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JP2004067427A - 合わせガラス用中間膜および合わせガラス - Google Patents

合わせガラス用中間膜および合わせガラス Download PDF

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JP2004067427A
JP2004067427A JP2002227604A JP2002227604A JP2004067427A JP 2004067427 A JP2004067427 A JP 2004067427A JP 2002227604 A JP2002227604 A JP 2002227604A JP 2002227604 A JP2002227604 A JP 2002227604A JP 2004067427 A JP2004067427 A JP 2004067427A
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interlayer film
mol
degree
glass
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JP2002227604A
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Yoshiro Shimizu
清水 慎郎
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】低温から高温までの広い温度範囲で優れた遮音性能を長期間にわたって安定的に発現し、かつ、合わせガラスとして必要な基本性能にも優れる合わせガラスを得るに適するとともに、合わせガラスに加工する際の取扱性にも優れる合わせガラス用中間膜、および、この中間膜を用いた合わせガラスを提供する。
【解決手段】ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とからなる合わせガラス用中間膜であって、ポリビニルアセタール樹脂は、アセタール化度が60〜85モル%、アセチル基量が1〜30モル%およびアセタール化度とアセチル基量との合計が70モル%以上であるとともに、架橋反応により高分子主鎖が架橋結合されており、架橋後の見掛け上の平均重合度が架橋前の平均重合度の1.2〜8.0倍であり、かつ、可塑剤中にポリビニルアセタール樹脂を溶解させた特定の溶液の曇り点が100℃以下である合わせガラス用中間膜、および、少なくとも一対のガラス板間に上記中間膜を介在させ、一体化させてなる合わせガラス。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、合わせガラス用中間膜およびこの合わせガラス用中間膜を用いた合わせガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】
可塑剤の添加により可塑化されたポリビニルアセタール樹脂のような透明で柔軟性に富む樹脂を製膜してなる合わせガラス用中間膜で少なくとも一対のガラス板を接着して得られる合わせガラスは、破損時に破片が飛散せず安全性に優れているため、例えば自動車等の交通車輌の窓ガラス用や建築物の窓ガラス用等として広く用いられている。
【0003】
このような合わせガラス用中間膜のなかでも、可塑剤の添加により可塑化されたポリビニルブチラール樹脂が製膜されてなる合わせガラス用中間膜は、ガラスとの適正な接着力、強靱な引張り強度、優れた透明性等の諸性能を兼備しているので、この合わせガラス用中間膜を用いた合わせガラスは、特に交通車輌の窓ガラス用として好適に用いられているが、反面、通常のポリビニルブチラール樹脂系合わせガラス用中間膜を用いた合わせガラスは、建築物の窓ガラス用としては遮音性が十分でないという問題点がある。
【0004】
一般に、遮音性能は、図1に示されるように、周波数(Hz)の変化に対応した音響透過損失(dB)として示される。上記音響透過損失は、JIS A−4706「サッシ」では、図1中に実線で示されるように、周波数500Hz以上の領域における遮音等級に応じてそれぞれ一定値で規定されている。
【0005】
ところで、ガラス板の遮音性能は、図1中に破線で示されるように、2000Hzを中心とする周波数領域ではコインシデンス効果により著しく低下する。すなわち、図1中の破線の谷部がコインシデンス効果による遮音性能の低下に相当し、所定の遮音性能を保持していないことを示している。
【0006】
上記コインシデンス効果とは、ガラス板に音波が入射したとき、ガラス板の剛性と慣性とによってガラス板面上を横波が伝播し、この横波と入射音とが共鳴した結果、音の透過が起こる現象を言う。
【0007】
従来の合わせガラスは、破損時における破片の飛散防止に関しては極めて優れているものの、遮音性能に関しては、通常のガラス板同様、2000Hzを中心とする周波数領域で上記コインシデンス効果による遮音性能の低下が避けられず、この点の改善が求められている。
【0008】
