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JP2004059992A - 有機薄膜形成装置 - Google Patents

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Koji Sasaki
佐々木 浩司
Hironobu Narui
成井 啓修
Katsunori Yanashima
簗嶋 克典
Sadao Tanaka
田中 貞雄
Satohiko Memesawa
目々澤 聡彦
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Abstract

【課題】有機原料が貯留される原料容器内を効率よく均一に温度制御することが可能な有機薄膜形成装置を提供する。
【解決手段】基板Sに成膜処理を行うための処理チャンバ11と、処理チャンバ11に有機原料ガスを供給するため原料ガス供給管21と、原料ガス供給管21に有機原料ガスを供給するための有機原料を貯留した原料容器31とを備えた有機薄膜形成装置であって、原料容器31の周囲を覆うように、電磁誘導加熱により原料容器31を加熱するための複数の加熱コイル32が配置されているとともに、各加熱コイル32を介してそれぞれ独立した温度制御を行うための交流電流制御手段34が設けられていることを特徴とする有機薄膜形成装置である。
【選択図】    図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は有機薄膜形成装置に関するものであって、特に、処理チャンバ内で基板表面にキャリアガスとともに原料ガスを供給することにより有機薄膜を形成する有機気相堆積法に適用される有機気相堆積装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機ELディスプレイ素子、有機半導体レーザーなどの低分子系有機EL発光素子用の有機薄膜は、一般的に真空蒸着法で成膜されていたが、近年、有機薄膜を形成する装置として、有機気相堆積法(Organic Vapor Phase Deposition(OVPD))による有機気相堆積装置が提案されている(特表2001−523768号公報)。
【0003】
有機気相堆積装置は、基板の成膜処理を行う処理チャンバと、処理チャンバ内に有機原料ガスを供給するガス供給手段とを備えており、減圧雰囲気下の処理チャンバ内にキャリアガスとともに有機原料ガスを供給することで、処理チャンバ内に収納された基板表面に有機薄膜を形成する。
有機気相堆積装置では、成膜成分となる有機原料が気相状態で処理チャンバ内に供給されるため、図3に示すように、有機原料が貯留される原料容器31は抵抗線41やランプ(図示せず)等により加熱されている。
また、ここでの図示は省略したが、原料容器31にキャリアガスを供給するキャリアガス供給管22および原料容器31から処理チャンバに有機原料ガスを供給する原料ガス供給管21も上記の方法により加熱されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の加熱方法では、例えば抵抗線41の発熱により間接的に原料容器31および原料ガス供給管21が加熱されるため熱効率が悪く、熱エネルギーのロスは50%程度であった。このため、有機原料の気化温度に到達するまでに時間を要するだけでなく、間接的な加熱によるため原料容器31および原料ガス供給管21の微妙な温度調整が難しかった。一般的に有機原料は気化温度よりも顕著に高い温度で加熱すると変質することから、温度制御が必要である。
【0005】
また、抵抗線41に接している部分が加熱され易いため、温度ムラが発生し易く、原料容器31内および原料ガス供給管21内に有機原料の気化温度よりも低い部分があると、その部分に有機原料が堆積してしまい、基板表面への堆積率が低下するとともに、原料ガス供給管21内がつまりやすくなるという問題があった。原料ガス供給管21内が有機原料でつまると、そのメンテナンスが困難であり、原料ガス供給管21を交換する等の対処が必要であった。
さらに、有機原料ガスが輸送されている段階で温度が低くなると、気相状態を維持できる有機原料が少なくなり、基板表面へ到達する有機原料が少なくなることから、基板表面における有機原料の濃度が不均一となり、膜厚制御性、安定性の低下という問題が生じていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記のような課題を解決するために、本発明の有機薄膜形成装置は、基板に成膜処理を行うための処理チャンバと、処理チャンバに有機原料ガスを供給するための原料ガス供給管と、原料ガス供給管に有機原料ガスを供給するための有機原料を貯留した原料容器とを備えた有機薄膜形成装置であって、原料容器の周囲を覆うように、電磁誘導加熱により原料容器を加熱するための複数の加熱コイルが配置されており、各加熱コイルを介してそれぞれ独立した温度制御を行うための制御手段が設けられていることを特徴としている。
