JP2004117790A - 表示ディスプレイ用保護フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材1の片面上の両端縁に沿って任意の塗工幅と塗工量(塗工厚み)と塗工形状を有する粘着性物質層3が塗工で形成されている表示ディスプレィ用保護フィルムである。
【選択図】図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器類の表示ディスプレイ用保護フィルムに関するものであり、さらに詳しくは、携帯電話、電子辞書、電子玩具などの文字や画像情報表示に使用されている液晶表示パネルなどを有する表示ディスプレイ面に保護フィルムを流通時の瑕疵保護のために貼る際に表示ディスプレイ面と保護フィルム面の間で気泡が発生せずに貼ることができ、またユーザが使用時に容易に剥がすことができ、更にその剥離箇所に粘着剤の痕跡が残らない表示ディスプレイ用保護フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図9に示すように、例えば携帯電話などの液晶表示パネル部4を有する表示ディスプレイ2面にプラスチックフィルムなどの基材1に粘着性物質層3を全面に設けた保護フィルムを流通時の瑕疵保護のためにメーカなどで貼ってから出荷することが一般的に行われている。
【0003】
前記保護フィルム用の基材1としては、主にポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂からなるポリエステルフィルムを使用し、該ポリエステルフィルムの片面に粘着性物質層3として粘着剤の一つの種類であるアクリル系粘着剤を全面にコートした保護フィルムが一般的に使用されている。
【0004】
該保護フィルムは、従来の粘着製品の一種であり、その基本構成中の、粘着剤、基材、剥離紙又は剥離フィルム、塗工方法などについて詳しく説明する。
【0005】
前記粘着剤は、物と物とを接合するという意味では接着剤の一種であるが、求められる特性が大きく異なるので、接着剤とはあたかも別物であるかのように扱われている。
【0006】
接着剤には、物と物とを永久につけていることが求められており、接着している力学的強度が重要であるのに対して、粘着剤には用途により、瞬間的についてしかも剥がしたいときに容易に剥がすことができ、その剥離個所に粘着剤の痕跡も残らないことが求められる場合がある。
【0007】
接着剤は、液体状態でつけたいものに塗布して十分乾燥させるか、固形の接着剤をつけたいものの上にのせ、加熱するなどして溶解させ接着を行っているが、いずれにしても液体状態を経て固体状態になって接着力が発現する。
【0008】
したがって、仮に接着後、剥がしたいときは接着個所を再加熱して接着剤を溶解させるか、或いは溶剤で接着個所の接着剤を軟らかくして分離させるが、分離した箇所の接着剤の痕跡が残ってしまう。
【0009】
そこで接着剤にかえて粘着剤が使用されるのは、一般的に一時的に接着しておきたいとき、また、接着後、容易に剥がしたい時に使用される場合が多い。即ち粘着剤は強く永久に接着していることより、一時的に接着し、また容易に剥がせて、その剥がした箇所が痕跡を残さない目的に適した接着剤の一種である。
【0010】
粘着剤は、一般的に一部の感熱性粘着剤を除き、別名感圧性接着剤と呼ばれている。一般的に接着機能の発現に際し、接着剤のように液体から固体へ変化するような状態の変化は起こらず、終始粘弾性体を保持している。
【0011】
該粘弾性体とは、一般的にはゴムのような性質をもつ物を指し、伸縮性を有している。粘着剤は多くの場合一定時間が経過した後に、剥がすことが求められる場合が多い。
【0012】
そのため半永久的に固まらずにいつでも剥がせるように、一定の範囲の硬さを維持するように設計されている。したがって、比較的低い接着力しか得られないが、いつでもすぐに軽く圧着するだけで瞬時に接着できることが特徴である。
【0013】
接着剤は、接着剤そのものがチューブ、ビン、缶などに入った状態で商品として販売されているが、粘着製品はほとんどの場合、粘着剤そのものが商品としては販売されていない。
【0014】
必ず、紙、プラスチックフィルム、布、金属シートなどの基材(支持体)に粘着剤が薄く均一に塗布された物が商品として販売されている。
【0015】
粘着製品の基本構成は大きく3つのタイプに分類される。例えば、(1)(表面)剥離剤層/基材/プライマーコート層(基材の種類により無い場合もある)/粘着剤層(裏面):(例)セロハンテープなどロール状製品
【0016】
(2)(表面)基材/プライマーコート層(基材の種類により無い場合もある)/粘着剤層/剥離紙(両面剥離剤処理)(裏面):(例)各種ラベル、壁紙、救急絆創膏など枚葉製品
【0017】
(3)(表面)粘着剤層/プライマーコート層(基材の種類により無い場合もある)/基材/プライマーコート層(基材の種類により無い場合もある)/粘着剤層/剥離紙(両面剥離剤処理)(裏面):(例)両面テープなどロール状製品
【0018】
粘着剤がどのような物にでも瞬間的につく性質をタックと呼び、またしっかりと貼りついた粘着フィルムを引き剥がすのに必要な力を粘着力と呼んでいる。
【0019】
接着剤でも粘着剤でも物体に接着するのには接着相手の物体(被着体)を「ぬらす」ことが必要である。相手を「ぬらす」ためには流動できなければならないので基本的に液体でなければならない。
