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JP2005150167A - 積層型圧電素子 - Google Patents

積層型圧電素子 Download PDF

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JP2005150167A
JP2005150167A JP2003381702A JP2003381702A JP2005150167A JP 2005150167 A JP2005150167 A JP 2005150167A JP 2003381702 A JP2003381702 A JP 2003381702A JP 2003381702 A JP2003381702 A JP 2003381702A JP 2005150167 A JP2005150167 A JP 2005150167A
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JP2003381702A
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Fumishige Miyata
文茂 宮田
Yasuji Hiramatsu
靖二 平松
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Ibiden Co Ltd
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Ibiden Co Ltd
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Abstract

【課題】 衝撃などによる素子の割れや欠けの発生を抑制することができ、接続信頼性に優れ、耐久性に優れた積層型圧電素子を提供する。
【解決手段】 圧電体からなり、印加電圧に応じてその厚さが変化する複数の圧電層と、前記印加電圧を供給するための複数の内部電極とが交互に積層されるとともに、所定の内部電極と接続するための外部電極がその側面に形成された積層型圧電素子であって、前記内部電極に平行な断面は、n角形(ただし、nは5以上の整数)からなり、少なくとも3つの側面に前記外部電極が形成されてなることを特徴とする積層型圧電素子。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インジェクタやインクジェット・プリンタの動力源等、種々の用途に用いられる積層型圧電素子に関する。
図5(a)は、従来の積層コンデンサタイプの圧電素子を模式的に示す斜視図であり、(b)は、その縦断面図である。
図5(a)、(b)に示すように、一般に、積層コンデンサタイプの圧電素子30では、印加電圧に応じてその厚さが変化する複数の圧電体からなる圧電層31と、圧電層31に印加電圧を供給するための複数の内部電極32(32a、32b)とが交互に積層されて積層体を構成し、この積層体の側面に露出した内部電極に接続するための外部電極33(33a、33b)が形成されている。
このような圧電素子30の内部電極32に外部電極33を介して電圧を印加すると、圧電素子30は、高さ方向に伸張し、一方、電圧の印加を止めると、ほぼ元の高さに戻る。すなわち、圧電素子30は、電気エネルギーの供給、停止により伸縮し、一種のピストンのような機能を有するのである。
従って、このような圧電素子30を含む駆動機構がシリンジに納められた場合には、所定量の接着剤、コーティング剤、潤滑剤等を吐出するインジェクタとして機能し、また、このような圧電素子30がインクジェット・プリンタに用いられた場合には、所定量のインクを連続的に吐出することができ、これにより紙等に印刷を行うことができる。
上述のように、積層コンデンサタイプの圧電素子30は、電圧を印加することにより高さ方向に伸張するが、その伸張の仕方を詳しく観察すると、図6に示すように、内部電極32aと内部電極32bとが重なり合っている部分のみに電圧が印加されるため、この重なっている部分のみが伸縮し、内部電極32a、32bが重なっていない部分は伸縮しない。
従って、電圧が印加されていない部分、すなわち内部電極32a、32bが形成されていない部分(以下、不活性部分ともいう)に引張応力が作用する。この結果、上記不活性部分にクラックが発生し易くなる。このクラックは、不活性部分から外部電極に進展し、外部電極の分断にまで至る場合があった。
また、図5に示すように、従来の圧電素子では、2種類の内部電極に対応して2つの側面にそれぞれ一つずつの外部電極が設けられているのみであり、これら外部電極の一つに断線等の不都合が発生した場合には、積層型圧電素子への給電が阻害されるため、素子自体が全く機能しなくなり、信頼性に欠けるという問題があった。
一方、上述した不活性部分を無くすために、内部電極と外部電極の接続方法を変えた積層型圧電素子が提案されている(特許文献2参照)。
図7は、上述した別の種類の積層型圧電素子を模式的に示す断面図である。
この積層型圧電素子40では、圧電層41の層間に形成される内部電極42を層間の全面に形成している。しかし、このままでは、内部電極42は、図中、対向する左右の両側面に形成された外部電極43と接触してしまうので、1層ごとに、内部電極42が露出した部分の左側又は右側の側面にガラス等の絶縁体で絶縁被覆層44a、44bを形成し、その上に外部電極43を形成している。このような構成とすることより、図3に示した積層型圧電素子30と同様に、内部電極42が交互に対向する側面に形成された外部電極43と接続されることとなる。
