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JP2004265740A - El機能膜及びel素子 - Google Patents

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JP2004265740A
JP2004265740A JP2003055040A JP2003055040A JP2004265740A JP 2004265740 A JP2004265740 A JP 2004265740A JP 2003055040 A JP2003055040 A JP 2003055040A JP 2003055040 A JP2003055040 A JP 2003055040A JP 2004265740 A JP2004265740 A JP 2004265740A
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Abstract

【課題】低電圧駆動が可能であり、発光輝度が極めて向上し、更に素子構造の簡略化EL機能膜及びEL素子を提供する。
【解決手段】EL素子1は、下部電極4が形成された基板2上に設けられた厚膜絶縁体層16と上部電極12との間に、Ga:Euから成るEL機能層6,10及びそれらの間に形成されたMgGaから成る発光体層8が設けられたものである。EL機能層6,10は絶縁層及び電子注入層としての両機能を発現するものであり、これにより、EL素子1の低電圧駆動及び高発光輝度が達成されると共に、EL素子1の構造が簡略化される。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、EL機能膜及びEL素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
電界発光(Electro Luminescence;本発明において「EL」と表記する。)素子は、発光体の構成材料の相違により無機EL素子と有機EL素子とに大別される。発光体に無機材料を用いる無機EL素子は、発光体に有機材料を用いる有機EL素子と比較して発光寿命が長いという特性を有しており、車載用モニタやLCD(液晶ディスプレイ)や時計のバックライト等、高い耐久性が必要とされる用途を中心に実用化されている。
【0003】
図3は、従来の無機EL素子の代表的な構成の要部を示す斜視図である。EL素子20は、二重絶縁型薄膜EL素子であり、電気絶縁性を有する透明基板21上に、ストライプ状に設けられた下部電極22、下部絶縁体層24、発光体層26、上部絶縁体層28、及びストライプ状に設けられた上部電極30がこの順に積層されたものである。
【0004】
透明基板21としては、一般にLCDやPDP(プラズマディスプレイパネル)等に用いられている青板ガラス等の透明基板が採用されている。また、下部電極22は、通常、膜厚0.1〜1μm程度のITO(Indium Tin Oxide)から構成される。一方、上部電極30は、Al等の金属から構成される。下部絶縁体層24及び上部絶縁体層28は、スパッタリングや蒸着等により形成された厚さ0.1〜1μm程度の薄膜であり、通常、Y、Ta、AlN、BaTiO等から成る。発光体層26は、一般に、発光中心となるドーパントを含む発光体から成り、その膜厚は通常0.05〜1μm程度である。
【0005】
かかる構成の従来のEL素子では、下部電極22及び上部電極30の一方が行電極、他方が列電極とされ、両者の延在方向が互い直交するように配置されている。すなわち、両電極22,30によりマトリックス電極が構成され、行電極と列電極との交差部における発光体層26が画素となる。このマトリックス電極によって構成される各画素に交流電源32から交流電圧又はパルス電圧が選択的に印加されることにより、発光体層26が電界発光し、その出射光が透明基板21側から取り出される。
【0006】
このような構成を有する無機EL素子をパソコン、テレビ等のディスプレイ用途に用いるためにはカラー化が必然的に要求される。そのためには、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の3原色に対応して発光する発光体が必要となる。各色の発光が可能な発光体としては、青色発光発光体として、母体材料がSrS、発光中心がCeである発光体(以下、「SrS:Ce」のように表記する。)、SrGa:CeやZnS:Tm、赤色発光発光体として、ZnS:SmやCaS:Eu、緑色発光発光体としてZnS:Tb、CaS:Ce等が知られている。しかし、これらの発光体には発光輝度及び色純度の両特性を同時に満足するものがなく、RGBそれぞれの純色の発光を得るためにはカラーフィルターを介在させる必要があった。よって、かかる従来の無機EL素子を、例えばディスプレイ用途に用いるには、発光の強度(輝度)が不充分であった。
【0007】