【0020】
粘着剤は、そのままでは流れ出さないが、物理的には液体状態である。一般的に固体とは弾性率が大きく硬い状態をいい、液体とは弾性率が非常に小さく軟らかく、ちょっと押すだけで変形してしまう状態をいう。
【0021】
即ち、弾性率が固体より1万分の1以下に下がった状態は物理的に液体と呼ばれている。従って、粘着剤もミクロ的に見ると粘着剤分子の小集団は液体と同じように活発に動き回ることができて「ぬれ」現象が起こっている。
【0022】
接着剤も粘着剤も被着体とよく接着するためには、相手の物体に良くなじむ(よくぬらす、或いは相溶性を良くする)ことが重要である。相溶性を良くすることで分子的に接近できて、分子間に引力が発現でき、接着が実現する。
【0023】
接着剤や粘着剤が被着体に接着できるのは、化学結合力ではなくて水素結合力、ファンデルワールス力、酸―塩基結合力などの分子間力である。
【0024】
分子間力は1nm(ナノメータ:10オングストローム)以下に分子同士が接近しないと働かないので、接着するためには粘着剤は先ず被着体をよくぬらし、粘着剤の分子は被着体の分子に1nm以下まで接近する必要がある。
【0025】
粘着剤は被着体に接触すると、界面化学的に条件があえばぬれが広がっていくことになる。ぬれが広がる速さは、ぬれの力と粘度に依存するので軟らかい粘着剤は速く、硬い粘着剤はゆっくりと広がる。
【0026】
このようにぬれが広がり、分子が安定状態に配向する速さを評価しようとするのが瞬間接着力、或いはタックと呼ばれている粘着特性である。
【0027】
粘着剤は被着体に強い力で押し付ければ大きな凹凸面上の接着面積の増加には役立つかもしれないが、気泡などを抱き込むことが多く内部歪みを生じやすい。
【0028】
図9に示すように、従来は粘着性物質層3を全面にコートした基材1を保護フィルムとして表示ディスプレイ2面に貼り合せていたが、その場合、図10及び図11に示すように、該表示ディスプレイ2面と保護フィルムである基材1面との間でどうしても空気の固まりによる気泡5が発生して外観上見栄えが悪くなり携帯電話などの商品価値が下がる問題が発生している。
【0029】
次に、従来の前記粘着性物質層3に用いられる粘着剤は、その主要構成材料であるゴム成分(エラストマー)で大きく分類すると、ゴム系、アクリル系、シリコーン系などがある。
【0030】
またその塗工するときの粘着剤の形態によって分類すると、溶剤型、水溶液型、エマルジョン型、ホットメルト型、照射無溶剤型、熱延展型(ロールやニーダで溶剤を使用せずに熱をかけて混練して粘着剤を作る方式)に大別できる。
【0031】
ゴム系粘着剤は、主としてジエンゴムを主成分とする粘着剤を総称して、ゴム系粘着剤と呼ぶ。したがって、アクリルゴム、シリコ−ンゴム、ウレタンゴムを主成分とする粘着剤は別に分類される。
【0032】
ゴム系粘着剤の種類には、主に天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤に大別される。天然ゴム系粘着剤は、天然の植物から得られるゴム状高分子物質であり、化学的にはポリイソプレンである。この主成分のゴムに粘着性付与樹脂としてロジン系、テルペン系、石油樹脂系などの樹脂を配合して均一に混合すると粘着剤ができあがる。
【0033】
また、前記粘着性付与樹脂の他に粘着剤の諸性質を望ましくするために、軟化剤、充填剤、老化防止剤、架橋剤などが添加される。
【0034】
天然ゴム系粘着剤は、ゴム分子中に不飽和二重結合を持つために酸素や光の存在下で劣化しやすいので、老化防止剤の添加が必要である。
【0035】
次に、合成ゴム系粘着剤は、スチレン・ブタジェンゴム系粘着剤、ブチルゴム系粘着剤、ブロックコポリマーゴム系粘着剤、ラテックス系粘着剤、再生ゴム系粘着剤など多くの種類があり用途により使い分けられる。
【0036】
前記ゴム系粘着剤は、一般的に価格が安いが耐候性が劣るので最近では電子機器類の表示ディスプレイ用保護フィルムの粘着剤としては用いられなくなっている。
【0037】
そこで、最近はゴム系粘着剤に比較して、価格は高いが耐候性が良いなど諸物性面で優れているアクリル系粘着剤が多く使用されている。
【0038】
アクリル系粘着剤を作成するうえで大切な点は、▲1▼モノマー組成、▲2▼架橋方法、▲3▼分子量分布、▲4▼粘着付与樹脂の添加である。
【0039】
アクリル系粘着剤の場合も、ゴム系と同様に、ベースとなるポリマーのガラス転移点温度(Tg)により、タックの発現する温度領域が決まるので、主モノマーの種類と重合割合が大切である。
【0040】
該アクリル系粘着剤の基本構造は、主モノマーがアクリル酸、またはメタクリル酸の炭素数が2から12程度のアルキルエステルで構成されたポリマーである。
【0041】
アクリル酸の場合は、炭素数8付近が最もTgが低く、メタクリル酸の場合は、炭素数10から12付近が最もTgが低い。
【0042】
したがって、このままでは粘着製品に必要な凝集力を出せないので、架橋によって凝集力を高める手段がとられる。それを可能にするために架橋点となるアクリル酸、メタクリル酸ヒドロキシエチルやグリシジルメタクリレートなどの官能基を持ったモノマーを少量共重合したポリマーが基本の形となる。
【0043】