図7に示した積層型圧電素子40では、不活性部分が存在しないので、不活性部分でのクラック等の発生現象は生じない。
しかしながら、積層体の全体が伸縮するため、伸縮しない外部電極43との間に応力が発生し、この応力に起因して外部電極43の剥離等が生じやすく、外部電極43と内部電極42との接続信頼性に問題が発生しやすかった。
特開2002−202024号公報 特開昭64−7575号公報
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、外部電極と内部電極との接続信頼性に優れ、長期間に渡って使用した場合にも、クラック等による断線等の不都合が発生しにくい耐久性に優れた積層型圧電素子を提供することを目的とするものである。
即ち、本発明の積層型圧電素子は、圧電体からなり、印加電圧に応じてその厚さが変化する複数の圧電層と、上記印加電圧を供給するための複数の内部電極とが交互に積層されるとともに、所定の内部電極と接続するための外部電極がその側面に形成された積層型圧電素子であって、
上記内部電極に平行な断面は、n角形(ただし、nは5以上の整数)からなり、少なくとも3つの側面に上記外部電極が形成されてなることを特徴とする。
本発明の積層型圧電素子では、上記内部電極に平行な断面は、六角形からなり、少なくとも4つの側面に上記外部電極が形成されている態様の圧電素子か、又は、上記内部電極に平行な断面は、八角形からなり、少なくとも4つの側面に上記外部電極が形成されている態様の圧電素子が望ましい。
本発明の具体的な積層型圧電素子としては、
内部電極は、外部電極と接続される側面には露出して上記外部電極と電気的に接続されており、一方、上記内部電極は、上記外部電極と接続されない側面には露出せず、両者の間の絶縁を確保するために、その端部が上記側面より所定の距離内側となるように形成されている積層型圧電素子(以下、積層コンデンサタイプ圧電素子という)や、
内部電極は、外部電極と接続される端部では、側面に露出して上記外部電極と電気的に接続されており、一方、上記外部電極と接続されない端部では、上記内部電極の端部と上記外部電極との間に、両者の間の絶縁を確保するための絶縁被覆層が介装されている積層型圧電素子(以下、全面電極タイプ圧電素子という)が挙げられる。
本発明の積層型圧電素子によれば、外部電極が少なくとも3つの側面に形成されているため、接続信頼性に優れ、耐久性に優れた積層型圧電素子を提供することができる。また、側面が交差する角部の角度が90°を超えて大きく設定されており、衝撃などによる素子の割れや欠けの発生を抑制する効果がある。これは、面取りをした場合と同様の効果であると考えられる。
上記積層型圧電素子において、上記内部電極に平行な断面は、六角形からなり、少なくとも4つの側面に上記外部電極が形成されているか、又は、上記内部電極に平行な断面は、八角形からなり、少なくとも4つの側面に上記外部電極が形成されている場合には、n角形の数のnが余り多くなく、従って、形状が余り複雑でなく、さらに、側面が交差する角部の角度が90°を超えて大きいため、面取りをしなくとも耐衝撃性に優れた素子を提供することができる。また、外部電極が多数形成されているため、接続信頼性に優れ、耐久性に優れた積層型圧電素子を提供することができる。
上記積層コンデンサタイプ圧電素子では、上記効果のほか、内部電極と外部電極との間の短絡を防止するための絶縁被覆層を形成する必要がないので、比較的簡単かつ安価に圧電素子を製造することができる。
また、上記全面電極タイプ圧電素子では、不活性部分が存在しないので、圧電層にクラック等が発生しにくく、かつ、外部電極が多数形成されているため、耐久性に優れたものとなる。
本発明の積層型圧電素子は、圧電体からなり、印加電圧に応じてその厚さが変化する複数の圧電層と、上記印加電圧を供給するための複数の内部電極とが相互に積層されるとともに、露出した上記内部電極と接続された外部電極がその側面に形成された積層型圧電素子であって、
上記内部電極に平行な断面は、n角形(ただし、nは5以上の整数)からなり、少なくとも3つの側面に上記外部電極が形成されてなることを特徴とする。
本発明の積層型圧電素子について説明するが、まず、その一例として積層コンデンサタイプ圧電素子について説明する。
図1(a)は、積層コンデンサタイプ圧電素子の一例を模式的に示した斜視図であり、(b)は、(a)に示した圧電素子のA−A線断面図である。
図1に示したように、この積層型圧電素子10では、印加電圧に応じてその厚さが変化する圧電体からなる複数の圧電層11と、上記印加電圧を供給するための複数の内部電極12a、12bとが相互に積層されるとともに、露出した内部電極12a、12bと接続された外部電極13a、13a、13b、13bが4つの側面15a、15b、15d、15eに形成されている。また、内部電極12a、12bに平行な断面は、六角形状をなしており、すなわち、上記積層型圧電素子10は、六角柱形状をなしている。
内部電極12a、12bは、その一端のみが側面に露出しており、他端は、側面まで延びず、側面から所定の距離内側に端部が存在している。すなわち、図1(b)に示す断面で、左側部分の側面に露出した内部電極12bは、内部電極12bと接続されている外部電極13bが形成された側面15d、15eに完全に露出しているが、他の外部電極13aが形成されている側面15a、15bには、全く露出していない。外部電極13a、13bが形成されていない側面15c、15fには、内部電極13a、13bの両方が露出している。
