JP2005189176A - ハニカム構造体の圧力損失の評価方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 圧力損失が非常に小さいハニカム構造体の、圧力損失の微妙な違いを短時間で高精度に測定することができる、ハニカム構造体の圧力損失の評価方法を得る。
【解決手段】
ハニカム構造体に、気体の目標流量と気体の流量の許容範囲とを設定して気体を供給し、気体の流量の測定値が前記気体の流量の許容範囲にあるときに前記ハニカム構造体の気体流入側と流出側との差圧を測定し、前記差圧の測定値と前記気体の流量の測定値より前記気体の目標流量に換算して求めた差圧を、前記気体の目標流量での前記ハニカム構造体の圧力損失として求める
【選択図】 なし
【解決手段】
ハニカム構造体に、気体の目標流量と気体の流量の許容範囲とを設定して気体を供給し、気体の流量の測定値が前記気体の流量の許容範囲にあるときに前記ハニカム構造体の気体流入側と流出側との差圧を測定し、前記差圧の測定値と前記気体の流量の測定値より前記気体の目標流量に換算して求めた差圧を、前記気体の目標流量での前記ハニカム構造体の圧力損失として求める
【選択図】 なし
Description
本発明は、排気ガスを浄化するのに使用されるハニカム構造体の圧力損失の評価方法に関する。
ディーゼルエンジンやガソリンエンジンなど内燃機関の排ガスを浄化するのに使用される排ガス浄化用ハニカム構造体は、一般にセラミックあるいは金属などの耐熱材料で構成されており,内燃機関の排気系に組みこまれ排ガス中に含まれる有害物質を取り除く役割を果たす。前記排ガス浄化用ハニカム構造体には、触媒物質を担持することにより目的の有害物質を取り除く役割を果たす所謂触媒コンバータや、主にディーゼルエンジンの排ガス中の粒子状物質(Particulate Matters、以下「PM」という)を前記ハニカム構造体がろ過捕捉し、排ガス浄化に寄与するディーゼルパティキュレートフィルタ(以下DPFという)もある。
前記排ガス浄化用ハニカム構造体は、その圧力損失により排ガスの流れを妨げるためエンジン出力の低下の原因となる。従ってハニカム構造体の圧力損失を求めて評価することが必要となる。
ハニカム構造体の圧力損失とは、ハニカム構造体を気体が通過したときのハニカム構造体の上流側の気体の圧力値から下流側の気体の圧力値を引いたものであり、排気ガスがハニカム構造体を通過する際に受ける抵抗が最大の要因となる。
ハニカム構造体の圧力損失を求めて評価する手段としては、例えば非特許文献1に記載の日本工業規格(JIS)の自動車用エアクリーナの試験方法を用いることがある。この非特許文献1の試験装置は、供試体(JISでは自動車用エアクリーナ)を収納する試験用チャンバと、試験用チャンバの出口側および入口側に接続した差圧計と、出口側から順に送気管を介して接続したアブソリュートフィルタ、空気流量計、空気流量制御装置、および排気送風機などからなる。そして、非特許文献1の試験装置で、供試体の圧力損失を求める場合には、試験室の空気を15分間以上流し、その後、差圧計により圧力損失を求めることになる。また、空気量、差圧などの値を、20℃、相対湿度65%、気圧1013hPaの標準状態に補正して、圧力損失を求めることになる。また、例えば特許文献1に記載の発明のように前記ハニカム構造体を内燃機関の排気系に組み込み、求めた圧力損失をエンジンの排気流量で補正する方法や、特許文献2に記載の発明のように内燃機関を用いずに粒子含有気体発生器により前記ハニカム構造体に粒子を含有した気体を送り込み、前記ハニカム構造体の気体流入側と流出側との差圧より圧力損失を求める記載が見られる。
