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JP2005506975A - ウイルス性疾患の予防および/または治療のための医薬組成物 - Google Patents

ウイルス性疾患の予防および/または治療のための医薬組成物 Download PDF

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JP2005506975A JP2003520450A JP2003520450A JP2005506975A JP 2005506975 A JP2005506975 A JP 2005506975A JP 2003520450 A JP2003520450 A JP 2003520450A JP 2003520450 A JP2003520450 A JP 2003520450A JP 2005506975 A JP2005506975 A JP 2005506975A
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セドラック,ハンス−ハラルド
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メディンノヴァ ゼシェルシャフト ファー メディヅィニシェ イノヴェショエン アウス アカデミシャー ホーシュング エムベーハー
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Abstract

本発明は、少なくとも1つのウイルス性疾患の予防および/または治療のための医薬組成物の製造への少なくとも1つの作用物質の使用に関する。それは、ウイルス増殖が抑制されるようにして作用物質が細胞間シグナル伝達経路の少なくとも2つのキナーゼまたは少なくとも1つのSEKキナーゼを抑制することによって特徴付けられる。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つのウイルス性疾患の予防および/または治療のための医薬組成物の製造への少なくとも1つの作用物質の使用ならびにこれのための組合せ製剤に関する。
【背景技術】
【0002】
RNA−もしくはDNAウイルスの伝染は、ヒトおよび動物にとっての重大な健康の脅威である。例えばインフルエンザウイルスの伝染は依然として人類の重大な伝染病に属し、年々多くの命を奪っている。このような伝染は、マクロ経済的に、例えば病気が原因で労働能力が失われることにより、莫大なコスト要因である。例えば、とりわけ馬とヒツジを襲うが、しかしながら既にヒトにおいても分離されており、そしてこの場合には神経系疾患に関連づけられるボルナ病ウイルス(BDV)による伝染は同様に重要な経済的な重要性をもつ。
【0003】
特にRNAウイルスに対する闘いの問題は、ウイルスのポリメラーゼの高い誤り率によって生じるウイルスの多様性であり、この多様性が適当なワクチンの生産および抗ウィルス性物質の開発を著しく困難にする。さらに、そのウイルスの機能に直接向けられる抗ウィルス性の物質の使用が確かに治療の初めには抗ウィルス性の効果を示すが、突然変異が原因で著しく速やかに抵抗性の変異体の選択に導かれる。これについての例は、ウイルスの膜透過蛋白質に向けられた抗インフルエンザ薬のアマンタジンおよびその誘導体である。適用後の短い時間内にウイルスの抵抗性の変異体が形成される。更なる例は、インフルエンザウイルスの表面蛋白質、ノイラミニダーゼ、を阻害するインフルエンザ伝染に対する新しい治療薬である。これには例えばレランザが属する。患者において既にレランザに耐性の変異体が見つけられている(Gubareva他,「J Infect Dis」178,p1257−1262,1998年)。この治療薬に込められた希望はこうして達成されることができなかった。
【0004】
その通常著しく小さいゲノムおよびこれに関連しかつ制限された、複製に必要な機能のためのコーディング容量のために全てのウイルスはその宿主細胞の機能に強く依存している。ウイルスの複製に必要であるそのような細胞機能の制御に影響を及ぼすことによって、感染した細胞でウイルスの複製を否定的に損なうことは可能である。この場合にはウイルスにとって、適応によって、特に突然変異によって、選択圧を回避するために欠けている細胞機能を取り替えることは不可能である。これは細胞キナーゼおよびメチルトランスフェラーゼに対する比較的非特異的な阻害剤を持つインフルエンザA型ウイルスの例によって既に示されていることができた(ScholtissekおよびMueller,「Arch virol」119,p111−118,1991年)。
【0005】
細胞が多数のシグナル伝達経路を利用できることは知られており、このシグナル伝達経路を用いてこの細胞に影響を与えるシグナルが細胞核に伝達される。従って細胞は外の刺激に反応でき、細胞増殖、細胞の活性化、分化または制御された細胞死をもって反応することができる。これらシグナル伝達経路に共通であるのは、シグナル伝達経路が、リン酸化によって次にシグナルを伝達する少なくとも1つの蛋白質を活性化する少なくとも1つのキナーゼを含んでいることである。ウイルスの伝染の後で引き起こされる細胞プロセスの観察により、多数のDNA−およびRNAウイルスがその感染した宿主細胞中で好ましくは1つの定義されたシグナル伝達経路、いわゆるRaf/MEK/ERKキナーゼシグナル伝達経路を活性化することが見いだされる(Benn他,「J Virol」70,p4978−4985,1996年;BruderおよびKovesdi,「J Virol」71,p398−404,1997年;PopikおよびPitha,「Virology」252,p210−217,1998年;RodemsおよびSpector,「J Virol」72,p9173−9180,1998年)。このシグナル伝達経路は細胞における最も重要なシグナル伝達経路の1つであり、増殖プロセスおよび分化プロセスにおける重要な役割を担う。成長因子により引き起こされたシグナルはその場合にはセリン−トレオニンキナーゼRafの漸進的なリン酸化によって両特異性キナーゼMEK(MAPキナーゼキナーゼ/ERKキナーゼ)へ、最終的にキナーゼERK(細胞外のシグナルによって調整されるキナーゼ)へ伝達する。Rafのためのキナーゼ基質としてMEKしか知られておらず、かつ、唯一の基質であるMEKについてはERK−アイソホームが同定されたのに対して、ERKは多数の基質をリン酸化することができる。これには例えば、細胞の遺伝子発現に直接影響する転写因子が属する(Cohen,「Trends in Cell Biol」7,p353−361,1997年;RobinsonおよびCobb,「Curr.Opin.Cell Biol」9,p180−186,1997年,Treisman,「Curr.Opin Cell」Biol 8,p205−215,1996年)。細胞の意思決定過程に於いてのこのシグナル伝達経路の役割の調査は、数ある中でMEKのレベルのシグナル伝達経路、従って、シグナル伝達経路の比較的初めを阻害する複数の薬理学的な阻害剤の同定をもたらした(Alessi他,「J Biol Chem」270,p27489−27494,1995年;Cohen「Trends in Cell Biol」7,p353−361,1997年;Dudley他,「PNAS USA」92,p7686−7689,1995年;Favata他,「J Biol Chem」273,p18623−18632,1998年)。
【0006】
より新しいデータは、Ras−Raf−MEK−ERK−シグナル伝達経路の阻害が、比較的選択的に、このシグナル伝達経路にかかわるキナーゼの1つ、特にMEKを阻害する作用物質によって、核内で複製するマイナス鎖ウイルス、例えばインフルエンザA型ウイルスとボルナ病ウイルス(BDV)、の細胞内の増殖を徹底的に阻害することができることを示している(Pleschka他,「Nature Cell Biol」3,p301−305,2001年;Planz他,「J Virol」10,p4871−4877,2001年)。
【0007】
公知の抗ウィルス性作用物質の欠点は、該作用物質がウイルスの成分に向けられていて、従って速やかに抵抗性が導かれる(アマンタジン参照)か、または細胞因子に対して余りに広くかつ非特異的に作用する(例えばメチルトランスフェラーゼ阻害剤)ことであり、これは重大な副作用に数えることができる。それに応じて細胞因子に対して働く物質のいずれかについて、その物質がこれまでウイルス性疾患のための治療薬へと開発されたということが知られたものは1つもない。一方では他のキナーゼの阻害、例えばMEKK/SEK/JNKシグナル伝達経路のキナーゼJNKの阻害は、ウイルス増殖を増強できる。
【0008】
またもや他のキナーゼ、例えばプロテインキナーゼC(PKC)、の強調された活性化がウイルスの複製を阻害することが更に公知である(DriedgerおよびQuick,国際公開第92/02484号パンフレット)。
【0009】
