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JP2005114110A - 歯付ベルトおよびベルト伝動機構 - Google Patents

歯付ベルトおよびベルト伝動機構 Download PDF

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JP2005114110A JP2003351605A JP2003351605A JP2005114110A JP 2005114110 A JP2005114110 A JP 2005114110A JP 2003351605 A JP2003351605 A JP 2003351605A JP 2003351605 A JP2003351605 A JP 2003351605A JP 2005114110 A JP2005114110 A JP 2005114110A
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孝 木村
Hiroshi Murataka
洋 村高
Tomohisa Kakei
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Abstract

【課題】ワーク搬送装置などの停止精度および応答性を高めることができる歯付ベルトおよびベルト伝動機構を提供する。
【解決手段】歯付ベルトのベルト本体1に、その周方向に作用する張力を受け持つ心線3を埋設する。心線3を構成する素材の弾性率を200(GPa)〜300(GPa)に設定し、歯付ベルトの単位幅当たりの弾性係数を2000(kN/inch)〜3000(kN/inch)に設定する。歯付ベルトの単位幅当たりの弾性係数が従来よりも大幅に大きくなる。被搬送物の慣性力などによる有効張力が大きい場合であっても、その伸縮量が小さくなる。ベルト歯2に噛み合うプーリ歯の歯溝幅をベルト歯2の歯幅よりも小さくする。ベルト歯2の歯部が歯幅方向に圧縮される。歯付ベルトの高剛性化と、歯付プーリの歯溝幅の縮小との組み合わせにより、ベルト伝動機構の停止精度や応答性が高まる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば半導体や液晶板の製造装置や、ロボットの駆動装置に使用される歯付ベルトおよびベルト伝動機構に関するものである。
一般に、半導体や液晶板の製造装置やロボットの駆動装置では、その伝動機構に歯付ベルトを使用することが多い。これらの装置における物品搬送に用いられるワーク搬送装置には、特に高い停止精度および応答性(残留振動時間および揺れ幅)が要求されるため、歯付ベルトの剛性を高めて、歯付ベルトの伸縮による位置ずれや振動を抑えるようにしている。
例えば特許文献1では、プーリピッチ径に対応させて、ベルト幅当たりに必要な弾性係数を算出し、この弾性係数を得るように、フィラメントの材質および径、1本の心線のフィラメント数、心線の理論打ち込み本数を設定するようにしている。特許文献1において、プーリ歯が5mmピッチで20歯(プーリピッチ径:31.83mm)の場合、フィラメント弾性係数が8700kgf/mmの高強度ガラス繊維からなる心線を使用して、ベルト幅当たりの弾性係数を65000kgf/inch以上に設定している。
特開2001−349382号公報(段落番号0012〜0013、0039〜0043)
ところが、液晶板などのような重量の大きい物品を搬送する場合、その物品の慣性力が大きいため、搬送部の停止精度や応答性がより低下しやすくなる。この停止精度や応答性の低下を補うため、上記のように歯付ベルトの弾性係数を通常よりも高める以外にも、歯付ベルトおよび歯付プーリの噛み合いにおけるバックラッシュをなくすことが考えられるが、これらの手法によっても、停止精度や応答性がその要求レベルに到達しないおそれがある。また、物品の慣性力が大きくなる分、ベルトの耐久性能も不足しやすく、その寿命が短くなりやすい。