一方、図1(b)に示す断面で、右側の外部電極13aと接続されている内部電極12aは、側面15a、15bには完全に露出しており、側面15d、15eには、全く露出していない。
従って、この積層型圧電素子10には、内部電極12a、12bが重複して形成されていない不活性部分が存在し、この部分には、内部電極12a、12bに電圧が印加されても伸縮しない。しかしながら、それぞれの側面15a〜15fが交差する角部14の水平断面は、90°以上の充分に大きい角度(120°)に設定されているため、角部14に応力が集中しにくく、応力の集中に起因するクラック等も発生しにくい。さらに、側面が交差する角部の角度が90°を超えて大きいため、面取りをしなくとも耐衝撃性に優れる。
また、一種類の内部電極に接続するための外部電極が2つの側面に形成されているため、外部電極13a、13bと内部電極12a、12bとの接続不良が発生しにくく、信頼性、耐久性に優れた積層型圧電素子となっている。
本発明の積層型圧電素子では、内部電極12a、12bに平行な断面は、n角形(ただし、nは5以上の整数)からなる。
n角形のnは5以上であれば特に限定されず、六角形、七角形、八角形、九角形等であってもよいが、nは、偶数であることが好ましく、特に六角形、八角形等が好ましい。また、正n角形が好ましい。圧電素子の形状が面対称であり、外部電極も対象な位置に形成することができ、積層型圧電素子の製造が比較的容易であり、機能的にも安定しやすいからである。また、側面が交差する角部の角度も90°を超えて充分に大きく設定されているため、発生する応力が集中しにくく、クラックが発生しにくい。さらに、側面が交差する角部の角度が90°を超えて大きいため、面取りをしなくとも耐衝撃性に優れる。
外部電極13a、13bを形成する面は、側面のうち3面以上であれば特に限定されないが、4つの側面や6つの側面に形成することが望ましい。±の2種類の内部電極12a、12bに対して、それぞれ同じ数の外部電極13a、13bを形成することができるからである。
本発明の積層型圧電素子10の圧電層11を構成する圧電体の種類は特に限定されるものではないが、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)系セラミック、PZT系セラミックに第三成分として、マグネシウム・ニオブ酸鉛、マグネシウム・タングステン酸鉛、マンガン・バリウム酸鉛等を加えた、いわゆる三成分系セラミック等が挙げられる。
内部電極12a、12bの材料は特に限定されるものではないが、酸化雰囲気でも比較的酸化しにくいものが望ましく、例えば、Pd、Pt、Ag、Cu等やこれらの合金等が挙げられる。これら電極材料を含むペーストは、圧電材料のグリーンシート上に所定のパターンで印刷され、積層された後、焼成することにより形成される。従って、電極材料は、焼成温度等を考慮して、適宜選択される。
上記外部電極13a、13bの材料は特に限定されるものではないが、例えば、Ag、Pd等やこれらの合金等が挙げられる。上記材料のほかに、Pt、Cu等を用いてもよい。
圧電層11の厚さは特に限定されるものではないが、効率良く積層型圧電素子10を伸縮させようとすれば、積層数がなるべく多い方が好ましい。しかし、一定の高さのものを製造する際、積層数が多くなりすぎると、一層当たりの厚さが薄くなりすぎ、製造が困難になる。これらを考慮する、一層当たりの厚さは、30〜300μm程度が好ましく、50〜150μm程度がより好ましい。
圧電層11の積層数は、特に限定されるものではないが、100〜1000程度が好ましい。このような積層数とすることにより、積層型圧電素子としての機能を充分に果たすことができる。
また、内部電極12a、12bの厚さは特に限定されるものではないが、1〜10μm程度が好ましく、1〜4μm程度がより好ましい。
内部電極12a、12bは、±の外部電極13a、13bのいずれか一方のみに接続され、他の外部電極とは接続されないようにする必要がある。従って、図1に示すように、積層型圧電素子10が六角柱からなる場合には、±の一方の外部電極13aが形成された側面15a、15bには内部電極12aが露出し、一方、他方の外部電極13bが形成された側面15d、15eには、内部電極12aが露出しないように形成する必要がある。
外部電極13a、13bが形成されていない側面が存在する場合、内部電極12a、12bは、露出しても露出しなくても構わないが、不活性部分を無くすためには、内部電極12a、12bが露出している方が好ましい。
外部電極13a、13bと接触しないように内部電極12a、12bを形成する際、内部電極12a、12bと外部電極13a、13bとの距離は、金属のマイグレーション等を考慮すると、0.3mm以上離れていることが好ましく、0.5mm以上離れていることがより好ましい。
積層型圧電素子10の高さは、特に限定されるものではないが、2.5〜50mm程度が望ましく、内部電極に平行な断面のn角形の一辺は、2〜10mm程度が望ましい。
次に、積層型圧電素子(積層コンデンサタイプ圧電素子)の製造方法について説明する。
図3−1(a)〜(d)及び図3−2(e)〜(g)は、積層型圧電素子10の製造方法を模式的に示す斜視図である。
本発明の積層型圧電素子は、従来公知のグリーンシート法を用いて製造することができる。
