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JP2005236819A - 無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラム - Google Patents

無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラム Download PDF

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JP2005236819A JP2004045584A JP2004045584A JP2005236819A JP 2005236819 A JP2005236819 A JP 2005236819A JP 2004045584 A JP2004045584 A JP 2004045584A JP 2004045584 A JP2004045584 A JP 2004045584A JP 2005236819 A JP2005236819 A JP 2005236819A
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茂 菅谷
Hidemasa Yoshida
英正 吉田
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Abstract

【課題】 自律分散型のネットワークにおいて、各通信局がネットワークへの接続関係を簡易な方法により管理する。
【解決手段】 ほぼ周期的に送信されるビーコン信号を交換し合い、ビーコン信号に無線通信装置を識別するアドレス情報と、その無線通信装置の動作状態を示す稼動状況情報とを含むことで、ネットワークへの参入処理を簡素化する。接続を拒絶した通信局同士は、ネットワークの一員として上位レイヤでは接続情報伝送を行なわないが、周辺局としてその存在を把握し管理する。また、ビーコン信号を受信できなくなった通信局のディスアソシエーション処理を行なう。
【選択図】 図11

Description

本発明は、無線LAN(Local Area Network)のように複数の無線局間で相互に通信を行なう無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムに係り、特に、特定の制御局を配置せずに各通信局が自律分散的にネットワーク動作を行なう無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
さらに詳しくは、本発明は、自律分散型のネットワークにおいて、各通信局がネットワークへの接続関係を簡易な方法により管理する、無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムに係り、特に、自律分散型のネットワークにおいて、各通信局のネットワークへのアソシエーション状態を簡易な手順で管理する、無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。
LANを始めとするコンピュータ・ネットワーキングにより、情報資源の共有や機器資源の共有を効率的に実現することができる。ここで、旧来の有線方式によるLAN配線からユーザを解放するシステムとして、無線LANが注目されている。無線LANによれば、オフィスなどの作業空間において、有線ケーブルの大半を省略することができるので、パーソナル・コンピュータ(PC)などの通信端末を比較的容易に移動させることができる。
近年では、無線LANシステムの高速化、低価格化に伴い、その需要が著しく増加してきている。特に最近では、人の身の回りに存在する複数の電子機器間で小規模な無線ネットワークを構築して情報通信を行なうために、パーソナル・エリア・ネットワーク(PAN)の導入の検討が行なわれている。例えば、2.4GHz帯や、5GHz帯など、監督官庁の免許が不要な周波数帯域を利用して、異なった無線通信システムが規定されている。
無線ネットワークに関する標準的な規格の1つにIEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11(例えば、非特許文献1を参照のこと)や、HiperLAN/2(例えば、非特許文献2又は非特許文献3を参照のこと)やIEEE302.15.3、Bluetooth通信などを挙げることができる。IEEE802.11規格については、無線通信方式や使用する周波数帯域の違いなどにより、IEEE802.11a(例えば、非特許文献4を参照のこと),b,gといった拡張規格が存在する。
一般的には、無線技術を用いてローカル・エリア・ネットワークを構成するために、エリア内に「アクセス・ポイント」又は「コーディネータ」と呼ばれる制御局となる装置を1台設けて、この制御局の統括的な制御下でネットワークを形成する方法が用いられている。
アクセス・ポイントを配置した無線ネットワークでは、ある通信装置から情報伝送を行なう場合に、まずその情報伝送に必要な帯域をアクセス・ポイントに予約して、他の通信装置における情報伝送と衝突が生じないように伝送路の利用を行なうという、帯域予約に基づくアクセス制御方法が広く採用されている。すなわち、アクセス・ポイントを配置することによって、無線ネットワーク内の通信装置が互いに同期をとるという同期的な無線通信を行なう。
ところが、アクセス・ポイントが存在する無線通信システムで、送信側と受信側の通信装置間で非同期通信を行なう場合には、必ずアクセス・ポイントを介した無線通信が必要になるため、伝送路の利用効率が半減してしまうという問題がある。
これに対し、無線ネットワークを構成する他の方法として、端末同士が直接非同期的に無線通信を行なう「アドホック(Ad−hoc)通信」が考案されている。とりわけ近隣に位置する比較的少数のクライアントで構成される小規模無線ネットワークにおいては、特定のアクセス・ポイントを利用せずに、任意の端末同士が直接非同期の無線通信を行なうことができるアドホック通信が適当であると思料される。
自律分散型アドホック・ネットワークでは、自己の周囲にある無線通信装置との間でネットワークを形成し、無線通信装置に接続された機器のアプリケーションの指示によって必要に応じて通信が必要な無線通信装置に対して所定の情報を伝送する方法が用いられている。
アドホック型無線通信システムには中央制御局が存在しないので、例えば家庭用電気機器からなるホーム・ネットワークを構成するのに適している。アドホック・ネットワークには、1台が故障又は電源オフになってもルーティングを自動的に変更するのでネットワークが破綻しにくい、移動局間でパケットを複数回ホップさせることにより高速データレートを保ったままで比較的遠くまでデータを伝送することが出来る、といった特徴がある。アドホック・システムにはいろいろな開発事例が知られている(例えば、非特許文献5を参照のこと)。
例えば、IEEE802.11系の無線LANシステムでは、IEEE802.11におけるネットワーキングは、BSS(Basic Service Set)の概念に基づいている。
