JP2004239225A - ディーゼル微粒子除去装置及び該除去装置を備えるディーゼル車 - Google Patents
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Abstract
【課題】フィルタの目詰りによる圧力損失の増加を抑制する。
【解決手段】ディーゼル排出ガスの圧力がバイパス弁13の作動開始圧力を超えた場合は、ディーゼル排出ガスは、分岐口7bにおいて分岐されて、流入口7a→分岐口7b→バイパス弁13→層状間隙K→流出口8aの流れを順方向とするバイパス通流経路に沿っても通流される。装置本体11の金属フィルタ14等において目詰りが進行していて、金属フィルタ14等にディーゼル排出ガスが殆ど流入しないときは、流入口7aから流入したディーゼル排出ガスは、主としてバイパス通流経路に沿ってディーゼル微粒子除去装置5内を通流されて、このまま流出口8aから排出される。これによって、圧力損失の増加によって背圧がかかってエンジンの出力が低下することを回避することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】ディーゼル排出ガスの圧力がバイパス弁13の作動開始圧力を超えた場合は、ディーゼル排出ガスは、分岐口7bにおいて分岐されて、流入口7a→分岐口7b→バイパス弁13→層状間隙K→流出口8aの流れを順方向とするバイパス通流経路に沿っても通流される。装置本体11の金属フィルタ14等において目詰りが進行していて、金属フィルタ14等にディーゼル排出ガスが殆ど流入しないときは、流入口7aから流入したディーゼル排出ガスは、主としてバイパス通流経路に沿ってディーゼル微粒子除去装置5内を通流されて、このまま流出口8aから排出される。これによって、圧力損失の増加によって背圧がかかってエンジンの出力が低下することを回避することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ディーゼル微粒子除去装置及び該除去装置を備えるディーゼル車に係り、詳しくは、ディーゼルエンジン等の内燃機関の排気中に含まれる微粒子をヒータやフィルタに捕捉し、捕捉した微粒子を燃焼除去してフィルタを再生するディーゼル微粒子除去装置及び該除去装置を備えるディーゼル車に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車排気ガスの規制に対する注目は、発ガン性物質とされる二酸化窒素を主とする窒素酸化物(NOx)等に向けられていた。
ところで、ディーゼル車の排出ガスの中には多量の炭素微粒子(いわゆる黒煙)が存在し、この炭素微粒子は、排気通路を経て空気中に吐き出された後は、長い時間空気中を舞い、最終的に、煤等となって床面や路面や衣服等に舞い降りてくる。ところで、炭素は、ものを良く吸着するので、発ガン関連物質等の様々な化学物質が、空気中を浮遊する炭素微粒子に吸着して、この炭素微粒子を人間が吸い込むことで人体の中に入り込み、ガンや呼吸器系の疾患を起こすとの報告が、近年相次いでなされている。
【0003】
このようなことから、いまや、窒素酸化物(NOx)に限らず、ディーゼル車からの粒子状物質(PM)の排出規制が重要な課題となっている。そこで、環境空気をディーゼル黒煙汚染から守るものとして、車両搭載のディーゼルエンジンの排気通路に金属繊維やハニカム形状のエレメント等からなる黒煙除去フィルタを設置した黒煙捕集装置が提供されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
しかしながら、この種の黒煙除去フィルタでは、長期間使用すれば、捕集した黒煙によって目詰まりを起こし、圧力損失が増加するという欠点があった。
【0004】
黒煙の目詰まりを解消する手段として、捕捉粒子の燃焼させてフィルタ機能を再生させるディーゼル粒子除去装置が提案されている(例えば、特許文献3、特許文献4及び特許文献5等参照)。
この種の装置は、図16に示すように、排出ガスの入口1及び出口2を有する筒状容器3と、該筒状容器3内の入口1側に設けられたセラミックヒータ4aと、該セラミックヒータ4aの後段に隣接配置された多孔質フォームフィルタ4bと、該多孔質フォームフィルタ4bの後段に隣接配置された触媒担持フィルタ4cとを有して構成されている。
【0005】
このような構成では、入口1から導入された排出ガスは、セラミックヒータ4aに接触して着火燃焼し、多孔質フォームフィルタ4b及び触媒担持フィルタ4cで未燃粒子が捕捉除去される。
このとき、セラミックヒータ4a及び排出ガスの熱が多孔質フォームフィルタ4bに伝導して、多孔質フォームフィルタ4bに捕捉された未燃粒子を着火燃焼させる。より下流側の触媒担持フィルタ4cでは、セラミックヒータ4a及び排出ガスからの伝導熱は、少なくなるため、温度は低下するが、触媒担持フィルタ4cに担持された触媒により、捕捉粒子の燃焼が促進されるので、失火することなく、多くの捕捉粒子が比較的低温で燃焼除去され、フィルタ機能が再生される。
【0006】
【特許文献1】
実開昭61−55114号公報
【特許文献2】
実開昭61−84851号公報
【特許文献3】
特開平2−173310号公報
【特許文献4】
特開平6−212954号公報
【特許文献5】
特開平8−193509号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の装置では、セラミックヒータ4aの後流側に触媒担持フィルタ4cが配置されているため、触媒担持フィルタ4cの温度が上流側で高く、後流側で低くなる傾向をもっている。
このため、触媒担持フィルタ4cの後流部で微粒子が燃え残りやすく、この燃え残りの微粒子によって触媒担持フィルタ4cが目詰まりして圧力損失が増大したり、場合によっては、多量に堆積した微粒子に着火して触媒担持フィルタ4cが損傷するという問題があった。
【0008】
そこで、微粒子の燃え残りを無くすべく、例えば、セラミックヒータ4aの発熱を増大させ、触媒担持フィルタ4cの後端部の温度を微粒子着火温度まで上昇させることが考えられるが、このようにすると、上流側の端部の温度がセラミックヒータ4aの許容温度を超えてしまい、セラミックヒータ4aの断線、耐久性の悪化を招くことになる。
したがって、従来の装置においては、セラミックヒータ4aの発熱を抑えて、セラミックヒータ4aを使用せざるを得ず、このため、触媒担持フィルタ4cの後流側の端部の触媒が充分に活性化せず、後流側の端部に微粒子が燃え残りやすい、とい問題がある。
このように、従来技術においては、フィルタの目詰りによる圧力損失の増加が避けられず、背圧がかかってエンジンの出力が低下するという問題があった。
【0009】
さらに、フィルタに目詰りが生じていなくても、ディーゼル粒子除去装置内に、黒煙とともに多量の酸素を含んだ排出ガスが急激に流入したような場合は、ディーゼル粒子除去装置内で未燃粒子が爆発的に燃焼する所謂酸素フラッシュと呼ばれる現象が引き起こされ、フィルタ等が損傷してしまうという問題があった。例えば、長い下り坂等で、排気を遮断して制動する排気ブレーキを使用した後にアクセルが踏まれたような場合には、ディーゼル微粒子とともに高濃度(例えば通常の4倍)の酸素を含んだ排出ガスが、ディーゼル粒子除去装置内に急激に流入することにより、爆発的にディーゼル微粒子の燃焼が起こり、略1500℃にも達するために、例えば金属製のフィルタは溶断してしまうという問題があった。
【0010】
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであって、フィルタの目詰りによる圧力損失の増加を抑制することができるディーゼル微粒子除去装置及び該除去装置を備えるディーゼル車を提供することを第1の目的としている。
また、高濃度の酸素を含む排出ガスが、ディーゼル粒子除去装置内に急激に流入することを防止し、爆発的にディーゼル微粒子の燃焼が起こることを防止して、フィルタ等の焼損を防ぐことができるディーゼル微粒子除去装置及び該除去装置を備えるディーゼル車を提供することを第2の目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明に係るディーゼル微粒子除去装置は、ディーゼルエンジンの排出経路上に組み込まれ、ディーゼル排出ガスの流入口と流出口とを有する両端開口の容器と、当該容器に納着されて、上記ディーゼル排出ガス中の微粒子を捕捉するためのフィルタとを備え、上記容器の内部又は/及び外部には、危険回避のために用いられ、上記ディーゼル排出ガスを上記フィルタの一部又は全部を迂回させて上記流出口へ向けて通流させる非常時用バイパス通路が設けられていることを特徴としている。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のディーゼル微粒子除去装置に係り、上記非常時用バイパス通路の入口には、上記非常時用バイパス通路に流入する上記ディーゼル排出ガスの流量を調整する調整手段が配設されていることを特徴としている。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項2記載のディーゼル微粒子除去装置に係り、上記調整手段は、上記ディーゼル排出ガスの上記非常時用バイパス通路への流入を可能とするか又は阻止する流路開閉機能を有することを特徴としている。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項2記載のディーゼル微粒子除去装置に係り、上記調整手段は、上記ディーゼル排出ガスの上記非常時用バイパス通路への流入を可能にするとともに上記フィルタへの流入を阻止するか、又は上記ディーゼル排出ガスの上記非常時用バイパス通路への流入を阻止するとともに上記フィルタへの流入を可能とする流路切換開閉機能を有することを特徴としている。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項2、3又は4記載のディーゼル微粒子除去装置に係り、上記調整手段は、上記ディーゼル排出ガスの圧力に応じて、上記非常時用バイパス通路に流入する上記ディーゼル排出ガスの流量を調節することを特徴としている。
【0016】
請求項6記載の発明は、請求項2乃至5のいずれか1に記載のディーゼル微粒子除去装置に係り、上記容器は、上記フィルタを収納する内側容器と、上記内側容器を上記内側容器との間に上記非常時用バイパス通路を構成する層状間隙部を形成した状態で収納する外側容器とを有してなり、上記調整手段は、上記流入口から流入した上記ディーゼル排出ガスの圧力に応じて、上記ディーゼル排出ガスを、上記層状間隙部に流入させ、上記層状間隙部を経由して上記流出口へ向けて通流させることを特徴としている。
【0017】
請求項7記載の発明は、請求項2乃至5のいずれか1に記載のディーゼル微粒子除去装置に係り、上記非常時用バイパス通路は、上記容器の中心部に設けられたバイパス管からなり、上記調整手段は、上記流入口から流入した上記ディーゼル排出ガスの圧力に応じて、上記ディーゼル排出ガスを、上記バイパス管に流入させ、上記バイパス管を経由して上記流出口へ向けて通流させることを特徴としている。
【0018】
請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のいずれか1に記載のディーゼル微粒子除去装置に係り、上記非常時用バイパス通路の少なくとも一部の領域には、上記フィルタが収納されていることを特徴としている。
【0019】
請求項9記載の発明は、請求項2乃至8のいずれか1に記載のディーゼル微粒子除去装置に係り、上記フィルタは、上記容器内に複数段に分けて配置され、上記調整手段は、上記各段のフィルタの入口近傍に配置され、上記ディーゼル排出ガスを、その圧力に応じて上記各段のフィルタに流入させるか、又は上記非常時用バイパス通路に流入させることを特徴としている。
【0020】
請求項10記載の発明は、請求項2乃至9のいずれか1に記載のディーゼル微粒子除去装置に係り、上記調整手段は、上記ディーゼル排出ガスの圧力が所定の圧力に達すると、上記ディーゼル排出ガスを上記非常時用バイパス通路に流入させることを特徴としている。
