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JP2005299840A - 被膜付き摩擦材およびその製造方法 - Google Patents

被膜付き摩擦材およびその製造方法 Download PDF

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JP2005299840A JP2004118883A JP2004118883A JP2005299840A JP 2005299840 A JP2005299840 A JP 2005299840A JP 2004118883 A JP2004118883 A JP 2004118883A JP 2004118883 A JP2004118883 A JP 2004118883A JP 2005299840 A JP2005299840 A JP 2005299840A
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silica
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Masanobu Nishiguchi
昌伸 西口
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Nippon Valqua Industries Ltd
Nihon Valqua Kogyo KK
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Nippon Valqua Industries Ltd
Nihon Valqua Kogyo KK
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Abstract

【解決手段】 摩擦材用基材の表面に、ゴムおよび/または樹脂(好ましくはゴム)と、平均粒径が1〜300nmのシリカ微粒子とを含む被膜が形成されていることを特徴とする被膜付き摩擦材。
摩擦材用基材の表面に、少なくとも、ゴムラテックスおよび/または樹脂溶液(好ましくはゴムラテックス)と、コロイダルシリカと、を混合してなる混合物を被着させ、乾燥させ、被膜を形成させることを特徴とする被膜付き摩擦材の製造方法および得られた被膜付き摩擦材。上記乾燥は、80℃以下の温度で行うことが好ましい。上記コロイダルシリカ中のシリカの平均粒径が1〜300nmであることが好ましい。上記混合物中には、シリカが固形分として、ゴム固形分100重量部に対して、10〜100重量部の量で含まれていることが好ましい。上記被膜の膜厚が、50〜500μm(厚)であることが好ましい。
【効果】
初期摩擦係数が大きく、経時的にもその摩擦係数が一定で良好に保持される被膜付き摩擦材が提供される。
【選択図】なし

Description

本発明は、被膜付き摩擦材およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、初期摩擦係数が大きく、経時的にもその摩擦係数が一定で良好に保持される被膜付き摩擦材およびその製造方法に関する。
クラッチディスク振動減衰機構部に使用されている摩擦材(フリクションワッシャー)には、振動減衰安定性の観点から、製品への組み付け直後の段階での摩擦係数(初期摩擦係数)と、ある程度の回数および期間に亘って使用した後の摩擦係数(安定時摩擦係数)とが殆ど変化せず、安定した摩擦係数を示すことが要求されている。
摩擦材の表面処理を行わない場合、その摩擦特性は、摩擦材を製品に組み付けた直後(初期)の摩擦係数よりも、ある程度の期間使用した後(安定時あるいは経時)の摩擦係数の方が高くなる傾向がある(初期摩擦係数<安定時摩擦係数)。
このように、摩擦材の摩擦係数には通常、経時的変化があるが、この経時的変化は、小さいほうが好ましい。
従来より、使用初期から摩擦係数を安定化させ、かつ耐久性を向上させるべく、表面処理を行った摩擦材が種々提案されている。
