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JP2005336419A - ポリプロピレン系樹脂組成物及びその成形体 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂組成物及びその成形体 Download PDF

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JP2005336419A
JP2005336419A JP2004160665A JP2004160665A JP2005336419A JP 2005336419 A JP2005336419 A JP 2005336419A JP 2004160665 A JP2004160665 A JP 2004160665A JP 2004160665 A JP2004160665 A JP 2004160665A JP 2005336419 A JP2005336419 A JP 2005336419A
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Japan
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polypropylene resin
group
bis
component
resin composition
Prior art date
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Pending
Application number
JP2004160665A
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English (en)
Inventor
Takashi Umeda
尚 梅田
Takayuki Kono
孝之 河野
Toyoji Kishida
豊次 岸田
Koji Kato
孝二 加藤
Yoshikatsu Tanaka
義勝 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

【課題】 発泡特性と生産性とのバランスに優れ、なおかつ熱成形性にも優れる発泡成形体が得られるポリプロピレン系樹脂組成物及びその成形体を提供する。
【解決手段】 下記(A)及び(B)を含むポリプロピレン系樹脂組成物。
(A):230℃における溶融張力が5〜30gの分岐構造を有するポリオレフィン成分 10〜50重量%
(B):下記(B−1)〜(B−4)を満たすポリプロピレン系樹脂 90〜50重量%
(B−1)190℃における溶融張力が0.5〜5g
(B−2)メルトフローレートが1〜10g/10分
(B−3)重量平均分子量と数平均分子量の比が2〜4.5
(B−4)回転型レオメーターを用いて測定した溶融粘弾性挙動において、角周波数ω=0.1rad/秒における緩和時間(τ)が0.5〜2.0秒
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリプロピレン系樹脂組成物及びその成形体に関する。詳しくは、本発明は、発泡成形用ポリプロピレン系樹脂組成物、特に、押出発泡成形用ポリプロピレン系樹脂組成物及びその成形体に関する。
最近、電子レンジの普及、コンビニエンスストアの増加に伴い、電子レンジ用容器の需要が伸びている。該容器には、断熱性、耐熱性、耐油性等の特性が求められる。該容器を製造する場合、ポリプロピレン系樹脂が好ましい素材の一つとして挙げられるが、この樹脂は結晶性樹脂であるため、結晶融点を境に、この融点以上では、溶融粘度が極めて低くなり、発泡した気泡を保持できないで破泡し易いという問題があった。このような問題に対して、自由末端長鎖分岐構造を有する高溶融張力ポリプロピレンが用いられ、発泡特性(高発泡倍率、セルの微細化、低連続気泡率)に優れた発泡体が得られている。しかしながら、これらの樹脂は高価であるという欠点があった。
そこで、自由末端長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂に、特定のポリプロピレン系樹脂を、特定の割合で混合してなるポリプロピレン系樹脂混合物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、この混合物は、自由末端長鎖分岐構造を有するポリプロピレン系樹脂の割合が少なくなると、上記発泡特性と、生産性とのバランスが低下するという課題があった。
従って、生産性とコスト低減の観点から、これらの課題を解決する樹脂が望まれている。
特開2001−226510号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、発泡特性と生産性とのバランスに優れ、なおかつ熱成形性にも優れる発泡成形体が得られるポリプロピレン系樹脂組成物及びその成形体を提供することを目的とする。
本発明によれば、以下のポリプロピレン系樹脂組成物等が提供される。
1.下記(A)及び(B)を含むポリプロピレン系樹脂組成物。
(A):230℃における溶融張力が5〜30gの分岐構造を有するポリオレフィン成分 10〜50重量%
(B):下記(B−1)〜(B−4)を満たすポリプロピレン系樹脂 90〜50重量%
(B−1)190℃における溶融張力が0.5〜5g
(B−2)メルトフローレートが1〜10g/10分
(B−3)重量平均分子量と数平均分子量の比が2〜4.5
(B−4)回転型レオメーターを用いて測定した溶融粘弾性挙動において、角周波数ω=0.1rad/秒における緩和時間(τ)が0.5〜2.0秒
2.前記ポリオレフィン成分(A)が、ポリプロピレン系樹脂に電離性放射線を照射して得られるポリプロピレン系樹脂である1に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
3.前記ポリオレフィン成分(A)が、ポリプロピレン系樹脂と、有機ケイ素化合物と、高分子量酸変性α−オレフィン重合体を接触させて得られるポリプロピレン系樹脂組成物である1に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
4.前記ポリオレフィン成分(A)が、ポリエン存在下、二段重合法により、エチレン、プロピレン、炭素数4〜20のα−オレフイン、スチレン類及び環状オレフイン類から選ばれる一種又は二種以上のモノマーを重合又は共重合させて得られるポリオレフィン系樹脂である1に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
5.前記ポリプロピレン系樹脂(B)が、有機過酸化物存在下、ポリプロピレン系樹脂を、溶融混練して得られるポリプロピレン系樹脂である1〜4のいずれかに記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
6.前記ポリプロピレン系樹脂(B)が、シクロペンタジエニル骨格を有する周期律表第四族の遷移金属化合物を含む触媒成分と、助触媒成分を組み合わせた触媒の存在下、プロピレンを重合して得られるポリプロピレン系樹脂である1〜4のいずれかに記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
7.さらに、前記ポリプロピレン系樹脂組成物100重量部に対して、(C)無機充填材を1〜100重量部含有する1〜6のいずれかに記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
8.1〜7のいずれかに記載のポリプロピレン系樹脂組成物を発泡成形してなる、下記(イ)〜(ハ)満たす成形体。
(イ):平均セル径が500μm以下
(ロ):連続気泡率が1〜30%
(ハ):延伸性が5m/分以上
本発明によれば、発泡特性と生産性とのバランスに優れ、なおかつ熱成形性にも優れる発泡成形体が得られるポリプロピレン系樹脂組成物及びその成形体が提供できる。本発明の組成物は、従来のものに比べ、生産性の向上とコストの低減が図れる。
以下、本発明のポリプロピレン系樹脂組成物に含まれる成分について説明する。
ポリオレフィン成分(A)(以下、(A)成分)は、230℃における溶融張力(MT230)が5〜30g、好ましくは10〜30g、より好ましくは20〜30gである。MT230が5g未満であると、発泡特性が低下(発泡倍率の低下、連続気泡率の上昇)し、熱成形性が低下するので好ましくない。一方、MT230が30gを超えると、生産性が低くなり好ましくない。また、(A)成分は、分岐構造を有している。
このような(A)成分としては、ポリプロピレン系樹脂(例えば、ホモポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、ランダムポリプロピレン、ランダムブロックポリプロピレン等)に電離性放射線を照射して得られるポリプロピレン系樹脂を好適に用いることができる。電離性放射線としては、例えば、α線、β線、γ線、X線、電子線等が挙げられる。このうち、実用上、最も好ましいのは電子線である。この方法(電離性放射線)で得られる樹脂は、自由末端長鎖分岐構造を有している。最も好ましい電子線架橋法における具体的な製造条件については、例えば、特開昭62−121704号公報や特開平2−69533号公報等に記載の条件を用いることができる。
このような樹脂の市販品としては、例えば、Profax PF−814、Pro−fax SD−632(モンテル・エスディーケー・サンライズ社製、商品名)等が挙げられる。
尚、本明細書において、特段の説明がない限り、「ポリプロピレン系樹脂」には、上記構造例の全てが含まれる。
また、(A)成分としては、ポリプロピレン系樹脂と、有機ケイ素化合物と、高分子量酸変性α−オレフィン重合体を接触させて得られるポリプロピレン系樹脂組成物を好適に用いることができる。この方法では、樹脂組成物中に分岐構造を有する溶融張力発現成分が形成される。
好ましくは、ポリプロピレン系樹脂と、有機ケイ素化合物と、不飽和カルポン酸及び/又はその無水物で変成された高分子量変性α−オレフィン重合体を接触させて得られるポリプロピレン系樹脂組成物である。
より好ましくは、135℃、テトラリン中で測定した極限粘度[η]が0.7〜5dl/gのポリプロピレン系樹脂100質量部と、一般式(1)で表わされる有機ケイ素化合物0.001〜1質量部と、不蝕和カルボン酸及び/又はその無水物に由来する酸を0.001〜1質量%含有し、135℃、テトラリン中で測定した極限粘度[η]が0.7dl/g以上の炭素数2〜20の酸変性α−オレフイン重合体0.1〜30質量部を接触させて得られるポリプロピレン系樹脂組成物である。
SiY(OR)4―(n+m) (1)
[式中、Xはカルボン酸又はその無水物と反応し得る基を含有する置換基、Yは炭化水素基、水素原子又はハロゲン原子、Rは炭化水素基を示し、nは1〜3、mは0〜2の整数を示し、n+m=1〜3である。]
一般式(1)で表される有機ケイ素化合物としては、例えば、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、4−アミノブチルトリエトキシシラン、p−アミノフェニルトリメトキシシラン等が挙げられる。
また、高分子量酸変性α−オレフィン重合体としては、135℃、テトラリン中で測定した極限粘度[η]が0.7dl/g以上の、無水マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸等で変性されたプロピレン重合体、1−ブテン重合体等が挙げられる。
この製造方法におけるその他の具体的な製造条件については、例えば、特開2004−75946号公報等に記載の条件を用いることができる。
また、(A)成分としては、二段重合法により、ポリエン(例えば、1,7−オクタジエン、1,9−デカジエン、1,5−ヘキサジエン等)存在下、エチレン、プロピレン、炭素数4〜20のα−オレフイン(例えば、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン等)、スチレン類(例えば、スチレン、p−メチルスチレン等)及び環状オレフイン類(例えば、ノルボルネン等)から選ばれる一種又は二種以上のモノマーを重合又は共重合させて得られるポリオレフィン系樹脂を好適に用いることができる。この方法では、樹脂中に分岐構造を有する溶融張力発現成分が形成される。
具体的には、シクロペンタジェニル骨格を有する周期律表第4族の遷移金属化合物を含む触媒成分と、助触媒成分とを組み合わせた触媒の存在下、エチレン、プロピレン、炭素数4〜20のα−オレフイン、スチレン類及び環状オレフイン類から選ばれる一種又は二種以上のモノマーを重合又は共重合させる第1重合工程と、該第1重合工程で得られた単独重合体又は共重合体を、1分子中に重合可能な炭素−炭素二重結合を少なくとも2個有するポリエンの存在下、エチレン、プロピレン、炭素数4〜20のα−オレフイン、スチレン類及び環状オレフイン類から選ばれる一種又は二種以上のモノマーを共重合させる第2重合工程を含む製造方法から製造することができる。
この方法で用いる触媒成分としては、例えば、式(I)で表わされる遷移金属化合物が挙げられる。
(Cp−A−Cp)M ・・・(I)
[式中、Mは周期律表第4族遷移金属を示し、Cpはシクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル基、テトラヒドロインデニル基、置換テトラヒドロインデニル基、フルオレニル基及び置換フルオレニル基から選ばれる基を示し、R及びRは、それぞれ独立に配位子を示し、Aは共有結合による架橋を示す。d及びeはそれぞれ0〜2の整数を示す。R及びRは、その2以上が互いに結合して環を形成していてもよい。2つのCpは同一のものであってもよく、互いに異なるものであってもよい。]
