキル基(すなわち、アリール基部分が非置換であるアルアルキル基)が好ましく、該基の具体例としては、ベンジル基、ジフェニルメチル基等が挙げられる。
Rとしては、炭素数1〜4のアルキル基が特に好ましい。
また、Aは保護されたアミノ基を示す。
Aとしては、−NRで表される基が挙げられる。ここでRおよびRは、それぞれ独立した1価の基または水素原子を示し、同時に水素原子にはならない。またRおよびRは、共同で1個の2価の基を形成していてもよい。
独立したR、Rの具体例としては、p−トルエンスルホニル基、ベンジル基、1−フェニルエチル基、p−メトキシベンジル基、アセチル基、クロロアセチル基、ベンゾイル基、ベンジロキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基、メチル基、トリフェニルメチル基、t−ブチルジメチルシリル基、等が挙げられる。
、Rが共同で1個の2価の基を形成する場合の(R)部分の具体例としては、ベンジリデン基、フタルイミド基等が挙げられる。
本発明の製造方法における出発原料である化合物(1)は、アミノ酸の1種であるバリンから容易に誘導されうる化合物である。バリンは、D体であってもR体であっても、D体とL体の混合物であってもよい。
化合物(1)の具体例としては、下記化合物(1−1)〜(1−3)が挙げられる。また、化合物(1−1)を用いる場合の化合物(2)は、下記化合物(2−1)となる。
Figure 2006052164
(ただし、Rは前記と同じ意味を示す。Xは水素原子またはハロゲン原子を示し、水素原子、臭素原子、塩素原子、フッ素原子等が挙げられる。Meはメチル基を示す。)
化合物(1−1)は、RとRが共同してベンジリデン基を形成している化合物である。該化合物の例としては、N−ベンジリデン−2−アミノ−3−メチルブタン酸メチル、N−ベンジリデン−2−アミノ−3−メチルブタン酸エチル、N−p−クロロベンジリデン−2−アミノ−3−メチルブタン酸メチル、N−p−クロロベンジリデン−2−アミノ−3−メチルブタン酸エチル、N−p−フロロベンジリデン−2−アミノ−3−メチルブタン酸メチル、N−p−フロロベンジリデン−2−アミノ−3−メチルブタン酸エチル、N−o−クロロベンジリデン−2−アミノ−3−メチルブタン酸メチル、N−o−クロロベンジリデン−2−アミノ−3−メチルブタン酸エチル等が挙げられる。
化合物(1−2)は、RとRが共同してフタルイミド基を形成している化合物である。該化合物の例としては、N−(2−(3−メチルブタン酸メチル))フタルイミド、N−(2−(3−メチルブタン酸エチル))フタルイミド等が挙げられる。
化合物(1−3)は、RとRが共にp−トルエンスルホニル基である化合物である。該化合物の例としては、N,N−ジ−p−トルエンスルホニル−2−アミノ−3−メチルブタン酸メチル、N,N−ジ−p−トルエンスルホニル−2−アミノ−3−メチルブタン酸メチル等が挙げられる。
これらの化合物は合成してもよく、市販品を用いてもよい。市販品を用いる場合には、精製したものを用いても、精製せずに用いてもよい。
化合物(1)を合成する場合の合成方法としては、公知の手法が採用できる。たとえば、T.W.Grenne著、“Protective Groups in Organic Synthesis”、1981年、p.218に記載の方法等が挙げられる。
化合物(1)としては、1モル/m塩酸などの希塩酸による脱保護、またはシリカゲルのような酸触媒による穏和な条件の脱保護等の、容易に保護基を脱離させる方法が採用できることから、化合物(1−1)が特に好ましく用いられる。
本発明においては、化合物(1)を(1E)−1,3−ジクロロ−1−プロペンと反応させて化合物(2)を得る。
(1E)−1,3−ジクロロ−1−プロペンは、市販品を用いてもよく、公知の方法にて合成して用いてもよい。
(1E)−1,3−ジクロロ−1−プロペンの量は、化合物(1)に対して0.9〜50.0倍モルが好ましく、操作性、容積効率、コストの面から、1.0〜10.0倍モルが特に好ましい。(1E)−1,3−ジクロロ−1−プロペンを過剰に使用した場合には、回収して再使用するのが好ましい。
