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JP2004268420A - 水性ボールペン - Google Patents

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JP2004268420A JP2003062591A JP2003062591A JP2004268420A JP 2004268420 A JP2004268420 A JP 2004268420A JP 2003062591 A JP2003062591 A JP 2003062591A JP 2003062591 A JP2003062591 A JP 2003062591A JP 2004268420 A JP2004268420 A JP 2004268420A
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Abstract

【課題】ボール径0.29mm以下のチップを搭載した水性ボールペンにおいても、優れた筆記感、インキ流出性及び速書追従性を有すると共に、加衝撃時にもカスレ、並びにインキのボタ落ちもない優れた筆記性能を有する水性ボールペンを提供する。
【解決手段】擬塑性水性インキと、剪断速度1sec−1のときの粘度(25℃)が10〜380Pa・s、剪断速度200sec−1のときの粘度(25℃)が0.1〜20Pa・sであり、かつ、粘性優位の粘弾性を有するインキ追従体と、ボール径0.29mm以下のボールペンチップとから形成されていることを特徴とする水性ボールペン。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、水性ボールペンに関し、更に詳しくは、擬塑性水性インキを内蔵すると共に、ボール径が超極細径となる水性ボールペンに関する。
【0002】
【従来の技術】
これまでに擬塑性水性インキ、インキ追従体(フォロア、逆流防止体)を用いたボールペンに関する技術は、既に数多く案出されている。
例えば、ボール径の直径を0.3mm以上0.6mm未満とし、ボール材質を超硬材とすると共に、ボール表面の算術平均粗さ及び最大高低差を特定の範囲とし、インキにアクリル酸・アルキル共重合体からなる増粘剤を使用すると共に、インキ後端側にインキ追従体(逆流防止体)を配置してなることを特徴とするボールペン(特許文献1参照)などが知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−254877号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【0004】
しかしながら、上記特許文献1等に記載されるボールペンには、そのボール径を0.3mm以上と単に記載されているが、そのほとんどは、その実施例及び比較例等で取り上げられているとおり、ボール径の直径が0.4mm以上の所謂細字、中字仕様のボールペンに関するものばかりであった。
【0005】
最近では、筆記具のニーズが多様化しており、その中で、手帳に筆記するときなど、非常に小さい字を、滲まずにはっきりとした文字で筆記したいという要望が高まっており、0.29mm以下のボールを搭載したチップが求められている。
【0006】
しかしながら、0.29mm以下のボールを搭載したチップは、先端口縁をカシメ加工することでチップから、ボールが外れてしまうこと(以下、「ボールの脱落という」)を抑制しているにもかかわらず、キャップのON、OFFやチップ上向きでのペン体の落下、または、ノック式ボールペンに搭載した場合、ノック衝撃によってボール脱落が起こつてしまうことがある。
すなわち、チップ上向きでの落下衝撃などによるボール脱落は、ペン体に衝撃が加わった瞬間に、インキ、インキ追従体が共にインキ収容管(リフィール)後端部側に凸変形し、その後再び元の形状に復元しようとする応力がボールに与えられることにより、ボール脱落を抑制することをその役割に含む内側に適度に倒れこんでいるカシメが、ボールが脱落するために十分な変形を受けることによって発生するものである。
【0007】
また、先端口縁のカシメ加工は、チップ先端部側から観察した場合、ボールを覆い隠す面積が大きいほど、ボール脱落を抑えることができる。従って、ボール径が小さくなるにより、ボール被覆面積が小さくなり、ボール脱落を抑えることが困難となる。更に、弾性応答が優位の粘弾性を有するインキ追従体を搭載し、ペン先上向きで落下衝撃などを加えると、ボール脱落を起こしやすく、品質を維持することが非常に困難となる。
また、ボール被覆面積を大きくすることで対応すると、同時にボール非被覆面積が小さくなることから、インキ流路を確保しにくくなり、はっきりとした描線を得ることが困難となるため、描線カスレなどが発生してしまうという課題がある。
更に、ボール脱落後のペン体は、ボタ落ちのため、筆記不能となる点に課題がある。
【0008】
一方、落下した際の衝撃によるボール脱落等を抑制した筆記具としては、例えば、インキ追従体を有すると共に、インキを貯蔵するインキ室内とペン先を連通する通路内に空気を封入した衝撃吸収体を配置した筆記具(特許文献2参照)が知られている。
【0009】
【特許文献2】
特開2002−127673号公報(特許請求の範囲、実施例等)
【0010】