マイナス鎖RNAウイルスがRaf−MEK−ERKシグナル伝達経路のみをその増殖のために使用しており、かつ従ってこのシグナル伝達経路についての、特にMEKの阻害による、ウイルス増殖の阻害によってウイルス増殖の完全な阻害が得られるという考えがこれまで存在していた。しかし一細胞内でそのシグナル伝達経路が自己完結的な機能をほとんど有しているのではなく、その1つのシグナル伝達経路の活性化の際に相互ネットワーキングを介してさらに別のシグナル伝達経路が種々の程度に付加的に活性化されるので、Raf−MEK−ERKシグナル伝達経路が細胞ならびにウイルスによって回避されることができ、かつ、Raf−MEK−ERKシグナル伝達経路についてのウイルス増殖を阻害する作用物質の治療効果がそれにより制限されうることは原則的に除かれるべきでない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、Raf−MEK−ERKシグナル伝達経路におけるウイルス増殖を阻害する物質に対して付加的もしくは補完的に働く抗ウィルス性の作用物質を見いだしかつ使用することに対する大きな需要がある。そのような作用物質を見いだすことは、例えばRaf−MEK−ERKシグナル伝達経路の外のキナーゼの阻害剤、例えばキナーゼJNKの阻害剤、がウイルス増殖を促進できる、つまり望ましい効果の反対が得られること(Ludwig他,「J Biol Chem」276,p1−9,2001年)によって、さらにその一方で、選択されたキナーゼ、例えばPKC、の活性化が物質によって抗ウィルス的に作用することができることによって困難になる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の対象は、少なくとも1つのウイルス性疾患の予防および/または治療への少なくとも1つの作用物質の使用であり、その際、該作用物質は細胞間シグナル伝達経路の少なくとも2つのキナーゼに、ウイルス増殖が本質的に阻害されるように影響を及ぼすか、またはSEKキナーゼを本質的に阻害する。さらに本発明の対象は、ウイルスの伝染の予防および/または治療のための、少なくとも1つの本発明による作用物質と、好ましくはキナーゼ阻害剤ではない抗ウィルス性作用の少なくとも1つの別の作用物質との組合せ物である。
【0012】
今回意外にも、MEKK/SEK/JNK−シグナル伝達経路におけるSEKキナーゼの阻害がウイルス増殖を阻害することが見いだされた。これは、MEKK/SEK/JNK−シグナル伝達経路におけるJNKの阻害が反対のこと、増強されたウイルス増殖、をもたらすので意外なことである(Ludwig他,「J Biol Chem」276,p1−9,2001年)。JNK−AP−1のシグナル経路がIFNβ、強い抗ウィルス性作用のサイトカイン、のウイルスにより誘発された発現に本質的にかかわっているので、JNKの阻害の後の欠けたIFNβ発現が、増強されたウイルス増殖を可能にすると思われる。更に意外にも、少なくとも1つの作用物質による細胞間シグナル伝達経路の少なくとも2つのキナーゼの阻害が、1つのみのキナーゼが作用物質によって阻害される場合よりはるかに強くウイルス増殖を阻害することが見いだされた。従って例えばp38とMAPKAPK3の阻害あるいはMKK6とp38の阻害あるいはRafとMEKの阻害は、1つだけの、特に(第2のキナーゼを)活性化する、キナーゼを阻害するよりはっきり強い抗ウィルス性の効果をもたらす。さらに、少なくとも1つの作用物質による細胞間シグナル伝達経路の少なくとも1つのキナーゼの阻害と、キナーゼの阻害剤ではない抗ウィルス性の作用物質の付加的な投与によってウイルス増殖の強い阻害が導かれることが意外にも見いだされた。組合せによるこの阻害は、この組合せの成分の個々の効果の付加により期待されていたであろう場合より強いものであった。従って例えば細胞がインフルエンザA型に感染したら、その細胞は、Raf/MEK/ERKシグナル伝達経路においてMEKキナーゼを阻害することが知られているキナーゼ阻害剤U0126と同時にアマンタジンで治療された。アマンタジンについては、この物質が全てのインフルエンザA型ウイルスに作用するわけではなく、そしてインフルエンザB型ウイルスには作用しないことが知られており、さらにこの物質が短時間の内に抵抗性のウイルスの変異体の形成を導くことが知られている。U0126とアマンタジンの組合せはインフルエンザA型ウイルスの増殖の阻害をもたらしたのであり、この場合、該組合せは2つの個々の成分単独でよりも強く作用することができる。
【0013】
この細胞間シグナル伝達経路には例えば次のものが属する:MEKK2,−3/MEK5/ERK5;Raf/MEK/ERK;
MEKK/SEK/JN;JAK1,JAK2,JAK3,TYK2/JAK1,−2,−3,TYK2の異質−および同質二量体;ASK/MKK3,−6/p38;
ASK/MKK4,−7/JNK;MEKK4/MKK4,−7;DLK/MKK4,−7;
Tpl−2/MKK4,−7;Tpl−2/MEK5/ERK5;MLK−3/MKK3,−6;MLK−3/MKK4,−7;TAK/NIK/IKK;TAK/MKK3,−6;TAK/MKK4,−7;
PAK/MKK3,−6;PAK/IKK;Cot,Tpl−2/IKK;PKC/IKK;PKB/IKK;
PKC/Raf;PAK/Raf;Lck/Raf;MEKKs/IKK;PI3K/PDK1/PKB;
JAK/TYK/PLCγ;JAK/Tyk/Stat複合体;MAPキナーゼ/MAPKAPキナーゼ,例えば:ERK/3pK,ERK/Rskp90,p38/MAPKAPキナーゼ,p38/3pK。
【0014】
これらシグナル伝達経路についての詳細は、Sedlacek(「Drug」59,p435−476,2000年)によって記載されており、かつ他の種々の出版物に記載されている(KarinおよびBen−Neriah,「Ann Rev Immunol」18,p621−663,2000年;Vertegaal他,「Cell Signal」12,p759−768,2000年;VanhaesebroeckおよびAlessi,「Biochem J」346,p561−576,2000年;Ludwig他,「Mol Cell Biol」16,p6687−6697,1996年;New他,「J Biol Chem」274,p1026−1032,1999年;Ni他,「Biochem Biophys Res Commun」,243,p492−496,1998年;RebecchiおよびPentyala,「Physiol Rev」80,p1291−335,2000年;Cohen,「Trends in Cell Biol」7,p353−361,1997年;RobinsonおよびCobb,「Curr Opin Cell Biol」9,p180−186,1997年;RaneおよびReddy,「Oncogene」,19,p5662−5679,2000年;Sun他,「Curr Biol.」10,p281−284,2000年;GarringtonおよびJohnson,「Curr Opin Cell Biol」11,p211−218,1999年)。
【0015】
本発明の意味における作用物質は、細胞間シグナル伝達経路の少なくとも1つのキナーゼに、ウイルス増殖が本質的に阻害されるように影響を及ぼすことができるか、または細胞間シグナル伝達経路のSEKキナーゼを本質的に阻害することができる物質である。さらに、例えば酵素的分解によって本発明による有効な作用物質に変換される作用物質の誘導体は、本発明の意味における作用物質であると理解されるべきである。さらに本発明の意味における作用物質は、代謝により本発明による作用物質に変換される作用物質の前駆物質である。本発明の意味における作用物質には例えば次のものが属する;キナーゼ阻害フラベン誘導体またはベンゾピラン誘導体;
例えばEP 0137193およびEP 366061で開示されている4H−1−ベンゾピランのキナーゼ阻害誘導体。これらの誘導体についての構造反応関係は例えばSedlacek他(「Int J Oncol」9,p1143−1168,1996年)によって詳細に記載されており;フラボピリドール誘導体、例えばKim他,「J Med Chem」43(22),p4126−4134,2000年で開示されており、特にチオ−フラボピリドールおよびオキシ−フラボピリドール;2−(2−アミノ−3−メトキシフェニル)−4−オキソ−4H−(1)ベンゾピラン、例えばEbendal(国際公開第00/50030号パンフレット)により開示されており;7,12−ジヒドロ−インドーロ(3,2−d)(1)ベンズアゼピン−6(5H)−オン(NSC 664704、Sausville他「Pharmacol.Ther.」82(2−3),p285−292,1999年);ホスホキナーゼ阻害剤、例えば70H−スタウロスポリンおよびそのホスホキナーゼ阻害誘導体、ブチロラクトン、ロスコビチン、プルバラノールA、エモジン、アニリノキン−アゾリン(PD−168393およびPD 169414)、PD 184352(Duesbery他,「Nature Medicine」5(7),p736−737,1999年)およびフェニルアミノ−ピリミジン(STI 571,CGP 78850,CP 358774,CP59326およびCGP 60474)),トリオイルイミダゾール(l−779450)(Meijer他,「Parmacol. Ther.」82(2−3),p297−284,1999年;Sedlacek他,「Int J