このような不都合を解消して発光強度の向上を図るべく、発光体層と絶縁体層との間にキャリア注入層を設けた5層構造を有する無機EL素子が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。図4は、キャリア注入層が設けられた無機EL素子の代表的な構成の要部を示す模式断面図である。EL素子40は、EL素子20と同様に二重絶縁型薄膜EL素子であり、ガラス基板41上に、透明電極42、Al下部絶縁体層44、ZnS層46、SrS:CeF発光体層48、ZnS層50、Al上部絶縁体層52、及びアルミニウム上部電極54がこの順に積層されたものである。また、透明電極42及びアルミニウム上部電極54には、交流電源56が接続されている。
【0008】
このような構成のEL素子40においては、ZnS層46,50は、各絶縁体層44,52と発光体層48との間に介在するバッファ層であり、キャリア注入層としての役割を果たしている。これにより、発光体層48への電子注入が増強され、その結果、無機EL素子の発光輝度及び発光効率が向上される。また、電子注入が容易になることから、有効な発光を生じるための電圧(輝度−電圧特性を示す曲線(L−Vカーブ)における発光しきい電圧)が低下し、且つ、その特性曲線の急峻性が高められるので、駆動回路素子の負荷が低減されると共に電力消費が低減され得る。
【0009】
【特許文献1】
米国特許4751427号明細書
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ディスプレイに対して、近時、更なる高輝度化、高コントラスト化、高詳細化、及び低消費電力化並びに信頼性の向上が切望されており、上記従来の5層構造の発光体を有する無機EL素子であっても、その要求を充分に満足するものではない。また、バッファ層を採用すると、EL素子の製造工程数が増えてしまい、経済性の観点からは、構造を極力簡素化するのが好ましい。
【0011】
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、従来に比して、更なる低電圧駆動が可能であり、しかも発光輝度を向上させることができると共に、素子構造を簡素化し得るEL機能膜及びEL素子を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究を行った結果、絶縁性を有する特定の膜を被着せしめることにより、発光体層と当該膜との界面準位に捕獲された電子の励起・放出効果が高められ得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】
すなわち、本発明によるEL機能膜は、複数の電極層と、この電極層間に設けられ、且つ、第1の金属酸化物及び金属硫化物のうち少なくとも1種から構成される母体材料中に発光中心がドープされた発光体層とを備えるEL素子に用いられるEL機能膜であって、電極層間に配置され、発光体層の少なくとも一側に設けられ、且つ、主成分として第2の金属酸化物を含むことを特徴とする。
【0014】
このように構成されたEL機能膜は、上述した従来の無機EL素子における絶縁体層44,52及びキャリア注入層であるZnS層46,50の双方の機能を同時に発現するものである。すなわち、本発明のEL機能膜は、電極層と発光体層との間に配置された単なる絶縁膜ではなく、第2の金属酸化物によって発光体層への電子注入が促進されることが確認された。この機構の詳細は未だ充分に解明されてはいないものの、電子の熱的励起による注入効率が高められるように発光体層とEL機能膜との界面に形成される捕獲準位の分布及びその密度が変化すること、電界効果による障壁エネルギーの低下率が増大されること、或いは電界放出による電子のトンネリング確率が増大されること等が要因の一つと推定される。ただし、作用はこれらに限定されない。
【0015】
よって、EL機能膜により、従来と同等の印加電圧でも発光体層への電子注入効率が高められる。さらに、絶縁とキャリア注入とを一層で担うことができるので、その場合には、従来の5層構造の無機EL素子の積層構造が簡素化され、これにより、例えば絶縁体層44,52に起因する電圧損失による電界の減弱が抑制される。またさらに、発光体層がEL機能膜と同等に主として酸化物で形成される場合は、両者の被着性が高められ得る。さらにまた、ZnS層46,50をキャリア注入層に用いる場合に比して耐候性が向上され得る。
【0016】
また、EL機能膜に含まれる上記第2の金属酸化物は、第1の金属酸化物又は金属硫化物を構成する金属元素のうち少なくとも1種と同一の金属元素を含むことが好ましい。これにより、EL機能膜及び発光体層間の結晶整合性又は組成整合性を向上させ得るので、双方の密着性が更に高められる。ただし、作用はこれに限定されない。
【0017】
より具体的には、第2の金属酸化物としてGa酸化物、希土類金属酸化物、Zn酸化物又はAl酸化物を好ましく用いることができ、後述するように、これらの中では、Ga酸化物が更に好ましく、化学量論的にはGa又はこれに近いストイキオメトリーを有するものが特に有用である。
【0018】