【0021】
請求項11記載の発明は、請求項2乃至10のいずれか1に記載のディーゼル微粒子除去装置に係り、上記調整手段は、上記ディーゼル排出ガスの圧力が所定の圧力に達すると開放状態とされる圧力弁を有してなっていることを特徴としている。
【0022】
請求項12記載の発明は、請求項1乃至11のいずれか1に記載のディーゼル微粒子除去装置に係り、上記フィルタは、縁部に有面突起を持つ貫通孔が多数穿設されている1枚又は複数枚の金属板を多重化又は多層化してなると共に、一端側の層間隙間から上記ディーゼル排出ガスを流入させ、他端側の層間隙間から上記ディーゼル排出ガスを流出させる態様で、上記容器内に納着されていることを特徴としている。
【0023】
請求項13記載の発明に係るディーゼル車は、請求項1乃至請求項12のいずれか1に記載の上記ディーゼル微粒子除去装置を単数又は複数備えてなることを特徴としている。
【0024】
請求項14記載の発明は、請求項13記載のディーゼル車に係り、上記ディーゼル排出ガスに含まれて排出されて行く過程で、上記フィルタによって捕捉された未燃粒子を発火させ、燃焼させて除去できる程度の高温のディーゼル排出ガス雰囲気下に上記フィルタが晒される排出経路上の位置に、上記ディーゼル微粒子除去装置が取り付けられていることを特徴としている。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。説明は、実施例を用いて具体的に行う。
◇第1実施例
図1は、この発明の第1実施例であるディーゼル微粒子除去装置の概略構成を示す模式断面図、図2は、同ディーゼル微粒子除去装置の正面外観図、図3は、同ディーゼル微粒子除去装置を構成するバイパス弁の構成を示す断面図、図4は、同ディーゼル微粒子除去装置がディーゼル車のディーゼルエンジンの排気管に取り付けられた取付構造を説明するための図、図5は、同ディーゼル微粒子除去装置を構成する金属ヒータの模式的正面図、図6は、同金属フィルタの構成を示す斜視図、図7は、図5のA部を拡大して示す拡大図、図8は、同金属フィルタの波型金属板の構成を一部破断して示す一部破断斜視図、また、図9は、同ディーゼル微粒子除去装置の動作を説明するための説明図である。
【0026】
この例のディーゼル微粒子除去装置5は、図4に示すようにディーゼル車に搭載されディーゼルエンジン6の直後に配設されて使用されるもので、図1及び図2に示すように、ディーゼル排出ガスの流入口7aを有する導入部7と、ディーゼル排出ガスの流出口8aを有する排出部8と、内筒部(容器)9内に後述する金属フィルタ等が収納されてなる装置本体11と、内筒部9との間に層状間隙(非常時用バイパス通路、層状間隙部)Kを形成した状態で内筒部9を収容する外筒部12と、導入部7に形成された分岐口7bの近傍に配置され、流入口7aから流入したディーゼル排出ガスの圧力に応じて、開放状態又は閉止状態とされて、分岐口7bを介してディーゼル排出ガスを層状間隙K側へ導入したり、ディーゼル排出ガスの層状間隙K側への流入を遮断したりするためのバイパス弁(調整手段、圧力弁)13とから概略構成されている。
また、導入部7の内部には、流入口7aから高速に導入されるディーゼル排出ガスを、減速させ、かつ、内筒部9内に均等に分散させるために、衝突板Sが設けられている。
【0027】
ディーゼル微粒子除去装置5は、図4に示すように、車両総重量が例えば略10tの大型のディーゼル車に搭載され例えば8気筒のディーゼルエンジン6の直後に、排気管Lを介して取り付けられ、ディーゼル微粒子除去装置5内には、ディーゼルエンジン6から排出された高温のディーゼル排出ガスが導入される。
内筒部9内に配設された例えば後述する金属ヒータや金属フィルタは、ディーゼル排出ガスに含まれて排出されて行く過程で、流入口7aから流入し、上記金属ヒータや金属フィルタによって捕捉された未燃粒子を発火させ、燃焼させて除去できる程度の高温のディーゼル排出ガス雰囲気下に晒される。
なお、この例のディーゼル微粒子除去装置5は消音機能も有しており、未燃粒子が燃焼除去されたディーゼル排出ガスは、流出口8aから、消音器(マフラ)を経由することなくこのまま車外に排出される。
【0028】
バイパス弁13は、圧縮コイルばね13aによるばね荷重を受けて弁棒13bが弁体13cを弁座13dに押し付けることによって、流体の流れを遮断する閉止状態とされ、流体圧が所定の作動開始圧力を超えると、流体圧による力が圧縮コイルばね13aの復元力に抗して弁体13cを押し上げることによって開放状態(吹出状態)とされて流体を吹き出すように構成されている。
この例では、バイパス弁13の上記作動開始圧力は略0.63[MPa]に設定されている。
ここで、バイパス弁13は、ディーゼル排出ガスの圧力が所定の作動開始圧力を超えた場合に、分岐口7bを介してディーゼル排出ガスを層状間隙K側へ導入し、ディーゼル排出ガスの圧力が所定の作動開始圧力以下の場合は、ディーゼル排出ガスの層状間隙K側への流入を遮断する。
【0029】
バイパス弁13が閉止状態の場合は、ディーゼル排出ガスは、流入口7a→装置本体11の金属フィルタ等→流出口8aの流れを順方向とする主通流経路に沿って、ディーゼル微粒子が除去されながら、ディーゼル微粒子除去装置5内を通流される。
バイパス弁13が開放状態の場合は、ディーゼル排出ガスは、主通流経路に加えて、分岐口7bにおいて分岐されて、流入口7a→分岐口7b→バイパス弁13→層状間隙K→流出口8aの流れを順方向とするバイパス通流経路に沿っても通流される。
この開放状態で、装置本体11の金属フィルタ等において目詰りが進行していて、主通流経路に沿ってはディーゼル排出ガスが殆ど通流されないときは、流入口7aから流入したディーゼル排出ガスは、主としてバイパス通流経路に沿ってディーゼル微粒子除去装置5内を通流されて、このまま流出口8aから排出されることとなる。
【0030】
装置本体11は、図1に示すように、内筒部9内に、ディーゼル排出ガスの導入側から、触媒担持球状フィルタ14と、巻上げ状(図5及び図6参照)の金属フィルタ(フィルタ)15と、触媒担持球状フィルタ16と、金属フィルタ(フィルタ)17と、触媒担持球状フィルタ18とが、この順に配設された状態で収納された5層捕捉構造を有している。
触媒担持球状フィルタ14は、セラミック又はアルミナからなる球体フィルタに、捕捉微粒子の燃焼を促進するための触媒を担持させたものである。
【0031】
金属フィルタ15は、触媒担持球状フィルタ13に隣接してその後段に配置され、図5乃至図7に示すように、長手方向波型の波型金属板21と平板状の平型金属板22とを、重ね合わせた状態で渦巻き状に巻き上げて構成されている。
金属フィルタ15は、帯状金属平板に例えばプレス加工、ローラプレス加工等を施すことで、図7及び図8に示すような多数の四角形状の貫通孔Ha、Hb、…が穿設されている長手方向波型の波型金属板21を形成し、帯状金属平板に図7及び図8に示すような多数の四角形状の貫通孔Ma、Ma、…が穿設されている平板状の平型金属板22を形成し、このようにして得られた波型金属板21及び平型金属板22を重ねた状態で、波型金属板21及び平型金属板22を長手方向に向けて、図5及び図6に示すように、渦巻き状に巻き上げて作成される。
【0032】
図8に拡大して示すように、波型金属板21に穿設されている貫通孔Haは、縁部に裏面から表面側へ向けて折曲されて突起する互いに対向する矩形状の2つの有面とげ(有面突起)paを持っている。また、貫通孔Hbは、表面から裏面側へ向けけて折曲されて突起する互いに対向する2つの矩形状の有面とげ(有面突起)pbを持っている。
また、平型金属板22に穿設されている貫通孔Maは、縁部に有面とげを持っていない。
【0033】
ここで、貫通孔Ha、Hb、Maを設けたのは、ディーゼル排出微粒子のフィルタ半径方向への移動を可能にしてフィルタ衝突確率とフィルタ内滞留時間とを高めるためである。また、有面とげpa,pbを設けたのは、貫通孔Ha、Hbを設けたことによる接触面積の減少を補填するため、ディーゼル排出微粒子のフィルタ衝突確率を高めるため、及びディーゼル排出微粒子の直進を遮って、そのフィルタ内滞留時間を延ばすためである。
また、波形金属板21と平形金属板22とを積層させたのは、波形金属板21の波状の表面(又は裏面)と、波形金属板21の頂部(底部)に接触する平形金属板22の平らな表面(又は裏面)とによって、フィルタの軸方向に沿って多数の柱状の隙間J(図6及び図7参照)を、容積が略均一化された状態で形成し、ディーゼル排出ガスの流れを均一とし、金属フィルタ15における加熱温度の偏りを低減して、微粒子の捕捉効率及び燃焼効率を高めるためである。
触媒担持球状フィルタ16(18)は、共に触媒担持球状フィルタ14と同一構成のもので、金属フィルタ15(17)に隣接してその後段に配置される。
また、金属フィルタ17は、金属フィルタ15と同一構成のもので、触媒担持球状フィルタ15に隣接してその後段に配置される。
【0034】
まず、バイパス弁13が閉止状態の場合のディーゼル微粒子除去装置5の動作について、図9(a)を参照して説明する。
上記構成のディーゼル微粒子除去装置5を搭載するディーゼル車において、高温のディーゼル排出ガスがディーゼル微粒子除去装置5内に流入口7aから通流されると、ディーゼル排出ガスの圧力が所定の作動開始圧力以下の場合は、ディーゼル排出ガスは、衝突板Sによって、その進路を遮られて分散され、触媒担持球状フィルタ14の全面に亘って略均等に吹く付けられる。
触媒担持球状フィルタ14は高温の排出ガスに晒されることによって、触媒が活性化され、この状態において、微粒子は、触媒担持球状フィルタ14に接触捕捉され、捕捉微粒子は着火燃焼し除去される。
金属フィルタ15は、触媒反応熱によって一段と高温となったディーゼル排出ガス雰囲気下に晒される。すなわち、金属フィルタ15は、これらの金属フィルタ15によって捕捉された未燃粒子を発火させ、燃焼させて除去できる程度の高温のディーゼル排出ガス雰囲気下に晒され、十分加熱される。
これにより、この状態の金属フィルタ15に、触媒担持球状フィルタ14によって除去されなかった未燃微粒子が、接触捕捉されると、着火燃焼し除去される。
【0035】
微粒子は、有面とげpa,pbにあたっても、上記したと同様に、着火燃焼し、除去される。有面とげpa,pbに衝突した微粒子は、これらに捕捉されない場合でも、跳ね返され、貫通孔Ha、Hb,Maを介して隙間Jから隙間Jへ移動する間に、金属フィルタ15に接触する機会(確率)が増大するので、微粒子接触率が従来のものよりも著しく向上する。
この結果、燃焼する確率も著しく向上するので、金属フィルタ15を素通りする未燃微粒子は著しく減少する。
ここで、波形金属板21と平形金属板22との間に形成された隙間J、J、…は、容積が略均一化されており、例えば、単に波形金属板21同士を重ね合わせた場合に、断面積の大きさが様々な隙間が形成されるのに比べ、ディーゼル排出ガスの流れは全ての隙間に亘ってより均一化され、金属フィルタ15に与えられる熱の位置による偏りが低減され、微粒子の捕捉効率及び燃焼効率も高められる。
【0036】
触媒担持球状フィルタ16は、高温のディーゼル排出ガスや金属フィルタ14の伝導熱により、金属フィルタ15よりも高温になっており、触媒は活性化され、この状態において、金属フィルタ15を通過した未燃微粒子があっても、このような未燃微粒子は、触媒担持球状フィルタ16によって捕捉されると、着火燃焼し、除去される。
それでも、触媒担持球状フィルタ16を潜り抜ける未燃微粒子は、金属フィルタ17によって、接触捕捉されると、着火燃焼し除去される。この場合も、微粒子は、有面とげにあたって、着火燃焼し、除去される。
さらに、金属フィルタ17を通過した未燃微粒子があっても、未燃微粒子は、高温ディーゼル排出ガスや金属フィルタ17の伝導熱によって触媒が活性化した触媒担持球状フィルタ18に接触すると、燃焼して除去される。
【0037】
次に、バイパス弁13が開放状態の場合のディーゼル微粒子除去装置5の動作について、図9(b)を参照して説明する。