BSSは、AP(Access Point:制御局)のようなマスタが存在する「インフラストラクション・モード」で定義されるBSSと、複数の移動局(Mobile Terminal:移動局)のみにより構成される「アドホック・モード」で定義されるIBSS(Independent BSS)の2種類で構成される。後者のアドホック・モードでは、制御局を配さなくとも自律分散的にピア・ツウ・ピア(Peer to Peer)で動作する。そして、ビーコン送信時間になると各端末がランダムな期間をカウントし、その期間が終わるまでに他の端末のビーコンを受信しなかった場合に、自分がビーコンを送信する。
インフラストラクション・モードのBSSにおいては、無線通信システム内にコーディネイションを行なうアクセス・ポイントが必須である。すなわち、アクセス・ポイントは、自局周辺で電波の到達する範囲をBSSとしてまとめ、いわゆるセルラ・システムで言うところの「セル」を構成する。アクセス・ポイント近隣に存在する移動局は、アクセス・ポイントに収容され、BSSのメンバとしてネットワークに参入する。
アクセス・ポイントは適当な時間間隔でビーコンと呼ばれる制御信号を送信し、このビーコンを受信可能である移動局はアクセス・ポイントが近隣に存在することを認識し、さらにアクセス・ポイントとの間でコネクション確立を行なう。これに対し、アクセス・ポイント周辺の移動局は、ビーコンを受信することにより、内部のTBTTフィールドをデコードすることにより次回のビーコン送信時刻を認識することが可能であるから、場合によっては(受信の必要がない場合には)、次回あるいは複数回先のTBTTまで受信機の電源を落としスリープ状態に入ることもある。
インフラストラクション・モード時には、アクセス・ポイントのみが所定フレーム周期でビーコンを送信する。他方、周辺移動局は、アクセス・ポイントからのビーコンを受信することでネットワークへの参入を果たし、自らはビーコンを送信しない。
一方、アドホック・モードのIBSSにおいては、複数の移動局同士でネゴシエーションを行なった後に自律的にIBSSを定義する。IBSSが定義されると、移動局群は、ネゴシエーションの末に、一定間隔毎にTBTTを定める。各移動局は自局内のクロックを参照することによりTBTTが到来したことを認識すると、ランダム時間の遅延の後、未だ誰もビーコンを送信していないと認識した場合にはビーコンを送信する。
一般に、複数の無線通信装置を組んでネットワークを構成する場合には、インフラストラクション・モードが利用され、各通信局はアクセス・ポイントの配下に接続される。インフラストラクション・モード下では、通信局は、アクセス・ポイントに接続するために所定のメッセージを相互に交換する。そして、接続が許可された通信局のみがアクセス・ポイントに接続されネットワークを形成する、というネットワーク参入方法、すなわちアソシエーション手順が規定されている。また、ネットワークから外れる場合には、コーディネータとの間で、ディスアソシエーション動作を行なうことで、そのネットワークから離れる動作が定義されている(例えば、非特許文献6を参照のこと)。
また近年では、高速無線パーソナルエリアネットワークの実用化が進められていて、主に、IEEE802.15.3で標準化作業が行なわれている。ここでは、ネットワークを構成する無線通信装置の1つがコーディネータと呼ばれる制御局として動作し、その周辺に存在する無線通信装置がコーディネータとの間でアソシエーション動作をすることで、ネットワークに参入する動作が定義されている。
これに対し、アドホック・モードは、直接通信可能な範囲にある特定の通信局同士でピア・ツー・ピアで接続するモードであり、アクセス・ポイントを配置したり、無線ネットワークに存在する他の通信装置の存在を把握したりする必要がないため、簡易に通信が行なうことができることを特徴とする(前述)。このため、インフラストラクション・モードで用意されているようなアソシエーション/ディスアソシエーションのための手順といったネットワーク参入方法は、従来は必要ではないとされてきた。
International Standard ISO/IEC 8802−11:1999(E) ANSI/IEEE Std 802.11, 1999 Edition, Part11:Wireless LAN Medium Access Control(MAC) and Physical Layer(PHY) Specifications ETSI Standard ETSI TS 101 761−1 V1.3.1 Broadband Radio Access Networks(BRAN); HIPERLAN Type 2; Data Link Control(DLC) Layer; Part1: Basic Data Transport Functions ETSI TS 101 761−2 V1.3.1 Broadband Radio Access Networks(BRAN); HIPERLAN Type 2; Data Link Control(DLC) Layer; Part2: Radio Link Control(RLC) sublayer Supplement to IEEE Standard for Information technology−Telecommunications and information exchange between systems−Local and metropolitan area networks−Specific requirements−Part 11: Wireless LAN Medium Access Control(MAC) and Physical Layer(PHY) specifications: High−speed Physical Layer in the 5GHZ Band C.K.Tho著"Ad Hoc Mobile Wireless Network"(Prentice Hall PTR社刊) Part11: Wireless LAN Medium Access Control(MAC) and Physical Layer(PHY)Specifications IEEE Std 802.11−1997(Page 25 5.7.2 Association,5.7.3 Reassociation,5.7.4 Disassociation
従来の無線LANシステムでは、アクセス・ポイントは、自己の配下に存在する通信局からの情報を常に受信し管理する必要があり、通常の通信局に較べて処理が複雑である。
これに対し、従来のアドホック・ネットワークでは、近隣に存在する通信局同士でピア・ツー・ピア接続にて直接的に情報を受け渡す。このため、アクセス・ポイントとのアソシエーション手順が用意されていない。
しかしながら、自律分散型のアドホック・ネットワークにおいても、各通信局を管理するためには、無線LANシステムにおけるインフラストラクション・モードとして用意されているネットワークへの参入方法としてのアソシエーション手順と同様の処理が必要になる、と本発明者らは思料する。
例えば、IEEE802.15.3準拠の高速無線PANでは、各通信局はコーディネータと所定のアソシエーション手順を踏まないと、ネットワーク内で信号の交換が行なうことができない。このため、例えばあるネットワークの干渉元となっている無線通信装置にも所定のアソシエーション手順を踏んで干渉防止対策を施さなければならない。