また、粘着力や凝集力を望ましい性能にするために比較的Tgの高いモノマーも一定量共重合される。
【0044】
溶剤型アクリル系粘着剤は、一般的にラジカル重合によって合成される。モノマー組成にもよるが、一般的に分子量は重量平均で20万から100万である。
【0045】
ラジカル重合で合成されるため分子量分布が広く、数千から数百万までの分子の集まりである。
【0046】
粘着剤に使用されるアクリルポリマーは、臨界分子量が高く、分子の絡み合いが少ないので分子量が高いわりにはせん断粘度が低い。せん断粘度は粘着剤の凝集力の目安となる値であり、これを一定のレベルに高め維持するために、架橋剤を使用して架橋が行われる。
【0047】
アクリル系粘着剤は、分子量が小さい方が粘着性がよく、タックは良くなるが反面凝集力は低下し、総合的にはよい粘着剤にはならない。
【0048】
また、分子量が大きい場合は、凝集力は向上するがタックは低くなる。このように相反する傾向に対し、重合条件をコントロールすることによって、望ましい分子量分布の粘着剤を得ることが大切である。
【0049】
粘着付与樹脂の添加については、ゴム系粘着剤と同様にロジン系、テルペン系、石油樹脂系などの樹脂を配合して均一に混合すると粘着剤ができあがる。
【0050】
また、粘着製品の基材1は、基材1自身の強度も大切であり、少なくとも基材強度>粘着力のバランスが求められる。
【0051】
該基材1としては、紙系、プラスチックフィルム系、布系、発泡体系、金属箔系などがあるが前記保護フィルムの場合は、プラスチックフィルム系が適当である。
【0052】
例えば、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、セロハンフィルム、塩化ビニルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリウレタンフィルム、ポリイミドフィルム、ポリカーボネートフィルムなどのプラスチックフィルムが一般的である。
【0053】
特に、強靭性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、絶縁性などの諸物性に優れているポリエステルフィルムが多く使用されている。
【0054】
該ポリエステルフィルムの厚みは、3μmから500μm程度まであるが、粘着フィルム用としては、5μmから250μm程度が多く使用されている。
【0055】
次に、保護フィルムなど粘着製品は、図12に示すように、粘着剤の粘着性を保護するために基材1の表面側に剥離剤層6を設け、裏面側にプライマーコート層7、粘着性物質層3を順次設ける。
【0056】
該プライマーコート層7は、基材1と粘着剤層3との接着性を向上させるための仲介役を担うものなので該基材1の種類により設ける場合と設けない場合がある。
【0057】
また、図13に示すように基材1上にプライマーコート層7、粘着性物質層3を順次設け、更に予め剥離剤用支持体8に剥離剤層6を形成した剥離紙、又は剥離フィルム9を付加した構成のものがある。
【0058】
この場合も該プライマーコート層7は、基材1と粘着剤層3との接着性を向上させるための仲介役を担うものなので該基材1の種類により設ける場合と設けない場合がある。
【0059】
粘着製品は剥離剤層6を最外層上に形成する場合や該剥離紙、又は剥離フィルム9を最下層に使用している場合がある。該剥離紙、又は剥離フィルム9の場合は、粘着製品を使用する時に初めて剥離紙、又は剥離フィルム9を分離して使用する。即ち、剥離紙、又は剥離フィルム9の役割は、粘着剤層3の粘着性を保護することにある。
【0060】
このため剥離剤に求められる特性として、適度な剥離性能、剥離剤が塗工される基材への密着性、粘着剤への非移行性が重要である。
【0061】
該剥離剤は、大別してシリコーン系と非シリコーン系に分類される。シリコーン系剥離剤は、熱硬化型や紫外線や電子線で硬化する照射硬化型がある。一方、非シリコーン系剥離剤には、長鎖アルキルポリマーが主流である。
【0062】
基材1に剥離剤を塗工した基材1表面は、非常に発水性を持ち粘着剤がぬれにくい表面を形成しているので剥離紙、又は剥離フィルム9は剥離性能を発揮するのである。
【0063】
次に、保護フィルムを作成するために基材1に粘着性物質層3を設ける塗工方法としては、基材1に直接塗工し乾燥する方法(直塗工)と、剥離紙、又は剥離フィルム9に塗工し、乾燥後に得られた粘着剤の皮膜に基材1を圧着し一体化させる方法(転写塗工)がある。
【0064】
前記のごとく塗工方法は大別して2通りであるが、粘着剤を基材1に塗工する方式には、ダイレクトグラビア方式、オフセットグラビア方式、3本ボトムリバース方式、4本ボトムリバース方式、コンマコータ方式、コンマリバース方式、ダイレクトリップコータ方式、リバースリップコータ方式、ダイコータ方式など各種の方式があるが、粘着剤粘度、塗工量と精度、塗工面の平滑性、溶剤の種類などによって選択される。
【0065】
前記各種塗工方式のなかでも、グラビア方式は、鉄製の円筒(シリンダー)表面上に銅メッキを施して下地を形成し、該銅メッキ面上に剥離層を設け、更に銅メッキをして、その表面を鏡面状に研磨した銅面に彫刻方式や腐食方式により、各種のパターン形状の凹部(セル)を作成し、該セル内の塗工液を転移させる方式であるため、全面塗工でなくパターン形状の塗工面を形成する場合に適している方式である。