例えば、摩擦材の使用初期から摩擦係数を安定化させ、かつ耐久性を向上させるために、350〜550℃の温度に加熱された平滑熱板を摩擦材の表面に押し付け、含まれる熱硬化性樹脂を劣化させずに、平滑に表面処理(いわゆるスコーチ処理)を行った摩擦材が提案されている(特開平9−158966号公報、特許文献1)。
また、熱硬化性樹脂結合材、有機繊維、非石綿系無機繊維および充填材を主成分とし、スコーチ処理(すなわち、摩擦材の表面をバーナーで30〜300秒間火炎処理し、あるいは400〜700℃に熱した熱板を同上の時間接触させて表面を焼くこと。)してなる摩擦材の表面に、有機系樹脂被膜を塗設したことを特徴とする摩擦材が開示され、摩擦材用の充填材としてカシュー樹脂、ゴム、金属粒子、シリカ等の金属酸化物粒子などからなる摩擦調整剤、固体潤滑剤などが挙げられている(特開平9−250586号公報、特許文献2)。
これら特許文献1〜2に記載の方法では、初期フェードを改善するために、スコーチ処理すなわち、アフターキュア(after cure、後加硫)した摩擦材を所定の寸法に加工し
た後にバーナーや熱板等により、摩擦材の表面の有機成分を焼く処理を行っている。(なお、「初期フェード」とは、摩擦材の使用初期に、摩擦面でガスが多量に発生し、摩擦係数の顕著な低下を招く現象をいう。「フェード現象」自体は、上記特許文献2の[0003]にも記載されているように、「摩擦材が200℃程度の温度までは安定した摩擦係数を示すが、それ以上の高温になると、制動時にパッド表面温度が急上昇し、摩擦材表層にある有機フリクションダスト等の有機成分が熱分解されガス化したり、タール状となり摩擦面に介在し、実効面圧が減少し摩擦係数が減少する現象」である。このフェード現象が、「初期フェード」では、摩擦材の使用初期に特に顕著に起き、ガスが多量に発生し、摩擦係数の顕著な低下を招く。)
このように、スコーチ処理を行うのは、用いられる火炎や熱により、摩擦材の表層からガスを発生させ得るような成分を予め除去しておくことにより、摩擦材の使用時、特に摩擦材の使用初期に、ガスの介在による摩擦係数の低下を抑制するためである。
しかしながらこのようにスコーチ処理を施した摩擦材は、有機成分による潤滑効果が失われる結果、使用初期に鳴き(高周波異音)や振動(低周波異音)が発生するという問題点があり、これらを解消するために、スコーチ処理後に有機系樹脂被膜を塗設して、使用初期の鳴きや振動特性を改善している(特許文献2)。
しかしながら、上記従来の方法は、初期フェードを改善するために行われるもので、摩擦材の経時における摩擦係数の変化に対応するものではない。
そのために、従来は摩擦材の表面にラテックスを塗付してなる薄膜(ラテックス薄膜)を形成させることにより、初期摩擦係数を上昇させ、結果的に摩擦係数の安定性を向上させていた。
しかしながら、初期摩擦係数の上昇率は小さく、ばらつきが大きいため問題であった。
これに対して、本発明者らは、薄膜の膜厚を厚くすると、初期摩擦係数をさらに高めることができ、また、ラテックス薄膜の押付け荷重を高めると初期摩擦係数を高めることができることを見出したが、ラテックス薄膜は、押付け荷重が高くなると、簡単に、摩擦材の表面から剥離してしまうという新たな問題点があった。
しかも、剥がれた薄膜は、消しゴムの滓(カス)のような状態(コロ状摩耗粉)となり、摩擦材の性能を低下させる原因となっていた。
そこで、さらに、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、以下に詳説するような方法あるいは被膜付き摩擦材によれば、初期の摩擦係数を履歴後(経時)と同等レベルまで上昇させることができ、結果として、被膜付き摩擦材の使用直後から長期経過後(経時)に至るまで摩擦係数が安定することなどを見出して本発明を完成したものである。
すなわち本発明者らは、特定の成分からなる被膜形成用混合物(液)を被着、硬化させると、得られる被膜付き摩擦材の被膜の膜厚を厚くでき、これまで以上に初期摩擦係数を上昇させることができ、さらに耐荷重特性も向上されて被膜は剥離し難くなり、摩擦係数が初期から経時に至るまで安定していることなどを見出して、本発明を完成するに至った。