ところで近年、ハニカム構造体の隔壁の薄壁化や、DPFにおいては薄壁化に加え気孔率が50%以上で平均細孔径15μm以上とする等、圧力損失をさらに下げるための技術開発が進められている。このため、ハニカム構造体の圧力損失自体が低くなってきたことにより、従来以上に圧力損失の測定を再現性良く測定することが難しくなってきた。従って、ハニカム構造体のフィルタ特性の検査、判定を行う際に、低い圧力損失を精度良く求める技術が必要になっている。
JIS D 1612−1989 自動車用エアクリーナの試験方法[第4頁第8.項(通気抵抗試験)、第20頁第2.(15)項(通気抵抗)、第24頁(試験用ダスト)、第27頁(図6 パネル形フィルタエレメント用清浄効率及びダスト保持量試験装置)、第32〜34頁(標準状態に対する空気量及び通気抵抗の補正)]
特開平8−109818号公報
特許第2807370号公報
ところがこのようなハニカム構造体に前記自動車用エアクリーナの試験方法を用いて圧力損失を求めても、あるいは前記特許文献記載の圧力損失を求める方法を用いても、圧力損失自体が極めて小さい事から、ハニカム構造体を流れる気体の流量および温度および湿度と測定環境の大気圧および温度および湿度のわずかな変化の影響が、圧力損失の値に大きくばらつきとして表れ、圧力損失を精度良く求めることは困難である。特に気体流量の変化については、流量制御弁のような流量を安定させる装置を用いてもなお存在する微小な流量の変化が、圧力損失の値に及ぼす影響は無視できない。したがって、圧力損失を高精度に求めることができない場合がある。
そこで本発明者らはハニカム構造体に供給する気体が設定した目標流量にて流量の変化が少なく、安定した流れを保ったときの差圧を測定すれば、ハニカム構造体の圧力損失を高精度に求めることができるとの知見を得、特願2003−051044号に記載の発明に想到した。
しかしながら、前記特願2003−051044号に記載の発明では圧力損失を高精度に求めることができるものの、目標とする気体の流量において安定した流れを保つまでに長時間を要する場合があり、特に多数のハニカム構造体の圧力損失を求めたり、1つのハニカム構造体について気体の流量を変化させて多数回圧力損失を求める場合には長時間を要する場合があった。そのため精度を落とすことなくより短時間でハニカム構造体の圧力損失を測定する方法が望まれた。
したがって本発明の課題は、ハニカム構造体の圧力損失を短時間で高精度に求めることができる、ハニカム構造体の圧力損失の評価方法を得ることにある。
本発明者らは、上記課題について鋭意研究した。その結果、ハニカム構造体に供給する気体の流量が設定した目標流量に一致しなくとも、測定した気体の流量及びハニカム構造体の気体の流入側と流出側の差圧を解析すれば、ハニカム構造体の圧力損失を短時間で高精度に求めることができるとの知見を得、本発明に想到した。
すなわち、本発明のハニカム構造体の圧力損失の評価方法は、ハニカム構造体に、気体の目標流量と気体の流量の許容範囲とを設定して気体を供給し、気体の流量の測定値が前記気体の流量の許容範囲にあるときに前記ハニカム構造体の気体流入側と流出側との差圧を測定し、前記差圧の測定値と前記気体の流量の測定値より前記気体の目標流量に換算して求めた差圧を、前記気体の目標流量での前記ハニカム構造体の圧力損失として求めることを特徴とする。
気体の流量が例えば30Nm3/minであるときのハニカム構造体の圧力損失を求める場合には、ハニカム構造体に気体を30Nm3/minとなるように供給し、ハニカム構造体の気体の上流側と下流側との差圧を測定すればよいが、測定値の精度を上げるために気体の流量を30Nm3/minに一致させ、しかも流れが安定した状態を待って差圧を測定する場合には長い時間が必要である。本発明では気体の流量が許容範囲、例えば30±0.3Nm3/minにあるときに、即ち概ね目標流量となったときに差圧を測定するため測定に要する時間が短縮でき、このときの流量と差圧の測定値により気体の目標流量での差圧に換算するため、精度を落とすことなく圧力損失を求めることが可能となる。