さらに、第2の金属酸化物中に金属元素がドープされているとより好ましい。こうすれば、EL機能膜中の電子の移動が円滑となり、発光体層への電子注入が促進され、発光効率が向上する。またさらに、ドープされる金属元素が、発光体層において発光中心として含まれる金属元素と同一の金属元素であると一層好ましい。この場合、EL機能膜において電界発光が生じても、その発光色は発光体層におけるのと同系色となる。よって、色純度の劣化が抑えられる。
【0019】
さらに、第1の金属酸化物(発光体層の母体材料)としては、Mg原子、Ga原子及びO原子を含むものが好ましく、MgGa(マグネシウムガレート)がより好ましく、MgGa又はこれに近い三元組成を有するものが特に好ましい。かかる金属酸化物を用いた発光体層は、硫化物系の発光体に比して大きな発光輝度が得られるばかりでなく、電圧を印加してから発光が安定するまでの時間(応答時間)が比較的短いという特性を有する。このような発光体層に本発明のEL機能膜を組み合わせると、電子注入効果が特異的に高められることが確認された。
【0020】
加えて、第1の金属酸化物及び金属硫化物から構成される母体材料中にドープされる発光中心がEuである発光体層の場合、電子注入効果が飛躍的に高められることが判明した。特に、発光体層がMgGa:Euのときに、その効果が一層顕著となることが確認された。
【0021】
そして、第2の金属酸化物がGa酸化物(Ga等)であり、第2の金属酸化物中にドープされる金属元素がEuであるもの、つまりGa:Euが本発明のEL機能膜として特に好ましい。かかる構成を有するEL機能膜は、上述の如くEuを発光中心とする発光体層、特に赤色発光する発光体層と組み合わせて用いると最も好ましいことが現時点で確認されている。
【0022】
また、本発明によるEL素子は、本発明のEL機能膜を用いて好適なものであり、第1の電極層と、この第1の電極層に対向して設けられた第2の電極層と、第1及び第2の電極層間に配置され、第1の金属酸化物及び金属硫化物のうち少なくとも1種から構成される母体材料に発光中心がドープされた発光体層と、第1及び第2の電極層間に配置され、発光体層の少なくとも一側に形成されており、且つ、主成分として第2の金属酸化物を含むEL機能膜から構成されるEL機能層とを備えることを特徴とする。
【0023】
好ましくは、第2の金属酸化物がGa酸化物、希土類金属酸化物、Zn酸化物、Al酸化物とされ、これらの中ではGa酸化物がより好ましい。さらに、第2の金属酸化物中にEuがドープされて成るものであると殊に有用である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、上下左右等の位置関係は、図面の位置関係に基づくものとする。
【0025】
図1は、本発明によるEL素子の代表的な構成の要部を示す斜視図である。また、図2は、図1におけるII−II線に沿う断面の要部を示す模式断面図である。EL素子1は、トップエミッションタイプの二重絶縁型の薄膜無機EL素子であり、基板2上に、下部電極4(第1の電極層)、厚膜絶縁体層16、EL機能層6(EL機能膜)、発光体層8、EL機能層10(EL機能膜)及び上部電極12(第2の電極層)がこの順に積層されている。また、下部電極4及び上部電極12には、交流電源14が接続されるようになっている。
【0026】
(基板2)
基板2は、上部にEL素子1における各層を形成可能であり、また上方に形成されたEL機能層6を汚染するおそれがないものであれば特に限定されず、EL素子1の形成の際に行われるアニール処理におけるアニール温度に耐え得る耐熱性を有していることが好ましい。
【0027】
具体的には、耐熱温度又は融点が、好ましくは600℃以上、より好ましくは700℃以上、更に好ましくは800℃以上とされる。このような特性を有する基板用の材料としては、アルミナ(Al)、フォルステライト(2MgO・SiO)、ステアタイト(MgO・SiO)、ムライト(3Al・2SiO)、ベリリア(BeO)、窒化アルミニウム(AlN)チッ化ケイ素(Si)、炭化ケイ素(SiC)等を主成分とするセラミックス基板やこれらセラミックス材料粉末をフィラーとしてガラス粉末を混合焼結させたガラスセラミックス基板、アルカリ土類結晶化成分を含む結晶化ガラス基板等が挙げられる。
【0028】
(下部電極4)
下部電極4は、複数の帯状電極が一定間隔でストライプ状に一定方向に延在するように、基板2上に配設されて成っている。この下部電極4は、所定の高導電性を発現するものであり、アニール処理の際の高温や酸化性雰囲気によって損傷を受け難いものであると好ましく、更に上方に形成されるEL機能層6及び発光体層8との反応性が極力低いものであるとより好ましい。
【0029】
具体的には、下部電極4を構成する材料としては、金属材料が好ましく、例えば、Au、Pt、Pd、Ir、Ag等の貴金属、Au−Pd、Au−Pt、Ag−Pd、Ag−Pt等の貴金属合金、Ag−Pd−Cu等の貴金属を主成分とし卑金属元素が添加された合金が好ましい例として挙げられる。これらの金属材料を用いることにより、高温又は酸化性雰囲気に対する耐性が充分に高められる。
【0030】
(厚膜絶縁体層16)