しかしながら、上記特許文献2に記載される筆記具は、ボール径の直径が0.4mm以上の所謂細字、中字仕様のボールペン、実際に実施例ではボール径0.8mmを対象としたものであり、0.29mm以下のボールを搭載したボールペンにも適用できるか否か不明であり、更に、構造が複雑になるなどの課題があるものである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の課題等について、これを解消しようとするものであり、ボール径0.29mm以下のチップを搭載した水性ボールペンにおいて、キャップON、OFFや、チップ上向きでのペン体落下、またはノック衝撃などによるボール脱落を抑え、最後まで安定したインキ流出が可能で、経時的な安定性にも優れた水性ボールペンを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記従来の課題等について、鋭意研究を行った結果、ボール径0.29mm以下のチップを搭載した水性ボールペンにおいて、剪断速度1sec−1のときの粘度(25℃)、剪断速度200sec−1のときの粘度(25℃)を特定の範囲とし、かつ、粘性優位の粘弾性を有するインキ追従体と、擬塑性水性インキとを用いることにより、上記目的の水性ボールペンが得られることを見い出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)〜(3)に存する。
(1) 擬塑性水性インキと、25℃における剪断速度1sec−1の粘度が10〜380Pa・s、剪断速度200sec−1の粘度が0.1〜20Pa・sであり、かつ、粘性優位の粘弾性を有するインキ追従体と、ボール径0.29mm以下のボールペンチップとから形成されていることを特徴とする水性ボールペン。
(2) 上記水性ボールペンにおける擬塑性水性インキは、25℃における剪断速度38.4sec−1の粘度が30〜550mPa・sであり、剪断速度384sec−1の粘度が20〜180mPa・sである上記(1)記載の水性ボールペン。
(3) 上記水性ボールペンにおけるボール径をD、最大ボール出寸法をLとした場合に、下記式(I)で示されるXの値が27〜37である上記(1)又は(2)記載の水性ボールペン。
X=(L/D)×100 ………(I)
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の水性ボールペンは、擬塑性水性インキと、25℃における剪断速度1sec−1の粘度が10〜380Pa・sであり、剪断速度200sec−1の粘度が0.1〜20Pa・sであり、かつ、粘性優位の粘弾性を有するインキ追従体と、ボール径0.29mm以下のボールペンチップとから形成されていることを特徴とするものである。
【0014】
本発明において、ボール径0.29mm以下のボールペンチップを搭載する場合に、用いるインキ追従体は、25℃における剪断速度1sec−1の粘度が10〜380Pa・sであり、剪断速度200sec−1の粘度が0.1〜20Pa・sであり、かつ、粘性優位の粘弾性を有することが必要である。
本発明に用いるインキ追従体を上記特定物性に限定にしたのは、下記理由による。
すなわち、ボール径が0.29mm以下の超極細チップを使用した水性ボールペンにおいては、上述の如く、従来の使用で衝撃が加わると、ボール脱落による品質低下が発生することがあるため、筆記性を満足させるためには、上記特定物性をもつインキ追従体を使用することが必要となるものである。
従って、本発明では、インキ追従体の物性は、25℃における剪断速度1sec−1の粘度が10〜380Pa・sであり、剪断速度200sec−1の粘度が0.1〜20Pa・sであり、かつ、粘性優位の粘弾性を有することが必要となるものであり、好ましくは、25℃における剪断速度1sec−1の粘度が17〜100Pa・sとすることが望ましく、また、剪断速度200sec−1の粘度が5〜10Pa・sとすることが望ましい。
本発明では、インキ追従体の物性を上記各粘度範囲(10〜380Pa・s、0.1〜20Pa・s)及び上記特性(粘性優位の粘弾性)に調整することで、インキ追従体の流動性が高まり、粘性応答が有利であることから、ペン体への衝撃を熱エネルギーへと変換することで、ボールにかかる応力を抑制することができ、ボール径0.29mm以下の超極細チップを使用しても筆記感を損なわずに、ボール脱落を抑制することが可能となる。
なお、インキ追従体が粘性優位の粘弾性であるか否かを検査する方法としては、簡単な装置を使用しない方法では、例えば、米国特許第3425779号公報に開示されている。この方法は、平らな刃のスパチュラをマーキングまたは筆記用流体の本体中に挿入し、その軸の周囲の1回転部分をねじる。この試験において直ちに解放したとき、スパチュラがある時間保持された後にその位置に留まる傾向を、「粘性優位の粘弾性」特性とする。本発明では、インキ追従体の「粘性優位の粘弾性」特性を上記方法で確認することができる。
【0015】
本発明において、インキ追従体の剪断速度1sec−1のときの粘度(25℃)が380Pa・sを越える場合、または、剪断速度200sec−1のときの粘度(25℃)が20Pa・sを越える場合、または、弾性応答が優位の粘弾性を有するインキ追従体では、本発明の範囲と比較し、熱エネルギーへの変換が劣り、ボールに掛かる応力を抑制することが困難となるため、ボール脱落を起こしやすくなる。また、インキ追従体の流動性の違いから、インキの追従性の低下も起こりやすくなる。