測定した気体の流量と差圧から目標流量での差圧を求める換算の方法としては、外挿又は内挿、即ち差圧の測定値に目標流量/測定流量を乗じる方法や、目標流量近傍における気体の流量と差圧の平均的な相関関係が判っている場合は前記相関関係を用いる方法などを用いることができる。気体の流量の許容範囲は、要求される差圧の測定精度と測定時間とに応じて設定すればよい。前記換算の方法として、上記外挿又は内挿にて目標流量での差圧を求める場合には、気体の流量の許容範囲は目標流量の±10%以内が望ましく、更に望ましくは目標流量の±1%以内である。
また、本発明のハニカム構造体の圧力損失の評価方法は、ハニカム構造体に、少なくとも異なる3つの目標流量を設定して気体を供給し、気体の流量の測定値が前記目標流量それぞれの近傍にあるときに前記ハニカム構造体の気体流入側と流出側との差圧を測定し、前記差圧の測定値と気体流量の測定値より差圧と気体流量との相関を表す近似曲線を求め、前記近似曲線より求めた目標流量の範囲内の任意の気体流量での差圧を、目標流量の範囲内の前記任意の気体流量での前記ハニカム構造体の圧力損失として求めることを特徴とする。
このように少なくとも異なる3つの流量の測定値の範囲内において前記気体の流量と前記ハニカム構造体の気体流入側と流出側との差圧の相関を求めることにより、ハニカム構造体の圧力損失を短時間で高精度に評価することができる。ここで、差圧の測定は気体の流量が目標流量の近傍にあるときに行うことに注目すべきである。気体の流量を目標流量に一致させ、しかも流れが安定した状態を待って差圧を測定する場合には長い時間が必要であるが、本発明においては一致させなくても差圧の測定を行うことができるため測定時間の短縮に効果がある。特に1つのハニカム構造体に対して気体流量を変化させたときの各気体流量における差圧を知りたいときに測定時間の短縮の効果が大きい。
前記目標流量の近傍とは、要求される差圧の測定精度と測定時間とに応じて近傍の範囲を設定すればよく、前記目標流量の範囲の±20%以内が望ましく、更に望ましくは±5%以内である。また、前記気体の流量と前記ハニカム構造体の気体流入側と流出側との差圧の相関は、近似直線で表すと圧力損失を高精度に評価できず、近似曲線、例えば2次曲線とすることにより圧力損失を高精度に評価できる。
また本発明は、ハニカム構造体に、気体の目標流量と気体の流量の許容範囲とを設定すると共に流量の変動許容量を設定して気体を供給し、気体の流量の測定値が前記気体の流量の許容範囲にあり、かつ流量の変動量が前記変動許容量より小さいときに、前記ハニカム構造体の気体流入側と流出側との差圧を測定する方法を取ることもできる。そしてこの後に差圧の測定値と気体の流量の測定値から気体の目標流量での差圧に換算して求めることにより、ハニカム構造体の圧力損失を求めればよい。差圧を測定するときには気体の流量が変動せずに一定量で安定して流れているほど測定精度が向上する。したがって気体の流量の変動許容量を設定しておき、気体の流量の変動が許容量以下であるときに、即ち気体の流れがより安定した状況でハニカム構造体の気体流入側と流出側との差圧を測定することにより、ハニカム構造体の圧力損失を短時間でさらに高精度に評価することができる。
また、ハニカム構造体に、少なくとも異なる3つの目標流量を設定すると共に流量の変動許容量を設定して気体を供給し、気体の流量の測定値が前記目標流量それぞれの近傍にあり、かつ流量の変動量が前記変動許容量より小さいときに、前記ハニカム構造体の気体流入側と流出側との差圧を測定する方法を取ることもできる。そしてこの後に差圧の測定値と気体の流量の測定値より差圧と気体の流量との相関を表す近似曲線を求め、前記気体の目標流量の範囲内の任意の流量での差圧を前記近似曲線より求めることにより、前記気体の目標流量の範囲内の任意の流量でのハニカム構造体の圧力損失を求めればよい。気体の流れがより安定した状況で気体の目標流量近傍での差圧を測定することにで、それぞれの差圧の測定精度が向上することにより差圧と気体流量との相関を表す近似曲線の精度も向上する。したがってハニカム構造体の圧力損失を短時間でより高精度に評価することができる。