厚膜絶縁体層16は、下部電極4が形成された基板2上に形成されている。かかる厚膜絶縁体層を構成する材料としては、好ましくはセラミックス材料を構成材料とするものであり、具体的にはBaTiO、(BaCa1−x)TiO、(BaSr1−x)TiO、PbTiO、PZT、PLZT等のペロブスカイト構造を持った(強)誘電体材料や、PMN(Pb(Mg1/3Nb2/3)O)等に代表される複合ペロブスカイトリラクサー型強誘電体材料、BiTi12、SrBiTa等に代表されるビスマス層状化合物、(SrBa1−x)Nb、PbNb等に代表されるタングステンブロンズ型強誘電体材料等が挙げられる。なお、「PZT」とは、Pb(ZrTi1−x)Oを示す。
【0031】
これらの中では、BaTiOやPZT、PMN等のペロブスカイト構造のものが、絶縁体層形成時に行う焼成工程が比較的容易となるため好ましい。このように、下部電極4が形成された基板2上に厚膜絶縁体層16が形成されていることにより、基板表面の有する凹凸又は下部電極4による凹凸が被覆されて後述のEL機能層6,10との接触面は平坦化され、かかる凹凸に起因して生じる局所的な発光特性の異常や耐圧欠陥の発生等が充分に低減される。
【0032】
(EL機能層6,10)
EL機能層6,10は、図示の如く、下部電極4と上部電極12との間に配置され、且つ、それぞれ発光体層8に被着されている。EL機能層6,10は、主成分として金属酸化物(第2の金属酸化物)を含むEL機能膜から構成されるものである。金属酸化物としては、Ga酸化物、希土類金属酸化物、Zn酸化物又はAl酸化物を好ましく用いることができ、それぞれGa、Ln、ZnO及びAlで表される化学組成を有する酸化物であるとより好ましい。これらの中では、Ga酸化物又はZn酸化物がより好ましく、Ga酸化物が特に好ましい。
【0033】
また、上記金属酸化物は、後述する発光体層8の母体材料(マトリックス)を構成する金属酸化物(第1の金属酸化物)又は金属硫化物を構成する金属元素のうち少なくとも1種と同一の金属元素を含むことが好ましい。具体的には、例えば、発光体層8を構成する母体材料がMg原子、Ga原子及びO原子を含む金属酸化物、特にマグネシウムガレートである場合、EL機能層6,10がGa酸化物であると好適である。
【0034】
さらに、EL機能層6,10は、金属元素がドープされたものであることが好ましい。このドーパント元素としては、従来一般に用いられるものが挙げられ、具体的には、Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Gd、Tb、Ho、Er、Tm、Lu、Sm、Eu、Dy、Yb等の希土類元素や、Mn、Pb、Bi、Cr等の遷移金属元素を例示できる。
【0035】
さらに、かかる金属元素としては、EL素子1の発光の色純度が低下することを防止する観点から、発光体層8の発光色と同系色の発光を呈するものが好ましく、特に発光体層8に含まれる発光中心を形成する金属元素と同一であることが望ましい。具体的には、発光体層8が青色発光体の場合には、例えばTm又はCeが、緑色発光体の場合には、例えばTb又はHoが、赤色発光体の場合には、例えばCr、Eu、Pr、Sm、Yb又はNdが好ましい。なお、これらの金属元素は必ずしも上記の組み合わせに限定されるものではなく、他の条件に応じて適宜変更することが可能であり、また2種以上の金属元素を組み合わせて用いることもできる。これらの母体材料とドーパント元素との組み合わせの中では、EL機能層6,10がGa:Euであるととりわけ好ましい。
【0036】
ここで、EL機能層6,10の厚さは、好ましくは1〜100nmであり、より好ましくは3〜60nmであり、更に好ましくは5〜30nmであり、特に好ましくは10nm程度である。EL機能層6,10の厚さが1nm未満であると、電子注入効果が得られ難くなる傾向にあり、100nmを超えると駆動のための電圧が高くなる傾向にある。
【0037】
(発光体層8)
発光体層8は、金属酸化物(第1の金属酸化物)及び金属硫化物のうち少なくとも1種から構成される母体材料中に発光中心となる元素がドープされたものである。母体材料に用いる金属酸化物及び金属硫化物のうち少なくとも1種としては、発光体材料として一般に用いられるものを適用可能である。例えば、金属硫化物としてはZn硫化物やSr硫化物が挙げられ、ZnS等の2元系の金属硫化物やBaAlS等の複合金属硫化物を用いることができる。複合金属硫化物としてBaAlSを用いる場合、Ba原子がMg等の他の金属原子で一部置換されていてもよく、また、S原子が酸素原子で一部置換されていてもよい。Mgの置換が過剰である場合には、BaAlSとMgSとが2層分離した状態であっても構わない。金属酸化物としては2元系の金属酸化物や複合金属酸化物を用いることができる。2元系の金属酸化物としては、Ga酸化物(Ga又はGaO)、希土類金属酸化物(Ln)、Ge酸化物(GeO)、Sn酸化物(SnO)等を例示できる。なお、括弧内はそれぞれの金属酸化物の代表的な化学組成を示すものであり、その組成は必ずしもこれらに限定されない。
【0038】