これを自律分散型アドホック・ネットワークに当てはめた場合、各通信局は、自局の近隣に存在する周辺局を把握するとともに、これらの動作状態を常に把握するための手順が必要になってくる。
特に、アソシエーション済みの通信局がネットワークから切除される場合には、ディスアソシエーション・メッセージを交換する必要があるが、自律分散型ネットワークでは、ネットワークの上に存在するすべての通信局との間でメッセージを交換しなければならない。
このため、通信局は、常時受信動作を行ない、変化があった場合には再度アソシエーション手順を起動させ、再びアドホック・ネットワークに参入しなければならず、装置動作の処理がかなり複雑になってしまう。
また、無線リンクでは、ケーブルなどの有線接続と異なり、接続状態が常に100%保証されている訳ではない。例えば、電波伝播状態が一時的に悪化して接続が途切れ、再び接続が確立した場合には、再度アソシエーション動作を行なわなければならない。このため、アソシエーション手順を行なう処理はますます複雑となり、処理負荷も過大となる。
さらにアドホック・ネットワークでは、ユーザ(あるいは通信プロトコルの上位レイヤ)の間で接続を拒絶した通信局同士であっても、接続が復旧した時点で、再度所定のアソシエーション動作を行なった後、再びユーザ(あるいは通信プロトコルの上位レイヤ)の間で接続を拒絶する手順を踏む必要がある。
本発明は、上述した技術的課題を鑑みたものであり、その主な目的は、特定の制御局を配置せずに各通信局が自律分散的にネットワーク動作を行なうことができる、優れた無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、自律分散型のネットワークにおいて、各通信局がネットワークへの接続関係を簡易な方法により管理することができる、優れた無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明のさらなる目的は、自律分散型のネットワークにおいて、各通信局のネットワークへのアソシエーション状態を簡易な手順で管理することができる、優れた無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することにある。
本発明は、上記課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面は、特定の制御局を配置せずに各通信局が自律分散的にネットワーク動作を行なう無線通信システムであって、
各通信局は、所定の周期でアソシエーション・メッセージを報知するとともに、報知されたアソシエーション・メッセージを受信することで、周辺に存在する通信局の状態を検知し、自律分散型ネットワークを構成する通信局を把握する、
ことを特徴とする無線通信システムである。
但し、ここで言う「システム」とは、複数の装置(又は特定の機能を実現する機能モジュール)が論理的に集合した物のことを言い、各装置や機能モジュールが単一の筐体内にあるか否かは特に問わない。
本発明によれば、本発明では、各通信局は、所定の周期でアソシエーション・メッセージを報知するとともに、報知されたアソシエーション・メッセージを受信することで、周辺に存在する通信局の状態を検知し、自律分散型ネットワークを構成する通信局を把握することができる。
このアソシエーション・メッセージに、アドレス情報、能力情報、属性情報、稼動状況、周囲の通信装置の存在情報を含めることで、アソシエーション・メッセージを受信した通信局は、周囲の通信局の動作状態を即座に把握することができる。
また、通信局は、受信したアソシエーション・メッセージに含まれているアドレス情報をアソシエーション状態として管理することで、自律分散ネットワークにおけるアソシエーション処理を簡素化することができる。
また、通信局は、アソシエーション・メッセージを受信できなくなった周辺局のアソシエーション状態を解除することで、ディスアソシエーション処理を無手順で定義することができる。
また、本発明の第2の側面は、特定の制御局を配置しない無線通信環境下でデータ伝送を行なうための処理をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、
自局に関する情報を記載したアソシエーション・メッセージを送信するアソシエーション・メッセージ送信ステップと、
周辺局からアソシエーション・メッセージを受信し解析するアソシエーション・メッセージ受信ステップと、
アソシエーション・メッセージの解析結果に基づいて周辺に存在する通信局の状態を検知し、自律分散型ネットワークを構成する通信局を把握するネットワーク接続関係管理ステップと、
を具備することを特徴とするコンピュータ・プログラムである。
本発明の第2の側面に係るコンピュータ・プログラムは、コンピュータ・システム上で所定の処理を実現するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムを定義したものである。換言すれば、本発明の第2の側面に係るコンピュータ・プログラムをコンピュータ・システムにインストールすることによってコンピュータ・システム上では協働的作用が発揮され、無線通信装置として動作する。このような無線通信装置を複数起動して無線ネットワークを構築することによって、本発明の第1の側面に係る無線通信システムと同様の作用効果を得ることができる。
本発明によれば、特定の制御局を配置せずに各通信局が自律分散的にネットワーク動作を行なうことができる、優れた無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することができる。
また、本発明によれば、自律分散型のネットワークにおいて、各通信局がネットワークへの接続関係を簡易な方法により管理することができる、優れた無線通信システム、無線通信装置及び無線通信方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供することができる。
本発明によれば、自律分散型アドホック・ネットワークにおける、簡易なアソシエーション手順を設けることができる。すなわち、従来のようなアソシエーション手順を取らず、簡単なアソシエーション・メッセージの交換だけで、通信局同士でネットワーク接続関係を持ち、アソシエーション状態の管理を行なうことができる。さらに、一旦アソシエーション状態となった無線通信装置と、通信ができなくなった場合にアソシエーション状態を自動的に解除する仕組みを規定し、ディスアソシエーション手続きを簡素化することができる。
本発明によれば、例えば各通信局が所定の周期でビーコンを報知し互いを認識し合うことで運用される自律分散型のネットワークにおいて、通信局は、自局のアドレス情報や現在の稼動状況をビーコン情報の内部に含ませて報知することで、従来のようにアソシエーション手順をせずに、ビーコン情報の交換だけで容易にアドホック・ネットワークへの参入処理を行なうことができる。
また、本発明によれば、通信局は、上位レイヤやアプリケーションに依存したアソシエーションや認証処理の過程で参入不可能あるいは認証不可能とされた通信局を含めて、周囲の無線通信装置の間で自律分散的にネットワークを管理することができる。
また、本発明によれば、通信局は、一旦アソシエーション状態にある無線通信装置からの信号が途絶えた場合に、アソシエーション状態を自動的に解除する、ディスアソシエーション処理を行なうことができる。