ディーゼル排出ガスの圧力が所定の作動開始圧力を超えた場合は、ディーゼル排出ガスは、主通流経路に加えて、分岐口7bにおいて分岐されて、流入口7a→分岐口7b→バイパス弁13→層状間隙K→流出口8aの流れを順方向とするバイパス通流経路に沿っても通流される。
ここで、装置本体11の金属フィルタ15等において目詰りが進行していて、主通流経路に沿ってはディーゼル排出ガスが殆ど通流されないときは、流入口7aから流入したディーゼル排出ガスは、主としてバイパス通流経路に沿ってディーゼル微粒子除去装置5内を通流されて、このまま流出口8aから排出されることとなる。
これによって、圧力損失の増加によって背圧がかかってエンジンの出力が低下することが回避される。
【0038】
また、主通流経路に沿ってディーゼル排出ガスの通流が十分可能であり、かつ、装置本体11の金属フィルタ15等に多量のディーゼル微粒子が捕捉されているような状態で、ディーゼル粒子除去装置5内に、ディーゼル微粒子とともに多量の酸素を含んだ排出ガスが急激に流入したようなときでも、少なくとも一部のディーゼル排出ガスを分岐させて、バイパス通流経路に沿って通流させて排出させるので、ディーゼル排出ガスの装置本体11内への流入量を低減させて、金属フィルタ14等に捕捉されている未燃粒子が流入してきた酸素と化合して爆発的に燃焼するような不具合が回避される。
また、金属フィルタ15等において目詰りが進行していても、主通流経路に沿ってはディーゼル排出ガスが僅かでも通流可能な状態で、ディーゼル粒子除去装置5内に、ディーゼル微粒子とともに多量の酸素を含んだ排出ガスが急激に流入したようなときも同様に、金属フィルタ15等に捕捉されている未燃粒子が流入してきた酸素と化合して爆発的に燃焼するような不具合が回避される。
【0039】
このように、この第1実施例の構成によれば、装置本体11の金属フィルタ15等において目詰りが進行していて、金属フィルタ15,17等をディーゼル排出ガスが殆ど通過できないようなときは、流入口7aから流入したディーゼル排出ガスは、主として層状間隙Kを経由してディーゼル微粒子除去装置5内を通流されて、このまま流出口8aから排出されることとなるので、圧力損失の増加によって背圧がかかってエンジンの出力が低下することを回避することができる。また、金属フィルタ15,17等をディーゼル排出ガスが通過可能であり、かつ、装置本体11の金属フィルタ15,17等に多量のディーゼル微粒子が捕捉されているような状態で、ディーゼル粒子除去装置5内に、ディーゼル微粒子とともに多量の酸素を含んだ排出ガスが急激に流入したようなときでも、少なくとも一部のディーゼル排出ガスを分岐させて、層状間隙Kを経由させて排出させるので、ディーゼル排出ガスの装置本体11内への流入量を低減させて、金属フィルタ15,17等に捕捉されている未燃粒子が流入してきた酸素と化合して爆発的に燃焼するような不具合を回避することができる。
【0040】
また、金属フィルタ15,17等において目詰りが進行していても、金属フィルタ15,17等をディーゼル排出ガスが僅かでも通過可能な状態で、ディーゼル粒子除去装置5内に、ディーゼル微粒子とともに多量の酸素を含んだ排出ガスが急激に流入したようなときも同様に、金属フィルタ15等に捕捉されている未燃粒子が流入してきた酸素と化合して爆発的に燃焼するような不具合を回避することができる。
このように、高濃度の酸素を含む排出ガスが、ディーゼル粒子除去装置5内に急激に流入することにより、爆発的にディーゼル微粒子の燃焼が起こることを未然に防止し、金属フィルタ15,17等の焼損を防ぐことができる。
また、層状間隙Kを設けたので、断熱作用によって、内筒部9からの熱の放散を低減させることができ、金属ヒータ15等を高温状態に保ち、微粒子の燃焼効率を高めることができる。
【0041】
また、金属フィルタ15,17の表面孔形状に工夫を凝らしているので、微粒子の捕捉率を高めることができる。
すなわち、貫通孔Ha、Hb、Maを設けたため、ディーゼル排出微粒子のフィルタ半径方向への移動を可能にしてフィルタ衝突確率とフィルタ内滞留時間とを高めることができ、また、有面とげpa、pbを設けたため、ディーゼル排出微粒子のフィルタ衝突確率を高め、かつディーゼル排出微粒子の直進を遮って、そのフィルタ内滞留時間を延ばすことができるので、微粒子の捕捉率を高めることができる。
【0042】
また、金属フィルタ15,17は、波形金属板21と平形金属板22とを重ね合わた状態で渦巻き状に巻き上げて構成されているので、波形金属板21と平形金属板22との間に形成された隙間Jは、容積が略均一化されており、例えば、単に波形金属板21同士を重ね合わせた場合に、断面積の大きさが様々な隙間が形成されるのに比べ、ディーゼル排出ガスの流れを全ての隙間に亘ってより均一化し、金属フィルタ15,17における加熱温度の偏りを低減し、微粒子の捕捉効率及び燃焼効率を高めることができる。
このように、ヒータを用いなくとも充分な微粒子の燃焼効率を得ることができるので、バッテリを用いる必要がなく、電力を節約することができる。
また、この例のディーゼル微粒子除去装置において、微粒子は燃焼除去されるので、フィルタの清掃等は不要であり、ディーゼル微粒子除去装置の維持保守に要するコストや労力を低減することができる。
【0043】
◇第2実施例
図10は、この発明の第2実施例である単筒型のディーゼル微粒子除去装置の概略構成を示す模式断面図、また、図11及び図12は、同ディーゼル微粒子除去装置の動作を説明するための説明図である。
この例の装置構成が、上記した第1実施例のそれと大きく異なるところは、第1実施例では、バイパス通流経路を装置本体11の外周側に設けたのに対して、装置本体の中心部に設けた点、及びフィルタ群を3段構成とし、バイパス通流経路の途中にもバイパス弁を設け、ディーゼル排出ガスの圧力に応じて、ディーゼル排出ガスを主通流経路へ戻して再び金属フィルタを通過させることを可能とした点である。
これ以外の構成は、上述した第1実施例の構成と略同一であるので、その説明を簡略にする。
【0044】
この例のディーゼル微粒子除去装置5Aは、図10に示すように、ディーゼル排出ガスの流入口31aを有する導入部31と、ディーゼル排出ガスの流出口32aを有する排出部32と、筒状容器としての筒状容器(容器)33内に後述する金属フィルタ等が収納されてなる装置本体34とを備えてなっている。
また、導入部31の内部には、流入口31aから高速に導入されるディーゼル排出ガスを、減速させ、かつ、筒状容器内に均等に分散させるために、衝突板Sが設けられている。
この例の装置本体34は、同図に示すように、筒状容器33内に、ディーゼル排出ガスの導入側から、第1フィルタ部35と、第2フィルタ部36と、第3フィルタ部37とが、この順に配設された状態で収納された3段構造を有し、かつ、中心部に軸方向に沿って配設されたバイパス管(非常時用バイパス通路)38と、バイパス管38の入口(第1フィルタ部35の入口近傍)に配設されたバイパス弁39aと、バイパス管38の第2フィルタ部35の入口近傍(第1フィルタ部35の出口近傍)に形成された分岐口38b近傍に配置されたバイパス弁39bと、第3フィルタ部37の入口近傍(第2フィルタ部36の出口近傍)に形成された分岐口38b近傍に配置されたバイパス弁39cとを備えてなっている。
【0045】
バイパス弁39a(39b,39c)は、上述したバイパス弁13と同一構成であり、ディーゼル排出ガスの圧力に応じて、開放状態又は閉止状態とされて、ディーゼル排出ガスをバイパス管38の下流側へ導入したり、ディーゼル排出ガスの下流側への流入を遮断して、第1フィルタ部35(第2フィルタ部36、第3フィルタ部37)への流入を促す機能を有している。
ここで、バイパス弁39b(39c)が閉止状態のときは、バイパス管38を通流してきたディーゼル排出ガスは、分岐口38a(38b)を介して第2フィルタ部36(第3フィルタ部37)に吹き当てられることとなる。
【0046】
なお、この例では、バイパス弁39bの作動開始圧力は、バイパス弁39aの作動開始圧力よりも若干大きく、バイパス弁39cの作動開始圧力は、バイパス弁39bの作動開始圧力よりも若干大きくなるように設定されている。
第1フィルタ部35(第2フィルタ部36、第3フィルタ部37)は、上述した装置本体11の内筒部9内のフィルタ群と略同一構成であり、触媒担持球状フィルタ41(46,52)と、金属フィルタ42(47,53)と、触媒担持球状フィルタ43(48,54)と、金属フィルタ44(49,55)と、触媒担持球状フィルタ45(51,56)とが、この順に配設された状態で筒状容器33内に収納された5層捕捉構造を有している。但し、この例では、金属フィルタ42等の中心部には、バイパス管38を挿通するための挿通部が設けられている。
【0047】
次に、図11及び図12を参照してディーゼル微粒子除去装置5Aの動作について、説明する。
例えば、第1フィルタ部35、第2フィルタ部36、及び第3フィルタ部37のいずれにおいても、目詰りが発生しておらず、図11(a)に示すように、バイパス弁39a,39b,39cが全て閉止状態の場合は、ディーゼル微粒子除去装置5A内に流入口7aから流入した高温のディーゼル排出ガスは、バイパス管38へ分岐することなく、第1フィルタ部35、第2フィルタ部36、及び第3フィルタ部37を全て通過し、微粒子が除去されて、流出口32aから排出される。
【0048】
また、例えば、第1フィルタ部35、第2フィルタ部36、及び第3フィルタ部37のいずれにおいても、目詰りが進行していて、図11(b)に示すように、バイパス弁39a,39b,39cが全て開放状態の場合は、ディーゼル微粒子除去装置5A内に流入口7aから流入した高温のディーゼル排出ガスは、バイパス管38へ分岐することなく、第1フィルタ部35、第2フィルタ部36、及び第3フィルタ部37を通過することなく、バイパス管38内を通流して、このまま流出口32aから排出される。
これによって、圧力損失の増加によって背圧がかかってエンジンの出力が低下することが回避される。
【0049】
また、第1フィルタ部35、第2フィルタ部36、及び第3フィルタ部37を、ディーゼル排出ガスが通流可能であり、かつ、第1フィルタ部35、第2フィルタ部36、及び第3フィルタ部37を構成するフィルタに多量のディーゼル微粒子が捕捉されているような状態で、ディーゼル粒子除去装置5A内に、ディーゼル微粒子とともに多量の酸素を含んだ排出ガスが急激に流入したようなときでも、少なくとも一部のディーゼル排出ガスを分岐させて、バイパス管33内を通流させて流出口32aから排出させるので、ディーゼル排出ガスの第1フィルタ部35、第2フィルタ部36、及び第3フィルタ部37の中への流入量を低減させて、金属フィルタ41等に捕捉されている未燃粒子が流入してきた酸素と化合して爆発的に燃焼するような不具合が回避される。
【0050】
また、第1フィルタ部35、第2フィルタ部36、及び第3フィルタ部37のうち、例えば、第2フィルタ部36だけ目詰りが進行していて、図12(a)に示すように、バイパス弁39bのみ開放状態であり、バイパス弁39a,39cが閉止状態の場合は、ディーゼル微粒子除去装置5A内に流入口7aから流入した高温のディーゼル排出ガスは、まず、第1フィルタ部35を通過した後、分岐口38aからバイパス管38へ流入し、第2フィルタ部36の代わりにバイパス管38内を通流して分岐口38bから第3フィルタ部37に流入し、第3フィルタ部37内を通過し、微粒子が除去されて、流出口32aから排出される。
これによって、第2フィルタ部36に目詰りが発生していても、目詰りが進行していない箇所をディーゼル排出ガスが通過することにより、微粒子が除去される。
第1フィルタ部35、又は第3フィルタ部37だけが目詰りが進行している場合も同様である。
【0051】
また、第1フィルタ部35、第2フィルタ部36、及び第3フィルタ部37のうち、例えば、第2フィルタ部36にだけ目詰りが発生していない場合で、図12(b)に示すように、バイパス弁39bのみ閉止状態であり、バイパス弁39a,39cが開放状態の場合は、ディーゼル微粒子除去装置5A内に流入口7aから流入した高温のディーゼル排出ガスは、まず、バイパス管38へ流入し、第1フィルタ部35の代わりにバイパス管38内を通流し、分岐口38aから第2フィルタ部36に流入する。この後、ディーゼル排出ガスは、第2フィルタ部36内を通過し、分岐口38bからバイパス管38へ流入し、第3フィルタ部37の代わりにバイパス管38内を通流し、微粒子が除去されて、流出口32aから排出される。