化合物(1)と(1E)−1,3−ジクロロ−1−プロペンとの反応は、塩基および非プロトン性溶媒の存在下で行う。
塩基としては、一般的な塩基を用いうる。塩基の具体例としては、金属水素化物、金属アルコキシド、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)、リチウムヘキサメチルジシラジド、ピリジン、トリエチルアミン等の有機塩基や、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム等の無機塩基等が挙げられる。塩基は1種のみを用いても、2種以上を用いてもよい。
塩基としては、反応性、操作性、コストの面で、式MOR(ただし、MはLi、Na、またはK、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示す。)で表される金属アルコキシド;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化リチウム、または水酸化マグネシウム等の無機塩基が好ましい。金属アルコキシドまたは無機塩基を用いた場合には、操作性に優れた反応が低コストで実施できる。
式MORで表される金属アルコキシドとしては、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウム−tert−ブトキシド、カリウムtert−ブトキシド等が挙げられる。金属アルコキシドは、アルカリ金属と低級アルコールとを反応させ調製してもよく、市販品を用いてもよい。このうち金属アルコキシドとしては、安価に入手できることから、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等が好ましい。
塩基は、固体(粉体)又は溶液の形態で使用できる。溶液で使用する場合、濃度は2〜35質量%が好ましく、5〜35質量%が特に好ましい。
非プロトン性溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素系溶媒;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素系溶媒;ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、N−メチルピロリジノン(NMP)等のアミド系溶媒;ジメチルスルホキシド(DMSO)等のスルホキシド系溶媒;スルホラン等のスルホン系溶媒;ジエチレングリコールジメチルエーテル(DME)、ジグライム、テトラヒドロフラン(THF)、t−ブチルメチルエーテル(TBME)等のエーテル系溶媒等が挙げられる。非プロトン性溶媒は1種又は2種以上を用いることができる。非プロトン性溶媒としては、副生成物の生成が抑制されること、反応の操作性が良好であること、溶媒回収が容易であることから、トルエンが好ましい。
塩基の量は、化合物(1)に対して0.9〜10倍モルが好ましく、0.9〜5倍モルが特に好ましい。非プロトン性溶媒の量は、化合物(1)1gに対して、0.5〜20mlが好ましい。
化合物(1)と(1E)−1,3−ジクロロ−1−プロペンとの反応においては反応性を高めるために、NaI、KI等の金属ヨウ化物;NaBr、KBr等の金属臭化物等を添加してもよい。これらの添加量は、(1E)−1,3−ジクロロ−1−プロペンに対して、1〜100モル%が好ましく、1〜10モル%が特に好ましい。
反応温度は0〜180℃が好ましく、10〜100℃が特に好ましい。圧力は大気圧下又は加圧下が好ましく、大気圧下が特に好ましい。反応時間は1〜120時間が好ましい。
上記反応で生成する化合物(2)は、通常の場合、ラセミ体となる。
目的化合物(3)がラセミ体である場合には、該化合物(2)をそのままつぎの反応に用いうる。
一方、目的化合物(3)が光学異性体(すなわち下記化合物(3a))である場合には、化合物(2)において光学分割を行ってもよく、次工程の反応後に光学分割を行ってもよい。化合物(2)において光学分割を行った場合、次工程において行うアミノ基の還元的な脱アミノ化においては、不斉炭素の立体配置は保持されうる。
