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JP2004185947A - 感熱発熱線 - Google Patents

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JP2004185947A
JP2004185947A JP2002350688A JP2002350688A JP2004185947A JP 2004185947 A JP2004185947 A JP 2004185947A JP 2002350688 A JP2002350688 A JP 2002350688A JP 2002350688 A JP2002350688 A JP 2002350688A JP 2004185947 A JP2004185947 A JP 2004185947A
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heating element
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JP2002350688A
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English (en)
Inventor
Shohei Miyahara
正平 宮原
Kazuhiko Koiwai
和彦 古岩井
Takuo Matsunaga
拓生 松永
Yuichi Nakajo
裕一 仲條
Tsuyoshi Yamamoto
強 山本
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Totoku Electric Co Ltd
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Totoku Electric Co Ltd
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

【課題】感熱体層内層の局部的発熱に起因する感熱体層の経時的熱劣化を防止するとともに、面状発熱体等に使用した際の布線作業性、品質安定性に優れる感熱発熱線を提供する。
【解決手段】長手方向に一定の間隔を隔てて平行に配置した一対の線状電極2A、2Bと、一対の線状電極2A、2B間に一対の線状電極2A、2Bと長手方向に平行に配設した絶縁体障壁4と、一対の線状電極2A、2B及び絶縁体障壁3を包埋する正の抵抗温度係数を有する発熱体層3と、発熱体層3の外周に設けたバリア層5と、最外層に設けた絶縁シース層6とからなり、短手方向の断面が略円形状に形成された感熱発熱線1。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、電気毛布、電気カーペットや床暖房用の面状採暖具或いは暖房便座や水道管凍結防止器具等に用いられる感熱発熱線に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気毛布、電気カーペットや床暖房用の面状採暖具或いは暖房便座や水道管凍結防止器具等に用いられる感熱発熱線として、従来から図5に図示する如き構造の感熱発熱線が多用されている。従来の感熱発熱線51は、図5に図示するように、線状電極52A、52Bを長手方向に一定の間隔を隔てて平行に配置し、この線状電極52Aと52Bの軸方向外周全体を包埋するように正の抵抗温度係数を有する発熱体層53を断面略楕円形状に押出成形し、更にこの発熱体層53の外周に絶縁シース層55を押出被覆して短手方向の断面を略楕円形状に形成された構造となっている。発熱体層53には、ポリエチレン或いはポリエチレン共重合体等の結晶性樹脂にカーボンブラック等の導電性粒子を配合分散させた正の抵抗温度係数を有する発熱材料が使用され、線状電極52Aと52Bに通電することにより、発熱体層53に電流が流れ発熱する。正の抵抗温度係数を有する発熱体層53は、発熱体層53に電流が流れ、発熱体層53の温度が上昇すると発熱体層53の抵抗値が増加し発熱体層53に流れる電流を減少させ発熱体層53の発熱を抑制し、逆に、発熱体層53の温度が低下すると発熱体層53の抵抗値が減少し発熱体層53に流れる電流を増加させ発熱体層53の発熱を高める機能を有している。