Oncol」9,p1143−1168,1996年;Sedlacek「Drug」59(3),p435−476,2000年);パウロン(Zaharevitz他,「Cancer Res.」59,p2566−2569,1999年);SB203580、[4−(4−フルオロフェニル)−2−(4−メチルスルフィニルフェニル)−5−(4−ピリジル)1H−イミダゾール、(Ishikawa他,「J Neurochem」75(2),p494−502,2000年、HaradaおよびSugimoto,「Jpn J Pharmacol」79(3),p369−378,1999年)];キナーゼ阻害ブタジエン誘導体、特にジアミノジシアノ−(R)−チオブタジエンの誘導体;U0126[1,4−ジアミノ−2,3−ジシアノ−1,4−ビス(2アミノフェニルチオ)ブタジエン](Favata他,「J Biol Chem」273(29),p18623−18632,1998年;DeSilva他,「J Immunol」160,p4175−4181,1998年)];PD098059[2−2’−アミノ−3’−メトキシフェニル)−オキサナフタレン−4−オン)]、(Dudley他,「PNAS USA」92,p7686−7686,1995年);PD184352[2−(2−クロロ−4−ヨウ素−フェニルアミノ)−N−シクロプロピルメトキシ−3,4−ジフルオロベンズアミド]、(Sebolt−Leopold他,「Nature Med」5,p810−816,1999年);3−アミノメチレン−インドリン誘導体(Heckel他, DE 92 4401、Eberlein他,DE 84 4003;国際公開第00/018734号パンフレット);CEP−1347(KT7515)ビス−エチルチオメチル(Maroney他,「J Neurochem」73(5),p1901−1912,1999年);テトラピロールの大環状化合物、例えば5,10,15,20−テトラアリールポルフィリンおよび5,10,15−トリアリールコロール(Aviezer他,国際公開第00/27379号パンフレット);ピリミドン誘導体(Ando他,国際公開第00/018758号パンフレット);3−アミノメチレン−インドリン誘導体(Heckel他,DE 92 4401、Eberlein他,DE 84 4003;国際公開第00/018734号パンフレット);ピラゾロ(3,4−b)ピリジン誘導体(Bursuker他,国際公開第99/30710号パンフレット);ピラゾール誘導体(An−antanarayan他,国際公開第00/031063号パンフレット);1,4−置換ピペリジン誘導体(Caravatti他,EP 374095);類脂質のアンモニウム塩(Daniel他,国際公開第90/04918号パンフレット);4−(4−フルオロフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)−5−(4−ピリジル)1H−イミダゾール(SB202190);SL 327(ブタジエン誘導体);細胞間シグナル伝達経路のキナーゼの優性ネガティブの突然変異体;細胞間シグナル伝達経路のキナーゼのためにコーディングするDNA配列もしくはmRNA配列に特異的に付加されて、その転写または翻訳を阻害するアンチセンス−オリゴヌクレオチド;例えばTuschl他(「Genes Dev」13:p3191−3197,1999年)およびZamore他(「Cell」 101;p25−33,2000年)によって記載されている方法に相応するRNAi技術によっての、細胞間シグナル伝達経路のキナーゼによるmRNAの目的とする分解に適当であるdsオリゴヌクレオチド;特異的に細胞間シグナル伝達経路のキナーゼのための抗体もしくは抗体フラグメントまたは、少なくとも1つのキナーゼのキナーゼ活性を阻害する、少なくとも1つの抗体フラグメント、例えばFv−フラグメント、を含有する融合蛋白質;細胞間シグナル伝達経路の少なくとも2つのキナーゼの相互作用を阻害するペプチド。
【0016】
有利に、本発明による、少なくとも1つの作用物質の適用は、RNA−もしくはDNAウイルス、特にマイナス鎖RNAウイルス、例えばインフルエンザウイルス、あるいはボルナウイルスによって引き起こされるウイルス性疾患において行われる。
【0017】
本発明の更なる実施態様は、好ましくは既に上記の作用物質から選択された、細胞間シグナル伝達経路の少なくとも2つのキナーゼに、ウイルス増殖が本質的に阻害されるように影響を及ぼすか、またはSEKキナーゼを本質的に阻害する少なくとも2つの作用物質を含有する、少なくとも1つのウイルス性疾患の予防および/または治療のための組合せ製剤に関し、その際、該組合せ製剤は、混合物の形でかまたは個々の成分として、同じかもしくは種々の場所における同時もしくは時間的に種々の適用に使用可能である。
【0018】
少なくとも2つの異なる作用物質を含有する組合せ製剤の投与によって、ウイルス増殖は細胞シグナル伝達経路の少なくとも2つのキナーゼに対する効果によって阻害される。組合せ製剤の投与は作用物質の混合物として行うことができる。しかしながら、これら作用物質は、一投与につき同じ場所において互いに別に、例えば静脈内で、投与することもできるし、あるいは互いに異なる場所において、同時にかもしくは、最初に投与された物質が依然として効果を示すある一定期間内で、例えば3日間の期間内で、の種々の時点で投与することもできる。
【0019】
本発明の更なる実施態様は、少なくとも1つの本発明による作用物質と、キナーゼ阻害剤ではない少なくとも1つの抗ウィルス性の作用物質とからの組合せ製剤の投与である。これらの抗ウィルス性の作用物質には例えば次のものが属する;1−アダマンタンアミン(アマンタジン);リマンタジン;ノイラミニダーゼ阻害剤、例えばレレンザ;合成ヌクレオシド類似体、例えば3−デアザ アデノシンおよびリバビリン。
【0020】
本発明の更なる実施態様は、ウイルス増殖が本質的に阻害されるように細胞間シグナル伝達経路の少なくとも2つのキナーゼまたはSEKキナーゼを阻害する作用物質を見いだす為のテストシステムであって、a.少なくとも1つのウイルスに感染可能である、細胞間シグナル伝達経路の少なくとも2つのキナーゼまたは少なくとも1つのSEKキナーゼを含む少なくとも1個の細胞と該細胞を感染させる少なくとも1つのウイルスあるいはb.少なくとも1つのウイルスに感染している、細胞間シグナル伝達経路の少なくとも2つのキナーゼまたは少なくとも1つのSEKキナーゼを含む少なくとも1個の細胞が含まれているテストシステムに関する。
【0021】
本発明の意味における細胞は、種々の器官および組織の細胞、例えば血管およびリンパ管の細胞、体腔を内側から覆う細胞である。同様に細胞培養、特に細胞銀行、例えばATCC、から入手できる細胞培養、特に許容真核細胞、例えば:293、293Tおよび293T7(Homo sapiens);Mus musculusからのB82,NIH,3T3,L929;Cricetus cricetusからのBHK;Cricetulus griseusからのCHO;Canis familiaris からのMDCK;Cercopithecus aethiopsからのVero、COS−1およびCOS−7;ならびにGallus gallusからの一次胚−繊維芽細胞(CEF細胞)が含まれる。
【0022】
例えば、作用物質を見いだす為の、本発明によるテストシステムの場合には、好ましくは0.001μモル〜100μモルの濃度での、物質と、選択された細胞を感染できる粒子数のウイルスとが添加されることによって、物質が細胞を損傷することなくウイルス増殖を阻害することができるかどうか検査される。
【0023】
好ましくは本発明によるテストシステムで使用されるウイルスは、RNA−もしくはDNAウイルス、好ましくはインフルエンザウイルスである。
【0024】
有利な実施態様では本発明によるテストシステムの細胞は、過発現させた少なくとも1つのキナーゼを、特に、該キナーゼをコーディングする1つまたは複数の遺伝子の挿入によって含んでいる。この過発現によって、キナーゼを強く阻害し、かつ、過発現させたキナーゼの阻害のために細胞内で高い濃度に達することができる物質が検出される。念のため、本発明によるテストシステムの1つの細胞の場合には少なくとも1つのキナーゼのための発現が、例えば:アンチセンスDNAまたはアンチセンスRNAの挿入によって;少なくとも1つの上位のキナーゼの少なくとも1つの優性ネガティブの突然変異体のためにコーディングする少なくとも1つの遺伝子の挿入によって;および/またはシグナル伝達経路の下位に置かれた少なくとも1つのキナーゼの少なくとも1つの優性ネガティブな突然変異体のためにコーディングする少なくとも1つの遺伝子の挿入によって阻害されている。
【0025】
本発明の更なる実施態様は、ウイルス性疾患におけるウイルスの増殖を本質的に阻害する、ウイルス性疾患の予防および/または治療のための少なくとも1つの作用物質を見いだすための方法であって、次のステップ;a.少なくとも1つの潜在的な作用物質との少なくとも1つの本発明によるテストシステムの接触、およびb.ウイルス増殖に対する効果の測定を含む方法に関する。
【0026】