【0007】
このような有機薄膜形成装置によれば、原料容器の周囲を覆うように、電磁誘導加熱により原料容器を加熱するための複数の加熱コイルが配置されていることから、加熱コイルに交流電流制御回路から交流電流を流すことにより、原料容器に交流磁束が発生する。そして、この交流磁束により渦電流が発生し、この渦電流と原料容器を形成する材料との抵抗により、ジュール熱が生じて原料容器自体が発熱源となる。
これにより、原料容器内の有機原料が原料容器により直接加熱されるため、温度制御が容易であり、効率よく均一な温度に制御することができる。
【0008】
また、原料容器の周囲に配置された各加熱コイルを介してそれぞれ独立した温度制御を行うための制御手段が設けられていることから、原料容器の各部でそれぞれ温度調整を行うことができるため、微妙な温度調整も可能となる。
これにより、確実に温度制御された有機原料ガスを処理チャンバ内に供給して有機薄膜の形成を行うことができるので、良質で均一な膜厚の有機薄膜を形成することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の有機薄膜形成装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の有機薄膜形成装置である有機気相堆積装置の一実施形態を説明するための概要構成図である。
この図に示す有機気相堆積装置は、減圧雰囲気下に維持した処理チャンバ11内で、基板Sを覆うようにマスク(図示せず)を配置し、このマスクを介して基板S上に所定パターンの有機薄膜の形成を行うものである。
【0010】
本実施形態の有機気相堆積装置は、処理チャンバ11と、処理チャンバ11内に有機原料ガスを供給する原料ガス供給管21と、原料ガス供給管21に有機原料ガスを供給するための有機原料を貯留する原料容器31とを備えている。
【0011】
処理チャンバ11は、余分な原料ガスを排気するための排気口12から図示しない真空ポンプによって、その内部環境(例えば、減圧状態)が制御されるとともに、圧力計13によって処理チャンバ11内部の圧力が管理されている。
また、処理チャンバ11の外側には、例えばヒーター(図示せず)が設けられており、処理チャンバ11内で有機原料ガスが気相状態を維持できるように構成されている。
【0012】
また、処理チャンバ11内に設けられた基板ホルダー14は、例えば基板装着面14aが水平状態に対して略垂直になるような状態で配置されており、基板装着面14aはマスクで覆われた状態の基板Sが装着されるように構成されている。
そして、基板ホルダー14の内部には、装着された基板Sを冷却するための冷却機構15が設けられている。
この処理チャンバ11内に収納された基板Sに向けて、原料容器31から有機原料ガスが原料ガス供給管21を通って処理チャンバ11内に供給される。
【0013】
ここで、原料容器31には処理チャンバ11内に収納される基板Sの表面に有機薄膜を形成するための有機原料が貯留されている。
図2の要部拡大図に示すように、原料容器31は、例えば直方体状であって、原料容器31の周囲を覆うように複数の加熱コイル32が配置されている。
本実施形態では原料容器31を構成する各外壁面に加熱コイル32がそれぞれ配置されていることとする。
ここでは各外壁面に加熱コイル32がそれぞれ配置されていることとするが、本発明はこれに限定されず、原料容器31を構成する外壁面を領域ごとに独立して制御できるように、加熱コイル32が配置されていればよい。
また、ここでは直方体状の原料容器31について説明するが、本発明はこれに限定されず、円柱状等であってもよい。
【0014】
原料容器31の各外壁面にはそれぞれ温度センサー33が配置されており、各加熱コイル32には、温度センサー33により測定された情報をフィードバックさせて、電流値および周波数を制御した交流電流を流し、温度制御を行う交流電流制御回路34(制御手段)が接続されている。
ここで、交流電流制御回路34は、例えば高周波電流を供給するインバータ回路であることとする。
【0015】
また、原料容器31は金属材料または磁性材料で構成されており、ここでは例えばその外層35に抵抗の大きいステンレス層、内層36に熱伝導性の高いアルミニウム層を用いた2層の積層構造で構成されていることとする。
