JP2004116327A - マイクロディスペンサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、医薬や食品、農薬等の分野において、化学物質の合成や分離抽出、分析等を行う際に、対象物質や試薬等の微量分注等に使用されるマイクロディスペンサに関する。
【0002】
【従来の技術】
医薬や食品に使用される化学物質や農業等の分野で使用される化学物質の開発においては、ベースとなる化学物質を他の様々な化学物質で修飾して新規化学物質を合成し、その有効性や安全性、副作用等を評価して実用化の可否を判断する。この合成における化学物質の組み合わせは、何十万通りにもなることがあり、その合成と評価及び検査等には膨大な人員及び時間を必要とする。
【0003】
このため、従来のノウハウ等で対象を選別したり、自動合成・評価システムを構築したりして、必要とする人員及び時間を削減する試みがなされている。この自動合成・評価システムでは、合成及び評価を実行する場として、図5に示すような装置等の組み合わせが検討されている。この組み合わせは、シリコンやステンレス鋼等からなる基板に反応容器となるウェル2をマトリックス状に多数形成したマルチウェル板1と、このウェル2に所定の薬品等を分注するための収納容器3、シリンジポンプ4及びディスペンサノズル5と、で構成されている。シリンジポンプ4及びディスペンサノズル5がディスペンサを構成しており、収納容器3とディスペンサとがセットとして使用される。図5にはこのセットを1つだけ示しているが、実際のシステムにおいては、このセットは1つではなく、例えば合成の場合には、ベースとなる化学物質を分注するためのセットと、修飾のために用いる他の化学物質を分注するための複数のセットとが必要である。新規化学物質の評価等の場合も同様で、評価等の対象となる化学物質を分注するためのセットと、評価等のために必要な試薬を分注するための複数のセットとが必要である。
【0004】
参考までに、マルチウェル板1とウェル2の大きさや数の例を示すと、マルチウェル板1は約90mm×130mm 程度の大きさで、ウェルの容積は60〜250 μL程度、ウェル数は 100〜400 程度である。
例えば、ウェル2に分注された新規薬品に、複数の収納容器3に別々に収められている各種の試薬がシリンジポンプ4及びディスペンサノズル5からなるディスペンサを介して分注されると、それぞれのウェル2毎に新規薬品と試薬とが反応し、その反応結果によって、新規薬品の有効性や安全性等の各種の評価項目が評価される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
マルチウェル板1のウェル2は、最近、スループット向上や化学物質の消費量削減を目的として、高密度化及び低容量化される傾向にある。これに対応してウェル2に試薬類等を分注するディスペンサの最小分注量の微量化と分注量の高精度化とが必要となる。例えば、医薬品の開発関連では、ディスペンサの最小分注量は、現状の最小分注量である0.5 μL前後より少ない0.2 μL以下のレベルが望まれている。また、多数のウェル2に分注するにはディスペンサのマルチ化が必要不可欠となるが、現状の市販ディスペンサをマルチ化すると、コストが高くなり且つシステムが大型化してしまうという難点をもっている。
【0006】
この難点を解消するために、医薬や食品に使用される化学物質や、農業等の分野で使用される化学物質の開発においては、ウェルを少容積化して処理能力を増大した、小型で低コストの自動合成・評価システム等の出現が望まれ、これに関連した各種課題の検討が進められている。その検討課題の1つとして、小型軽量で液体を高速で注入でき、且つマルチ化が容易なマイクロディスペンサの開発がある。
【0007】