また直接に光学異性体である化合物(2a)を得る方法として、特定の触媒を存在させることにより、化合物(1)と(1E)−1,3−ジクロロ−1−プロペンとの反応を光学選択的に実施させて、光学活性な化合物(2)である下記化合物(2a)を得る方法も挙げられる。たとえば、シンコナアルカロイド(M.J.O‘Donnellら、J.Am.Chem.Soc.124巻、2002年、p.9348参照)、または光学活性ビナフチル型四級アンモニウム塩(K.Maruokaら、J.Am.Chem.Soc.125巻、2003年、p.5139参照)等の触媒を用いて、(E)−3−クロロ−2−プロペニルを光学選択的に反応させ、光学活性な化合物(2a)を選択的に得ることができる。本発明の化合物(1)は光学活性体が比較的容易に入手できることから、該方法は光学活性な化合物(3a)を得る方法として有利な方法である。
Figure 2006052164
(ただし、R、RおよびRは、前記と同じ意味を示す。*は、これを付した炭素原子における置換基の絶対配置がRまたはSであることを示す。)
本発明においては、上記の反応で得た化合物(2)におけるアミノ基の還元的な脱アミノ化を行い、目的化合物(3)を得る。
化合物(2)における保護されたアミノ基の還元的な脱アミノ化の実施方法としては、つぎの方法(b1)〜(b3)が挙げられる。
方法(b1);保護されたアミノ基を脱保護せずに還元的な脱アミノ化を行う方法。
方法(b2);保護されたアミノ基を脱保護した後に還元的な脱アミノ化を行う方法。
方法(b3);方法(b2)と同様の方法で化合物(4)を得て、つぎに該化合物(4)のアミノ基を変換して下記化合物(5)とし、化合物(5)における還元的な脱アミノ化反応を行うことにより化合物(3)を得る方法。
Figure 2006052164
(ただし、Rは前記と同じ意味を示す。)
Figure 2006052164
ただし、Rは前記と同じ意味を示す。化合物(5)におけるBは脱離基となりうる置換アミノ基を示し、式−NRで表される基が好ましい。R、Rは、それぞれ独立した1価の基、または水素原子であるのが好ましく、RおよびRが同時に水素原子にはならない。RおよびRが1価の基である場合の例としては、p-トルエンスルホニル基、ベンゼンスルホニル基、メタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基等が挙げられる。
BはAとは異なる基であり、Bが式−NRで表される基である場合の該基は、還元的な脱アミノ化に適した基である。
還元的脱アミノ化の手法は、化合物(2)におけるアミノ基の保護基の種類により選択されるのが好ましい。
たとえば、アミノ基の保護基がp−トルエンスルホニル基等である場合には、方法(b1)により還元的な脱アミノ化反応を行い化合物(3)を得るのが好ましい。
アミノ基の保護基がベンジリデン基、フタルイミド基、p−トルエンスルホニル基等である場合には、方法(b2)により保護されたアミノ基を脱保護した後に還元的な脱アミノ化反応を行ない化合物(3)を得るのが好ましい。
方法(b2)における保護されたアミノ基の脱保護は、ベンジリデン基において塩酸やシリカゲル等の酸触媒;フタルイミド基においてヒドラジン等;p−トルエンスルホニル基においてHFやHBr等、を用いた反応で実施できる。具体的方法は、たとえば、T.W.Grenne著、“Protective Groups in Organic Synthesis”、1981年、p.218等に記載された方法が挙げられる。化合物(2)における脱保護反応では、上記化合物(4)が生成する。
化合物(4)、すなわち(4E)−5−クロロ−2−アミノ−2−(1−メチルエチル)−4−ペンテン酸エステルも新規化合物である。
方法(b1)および方法(b2)におけるアミノ基の還元的な脱アミノ化の方法としては、つぎの方法が挙げられる。