一方、人間の聴覚は、等ラウドネス曲線より、他の周波数領域に比較して、周波数1000〜6000Hzの領域における感度が非常に高いことが知られており、コインシデンス効果による遮音性能の低下を防止することが、窓ガラスや壁等の遮音性能(防音性能)の向上にとって極めて重要なことと言える。
【0009】
コインシデンス効果による遮音性能の低下に関して問題となるのは、コインシデンス効果によって生じる図1中の音響透過損失の極小部(以下、「極小部の音響透過損失」を「TL値」と記す)であり、遮音性能を向上させるためには、コインシデンス効果を緩和して、上記TL値の低下を防止することが必要である。
【0010】
従来、TL値の低下を防止するための手段として、合わせガラスの質量の増大、ガラスの複層化、ガラス面積の細分化、ガラス板支持手段の改善等の種々の方法が採られているが、これらの方法は、いずれも十分なTL値の低下防止効果をもたらさない上に、コスト面でも実用的な価格ではないという問題点がある。
【0011】
一方、遮音性能に対する要求は最近ますます高まっており、例えば建築物用の窓ガラスの場合、常温付近で優れた遮音性能を発現することが要求されている。すなわち、温度に対して上記TL値をプロットして求められる、遮音性能が最も優れている温度(以下、「遮音性能最大温度(TLmax温度)」と記す)が常温付近にあり、かつ、遮音性能の最大値(以下、「遮音性能最大値(TLmax値)」と記す)そのものが大きいという、優れた遮音性能が要求されている。
【0012】
交通車両用の窓ガラスの場合も同様な状況にあり、例えば高速走行時の風切り音やエンジン部からの振動音等に対する優れた遮音性能が要求されている。
【0013】
また、実際に使用される場合には、これら合わせガラスは、低温域から高温域までの幅広い環境温度の変化に曝されるので、常温付近のみならず低温から高温までの広い温度範囲において優れた遮音性能を発現することが要求される。
【0014】
しかし、例えば従来の可塑化ポリビニルブチラール樹脂膜を用いた合わせガラスの場合、遮音性能最大温度(TLmax温度)が常温より高く、常温付近での遮音性能は必ずしも良くないという問題点がある。また、常温付近で優れた遮音性能を発揮させようとすると、膜物性が柔らかくなりすぎ、合わせガラスに加工する際に、ガラス板のずれが生じたり、発泡が生じるという問題点がある。
【0015】
これらの問題点に対応するため種々の試みがなされており、例えば、特開平2−229742号公報では、「高分子物質を主成分とするガラス転移温度が15℃以下の層Aと可塑化ポリビニルアセタール膜Bとがガラス板の間に積層されていることを特徴とする遮音性合わせガラス」が開示されている。
【0016】
しかし、上記公報に開示されている遮音性合わせガラスは、JIS A−4706の規定による遮音等級でTs−35等級を超える遮音性能を発現しないうえに、良好な遮音性能を発現する温度範囲が限定されており、広い温度範囲において良好な遮音性能を発現することができないという問題点がある。
【0017】
また、特開2001−48601号公報では、「ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とからなる樹脂層(A)と、ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とからなる樹脂層(B)との交互積層体であって、上記樹脂層(A)または樹脂層(B)のどちらか一方の樹脂層が、アセタール化度60〜85モル%、アセチル基量8〜30モル%およびアセタール化度とアセチル基量との合計が75モル%以上であるポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とからなり、かつ、上記ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤との混合溶液の曇り点が50℃以下であることを特徴とする合わせガラス用中間膜」が開示されている。
【0018】
しかし、上記公報に開示されている合わせガラス用中間膜は、確かに遮音性能および温度変化による遮音性能の変動(低下)は改善されているものの、膜物性が柔らかすぎるため、合わせガラスに加工する際に、ガラス板のずれが生じたり、発泡が生じるという問題点がある。
【0019】
このように、合わせガラスとして必要な基本性能に優れ、かつ、低温から高温までの広い温度範囲において優れた遮音性能を長期間にわたって安定的に発現する合わせガラスを得るに適する合わせガラス用中間膜は未だ実用化されていないのが現状である。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、低温から高温までの広い温度範囲において優れた遮音性能を長期間にわたって安定的に発現し、かつ、透明性、耐候性、耐貫通性、衝撃エネルギー吸収性、適正な接着力等の合わせガラスとして必要な基本性能にも優れる合わせガラスを得るに適するとともに、合わせガラスに加工する際に、ガラス板のずれが生じたり、発泡が生じることが殆どなく、取扱性にも優れる合わせガラス用中間膜、および、この合わせガラス用中間膜を用いた合わせガラスを提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明(本発明)による合わせガラス用中間膜は、ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とからなる合わせガラス用中間膜であって、上記ポリビニルアセタール樹脂は、アセタール化度が60〜85モル%、アセチル基量が1〜30モル%およびアセタール化度とアセチル基量との合計が70モル%以上であるとともに、架橋反応により高分子主鎖が架橋結合されており、架橋後の見掛け上の平均重合度が架橋前の平均重合度の1.2〜8.0倍であり、かつ、上記可塑剤100重量部に対し上記ポリビニルアセタール樹脂8重量部を溶解させた溶液の曇り点が100℃以下であることを特徴とする。