本発明は、ワーク搬送装置などの停止精度および応答性を高めることができる歯付ベルトおよびベルト伝動機構を提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本発明は、歯付プーリに掛巻する歯付ベルトであって、歯付プーリのプーリ歯に噛み合うベルト歯が形成されたベルト本体に、この歯付ベルトの周方向に作用する張力を受け持つ心線を埋設した構造を前提として、その単位幅当たりの弾性係数を2000(kN/inch)〜6000(kN/inch)に設定した歯付ベルトを提供するものである。
この構成によれば、歯付ベルトの単位幅当たりの弾性係数を従来の歯付ベルトの単位幅当たりの弾性係数(例えば65000kgf/inch=637kN/inch)よりも大幅に大きくしているので、被搬送物の慣性力などによる有効張力が大きい場合であっても、その伸縮量を小さくして停止精度や応答性を高めることができる。
ここで、単位幅当たりの弾性係数とは、歯付ベルトの張力に対する剛性を示すものであり、単位幅当たりの歯付ベルトに作用する張力を歪量(単位長さ当たりの伸縮量)で除したものである。この単位幅当たりの弾性係数は、心線の断面積に単位幅当たりの心線の所定本数を乗じ、これに心線を構成する素材の弾性率を乗じて求められる。
なお、心線の断面積、所定本数あるいはその素材の弾性率を増大することにより、歯付ベルトの単位幅当たりの弾性係数を大きくできるが、心線の剛性を一定限度以上に大きくしても、ベルト本体の心線を保持する部分や歯部の変形が相対的に大きくなるので、歯付ベルトの見掛けの伸縮量を小さくする効果を得にくくなる。ここでは、心線の入手可能な素材および配置スペースを考慮して、歯付ベルトの単位幅当たりの弾性係数の上限を6000(kN/inch)に設定している。
心線を構成する素材の弾性率を200(GPa)〜600(GPa)に設定すれば、従来の高強度ガラス繊維からなる心線(例えばフィラメント弾性係数:8700kg/mm=85GPa)よりも、その断面積を大きく変えることなく、歯付ベルトの単位幅当たりの弾性係数を大幅に大きくすることができ、しかも心線および歯付ベルトの耐屈曲疲労性を損なうことがない。心線を構成する心線の素材としてはスチールやカーボンを例示できる。なお、心線の入手可能な素材を考慮して、その弾性率の上限を600(GPa)に設定している。
また、より好ましい範囲として、歯付ベルトの単位幅当たりの弾性係数を2000(kN/inch)〜3000(kN/inch)に設定し、心線を構成する素材の弾性率を200(GPa)〜300(GPa)に設定する。これにより、歯付ベルトを比較的小径の歯付プーリに掛巻する場合にも、その屈曲疲労性を良好にすることができる。
また、本発明は、原動側および従動側の歯付プーリに歯付ベルトを掛巻してなる構成を前提として、その歯付ベルトが、歯付プーリのプーリ歯に噛み合うベルト歯が形成されたベルト本体に、この歯付ベルトの周方向に作用する張力を受け持つ心線を埋設した構造であり、歯付ベルトの単位幅当たりの弾性係数を2000(kN/inch)〜6000(kN/inch)に設定したベルト伝動機構を提供する。
このベルト伝動機構において、プーリ歯の歯溝深さの1/2の深さにおける歯溝幅をベルト歯の歯幅よりも小さく設定する。すなわち、ベルト歯の圧力面付近における歯幅がこれに接するプーリ歯の歯溝幅よりも大きくなるようにする。これにより、ベルト歯の圧力面およびその反対側の面を押圧して、プーリ歯に噛み合ったベルト歯を圧縮状態に保つことができ、ベルト歯の振動を強制的に抑制することができる。
プーリ歯の歯溝幅を小さくする範囲としては、その歯溝深さの1/2の深さにおいて、ベルト歯の歯幅よりも0.18(mm)〜0.28(mm)の範囲で小さく設定するのが好適である。つまり、0.18(mm)以下であればその効果を得にくく、0.28(mm)以上であればベルト歯およびプーリ歯の噛合不良を生じさせやすくなる。
プーリ歯の歯溝深さを深くして、その歯底とベルト歯の歯先との間にベルト歯の圧縮による変形を許容する隙間を形成する。そうすれば、この隙間にベルト歯の圧縮分の一部を逃がすことができるので、ベルト歯およびプーリ歯の噛合不良を生じさせることなく、また耐久性を損なうことなく、プーリ歯の歯溝幅を小さくすることができる。これにより、ベルト歯の圧縮量を増大させて、より効果的にベルト歯の振動を抑制することができる。