特開平9−158966号公報 特開平9−250586号公報
本発明は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決しようとするものであって、摩擦材の相手材への締付け面圧が変化しても、クラッチディスク減衰機構部に取付けた直後の初期摩擦係数が大きく、しかも、経時的にも初期摩擦係数と同様の値が保持され、摩擦係数の経時的変化の少ない摩擦材、特に被膜付き摩擦材を提供することを目的としている。
また、本発明は、上記のような優れた特性を有し、一定品質を有する摩擦材、特に被膜付き摩擦材を、低コストで、常に、効率よく得ることのできる被膜付き摩擦材の製造方法を提供することを目的としている。
本発明に係る被膜付き摩擦材は、摩擦材用基材の表面に、ゴムおよび/または樹脂と、平均粒径が1〜300nmのシリカ微粒子とを含む被膜が形成されていることを特徴としている。
本発明に係る被膜付き摩擦材の製造方法は、摩擦材用基材の表面に、少なくとも、ゴム
ラテックスおよび/または樹脂溶液と、コロイダルシリカとを混合してなる混合物を被着させ、乾燥させ、被膜を形成させることを特徴としている。
本発明に係る被膜付き摩擦材の製造方法では、上記コロイダルシリカ中のシリカの平均粒径が1〜300nmであることが好ましい。
本発明に係る被膜付き摩擦材の製造方法では、上記混合物中には、シリカが固形分として、ゴム固形分100重量部に対して、10〜100重量部の量で含まれていることが好ましい。
本発明に係る被膜付き摩擦材は、上記何れかに記載の方法で得られたことを特徴としている。
本発明に係る被膜付き摩擦材は、上記被膜の膜厚が、50〜500μm(厚)であることが好ましい。
本発明によれば、摩擦材の相手材への締付け面圧が変化しても、クラッチディスク減衰機構部に取付けた直後の初期摩擦係数が大きく、しかも、長期間にわたる多数回の制動操作を行っても、経時的に初期摩擦係数と同様の値が保持され、摩擦係数の経時的変化の少ない摩擦材、特に被膜付き摩擦材が提供される。
また、本発明によれば、上記のような優れた特性を有し、一定品質を有する被膜付き摩擦材を、低コストで、常に、効率よく得ることのできる被膜付き摩擦材の製造方法が提供される。
以下、本発明に係る被膜付き摩擦材およびその製造方法について、具体的に説明する。
<被膜付き摩擦材>
本発明に係る被膜付き摩擦材は、摩擦材用基材の表面に、ゴム(加硫ゴム)および/または樹脂と、平均粒径が1〜300nm、好ましくは10〜100nm、特に好ましくは10〜30nmのシリカ微粒子と、を含む被膜が形成された構造を有している。本発明の好ましい態様では、上記被膜は、ゴムと、上記平均粒径のシリカ微粒子と、を含むものであることが望ましい。
この被膜付き摩擦材は、クラッチディスク減衰機構部に取付けた直後の初期摩擦係数が大きく、しかも、長期間にわたる多数回の制動操作を行っても、経時的に初期摩擦係数と同様の値が保持され、摩擦係数の経時的変化の少ない摩擦材であり、自動車、洗濯機、電磁クラッチなどの摩擦材として好適に使用される。
この被膜付き摩擦材における基材の厚さ、形状、縦・横の寸法等は、特に限定されないが、厚みが、例えば、0.8〜4.0mm程度で、外径寸法φが20〜150mm程度の円盤状のものなどが挙げられる。また、被膜の厚さは、通常50〜500μm(厚)、好ましくは100〜400μm(厚)程度である。この被膜の厚みが上記範囲にあると、被膜が摩擦材から剥がれることなく、好適な初期摩擦係数を示す。
摩擦材(摩擦材用基材)
摩擦材(摩擦材用基材)としては、石綿系でも、非石綿系でもよく、従来より公知のものが用いられるが、生態系への安全性の点からは非石綿系のものが好ましい。
本発明では、摩擦材としては、例えば、繊維状物質(基材繊維)、好ましくは非石綿系基材繊維)と、ゴムなどの結合剤と、摩擦調整剤と、樹脂と、各種充填材などとを含む摩擦材など、従来より公知のものを広く使用できる(例えば、特開2002−309234
号公報、特開2001−165216号公報、特開2001−107025号公報参照)。