本発明の意味における接触は、例えば細胞培養の培地中への作用物質の添加によってか、あるいは生体への作用物質の局所的か全身的な投与によって行われることができる。本発明の意味における接触には、そのままの細胞への物質の挿入を可能にする、従来の技術によれば通常の方法、例えば感染、形質導入、トランスフェクションおよび/または形質転換、ならびに当業者に知られている別の方法も含まれる。これらの方法は、作用物質がウイルス、裸の核酸、例えばアンチセンスDNAおよび/またはアンチセンスRNA、ウイロイド、ウイロソームおよび/またはリポソームである場合が特に有利であり、その際、ウイロソームおよびリポソームは同様に、核酸分子のほかに別の作用物質を細胞に入れるのに適当である。
【0027】
ウイルス増殖に対する効果の測定は、例えばプラーク検定によって、感染した、および感染していない細胞のウイルス力価を比較することによって行われる。
【0028】
本発明の更なる有利な実施態様は、ウイルス性疾患におけるウイルスの増殖を本質的に阻害する、少なくとも1つのウイルス性疾患の治療および/または予防のための医薬品の製造のための方法であって、次のステップ:a.本発明によるテストシステムの実施およびb.見いだした1つもしくは複数の作用物質への少なくとも1つの助剤および/または添加剤の添加を含んでいる方法に関する。
【0029】
好ましくは本発明による作用物質は、生体への局所的なもしくは全身的な投与のために、当業者に周知の方法ならびに助剤および/または添加剤を用いて医薬品に調製される。
【0030】
例えば医薬品または診断試薬の安定もしくは保存に役立つ適当な助剤及び添加剤は、当業者に一般に知られている(例えばSucker H他(1991)「Pharmazeutische Technologie」,第2版,Georg Thieme Verlag社,シュトゥットガルト、参照)。このような助剤および/または添加剤の例は、生理的食塩水、リンゲル−デキストロース、デキストロース、乳酸加リンゲル、脱塩水、安定剤、酸化防止剤、錯化剤、抗菌化合物、プロテイナーゼ阻害剤および/または不活性ガスである。
【0031】
局所的な投与は、例えば皮膚に(例えば経皮システムを用いて)、粘膜に、体腔に、器官に(例えば筋肉内)、関節にまたは結合組織もしくは支持組織で行われることができる。全身的な投与は好ましくは血液循環に、例えば静脈内に、腹膜腔または腹腔に行われる。
【0032】
本発明による作用物質を含んでいる医薬品調製物は、作用物質の種類及びその投与の種類に順応し、例えば溶液、懸濁液、軟膏、粉末剤、スプレー形態または他の吸入調製物であることができる。好ましくはヌクレオチド配列は、当業者によって知られている方法でウイルスベクターまたはプラスミドに挿入され、かつ細胞トランスフェクションのための助剤が添加される。これらの助剤には、例えばカチオンポリマーかカチオン脂質が属する。アンチセンス−オリゴヌクレオチドは、これをDNアーゼもしくはRNアーゼによる酵素的分解に対して保護するために当業者に周知の方法で誘導される。
【0033】
本発明による作用物質は塩、エステル、アミドの形でかまたは前駆物質として存在することができ、その際、好ましくは、過度の毒性、刺激状態またはアレルギー反応を患者に生じさせない作用物質の修飾のみが用いられる。
【0034】
作用物質は無菌条件下で生理的に受容可能な賦形剤及び可能な防腐剤、緩衝液または噴霧体と必要に応じて混合される。医薬品の調製のためのこのような賦形剤は当業者に周知である。
【0035】
本発明による作用物質は、1回の一回量で、特に有利に複数の用量で与えられ、その際、個々の用量は、人間に対するそれぞれの作用物質の最大耐量(MTD)を超過しない。好ましくはMTDの半分になる用量が選択される。例えばフラボピリドールの注入については腫瘍患者におけるMTDは50mg/m/dx3である(Senderowicz他「J Clin Oncol」16(9):p2986−2999,1998年)。従って、本発明の意味における、人間における適用についてはフラボピリドールは、0.1〜50mg/m、特に5〜30mg/m、殊に25mg/mの日用量で与えられることができる。日用量は日に1回でも、あるいは日の全体を複数の区分に分割して、好ましくはほぼ同じ時間間隔で与えられることができる。
【0036】
本発明によれば、投与は局所的にまたは全身的に、治療上の効果が目に見えるようになるまで、1日でか、あるいは数日にわたって毎日か、あるいは数週にわたり1日おきもしくは2日おきに行われることができる。
【0037】
本発明の更なる変形形態は請求項17から19に示されており、その際、これについては上記及び下記の説明が同様に該当する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
【実施例1】
【0039】
正の制御I(インフルエンザA型ウイルス)
インフルエンザA型ウイルスの増殖のために許容真核細胞培養(Madine darby canine kidney(MDCK)細胞)を、同じ細胞数の平行バッチで細胞培養に通常の一般的な方法に従って、生理的食塩水で洗浄し、そして同じ量の感染性のインフルエンザA型ウイルス株WSN−HK(インフルエンザ株(Influenza−Stamm)A/WSN/33の7つの遺伝子セグメント及びインフルエンザ株A/HK/8/68のNA遺伝子との再集合体)を用いて、1細胞あたり0.0025個の感染性のウイルス粒子の比で室温で1時間感染させる。この感染の30分前にMDCK細胞を、正の制御のために種々の濃度でキナーゼ阻害剤U0126[1,4−ジアミノ−2,3−ジシアノ1,4−ビス(2アミノフェニルチオ)ブタジエン]が添加されている適当な細胞培地(DSMO中に0μモル、30μモル、40μモル、50μモルで溶解した)で37℃及び5%のCO2濃度でインキュベートする。溶媒の対照としてMDCK細胞を、適切に種々の量のDMSOが添加されている細胞培地でインキュベートする。感染中に接種材料にキナーゼ阻害剤U0126および/または溶媒としてDMSOを適切な濃度で添加する。続いて、接種材料は取除き、そして感染させた細胞を、種々の濃度でキナーゼ阻害剤U0126が添加されている適当な細胞培地(DSMO中に0μモル、30μモル、40μモル、50μモルで溶解した)で48h、37℃及び5%のCO濃度でインキュベートする。溶媒の対照として感染したMDCK細胞を、適切に種々の量のDMSOが添加されている細胞培地でインキュベートする。感染の24時間後に培地の上澄み液200μlを取り、そして同じ容量の阻害剤および/またはDMSO含有の細胞培地をその培地の上澄み液に再度添加する。48時間後に試料を再度取る。24−及び48時間の値でのそれぞれの試料の細胞培養の上澄み液を通常のウイルス学的な方法に従って、ウイルス粒子の総生産量を表す血球凝集した単位の量(HA力価)及び新たに形成した感染性なウイルス粒子の量(MDCK細胞についてのプラーク検定)を検査する。結果ではこのような実験バッチで、細胞培地でのキナーゼ阻害剤U0126の増加する濃度の場合に、阻害剤U0126のない対照バッチおよび/または溶媒の対照と比較して、新たに形成される、感染性のウイルス粒子の数の顕著な減少(U0126 50μモルで約80%)が得られることが確認することができる。適切な濃度のDMSOおよび/または、DMSOに溶解された阻害剤U0126で処理されたMDCK細胞の肉眼検査ならびに、ヨウ化プロピジウム染色による細胞毒性の検査は、溶媒も阻害剤も細胞に重大な細胞毒素の効果をもたないことを示す。
【実施例2】
【0040】
正の制御II(インフルエンザB型ウイルス)
この例は、細胞培地でのMEK阻害剤U0126の60μモルの濃度の場合にまたもや、新たに形成される、感染性のインフルエンザB型ウイルス粒子の数がかなり減ることを示す。インフルエンザB型ウイルスの増殖のために許容真核細胞培養(Madine darby canine kidney(MDCK)細胞)を、同じ細胞数の平行バッチで細胞培養に通常の一般的な方法に従って、生理的食塩水で洗浄し、そして同じ量の感染性のインフルエンザB型ウイルス株Massachusetts/6/93を用いて、1細胞あたり0.01個の感染性のウイルス粒子の比で室温で1時間感染させる。感染の後で接種材料を取除き、MEK阻害剤U0126添加されている(60μモルでDMSOに溶解された)適当な細胞培地(トリプシン2μg/mlを含んでいる)における感染した細胞を60h、37℃と5%のCO濃度でインキュベートする。溶媒の対照として感染したMDCK細胞を、適切な量のDMSOが添加されている細胞培地でインキュベートする。感染後12時間ごとに培地の上澄み液の試料を取る。細胞培養の上澄み液のそれぞれの試料を通常のウイルス学的方法に従って、新たに形成する感染性のウイルス粒子の量(MDCK細胞についてのプラーク検定)について検査する。結果ではこのような実験バッチで、細胞培地でのキナーゼ阻害剤U0126の適切な濃度の場合に、対照バッチ(MEK阻害剤U0126のない溶媒対照)と比較して、新たに形成される、感染性のウイルス粒子の数の顕著な減少(約90%)が得られることが確認することができる。適切な濃度のDMSOおよび/または、DMSOに溶解されたMEK阻害剤U0126で処理されたMDCK細胞の肉眼検査ならびに、ヨウ化プロピジウム染色による細胞毒性の検査は、溶媒も阻害剤も細胞に重大な細胞毒素の効果をもたないことを示す。
【実施例3】