【0022】
また、請求項2に記載の発明による合わせガラス用中間膜は、上記請求項1に記載の合わせガラス用中間膜において、110℃における溶融粘度が10000Pa・s以上であり、かつ、140℃における溶融粘度が100000Pa・s以下であることを特徴とする。
【0023】
請求項3に記載の発明(本発明)による合わせガラスは、少なくとも一対のガラス板間に上記請求項1または請求項2に記載の合わせガラス用中間膜を介在させ、一体化させてなることを特徴とする。
【0024】
本発明の合わせガラス用中間膜(以下、単に「中間膜」と略記する)に用いられるポリビニルアセタール樹脂の製造方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリビニルアルコール(以下、「PVA」と記す)を温水もしくは熱水に溶解し、得られたPVA水溶液を所定の温度(例えば0〜95℃)に保持した状態で、アルデヒドおよび酸触媒を添加し、攪拌しながらアセタール化反応を進行させ、次いで、反応温度を上げて熟成することにより反応を完結させ、その後、中和、水洗および乾燥の諸工程を経て、粉末状のポリビニルアセタール樹脂を得る方法が挙げられる。
【0025】
上記ポリビニルアセタール樹脂の製造に用いられるPVAは、特に限定されるものではないが、平均重合度が500〜5000のものが好ましく、より好ましくは1000〜3000のものである。PVAの平均重合度が500未満であると、得られる中間膜の強度が弱くなりすぎて、合わせガラスとしたときの耐貫通性や衝撃エネルギー吸収性が不十分となることがあり、逆にPVAの平均重合度が5000を超えると、中間膜の成形(製膜)が困難となることがあり、さらに得られる中間膜の強度が強くなりすぎて、合わせガラスとしたときの耐貫通性や衝撃エネルギー吸収性が不十分となることがある。これらのPVAは、単独で用いられても良いし、平均重合度が異なるものが2種類以上併用されても良い。
【0026】
ポリビニルアセタール樹脂の製造に用いられるアルデヒドとしては、特に限定されるものではないが、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、n−ヘキシルアルデヒド、2−エチルブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、シンナムアルデヒド等が挙げられる。これらのアルデヒドは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0027】
こうして得られる各種ポリビニルアセタール樹脂は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良いが、なかでも、PVAとホルムアルデヒドとを反応させて得られるポリビニルホルマール樹脂、PVAとアセトアルデヒドとを反応させて得られる狭義のポリビニルアセタール樹脂、PVAとn−ブチルアルデヒドとを反応させて得られるポリビニルブチラール樹脂(以下「PVB」と記す)等が好適に用いられ、とりわけ、PVBが特に好適に用いられる。ポリビニルアセタール樹脂としてPVBを用いることにより、得られる中間膜の透明性、耐候性、ガラスに対する適正な接着力等がより優れたものとなる。
【0028】
本発明の中間膜に用いられるポリビニルアセタール樹脂は、アセタール化度が60〜85モル%であることが必要であり、好ましくは63〜70モル%である。
【0029】
ポリビニルアセタール樹脂のアセタール化度が60モル%未満であると、後述する可塑剤との相溶性が不十分となって、得られる中間膜のガラス転移温度が十分に低下せず、従って低温領域における遮音性能が十分に向上しない。逆に、アセタール化度が85モル%を超えるポリビニルアセタール樹脂を製造するのは反応機構上困難であるので不適当である。
【0030】
また、本発明の中間膜に用いられるポリビニルアセタール樹脂は、アセチル基量が1〜30モル%であることが必要であり、好ましくは8〜24モル%である。
【0031】
ポリビニルアセタール樹脂のアセチル基量が1モル%未満であると、可塑剤との相溶性が不十分となって、得られる中間膜のガラス転移温度が十分に低下せず、従って低温領域における遮音性能が十分に向上しない。逆に、アセチル基量が30モル%を超えるポリビニルアセタール樹脂を製造しようとすると、PVAとアルデヒドとの反応率が著しく低下するので不適当である。
【0032】
さらに、本発明の中間膜に用いられるポリビニルアセタール樹脂は、アセタール化度とアセチル基量との合計が70モル%以上であることが必要である。