このような摩擦材としては、例えば、加硫ゴム10〜30重量%、熱硬化性樹脂5〜20重量%、非石綿系基材繊維15〜60重量%、充填材20〜70重量%(但し、摩擦材中の全成分の合計:100重量%とする。以下同様。)よりなるものが挙げられる。より具体的な例を挙げれば、摩擦材としては、ゴム材20重量%、熱硬化性樹脂10重量%、非石綿系基材繊維30重量%、充填材40重量%よりなるものが挙げられる。
被膜
被膜には、ゴム(加硫ゴム)および/または樹脂が通常40〜90重量%、好ましくは50〜80重量%の量で、シリカ微粒子が通常10〜60重量%、好ましくは20〜50重量%の量(但し、被膜中の全成分の合計:100重量%とする。以下同様。)で含まれている。このゴムおよび/または樹脂(合計)含量が上記範囲にあると、初期摩擦係数のバラツキが小さくなる傾向がある。また、シリカ微粒子含量が上記範囲にあると、初期摩擦係数を大きくさせる効果がある。
被膜中に含まれるゴム(加硫ゴム)としては、特に限定されず、例えば、天然ゴム、クロロプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、アクリルゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、多加硫ゴム、フッ素ゴム、エチレン−プロピレンジエン共重合体等が挙げられ、摩擦材(基材)との接着性の点では、摩擦材中のゴムと同種のゴムが望ましい。これらゴムは1種または2種以上組合わせて用いてもよい。
被膜中に含まれ、摩擦係数を上昇させ得る樹脂としては、例えば、クロマン・インデン樹脂、フェノール・ホルムアルデヒド系樹脂、キシレン・ホルムアルデヒド樹脂、ポリテルペン樹脂、石油系炭化水素樹脂、ロジンエステルなどの熱硬化性樹脂が挙げられる。これら樹脂は1種または2種以上組合わせて用いてもよい。
この被膜には、上記ゴムおよび/または樹脂、シリカ微粒子以外に、平均粒径が1〜300nmの金属微粒子等が含まれていてもよい。
<被膜付き摩擦材の製造>
本発明に係る被膜付き摩擦材の製造方法は、摩擦材用基材の表面に、少なくとも、ゴムラテックスおよび/または樹脂溶液と、コロイダルシリカとを混合してなる被膜形成用の混合物(液)(ゴムラテックス(または樹脂)−コロイダルシリカハイブリッド溶液ともいう。)を被着させ、乾燥させ、被膜を形成させることを特徴としている。
上記被膜形成用配合成分の混合は、常温〜加熱(50℃程度までの温度)下に、例えば、ゴムラテックス(または樹脂溶液)中に水系コロイダルシリカ(または有機溶剤系のコロイダルシリカ)などを添加するなど、配合成分を任意の順序で添加し、攪拌等すればよい。
摩擦材用基材の表面に、被膜形成用混合物を被着(付着)させるには、(イ)被膜形成用混合物(液)中に摩擦材用基材を浸漬させる方法(デッピング処理)、(ロ)被膜形成用混合物(液)を摩擦材用基材の表面に刷毛、スプレーガンなどで塗布するなどの方法がある。乾燥(硬化)後の被膜の厚さが、通常50〜500μm(厚)、好ましくは100〜400μm(厚)程度となるように1〜複数回浸漬、スプレー等を行なえばよい。
摩擦材用基材の表面に付着させた被膜形成用混合液は、形成される被膜に斑が生じないように自然乾燥、電気炉などを用いた強制乾燥などの方法で乾燥させる。
本発明においては、上記強制乾燥は、80℃以下の加熱温度、好ましくは25〜70℃の温度で加熱して行うことが、ゴムラテックスの劣化を防止でき、被膜付き摩擦材の劣化
を防止できるなどの点から好ましい。
上記塗布の際には、刷毛塗り、スプレー塗装機などを用いることができる。
コロイダルシリカ
本発明においては、上記コロイダルシリカとしては、コロイダルシリカ中の固形分が通常、5〜60重量%、好ましくは10〜50重量%のものがゴムラテックスに均一に分散されやすいため望ましい。
また上記コロイダルシリカ中のシリカは、平均粒径(1次粒子径)が通常、1〜300n
m、好ましくは10〜100nm、特に好ましくは10〜30nmであることが、得られる被膜付き摩擦材の膜強度が優れ、被膜が摩擦材(基材)から剥離し難く、初期摩擦係数が大きく、しかも、経時的にも初期摩擦係数と同様の値が保持され、摩擦係数の経時的変化の少ないものが得られる点から望ましい。