【0041】
細胞間MEKK−SEK−JNK−シグナル伝達経路におけるウイルス増殖の特異的阻害
SEK/MKK4の特異的阻害の影響を最初にキナーゼSEK KDの優性ネガティブな突然変異体を用いたMDCK細胞の一時的なトランスフェクションによって検査する。これらの突然変異体の場合には、アミノ酸位置129におけるリジンのアミノ酸基を目的とする突然変異生成によってDNAレベルでアルギニン−アミノ酸基に変換され(Ludwig他「Mol Cell Biol」16,p6687−6697 1996年)、突然変異はキナーゼのATP結合を妨げ、かつ従ってキナーゼは不活性に存在する。この突然変異体は、細胞における過発現において優性ネガティブに内在性野生型により作用する(Ludwig他「Mol Cell Biol」16,p6687−6697 1996年)。実験のために空ベクターpEBGmまたは発現構成体pEBG SEK KDをもつMDCK細胞(Ludwig他「Mol Cell Biol」16,p6687−6697 1996年)をトランスフェクション試薬リポフェクタミン2000(Life Technologies)を用いて標準方法(Ludwig他「J Biol Chem」276,p10990−10998,2001年)に従って形質移入した。トランスフェクション効果は60%を超えていた。トランスフェクションの24時間後に感染を感染多重度1(M.O.I.=1)を有するインフルエンザA型ウイルス株.家禽ペストウイルスA/Fpv/Bratislava/79を用いて行った。感染のさらに24時間後に細胞培養上澄み液での最近形成するウイルスの力価をMDCK細胞についての標準的なプラーク検定で検査した。空ベクターまたは、SEKの優性ネガティブの形を発現した構成体で感染していた、インフルエンザA型ウイルスに感染したMDCK細胞のウイルス力価を比較した。さらにレトロウイルスの形質導入によって、SEK KDあるいはSEKアンチセンスRNAを安定して発現するMDCK−細胞系を製造した。優性ネガティブなキナーゼSEK KDの過発現は、内在性の野生型を競争的に阻害し、その一方でSEK/MKK4メッセンジャーRNAに対する補足のRNA種(アンチセンスRNA)の形成によって内在性のSEKの合成が阻害される。これらの安定したMDCK細胞系の生成のためにSEK KDのためのcDNAをセンス配向ならびにアンチセンス配向でそのレトロウイルスな発現ベクターpCFG5 IEGZ(Kuss他「Eur J Immunol」29,p3077−3088,1999年)にクローン化した。SEK KDのためのメッセンジャーRNAおよび/またはアンチセンスRNAの他にベクターDNAは、さらに蛋白質の合成中に内部のリボソーム結合部位から発現する“緑色蛍光タンパク質”(GFP)のメッセンジャーRNAのためにコードする。これはフローサイトメトリーでの安定して形質導入された細胞の同定を可能にする。さらにこのベクターは抗生物質ゼオシンに対する抵抗性をもたらす。SEK KD及びSEK−アンチセンスRNAための発現構成体ならびに空ベクターを燐酸カルシウム共沈澱法を用いてウイルス産生細胞系φNX(Grignani他「Cancer Res」58,p14−19,1998年)中に形質移入した。トランスフェクション効果を24時間後にGFP発現に基づいて制御し、70〜80%のオーダーであった。細胞をさらに約2週間ゼオシン1mg/mlを用いて培地中で選択した。組換えレトロウイルスを用いたMDCK細胞の感染のためにウイルス産生の細胞系のレトロウイルス含有の培地上澄み液をろ過し、ポリブレン(Sigma−Aldrich社,独ミュンヘン近郊、Taufkirchen)5μg/mlを添加し、新しいMDCK細胞を加えた。感染を連続した2日間における2回の3時間の遠心分離(1000xg)の間に行った。安定して形質導入されたMDCK細胞を感染の24時間後にさらに2週間にわたりゼオジン400〜600μg/mlを用いて培地の上澄み液中で選択した。このようにして行われた安定した細胞系の生成の後に該細胞系ならびに野生型MDCK細胞にインフルエンザA型ウイルスで感染させ、そしてSEK KD及びSEKアンチセンス系のウイルス力価を上記と同様にして野生型MDCK細胞の上澄み液からの力価と比較して測定した。次の結果が得られた。あらかじめ空のベクターあるいはSEKの優性ネガティブの形を発現させた構成体で形質移入されていたインフルエンザA型ウイルスに感染したMDCK細胞のウイルスの力価の比較は、SEK KDを発現する細胞の場合には24時間後ウイルスの増殖が90%以上が阻害されていたことを示した。この結果は複数の独立したバッチで再現可能であった。それ以上の検査のために、レトロウイルスによる形質導入によって、安定してSEK KDまたはSEK アンチセンスRNAを発現させたMDCK細胞系を製造した(上記参照)。その一方の場合にはSEK/MKK4活性が競争によって阻害され、もう一方の場合にはキナーゼの発現阻害が行われる。この細胞系の場合にも、2つの異なるインフルエンザA型ウイルス株(FPV及びWSN−HK)による感染の24時間後のウイルス力価は野生型の細胞に比較して著しく減少しており、このことはSEKのレベルにおけるウイルス活性化されたシグナル伝達経路の遮断がウイルス増殖に重大な効果をもつことを証明している。この調査結果は、細胞間MEKK/SEK/JNK−シグナル伝達経路内の上位のSEKキナーゼの特異的な阻害がウイルス増殖を阻害する、しかも、MEKの阻害によってRaf−MEK−ERKによるシグナル伝達を阻害することが知られているキナーゼ阻害剤U0126と少なくとも同程度に効果的に阻害することを示す。さらに、その形態及び成長挙動に関してベクター細胞または野生型MDCK細胞と区別することができないSEK KD及びSEKアンチセンスRNAを過剰生産する細胞系が得られる可能性によって、このキナーゼの機能または発現の特異的な阻害が宿主細胞にとって有毒でないことが示されている。
【実施例4】
【0042】
細胞間Raf/MEK/ERK−シグナル伝達経路におけるウイルス増殖の阻害のための2つの作用物質の組合せ
直接連続して活性化可能である細胞間シグナル伝達経路内の2つのキナーゼの阻害によるインフルエンザウイルス増殖への特異的な効果をRaf/MEK/ERK−シグナル伝達経路の例で検査した。このために、一時的なトランスフェクションによって一方でキナーゼRaf(RafC4B)の優性ネガティブな突然変異体、そしてもう一方でキナーゼERK2(ERK2C3、ERK2B3)の優性ネガティブな突然変異体をそれぞれの野生型のキナーゼの阻害のためにMDCK細胞中に入れ、そして過発現させた。RafC4BはRafの、キナーゼドメインのない欠失突然変異体である(Bruder他「Genes Dev」6:p545−556,1992年)。従って活性化シグナルはRafのレベルによって中断される。ERK2B3はキナーゼERK2の点突然変異体であり、この点突然変異体では保存リシンが蛋白質のアミノ酸位置52におけるATP結合部位で、DNAレベルへの目的とする突然変異生成によってアルギニン−アミノ酸基に対して変換されており、キナーゼのATP結合を妨げる突然変異であり、かつ従ってキナーゼが不活性に存在する(Robbins他「J Biol Chem」268:p5097−5106,1993年)。ERK2C3の場合にはチロシン−アミノ酸基が蛋白質の位置185で、キナーゼの活性化の間にリン酸化される配列モチーフトレオニン−グルタミン酸−チロシンで、フェニルアラニンに変換され、このことによりキナーゼはもはや活性化することができなかった(Robbins他「J Biol Chem」268:p5097−5106,1993年)。ERK2C3は従って過発現により相応して競争的に阻害しながら内在性の野生型に影響を与える。実験のために空ベクターKRSPAまたは発現構成体KRSPA RafC4B、KRSPA ERK2B3またはKRSPA ERK2C3をもつMDCK細胞をトランスフェクション試薬リポフェクタミン2000(Life Technologies社/Invitrogen,独カールスルーエ)を用いて標準方法(Ludwig他 「J Biol Chem」276,p10990−10998,2001年)に従って形質移入した。トランスフェクション効果は60%を超えていた。トランスフェクションの24時間後にバッチの一部において細胞をシグナル伝達経路でのMEKの付加的な阻害のためにU0126 30μモルで既に先に記載したとおりに処理した(Pleschka他「Nat. Cell Biol.」3,p301−305,2001年)。その後で全てのバッチにおいて感染を、感染多重度1(M.O.I.=1)を有するインフルエンザA型ウイルス株.家禽ペストウイルスA/Fpv/Bratislava/79(H7N7)を用いて行った。感染のさらに9時間ないしは24時間後に細胞培養上澄み液での新たに形成するウイルスの力価をMDCK細胞についての標準的なプラーク検定で検査した。1.空ベクターで形質移入された感染したMDCK細胞、2.RafC4B、ERK2B3またはERK2C3で形質移入された感染したMDCK細胞、3.空ベクターで形質移入されておりかつ付加的にU0126で処理されている感染したMDCK細胞、ならびに4.RafC4B、ERK2B3またはERK2C3で形質移入されておりかつ付加的にU0126で処理されている感染したMDCK細胞のウイルス力価を比較した。次の結果が得られた。あらかじめ空ベクターあるいはRafC4B、ERK2B3もしくはERK2C3の優性ネガティブの形を発現させた構成体で形質移入されていたインフルエンザA型ウイルスに感染したMDCK細胞のウイルス力価の比較は、キナーゼ突然変異体を発現していた細胞の場合にはウイルスの増殖が9時間及び24時間後にかなり阻害されていたことを示していた。同様のことが、U0126で処理されていない細胞との比較で、空ベクターで形質移入されておりかつU0126で処理された細胞におけるウイルス増殖にあてはまる。RafもしくはERKがRafC4Bおよび/またはERK2B3あるいはERK2C3の過発現により阻害された細胞の場合に、本発明によれば、付加的にキナーゼMEKが第2のキナーゼとしてシグナル伝達経路内で阻害される場合には、U0126によるキナーゼMEKの付加的な阻害を受けなかったバッチと比較してウイルス増殖のより著しい阻害が認められた。これは、シグナル伝達経路内の1つのみのキナーゼの阻害によるウイルス増殖が可能であるよりも、シグナル伝達経路内の2つのキナーゼの阻害によりウイルス増殖がより著しく阻害されることを示す。
