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JP2004113234A - 植物の遺伝子に生じた特徴的な塩基配列、及びそれを利用する方法 - Google Patents

植物の遺伝子に生じた特徴的な塩基配列、及びそれを利用する方法 Download PDF

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JP2004113234A
JP2004113234A JP2002327515A JP2002327515A JP2004113234A JP 2004113234 A JP2004113234 A JP 2004113234A JP 2002327515 A JP2002327515 A JP 2002327515A JP 2002327515 A JP2002327515 A JP 2002327515A JP 2004113234 A JP2004113234 A JP 2004113234A
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佐藤 和広
Kazuyoshi Takeda
武田 和義
Yuji Obara
小原 雄治
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Abstract

【課題】オオムギの遺伝子に生じた一塩基多型(SNP)、及びその利用方法を提供する。
【解決手段】オオムギ品種である「H.spontaneum」、「はるな二条」、「赤神力」由来のcDNAクローンを大量シーケンシングし、品種間で一塩基多型(SNP)が認められる部位のうち特に非同義置換を生ぜしめるSNPを見出した。この非同義置換SNPは、品種固有の表現型に関与する可能性が高いことから様々な用途に利用できる。例えば、上記非同義置換SNPを含む領域から合成したオリゴヌクレオチドは、オオムギの遺伝子上にある多型部位の塩基を判定する道具として利用でき、これにより遺伝学的品種識別やいずれのタイプの遺伝子を有するかの判定などが可能となる。また、このオリゴヌクレオチドを遺伝子単離用または一塩基多型検出用のプローブとして用い、新規な形質転換体を生産・選別することもできる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オオムギの遺伝子に関する。より詳細には、オオムギの品種間における遺伝子の塩基配列の相違を明らかにし、オオムギの遺伝子の品種間における塩基配列の特徴を明らかにし、もってオオムギの品種の検定や同定に利用することにより、オオムギなどの植物の品種改良を効率的に行えるようにするものである。
【0002】
本発明のオオムギの遺伝子の品種間における塩基配列の特徴としては、オオムギの品種の相違に関連する一塩基多型(SNP:single nucleotide polymorphism)に関するものであり、本発明はこのような遺伝子の特徴を利用するためのヌクレオチドやそれを用いた方法に関する。
【0003】
【従来の技術】
ムギやイネなどの穀物植物は人類の食糧源として古くから栽培されてきた植物である。我が国では、ムギはイネ科の冬作物としてコムギとオオムギの総称として用いられてきているが、諸外国ではコムギ、オオムギ、ライムギ、及びエンバクに類別されている。
【0004】
オオムギは、オオムギ属(Hordeum)に属する植物であり、その原産地は中央アジアであるとされている。オオムギはその後の品種改良などにより、穂の条性、粒の皮裸性、穂軸の脆さの程度などに基づいて、カワムギとハダカムギという分け方や、六条種と二条種という分け方をされてきている。一般には、ハダカムギという場合には六条種ハダカムギのことを言い、二条種カワムギはビールムギとも呼ばれている。
【0005】
オオムギの用途で最も多いのは飼料用である。飼料用オオムギの多くは子実利用であるが、中近東やオーストラリアの内陸ではオオムギを放牧地に栽培して飼料とするグレージングとしても利用されている。また特殊な利用形態として、キプロスでは脱落性の系統を選抜して栽培し、成熟後脱落する種子から自然に再生する草地を利用している。飼料オオムギの育種目標は耐病性や耐倒伏性などの収量関連の形質であり、品質に関する育種は少ない。オオムギを食用に用いているのは主にアジア地域であり、現在でもヒマラヤ周辺地域では六条ハダカムギを主食として用いている。これらの地域では在来種が主に栽培されており、標高が高く乾燥していることもあって病害の発生は少なく、収量性も比較的高い。また、粉食にする場合は穀粒の外観はほとんど選抜の対象にならないので、穂の形態や粒色に極めて多様な変異をしたものも利用されている。
【0006】
我が国での食用オオムギは六条種であり、特にハダカムギには粒形が米粒に近い渦性という半矮性のオオムギが西日本を中心に用いられてきた。このようなハダカムギの代表的なものとして、収量性が高く、かつ耐湿性があり、病害虫に抵抗性のある品種「赤神力」が挙げられる。この品種は、昭和30年頃には非常に多く栽培されていた品種であり、現在の品種改良分野においても育種母本として頻繁に使用されている。例えば、昭和58年に奨励品種に指定された「ユウナギハダカ」は増収性が高く、耐湿性があり、病害虫に比較的強い抵抗性を示す品種であり、この品種は「赤神力」と「香川裸1号」との交配によって生み出された優れた品種である。
【0007】
一方、ビールオオムギに求められる事項としては一般的に、1)外観は淡黄色で光沢があり粒は大きく斉一であること、2)発芽力が旺盛で斉一であること(発芽率95%以上)、3)澱粉価が高く、蛋白質含有量が適当であること、4)酵素力が強いこと、5)βグルカン、ポリフェノールなどの含有量が適当なことである。現在、これらの事項を満たしているビールオオムギとして最も優れているとされている品種は「はるな二条」である。「はるな二条」は、ビールオオムギとして世界最高水準の品質を誇り、育種母本としても各国で広く利用されている。この品種は、「G65」と「K−3」の交配系統に「成城15号」を交配して育成された固定品種であり、ビールオオムギの品質の指標となっている。しかしながら、脱粒性、耐倒伏性および原麦収量に劣り、さらに、縞萎縮病、赤かび病、うどんこ病などの抵抗性が弱いという欠点もある。そのため、抵抗性のある品種との交配がしばしば行われ、例えば、耐病性のある「ニシノゴールド」は、縞萎縮病抵抗性品種である「木石港3」と、「アズマゴールデン」との戻し交配で得られた「南系B4718」とを交配させ、さらに基幹品種である「はるな二条」との2回の交配で得られた品種である。これは単一遺伝子の縞萎縮病抵抗性の導入操作でありながら、20年もの歳月を要した例でもある。
【0008】
近年は収量もさることながら、求められる品質が高度であり、品質の規格化がすすみ、需要者との合意の上で新品種の育成や普及をはかるようになってきており、イネをはじめ多種多様な作物で遺伝子導入による改良が行われている。しかしながら、オオムギは、プロトプラストからの再分化が難しいことや、ゲノムサイズがイネの10倍以上もあることなどから、画期的かつ本質的な技術、特に遺伝的な解析が停滞している作物の一つである。
【0009】
オオムギの染色体数はすべて2n=14で相互に交配可能であるため、「あまぎ二条」、「はるな二条」、「にらさき二条」、「なす二条」、「とね二条」、「みょうぎ二条」、「こまき二条」、「きぬか二条」、「タカホゴールデン」などの多くの品種が交配育種法により産み出されてきた。
【0010】
しかし、従来の交配育種法は、相補的に有用な形質を持つ個体を交配し選抜することで、複数の有用な形質を新たに組み合わせる方法であり、交配育種法では目的とする遺伝子以外の形質も同時に導入されるので、不要な形質を除去し、優良な形質のみを固定するためには何世代もの長い時間と試行錯誤が必要であった。さらに、どのような組み合わせが出現するかを予測することができないために多数の個体を栽培しなければならず、育種のために広大な面積が必要とされていた。
【0011】
他方、近年の遺伝子工学を用いた育種法では、交雑を重ねる必要がないため、従来よりも短期間で目的に適した農作物に改良することができる。例えば、特定の形質に関わる遺伝子をクローニングし、植物体に導入して形質転換植物を作成することも可能となる。理論的には、導入する遺伝子の機能と表現型との関係は明確であり、望ましい形質のみを導入することができ、かつ目的に沿って計画的な品種の改良が行えることになる。
【0012】
遺伝子マーカーを用いた育種も、遺伝子工学を用いた育種の一つである。遺伝子マーカーは有用遺伝子と連鎖し、その形質が発現するときに必ず現れるDNAのバンドのことである。遺伝子マーカーを得るための手法としては、RFLP法、RAPD法、AFLP法、PCR−RFLP法などがある。例えば、RAPD法では、任意配列のDNAをプライマーに用い、PCRを行いDNAを増幅する。DNAのバンドパターンを検出するために、増幅したDNAを染色後、寒天のゲルで電気泳動し、DNAのバンドパターンを解析する。そして、特異的な多型バンドについて調査し、有用形質と同じ動きをするバンドであれば、遺伝子マーカーとしての利用が可能となる。交配育種法において遺伝子マーカーによる選抜を行えば、育種労力の軽減、育種の早期化を図ることが可能となる。
【0013】
上記の遺伝子マーカーは異なる形質を持つ品種間の遺伝子多型を見るものであり、第1世代とも呼べる遺伝子多型マーカーである。この遺伝子マーカーをひとつひとつ探していくには莫大な労力を要する。またゲノム中に存在する遺伝子マーカーの数は数万が上限であり、遺伝学的に得られる情報も有限である。
【0014】
21世紀型多型マーカーとして、一塩基多型(以下、単にSNPともいう。)が注目されている。SNPとは品種間において1個の塩基が他の塩基に置き換わっているものであり、ゲノム中に数万〜数百万のSNPがあると考えられている。SNPはこのように数が多いながら、判定が非常に容易であり、結果を(0,1)のデジタル化信号にすることができるため情報処理化も容易である。また、高速かつ大量のSNPタイピング技術が実用化されつつあり、タイピングのオートメーション化も視野に入って来ていることから、極めて有用で利用しやすい多型マーカーとしてSNPは注目を集めている。
【0015】
ゲノム中のSNPの全てが必ずしも重要な意義を有するものではなく、蛋白質の翻訳領域におけるアミノ酸の変化を伴うSNP(cSNP(coding SNP))や、プロモーター領域やイントロンなどの遺伝子の発現量に影響を及ぼす調節領域でのSNP(rSNP(regulatory SNP))などは表現型の変化を伴う可能性が極めて高く重要なSNPと考えられている。また、蛋白質の翻訳領域におけるアミノ酸の変化を伴わないSNP(sSNP(silent SNP))や、構造遺伝子と関連していない部位のSNP(gSNP(genome SNP))などは表現型との関連性が少ないと考えられており重要性は低い。したがって、多数のSNPの中でもcSNPやrSNPのみに着目すれば、品種間の多型マーカーとして極めて有用なものとなる。
【0016】
オオムギで発現する遺伝子とその有用な形質との関係についての概観を得るためには、有用な形質を持つオオムギ、例えば育種母本として利用されている「はるな二条」や「赤神力」と、野生オオムギの品種間での構造遺伝子に関連する部位でのSNPを調査することが効率的である。このようにオオムギの品種間で安定的に認められるcSNPやrSNPを見出すことが出来れば、オオムギの遺伝子マッピングや品種改良などに役立つことが期待され、例えば、交配育種法において、不要な形質の導入の少ない品種を選抜して有望個体を絞り込むマーカーとして用いることができる。
【0017】
全発現遺伝子の解析から得られたSNPのセットであれば、そのSNPの幾つかは有用形質に係わるものであることが容易に推定される。従って、このSNPのセットを品種改良に用いるマーカーとして用いることが可能である。
【0018】
しかし、オオムギ(Hordeum)のゲノムサイズは、約5,000Mbpとイネの10倍以上あり、構造遺伝子との関連性も明確にされていないことから、ゲノム解析の結果からオオムギのSNP解析をすることは困難な状況になっている。