【0033】
ポリビニルアセタール樹脂のアセタール化度とアセチル基量との合計が70モル%未満であると、可塑剤との相溶性が不十分となって、得られる中間膜のガラス転移温度が十分に低下せず、従って低温領域における遮音性能が十分に向上しない。
【0034】
ポリビニルアセタール樹脂がPVBである場合、上記アセタール化度(ブチラール化度)およびアセチル基量は、JIS K−6728「ポリビニルブチラール試験方法」や核磁気共鳴法(NMR)に準拠して測定することができる。
【0035】
また、ポリビニルアセタール樹脂がPVB以外のポリビニルアセタール樹脂である場合、そのアセタール化度は、JIS K−6728や核磁気共鳴法に準拠してアセチル基量とビニルアルコール量とを測定し、100から上記両成分量を差し引くことにより算出することができる。
【0036】
本発明の中間膜に用いられるポリビニルアセタール樹脂は、上記特定のアセタール化度、上記特定のアセチル基量および上記特定のアセタール化度とアセチル基量との合計を有していることに加え、架橋反応により高分子主鎖が架橋結合されており、架橋後の見掛け上の平均重合度が架橋前の平均重合度の1.2〜8.0倍であることが必要である。
【0037】
架橋反応によりポリビニルアセタール樹脂の高分子主鎖を架橋結合させる方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、アルデヒドによるアセタール化反応の前もしくは途中で、隣接するPVA主鎖を架橋させるために、ジアルデヒドなどの架橋結合剤の添加を行う方法や、過剰のアルデヒド投入などにより、分子間アセタール化反応を進行させる方法等が挙げられ、いずれの架橋結合させる方法が採られても良い。また、これらの架橋結合させる方法は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0038】
上記架橋反応により高分子主鎖が架橋結合されたポリビニルアセタール樹脂の架橋後の見掛け上の平均重合度が架橋前の平均重合度の1.2倍未満であると、得られる中間膜の強度や硬さが十分に向上せず、合わせガラスに加工する際の取扱性が不十分となる。逆に、上記架橋反応により高分子主鎖が架橋結合されたポリビニルアセタール樹脂の架橋後の見掛け上の平均重合度が架橋前の平均重合度の8.0倍を超えると、可塑剤に十分に相溶せずゲル状になったり、ポリビニルアセタール樹脂および可塑剤からなる組成物の高温における溶融粘度が高くなりすぎて、成形(製膜)上の問題が発生するとともに、得られる中間膜の強度が強くなりすぎて、合わせガラスとしたときの耐貫通性や衝撃エネルギー吸収性が不十分となる。
【0039】
本発明の中間膜に用いられる可塑剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、一塩基酸エステル系、多塩基酸エステル系などのエステル系可塑剤や、有機リン酸系、有機亜リン酸系などのリン酸系可塑剤等が挙げられる。
【0040】
一塩基酸エステル系可塑剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラエチレングリコールなどのグリコールと酪酸、イソ酪酸、カプロン酸、2−エチル酪酸、ヘプタン酸、2−エチルヘキシル酸などの有機酸との反応によって得られるグリコール系エステル等が挙げられる。
【0041】
多塩基酸エステル系可塑剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、炭素数4〜8の直鎖状もしくは分岐状アルコールとアジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸などの有機酸との反応によって得られるエステル等が挙げられる。
【0042】
リン酸系可塑剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、トリブトキシエチルホスフェート、イソデシルフェニルホスフェート等が挙げられる。
【0043】
上記各種可塑剤のなかでも、例えば、トリエチレングリコールジ2−エチルブチレート(以下、「3GH」と記す)、トリエチレングリコールジ2−エチルヘキサノエート(以下、「3GO」と記す)、トリエチレングリコールジn−ヘプタノエート(以下、「3G7」と記す)、トリエチレングリコールジカプリレート、トリエチレングリコールジn−オクタノエート、テトラエチレングリコールジ2−エチルブチレート、テトラエチレングリコールジn−ヘプタノエート、ジヘキシルアジペート、ジベンジルフタレート等が好適に用いられ、なかでも、3GH、3GO、3G7等が特に好適に用いられる。これらの可塑剤は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0044】
前記ポリビニルアセタール樹脂に対する上記可塑剤の添加量は、特に限定されるものではないが、ポリビニルアセタール樹脂100重量部に対し、可塑剤30〜70重量部であることが好ましい。
【0045】