また、剪断速度1sec−1のときの粘度(25℃)が10Pa・s未満、または剪断速度200sec−1のときの粘度(25℃)が0.1Pa・s未満であると、インキ追従体の流動性が大きいことから、ペン先上向き放置によるインキのインキ収容管(リフィール)後端部からの漏れ、インキ追従体のインキへの混入が発生しやすくなる。
【0016】
本発明において、用いるインキ追従体を上記各粘度範囲及び特性とするためには、以下に述べるように、追従体を構成する基油及び増粘剤の種類や配合量等を好適に選択することにより、また場合により、適切な製造条件を選択することにより得られるものである。
本発明のインキ追従体に用いる基油としては、25℃における粘度が1〜400sec−1のとき剪断速度下で5Pa・s以下の非水溶性有機溶剤を用いることが好ましい。また、本発明のインキ追従体に用いる基油の性質としては、水に不溶若しくは難溶であることが当然要求されるが、本発明の特徴たる逆流による後端からのインキ漏出防止効果を得るために基油に求められる最も重要な要素は、その粘度値である。
基油となるべき溶剤は、ほぼニュートニアン粘性(剪断速度に拘わらず粘度が一定)を示すため、測定は1〜400sec−1の範囲であれば、どの剪断速度下で測定してもよいが、25℃における粘度が5Pa・s以下、好ましくは2Pa・s以下、更に好ましくは、0.5〜1.5Pa・sのものを用いることが望ましい。この粘度が5Pa・sを越えた基油を含むインキ追従体では、その高剪断域での粘度が高くなるため、インキ収容管への充填性が劣り、また、それを用いた水性ボールペンで筆記すると、インキ追従性が低下し、カスレが発生しやすくなる等の問題が生じることとなる。
また、基油を数種類混合する場合は、粘度値が前記範囲に入るよう調整して用いることが好ましい。
【0017】
基油となるべき具体的に用いることができる溶剤としては、例えば、ポリブテン(数平均分子量約600以上)、鉱油、シリコーンオイル等が挙げられる。数平均分子量が600未満のポリブテンなどで2〜8年間に数重量%に及ぶ揮発がおこる溶剤は、ボールペンの経時的な性能を考慮した場合には好ましいものとはいえない。この目安としては、50℃雰囲気中で直径約40mm程度のシャーレに約10gの単独又は混合系の基油をとり、開放形で放置したときの揮発減量が約1重量%以下のものが好ましい。また、酸化などで粘度が増加するものも好ましくない。
ポリブテンの具体的な市販品としては、ニッサンポリブテン200N、ポリブテン30N(日本油脂社製)、ポリブテンHV−15(日本石油化学社製)、35R(出光興産社製)などが挙げられる。
また、鉱油の具体的市販品としては、ダイアナプロセスオイル M C−32S、同M C−W90(出光興産社製)などが挙げられる。
シリコーンオイルの具体的な市販品としては、TFS 451シリーズ、T SF 456シリーズ、TSF 458シリーズ(いずれも東芝シリコーン社製)などが挙げられる。
【0018】
本発明のインキ追従体に用いる増粘剤としては、金属セッケン、主な金属としてマグネシウム、カルシウム、亜鉛、銅、鉛、アルミニウム、鉄、コバルト、クロム、マンガン等が挙げられ、例えば、リン酸エステルのカルシウム塩、微粒子シリカ、ポリスチレン−ポリエチレン/ブチレンゴム−ポリスチレンのブロックコポリマー及び/又はポリスチレン−ポリエチレン/プロピレンゴム−ポリスチレンのブロックコポリマー、水添スチレンブタジエンラバー、スチレン−エチレンブチレン−オレフィン結晶のブロックコポリマー、オレフィン結晶−エチレンブチレン−オレフィン結晶のブロックコポリマー、ポリスチレン−ブタジエンゴム−ポリスチレンのブロックコポリマー、ポリスチレン−イソプレンゴム−ポリスチレンのブロックコポリマー、アセトアルコキシアルミニウムジアルキレート等が挙げられ、これらは単独で、または、2種以上を組み合わせて用いることもできる。
【0019】
これらの増粘剤は、ポリマー系と無機系(または非ポリマー系)とに大別でき、ポリマー系増粘剤としては、ポリスチレン−ポリエチレン/ブチレンゴム−ポリスチレンのブロックコポリマー、ポリスチレン−ポリエチレン/プロピレンゴム−ポリスチレンのブロックコポリマー、水添スチレンブタジエンラバー、スチレン−エチレンブチレン−オレフィン結晶のブロックコポリマー、オレフィン結晶−エチレンブチレン−オレフィン結晶のブロックコポリマー、ポリスチレン−ブチレンゴム−ポリスチレンのブロックコポリマー、ポリスチレン−イソプレンゴム−ポリスチレンのブロックコポリマーなどであり、また、無機系(非ポリマー系)増粘剤としては、リン酸エステルのカルシウム塩、微粒子シリカ、アセトアルコキシジアルキレートに、それぞれ分類できる。
【0020】
リン酸エステルのカルシウム塩の具体的な市販品としては、Crodax DP−301LA(クローダジャパン社製)等が挙げられる。
用いることができる微粒子シリカには、親水性微粒子シリカと疎水性微粒子シリカがあり、親水性シリカの具体的な市販品としては、AEROSIL−300、AEROSIL−380(日本アエロジル社製)等が挙げられ、疎水性シリカの具体的な市販品としては、AEROSIL−974D、AEROSIL−972(日本アエロジル社製)等が挙げられる。
【0021】
これらの増粘剤を適量配合することで、粘度、粘弾性を調整することが可能である。また、必要に応じて、粘度増粘剤を上記増粘剤と併用してもかまわない。
これらの増粘剤の使用量は、それぞれ単独で使用する場合、リン酸エステルのカルシウム塩2〜25重量%、微粒子シリカ3〜12重量%配合することが好ましい。
【0022】