なお、発熱体層53と絶縁シース層55の間には、必要に応じ、バリア層54が介在される。バリア層54はポリエステルテープを縦添えして形成される。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−195271号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の感熱発熱線51は、線状電極52Aと52Bとが発熱体層53を介して直接相対した構造となっている。かかる構造では、線状電極52Aと52Bとの対峙する中央部分の間隔が最も短くなり、この線状電極52Aと52Bの対峙中央部を中心とした発熱体層53部分に電流が集中して流れ易くなる。この結果、線状電極52Aと52Bとの対峙中央部付近の発熱体層53部分の温度が最も上昇する。しかも、線状電極52Aと52Bの対峙中央部の発熱体層53部分は感熱発熱線51の軸心部分に近く放熱もし難い。このため、線状電極52Aと52Bとの対峙中央部付近の発熱体層53の熱的劣化が速く進行し、発熱体層53の抵抗値が経時的に増大し、発熱体層53の発熱量が減少してしまうという問題点があった。
【0005】
また、別の問題点として、例えば図6に図示のように、電気カーペット56等の面状発熱体を製造する場合、感熱発熱線51は生地57上にジグザグ状に布線され接着剤Hで固定される。このとき、従来の感熱発熱線51では、短手方向の断面が略楕円形状に形成されているため短径方向にしか曲げることが出来ず、そこで生地57上に布線、固定するときは、図7に図示のように、感熱発熱線51を長径方向に立てた状態で生地57上に布線し接着剤Hで固定する方法がとられていた。しかし、感熱発熱線51を長径方向に立てた状態で生地57上に布線することは布線作業性が極めて悪く、布線作業工数を増大させるという欠点があった。また、図6の布線折返し部分Wでの折れ曲がりが発生し易く、感熱発熱線51が折れ曲がり部分での異常発熱、或いは断線するという事態を招く恐れがあった。なお、図6中、58は温度制御用のコントローラを示す。
【0006】
そこで、本発明の目的は、相対する線状電極間の中央部の感熱体層部分に電流が集中して流れるのを防ぐよう構成し、感熱体層の経時劣化を防止するとともに、感熱発熱線を組込み布線する際の感熱発熱線の折れ曲がりを防止し、組込み布線の作業性の向上を図ることのできる感熱発熱線を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、第1の観点では、本発明の感熱発熱線は、長手方向に配置した一対の線状電極と、前記一対の線状電極間に配設した絶縁体障壁と、前記一対の線状電極および前記絶縁体障壁を包埋する正の抵抗温度係数を有する発熱体層とを有してなり、前記発熱体層を絶縁シース層で被覆しことを構造上の特徴とする。
【0008】
第2の観点では、、本発明の感熱発熱線は、上記感熱発熱線において、短手方向の断面が略円形状であることを構造上の特徴とする。
【0009】
第3の観点では、本発明の感熱発熱線は、上記感熱発熱線において、前記絶縁体障壁の短手方向の断面が略円形状に形成されてなることを構造上の特徴とする。
【0010】
第4の観点では、本発明の感熱発熱線は、上記感熱発熱線において、前記絶縁体障壁の短手方向の断面が略長方形状に形成されてなることを構造上の特徴とする。
【0011】
第5の観点では、本発明の感熱発熱線は、上記感熱発熱線において、前記絶縁体障壁の短手方向の断面が略楕円形状に形成されてなることを構造上の特徴とする。
【0012】
第6の観点では、本発明の感熱発熱線は、上記感熱発熱線において、前記絶縁体障壁の短手方向の断面が略エの字形状に形成されてなることを構造上の特徴とする。
【0013】
第7の観点では、本発明の感熱発熱線は、上記感熱発熱線において、前記絶縁体障壁がポリエチレン樹脂、フッ素樹脂、ナイロン樹脂およびポリエステル樹脂から選ばれる少なくとも1種類の樹脂にて形成されてなることを構造上の特徴とする。
【0014】
【作用】
