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JP2004350371A - インバータ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の直流電力源を有するインバータ装置において電源回路損失を低減し、より高効率で電力変換を行うことのできるインバータ装置を提供する。
【解決手段】複数の直流電力源1,9からの直流電力を交流電力に変換可能に構成されたインバータ主回路4と、インバータ主回路4を駆動する駆動回路6と、駆動回路6を制御する制御回路7と、複数の直流電力源1,9の少なくとも1つから電力供給を受けて駆動回路6と制御回路7に対して電力供給する複数の電源回路10,11とを備えたインバータ装置において、電源回路10,11の少なくとも2つは、夫々別々の直流電力源の出力特性に対応した入力電圧範囲を有し、その入力電圧が前記入力電圧範囲内にあるときに駆動回路6と制御回路7に対し電力供給可能に構成され、複数の電源回路10,11の中から、駆動回路6と制御回路7に対して電力供給を行う電源回路を選択する選択手段5を備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インバータ装置に関するものであり、特に、複数の直流電力源から供給される直流電力を交流電力に変換するインバータ装置の駆動電力を低減する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
直流電力源で発電される直流をインバータ装置により商用周波数の交流に変換することで得られた電力は、電力会社から供給される商用電力と同じように、電気製品等の交流負荷を動かすために利用することができる。このようなインバータ装置の利用形態としては、未配電地域における交流電力源や商用電力が停電したときの非常用電源、或いは、商用電力系統と連系して発電電力を電力系統に逆潮流する系統連系システム等があげられる。
【0003】
特に、家庭で利用できる直流電力源として近年注目されている太陽電池は、系統連系太陽光発電システムとして、一般住宅向けの普及が大きく拡大してきている。また、太陽電池以外の直流電力源としては、二次電池や燃料電池等の直流発電装置だけでなく、風力発電や原動機式発電機等の発生する交流電力を整流して得られるものも利用することができる。上述のインバータ装置の一例として、従来の住宅用太陽光発電システム用系統連系インバータ装置について、図4を用いて説明する。
【0004】
太陽電池101の直流電力は、系統連系インバータ装置102により、商用周波数の交流電力に変換して単相200Vの商用電力系統103に接続される。系統連系インバータ装置102は、太陽電池101の直流電力を商用周波数の交流電力に変換するインバータ主回路104と、インバータ主回路104の交流出力端と商用電力系統103との接続を開閉する開閉手段105と、前記インバータ主回路104内のスイッチング素子のゲートドライブを行う駆動回路106と、前記開閉手段105や駆動回路106を制御する制御回路107と、太陽電池101から直流電力を受けて駆動回路106及び制御回路107へ定電圧の電力を供給する電源回路108で構成される。
【0005】
また、制御回路107はインバータ主回路104内のスイッチング素子のゲートドライブ制御に加えて、系統連系インバータ装置102の自動起動・停止、及び、種々の保護制御を行う。電源回路108が、太陽電池101から電力供給を受けて起動し制御回路107への電力供給を始めると、制御回路107が起動し、商用電力系統103の電圧や周波数に異常が無いことや、太陽電池101がインバータ運転に必要な電力を供給可能であること等を確認した後、開閉手段105を閉じてインバータ出力を開始する。
【0006】
図4に例示する構成では、電源回路108の入力電力は太陽電池101から供給されているが、商用電力系統103から電力供給される方式や、双方を併せ持つ方式もある。上述したような住宅用システム用の系統連系インバータ装置101の仕様は、定格入力直流電圧が200V程度、定格出力交流電力は3〜5kWの範囲のものが一般的である。
【0007】
ところで、前記太陽光発電システムは、昼間しか発電が行えないため、例えば、工場等の夜間でも電力消費の多い需要家にとっては、発電システムとして稼動率が低く経済的魅力が小さい。今後は、常時運転が可能な発電システムとして、二次電池や燃料電池等の新エネルギー発電と太陽光発電を併合させたハイブリッド発電システムの需要が高まるものと予想される。