また本発明は、繰り返し求めた前記圧力損失のバラツキが±3%以内であることが望ましく、±3%以内であれば高精度に評価されていると言える。特に、ハニカム構造体の隔壁の気孔率を50%以上、平均細孔径を15μm以上などとして圧力損失をさらに小さくした場合での、小さくした圧力損失の微妙な違いを高精度に評価されていると言える。
また、本発明のハニカム構造体の圧力損失の評価方法においては、前記ハニカム構造体に、微粒子を供給し、微粒子を捕捉した前記ハニカム構造体の気体流入側と流出側との差圧を求めることもできる。これにより実際のエンジンの運転状況を想定したPMの捕捉の状況に応じたハニカム構造体の圧力損失を高精度に評価することができる。
上記微粒子はカーボン微粒子とし、該カーボン微粒子が粒状のかたまりとなって微粒子の分布が偏らない程度、さらには供給の結果として前記気体の流量が大きく変動しない程度の供給速度(時間あたり供給量)とするべきである。カーボン微粒子の供給の結果、前記気体の流量が大きく変動すると、ハニカム構造体へのカーボン微粒子の捕捉条件が変化するためである。また、カーボン微粒子を少量づつ秤量して前記ハニカム構造体に供給し、一度の供給毎に前記ハニカム構造体の気体流入側と流出側との差圧を求めることを繰返すことが望ましい。これにより該カーボン微粒子の供給量と、これを捕捉したハニカム構造体の気体流入側と流出側との差圧の関係を正確に把握することができる。
本発明のハニカム構造体の評価方法によれば、ハニカム構造体の圧力損失を短時間で高精度に評価することができる。
以下、本発明を具体化した実施の形態の一例を詳細に説明する。なお、以下の説明においては、DPFおよび触媒コンバータをまとめて「ハニカム構造体」とする。
図1は、実施の形態1において測定されるハニカム構造体1であり、(a)はその模式斜視図、(b)は模式断面図である。このハニカム構造体1は、ディーゼルエンジンの排気系に配置されてPMを捕捉する役割を果たし、強度と共に圧力損失が特に小さいことが要求されている。ハニカム構造体1は、外径267mm×長さ304mmの円筒形状でコージェライト材の多孔質セラミック焼結体である。なお、コージェライト材以外にも、例えば炭化硅素、窒化硅素、アルミナなどを選択することができる。ハニカム構造体1には、外皮1a内に断面略正方形状の複数の貫通孔1bがその軸線方向に沿って規則的に配列されている。各貫通孔1bは隔壁1cによって互いに隔てられている。貫通孔1bの各端面1d、1eは各封止材1f、1gによって交互に封止されており、端面1d、1e全体としては市松模様になっている。隔壁1cは、厚さが0.3mm、ピッチが1.5mm、気孔率が65%、平均細孔径が20μmとなっている。
ハニカム構造体1をディーゼルエンジンの排気系に配置したとき、排気ガスは、端面1dに開口した貫通孔1bから流入(矢印A1)し、多孔質の隔壁1cを通過(矢印A2)して隣接する貫通孔から流出(矢印A3)する。このとき、排気ガス中に含まれるPMは隔壁1cで捕捉される。そして、一定量のPMが蓄積されるとこれを電気ヒータで燃焼したりして、ハニカム構造体1の再生を行う。
次に、ハニカム構造体1の圧力損失の評価装置について説明する。図2は、ハニカム構造体1の圧力損失の評価装置の一例の模式図である。なお、試験用の気体としては、通常の空気を用いている。図2で、試験用チャンバ3には、緩衝材2を介してハニカム構造体1を収納している。緩衝材2はハニカム構造体1の周囲に巻き付けて試験用チャンバ3への出し入れを容易にすると共にハニカム構造体1を保護している。試験用チャンバ3は、入口側3aを開いてハニカム構造体1の出し入れをできるようにし、また奥のストッパ(図示せず)でハニカム構造体1と緩衝材2の位置決めができるようにしている。