また、複合金属酸化物としては、例えば、Mg、Ca、Sr、Ba又はZnと、Ga、Al、B又はInとを含む酸化物が挙げられる。これらの中ではMg及びGaを必須成分として含むことがより好ましく、MgGaで表されるマグネシウムガレートが特に好ましい。
【0039】
発光体層8の母体材料がマグネシウムガレートである場合、Ga原子とMg原子のモル比(Ga/Mg)が、1〜3であると好ましく、1.1〜2.5であるとより好ましく、1.2〜2.2であると更に好ましく、1.6程度であると特に好ましい。このGa/Mg比が1未満であるか又は3を超えると、発光輝度が低下する傾向にある。そして、マグネシウムガレートの中でも、MgGa又はそれに近い化学組成を有するものが特に望ましい。
【0040】
また、発光中心を形成する金属元素としては、従来のEL素子において発光中心として用いられる希土類元素又は遷移金属元素を特に制限なく用いることができ、上述したEL機能層6,10に含まれ得るドーパント元素と同様のものを目的とする発光色に応じて適宜選択して用いることができる。なお、発光中心としては、2種以上の金属元素を組み合わせて用いても構わない。
【0041】
母体材料を構成する金属酸化物が上述したマグネシウムガレートのようなMg−Ga−O系酸化物である場合、ドーパント元素としては、好ましくはEu又はTbであり、より好ましくはEuである。Mg−Ga−O系酸化物は、特にEu3+のホストとして優れており、かかる組み合わせにより高輝度及び高純度の赤色発光を得ることが可能となる。なお、これらのドーパントの含有量は、母体材料である金属酸化物に含まれる金属元素の合計モル量に対して0.1〜10mol%であることが好ましい。この含有量が0.1mol%未満であると発光中心が少ないため、充分な発光輝度が得られなくなる傾向にあり、10mol%を超えると発光中心自身による濃度消光が生じ、発光輝度が低下する傾向にある。
【0042】
ここで、発光体層8の厚さは、50〜700nmであると好ましく、100〜300nmであるとより好ましく、100〜200nmであると更に好ましく、150nm程度であると特に好ましい。この厚さが50nm未満であると、発光輝度が不都合な程に低下してしまうおそれがあり、700nmを超えると、発光しきい電圧が過度に上昇してしまう傾向にある。
【0043】
(上部電極12)
上部電極12は、複数の帯状電極が一定間隔でストライプ状に下部電極4の延在方向と直交する平面方向に延在するように、EL機能層10上に配設されて成っている。この上部電極12は、EL素子1がトップエミッションタイプであるため、透明導電材料から構成される。かかる透明導電材料としては、In、SnO、ITO又はZnO−Alといった酸化物導電性材料等を用いることができる。上部電極12の厚さは、通常0.2〜1μmとされる。
【0044】
このように構成されたEL素子1を製造する方法の一例について以下に説明する。まず、セラミックス基板、ガラスセラミックス基板及び結晶化ガラス基板等から成る基板2を準備する。次に、この基板2上にストライプ状に下部電極4を形成する。その方法は特に制限されず、例えば、粉末金属ペースト、有機金属ペースト(レジネート金属ペースト)を用いた印刷法、或いは一般に用いられるエッチプロセス等を用いて形成できる。
【0045】
次に、下部電極4が形成された基板2上に厚膜絶縁体層16を形成させる。具体的な方法としては、予めセラミック材料粉末にバインダーや分散剤、溶剤等を混合した厚膜ペーストを、基板2上に塗布し、乾燥させて厚膜グリーンとし、次いでこの厚膜グリーンを所定の温度で焼成して絶縁体層を形成する方法や、ゾルゲル法、MOD(Metallo−Organic Decomposition)法等の溶液塗布焼成法等が挙げられる。
【0046】
次いで、EL機能層6を構成する材料(金属酸化物等)をペレット状に加工したものをターゲットとして用いたEB(エレクトロンビーム)蒸着又はスパッタリングにより、厚膜絶縁体層16上にEL機能層6を形成する。具体的には、例えば、EB蒸着によりGa:Euから成るEL機能層6を形成させる場合、Ga酸化物のペレット及びEu酸化物の各ペレットを作製し、Oガスを導入したチャンバ内でこの2つのペレットをターゲットとして用い、基板2上にEB蒸着する。なお、この場合、ドープさせるEuは必ずしも酸化物の形態である必要はなく、金属、フッ化物又は硫化物等の形態で適宜用いても構わない。
【0047】
EB蒸着時の基板温度は、通常室温〜600℃、好ましくは150〜300℃とされ、また、蒸着時のチャンバ内圧力は通常1.33×10−4〜1.33〜10−1Pa、好ましくは6,65×10−3〜6.65〜10−2Paとされる。また、膜組成を均一にし、また膜厚の分布のばらつきを少なくする観点から、蒸着時に基板2を移動又は回転させると好ましい。
【0048】