【0019】
なお、本発明者らが後述のオオムギのESTプロジェクトにおいて明らかにしたEST配列データの一部は、データバンクに登録済である(下記の非特許文献1参照)。
【0020】
【非特許文献1】
電気通信回線『国立遺伝学研究所 生命情報・DDBJ研究センター 日本DNAデータバンク』(アクセッション番号:AV938080他)
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の課題に鑑みなされたものであり、詳細には育種母本として利用されている「はるな二条」及び「赤神力」、並びに野生オオムギとの品種間での構造遺伝子に関連する部位での遺伝子の塩基配列の特徴点を明らかにすることを目的としている。
【0022】
また、本発明は、このような品種間の遺伝子の塩基配列の特徴を、遺伝子の一塩基多型(SNP:single nucleotide polymorphism)により明らかにし、当該SNPの部位を含むオリゴヌクレオチドの有用性を開示すると共に、当該SNPを品種間の多型マーカーなどとして広く利用する方法を提供することを目的とするものである。さらに、本発明の目的は当該SNPを利用した育種方法を開示するものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】
オオムギ(Hordeum vulgare)のゲノムサイズは、約5,000Mbpとイネの10倍以上あり、構造遺伝子との関連性も明確にされていないことから、ゲノム解析の結果からオオムギのSNP解析をすることは困難な状況であるが、本発明者らは、オオムギのcDNAライブラリーからのcDNA配列を用いたEST(expressed sequence tag)プロジェクトの結果から、SNPの解析を行うことを検討してきたところ、ESTの中に品種間における多数のSNPが安定的に認められることを見出した。
【0024】
即ち、本発明者らは、オオムギ(Hordeum vulgare)のESTプロジェクトにおいて、複数の品種の組織から抽出されたmRNAを鋳型として合成したcDNAをクローン化し、次いでオーバーラップした挿入断片を有する一連のクローン群をアセンブリして、ひとつのクローンとしての配列(以下、このようにしてアセンブリされた配列を「コンティグ」(CONTIG)と総称する。)になるように解析してきた。しかし、正確に解析を進めてきても1種類の塩基に確定し得ない箇所が生じることを見出し、これがオオムギの品種による塩基の種類の相違(SNP)であることを確認した。そして、このコンティグ配列は、cDNAライブラリーから作製されたものであることから、オオムギが有するゲノムのうち実際に発現する領域(エクソンの一部または全部)に相当するものであり、SNPの中でもcSNPに相当する可能性が極めて高いものである。本発明者らは、得られたコンティグ配列についてさらに解析を進めて、特に非同義置換を生ぜしめる一塩基多型を選別し、オオムギの品種間における重要なSNPを見出した。
【0025】
即ち、本発明は、配列番号1〜534の何れかに表されるDNA配列において、塩基の表記が「ユニバーサルコード」で記載されている多型部位のうち、非同義置換を生ぜしめる多型部位の少なくとも一つを含む7ヌクレオチド以上の連続したDNA配列、またはその相補配列からなるオリゴヌクレオチド、及び当該オリゴヌクレオチドの少なくとも一つを含んでなる、遺伝子に生じた一塩基多型を検定又は同定するための組成物に関する。
【0026】
また、本発明は、配列番号1〜534の何れかに表されるDNA配列において、塩基の表記が「ユニバーサルコード」で記載されている多型部位のうち、非同義置換を生ぜしめる多型部位、またはその相補部位の少なくとも一つに基づいて、被検体の遺伝子に生じた一塩基多型を検定又は同定する方法に関する。
【0027】
さらに、本発明は、配列番号1〜534の何れかに表されるDNA配列において、塩基の表記が「ユニバーサルコード」で記載されている多型部位のうち、非同義置換を生ぜしめる多型部位、またはその相補部位の少なくとも一つを含有する遺伝子を単離する工程と、得られた遺伝子を遺伝子操作技術を用いて対象とする細胞に導入する工程とを含む形質転換体の生産方法、及びその方法により生産された形質転換体に関する。
【0028】
また、本発明は、配列番号1〜534の何れかに表されるDNA配列において、塩基の表記が「ユニバーサルコード」で記載されている多型部位のうち、非同義置換を生ぜしめる多型部位、またはその相補部位の少なくとも一つを含有する遺伝子を持つ親植物Aと、この遺伝子を有さない、あるいはこの遺伝子に一塩基多型が生じたアリルを有する親植物Bとを交配させて雑種の植物を作出する工程と、次いで、当該雑種の植物の中から前記遺伝子を持つものを、請求項1に記載のオリゴヌクレオチドの少なくとも一つを用いて、又は請求項3に記載の検定方法を用いて選抜する工程とを含んでなる形質転換体の生産方法、及びその方法により生産された形質転換体に関する。
【0029】
そして、本発明は、配列番号1〜534の何れかに表されるDNA配列からなるポリヌクレオチドにおける、塩基の表記が「ユニバーサルコード」で記載されている多型部位のうち、非同義置換を生ぜしめる多型部位の少なくとも一つを含む領域、またはその相補領域の少なくとも一方を増幅し得るように設計されたプライマーに関する。
【0030】
本発明における「非同義置換を生ぜしめる多型部位」とは、以下の(a)又は(b)のいずれかに該当する多型部位のことをいう。
(a)当該多型部位の塩基の相違に応じて、当該多型部位を含むコドンによりコードされるアミノ酸が他のアミノ酸に置換され、または、当該多型部位を含むコドンが停止コドンに変化することとなる多型部位。
(b)当該多型部位の相補部位における塩基の相違に応じて、その相補部位を含むコドンによりコードされるアミノ酸が他のアミノ酸に置換され、または、その相補部位を含むコドンが停止コドンに変化することとなる多型部位。
【0031】
つまり、上記(a)は、配列表に記されるDNA配列がセンス鎖であり、多型部位そのものがアミノ酸の非同義置換を生ぜしめる場合である。一方、上記(b)は、その相補配列がセンス鎖であり、多型部位の相補部位がアミノ酸の非同義置換を生ぜしめる場合である。
【0032】
本発明における「ユニバーサルコード」とは、前記した「コンティグ」(CONTIG)においてアセンブリの結果、特定の1種類の塩基に確定することができなかった部位において、A、G、C及びTの4種の塩基のうちの2種以上の塩基のいずれかであることを1文字で表現するためのコードであり、各文字は次のように定義される。
【0033】
R = A 又は G :
Y = C 又は T :
M = A 又は C :
K = G 又は T :
S = G 又は C :
W = A 又は T :
H = A 又は T 又は C :
B = G 又は T 又は C :
V = G 又は A 又は C :
D = G 又は A 又は T :
N = A 又は C 又は G 又は T。
【0034】
本明細書(配列表を含む)においては、「はるな二条」、「赤神力」、および野生型オオムギにおける塩基の相違を、前記で定義した「ユニバーサルコード」により表現している。
【0035】
また、本発明における「多型」とは、DNA上(cDNA上またはゲノムDNA上)の対応する位置に存在する塩基が、オオムギの品種間、より詳細には本発明においては「はるな二条(Hordeum vulgare var.の一品種名)」、「赤神力(Hordeum vulgare var.の一品種名)」、および野生型オオムギの間で互いに異なることをいう。換言すれば、上記「多型」とは、特定の遺伝子とそのアリルとの間(あるいはそれぞれの相補配列間)に認められる多型をいい、特に、本発明では、オオムギ品種間で安定的に保存された、DNA配列中にある一塩基多型それぞれを指すものとする。
【0036】
本発明における「多型」は、オオムギの品種「はるな二条」と「赤神力」、「野生型オオムギ(Hordeum vulgare ssp. spontaneum(岡山大学資源生物科学研究所 大麦・野生植物資源研究センターの登録番号OUH602))(以下、H.spontaneumと称する)」との組み合わせにより見出されたものである。「はるな二条」は、ビール醸造用の二条オオムギとして広く普及する栽培品種であり、「赤神力」は、食用の六条オオムギとして知られる栽培品種である。また、「H.spontaneum」は、西アジア原産の二条オオムギに属するオオムギの祖先型と目される野生オオムギ(祖先野生型)である。つまり、これら三品種のオオムギは、同属同種ではあるが遺伝子的な隔たりがあり、この遺伝子の相違が「はるな二条」や「赤神力」の有用な形質を特徴付けるものである。より具体的には、例えば、多型部位における塩基の相違により、「H.spontaneum」に環境抵抗性遺伝子(病虫害抵抗性遺伝子、不良環境耐性遺伝子など)が発現し、「はるな二条」や「赤神力」にそのアリルが発現する可能性が考えられる。また、「はるな二条」に良好な醸造特性に関与する遺伝子が発現し、「赤神力」に特有の遺伝子が発現し、「H.spontaneum」にそのアリルが発現している可能性が考えられる。
【0037】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、後に詳述するように、オオムギの「はるな二条」、「赤神力」、及び「H.spontaneum」の各組織から抽出したmRNAをもとにそれぞれcDNAライブラリーを作製し、その後数万にも及ぶcDNAクローンのシークエンス解析を行った。また、シークエンス解析の結果から各クローンのクラスタリングとアセンブリを行い、今回1313個のコンティグ配列を得た。さらに、このようにして得られたコンティグ配列をもとにオオムギの品種間で塩基の相違が認められる一塩基多型(SNP)を検出・同定するとともに、これらSNPの中から特に非同義置換を生ぜしめる939個の一塩基多型(cSNP)を選別した。
【0038】
そこで、これら939個の非同義置換を生ぜしめるSNP(以下、「非同義置換SNP」という)、及びこれら非同義置換SNPの少なくとも1つを含む領域から合成されるオリゴヌクレオチドを本発明の実施の形態として以下説明することにする。
【0039】
(A)オオムギの品種間で見出された非同義置換SNP
配列表の配列番号1〜534には、上記939個の非同義置換SNPが見出されたコンティグ配列が示される。説明の便宜上、以下、これら534個のコンティグ配列を、それぞれコンティグ(1)〜コンティグ(534)という。
【0040】
各コンティグ(1)〜(534)中の塩基が前記した「ユニバーサルコード」で示されている箇所は、オオムギの品種間で見出された一塩基多型(SNP)の部位であり、非同義置換SNPのみならず、その他のSNP(rSNPやsSNPなど)についても、各コンティグ(1)〜(534)中に「ユニバーサルコード」で表記されている。このうち何れのSNPが非同義置換SNPに該当するかについては、下記の表1〜表39に示される。
【0041】
【表1】
Figure 2004113234
【0042】
【表2】
Figure 2004113234
【0043】
【表3】
Figure 2004113234
【0044】
【表4】
Figure 2004113234
【0045】
【表5】
Figure 2004113234
【0046】
【表6】
Figure 2004113234
【0047】
【表7】
Figure 2004113234
【0048】
【表8】
Figure 2004113234
【0049】
【表9】
Figure 2004113234
【0050】
【表10】
Figure 2004113234
【0051】
【表11】
Figure 2004113234
【0052】
【表12】
Figure 2004113234
【0053】
【表13】
Figure 2004113234
【0054】
【表14】
Figure 2004113234
【0055】
【表15】