試験用チャンバ3の入口側3aおよび出口側3bには、ハニカム構造体1の差圧を検出してコンピュータ6に入力する差圧計5を接続している。試験用チャンバ3の出口側3bに続く送気管7aには、流入したゴミなどを捕捉するアブソリュートフィルタ8を接続している。アブソリュートフィルタ8に続く送気管7bにはハニカム構造体1を通過した空気の流量を検出してコンピュータ6に入力する差圧式流量計10を接続している。差圧式流量計10に続く送気管7cには、コンピュータ6との入出力により空気の流量を制御する流量調整弁11を接続している。流量調整弁11に続く送気管7dには、コンピュータ6との入出力により一定出力で空気を吸引する排気送風機12を接続している。また、試験用チャンバ3の入口側3aには、測定環境中に浮遊する塵埃が試験用チャンバ3内に流入するを防止すると共に空気を整流してハニカム構造体1に供給するフィルタ4を備えている。
また、アブソリュートフィルタ8の前の送気管7aには、送気管7aを流れる空気の温度・湿度を検出して、コンピュータ6に入力するデジタル温度・湿度計9を備えている。フィルタ4の近くには、測定環境の温度・湿度・気圧を検出して、コンピュータ6に入力するデジタル温度・湿度・気圧計13を備えている。
コンピュータ6には、ハニカム構造体1への空気の目標流量と流量の許容範囲を記憶させている。そして、コンピュータ6は、一定時間ごと同時に、空気の流量と、空気の温度・湿度、測定環境の温度・湿度・気圧のサンプリングを行い、空気の流量が許容範囲にあるときに検出した差圧計5の値に、空気の温度・湿度、測定環境の温度・湿度・気圧をもとに標準状態にする補正をかける演算を行い、圧力損失の値をディスプレイ6aに表示している。なお、モニタ6aの表示値が配線のノイズなどで各検出値と異なっている場合、ノイズを除去するように補正している。
次に、圧力損失の評価方法について説明する。圧力損失には、ハニカム構造体1の圧力損失に加え、試験用チャンバ3の圧力損失も含まれている。このため事前に、ハニカム構造体1を試験用チャンバ3に収納しないで、試験用チャンバ3単独の圧力損失を測定している。通常、標準状態における試験用チャンバ3のみの圧力損失は一定であるので、いったん測定して得られた試験用チャンバ3の圧力損失をコンピュータ6に記憶させ、これを自動的に差し引いて、ハニカム構造体の圧力損失としている。なお、簡易的な圧力損失の評価方法としては、標準状態でない測定環境の場合に、試験用チャンバ3のみの差圧とハニカム構造体1の差圧の両方を測定し、標準状態における試験用チャンバ3の差圧との比からハニカム構造体1の差圧の測定値に補正を加えて標準状態して求めることもできる。
本実施例では、気体の目標流量を15Nm3/min、気体の流量の許容範囲を15±0.15Nm3/minと設定してハニカム構造体1に空気を連続して供給するように、コンピュータ6に入力した。なお気体の目標流量15Nm3/minは、ディーゼルエンジン実機での排気ガス温度が400〜600℃で流量が約37〜48Nm3/minに相当させている。次に圧力損失の評価装置を稼動し、ハニカム構造体1を通過する空気の流量を測定したところ14.97Nm3/minであり気体の流量の許容範囲である15±0.15Nm3/minの範囲にあるので、ハニカム構造体1の気体流入側と流出側との差圧を測定したところ、276.68mmAqの結果を得た。次に本実施例では以下の式によって目標流量での差圧を求めた。
目標流量での差圧=差圧測定値×目標流量/流量の測定値
したがって目標流量15Nm3/minでの差圧は、277.25(mmAq)と求められた。同様にハニカム構造体1の圧力損失を繰り返し求めたところ、圧力損失の値のバラツキは3%程度であった。
目標流量での差圧=差圧測定値×目標流量/流量の測定値