ジフルオロアミン(HNF)等を反応させて、ジイミド中間体を得、これに対して脱アミノ化を実施する方法(C.L.Bumgardnerら、J.Am.Chem.Soc.85巻、1963年、p.97。J.Am.Chem.Soc.86巻、1964年、p.2233等参照)。
ヘキサメチルホスホラミド(HMPA)と、テトラヒドロフラン、t−ブチルメチルエーテル、およびジイソプロピルエーテル等のエーテル系溶媒から選ばれる1種以上の溶媒とを任意の割合の混合した混合溶媒中で、メタノールやエタノールの存在下、ヨウ化サマリウムと反応させることで還元的な脱アミノ化を実施する方法(T.Hondaら、Chem.Commun.1999年、p.1065参照)。
方法(3b)において化合物(4)を化合物(5)に変換する反応は、アミノ基のモノ(p−トルエンスルホニル)化やジ(p−トルエンスルホニル)化により実施できる。
方法(b3)において化合物(4)の−NH部分を−NR部分に変換する反応としては、T.W.Grenne著、“Protective Groups in Organic Synthesis”、1981年、p.218や、A.Nickonら、J.Am.Chem.Soc.86巻、1964年、p.1152に記載の方法等が挙げられる。
つぎに化合物(5)の還元的な脱アミノ化方法は、つぎの方法(A)または方法(B)により実施するのが好ましい。
方法(A):メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール系溶媒と水の任意の割合の混合溶媒中、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等の無機塩基存在下、ヒドロキシルアミン−O−スルホン酸、クロラミン等のアミノ化剤と化合物(5)を反応させ、ジイミド中間体を得、これに対して還元的な脱アミノ化を実施することによって化合物(3)を得る方法(A.Nickonら、J.Am.Chem.Soc.86巻、1964年、p.1152参照)。
方法(B):ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)、N−メチルピロリジノン(NMP)、ヘキサメチルホスホラミド(HMPA)等のアミド系溶媒中、もしくは、これらの溶媒とテトラヒドロフラン、t−ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル等のエーテル系溶媒との任意の割合の混合溶媒中、水素化ホウ素ナトリウム、シアン化水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリエチルホウ素リチウム等の還元剤と化合物(5)を反応させて化合物(3)を得る方法(R.O.Hutchinsら、J.Org.Chem.40巻、1975年、p.2018参照)。
方法(A)におけるヒドロキシルアミン−O−スルホン酸やクロラミン等のアミノ化剤の量は化合物(5)に対して、0.9〜100倍モルが好ましく、操作性、容積効率、コストの面から、1〜50倍モルが特に好ましい。また、無機塩基の量は化合物(5)に対して、0.9〜100倍モルが好ましく、0.9〜50倍モルが特に好ましい。溶媒量は化合物(5)1gに対して、0.5〜50mlが好ましい。
方法(B)におけるホウ素系還元剤の量は、化合物(5)に対して、0.1〜20モルが好ましく、0.5〜10モルが特に好ましい。
化合物(2)におけるアミノ基の還元的な脱アミノ化の反応温度は前記方法のいずれにおいても0〜180℃が好ましく、10〜120℃が特に好ましい。圧力は大気圧下または加圧下が好ましく、大気圧下が特に好ましい。反応時間は1〜120時間が好ましい。
本発明において、各反応工程の生成物は、必要に応じた後処理および/または精製等の工程を行ってもよく、該工程を行わずに粗生成物のままつぎの工程を行ってもよい。さらに後者の場合には同一反応容器で、ひきつづき反応を実施してもよい。
後処理方法および精製方法の具体例としては、つぎの方法が挙げられる。