【0008】
このようなハイブリッドシステム用の系統連系インバータ装置110は、例えば、図5に示すように、インバータ主回路104に入力される直流電力源として、太陽電池101以外に燃料電池109が接続される。インバータ主回路104内には、太陽電池101の電圧を所定の電圧に変換する電圧調整手段104aと、燃料電池109の電圧を所定の電圧に変換する電圧調整手段104bと、これらの電圧調整手段104a,104bの出力をまとめて交流に変換するインバータ回路104cが備えられている。駆動回路106及び制御回路107の動作電力が、太陽電池101と燃料電池109の何れからでも供給できるように、電源回路108の入力は太陽電池101および燃料電池109に並列に接続されている。ここで、太陽電池101と燃料電池109の出力電圧は異なるので、太陽電池101または燃料電池109から電源回路108へ至る経路には、逆流防止ダイオード111及び112が接続される。このような構成により、太陽電池101と燃料電池109の何れか一方さえ稼動していれば、電源回路108から駆動回路106および制御回路107に電源供給できるので、系統連系インバータ装置110は連続して発電を行うことができる。
【0009】
また、太陽電池から発生する直流出力を所定電圧の交流出力に変換して出力するインバータ回路を商用電力系統に連系して負荷に電力を供給する太陽光発電装置において、太陽電池の出力若しくは商用電力系統からの出力を所定の基準値に変換出力し、その出力を前記インバータ回路に供給する制御電源回路と、太陽電池の出力を検出し、その検出結果に応じて前記制御電源回路に商用電力系統からの出力を選択的に供給する出力供給手段とを備え、前記出力供給手段は、太陽電池の出力が設定値以下の場合には前記制御電源回路に商用電力系統からの出力を供給し、太陽電池の出力が設定値以上の場合には該制御電源回路に太陽電池からの出力を供給するという構成の系統連系インバータ装置が、下記の特許文献1に開示されている。この従来技術によれば、太陽電池が制御電源回路を動作させるのに充分な出力を供給できない期間には、商用電力系統から制御電源回路の動作電力を供給するので、日射量が少ない朝方や夕方時において、制御電源回路が頻繁に起動停止を繰り返すのを防ぐことができる。
【0010】
【特許文献1】
特開平9−149659号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図5に示す系統連系インバータ装置110は、異なる複数の直流電力源を入力としているため、電源回路108は、前記何れの直流電力源を駆動源とする場合にも、駆動回路106及び制御回路107が要求する動作電力を供給し続けられる能力を有する必要がある。そのためには、直流電力源が太陽電池と燃料電池のように出力特性の非常に異なった電源である場合、前記電源回路108は両方の直流電力源の特性をカバーする動作範囲を保証し得るものでなければならない。
【0012】
例えば、一般的な住宅用太陽光発電システム用系統連系インバータ装置における太陽電池の動作電圧範囲は80Vから320Vであり、燃料電池用系統連系インバータ装置における燃料電池の動作電圧範囲は30V〜60Vである。従って、電源回路108が太陽電池と燃料電池の出力特性をカバーするということは、すなわち、30V〜320Vの全入力電圧範囲において駆動回路106及び制御回路107に対して電力供給し続けられる能力が要求される。このようなワイドレンジ入力の電源回路は、高耐圧が要求されるとともに、低電圧入力時には入力電流も増大するため、電圧定格および電流定格の大きな部品を用いる必要があり、図4に示すような系統連系インバータ装置の電源回路と比べて高コスト化を招く。また、高耐圧の素子は抵抗損失が大きいため、電源回路の内部損失の増加は避けられない。更に、駆動回路106や制御回路107が必要とする電圧は、±15V、+5V等の一定電圧であるため、上記各入力電圧範囲の全領域について同じ変換効率を維持することは難しく、特に高電圧領域での変換効率が低下しやすい。
【0013】
また、特許文献1に記載の従来技術のように、朝方や夕方等に太陽電池の出力が設定値以下のときに、商用電力系統から電源回路に電力を供給する方式は、系統連系インバータ装置が発電できない夜間にも商用電力系統の電力を前記電源回路が消費するため、電源回路での損失を低減することはできない。