上記それぞれの材料において、上記各配合量(下限量)を下回ると、充分な粘弾性が付与されず、ペン体として使用した際、軽度な衝撃を加えただけで、インキ追従体が飛散し、逆流が発生してしまうこととなる。また、環境温度を変えたことなどによって、インキ追従体の粘度が低下した際は、ペン先を上向きに放置しただけで逆流が発生してしまう。一方、上記各配合量(上限量)を超えて上回ると、適正粘弾性の範囲を上回ってしまうため、インキ追従体が硬くなり、ペン体として筆記した際に、インキの追従性不良による描線のカスレを誘発してしまうこととなる。
なお、本発明におけるインキ追従体には、その他、必要に応じて、増粘助剤(粘土増粘剤など)、インキ追従体の追従性向上剤(界面活性剤など)、酸化防止剤を配合することができる。
【0023】
本発明において、上記特性を有するインキ追従体の製法は、例えば、疎水性シリカなどの無機増粘剤を用いる巷合、基抽、界面活性剤などの全てのインキ追従体成分を室温で予備混練し、ロールミル、ニーダーなどの分散機に混練するというきわめて単純な方法で調整することができる。また、室温下で溶解、分散が困難なポリマーなどを添加する際は、必要に応じて、加熱撹拌、加熱混練することができる。また、製造されたインキ追従体を、更に、ロールミル、ニーダーなどの分散磯で再混練したり、加熱することで粘弾性を調整することも可能である。なお、製造条件によって、配合が同じであっても、粘度、粘弾性などの物性が異なることがある。
【0024】
本発明において、ボール径0.29mm以下のボールペンチップを搭載する場合に、水性インキとしては、擬塑性水性インキを用いることができ、好ましくは、剪断速度38.4sec−1のときの粘度(25℃)が30〜550mPa・sであり、剪断速度384sec−1のときの粘度(25℃)が20〜180mPa・sであるものが望ましく、更に好ましくは、剪断速度38.4sec−1のときの粘度(25℃)が50〜350mPa・sであり、剪断速度384sec−1のときの粘度(25℃)が20〜130mPa・sであるものが望ましい。
なお、インキの表面張力は、チップへのインキの濡れ性を更に高めると共に、筆記描線の濃度や幅にバラツキを更に生じさせず、安定したインキの流出を更に確保する点等から、好ましくは、34mN/m以下とすることが望ましく、更に好ましくは、表面張力が30mN/m以下であり、インキ表面張力の下限値は、配合組成等を考慮すると、13mN/m以上となる。
【0025】
本発明に用いる擬塑性水性インキの剪断速度38.4sec−1のときの粘度(25℃)及び剪断速度384sec−1のときの粘度(25℃)を夫々30〜550mPa・s及び20〜180mPa・sの範囲に更に限定することで、筆記する際にはチップ先端のボールの回転により、インキに剪断力が加えられるために(インキ粘度が低下し)水性ボールペンのような滑らかな筆記が更に可能となり、紙面に良好な筆跡を作り出すことができることとなる。
また、非筆記時にはインキの粘度が高いためにペン先からのインキのボタ落ちが防止できるため、インキ収容管に直接インキを収容でき、構造を簡素化できることや、インキ収容管に透明な材質を使用することでインキ残量の確認が更に良好となる。
【0026】
一方、剪断速度38.4sec−1のときの粘度(25℃)が550mPa・sを越える場合、または、剪断速度384sec−1のときの粘度(25℃)が180mPa・sを越える場合は、通常の筆記速度2倍以上の早書きの際にはインキ追従性が低下することとなる。また、筆記描線の線割れ(筆記描線が複数本に分かれてしまう現象)、ボテも発生しやすくなる。
また、剪断速度38.4sec−1のときの粘度(25℃)が30mPa・s未満、または、剪断速度384sec−1のときの粘度(25℃)が20mPa・s未満であると、ペン先からのインキのボタ落ちが発生しやすく、筆記描線も非常に滲みやすく、不鮮明になる。
【0027】
本発明において、用いる擬塑性水性インキは、好ましくは、上記各物性、すなわち、上記各剪断速度の粘度範囲とすることが望ましく、この特性となるインキ成分であればその配合組成は特に限定されないが、少なくとも、着色剤、水(精製水、蒸留水、純水、超純水、イオン交換水、海洋深層水等)、並びに、上記粘度、表面張力調整用の各成分(粘度調整剤、界面活性剤等)等を含有することが好ましい。
本発明において、用いる擬塑性水性インキを上記各粘度範囲に調整するには、必要に応じて、粘度調整剤を含有することができる。
用いることができる粘度調整剤としては、例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸のアルカリ塩やアクリル酸またはメタクリル酸含有共重合体のアルカリ塩、スチレンとマレイン酸の共重合体のアルカリ塩、酢酸ビニルとクロトン酸の共重合体のアルカリ塩、変性ポリビニルアルコールを含有するビニルアルコール、メチルビニルエーテルとマレイン酸の共重合体、酸化ポリアルキレンの誘導体、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、アラビアゴム、セラックのアルカリ塩、酸化ポリエチレン、アルギン酸ナトリウムトラガントガム、グァーガム、カラヤガムなどが挙げられる。
【0028】
また、本発明において、インキの表面張力の調整、書き味向上のために界面活性剤を含有することができる。