歯付プーリの周方向に沿う断面において、プーリ歯の歯溝の断面積をベルト歯の歯部の断面積よりも小さく設定すれば、ベルト歯およびプーリ歯の噛合状態における隙間をなくすことができ、噛合状態の隙間による歯部の振動を阻止することができる。
ベルト本体を構成するゴムは、その硬さを75(デュロA)〜93(デュロA)に設定するのが好適である。ここで、ゴムの硬さは、自動車用歯付ベルトの試験方法(自動車規格、JASO E110:2000)により、タイプAデュロメーターにおける値で示す。
ゴムの硬さが75(デュロA)以下の場合、歯付プーリとの噛み合いによるベルト歯の変形が大きくなるので、ベルト歯の振動が大きくなり、減衰時間が長くなって位置精度および応答性がともに劣りやすい。一方、ゴムの硬さが93(デュロA)以上の場合、プーリ歯とベルト歯とが噛み合いにくくなると共に、歯付ベルトの柔軟性が低下して、この歯付ベルトの屈曲疲労性が劣りやすい。
歯付ベルトの取付張力(T0)と有効張力(Te、負荷張力)とが、Te/4<T0<Teの関係を満たすように、取付張力(T0)の大きさを設定する。そうすれば、好適な大きさの取付張力(T0)により、ベルト歯の歯部をプーリ歯の歯溝に押し込んで、ベルト歯の圧力面およびその反対側の面を押圧することができ、歯付ベルトの耐久性を高めることができる。なお、T0<Te/4の場合には、ベルト歯の歯部を十分に圧縮することができず、T0>Teの場合には、ベルト歯の圧縮量が過大になる。
物品を載置する載置部と、この載置部に連絡された揺動自在なアームとを備えたワーク搬送装置に、本発明のベルト伝動機構を装備することにより、アームを揺動させて載置部を移動させるようにすれば、本発明の好適な態様を提供することができる。
本発明によると、歯付ベルトの単位幅当たりの弾性係数を従来のものよりも大幅に大きくするので、ベルト幅を大きくすることなく、有効張力による歯付ベルトの伸縮を抑え、その耐久性を向上させることができる。その結果、重量物を搬送するワーク搬送装置などの停止精度および応答性を高めると共に、歯付ベルトの長寿命化を図ることができる。
以下、本発明に係るベルト伝動機構を実施するための最良の形態について、図面を用いて説明する。図1は本発明に係る歯付ベルトの要部斜視図である。
この歯付ベルトは、歯付プーリに掛巻してベルト伝動機構の一部を構成するものであり、環状のベルト本体1と、歯付プーリのプーリ歯に噛み合うベルト歯2と、ベルト本体1に埋設されて歯付ベルトの周方向に作用する張力を受け持つ高剛性の心線3と、ベルト歯2を内周側から覆うように貼着された歯布4とを備えている。
ベルト本体1は、H−NBR(水素添加アクリルニトリルブタジエンゴム)やCR(クロロプレンゴム)、NR(天然ゴム)などのゴムから構成され、その要求特性に応じて種々のゴム素材を採用可能とされる。ベルト本体1を構成するゴムの硬さは、75(デュロA)〜93(デュロA)とされる。
ベルト歯2は、ベルト本体1の内周面に、ベルト幅方向に沿う凸状の歯部5をベルト周長方向に均等に多数形成してなる。このベルト歯2に噛み合うプーリ歯の歯溝幅は、その歯溝深さの1/2の深さにおいて、ベルト歯2の歯幅よりも0.18(mm)〜0.28(mm)の範囲で小さくされ、プーリ歯の歯溝にベルト歯2の歯部5を押し込むことにより、歯部5の圧力面およびその反対側の面を押圧するようになっている。
心線3は、例えばカーボンやスチールなどの多数本(例えば12000本)のフィラメントを束ね、このフィラメントの束に必要に応じて撚りを施してなり、ベルト歯2の歯底付近において歯布4に密着するように配置される。心線3を構成するフィラメントは、その直径が例えば4〜7μm程度で弾性率を200(GPa)〜300(GPa)とされ、所定本数(例えばベルト幅1インチあたりに16〜22本程度)の心線3を埋設することにより、歯付ベルトの単位幅当たりの弾性係数が2000(kN/inch)〜3000(kN/inch)に設定される。