上記第1の観点では、本発明の感熱発熱線は、長手方向に一定間隔を隔てて平行に配置された一対の線状電極間に、この一対の線状電極と平行に絶縁体障壁が配設され、前記一対の線状電極と前記絶縁体障壁が発熱体層で包埋された構造となる。線状電極間に絶縁体障壁が介在されたことにより、線状電極間に通電したとき、発熱体層中の導電路は絶縁体障壁の外周を廻る導電路となり、導電路が発熱体層内に長い距離で広範囲に形成される。この結果、従来の感熱発熱線のように、一対の線状電極間の相対する中央部の発熱体層部分に電流が集中して流れるようなこともなく、発熱体層の外層を含む全域にわたって電流が流れ発熱するようになり、発熱体層内層に局所的に熱が溜まることがなく、発熱体層外層からの放熱で放熱性も向上する。これにより、発熱体層の熱による経時的な劣化が防止され、長期間安定した発熱が具現される。
【0015】
上記第2の観点では、本発明の感熱発熱線は、短手方向の断面を略円形状に形成される。これにより、感熱発熱線をジグザグ状に布線する場合にも、布線作業が極めて容易となるうえ、感熱発熱線が折返し部で折れ曲がることもなくなり、折れ曲がりに起因する感熱発熱線の異常発熱や断線事故の心配がなくなり、布線作業性、長期信頼性に優れる感熱発熱線が得られるようになる。
【0016】
上記第3の観点では、本発明の感熱発熱線は、前記絶縁体障壁の短手方向の断面が略円形状に形成されてなる。断面略円形状の絶縁体障壁は成形加工が容易である利点を有する。
【0017】
上記第4の観点では、本発明の感熱発熱線は、前記絶縁体障壁の短手方向の断面が略長方形状に形成されてなる。断面略長方形状の絶縁体障壁は成形加工が容易であるうえ、絶縁体障壁を線状電極間の発熱体層の直径方向に外層近くまで長く配置することができるので、発熱体層の外層側に導電路が形成され、発熱体層からの熱の放散も容易となる利点がある。
【0018】
上記第5の観点では、本発明の感熱発熱線は、前記絶縁体障壁の短手方向の断面が略楕円形状に形成されてなる。断面略楕円形状の絶縁体障壁は、上記第4の観点の断面略長方形状の絶縁体障壁の場合と同様、絶縁体障壁を線状電極間の発熱体層の直径方向に外層近くまで配置することができるので、発熱体層の外層側に導電路が形成され、発熱体層からの熱の放散も容易となる利点がある。
【0019】
上記第6の観点では、本発明の感熱発熱線は、前記絶縁体障壁の短手方向の断面が略エの字形状に形成されてなる。断面略エの字形状の絶縁体障壁は、上記第3、第4及び第5の観点の絶縁体障壁形状に比べ、絶縁体障壁の形状が複雑となり、成形加工がやや煩雑となるが、断面略エの字形状の絶縁体障壁により線状電極間の発熱体層の導電路は発熱体層外層により長い距離で広く形成されるようになるので、発熱体層全体からより均一に発熱されるようになり、また発熱体層外層からの放熱性もより向上する利点がある。
【0020】
上記第7の観点では、本発明の感熱発熱線は、前記絶縁体障壁がポリエチレン樹脂、フッ素樹脂、ナイロン樹脂およびポリエステル樹脂の何れかの樹脂にて形成されてなる。上記ポリエチレン樹脂、フッ素樹脂、ナイロン樹脂やポリエステル樹脂はいずれの樹脂も押出し成形が可能で、加工性に優れることによる。
【0021】
上記絶縁体障壁の発熱体層内における占積率は、好ましくは30〜80%であり、より好ましくは30〜50%である。これは、絶縁体障壁の占積率が80%を超えると発熱体層の発熱量に影響を及ぼすようになり、絶縁体障壁の占積率が30%以下になると発熱体層の発熱量が十分確保できないためである。
【0022】
【実施例】
以下、本発明の感熱発熱線について実施例に沿い説明する。図1は本発明の感熱発熱線の第1実施例を示す横断面図である。図2は本発明の感熱発熱線の第2実施例を示す横断面図である。図3は本発明の感熱発熱線の第3実施例を示す横断面図である。図4は本発明の感熱発熱線の第4実施例を示す横断面図である。なお、これにより本発明が限定されるものではない。
【0023】