用いることができる界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテルなどのポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン若しくはポリオキシエチレンポリオキシプロピレンの誘導体、テトラグリセリルジステアレートなどのグリセリンジグリセリン若しくはポリグリセリンの誘導体、テトラグリセリルジステアレートなどのグリセリンジグリセリン若しくはポリグリセリンの誘導体、ソルビタンモノオレートなど糖類の誘導体、パーフルオロアルキル燐酸エステルなどのフッ素化アルキル基を有する界面活性剤、ジメチルポリシロキサンのポリエチレングリコール付加物などのポリエーテル変性シリコーン、硬化ヒマシ油、燐酸エステル型界面活性剤、フッ素系界面活性剤、カリセッケンなどの潤滑剤及び湿潤剤などが挙げられる。
なお、上記粘度調整剤、界面活性剤等は、上記各剪断速度の粘度範囲、上記特性のインキ表面張力となるようにその種類、各含有量等が好適に調整される。
【0029】
着色剤としては、水に溶解若しくは分散する全ての染料、酸化チタン及び従来公知の無機系及び有機系顔料、樹脂エマルションを染料で着色した疑似顔料、白色系プラスチック顔料の全てが使用可能である。
具体的には、染料としては、エオシン、フロキシン、ウォターイエロー#6−C、アシッドレッド、ウォターブルー#105、ブリリアントブルーFCF、二グロシンNB等の酸性染料や、ダイレクトブラック154、ダイレクトスカイブルー5B、バイオレットBB等の直接染料や、ローダミン、メチルバイオレット等の塩基性染料を用いることができる。
無機系顔料としては、例えば、カーボンブラック、金属粉などが挙げられる。有機系顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、染料レーキ、ニトロ顔料、ニトロソ顔料などが挙げられる。具体的には、カーボンブラック、チタンブラック、亜鉛華、べんがら、酸化クロム、鉄黒、コバルトブルー、酸化鉄黄、ビリジアン、硫化亜鉛、リトポン、カドミウムエロー、朱、カドミウムレッド、黄鉛、モリブデードオレンジ、ジンククロメート、ストロンチウムクロメート、ホワイトカーボン、クレー、タルク、群青、沈降性硫酸バリウム、バライト粉、炭酸カルシウム、鉛白、紺青、マンガンバイオレット、アルミニウム粉、真輪粉等の無機顔料、C.I.ピグメントブルー1、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー17、C.I.ピグメントブルー27、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド22、C.I.ピグメントレッド38、C.I.ピグメントレッド48、C.I.ピグメントレッド49、C.I.ピグメントレッド53、C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレッド81、C.I.ピグメントレッド104、C.I.ピグメントレッド146、C.I.ピグメントレッド245、C.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー3、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー34、C.I.ピグメントイエロー55、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー95、C.I.ピグメントイエロー166、C.I.ピグメントイエロー167、C.I.ピグメントオレンジ5、C.I.ピグメントオレンジ13、C.I.ピグメントオレンジ16、C.I.ピグメントバイオレット1、C.I.ピグメントバイオレット3、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット50、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
これらの着色剤は、単独で、または、2種以上を混合して使用することができ、その使用量はインキの描線濃度等により適宜増減するものであり、インキ組成物全量に対して、0.1〜40重量%とすることが好ましい。
【0030】
更に、本発明の擬塑性水性インキには、筆記感の更なる向上、インキ表面張力も低くなりやすくなる点などから、インキの液体媒体として、ポリグリセリンのアルキレンオキサイド付加物、グリセリンのアルキレンオキサイド付加物及びトリメチロールプロパンのアルキレンオキサイド付加物からなる群から選ばれた少なくとも1種を含有せしめることが望ましい。
本発明において、用いるポリグリセリンのアルキレンオキサイド付加物とは、重合度2〜4のポリグリセリンにアルキレンオキサイドを1モル或いは複数モル付加したものであり、また、トリメチロールプロパンのアルキレンオキサイド付加物とは、トリメチロールプロパンにアルキレンオキサイド付加物1モル或いは複数モル付加したものである。
これらの付加物は、1種(単独で)又は2種以上を混合して使用することができる。
また、ポリグリセリンのアルキレンオキサイド付加物、トリメチロールプロパンのアルキレンオキサイド付加物は、水溶性有機溶剤と混合して用いてもよい。
用いる有機溶剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンなどの水溶性多価アルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのセルソルブ類、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどのカルビトール類、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテートのようなグリコールエーテルエステル類などが挙げられる。