【実施例5】
【0043】
細胞間Raf/MEK/ERK−シグナル伝達経路におけるウイルス増殖の特異的な阻害
インフルエンザウイルスの増殖に対する、細胞間シグナル伝達経路内のキナーゼの阻害の特異的な効果をRaf/MEK/ERKシグナル伝達経路の例で検査した。このために、一時的なトランスフェクションによって一方でキナーゼRaf(RafC4B)の優性ネガティブな突然変異体、そしてもう一方でキナーゼERK2(ERK2C3、ERK2B3)(上記参照)の優性ネガティブな突然変異体をそれぞれの野生型のキナーゼの阻害のためにMDCK細胞中に入れ、そして過発現させた。実験のために空ベクターKRSPAまたは発現構成体KRSPA RafC4B、KRSPA ERK2B3またはKRSPA ERK2C3をもつMDCK細胞をトランスフェクション試薬リポフェクタミン2000(Life Technologies社/Invitrogen,独カールスルーエ)を用いて標準方法(Ludwig他「J Biol Chem」276,p10990−10998,2001年)に従って形質移入した。トランスフェクション効果は60%を超えていた。24時間後に全てのバッチにおいて感染を、感染多重度1(M.O.I.=1)を有するインフルエンザA型ウイルス株.家禽ペストウイルスA/Fpv/Bratislava/79(H7N7)を用いて行った。感染のさらに9〜24時間後に細胞培養上澄み液での新たに形成するウイルスの力価をMDCK細胞についての標準的なプラーク検定で検査した。5.空ベクターで形質移入された感染したMDCK細胞、6.RafC4B、ERK2B3またはERK2C3で形質移入された感染したMDCK細胞のウイルス力価を比較した。次の結果が得られた。あらかじめ空ベクターあるいはRafC4B、ERK2B3もしくはERK2C3の優性ネガティブの形を発現させた構成体で形質移入されていたインフルエンザA型ウイルスに感染したMDCK細胞のウイルス力価の比較は、キナーゼ突然変異体を発現していた細胞の場合にはウイルスの増殖がにかなり阻害されていたことを示していた。これは、シグナル伝達経路内の種々のキナーゼの阻害がウイルス増殖の阻害のための出発点を表すことができることを示す。
【実施例6】
【0044】
細胞間MKK6/p38/3pK−シグナル伝達経路におけるウイルス増殖の阻害のための2つの作用物質の組合せ
直接連続して活性化可能である細胞間シグナル伝達経路内の2つのキナーゼの阻害によるインフルエンザウイルス増殖への特異的な効果をさらに細胞間MKK6/p38/3pK−シグナル伝達経路の例で検査した。このために、一時的なトランスフェクションによって一方でキナーゼMKK6(MKK6(Ala))の優性ネガティブな突然変異体、そしてもう一方でキナーゼ3pK(3pK K>M)の優性ネガティブな形、p38MAPキナーゼのキナーゼ基質、をそれぞれの野生型のキナーゼの阻害のためにMDCK細胞中に入れ、そして過発現させた。3pK K>Mはキナーゼ3pKの点突然変異体であり、この点突然変異体では保存リシンが蛋白質のアミノ酸位置73におけるATP結合部位で、DNAレベルへの目的とする突然変異生成によってメチオニンに対して変換されており(Sithanandam他「Mol Cell Biol」16:p868−876,1996)、キナーゼのATP結合を妨げる突然変異であり、かつ従ってキナーゼが不活性に存在する。MKK6(Ala)の場合には相応にリシンが蛋白質のアミノ酸位置82におけるATP結合部位で目的とするDNAレベルへの突然変異生成によってアラニンに変換された(Raingeaud他 Mol Cell Biol 16:p1247−1255,1996年)。この不活性化によってMKK6(Ala)は過発現により競争的に阻害しながら内在性の野生型に作用する。実験のために空ベクターKRSPAまたは発現構成体KRSPA MKK6(Ala)または3pK K>MをもつMDCK細胞をトランスフェクション試薬リポフェクタミン2000(Life Technologies社)を用いて標準方法(Ludwig他「J Biol Chem」276,p10990−10998,2001年)に従って形質移入した。トランスフェクション効果は60%を超えていた。トランスフェクションの24時間後にバッチの一部において細胞をシグナル伝達経路でのキナーゼの付加的な阻害のためにSB202190、p38 MAPキナーゼの特異的阻害剤(Cohen「Trends Cell Biol」7:p353−361,1997年)20μモルで処理した。その後で全てのバッチにおいて感染を、感染多重度1(M.O.I.=1)を有するインフルエンザA型ウイルス株.家禽ペストウイルスA/Fpv/Bratislava/79を用いて行った。感染のさらに9時間ないしは24時間後に細胞培養上澄み液での新たに形成するウイルスの力価をMDCK細胞についての標準的なプラーク検定で検査した。l.空ベクターで形質移入された感染したMDCK細胞、2.MKK6(Ala)または3pK K>Mで形質移入された感染したMDCK細胞、3.空ベクターで形質移入されておりかつ付加的にSB202190で処理されている感染したMDCK細胞、ならびに4.MKK6(Ala)または3pK K>Mで形質移入されておりかつ付加的にSB202190で処理されている感染したMDCK細胞のウイルス力価を比較した。次の結果が得られた。あらかじめ空ベクターあるいはMKK6または3pKの優性ネガティブの形を発現させた構成体で形質移入されていたインフルエンザA型ウイルスに感染したMDCK細胞のウイルス力価の比較は、キナーゼ突然変異体を発現していた細胞の場合にはウイルスの増殖が9時間及び24時間後にかなり阻害されていたことを示していた。同様のことが、SB202190で処理されていない細胞との比較で、空ベクターで形質移入されておりかつSB202190で処理された細胞におけるウイルス増殖にあてはまる。MKK6または3pKがMKK6(Ala)または3pK K>Mの過発現により阻害された細胞の場合に、本発明によれば、付加的にキナーゼp38が第2のキナーゼとしてシグナル伝達経路内で阻害される場合には、SB202190によるキナーゼp38の付加的な阻害を受けなかったバッチと比較してウイルス増殖のより著しい阻害が認められた。これは、シグナル伝達経路内の1つのみのキナーゼの阻害によるウイルス増殖が可能であるよりも、細胞間シグナル伝達経路内の2つのキナーゼの阻害によりウイルス増殖がより著しく阻害されることを示す。
【実施例7】
【0045】
インフルエンザウイルスの感染に対するアマンタジンとU0126の組合せの作用
Scholtissek及びMueller(「Arch. Virol.」119:p111−118,1991年)によれば、インフルエンザに感染した細胞の処置は、メチル化阻害剤(3−デアザ−アデノシン)と幅広く作用する毒性キナーゼ阻害剤(l(5−イソキノ−リン−スルホニル)−2−メチルピペラジン=H7)の組合せは、2つの個々の阻害剤の作用を強める。本発明による作用物質と、ウイルス成分を阻害しかつキナーゼ阻害剤ではないウィルス性の物質との組合せが相乗的な抗ウィルス性の効果を有するかどうかを検査した。許容MDCK細胞にインフルエンザA型ウイルス(A/FPV/Bratislava(H7N7)A/WSN−HK(H3N1))とインフルエンザB型ウイルス/Massachusetts/6/92(B/Mass)を用いて感染多重度(MOI)0.01で感染させた。この感染した細胞を次の通り処理した:1)(FPV、WSN−HK及びB/Massについて)処理せず、2)(FPV、WSN−HK及びB/Massについて)最適に抗ウィルス性に作用する濃度でのU0126(Pleschka他「Nature Cell Biol」3:p301−305,2001年)、3)(FPVについて)最適に抗ウィルス性に作用する濃度でのアマンタジン(Hay他「EMBOJ」11;p3021−3024,1985年),4)(FPVについて)アマンタジンとU0126の組合せ。