Figure 2004113234
【0056】
【表16】
Figure 2004113234
【0057】
【表17】
Figure 2004113234
【0058】
【表18】
Figure 2004113234
【0059】
【表19】
Figure 2004113234
【0060】
【表20】
Figure 2004113234
【0061】
【表21】
Figure 2004113234
【0062】
【表22】
Figure 2004113234
【0063】
【表23】
Figure 2004113234
【0064】
【表24】
Figure 2004113234
【0065】
【表25】
Figure 2004113234
【0066】
【表26】
Figure 2004113234
【0067】
【表27】
Figure 2004113234
【0068】
【表28】
Figure 2004113234
【0069】
【表29】
Figure 2004113234
【0070】
【表30】
Figure 2004113234
【0071】
【表31】
Figure 2004113234
【0072】
【表32】
Figure 2004113234
【0073】
【表33】
Figure 2004113234
【0074】
【表34】
Figure 2004113234
【0075】
【表35】
Figure 2004113234
【0076】
【表36】
Figure 2004113234
【0077】
【表37】
Figure 2004113234
【0078】
【表38】
Figure 2004113234
【0079】
【表39】
Figure 2004113234
上記の表1〜表39における各項目には、それぞれ以下に示す事項が記載されている。
【0080】
「ctg_ID」  :該当するコンティグの塩基配列が示される配列表の配列番号
「snp_位置」 :各コンティグ配列上のSNPの位置(多型部位)
「塩基」   :各SNPの位置における塩基の種類について、「はるな」には「はるな二条」のものを、「野生型」には「H.spontaneum」のものを、「赤神力」には「赤神力」のものをそれぞれ記載
「アミノ酸」 :各SNP(多型部位またはその相補部位)を含むコドンによりコードされるアミノ酸について、「はるな」には「はるな二条」のものを、「野生型」には「H.spontaneum」のものを、「赤神力」には「赤神力」のものをそれぞれ記載(読み枠(frame)の決定方法については後述する)
「置換有無」 :上記の「はるな」、「野生型」、「赤神力」に記載されたアミノ酸が同じアミノ酸である場合は、アミノ酸の置換が生じないものと判定して「S」と記載。一方、少なくとも二品種間でアミノ酸が相違する場合は、アミノ酸の置換が生じ得るものと判定して「R」と記載
「領域内判定」 :上記「R」と判定された各SNPについて、後述の方法により決定した翻訳領域(コード領域)の領域内に存在する場合は「in」と記載。一方、領域外に存在する場合は「out」と記載
「評価」   :上記「置換有無」欄において「R」と判定され、かつ、上記「領域内判定」欄において「in」と判定されたSNPをノンサイレント(非同義置換)と判定して「○」を記載。
【0081】
このように、表1〜表39の「評価」欄において「○」と判定されたSNPが本発明の非同義置換SNPに相当するものである。コンティグ(1)〜(534)中には合計1989個のSNPが見出されたが、このうち939個のSNPが非同義置換SNPと判定された。
【0082】
なお、各コンティグ(1)〜(534)の相補配列側にもオオムギの品種間で一塩基多型が認められるが、必要に応じて、コンティグ側のSNPをコンティグ側一塩基多型(コンティグ側SNP)と称し、上記相補配列中のSNPを相補側一塩基多型(相補側SNP)と称する。また、コンティグ側SNPが認められるヌクレオチドを多型部位と称する場合に、二本鎖DNAにおいて当該多型部位と塩基対を形成するヌクレオチドを相補部位(相補側多型部位)と称する。これら多型部位、相補部位はcDNA上で見出されたものであるが、特に断りのない限り、ゲノムDNA上の対応領域も多型部位、相補部位と総称する。さらに、本発明において、「相補(的)」、「相補部位」、「相補配列」、「相補領域」等の用語は、特に断りのない限り、対象とするDNA配列(DNA領域)と完全にハイブリダイズする関係、部位、配列、領域、すなわち、互いの塩基配列がワトソン−クリック塩基対(Watson−Crick base−pairing) に完全に従っている関係、部位、配列、領域を指す。
【0083】
上記の相補側/コンティグ側SNPの何れか一方はセンス側(遺伝子側)SNPに相当し、他方はアンチセンス側SNPに相当する。これらセンス側/アンチセンス側SNPはいずれも、1)同一品種内では実質的に認められず、かつ、異なる品種間で安定して認められ、また、2)センス側SNPはEST(cDNA断片)中に存在し、非同義置換を生ぜしめるものであり、品種固有の表現型(形質)に関与する可能性が高いことから、様々な用途に利用可能である。
【0084】
具体的には、例えば、このSNPを品種識別の用途に供することができる。また、このSNPの存在がオオムギの品種間で表現型に相違をもたらす場合(つまり、遺伝子と、当該遺伝子に一塩基多型が生じたアリルとで与える表現型が異なる場合)には、品種識別の用途に加え、例えば、1)この表現型に関与する遺伝子を取得するマーカー(遺伝子取得用マーカー)として、2)戻し交雑の際に反復親(recurrent parent)と交配すべき候補雑種を選別するマーカー(候補雑種選別用マーカー)として、3)遺伝子導入の成否を判定するマーカー(導入成否判定用マーカー)として、4)戻し交雑や遺伝子工学的手法などにより取得した新品種を選別するマーカー(新品種選別用マーカー)として、使用可能である。
【0085】
また、上記多型部位またはその相補部位を含んでなる本発明にかかるオリゴヌクレオチドは、例えば、1)多型部位または相補部位における塩基の検定(SNPタイピング)用のプローブまたはプライマーとして、2)多型部位またはその相補部位を含んでなる遺伝子取得用/遺伝子同定用のプローブまたはプライマーとして、使用可能である。なお、本発明にかかるオリゴヌクレオチドの利用方法および作製方法の詳細については、後述する。
【0086】
(B)コンティグ配列の作製法と非同義置換SNPの検出・同定法
次に、前記してきたコンティグ配列の作製方法について説明する。
【0087】
まず、オオムギの複数品種(例えば、本発明においては「H.spontaneum」、「はるな二条」及び「赤神力」)の組織からそれぞれのcDNAライブラリーを常法にしたがって製造する。例えば、組織の全RNAを粗抽出し、全RNAから全mRNA(ポリ(A)+RNA)を精製し、このmRNAを鋳型とするファーストストランドcDNAを合成し、さらに、セカンドストランドcDNAの合成を行う。次いで、得られた二本鎖cDNAを適切なベクターにライゲーションし、このベクターを宿主内にパッケージングしてcDNAライブラリーを作製する。なお、必要により二本鎖cDNAを適当な長さに切断してもよい。
【0088】
次いで、得られたクローンを抽出し、各cDNAクローンのシークエンス解析を行う。各クローンのシークエンス解析で明らかとなったcDNAの塩基配列に基づいて、相互にオーバーラップする塩基配列を有するか否かでクローンをクラスタリングし、クラスタリングされた一連のクローン群が有する挿入断片(cDNA)のオーバーラップ部分を見つけて繋ぎ合わせて(アセンブリし)、上記コンティグを得るとともに、SNPの検出が可能なように挿入断片を整列化する(マルチプルアライメントする)。
【0089】
上記全RNAが抽出されるオオムギの組織としては、芽、葉を構成する各種組織が好適に使用されるが、特にこれに限定されない。また、オオムギの実生から上記組織を取得する場合、実生の栽培方法やその生育ステージなども特に限定されない。なお、実生の栽培方法に関しては、オオムギを実験材料とする場合の標準法(細胞工学別冊 植物細胞工学シリーズ14 植物のゲノム研究プロトコール 頁193〜195 秀潤社(2000 年) 参照)が特に好適に採用される。
【0090】
なお、全RNAの抽出は、一般には、オオムギの芽生え期の芽または葉を構成する組織を用いて行われるが、この理由として、組織の摩砕が比較的容易であり、多糖類などの不純物の混合割合が比較的少なく、また、種子から短期間で育成可能である点が挙げられる。また、オオムギの各品種が有する固有の形質の発現時期にあわせて、当該オオムギの組織から全RNAを抽出してもよい。
【0091】
オオムギの組織から全RNAを抽出する工程〜クローンのシークエンス解析までの各ステップは、一般的に採用される方法、例えば、育種学研究第2巻別1 28頁(2000 年)、ゲノム解析ラボマニュアル p63−p77 :シュプリンガー・フェアラーク東京(1998年)に記載の方法を採用して容易に行うことができる。なお、解析結果の信用性を確保する目的で、より好ましくは、1)オオムギの品種毎に、全RNA抽出用の個体を複数用意する、2)各クローンを複数個ずつシークエンス解析に供する、3)所定以上の長さを有する挿入断片(cDNA)につき5’端および3’端の双方から配列を解析する、ことの少なくとも一つを行うことが好ましい。また、各クローンが有する挿入断片については、いずれも再シークエンシングにより配列の確認を行うことがさらに好ましい。
【0092】
次いで、各クローンのシークエンス解析により得られた挿入断片の塩基配列を、互いにオーバーラップする配列部分をもとにアセンブリして各コンティグを作製する。あわせて、コンティグ配列を構成するクローンの挿入断片をマルチプルアライメントして、異なるクローン間(品種間)での対応する塩基の相違(ここではSNP)を検出可能とする。
【0093】
挿入断片のシークエンス解析におけるベースコーリング、オーバーラップする挿入断片のアセンブリ、及びマルチプルアライメントは、例えば、公知のSNP検出ソフトウエアや配列編集ソフトウエアを用いて行うことができる。これらソフトウエアにインストールされた代表的なプログラムには、Trace−Diff(Bonfield.J.K. et al.:Nucleic Acids Research 26:p3404−3408,1998)、Polybayes(Marth.G.T. et al.:Nature Genet.23:p452−456,1999)、Polyphred(Nickerson.D.A.:Nucleic Acids Research 25:p2745−2751,1997) などがあり、これらは何れも、ベースコーリングツールとしてフェレッド(Phred)を、アセンブリツールとしてフェラップ(Phrap)を採用したフェレッド/フェラップ(Phred /Phrap)タイプのものである(実験医学 Vol.18 No.14(9月号),2000:p1890−1892 参照)。
【0094】
また、ベースコーリング時の各塩基の読み取りエラー確率を一定と仮定し(Phred スコア(Quality value) を一定値とし)、アセンブリツールとしてPhrap を採用して、互いにオーバーラップする挿入断片をアセンブリすることもできる。
【0095】
コンティグの作製に際しては、当該コンティグを構成する全クローン間で挿入断片の塩基配列を比較し、(1)塩基の相違が見られた部位では、アセンブリ後の品質精度が最も高い、例えば、Phrap スコア(Quality value) が最も高い塩基をコンティグ上の代表塩基として選択する処理を行う。(2)ただし、赤神力由来の複数のシークエンスデータ、H.spontaneum由来の複数のシークエンスデータ、および、はるな二条由来の複数のシークエンスデータからなる3群のシークエンスデータのうち、少なくとも2群のシークエンスデータ間で塩基の相違が見られる場合には、これら塩基を示すユニバーサルコードをコンティグ上の塩基として採用する。
【0096】