また、上記コロイダルシリカとしては、特に、アルコキシシランをゾルゲル法で重合したものが、シリカ微粒子の粒径が上記所望の範囲内にあり、かつシリカ微粒子の単分散状態が良好であり、初期摩擦係数の安定した摩擦材が得られる点で好ましい。
このような市販のコロイダルシリカとしては、例えば、シリカ微粒子の一次粒子径が10〜100nmである「CALOIDシリーズ(SI−30、SI―40、SI―50)」(触媒化成工業(株)製)、シリカの一次粒子径が15〜300nmである「超高純度コロイダルシリカPLシリーズ(PL−1、PL−3、PL−7、PL−30)」(扶桑化学工業(株)製)、等が挙げられる。
ゴムラテックス(または樹脂溶液)
ゴムラテックスとしては、天然ゴム系でも、合成ゴム系でもよく、合成ゴム系のものとしては、主に乳化重合によって得られる反応生成物があり、その他、合成ゴムを適当な乳化剤にてラテックス化させたものなど、前述したゴム(未加硫ゴム)が乳化剤の作用により、コロイド状となって水中(あるいは有機溶媒中)に乳化分散した乳濁液が挙げられる。ゴムラテックスとしては、基材となる摩擦材中のゴムと同種のゴムを含むものが、得られる被膜付き摩擦材の層間接着性、などの点で好ましい。
このようなゴムラテックス中のゴム固形分量は、通常、1.0〜60重量%、好ましくは5.0〜40重量%程度であることが、得られる被膜中にあってゴムバインダー(結合材)として充分に機能し、基材としての摩擦材の表面に好適な被膜を形成できる点から望ましい。なお、ゴム固形物含量が上記範囲より多いと、得られた被膜付き摩擦材を自動車のクラッチディスク振動減衰機構部などの部位に摩擦材(フリクションワッシャー)として組み付けて荷重を掛けた際に、該被膜付き摩擦材の被膜が簡単に取れてしまい、剥がれた薄膜(被膜)が消しゴムの滓(カス)のような状態(コロ状摩耗粉)となり、摩擦材の性能を低下させる原因となってしまう。
また、ゴム固形分含量が上記範囲より少ないと、初期摩擦係数を上昇させる効果がなくなる傾向がある。
このような市販のゴムラテックスとしては、例えば、「1571CL」(日本ゼオン(株)製、が挙げられる。
ゴムラテックスは、上記被膜形成用の混合物中に、ゴム固形分として1.0〜60重量%、好ましくは5〜40重量%となるような量で含有させるのが、摩擦係数のバラツキを小さくさせる点から望ましい。
また、前記コロダルシリカは、上記被膜形成用の混合物中に、シリカ固形分として1.
0〜40重量%、好ましくは5〜30重量%となるような量で含有させるのが摩擦係数のバラツキを小さくさせる点から望ましい。
また、本発明に係る被膜付き摩擦材の製造方法では、上記被膜形成用の混合物中には、シリカが固形分として、ゴム固形分100重量部に対して、通常10〜100重量部、好ましくは15〜80重量部の量で含まれていることが、均一分散性、摩擦材用基材表面への得られる被膜の付着性などの点から望ましい。
なお、必要により配合されるゴム薬品には、加硫剤(架橋剤)、加硫助剤、受酸剤、加硫促進剤等が挙げられ、これらゴム薬品を配合する場合には、例えば、未加硫ゴムの硬化反応などに寄与する加硫剤その他のゴム薬品は合計で、未加硫ゴム100重量部に対して例えば、0.05〜5.0重量部程度の量で用いられる。
以上、ゴムラテックスを用いる場合について主に説明したが、樹脂溶液を用いる場合も上記ゴムラテックスに準ずればよい。
本発明に係る被膜付き摩擦材は、上記何れかに記載の方法で得られたものであることが好ましい。
[発明の効果]
本発明によれば、摩擦材(基材)の表面に、ゴムラテックスとコロイダルシリカとが含まれた溶液を塗布するなどの方法で、摩擦材(基材)の表面に、ゴム、特定粒子径のシリカ微粒子とが含まれた膜が形成されているので、所望の初期摩擦係数を有する被膜付き摩擦材が得られた。
さらに、従来では荷重変化による摩擦係数の変化が大きく問題があったが、本発明の被膜付き摩擦材では荷重変化に対し摩擦係数の変化が小さく、すなわち耐荷重特性も向上し、製品への摩擦材の組み付け初期の段階から安定した摩擦係数を有する、優れた特性の摩擦材(被膜付き摩擦材)を提供することが可能となった。