【0066】
また、各種のリバース方式は、平滑な塗工面が得られる優れた塗工方式であるが、微妙な粘度変化で膜厚が変化してしまうということ、縦筋がでやすいことなどの調整に熟練を要する方式である。
【0067】
ダイコート方式は、ダイのスリットから塗工液を押し出し基材1に塗工する方式である。
【0068】
以上のように、従来の保護フィルムは、粘着性物質層3としてアクリル系粘着剤を直塗工又は転写塗工方法の各種リバース方式などにより、ポリエステルフィルムなどに全面塗工して製品化している。
【0069】
しかしながら、上述したように保護フィルムの粘着性物質層3塗工面が全面塗工形状になっているため表示ディスプレイ面への貼着作業の際に該保護フィルム面と表示ディスプレイ面の間に気泡が発生する問題がある。
【0070】
また、該アクリル系粘着剤が有する固有の性質である経時変化によって接着強度が増大し、使用者が商品を購入後初めて使用する時に保護フィルムを表示ディスプレイ面から剥がすが、その剥離が困難になる問題も発生している。
【0071】
更に、携帯電話などの表示ディスプレイを形成している材質がアクリル系粘着剤に使用している樹脂と同系統のアクリル系樹脂とアクリルハードコートの組合せであることも従来の保護フィルムを表示ディスプレイ面からよりいっそう剥がし難くしている要因と考えられる。
【0072】
以上のように、アクリル系粘着剤を用いて塗工形状が全面塗工した従来の保護フィルムは、携帯電話などの表示ディスプレイ面への貼着作業の際に該保護フィルム面と表示ディスプレイ面の間に気泡が発生し、また使用者がその商品を購入後初めて使用する時に保護フィルムを表示ディスプレイ面から剥がす際に容易に剥がれず、その剥離箇所に粘着剤の痕跡が残ってしまう問題があり商品の外観を著しく損なう原因となり商品価値に悪い影響を与えている。
【0073】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は係る従来技術の問題点を解決しようとするものであり、電子機器類の表示ディスプレイ用保護フィルムを流通時の瑕疵保護のために貼る際に表示ディスプレイ面と保護フィルム面の間で気泡が発生せずに貼ることができ、またユーザが使用時に容易に剥がすことができ、更にその剥離箇所に粘着剤の痕跡が残らない表示ディスプレイ用保護フィルムを提供する。
【0074】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、本発明の請求項1に係る発明は、基材1の片面上の両端縁に沿って任意の塗工幅と塗工量(塗工厚み)と塗工形状を有する粘着性物質層3が塗工方法で形成されていることを特徴とする表示ディスプレイ用保護フィルムである。
【0075】
本発明の請求項2に係る発明は、請求項1記載の表示ディスプレイ用保護フィルムにおいて、前記粘着性物質層3がウレタン系粘着剤であることを特徴とする表示ディスプレイ用保護フィルムである。
【0076】
本発明の請求項3に係る発明は、請求項1又は2記載の表示ディスプレイ用保護フィルムにおいて、前記基材1がポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリアミド(Ny)樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂などのいずれか一種の合成樹脂からなることを特徴とする表示ディスプレイ用保護フィルムである。
【0077】
本発明の請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれか1項記載の表示ディスプレイ用保護フィルムにおいて、前記基材1の厚みが12μm〜100μmであることを特徴とする表示ディスプレイ用保護フィルムである。
【0078】
本発明の請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれか1項記載の表示ディスプレイ用保護フィルムにおいて、前記粘着性物質層3の塗工量(塗工厚み)が10g/m2(dry)から30g/m2(dry)であることを特徴とする表示ディスプレイ用保護フィルムである。
【0079】
本発明の請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれか1項記載の表示ディスプレイ用保護フィルムにおいて、前記粘着性物質層3の塗工が直塗工、或は転写塗工方法であることを特徴とする表示ディスプレイ用保護フィルムである。
【0080】
本発明の請求項7に係る発明は、請求項1乃至6のいずれか1項記載の表示ディスプレイ用保護フィルムにおいて、前記塗工形状が基材1の片面上の両端縁に沿って全面ベタ状、水玉状(円状パターン)、ラッチ状(長方形パターン)、二段重ねラッチ状(長方形パターン)、V字天地入交状(V字・逆V字パターン)などのいずれか一種の塗工形状からなることを特徴とする表示ディスプレイ用保護フィルムである。
【0081】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1から図8に基づいて詳細に説明する。
【0082】
図1は、本発明に係る基材1片面上に粘着性物質層3を形成した表示ディスプレイ2の形態を説明する平面図である。
【0083】