式(I)において、Mで示される周期律表第4族遷移金属としては、チタン、ジルコニウム又はハフニウム等が挙げられる。
Cp上の置換基としては、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基又は炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基が挙げられ、互いに隣接する置換基は結合して環を形成していてもよい。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。炭素数1〜20の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ヘキシル基、n−デシル基等のアルキル基、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等のアリール基、ベンジル基等のアラルキル基等が挙げられる。炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基としては、上記炭化水素基の水素原子の1個以上が適当なハロゲン原子で置換された基が挙げられる。
一例として、置換シクロペンタジエニル基の場合、例えば、メチルシクロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基、イソプロピルシクロペンタジエニル基、1,2−ジメチルシクロペンタジエニル基、テトラメチルシクロペンタジエニル基、1,3−ジメチルシクロペンタジエニル基、1,2,3−トリメチルシクロペンタジエニル基、1,2,4−トリメチルシクロペンタジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル基、トリメチルシリルシクロペンタジエニル基等が挙げられる。
また、隣接する基が環を形成した例として、インデニル基の場合、例えば、4,5−ベンゾインデニル基、α−アセトインデニル基及びその炭素数1〜10のアルキル置換体等が挙げられる。
上記式(I)におけるR及びRは、それぞれ独立に、σ結合性の配位子、キレート性の配位子、ルイス塩基等の配位子を示す。σ結合性の配位子としては、具体的には、水素原子、酸素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、アルキルアリール基若しくはアリールアルキル基、炭素数1〜20のアシルオキシ基、アリル基、置換アリル基、ケイ素原子を含む置換基等を例示できる。また、キレート性の配位子としては、アセチルアセトナート基、置換アセチルアセトナート基等を例示できる。R及びRは、その2以上が互いに結合して環を形成してもよい。上記Cpが置換基を有する場合には、該置換基は炭素数1〜20のアルキル基が好ましい。
及びRの具体例としては、例えば、ハロゲン原子としてフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、炭素数1〜20のアルキル基としてメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、炭素数1〜20のアルコキシ基としてメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、フェノキシ基、炭素数6〜20のアリール基、アルキルアリール基若しくはアリールアルキル基としてフェニル基、トリル基、キシリル基、ベンジル基、炭素数1〜20のアシルオキシ基としてヘプタデシルカルボニルオキシ基、ケイ素原子を含む置換基としてトリメチルシリル基、(トリメチルシリル)メチル基、ルイス塩基としてジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、テトラヒドロチオフェン等のチオエーテル類、エチルベンゾエート等のエステル類、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、ピリジン、2,2’−ビピリジン、フェナントロリン等のアミン類、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン等のホスフィン類、エチレン、ブタジエン、1−ペンテン、イソプレン、ペンタジエン、1−ヘキセン及びこれらの誘導体等の鎖状不飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘプタトリエン、シクロオクタジエン、シクロオクタトリエン、シクロオクタテトラエン及びこれらの誘導体等の環状不飽和炭化水素等が挙げられる。
また、上記式(I)におけるAの共有結合による架橋としては、例えば、メチレン架橋、ジメチルメチレン架橋、エチレン架橋、1,1’−シクロヘキシレン架橋、ジメチルシリレン架橋、ジメチルゲルミレン架橋、ジメチルスタニレン架橋等が挙げられる。
上記式(I)で表される化合物としては、例えば、メチレンビス(インデニル)ジクロロジルコニウム、エチレンビス(インデニル)ジクロロジルコニウム、エチレンビス(インデニル)モノクロロモノヒドリドジルコニウム、エチレンビス(インデニル)クロロメチルジルコニウム、エチレンビス(インデニル)クロロメトキシジルコニウム、エチレンビス(インデニル)ジエトキシジルコニウム、エチレンビス(インデニル)ジメチルジルコニウム、エチレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジクロロジルコニウム、エチレンビス(2−メチルインデニル)ジクロロジルコニウム、エチレンビス(2−エチルインデニル)ジクロロジルコニウム、エチレン(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,5’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム、エチレン(2−メチル−4−tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3’−tert−ブチル−5’−メチルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム、エチレン(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2’,4’,5’−トリメチルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム、イソプロピリデンビス(インデニル)ジクロロジルコニウム、イソプロピリデンビス(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,5’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム、イソプロピリデンビス(2−メチル−4−tert−ブチルシクロペンタジエニル)(3’−tert−ブチル−5’−メチルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジクロロジルコニウム、1,7−シクロヘキシリデン(2,5−ジメチルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム、ジメチルシリレンビス(インデニル)ジクロロジルコニウム、ジメチルシリレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジクロロジルコニウム、ジメチルシリレンビス(2−メチルインデニル)ジクロロジルコニウム、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジクロロジルコニウム、ジメチルシリレン(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,5’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム、フェニルメチルシリレンビス(インデニル)ジクロロジルコニウム、フェニルメチルシリレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロインデニル)ジクロロジルコニウム、フェニルメチルシリレン(2,4−ジメチルシクロペンタジエニル)(3’,5’−ジメチルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム、フェニルメチルシリレン(2,3,5−トリメチルシクロペンタジエニル)(2’,4’,5’−トリメチルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム、ジフェニレンシリレンビス(インデニル)ジクロロジルコニウム、テトラメチルジシリレンビス(インデニル)ジクロロジルコニウム、テトラメチルジシリレンビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム、ジシクロヘキシルシリレンビス(インデニル)ジクロロジルコニウム、ジシクロヘキシルシリレンビス(2−メチルインデニル)ジクロロジルコニウム、ジシクロヘキシルシリレンビス(2,4,7−トリメチルインデニル)ジクロロジルコニウム、ジメチルゲルマニウムビス(インデニル)ジクロロジルコニウム、ジメチルゲルマニウム(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジクロロジルコニウム、メチルアルミニウムビス(インデニル)ジクロロジルコニウム、フェニルアルミニウムビス(インデニル)ジクロロジルコニウム、フェニルホスフィノビス(インデニル)ジクロロジルコニウム、エチレンボラノビス(インデニル)ジクロロジルコニウム、フェニルアミノビス(インデニル)ジクロロジルコニウム、フェニルアミノ(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジクロロジルコニウム等が挙げられる。
また、上記式(I)で表される化合物としては、特開平6−184179号公報、特開平6−345809号公報等に記載されている化合物が挙げられる。具体例としては、rac−ジメチルシランジイル−ビス−1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)−ジルコニウムジクロリド、rac−フェニルメチルシランジイル−ビス−1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)−ジルコニウムジクロリド、rac−エタンジイル−ビス−1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)−ジルコニウムジクロリド、rac−ブタンジイル−ビス−1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)−ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシランジイル−ビス−1−(4,5−ベンゾインデニル)−ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシランジイル−ビス−1−(2−メチル−α−メチル−α−アセナフトインデニル)−ジルコニウムジクロリド、rac−フェニルメチルシランジイル−ビス−1−(2−メチル−α−アセナフトインデニル)−ジルコニウムジクロリド等のベンゾインデニル型又はアセナフトインデニル型化合物、及びこれらの化合物におけるジルコニウムをチタン又はハフニウムに置換したもの等が挙げられる。
さらに、上記式(I)で表される化合物としては、特開平4−268308号公報、同5−306304号公報、同6−100579号公報、同6−157661号公報、同7−149815号公報、同7−188318号公報、同7−258321号公報等に記載されている化合物が挙げられる。中でも、Mがハフニウムであるか又は2位置換インデニル錯体、4位置換インデニル錯体、2,4位置換インデニル錯体、或いはM1がハフニウムであって、かつ2位置換インデニル錯体、4位置換インデニル錯体又は2,4位置換インデニル錯体であるものが好ましい。