グリーンシートの原料となる粉末は、以下のようにして得られる。すなわち、まず、酸化鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン等の圧電体を構成する元素の酸化物を所定の組成となるように秤量、混合した後、800〜950℃程度の温度で仮焼する。次に、得られた仮焼体を粉砕し、分級処理等により粒径を整え、この粉末を原料粉末として用いる。酸化物の代わりに、シュウ酸塩等の有機金属化合物や金属アルコキシド等を用い、これらの混合粉の仮焼を行ってもよい。
(1)グリーンシート作製工程
得られたセラミックの原料粉末をバインダ、溶剤等と混合してスラリーを調製し、これを用いてグリーンシートを作製する。
上記バインダとしては、アクリル系バインダ、エチルセルロース、ブチルセロソルブ、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール(PVB)等から選ばれる少なくとも1種が望ましい。
上記溶媒としては、アルコール系、芳香族系、水等から選ばれる少なくとも1種が望ましい。
これらを混合して得られるスラリーをドクターブレード法等でシート状に成形し、乾燥した後、切り出しを行い、所定の形状からなるグリーンシート100を作製する。なお、グリーンシート100の厚さは、35〜400μmが好ましい。
次に、グリーンシート100を正確に積層するために必要な貫通孔100aを形成してもよい。その際、グリーンシート100の周囲の所定の位置にパンチング等により複数個形成することが好ましい(図3‐1(a)参照)。
(2)金属ペースト印刷工程
貫通孔100aを形成したグリーンシート100上に、金属ペーストを印刷し、所定のパターンからなる金属ペースト層110a、110bを形成する(図3‐1(b)参照)。
これらの金属ペースト中には、Pd、Pt、Ag、Cu等からなる金属粒子又はこれらの混合物、合金等が含まれている。
印刷する金属ペースト層110a、110bは、2種類の外部電極のうちのどちらの外部電極と接続するかにより、位置が少しずれるので、それぞれの種類の内部電極の位置となるように、金属ペースト層110a、110bを形成する。
このような金属ペーストとしては、例えば、金属粒子70〜87重量部;バインダ1.5〜10重量部;及び、溶媒1.5〜10重量部混合した組成物(ペースト)等が挙げられる。
上記バインダーとしては、アクリル系バインダ、エチルセルロース、ブチルセロソルブ、ポリビニルアルコール等から選ばれる少なくとも1種が望ましい。
さらに溶媒としては、α−テルピネオール、グリコール等から選ばれる少なくとも1種が望ましい。
(3)グリーンシート積層工程
金属ペースト層110aを形成したグリーンシート100と、金属ペースト層110bを形成したグリーンシート100とを交互に積み重ねていく(図3‐1(c)参照)。
最上段及び最下段には、何も印刷していないグリーンシート100を一枚又は複数枚積層する。
なお、各グリーンシート100には、全く同じ位置に正確に複数の貫通孔100aが形成され、それぞれの貫通孔100aに下の載置台に設けられた複数のピン(図示せず)がさし込まれて固定されているため、積層されたグリーンシート100では、設定した位置に正確に金属ペースト層110a、110bが形成されていることになる。
この後、加熱、圧着を行うことにより、グリーンシート積層体120を作製する(図3‐1(d)参照)。加熱温度は、80〜120℃が好ましく、圧力は、5〜80MPaが好ましい。グリーンシート100の積層数は100〜1000枚が好ましい。
(4)グリーンシート積層体の焼成工程
次に、グリーンシート積層体120を電気炉等の炉に入れ、400〜700℃の温度で脱脂した後、常圧、100〜1300℃で焼成し、焼結体130aを製造する(図3‐2(e)参照)。焼成は、空気中で行うことが望ましい。
(5)焼結体の加工工程
次に、得られた焼結体130aに切削加工処理を行い、所定の形状、すなわち断面が多角形状の焼結体130を作製する(図3‐2(f)参照)。この後、必要により、表面研磨等の後処理を行う。この加工処理により、内部電極12aは、側面15a、15bには露出するが、側面15d、15eには露出しない。他の内部電極12bは、内部電極12aと全く逆になり、側面15a、15bには露出しないが、側面15d、15eには露出する。
なお、上記(3)〜(5)の工程においては、積層体の焼成の後、焼結体に切削加工処理を行うことにより、その断面を多角形状としているが、グリーンシートの積層前に、打ち抜き等で、グリーンシートを予め多角形状に切り出しておき、外形合わせを行うことにより、断面が多角形状の積層体を得た後、その焼成を行ってもよい。
(6)外部電極形成、分極処理
加工処理により得られた焼結体120の側面に金属ペースト層を形成し、硬化、又は、焼き付けることにより、外部電極13a、13bを形成し、分極処理を行うことにより、積層型圧電素子10の製造を終了する(図3‐2(g)参照)。
金属ペーストを構成する金属としては、Ag、Pd、Pt、Ni、Cu等やこれらの混合物、合金等が挙げられ、バインダ、溶剤に用いる化合物としては、内部電極を形成する際に用いたものと同様のものが挙げられる。金属ペースト層を焼き付ける場合の焼き付け温度は、400〜800℃程度が好ましい。また、硬化させる場合の硬化温度は、150〜300℃程度が好ましい。なお、硬化させる場合には、硬化後に樹脂成分が残存するため、外部電極の耐食性が劣ることとなる、よって、焼き付けの方が好ましい。
次に、本発明の積層型圧電素子の一例として全面電極タイプ圧電素子について説明する。