図1に示す実施例1の感熱発熱線1は、長手方向に一定の間隔を隔てて平行に配置した一対の線状電極2A,2Bと、一対の線状電極2A,2B間にこの一対の線状電極2A,2Bと長手方向に平行に配設した短手方向の断面が略円形状の絶縁体障壁4と、一対の線状電極2A,2B及び絶縁体障壁4を包埋する正の抵抗温度係数を有する発熱体層3と、発熱体層3の外周に短手方向の断面を略円形状に押出被覆された絶縁シース層6とからなる。次に、実施例1の製造例を記すと、線状電極2A,2Bには線径0.25mmの錫めっき軟銅線を7本同心撚りしたものを用い、この線状電極2Aと2Bを中心間隔4mmで平行に配置し、線状電極2Aと2Bの間に外径1.6mmの短手方向の断面が略円形状のナイロン樹脂製絶縁体障壁4を線状電極2A、2Bと長手方向に平行に配置し、この線状電極2Aと2B及び絶縁体障壁4の全体を包埋するように正の抵抗温度係数を有する感熱発熱材料を押出被覆して外径5mmの発熱体層3を形成し、更に発熱体層3の外周に厚さ25μmのポリエステルテープを縦添えしたバリア層5を設け、最後に耐熱ポリエチレン樹脂を被覆厚さ0.4mmで断面円形状に押出被覆して絶縁シース層6を設け、感熱発熱線1を得る。なお、バリア層5は必要に応じ設ければよい。
【0024】
図2に示す実施例2の感熱発熱線11は、上記実施例1の感熱発熱線と絶縁体障壁の構造が異なるのみで、他の構成は同じである。感熱発熱線11では、絶縁体障壁14は短手方向の断面が略長方形状に形成される。実施例2の製造例を記すと、線状電極12、発熱体層13、バリア層15及び絶縁シース層16を上記実施例1の感熱発熱線1と同じ構造寸法とする場合、短手方向の断面が略長方形状の絶縁体障壁13の寸法は長辺2.5mm×短辺1.6mmである。
【0025】
図3に図示の実施例3の感熱発熱線21は、上記実施例1、実施例2の感熱発熱線と絶縁体障壁の構造が異なるのみで、他の構成は同じである。感熱発熱線21では、絶縁体障壁24は短手方向の断面が略楕円形状に形成される。実施例3の製造例を記すと、線状電極22、感熱体層23、バリア層25及び絶縁シース層26を上記感熱発熱線1と同じ構造寸法とする場合、短手方向の断面が略楕円形状の絶縁体障壁23の寸法は長径2.5mm×短径1.6mmである。
【0026】
図4に図示の実施例4の感熱発熱線31は、上記実施例1、実施例2、実施例3の感熱発熱線と絶縁体障壁の構造が異なるのみで、他の構成は同じである。感熱発熱線31では絶縁体障壁34は、円柱体中央部両側に溝部D、Dを設けた短手方向の断面が略エの字形状に形成される。実施例4の製造例を記すと、線状電極32、発熱体層33、バリア層35及び絶縁シース層36を上記感熱発熱線1と同じ構造寸法とした場合、短手方向の断面が略エの字形状の絶縁体障壁33は直径3mmの円柱体の両側に幅1.4mm×深さ1.0mmの溝部D、Dを設けた寸法で形成される。
【0027】
上記実施例1、実施例2、実施例3及び実施例4の絶縁体障壁には、いずれもナイロン樹脂を押出し成形したものを用いたが、ナイロン樹脂以外にポリエチレン樹脂、フッ素樹脂或いはポリエステル樹脂等を押出し成形したものを用いてもよい。
【0028】
上記実施例1、実施例2、実施例3及び実施例4の感熱発熱線1、11、21及び31の発熱体層3、13、23及び33は、少なくとも熱可塑性樹脂及び導電性粒子を含有する正の温度係数特性(PTC特性)を有する発熱材料から構成される。
【0029】
上記発熱体層3、13、23及び33に用いられる熱可塑性樹脂としては、結晶性熱可塑性樹脂が好ましく、具体的には、ポリオレフィン樹脂及びその共重合樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール樹脂、熱可塑性ポリエステル樹脂、ジエン系重合体、ポリフェニレンオキシド樹脂、ノニル樹脂、ポリスルフォン樹脂等を挙げることができる。上記ポリオレフィン樹脂としては、例えば、高密度ポリエイレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等のポリエチレン類、アイソタクチックポリプロピレン、シンジオタクチックポリプロピレン等のポリプロピレン類、ポリブテン、4−メチルペンテン−1樹脂等を挙げることができる。上記ポリオレフィン共重合体としては、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−エチルアクリレート共重合体(EEA)、エチレン−メチルアクリレート共重合体等のエチレン−アクリレート系共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体等のオレフィンとビニル化合物との共重合体及びフッ素含有エチレン系共重合体、並びにこれらの変成物も利用できる。