この発明の課題は、上記の要望に対応するために、分注量を微量化(吐出分解能が0.2 μL以下)でき、安定な吐出流量(50〜100 μL/s)を確保でき、小型でマルチ化し易く、且つ低コストのマイクロディスペンサを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、液体の微量分注等の用途に供されるマイクロディスペンサであって、順に積層接合された、液体を吐出するノズルを有するノズル板と、前記ノズルの中心位置に対応した位置に中心をもつ通路としての貫通孔を有する通路板と、前記通路の直上に位置し且つ液体を加圧するための空間である加圧室となる貫通部及びこの加圧室へ液体を供給する供給路となる貫通部または溝を有するキャビティ板と、供給路への液体の供給口となる貫通孔を有し且つ前記の加圧室となる貫通部の中央部に相当する位置のキャビティ板側ではない面に加圧用突起物を取り付けられた振動板と、前記加圧用突起物から離れた位置の振動板上に接合され、前記加圧用突起物を押圧変位させる圧電アクチュエータと、で構成される。
【0009】
この発明においては、ノズル板やキャビティ板等、それぞれに異なる機能をもたせた板が、積層接合されて液体の供給口から供給路、加圧室,通路およびノズルに至る流体の移動部を形成し、圧電アクチュエータが、駆動される度に加圧室の体積を減少させて一定量の液体をノズルから吐出させる。
ノズル板やキャビティ板等が積層接合されて流体の移動部を形成するので、それぞれの材料は厚さの薄い板となり、高い加工精度で加工することができるため、小型化が容易である。このため、加圧室と圧電アクチュエータとを組み合わせる方式は、圧電アクチュエータの1回の駆動で吐出される液体の量(吐出分解能に相当する)を微量化し易く、且つ動作回数(圧電アクチュエータの駆動周波数)を多くすることによって吐出流量を多くすることができる。また、大きな面積の材料を用いることによってノズル板等を同じ工程で同時に多数製造できるので、量産性にも優れる。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記ノズル板と前記通路板と前記キャビティ板と前記振動板とのそれぞれに、互いに対応する位置関係にある複数の前記ノズルと前記の通路としての貫通孔と前記の加圧室となる貫通部及び前記の供給路となる貫通部または溝の加圧室につながる部分と前記加圧用突起物とを備え、前記キャビティ板に、前記の複数の供給路となる貫通部または溝の加圧室につながる部分を分岐する共通の供給路となる貫通部または溝を備え、前記振動板に共通の前記の液体の供給口となる貫通孔を備え、前記圧電アクチュエータとして、前記の複数の加圧用突起物に対応させて複数の圧電アクチュエータを備えている。
【0011】
この発明においては、流体の移動部の内の、液体の供給口及び供給路の前段を共通の流路として形成し、供給路の後段から加圧室を経てノズルに至る部分を互いに独立した複数の流路として形成し、それぞれの加圧室を対応する圧電アクチュエータによってそれぞれ独立に容積変化させる。
ノズル板やキャビティ板等に複数のノズルや加圧室となる貫通部等を形成することは、ノズル等の数に合わせてノズル板等の面積を変えるだけで請求項1の発明とほぼ同じ加工精度で実施できることであり、積層接合の条件は面積に合わせて設定を調節すればよい。
【0012】
請求項3の発明は、請求項2の発明において、前記の複数の圧電アクチュエータとして、複数の加圧用突起物を備えた振動板の全ての加圧用突起物を変位させることができる大きさを有する圧電アクチュエータであって、その変位端側が個々の加圧用突起物に対応する独立の変位部として形成され、圧電素子が個々の加圧用突起物に対応させて電気的に分離され、振動板上に接合される側が一体となっている一体構造の圧電アクチュエータを備えている。
【0013】
変位端側が個々の加圧用突起物に対応する独立の変位部として形成され、圧電素子が個々の加圧用突起物に対応させて電気的に分離されるので、分離された圧電素子毎に独立の圧電アクチュエータとして動作する。そのため、構造的には一体型であっても機能的には独立した複数の圧電アクチュエータと同じとなり、複数の圧電アクチュエータを1部品として扱うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
この発明によるマイクロディスペンサの特徴は、それぞれに液体の流路の異なる部分を構成する加工を施されて積層接合され液体の供給部から加圧室を経てノズルに至る液体の流路を形成する複数の板と、加圧室の容積を変化させて液体をノズルから吐出させる圧電アクチュエータとで構成されることである。板を積層して液体の流路を構成するので、個々の板厚を薄くでき、そのために加工が容易となり且つ加工精度が高くなる。