そして、本発明では、特に信頼性が高いと推定される上記(2)の場合にのみ品種間のSNPと称する。なお、上記(2)の場合には、H.spontaneum由来の複数の挿入断片群、赤神力由来の複数の挿入断片群、および、はるな二条由来の複数の挿入断片群から選択される少なくとも2以上の挿入断片群間で、対応する塩基に相違が見られる場合以外にも、H.spontaneum由来の単一挿入断片を3’側・5’側双方から読んだシークエンスデータ、赤神力由来の単一挿入断片を3’側・5’側双方から読んだシークエンスデータ、および、はるな二条由来の単一挿入断片を3’側・5’側双方から読んだシークエンスデータから選択される、少なくとも2以上のシークエンスデータ間で、対応する塩基に相違が見られる場合も含まれる。またもちろん、上記オオムギ三品種の何れか由来の単一挿入断片を3’側・5’側双方から読んだシークエンスデータと、他品種の複数の挿入断片のシークエンスデータとの間で、対応する塩基に相違が見られる場合も含まれる。ただし、上記の方法によりコンティグ上でSNPと判定された箇所が三つ以上連続する場合には、信頼性の観点からこれらを本発明のSNPとは取り扱わない。
【0097】
さらに、上記の方法によりコンティグ上でSNPと判定されたものの中から、非同義置換SNPを次のようにして選別した。まず、作製した各コンティグについて公知の方法により相同性検索を行い(結果については後述する)、何れかの読み枠(frame)にしたがって翻訳されたアミノ酸配列が、既知タンパク質(既知遺伝子がコードするタンパク質を含む)のアミノ酸配列と一定以上の相同性が認められる場合に、その読み枠を当該コンティグの読み枠と決定した。
【0098】
次に、その読み枠にしたがって翻訳されたアミノ酸配列において、品種間の塩基の相違に応じてアミノ酸の非同義置換を生ぜしめるSNP、つまり、前記した表1〜表39の「置換有無」欄において「R」と判定された各SNPについて、翻訳領域(コード領域)内に存在するか否か検討した。具体的には、上記「R」と判定された各SNPの位置から5’側上流をさかのぼり、開始コドンよりも先に停止コドンが現れた場合には、そのSNPは翻訳領域外と判定した。残余のSNPは翻訳領域内と判定し、これにより非同義置換SNPを決定したが、これら各SNPの上流および下流における開始コドンおよび停止コドンの有無をさらに詳細に検討し、各コンティグの翻訳領域を決定した。その結果を以下の表40〜表67に示す。
【0099】
【表40】
Figure 2004113234
【0100】
【表41】
Figure 2004113234
【0101】
【表42】
Figure 2004113234
【0102】
【表43】
Figure 2004113234
【0103】
【表44】
Figure 2004113234
【0104】
【表45】
Figure 2004113234
【0105】
【表46】
Figure 2004113234
【0106】
【表47】
Figure 2004113234
【0107】
【表48】
Figure 2004113234
【0108】
【表49】
Figure 2004113234
【0109】
【表50】
Figure 2004113234
【0110】
【表51】
Figure 2004113234
【0111】
【表52】
Figure 2004113234
【0112】
【表53】
Figure 2004113234
【0113】
【表54】
Figure 2004113234
【0114】
【表55】
Figure 2004113234
【0115】
【表56】
Figure 2004113234
【0116】
【表57】
Figure 2004113234
【0117】
【表58】
Figure 2004113234
【0118】
【表59】
Figure 2004113234
【0119】
【表60】
Figure 2004113234
【0120】
【表61】
Figure 2004113234
【0121】
【表62】
Figure 2004113234
【0122】
【表63】
Figure 2004113234
【0123】
【表64】
Figure 2004113234
【0124】
【表65】
Figure 2004113234
【0125】
【表66】
Figure 2004113234
【0126】
【表67】
Figure 2004113234
表40〜表67中、「ctg_ID」および「snp_位置」の欄は、前記の表1〜表39と同じである。「frame」の欄には、前記したように相同性検索の結果に基づいて各コンティグについて決定した読み枠が記される。ここで、frameが「+」とは、コンティグ配列がセンス鎖と判定された場合であり、「−」とは、その相補配列がセンス鎖と判定された場合である。また、「+1」「+2」「+3」とは、それぞれ、コンティグ配列の5’側第1番目、第2番目、第3番目の塩基から読み枠を設定していくことを意味し、「−1」「−2」「−3」とは、それぞれ、その相補配列の5’側第1番目、第2番目、第3番目の塩基から読み枠を設定していくことを意味する。
【0127】
表40〜表67中の「Q_start」の欄には、各コンティグのセンス鎖(frame「+」の場合はコンティグ配列、frame「―」の場合はその相補配列)の塩基配列において、相同性検索の結果、既知配列との相同性が認められた領域の開始位置(即ち、当該領域の最も5’側の位置)が示される。したがって、frame「―」の場合、開始位置とは、相補配列において相同性が認められた領域の最も5’側の位置であるが、この場合「Q_start」欄には、相補配列上の開始位置について、相補配列の3’側から数えて何番目に位置するかが示される。
【0128】
表40〜表67中の各コンティグの「翻訳領域」については、非同義置換SNPと判定されたSNPのセンス鎖上の位置と、決定された読み枠(frame)とに基づいて、開始コドン(ATG)と停止コドンとの間に非同義置換SNPが挟まれる領域を翻訳領域と決定した。表40〜表67中には、こうして決定した各コンティグの翻訳領域の「開始位置」および「終了位置」が示される。ただし、非同義置換SNPの位置から5’側上流に開始コドンが現れない場合、読み枠「+1」、「−1」のときはセンス鎖5’側1番目の塩基を、「+2」、「−2」のときはセンス鎖5’側2番目の塩基を、「+3」、「−3」のときはセンス鎖5’側3番目の塩基を、それぞれ翻訳領域の「開始位置」と判定した。一方、非同義置換SNPの位置から3’側下流に停止コドンが現れない場合は、決定された読み枠にしたがって翻訳領域が最長となる位置を翻訳領域の「終了位置」と判定した。このように、決定した翻訳領域は、必ずしもタンパク質の全長をコードする領域を示すものではない。
【0129】
なお、コンティグのframeが「―」の場合は、表40〜表67中の「開始位置」および「終了位置」には、それぞれの位置について、相補配列の5’側から数えて何番目に位置するかが示される。
【0130】
また、コンティグ(8)、コンティグ(10)、コンティグ(101)、及びコンティグ(386)については、既知配列との相同性を詳細に比較検討した結果、前記「Q_start」欄に記載した開始位置(換言すれば、既知配列との相同性が認められた領域の開始位置)を翻訳領域の「開始位置」とした。
【0131】
また、表40〜表67中の「翻訳領域の番号」の欄は、上記の方法により翻訳領域と判定された領域が一つのコンティグに複数存在する場合に、各翻訳領域に順番に番号を付したものである(翻訳領域が1つの場合は、その翻訳領域に番号「1」を付している)。
【0132】
上記の方法により各コンティグの翻訳領域と判定された領域がコードするアミノ酸配列が、配列表に示される。以下の表68〜表78は、それぞれのアミノ酸配列について、配列表中の何れの配列番号に記載されているかを示すものである。
【0133】
【表68】
Figure 2004113234
【0134】
【表69】
Figure 2004113234
【0135】
【表70】
Figure 2004113234
【0136】
【表71】
Figure 2004113234
【0137】
【表72】
Figure 2004113234
【0138】
【表73】
Figure 2004113234
【0139】
【表74】
Figure 2004113234
【0140】
【表75】
Figure 2004113234
【0141】
【表76】
Figure 2004113234
【0142】
【表77】
Figure 2004113234
【0143】
【表78】
Figure 2004113234
表68〜表78中、「ctg_ID」の欄は、前記の表1〜表39と同じである。「アミノ酸配列」の欄には、各コンティグの翻訳領域がコードするアミノ酸配列を記載した配列表の配列番号が示される。なお、1つのアミノ酸配列について、翻訳領域(コード領域)の塩基配列と並列記載したものと、アミノ酸配列単独で記載したものとの両方が配列表に示される。また、配列表に示されるアミノ酸配列は、前記「ユニバーサルコード」で示される多型部位またはその相補部位の塩基を、以下のa)〜c)の基準にしたがって選択し、決定したものである。
【0144】
a) 「はるな」、「野生型」、「赤神力」の3品種のうち、翻訳領域上のすべてのSNPの塩基が決定している品種の各塩基を、各SNPの塩基として選択する。翻訳領域上のすべてのSNPの塩基が決定している品種が二種類以上存在する場合は、「野生型」>「赤神力」>「はるな」の優先順位に従って品種を選択する。
【0145】
b) ただし、翻訳領域内に「アミノ酸→STOP(停止コドン)」の置換を生じさせるSNPがある場合は、STOPを生じさせる方の塩基を持つ品種は選択せずに、上記優先順位が1つ下の品種の各塩基を、各SNPの塩基として選択する。
【0146】
c) 翻訳領域内に「アミノ酸→STOP(停止コドン)」の置換を生じさせるSNPがあり、他の品種の塩基も翻訳領域内に「アミノ酸→STOP(停止コドン)」の置換を生じさせてしまう場合は、翻訳領域上のすべてのSNPの塩基が決定している品種のうち、上記優先順位の高い方の品種の各塩基を、各SNPの塩基として選択する。
【0147】
なお、配列表に示される各アミノ酸配列は、前記した翻訳領域の判定結果に基づくものであり、必ずしもタンパク質の全長を示すものではない。
【0148】
上記の表68〜表78には、各コンティグについて、「クローン数」と「クローン配列」とがあわせて示される。「クローン数」の欄には、各コンティグを作製・構築するもととなったcDNAクローンの総数が示される。「クローン配列」の欄には、これらcDNAクローンの各塩基配列を記載した配列表の配列番号が示される。例えば、コンティグ(1)は、配列番号1661〜1675に示される各cDNAクローンを整列化(マルチプルアラインメント)させることにより得られた配列である。
【0149】
(C)相同性検索結果
前記したように、本発明者らは、作製した各コンティグについて公知の方法により相同性検索を行った。その結果を以下の表79〜表110に示す。
【0150】
【表79】
Figure 2004113234
【0151】
【表80】
Figure 2004113234
【0152】
【表81】
Figure 2004113234
【0153】
【表82】
Figure 2004113234
【0154】
【表83】
Figure 2004113234
【0155】
【表84】
Figure 2004113234
【0156】
【表85】
Figure 2004113234
【0157】
【表86】
Figure 2004113234
【0158】
【表87】
Figure 2004113234
【0159】
【表88】
Figure 2004113234
【0160】
【表89】
Figure 2004113234
【0161】
【表90】
Figure 2004113234
【0162】
【表91】
Figure 2004113234
【0163】
【表92】
Figure 2004113234
【0164】
【表93】
Figure 2004113234
【0165】
【表94】
Figure 2004113234
【0166】