具体例としては、ジメチルシランジイル−ビス−1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)−ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル−ビス−1−〔2−メチル−4−(1−ナフチル)インデニル〕−ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル−ビス−1−(2−エチル−4−フェニルインデニル)−ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル−ビス−1−〔2−エチル−4−(1−ナフチル)インデニル〕ジルコニウムジクロリド、フェニルメチルシランジイル−ビス−1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)−ジルコニウムジクロリド、フェニルメチルシランジイル−ビス−1−〔2−メチル−4−(1−ナフチル)インデニル〕−ジルコニウムジクロリド、フェニルメチルシランジイル−ビス−1−(2−エチル−4−フェニルインデニル)−ジルコニウムジクロリド、フェニルメチルシランジイル−ビス−1−〔2−エチル−4−(1−ナフチル)インデニル〕−ジルコニウムジクロリド等のアリール置換体、rac−ジメチルシリレン−ビス−1−(2−メチル−4−エチルインデニル)−ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス−1−(2−メチル−4−イソプロピルインデニル)−ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス−1−(2−メチル−4−第三ブチルインデニル)−ジルコニウムジクロリド、rac−フェニルメチルシリレン−ビス−1−(2−メチル−4−イソプロピルインデニル)−ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス−1−(2−エチル−4−メチルインデニル)−ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス−1−(2,4−ジメチルインデニル)−ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス−1−(2−メチル−4−エチルインデニル)−ジルコニウムジメチル等の2,4−位置換体、rac−ジメチルシリレン−ビス−1−(4,7−ジメチルインデニル)−ジルコニウムジクロリド、rac−1,2−エタンジイル−ビス−1−(2−メチル−4,7−ジメチルインデニル)−ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス−1−(3,4,7−トリメチルインデニル)−ジルコニウムジクロリド、rac−1,2−エタンジイル−ビス−1−(4,7−ジメチルインデニル)−ジルコニウムジクロリド、rac−1,2−ブタンジイル−ビス−1−(4,7−ジメチルインデニル)−ジルコニウムジクロリド等の4,7−位、2,4,7−位又は3,4,7−位置換体、ジメチルシランジイル−ビス−1−(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)−ジルコニウムジクロリド、フェニルメチルシランジイル−ビス−1−(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)−ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシランジイル−ビス−1−(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)−ジルコニウムジクロリド、rac−1,2−エタンジイル−ビス−1−(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)−ジルコニウムジクロリド、rac−ジフェニルシランジイル−ビス−1−(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)−ジルコニウムジクロリド、rac−フェニルメチルシランジイル−ビス−1−(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)−ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシランジイル−ビス−1−(2,4,6−トリメチルインデニル)−ジルコニウムジクロリド等の2,4,6−位置換体、rac−ジメチルシランジイル−ビス−1−(2,5,6−トリメチルインデニル)−ジルコニウムジクロリド等の2,5,6−位置換体、rac−ジメチルシリレン−ビス−(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロー1−インデニル)−ジルコニウムジクロリド、rac−エチレン−ビス−(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)−ジルコニウムジクロリド、rac−ジメチルシリレン−ビス−(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)−ジルコニウムジメチル、rac−エチレン−ビス(2−メチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)−ジルコニウムジメチル、rac−エチレン−ビス−(4,7−ジメチル−4,5,6,7−テトラヒドロ−1−インデニル)−ジルコニウムジクロリド等の4,5,6,7−テトラヒドロインデニル化合物等、及びこれらの化合物におけるジルコニウムをチタン又はハフニウムに置換したもの等が挙げられる。
また、式(I)で表される化合物としては、式(I−a)で表される化合物が好ましい。この遷移金属化合物は、単架橋型錯体である。
Figure 2005336419
[式中、Mはチタン、ジルコニウム又はハフニウムを示す。R〜R13、X及びXは、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基又はリン含有基を示し、RとR及びR10とR11は、互いに結合して環を形成してもよい。X及びXは、それぞれ独立に、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、ケイ素含有基、酸素含有基、イオウ含有基、窒素含有基又はリン含有基を示す。Aは二つの配位子を結合する二価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−NR14−、−PR14−、−P(O)R14−、−BR14−又は−AlR14−を示し、R14は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基又は炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基を示す。]
式(I−a)において、R〜R13、X及びXのうち、ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子、フッ素原子、ヨウ素原子が挙げられる。炭素数1〜20の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ヘキシル基、n−デシル基等のアルキル基、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等のアリール基、ベンジル基等のアラルキル基等が挙げられる。炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基としては、トリフルオロメチル等の上記炭化水素基の水素原子の1個以上が適当なハロゲン原子で置換された基が挙げられる。ケイ素含有基としては、トリメチルシリル基、ジメチル(t−ブチル)シリル基等が挙げられる。酸素含有基としては、メトキシ基、エトキシ基等が挙げられ、イオウ含有基としては、チオール基、スルホン酸基等が挙げられる。窒素含有基としては、ジメチルアミノ基等が挙げられる。リン含有基としては、フェニルホスフィン基等が挙げられる。また、RとR及びR10とR11は、互いに結合してフルオレン等の環を形成してもよい。R、R、R、R11及びR12の好ましいものとしては水素原子が挙げられる。R、R、R、R、R10及びR13としては、炭素数6以下のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、イソプロピル基、シクロヘキシル基がさらに好ましく、イソプロピル基が特に好ましい。X、Xとしては、ハロゲン原子、メチル基、エチル基、プロピル基が好ましい。
Aの具体例としては、メチレン、エチレン、エチリデン、イソプロピリデン、シクロヘキシリデン、1,2−シクロヘキシレン、ジメチルシリレン、テトラメチルジシリレン、ジメチルゲルミレン、メチルボリリデン(CH−B=)、メチルアルミリデン(CH−Al=)、フェニルホスフィリデン(Ph−P=)、フェニルホスホリデン(PhPO=)、1,2−フェニレン、ビニレン(−CH=CH−)、ビニリデン(CH=C=)、メチルイミド、酸素(−O−)、硫黄(−S−)等があり、中でも、メチレン、エチレン、エチリデン、イソプロピリデンが好ましい。
はチタン、ジルコニウム又はハフニウムを示すが、特にハフニウムが好適である。
式(I−a)で表される遷移金属化合物の具体例としては、1,2−エタンジイル(1−(4,7−ジイソプロピルインデニル))(2−(4,7−ジイソプロピルインデニル)ハフニウムジクロリド、1,2−エタンジイル(9−フルオレニル)(2−(4,7−ジイソプロピルインデニル)ハフニウムジクロリド、イソプロピリデン(1−(4,7−ジイソプロピルインデニル))(2−(4,7−ジイソプロピルインデニル)ハフニウムジクロリド、1,2−エタンジイル(1−(4,7−ジメチルインデニル))(2−(4,7−ジイソプロピルインデニル)ハフニウムジクロリド、1,2−エタンジイル(9−フルオレニル)(2−(4,7−ジメチルインデニル))ハフニウムジクロリド、イソプロピリデン(1−(4,7−ジメチルインデニル))(2−(4,7−ジイソプロピルインデニル)ハフニウムジクロリド等、及びこれらの化合物におけるハフニウムをジルコニウム又はチタンに置換したものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、この方法で用いる触媒成分としては、例えば、式(II)で表わされる遷移金属化合物が挙げられる。
Figure 2005336419
[式中、Mはチタン、ジルコニウム又はハフニウムを示し、E及びEはそれぞれシクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル基、ヘテロシクロペンタジエニル基、置換ヘテロシクロペンタジエニル基、アミド基、ホスフィド基、炭化水素基及びケイ素含有基の中から選ばれた配位子であって、A及びAを介して架橋構造を形成しており、また、それらは互いに同一でも異なっていてもよく、Fはσ結合性の配位子を示し、Fが複数ある場合、複数のFは同じでも異なっていてもよく、他のF、E、E又はGと架橋していてもよい。Gはルイス塩基を示し、Gが複数ある場合、複数のGは同じでも異なっていてもよく、他のG、E、E又はFと架橋していてもよく、A及びAは二つの配位子を結合する二価の架橋基であって、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、ケイ素含有基、ゲルマニウム含有基、スズ含有基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−Se−、−NR15−、−PR15−、−P(O)R15−、−BR15−又は−AlR15−を示し、R15は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基を示し、それらは互いに同一でも異なっていてもよい。qは1〜5の整数で〔(Mの原子価)−2〕を示し、rは0〜3の整数を示す。]
上記式(II)において、Mはチタン、ジルコニウム又はハフニウムを示すが、ジルコニウム及びハフニウムが好適であり、ハフニウムがより好ましい。E及びEは、上述のように、それぞれ、置換シクロペンタジエニル基、インデニル基、置換インデニル基、ヘテロシクロペンタジエニル基、置換ヘテロシクロペンタジエニル基、アミド基(−N<)、ホスフィド基(−P<)、炭化水素基〔>CR’−、>C<〕及びケイ素含有基〔>SiR’−、>Si<〕(但し、R’は水素又は炭素数1〜20の炭化水素基或いはヘテロ原子含有基である)の中から選ばれた配位子を示し、A及びAを介して架橋構造を形成している。また、E及びEは互いに同一でも異なっていてもよい。このE及びEとしては、置換シクロペンタジエニル基、インデニル基及び置換インデニル基が好ましい。
また、Fで示されるσ結合性配位子の具体例としては、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数1〜20のアミド基、炭素数1〜20のケイ素含有基、炭素数1〜20のホスフィド基、炭素数1〜20のスルフィド基、炭素数1〜20のアシル基等が挙げられる。このFが複数ある場合、複数のFは同じでも異なっていてもよく、他のF、E、E又はGと架橋していてもよい。
一方、Gで示されるルイス塩基の具体例としては、アミン類、エーテル類、ホスフィン類、チオエーテル類等が挙げられる。このGが複数ある場合、複数のGは同じでも異なっていてもよく、他のGやE、E又はFと架橋していてもよい。
次に、A及びAで示される架橋基のうち、少なくとも一つは炭素数1以上の炭化水素基からなる架橋基であることが好ましい。このような架橋基としては、例えば、以下の基が挙げられる。
Figure 2005336419
[R16及びR17は、それぞれ水素原子又は炭素数1〜20の炭化水素基で、それらは互いに同一でも異なっていてもよく、また、互いに結合して環構造を形成していてもよい。pは1〜4の整数を示す。]
その具体例としては、メチレン基、エチレン基、エチリデン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基、シクロヘキシリデン基、1,2−シクロヘキシレン基、ビニリデン基(CH=C=)等が挙げられる。これらの中で、メチレン基、エチレン基及びイソプロピリデン基が好適である。このA及びAは、互いに同一でも異なっていてもよい。
式(II)で表される遷移金属化合物において、E及びEが置換シクロペンタジエニル基、インデニル基又は置換インデニル基である場合、A及びAの架橋基の結合は、(1,1’)(2,2’)二重架橋型であってもよく、(1,2’)(2,1’)二重架橋型であってもよい。
式(II)で表される遷移金属化合物の中では、式(II−a)で表される二重架橋型ビスシクロペンタジエニル誘導体を配位子とする遷移金属化合物が好ましい。
Figure 2005336419