【0015】
以下において、この発明の実施の形態について実施例を用いて更に詳しく説明する。
なお、従来技術と同じ機能の部分には同じ符号を付ける。
〔第1の実施例〕
図1は、この発明によるマイクロディスペンサの第1の実施例の構成を示す断面図であり、図2は、この実施例を部材毎に分解して示した斜視図である。
【0016】
この実施例によるマイクロディスペンサ6は、液体の流路を形成する4枚の積層接合された板、すなわちノズル板10、通路板20、キャビティ板30及び振動板40と、駆動用の圧電アクチュエータ70及びその支持板60とで構成されている。
ノズル板10、通路板20、キャビティ板30及び振動板40には、ステンレス鋼(SUS316)板を用い、その加工には王水を用いたフォトリソグラフィによる選択エッチングを採用した。ノズル板10等の大きさは、6mm×50mmである。
【0017】
ノズル板10には、液体の吐出口であるノズル11が形成されている。ノズル板10の厚さは 0.2mmであり、ノズル11の直径はφ0.12mmである。通路板20には、液体をノズル11に送るための通路21としての貫通孔が形成されている。通路板20の厚さは 0.5mmであり、通路21の中心位置はノズル11の中心に位置付けされており、通路21の直径はノズル11と後述する加圧室31の大きさの中間のφ1mm程度である。キャビティ板30には、加圧室31になる貫通部(図2では加圧室31と表示)と、加圧室31に液体を導く供給路32になる溝(図2では供給路32と表示)と、供給路32の終端部で加圧室31への入口に形成された絞り流路33になる溝(図2では絞り流路33と表示)と、が形成されている。キャビティ板30の厚さは 0.2mmであり、加圧室31の大きさは3mm×3mm、絞り流路33の幅は0.15mmであり、溝の深さは厚さの半分の 0.1mmである。振動板40には、供給路33に連通する液体の供給口41としての貫通孔が形成されている。振動板40の厚さは0.02mmである。
【0018】
これら4枚の板10、20、30及び40の積層接合は、これらの板を図1及び図2に示した順に積層して、1.33×10−2Pa以下の真空中で 0.1kg/mm2 の荷重をかけて900℃で3時間加熱する拡散接合により実施した。
なお、接合後に、ノズル板10の表面に不図示の弗素を含む撥水材をコーティングした。この目的は、ノズル板10の表面に液体が付着したり溜まったりすることを防止するためである。
【0019】
積層接合後、加圧室31の中央位置に対応する振動板40の外側面に加圧用突起物50を接着した。加圧用突起物50は圧電アクチュエータ70の変位を効率的に加圧室31の容積変化とするための部材である。
最後に、圧電アクチュエータ70を、その一端のやや内側を加圧用突起物50上に位置合わせし、他端を振動板40の端部に揃え、且つ振動板40の供給口41を塞がない位置に位置決めして、振動板40の端部側で支持板60に接着支持し振動板40上に接着した。支持板60は、加圧用突起物50と同じ厚さを有し、圧電アクチュエータ70に電圧が印加されていない状態では、圧電アクチュエータ70が加圧用突起物50に僅かに接触する高さになるように高さを調節する圧電アクチュエータ70の支持部材である。
【0020】
圧電アクチュエータ70は、金属板71の両面に下側圧電素子72及び上側圧電素子73が貼着されたバイモルフ型の構造をもち、下側圧電素子72及び上側圧電素子73にパルス電圧が印加されることによって下側に湾曲し、加圧用突起物50を介して加圧室31の上面の振動板40を変位させて加圧室31の容積を変化させ、加圧室31の内部にある液体を通路21側へ押し出してノズル11から吐出させる。上述の絞り流路33は、この時に液体をノズル11側へ優先的に移動させるために形成される。圧電アクチュエータ70の大きさは、幅が5mm、長さが35mmであり、金属板71の厚さは0.10mm、下側圧電素子72及び上側圧電素子73の厚さは0.15mmである。
【0021】