ポリビニルアセタール樹脂100重量部に対する可塑剤の添加量が30重量部未満であると、ポリビニルアセタール樹脂の可塑化が不十分となることがあり、逆にポリビニルアセタール樹脂100重量部に対する可塑剤の添加量が70重量部を超えると、得られる中間膜の物性やガラス板に対する接着力が不十分となることがある。
【0046】
本発明の中間膜においては、上記可塑剤100重量部に対し前記ポリビニルアセタール樹脂8重量部を溶解させた溶液の曇り点が100℃以下であることが必要である。つまり、本発明においては、上記溶液の曇り点が100℃以下となるようなポリビニルアセタール樹脂と可塑剤との組み合わせを選択することが必要ということになる。
【0047】
本発明で言う曇り点とは、JIS K−2269「原油及び石油製品の流動点並びに石油製品曇り点試験方法」に準拠して測定される曇り点を意味し、具体的には、可塑剤100重量部に対しポリビニルアセタール樹脂8重量部を溶解させた溶液を150℃以上に加熱した後、10〜30℃の雰囲気下に放置して温度を降下させたときに、上記溶液の一部に曇りが発生しはじめる温度を意味する。
【0048】
上記曇り点の具体的な測定方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、上記溶液の外観を目視で観察する方法、上記溶液のヘーズ値をヘーズメーターで測定する方法、予め曇りの程度に関する複数段階の限度見本を作成しておき、この限度見本と対照して上記溶液の曇りを判定する方法等が挙げられ、いずれの方法が採られても良い。
【0049】
上記曇り点はポリビニルアセタール樹脂と可塑剤との相溶性を表し、上記曇り点が低いほどポリビニルアセタール樹脂と可塑剤との相溶性が優れていることになる。従って、上記曇り点が100℃以下となるようなポリビニルアセタール樹脂と可塑剤との組み合わせを選択することにより、ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤との相溶性は極めて優れたものとなる。その結果、得られる中間膜の広い温度領域における遮音性能が著しく向上する。また、中間膜の表面への可塑剤のブリードアウトも効果的に抑制されるので、長期間にわたって安定的な性能を発現する合わせガラスを得るに適するものとなる。
【0050】
上記溶液の曇り点が100℃を超えると、ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤との相溶性が不十分となって、得られる中間膜の広い温度領域における遮音性能が十分に向上しなかったり、長期間にわたって安定的な性能を発現する合わせガラスを得ることが困難となる。
【0051】
本発明の中間膜においては、前記ポリビニルアセタール樹脂と前記可塑剤との組み合わせのなかでも、上記溶液の曇り点を100℃以下とすることも含めて、ポリビニルアセタール樹脂としてPVBを用い、可塑剤として3GH、3GOおよび3G7からなる群より選択される少なくとも1種類の可塑剤を用いる組み合わせが特に好ましい。
【0052】
本発明の中間膜には、必須成分であるポリビニルアセタール樹脂および可塑剤以外に、本発明の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、例えば、接着性付与剤、カップリング剤、界面活性剤、酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、着色剤、脱水剤、消泡剤、帯電防止剤、難燃剤等の各種添加剤の1種類もしくは2種類以上が添加されていても良い。
【0053】
必須成分であるポリビニルアセタール樹脂および可塑剤と必要に応じて添加される各種添加剤とからなるポリビニルアセタール樹脂組成物を常法により成形(製膜)して得られる本発明の中間膜は、110℃における溶融粘度が10000Pa・s以上であり、かつ、140℃における溶融粘度が100000Pa・s以下であることが好ましい。
【0054】
110℃における溶融粘度が10000Pa・s以上であり、かつ、140℃における溶融粘度が100000Pa・s以下である中間膜は、より優れたバランスの性能を発現する。
【0055】
中間膜の110℃における溶融粘度が10000Pa・s未満であると、合わせガラスに加工する際に、ガラス板のずれや発泡が生じて取扱性が低下したり、中間膜の強度が弱くなりすぎて、合わせガラスとしたときの耐貫通性や衝撃エネルギー吸収性が不十分となることがある。また、中間膜の140℃における溶融粘度が100000Pa・sを超えると、安定した成形(製膜)を行うことが困難となったり、中間膜の強度が強くなりすぎて、合わせガラスとしたときの耐貫通性や衝撃エネルギー吸収性が不十分となることがある。
【0056】
本発明の中間膜の厚みは、特に限定されるものではないが、通常の中間膜同様、0.3〜1.6mmであることが好ましい。遮音性能そのものは中間膜の厚みが厚いほど優れたものとなるが、中間膜の厚みが厚くなりすぎると合わせガラスとしたときの耐貫通性や衝撃エネルギー吸収性が低下することがあるので、実用上は上記範囲の厚みであることが好ましい。
【0057】
次に、本発明の合わせガラスは、少なくとも一対のガラス板間に上述した本発明の中間膜を介在させ、一体化させることにより作製される。
【0058】