式(II−a)において、M、F、G、A、A、q及びrは、上記と同じである。Fはσ結合性の配位子を示し、Fが複数ある場合、複数のFは同じでも異なっていてもよく、他のF又はGと架橋していてもよい。このFの具体例としては、式(II)のFの説明で例示したものと同じものが挙げられる。Gはルイス塩基を示し、Gが複数ある場合、複数のGは同じでも異なっていてもよく、他のG又はFと架橋していてもよい。このGの具体例としては、式(II)のGの説明で例示したものと同じものが挙げられる。R18〜R23は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲン含有炭化水素基、ケイ素含有基又はヘテロ原子含有基を示すが、その少なくとも一つは水素原子でないことが必要である。また、R18〜R23は、互いに同一でも異なっていてもよく、隣接する基同士が互いに結合して環を形成していてもよい。
この二重架橋型ビスシクロペンタジエニル誘導体を配位子とする遷移金属化合物は、配位子が(1,1’)(2,2’)二重架橋型及び(1,2’)(2,1’)二重架橋型のいずれであってもよい。
式(II−a)で表される遷移金属化合物の具体例としては、(1,1’−エチレン)(2,2’−エチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−メチレン)(2,2’−メチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−メチレン)(2,1’−メチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−イソプロピリデン)(2,2’−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−イソプロピリデン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−エチレン)(2,2’−エチレン)−ビス(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−エチレン)(2,2’−エチレン)−ビス(4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(4,5−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−エチレン)(2,2’−エチレン)−ビス(4−イソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(4−イソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−エチレン)(2,2’−エチレン)−ビス(5,6−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(5,6−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−エチレン)(2,2’−エチレン)−ビス(4,7−ジイソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(4,7−ジイソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−エチレン)(2,2’−エチレン)−ビス(4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−エチレン)(2,2’−エチレン)−ビス(3−メチル−4−イソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(3−メチル−4−イソプロピルインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−エチレン)(2,2’−エチレン)−ビス(5,6−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−エチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(5,6−ベンゾインデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−エチレン)(2,2’−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−エチレン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−イソプロピリデン)(2,2’−エチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−メチレン)(2,1’−エチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−メチレン)(2,2’−エチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−エチレン)(2,2’−メチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−メチレン)(2,2’−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−メチレン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−イソプロピリデン)(2,2’−メチレン)−ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−メチレン)(2,2’−メチレン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−イソプロピリデン)(2,2’−イソプロピリデン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−プロピリデン)(2,2’−プロピリデン)(3−メチルシクロペンタジエニル)(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−エチレン)(2,2’−メチレン)−ビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−メチレン)(2,2’−エチレン)−ビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−イソプロピリデン)(2,2’−エチレン)−ビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−エチレン)(2,2’−イソプロピリデン)−ビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−メチレン)(2,2’−メチレン)−ビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−メチレン)(2,2’−イソプロピリデン)−ビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−イソプロピリデン)(2,2’−イソプロピリデン)−ビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−エチレン)(2,2’−メチレン)−ビス(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−エチレン)(2,2’−イソプロピリデン)−ビス(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−メチレン)(2,2’−メチレン)−ビス(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−メチレン)(2,2’−イソプロピリデン)−ビス(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1,1’−イソプロピリデン)(2,2’−イソプロピリデン)−ビス(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−エチレン)(2,1’−メチレン)−ビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−エチレン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−メチレン)(2,1’−メチレン)−ビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−メチレン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−イソプロピリデン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(3−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−エチレン)(2,1’−メチレン)−ビス(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−エチレン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−メチレン)(2,1’−メチレン)−ビス(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−メチレン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(1,2’−イソプロピリデン)(2,1’−イソプロピリデン)−ビス(3,4−ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド等及びこれらの化合物におけるジルコニウムをチタン又はハフニウムに置換したものが挙げられる。
上述した遷移金属化合物は、一種単独で用いてもよく、また、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
この方法で用いる助触媒成分としては、(i)アルミノキサン、(ii)上記遷移金属化合物と反応してカチオンに変換し得るイオン性化合物、並びに(iii)粘土、粘土鉱物及びイオン交換性層状化合物の中から選ばれた少なくとも一種を用いることができる。
(i)アルミキサンとしては、式(III)で示される鎖状アルミノキサン、及び式(IV)で示される環状アルミノキサンが挙げられる。
Figure 2005336419
[式中、R24は、炭素数1〜20、好ましくは1〜12のアルキル基、アルケニル基、アリールアルキル基等の炭化水素基或いはハロゲン原子を示し、wは平均重合度を示し、通常2〜50、好ましくは2〜40の整数である。尚、各R24は同じでも異なっていてもよい]
これらアルミノキサンの製造法としては、アルキルアルミニウムと水等の縮合剤とを接触させる方法が挙げられるが、その手段については特に限定はなく、公知の方法に準じて反応させればよい。例えば、有機アルミニウム化合物を有機溶剤に溶解しておき、これを水と接触させる方法、重合時に当初有機アルミニウム化合物を加えておき、後に水を添加する方法、金属塩等に含有されている結晶水、無機物や有機物への吸着水を有機アルミニウム化合物と反応させる方法、テトラアルキルジアルミノキサンにトリアルキルアルミニウムを反応させ、さらに水を反応させる方法等がある。
アルミノキサンとしては、炭化水素溶媒に不溶性のものであってもよいし、炭化水素溶媒に可溶であってもよい。好ましくは、炭化水素溶媒に可溶であって、かつ、H−NMRより測定した残留有機アルミニウム化合物(アルミノキサン以外の化合物)が10重量%以下のものである。さらに好ましくは、残留有機アルミニウム化合物が3〜5重量%、特に好ましくは2〜4重量%のものである。このようなアルミノキサンを用いると、担体を用いる触媒においては、アルミノキサンが担体に担持される割合(担持率ともいう)が増加し好ましい。さらに、炭化水素溶媒に可溶であるので、担持されなかったアルミノキサンをリサイクルして再使用することができるという利点もある。さらに、アルミノキサンの性状が安定しているので、使用に際して特に処理を必要としないという長所もある。また、このようなアルミノキサンを用いると、重合により得られるポリオレフィンの平均粒径や粒径分布(総称してモルフォロジーとも言われる)が向上し、好ましい。残留有機アルミニウム化合物が10質量%を超えると担持率が低下し、重合活性が低下することがある。
このようなアルミノキサンを得る方法としては、例えば、アルミノキサンの溶液を加温減圧により溶媒を留去し乾固させる方法(ドライアップ法とも言う)が挙げられる。ドライアップ法では、加温減圧による溶媒の留去は80℃以下が好ましく、さらに好ましくは60℃以下である。
また、アルミノキサンから炭化水素溶媒に不要な成分を除去する方法としては、例えば、炭化水素溶媒に不溶な成分を自然沈降させ、その後、デカンテーションにより分離する方法が挙げられる。或いは、遠心分離等の操作により分離する方法でもよい。その後、さらに回収した可溶成分をG5ガラス製フィルター等を用い、窒素気流下でろ過した方が不溶な成分が充分除去されるので好ましい。このようにして得られるアルミノキサンは、時間の経過と共にゲル成分が増加することがあるが、調製後48時間以内に使用することが好ましく、調製後直ちに使用することが特に好ましい。アルミノキサンと炭化水素溶媒の割合は、特に制限はないが、炭化水素溶媒1リットルに対し、アルミノキサンの中のアルミニウム原子が0.5〜10モルとなるような濃度で用いることが好ましい。