【表95】
Figure 2004113234
【0167】
【表96】
Figure 2004113234
【0168】
【表97】
Figure 2004113234
【0169】
【表98】
Figure 2004113234
【0170】
【表99】
Figure 2004113234
【0171】
【表100】
Figure 2004113234
【0172】
【表101】
Figure 2004113234
【0173】
【表102】
Figure 2004113234
【0174】
【表103】
Figure 2004113234
【0175】
【表104】
Figure 2004113234
【0176】
【表105】
Figure 2004113234
【0177】
【表106】
Figure 2004113234
【0178】
【表107】
Figure 2004113234
【0179】
【表108】
Figure 2004113234
【0180】
【表109】
Figure 2004113234
【0181】
【表110】
Figure 2004113234
表79〜表110中の「ctg_ID」の欄は、前記表1〜表39と同じである。「相同性検索結果」の欄には、各コンティグについて、一定以上の相同性が認められた既知遺伝子または既知タンパク質の名称およびアクセッション番号などが示される。
【0182】
(D)本発明のオリゴヌクレオチド等の利用方法(有用性)
本発明のオリゴヌクレオチドは、前述してきたコンティグ上の非同義置換SNPの少なくとも一つを含む7ヌクレオチド以上の連続したDNA配列、またはその相補配列からなるものであり、以下に説明するとおり、種々の有用性を有するものである。
【0183】
まず、本発明のオリゴヌクレオチドは、オオムギの品種の相違に起因する上記多型部位またはその相補部位を含むため、当該オリゴヌクレオチドやこのオリゴヌクレオチドを含んでなる組成物は、種々のオオムギ品種間に存在する一塩基多型を検定する目的で利用可能である。また、これによりオオムギの遺伝学的品種識別や、当該オオムギがいずれのタイプ(遺伝子型)の遺伝子を有するかの判定等を迅速かつ簡便に行うことが可能になる。
【0184】
例えば、上記オリゴヌクレオチドを基盤(担体)上に固定化してDNAチップ(本発明にかかる組成物の一形態)を構成すれば、オオムギの遺伝子における一塩基多型を検定するオリゴヌクレオチドプローブとして利用できる。この場合、オリゴヌクレオチドの長さは、一塩基多型を検定することができる長さであれば特に制限はないが、7〜50ヌクレオチド、あるいは10〜30ヌクレオチドが好ましく、15〜25ヌクレオチドがより好ましい。
【0185】
また、上記遺伝子における一塩基多型の検定は、上記多型部位またはその相補部位を含むDNAを用いて行う他にも、該DNAから得られたRNAを介して間接的に行うこともできる。よって、DNAチップを用いたハイブリダイズ試験のターゲットには、後述する被検体由来のDNAおよびRNAが使用可能であり、一般的には、該DNAとしてcDNAやゲノムDNAが、該RNAとしてmRNAやcRNAが使用される。
【0186】
さらに、本発明にかかるオリゴヌクレオチドに相当するDNA断片を上記被検体から取得し、これを直接的に解析して、被検体の遺伝子における一塩基多型を検定することもできる。具体的には、例えば、配列番号1〜534の何れかに表されるDNA配列からなるオリゴヌクレオチドにおける、前記「ユニバーサルコード」で示された多型部位の少なくとも一つを含む領域、またはその相補領域の少なくとも一方を増幅し得るように設計されたプライマーを用い、被検体由来のDNAを増幅することで、前記被検体の遺伝子に生じた一塩基多型を検定してもよい。
【0187】
上記プライマーには、PCRプライマーのように、前記多型部位の少なくとも一つを含む領域、およびその相補領域の双方を増幅するプライマーに加え、RCAプライマーのようにそのいずれか一方を増幅するプライマーも含まれる。また、得られた増幅DNA断片は、例えば、1)直接シークエンシングして解析する、2)多型部位、および/または、その相補部位の塩基に応じて異なるパターンで切断する制限酵素を用いて消化し、生じた断片の長さを解析する、3)本発明にかかるオリゴヌクレオチドとのハイブリダイズ試験により解析する、などの方法で解析することができる。なお、上記制限酵素には、二本鎖DNA上の特定配列を認識して切断する制限酵素(クラスII制限酵素)に加え、一本鎖DNA上の特定配列を認識して切断する制限酵素(クラスI制限酵素、およびクラスII制限酵素の一部)も含まれる。
【0188】
なお、遺伝子は通常、その相補配列と結合した二本鎖DNA(cDNAであってもよい)として存在するから、本発明において「遺伝子における一塩基多型(センス側一塩基多型)を検定する」とは、当該遺伝子の相補配列における一塩基多型(アンチセンス側一塩基多型)の検定を介して、これに相補するセンス側一塩基多型を検定する場合も包含されている。また「一塩基多型を検定する」とは、多型部位または相補部位の塩基の種類まで特定(同定または検出)すること以外に、当該塩基の種類を限定すること(例えば、「少なくともアデニンではない」など)も含む概念である。
【0189】
上記の「被検体」とは、本発明にかかるオリゴヌクレオチドと同一あるいは相補的な塩基配列を部分配列または全長とする遺伝子を持つあらゆる生物を指し、オオムギ以外では、他のオオムギ属植物や、オオムギ属と近縁なコムギ連(TRITICEAE)の植物、例えば、コムギ属(Triticum属)植物、タルホコムギ属(Aegilops属)植物、ライムギ属(Secale属)植物、ドクムギ属(Lolium属)植物などが特に好適なものとして挙げられる。なお、本発明では、「W.D.Clayton and S.A.Renvoize: KEW BULLETIN ADDITIONAL SERIES XII, GENERA GRAMINUM, Grassesof the World (第3刷):p146−158(1999年:キュー王立植物園編)」に記載の分類体系を基本的に採用する。
【0190】
さらに、本発明にかかるオリゴヌクレオチドを形質転換体の作製に利用し、有用遺伝子が導入された実用系統を開発することができる。例えば、当該オリゴヌクレオチドをプローブとして、またはプライマーとして若しくは当該オリゴヌクレオチドの領域を得るためのプライマーを用いて有用遺伝子を単離し、次いで、この有用遺伝子を遺伝子操作技術を用いて対象とする細胞に導入して、形質転換体を生産することも可能である。なお、上記オリゴヌクレオチドを遺伝子単離用のプローブとして利用する場合、その長さはプローブとして充分な長さがあればよく、例えば、7〜500、51〜500、あるいは70〜400ヌクレオチドが好ましく、90〜300ヌクレオチドがより好ましい。
【0191】
また、例えば、本発明にかかるオリゴヌクレオチドを部分配列または全長とする遺伝子を有する親植物Aと、この遺伝子を有さない、あるいはこの遺伝子に一塩基多型(特に表現型に影響を与えるもの)が生じたアリルを有する親植物Bとが交配可能な場合に、親植物A・Bを交配させて雑種の植物を作出し(作出工程)、次いで、本発明にかかるオリゴヌクレオチドまたはSNPの検定方法を用いて、これら雑種の植物の中から上記遺伝子を持つものを選抜して(選抜工程)、所望する形質転換体(形質転換植物)を生産することができる。なお、上記アリルとは、ある有用遺伝子に少なくとも一つの一塩基多型が生じ、これにより有用形質の発現が抑制される、または消失するものであることがより好ましい。また、上記有用遺伝子の種類は特に限定されるものではないが、通常の育種の場合と同様、例えば、栽培オオムギの祖先野生型オオムギが有する有用遺伝子(環境抵抗性遺伝子など)が特に好適である。
【0192】
前述したように、本発明にかかるオリゴヌクレオチドは、塩基の表記が「ユニバーサルコード」で記載されている多型部位のうち、非同義置換を生ぜしめる多型部位の少なくとも一つを含む7ヌクレオチド以上の連続したDNA配列、またはその相補配列からなるものを特に指す。なお、このオリゴヌクレオチドは、1本鎖として存在する場合に限らず、相補鎖と水素結合し2本鎖として存在するものであってもよい。また、当該オリゴヌクレオチドは、RCA法(後述する)によるSNPタイピング用のバドロックプローブや、ベクター配列(発現ベクター配列を含む)などの配列に挿入された状態で存在するものであってもよい。
【0193】
上記のオリゴヌクレオチドは、cDNAクローンが有する挿入断片を整列化して得られたコンティグまたはその相補配列の一部あるいは全長であり、cDNAはもちろんゲノムDNA上にも同一の配列が存在する可能性が極めて高い。よって、例えば、(1)遺伝子に生じた一塩基多型を検定するプローブまたはプライマー(SNPタイピング用のプローブまたはプライマー)として、また、(2)遺伝子を取得(単離)するためのプローブまたはプライマーとして利用可能であり、以下の説明では、上記(1)の用途に利用されるものをオリゴヌクレオチドA、(2)の用途に利用されるものをオリゴヌクレオチドBと称する。
【0194】
オリゴヌクレオチドAは、例えば、オオムギのゲノム内に品種間安定的に保存されたSNPを検出する際に使用されるものであり、a)オオムギの品種間で遺伝子上にSNPが存在する部位、または、この部位に相補的な部位(相補部位)を少なくとも一つ含み、かつ、b)SNPを検定するためのハイブリダイズ用プローブまたはプライマーとして適切な長さを有すればよい。これらa),b)の条件を満たす限りにおいて、オリゴヌクレオチドAの長さは特に限定されないが、一般には、7〜50ヌクレオチドの範囲内、あるいは10〜30ヌクレオチドの範囲内であることがより好ましく、配列として十分な特異性を示す15〜25ヌクレオチドの範囲内であることがさらに好ましい。
【0195】
なお、オリゴヌクレオチドAが、上記多型部位またはその相補部位を2つ以上含んでなる場合には、当該多型部位またはその相補部位の塩基を全て「はるな二条」型、「赤神力」型あるいは「H.spontaneum」型の何れか一方に固定して、オリゴヌクレオチドAの塩基配列を規定すればよい。
【0196】
一方、オリゴヌクレオチドBは、各コンティグあるいはその相補配列を部分配列または全長とする遺伝子およびそのホモログを取得するためのプローブ、あるいはプライマーとして使用される。よって、オリゴヌクレオチドBは、上記多型部位または相補部位の少なくとも一つを含む7ヌクレオチド以上の長さであれば特に限定されるものではないが、51〜500ヌクレオチド、あるいは70〜400ヌクレオチドの長さであることがより好ましく、90〜300ヌクレオチドの長さであることがさらに好ましい。なお、本発明にかかるオリゴヌクレオチドの中には、上記(1)・(2)の双方の用途に利用されるものもあるので、上記オリゴヌクレオチドA・Bが塩基配列として同一の場合もある。
【0197】
(E)本発明にかかるオリゴヌクレオチドの作製方法
本発明にかかるオリゴヌクレオチドの製造方法は特に限定されるものではなく、一般的な方法が採用される。例えば、当該オリゴヌクレオチドを、それを有する生物のゲノムDNA、ゲノムDNAライブラリー、またはcDNAライブラリーから適切な制限酵素で切り出し、精製すればよい。また、配列番号1〜534の何れかに表されるDNA配列からなるオリゴヌクレオチドにおける、非同義置換SNPに当たる多型部位の少なくとも一つを含む領域、またはその相補領域の少なくとも一方を増幅し得るように設計されたプライマーを用い、上記生物のゲノムDNA、cDNAを鋳型として増幅反応を行うことで、本発明のオリゴヌクレオチドを単離してもよい。さらに、当該オリゴヌクレオチドを公知の方法により合成することもできる。
【0198】
上記オリゴヌクレオチド取得用のプライマーの長さは、ミスマッチによる標的領域以外の増幅が起こらない限りにおいて特に限定されるものではない。例えば、増幅反応がPCR(Polymerase Chain Reaction) である場合には、一般に15〜25、あるいは15〜30ヌクレオチドの範囲内の長さの一組のプライマーセットが用いられる。プライマーの配列についても、特に限定されるものではなく、DNA配列上の特異的、特徴的な配列領域をもとに任意に設計すればよい。