歯布4は、例えばナイロン製とされ、縫合や溶着(例えば超音波溶着)などによって円筒状にエンドレス加工形成される。この歯布4は、嵩高加工糸からなる伸縮性を有する緯糸6を周長方向に配列し、フィラメント糸からなる非伸縮性の経糸7をベルト幅方向に配列して構成される。これにより、歯布4が周長方向に伸びを有するものとなり、ゴムの加硫成形時における歯部5などの形成を可能にし、かつ、歯付ベルトの可撓性を担保する。
この歯付ベルトの製造手順としては、まず、表面にベルト歯2に対応した溝条を有する円筒状の金型に、円筒状の歯布4を被せ、その上に心線3をワインディング装置により均等に巻き付ける。その上に未加硫ゴムシートを巻き付けて、加圧加硫により、ベルト歯2を有するベルト成形体を製造し、この成形体に表面処理を施した後、カッター装置で所望のベルト幅にカッティングすればよい。
次に、歯付ベルトの単位幅当たりの弾性係数、歯部形状および取付張力の違いによるベルト伝動機構の停止精度、応答性および耐久性の差異について説明する。これらの差異を検証するため、表1および表2に示すベルト単位幅当たりの弾性係数が異なる3種類の試験ベルトと、図2〜図3に示す3種類の形状の歯付プーリとを組み合わせて、位置精度試験、応答性試験および耐久性試験を行った。
まず、各試験ベルトについて説明する。表1は試験ベルトに使用する3種類(従来の標準ベルト、本発明の高剛性ベルト1)、2))の心線の構成を示し、表2は試験ベルトの単位幅当たりの心線の所定本数と弾性係数とを示す。
Figure 2005114110
Figure 2005114110
表1に示すように、従来の標準ベルトの心線3は、Eガラスからなる直径9μmのフィラメントをレゾルシン・ホルマリン・ラテックス(RFL)に含浸処理し、これを200本束ねてストランドを形成し、このストランドを3本束ねて下撚りして小縄を形成し、このようにして形成された小縄を11本束ねて構成したものである。また、高剛性ベルト1)、2)の心線3は、カーボンからなる直径7μmのフィラメントを12000本束ねて多少の撚りを加えて構成したものである。
表1および表2に示すように、従来の標準ベルトは、断面積が約0.42mmで弾性率が73GPaの心線3を1インチあたり18本配置しており、その単位幅当たりの弾性係数は548kN/inchである。高剛性ベルト1)(2))は、断面積が約0.46mmで弾性率(引張弾性率)が235GPaの心線3を1インチ当たり22(20)本配置しており、その単位幅当たりの弾性係数は2390(2172)kN/inchである。
図2は従来の標準歯付プーリの歯溝部形状、図3は本発明の歯溝幅縮小歯付プーリ(下限)の歯溝部形状、図4は本発明の歯溝幅縮小・歯溝深さ増大歯付プーリ(上限)の歯溝部形状である。図2のプーリ歯8は、その歯溝幅をベルト歯2の歯幅とほぼ等しく設定され、プーリ歯8の歯先付近にバックラッシュ9が形成されている。
図3のプーリ歯8は、その歯溝深さの1/2の深さにおける歯溝幅を、ベルト歯2の歯幅よりも0.18mm(片側0.09mm)だけ小さくされている。このプーリ歯8とベルト歯2とが噛み合うことにより、歯部5の圧縮部10が歯幅方向に圧縮される。
図4のプーリ歯8は、その歯溝深さの1/2の深さにおける歯溝幅、およびベルト歯2の歯高さの1/2の高さにおける歯溝幅を、ベルト歯2の歯幅よりも0.28mm(片側0.14mm)だけ小さくされている。このプーリ歯8とベルト歯2とが噛み合うことにより、歯部5の圧縮部10が歯幅方向に圧縮される。
図4のプーリ歯8においては、その歯底とベルト歯2の歯先との間に、ベルト歯2の歯部5を圧縮することによる変形を許容する隙間11が形成され、この隙間11に歯部5の圧縮変形の一部を逃がすようになっている。この歯付プーリの周方向に沿う断面において、プーリ歯8の歯溝の断面積がベルト歯2の歯部5の断面積よりも小さく設定され、隙間11の断面積が両側の圧縮部10の断面積の合計よりも小さくされている。
なお、いずれの試験ベルトも歯ピッチは8mm、周長は1000mm、ベルト幅は20mm、歯布はナイロン製である。また、ベルト本体1のゴムの種類は、従来の標準ベルトがCRでその硬さが70(デュロA)、本発明の高剛性ベルト1)、2)がH−NBRでその硬さが88(デュロA)である。