方法(C):反応粗液に、水、食塩水、メタノール、アセチルクロリド等を添加し、次いでジクロロメタン、トルエン、酢酸エチル、酢酸ブチル、t-ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジエチルエーテル等の非水溶性有機溶媒を加えて分液し、得られる有機層を濃縮し、さらに蒸留して目的物を単離する方法。
方法(D):方法(C)において得た有機層を水および/または食塩水で洗浄した後、有機層を濃縮し、さらに蒸留して目的物を単離する方法。
方法(E):反応粗液を冷却した後、減圧蒸留する方法。
これら処理の前後には、必要に応じて、ろ過を行い不純物を除去したり、無水硫酸ナトリウム、無水硫酸マグネシウム等の乾燥剤や活性炭等の吸着剤を添加し、脱水処理を行ってもよい。
本発明の製造方法では化合物(3)が生成する。
化合物(3)中には、不斉炭素が存在することから、化合物(3)は光学活性体として、またはラセミ体として得ることができる。通常の方法で反応を実施した場合には、前記のとおり化合物(2)はラセミ体として得られ、その後の反応で立体化学は保持されるため化合物(3)もまたラセミ体となる。化合物(3)をR体またはS体として得たい場合には、光学分割を行えばよい。また化合物(2)をR体またはS体として得た場合には、対応する化合物(3)は同一の絶対配置を有するR体またはS体となる。すなわち、本発明によれば、光学活性な化合物(3)を製造できる。
本発明の製造方法によれば、特別な装置や試薬等を使用することなく低コストに、しかも簡便な操作で、Z体への変換反応をおこすことなくE体の5−クロロ−2−(1−メチルエチル)−4−ペンテン酸エステル(3)を高選択的にかつ高収率で製造することができる。かかる高収率は従来の方法では達成できなかったものである。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は下記の例によって何ら限定されない。実施例においてガスクロマトグラフィーは「GC」と略記する。
(例1)N−ベンジリデン−(4E)−5−クロロ−2−アミノ−2−(1−メチルエチル)−4−ペンテン酸メチルエステルの製造例
撹拌器、内温計、コンデンサ、および蒸留装置を備えた1Lフラスコ内で、N−ベンジリデン−2−アミノ−3−メチルブタン酸メチル(式(1−1)においてXが水素原子であり、Rがメチル基である化合物)(21.9g)を乾燥トルエン(250mL)に溶解し、つぎに粉砕した水酸化カリウム(11.2g)と(1E)−1,3−ジクロロ−1−プロペン(13.3g)とを加えた。
この溶液をアルゴン雰囲気下、室温下で30時間撹拌した。その後、溶媒であるトルエンを減圧下で蒸留し留去した。冷却後、残渣に水を加えて反応を停止した。
得られた有機層を分離し、さらに水層をジイソプロピルエーテルで抽出した後、これを有機層に合わせて、水、および5%NaCl水溶液で順次洗浄した。さらに溶媒を減圧留去し、N−ベンジリデン−(4E)−5−クロロ−2−アミノ−2−(1−メチルエチル)−4−ペンテン酸メチルエステル(式(2−1)においてXが水素原子であり、Rがメチル基である化合物)を含む残渣を得た。
(例2)(4E)−5−クロロ−2−アミノ−2−(1−メチルエチル)−4−ペンテン酸メチルエステルの製造例
例1で得た残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒として、酢酸エチル、および、酢酸エチルとエタノールとの混合溶媒(酢酸エチル/エタノール=5/1(質量比))を用いた。)で精製しながら脱保護反応を行ない、化合物(4)のRがメチル基である(4E)−5−クロロ−2−アミノ−2−(1−メチルエチル)−4−ペンテン酸メチルエステル(12.9g)を得た。収率は63%であった。
生成物のNMRスペクトルは以下のとおりであった。
HNMR(400MHz、CDCl)δ(ppm)1.02(d,6H,J=6.76Hz),2.50(m,2H),2.69(q,1H,J=6.76Hz),3.70(s,3H),5.89(dt,1H,J=7.60,13.19Hz),6.09(dt,1H,J=1.16,13.19Hz).