次に、発光体層8を構成する材料(金属酸化物及びドーパント元素等)をペレット状に加工したものをターゲットとして用い、EB蒸着又はスパッタリングによりEL機能層6上に発光体層8を形成する。具体的には、例えば、EB蒸着によりMgGa:Euから成る発光体層8を形成させる場合には、Ga酸化物及びEuを添加したMg酸化物の各ペレットを作製し、Oガスを導入したチャンバ内でこの2つのペレットをターゲットとして用い、EL機能層6上にEB蒸着する。添加するEuは、金属、酸化物、フッ化物及び硫化物の形態のいずれであってもよい。なお、蒸着時の基板温度及びチャンバ内圧力は上述のEL機能層6におけるのと同様の条件で行うことができる。
【0049】
また、このように発光体層8を形成した後、アニール処理を施すことが好ましい。アニール処理は、発光体層8の形成直後、つまり発光体層8が露出した状態で行ってもよく、EL機能層10を形成した後、或いは、上部電極12を形成した後に実施してもよい。アニール処理は、大気中、窒素雰囲気下、アルゴン雰囲気下、硫黄蒸気雰囲気下、硫化水素雰囲気下又は酸素雰囲気下で実施することができ、酸化性雰囲気中で実施することが好ましい。この際の周囲圧力は、高真空〜大気圧で適宜選択される。
【0050】
ここで、酸化性雰囲気とは、空気と同等又はそれより高い酸素濃度である状態をいう。酸化性雰囲気中でアニールを実施することにより、発光体層8の結晶化が促進され、発光輝度を更に向上させることができる。また、アニール温度は、通常500〜1000℃の範囲とされ、600〜800℃の範囲とすることが好ましい。さらに、アニール時間は通常1〜60分程度であり、5〜30分とすることが好ましい。アニール温度が500℃より低いか又はアニール時間が1分未満である場合には、発光輝度を充分に向上させ難い傾向にあり、アニール温度が1000℃より高いか又はアニール時間が60分を超える場合には、EL素子1における発光体層8以外の構成部材が損傷してしまうおそれがある。
【0051】
次いで、発光体層8上にEL機能層6の形成と同様にしてEL機能層10を形成させた後、その上にストライプ状の上部電極12を蒸着法、スパッタ法、CVD法、ゾルゲル法、印刷焼成法等の公知の方法により形成してEL素子1を得る。
【0052】
このように構成されたEL素子1、例えば、EL機能層6,10にGa:Euを用い、且つ発光体層8にMgGa:Euを用いたものを例にとると、発光体層8にEL機能層6,10が被着して設けられていることにより発光体層8とEL機能層6,10との各界面に形成される捕獲準位の分布及びその密度変化、電界効果による障壁エネルギーの低下率の増加、又は、概念的には障壁ポテンシャルがこれまで以上に狭小化されることによる電子のトンネリング確率の増大等が生じ、発光体層8への電子注入が促進される。特に、Gaを含むEL機能層6,10は、電子のトンネリング確率の増大効果が著しいため、発光体層8への電子注入効率が顕著に増大する。
【0053】
また、発光体層8及びEL機能層6,10は、どちらもGaを含む金属酸化物から構成されているため、結晶整合性及び組成整合性が良好であり、これにより両層の被着性が高められて剥離等の発生が低減されると共に、耐候性も向上するようになる。さらに、EL機能層6,10がそれぞれ下部絶縁体層及び上部絶縁体層を兼ねるので、素子構造の簡略化が図られる。
【0054】
よって、このようなEL素子1によれば、キャリア注入層を設けた従来のEL素子と比較して、更なる低電圧駆動が可能となり、また良好な発光輝度が得られるばかりでなく、素子寿命が極めて向上し、しかも素子構造の簡素化による微細化及び軽薄化並びに工程短縮が可能となる。したがって、このようなEL素子1を搭載したディスプレイ等の更なる高輝度、高精細化、高コントラスト化を実現でき、視認性を向上できる。また、製造コストの削減及び低消費電力化による経済性の向上を図ることができると共に、信頼性をも向上させることが可能となる。
【0055】
なお、本発明によるEL素子は、上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。例えば、下部電極4とEL機能層6との間、及び/又は上部電極12とEL機能層10との間に、他の絶縁体層が設けられていてもよい。かかる他の絶縁体層は薄膜状とすることが好ましい。こうすれば、発光体層8内の電流を制限する効果が更に向上し、EL素子の耐電圧特性が良好となる。
【0056】
このような他の絶縁体層を構成する材料としては、酸化ケイ素(SiO)、窒化ケイ素(Si)、酸化タンタル(Ta)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、酸化イットリウム(Y)、ジルコニア(ZrO)シリコンオキシナイトライド(SiON)、アルミナ(Al)等が挙げられる。これらの絶縁体層は、スパッタリング法、蒸着法、或いはCVD法等の気相堆積法により形成することができる。ただし、EL素子1の構造及び製造工程を簡略化する観点からは、下部電極4及び発光体層8間、並びに、発光体層8及び上部電極12間において、それぞれEL機能層6,10のみを設けることが望ましい。
【0057】