【0014】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、複数の直流電力源を有するインバータ装置において電源回路損失を低減し、より高効率で電力変換を行うことのできるインバータ装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明に係るインバータ装置は、複数の直流電力源からの直流電力を交流電力に変換可能に構成されたインバータ主回路と、前記インバータ主回路を駆動する駆動回路と、前記駆動回路を制御する制御回路と、前記複数の直流電力源の少なくとも1つから電力供給を受けて前記駆動回路及び前記制御回路に対して電力供給する複数の電源回路とを備えたインバータ装置において、前記電源回路の少なくとも2つは、夫々別々の前記直流電力源の出力特性に対応した入力電圧範囲を有し、その入力電圧が前記入力電圧範囲内にあるときに前記駆動回路及び前記制御回路に対し電力供給可能に構成され、前記複数の電源回路の中から、前記駆動回路及び前記制御回路に対して電力供給を行う電源回路を選択する選択手段を備えることを特徴とする。
【0016】
本発明に係るインバータ装置によれば、前記駆動回路及び前記制御回路の電源として、前記複数の電源回路の内、最も消費電力の小さい電源回路を入力に選択することができ、インバータ装置の高効率化を図ることができる。また、前記直流電力源の内少なくとも一つの出力が充分確保できず、起動停止を繰り返すような出力状態であるとき、該直流電力源に接続された電源回路を電源として使用せず、安定した出力状態にある直流電力源に接続された電源回路に切り替えることができるので、電源回路の無駄な起動停止を避けることができる。また、これによりインバータ装置の稼動時間が増加し、より多くの発電を行うことができる。
【0017】
ここで、前記選択手段は、前記複数の電源回路の出力側に設けられ、前記複数の電源回路の出力する電力を切り替えて前記駆動回路及び前記制御回路に対し供給するように構成されるか、或いは、前記複数の電源回路の入力側に設けられ、前記複数の電源回路に入力する前記直流電力源を切り替えるように構成されていることが好ましい。
【0018】
選択手段が電源回路の出力側に備えられている場合、電源として利用しない電源回路にも固定損失が発生してしまうが、選択手段が電源回路の入力側に備えられている後者の場合、選択手段の切替動作後、それまで電源として利用されていた電源回路には直流電圧が入力されなくなり該電源回路は完全に停止するので、電源として利用されない電源回路において発生する損失をゼロにすることができる。従って、インバータ装置をより高効率化することができる。
【0019】
更に、前記選択手段は、前記複数の直流電力源の内、1日の起動停止回数が少ない方の直流電力源を入力とする電源回路を選択する構成とするのも好ましい。これにより、直流電力源の内少なくとも一つの出力が充分確保できない場合でも、電源が起動停止を頻繁に繰り返すチャタリング動作をなくし、安定した運転を行うことができる。
【0020】
また、前記選択手段は、前記複数の直流電力源の内、出力電圧が低い方の直流電力源を入力とする電源回路を選択する構成とするのも好ましい。これにより、より消費電力の小さい電源回路を電源として選択できるので、インバータ装置を高効率化することができる。
【0021】
更に、前記選択手段は、選択している前記電源回路の入力電圧が所定値より低下したとき、他の前記電源回路に選択を切り替える構成とするのも好ましい。これにより、現在電源として利用している電源回路の入力電圧が低下してきた場合、他の電源回路に運転を切り替えることができるので、全ての直流電力源の電圧が低下しない限りインバータ装置は運転を継続することができる。
【0022】
また、本発明に係るインバータは、前記インバータ主回路の出力が開閉手段を介して商用電力系統に接続される系統連系インバータ装置であってもよい。これによれば、インバータの出力電力を商用電力系統に流すことができるので、電力負荷の有無に関わらず、前記直流電力源の内少なくとも一つが運転状態である限り常にインバータを運転することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明に係るインバータ装置(以下、適宜「本発明装置」という。)の実施の形態につき、図面に基づいて説明する。