したがって目標流量15Nm3/minでの差圧は、277.25(mmAq)と求められた。同様にハニカム構造体1の圧力損失を繰り返し求めたところ、圧力損失の値のバラツキは3%程度であった。
次に実施例1と同じ評価装置を用い、ハニカム構造体1の圧力損失を求めた別の方法を図3により説明する。本実施例では気体の目標流量を、7.5Nm3/min、10Nm3/min、12.5Nm3/minの3つを設定した。圧力損失の評価装置を稼動し、本実施例では目標流量それぞれにおいて1秒毎に30秒間ハニカム構造体1を通過する空気の流量およびハニカム構造体1の気体流入側と流出側との差圧を測定した。図3には測定された毎秒の流量と差圧およびこれらに基づいた差圧と流量の近似曲線および式を示している。なお本実施例では近似曲線として、2次曲線を用いた。
この式を用いて目標流量の範囲である7.5Nm3/min〜12.5Nm3/minにおいて任意の流量におけるハニカム構造体1の圧力損失を求めることができ、例えば、本式によれば、流量9Nm3/minにおけるハニカム構造体1の圧力損失は103.90mmAqであり、流量11Nm3/minにおけるハニカム構造体1の圧力損失は151.91mmAqと求められた。同様に上記3つの目標流量それぞれにおいて、ハニカム構造体1を通過する空気の流量およびハニカム構造体1の気体流入側と流出側の差圧を測定し、測定された流量と差圧より上記同様2次近似式を求めて、該近似式より流量9Nm3/minと11Nm3/minにおけるハニカム構造体1の圧力損失を繰り返し求めたところ、圧力損失の値のバラツキは3%程度であった。
次に実施例1と同じ評価装置を用い、ハニカム構造体1の圧力損失を求めた別の方法を図4により説明する。本実施例では気体の目標流量を15Nm3/min、気体の流量の許容範囲を15±0.1Nm3/min、流量の変動許容量を0.05Nm3/minとした。次に圧力損失の評価装置を稼動し、1秒毎にハニカム構造体1を通過する空気の流量および空気上流側と下流側との差圧を測定すると同時に、空気の流量を測定した。この結果図4のように、経過時間12sから17sの6秒間において、流量が流量の許容範囲である15±0.1Nm3/minであり、流量の変動許容量の0.05Nm3/min以下と安定していたので、この6秒間の流量平均値14.955Nm3/min、差圧平均値は276.387を用いて、実施例1と同じく以下の式
目標流量での差圧=差圧測定値×目標流量/流量の測定値
により目標流量における差圧は277.22(mmAq)と求められた。同様にハニカム構造体1の圧力損失を繰り返し求めたところ、圧力損失の値のバラツキは3%であった。
目標流量での差圧=差圧測定値×目標流量/流量の測定値
により目標流量における差圧は277.22(mmAq)と求められた。同様にハニカム構造体1の圧力損失を繰り返し求めたところ、圧力損失の値のバラツキは3%であった。
次に実施例1と同じ評価装置を用い、ハニカム構造体1の圧力損失を求めた別の方法を図5により説明する。本実施例では気体の目標流量を、7.5Nm3/min、10Nm3/min、12.5Nm3/minの3つを設定し、流量の変動許容量を0.05Nm3/minとした。圧力損失の評価装置を稼動し、本実施例では目標流量それぞれにおいて、ハニカム構造体1を通過する空気の流量と差圧を1秒毎に測定し、空気の流量が目標流量の近傍にあり、かつ6秒間連続して流量の変動許容量が満足されたときの前記6秒間の空気の流量の平均値と差圧の平均値とを得た。図5には前記流量の平均値と差圧の平均値およびこれらに基づいた差圧と流量の近似曲線および式を示している。この式を用いて流量7.5Nm3/min〜12.5Nm3/minの範囲で任意の流量におけるハニカム構造体1の圧力損失を求めることができる。すなわち、本式によれば、例えば流量9Nm3/minにおけるハニカム構造体1の圧力損失は102.99mmAqであり、流量11Nm3/minにおけるハニカム構造体1の圧力損失は151.49mmAqと求められた。同様に上記3つの目標流量それぞれにおいて、ハニカム構造体1を通過する空気の流量およびハニカム構造体1の気体流入側と流出側の差圧を測定し、測定された流量と差圧より上記同様2次近似式を求めて、該近似式より流量9Nm3/minと11Nm3/minにおけるハニカム構造体1の圧力損失を繰り返し求めたところ、圧力損失の値のバラツキは2%であった。