【0199】
また、PCR反応の反応条件も通常の条件に従って行えばよい(Saiki, Science, 230, 1350−1354(1985);PCR テクノロジー、宝酒造(株)1990年発行; 等参照)。より具体的には、標的二本鎖DNA(鋳型を含む)の熱変性工程は、90℃〜96℃、より好ましくは94℃〜96℃の温度範囲内で、約1分間〜3分間、より好ましくは約1分間〜2分間行えばよい。また、プライマーのアニーリング工程は、40℃〜60℃、より好ましくは55℃〜60℃の温度範囲内で、約1分間〜3分間、より好ましくは約1分間〜約2分間行えばよい。さらに、DNAポリメラーゼによる鎖伸長工程は、70℃〜74℃、より好ましくは72℃〜74℃の温度範囲内で、約1分間〜4分間、より好ましくは約2分間〜3分間行えばよい。
【0200】
上記熱変性工程、アニーリング工程、および鎖伸長工程を一サイクルとするPCR反応のサイクル数も特に限定されないが、通常は20〜40サイクル、より好ましくは25〜35サイクル行えばよい。その他、使用するDNAポリメラーゼの種類(Taq ポリメラーゼなどの耐熱性ポリメラーゼ)・量、試薬の種類・量、鋳型となるDNAの抽出法(例えばC−TAB法)などは従来と同様であり、詳細な説明を省略する。なお、上記PCR反応の範疇には、RT−PCR(Reverse Transcribed PCR) 反応のような変法も含まれる。また、PCR反応では、多型部位を含む二本鎖DNA断片が取得されるが、例えば、RCA(Rolling circle amplification) 法などの単鎖増幅法を用い、適切なプライマー・鋳型(多型部位またはその相補部位を含む環状一本鎖DNA)セットで反応を行えば、上記多型部位またはその相補部位の何れか一方を含む一本鎖DNA断片(本発明のオリゴヌクレオチド)を取得可能となる(Lizardi PM et al. Nat Genet 19,225,1998)。
【0201】
本発明にかかるオリゴヌクレオチドA・Bを取得するための上記生物としては、「H.spontaneum」、「赤神力」および「はるな二条」などのオオムギ品種や、その他のオオムギ属植物が特に好適であるが、これらの他に、当該オリゴヌクレオチドと同一あるいは相補的な塩基配列を部分配列または全長とする遺伝子を持つあらゆる生物が採用される。オオムギ属植物以外の上記生物としては、オオムギ属と近縁なコムギ連の植物、例えば、コムギ属(Triticum属) 植物、タルホコムギ属(Aegilops属) 植物、ライムギ属(Secale属) 植物、ドクムギ属(Lolium属)植物などが好適なものとして挙げられる。
【0202】
(F)本発明のオリゴヌクレオチドを用いたSNPのタイピング法
次に、本発明のオリゴヌクレオチドをSNPのタイピング法に適用する場合について説明する。
【0203】
被検体の遺伝子上にある一塩基多型の検定(SNPのタイピング)は、本発明にかかるオリゴヌクレオチドを用いて行うことができる。この方法は、(A)被検体である生物由来のDNA(cDNAでもよい)から上記オリゴヌクレオチドを単離し、当該オリゴヌクレオチド上の多型部位またはその相補部位における塩基を直接検定する方法(直接法と称する)、および、(B)本発明にかかるオリゴヌクレオチドAが有する多型部位または相補部位を用いて、被検体由来の遺伝子上にある一塩基多型を間接的に検定する方法(間接法と称する)、に大別される。つまり、上記(A)・(B)の方法はいずれも、本発明にかかるオリゴヌクレオチドが有する上記多型部位またはその相補部位の塩基に基づいて、被検体の遺伝子に生じた一塩基多型を検定する方法である。
【0204】
なお、上記「被検体」とは、特に好適には、「H.spontaneum」、「赤神力」または「はるな二条」などのオオムギ品種や、その他のオオムギ属植物が挙げられるが、本発明にかかるオリゴヌクレオチドと同一あるいは相補的な塩基配列を部分配列または全長とする遺伝子を有する生物であればその種類は特に限定されない。このような遺伝子を持つ可能性が高い生物として、具体的には、例えば、上記のコムギ属植物、タルホコムギ属植物、ライムギ属植物、ドクムギ属植物などのコムギ連の植物が挙げられる。また、交配や遺伝子工学的手法で、これら生物の持つ上記遺伝子が導入された(または導入が試みられた)形質転換体も、上記被検体の範疇である。
【0205】
また、遺伝子は通常、その相補配列と結合した二本鎖DNA(cDNAであってもよい)として存在する。よって、本発明において「遺伝子における一塩基多型を検定する」とは、当該遺伝子の相補配列における一塩基多型の検定を介して、これに相補するセンス側一塩基多型を検定する場合も含むものとする。
【0206】
以下、上記直接法についてより具体的に説明する。直接法は、例えば、配列番号1〜534の何れかに表されるDNA配列上にある多型部位の少なくとも一つを含む領域、またはその相補領域の少なくとも一方を増幅し得るように設計されたプライマー(本発明にかかるプライマー)を用いて、被検体由来のDNA(ゲノムDNAまたはcDNA)を増幅して増幅DNA断片(本発明にかかるオリゴヌクレオチド)を取得し、次いで、この増幅DNA断片を直接的に解析することで遺伝子に生じたSNPを検定する方法である。なお、ここで使用する増幅反応の具体例および条件などは、前記「(E)本発明にかかるオリゴヌクレオチドの作製方法」にて説明したとおりである。
【0207】
直接法の一例として、より具体的には、1)MALDI−TOF/MS(Matrix Assisted Laser Desorption−Time Of Flight/Mass Spectrometry) 法などを利用して、得られた増幅DNA断片の質量の違いなどからSNPをタイピングしてもよく、2)この増幅DNA断片をシークエンシングして多型部位またはその相補部位の塩基を直接決定してもよく、3)この増幅DNA断片を、上記多型部位またはその相補部位の少なくとも一方の塩基の種類に応じて異なるパターンで切断する制限酵素で消化し、生じた断片の長さの相違によりSNPを直接タイピングしてもよい(いわゆるRFLP(Restriction Fragment Length Polymorphorism)法) 。なお、3)の方法では、取得される増幅DNA断片が一本鎖(RCA 法等による)であるか二本鎖であるかに応じて、一本鎖DNA上の特定配列を認識して切断する制限酵素(クラスI制限酵素、およびクラスII制限酵素の一部)と、二本鎖DNA上の特定配列を認識して切断する制限酵素(クラスII制限酵素)とを選択すればよい。
【0208】
なお、上記2)、3)の方法は極めて一般的な方法であるので、特に、上記1)の方法についてのみ以下に説明する。MALDI−TOF/MS法を利用したSNPのタイピングの一例では、上記多型部位を含む領域、またはその相補領域を増幅可能に設計されたプライマーを用い、被検体のゲノムDNAまたはcDNAを鋳型として増幅反応を行う。次いで、得られた増幅DNA断片を鋳型としてプライマー伸長反応を行うことにより、上記多型部位または相補部位を3’端として含む伸長反応生成物を得る。次いで、多型部位または相補部位の塩基が異なることにより生じる伸長反応生成物の質量の相違をマススペクトロメータにより測定し、当該部位の塩基をタイピングする(「ポストシークエンスのゲノム科学(1) SNP遺伝子多型の戦略 第一刷(中山書店)106 頁〜117 頁」)参照)。なお、複数のSNPを同時に検定する場合には、マルチプレックスな条件で行うことができる。
【0209】
一方、上記間接法は、本発明にかかるオリゴヌクレオチドAを用いたSNPタイピング法であり、具体的には、例えば、1)被検体由来のDNA(cDNAを含む概念)またはRNAを調製する工程、2)オリゴヌクレオチドAを取得する工程、3)オリゴヌクレオチドAと、1)で調製したRNAまたはDNAとが完全にハイブリダイズするか否かを調べる工程を含んでなる。そして、両者が完全にハイブリダイズした場合には、被検体の遺伝子が有する多型部位(またはその相補部位)が、オリゴヌクレオチドAの対応する塩基と相補的な塩基からなると確定され、一方、不完全にハイブリダイズするかハイブリダイズしない場合には、多型部位(またはその相補部位)がオリゴヌクレオチドAの対応する塩基と非相補的な塩基のいずれかからなると判断される。
【0210】
なお、いうまでもないが、オリゴヌクレオチドAが上記多型部位の少なくとも一つを含むDNA配列である場合、このDNA配列は、自身と相補的なゲノムDNA、cDNAと完全にハイブリダイズし、一方、オリゴヌクレオチドAが該DNA配列の相補配列である場合、当該相補配列は、自身と相補的なmRNA、cRNA、ゲノムDNAと完全にハイブリダイズする。
【0211】
上記被検体由来のDNAとは、このDNAを鋳型としてPCR法やRCA法などにより得られる増幅DNA断片も含む概念である。また、被検体由来のDNAまたはRNAは、一般には、その生体、すなわち、各種器官、各種組織、細胞、プロトプラスト、スフェロプラスト、カルスなどから抽出したものが用いられるが、場合によっては加工食品(飲料でもよい)、化石など被検体の生体以外から抽出したものが用いられる。
【0212】
被検体由来のDNAまたはRNAの調製には、一般的なDNAまたはRNAの抽出法を採用すればよい。また、DNAまたはRNA抽出用の組織の種類、被検体の栽培(生育)方法やその生育ステージなども特に限定されるものではない。DNAまたはRNAとして、cDNAまたはmRNAを調製する場合には、例えば、上記コンティグを作製する際に用いた方法を採用すればよい。また、cRNAを調製する場合には、上記cDNAを適切なRNAポリメラーゼを用いて転写する一般法を利用すればよい。また、ハイブリダイズ用のターゲットとなるこれらDNA・RNA、および/または、オリゴヌクレオチドA(プローブ)は、通常、ビオチン標識、各種蛍光標識などで予め標識してハイブリダイズの状態を確認可能としておくが、ハイブリダイズの状態をインターカレートの挿入、その他の方法により確認する場合には、上記ターゲットおよび/またはプローブを予め標識しておく必要は特にない。
【0213】
なお、被検体由来のDNAまたはRNA(ターゲット)と、オリゴヌクレオチドA(プローブ)とをハイブリダイズさせる条件は、オリゴヌクレオチドAの長さなどを考慮した上で、各方法で採用される一般的な条件に従えばよい(DNAマイクロアレイ 初版第3刷 p67−83(宝酒造株式会社 発行)など参照)。
【0214】
また、一般には、基盤(担体)上にオリゴヌクレオチドA(プローブ)を固定化してなるDNAチップ(組成物)を製造し、上記ハイブリダイゼーションを行う。なお、本発明において「DNAチップ」とは、ここでは主として合成したオリゴヌクレオチドをプローブに用いる合成型DNAチップを意味するが、PCR産物等のcDNAをプローブに用いる貼り付け型DNAマイクロアレイをも包含する概念である。
【0215】
なお、DNAチップの製造には公知の方法を採用すればよく、オリゴヌクレオチドAとして合成オリゴヌクレオチドを使用する場合には、フォトリソグラフィー技術と固相法DNA合成技術との組み合わせにより基盤上で該オリゴヌクレオチドを合成すればよく、一方、オリゴヌクレオチドAとしてcDNAを用いる場合には、アレイ機を用いて基盤上に貼り付ければよい。また、一般的なDNAチップと同様、パーフェクトマッチプローブ(オリゴヌクレオチドA)と、該パーフェクトマッチプローブにおいて多型部位(または相補部位)以外で一塩基置換されたミスマッチプローブとを配置してSNPの検定精度をより向上させてもよい。さらに、異なる遺伝子上のSNPを並行して検定するために、複数種のオリゴヌクレオチドAを同一の基盤上に固定してDNAチップを構成してもよい。
【0216】