圧電アクチュエータ70の変位量及び発生力は、圧電素子及び金属の厚さや特性と駆動条件とが一定である場合には、それぞれ圧電アクチュエータ70の長さ及び幅によって決まる。
圧電アクチュエータには、図1に示したバイモルフ型の他にユニモルフ型もあるが、低電圧で駆動する場合にはバイモルフ型が有利である。
【0022】
以上に説明した構成においては、不図示の外部の液体供給源より液体の供給口41を通して、供給路32、絞り流路33、加圧室31、通路21及びノズル11までに液体が充填される。この状態で、圧電アクチュエータ70に所定の電圧が印加されると、圧電アクチュエータ70が、下方に湾曲し、加圧用突起物50を介して加圧室31の上面の振動板40を下方に変位させて加圧室31の容積を減少させ、その減少容積に対応する容積の液体を通路21側へ押し出してノズル11から外部に吐出させる。
【0023】
上記の実施例で、液体として水を用い、圧電アクチュエータ70に60Vの電圧パルスを印加した時の1回の吐出量(吐出分解能)は0.13μLであり、電圧パルスの周波数が900 Hzまでは圧電アクチュエータ70が追随できて同じ吐出量の水をノズルから吐出する。したがって、 100μL/sの吐出流量を確保できることが確認できた。
【0024】
上記の実施例においては、ノズル板10等としてステンレス鋼板を使用しているが、液体の流路を形成するノズル板10等の板は、マイクロディスペンサの所期の目的によって選択されるべきものであり、耐薬品性、耐溶剤性、耐熱性及び微細加工性の観点から判断して決められるべきものであり、シリコン板及びガラス板も使用可能であると判断される。シリコン板及びガラス板の場合には、積層接合に静電接合が適用できる。
【0025】
また、上記の実施例は比較的大きなマイクロディスペンサ6の例を示しているが、例えば加圧室31を1mm×1mm程度の大きさに加工することも十分に可能であり、この場合にはマイクロディスペンサ6の幅を2mm以下にまで小さくすることが可能である。
図3は、この実施例のようなマイクロディスペンサ6の応用例を示す斜視図であり、複数のウェル2を等間隔で形成されたマルチウェル板1のウェル2の列に対応させて複数のマイクロディスペンサ6を一列に配置してマイクロディスペンサ6をマルチ化したものであり、個々のマイクロディスペンサ6毎に収納容器3を備えている。このように複数のマイクロディスペンサ6を並列に並べることは、自動合成・評価システム等の処理能力増大に加えて小型化・低コスト化に有効である。また、図3に示されているマイクロディスペンサ6は、明示していないが、図1及び図2に示したものとは供給口と圧電アクチュエータの位置関係が異なっている。しかし、長さ方向に圧電アクチュエータと供給口とを並べる構成の方が、マイクロディスペンサ6の幅を狭くできるので、複数のマイクロディスペンサ6を並列に並べてマルチ化する場合には有利である。
【0026】
〔第2の実施例〕
この実施例は、複数のマイクロディスペンサを一体化したマルチ型のマイクロディスペンサである。
図4は、マルチ型のマイクロディスペンサ6aである第2の実施例を部材毎に分解して示した斜視図である。
【0027】
この実施例の基本的な構成は、第1の実施例と同じであり、複数の流路を形成する4枚の積層接合されたステンレス鋼板、すなわちノズル板10a 、通路板20a 、キャビティ板30a 及び振動板40a と、駆動用の複数の圧電アクチュエータを一体化した圧電アクチュエータ70a 及びその支持板60a とで構成されている。
ノズル板10a には、液体の吐出口であるノズル11が等間隔に4つ形成されている。通路板20には、液体をノズル11に送るための通路21がノズル11と同様に4つ形成されている。キャビティ板30には、加圧室になる貫通部(図4では加圧室31と表示)と絞り流路になる貫通部(図4では絞り流路33と表示)とがノズル11と同様に4つ形成され、絞り流路33を経て加圧室31に液体を導く共通の供給路になる貫通部(図4では供給路32a と表示)が形成されている。振動板40には、供給路32a に連通する液体の供給口41が両端近くに2つ形成されている。
【0028】
これら4枚の板の積層接合は、これらの板を図3に示した順に積層して、第1の実施例と同様に、1.33×102 Pa以下の真空中で 0.1kg/mm2 の荷重をかけて 900℃で3時間加熱する拡散接合により実施した。