次に、ベルト伝動機構の位置精度試験の手順および結果について説明する。この位置精度試験は、従動プーリ13に軸トルクを負荷したときの、その軸トルクの大きさ(N・m)と、従動プーリ13の角度ズレ量(°)との関係を計測するものである。
図5は位置精度試験に用いる停止精度測定機の概略図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。この停止精度測定機は、試験ベルトを掛巻する原動プーリ12および従動プーリ13と、原動プーリ12のプーリ軸を回転駆動するステッピングモータ14と、従動プーリ13のプーリ軸に固定されたアーム15と、アーム15の先端に固定された慣性負荷16と、各プーリ12、13に配置されたエンコーダ17、18とを備えている。
ステッピングモータ14により原動プーリ12を所定角度(例えば90°)だけ正逆回転させ、慣性負荷16を停止させたときの角度ズレを従動側エンコーダ18により計測する。
図6は2種類の形状の歯付プーリ(歯溝幅縮小・歯溝深さ増大歯付プーリ(上限)、歯溝幅縮小歯付プーリ(下限))と、単位幅当たりの弾性係数が異なる2種類の試験ベルト(標準ベルト、高剛性ベルト1))とを組み合わせて行った位置精度試験の結果を示すものである。
図6に示すように、従動プーリ13の角度ズレ量は、軸トルクが大きくなるほど、ほぼこれに比例するように大きくなっている。同じ大きさの軸トルクに対応するズレ量は、歯溝幅縮小・歯溝深さ増大歯付プーリ(上限)および歯溝幅縮小歯付プーリ(下限)の両方の場合において、高剛性ベルト1)におけるズレ量が、標準ベルトにおけるズレ量を大幅に下回っている。これにより、高剛性ベルトを用いることにより、ベルト伝動機構の停止精度を向上可能であることがわかる。なお、歯溝幅縮小・歯溝深さ増大歯付プーリ(上限)の場合のズレ量が、歯溝幅縮小歯付プーリ(下限)の場合のズレ量を下回っており、プーリ歯の歯溝幅縮小の効果を認めることができる。
次に、ベルト伝動機構の応答性試験の手順および結果について説明する。この応答性試験は、従動プーリ13に一定の大きさの慣性力(2.65N・m)を負荷したときの、従動プーリ13における角度ズレ量(°)の振れ幅を計測するものである。
図7は応答性試験に用いる停止精度測定機の概略図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。この停止精度測定機は、位置精度試験に用いたものと同じものであるが、慣性負荷16の揺れ幅を検出するレーザ変位計を備えている。レーザ変位計は、慣性負荷16の停止位置において慣性負荷16に対向して配置され、その停止位置付近での慣性負荷16の揺れ幅を検出するようになっている。
ここで、慣性負荷16の停止位置は、従動プーリ13のプーリ軸上方に設定され、重力の影響を排除している。また、原動側エンコーダ17と従動側エンコーダ18との回転変位差により、慣性負荷16の停止位置を確認することにより、試験ベルトの経時変化によるズレを確認し、振動変位の原点位置を割り出すようにしている。
ステッピングモータ14により原動プーリ12を所定角度(例えば90°)だけ正逆回転させ、慣性負荷16を停止させたときの揺れ幅をレーザ変位計により計測する。
図8は3種類の形状の歯付プーリ(標準歯付プーリ、歯溝幅縮小・歯溝深さ増大歯付プーリ(上限)、歯溝幅縮小歯付プーリ(下限))と、単位幅当たりの弾性係数が異なる3種類の試験ベルト(標準ベルト、高剛性ベルト1)、2))とを組み合わせて行った応答性試験の結果を示すグラフであり、各試験ベルトに慣性力を負荷したときの従動プーリ13における角度ズレ量(°)の最初の振れ幅(最大振れ幅)を示すものである。