アマンタジンに関して、i)薬理学的に有利な(マイクロモルの)濃度でインフルエンザA型感染の場合のみに作用するが、しかしながらインフルエンザB型感染の場合には作用しないこと(Davies他「Science」144:p862−863,1964年),ii)A亜型の全てのインフルエンザウイルスの場合に作用しない、例えばA/WSN/33(Thomas他「J.Virol.」252,p54−64,1998年)の場合にも、あるいはA/Puerto Rico/8/34(Castrucci他「J.Virol」69:p2725−8,1995年)の場合にも作用しないこと、iii)感受性インフルエンザA型ウイルスを最初に強く阻害し、続いて抵抗性のウイルス変異体の形成をもたらすこと(Hay他「EMBO J.」11:p3021−3024,1985年)が知られている。感染の48時間後に細胞培養上澄み液における感染性ウイルス粒子の力価を測定した。未処理の細胞と、アマンタジンおよび/またはU0126で処理された細胞の上澄み液をl:1000で希釈し(U0126で処理されていた、インフルエンザA型/WSN−HKとインフルエンザB型ウイルスに感染した細胞の上澄み液1:100で希釈し)、そして再度新しい細胞感染に使用した。この感染のラウンドを二度繰り返した。次の結果が得られた:i)既に第2の感染ラウンドの後にU0126の最適の濃度での処理の場合にインフルエンザウイルス粒子の顕著な減少が認められ、この減少は実験によれば、第3の感染ラウンドを可能にするに十分には感染性のインフルエンザA型/WSN−HKまたはインフルエンザB型ウイルス粒子はもはや存在していなかった程度であったこと、ii)このウイルスの亜型が細胞培養で例えばインフルエンザA型/WSN−HKより大幅に著しく増加するにもかかわらず、インフルエンザA型/FPVのウイルス力価はU0126の最適の濃度で処理された場合には一様に低いままであったこと、iii)アマンタジン感受性のインフルエンザA型/FPVウイルスの力価がアマンタジンの添加後に下降し、そして続いて上昇し、このことのは、抵抗性のウイルス変異体の生成を示していること、iv)アマンタジン非抵抗性のインフルエンザA型/WSN_HKのウイルスの力価は、アマンタジンによる処理にもかかわらず上昇し、これにより、全てのインフルエンザA型ウイルスがアマンタジンに反応するのではないことが確認されること、v)FPVの場合の、アマンタジン及びU0126の最適に抗ウィルス性に作用する濃度による処置によってウイルス増殖のより強化された阻害が得られること。従って結果は、抵抗性の形成がインフルエンザA型ウイルスとインフルエンザB型ウイルスと観察されなかった、種々のインフルエンザA型ウイルス(部分的にアマンタジン抵抗性である)に対して、及びインフルエンザB型ウイルス(アマンタジン抵抗性である)に対して作用し、その際、抵抗性の形成がインフルエンザA型ウイルスの場合にも、インフルエンザB型ウイルスの場合にも観察されなかった、本発明による作用物質の優秀な抗ウィルス性の効果を示し、そして、インフルエンザA型ウイルスに対する、キナーゼ阻害剤でない、抗ウィルス性に働く作用物質との本発明による作用物質の組合せの場合の相乗的な効果を示している。
【実施例8】
【0046】
抵抗形成
この例は、繰り返しの継代培養でのMEK阻害剤U0126の作用下において、インフルエンザA型とB型のウイルスの抵抗性変異体が形成されないことを示している。インフルエンザA型とB型のウイルスの増殖のために許容真核細胞培養(Madine darby canine kidney(MDCK)細胞)を、同じ細胞数の平行バッチで細胞培養に通常の一般的な方法に従って、生理的食塩水で洗浄し、そしてある一定の量の感染性のインフルエンザA型ウイルス株家禽ペストウイルスA/Fpv/Bratislava/79(H7N7)および/または感染性のインフルエンザB型ウイルス株Massachusetts/6/93を用いて、1細胞あたり0.01個の感染性のウイルス粒子の比で室温で1時間感染させる。感染後に接種材料は取除き、そして感染させた細胞を、キナーゼ阻害剤U0126が添加されている適当な細胞培地(DSMO中に50μモルで溶解した)で48h、37℃及び5%のCO濃度でインキュベートする。溶媒の対照として感染したMDCK細胞を、適切な量のDMSOが添加されている細胞培地でインキュベートする。インフルエンザB型ウイルス感染については細胞培養培地はトリプシン2μg/mlを含有する。インフルエンザA型ウイルス感染については細胞上澄み液を48時間後に得た。インフルエンザB型ウイルス感染については感染の48時間後に同量の阻害剤および/または溶媒をあらためて添加した。細胞上澄み液をさらに24時間後に得た。細胞上澄みの10−2希釈(インフルエンザB型ウイルス)および/または10−3希釈(インフルエンザA型ウイルス)0,1mlを新しいMDCK細胞の感染に使用した(継代)。この実験手順を4回繰り返し、そして各回ごとにウイルスの力価を測定した。それぞれの細胞培養の上澄み液の試料を通常のウイルス学的な方法に従って、新たに形成する感染性のウイルス粒子の量について検査する(MDCK細胞についてのプラーク検定)。付加的な対照の場合にはFPV感染したMDCK細胞を、M2蛋白質のイオンチャネルの活性を阻害するため、いくつかのインフルエンザA型ウイルスの増殖を著しく阻害するアマンタジン(5μモル、細胞の上澄み液を感染の48時間後に得て、10−3希釈0.1mlを継代培養に使用した)で処理した。アマンタジンについては例7が参照される。結果ではこのような実験バッチで、細胞培地でのMEK阻害剤U0126の適切な濃度の場合に、アマンタジンによる処理の場合にはっきり確認することができるように、ウイルス力価の上昇をもたらすことになる抵抗性のウイルス変異体が形成されることなく、MEK阻害剤U0126のない溶媒対照と比較して、新たに形成される、感染性のインフルエンザA型ウイルスの粒子の数の顕著かつ一定の減少(約80%)が得られることが確認することができる。さらに同様に、アマンタジンによる処理の場合にはっきり確認することができるように、ウイルス力価の上昇をもたらすことになる抵抗性のウイルス変異体が形成されることなく、MEK阻害剤U0126のない溶媒対照と比較して、新たに形成される、感染性のインフルエンザB型ウイルスの粒子の数の顕著かつ一定の減少(約90%)が得られることが確認される。
【実施例9】
【0047】
負の制御
この例は、MDCK細胞において、キナーゼRafの構成性活性な形(Raf BXB、キナーゼドメインしか含んでいない欠失突然変異体:Flory,E.,Weber,C.K.,Chen,P.,Hoffmeyer,A.,Jassoy,C.&Rapp,U.R.(1998)「J.Virol.」72,p2788−2794に記載)及びMEKの構成性活性な形(阻害性α螺旋のStuによる媒介によって得られたdelta Stu MEK:Gise A,Lorenz P,Wellbrock C,Hemmings B,Berberich−Siebelt F,Rapp UR,Troppmair J.による『Apoptosis suppression by Raf−1 and MEK1 of requires Mek− and phosphatidylinositol 3−kinase−dependent of signals.』、「Mol Cell Biol」 2001年4月:21(7):p2324−36に記載)の一時的な発現の作用下にインフルエンザA型ウイルスの増殖が著しく高められることを示している。インフルエンザA型ウイルスの増殖のために許容真核細胞培養MDCK細胞を、同じ細胞数の平行バッチで細胞培養に通常の一般的な方法に従って、相応の発現プラスミドのプラスミドDNAおよび/またはベクターの対照により形質移入する(上記参照)。トランスフェクション効果はこの場合には80%を超えていた。トランスフェクションの24時間後に細胞を細胞培養に通常の一般的な方法に従って、生理的食塩水で洗浄し、そしてある一定量の感染性のインフルエンザA型ウイルス株.家禽ペストウイルスA/Fpv/Bratislava/79(H7N7)を用いて、1細胞あたり1〜10個の感染性のウイルス粒子の比で室温で1時間感染させる。引き続き、接種材料を適当な細胞培養培地で交換する。さらに24時間後に、新たに形成した感染性のウイルス粒子の数をプラーク検定によって検査する(上記参照)。結果ではこのような実験バッチにおいて、インフルエンザA型ウイルスに関して、ウイルスの感染前に相応の発現プラスミドで形質移入されていたMDCK細胞の新しく形成する感染性のウイルス粒子の数が、ウイルスの感染前にベクターの対照でのみ形質移入されていたMDCK細胞と比較して、著しく上昇することが確認することができる。

Claims (19)

  1. 少なくとも1つのウイルス性疾患の予防および/または治療のための医薬組成物の製造への少なくとも1つの作用物質の使用において、ウイルス増殖が阻害されるようにして該作用物質が細胞間シグナル伝達経路の少なくとも2つのキナーゼまたは少なくとも1つのSEKキナーゼを阻害することを特徴とする、ウイルス性疾患の予防および/または治療のための医薬組成物の製造への少なくとも1つの作用物質の使用。
  2. 細胞間シグナル伝達経路内のキナーゼが直接連続して活性化可能であることを特徴とする、請求項1記載の少なくとも1つの作用物質の使用。