図2(a)は、全面電極タイプ圧電素子の一例を模式的に示した斜視図であり、(b)は、(a)に示した積層型圧電素子のB−B線断面図である。
図2に示したように、この積層型圧電素子20では、印加電圧に応じてその厚さが変化する圧電体からなる複数の圧電層21と、上記印加電圧を供給するための複数の内部電極22a、22bとが相互に積層されており、4つの側面25a、25c、25e、25gに外部電極23a、23a、23b、23bが形成されている。また、内部電極22a、22bは、各圧電層21の上、下、又は、上下の全面に形成されている。
そして、例えば、図2(b)中、内部電極22aの右端は、側面25aに形成された外部電極23aと接続され、一方、内部電極22aの左端には、絶縁被覆層26が形成されており、この絶縁被覆層26により、内部電極22aと側面25fに形成された外部電極23bとは絶縁された状態にある。
内部電極22aの上に形成された内部電極22bは、逆に外部電極23bと接続され、外部電極23aとは絶縁された状態にある。すなわち、外部電極23a、23bが形成された側面には、内部電極22a、22bが露出する部分に、一層とびに絶縁被覆層26が形成され、内部電極22a又は内部電極22bと外部電極23a、23bとの導通を防止している。また、この積層型圧電素子20では、内部電極22a、22bに平行な断面は、八角形状をなしており、すなわち、積層型圧電素子10は、八角柱形状をなしている。
この積層型圧電素子20には、±のうち一種類の内部電極12aに接続するための外部電極13aが2つの側面に形成されているため、外部電極と内部電極との接続不良が発生しにくく、信頼性、耐久性に優れた積層型圧電素子となっている。
全面電極タイプ圧電素子において、その形状・寸法、外部電極を形成する側面の数、位置、圧電層を構成する圧電体の種類、内部電極や外部電極の材料は、積層コンデンサタイプ圧電素子の場合とほぼ同様であり、これらについては既に説明したので、ここでは、その説明を省略する。
また、圧電層の厚さ、内部電極の厚さ、圧電層の積層数に関しても、積層コンデンサタイプ圧電素子の場合とほぼ同様であり、これらについても既に説明したので、ここでは、その説明を省略する。
全面電極タイプ圧電素子では、外部電極23a、23bと内部電極22a、22bとの間の絶縁が必要な部分に、絶縁被覆層26が介装されており、また、圧電層21の上、下又は上下の全面に内部電極22a、22bが形成されており、不活性部分は発生しない。ただし、外部電極は伸縮しないため、外部電極が長期間に渡って使用された際には、信頼性が完全だとは言えない場合もある。そこで、外部電極23a、23bに断面が波型で伸縮性に富んだ金属板を接合してもよい。金属板は、電極となり得る導電性に富んだものである必要がある。
絶縁被覆層26の材料は、絶縁性に優れ、マイグレレーションが起きにくい材料であることが好ましく、例えば、絶縁性を有するガラス、樹脂等が挙げられる。上記ガラスの種類は特に限定されるものではないが、例えば、SiO、NaO−CaO−SiO、KO−CaO−SiO、NaO−PbO−SiO、BaO−SiO−B、NaO−B−SiO等の化学組成からなるガラスが挙げられる。これらのなかでは、特にSiOが好ましい。
上記樹脂の種類は特に限定されるものではないが、例えば、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリブタジエン、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド、メラミン樹脂等が挙げられる。これらのなかでは、特にポリイミドが好ましい。
次に、上記全面電極タイプ圧電素子の製造方法について説明する。
上記全面電極タイプ圧電素子の製造方法においては、(1)グリーンシート作製工程、(3)グリーンシート積層工程、(4)グリーンシート積層体の焼成工程、及び、(5)焼結体の加工工程は、積層コンデンサタイプ圧電素子の場合と同様に行えばよい。
(2)の金属ペースト印刷工程では、金属ペースト層を形成する際、後工程で所定形状の焼結体となった際に内部電極が全面に形成されているように、グリーンシート上に金属ペースト層を形成するほかは、積層コンデンサタイプ圧電素子の場合と同様に印刷を行う。すなわち、金属ペースト層を形成する際には、焼結体の水平断面の形状よりも大きなパターンの金属ペースト層を形成すればよい。
(5)の焼結体の加工工程を終了すると、得られた角柱形状の焼結体では、外部電極23a、23bを形成する側面の全てに内部電極22a、22bが露出した状態となっている。
そこで、内部電極22a、22bのうち、接続しない内部電極が露出した側面には、絶縁被覆層26を形成し、内部電極と外部電極との間の絶縁を確保する。
絶縁被覆層26の形成方法は特に限定されるものではないが、例えば、塗布法、電着法等が挙げられる。
図4−1(a)〜(d)及び図4−2(e)〜(g)は、絶縁被覆層形成工程及び外部電極形成工程を模式的に示した側面図である。
図4−1(a)は、(5)焼結体の加工工程を終了した後の焼結体20aを示すが、内部電極22a、22bは側面の全体に露出している。
そこで、フォトレジストの手法を用い、絶縁被覆層26を形成する部分以外の部分をフォトレジスト200で被覆する(図4−1(b)参照)。すなわち、塗布法やディッピング法等により少なくとも側面の全体にフォトレジストの層を形成した後、露光・現像処理を施すことにより、絶縁被覆層26を形成する部分を溶解、除去する。