これによって、第1フィルタ部35、第3フィルタ部37に目詰りが発生していても、目詰りが進行していない箇所をディーゼル排出ガスが通過することにより、微粒子が除去される。
第1フィルタ部35、又は第3フィルタ部37だけに目詰りが発生していない場合も同様である。
【0052】
このように、この第2実施例の構成によれば、第1実施例の場合と同様に、フィルタの目詰りによる圧力損失の増加を防止し、かつ酸素フラッシュを防止することができると共に、第1フィルタ部35、第2フィルタ部36、及び第3フィルタ部37のうち、一部のフィルタ部だけ目詰りが進行していても、目詰りが発生していないフィルタ部に、ディーゼル排出ガスを通すことによって、微粒子を除去することができる。
【0053】
◇第3実施例
図13は、この発明の第3実施例である単筒型のディーゼル微粒子除去装置の概略構成を示す模式断面図である。
この例の装置構成が、上記した第1実施例のそれと大きく異なるところは、図113に示すように層状間隙Kにも例えば金属繊維からなるフィルタ61を配置した点である。
これ以外の構成は、上述した第1実施例の構成と略同一であるので、その説明を省略する。
【0054】
このように、この第3実施例の構成によれば、上述した第1実施例と略同一の効果を得ることができる。
加えて、層状間隙Kにもフィルタを配置したので、バイパス弁13が開放状態であって、非常時用バイパス通路としての層状間隙Kを経由して排出されるディーゼル排出ガス中のディーゼル微粒子を除去することができる。
また、断熱作用による内筒部9からの熱の放散を一段と低減させることができる。
【0055】
◇第4実施例
図14は、この発明の第1実施例である単筒型のディーゼル微粒子除去装置の概略構成を示す模式断面図、また、図15は、同ディーゼル微粒子除去装置の金属ヒータの構成を説明するための図である。
この例の装置構成が、上記した第1実施例のそれと大きく異なるところは、図14に示すように、一部の金属フィルタに代えて、金属ヒータを設けた点である。
これ以外の構成は、上述した第1実施例の構成と略同一であるので、その説明を簡略にする。
【0056】
この例のディーゼル微粒子除去装置5Cは、図14に示すように、ディーゼル排出ガスの流入口7aを有する導入部7と、ディーゼル排出ガスの流出口8aを有する排出部8と、筒状容器としての内筒部9内に後述する金属ヒータや金属フィルタ等が収納されてなる装置本体71と、内筒部9との間に層状間隙Kを形成した状態で内筒部9を収容する外筒部12と、導入部7に形成された分岐口7bの近傍に配置され、流入口7aから流入したディーゼル排出ガスの圧力に応じて、開放状態又は閉止状態とされて、分岐口7bを介してディーゼル排出ガスを層状間隙K側へ導入したり、ディーゼル排出ガスの層状間隙K側への流入を遮断したりするためのバイパス弁13とから概略構成されている。
また、導入部7の内部には、流入口7aから高速に導入されるディーゼル排出ガスを、減速させ、かつ、内筒部9内に均等に分散させるために、衝突板Sが設けられている。
【0057】
装置本体71は、図14に示すように、内筒部9内に、ディーゼル排出ガスの導入側から、巻上げ状の金属ヒータ72と、触媒担持球状フィルタ73と、金属フィルタ74と、触媒担持球状フィルタ75とが、この順に配設された状態で収納された4層捕捉構造を有している。
金属ヒータ72は、図15に示すように、長手方向波型の波型金属板76と平板状の平型金属板77と、帯状絶縁体78とを、重ね合わせた状態で渦巻き状に巻き上げて構成されている。
【0058】
金属ヒータ72は、帯状金属平板に例えばプレス加工、ローラプレス加工等を施すことで、多数の四角形状の貫通孔が穿設されている長手方向波型の帯状金属板を形成し、帯状金属平板に多数の四角形状の貫通孔が穿設されている平板状の帯状金属板を形成し、このようにして得られた両帯状金属板と帯状絶縁体とを順に重ねた状態で、長手方向に向けて、同図に示すように、渦巻き状に巻き上げることで作成される。
また、波形金属板76と平形金属板77とに電力を供給するための正電極及び負電極(不図示)が、それぞれ金属ヒータ72の中心部及び端部に接続されている。なお、この例では、金属ヒータ72は、この例のディーゼル微粒子除去装置5Cを搭載したディーゼル車のバッテリから電源の供給を受けるようになっている。
この金属ヒータ72は、ディーゼル車において、例えば、コールドスタート時や、目詰りの発生が検出された場合に所定時間オンとされる。
【0059】
このように、この第4実施例の構成によれば、金属ヒータ72や金属フィルタ74の目詰りを確実に防止することができる。
また、金属ヒータ72や金属フィルタ74をディーゼル排出ガスが通過可能であり、かつ、装置本体71の金属ヒータ72や金属フィルタ74等に多量のディーゼル微粒子が捕捉されているような状態で、ディーゼル粒子除去装置5C内に、ディーゼル微粒子とともに多量の酸素を含んだ排出ガスが急激に流入したようなときでも、少なくとも一部のディーゼル排出ガスを分岐させて、層状間隙Kを経由させて排出させるので、ディーゼル排出ガスの装置本体71内への流入量を低減させて、金属ヒータ72や金属フィルタ74等に捕捉されている未燃粒子が流入してきた酸素と化合して爆発的に燃焼するような不具合を回避することができる。
【0060】
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られたものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
例えば、調整手段としてのバイパス弁を廃して、ディーゼル排出ガスを非常時用バイパス通路へ単に分岐させるのみの構成としても良い。
また、調整手段としての単に流路開閉機能を備えたバイパス弁に代えて、ディーゼル排出ガスの流量を調節可能な機構を備えた調整手段を用いるようにしても良い。
また、例えば、非常時用バイパス通路としての層状間隙Kへディーゼル排出ガスを流入させると共に、金属フィルタへの流入を阻止する流路切換開閉機能を備えた調整手段を用いるようにしても良い。
【0061】
また、バイパス弁を単独で用いるのに代えて、圧力センサによってディーゼル排出ガスの圧力が所定の圧力を超えた場合に、電磁弁を作動させるように構成しても良いし、電磁弁と酸素センサによって酸素濃度が所定の濃度を超えた場合に、電磁弁を作動させるように構成しても良い。また、圧力や酸素に限らず温度に応じて電磁弁を作動させるようにしても良い。
また、第1実施例においても、非常時用バイパス通路を、周縁部ではなく第2実施例の場合と同様に中央部に設けるようにしても良い。また、第2実施例において、非常時用バイパス通路を周縁部に設けるようにしても良い。
また、単筒型のディーゼル微粒子除去装置を複数組み合わせて、直列又は並列に接続して用いても良い。この際、ディーゼル排出ガスの圧力に応じて、所定のディーゼル微粒子除去装置を迂回させるようにしても良い。
また、第2実施例において、外筒部を設けて層状隙間に断熱材を充填しても良いし、この層状隙間も非常時用バイパス通路として用いるようにしても良い。
また、第2実施例では、フィルタ群を3段構成とする場合について述べたが、2段構成としても良いし、4段以上としても良い。
【0062】
また、例えば、金属フィルタは、圧力欠損が、エンジンにかかる背圧として、問題となってこない範囲で、出来るだけ緻密に筒状容器に収納されれば良いので、巻上げ状(図5及び図6参照)に限らず、例えば折重ね状にして用いても良い。
また、触媒担持球状フィルタの一部又は全部を省略するようにしても良いし、必要に応じて追加しても良い。
また、衝突板としては、平板状部材をこのまま用いても良いし、平板状部材に例えばパンチングによって多数の貫通孔を穿設したものを用いても良い。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明のディーゼル微粒子除去装置によれば、フィルタの目詰りによる圧力損失の増加を抑制することができる。
また、高濃度の酸素を含む排出ガスが、ディーゼル粒子除去装置内に急激に流入することを防止し、爆発的にディーゼル微粒子の燃焼が起こることを防止して、フィルタ等の焼損を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例であるディーゼル微粒子除去装置の概略構成を示す模式断面図である。
【図2】同ディーゼル微粒子除去装置の正面外観図である。
【図3】同ディーゼル微粒子除去装置を構成するバイパス弁の構成を示す断面図である。
【図4】同ディーゼル微粒子除去装置がディーゼル車のディーゼルエンジンの排気管に取り付けられた取付構造を説明するための図である。
【図5】同ディーゼル微粒子除去装置を構成する金属フィルタの模式的正面図である。
【図6】同金属フィルタの構成を示す斜視図である。
【図7】図5のA部を拡大して示す拡大図である。
【図8】同金属フィルタの波型金属板の構成を一部破断して示す一部破断斜視図である。
【図9】同ディーゼル微粒子除去装置の動作を説明するための説明図である。
【図10】この発明の第2実施例である単筒型のディーゼル微粒子除去装置の概略構成を示す模式断面図である。
【図11】同ディーゼル微粒子除去装置の動作を説明するための説明図である。
【図12】同ディーゼル微粒子除去装置の動作を説明するための説明図である。
【図13】この発明の第3実施例である単筒型のディーゼル微粒子除去装置の概略構成を示す模式断面図である。
【図14】この発明の第1実施例である単筒型のディーゼル微粒子除去装置の概略構成を示す模式断面図である。
【図15】同ディーゼル微粒子除去装置の金属ヒータの構成を説明するための図である。
【図16】従来技術を説明するための図である。
【符号の説明】
5,5A,5B,5C ディーゼル微粒子除去装置
7b,38a,38b 分岐口
9 内筒部(容器)
12 外筒部
13,39a,39b,39c バイパス弁(調整手段、圧力弁)
15,17,42,44,47,49,53,55,74 金属フィルタ(フィルタ)
33 筒状容器(容器)
35 第1フィルタ部
36 第2フィルタ部
37 第3フィルタ部
38 バイパス管(非常時用バイパス通路)
72 金属ヒータ
K 層状間隙(非常時用バイパス通路、層状間隙部)
S 衝突板
【発明の属する技術分野】
この発明は、ディーゼル微粒子除去装置及び該除去装置を備えるディーゼル車に係り、詳しくは、ディーゼルエンジン等の内燃機関の排気中に含まれる微粒子をヒータやフィルタに捕捉し、捕捉した微粒子を燃焼除去してフィルタを再生するディーゼル微粒子除去装置及び該除去装置を備えるディーゼル車に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車排気ガスの規制に対する注目は、発ガン性物質とされる二酸化窒素を主とする窒素酸化物(NOx)等に向けられていた。
ところで、ディーゼル車の排出ガスの中には多量の炭素微粒子(いわゆる黒煙)が存在し、この炭素微粒子は、排気通路を経て空気中に吐き出された後は、長い時間空気中を舞い、最終的に、煤等となって床面や路面や衣服等に舞い降りてくる。ところで、炭素は、ものを良く吸着するので、発ガン関連物質等の様々な化学物質が、空気中を浮遊する炭素微粒子に吸着して、この炭素微粒子を人間が吸い込むことで人体の中に入り込み、ガンや呼吸器系の疾患を起こすとの報告が、近年相次いでなされている。
【0003】
このようなことから、いまや、窒素酸化物(NOx)に限らず、ディーゼル車からの粒子状物質(PM)の排出規制が重要な課題となっている。そこで、環境空気をディーゼル黒煙汚染から守るものとして、車両搭載のディーゼルエンジンの排気通路に金属繊維やハニカム形状のエレメント等からなる黒煙除去フィルタを設置した黒煙捕集装置が提供されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