より具体的には、本発明によれば、摩擦材の相手材への締付け面圧が例えば、0.44MPa〜2.00MPaと変化しても、クラッチディスク減衰機構部に取付けた直後の初期摩擦係数が例えば、0.40〜0.50と大きく、しかも、長期間にわたる多数回の制動操作を行っても、経時的にも初期摩擦係数と同様の値(すなわち0.40〜0.50)が保持され、摩擦係数の経時的変化の少ない摩擦材、特に被膜付き摩擦材が提供される。
また、本発明によれば、上記のような優れた特性を有し、一定品質を有する摩擦材、特に被膜付き摩擦材を、低コストで、常に、効率よく得ることのできる被膜付き摩擦材の製造方法が提供される。
[実施例]
以下、本発明に係るについて、実施例に基づいてさらに具体的に説明するが、本発明は係る実施例により何ら限定されるものではない。
なお、以下の実施例、比較例で使用した摩擦材(基材)、ゴムラテックス、コロイダルシリカは、はそれぞれ以下の通り。
摩擦材(基材)
摩擦材は、ゴム材20重量%、熱化性樹脂10重量%、非石綿系基材繊維30重量%、充填材40重量%(合計100重量%)よりなるものである。
ゴムラテックス(A)
ゴムラテックスは、固形分38重量%、日本ゼオン(株)製、商品名「1571Cl」である。
コロイダルシリカ(B)
コロイダルシリカは、シリカ固形分40重量%、シリカの平均粒子径(1次粒子径)が16nm、触媒化成工業(株)製、商品名「SI―40」である。
<初期静摩擦係数の測定>
得られた被膜付き摩擦材を、相手材(SS400,クロムメッキ処理)の表面に組み付け、0.44MPa、1.00MPa、および2.00MPaの面圧で締め付け、取付け直後(1サイクル目)の初期静摩擦係数を測定した。
結果を表1に示す。
<混合液の調製>
ゴムラテックス(A)100gに、イオン交換水250g、およびコロイダルシリカ(B)50gを入れ、ゴム固形分9.5重量%、シリカ固形分5.0重量%の混合液を調製した。
<被膜付き摩擦材の製造>
上記のように混合液を調製し、この混合液を、試験用摩擦材(厚み=0.15cm(厚)、外径寸法=56cm)にディッピングにて塗布した後、30℃で60分間加熱して乾燥し、膜厚が200μm(厚)である被膜付き摩擦材を製造した。
得られた被膜付き摩擦材の初期静摩擦係数を測定した。
結果を表1に示す。
実施例1の「混合液」に代えて、下記の混合液を用いた以外は実施例1と同様にして被膜付き摩擦材を製造し、得られた被膜付き摩擦材の初期静摩擦係数を測定した。
結果を表1に示す。
<混合液の調製>
ゴムラテックス(A)140gに、イオン交換水150g、およびコロイダルシリカ(B)70gを入れ、ゴム固形分14.8重量%、シリカ固形分7.8重量%の混合液を調製した。
実施例1の「混合液」に代えて、下記の混合液を用いた以外は実施例1と同様にして被膜付き摩擦材を製造し、得られた被膜付き摩擦材の初期静摩擦係数を測定した。
結果を表1に示す。
<混合液の調製>
ゴムラテックス(A)200gに、イオン交換水100g、およびコロイダルシリカ(B)100gを入れ、ゴム固形分19.0重量%、シリカ固形分10.0重量%の混合液を調製した。
実施例1の「混合液」に代えて、下記の混合液を用いた以外は実施例1と同様にして被膜付き摩擦材を製造し、得られた被膜付き摩擦材の初期静摩擦係数を測定した。
結果を表1に示す。
<混合液の調製>
ゴムラテックス(A)320gに、イオン交換水0g、およびコロイダルシリカ(B)160gを入れ、ゴム固形分19.0重量%、シリカ固形分13.3重量%の混合液を調製した。
実施例1の「混合液」に代えて、下記の混合液を用いた以外は実施例1と同様にして被膜付き摩擦材を製造し、得られた被膜付き摩擦材の初期静摩擦係数を測定した。
結果を表1に示す。
<混合液の調製>
ゴムラテックス(A)200gに、イオン交換水150g、およびコロイダルシリカ(B)50gを入れ、ゴム固形分19.0重量%、シリカ固形分5.0重量%の混合液を調製した。
実施例1の「混合液」に代えて、下記の混合液を用いた以外は実施例1と同様にして被膜付き摩擦材を製造し、得られた被膜付き摩擦材の初期静摩擦係数を測定した。