図2は、本発明に係る基材1片面上に粘着性物質層3を形成した表示ディスプレイ2の形態を説明するX−X側断面図である。
【0084】
図3は、本発明に係る粘着剤と従来の粘着剤において経過日数にともなう粘着力の変化を比較説明するグラフである。
【0085】
図4は、本発明に係る基材1片面上の両端縁に沿って、粘着性物質層3を塗工した巻き取り状製品の斜視図である。
【0086】
図5から図8は、本発明に係る基材1に粘着性物質層3を形成した塗工形状であり、図5は水玉状(円状パターン)、図6はラッチ状(長方形パターン)、図7は二段重ねラッチ状(長方形パターン)、図8はV字天地入交状(V字・逆V字パターン)の塗工形態を示す塗工面側から見た平面図である。
【0087】
図1、図2、及び図4に示すように、基材1の片面上の両端縁に沿って任意の塗工幅と塗工量(塗工厚み)と塗工形状を有する粘着性物質層3を塗工で形成して保護フィルムを作製する。
【0088】
本発明における前記基材1は、平滑性、光学的性質、力学的強さ、耐候性、経済性などが満足されれば、特に制約はないが、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリアミド(Ny)樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂のいずれか一種の合成樹脂からなる1軸、又は2軸延伸フィルムなどを用いることができる。
【0089】
特に、強靭性、耐熱性、耐水性、耐薬品性、絶縁性などの諸物性に優れているポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂からなる2軸延伸フィルムが好ましい。
【0090】
また、前記ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムである基材1の厚みは、特に制約されないが、粘着剤の粘着力とのバランスを考慮して12μm〜100μm程度であることが好ましい。
【0091】
本発明における粘着性物質層3はウレタン系粘着剤を使用する。図3に示すようにアクリル系樹脂を使用して作成されている表示ディスプレイ板を用いて、ウレタン系粘着剤と従来のアクリル系粘着剤▲1▼との粘着力比較では塗工直後、両方の粘着剤共、粘着力はほぼ同じ強度を示しているが、日数が経過すると経時変化により、該アクリル系粘着剤▲1▼は粘着強度が増大している。
【0092】
また、前記ウレタン系粘着剤と従来の他のアクリル系粘着剤▲2▼との比較では塗工直後、アクリル系粘着剤▲2▼の粘着力は小さいが日数が経過すると経時変化により、アクリル系粘着剤▲2▼の粘着強度がウレタン系粘着剤の強度を上回って増大している。
【0093】
前記のように明らかにウレタン系粘着剤を使用することによって、携帯電話などの表示ディスプレイ2面を形成している材質がアクリル系樹脂であってもユーザが使用時に保護フィルムを容易に剥がすことができる。
【0094】
前記ウレタン系粘着剤の塗工量(塗工厚み)は、特に制約されないが、10g/m2(dry)から30g/m2(dry)であることが好ましい。
【0095】
次に、保護フィルムを作製するために基材1に粘着性物質層3を設ける塗工方法は、予め基材1の表面(最外層)に剥離剤層6を有する該基材1の裏面(内面)に直接塗工し乾燥する方法(直塗工)と、剥離紙、又は剥離フィルム9上に粘着性物質層3を塗工し、乾燥後に得られた粘着剤の皮膜に基材1を圧着し一体化させる方法(転写塗工)があるが、本発明の保護フィルムを作製する場合は、転写塗工方法の方が好ましい。
【0096】
前記のごとく塗工方法は大別して2通りであるが、粘着剤を基材1に塗工する方式には、ダイレクトグラビア方式、オフセットグラビア方式、3本ボトムリバース方式、4本ボトムリバース方式、コンマコータ方式、コンマリバース方式、ダイレクトリップコータ方式、リバースリップコータ方式、ダイコータ方式など各種の方式があるが、粘着剤粘度、塗工量と精度、塗工面の平滑性、溶剤の種類などによって選択される。
【0097】
基材1に全面塗工する場合は、各種のリバース方式が適しており、平滑な塗工面が得られる優れた塗工方式であるが、微妙な粘度変化で膜厚が変化してしまうということ、縦筋がでやすいことなどの調整に熟練を要する方式である。
【0098】
また、ダイコート方式は、ダイのスリットから塗工液を押し出し、基材1に塗工する方式で精密に加工されたダイのスリットから塗工液を押し出し、基材1に塗工する方式である。
【0099】
該塗工液は循環系を採らないクローズド系のため、塗工液は塗工まで空気に触れることがなく粘度の上昇、及びそのことによる膜厚の変化、コンタミ(ゴミ、異物)の混入、溶媒の揮発による作業環境の悪化などの欠点がない。
【0100】
塗工原理は単純であり、塗工面の性能はダイの加工精度で決まり、適切な塗工条件が出せれば、平滑な塗工面が安定して得られる優れた塗工方式である。
【0101】
本発明の保護フィルムを作製する場合は、図4に示すように基材1上の両端縁に任意の塗工幅を有するストライプ全面ベタ形状の粘着性物質層3を形成したり、図5から図8に示すように基材1上に粘着性物質層3を水玉状(円状パターン)、ラッチ状(長方形パターン)、二段重ねラッチ状(長方形パターン)、V字天地入交状(V字・逆V字パターン)のいずれか一種のパターン塗工形状を設けるため、前記各種塗工方式のなかでも、グラビア方式が好ましい。