尚、炭化水素溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、シメン等の芳香族炭化水素、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、ドデカン、ヘキサデカン、オクタデカン等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン、メチルシクロペンタン等の脂環式炭化水素、ナフサ、ケロシン、ライトガスオイル等の石油留分等が挙げられる。
(ii)イオン性化合物としては、特に効率的に重合活性点を形成できる等の点から、式(V)、(VI)で表わされるものを好適に使用できる。
([L−R25h+([Z] (V)
([Lh+([Z] (VI)
(但し、LはM、R2627、R28 C又はR29である。)
[式中、Lはルイス塩基、〔Z〕は、非配位性アニオン〔Z又は〔Z、ここで〔Zは複数の基が元素に結合したアニオン、即ち、〔M・・・H〕(ここで、Mは周期律表第5〜15族元素、好ましくは周期律表第13〜15族元素を示す。H〜Hはそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜40のジアルキルアミノ基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数6〜20のアリールオキシ基、炭素数7〜40のアルキルアリール基、炭素数7〜40のアリールアルキル基、炭素数1〜20のハロゲン置換炭化水素基、炭素数1〜20のアシルオキシ基、有機メタロイド基、又は炭素数2〜20のヘテロ原子含有炭化水素基を示す。H〜Hのうち2つ以上が環を形成していてもよい。fは〔(中心金属Mの原子価)+1〕の整数を示す。)、〔Zは、酸解離定数の逆数の対数(pKa)が−10以下のブレンステッド酸単独又はブレンステッド酸及びルイス酸を組み合わせた共役塩基、或いは一般的に超強酸と定義される共役塩基を示す。また、ルイス塩基が配位していてもよい。また、R25は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、アルキルアリール基又はアリールアルキル基を示し、R26及びR27は、それぞれシクロペンタジエニル基、置換シクロペンタジエニル基、インデニル基又はフルオレニル基、R28は炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アルキルアリール基又はアリールアルキル基を示す。R29はテトラフェニルポルフィリン、フタロシアニン等の大環状配位子を示す。hは〔L−R25〕、〔L〕のイオン価数で1〜3の整数、aは1以上の整数、b=(h×a)である。Mは、周期律表第1〜3、11〜13、17族元素を含むものであり、Mは、周期律表第7〜12族元素を示す。]
ここで、Lの具体例としては、アンモニア、メチルアミン、アニリン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、N−メチルアニリン、ジフェニルアミン、N,N−ジメチルアニリン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、メチルジフェニルアミン、ピリジン、p−ブロモ−N,N−ジメチルアニリン、p−ニトロ−N,N−ジメチルアニリン等のアミン類、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン等のホスフィン類、テトラヒドロチオフェン等のチオエーテル類、安息香酸エチル等のエステル類、アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類等が挙げられる。
25の具体例としては、水素、メチル基、エチル基、ベンジル基、トリチル基等を挙げることができ、R26、R27の具体例としては、シクロペンタジエニル基、メチルシクロペンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエニル基等が挙げられる。R28の具体例としては、フェニル基、p−トリル基、p−メトキシフェニル基等を挙げることができ、R29の具体例としては、テトラフェニルポルフィン、フタロシアニン、アリル、メタリル等が挙げられる。また、Mの具体例としては、Li、Na、K、Ag、Cu、Br、I、I等を挙げることができ、Mの具体例としては、Mn、Fe、Co、Ni、Zn等が挙げられる。
また、〔Z、即ち、〔M・・・H〕において、Mの具体例としてはB、Al、Si、P、As、Sb等、好ましくはB又はAlが挙げられる。また、H、H〜Hの具体例としては、ジアルキルアミノ基としてジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等、アルコキシ基若しくはアリールオキシ基としてメトキシ基、エトキシ基、n−ブトキシ基、フェノキシ基等、炭化水素基としてメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−オクチル基、n−エイコシル基、フェニル基、p−トリル基、ベンジル基、4−t−ブチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基等、ハロゲン原子としてフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ヘテロ原子含有炭化水素基としてp−フルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、ペンタクロロフェニル基、3,4,5−トリフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル基、ビス(トリメチルシリル)メチル基等、有機メタロイド基としてペンタメチルアンチモン基、トリメチルシリル基、トリメチルゲルミル基、ジフェニルアルシン基、ジシクロヘキシルアンチモン基、ジフェニル硼素等が挙げられる。
また、非配位性のアニオン、即ち、pKaが−10以下のブレンステッド酸単独又はブレンステッド酸及びルイス酸を組み合わせた共役塩基〔Zの具体例としては、トリフルオロメタンスルホン酸アニオン(CFSO、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)メチルアニオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)ベンジルアニオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、過塩素酸アニオン(ClO、トリフルオロ酢酸アニオン(CFCO、ヘキサフルオロアンチモンアニオン(SbF、フルオロスルホン酸アニオン(FSO、クロロスルホン酸アニオン(ClSO、フルオロスルホン酸アニオン/5−フッ化アンチモン(FSO/SbF、フルオロスルホン酸アニオン/5−フッ化砒素(FSO/AsF、トリフルオロメタンスルホン酸/5−フッ化アンチモン(CFSO/SbF等が挙げられる。
このようなイオン性化合物の具体例としては、テトラフェニル硼酸トリエチルアンモニウム、テトラフェニル硼酸トリ−n−ブチルアンモニウム、テトラフェニル硼酸トリメチルアンモニウム、テトラフェニル硼酸テトラエチルアンモニウム、テトラフェニル硼酸メチル(トリ−n−ブチル)アンモニウム、テトラフェニル硼酸ベンジル(トリ−n−ブチル)アンモニウム、テトラフェニル硼酸ジメチルジフェニルアンモニウム、テトラフェニル硼酸トリフェニル(メチル)アンモニウム、テトラフェニル硼酸トリメチルアニリニウム、テトラフェニル硼酸メチルピリジニウム、テトラフェニル硼酸ベンジルピリジニウム、テトラフェニル硼酸メチル(2−シアノピリジニウム)、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリエチルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリ−n−ブチルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリフェニルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸テトラ−n−ブチルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸テトラエチルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ベンジル(トリ−n−ブチル)アンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチルジフェニルアンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリフェニル(メチル)アンモニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチルアニリニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ジメチルアニリニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリメチルアニリニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチルピリジニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ベンジルピリジニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチル(2−シアノピリジニウム)、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ベンジル(2−シアノピリジニウム)、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸メチル(4−シアノピリジニウム)、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリフェニルホスホニウム、テトラキス〔3,5−ジ(トリフルオロメチル)フェニル〕硼酸ジメチルアニリニウム、テトラフェニル硼酸フェロセニウム、テトラフェニル硼酸銀、テトラフェニル硼酸トリチル、テトラフェニル硼酸テトラフェニルポルフィリンマンガン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸フェロセニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸(1,1’−ジメチルフェロセニウム)、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸デカメチルフェロセニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸銀、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリチル、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸リチウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸ナトリウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)硼酸テトラフェニルポルフィリンマンガン、テトラフルオロ硼酸銀、ヘキサフルオロ燐酸銀、ヘキサフルオロ砒素酸銀、過塩素酸銀、トリフルオロ酢酸銀、トリフルオロメタンスルホン酸銀等が挙げられる。
これらイオン性化合物は、一種を単独で用いてもよく、また二種以上を組み合わせて用いてもよい。
(iii)粘土、粘土鉱物及びイオン交換性層状化合物としては、下記のものが好適に用いられる。
粘土とは、細かい含水ケイ酸塩鉱物の集合体であって、適当量の水を混ぜてこねると可塑性を生じ、乾けば剛性を示し、高温度で焼くと焼結するような物質をいう。また、粘土鉱物は、粘土の主成分をなす含水ケイ酸塩をいう。これらは、天然産のものに限らず、人工合成したものであってもよい。
イオン交換性層状化合物とは、イオン結合等によって構成される面が互いに弱い結合力で、平行に積み重なった結晶構造をとる化合物であり、含有するイオンが交換可能なものをいう。粘土鉱物の中には、イオン交換性層状化合物であるものがある。
例えば、粘土鉱物としてフィロケイ酸類が挙げられる。フィロケイ酸類としては、フィロケイ酸やフィロケイ酸塩が挙げられる。フィロケイ酸塩としては、天然品として、スメクタイト族に属するモンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、雲母族に属するイライト、セリサイト及びスメクタイト族と雲母族又は雲母族とバーミキュライト族との混合層鉱物等が挙げられる。また、合成品として、フッ素四ケイ素雲母、ラポナイト、スメクトン等が挙げられる。この他、α−Zr(HPO、γ−Zr(HPO、α−Ti(HPO及びγ−Ti(HPO等の粘土鉱物ではない層状の結晶構造を有するイオン結晶性化合物が挙げられる。
また、イオン交換性層状化合物に属さない粘土及び粘土鉱物としては、モンモリロナイト含量が低いためベントナイトと呼ばれる粘土、モンモリロナイトに他の成分が多く含まれる木節粘土、ガイロメ粘土、繊維状の形態を示すセピオライト、パリゴルスカイト、また、非結晶質或いは低結晶質のアロフェン、イモゴライト等が挙げられる。
上述した助触媒成分は、一種単独で用いてもよく、また、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
この製造方法におけるその他の具体的な製造条件については、国際公開第02/072649号パンフレットに記載の条件を用いることができる。