しかしながら、この種の黒煙除去フィルタでは、長期間使用すれば、捕集した黒煙によって目詰まりを起こし、圧力損失が増加するという欠点があった。
【0004】
黒煙の目詰まりを解消する手段として、捕捉粒子の燃焼させてフィルタ機能を再生させるディーゼル粒子除去装置が提案されている(例えば、特許文献3、特許文献4及び特許文献5等参照)。
この種の装置は、図16に示すように、排出ガスの入口1及び出口2を有する筒状容器3と、該筒状容器3内の入口1側に設けられたセラミックヒータ4aと、該セラミックヒータ4aの後段に隣接配置された多孔質フォームフィルタ4bと、該多孔質フォームフィルタ4bの後段に隣接配置された触媒担持フィルタ4cとを有して構成されている。
【0005】
このような構成では、入口1から導入された排出ガスは、セラミックヒータ4aに接触して着火燃焼し、多孔質フォームフィルタ4b及び触媒担持フィルタ4cで未燃粒子が捕捉除去される。
このとき、セラミックヒータ4a及び排出ガスの熱が多孔質フォームフィルタ4bに伝導して、多孔質フォームフィルタ4bに捕捉された未燃粒子を着火燃焼させる。より下流側の触媒担持フィルタ4cでは、セラミックヒータ4a及び排出ガスからの伝導熱は、少なくなるため、温度は低下するが、触媒担持フィルタ4cに担持された触媒により、捕捉粒子の燃焼が促進されるので、失火することなく、多くの捕捉粒子が比較的低温で燃焼除去され、フィルタ機能が再生される。
【0006】
【特許文献1】
実開昭61−55114号公報
【特許文献2】
実開昭61−84851号公報
【特許文献3】
特開平2−173310号公報
【特許文献4】
特開平6−212954号公報
【特許文献5】
特開平8−193509号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の装置では、セラミックヒータ4aの後流側に触媒担持フィルタ4cが配置されているため、触媒担持フィルタ4cの温度が上流側で高く、後流側で低くなる傾向をもっている。
このため、触媒担持フィルタ4cの後流部で微粒子が燃え残りやすく、この燃え残りの微粒子によって触媒担持フィルタ4cが目詰まりして圧力損失が増大したり、場合によっては、多量に堆積した微粒子に着火して触媒担持フィルタ4cが損傷するという問題があった。
【0008】
そこで、微粒子の燃え残りを無くすべく、例えば、セラミックヒータ4aの発熱を増大させ、触媒担持フィルタ4cの後端部の温度を微粒子着火温度まで上昇させることが考えられるが、このようにすると、上流側の端部の温度がセラミックヒータ4aの許容温度を超えてしまい、セラミックヒータ4aの断線、耐久性の悪化を招くことになる。
したがって、従来の装置においては、セラミックヒータ4aの発熱を抑えて、セラミックヒータ4aを使用せざるを得ず、このため、触媒担持フィルタ4cの後流側の端部の触媒が充分に活性化せず、後流側の端部に微粒子が燃え残りやすい、とい問題がある。
このように、従来技術においては、フィルタの目詰りによる圧力損失の増加が避けられず、背圧がかかってエンジンの出力が低下するという問題があった。
【0009】
さらに、フィルタに目詰りが生じていなくても、ディーゼル粒子除去装置内に、黒煙とともに多量の酸素を含んだ排出ガスが急激に流入したような場合は、ディーゼル粒子除去装置内で未燃粒子が爆発的に燃焼する所謂酸素フラッシュと呼ばれる現象が引き起こされ、フィルタ等が損傷してしまうという問題があった。例えば、長い下り坂等で、排気を遮断して制動する排気ブレーキを使用した後にアクセルが踏まれたような場合には、ディーゼル微粒子とともに高濃度(例えば通常の4倍)の酸素を含んだ排出ガスが、ディーゼル粒子除去装置内に急激に流入することにより、爆発的にディーゼル微粒子の燃焼が起こり、略1500℃にも達するために、例えば金属製のフィルタは溶断してしまうという問題があった。
【0010】
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであって、フィルタの目詰りによる圧力損失の増加を抑制することができるディーゼル微粒子除去装置及び該除去装置を備えるディーゼル車を提供することを第1の目的としている。
また、高濃度の酸素を含む排出ガスが、ディーゼル粒子除去装置内に急激に流入することを防止し、爆発的にディーゼル微粒子の燃焼が起こることを防止して、フィルタ等の焼損を防ぐことができるディーゼル微粒子除去装置及び該除去装置を備えるディーゼル車を提供することを第2の目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明に係るディーゼル微粒子除去装置は、ディーゼルエンジンの排出経路上に組み込まれ、ディーゼル排出ガスの流入口と流出口とを有する両端開口の容器と、当該容器に納着されて、上記ディーゼル排出ガス中の微粒子を捕捉するためのフィルタとを備え、上記容器の内部又は/及び外部には、危険回避のために用いられ、上記ディーゼル排出ガスを上記フィルタの一部又は全部を迂回させて上記流出口へ向けて通流させる非常時用バイパス通路が設けられていることを特徴としている。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のディーゼル微粒子除去装置に係り、上記非常時用バイパス通路の入口には、上記非常時用バイパス通路に流入する上記ディーゼル排出ガスの流量を調整する調整手段が配設されていることを特徴としている。
【0013】
請求項3記載の発明は、請求項2記載のディーゼル微粒子除去装置に係り、上記調整手段は、上記ディーゼル排出ガスの上記非常時用バイパス通路への流入を可能とするか又は阻止する流路開閉機能を有することを特徴としている。
【0014】
請求項4記載の発明は、請求項2記載のディーゼル微粒子除去装置に係り、上記調整手段は、上記ディーゼル排出ガスの上記非常時用バイパス通路への流入を可能にするとともに上記フィルタへの流入を阻止するか、又は上記ディーゼル排出ガスの上記非常時用バイパス通路への流入を阻止するとともに上記フィルタへの流入を可能とする流路切換開閉機能を有することを特徴としている。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項2、3又は4記載のディーゼル微粒子除去装置に係り、上記調整手段は、上記ディーゼル排出ガスの圧力に応じて、上記非常時用バイパス通路に流入する上記ディーゼル排出ガスの流量を調節することを特徴としている。
【0016】
請求項6記載の発明は、請求項2乃至5のいずれか1に記載のディーゼル微粒子除去装置に係り、上記容器は、上記フィルタを収納する内側容器と、上記内側容器を上記内側容器との間に上記非常時用バイパス通路を構成する層状間隙部を形成した状態で収納する外側容器とを有してなり、上記調整手段は、上記流入口から流入した上記ディーゼル排出ガスの圧力に応じて、上記ディーゼル排出ガスを、上記層状間隙部に流入させ、上記層状間隙部を経由して上記流出口へ向けて通流させることを特徴としている。
【0017】
請求項7記載の発明は、請求項2乃至5のいずれか1に記載のディーゼル微粒子除去装置に係り、上記非常時用バイパス通路は、上記容器の中心部に設けられたバイパス管からなり、上記調整手段は、上記流入口から流入した上記ディーゼル排出ガスの圧力に応じて、上記ディーゼル排出ガスを、上記バイパス管に流入させ、上記バイパス管を経由して上記流出口へ向けて通流させることを特徴としている。
【0018】
請求項8記載の発明は、請求項1乃至7のいずれか1に記載のディーゼル微粒子除去装置に係り、上記非常時用バイパス通路の少なくとも一部の領域には、上記フィルタが収納されていることを特徴としている。
【0019】
請求項9記載の発明は、請求項2乃至8のいずれか1に記載のディーゼル微粒子除去装置に係り、上記フィルタは、上記容器内に複数段に分けて配置され、上記調整手段は、上記各段のフィルタの入口近傍に配置され、上記ディーゼル排出ガスを、その圧力に応じて上記各段のフィルタに流入させるか、又は上記非常時用バイパス通路に流入させることを特徴としている。
【0020】
請求項10記載の発明は、請求項2乃至9のいずれか1に記載のディーゼル微粒子除去装置に係り、上記調整手段は、上記ディーゼル排出ガスの圧力が所定の圧力に達すると、上記ディーゼル排出ガスを上記非常時用バイパス通路に流入させることを特徴としている。
【0021】
請求項11記載の発明は、請求項2乃至10のいずれか1に記載のディーゼル微粒子除去装置に係り、上記調整手段は、上記ディーゼル排出ガスの圧力が所定の圧力に達すると開放状態とされる圧力弁を有してなっていることを特徴としている。
【0022】
請求項12記載の発明は、請求項1乃至11のいずれか1に記載のディーゼル微粒子除去装置に係り、上記フィルタは、縁部に有面突起を持つ貫通孔が多数穿設されている1枚又は複数枚の金属板を多重化又は多層化してなると共に、一端側の層間隙間から上記ディーゼル排出ガスを流入させ、他端側の層間隙間から上記ディーゼル排出ガスを流出させる態様で、上記容器内に納着されていることを特徴としている。
【0023】
請求項13記載の発明に係るディーゼル車は、請求項1乃至請求項12のいずれか1に記載の上記ディーゼル微粒子除去装置を単数又は複数備えてなることを特徴としている。
【0024】
請求項14記載の発明は、請求項13記載のディーゼル車に係り、上記ディーゼル排出ガスに含まれて排出されて行く過程で、上記フィルタによって捕捉された未燃粒子を発火させ、燃焼させて除去できる程度の高温のディーゼル排出ガス雰囲気下に上記フィルタが晒される排出経路上の位置に、上記ディーゼル微粒子除去装置が取り付けられていることを特徴としている。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。説明は、実施例を用いて具体的に行う。
◇第1実施例
図1は、この発明の第1実施例であるディーゼル微粒子除去装置の概略構成を示す模式断面図、図2は、同ディーゼル微粒子除去装置の正面外観図、図3は、同ディーゼル微粒子除去装置を構成するバイパス弁の構成を示す断面図、図4は、同ディーゼル微粒子除去装置がディーゼル車のディーゼルエンジンの排気管に取り付けられた取付構造を説明するための図、図5は、同ディーゼル微粒子除去装置を構成する金属ヒータの模式的正面図、図6は、同金属フィルタの構成を示す斜視図、図7は、図5のA部を拡大して示す拡大図、図8は、同金属フィルタの波型金属板の構成を一部破断して示す一部破断斜視図、また、図9は、同ディーゼル微粒子除去装置の動作を説明するための説明図である。
【0026】
この例のディーゼル微粒子除去装置5は、図4に示すようにディーゼル車に搭載されディーゼルエンジン6の直後に配設されて使用されるもので、図1及び図2に示すように、ディーゼル排出ガスの流入口7aを有する導入部7と、ディーゼル排出ガスの流出口8aを有する排出部8と、内筒部(容器)9内に後述する金属フィルタ等が収納されてなる装置本体11と、内筒部9との間に層状間隙(非常時用バイパス通路、層状間隙部)Kを形成した状態で内筒部9を収容する外筒部12と、導入部7に形成された分岐口7bの近傍に配置され、流入口7aから流入したディーゼル排出ガスの圧力に応じて、開放状態又は閉止状態とされて、分岐口7bを介してディーゼル排出ガスを層状間隙K側へ導入したり、ディーゼル排出ガスの層状間隙K側への流入を遮断したりするためのバイパス弁(調整手段、圧力弁)13とから概略構成されている。
また、導入部7の内部には、流入口7aから高速に導入されるディーゼル排出ガスを、減速させ、かつ、内筒部9内に均等に分散させるために、衝突板Sが設けられている。
【0027】
ディーゼル微粒子除去装置5は、図4に示すように、車両総重量が例えば略10tの大型のディーゼル車に搭載され例えば8気筒のディーゼルエンジン6の直後に、排気管Lを介して取り付けられ、ディーゼル微粒子除去装置5内には、ディーゼルエンジン6から排出された高温のディーゼル排出ガスが導入される。
内筒部9内に配設された例えば後述する金属ヒータや金属フィルタは、ディーゼル排出ガスに含まれて排出されて行く過程で、流入口7aから流入し、上記金属ヒータや金属フィルタによって捕捉された未燃粒子を発火させ、燃焼させて除去できる程度の高温のディーゼル排出ガス雰囲気下に晒される。