【0102】
該グラビア方式は、鉄製の円筒(シリンダー)表面上に銅メッキを施して下地を形成し、該銅メッキ面上に剥離層を設け、更に銅メッキをして、その表面を鏡面状に研磨した銅面に彫刻方式や腐食方式により、各種のパターン形状の凹部(セル)を作成し、該セル内の塗工液を転移させる方式であるため、本発明のように全面塗工でなくパターン形状の塗工面を形成する場合に適している方式である。
【0103】
次に、保護フィルムなど粘着製品の構成は、先ず粘着剤の粘着性を保護するために基材1の表面側に剥離剤層6を設け、裏面側にプライマーコート層7、粘着性物質層3を順次設ける場合と基材1上に該基材1と粘着性物質層3との接着性を向上させるためプライマーコート層7、粘着性物質層3を順次設け、更に予め剥離剤用支持体8に剥離剤層6を形成した剥離紙、又は剥離フィルム9を付加した構成のものがあるが、剥離紙、又は剥離フィルム9を用いたほうが好ましい。
【0104】
尚、前記プライマーコート層7は、基材1と粘着剤層3との接着性を向上させるための仲介役を担うものなので該基材1の種類により設ける場合と設けない場合があるが、前記基材1にポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムを用いる場合は、特にプライマーコート層7を設けなくても良い。
【0105】
即ち、保護フィルムなど粘着製品は、一部の製品を除いて必ず剥離剤層6を最外層上に形成した構成、或いは該剥離紙、又は剥離フィルム9を最下層に使用している。即ち、剥離剤層6や剥離紙、又は剥離フィルム9の役割は、粘着性物質層3の粘着性を保護することにある。
【0106】
このため剥離剤に求められる特性として、適度な剥離性能、剥離剤が塗工される基材への密着性、粘着剤への非移行性が重要である。
【0107】
該剥離剤は、大別してシリコーン系と非シリコーン系に分類される。シリコーン系剥離剤は、熱硬化型や紫外線や電子線で硬化する照射硬化型がある。一方、非シリコーン系剥離剤には、長鎖アルキルポリマーが主流である。
【0108】
基材1に剥離剤を塗工した基材1表面は、非常に発水性を持ち粘着剤がぬれにくい表面を形成しているので剥離紙、又は剥離フィルム9は剥離性能を発揮するのである。
【0109】
本発明に係る保護フィルムの作製方法は、先ず広幅の剥離フィルム原反に幅方向に任意の間隔で多列に任意の幅を有するストライプ状のウレタン系粘着剤からなる粘着性物質層3をグラビア方式で塗工し、熱風オーブンで加熱乾燥後、前記剥離フィルム原反より、やや狭幅のポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムである基材1原反とラミネートして保護フィルム原反を作製する。
【0110】
次に、該保護フィルム原反を熟成室で24時間熟成させた後、スリッター機で所定の幅にスリットし、図4に示すような基材1の片面上の両端縁に沿って任意の塗工幅と塗工量(塗工厚み)と塗工形状を有する粘着性物質層3を有する巻き取り状の一行取り仕上がり形態をした粘着製品を作製する。
【0111】
【実施例】
次に実施例により、本発明を具体的に説明する。
【0112】
<実施例1>
図1及び図2に示すような構成からなる本発明の保護フィルムを作製するため、25μmの1,000mm幅のポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂からなるフィルムを基材1に用いた。
【0113】
携帯電話の表示ディスプレイの保護フィルムの仕上がり寸法が縦寸法54mm(天地に5mmの粘着性物質層3を設けた)×幅寸法45mmになるように1,000mm幅フィルム原反の流れ方向にストライプ状の粘着性物質層3を形成できるグラビアシリンダー版を作製した。
【0114】
即ち、前記フィルム原反の幅方向に図4に示す製品形態で、例えば54mm幅の基材1片面上の両端縁に沿って粘着性物質層3を各々5mm幅となるように多行列の凹版を面付けしたグラビアシリンダー版を作製した。
【0115】
次に、グラビアシリンダー版を用いて塗工量(塗工厚み)が20g/m2 (dry)となるように粘着性物質層3を1,010mm幅の剥離フィルム(別工程で厚み38μmのポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂からなるフィルムにシリコン樹脂を1.0g/m2 塗工し作製した)に設け、25μmの1,000mm幅のポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂からなるフィルムと転写塗工方法で巻き取り状の保護フィルム用塗工原反を作製し、その塗工原反を60℃の熟成室で24時間熟成させた後、スリッターして図4に示すような巻き取り状の保護フィルムを作製した。
【0116】
前記粘着性物質層3には、中粘着力の強度で再剥離性に優れている東洋インキ製造株式会社製の2液架橋型で無黄変型のウレタン系粘着剤を使用した。
【0117】
即ち、該ウレタン系粘着剤の主剤が東洋インキ製造株式会社製の商品名サイアバインSP−205で外観は無色透明、不揮発分は50.0±1.0%、粘度(25℃)で3,000±500cps、希釈溶剤は酢酸エチルとトルエンの混合溶剤である。
【0118】