本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳解する。
本発明において想定している通信の伝搬路は無線であり、複数の通信局間でネットワークを構築する。本発明で想定している通信は蓄積交換型のトラヒックであり、パケット単位で情報が転送される。また、以下の説明では、各通信局は単一のチャネルを想定しているが、複数の周波数チャネルすなわちマルチチャネルからなる伝送媒体を用いた場合に拡張することも可能である。
本発明に係る無線ネットワーク・システムは、特定の制御局を配置しない自律分散型のシステム構成であり、緩やかな時分割多重アクセス構造を持った伝送(MAC)フレームによりチャネル・リソースを効果的に利用した伝送制御が行なわれる。また、各通信局は、CSMA(Carrier Sense Multiple Access:キャリア検出多重接続)に基づくアクセス手順に従い直接非同期的に情報伝送を行なうこともできる。
以下に説明する各通信局での処理は、基本的にはネットワークに参入するすべての通信局で実行される処理である。但し、場合によっては、ネットワークを構成するすべての通信局が、以下に説明する処理を実行するとは限らない。
図1には、本発明の位置実施形態に係る自律分散型ネットワークの構成を模式的に示している。図示のネットワークは、通信装置#1から通信装置#7のように、複数の無線通信装置が空間上に配置され、近隣に存在する通信装置とは直接通信を行なうことができる。
ここで、通信装置#1は、その電波到達範囲11(#1を中心とした楕円の破線内)にある近隣の通信装置#2、#3、#4と直接通信ができるが、その範囲外の通信装置#5、#6、#7とは直接通信ができない。
また、通信装置#2は、近隣にある通信装置#1、#4と直接通信ができるが、その他の通信装置#3、#5、#6、#7とは直接通信ができない。
また、通信装置#3は、近隣にある通信装置#1、#6、#7と直接通信ができるが、その他の通信装置#2、#4、#5とは直接通信ができない。
また、通信装置#4は、近隣にある通信装置#1、#2、#5と直接通信ができるが、その他の通信装置#3、#6、#7とは直接通信ができない。
また、通信装置#5は、近隣にある通信装置#4とのみ直接通信ができるが、その他の通信装置#1、#2、#3、#6、#7とは直接通信ができない。
また、通信装置#6は、近隣にある通信装置#3とのみ直接通信ができるが、その他の通信装置#1、#2、#4、#5、#7とは直接通信ができない。
また、通信装置#7は、近隣にある通信装置#3とのみ直接通信ができるが、その他の通信装置、#1、#2、#4、#5、#6とは直接通信ができない。
本実施形態のように、制御局を特に配置しない自律分散型の無線通信システムでは、各通信局はチャネル上でビーコン情報を報知することにより、近隣(すなわち通信範囲内)の他の通信局に自己の存在を知らしめるとともに、ネットワーク構成を通知するようになっている。通信局は伝送フレーム周期の先頭でビーコンを送信するので、伝送フレーム周期はビーコン間隔によって定義される。また、各通信局は、伝送フレーム周期に相当する期間だけチャネル上をスキャン動作することにより、周辺局から送信されるビーコン信号を発見し、ビーコンに記載されている情報を解読することによりネットワーク構成を知ることができる。本明細書では、ビーコン送信間隔である伝送フレーム周期のことを、「スーパーフレーム(T_SF)」と呼ぶことにする。
各通信局は、周辺で発信されるビーコンを聞きながら、ゆるやかに同期する。新規に通信局が現われた場合、新規通信局は既存の通信局のビーコン送信タイミングと衝突しないように、自分のビーコン送信タイミングを設定する。
各通信局は、自局のビーコン送信タイミングをスーパーフレームの先頭位置とする。言い換えれば、各通信局は独自にスーパーフレーム構成を設定し、近隣局のスーパーフレーム構成とは開始タイミングが重ならないように設定する。
例えば、スーパーフレームを40ミリ秒とし、ビーコンで送信される情報が100バイトであるとすると、送信に要する時間は18マイクロ秒となる。40ミリ秒に1回の送信なので、通信局毎のビーコンのメディア占有率は2222分の1と十分小さい。
本実施形態に係る自律分散型ネットワークにおいて、スーパーフレーム内で各通信局がビーコン送信を行なう手順について、図2を参照しながら説明する。
図示の例では、無線通信装置#1は、近隣にある通信装置#2、#3、#4のビーコン信号(N2、N3、N4)を受信し、それらのビーコン信号と重ならないタイミングで自身のビーコン信号(B1)を送信して、次のビーコン信号送信タイミング(B1')までの周期を自己のスーパーフレーム周期を設定する。
同様に、通信装置#2は、近隣にある通信装置#1、#4のビーコン信号(N1、N4)を受信することができる。また、通信装置#3は、自局の近隣にある通信装置#1、#6、#7のビーコン信号(N1、N6、N7)を受信することができる。また、通信装置#4は、自局の近隣にある通信装置#1、#2、#5のビーコン信号(N1、N2、N5)を受信することができる。また、通信装置#5は、自局の近隣にある通信装置#4のビーコン信号(N4)を受信することができる。また、通信装置#6は、自局の近隣にある通信装置#3のビーコン信号(N3)を受信することができる。また、通信装置#7は、自局の近隣にある通信装置#3のビーコン信号(N3)を受信することができる。
以降、通信範囲内に新規に参入する通信局は、既存のビーコン配置と衝突しないように、自己のビーコン送信タイミングを設定する。
図3には、ネットワークを形成する無線通信装置の間でビーコン信号を交換し合ってアソシエーション動作を行なう様子を示している。
通信装置#1のビーコン信号に含まれるアソシエーション情報は、通信装置#2、#3、#4で受信され、それぞれの通信装置に通信装置#1のアドレス情報や属性情報などのアソシエーション情報が配布される。
同様に、通信装置#2のビーコン信号に含まれるアソシエーション情報は、通信装置#1、#4で受信され、それぞれの通信装置に通信装置#2のアドレス情報や属性情報などのアソシエーション情報が配布される。
また、 通信装置#3のビーコン信号に含まれるアソシエーション情報は、通信装置#1、#6、#7で受信され、それぞれの通信装置に通信装置#3のアドレス情報や属性情報などのアソシエーション情報が配布される。
また、通信装置#4のビーコン信号に含まれるアソシエーション情報は、通信装置#1、#2、#5で受信され、それぞれの通信装置に通信装置#4のアドレス情報や属性情報などのアソシエーション情報が配布される。
また、通信装置#5のビーコン信号に含まれるアソシエーション情報は、通信装置#4でのみ受信され、通信装置#4にのみ通信装置#5のアドレス情報や属性情報などのアソシエーション情報が配布される。
また、通信装置#6のビーコン信号に含まれるアソシエーション情報は、通信装置#3でのみ受信され、通信装置#3にのみ通信装置#6のアドレス情報や属性情報などのアソシエーション情報が配布される。
また、通信装置#7のビーコン信号に含まれるアソシエーション情報は、通信装置#3でのみ受信され、通信装置#3にのみ通信装置#7のアドレス情報や属性情報などのアソシエーション情報が配布される。