  3. 細胞間シグナル伝達経路の前記複数のキナーゼまたは前記SEKキナーゼが次の細胞間シグナル伝達経路:MEKK2,−3/MEK5/ERK5;Raf/MEK/ERK;
    MEKK/SEK/JNK;JAK1,JAK2,JAK3,TYK2および/またはJAK1,−2,−3,TYK2の異質−および同質二量体;ASK/MKK3,−6/p38;ASK/MKK4,−7/JNK;MEKK4/MKK4,−7;DLK/MKK4,−7;
    Tpl−2/MKK4,−7;Tpl−2/MEK5/ERK5;MLK−3/MKK3,−6;MLK−3/
    MKK4,−7;TAK/NIK/IKK;TAK/MKK3,−6;TAK/MKK4,−7;
    PAK/MKK3,−6;PAK/IKK;Cot,Tpl−2/IKK;PKC/IKK;PKB/IKK;
    PKC/Raf;PAK/Raf;Lck/Raf;MEKKs/IKK;PI3K/PDK1/PKB;
    JAK/TYK/PLCγ;および/またはMAPキナーゼ/MAPKAPキナーゼ,例えば:ERK/3pK,ERK/Rskp90,p38/MAPKAPキナーゼおよび/またはp38/3pK
    から選択されていることを特徴とする、請求項1または2記載の少なくとも1つの作用物質の使用。
  4. 前記作用物質が次の作用物質:キナーゼ阻害フラボン誘導体またはベンゾピラン誘導体;4H−1−ベンゾピランのキナーゼ阻害誘導体;フラボピリドール誘導体;2−(2−アミノ−3−メトキシフェニル)−4−オキソ−4H−(1)ベンゾピラン;7,12−ジヒドロ−インドーロ(3,2−d)(1)ベンズアゼピン−6(5H)−オン;7OH−スタウロスポリンおよび/または7OH−スタウロスポリンのホスホキナーゼ阻害誘導体;ブチロラクトン;ロスコビチン;プルバラノールA;エモジン;アニリノキン−アゾリン;フェニルアミノ−ピリミジン;トリオイルイミダゾール;パウロン;[4−(4−フルオロフェニル)−2−(4−メチルスルフィニルフェニル)−5−(4−ピリジル)1H−イミダゾール;[1,4−ジアミノ−2,3−ジシアノ−1,4−ビス(2アミノフェニルチオ)ブタジエン];ブタジエンのキナーゼ阻害誘導体;[2−2’−アミノ−3’−メトキシフェニル)−オキサナフタレン−4−オン);[2−(2−クロロ−4−ヨウ素−フェニルアミノ)−N−シクロプロピルメトキシ−3,4−ジフルオロベンズアミド;CEP−1347(KT7515)ビス−エチルチオメチル;テトラピロールの大環状化合物;ピリミドン誘導体;3−アミノメチレン−インドリン誘導体;ピラゾロ(3,4−b)ピリジン誘導体;ピラゾール誘導体;1,4−置換ピペリジン誘導体;類脂質のアンモニウム塩;細胞間シグナル伝達経路のキナーゼの優性ネガティブの突然変異体;細胞間シグナル伝達経路のキナーゼのためにコーディングするDNA配列もしくはmRNA配列に特異的に付加されて、その転写および/または翻訳を阻害するアンチセンス−オリゴヌクレオチド;RNAi技術によっての、細胞間シグナル伝達経路のキナーゼによるmRNAの目的とする分解に適当であるdsオリゴヌクレオチド;特異的に細胞間シグナル伝達経路のキナーゼのための抗体もしくは抗体フラグメント、
    または、キナーゼモジュールのキナーゼ活性を阻害する、少なくとも1つの抗体フラグメント、例えばFv−フラグメント、を含有する融合蛋白質;および/または細胞間シグナル伝達経路の少なくとも2つのキナーゼの相互作用を阻害するペプチド、
    から選択されていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の少なくとも1つの作用物質の使用。
  5. ウイルス性疾患がRNA−もしくはDNAウイルス、特にインフルエンザウイルスによって引き起こされることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の少なくとも1つの作用物質の使用。
  6. 混合物の形でかまたは個々の成分として、同じかもしくは種々の場所における同時もしくは時間的に種々の適用に使用可能である組合せ製剤である、請求項3記載の作用物質から選択された、細胞間シグナル伝達経路の少なくとも2つのキナーゼに、ウイルス増殖が本質的に阻害されるように影響を及ぼすか、またはSEKキナーゼを本質的に阻害する少なくとも2つの作用物質を含有する、少なくとも1つのウイルス性疾患の予防および/または治療のための組合せ製剤。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の少なくとも1つの作用物質と、キナーゼ阻害剤ではない少なくとも1つの抗ウィルス性の作用物質を含有する、少なくとも1つのウイルス性疾患の予防および/または治療のための組合せ製剤。
  8. キナーゼ阻害剤ではない少なくとも1つの抗ウィルス性の作用物質が1−アダマンタンアミン、リマンタジン、ノイラミニダーゼ阻害剤、ヌクレオシド類似体、例えばリバビリンである、請求項7記載の組合せ製剤。
  9. マイナス鎖RNAウイルス、特にインフルエンザウイルスまたはボルナウイルスによる感染の予防および/または治療のための、請求項1から8のいずれか1項に記載の作用物質または組合せ製剤。
  10. ウイルス増殖が本質的に阻害されるように細胞間シグナル伝達経路の少なくとも2つのキナーゼまたは細胞間シグナル伝達経路のSEKキナーゼを阻害する作用物質を見いだす為のテストシステムであって、a.少なくとも1つのウイルスに感染可能である、細胞間シグナル伝達経路の少なくとも2つのキナーゼまたは少なくとも1つのSEKキナーゼを含む少なくとも1個の細胞と該細胞を感染させる少なくとも1つのウイルスあるいはb.少なくとも1つのウイルスに感染している、細胞間シグナル伝達経路の少なくとも2つのキナーゼまたは少なくとも1つのSEKキナーゼを含む少なくとも1個の細胞が含まれているテストシステム。
  11. ウイルスがRNA−もしくはDNAウイルス、特にインフルエンザウイルスであることを特徴とする、請求項10記載のテストシステム。
  12. 細胞が少なくとも1つの過発現したキナーゼを含んでいることを特徴とする、請求項10または11記載のテストシステム。
  13. a.少なくとも1つの上位のキナーゼの少なくとも1つの優性ネガティブの突然変異体および/またはb.シグナル伝達経路の下位に置かれた少なくとも1つのキナーゼの少なくとも1つの優性ネガティブな突然変異体のためにコーディングする少なくとも1つの遺伝子細胞を含んでいることを特徴とする、請求項10から12のいずれか1項に記載のテストシステム。
  14. 少なくとも1つのキナーゼの発現が阻害されている細胞を含んでいることを特徴とする、請求項10から13のいずれか1項に記載のテストシステム。
  15. ウイルス性疾患におけるウイルスの増殖を本質的に阻害する、ウイルス性疾患の予防および/または治療のための少なくとも1つの作用物質を見いだすための方法であって、次のステップ;c.少なくとも1つの潜在的な作用物質との、請求項10から13のいずれか1項に記載の少なくとも1つのテストシステムの接触、およびd.ウイルス増殖に対する効果の測定を含む方法。
  16. ウイルス性疾患におけるウイルスの増殖を本質的に阻害する、少なくとも1つのウイルス性疾患の治療および/または予防のための医薬品の製造のための方法であって、次のステップ:c.請求項10から13のいずれか1項に記載のテストシステムの実施およびd.見いだした1つもしくは複数の作用物質への少なくとも1つの助剤および/または添加剤の添加を含んでいる方法。
  17. ウイルス性疾患の予防または治療のための医薬組成物の製造への次の1つもしくは複数の作用物質:
    a)キナーゼ阻害剤でない抗ウィルス性の作用物質と組み合わされた、その阻害によりウイルス増殖が阻害されるキナーゼの阻害剤、b)その単独の阻害によりウイルス増殖が阻害される第1のキナーゼの阻害剤、その際、該阻害剤が付加的に第1のキナーゼと異なる、その単独の阻害によりウイルス増殖が阻害される第2のキナーゼを阻害する、c)第1のキナーゼと異なる、その単独の阻害によりウイルス増殖が阻害される第2のキナーゼの、第1の阻害剤と異なる第2の阻害剤と組み合わされた、その単独の阻害によりウイルス増殖が阻害される第1のキナーゼの第1の阻害剤、および/またはd)SEKキナーゼの阻害剤の使用。
  18. 予定の作用物質を、場合によっては前もって同定された種々の作用物質または種々の別の予定の作用物質とともに、請求項10から14のいずれか1項に記載のテストシステムに接触させ、ウイルス増殖の阻害を定量化し、予定の作用物質がないか、あるいは参照作用物質もしくは参照作用物質の組合わせが用いられた以外は同じ条件下で得られた該阻害の得られた値を阻害の参照値と比較し、そして、阻害の値が阻害の参照値より高い場合に予定の作用物質もしくは予定の作用物質の組合わせが選択される、請求項17記載の予定の作用物質によるスクリーニングのための方法。
  19. 患者に請求項17記載の医薬組成物を定義されかつ生理学に有効な用量で投与する、ウイルス性疾患の治療または予防のための方法。
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