なお、この例のディーゼル微粒子除去装置5は消音機能も有しており、未燃粒子が燃焼除去されたディーゼル排出ガスは、流出口8aから、消音器(マフラ)を経由することなくこのまま車外に排出される。
【0028】
バイパス弁13は、圧縮コイルばね13aによるばね荷重を受けて弁棒13bが弁体13cを弁座13dに押し付けることによって、流体の流れを遮断する閉止状態とされ、流体圧が所定の作動開始圧力を超えると、流体圧による力が圧縮コイルばね13aの復元力に抗して弁体13cを押し上げることによって開放状態(吹出状態)とされて流体を吹き出すように構成されている。
この例では、バイパス弁13の上記作動開始圧力は略0.63[MPa]に設定されている。
ここで、バイパス弁13は、ディーゼル排出ガスの圧力が所定の作動開始圧力を超えた場合に、分岐口7bを介してディーゼル排出ガスを層状間隙K側へ導入し、ディーゼル排出ガスの圧力が所定の作動開始圧力以下の場合は、ディーゼル排出ガスの層状間隙K側への流入を遮断する。
【0029】
バイパス弁13が閉止状態の場合は、ディーゼル排出ガスは、流入口7a→装置本体11の金属フィルタ等→流出口8aの流れを順方向とする主通流経路に沿って、ディーゼル微粒子が除去されながら、ディーゼル微粒子除去装置5内を通流される。
バイパス弁13が開放状態の場合は、ディーゼル排出ガスは、主通流経路に加えて、分岐口7bにおいて分岐されて、流入口7a→分岐口7b→バイパス弁13→層状間隙K→流出口8aの流れを順方向とするバイパス通流経路に沿っても通流される。
この開放状態で、装置本体11の金属フィルタ等において目詰りが進行していて、主通流経路に沿ってはディーゼル排出ガスが殆ど通流されないときは、流入口7aから流入したディーゼル排出ガスは、主としてバイパス通流経路に沿ってディーゼル微粒子除去装置5内を通流されて、このまま流出口8aから排出されることとなる。
【0030】
装置本体11は、図1に示すように、内筒部9内に、ディーゼル排出ガスの導入側から、触媒担持球状フィルタ14と、巻上げ状(図5及び図6参照)の金属フィルタ(フィルタ)15と、触媒担持球状フィルタ16と、金属フィルタ(フィルタ)17と、触媒担持球状フィルタ18とが、この順に配設された状態で収納された5層捕捉構造を有している。
触媒担持球状フィルタ14は、セラミック又はアルミナからなる球体フィルタに、捕捉微粒子の燃焼を促進するための触媒を担持させたものである。
【0031】
金属フィルタ15は、触媒担持球状フィルタ13に隣接してその後段に配置され、図5乃至図7に示すように、長手方向波型の波型金属板21と平板状の平型金属板22とを、重ね合わせた状態で渦巻き状に巻き上げて構成されている。
金属フィルタ15は、帯状金属平板に例えばプレス加工、ローラプレス加工等を施すことで、図7及び図8に示すような多数の四角形状の貫通孔Ha、Hb、…が穿設されている長手方向波型の波型金属板21を形成し、帯状金属平板に図7及び図8に示すような多数の四角形状の貫通孔Ma、Ma、…が穿設されている平板状の平型金属板22を形成し、このようにして得られた波型金属板21及び平型金属板22を重ねた状態で、波型金属板21及び平型金属板22を長手方向に向けて、図5及び図6に示すように、渦巻き状に巻き上げて作成される。
【0032】
図8に拡大して示すように、波型金属板21に穿設されている貫通孔Haは、縁部に裏面から表面側へ向けて折曲されて突起する互いに対向する矩形状の2つの有面とげ(有面突起)paを持っている。また、貫通孔Hbは、表面から裏面側へ向けけて折曲されて突起する互いに対向する2つの矩形状の有面とげ(有面突起)pbを持っている。
また、平型金属板22に穿設されている貫通孔Maは、縁部に有面とげを持っていない。
【0033】
ここで、貫通孔Ha、Hb、Maを設けたのは、ディーゼル排出微粒子のフィルタ半径方向への移動を可能にしてフィルタ衝突確率とフィルタ内滞留時間とを高めるためである。また、有面とげpa,pbを設けたのは、貫通孔Ha、Hbを設けたことによる接触面積の減少を補填するため、ディーゼル排出微粒子のフィルタ衝突確率を高めるため、及びディーゼル排出微粒子の直進を遮って、そのフィルタ内滞留時間を延ばすためである。
また、波形金属板21と平形金属板22とを積層させたのは、波形金属板21の波状の表面(又は裏面)と、波形金属板21の頂部(底部)に接触する平形金属板22の平らな表面(又は裏面)とによって、フィルタの軸方向に沿って多数の柱状の隙間J(図6及び図7参照)を、容積が略均一化された状態で形成し、ディーゼル排出ガスの流れを均一とし、金属フィルタ15における加熱温度の偏りを低減して、微粒子の捕捉効率及び燃焼効率を高めるためである。
触媒担持球状フィルタ16(18)は、共に触媒担持球状フィルタ14と同一構成のもので、金属フィルタ15(17)に隣接してその後段に配置される。
また、金属フィルタ17は、金属フィルタ15と同一構成のもので、触媒担持球状フィルタ15に隣接してその後段に配置される。
【0034】
まず、バイパス弁13が閉止状態の場合のディーゼル微粒子除去装置5の動作について、図9(a)を参照して説明する。
上記構成のディーゼル微粒子除去装置5を搭載するディーゼル車において、高温のディーゼル排出ガスがディーゼル微粒子除去装置5内に流入口7aから通流されると、ディーゼル排出ガスの圧力が所定の作動開始圧力以下の場合は、ディーゼル排出ガスは、衝突板Sによって、その進路を遮られて分散され、触媒担持球状フィルタ14の全面に亘って略均等に吹く付けられる。
触媒担持球状フィルタ14は高温の排出ガスに晒されることによって、触媒が活性化され、この状態において、微粒子は、触媒担持球状フィルタ14に接触捕捉され、捕捉微粒子は着火燃焼し除去される。
金属フィルタ15は、触媒反応熱によって一段と高温となったディーゼル排出ガス雰囲気下に晒される。すなわち、金属フィルタ15は、これらの金属フィルタ15によって捕捉された未燃粒子を発火させ、燃焼させて除去できる程度の高温のディーゼル排出ガス雰囲気下に晒され、十分加熱される。
これにより、この状態の金属フィルタ15に、触媒担持球状フィルタ14によって除去されなかった未燃微粒子が、接触捕捉されると、着火燃焼し除去される。
【0035】
微粒子は、有面とげpa,pbにあたっても、上記したと同様に、着火燃焼し、除去される。有面とげpa,pbに衝突した微粒子は、これらに捕捉されない場合でも、跳ね返され、貫通孔Ha、Hb,Maを介して隙間Jから隙間Jへ移動する間に、金属フィルタ15に接触する機会(確率)が増大するので、微粒子接触率が従来のものよりも著しく向上する。
この結果、燃焼する確率も著しく向上するので、金属フィルタ15を素通りする未燃微粒子は著しく減少する。
ここで、波形金属板21と平形金属板22との間に形成された隙間J、J、…は、容積が略均一化されており、例えば、単に波形金属板21同士を重ね合わせた場合に、断面積の大きさが様々な隙間が形成されるのに比べ、ディーゼル排出ガスの流れは全ての隙間に亘ってより均一化され、金属フィルタ15に与えられる熱の位置による偏りが低減され、微粒子の捕捉効率及び燃焼効率も高められる。
【0036】
触媒担持球状フィルタ16は、高温のディーゼル排出ガスや金属フィルタ14の伝導熱により、金属フィルタ15よりも高温になっており、触媒は活性化され、この状態において、金属フィルタ15を通過した未燃微粒子があっても、このような未燃微粒子は、触媒担持球状フィルタ16によって捕捉されると、着火燃焼し、除去される。
それでも、触媒担持球状フィルタ16を潜り抜ける未燃微粒子は、金属フィルタ17によって、接触捕捉されると、着火燃焼し除去される。この場合も、微粒子は、有面とげにあたって、着火燃焼し、除去される。
さらに、金属フィルタ17を通過した未燃微粒子があっても、未燃微粒子は、高温ディーゼル排出ガスや金属フィルタ17の伝導熱によって触媒が活性化した触媒担持球状フィルタ18に接触すると、燃焼して除去される。
【0037】
次に、バイパス弁13が開放状態の場合のディーゼル微粒子除去装置5の動作について、図9(b)を参照して説明する。
ディーゼル排出ガスの圧力が所定の作動開始圧力を超えた場合は、ディーゼル排出ガスは、主通流経路に加えて、分岐口7bにおいて分岐されて、流入口7a→分岐口7b→バイパス弁13→層状間隙K→流出口8aの流れを順方向とするバイパス通流経路に沿っても通流される。
ここで、装置本体11の金属フィルタ15等において目詰りが進行していて、主通流経路に沿ってはディーゼル排出ガスが殆ど通流されないときは、流入口7aから流入したディーゼル排出ガスは、主としてバイパス通流経路に沿ってディーゼル微粒子除去装置5内を通流されて、このまま流出口8aから排出されることとなる。
これによって、圧力損失の増加によって背圧がかかってエンジンの出力が低下することが回避される。
【0038】
また、主通流経路に沿ってディーゼル排出ガスの通流が十分可能であり、かつ、装置本体11の金属フィルタ15等に多量のディーゼル微粒子が捕捉されているような状態で、ディーゼル粒子除去装置5内に、ディーゼル微粒子とともに多量の酸素を含んだ排出ガスが急激に流入したようなときでも、少なくとも一部のディーゼル排出ガスを分岐させて、バイパス通流経路に沿って通流させて排出させるので、ディーゼル排出ガスの装置本体11内への流入量を低減させて、金属フィルタ14等に捕捉されている未燃粒子が流入してきた酸素と化合して爆発的に燃焼するような不具合が回避される。
また、金属フィルタ15等において目詰りが進行していても、主通流経路に沿ってはディーゼル排出ガスが僅かでも通流可能な状態で、ディーゼル粒子除去装置5内に、ディーゼル微粒子とともに多量の酸素を含んだ排出ガスが急激に流入したようなときも同様に、金属フィルタ15等に捕捉されている未燃粒子が流入してきた酸素と化合して爆発的に燃焼するような不具合が回避される。
【0039】
このように、この第1実施例の構成によれば、装置本体11の金属フィルタ15等において目詰りが進行していて、金属フィルタ15,17等をディーゼル排出ガスが殆ど通過できないようなときは、流入口7aから流入したディーゼル排出ガスは、主として層状間隙Kを経由してディーゼル微粒子除去装置5内を通流されて、このまま流出口8aから排出されることとなるので、圧力損失の増加によって背圧がかかってエンジンの出力が低下することを回避することができる。また、金属フィルタ15,17等をディーゼル排出ガスが通過可能であり、かつ、装置本体11の金属フィルタ15,17等に多量のディーゼル微粒子が捕捉されているような状態で、ディーゼル粒子除去装置5内に、ディーゼル微粒子とともに多量の酸素を含んだ排出ガスが急激に流入したようなときでも、少なくとも一部のディーゼル排出ガスを分岐させて、層状間隙Kを経由させて排出させるので、ディーゼル排出ガスの装置本体11内への流入量を低減させて、金属フィルタ15,17等に捕捉されている未燃粒子が流入してきた酸素と化合して爆発的に燃焼するような不具合を回避することができる。
【0040】
また、金属フィルタ15,17等において目詰りが進行していても、金属フィルタ15,17等をディーゼル排出ガスが僅かでも通過可能な状態で、ディーゼル粒子除去装置5内に、ディーゼル微粒子とともに多量の酸素を含んだ排出ガスが急激に流入したようなときも同様に、金属フィルタ15等に捕捉されている未燃粒子が流入してきた酸素と化合して爆発的に燃焼するような不具合を回避することができる。
このように、高濃度の酸素を含む排出ガスが、ディーゼル粒子除去装置5内に急激に流入することにより、爆発的にディーゼル微粒子の燃焼が起こることを未然に防止し、金属フィルタ15,17等の焼損を防ぐことができる。
また、層状間隙Kを設けたので、断熱作用によって、内筒部9からの熱の放散を低減させることができ、金属ヒータ15等を高温状態に保ち、微粒子の燃焼効率を高めることができる。
【0041】
また、金属フィルタ15,17の表面孔形状に工夫を凝らしているので、微粒子の捕捉率を高めることができる。