フォトレジストの材料としては特に限定されず、従来より公知の感光性樹脂等を用いることができる。
次に、レジストが形成されていない部分に、塗布法又は電着法により、絶縁被覆体26となる絶縁体前駆層260を形成する(図4−1(c)参照)。
塗布法により絶縁体前駆層260を形成する場合には、ロールコータ等を用いて、絶縁被覆層26となる溝部にガラスや樹脂を含むペーストを充填する。
電着法により絶縁体前駆層260を形成する場合には、焼結体20aを製造する際に、内部電極となる電極部分の全てを上下に接続するスルーホールを焼結体中に形成しておき、電着やメッキが終了した後、スルーホールが形成されている部分を機械加工により切削、除去し、最終的な圧電素子の形状となるようにしておけばよい。
この場合には、グリーンシートに金属ペースト層を形成する際、内部電極となる部分以外の部分にスルーホールとなる貫通孔を形成するとともに、該貫通孔に金属ペーストを充填する。勿論、スルーホール部分は、内部電極と導通するように金属ペースト層を形成する。
このようにスルーホールを形成することにより、この焼結体の電着を行う際に、スルーホールを介して内部電極に電圧を印加することができ、内部電極が露出した部分に、ガラス層や樹脂層等からなる絶縁体前駆層260を形成することができる。
また、電着法により絶縁体前駆層260を形成する場合、フォトレジストの手法を用いて絶縁体前駆層260を形成しない側面に、選択的に無電解メッキ(必要により、さらに電解メッキ)を施してコモン電極を形成し、このコモン電極に電源を接続して上記方法と同様に絶縁体前駆層260を形成してもよい。上記コモン電極を形成する際には、金属ペーストの塗布、焼き付け、スパッタ等の方法を用いてもよい。
ガラス粉末からなる絶縁体前駆層260を形成する際には、例えば、ガラス粉末を含む従来公知のガラス粉末電着用懸濁液に焼結体を浸漬するとともに、対向電極板も浸漬し、両者間に電圧を印加すればよい。ガラス粉末中には、結晶化ガラスの粉末やセラミックの粉末が含まれていてもよい。
また、樹脂からなる絶縁体前駆層260を形成する際には、従来公知の電着用樹脂を用いることができる。これらの樹脂としては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。
電着が終了した後、一旦、フォトレジスト200を剥離し、ガラス粉末からなる絶縁体前駆層260を形成する場合には、焼き付けを、樹脂からなる絶縁体前駆層260を形成する場合には、硬化を行うことにより、絶縁被覆層26を形成する(図4−1(d)参照)。この後、上述したフォトレジストの手法を用い、外部電極23a、23bを形成する部分以外の部分にレジストを形成し(図4−2(e)参照)、レジスト形成部以外の部分に外部電極23a、23bを形成し(図4−2(f)参照)、フォトレジスト200を剥離することより、積層型圧電素子20の製造を終了する(図4−2(g)参照)。
外部電極26の形成方法としては、例えば、塗布により金属ペースト層を形成し、フォトレジスト200を除去した後焼き付ける方法、無電解メッキ法又はスパッタリング法により外部電極形成部分に薄い金属層を形成した後、電解メッキ法により金属膜の厚付けを行い、外部電極26とした後、フォトレジスト200を除去する方法等が挙げられる。
塗布により金属ペースト層を形成する場合には、積層コンデンサタイプ圧電素子の形成工程における(6)の外部電極形成方法と同様の方法を用いることができる。
無電解メッキを行う際には、レジスト層を形成した焼結体を、析出させる金属化合物を含む無電解メッキ液に浸漬すればよい。また、スパッタリングは、例えば、日本真空技術株式会社製のSV−4540を用いて行うことができる。
電解メッキは、表面に金属の薄膜が形成された焼結体を、析出させる金属の化合物を含む電解メッキ液に浸漬し、内部電極及び金属薄膜を介して電圧を印加することにより行うことができ、無電解メッキ部分に厚い金属膜を形成することができる。
この後、断面が波型をした導電性の金属板を半田付け等により接合してもよい。
以上、本発明の積層型圧電素子として、積層コンデンサタイプ圧電素子と全面電極タイプ圧電素子とを例にとって説明したが、このようにして得られた積層型圧電素子には、外部の電源と接続するための外部端子が外部電極に接合され、これらが筒状の容器に納められ、積層型圧電素子と容器との間に樹脂等が充填され、硬化された状態で使用されることとなる。
積層型圧電素子は、10回以上の電圧印加に耐えられることが要求されるが、本発明の積層型圧電素子は、耐久性に優れるので、上記要求を充分に満足することができる。
以下に実施例を掲げ、図面を参照して本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
(1)まず、酸化鉛2055g、酸化ジルコニウム600g及び酸化チタン345gの粉末を混合した後、空気中、約900℃で仮焼した。
次に、得られた仮焼体を粉砕し、分級処理等により粒径を0.1〜5μmに整え、この粉末を原料粉末として用いた。
(2)次に、この原料粉末100重量部に対して、有機バインダ(PVB)5重量部、分散剤1重量部、可塑剤2.5重量部及びトルエンとエタノールとからなる混合溶媒43重量部を混合してスラリーを調製し、ドクターブレード法による成形を行った後、80℃で5時間乾燥し、厚さ100μmのテープ状のグリーンシート100を作製した。
次に、このグリーンシート100を40mm×40mmの寸法に切り出し、その周囲に位置決めのための貫通孔100aをパンチングにより形成した(図3‐1(a)参照)。