上記ガラス板には、通常の無機透明ガラス板のみならず、例えばポリカーボネート板やポリメチルメタクリレート板などのような有機透明ガラス板も包含される。
【0059】
上記ガラス板の種類としては、特に限定されるものではないが、例えば、フロート板ガラス、磨き板ガラス、平板ガラス、曲板ガラス、並板ガラス、型板ガラス、金網入り型板ガラス、着色されたガラス板などの各種無機ガラス板や有機ガラス板等が挙げられ、これらの1種類もしくは2種類以上が好適に用いられる。また、上記ガラス板の厚みは、用途や目的によって適宜選択されれば良く、特に限定されるものではない。
【0060】
本発明の合わせガラスの製造方法は、特別なものではなく、通常の合わせガラスの場合と同様の製造方法が採用される。例えば、二枚の透明なガラス板の間に、本発明の中間膜を挟み、これをゴムバッグに入れて減圧下で吸引脱気しながら温度70〜110℃程度で予備接着した後、オートクレーブもしくはプレスを用いて、温度120〜150℃程度、圧力0.98〜1.47MPa程度の条件で加熱加圧して本接着を行うことにより所望の合わせガラスを得ることができる。
【0061】
【作用】
本発明の中間膜は、特定のアセタール化度、特定のアセチル基量および特定のアセタール化度とアセチル基量との合計を有するとともに、架橋反応により高分子主鎖の架橋結合が形成されており、架橋後は特定の見掛け上の平均重合度を有するポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とからなり、かつ、上記ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とからなる特定の溶液の曇り点が特定の温度以下となるように設定されているので、低温から高温までの広い温度範囲において優れた遮音性能を長期間にわたって安定的に発現し、かつ、透明性、耐候性、耐貫通性、衝撃エネルギー吸収性、適正な接着力等の合わせガラスとして必要な基本性能にも優れる合わせガラスを得るに適するとともに、合わせガラスに加工する際に、ガラス板のずれが生じたり、発泡が生じることが殆どなく、取扱性にも優れる。
【0062】
また、本発明の中間膜は、110℃における溶融粘度を特定の粘度以上とし、かつ、140℃における溶融粘度を特定の粘度以下とすることにより、より優れたバランスの上記性能を発現するものとなる。
【0063】
本発明の合わせガラスは、上記本発明の中間膜を用いて作製されるので、低温から高温までの広い温度範囲において優れた遮音性能を長期間にわたって安定的に発現し、かつ、透明性、耐候性、耐貫通性、衝撃エネルギー吸収性、適正な接着力等の合わせガラスとして必要な基本性能にも優れる。
【0064】
【発明の実施の形態】
本発明をさらに詳しく説明するため以下に実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は「重量部」を意味する。
【0065】
(実施例1)
1.ポリビニルアセタール樹脂の合成
攪拌装置を備えた反応器に、イオン交換水2700ml、平均重合度2400、鹸化度87モル%のPVA250gを投入し、攪拌しながら加熱溶解した。次に、この溶液に触媒として35重量%塩酸を全系対比0.2重量%添加し、反応系の温度を20℃に温度調節した後、攪拌しながらアルデヒドとしてn−ブチルアルデヒド10gを添加した。その後、50重量%グルタルアルデヒド0.11gを溶解させたn−ブチルアルデヒド115gを添加したところ、白色微粒子状のPVBが析出した。析出10分後に35重量%塩酸を全系対比1.8重量%添加し、20℃/時間の昇温速度で60℃まで加熱した後、冷却を行った。その後、常法により中和、水洗、乾燥を行って、ブチラール化度(アセタール化度)が65.1モル%であり、アセチル基量が12.3モル%であり、かつ、架橋していて、架橋後の見掛け上の平均重合度が3200であるPVBを合成した。
【0066】
2.中間膜の作製
上記で得られたPVB100部に対して、可塑剤として3GO60部を添加し、ミキシングロールで均一に溶融混練した後、プレス成形機を用いて、150℃で30分間プレス成形を行って、厚み0.7mmの中間膜を作製した。
【0067】
3.合わせガラスの作製
上記で得られた中間膜を300mm×300mmに裁断して、二枚のフロート板ガラス(縦300mm×横300mm×厚み3mm)間に挟着し、この挟着物を真空バッグ(ゴムバッグ)中に入れ、真空度20torrで20分間保持して脱気した後、真空にしたままの状態(脱気状態)で90℃のオーブン中へ移し、30分間保持して予備接着を行った。次いで、予備接着された挟着物を真空バッグから取り出してオートクレーブ中に移し、温度135℃、圧力1.18MPaの条件で本接着を行って、透明な合わせガラスを作製した。
【0068】
(実施例2)
攪拌装置を備えた反応器に、イオン交換水2700ml、平均重合度2000、鹸化度87モル%のPVA250gを投入し、攪拌しながら加熱溶解した。次に、この溶液に触媒として35重量%塩酸を全系対比0.2重量%添加し、反応系の温度を20℃に温度調節した後、攪拌しながらアルデヒドとしてn−ブチルアルデヒド10gを添加した。その後、50重量%グルタルアルデヒド0.24gを溶解させたn−ブチルアルデヒド115gを添加したところ、白色微粒子状のPVBが析出した。析出10分後に35重量%塩酸を全系対比1.8重量%添加し、20℃/時間の昇温速度で60℃まで加熱した後、冷却を行った。その後、常法により中和、水洗、乾燥を行って、ブチラール化度(アセタール化度)が64.9モル%であり、アセチル基量が12.7モル%であり、かつ、架橋していて、架橋後の見掛け上の平均重合度が4000であるPVBを合成した。