また、間接法の他の例として、Invader 法を利用したSNPのタイピングも挙げられる(「ポストシークエンスのゲノム科学(1) SNP遺伝子多型の戦略第一刷(中山書店)98頁〜105 頁」参照)。一例では、コンティグ(1)〜(534)の何れかの一部であって多型部位の一つを3’端として含む配列の相補配列をオリゴヌクレオチドA(プローブ領域)とし、さらに、このオリゴヌクレオチドAの5’端側に、ある共通配列(フラップ領域)を連結してアレルプローブを作製する。次いで、当該コンティグの一部であって上記多型部位を3’端(ただし3’端の塩基の種類は任意)として含むインベーダープローブと、アレルプローブとを被検体のゲノムDNAまたはcDNAにハイブリダイズさせ、次いで、アレルプローブがゲノムDNAまたはcDNAに完全にマッチ(完全にハイブリダイズ)する場合にのみフラップ領域を切り出す酵素(clevase) を用いてフラップ領域の切り出しを試みる。次いで、切り出されたフラップ領域と、このフラップ領域に相補結合可能、かつ蛍光色素およびクエンチャーによりラベルされたプローブ(FRET(Fluorescence Resonance Energy Transfer)プローブ)とをハイブリダイズさせ、上記酵素(clevase) による蛍光色素の切り出しを行う。多型部位のSNPタイピングは、発生する蛍光量が、上記ゲノムDNAまたはcDNAとアレルプローブとが完全にハイブリダイズするか否かで異なることを利用して行う。
【0217】
さらに、上記間接法には、オリゴヌクレオチドAと、被検体由来のDNAとのハイブリダイズ(アニーリング)を試み、両者が完全にハイブリダイズしたか否かをDNAの増幅反応により確認する方法が含まれる。これらの方法として、具体的には、例えば、TaqMan PCR法、RCA法などを利用した公知のSNPタイピング法が挙げられる(「ポストシークエンスのゲノム科学(1) SNP遺伝子多型の戦略 第一刷(中山書店)94頁〜97頁、118 頁〜127 頁」参照)。
【0218】
TaqMan PCR法を利用したSNPタイピングの一例では、コンティグ(1)〜(534)の何れかの一部であって、多型部位の一つを含む約20ヌクレオチドからなる配列の相補配列をオリゴヌクレオチドAとし、このオリゴヌクレオチドAの5’端、3’端を順に蛍光色素、クエンチャー(消光物質)によりラベルしてTaqManプローブを作製する。なお、この状態のTaqManプローブは、クエンチャーの働きにより蛍光を発しない。次いで、当該コンティグにおける上記多型部位を含む領域およびその相補領域を増幅可能に設計されたPCRプライマーと、Taq DNAポリメラーゼとを用い、上記TaqManプローブを被検体のゲノムDNAまたはcDNAにハイブリダイズさせた状態でPCR反応を行う。Taq DNAポリメラーゼは5’ヌクレアーゼ活性を有するので、TaqManプローブが被検体のゲノムDNAまたはcDNAに実際にハイブリダイズしていれば、蛍光色素が切り出されて蛍光が観測される。よって、上記多型部位に相補する塩基を適宜選択してTaqManプローブを作製すれば、被検体のゲノムDNAまたはcDNAにおける多型部位の塩基の種類を、蛍光を発するか否か(すなわち両者が完全にハイブリダイズするか否か)で判定可能となる。
【0219】
また、RCA法を利用したSNPタイピングの一例では、まず、被検体のゲノムDNAまたはcDNA上の多型部位を含む周辺約20ヌクレオチドずつの配列に対する相補配列が両端部に配され、この2つの相補配列をバックボーンと呼ばれる特定配列により連結した一本鎖プローブ(バドロックプローブ)を作製する。また、バドロックプローブは、その一端(通常3’端)に、上記多型部位の塩基に相補的な塩基が位置するように設計される。次いで、被検体のゲノムDNAまたはcDNAを鋳型としてバドロックプローブをライゲーションし、適切なプライマーとDNAポリメラーゼとの組み合わせを用いて増幅反応を行う。
【0220】
ここで、鋳型となるゲノムDNAまたはcDNAの多型部位の塩基と、バドロックプローブの一端の塩基とが実際に相補的である場合には、バドロックプローブのライゲーション(ここでは環状化)及び増幅反応が起こり、多型部位の塩基をタイピングすることができる。一方、非相補的である場合には、このライゲーション及び増幅反応が起こらない。なお、RCA法は一定温度(通常約65℃)でのDNA増幅反応が可能であるので、サンプルの大量解析に特に好適である。また、上記バドロックプローブは、環状化した場合にのみオリゴヌクレオチドAとなる配列(両端部に配された上記相補配列)を含有するが、このような配列も本発明にかかるオリゴヌクレオチドAの範疇に含まれる。
【0221】
また、オリゴヌクレオチドAをPCRプライマーの一つとし、当該オリゴヌクレオチドAと被検体由来のDNAとのハイブリダイズ(アニーリング)、及び、PCR法による増幅反応を試み、増幅DNA断片が生じるか否か(すなわち両者が完全にハイブリダイズするか否か)でSNPをタイピングする方法(例えば、ASA(allele−specific amplification) 法)も上記間接法の一例である。
【0222】
間接法で使用されるSNPタイピング用キットはいずれもオリゴヌクレオチドAを含んでなるため、本発明にかかる組成物に相当する。つまり、本発明にかかる組成物には、1)DNAチップのようにオリゴヌクレオチドAが担体に固定化されてなるものも、2)TaqMan PCR法用、Invader 法用、RCA法用などのSNPタイピング用キットのように、一般にオリゴヌクレオチドAが固定化されていないものも含まれる。
【0223】
すでに説明したように、上記オリゴヌクレオチドAを用いた方法、およびその他のSNPタイピング法を用いれば、種々のオオムギ属植物(特に、オオムギ品種である「H.spontaneum」、「赤神力」および「はるな二条」)について上記多型部位またはその相補部位の塩基を判定することができる。多型部位またはその相補部位における塩基の種類は、オオムギの同一品種内で実質的に同一であり、特定の異なる品種間で相違が見られるので、オオムギの品種識別が可能となる。
【0224】
例えば、本発明にかかるSNPタイピング法のいずれかを用いて、「H.spontaneum」、「赤神力」および「はるな二条」由来のDNA上における多型部位、例えば、コンティグ(6)(配列番号6に示すDNA配列)上の1083番目のヌクレオチド(多型部位)に相当する部位の塩基を同定した結果、アデニンの場合には「H.spontaneum」と、チミンの場合には「はるな二条」または「赤神力」と判定される。
【0225】
なお、オオムギや、オオムギ属植物以外でも同様のSNPが認められる可能性が高い生物(SNPタイピング用の被検体の例示参照)については、品種識別ができる可能性がある。また、これら多型部位(またはその相補部位)を2つ以上組み合わせて品種識別を行う、あるいは、他の遺伝子マーカーと併せて品種識別を行えば、識別精度がより一層向上する。なお、SNPなど遺伝子上の多型情報を用いた品種識別は、例えば、オオムギ粒、オオムギ加工食品(デンプンなど)の品質精度の検定(異種オオムギ混入有無の確認)など、肉眼では困難な作業に特に効果が大きい。
【0226】
(G)遺伝子マーカーとしてのSNPの利用
また、遺伝子とそのアリルとで上記多型部位(相補部位の場合もある)における塩基が相違し、その結果、異なる表現型を与える場合には、(1)所望する表現型に関与する遺伝子またはアリルの一方を取得する、(2)当該遺伝子またはアリルの一方を有する植物を選別する、などの目的で、SNPを遺伝子マーカーとして使用できる。以下、上記(1)・(2)のケースにつき詳細に説明するが、便宜上、多型部位の塩基が「赤神力」型、「はるな二条」型、または「H.spontaneum」型の遺伝子の何れか一つを単に「遺伝子」と称し、当該「遺伝子」と多型部位の塩基が異なる(遺伝子型が異なる)ものをその「アリル」と称する。また、遺伝子とそのアリルとでは、遺伝子がより有用な表現型を与える(すなわち有用遺伝子である)と仮定する。
【0227】
上記(1)の場合には、一般に、アリルまたは遺伝子の一方のみにハイブリダイズするオリゴヌクレオチドBをプローブとして使用し、例えば、オオムギのゲノムDNAライブラリーまたはcDNAライブラリーを公知の方法によりスクリーニングして上記遺伝子(有用遺伝子)を取得(単離)すればよい。あるいは、このようなオリゴヌクレオチドBをプライマーとする遺伝子増幅法(PCR法など)を用いて、例えば、オオムギのゲノムDNAライブラリーまたはcDNAライブラリーから当該遺伝子を含むクローンを同定し、この遺伝子を取得すればよい。
【0228】
単離した上記遺伝子は、公知の遺伝子工学的手法(遺伝子操作技術)により、対象細胞(宿主細胞)内に発現可能に導入されて、当該遺伝子を発現する形質転換体が生産される。上記の遺伝子工学的手法として、具体的には、例えば、プロトプラスト共存培養法やリーフディスク法などアグロバクテリウム属細菌の感染を利用する方法、並びに、ポリエチレングリコール法、エレクトロポレーション法、マイクロインジェクション法、パーティクルガン法、リポソーム法、DNA直接導入法、適切なベクター系を用いた導入法、などが挙げられ、上記対象細胞の種類に応じて最適なものを選択すればよい。
【0229】
上記対象細胞としては、大腸菌などの原核細胞、または植物細胞などの真核細胞が使用されるが、導入される遺伝子がオオムギ由来であることから、好ましくは植物細胞が、より好ましくはコムギ連の植物細胞が、特に好ましくはオオムギを含むオオムギ属植物の細胞が使用される。また、原核細胞を選択する場合には、上記遺伝子としてcDNAを選択すればよい。
【0230】
なお、上記遺伝子とそのアリルとで与える表現型が実質的に同一の場合や、当該遺伝子のホモログを取得する場合などには、これらを非選択的に単離可能なオリゴヌクレオチドBを遺伝子取得用のプローブまたはプライマーとしてもよい。また、当該遺伝子、そのアリル、そのホモログは、オオムギ属植物(特に、オオムギ品種である「H.spontaneum」、「赤神力」または「はるな二条」)から好適に単離されるが、その他、本発明にかかるオリゴヌクレオチド(より好ましくは各コンティグまたはその相補配列)を部分配列または全長とする遺伝子、あるいはそのホモログを持つ生物からも単離可能である。
【0231】
また、上記遺伝子(有用遺伝子)の種類は特に限定されないが、栽培オオムギの祖先野生型オオムギ(H.spontaneum)が有する有用遺伝子などが特に好適であり、当該有用遺伝子が導入される上記対象細胞は、栽培オオムギの細胞が特に好適である。
【0232】
一方、上記(2)の場合には、すでに説明したSNPタイピング法のいずれかに従って多型部位(または相補部位)の塩基を特定し、これをもとに所望の遺伝子またはアリルの何れか(一般には有用遺伝子である「遺伝子」の方)を備えた植物を選別すればよい。また、このような植物の選抜作業は、例えば、1)上記有用遺伝子を持つ交配親を選抜する際、2)戻し交雑の過程で得られた雑種(形質転換体;形質転換植物)群から、戻し親にさらに交配すべき雑種候補または当該有用遺伝子が安定的に保持された新品種を選別する際、など植物育種の分野において主に行われる。
【0233】
以下、交配により形質転換体を生産する具体的な方法につき説明を行う。交配に供される両親(親植物A・Bとする)の組み合わせは、一方(親植物A)が上記遺伝子(以下、有用遺伝子と称する)を有し、他方(親植物B)がこの有用遺伝子を有さない、あるいは当該有用遺伝子のアリルを有する関係にあり、かつ、互いに交配可能な植物種であればよい。
【0234】
換言すれば、親植物Aとしては、本発明にかかるオリゴヌクレオチド(より好ましくは各コンティグまたはその相補配列)を部分配列または全長とする有用遺伝子を持つ植物であれば特に限定されるものではないが、当該有用遺伝子を持つ可能性が高いという観点から、コムギ連の植物がより好ましく、オオムギ属植物(例えば、オオムギ品種である「H.spontaneum」、「赤神力」または「はるな二条」)がさらに好ましく、中でも、栽培オオムギにない遺伝子を有する祖先野生型オオムギ(H.spontaneum)が特に好ましい。
【0235】