【0031】
これらのアルキレンオキサイド付加物の含有量は、インキ組成物全量に対して0.5〜40重量%、好ましくは、5〜30重量%とすることが望ましい。
この成分の含有量が0.5重量%未満であると、含有せしめる効果(筆記感の更なる向上効果)などがみられず、また、40重量%を越えて上回ると、描線が滲みやすくなり、乾燥性も低下してしまうこととなる。
【0032】
本発明の擬塑性水性インキは、上記各成分を含有せしめて、上記各剪断速度の粘度範囲とするものであるが、本発明の効果を損なわない範囲で、例えば、分散剤、揮発抑制物質、防錆剤、pH調整剤、防腐剤等のその他の各種添加剤(任意成分)を含有することができる。
その他の添加剤としては、着色剤に顔料を使用した場合は、その分散剤としてスチレンマレイン酸のアンモニウム塩、スチレンアクリル酸のアンモニウム塩などの水溶性高分子などを用いることいができる。
揮発抑制物質として、マルチトールを主成分とする還元糖、ソルビトールを主成分とする還元糖、還元オリゴ糖、還元マルトオリゴ糖、還元デキストリン、還元マルトデキストリン、α−サイクロデキストリン、β−サイクロデキストリン、マルトシルサイクロデキストリンなどが使用できる。
防錆剤としては、ベンゾトリアゾール・サポニン類等、pH調整剤としては、水酸化カリウム、りん酸カリウム、アミノメチルプロパノール等防腐剤としてはナトリウムオマジン、1−2ベンゾイソチアゾリン等を必要に応じて使用することができる。
【0033】
本発明において、用いる擬塑性水性インキの製造法としては、上記各成分を必要に応じて加熱溶解・混合撹拌、ろ過などを行うことにより、容易に得ることができる。
また、製造に際しては、他の水性ボールペンインキの製造法と較べて、特に注意するべきことはなく、撹拌温度、ろ過方法など水性ボールペンインキとして通常行う範囲であれば何ら問題はなく製造することができる。
【0034】
本発明において、上記特性の擬塑性水性インキ、インキ追従体を充填するボール径0.29mm以下の超極細チップを使用した水性ボールペン体の構造としては、ボール径が0.29mm以下の超極細チップを使用したものであれば、特に限定されず、例えば、ボール径0.29mm以下のボールを有するボールペンチップと、上記特性の擬塑水性インキ、該擬塑性水性インキの後端側に上記特性のインキ追従体を充填したインキ収容管(リフィール部材)とを備え、上記ボールペンチップの後端側を先軸(継手部材)を介して又は直接(先軸等を有する)インキ収容管に連結した構造が挙げられる。
本発明において、ボールペンチップ構造は、上述の如く、耐ボール飛び性能、更なる筆記感を発揮せしめる点から、ボール径0.29mm以下のボールを有するものであれば、特に限定されないが、ボール径0.29mm以下の超極細系ボールペンにおいては従来以上に、耐ボール飛び性能、筆記感に対して設計の許容範囲が狭くなる。この2つの性能は、最大ボール出寸法と密接に関係する。この最大ボール出寸法は、図1に示す如く、ボール出寸法l+クリアランスc=Lで示され、ボール径D、用いる擬塑性水性インキ、インキ追従体により若干変動するものである。
本発明においてボール径0.29mm以下のボールを用いる場合、更なる耐ボール飛び性能、更なる筆記感を発揮せしめる点から、好ましくは、図1に示す如く、水性ボールペンチップ1におけるボール径をD、最大ボール出寸法をL〔L=ボール出寸法l+軸方向のクリアランス(縦ガタ)m〕とした場合に、下記式(I)で示されるXの値を27〜37とすることが望ましく、更に好ましくは、28〜36とすることが望ましい。
X=(L/D)×100 ………(I)
【0035】
本発明において、ボールペンチップ及び水性ボールペンの具体的な形態としては、図2〜図6の各構造が挙げられる。
図2は、ボール径0.29mm以下のボールペンチップの一例、図3はボール径0.29mm以下のボールペンチップの他例を示すものであり、図4は、図2のチップをインキ収容管(リフィール)に取り付けた状態を示す図面であり、図5は、図4のチップを有するインキ収容管(リフィール)を軸体に取り付けて水性ボールペン体とした状態を示す図面であり、図6は、図5の水性ボールペン体の他例(ノック式水性ボールペン体)を示す図面である。
図2は、先端側が先細状に形成され、その先端部に直径(ボール径)0.29mm以下のボール10を回転自在に包持した中空状のホルダー11を備えた砲弾型のボールペンチップAである。このボールペンチップAを有する水性ボールペン体Cは、該チップAの後端側を、例えば、図4に示すように、逆流防止機構を有する継手部材20を介して(又は直接)インキ収容管25に連結してリフィール30を構成し、該リフィール30を、例えば、図5に示すように、滑り止め部材32を有する軸体33に収納することにより得られる。なお、軸体33の先端には口プラ31が固定されている。また、図4中の図示符号26は、上記特性の擬塑性水性インキ、27は、上記特性のインキ追従体であり、図5中の図示符号35はキャップである。
この水性ボールペンCでは、インキ収容管25に充填される上記特性の水性インキ30が順次先細状となるインキ流路12を通じてボール10に供給されるようになっている。
【0036】