これより、各無線通信装置で、近隣に存在する無線通信装置のビーコン信号を受信することができるので、ビーコン信号によって各無線通信装置のアソシエーション情報を通知することで、自律分散型アドホック・ネットワークにおいて、無手順でアソシエーション処理を遂行することができる。
図4には、本実施形態に係る自律分散型ネットワークにおいて、通信局毎に管理されるスーパーフレームの内部構成を模式的に示している。各通信局はビーコン送信によって自己のスーパーフレームを定義されており、以下では、そのスーパーフレーム内の利用方法について説明する。
スーパーフレーム周期(Superframe Duration)は、各通信局が自己のビーコン送信(Beacon)によって定義し、このビーコン送信タイミングを基準にして、ビーコン相対位置毎に、さらに細分化されたビーコン相対位置として管理が行なわれる。図示の例では、1スーパーフレームが64等分され、0〜63という64個の相対位置すなわちスロットが配設されている。
ここで、先頭ビーコン相対位置(位置番号:0)では、ビーコンの送信に続いて、自己の優先利用領域(TPP:Transmission Prioritized Period)が設定されている。
この優先利用領域TPPでは、その無線通信装置が動作状態となり、自己からのメッセージ送信や、自己宛のメッセージの受信が行なわれる。
さらに、ビーコン相対位置:0以外の場所(位置番号1〜63)は、競合利用領域(FAP:Fairly Access Period)として設定され、通信の需要がある場合に、隣接する無線通信装置の間で必要に応じて利用される。
また、優先利用領域TPPとして設定された領域でも、所定の通信が終了した場合、あるいは通信が行なわれない場合には優先利用領域TPPが終了し、自動的に競合利用領域FAPとして、隣接する無線通信装置の間で必要に応じて利用される。
あるいは、競合利用領域FAPの一部を、自己の優先利用領域TPPとして設定し、特定の無線通信装置からの通信に優先的に利用をする構成をとっても良い。
図5には、通信局が自局のビーコン送信後のタイミングで構成されるTPP区間及びFAP区間においてそれぞれ送信を開始するための動作を図解している。
TPP区間内では、通信局は、自局のビーコンを送信した後、より短いフレーム間隔SIFS(Short Inter Frame Space)の後に送信を開始することができる。図示の例では、ビーコン送信局はSIFSの後にRTSパケットを送信する。そして、その後も、送信されるCTS、データ、ACKの各パケットも同様にSIFSのフレーム間スペースで送信することにより、近隣局に邪魔されず、一連の通信手順を実行することができる。
これに対し、FAP区間では、ビーコン送信局も、他の周辺局と同様のフレーム間隔LIFS(Long Inter Frame Space)にランダム・バックオフを加えた時間だけ待機してから送信開始する。言い換えれば、すべての通信局にランダムなバックオフにより送信権が均等に与えられることになる。但し、LIFSはSIFSよりも長い。図示の例では、他局のビーコンが送信された後、まずLIFSだけメディア状態を監視し、この間にメディアがクリアすなわち送信信号が存在しなければ、ランダム・バックオフを行ない、さらにこの間にも送信信号が存在しない場合に、RTSパケットを送信する。なお、RTS信号に起因して送信されるCTS、データ、ACKなどの一連のパケットは、SIFSのフレーム間スペースで送信することにより、近隣局に邪魔されず、一連の通信手順を優先的に実行することができる。
上述した信号の往来管理方法によれば、優先度の高い(すなわち優先利用領域を利用する)通信局がより短いフレーム間スペースを設定することで優先的に送信権を獲得することができる。
但し、優先送信期間TPPは、最小ビーコン間隔以下の一定期間に固定され、その後はFAPというすべての通信局が共通のIFSとランダム・バックオフで均等な条件で通信権を得る期間へと移行する。このため、通信局が、上位レイヤからの要求により、スーパーフレーム毎に1回のビーコン送信で得られる優先送信期間TPPを超えた通信帯域が必要となった場合には、例えば正規ビーコン以外に補助ビーコンを送信し、さらにTPPの獲得を行なうことができるようになっている。
図6には、自律分散ネットワークを構成する通信局として動作する無線通信装置の状態遷移図を示している。図示の例では、この通信装置が動作すべき状態を待っている「動作待ちモード」と、所定の周期で近隣の通信装置のビーコン受信を行う「ビーコン・スキャン・モード」と、「アソシエーション・パラメータの記載」と、「アソシエーション・パラメータの抹消」と、自己のビーコンを送信する「ビーコン送信モード」と、近隣の通信装置から送られるデータを受信する「データ受信モード」と、近隣の通信装置にデータを送信する「データ送信モード」の7つの状態が定義されている。
通信局は、通常動作待ちモードとして休眠状態にあり、ビーコン・スキャン周期が到来したら、ビーコン・スキャン・モードに移行する。
ここで、ビーコン・スキャン・モードにある場合には、ビーコン受信を行い、新規ビーコンの受信でアソシエーション・パラメータの記載を行ない、既存ビーコンの消滅でアソシエーション・パラメータの抹消を行う。
ビーコン・スキャン周期が終了した場合には、動作待ちモードに移行するが、ビーコン・スキャン周期内にある場合には、ビーコン・スキャン動作を継続する。
動作待ちモードにある通信局は、自局ビーコンの送信時刻が到来した場合には、ビーコン送信モードにおいて、自己のアソシエーション・パラメータを記載したビーコン送信を行い、その後一旦、動作待ちモードに戻るとともに、データ受信時刻が到来した場合には、データ受信モードに移行して、所定の時間にわたり自己宛データの受信動作を行ない、所定の時刻が終了した後に動作待ちモードに復帰する。
そして、インターフェースで送信データを受理した場合には、データ送信モードに遷移し、格納されたアソシエーション・パラメータに従ってデータ送信を行い送信完了後に動作待ちモードに戻る。
また、図7には、通信局として動作する無線通信装置のアクセス制御方法としての状態遷移図についての例を示している。図示の例では、自局が優先送信権を獲得しているTPP期間に相当する「優先送信モード」と、すべての通信局が優先送信権を得ていないFAP期間に相当する「通常送信モード」に加え、他局の優先送信期間TPPに相当する「非優先送信モード」という状態が定義されている。
通信局は、通常動作モード下では、通常のフレーム間隔MIFSにランダム・バックオフを加えた期間だけ待機してから送信開始する。FAPの期間中はシステム内のすべての通信局は、MIFS+バックオフにて送信する
ここで、自局のビーコン送信タイミングTBTTが到来し、ビーコンを送信した後、優先送信モードに遷移し、優先送信期間TPPを獲得する。
優先送信モード下では、MIFSよりも短いフレーム間隔SIFSの待機時間だけで送信することにより、近隣局に邪魔されず、送信権を獲得することができる。通信局は、上位レイヤから要求される帯域量に相当する長さの優先送信期間TPPだけ優先送信モードを継続する。そして、TPPが終了し、FAPへ移行したときには、通常送信モードへ復帰する。