(例3)(4E)−5−クロロ−2−(1−メチルエチル)−4−ペンテン酸エステルの製造例
例2で得た(4E)−5−クロロ−2−アミノ−2−(1−メチルエチル)−4−ペンテン酸メチルエステル(10.0g)をピリジン(20mL)に溶解し、これにp−トルエンスルホニルクロリド(18.5g)を加え、100℃で1時間撹拌した。反応混合物を塩酸で中和し、粗生成物を酢酸エチル(100mL)で抽出した。酢酸エチルなどの低沸点物を減圧下で留去し、残渣をそのままつぎの反応に供した。残渣中には、N−p−トルエンスルホニル−(4E)−5−クロロ−2−アミノ−2−(1−メチルエチル)−4−ペンテン酸メチルエステル(化合物(5)のRがp−トルエンスルホニル基でありRが水素原子である化合物)が含まれていた。
得られた残渣を、20%水酸化ナトリウム水溶液(100mL)、およびエタノール(20mL)に溶解し、さらに、これにヒドロキシルアミン−O−スルホン酸(50g)を少しずつ加え、100℃で2時間加熱撹拌した。反応混合物を冷却後、5%塩酸で中和し、酢酸エチル(50mL)で抽出した(計3回)。有機層を減圧蒸留し、化合物(3)のRがメチル基である(4E)−5−クロロ−2−(1−メチルエチル)−4−ペンテン酸メチルエステル(6.4g)を得た。
生成物のNMRスペクトルは以下のとおりであった。
1HNMR(400MHz、CDCl)δ(ppm)0.91(d,1H,J=6.96Hz),0.95(d,1H,J=6.60Hz),1.88(m,1H)2.19−2.38(m,3H),3.67(s,3H),5.82(dt,1H,J=7.26,13.19Hz),5.99(dd,1H,J=5.99,13.19Hz).
13CNMR(400MHz、CDCl)δ(ppm)19.95,20.03,30.14,30.75,118.60,130.88,174.74.
得られた生成物に対してGC分析を行ったところ、Z体は検出されなかった。収率は69%であった。
本発明の製造方法で製造される(4E)−5−クロロ−2−(2−メチルエチル)−4−ペンテン酸エステルは、農薬や医薬の中間体、特に殺虫剤や高血圧症治療剤の中間体等として好適に利用できる。

Claims (4)

  1. 塩基および非プロトン性溶媒の存在下に、下式(1)で表される化合物を(1E)−1,3−ジクロロ−1−プロペンと反応させて下式(2)で表される化合物を得て、該式(2)で表される化合物における保護されたアミノ基の還元的な脱アミノ化を行うことを特徴とする下式(3)で表される化合物の製造方法。
    Figure 2006052164
    (ただし、Rは炭素数1〜4のアルキル基またはアリール基部分が置換されていてもよいアルアルキル基を示し、Aは保護されたアミノ基を示す
  2. 式(1)で表される化合物が下式(1−1)で表される化合物であり、式(2)で表される化合物が下式(2−1)で表される化合物である請求項1に記載の製造方法。
    Figure 2006052164
    (ただし、Rは炭素数1〜4のアルキル基またはアリール基部分が置換されていてもよいアルアルキル基を示し、Xは水素原子またはハロゲン原子を示す。)
  3. 式(2)で表される化合物におけるアミノ基の還元的な脱アミノ化が、式(2)で表される化合物の保護されたアミノ基を脱保護することによって下式(4)で表される化合物を得て、つぎに該式(4)で表わされる化合物のアミノ基を変換して下式(5)で表される化合物とし、該式(5)で表わされる化合物における還元的な脱アミノ化反応により行われる請求項1または2に記載の製造方法。
    Figure 2006052164
    (ただし、Rは炭素数1〜4のアルキル基またはアリール基部分が置換されていてもよいアルアルキル基を示す。Bは脱離基となりうる置換アミノ基を示す。)
  4. 下式(4)で表される化合物。
    Figure 2006052164
    (ただし、Rは炭素数1〜4のアルキル基またはアリール基部分が置換されていてもよいアルアルキル基を示す。)
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