結果を表1に示す。
<混合液の調製>
ゴムラテックス(A)200gに、イオン交換水50g、およびコロイダルシリカ(B)150gを入れ、ゴム固形分19.0重量%、シリカ固形分15.0重量%の混合液を調製した。
[比較例1]
実施例1において用いた、混合液を塗布していない試験用摩擦材の初期静摩擦係数を測定した。
結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例1の「混合液」に代えて、下記の混合液を用いた以外は実施例1と同様にして被膜付き摩擦材を製造し、得られた被膜付き摩擦材の初期静摩擦係数を測定した。
結果を表1に示す。
<混合液の調製>
ゴムラテックス(A)100gに、イオン交換水280gを入れ、コロイダルシリカ(B)を入れずに、ゴム固形分10.0重量%(シリカ固形分なし)の混合液を調製した。[比較例3]
実施例1の「混合液」に代えて、下記の混合液を用いた以外は実施例1と同様にして被膜付き摩擦材を製造し、得られた被膜付き摩擦材の初期静摩擦係数を測定した。
結果を表1に示す。
<混合液の調製>
ゴムラテックス(A)100gに、イオン交換水90gを入れ、コロイダルシリカ(B)を入れずに、ゴム固形分20.0重量%(シリカ固形分なし)の混合液を調製した。
[比較例4]
実施例1の「混合液」に代えて、下記の混合液を用いた以外は実施例1と同様にして被膜付き摩擦材を製造し、得られた被膜付き摩擦材の初期静摩擦係数を測定した。
結果を表1に示す。
<混合液の調製>
ゴムラテックス(A)100gに、イオン交換水26gを入れ、コロイダルシリカ(B)を入れずに、ゴム固形分30.0重量%(シリカ固形分なし)の混合液を調製した。
<経時摩擦係数の測定>
上記実施例1(実線)と比較例1(点線)と比較例2(2点鎖線)で得られた摩擦材を、捩り摩擦試験器{自動車規格JASOC105−74(クラッチ台上性能試験方法)に準拠}を用い、0.44MPa、1.00MPa、および2.00MPaの面圧で締め付け、所定サイクル数(1回、4回、10回、101回、501回、1万1回、5万1回、10万1回、100万1回、200万1回)経過時の摩擦係数を測定した。
その結果を図1〜3に示す。
なお、図中、「実線」は、実施例1の被膜付き摩擦材を示し、「点線」は比較例1に示す、被膜のない摩擦材を示し、「2点鎖線」は、比較例2に示す、被膜にシリカ固形分を含まない被膜付き摩擦材を示す。
図1は、面圧0.44MPaにおけるサイクル数(横軸)と、摩擦係数(縦軸)との関係を示す図である。 図2は、面圧1.00MPaにおけるサイクル数(横軸)と、摩擦係数(縦軸)との関係を示す図である。 図3は、面圧2.00MPaにおけるサイクル数(横軸)と、摩擦係数(縦軸)との関係を示す図である。
符号の説明
「実線」は、実施例1の被膜付き摩擦材を示し、「点線」は比較例1に示す、被膜のない摩擦材を示し、「2点鎖線」は、比較例2に示す、被膜にシリカ固形分を含まない被膜付き摩擦材を示す。

Claims (6)

  1. 摩擦材用基材の表面に、ゴムおよび/または樹脂と、平均粒径が1〜300nmのシリカ微粒子とを含む被膜が形成されていることを特徴とする被膜付き摩擦材。
  2. 摩擦材用基材の表面に、少なくとも、ゴムラテックスおよび/または樹脂溶液と、コロイダルシリカとを混合してなる混合物を被着させ、乾燥させ、被膜を形成させることを特徴とする被膜付き摩擦材の製造方法。
  3. 上記コロイダルシリカ中のシリカの平均粒径が1〜300nmであることを特徴とする請求項2に記載の被膜付き摩擦材の製造方法。
  4. 上記混合物中には、シリカが固形分として、ゴム固形分100重量部に対して、10〜100重量部の量で含まれていることを特徴とする請求項2〜3の何れかに記載の被膜付き摩擦材の製造方法。
  5. 上記請求項2〜4の何れかに記載の方法で得られた被膜付き摩擦材。
  6. 上記被膜の膜厚が、50〜500μm(厚)である、請求項5に記載の被膜付き摩擦材。
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