【0024】
〈第1実施形態〉
図1は、本発明装置の第1実施形態を示すブロック構成図である。図1に示す本発明装置2は、入力側に複数の直流電力源が接続されており、例えば、太陽電池1及び燃料電池9が接続される。その他に、直流電力源としては、二次電池や、原動機式発電機の交流出力を整流して得られる直流電力等も、直流電力源として利用可能である。
【0025】
本発明装置2内のインバータ主回路4は、各直流入力に対応する電圧調整手段4a,4bを備え、各電圧調整手段4a,4bの出力電圧は並列に接続されたのち、まとめてインバータ回路4cにより商用周波数の交流に変換される。該電圧調整手段4a,4bはスイッチ素子を備えたDC−DCコンバータであり、前記インバータ回路4cとともに、駆動回路6からの駆動信号に基づきスイッチ素子のオンオフが制御される。
【0026】
直流電力源の個数は、本第1実施形態のように2系統に限るものではなく、直流電力源の個数と同数の電圧調整手段を備えることにより、多数台の直流電力源の出力を1台のインバータ装置で交流に変換することができる。また、駆動回路6の駆動信号は、制御回路7からの制御信号に基いて作成されている。駆動回路6および制御回路7の駆動電力は、太陽電池1を入力源とする電源回路10と燃料電池9を入力源とする電源回路11の何れか一方から供給され、何れの電源回路の出力を利用するかを選択手段5で切り替える。一般的に、インバータ主回路4の出力は交流負荷3に接続されるが、系統連系インバータ装置の場合は、交流負荷3の代わりに、図示しないリレー等の開閉手段、及び、漏電ブレーカーを介して商用電力系統に接続される。該系統連系インバータ装置が住宅用の場合は、一般的に単相200Vでの商用電力系統との連系方式をとり、出力電力は3〜5kWとなる。以下、本発明装置2は、系統連系インバータ装置として説明する。
【0027】
太陽電池1は、定格運転時の出力電圧は約200Vであるが、実際の運転時の出力電圧は日射量や温度によって異なるため、80V〜320Vまでの運転範囲を保証している。一方、燃料電池9は、出力電力が0.5kW〜1kW級のものでは出力電圧範囲は30V〜60V程度であるが、更に出力電力の大きなタイプでは、出力電圧も容量にほぼ比例して増加する。太陽電池1及び燃料電池9の出力電圧は、各電圧調整手段4a,4bにより320〜350Vの一定の直流電圧に昇圧される。このとき、昇圧後の電圧が上記電圧範囲より低下すると、インバータ回路から商用電力系統に出力される電流の高調波歪率が上昇して商用電力系統の電力品質が低下するため、最低320Vを確保する必要がある。
【0028】
電源回路10及び11の出力は、例えば、+15V、−15V、及び、+5Vの3系統を各々備えている。電源回路10と11の相違点は、入力電圧範囲が直流電力源1と9の出力電圧特性に依存して異なる点のみである。従って、電源回路10は、その入力電圧が太陽電池1の出力電圧範囲80V〜320Vであるときに選択手段5に対して前記3系統の電圧を供給する。同様に、電源回路11は、その入力電圧が燃料電池9の出力電圧範囲30V〜60Vにあるときに、選択手段5に対して前記3系統の電圧を供給する。
【0029】
駆動回路6は、選択手段5を介して電源回路10,11からインバータ主回路4内のスイッチ素子の駆動電源が供給される。該スイッチ素子には、IGBTやMOSFET等が使用され、その駆動電源電圧として+15Vが与えられる場合が多い。制御回路7は、選択手段5を介して電源回路10,11から+15V、−15V、および+5Vの制御電源を供給されることにより動作を開始する。選択手段5は、電源回路10または11の何れから駆動回路6及び制御回路7の電源供給を行うかを選択する手段であり、リレーやトランジスタスイッチ等を用いて構成されている。
【0030】
次に、選択手段5の動作条件について、以下詳細に説明する。本第1実施形態では、本発明装置2は、太陽電池1と燃料電池9という異なる特性の直流電力源に接続されており、これらは稼動条件も全く異なっている。具体的には、燃料電池9は燃料供給が絶たれない限り連続して定格運転が可能であるが、太陽電池1は昼間のみしか運転できない。また、太陽電池1は、朝方や夕方、または曇天日等日射量の少ない時間帯は発電電力が少ないため、動作電圧も不安定になりやすい。
【0031】