図2は、金属製等からなる細管15の先端を内側にカシメ加工して直径(ボール径)0.29mm以下のボール16を回転自在に包持したニードル型のボールチップBである。このボールペンチップBも、上記と同様に、その後端側がインキ収容管及び軸体(図示せず)に連結されて水性ボールペンが構成されるものである。
また、図6は、ボール径0.29mm以下のボールペンチップを有するインキ収容管(リフィール)をノック式軸体に取り付けてノック式水性ボールペン体の一例を示す縦断面図である。
このノック式水性ボールペン体Eは、ボール径0.29mm以下のボールを有するチップ40を有し、該チップ40を逆流防止機構を有する継手部材45を介してインキ収容管46に連結されたリフィール47を滑り止め部材48を有するノック式軸体50に収納したものである。なお、図中の図示符号41は、チップ内に収容され、先端が細線状のコイルスプリング部材であり、該コイルスプリングの弾性力により先端部がボールを外方へ付勢している。図中の図示符号42は、上記特性の擬塑性水性インキ、43は、上記特性のインキ追従体であり、51はノック部、52はチップ先端部を保護する被膜部材である。
【0037】
ボール材質としては、ボール径が0.29mm以下となるものであれば、特に限定されず、超硬等の金属製部材、セラミック部材からなるもの、更にこれらの表面に耐久性、耐腐食性等の向上のために薄膜の被覆部材を施したものものなどが挙げられる。ボール径の下限としては、製造技術面等から0.1(〜0.29)mm程度である。
ホルダー材質としては、洋白、真鍮、ステンレスの金属製、合成樹脂等が挙げられる。
また、インキ収容管としては、インキ残量を確認できる透明性又は半透明性の合成樹脂製等が挙げられるが、金属製であってもよい。
なお、本発明では、上記図2及び図3のボールペンチップの構造に限定されるものではなく、ボール径0.29mm以下の超極細チップを使用したものであれば、ボールペンチップを含む水性ボールペン体の構造は特に限定されるものではなく、例えば、ノック式を含む種々の構造の水性ボールペン体に適用できるものである。また、ボールホルダー、インキ収容管、継手部材(先軸)の材質、大きさ(内径、長さ)等はチップ構造、ボール径、インキ成分、インキ追従体などに応じて適宜設定される。
【0038】
このように構成される本発明の水性ボールペンでは、ボール径0.29mm以下のチップを搭載した水性ボールペンにおいても、擬塑性水性インキ、好ましくは、剪断速度38.4sec−1の粘度(25℃)が30〜550mPa・s、剪断速度384sec−1の粘度(25℃)が20〜180mPa・sの擬塑性水性インキを用いると共に、該擬塑性水性インキの後端側に接触状態で充填されるインキ追従体として剪断速度1sec−1のときの粘度(25℃)が10〜380Pa・s、剪断速度200sec−1のときの粘度(25℃)が0.1〜20mPa・sであり、かつ、粘性優位の粘弾性を有するインキ追従体を用いることにより、キャップON、OFFや、チップ上向きでのペン体落下、またはノック衝撃などによるボール脱落を抑え、最後まで安定したインキ流出が可能で、経時的な安定性にも優れた水性ボールペンが得られることとなる。
【0039】
【実施例】
次に、実施例及び比較例によって本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、書実施例によって何等限定されるものではない。
【0040】
〔実施例1〜13及び比較例1〜3〕
下記表1に示す配合組成(全量100重量%)により各剪断速度(38.4sec−1、384sec−1)の粘度となる各水性インキ▲1▼〜▲8▼を調製した。
また、下記表2に示す配合組成(全量100重量%)により各剪断速度(1sec−1、200sec−1)の粘度、粘弾性〔粘性優位を○で表示、粘性優位でないもの(弾性優位)を×で表示〕となる各インキ追従体A〜Fを調製した。
なお、水性インキ及びインキ追従体における各剪断速度の粘度、水性インキの表面張力は、下記方法により測定した。
【0041】
次に、下記構成となる供試用の水性ボールペン体Aを作製した。
得られた上記水性ボールペンに下記表1に示す各水性インキ0.9g及び下記表2に示される各インキ追従体0.1gを充填し、下記各方法により、上向き落下試験、筆記感、速書筆記追従性及びインキのボタ落ちについて評価した。
これらの結果を下記表3に示す。
【0042】
Figure 2004268420
【0043】
Figure 2004268420
【0044】
(水性ボールペン体の構成、図4及び図5に準拠)
▲1▼ボールペンチップの構成
ボール径;下記表3に示すボール径、ボール材質;超硬製
ホルダー材質;ステンレス製
なお、下記表3に示す、X=〔L(最大ボール出寸法)/D(ボール径)〕×100における最大ボール出寸法Lは、投影機(ニコン社製 V−12B)で測定した。
▲2▼継手部材
材質;ポリプロピレン製
▲3▼インキ収容管
材質;ポリプロピレン製、内径;3.8mm
【0045】
(上向き落下試験での評価方法)
各仕様によって得られたボールペン体(n=10本)を、それぞれ1mの高さから杉板の上に、キャップ無しで上向き落下させ、ボール脱落を下記評価基準で評価した。
評価基準:
○:10本全てボール脱落なし。
△:1〜5本のボール脱落あり。
×:6〜10本のボール脱落あり。
【0046】
(筆記感の評価方法)
各仕様によって得られたボールペン体(n=10本)を、筆記用紙に「らせん筆記」し、書き味を下記評価基準で評価した。