また、(A)成分は、三塩化チタン系化合物、又はチタン、マグネシウム及びハロゲン元素を必須成分として含む触媒成分と、有機アルミニウム化合物とを組み合わせた触媒の存在下、エチレン、プロピレン及び炭素数4〜20のα−オレフインから選ばれる一種又は二種以上のモノマーを重合又は共重合させる第1重合工程と、第1重合工程で得られた単独重合体又は共重合体を、1分子中に重合可能な炭素−炭素二重結合を少なくとも2個有するポリエンの存在下、エチレン、プロピレン及び炭素数4〜20のα−オレフインから選ばれる一種又は二種以上のモノマーを共重合させる第2重合工程を含む製造方法から製造することができる。
炭素数4〜20のα−オレフイン及びポリエンとしては、上記と同様のものが挙げられる。また、有機アルミニウム化合物としては、例えば、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノクロリド等が挙げられる。
この製造方法におけるその他の具体的な製造条件については、国際公開第02/072649号パンフレットに記載の条件を用いることができる。
本発明の樹脂組成物における(A)成分の割合は、10〜50重量%、好ましくは15〜45重量%、より好ましくは20〜40重量%である。10%重量未満では、発泡特性が低下(発泡倍率の低下、連続気泡率の上昇)し、熱成形性が低下するので好ましくない。一方、50重量%を超えると、経済的でなくなり好ましい方向ではない。
本発明の組成物に含まれるポリプロピレン系樹脂(B)(以下、(B)成分)は、下記(B−1)〜(B−4)を満たす。
(B−1)190℃における溶融張力(MT190)が0.5〜5g
(B−2)メルトフローレート(MFR)が1〜10g/10分
(B−3)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が2〜4
(B−4)回転型レオメーターを用いて測定した溶融粘弾性挙動において、角周波数ω=0.1rad/秒における緩和時間(τ)が0.5〜2.0秒
上記(B−1)において、MT190が0.5g未満では、連続気泡率の上昇、発泡セル径の増大、熱成形時の型再現性の悪化等が起こり好ましくない。一方、5gを超えると、高分子量成分が増大することにより、延伸性が低下するため好ましくない。(B)成分のMT190は、好ましくは1.0〜4g、より好ましくは1.5〜3.5gである。
上記(B−2)において、MFRが1g/10分未満では、発泡成形時に延伸切れが起き、生産性が低下するため好ましくない。一方、10g/10分を超えると、発泡特性が低下(連続気泡率の増大等)するため好ましくない。(B)成分のMFRは、好ましくは2〜9g/10分、より好ましくは3〜8g/10分である。
上記(B−3)において、Mw/Mnが2未満では、樹脂の製造が困難となるため好ましくない。一方、4.5を超えると、発泡成形時に延伸切れが起きるため好ましくない。(B)成分のMw/Mnは、好ましくは2〜4.0、より好ましくは2〜3である。
上記(B−4)において、緩和時間(τ)が0.5秒未満では、張力が弱いため発泡成形できなくなり好ましくない。一方、2.0秒を超えると、延伸切れが発生するので好ましくない。(B)成分の緩和時間(τ)は、好ましくは0.7〜1.8秒、より好ましくは0.9〜1.6秒である。
以下、(B)成分の緩和時間(τ)について詳しく説明する。
平衡状態にある物質系に外力を加え、新しい平衡状態又は定常状態に達した後、外力を取り去ると、その系の内部運動によって、系が初めの平衡状態に回復する現象を緩和現象といい、緩和に要する時間の目安となる特性的な時間定数を緩和時間という。高分子の成形加工(例えば、押出成形)の場合、溶融した高分子を流動させるが、この時、分子鎖は、流動方向に引き伸ばされて引き揃えられる(これを「配向する」という)。そして、流動が終了し、冷却が始まると、分子に加わる応力がなくなり、各分子鎖は動き出し、やがて勝手な方向に向いてしまう(これを「分子鎖の緩和」という)。
(B)成分の緩和時間(τ)は、τ=G’/ωG’’=G’/G’’で表わされる(角周波数ω=10=1sec−1)。ここで、G’は貯蔵弾性率であり(B)成分の弾性的な性質を示す。また、G’’は損失弾性率であり(B)成分の粘性的な性質を示す。この式から明らかなように、緩和時間(τ)が長くなる(大きくなる)場合は、G’が大きいことを意味し、(B)成分中に弾性的な性質を示す成分が多くなる。また、緩和時間(τ)が短くなる(小さくなる)場合は、G’’が多いことを意味し、(B)成分中に粘性的な性質を示す成分が多くなる。
緩和時間(τ)は、前述のように、押出成形時において(押出方向に)配向した(B)成分の戻り易さに関係しており、緩和時間(τ)が短い場合には、元に戻り易く、緩和時間(τ)が長い場合には、元に戻り難いことを示している。
このように緩和時間(τ)は、(B)成分に変形を加えた時に分子鎖が緩和する(元の状態に戻る)ための時間であり、緩和時間(τ)が短いことは、(B)成分の分子量分布が狭いことや、分子量が小さいことを意味する。
この緩和時間(τ)は、弾性的な挙動を示す(B)成分中の高分子量成分が反映するので、分子量を制御することにより緩和時間(τ)を制御することができる。例えば、(B)成分の製造時において、水素の供給量を増やすと、MFRが上昇し(分子量が小さくなり)、緩和時間(τ)は小さくなる。一方、水素の供給量を減らすと、MFRが低下し(分子量が大きくなり)、緩和時間(τ)は大きくなる。
また、分子量分布が広い場合には、相対的に高分子量成分の比率が大きくなるので緩和時間(τ)は大きくなり、分子量分布が狭い場合には、高分子量成分の比率が小さくなるので緩和時間(τ)は小さくなる。従って、分子量分布を制御することにより緩和時間(τ)を制御することができる。
この分子量分布を制御する方法としては、以下の方法が挙げられる。
(1)ポリプロピレン系樹脂を、メタロセン系触媒を使用して製造する。メタロセン系触媒は、他の触媒よりも、樹脂の分子量分布を狭くすることができ、その結果、緩和時間(τ)を小さくすることができる。
(2)触媒系の助触媒を、例えば、トリイソブチルアルミニムからトリエチルアルミニウム又はトリメチルアルミニウムに変更する。
(3)触媒系においてドナー成分として用いる有機シラン素化合物を、例えば、ジシクロペンチルジメトキシシランからシクロヘキシルメチルジメトキシシランに変更する。
(4)重合したポリプロピレン系樹脂を炭化水素系溶媒で洗浄して低分子量成分を除去する。
(5)ポリプロピレン系樹脂に過酸化物を混ぜて溶融混練を行う。これにより、分子量と分子量分布が共に小さくなる。
以上のように分子量を制御することや分子量分布を制御することにより、(B)成分の緩和時間(τ)を制御することができる。
(B)成分としては、有機過酸化物存在下に、ポリプロピレン系樹脂を、溶融混練して得られるポリプロピレン系樹脂を好適に用いることができる。
この方法では、溶融混練を行うにあたり、ポリプロピレン系樹脂と有機過酸化物が混合されるが、その混合方法は特に制限されず、例えば、ブレンダ、ミキサー等の混合機を用いて機械的に混合する方法、有機過酸化物を適当な溶剤(例えば、イソパラフィン系炭化水素油(IPソルベント(商品名)、出光石油化学製)等)に溶解させてポリプロピレン系樹脂に付着させ、溶剤を乾燥することによって混合する方法等が挙げられる。
溶融混練温度は、ポリプロピレン系樹脂の溶融温度以上で、かつ、有機過酸化物の分解温度以上の温度が好ましい。但し、過度に加熱温度が高いと、ポリマーの熱劣化を招く恐れがあるので、一般に、溶融温度は、170〜300℃、特に180〜250℃の範囲内に設定することが好ましい。
有機過酸化物としては、公知の化合物が一般に使用でき、具体的には、メチルエチルパーオキサイド、メチルイソブチルパーオキサイド等のパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,3−ビス−(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン等のジアルキルパーオキサイド、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−シクロヘキサン等のパーオキシケタール、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート等のアルキルパーエステル、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート等のパーカーボネート等が挙げられる。
有機過酸化物の使用量は、上記(B−1)〜(B−4)を満たす範囲内で適宜調節可能であるが、原料となるポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、好ましくは0.001〜1.0重量部、より好ましくは0.005〜0.5重量部とするのが一般的である。
溶融混練に用いるポリプロピレン系樹脂は特に制限されず、公知のスラリー重合法や気相重合法等により得られるものを使用できる。これらの重合法は、一段で重合してもよく、また、多段で重合してもよい。
また、(B)成分は、シクロペンタジエニル骨格を有する周期律表第四族の遷移金属化合物を含む触媒成分と、助触媒成分を組み合わせた触媒の存在下、プロピレンを重合して得られるポリプロピレン系樹脂を好適に用いることができる。
遷移金属化合物及び助触媒としては、上記と同様のものを使用することができる。また、この製造方法におけるその他の具体的な製造条件については、国際公開第02/072649号パンフレットに記載の条件を用いることができる。
本発明の樹脂組成物における(B)成分の割合は、90〜50重量%、好ましくは85〜55重量%、より好ましくは80〜60重量%である。90重量%を超えると、発泡特性が低下し好ましくない。一方、50wt%未満では、コストが低減できず好ましくない。
本発明の組成物には、さらに、(C)無機充填材(以下、(C)成分)を含有してもよい。(C)成分の割合は、発泡シート外観等に影響を及ぼさない限り特に制限はないが、組成物100重量部に対して、好ましくは1〜100重量部、より好ましくは5〜80重量部である。1重量部未満では、剛性等の機械的物性の向上が認められない。一方、100重量部を超えると、機械的物性の向上に対して、発泡シート外観の悪化が大きくなる場合がある。
(C)成分としては、例えば、タルク、シリカ、炭酸カルシウム、クレー、ゼオライト、アルミナ、硫酸バリウム、水酸化マグネシウム等が挙げられる。これらの中では、シート外観、機械的物性にバランスのとれているタルクが好ましい。
本発明の組成物には、必要に応じて、さらに紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤等の添加剤を添加することもできる。
本発明の組成物は、各成分を混合した後、発泡成形により、発泡シート、パイプ等の各種成形体に成形することができる。成形方法としては、環状ダイ成形、T型ダイ成形等の一般的な成形方法を用いることができる。
本発明の組成物を発泡成形してなる成形体は、下記(イ)〜(ハ)満たす。
(イ):平均セル径が500μm以下、好ましくは400μm以下
(ロ):連続気泡率が1〜30%、好ましくは2〜15%
(ハ):延伸性が5m/分以上、好ましくは6m/分以上
本発明の成形体、例えば、発泡シートは、ペレット状の上記各成分と発泡剤とを押出機内で溶融混練した後、この溶融混練物を押出機先端に取り付けた環状のリップを有する環状ダイスを用い、このダイスのリップより押出発泡して円筒状の発泡体を得た後、この円筒状発泡体を切り開いてシート状とする等して製造することができる。
本発明の発泡シートその他の成形体を得るにあたり、発泡剤としては、無機発泡剤、揮発性発泡剤、分解型発泡剤等を用いることができる。
無機発泡剤としては、二酸化炭素、空気、窒素等が挙げられる。揮発性発泡剤としては、プロパン、n−ブタン、i−ブタン、n−ブタンとi−ブタンとの混合物、ペンタン、ヘキサン等の鎖状脂肪族炭化水素、シクロブタン、シクロペンタン等の環状脂肪族炭化水素等が挙げられる。分解型発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾビスイソブチロニトリル、重炭酸ナトリウム等が挙げられる。これらの発泡剤は、適宜混合して用いることができる。
本発明の発泡成形体は、さらに、熱成形することができる。熱成形の方法としては、一般的な真空成形法、圧空成形法、真空圧空成形法等が用いられる。これらの成形法により得られる熱成形体は、食品用容器、電子材料用トレー等に用いることができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。尚、各例で得られた樹脂、成形体のパラメータ測定、評価は下記の通り行った。
(1)溶融張力(MT)
東洋精機(株)製キャピログラフ1Cを使用し、測定温度230℃又は190℃、引取り速度3.1m/分で測定した。尚、測定に際し、長さ8mm、直径2.095mmのオリフイスを使用した。また、表1中、測定温度230℃のときのMTをMT230とし、190℃のときのMTをMT190と表記した。
(2)重量平均分子量と数平均分子量の比(分子量分布、Mw/Mn)
ゲルバーミエーションクロマトグラフ(GPC)法により、下記の装置及び条件で測定した樹脂の重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)より算出した。尚、MwとMnは、GPCにより測定した分子量分布曲線から求めた。
[測定装置]
カラム:TOSOGMHHR−H(S)HT
検出器:液体クロマトグラム用RI検出器 WATERS150C
[測定条件]
溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン
温度:145℃
(3)メルトフローレート(MFR)