さらに、EL機能層6,10の少なくともいずれか一方と、酸化物を母体(マトリックス)材料とする発光体層8との間に、例えばZnS層等の他のキャリア注入層が設けられていてもよく、特にEL機能層6,10がGa酸化物であるときに有用である。この場合、EL機能層6,10及び他のキャリア注入層によるそれぞれの電子注入効果が重畳して奏され、その結果、発光しきい電圧の低下及び発光輝度の増大を一層促進できることがある。なお、EL機能層6,10と他のキャリア注入層との積層順はいずれが発光体層8側に位置するようにしてもよいが、通常、各EL機能層6,10と発光体層8との間に他のキャリア注入層を設けるとより好ましい。
【0058】
加えて、上部電極12上に複数のRGBセルを有するカラーフィルター層を設けてもよい。こうすれば、発光体層8が白色発光体のときにフルカラー化を達成し易い。また、上部電極12上に複数の色変換体セルを有する色変換体層を設けてもよい。こうすれば、発光体層8がRGBいずれかの単色発光体の場合にフルカラー化を達成し易くなる。
【0059】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0060】
(実施例1)
まず、基板材料としてAlを用い、これをシート状に加工して基板2とした。次に、この基板2上にAuを粉末金属ペースト状としたものをスクリーン印刷した後に焼成して下部電極4を形成させた。次いで、厚膜絶縁体層材料としてPMN−PT(Pb(Mg1/3Nb2/3)O−PbTiO)を用い、これを粉末状とした後、バインダー、分散剤及び溶剤を添加して厚膜ペーストとし、下部電極4が形成された基板2上に塗布した後に乾燥させ、更に焼成を行って厚膜絶縁体層16を形成させた。
【0061】
次に、Alペレットを用いた蒸着法により厚膜絶縁体層16上にAlからなるEL機能層6を形成させた後、その上にZnSペレットを用いた蒸着法によってZnSから成る他のキャリア注入層を形成させた。さらに、Gaペレットを入れたEB(エレクトンビーム)源とEuを15mol%添加したMgOペレットを入れたEB源とを有するチャンバ内に、上述の下部EL機能層が形成された後の積層体を配置した。次に、チャンバ内にOガス(流量10sccm)を導入し、各EB源から原料となる反応ガスを同時に蒸発させ、150℃に加熱したEL機能層6形成後の積層体を回転させながら、EL機能層6上にMgGa:Euから成る発光体層8を形成させた。なお、発光体層8の成膜速度が1nm/sとなるようにEB蒸着条件を調節した。
【0062】
次いで、EL機能層6と同様にして発光体層8上にEL機能層10を形成させた後、得られた積層体に対して、650℃の空気中で10分間のアニール処理を行った。そして、アニール処理後のEL機能層10上に、ITOターゲットを用いたRFマグネトロンスパッタリング法により上部電極12を形成して、更に下部電極4及び上部電極12にリード線を接続して本発明のEL素子を得た。
【0063】
なお、Alから成るEL機能層6,10の厚さが5〜100nm、ZnSから成る他のキャリア注入層の厚さが50〜200nm、発光体層8の厚さが100〜200nmの範囲内で異なる値となるように各成膜時間を適宜変化させ、種々の複数のEL素子を作製し、実施例1のEL素子とした。
【0064】
(実施例2)
EL機能層6,10を以下のようにしてGaから成る層としたこと、及びZnSから成る他のキャリア注入層を設けなかったこと以外は、実施例1と同様にして本発明による種々の複数のEL素子を得た。すなわち、Gaペレットを入れたEB源を有するチャンバ内で、Oガス(流量10sccm)を導入しながら、EB源から原料となる反応ガスを蒸発させ、150℃に加熱した積層体(厚膜絶縁体層16が形成された後の積層体又は発光体層8が形成された後の積層体)を回転させながら、厚膜絶縁体層16上又は発光体層8上にGaから成るEL機能層6,10を形成させた。
【0065】
(実施例3)
EL機能層6,10を以下のようにしてGa:Euから成る層としたこと以外は、実施例2と同様にしてEL素子を得た。すなわち、Gaペレットを入れたEB源とEuペレットを入れたEB源とを有するチャンバ内で、Oガス(流量10sccm)を導入しながら、各EB源から原料となる反応ガスを同時に蒸発させ、150℃に加熱した積層体(厚膜絶縁体層16が形成された後の積層体又は発光体層8が形成された後の積層体)を回転させながら、厚膜絶縁体層16上又は発光体層8上にEL機能層6,10を形成させた。
【0066】
[発光しきい電圧及び相対輝度の測定]
評価用サンプル(1)として、実施例1のEL素子のうちAlから成るEL機能層6,10の厚さがそれぞれ30,70nm、ZnSから成る他のキャリア注入層の厚さが100nm、MgGa:Euから成る発光体層8の膜厚が150nm、その発光体層8のEu含有量が2.38mol%、且つGa/Mg原子組成比が1.61のものを選定した。
【0067】
評価用サンプル(2)として、実施例2のEL素子のうちGaから成るEL機能層6,10の厚さが10nm、MgGa:Euから成る発光体層8の膜厚が150nm、その発光体層8のEu含有量が2.38mol%、且つGa/Mg原子組成比が1.61のものを選定した。
【0068】