具体的には、駆動回路6および制御回路7の駆動電力を電源回路10から供給するように選択手段5が電源回路10を選択している場合、太陽電池1は最低でも上述の駆動電力分を供給する必要がある。しかし、日射量が減少してある閾値以下となったとき、前記駆動電力供給による太陽電池の電圧低下により、太陽電池出力電圧は80V以上を維持できなくなる。そうすると、電源回路10が必要とする最低の入力電圧以下となるため電源回路10は動作を停止し、本発明装置2も運転を停止することになる。その後、日射量が一定であったとしても、電源回路10が停止したことにより太陽電池1は前記駆動電力供給による電圧低下がなくなるため、再び太陽電池出力電圧は80V以上に上昇して、電源回路10が起動する。このように、日射量が非常に低い領域では、電源回路が起動停止を頻繁に繰り返すチャタリングが生じるため、電源回路の部品の寿命の低下や、本発明装置2の稼動時間の減少、更には運転の信頼度の低下を招くことになる。
【0032】
そこで、日射量が低下して太陽電池1の電圧が80Vを下回ったとき、選択手段5は制御回路7からの指令に基づき、太陽電池1側の電源回路10から燃料電池9側の電源回路11に選択を切り替える。これにより、上述したような電源回路10の不要な起動停止を防ぎ、本発明装置2は連続して運転を継続することができる。
【0033】
また、上述の逆の場合もあり得る。すなわち、駆動回路6及び制御回路7の駆動電力を燃料電池9側の電源回路11から供給するように選択手段5が電源回路11を選択している場合に、燃料電池9の出力電圧が30V以下に低下したとき、選択手段5は太陽電池1側の電源回路10に選択を切り替える。これにより、上述したような電源回路11の不要な起動停止を防ぎ、本発明装置2は連続して運転を継続することができる。
【0034】
基本的に、本第1実施形態の構成において太陽電池1と燃料電池9の両方が運転している場合は、日射に運転条件が左右されず、燃料の供給があれば常時運転のできる燃料電池9側の電源回路11に選択手段5の選択を切り替えておくと、上述のような電源の不要動作のおそれがなくなる。
【0035】
更に、電源回路の特性として、入力電圧が高ければ高いほど電源回路の変換効率は低下するため、出力電圧の低い燃料電池9側の電源回路11をできるだけ利用するように、選択手段5を切り替えておく方がよい。具体的には、入力電圧が高くなると高耐圧の素子を利用する必要があり、高耐圧の素子ほど抵抗損失が増加するため電源回路の内部損失も増加する傾向がある。また、電源回路10,11の出力電圧は+15V、−15V、+5V等の一定値であるため、入力電圧が高い場合電源回路内での電圧低下分が増加するため、電源回路内のトランスでの損失やスイッチ損失が増加する。以上の理由により、80V〜320Vを入力とする電源回路10と、30〜60Vを入力とする電源回路11を比較すると、後者の方が低消費電力であり本発明装置2の変換効率も向上する。
【0036】
〈第2実施形態〉
図2は、本発明装置の第2実施形態を示す構成図である。上記第1実施形態との相違点は、選択手段5が電源回路10,11の出力側ではなく入力側に設けられている点である。図2に示す本第2実施形態では、選択手段5を直流電力源1,9の正極側のみに備える構成とし、負極側は並列に接続したのち両電源回路10,11に常時入力しておくことにより、正極側の選択手段のみで電源回路への電力供給の切り替えを行える構成としている。
【0037】
しかし、直流電力源1,9の正極側と負極側の両方を選択手段5で切り替える構成として、使用しない方の電源回路10,11を完全に直流電力源1,9から切り離す構成としてもよい。
【0038】
上記第1実施形態では、片方の電源回路10または11が使用されていない状況でも、すなわち、当該電源回路からは駆動電力を駆動回路6または制御回路7に供給していないときでも、当該使用されていない電源回路の入力側には直流電力源が接続されているため、電源回路の固定損失は発生し続ける。これに対し、本第2実施形態では、選択手段5が電源回路10,11の入力側に設けられており、使用しない電源回路には直流電力源からの出力が全く供給されないので、電源回路における無駄な損失をゼロにすることができる。
【0039】