図6は、実施例5での、内燃機関が排出するPMをろ過捕捉する状態をモデル化したハニカム構造体1の圧力損失の評価装置の模式図であり、PMにあたるカーボン微粒子をハニカム構造体1に送り、ハニカム構造体1の圧力損失を測定できるようにしている。図6では、前述した実施例1と同じ構成のものは同符号で示している。図6の評価装置は、図2での試験用チャンバ3の入口側3aのフィルタ4を外している。カーボン微粒子14はあらかじめ重量を測定し、同一重量に分けて準備しておく。ここでは1gずつに秤量して合計10gを準備した。
実施例1と同じように、ハニカム構造体1の圧力損失の評価装置を作動させ、本実施例では気体の目標流量を10Nm3/min、気体の流量の許容範囲を10±0.10Nm3/minと設定し、空気の流量が許容範囲を満足したときに、ハニカム構造体1の空気上流側と下流側との差圧を測定する。測定後、入口3aからハニカム構造体1に向けて秤量済のカーボン微粒子14を供給すると、ハニカム構造体1にカーボン微粒子が捕捉され、圧力損失は上昇、空気の流量は低下の傾向を示し空気の流量が許容範囲から外れる場合があるので、再び空気の流量が許容範囲を満足するように調節して、流量及び差圧を測定する。以降同様にカーボン微粒子を1gずつ、目標の供給量である10gまで供給と測定を繰返し行った。表1はこのようにして得られた供給量と流量および差圧の測定結果である。このような方法で測定を行うことにより、カーボン微粒子を連続的に供給するよりも正確に煤カーボン微粒子供給量と圧力損失の関係を得ることができる。
表2は単一のハニカム構造体1の差圧を、実施例1に記すハニカム構造体の圧力損失の評価方法と同じ方法を用いて測定した実施例と、比較例として特願2003−051044号に記載の発明を用いて測定したものの比較を表す。
表2に示すように、比較例である従来手法によっても、本実施例によっても差圧の測定値はほとんど一致しており、そのバラツキも±3%以内であるから、どちらの手法によってもハニカム構造体の圧力損失を高精度に評価できていることがわかる。また、計測時間は本実施例の方が、比較例である従来手法で測定した場合に比べて平均的に半分程度の時間となっており、本発明のハニカム構造体評価方法がいかに有効であるかが分かる。
なお、実施の形態では、多孔質セラミック焼結体からなるハニカム構造体について説明したが、これに限らず、耐熱合金からなるハニカム構造体についても本発明のハニカム構造体の圧力損失の評価方法および評価装置を適用できることは言うまでもない。
1 ハニカム構造体(DPF、触媒コンバータ)
1a 外皮
1b 貫通孔
1c 隔壁
1d、1e 端面
1f、1g 封止材
2 緩衝材
3 試験用チャンバ
3a 入口側
3b 出口側
4 フィルタ
5 差圧計
6 コンピュータ
6a モニタ
7a、7b、7c、7d 送気管
8 アブソリュートフィルタ
9 デジタル温度・湿度計
10 差圧式流量計
11 流量調整弁
12 排気送風機
13 デジタル温度・湿度・気圧計
14 カーボン微粒子
A1 流入
A2 通過
A3 流出
1a 外皮
1b 貫通孔
1c 隔壁
1d、1e 端面
1f、1g 封止材
2 緩衝材
3 試験用チャンバ
3a 入口側
3b 出口側
4 フィルタ
5 差圧計
6 コンピュータ
6a モニタ
7a、7b、7c、7d 送気管
8 アブソリュートフィルタ
9 デジタル温度・湿度計
10 差圧式流量計
11 流量調整弁
12 排気送風機