上記酢酸ビニル系樹脂としては、例えば、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアセトアセタール、ポリビニルブチラール等を挙げることができる。上記ポリアミド樹脂としては、例えば、ナイロン6、ナイロン8、ナイロン11、ナイロン66、ナイロン610等を挙げることができる。上記ポリアセタール樹脂は、単一重合体であっても共重合体であってもよい。上記熱可塑性ポリエステル樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等を挙げることができる。また、上記ジエン系重合体としては、トランス−1,3−ポリイソプレン、シンジオタクチック−1,2−ポリブタジェン等のジエン系重合体及び共重合体等も使用することができる。上記各種の結晶性熱可塑性樹脂は、1種単独で用いてもよいし、2種以上をポリマーブレンド等として併用してもよい。もっとも、上記各種の結晶性熱可塑性樹脂の中でも、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状ポリエチレンやトランス−1,4−ポリイソプレン等が好ましい。また、上記各種の結晶性熱可塑性樹脂は、必要に応じて他のポリマーや添加物との組成物としても使用することができる。
【0030】
上記導電性粒子としては、例えば、カーボンブラック粒子、グラファイト粒子等の粒状物、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、プラチナ(Pt)、銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)等の金属微粒子、金属粉体、金属酸化粉体等の粉状物、炭素繊維等の繊維状物、導電性無機材料(In―Sn―O等)、チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)等の正の抵抗温度係数を有する無機材料等を挙げることができる。これらの中でもカーボンブラック粒子、グラファイト粒子等の粒状物、特にカーボンブラック粒子が好ましい。上記各種の導電性粒子は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。導電性粒子の粒径としては、特に制限はないが、例えば、平均粒径が通常10〜200nm、好ましくは15〜100nmである。導電粒子が繊維状である場合には、そのアスペクト比は通常1〜1000、好ましくは1〜100程度である。
【0031】
上記結晶性樹脂と導電性粒子との配合割合は、重量比として、通常10〜80:90〜20、好ましくは55〜75:45〜25である。導電性粒子の配合割合が上記範囲より少ないと発熱体層の抵抗値が大きくなり、発熱体層が実用上十分に発熱しないことがあり、一方、導電性粒子の配合割合が上記範囲より多いと抵抗の正温度係数特性が十分発現しないことになる。
【0032】
発熱組成物中の結晶性熱可塑性樹脂は、架橋させ発熱組成物を硬化させることが好ましい。発熱組成物を硬化させると、抵抗の正温度係数特性が改良されるとともに、感熱発熱線の熱変形或いは熱軟化等による不良を防止することができる。結晶性熱可塑性樹脂の架橋は、架橋剤及び/又は放射線を利用して行うことができる。上記架橋剤は、結晶性熱可塑性樹脂の種類に応じて、有機過酸化物、硫黄化合物、オキシム類、ニトロソ化合物、アミン化合物、ポリアミン化合物等から適宜選択して決定することができる。例えば、上記結晶性熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂等である場合には、好適な架橋剤として、例えば、有機化酸化物を利用することができる。この有機過酸化物としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシペンゾエート、tert−ブチルクミルパーオキシド、tert−ブチルヒドロパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(tert−ブチルペルオキシ)バレレート、2,2−ビス(tert−ブチルペルオキシ)ブタン、tert−ブチルペルオキシベンゼン等を挙げることができる。これらの中でも、特に2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等が好ましい。