また、他局からのビーコンを受信し、当該他局の優先送信期間に突入したときには、非優先送信モードに遷移する。非優先送信モード下では、通常送信モード時のフレーム間隔MIFSよりもさらに長いフレーム間隔LIFSにランダム・バックオフを加えた期間だけ待機してから送信開始する。
そして、他局のTPPが終了し、FAPへ移行したときには、通常送信モードへ復帰する。
再び図4に戻って、スーパーフレームの構成について説明する。本実施形態に係る無線通信システムでは、所定のビーコン・スキャン周期を定義し、周辺の無線通信装置からのビーコン信号の有無を検出し、既存の無線通信装置の消滅(直接通信可能範囲からの移動を含む)や、新規無線通信装置の検出すなわちスキャン動作を行なうことができる。
このスキャン動作では、所定のビーコン・スキャン周期に1回だけ、スキャン対象となるスーパーフレーム周期(Scan Superframe Duration)に渡り、優先利用領域TPPを含んだ競合利用領域FAPにおいて連続受信動作をして、周囲に存在する無線通信装置のビーコン信号を受信する。
本実施形態に係る自律分散型ネットワークでは、各通信局はアソシエーション・パラメータを含んだビーコン信号を用意し、それぞれスーパーフレーム周期毎に報知するとともに、周辺局からのビーコン信号をスキャン動作などで受信する。これによって、Scan Superframe Durationに新規の無線通信装置からビーコン信号を受信することができれば、その無線通信装置と自動的にアソシエーション処理が行なえることとなる。
図8には、本発明の一実施形態に係る無線ネットワークにおいて通信局として動作する無線通信装置100の機能構成を模式的に示している。図示の無線通信装置100は、同じ無線システム内では、本発明に係るアソシエーション並びにディスアソシエーションの手順により自律的なネットワーク接続関係の管理を行なうことでネットワークを形成し、衝突を回避しながら効果的にチャネル・アクセスを行なうことができる。
図示の通り、無線通信装置100は、インターフェース101と、データ・バッファ102と、中央制御部103と、ビーコン生成部104と、無線送信部106と、タイミング制御部107と、アンテナ109と、無線受信部110と、ビーコン解析部112と、情報記憶部113と、受信信号解析部114とで構成される。
インターフェース101は、この無線通信装置100に接続される外部機器(例えば、パーソナル・コンピュータ(図示しない)など)との間で各種情報の交換を行なう。
データ・バッファ102は、インターフェース101経由で接続される機器から送られてきたデータや、無線伝送路経由で受信したデータをインターフェース101経由で送出する前に一時的に格納しておくために使用される。
中央制御部103は、無線通信装置100における一連の情報送信並びに受信処理の管理と伝送路のアクセス制御を一元的に行なう。本実施形態では、基本的には、CSMA又はTDMAに基づくメディア・アクセス制御を行なうとともに、他の通信局との間で優先通信をハンドルすることができる。CSMAに基づくアクセス手順では、伝送路の状態を監視しながらランダム時間にわたりバックオフのタイマーを動作させ、この間に送信信号が存在しない場合に送信権を獲得する。
また、本実施形態では、中央制御部103は、周辺局から受信されるビーコン信号に含まれるアソシエーション・メッセージの記載内容に基づいて、周辺局のアソシエーションやディスアソシエーションなどの手順を行ない、自律的にネットワーク接続関係を管理するようになっている。
ビーコン生成部104は、自局がスーパーフレーム毎に報知するビーコン信号を生成する。また、ビーコン解析部112は、他局から受信できたビーコン信号や、ビーコン信号を解析する。
本実施形態では、ビーコン信号には、アソシエーション状態を管理するために必要な情報からなるアソシエーション・メッセージが含まれる。アソシエーション・メッセージは、例えば、アドレス情報、能力情報、属性情報、稼動状況、周囲の通信装置の存在情報などで構成される。アソシエーション・メッセージを受信することにより、周囲の通信局の動作状態を即座に把握することができる。ビーコンを解析して、ビーコン相対位置などからなる近隣装置情報や、アソシエーション情報を取得することができ、これらの情報は情報記憶部113に格納される。
無線送信部106は、送信信号をOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)など所定の変調方式で変調する変調器や、デジタル送信信号をアナログ信号に変換するD/A変換器、アナログ送信信号を周波数変換してアップコンバートするアップコンバータ、アップコンバートされた送信信号の電力を増幅するパワーアンプ(PA)など(いずれも図示しない)を含み、所定の伝送レートにて、伝送レートにてパケット信号の無線送信処理を行なう。
無線受信部110は、アンテナ109を介して他局から受信した信号を電圧増幅する低雑音アンプ(LNA)や、電圧増幅された受信信号を周波数変換によりダウンコンバートするダウンコンバータ、自動利得制御器(AGC)、アナログ受信信号をデジタル変換するA/D変換器、同期獲得のための同期処理、チャネル推定、OFDMなどの復調方式により復調処理する復調器など(いずれも図示しない)で構成される。
受信信号解析部114は、無線受信部110で抽出された情報から、処理すべきユーザ・データであるか否かを判断する。
アンテナ109は、他の無線通信装置宛に信号を所定の周波数チャネル上で無線送信し、あるいは他の無線通信装置から送られる信号を収集する。本実施形態では、単一のアンテナを備え、送受信をともに並行しては行なえないものとする。
タイミング制御部107は、無線信号を送信並びに受信するためのタイミングの制御を行なう。例えば、自己のパケット送信タイミングやRTS/CTS方式に則った各パケット(RTS、CTS、データ、ACKなど)の送信タイミングの制御(直前のパケット受信から自局がパケットを送信するまでのフレーム間隔IFSや、競合伝送時におけるバックオフの設定など)、他局宛てのパケット受信時におけるNAV(Network Association Vector)の設定、ビーコンの送受信などのタイミング制御を行なう。
情報記憶部113は、中央制御部103において実行される一連のアクセス制御動作などの実行手順命令プログラムや、受信したパケットやビーコンの解析結果から得られる情報などを蓄えておく。例えばビーコンを解析して得られる近隣装置の情報やアソシエーション情報は、情報記憶部113に格納される。このアソシエーション情報として、近隣通信装置アドレス、近隣通信装置稼動状況、近隣通信装置能力情報、近隣通信装置属性情報、近隣Node存在情報、優先利用エリア設定情報などから構成される。
図9には、本実施形態に係る自律分散型ネットワークにおいて利用されるビーコン・フレームの構成例を示している。
このビーコン信号は、共通のMACヘッダ情報、サブMACヘッダ情報と、ペイロード部で構成され、受信局側ではそれぞれの部分が必要に応じて復号されるようになっている。
共通のMACヘッダ情報は、このフレームの多重数MUXと、このフレームの受信が必要な無線通信装置を示す(ブロードキャスト指定)受信先アドレスRx ADと、このフレームの送信元となる無線通信装置を特定する送信元アドレスTx ADと、この部分の誤り検出を行なうヘッダ・チェック・シーケンスHCSで構成される。