13 デジタル温度・湿度・気圧計
14 カーボン微粒子
A1 流入
A2 通過
A3 流出
Claims (6)
- ハニカム構造体に、気体の目標流量と気体の流量の許容範囲とを設定して気体を供給し、気体の流量の測定値が前記気体の流量の許容範囲にあるときに前記ハニカム構造体の気体流入側と流出側との差圧を測定し、前記差圧の測定値と前記気体の流量の測定値より前記気体の目標流量に換算して求めた差圧を、前記気体の目標流量での前記ハニカム構造体の圧力損失として求めることを特徴とするハニカム構造体の圧力損失の評価方法。
- ハニカム構造体に、少なくとも異なる3つの目標流量を設定して気体を供給し、気体の流量の測定値が前記目標流量それぞれの近傍にあるときに前記ハニカム構造体の気体流入側と流出側との差圧を測定し、前記差圧の測定値と気体流量の測定値より差圧と気体流量との相関を表す近似曲線を求め、前記近似曲線より求めた目標流量の範囲内の任意の気体流量での差圧を、目標流量の範囲内の前記任意の気体流量での前記ハニカム構造体の圧力損失として求めることを特徴とするハニカム構造体の圧力損失の評価方法。
- ハニカム構造体に、気体の目標流量と気体の流量の許容範囲とを設定すると共に流量の変動許容量を設定して気体を供給し、気体の流量の測定値が前記気体の流量の許容範囲にあり、かつ流量の変動量が前記変動許容量より小さいときに、前記ハニカム構造体の気体流入側と流出側との差圧を測定することを特徴とする請求項1に記載のハニカム構造体の圧力損失の評価方法。
- ハニカム構造体に、少なくとも異なる3つの目標流量を設定すると共に流量の変動許容量を設定して気体を供給し、気体の流量の測定値が前記目標流量それぞれの近傍にあり、かつ流量の変動量が前記変動許容量より小さいときに、前記ハニカム構造体の気体流入側と流出側との差圧を測定することを特徴とする請求項2に記載のハニカム構造体の圧力損失の評価方法。
- 前記ハニカム構造体に、微粒子を供給することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載のハニカム構造体の圧力損失の評価方法。
- 繰り返し求めた前記圧力損失のバラツキが±3%以内であることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のハニカム構造体の圧力損失の評価方法。
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| JP2003433243A JP2005189176A (ja) | 2003-12-26 | 2003-12-26 | ハニカム構造体の圧力損失の評価方法 |
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Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014145622A (ja) * | 2013-01-28 | 2014-08-14 | Tokyo Yogyo Co Ltd | 排ガス浄化フィルタの圧力損失測定装置 |
| JP2016188633A (ja) * | 2015-03-30 | 2016-11-04 | 日本碍子株式会社 | ディーゼルパティキュレートフィルタの固体成分捕集効率を測定するための測定装置及び測定方法 |
| JP2020508851A (ja) * | 2017-02-10 | 2020-03-26 | 株式会社ニコン | 流体を移送するシステムおよび流体を移送するフロー回路エレメントの動作状態を監視する方法 |
-
2003
- 2003-12-26 JP JP2003433243A patent/JP2005189176A/ja active Pending
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