(3)次に、平均粒子径0.5μmのPt粒子100重量部、有機バインダ(メチルセルロース)5重量部、α−テルピネオール溶媒7重量部及び分散剤0.5重量部を混合して金属ペーストを調製した。
この金属ペーストをグリーンシートにスクリーン印刷で印刷し、乾燥することによりグリーンシート100に金属ペースト層110aや金属ペースト層110bを形成した(図3‐1(b)参照)。印刷パターンは、正六角形のパターンであり、左右にほんの少しずれる2種類の金属ペースト層110a及び金属ペースト層110bを形成した。パターンのずれは、焼成、加工後の側面より0.7〜0.8mm内側に内部電極が形成されるように設定した。
(4)次に、金属ペースト層110aを形成したグリーンシート100上に、同様に金属ペースト層110bを形成したグリーンシート100を交互に積み重ねていき、最上段及び最下段には、何も印刷していないグリーンシート100を一枚又は複数枚積層した((図3‐1(c)参照))。
この後、加熱、圧着を行うことにより、グリーンシート積層体120を作製した(図3‐1(d)参照)。加熱温度は、100℃であり、圧力は、30MPaであった。また、グリーンシート100の積層数は300枚であった。
(4)次に、得られた積層体を空気中、700℃で2時間脱脂し、常圧下、1200℃で2時間焼成し、厚さ25mmのチタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr0.53Ti0.47)Oの焼結体130を得た((図3‐2(e)参照))。
これを1辺が4.3mmの正六角柱状に切り出し((図3‐2(f)参照))、4つの側面に、塗布法により外部電極を形成するためのAgを含む金属ペースト層を形成し、常圧下、700℃で焼き付けを行った後、分極処理を行うことにより、積層コンデンサタイプ圧電素子の製造を終了した((図3‐2(g)参照))。金属ペーストの組成は、内部電極を形成する際のペーストと同様とした。
(実施例2〜3)
積層コンデンサタイプ圧電素子を構成する圧電体を、正八角柱(実施例2)、正十二角柱 (実施例3)としたほかは、実施例1と同様にして、積層コンデンサタイプ圧電素子を製造した。
(実施例4)
(1)実施例1の場合と同様にしてグリーンシート100を作製し、その周囲に位置決めのための貫通孔をパンチングにより形成した。
(2)次に、平均粒子径0.5μmのPt粒子100重量部、有機バインダ(メチルセルロース)5重量部、α−テルピネオール溶媒7重量部及び分散剤0.5重量部を混合して金属ペーストを調製した。
この金属ペーストをグリーンシートにスクリーン印刷で印刷し、乾燥することにより金属ペースト層を形成した。印刷パターンは、正八角形のパターンであり、実際の内部電極よりかなり大きめのパターンを形成した。また、金属ペースト層を形成する前に、パターンの一端部となる部分にスルーホール用の貫通孔を形成し、この貫通孔の内部に金属ペーストを充填した。最上段及び最下段に積層する金属ペースト層を印刷しないグリーンシートにも、同じ位置にスルーホール用の貫通孔を形成し、金属ペーストを充填した。
(3)次に、得られた積層体を空気中、700℃で2時間脱脂し、常圧下、1200℃で2時間焼成し、厚さ25mmのチタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr0.53Ti0.47)Oの焼結体を得た。これを1つの辺を除き、1辺が4.3mmの正六角柱状に切り出し、圧電層21と南部電極22a、22bとが交互に積層された焼結体20aを得た(図4−1(a)参照)。切り出さなかった部分には、スルーホールが形成されており、電着を行う際に電源を接続する部分となる。
(4)次に、焼結体の上面と下面とを機械的に支持し、フォトレジスト形成用の溶液に浸漬し、乾燥させることにより、側面の全体にフォトレジスト200を形成した。そして、次に、露光・現像処理を施すことにより、絶縁被覆層26を形成する部分を溶解、除去した。すなわち、図2に示した積層型圧電素子の側面25a〜25dに相当する側面では、下から2番目、4番目、6番目・・・の内部電極22bが露出した部分のフォトレジスト200を溶解除去し、側面25e〜25hに相当する側面では、露出した内部電極のうち、下から1番目、3番目、5番目・・・の内部電極22aが露出した部分のフォトレジスト200を溶解除去した(図4−1(b)参照)。
(5)次に、フォトレジスト200が除去された部分に、電着法により、絶縁被覆体26となる絶縁体前駆層260を形成した(図4−1(c)参照)。
すなわち、カチオン電着用樹脂(電着用ポリイミド樹脂)の水分散体を用意し、得られた焼結体のスルーホール露出部分に電源からの配線を接続し、これを上記水分散体中に浸漬した。次に、対向電極板を浸漬し、両者間に15Vの直流電圧を印加することにより、絶縁被覆体26を形成する部分に絶縁体前駆層260を形成し、剥離液に浸漬した後、フォトレジスト200を剥離した。この後、200℃で15分間、加熱して硬化させることにより、ポリイミド樹脂からなる絶縁被覆体26を形成した(図4−1(d)参照)。
(6)次に、(4)の工程と同様にして、外部電極を形成する部分以外の部分にフォトレジスト200を形成した(図4−2(e)参照)。