一方、親植物Bとしては、上記有用遺伝子を持たない、あるいは有用遺伝子のアリルを有し、かつ親植物Aと交配可能な植物であれば特に限定されるものではないが、コムギ連の植物(親植物Aの好適な一例)と交配が容易であるという観点から、コムギ連の植物がより好ましく、オオムギを含むオオムギ属植物がさらに好ましい。なお、いうまでもないが、親植物A・Bは互いに異なる品種である。また、コムギ連に属する異種植物間の交配は、オオムギ属植物、コムギ属植物、ライムギ属などの間で知られている(最新バイオテクノロジー全書(1) 穀物・いも・牧草類の増殖と育種 112 頁 農業図書(株)1992年発行 参照)。
【0236】
さらに、親植物Aが「H.spontaneum(祖先野生型オオムギ)」で、親植物Bが「はるな二条」型、または「赤神力」型の多型部位を持つ栽培オオムギである組み合わせは、交雑が容易であり、かつ、雑種後代が不稔となる虞もないので特に好適である(同種異品種間の交雑のため)。また、栽培品種の遺伝的背景下でのみ良好に発現する、祖先野生型植物の遺伝子の存在も知られているので、祖先野生型オオムギと栽培オオムギとを交雑する意義は極めて大きい。
【0237】
また、上記「交配」が戻し交雑の場合、上記の親植物A・Bは、順に、一回親・反復親(戻し親)の関係にある植物であってもよく、あるいは、順に、戻し交雑の結果得られた雑種と、この雑種を戻し交雑する反復親との関係であってもよい。
【0238】
上記「交配」の目的は、親植物Bの遺伝学的背景を持ち、かつ、親植物Aが有する有用遺伝子が導入された実用系統の選別・確立を行う点にある。換言すれば、親植物Bの劣悪形質が排除され、親植物Aの有用特性のみが導入された実用系統の選別・確立を行う点にある。よって、交配の過程では、親植物A・Bの交配により作出された雑種の植物群から、当該有用遺伝子を有する雑種を選抜する工程(選抜工程)が適宜行われる。
【0239】
上記の選抜工程では、上記有用遺伝子が、本発明にかかるオリゴヌクレオチドを部分配列または全長として有することを利用する。例えば、親植物Bが上記有用遺伝子のアリルを有する場合には、すでに説明したSNPタイピング法の何れかを用いて、得られた雑種の植物群から好適な雑種を選抜すればよい。このような遺伝子マーカーを用いた選抜方法は、上記雑種を育成して表現型を実際に確認する必要がなく、例えば、当該雑種の種子を用いた選抜が可能なので、迅速かつ簡便であるという利点を有する。
【0240】
また、親植物Bが上記有用遺伝子やそのアリルを有しない場合には、上記SNPタイピング法を用いる以外に、上記雑種由来のDNAまたはRNAと、本発明にかかるオリゴヌクレオチド(SNP検出用のオリゴヌクレオチドA以外も含む)とがハイブリダイズするか否かで有用遺伝子の導入を確認することもできる。
【0241】
なお、上記の選抜工程で選抜される雑種は、例えば、1)戻し交雑の過程で、戻し親にさらに交配すべき雑種候補や、2)上記有用遺伝子が安定的に保持された新品種、に相当するが、これらの雑種は、実質的に、親植物Aから上記有用遺伝子のみを受け継いでいる(親植物Aの劣悪形質は受け継がない)ことが望まれる。したがって、本発明で述べたSNP以外の遺伝子マーカー(他の遺伝子上にあるSNPでもよい)も用いて、親植物A・Bの持つ様々な染色体部分を同定可能な分子マップ(染色体マップ)を作製し、このマップ情報を基に、得られた雑種群(染色体置換系統群)から上記有用遺伝子のみが実質的に導入された雑種を選別することが特に好ましい。なお、分子マップは、例えば、親植物A・Bの倍加半数体系統群から作製すればよい。
【0242】
また、上記「形質転換体あるいは形質転換植物」とは、交配や遺伝子工学的手法を用いて作出され、上記有用遺伝子を有する雑種を指す。また、形質転換体、形質転換植物の範疇には、生物個体;根、茎、葉、生殖器官(花器官および種子を含む)などの各種器官;各種組織;細胞;などが含まれ、さらにはプロトプラスト、スフェロプラスト、誘導カルス、再生個体およびその子孫、なども含まれるものとする。
【0243】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
【0244】
〔実施例1:オオムギからのmRNAの抽出、cDNAライブラリーの作製〕オオムギとして「赤神力」、「はるな二条」、および「H.spontaneum(OUH602)」(野生型オオムギ)を用いた。これらオオムギの種子は、細胞工学別冊 植物細胞工学シリーズ14 植物のゲノム研究プロトコール 193 〜195 頁(秀潤社(2000 年) 参照)の記載に従って発芽・生育させ、RNA抽出用の材料を得た。なお、「はるな二条」については、発芽時の芽、幼苗の葉身、および止葉期の上位3葉を材料とし、「赤神力」については、栄養成長期の葉身を材料とした。また、「H.spontaneum(OUH602)」については、止葉期の上位3葉を材料とした。
【0245】
次いで、セパソールRNA(Sepasol RNA)(ナカライテスク社製)を用い、キットの説明書記載の方法に従って、上記材料から全RNAを抽出した。さらに、mRNA精製キット(mRNA Purification Kit)(amersham pharmacia biotech社製) を用い、キットの説明書記載の方法に従って、全RNAからmRNAのみを抽出した。
【0246】
cDNAライブラリーの作製は、λZAP −cDNA合成キット(Stratagene 社製) を用い、以下に示す変更点(a)及び(b)を除いて「ゲノム解析ラボマニュアル p63−p75 :シュプリンガー・フェアラーク東京(1998年発行)」に記載された方法に従って行った。
【0247】
(a)cDNA末端の平滑化ステップにおける2回目の遠心分離工程(ゲノム解析ラボマニュアル p71 参照)では、cDNAを含んだ水層に、酢酸ナトリウム溶液(3M)20μlと100%エタノール400μLとを加えてボルテックスで十分に混ぜた後、−20℃で一晩静置(オーバーナイト)し、次いで、4℃、15,000rpm の条件で60分間遠心分離するように条件を変更した。
【0248】
(b)XhoIによる切断ステップ(ゲノム解析ラボマニュアル p72参照)にて得られた反応液は、−20℃で一晩静置後に、40℃、15,000rpmの条件で60分間遠心分離を行った。その後、上澄みを捨てて完全にペレットを乾かした後、これをSTE(1×)14μlに溶解させ、さらに、カラムローディングダイ(column loading dye)3.5μLを加えてベクターへのライゲーションステップに供した。
【0249】
なお、作製したcDNAライブラリーのタイターは10pfu 以上であり、また、インサートチェックレディー(Insert Check −Ready−)(TOYOBO 社製) を用い、キット記載の方法により測定した、クローン内の平均インサート(cDNA挿入断片)サイズは、平均約1.5kb、最大6kb以上とみられた。
【0250】
〔実施例2:cDNA挿入断片の解析〕
マスエキサイション(Mass excision)法(ZAP−cDNA Gigapack III(Stratagene社製)Gold cloning kit インストラクションマニュアル参照)により、cDNAライブラリーから切り出した各クローンをLB培地で一晩培養し、プラスミドDNAを抽出した。
【0251】
次いで、上記プラスミドDNAが有するcDNA挿入断片について、5’末端側および3’末端側の双方からシークエンス解析を行った。シークエンス解析には、ABI PRISM TM3700遺伝子分析機(ABI PRISM TM 3700 Genetic Analyzer)(PE Biosystems社製) を用いた。さらに、シークエンス解析の結果から各クローンの重複程度を調べるために、クローンのクラスタリングを行った。あわせて、各クローンが有する挿入断片をアセンブリして、各コンティグ(1)〜(534)を作製した。また、これらの挿入断片をマルチプルアライメントして、異なるクローン間でのSNPを検出した。
【0252】
クローンのクラスタリング、挿入断片のアセンブリ、及びSNP検出用のソフトウエアとしては、dynaclust SNP explorer(dynaclust ver. 4追加モジュール:株式会社 ダイナコム製)を使用した。より詳細には、当該ソフトウエア内蔵のblastnプログラムを用い、Expect Valueを1e?10 に設定して、クローンのクラスタリングを行った。また、ベースコーリング時の各塩基の読み取りエラー確率を一定とし(Phred スコア=15(デフォルト値))、アセンブリツールとしてPhrap を採用して、表111及び表112に示すパラメータ設定に従い挿入断片をアセンブリした。
【0253】
【表111】
Figure 2004113234
【0254】
【表112】
Figure 2004113234
【0255】
【発明の効果】
本発明に係るオリゴヌクレオチドは、以上のように、配列番号1〜534の何れかに表されるDNA配列からなるオリゴヌクレオチドの一部または全長であって、ユニバーサルコードで示された多型部位のうち、非同義置換を生ぜしめる多型部位の少なくとも一つを含む7ヌクレオチド以上の連続したDNA配列、またはその相補配列からなる構成である。
【0256】
上記のオリゴヌクレオチドは、オオムギの品種の相違に起因する上記多型部位またはその相補部位を含むため、例えば、種々のオオムギ品種間に存在する一塩基多型を検定する目的で利用可能である。また、オオムギの遺伝学的品種識別や、当該オオムギがいずれのタイプの遺伝子を有するかの判定等が可能になるという効果を奏する。
【0257】
さらに、上記のオリゴヌクレオチドをプローブまたはプライマーとして有用遺伝子を単離し、この有用遺伝子を遺伝子操作技術を用いて対象とする細胞に導入する方法、あるいは、親植物を交配させて得られた雑種の植物のうち有用遺伝子を持つものを、上記のオリゴヌクレオチドを用いて選抜する方法により、所望する形質転換体を生産することができるという効果を奏する。
【0258】
【配列表】

Claims (7)

  1. 配列番号1〜534の何れかに表されるDNA配列において、塩基の表記が「ユニバーサルコード」で記載されている多型部位のうち、非同義置換を生ぜしめる多型部位の少なくとも一つを含む7ヌクレオチド以上の連続したDNA配列、またはその相補配列からなるオリゴヌクレオチド。
  2. 請求項1に記載のオリゴヌクレオチドの少なくとも一つを含んでなる、遺伝子に生じた一塩基多型を検定又は同定するための組成物。
  3. 配列番号1〜534の何れかに表されるDNA配列において、塩基の表記が「ユニバーサルコード」で記載されている多型部位のうち、非同義置換を生ぜしめる多型部位、またはその相補部位の少なくとも一つに基づいて、被検体の遺伝子に生じた一塩基多型を検定又は同定する検定方法。
  4. 配列番号1〜534の何れかに表されるDNA配列において、塩基の表記が「ユニバーサルコード」で記載されている多型部位のうち、非同義置換を生ぜしめる多型部位、またはその相補部位の少なくとも一つを含有する遺伝子を単離する工程と、得られた遺伝子を遺伝子操作技術を用いて対象とする細胞に導入する工程とを含む形質転換体の生産方法。
  5. 配列番号1〜534の何れかに表されるDNA配列において、塩基の表記が「ユニバーサルコード」で記載されている多型部位のうち、非同義置換を生ぜしめる多型部位、またはその相補部位の少なくとも一つを含有する遺伝子を持つ親植物Aと、この遺伝子を有さない、あるいはこの遺伝子に一塩基多型が生じたアリルを有する親植物Bとを交配させて雑種の植物を作出する工程と、次いで、当該雑種の植物の中から前記遺伝子を持つものを、請求項1に記載のオリゴヌクレオチドの少なくとも一つを用いて、又は請求項3に記載の検定方法を用いて選抜する工程とを含んでなる形質転換体の生産方法。
  6. 請求項4または5に記載の方法により生産された形質転換体。
  7. 配列番号1〜534の何れかに表されるDNA配列からなるポリヌクレオチドにおける、塩基の表記が「ユニバーサルコード」で記載されている多型部位のうち、非同義置換を生ぜしめる多型部位の少なくとも一つを含む領域、またはその相補領域の少なくとも一方を増幅し得るように設計されたプライマー。
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