【0069】
上記で得られたPVBを用いたこと以外は実施例1の場合と同様にして、中間膜および合わせガラスを作製した。
【0070】
(実施例3)
攪拌装置を備えた反応器に、イオン交換水2700ml、平均重合度1700、鹸化度87モル%のPVA250gを投入し、攪拌しながら加熱溶解した。次に、この溶液に触媒として35重量%塩酸を全系対比0.2重量%添加し、反応系の温度を20℃に温度調節した後、攪拌しながらアルデヒドとしてn−ブチルアルデヒド10gを添加した。その後、50重量%グルタルアルデヒド0.28gを溶解させたn−ブチルアルデヒド115gを添加したところ、白色微粒子状のPVBが析出した。析出10分後に35重量%塩酸を全系対比1.8重量%添加し、20℃/時間の昇温速度で60℃まで加熱した後、冷却を行った。その後、常法により中和、水洗、乾燥を行って、ブチラール化度(アセタール化度)が65.3モル%であり、アセチル基量が12.5モル%であり、かつ、架橋していて、架橋後の見掛け上の平均重合度が3400であるPVBを合成した。
【0071】
上記で得られたPVBを用いたこと以外は実施例1の場合と同様にして、中間膜および合わせガラスを作製した。
【0072】
(実施例4)
攪拌装置を備えた反応器に、イオン交換水2700ml、平均重合度2400、鹸化度87モル%のPVA250gを投入し、攪拌しながら加熱溶解した。次に、この溶液に触媒として35重量%塩酸を全系対比0.4重量%添加し、反応系の温度を20℃に温度調節した後、攪拌しながらアルデヒドとしてn−ブチルアルデヒド10gを添加した。その後、n−ブチルアルデヒド140gを添加したところ、白色微粒子状のPVBが析出した。析出10分後に35重量%塩酸を全系対比3.6重量%添加し、20℃/時間の昇温速度で45℃まで加熱した後、冷却を行った。その後、常法により中和、水洗、乾燥を行って、ブチラール化度(アセタール化度)が65.0モル%であり、アセチル基量が12.3モル%であり、かつ、架橋していて、架橋後の見掛け上の平均重合度が3200であるPVBを合成した。
【0073】
上記で得られたPVBを用いたこと以外は実施例1の場合と同様にして、中間膜および合わせガラスを作製した。
【0074】
(実施例5)
攪拌装置を備えた反応器に、イオン交換水2700ml、平均重合度850、鹸化度87モル%のPVA250gを投入し、攪拌しながら加熱溶解した。次に、この溶液に触媒として35重量%塩酸を全系対比0.2重量%添加し、反応系の温度を20℃に温度調節した後、攪拌しながらアルデヒドとしてn−ブチルアルデヒド10gを添加した。その後、50重量%グルタルアルデヒド0.57gを溶解させたn−ブチルアルデヒド115gを添加したところ、白色微粒子状のPVBが析出した。析出10分後に35重量%塩酸を全系対比1.8重量%添加し、20℃/時間の昇温速度で60℃まで加熱した後、冷却を行った。その後、常法により中和、水洗、乾燥を行って、ブチラール化度(アセタール化度)が65.5モル%であり、アセチル基量が12.6モル%であり、かつ、架橋していて、架橋後の見掛け上の平均重合度が1700であるPVBを合成した。
【0075】
上記で得られたPVBを用いたこと以外は実施例1の場合と同様にして、中間膜および合わせガラスを作製した。
【0076】
(実施例6)
攪拌装置を備えた反応器に、イオン交換水2700ml、平均重合度2800、鹸化度87モル%のPVA250gを投入し、攪拌しながら加熱溶解した。次に、この溶液に触媒として35重量%塩酸を全系対比0.2重量%添加し、反応系の温度を20℃に温度調節した後、攪拌しながらアルデヒドとしてn−ブチルアルデヒド10gを添加した。その後、50重量%グルタルアルデヒド0.17gを溶解させたn−ブチルアルデヒド115gを添加したところ、白色微粒子状のPVBが析出した。析出10分後に35重量%塩酸を全系対比1.8重量%添加し、20℃/時間の昇温速度で60℃まで加熱した後、冷却を行った。その後、常法により中和、水洗、乾燥を行って、ブチラール化度(アセタール化度)が65.2モル%であり、アセチル基量が12.5モル%であり、かつ、架橋していて、架橋後の見掛け上の平均重合度が5600であるPVBを合成した。
【0077】
上記で得られたPVBを用いたこと以外は実施例1の場合と同様にして、中間膜および合わせガラスを作製した。
【0078】
(比較例1)
攪拌装置を備えた反応器に、イオン交換水2700ml、平均重合度1700、鹸化度99モル%のPVA250gを投入し、攪拌しながら加熱溶解した。次に、この溶液に触媒として35重量%塩酸を全系対比0.2重量%添加し、反応系の温度を20℃に温度調節した後、攪拌しながらアルデヒドとしてn−ブチルアルデヒド30gを添加した。その後、n−ブチルアルデヒド110gを添加したところ、白色微粒子状のPVBが析出した。析出10分後に35重量%塩酸を全系対比1.8重量%添加し、20℃/時間の昇温速度で60℃まで加熱した後、冷却を行った。その後、常法により中和、水洗、乾燥を行って、ブチラール化度(アセタール化度)が68.5モル%であり、アセチル基量が1.0モル%である架橋していないPVBを合成した。