また、サブMACヘッダ情報は、このフレームの形式がビーコンであることを示す識別子Typeと、このフレームのうち可変長となるペイロード部分の情報長Lengthと、無線通信装置の動作状況を示す稼動状況と、この部分の誤り検出を行なうヘッダ・チェック・シーケンスHCSで構成される。
さらにビーコン・フレームのデータ・ペイロード部分として、この無線通信装置の動作能力を示す能力情報と、この無線通信装置の属性を表わした属性情報と、この無線通信装置の近隣にある他の無線通信装置の有無を示す近隣Node存在情報と、さらに必要に応じて追加設定される、この無線通信装置における優先利用領域を示す優先利用Area設定、そしてこのペイロード部分の誤り検出を行なうフレーム・チェック・シーケンスFCSで構成される。
本実施形態では、各無線通信装置が、自己のビーコン送信位置を基準に、周辺の無線通信装置から届いたビーコン信号に含まれるアソシエーション・パラメータを管理するために、アソシエーション・テーブルをそれぞれ自律分散的に管理している。図10には、このアソシエーション・テーブルの構成例を示している。
このテーブルは、スーパーフレーム周期を1/64に分割して構成される時間ロット毎に1つのエントリが設けられ、各エントリに相当するタイミングで無線通信装置を収容することができる。
アソシエーション・パラメータ・テーブルの各エントリには、ビーコン相対位置とともに、通信装置アドレス、通信装置稼動状況、通信装置能力情報、通信装置属性情報、近隣Node存在情報、優先利用エリア設定情報などを格納するためのフィールドが用意されている。
このアソシエーション・パラメータ・テーブルの0番目のエントリは、自局の送信ビーコンに相当し、自局から周囲局宛に送信されるアソシエーション・パラメータが格納される。
そして、スーパーフレーム内でビーコン信号が受信される度に、自局のビーコン送信位置を基準としたエントリに最新の状態が管理される。
また、ビーコン信号の受信がない領域に相当するエントリは、未使用領域として管理される。この場合、データ伝送時などに必要に応じて、自己の優先利用Areaとして設定を行なうようにしても良い。
図11には、本実施形態に係る自律分散型ネットワークにおいて、各通信局が行なうアソシエーション動作の手順をフローチャートの形式で示している。この動作手順は、実際には、本実施形態に係る自律分散型ネットワークにおいて通信局として動作する無線通信装置100内で、中央制御部103が所定の実行命令プログラムを実行するという形態で実現される。
まず、無線通信装置に電源が投入されると(ステップS1)、自己のアドレス情報を設定するとともに(ステップS2)、自己の能力情報と属性情報の設定を行なう(ステップS3)。
そして、近隣無線通信装置からのビーコン信号の受信スキャン動作を行なう(ステップS4)。このスキャン期間終了前に(ステップS5)、ビーコン情報の受信があれば(ステップS6)、該当するビーコンの無線通信装置アドレスを獲得する(ステップS7)。ここで受信したビーコンの送信元が新規に出現した無線通信装置であれば、該当する無線通信装置のアドレスを獲得し(ステップS8)、上述したアソシエーション・パラメータ・テーブルに記載する(ステップS9)。
さらに、受信したビーコンの送信元が新規無線通信装置以外でも、ビーコンの受信に応じて、近隣の無線通信装置からの情報を収集し(ステップS10)、前記アソシエーション・パラメータ・テーブルに、通信装置の稼動状況や、近隣Node存在状況や、通信装置の能力・属性情報を記録していく(ステップS11〜S13)。
そして、受信したビーコンの送信元となる無線通信装置を、自己の近隣Node存在情報として設定する(ステップS14)。
また、受信したビーコンの送信元となる無線通信装置の優先利用エリアを設定する(ステップS15)。
その後、所定のビーコン受信動作を継続するために、ステップS5に戻り、スキャン期間終了まで受信を継続する。
また、ステップS6においてビーコンが受信できない場合でも、所定のビーコン受信動作を継続するために、ステップS5に戻り、スキャン期間終了まで受信を継続する。
さらに、ステップS5において、スキャン期間が終了したと判断された場合には、次のビーコン・スキャン周期の設定を行なう(ステップS16)。
ここで、所定の時間に渡ってビーコンを受信できなくなった無線通信装置があるかどうかをチェックする(ステップS17)。ビーコンを受信できなくなった無線通信装置があれば、消滅したものと判断し、アソシエーション・パラメータ・テーブルから、その無線通信装置のアソシエーション情報を抹消する(ステップS18)。
また、自局のビーコン送信タイミングが到来した場合には(ステップS19)、自己の無線通信装置の稼動状況を設定し(ステップS20)、自己のビーコン信号を無線送信する(ステップS21)。
そして、設定したビーコン・スキャン周期が到来した場合には(ステップS22)、ステップS4に戻って、再度近隣無線通信装置からのビーコン信号を検出して、アソシエーション・パラメータの更新動作を行なう。
インターフェース101にて接続される機器から、他の機器に対してデータ送信が必要になった場合には(ステップS23)、該当する送信先通信局に関する送信情報がアソシエーション・パラメータ・テーブルに既存の無線通信装置として登録されているかどうかを確認する(ステップS24)。登録されていれば、その無線通信装置の稼動状況をアソシエーション・パラメータの該当エントリを基に把握する(ステップS25)。そして、送信先に対する送信が可能となるタイミングが到来したら(ステップS26)、データ送信を行なうとともに(ステップS27)、必要であれば自己の稼動状況を変更する(ステップS28)。
一方、自局における受信タイミングが到来した場合には(ステップS29)、無線受信部110を動作させ、情報受信動作を行なう(ステップS30)。そして、自己宛データを受信した場合には(ステップS31)、インターフェース101を介して接続される機器に向けて、そのデータを出力するとともに(ステップS32)、必要であれば自己の稼動状況を変更する(ステップS33)。
その後、ビーコン・スキャンを行なうために、ステップS22に戻り、一連の動作を繰り返し行なう。あるいはステップS29において受信タイミングでないと判断された場合にも、同様にステップS22に戻る。
ここでは、ステップS31における判断で自己宛データを受信していなければ、再びステップS29に戻り、受信タイミングの期間に渡り受信動作を繰り返し行なう。
また、ステップS23においてデータを受理していないと判断された場合と、ステップS24において既存の通信装置宛の送信要求でないと判断された場合には、ステップS19において、送信ビーコンのタイミングの確認に戻り、一連の処理を繰り返し行なう。
以上、特定の実施形態を参照しながら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
本明細書では、自律分散型の無線ネットワークにおいて通信局がアソシエーション並びにディスアソシエーションを行なう場合に本発明を適用した実施形態を中心に説明してきたが、勿論、自律分散以外の形態のネットワークであっても、本発明を同様に適用し、ネットワーク接続関係を簡易に管理することができる。