図8に示すように、歯付プーリごとに試験ベルトの単位幅当たりの弾性係数に着目すれば、標準ベルトにおける振れ幅よりも高剛性ベルト1)、2)における振れ幅が小さくなっている。これにより、高剛性ベルトを用いることにより、ベルト伝動機構の応答性を向上可能であることがわかる。また、単位幅当たりの弾性係数ごとに歯付プーリの歯溝形状に着目すれば、標準歯付プーリにおける振れ幅よりも歯溝幅縮小・歯溝深さ増大歯付プーリ(上限)および歯溝幅縮小歯付プーリ(下限)における振れ幅が小さくなっている。これにより、プーリ歯の歯溝幅縮小により、ベルト伝動機構の応答性を向上可能であることがわかる。
図9〜図11は慣性力を負荷した後の時間の経過と角度ズレ量(°)の振れ幅との関係を示す図である。これらの図に示すように、各試験ベルトに慣性力を負荷したとき、従動プーリ13は正逆に振れながら、時間の経過とともにその振れ幅が小さくなっていく。この振れ幅のうち、最初の振れ幅を抽出したものが図8である。
なお、図9は標準ベルトと標準歯付プーリとの組み合わせ、および標準ベルトと歯溝幅縮小歯付プーリ(下限)との組み合わせによる試験結果である。図10は高剛性ベルト1)と歯溝幅縮小・歯溝深さ増大歯付プーリ(上限)との組み合わせ、および高剛性ベルト2)と歯溝幅縮小歯付プーリ(下限)との組み合わせによる試験結果である。図11は高剛性ベルト1)と歯溝幅縮小歯付プーリ(下限)との組み合わせ、および高剛性ベルト1)と歯溝幅縮小・歯溝深さ増大歯付プーリ(上限)との組み合わせによる試験結果である。他の組み合わせによる試験結果を示す図は省略している。
次に、耐久性試験の手順および結果について説明する。この耐久性試験は、取付張力(T0)の違いによる試験ベルトの耐久性の差異を調べるものであり、原動プーリおよび従動プーリに取付張力(T0)を変えて掛巻した試験ベルトを走行させ、この試験ベルトが損傷して走行不能になるまでの時間を計測したものである。
原動プーリおよび従動プーリのプーリ歯数は22歯、回転数2300rpm、負荷トルク29.4N・m(有効張力1050N)である。なお、取付張力(T0)は負荷トルクを加えない状態での張力である。また、有効張力(Te)は負荷トルクによる負荷張力であり、張り側張力(Ts)とゆるみ側張力(Tt)との差に等しい。
図12は耐久性試験結果であり、取付張力ごとのベルト走行時間(耐久性)を示す図である。図12に示されるように、取付張力が500Nのとき、その走行時間が1000(hr)に達していることがわかる。また、取付張力が265Nのとき、本発明の高剛性ベルトの耐久性は、従来の標準ベルトの耐久性をわずかに上回る程度であり、取付張力が265N以下では耐久性の向上を図れないことがわかる。
これを取付張力(T0)と有効張力(Te)との関係で示せば、T0=Te/2のとき十分な耐久性を発揮し、T0<Te/4では耐久性の向上を図れないといえる。また、取付張力(T0)を無制限に大きくすると逆に耐久性を低下させると考えられるので、T0<Teとするのがよい。これらの結果をまとめて、Te/4<T0<Teの関係を満たすように、取付張力(T0)の大きさを設定するのがよい。
次に、本発明のベルト伝動機構を備えたワーク搬送装置について説明する。図13はワーク搬送装置の側面図である。このワーク搬送装置は、物品(ワーク)を載置するフォーク19(載置部)と、フォーク19を支持する3つの揺動自在なアーム20と、アーム20を揺動させてフォーク19を移動させるベルト伝動機構とを備えている。
アーム20は、その両端をプーリ軸21に回転自在に連結され、このプーリ軸21を介して、各アーム20が順番に揺動自在に連絡されている。また、基端側アーム20aの基端は支持軸21aに回転自在に連結され、先端側アーム20cの先端にプーリ軸21を介してフォーク19が連結されている。
ベルト伝動機構は、各アーム20の両端に設けられた歯付プーリ22と、この歯付プーリ22に掛巻された歯付ベルト23とからなる。基端側アーム20aの先端および中間アーム20bの基端を連結するプーリ軸21には、このプーリ軸21を回転駆動させるモータ24が連絡され、他のプーリ軸21には、減速機25が連絡されている。モータ24により各アーム20を揺動させることにより、フォーク19が所定の方向に移動する。