なお、接合後に、ノズル板10a の表面に不図示の弗素を含む撥水材をコーティングした。この目的は、ノズル板10の表面に液体が付着したり溜まったりすることを防止するためである。
【0029】
積層接合後、加圧室31の中央位置に対応する振動板40a の外側面に加圧用突起物50を接着した。加圧用突起物50は圧電アクチュエータ70a の変位を効率的に加圧室31の容積変化とするための部材である。
圧電アクチュエータ70a は、ノズル板10a 等と同じ長さでやや狭い幅のバイモルフ型の圧電アクチュエータを4つの加圧用突起物50のそれぞれに対応させて独立に駆動できる4つの圧電アクチュエータ分岐に加工したものである。すなわち、電圧を印加された時に湾曲する部分には分離用の切り込みが形成され、下側圧電素子72a 及び上側圧電素子73a にはスリット加工が施されてそれぞれを電気的に分離された4つの領域に分離している。それぞれの圧電アクチュエータ分岐は、その一端のやや内側を加圧用突起物50上に位置合わせされ、他端を振動板40a の2つの供給口41a を塞がない位置に位置決めされ、供給口41a 側の端部を支持板60a に接着支持されて振動板40a 上に接着されている。支持板60a は、加圧用突起物50と同じ厚さを有し、圧電アクチュエータ70a に電圧が印加されていない状態では、圧電アクチュエータ70a が加圧用突起物50に僅かに接触する状態になるよう圧電アクチュエータ70a の高さを調節するための支持部材である。
【0030】
この実施例の圧電アクチュエータ70a はバイモルフ型であるが、勿論、ユニモルフ型の圧電アクチュエータを採用することもできる。
このようなマルチ型のマイクロディスペンサ6aのノズル11の間隔とマルチウェル板のウェルの間隔とを対応させて両者を組み合わせると、各種の反応や合成、分析等のスループットを大幅に向上させることができる、小型で低コストの自動合成・評価システム等を実現することができる。
【0031】
この実施例においても、第1の実施例と同様に、ノズル板10a 等の材料としてシリコン板やガラス板を利用することができる。
また、圧電アクチュエータ70a として複数の圧電アクチュエータ分岐をもつ一体型の圧電アクチュエータを用いているが、複数の加圧用突起物50のそれぞれに第1の実施例のような圧電アクチュエータを配置してもよい。しかし、複数のアクチュエータ分岐を備えた一体型の圧電アクチュエータの方が組立工数を少なくすることができる。
【0032】
【発明の効果】
請求項1の発明においては、ノズル板やキャビティ板等、それぞれに異なる機能をもたせた板が、積層接合されて液体の供給口から供給路、加圧室,通路およびノズルに至る流体の移動部を形成し、圧電アクチュエータが、駆動される度に加圧室の体積を減少させて一定量の液体をノズルから吐出させる。
【0033】
ノズル板やキャビティ板等が積層接合されて流体の移動部を形成するので、それぞれの材料は厚さの薄い板となり、高い加工精度で加工することができるため、小型化が容易である。このため、加圧室と圧電アクチュエータとを組み合わせる方式は、圧電アクチュエータの1回の駆動で吐出される液体の量(吐出分解能に相当する)を微量化し易く、且つ動作回数(圧電アクチュエータの駆動周波数)を多くすることによって吐出流量を多くすることができる。また、大きな面積の材料を用いることによってノズル板等を同じ工程で同時に多数製造できるので、量産性にも優れる。
【0034】
したがって、この発明によれば、分注量を微量化(吐出分解能が0.2 μL以下)でき、安定な吐出流量(50〜100 μL/s)を確保でき、小型でマルチ化し易く、且つ低コストのマイクロディスペンサを提供することができる。
請求項2の発明においては、流体の移動部の内の、液体の供給口及び供給路の前段を共通の流路として形成し、供給路の後段から加圧室を経てノズルに至る部分を互いに独立した複数の流路として形成し、それぞれの加圧室を対応する圧電アクチュエータによってそれぞれ独立に容積変化させる。
【0035】