(7)この後、上記処理を施した焼結体を、EDTA:0.08 mol/l、硫酸銅:0.03 mol/l、HCHO:0.05 mol/l、NaOH:0.05 mol/l、α、α’−ビピリジル:80 mg/l及びPEG(ポリエチレングリコール):0.10 g/lからなる65℃の無電解めっき液に20分浸漬し、絶縁被覆体26を含む外部電極形成部に厚さ1μmの無電解銅メッキ膜を形成した。なお、絶縁被覆体26にも無電解銅メッキを形成するため、無電解銅メッキ膜を行う前に絶縁被覆体26表面の粗化処理を行っておいた。
(7)次に、無電解銅メッキを施した焼結体を、硫酸:2.24mol/l、硫酸銅 0.26mol/l、添加剤:19.5ml/l(アトテックジャパン社製、カパラシドHL)の水溶液に浸漬し、電流密度:1A/dm2 、時間:65分、室温の条件で電解銅メッキを行ない、厚さ15μmの電解銅メッキ膜を形成した(図4−2(f)参照)。
(9)この後、剥離液に浸漬したフォトレジストを剥離し、スルーホールが形成された部分を切削除去した後、分極処理を行うことにより、全面電極タイプの積層型圧電素子20の製造を終了した(図4−2(g)参照)。
(比較例1)
圧電素子の形状を正四角柱とし、外部電極を対向する2つの側面に形成したほかは、実施例1と同様にして、積層コンデンサタイプ圧電素子を製造した。
(比較例2)
圧電素子の形状を正四角柱とし、外部電極を対向する2つの側面に形成したほかは、実施例4と同様にして、全面電極タイプ圧電素子を製造した。
(評価1;駆動試験)
実施例1〜4及び比較例1〜2で得られた積層型圧電素子に200Vの直流電圧を印加し、その伸び量を測定した。その結果を表1に示す。
(評価2;温度サイクル試験)
実施例1〜4及び比較例1〜2で得られた積層型圧電素子に−40℃〜160℃の温度サイクルを5000サイクル施し、温度サイクル試験後のクラックの有無を調べた。
(評価3;ON-OFF駆動試験)
上記温度サイクル試験でクラックが発生しなかった積層型圧電素子に100Hzの周波数で200Vの電圧を10回印加し、電圧印加後の変位量を測定し、電圧印加による変位量の変化を調べた。その結果を表1に示す。なお、上記温度サイクル試験でクラックが発生したものについては、電極の断線が発生しており、ON-OFF駆動試験を行うことができなかった。
Figure 2005150167
通常、上記ON-OFF駆動試験及び温度サイクル試験では、試験後の変化量が変位量で、10%以下であることが要求されるが、表1に示したように、実施例に係る積層型圧電素子は、温度サイクル試験でクラックが発生せず、その後のON-OFF駆動試験前後における変位量の変化も10%以下であり、いずれも充分に要求特性を満たしている。
(a)は、本発明の積層型圧電素子の一例を模式的に示した斜視図であり、(b)は、(a)に示した積層型圧電素子のA−A線断面図である。 (a)は、本発明の積層型圧電素子の一例を模式的に示した斜視図であり、(b)は、(a)に示した積層型圧電素子のB−B線断面図である。 (a)〜(d)は、本発明の積層型圧電素子の製造方法における各工程を模式的に示した斜視図である。 (e)〜(g)は、本発明の積層型圧電素子の製造方法における各工程を模式的に示した斜視図である。 (a)〜(d)は、本発明の別の積層型圧電素子の製造方法における各工程を模式的に示した側面図である。 (e)〜(g)は、本発明の別の積層型圧電素子の製造方法における各工程を模式的に示した側面図である。 (a)は、本発明の積層型圧電素子の一例を模式的に示した斜視図であり、(b)は、(a)に示した積層型圧電素子の断面図である。 図5に示した積層型圧電素子に電圧を印加した際の圧電体の伸びを模式的に示した断面図である。 本発明の別の積層型圧電素子の一例を模式的に示した断面図である。
符号の説明
10、20 積層型圧電素子
11、21 圧電層
12a、12b、22a、22b 内部電極
13a、13b、23a、23b 外部電極
14、24 角部
15a〜15e、25a〜25h 側面
26 絶縁被覆層

Claims (5)

  1. 圧電体からなり、印加電圧に応じてその厚さが変化する複数の圧電層と、前記印加電圧を供給するための複数の内部電極とが交互に積層されるとともに、所定の内部電極と接続するための外部電極がその側面に形成された積層型圧電素子であって、
    前記内部電極に平行な断面は、n角形(ただし、nは5以上の整数)からなり、
    少なくとも3つの側面に前記外部電極が形成されてなることを特徴とする積層型圧電素子。
  2. 前記内部電極に平行な断面は、六角形からなり、
    少なくとも4つの側面に前記外部電極が形成されてなる請求項1に記載の積層型圧電素子。
  3. 前記内部電極に平行な断面は、八角形からなり、
    少なくとも4つの側面に前記外部電極が形成されてなる請求項1に記載の積層型圧電素子。
  4. 内部電極は、外部電極と接続される側面には露出して前記外部電極と電気的に接続されており、
    一方、前記内部電極は、前記外部電極と接続されない側面には露出せず、両者の間の絶縁を確保するために、その端部が前記側面より所定の距離内側となるように形成されている請求項1〜4のいずれかに記載の積層型圧電素子。
  5. 内部電極は、外部電極と接続される端部では、側面に露出して前記外部電極と電気的に接続されており、
    一方、前記外部電極と接続されない端部では、前記内部電極の端部と前記外部電極との間に、両者の間の絶縁を確保するための絶縁被覆層が介装されている請求項1〜4のいずれかに記載の積層型圧電素子。
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