JIS−K7210に準拠し、測定温度230℃、荷重2.16kgで測定した。
(4)緩和時間(τ)
緩和時間(τ)は、レオメトリックス社製回転型レオメーターにおいて、コーンプレートを25mmφ、コーンアングルを0.10ラジアン(rad)とし、温度175℃において周波数分散測定を行ったときの角周波数ω=0.1rad/秒における緩和時間を求めた。具体的には、樹脂ペレットについて測定した複素弾性率G(iω)を、応力σと歪みγによりσ/γで定義し、下記式により求めた。
(iω)=σ/γ=G’(ω)+iG”(ω)
τ(ω)=G’(ω)/ωG”(ω)
(式中、G’は貯蔵弾性率を示し、G”は損失弾性率を示す)
(5)メソペンタッド分率[mmmm]
樹脂を1,2,4−トリクロロベンゼンに溶解し、13C−NMR(日本電子(株)製、商品名:EX−400)を用いて、130℃でプロトン完全デカップリング法により測定したメチル基のシグナルを用いて定量した。
尚、メソペンタッド分率[mmmm]とは、エイ・ザンベリ(A.Zambelli)等が、マクロモレキュールズ(Macromolecules)誌 第6巻 925頁(1973)で提案した、13C−NMRスペクトルから求められるポリプロピレン分子鎖中のペンタッド単位におけるアイソタクチック分率を意味する。
また、13C−NMRスペクトルのピークの帰属決定法は、エイ・ザンベリ(A. Zambelli)等が、マクロモレキュールズ(Macromolecules)誌 第8巻 687頁(1975)で提案した帰属に従った。
(6)連続気泡率
空気比較式比重計1000型(東京サイエンス製)を用いて測定した。
(7)セル径(平均粒径)
走査型電子顕微鏡JSM−6100(日本電子製)を用い、倍率70倍にてシートの断面を観察し、画面中の100個のセルの直径を測定して平均値を求めた。
(8)熱成形性(型再現性)
真空圧空用熱成形機FK−0431−10(浅野研究所製)にて、トレー用金型を用いて、発泡シートの真空成形を行って得られたトレーの形状を目視にて観察し、以下の基準で評価した。尚、間接加熱温度は上下500℃(設定)で行った。
◎:型再現性に非常に優れる
○型再現性に優れる
×型再現性に劣る
製造例1
[ポリプロピレン樹脂組成物((A)成分)]
(1)固体触媒成分の調製
内容積0.5Lの撹拌機付きの三つロフラスコを窒素ガスで置換した後、脱水処理したオクタン60mlと、ジエトキシマグネシウム16gを加えた。40℃に加熱し、四塩化ケイ素2.4mlを加えて20分間撹拌した後、フタル酸ジブチル1.6mlを添加した。この溶液を80℃まで昇温し、引き続き四塩化チタンを77ml滴下し、内温125℃で、2時間撹拌して1回目の接触操作を行った。その後、撹拌を停止して固体を沈降させ、上澄みを抜き出した。100mlの脱水オクタンを加え、撹拌しながら125℃まで昇温し、1分間保持した後、撹拌を停止して固体を沈降させ、上澄みを抜き出した。この洗浄操作を7回線り返した。さらに、四塩化チタンを122ml加え、内温125℃で、2時間撹拌して2回目の接触操作を行った。その後、上記の125℃の脱水オクタンによる洗浄を6回繰り返し、固体触媒成分を得た。
(2)予備重合触媒成分の調製
内容積0.5Lの撹拌機付きの三つロフラスコを窒素ガスで置換した後、脱水処理したへプタン400ml、トリイソブチルアルミニウム25mmol、ジシクロペンチルジメトキシシラン2.5mmol、上記(1)で調製した固体触媒成分4gを加えた。室温下、撹拌しながらプロピレンを導入した。1時間後、撹拌を停止し、結果的に固体触媒成分1g当たり4gのプロピレンが重合した予備重合触媒成分を得た。
(3)プロピレンの重合
内容積10Lの撹拌機付きステンレス製オートクレーブを十分乾燥し、窒素置換の後、脱水処理したヘプタン6L、トリエチルアルミニウム12.5mmol、ジシクロペンチルジメトキシシラン0.3mmolを加えた。ここに、系内の窒素をプロピレンで置換した後に、水素を0.098MPa張り込み、次いで、撹拌しながらプロピレンを導入した。内温80℃、全圧0.785MPaに系内が安定した後、上記(2)で調製した予備重合触媒成分をチタン原子換算で0.025mmol含んだヘプタンスラリー50mlを加え、プロピレンを連続的に供給しながら80℃で3時間重合を行った。重合終了後、50mlのメタノールを添加し、降温、脱圧した。内容物を全量フィルター付きろ過槽へ移し、85℃に昇温して固液分離した。さらに、85℃のヘプタン6Lで固体部を2回洗浄し、真空乾焼してポリプロピレン樹脂2.5kgを得た。固体触媒成分1g当たりの触媒活性は、重合3時間で33.1kg/g−Cat.・3hrであった。
この樹脂の135℃、テトラリン中で測定した極限粘度[η]は1.70dl/gであり、13C−NMRによるメソペンタッド分率[mmmm]は98.0mol%であった。
(4)プロピレンの重合
上記(3)において、水素を添加しない以外は、上記(3)と同様にしてポリプロピレン樹脂を合成した。得られた樹脂の135℃、テトラリン中で測定した極限粘度[η]は、7.65dl/gであった。
(5)無水マレイン酸変性プロピレン重合体の合成
上記(4)で得られたプロピレン重合体2kgに、無水マレイン酸を6g、及びパーヘキシン25B/40(商品名、日本油脂株式会社製、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)へキシン−3、不活性固体40%希釈品)を2g、ドライブレンドし、20mmの二軸押出機で溶融混錬した。得られたペレット状サンプル1kgに、アセトン0.5kg、ヘプタン0.7kgを加え、85℃で2時間加熱撹拌した。この反応は耐圧容器中で実施した。同操作終了後、金網でペレットを回収した後、1.5kgのアセトン中に15時間浸漬した。その後、金網でペレットを回収し、風乾後、80℃で6時間、130℃で6時間、真空乾燥して、無水マレイン酸変性プロピレン重合体を得た。
(6)ポリプロピレン樹脂組成物の調製
上記(3)で得られたポリプロピレン樹脂パウダー380gに、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(APTE、有機ケイ素化合物)を0.95g、イルガノックス1010(フェノール系酸化防止剤、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名)を0.24g、イルガフォス168(リン系酸化防止剤、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、商品名)を0.56g、及びステアリン酸カルシウムを0.2g加え、十分にブレンドした。次に、上記(4)で得られた無水マレイン酸変性プロピレン重合体20gを加え、混合後、二軸押出機を用い、230℃で溶融混錬してポリプロピレン樹脂組成物を調製した。得られた組成物のMFRは4.8g/10分で、MT230は8gであった。
製造例2
[ポリプロピレン系樹脂((A)成分)]
(1)アルミニウムオキシ化合物の調製
メチルアルミノキサンのトルエン溶液1,000ml(1.47mol/L、アルベマール社製、トリメチルアルミニウム14.5重量%含有)の溶媒を、減圧下(約20mmHg)、60℃で留去した。この状態で4時間保持した後、溶媒を留去する前の容量に戻し、H−NMRよりメチルアルミノキサン中のトリメチルアルミニウムを定量した結果3.6重量%であった。また、蛍光X線(ICP)法により、全アルミニウム量を測定した結果1.32mol/Lであった。その後、この溶液を48時間静置し、不溶成分を沈降させた。次いで、溶液部分をG5ガラスフィルターでろ過し、トルエン可溶のメチルアルミノキサンを得た。IPC法による濃度は1.06mol/Lであった。
(2)担体の調製と担持メチルアルミノキサンの調製
SiO〈富士シリシア(株)製、P−10)70gを、140℃で15時間、微量窒素気流下で乾燥した。乾燥SiOを22.0g秤量し、脱水トルエン200mlに投入した。窒素雰囲気下、撹拌しながら0℃に温度を一定とした後、上記(1)で調製したメチルアルミノキサンのトルエン溶液200mlを60分間かけて滴下した。滴下終了後、室温まで温度を上げ、この状態で30分間反応し、さらに、70℃で3時間反応させた。反応終了後、60℃に保持し、固体成分を脱水トルエン200mlで2回、脱水ヘプタン200mlで2回洗浄し、50℃で減圧乾燥して、32.8gのSiO担持メチルアルミノキサンを得た。再度、脱水ヘプタンを投入して、スラリー状で保存した。SiO/メチルアルミノキサン(重量比)は1/0.43であった。
(3)メタロセン担持触媒の調製
200mlのシュレンク管を乾燥し、窒素置換した後、上記(2)で調製したSiO担持メチルアルミノキサンをアルミニウム原子換算で8mmol採取し、撹拌を開始した。これに、rac−SiMe[2−Me−4,5−BenzoInd]ZrCl(ラセミ−ジメチルシランジイル−ビス−1−(2−メチルー4,5−ベンゾインデニル)−ジルコニウムジクロリド)8μmolを含むトルエン溶液4mlをゆっくり添加し、25℃で15分間反応させて、メタロセン担持触媒を調製した。
(4)ポリプロピレン樹脂の製造
内容量約13Lのステンレス鋼製耐圧オートクレーブを十分乾燥した後、窒素雰囲気下、脱水ヘプタン7L、トリイソブチルアルミニウムのへプタン溶液をアルミニウム原子換算で7mmol添加し、20分間、室温で撹拌した。これに上記(3)で調製したメタロセン担持触媒を全量添加した。次いで、触媒の予備活性化のため、25℃で10分間をかけ、プロピレン圧を0.3MPa(ゲージ圧)まで昇圧し、一定圧力で30分間予備重合を実施した。その後、脱圧、窒素ブローにより未反応プロピレンを除去し、水素を16ml注入し、10分をかけ60℃まで昇温した。その後、20分をかけプロピレンを導入し、0.65MPaまで昇圧した。圧力、温度を一定に保ちながらプロピレンを導入し続け、95分間重合した。
その後、プロピレンの導入を停止し、1,7−オクタジエン4mlを含むヘプタン溶液50mlを投入し、50℃まで重合温度を低下させた。この間、ジエン成分を反応系内に均一分散させた。そして、プロピレンの導入を再開し、50℃、圧力0.6MPaを保持しながら65分間重合を実施した。重合終了後、エタノール50mlを投入し、反応を停止させた。系内を脱圧し、ポリプロピレン樹脂を回収したところ2,830gであった。尚、ジエン使用量は、第1重合工捏のポリプロピレン1gに対して、1.4×10−5molであった。この重合操作を7バッチ繰返し、全収量として21.2kgのポリプロピレン樹脂を製造した。
(5)ペレットの作成
上記(4)で得られたポリプロピレン樹脂に、P−EPQ(リン系酸化防止剤、サンド社製、商品名)を750ppm、イルガノックス1010を1,500ppm加え、十分に混合した後、20mm単軸混練押出機で溶融混練し、造粒してペレットを作製した。得られたペレットのMFRは5.4g/10m分で、MT230は25gであった。
製造例3
[ポリプロピレン樹脂]
(1)固体触媒成分の調製
窒素で置換した内容積5Lの攪拌器付三つ口フラスコに、ジエトキシマグネシウム160g(1.4mol)を投入し、さらに、脱水処理したヘプタンを500ml加えた。40℃に加熱し、四塩化ケイ素28.5ml(0.225mol)を加え、20分攪拌し、ジブチルフタレートを0.127mol加えた。溶液を80℃まで昇温し、引き続き四塩化チタンを滴下ロートを用いて770ml(7.0mol)滴下した。内温を110℃とし、2時間攪拌して1回目の担持処理を行なった。その後、脱水ヘプタンを用いて充分洗浄を行った。さらに、四塩化チタンを1,220ml(11.2mol)加え、内温を110℃とし、2時間攪拌して2回目の担持処理を行った。その後、脱水ヘプタンを用いて充分洗浄を行い、固体触媒成分を得た。固体触媒成分中にチタンは2.2重量%含まれていた。
(2)予備重合触媒成分の調製
窒素で置換した内容積2Lの攪拌器付三つ口フラスコに、脱水処理したヘプタンを1500mLを加え、さらに、トリエチルアルミニウム6.9mmol、ジシクロペンチルジメトキシシラン12.4mmol、上記(1)で調製した固体触媒成分を15g(チタンとして6.9mmol)加えた。室温で攪拌しながらプロピレンを導入し、予備重合触媒成分を得た。ポリプロピレン樹脂は6.4g生成していた。
(3)プロピレンの重合
内容積10Lの攪拌器付ステンレス製オートクレーブを十分乾燥し、窒素置換の後、内部に脱水処理したヘプタンを6L加えた。攪拌しながら内温が80℃になるまで昇温し、トリエチルアルミニウム12mmol、続いてジシクロペンチルジメトキシシラン0.6mmolを加えた。次に、系内の窒素をプロピレンで置換し、水素を0.02MPa導入し、全圧が0.79MPaになるまでプロピレンを導入した。内温、圧力が安定したことを確認して、上記(2)で調製した予備重合触媒成分をチタンとして0.5mmol投入して重合開始とした。その後、1時間経過したところで、50mLのメタノールを投入することによって重合を停止した。その後、降温、脱圧し、内容物を取り出し、エバポレーターで溶媒を除去し、真空乾燥してポリプロピレン樹脂を得た。得られた樹脂の収量は2.5kgであった。また、この樹脂の135℃、テトラリン中で測定した極限粘度[η]は2.04dl/gであった。
製造例4
[ポリプロピレン樹脂]
製造例3において、重合工程における水素の導入圧力を0.004MPaに変えた以外は、製造例3と同様に行った。得られたポリプロピレン樹脂の収量は2.0kgであった。また、この樹脂の135℃、テトラリン中で測定した極限粘度[η]は2.97dl/gであった。
製造例5
[ポリプロピレン樹脂]
製造例3において、重合工程における水素の導入圧力を0.01MPaに変えた以外は、製造例3と同様に行った。得られたポリプロピレン樹脂の収量は、2.4kgであった。また、この樹脂の135℃、テトラリン中で測定した極限粘度[η]は2.55dl/gであった。