すなわち、貫通孔Ha、Hb、Maを設けたため、ディーゼル排出微粒子のフィルタ半径方向への移動を可能にしてフィルタ衝突確率とフィルタ内滞留時間とを高めることができ、また、有面とげpa、pbを設けたため、ディーゼル排出微粒子のフィルタ衝突確率を高め、かつディーゼル排出微粒子の直進を遮って、そのフィルタ内滞留時間を延ばすことができるので、微粒子の捕捉率を高めることができる。
【0042】
また、金属フィルタ15,17は、波形金属板21と平形金属板22とを重ね合わた状態で渦巻き状に巻き上げて構成されているので、波形金属板21と平形金属板22との間に形成された隙間Jは、容積が略均一化されており、例えば、単に波形金属板21同士を重ね合わせた場合に、断面積の大きさが様々な隙間が形成されるのに比べ、ディーゼル排出ガスの流れを全ての隙間に亘ってより均一化し、金属フィルタ15,17における加熱温度の偏りを低減し、微粒子の捕捉効率及び燃焼効率を高めることができる。
このように、ヒータを用いなくとも充分な微粒子の燃焼効率を得ることができるので、バッテリを用いる必要がなく、電力を節約することができる。
また、この例のディーゼル微粒子除去装置において、微粒子は燃焼除去されるので、フィルタの清掃等は不要であり、ディーゼル微粒子除去装置の維持保守に要するコストや労力を低減することができる。
【0043】
◇第2実施例
図10は、この発明の第2実施例である単筒型のディーゼル微粒子除去装置の概略構成を示す模式断面図、また、図11及び図12は、同ディーゼル微粒子除去装置の動作を説明するための説明図である。
この例の装置構成が、上記した第1実施例のそれと大きく異なるところは、第1実施例では、バイパス通流経路を装置本体11の外周側に設けたのに対して、装置本体の中心部に設けた点、及びフィルタ群を3段構成とし、バイパス通流経路の途中にもバイパス弁を設け、ディーゼル排出ガスの圧力に応じて、ディーゼル排出ガスを主通流経路へ戻して再び金属フィルタを通過させることを可能とした点である。
これ以外の構成は、上述した第1実施例の構成と略同一であるので、その説明を簡略にする。
【0044】
この例のディーゼル微粒子除去装置5Aは、図10に示すように、ディーゼル排出ガスの流入口31aを有する導入部31と、ディーゼル排出ガスの流出口32aを有する排出部32と、筒状容器としての筒状容器(容器)33内に後述する金属フィルタ等が収納されてなる装置本体34とを備えてなっている。
また、導入部31の内部には、流入口31aから高速に導入されるディーゼル排出ガスを、減速させ、かつ、筒状容器内に均等に分散させるために、衝突板Sが設けられている。
この例の装置本体34は、同図に示すように、筒状容器33内に、ディーゼル排出ガスの導入側から、第1フィルタ部35と、第2フィルタ部36と、第3フィルタ部37とが、この順に配設された状態で収納された3段構造を有し、かつ、中心部に軸方向に沿って配設されたバイパス管(非常時用バイパス通路)38と、バイパス管38の入口(第1フィルタ部35の入口近傍)に配設されたバイパス弁39aと、バイパス管38の第2フィルタ部35の入口近傍(第1フィルタ部35の出口近傍)に形成された分岐口38b近傍に配置されたバイパス弁39bと、第3フィルタ部37の入口近傍(第2フィルタ部36の出口近傍)に形成された分岐口38b近傍に配置されたバイパス弁39cとを備えてなっている。
【0045】
バイパス弁39a(39b,39c)は、上述したバイパス弁13と同一構成であり、ディーゼル排出ガスの圧力に応じて、開放状態又は閉止状態とされて、ディーゼル排出ガスをバイパス管38の下流側へ導入したり、ディーゼル排出ガスの下流側への流入を遮断して、第1フィルタ部35(第2フィルタ部36、第3フィルタ部37)への流入を促す機能を有している。
ここで、バイパス弁39b(39c)が閉止状態のときは、バイパス管38を通流してきたディーゼル排出ガスは、分岐口38a(38b)を介して第2フィルタ部36(第3フィルタ部37)に吹き当てられることとなる。
【0046】
なお、この例では、バイパス弁39bの作動開始圧力は、バイパス弁39aの作動開始圧力よりも若干大きく、バイパス弁39cの作動開始圧力は、バイパス弁39bの作動開始圧力よりも若干大きくなるように設定されている。
第1フィルタ部35(第2フィルタ部36、第3フィルタ部37)は、上述した装置本体11の内筒部9内のフィルタ群と略同一構成であり、触媒担持球状フィルタ41(46,52)と、金属フィルタ42(47,53)と、触媒担持球状フィルタ43(48,54)と、金属フィルタ44(49,55)と、触媒担持球状フィルタ45(51,56)とが、この順に配設された状態で筒状容器33内に収納された5層捕捉構造を有している。但し、この例では、金属フィルタ42等の中心部には、バイパス管38を挿通するための挿通部が設けられている。
【0047】
次に、図11及び図12を参照してディーゼル微粒子除去装置5Aの動作について、説明する。
例えば、第1フィルタ部35、第2フィルタ部36、及び第3フィルタ部37のいずれにおいても、目詰りが発生しておらず、図11(a)に示すように、バイパス弁39a,39b,39cが全て閉止状態の場合は、ディーゼル微粒子除去装置5A内に流入口7aから流入した高温のディーゼル排出ガスは、バイパス管38へ分岐することなく、第1フィルタ部35、第2フィルタ部36、及び第3フィルタ部37を全て通過し、微粒子が除去されて、流出口32aから排出される。
【0048】
また、例えば、第1フィルタ部35、第2フィルタ部36、及び第3フィルタ部37のいずれにおいても、目詰りが進行していて、図11(b)に示すように、バイパス弁39a,39b,39cが全て開放状態の場合は、ディーゼル微粒子除去装置5A内に流入口7aから流入した高温のディーゼル排出ガスは、バイパス管38へ分岐することなく、第1フィルタ部35、第2フィルタ部36、及び第3フィルタ部37を通過することなく、バイパス管38内を通流して、このまま流出口32aから排出される。
これによって、圧力損失の増加によって背圧がかかってエンジンの出力が低下することが回避される。
【0049】
また、第1フィルタ部35、第2フィルタ部36、及び第3フィルタ部37を、ディーゼル排出ガスが通流可能であり、かつ、第1フィルタ部35、第2フィルタ部36、及び第3フィルタ部37を構成するフィルタに多量のディーゼル微粒子が捕捉されているような状態で、ディーゼル粒子除去装置5A内に、ディーゼル微粒子とともに多量の酸素を含んだ排出ガスが急激に流入したようなときでも、少なくとも一部のディーゼル排出ガスを分岐させて、バイパス管33内を通流させて流出口32aから排出させるので、ディーゼル排出ガスの第1フィルタ部35、第2フィルタ部36、及び第3フィルタ部37の中への流入量を低減させて、金属フィルタ41等に捕捉されている未燃粒子が流入してきた酸素と化合して爆発的に燃焼するような不具合が回避される。
【0050】
また、第1フィルタ部35、第2フィルタ部36、及び第3フィルタ部37のうち、例えば、第2フィルタ部36だけ目詰りが進行していて、図12(a)に示すように、バイパス弁39bのみ開放状態であり、バイパス弁39a,39cが閉止状態の場合は、ディーゼル微粒子除去装置5A内に流入口7aから流入した高温のディーゼル排出ガスは、まず、第1フィルタ部35を通過した後、分岐口38aからバイパス管38へ流入し、第2フィルタ部36の代わりにバイパス管38内を通流して分岐口38bから第3フィルタ部37に流入し、第3フィルタ部37内を通過し、微粒子が除去されて、流出口32aから排出される。
これによって、第2フィルタ部36に目詰りが発生していても、目詰りが進行していない箇所をディーゼル排出ガスが通過することにより、微粒子が除去される。
第1フィルタ部35、又は第3フィルタ部37だけが目詰りが進行している場合も同様である。
【0051】
また、第1フィルタ部35、第2フィルタ部36、及び第3フィルタ部37のうち、例えば、第2フィルタ部36にだけ目詰りが発生していない場合で、図12(b)に示すように、バイパス弁39bのみ閉止状態であり、バイパス弁39a,39cが開放状態の場合は、ディーゼル微粒子除去装置5A内に流入口7aから流入した高温のディーゼル排出ガスは、まず、バイパス管38へ流入し、第1フィルタ部35の代わりにバイパス管38内を通流し、分岐口38aから第2フィルタ部36に流入する。この後、ディーゼル排出ガスは、第2フィルタ部36内を通過し、分岐口38bからバイパス管38へ流入し、第3フィルタ部37の代わりにバイパス管38内を通流し、微粒子が除去されて、流出口32aから排出される。
これによって、第1フィルタ部35、第3フィルタ部37に目詰りが発生していても、目詰りが進行していない箇所をディーゼル排出ガスが通過することにより、微粒子が除去される。
第1フィルタ部35、又は第3フィルタ部37だけに目詰りが発生していない場合も同様である。
【0052】
このように、この第2実施例の構成によれば、第1実施例の場合と同様に、フィルタの目詰りによる圧力損失の増加を防止し、かつ酸素フラッシュを防止することができると共に、第1フィルタ部35、第2フィルタ部36、及び第3フィルタ部37のうち、一部のフィルタ部だけ目詰りが進行していても、目詰りが発生していないフィルタ部に、ディーゼル排出ガスを通すことによって、微粒子を除去することができる。
【0053】
◇第3実施例
図13は、この発明の第3実施例である単筒型のディーゼル微粒子除去装置の概略構成を示す模式断面図である。
この例の装置構成が、上記した第1実施例のそれと大きく異なるところは、図113に示すように層状間隙Kにも例えば金属繊維からなるフィルタ61を配置した点である。
これ以外の構成は、上述した第1実施例の構成と略同一であるので、その説明を省略する。
【0054】
このように、この第3実施例の構成によれば、上述した第1実施例と略同一の効果を得ることができる。
加えて、層状間隙Kにもフィルタを配置したので、バイパス弁13が開放状態であって、非常時用バイパス通路としての層状間隙Kを経由して排出されるディーゼル排出ガス中のディーゼル微粒子を除去することができる。
また、断熱作用による内筒部9からの熱の放散を一段と低減させることができる。
【0055】
◇第4実施例
図14は、この発明の第1実施例である単筒型のディーゼル微粒子除去装置の概略構成を示す模式断面図、また、図15は、同ディーゼル微粒子除去装置の金属ヒータの構成を説明するための図である。
この例の装置構成が、上記した第1実施例のそれと大きく異なるところは、図14に示すように、一部の金属フィルタに代えて、金属ヒータを設けた点である。
これ以外の構成は、上述した第1実施例の構成と略同一であるので、その説明を簡略にする。
【0056】
この例のディーゼル微粒子除去装置5Cは、図14に示すように、ディーゼル排出ガスの流入口7aを有する導入部7と、ディーゼル排出ガスの流出口8aを有する排出部8と、筒状容器としての内筒部9内に後述する金属ヒータや金属フィルタ等が収納されてなる装置本体71と、内筒部9との間に層状間隙Kを形成した状態で内筒部9を収容する外筒部12と、導入部7に形成された分岐口7bの近傍に配置され、流入口7aから流入したディーゼル排出ガスの圧力に応じて、開放状態又は閉止状態とされて、分岐口7bを介してディーゼル排出ガスを層状間隙K側へ導入したり、ディーゼル排出ガスの層状間隙K側への流入を遮断したりするためのバイパス弁13とから概略構成されている。
また、導入部7の内部には、流入口7aから高速に導入されるディーゼル排出ガスを、減速させ、かつ、内筒部9内に均等に分散させるために、衝突板Sが設けられている。
【0057】
装置本体71は、図14に示すように、内筒部9内に、ディーゼル排出ガスの導入側から、巻上げ状の金属ヒータ72と、触媒担持球状フィルタ73と、金属フィルタ74と、触媒担持球状フィルタ75とが、この順に配設された状態で収納された4層捕捉構造を有している。
金属ヒータ72は、図15に示すように、長手方向波型の波型金属板76と平板状の平型金属板77と、帯状絶縁体78とを、重ね合わせた状態で渦巻き状に巻き上げて構成されている。
【0058】