硬化剤は、東洋インキ製造株式会社製の商品名サイアバインT−501Bで外観は無色透明、不揮発分は75.0±1.0%、粘度(25℃)で250±100cps、希釈溶剤は酢酸エチルである。
【0119】
使用方法は、配合が主剤15Kg/硬化剤300g、塗工量(塗工厚み)は、20g/m2 (dry)、乾燥は100℃2分、希釈溶剤は酢酸エチルを使用した。
【0120】
前記54mm幅(表示ディスプレイの縦寸法54mmに該当)のスリッター上がりの巻き取り状の保護フィルムを流れ方向を45mmに断裁して、1枚単位の枚葉シートを作製した。
【0121】
該枚葉シート状の保護フィルムを携帯電話の表示ディスプレイに手貼りによって貼り付けたところ、粘着剤が表示ディスプレイの天地両端縁に沿って片側幅が5mmと部分的な塗工であるため気泡の発生もなく、また粘着剤がウレタン粘着剤を使用しているので日数の経過による粘着力が増大するという経時変化もなく、表示ディスプレイからの剥離も粘着剤のない部分をきっかけにして容易にでき、更に剥離後の粘着剤の痕跡も表示ディスプレイ面に残らなかった。
【0122】
<実施例2>
従来のアクリル系粘着剤との諸物性比較のため、25μmの1,000mm幅のポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂からなる基材1に実施例1と同様のスペックからなるウレタン系粘着剤を転写塗工方法で塗工量(塗工厚み)20g/m2 (dry)の全面ベタ塗工層を形成した。塗工後、巻き取り状のまま60℃の熟成室で24時間熟成させた後、室温25℃で24時間放置後各種粘着物性を測定した。
【0123】
粘着力は、JIS規格の180℃引き剥がし試験法で行った。ステンレス(SUS)試験板に試験体である該保護フィルムを貼り付け30分経過後に引き剥がしてその抵抗力を測定して求めた結果、粘着力は23℃65%RHで780gf(7.8N)/25mmであった。
【0124】
次に、ボールタック値は、JIS規格によって定められた30°の傾斜角度をもった傾斜面に鋼球を転がして100mmを助走路とし、鋼球に一定の速度を与えるようになっており、そこから粘着面を転がるようになっている。
【0125】
その粘着面上の測定部100mm以内に停止する最大球のボールナンバー(JISに規定する軸受け用鋼球の直径をインチで表し、それを32倍した数値)をボールタックの値とする測定法を使用して測定した。
【0126】
その結果、測定温度23℃でのボールタック値は、10↓(完全にとまらず、少しずつ落ちていく状態)であった。
【0127】
次に、保持力は、剥がれないための機能で粘着剤の硬さ(凝集力)を推し量る評価法であり、被着体(SUS)に貼り付けた試験体(面積25mm×25mm)に荷重1kgfをかけ、落下するまでの時間を測定するか、或いは72,000秒後に試験体のずれ量を測定する方法で測定した。
【0128】
その結果、測定温度40℃での保持力の値は、NC(ノンクリープ)/72,000秒であった。
【0129】
【比較例】
次に比較例により、本発明を具体的に説明する。
【0130】
<比較例1>
従来のアクリル系粘着剤▲1▼を使用して、その他は実施例2と同様にして諸物性測定試験体を作製し、諸物性を測定した。
【0131】
前記アクリル系粘着剤▲1▼は、主剤が東洋インキ製造株式会社製の商品名BPS5215で同専用硬化剤を配合した。
【0132】
粘着力の値は、23℃65%RHで760gf(7.6N)/25mm、ボールタック値は9、保持力の値は、0.1mm/72,000秒であった。
【0133】
<比較例2>
従来のアクリル系粘着剤▲2▼を使用して、その他は比較例1と同様にして諸物性測定試験体を作製し、諸物性を測定した。
【0134】
前記アクリル系粘着剤▲2▼は、主剤が東洋インキ製造株式会社製の商品名BPS5209で同専用硬化剤を配合した。
【0135】
粘着力の値は、23℃65%RHで350gf(3.5N)/25mm、ボールタック値は10、保持力の値は、0.1mm/72,000秒であった。
【0136】
以上のごとく本発明に係るウレタン系粘着剤は、従来のアクリル系粘着剤に比較して初期粘着力は、同等か高めであるので、図3に示すように明らかにウレタン系粘着剤は日数による粘着力の経時変化がないことがわかる。
【0137】
また、ポリウレタン系粘着剤は、表示ディスプレイ用の材料がアクリル樹脂でもポリウレタン系粘着剤の樹脂主成分であるウレタン樹脂は、アクリル系粘着剤の樹脂主成分であるアクリル樹脂よりは、相溶性はないので経時変化によって除々に相溶してしまい粘着力が増大してしまう問題もない。
【0138】
次に、タック値が10↓(完全にとまらず、少しずつ落ちていく状態)であるということは、粘着剤の特徴である。
【0139】
粘着剤は、別名感圧性接着剤と呼ばれているように、接着剤のように液体から固体へ変化するような状態の変化は起こらず、終始粘弾性体を保持しているといえる。
【0140】
該粘弾性体とは、一般的にはゴムのような性質をもつ物を指し、伸縮性を有している。本発明の表示ディスプレイ用保護フィルムに使用する粘着剤は、一定時間が経過した後でも半永久的に固まらずにいつでも剥がせることが求められるのでウレタン系粘着剤は表示ディスプレイ保護フィルム用としては最適である。
【0141】
また、ウレタン系粘着剤は、初期粘着力が従来のアクリル系粘着剤と遜色がないので、いつでもすぐに軽く圧着するだけで瞬時に接着できることが特徴である。