図2に示す本第2実施形態では、選択手段5は、電源回路10,11の入力を共通にして、直流電力源1,9の何れかの正極側を切り替えて接続する構成としていたが、例えば、図3に示すように、電源回路10,11の入力を夫々独立させたまま、直流電力源1,9の夫々対応する正極側との接続を個別に切り替えるようにしても構わない。この場合、直流電力源1,9と接続しない電源回路10,11の入力を所定の入力電圧範囲より低い一定電圧(例えば接地電位)に固定するようにしてもよい。複数の直流電力源1,9の電圧範囲が一部で重なる場合等において、選択されていない電源回路が不必要に動作する状況を回避できる。
【0040】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明装置によれば、複数の異なる直流電力源に接続された電源回路を複数備えるインバータ装置において、選択手段により駆動回路及び制御回路に対して電力供給する電源回路を選択することができるので、電源回路の不要な起動停止動作をなくすことができる。また、より電源損失が小さい電源回路を選択することができるので、インバータ装置全体の発電効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインバータ装置の一実施の形態を示すブロック構成図
【図2】本発明に係るインバータ装置の別実施の形態を示すブロック構成図
【図3】本発明に係るインバータ装置の別実施の形態を示すブロック構成図
【図4】従来の太陽光発電システム用系統連系インバータ装置の構成例を示す回路図
【図5】従来のハイブリッドシステム用の系統連系インバータ装置の構成例を示す回路図
【符号の説明】
1、101: 太陽電池
2: インバータ装置
102、110: 系統連系インバータ装置
3、103: 商用電力系統(または交流負荷)
4、104: インバータ主回路
5: 選択手段
105: 開閉手段
6、106: 駆動回路
7、107: 制御回路
10、11、108: 電源回路
210: MOSFET
211: 差動スイッチング回路

Claims (7)

  1. 複数の直流電力源からの直流電力を交流電力に変換可能に構成されたインバータ主回路と、前記インバータ主回路を駆動する駆動回路と、前記駆動回路を制御する制御回路と、前記複数の直流電力源の少なくとも1つから電力供給を受けて前記駆動回路及び前記制御回路に対して電力供給する複数の電源回路とを備えたインバータ装置において、
    前記電源回路の少なくとも2つは、夫々別々の前記直流電力源の出力特性に対応した入力電圧範囲を有し、その入力電圧が前記入力電圧範囲内にあるときに前記駆動回路及び前記制御回路に対し電力供給可能に構成され、
    前記複数の電源回路の中から、前記駆動回路及び前記制御回路に対して電力供給を行う電源回路を選択する選択手段を備えることを特徴とするインバータ装置。
  2. 前記選択手段は、前記複数の電源回路の出力側に設けられ、前記複数の電源回路の出力する電力を切り替えて前記駆動回路及び前記制御回路に対し供給するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のインバータ装置。
  3. 前記選択手段は、前記複数の電源回路の入力側に設けられ、前記複数の電源回路に入力する前記直流電力源を切り替えるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のインバータ装置。
  4. 前記選択手段は、前記複数の直流電力源の内、1日の起動停止回数が少ない方の直流電力源を入力とする電源回路を選択することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のインバータ装置。
  5. 前記選択手段は、前記複数の直流電力源の内、出力電圧が低い方の直流電力源を入力とする電源回路を選択することを特徴とする請求項1または2に記載のインバータ装置。
  6. 前記選択手段は、選択している前記電源回路の入力電圧が所定値より低下したとき、他の前記電源回路に選択を切り替えることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のインバータ装置。
  7. 前記インバータ主回路の出力が、開閉手段を介して商用電力系統に接続されることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載のインバータ装置。
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