評価用サンプル(3)として、実施例2のEL素子のうちGa:Euから成るEL機能層6,10の厚さが10nm、各EL機能層6,10のEu含有量が7.57mol%、MgGa:Euから成る発光体層8の膜厚が150nm、その発光体層8のEu含有量が2.38mol%、且つGa/Mg原子組成比が1.61のものを選定した。
【0069】
次に、それらの評価用サンプル(1)〜(3)の下部電極4及び上部電極12にリード線を接続した。それから、リード線を介して両電極4,12に、変調電圧:L60、駆動周波数:1kHz、印加電圧波形:パルス(パルス幅:50μs)、測定環境温度:25℃の条件で交流電圧を印加した。この際、各評価用サンプルのEL素子において1cd/mの発光が得られる電圧を「発光しきい電圧」とし、また、発光しきい電圧に更に60V印加して測定された発光輝度を測定輝度とした。得られた結果をまとめて表1に示す。
【0070】
【表1】
Figure 2004265740
【0071】
これらの結果より、EL機能層6,10を設けたEL素子は、発光しきい電圧が十分に低く、また相対輝度も十分に高いことが確認された。特に、Ga及びGa:Euから成るEL機能層6,10を備えるもの(実施例2,3)は、100V以下と極めて低い発光しきい電圧を示し、また、発光輝度も極めて高められることが判明した。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のEL機能膜及びこれを備えたEL素子によれば、従来に比して低電圧駆動が可能であり、発光輝度及び発光効率を極めて高めることができると共に、素子構造の簡略化が可能となって経済性を向上できる。そして、これらにより本発明のEL素子を備えるディスプレイの視認性、及び信頼性が高められると共に、消費電力を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるEL素子の代表的な構成の要部を示す斜視図である。
【図2】図1におけるII−II線に沿う断面の要部を示す模式断面図である。
【図3】従来の無機EL素子の代表的な構成の要部を示す斜視図である。
【図4】電子注入層が設けられた無機EL素子の代表的な構成の要部を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1…EL素子、2…基板、4…下部電極、6…EL機能層(EL機能膜)、8…発光体層、10…EL機能層(EL機能膜)、12…上部電極、14…交流電源、16…厚膜絶縁体層。

Claims (12)

  1. 複数の電極層と、該電極層間に設けられ、且つ、第1の金属酸化物及び金属硫化物のうち少なくとも1種から構成される母体材料中に発光中心がドープされた発光体層とを備えるEL素子に用いられるEL機能膜であって、
    前記電極層間に配置され、前記発光体層の少なくとも一側に設けられ、且つ、主成分として第2の金属酸化物を含むものである、EL機能膜。
  2. 前記第2の金属酸化物は、前記第1の金属酸化物又は前記金属硫化物を構成する金属元素のうち少なくとも1種と同一の金属元素を含む、請求項1記載のEL機能膜。
  3. 前記第2の金属酸化物がガリウム酸化物、希土類金属酸化物、亜鉛酸化物又はアルミニウム酸化物である、請求項1又は2記載のEL機能膜。
  4. 前記第2の金属酸化物中に金属元素がドープされて成る、請求項1〜3のいずれか一項に記載のEL機能膜。
  5. 前記第2の金属酸化物中にドープされる金属元素が、前記発光中心を形成する金属元素と同一の金属元素である、請求項4記載のEL機能膜。
  6. 前記第1の金属酸化物がマグネシウム原子、ガリウム原子及び酸素原子を含むものである、請求項1〜5のいずれか一項に記載のEL機能膜。
  7. 前記第1の金属酸化物及び前記金属硫化物のうち少なくとも1種から構成される母体材料にドープされる発光中心がユーロピウムである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のEL機能膜。
  8. 前記第2の金属酸化物がガリウム酸化物であり、前記第2の金属酸化物中にドープされる金属元素がユーロピウムである、請求項4〜7のいずれか一項に記載のEL機能膜。
  9. 当該EL機能膜は、前記電極層と前記発光体層との間に単一層として設けられるものである、請求項1〜8のいずれか一項に記載のEL機能膜。
  10. 第1の電極層と、
    前記第1の電極層に対向して設けられた第2の電極層と、
    前記第1及び第2の電極層間に配置され、第1の金属酸化物及び金属硫化物のうち少なくとも1種から構成される母体材料に発光中心がドープされた発光体層と、
    前記第1及び第2の電極層間に配置され、前記発光体層の少なくとも一側に形成されており、且つ、主成分として第2の金属酸化物を含むEL機能膜から構成されるEL機能層と、
    を備えるEL素子。
  11. 前記第2の金属酸化物がガリウム酸化物である、請求項10記載のEL素子。
  12. 前記第2の金属酸化物中にユーロピウムがドープされて成る、請求項10又は11記載のEL素子。
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