上記構成によれば、高弾性率の心線を歯付ベルトに埋設して、歯付ベルトの単位幅当たりの弾性係数を大幅に高め、有効張力による歯付ベルトの伸びを抑えるようにしている。また、プーリ歯の歯溝幅を縮小して、プーリ歯の歯溝に押し込んだベルト歯の歯部を歯幅方向に圧縮状態に保つことにより、ベルト幅を増大させることなく、ワークの慣性力によるフォークの揺れを抑制し、その停止精度および応答性を向上させることができる。
また、取付張力の大きさを好適な範囲に設定することにより、歯付ベルトの耐久性を向上させることができるので、重量物を搬送するワーク搬送装置に用いられる歯付ベルトの長寿命化を図ることができる。
本発明に係る歯付ベルトの要部斜視図 従来の標準歯付プーリの歯溝部形状 本発明の歯溝幅縮小歯付プーリ(下限)の歯溝部形状 本発明の歯溝幅縮小・歯溝深さ増大歯付プーリ(上限)の歯溝部形状 位置精度試験に用いる停止精度測定機の概略図 位置精度試験結果 応答性試験に用いる停止精度測定機の概略図 応答性試験結果 時間の経過と振れ幅との関係を示す図 同じく時間の経過と振れ幅との関係示す図 同じく時間の経過と振れ幅との関係示す図 耐久性試験結果 ワーク搬送装置の側面図
符号の説明
1 ベルト本体
2 ベルト歯
3 心線
5 歯部
8 プーリ歯
10 圧縮部
11 隙間

Claims (11)

  1. 歯付プーリに掛巻される歯付ベルトであって、前記歯付プーリのプーリ歯に噛み合うベルト歯が形成されたベルト本体に、当該歯付ベルトの周方向に作用する張力を受け持つ心線が埋設されてなり、
    当該歯付ベルトの単位幅当たりの弾性係数が2000(kN/inch)〜6000(kN/inch)に設定されたことを特徴とする歯付ベルト。
  2. 前記心線を構成する素材の弾性率が200(GPa)〜600(GPa)に設定されたことを特徴とする請求項1に記載の歯付ベルト。
  3. 当該歯付ベルトの単位幅当たりの弾性係数が2000(kN/inch)〜3000(kN/inch)に設定されたことを特徴とする請求項1に記載の歯付ベルト。
  4. 前記心線を構成する素材の弾性率が200(GPa)〜300(GPa)に設定されたことを特徴とする請求項3に記載の歯付ベルト。
  5. 原動側および従動側の歯付プーリに歯付ベルトを掛巻してなるベルト伝動機構であって、
    前記歯付ベルトは、前記歯付プーリのプーリ歯に噛み合うベルト歯が形成されたベルト本体に、当該歯付ベルトの周方向に作用する張力を受け持つ心線が埋設されてなり、当該歯付ベルトの単位幅当たりの弾性係数が2000(kN/inch)〜6000(kN/inch)に設定され、
    前記プーリ歯は、その歯溝深さの1/2の深さにおける歯溝幅をベルト歯の歯幅よりも小さく設定されたことを特徴とするベルト伝動機構。
  6. 前記プーリ歯は、その歯溝深さの1/2の深さにおける歯溝幅を前記ベルト歯の歯幅よりも0.18(mm)〜0.28(mm)の範囲で小さく設定されたことを特徴とする請求項5に記載のベルト伝動機構。
  7. 前記プーリ歯は、その歯底とベルト歯の歯先との間に前記ベルト歯の圧縮による変形を許容する隙間が形成される歯溝深さに設定されたことを特徴とする請求項5又は6に記載のベルト伝動機構。
  8. 前記歯付プーリの周方向に沿う断面において、前記プーリ歯の歯溝の断面積が前記ベルト歯の歯部の断面積よりも小さく設定されたことを特徴とする請求項7に記載のベルト伝動機構。
  9. 前記ベルト本体は、75(デュロA)〜93(デュロA)の硬さのゴムからなることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載のベルト伝動機構。
  10. 前記歯付ベルトの取付張力(T0)と有効張力(Te)とが、Te/4<T0<Teの関係を満たすように、取付張力(T0)の大きさが設定されたことを特徴とする請求項5〜9のいずれかに記載のベルト伝動機構。
  11. 物品を載置する載置部と、該載置部に連絡された揺動自在なアームとを備えたワーク搬送装置に装備され、前記アームを揺動させて載置部を移動させることを特徴とする請求項5〜10のいずれかに記載のベルト伝動機構。
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