【0079】
上記で得られたPVBを用いたこと以外は実施例1の場合と同様にして、中間膜および合わせガラスを作製した。
【0080】
実施例1〜実施例6および比較例1のそれぞれで用いた可塑剤(3GO)とPVBとの組み合わせにおける曇り点を以下の方法で測定した。その結果は表1に示すとおりであった。
〔曇り点の測定方法〕
JIS K−2269に準拠して、ガラス製試験管に可塑剤(3GO)100部およびPVB8部を入れ、170℃に加熱してPVBを可塑剤に溶解させ、PVBの可塑剤溶液を調製した。次いで、この溶液の温度を熱電対で測定しながら攪拌冷却して、溶液の一部が曇りはじめた温度を読み取り、この温度を曇り点とした。
【0081】
また、実施例1〜実施例6および比較例1で得られた中間膜の溶融粘度を以下の方法で測定した。その結果は表1に示すとおりであった。
〔溶融粘度の測定方法〕
フローテスター(商品名「島津式フローテスターCFT500」、島津製作所社製)を用いて、中間膜の110℃および140℃における溶融粘度を測定した。
【0082】
さらに、実施例1〜実施例6および比較例1で得られた合わせガラスの遮音性能を以下の方法で評価した。その結果は表1に示すとおりであった。
〔遮音性能の評価方法〕
合わせガラスから供試体を切り出し、この供試体をダンピング試験用の振動発生機(商品名「G21−005D」、振研社製)により加振し、そこから得られる振動特性を機械インピーダンスアンプ(商品名「XG−81」、リオン社製)にて増幅し、振動スペクトルをFFTアナライザー(商品名「FFTスペクトラムアナライザーHP−3582AA」、横河ヒューレットパッカー社製)により解析した。こうして得られた損失係数とガラス板との共振周波数の比とから、周波数(Hz)と音響透過損失(dB)との関係を示すグラフを作成し、周波数2000Hz付近における極小の音響透過損失{TL値(db)}を求めた。なお、測定は、0℃〜30℃の温度範囲において10℃間隔で行い、遮音性能の合格基準は、TL値(dB)30以上とした。
【0083】
【表1】
Figure 2004067427
【0084】
表1から明らかなように、本発明による実施例1〜実施例6の中間膜を用いて作製した合わせガラスは、いずれも0℃〜30℃の温度範囲において優れた遮音性能を発現した。
【0085】
これに対し、ブチラール化度(アセタール化度)とアセチル基量との合計が70モル%未満であり、かつ、架橋していないPVBを用い、可塑剤(3GO)100重量部に対し上記PVB8重量部を溶解させた溶液の曇り点が100℃を超えていた比較例1の中間膜を用いて作製した合わせガラスは、0℃〜20℃の温度範囲、特に低温領域における遮音性能が悪かった。
【0086】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の中間膜は、低温から高温までの広い温度範囲において優れた遮音性能を長期間にわたって安定的に発現し、かつ、透明性、耐候性、耐貫通性、衝撃エネルギー吸収性、適正な接着力等の合わせガラスとして必要な基本性能にも優れる合わせガラスを得るに適するとともに、合わせガラスに加工する際に、ガラス板のずれが生じたり、発泡を生じることが殆どなく、取扱性にも優れるので、特に遮音性合わせガラス用中間膜として好適に用いられる。
【0087】
また、本発明の合わせガラスは、上記本発明の中間膜を用いて作製されるので、低温から高温までの広い温度範囲において優れた遮音性能を長期間にわたって安定的に発現するとともに、合わせガラスとして必要な上記基本性能にも優れるものであり、特に高い遮音性能が要求される建築物や交通車両等の窓ガラス用遮音性合わせガラスとして好適に用いられる。
【0088】
【図面の簡単な説明】
【図1】合わせガラスの遮音性能を示すグラフである。

Claims (3)

  1. ポリビニルアセタール樹脂と可塑剤とからなる合わせガラス用中間膜であって、上記ポリビニルアセタール樹脂は、アセタール化度が60〜85モル%、アセチル基量が1〜30モル%およびアセタール化度とアセチル基量との合計が70モル%以上であるとともに、架橋反応により高分子主鎖が架橋結合されており、架橋後の見掛け上の平均重合度が架橋前の平均重合度の1.2〜8.0倍であり、かつ、上記可塑剤100重量部に対し上記ポリビニルアセタール樹脂8重量部を溶解させた溶液の曇り点が100℃以下であることを特徴とする合わせガラス用中間膜。
  2. 110℃における溶融粘度が10000Pa・s以上であり、かつ、140℃における溶融粘度が100000Pa・s以下であることを特徴とする請求項1に記載の合わせガラス用中間膜。
  3. 少なくとも一対のガラス板間に請求項1または請求項2に記載の合わせガラス用中間膜を介在させ、一体化させてなることを特徴とする合わせガラス。
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