評価基準:
○:滑らかで安定した書き味。
△:ややひっかかりを感じる書き味。
×:ひっかかりを感じる書き味で、かつ線切れ、方向性がある。
【0047】
(速書追従性の評価方法)
各仕様によって得られたボールペン体(n=10本)を、ISO規格に準拠した筆記用紙に、フリーハンドで2倍速と通常速度でそれぞれ筆記し、各筆記描線を下記評価基準で評価した。
評価基準:
○:スムースに安定して筆記できる。
△:2倍速筆記で線切れが起きる。
×:通常に筆記してもインキが追従せず、線切れが起こる。
【0048】
(インキのボタ落ちの評価方法)
各仕様によって得られたボールペン体(n=10本)をISO規格に準拠した筆記用紙に、フリーハンドで通常速度で筆記し、ペン先を下向きにしたまま、25℃、湿度60%の環境で5分間放置し、インキのボタ落ちが発生したかどうかを下記評価基準で評価した。
評価基準:
○:ペン先からのインキのボタ落ちがなく、ペン先でインキが滴状になることがない。
△:ペン先からのインキのボタ落ちがないが、ペン先でインキが滴状となる。
×:ペン先からのインキのボタ落ちが発生。
【0049】
【表1】
Figure 2004268420
【0050】
上記表1中の*1〜*13は下記のとおりである。
*1:(A−1)カーボンブラック〔顔料、プリンテックス25(デグサ社製)〕
*2:(A−2)フタロシアニンブルー〔顔料、Chromofine Blue 4965(大日精化工業社製)〕
*3:(A−3)ウォーターブラック R455(染料、オリエント化学工業社製)
*4:(A−4)ウォーターイエロー 6C(染料、オリエント化学工業社製)
*5:(B−1)スチレンマレイン酸樹脂アンモニウム塩
*6:(B−2)スチレンアクリル酸樹脂アンモニウム塩
*7:(C−1)トリメチロールプロパンエチレンオキサイド15mol付加物
*8:(C−2)ジグリセリンプロピレンオキサイド4mol付加物
*9:(D−1)パーフルオロアルキルリン酸エステル
*10:(D−2)フッ素系アルキルエステル
*11:KELXZAN HP(三省社製)
*12:ハイビスワコー 105(和光純薬社製)
*13:PVP−K90(GAF社製)
【0051】
【表2】
Figure 2004268420
【0052】
【表3】
Figure 2004268420
【0053】
上記表1〜表3の結果から明らかなように、本発明範囲となる実施例1〜13は、本発明の範囲外となる比較例1〜3に較べて、上向き落下試験においてもボールの脱落がなく、筆記感及び速書筆記追従性に優れると共に、インキのボタ落ちもない優れた筆記性能を有することが判明した。
これに対して比較例を見ると、比較例1及び3は、インキ追従体の剪断速度1sec−1のときの粘度(25℃)が380Pa・s(本発明の範囲)を越える場合であり、比較例2は、インキ追従体が弾性優位となる場合であり、これらの場合は、上向き落下試験においてもボールの脱落がないこと、優れた筆記感及び速書筆記追従性を有すること、インキのボタ落ちがないことの全ての性能を充足することができないものであった。
【0054】
【発明の効果】
本発明によれば、ボール径0.29mm以下のチップを搭載した水性ボールペンにおいても、キャップON、OFFや、チップ上向きでのペン体落下、またはノック衝撃などによるボール脱落を抑え、最後まで安定したインキ流出が可能で、経時的な安定性にも優れた水性ボールペンが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水性ボールペンに用いるボール径0.29mm以下のボールペンチップにおけるボール径をD、最大ボール出寸法をLとした場合の(L/D)×100=Xを説明する図面である。
【図2】本発明の水性ボールペンに用いるボールペンチップの一例を示す縦断面図である。
【図3】本発明の水性ボールペンに用いるボールペンチップの他例を示す縦断面図である。
【図4】図2のボールペンチップをインキ収容管(リフィール)に取り付けた状態を示す縦断面図である。
【図5】図4のボールペンチップを有するインキ収容管(リフィール)を軸体に取り付けて水性ボールペン体とした状態を示す縦断面図である。
【図6】ボール径0.29mm以下のボールペンチップを有するインキ収容管(リフィール)をノック式軸体に取り付けてノック式水性ボールペン体の一例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
A ボールペンチップ
10 ボール

Claims (3)

  1. 擬塑性水性インキと、25℃における剪断速度1sec−1の粘度が10〜380Pa・s、剪断速度200sec−1の粘度が0.1〜20Pa・sであり、かつ、粘性優位の粘弾性を有するインキ追従体と、ボール径0.29mm以下のボールペンチップとから形成されていることを特徴とする水性ボールペン。
  2. 上記水性ボールペンにおける擬塑性水性インキは、25℃における剪断速度38.4sec−1の粘度が30〜550mPa・sであり、剪断速度384sec−1の粘度が20〜180mPa・sである請求項1記載の水性ボールペン。
  3. 上記水性ボールペンにおけるボール径をD、最大ボール出寸法をLとした場合に、下記式(I)で示されるXの値が27〜37である請求項1又は2記載の水性ボールペン。
    X=(L/D)×100 ………(I)
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