金属ヒータ72は、帯状金属平板に例えばプレス加工、ローラプレス加工等を施すことで、多数の四角形状の貫通孔が穿設されている長手方向波型の帯状金属板を形成し、帯状金属平板に多数の四角形状の貫通孔が穿設されている平板状の帯状金属板を形成し、このようにして得られた両帯状金属板と帯状絶縁体とを順に重ねた状態で、長手方向に向けて、同図に示すように、渦巻き状に巻き上げることで作成される。
また、波形金属板76と平形金属板77とに電力を供給するための正電極及び負電極(不図示)が、それぞれ金属ヒータ72の中心部及び端部に接続されている。なお、この例では、金属ヒータ72は、この例のディーゼル微粒子除去装置5Cを搭載したディーゼル車のバッテリから電源の供給を受けるようになっている。
この金属ヒータ72は、ディーゼル車において、例えば、コールドスタート時や、目詰りの発生が検出された場合に所定時間オンとされる。
【0059】
このように、この第4実施例の構成によれば、金属ヒータ72や金属フィルタ74の目詰りを確実に防止することができる。
また、金属ヒータ72や金属フィルタ74をディーゼル排出ガスが通過可能であり、かつ、装置本体71の金属ヒータ72や金属フィルタ74等に多量のディーゼル微粒子が捕捉されているような状態で、ディーゼル粒子除去装置5C内に、ディーゼル微粒子とともに多量の酸素を含んだ排出ガスが急激に流入したようなときでも、少なくとも一部のディーゼル排出ガスを分岐させて、層状間隙Kを経由させて排出させるので、ディーゼル排出ガスの装置本体71内への流入量を低減させて、金属ヒータ72や金属フィルタ74等に捕捉されている未燃粒子が流入してきた酸素と化合して爆発的に燃焼するような不具合を回避することができる。
【0060】
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られたものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
例えば、調整手段としてのバイパス弁を廃して、ディーゼル排出ガスを非常時用バイパス通路へ単に分岐させるのみの構成としても良い。
また、調整手段としての単に流路開閉機能を備えたバイパス弁に代えて、ディーゼル排出ガスの流量を調節可能な機構を備えた調整手段を用いるようにしても良い。
また、例えば、非常時用バイパス通路としての層状間隙Kへディーゼル排出ガスを流入させると共に、金属フィルタへの流入を阻止する流路切換開閉機能を備えた調整手段を用いるようにしても良い。
【0061】
また、バイパス弁を単独で用いるのに代えて、圧力センサによってディーゼル排出ガスの圧力が所定の圧力を超えた場合に、電磁弁を作動させるように構成しても良いし、電磁弁と酸素センサによって酸素濃度が所定の濃度を超えた場合に、電磁弁を作動させるように構成しても良い。また、圧力や酸素に限らず温度に応じて電磁弁を作動させるようにしても良い。
また、第1実施例においても、非常時用バイパス通路を、周縁部ではなく第2実施例の場合と同様に中央部に設けるようにしても良い。また、第2実施例において、非常時用バイパス通路を周縁部に設けるようにしても良い。
また、単筒型のディーゼル微粒子除去装置を複数組み合わせて、直列又は並列に接続して用いても良い。この際、ディーゼル排出ガスの圧力に応じて、所定のディーゼル微粒子除去装置を迂回させるようにしても良い。
また、第2実施例において、外筒部を設けて層状隙間に断熱材を充填しても良いし、この層状隙間も非常時用バイパス通路として用いるようにしても良い。
また、第2実施例では、フィルタ群を3段構成とする場合について述べたが、2段構成としても良いし、4段以上としても良い。
【0062】
また、例えば、金属フィルタは、圧力欠損が、エンジンにかかる背圧として、問題となってこない範囲で、出来るだけ緻密に筒状容器に収納されれば良いので、巻上げ状(図5及び図6参照)に限らず、例えば折重ね状にして用いても良い。
また、触媒担持球状フィルタの一部又は全部を省略するようにしても良いし、必要に応じて追加しても良い。
また、衝突板としては、平板状部材をこのまま用いても良いし、平板状部材に例えばパンチングによって多数の貫通孔を穿設したものを用いても良い。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明のディーゼル微粒子除去装置によれば、フィルタの目詰りによる圧力損失の増加を抑制することができる。
また、高濃度の酸素を含む排出ガスが、ディーゼル粒子除去装置内に急激に流入することを防止し、爆発的にディーゼル微粒子の燃焼が起こることを防止して、フィルタ等の焼損を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例であるディーゼル微粒子除去装置の概略構成を示す模式断面図である。
【図2】同ディーゼル微粒子除去装置の正面外観図である。
【図3】同ディーゼル微粒子除去装置を構成するバイパス弁の構成を示す断面図である。
【図4】同ディーゼル微粒子除去装置がディーゼル車のディーゼルエンジンの排気管に取り付けられた取付構造を説明するための図である。
【図5】同ディーゼル微粒子除去装置を構成する金属フィルタの模式的正面図である。
【図6】同金属フィルタの構成を示す斜視図である。
【図7】図5のA部を拡大して示す拡大図である。
【図8】同金属フィルタの波型金属板の構成を一部破断して示す一部破断斜視図である。
【図9】同ディーゼル微粒子除去装置の動作を説明するための説明図である。
【図10】この発明の第2実施例である単筒型のディーゼル微粒子除去装置の概略構成を示す模式断面図である。
【図11】同ディーゼル微粒子除去装置の動作を説明するための説明図である。
【図12】同ディーゼル微粒子除去装置の動作を説明するための説明図である。
【図13】この発明の第3実施例である単筒型のディーゼル微粒子除去装置の概略構成を示す模式断面図である。
【図14】この発明の第1実施例である単筒型のディーゼル微粒子除去装置の概略構成を示す模式断面図である。
【図15】同ディーゼル微粒子除去装置の金属ヒータの構成を説明するための図である。
【図16】従来技術を説明するための図である。
【符号の説明】
5,5A,5B,5C ディーゼル微粒子除去装置
7b,38a,38b 分岐口
9 内筒部(容器)
12 外筒部
13,39a,39b,39c バイパス弁(調整手段、圧力弁)
15,17,42,44,47,49,53,55,74 金属フィルタ(フィルタ)
33 筒状容器(容器)
35 第1フィルタ部
36 第2フィルタ部
37 第3フィルタ部
38 バイパス管(非常時用バイパス通路)
72 金属ヒータ
K 層状間隙(非常時用バイパス通路、層状間隙部)
S 衝突板
Claims (14)
- ディーゼルエンジンの排出経路上に組み込まれ、ディーゼル排出ガスの流入口と流出口とを有する両端開口の容器と、当該容器に納着されて、前記ディーゼル排出ガス中の微粒子を捕捉するためのフィルタとを備え、
前記容器の内部又は/及び外部には、危険回避のために用いられ、前記ディーゼル排出ガスを前記フィルタの一部又は全部を迂回させて前記流出口へ向けて通流させる非常時用バイパス通路が設けられていることを特徴とするディーゼル微粒子除去装置。 - 前記非常時用バイパス通路の入口には、前記非常時用バイパス通路に流入する前記ディーゼル排出ガスの流量を調整する調整手段が配設されていることを特徴とする請求項1記載のディーゼル微粒子除去装置。
- 前記調整手段は、前記ディーゼル排出ガスの前記非常時用バイパス通路への流入を可能とするか又は阻止する流路開閉機能を有することを特徴とする請求項2記載のディーゼル微粒子除去装置。
- 前記調整手段は、前記ディーゼル排出ガスの前記非常時用バイパス通路への流入を可能にするとともに前記フィルタへの流入を阻止するか、又は前記ディーゼル排出ガスの前記非常時用バイパス通路への流入を阻止するとともに前記フィルタへの流入を可能とする流路切換開閉機能を有することを特徴とする請求項2記載のディーゼル微粒子除去装置。
- 前記調整手段は、前記ディーゼル排出ガスの圧力に応じて、前記非常時用バイパス通路に流入する前記ディーゼル排出ガスの流量を調節することを特徴とする請求項2、3又は4記載のディーゼル微粒子除去装置。
- 前記容器は、前記フィルタを収納する内側容器と、前記内側容器を前記内側容器との間に前記非常時用バイパス通路を構成する層状間隙部を形成した状態で収納する外側容器とを有してなり、
前記調整手段は、前記流入口から流入した前記ディーゼル排出ガスの圧力に応じて、前記ディーゼル排出ガスを、前記層状間隙部に流入させ、前記層状間隙部を経由して前記流出口へ向けて通流させることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1に記載のディーゼル微粒子除去装置。 - 前記非常時用バイパス通路は、前記容器の中心部に設けられたバイパス管からなり、
前記調整手段は、前記流入口から流入した前記ディーゼル排出ガスの圧力に応じて、前記ディーゼル排出ガスを、前記バイパス管に流入させ、前記バイパス管を経由して前記流出口へ向けて通流させることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1に記載のディーゼル微粒子除去装置。 - 前記非常時用バイパス通路の少なくとも一部の領域には、前記フィルタが収納されていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1に記載のディーゼル微粒子除去装置。
- 前記フィルタは、前記容器内に複数段に分けて配置され、前記調整手段は、前記各段のフィルタの入口近傍に配置され、前記ディーゼル排出ガスを、その圧力に応じて前記各段のフィルタに流入させるか、又は前記非常時用バイパス通路に流入させることを特徴とする請求項2乃至8のいずれか1に記載のディーゼル微粒子除去装置。
- 前記調整手段は、前記ディーゼル排出ガスの圧力が所定の圧力に達すると、前記ディーゼル排出ガスを前記非常時用バイパス通路に流入させることを特徴とする請求項2乃至9のいずれか1に記載のディーゼル微粒子除去装置。
- 前記調整手段は、前記ディーゼル排出ガスの圧力が所定の圧力に達すると開放状態とされる圧力弁を有してなっていることを特徴とする請求項2乃至10のいずれか1に記載のディーゼル微粒子除去装置。
- 前記フィルタは、縁部に有面突起を持つ貫通孔が多数穿設されている1枚又は複数枚の金属板を多重化又は多層化してなると共に、
一端側の層間隙間から前記ディーゼル排出ガスを流入させ、他端側の層間隙間から前記ディーゼル排出ガスを流出させる態様で、前記容器内に納着されていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1に記載のディーゼル微粒子除去装置。 - 請求項1乃至請求項12のいずれか1に記載の前記ディーゼル微粒子除去装置を単数又は複数備えてなることを特徴とするディーゼル車。
- 前記ディーゼル排出ガスに含まれて排出されて行く過程で、前記フィルタによって捕捉された未燃粒子を発火させ、燃焼させて除去できる程度の高温のディーゼル排出ガス雰囲気下に前記フィルタが晒される排出経路上の位置に、前記ディーゼル微粒子除去装置が取り付けられていることを特徴とする請求項13記載のディーゼル車。
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| JP2003031704A JP2004239225A (ja) | 2003-02-07 | 2003-02-07 | ディーゼル微粒子除去装置及び該除去装置を備えるディーゼル車 |
Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102373988A (zh) * | 2010-08-19 | 2012-03-14 | 阿兰图姆公司 | 废气过滤装置 |
-
2003
- 2003-02-07 JP JP2003031704A patent/JP2004239225A/ja active Pending
Cited By (1)
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