なお、これらの各種有機過酸化物は1種単独で使用してもよいし、必要に応じて、トリアリルシアヌレートやジビニルベンゼン、トリアリルイソシアヌレート等の架橋補助剤を添加してもよい。上記有機過酸化物の使用割合は、上記結晶性樹脂100重量部に対して、通常0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜2重量部である。この割合が0.01重量部未満では、架橋化が不十分となり、抵抗の正温度係数特性が十分に発現しなかったり、高温領域での抵抗の低下みられる等の問題が生じやすい。一方、5重量部を超えると、架橋化度が高くなり過ぎて、成形性が低下したり、抵抗の正温度係数特性の低下する現象がみられることになる。
【0033】
【発明の効果】
本発明の感熱発熱線は、一対の電極線間に絶縁体障壁を設けた構造により、発熱体層内における電極線間の導電経路が長くなり、発熱体層の外層側にも電流が流れるようになって発熱体層全体からの発熱となる。この結果、従来のように発熱体層内層の電極線間に集中していた発熱が改善されるとともに、発熱体層外層からの放熱性が向上するので、発熱体層内層の局部的発熱に起因していた発熱体層の経時的な劣化による発熱体層の抵抗値増加が防止され、安定した発熱の維持される感熱発熱線が得られる。また、本発明の感熱発熱線は、短手方向の断面が略円形状に形成されているので、感熱発熱線を電気カーペットや床暖房パネルなどの面状採暖具に布線する場合にも、布線折り返し部で捩れや折れ曲がりを生ずることなく布線作業が行え、感熱線折返し部での異常発熱や断線事故が防止される。また、布線作業が容易となり、従来の布線工程を変更させることなく布線作業性を向上させることができる。このように、本発明の感熱発熱線は品質、長期信頼性に優れるとともに、本発明の感熱発熱線を使用することにより面状採暖具を効率良く製造することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感熱発熱線の第1実施例を示す横断面図である。
【図2】本発明の感熱発熱線の第2実施例を示す横断面図である。
【図3】本発明の感熱発熱線の第3実施例を示す横断面図である。
【図4】本発明の感熱発熱線の第4実施例を示す横断面図である。
【図5】従来の感熱発熱線を示す横断面図である。
【図6】同図(a)は従来の感熱発熱線を面状採暖具生地上に布線した状態を示す説明図である。同図(b)は布線折返し部の感熱発熱線の屈曲状態を示す拡大説明図である。
【図7】従来の感熱発熱線を面状採暖具生地上に固定した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1、11、21、31 感熱発熱線
2A、2B、12A、12B、22A、22B、32A、32B 線状電極
3、13、23、33 発熱体層
4、14、24、34 絶縁体障壁
5、15、25、35 バリア層
6、16、26、36 絶縁シース層

Claims (7)

  1. 長手方向に配置した一対の線状電極と、前記一対の線状電極間に配設した絶縁体障壁と、前記一対の線状電極および前記絶縁体障壁を包埋する正の抵抗温度係数を有する発熱体層とを有してなり、前記発熱体層を絶縁シース層で被覆したことを特徴とする感熱発熱線。
  2. 前記感熱発熱線において、短手方向の断面が略円形状であることを特徴とする請求項1に記載の感熱発熱線。
  3. 前記絶縁体障壁の短手方向の断面が略円形状であることを特徴とする請求項1に記載の感熱発熱線。
  4. 前記絶縁体障壁の短手方向の断面が略長方形状であることを特徴とする請求項1に記載の感熱発熱線。
  5. 前記絶縁体障壁の短手方向の断面が略楕円形状であることを特徴とする請求項1に記載の感熱発熱線。
  6. 前記絶縁体障壁の短手方向の断面が略エの字形状であることを特徴とする請求項1に記載の感熱発熱線。
  7. 前記絶縁体障壁がポリエチレン樹脂、フッ素樹脂、ナイロン樹脂およびポリエステル樹脂から選ばれる少なくとも1種類の樹脂からなることを特徴とする請求項1〜6のいづれか1項に記載の感熱発熱線。
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