また、各通信局が複数の周波数チャネル上をホッピングして通信を行なうマルチチャネル型の通信システムに対しても、各チャネルにおけるメディア・アクセス制御において本発明を適用することができる。
また、本明細書では、無線LANを例にして本発明の実施形態について説明したが、本発明の要旨はこれに限定されるものではなく、より低いSNR環境での信号送受信を行なうウルトラワイドバンド(Ultra Wide Band)のような通信方式に対しても、本発明を好適に適用することが可能である。
要するに、例示という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。
図1は、本発明の位置実施形態にかかる自律分散型ネットワークの構成を模式的に示した図である。 図2は、スーパーフレーム内で各通信局がビーコン送信を行なう手順を説明するための図である。 図3は、ネットワークを形成する無線通信装置の間でビーコン信号を交換し合ってアソシエーション動作を行なう様子を示した図である。 図4は、無線通信装置が管理するスーパーフレーム内部の構成を示した図である。 図5は、通信局がTPP区間及びFAP区間においてそれぞれ送信を開始するための動作を説明するための図である。 図6は、通信局として動作する無線通信装置の状態遷移図を示した図である。 図7は、通信局として動作する無線通信装置のアクセス制御方法としての状態遷移図を示した図である。 図8は、本発明の一実施形態に係る無線ネットワークにおいて通信局として動作する無線通信装置の機能構成を模式的に示した図である。 図9は、ビーコン・フレームの構成例を示した図である。 図10は、アソシエーション・テーブルの構成例を示した図である。 図11は、通信局が行なうアソシエーション動作の手順を示したフローチャートである。
符号の説明
100…無線通信装置
101…インターフェース
102…データ・バッファ
103…中央制御部
104…ビーコン生成部
106…無線送信部
107…タイミング制御部
109…アンテナ
110…無線受信部
112…ビーコン解析部
113…情報記憶部
114…受信信号解析部

Claims (12)

  1. 特定の制御局を配置せずに各通信局が自律分散的にネットワーク動作を行なう無線通信システムであって、
    各通信局は、所定の周期でアソシエーション・メッセージを報知するとともに、報知されたアソシエーション・メッセージを受信することで、周辺に存在する通信局の状態を検知し、自律分散型ネットワークを構成する通信局を把握する、
    ことを特徴とする無線通信システム。
  2. 通信局は、自局に一意に付与されたアドレス情報、自局の装置能力又は装置属性を示すケーパビリティー情報、自局の稼動状況を示す動作モード情報、周辺局に関する情報のうち少なくとも1つをアソシエーション・メッセージに含める、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 通信局は、周辺局から受信できたアソシエーション・メッセージを当該周辺局のアソシエーション状態として管理する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  4. 上位レイヤやアプリケーションに依存したアソシエーションあるいは認証処理の過程で参入不可能又は認証不可能とされた通信局を含めてアソシエーション状態を管理する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の無線通信システム。
  5. 通信局は、アソシエーション・メッセージを受信できなくなった周辺局のアソシエーション状態を解除する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の無線通信システム。
  6. 特定の制御局を配置しない無線通信環境下でデータ伝送を行なう無線通信装置であって、
    チャネル上で無線データを送受信する通信手段と、
    自局に関する情報を記載したアソシエーション・メッセージを生成するアソシエーション・メッセージ生成手段と、
    前記通信手段により周辺局から受信したアソシエーション・メッセージを解析するアソシエーション・メッセージ解析手段と、
    アソシエーション・メッセージの解析結果に基づいて周辺に存在する通信局の状態を検知し、自律分散型ネットワークを構成する通信局を把握するネットワーク接続関係管理手段と、
    を具備することを特徴とする無線通信装置。
  7. 前記アソシエーション・メッセージ生成手段は、自局に一意に付与されたアドレス情報、自局の装置能力又は装置属性を示すケーパビリティー情報、自局の稼動状況を示す動作モード情報、周辺局に関する情報のうち少なくとも1つをアソシエーション・メッセージに含める、
    ことを特徴とする請求項6に記載の無線通信装置。
  8. 前記ネットワーク接続関係管理手段は、周辺局から受信できたアソシエーション・メッセージを当該周辺局のアソシエーション状態として管理する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の無線通信装置。
  9. 前記ネットワーク接続関係管理手段は、上位レイヤやアプリケーションに依存したアソシエーションあるいは認証処理の過程で参入不可能又は認証不可能とされた通信局を含めてアソシエーション状態を管理する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の無線通信装置。
  10. 前記ネットワーク接続関係管理手段は、アソシエーション・メッセージを受信できなくなった周辺局のアソシエーション状態を解除する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の無線通信装置。
  11. 特定の制御局を配置しない無線通信環境下でデータ伝送を行なうための無線通信方法であって、
    自局に関する情報を記載したアソシエーション・メッセージを送信するアソシエーション・メッセージ送信ステップと、
    周辺局からアソシエーション・メッセージを受信し解析するアソシエーション・メッセージ受信ステップと、
    アソシエーション・メッセージの解析結果に基づいて周辺に存在する通信局の状態を検知し、自律分散型ネットワークを構成する通信局を把握するネットワーク接続関係管理ステップと、
    を具備することを特徴とする無線通信方法。
  12. 特定の制御局を配置しない無線通信環境下でデータ伝送を行なうための処理をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムであって、
    自局に関する情報を記載したアソシエーション・メッセージを送信するアソシエーション・メッセージ送信ステップと、
    周辺局からアソシエーション・メッセージを受信し解析するアソシエーション・メッセージ受信ステップと、
    アソシエーション・メッセージの解析結果に基づいて周辺に存在する通信局の状態を検知し、自律分散型ネットワークを構成する通信局を把握するネットワーク接続関係管理ステップと、
    を具備することを特徴とするコンピュータ・プログラム。
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