【0142】
更に、ウレタン系粘着剤は、保持力が従来のアクリル系粘着剤に比較して非常に高く、表示ディスプレイに部分的に貼っても流通中に自然にずれてしまうという問題がない。
【0143】
従来のように粘着剤を表示ディスプレイ全面に塗工する必要がないので表示ディスプレイ面と保護フィルム面とを貼り合わせる際に、表示ディスプレイ面と保護フィルム面との間に気泡が発生せず、商品価値も下がることもない。
【0144】
またユーザが使用時に容易に剥がすこともでき剥がした後に粘着剤の痕跡も残らないなどすべての点で優れたウレタン系粘着剤を利用した電子機器類の表示ディスプレイを瑕疵保護するための表示ディスプレイ用保護フィルムである。
【0145】
【発明の効果】
本発明は、ウレタン系粘着剤を基材の片面上の両端縁に沿って形成した保護フィルムを用いることにより、電子機器類の表示ディスプレイ面の流通時の瑕疵保護のために貼る際に表示ディスプレイ面と保護フィルム面の間で発生する気泡もなく貼ることができ、またユーザが使用時に容易に剥がすことができ、更にその剥離箇所に粘着剤の痕跡が残らない表示ディスプレイ用保護フィルムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基材片面上に粘着性物質層を形成した表示ディスプレイの形態を説明する平面図である。
【図2】本発明に係る基材片面上に粘着性物質層を形成した表示ディスプレイの形態を説明するX−X側断面図である。
【図3】本発明に係る粘着剤と従来の粘着剤において経過日数にともなう粘着力の変化を比較説明するグラフである。
【図4】本発明に係る基材片面上の両端縁に沿って、粘着性物質層を塗工した巻き取り状製品の斜視図である。
【図5】本発明に係る基材に粘着性物質層を形成した一実施の形態を説明する裏面から見た平面図である。
【図6】本発明に係る基材に粘着性物質層を形成した他の実施の形態を説明する裏面から見た平面図である。
【図7】本発明に係る基材に粘着性物質層を形成したまた他の実施の形態を説明する裏面から見た平面図である。
【図8】本発明に係る基材に粘着性物質層を形成したさらにまた他の実施の形態を説明する裏面から見た平面図である。
【図9】従来技術に係る基材片面上に粘着性物質層を全面に形成した表示ディスプレイの形態を説明する斜視図である。
【図10】従来技術に係る基材片面上に粘着性物質層を全面に形成した表示ディスプレイの形態を説明する平面図である。
【図11】従来技術に係る基材片面上に粘着性物質層を全面に形成した表示ディスプレイの形態を説明するX−X側断面図である。
【図12】従来技術に係る直塗工方法により作製した保護フィルムの積層構成の一実施例を説明する側断面図である。
【図13】従来技術に係る転写塗工方法により作製した保護フィルムの積層構成の一実施例を説明する側断面図である。
【符号の説明】
▲1▼・・・アクリル系粘着剤
▲2▼・・・アクリル系粘着剤
▲3▼・・・ウレタン系粘着剤
1・・・基材
2・・・表示ディスプレイ
3・・・粘着性物質層
4・・・液晶表示パネル部
5・・・気泡
6・・・剥離剤層
7・・・プライマーコート剤層
8・・・剥離剤用支持体
9・・・剥離紙、又は剥離フィルム
Claims (7)
- 基材の片面上の両端縁に沿って任意の塗工幅と塗工量(塗工厚み)と塗工形状を有する粘着性物質層が塗工で形成されていることを特徴とする表示ディスプレイ用保護フィルム。
- 前記粘着性物質層がウレタン系粘着剤であることを特徴とする請求項1記載の表示ディスプレイ用保護フィルム。
- 前記基材がポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリアミド(Ny)樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリスチレン(PS)樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂のいずれか一種の合成樹脂からなることを特徴とする請求項1又は2記載の表示ディスプレイ用保護フィルム。
- 前記基材の厚みが12μm〜100μmであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の表示ディスプレイ用保護フィルム。
- 前記粘着性物質層の塗工量(塗工厚み)が10g/m2(dry)から30g/m2(dry)であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の表示ディスプレイ用保護フィルム。
- 前記粘着性物質層の塗工が直塗工、或は転写塗工方法であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の表示ディスプレイ用保護フィルム。
- 前記塗工形状が基材の片面上の両端縁に沿って全面ベタ状、水玉状(円状パターン)、ラッチ状(長方形パターン)、二段重ねラッチ状(長方形パターン)、V字天地入交状(V字・逆V字パターン)のいずれか一種の塗工形状からなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の表示ディスプレイ用保護フィルム。
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