製造例6
[ポリプロピレン樹脂((B)成分)]
製造例3で得られたポリプロピレン樹脂100重量部に対して、酸化防止剤としてイルガノックス1010を0.1重量部、イルガフォス168を0.1重量部、中和剤としてステアリン酸カルシウムを0.1重量部添加後、有機過酸化物として、カヤヘキサAD(5−ジ−(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、化薬アクゾ製、商品名)を0.013重量部配合し、撹拌混合を十分に行った。次に、TEM35B二軸押出し機(東芝機械製、商品名)を用い、シリンダー温度200℃、押出量30kg/hrで溶融混練した。得られたポリプロピレン樹脂のMFRは4.8g/10分、緩和時間(τ)は1.3秒、分子量分布は3.4、MT190は1.4gであった。
製造例7
[ポリプロピレン樹脂((B)成分)]
製造例6において、有機過酸化物の配合量を0.017重量部に変更した以外は、製造例6と同様に行なった。得られたポリプロピレン樹脂のMFRは7.1g/10分、緩和時間(τ)は1.0秒、分子量分布は3.5、MT190は1.0gであった。
製造例8
[ポリプロピレン樹脂((B)成分)]
製造例6において、有機過酸化物の配合量を0.025重量部に変更した以外は、製造例6と同様に行なった。得られたポリプロピレン樹脂のMFRは8.6g/10分、緩和時間(τ)は0.7秒、分子量分布は3.0、MT190は0.7gであった。
製造例9
[ポリプロピレン樹脂((B)成分)]
製造例6において、製造例3で得られた樹脂の代わりに製造例4で得られた樹脂を用い、有機過酸化物の配合量を0.022重量部に変更した以外は、製造例6と同様に行なった。得られたポリプロピレン樹脂のMFRは3.1g/10分、緩和時間(τ)は1.5秒、分子量分布は3.4、MT190は1.9gであった。
製造例10
[ポリプロピレン樹脂]
製造例6において、製造例3で得られた樹脂の代わりに製造例5で得られた樹脂を用い、有機過酸化物の配合量を0.062重量部に変更した以外は、製造例6と同様に行なった。得られたポリプロピレン樹脂のMFRは13.8g/10分、緩和時間(τ)は0.2秒、分子量分布は2.7、MT190は0.4gであった。
製造例11
[ポリプロピレン樹脂((B)成分)]
内容量約13Lのステンレス鋼製耐圧オートクレーブを十分乾燥した後、窒素雰囲気下、窒素脱水ヘプタン7L、トリイソブチルアルミニウムのへプタン溶液をアルミニウム原子換算で7mmol添加し、20分間、室温で撹拌した。これに製造例2(3)で調製したメタロセン担持触媒を全量添加した。次いで、触媒の予備活性化のため、25℃で10分間をかけ、プロピレン圧0.3MPa(ゲージ圧)まで昇圧し、一定圧力で30分間予備重合を実施した。その後、脱圧、窒素ブローにより未反応プロピレンを除去し、10分をかけ60℃まで昇温した。その後、20分をかけプロピレンを導入し、0.65MPaまで昇圧した。圧力、温度を一定に保ちながらプロピレンを導入し続け、150分間重合した。重合終了後、エタノール50mlを投入し、反応を停止させた。系内を脱圧し、ポリプロピレン樹脂を回収したところ3,250gであった。この重合操作を7バッチ繰返し、全収量として22.9kgのポリプロピレン樹脂を製造した。この樹脂のMFRは4.5g/10分、緩和時間(τ)は0.6秒、分子量分布は2.1、MT190は0.6gであった。
製造例12
[ポリプロピレン樹脂]
(1)固体触媒成分の調製
窒素で置換した内容積5Lの攪拌器付三つ口フラスコにジエトキシマグネシウム160g(1.4mol)を投入し、さらに、脱水処理したヘプタンを500ml加えた。40℃に加熱し、四塩化ケイ素28.5ml(0.225mol)を加え、20分間攪拌し、フタル酸ジエチルを127mmol加えた。溶液を80℃まで昇温し、引き続き四塩化チタンを滴下ロートを用いて461ml(4.2mol)滴下した。内温を110℃とし、2時間攪拌して1回目の担持操作とした。その後、脱水ヘプタンを用いて十分洗浄を行った。さらに、四塩化チタンを768ml(7.0mol)加え、内温を110℃とし、2時間攪拌して2回目の担持操作とした。その後、脱水ヘプタンを用いて十分洗浄を行い、固体触媒成分を得た。
(2)予備重合触媒成分の調製
窒素で置換した内容積1Lの攪拌機付きの三つ口フラスコに、上記(1)で調製したの固体状チタン触媒成分60g(37.6mmol−チタン)を含むヘプタンスラリーを投入し、さらに、脱水したヘプタンを加えて、全量を500mlとした。これを40℃に制御しながら攪拌し、トリエチルアルミニウム24.8mmol、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン6.2mmolを加えた。40℃のまま、120分間プロピレンを所定量吸収させ、残留プロピレンを窒素で置換して、ヘプタンを用いて充分洗浄を行い、予備重合触媒成分を85g得た(シール量:0.43gポリプロピレン/g固体状チタン触媒成分)。
(3)プロピレンの重合
内容積10Lの攪拌機付ステンレス製オートクレーブを十分乾燥し、窒素置換の後、内部に脱水処理したヘプタン6Lを加えた。このオートクレーブ温度を80℃に加温し、トリエチルアルミニウム12mmol、続いてシクロヘキシルメチルジメトキシシラン1.2mmolを加えた。次いで、水素を0.008MPa導入した後、プロピレンを導入して全圧を0.78MPaとした。系内が安定した後、上記(2)で調製した予備重合触媒成分をチタン当たりで0.5mmolを加え、重合開始とした。その1時間後、メタノール50mlを系内に投入して重合終了とし、降温、脱圧した。内容物を取り出してろ別し、70℃の乾燥窒素気流下で12時間乾燥を行い、ポリプロピレン樹脂2.2kgを得た。この樹脂の135℃、テトラリン中で測定した極限粘度[η]は1.91dl/gであった。また、この樹脂のMFRは5.0g/10分、緩和時間(τ)は2.5秒、分子量分布は5.4、MT190は2.6gであった。
製造例13
[ポリプロピレン樹脂]
製造例12において、重合工程における水素の導入圧力を0.04MPaに変えた以外は、製造例12と同様に行った。得られたポリプロピレン樹脂の収量は2.9kgであった。また、この樹脂の135℃、テトラリン中で測定した極限粘度[η]は1.52dl/g、MFRは20.4g/10分、緩和時間(τ)は0.8秒、分子量分布は4.0、MT190は0.8gであった。
実施例1
[ポリプロピレン樹脂組成物及び発泡成形体]
プロピレン樹脂((A)成分、モンテル・エスディーケー・サンライズ社製、PF−814(商品名))20重量%と、製造例6で得られたポリプロピレン樹脂((B)成分)80重量%の配合割合からなるペレットブレンド100重量部に、発泡剤(永和化成工業製、EE205(商品名))を0.4重量部ドライブレンドした。発泡成形機は、東芝機械(株)製のTEM−41SS(商品名)を用い、スクリュー回転数60rpm、シリンダー温度210℃、ダイス温度170℃に設定し、二酸化炭素注入量200g/hrで、発泡倍率3倍を目標に成形を行った。このとき、ダイスに接触しない低い引取速度(2.5m/分)で得られた発泡シートに関し、連続気泡率、セル径の観察を行った。また、発泡シートの引き取り速度を徐々に上げて、シートの延伸切れが開始する速度(延伸性)を求めた。さらに、低い引取速度(2.5m/分)で得られた発泡シートを用いて熱成形を行い、型再現性を把握した。
実施例2、3
実施例1において、(B)成分の配合割合を表1に示すように変えたこと以外は、実施例1と同様に行なった。
実施例4、5
実施例1において、(B)成分を製造例7で得られたポリプロピレン樹脂に変え、さらに、(B)成分の配合割合を表1に示すように変えたこと以外は、実施例1と同様に行なった。
実施例6、7
実施例1において、(B)成分を製造例9で得られたポリプロピレン樹脂に変え、さらに、(B)成分の配合割合を表1に示すように変えたこと以外は、実施例1と同様に行なった。
実施例8
実施例1において、(B)成分を製造例8で得られたポリプロピレン樹脂に変え、さらに、(B)成分の配合割合を表1に示すように変えたこと以外は、実施例1と同様に行なった。
実施例9
実施例1において、(A)成分を製造例2で得られたポリプロピレン樹脂に変えたこと以外は、実施例1と同様に行なった。
実施例10
実施例1において、(A)成分を製造例1で得られたポリプロピレン樹脂組成物に変え、さらに、(A)成分の配合割合を表1に示すように変えたこと以外は、実施例1と同様に行なった。
実施例11
実施例1において、(B)成分を製造例11で得られたポリプロピレン樹脂に変えたこと以外は、実施例1と同様に行なった。
実施例12
実施例1において、さらに、タルク((C)成分)を添加し、各成分の配合割合を表1に示すように変えたこと以外は、実施例1と同様に行なった。
比較例1
実施例1において、各成分の配合割合を表1に示すように変えたこと以外は、実施例1と同様に行なった。
比較例2
実施例1において、(B)成分の代わりに製造例12で得られたポリプロピレン樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様に行なった。
比較例3
実施例1において、(B)成分の代わりに製造例10で得られたポリプロピレン樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様に行なった。
比較例4
実施例1において、(A)成分を製造例1で得られたポリプロピレン樹脂組成物に変え、(B)成分の代わりに製造例12で得られたポリプロピレン樹脂を用い、さらに、各成分の配合割合を表1に示すように変えたこと以外は、実施例1と同様に行なった。
比較例5
実施例1において、(A)成分を製造例2で得られたポリプロピレン樹脂に変え、(B)成分の代わりに製造例12で得られたポリプロピレン樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様に行なった。
比較例6
実施例1において、(B)成分の代わりに製造例13で得られたポリプロピレン樹脂を用いたこと以外は、実施例1と同様に行なった。
実施例1〜12、比較例1〜6で得られた樹脂組成物の各成分の割合及びパラメータ、並びに発泡成形体の評価結果を表1に示す。尚、表中のタルクの添加量は、樹脂組成物100重量部に対する量である。
Figure 2005336419
本発明の樹脂組成物を発泡成形してなる成形体、例えば、発泡シートは、断熱性、耐熱性、耐油性に優れているので、食品容器、特に電子レンジ用容器(トレイ、丼、カップ等)として好適である。また、文具、容器、通い箱等としても用いることができる。

Claims (8)

  1. 下記(A)及び(B)を含むポリプロピレン系樹脂組成物。
    (A):230℃における溶融張力が5〜30gの分岐構造を有するポリオレフィン成分 10〜50重量%
    (B):下記(B−1)〜(B−4)を満たすポリプロピレン系樹脂 90〜50重量%
    (B−1)190℃における溶融張力が0.5〜5g
    (B−2)メルトフローレートが1〜10g/10分
    (B−3)重量平均分子量と数平均分子量の比が2〜4.5
    (B−4)回転型レオメーターを用いて測定した溶融粘弾性挙動において、角周波数ω=0.1rad/秒における緩和時間(τ)が0.5〜2.0秒
  2. 前記ポリオレフィン成分(A)が、ポリプロピレン系樹脂に電離性放射線を照射して得られるポリプロピレン系樹脂である請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  3. 前記ポリオレフィン成分(A)が、ポリプロピレン系樹脂と、有機ケイ素化合物と、高分子量酸変性α−オレフィン重合体を接触させて得られるポリプロピレン系樹脂組成物である請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  4. 前記ポリオレフィン成分(A)が、ポリエン存在下、二段重合法により、エチレン、プロピレン、炭素数4〜20のα−オレフイン、スチレン類及び環状オレフイン類から選ばれる一種又は二種以上のモノマーを重合又は共重合させて得られるポリオレフィン系樹脂である請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  5. 前記ポリプロピレン系樹脂(B)が、有機過酸化物存在下、ポリプロピレン系樹脂を、溶融混練して得られるポリプロピレン系樹脂である請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  6. 前記ポリプロピレン系樹脂(B)が、シクロペンタジエニル骨格を有する周期律表第四族の遷移金属化合物を含む触媒成分と、助触媒成分を組み合わせた触媒の存在下、プロピレンを重合して得られるポリプロピレン系樹脂である請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  7. さらに、前記ポリプロピレン系樹脂組成物100重量部に対して、(C)無機充填材を1〜100重量部含有する請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリプロピレン系樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載のポリプロピレン系樹脂組成物を発泡成形してなる、下記(イ)〜(ハ)満たす成形体。
    (イ):平均セル径が500μm以下
    (ロ):連続気泡率が1〜30%
    (ハ):延伸性が5m/分以上
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