ノズル板やキャビティ板等に複数のノズルや加圧室となる貫通部等を形成することは、ノズル等の数に合わせてノズル板等の面積を変えるだけで請求項1の発明とほぼ同じ加工精度で実施できることであり、積層接合の条件は面積に合わせて設定を調節すればよい。
したがって、この発明によれば、複数のマイクロディスペンサを一体にしたマルチ型のマイクロディスペンサを提供することができる。このマルチ型のマイクロディスペンサは、高密度にディスペンサを配置するのに適しており、自動合成・評価システム等の小型化、低コスト化に最適である。
【0036】
請求項3の発明においては、圧電アクチュエータとして、変位端側が個々の加圧用突起物に対応する独立の変位部として形成され、圧電素子が個々の加圧用突起物に対応させて電気的に分離された一体構造の圧電アクチュエータを備えている。この一体構造の圧電アクチュエータは、構造的には一体型であっても機能的には独立した複数の圧電アクチュエータと同じであるので、この発明によれば、複数の圧電アクチュエータを1部品として扱うことができ、製造工数を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるマイクロディスペンサの第1の実施例の構成を示す断面図
【図2】第1の実施例を部材毎に分解して示した斜視図
【図3】マイクロディスペンサの応用例を示す斜視図
【図4】第2の実施例を部材毎に分解して示した斜視図
【図5】従来技術によるディスペンサを用いた化学物質自動合成システム等の主要部を示す斜視図
【符号の説明】
1 マルチウェル板
2 ウェル
3 収納容器
4 シリンダポンプ
5 ディスペンサノズル
6 マイクロディスペンサ
6a マルチ型マイクロディスペンサ
10, 10a ノズル板
11 ノズル
20, 20a 通路板
21 通路
30, 30a キャビティ板
31 加圧室
32, 32a 供給路
33 絞り流路
40, 40a 振動板
41, 41a 供給口
50 加圧用突起物
60, 60a 支持板
70, 70a 圧電アクチュエータ
71, 71a 金属板
72, 72a 下側圧電素子
73, 73a 上側圧電素子
Claims (3)
- 液体の微量分注等の用途に供されるマイクロディスペンサであって、
順に積層接合された、
液体を吐出するノズルを有するノズル板と、
前記ノズルの中心位置に対応した位置に中心をもつ通路としての貫通孔を有する通路板と、
前記通路の直上に位置し且つ液体を加圧するための空間である加圧室となる貫通部及びこの加圧室へ液体を供給する供給路となる貫通部または溝を有するキャビティ板と、
供給路への液体の供給口となる貫通孔を有し且つ前記の加圧室となる貫通部の中央部に相当する位置のキャビティ板側ではない面に加圧用突起物を取り付けられた振動板と、
前記加圧用突起物から離れた位置の振動板上に接合され、前記加圧用突起物を押圧変位させる圧電アクチュエータと、
で構成される、
ことを特徴とするマイクロディスペンサ。 - 前記ノズル板と前記通路板と前記キャビティ板と前記振動板とのそれぞれに、互いに対応する位置関係にある複数の前記ノズルと前記の通路としての貫通孔と前記の加圧室となる貫通部及び前記の供給路となる貫通部または溝の加圧室につながる部分と前記加圧用突起物とを備え、
前記キャビティ板に、前記の複数の供給路となる貫通部または溝の加圧室につながる部分を分岐する共通の供給路となる貫通部または溝を備え、
前記振動板に共通の前記の液体の供給口となる貫通孔を備え、
前記圧電アクチュエータとして、前記の複数の加圧用突起物に対応させて複数の圧電アクチュエータを備えている、
ことを特徴とする請求項1に記載のマイクロディスペンサ。 - 前記の複数の圧電アクチュエータとして、複数の加圧用突起物を備えた振動板の全ての加圧用突起物を変位させることができる大きさを有する圧電アクチュエータであって、その変位端側は個々の加圧用突起物に対応する独立の変位部として形成され、圧電素子は個々の加圧用突起物に対応して電気的に分離され、振動板上に接合される側は一体となっている一体構造の圧電アクチュエータを備えている、
ことを特徴とする請求項2に記載のマイクロディスペンサ。
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