【0016】
なお、ここでは外層35にステンレス層、内層36にアルミニウム層を用いることとしたが、本発明はこれに限定されず、鉄、アルミニウム、銅およびこれらの合金、ステンレス鋼等の金属材料または磁性材料が適用可能である。
ここで、原料容器31の外層35が抵抗の大きい材質で構成されていれば、ジュール熱が発生し易いので好ましく、内層36が熱伝導性の高い材質で構成されていれば熱を原料容器31内の有機原料に効率よく伝導することができるので好ましい。
また、ここでは外層35と内層36の2層からなる積層構造としたが、3層以上の積層構造であってもよく、単層であっても構わない。
【0017】
上述したような構成の原料容器31の外壁面に配置された加熱コイル32に、交流電流制御回路34から高周波電流を供給すると、原料容器31の各外壁面を構成する外層35および内層36に交流磁束Mが発生する。そして、この交流磁束Mにより渦電流Iが発生する。
ここでは外層35を構成するステンレス層の抵抗が大きいため、渦電流Iによりジュール熱が発生し、このジュール熱が内層36を構成する熱伝導性のよいアルミニウム層へ均一に伝わり、原料容器31自体が発熱源となる。
【0018】
また、再び図1に示すように原料容器31には、キャリアガス供給源37からキャリアガスを供給するためのキャリアガス供給管22が挿入されており、キャリアガス供給源37には例えば不活性ガスからなるキャリアガスが貯留されている。
キャリアガス供給管22にはガス流量制御手段19が設けられており、原料容器31に供給されるキャリアガスの流量を調整することができる。
そして、キャリアガス供給管22からキャリアガスが原料容器31に導入されることにより、原料容器31内で気化された有機原料ガスとキャリアガスとが混合される。
【0019】
一方、原料容器31には原料ガス供給管21の端部が接続されており、原料ガス供給管21のもう一方の端部は処理チャンバ11内に挿入されている。そして、原料ガス供給管21は処理チャンバ11内にキャリアガスとともに有機原料ガスを供給するように構成されている。
【0020】
ここで、上述したキャリアガス供給管22および原料ガス供給管21には、原料容器31と同様に、その周囲を覆うように加熱コイル32が配置されており、各管の温度を測定する温度センサー33(図2参照)と、この温度センサー33からフィードバックされる情報により、電流値および周波数を調整した高周波電流を流し温度制御を行うインバータ回路からなる交流電流制御回路34(図2参照)が加熱コイル32に接続されていることとする。
【0021】
ここではキャリアガス供給管22および原料ガス供給管21の周囲にそれぞれ1つの連続した加熱コイル32が配置されていることとするが、本発明はこれに限定されず、キャリアガス供給管22および原料ガス供給管21にそれぞれ複数の加熱コイル32が配置されていてもよい。
この場合には各管の加熱コイル32が配置された部分のそれぞれに温度センサー33が配置され、各加熱コイル32に交流電流制御回路34が設けられることとする。
【0022】
このような有機気相堆積装置を用いて基板S表面に有機薄膜を形成する場合には、図1に示すように、まず、処理チャンバ11内の基板ホルダー14にマスク(図示せず)で覆われた基板Sを装着する。
【0023】
また、原料容器31の各外壁面に配置された温度センサー33でモニターしながら、インバータ回路からなる交流電流制御回路34から各外壁面に配置された加熱コイル32に電流値および周波数を制御した高周波電流を流して、原料容器31内の温度を調整する。
ここでは有機原料の気化温度よりも高く、有機原料が変質しない温度に調整することとする。
さらに、原料ガス供給管21およびキャリアガス供給管22についても、原料容器31と同様に制御することにより、管内の温度を調整する。
【0024】
一方、キャリアガス供給源37に接続されたキャリアガス供給管22から、原料容器31にキャリアガスを導入し、原料容器31内の気化された有機原料ガスと混合する。
そして、キャリアガスと混合された有機原料ガスは、原料ガス供給管21を通って、処理チャンバ11内の基板装着面14aに装着された基板S表面に向けて矢印Aに示す方向に供給され、有機原料ガスが基板S表面全域に堆積されて、有機薄膜が形成される。
【0025】
なお、本実施形態では基板Sをマスク(図示せず)で覆った例について説明したが、本発明はマスクを装着せずに、基板S表面全域に有機薄膜を形成する場合にも適用可能である。
【0026】
このような有機気相堆積装置によれば、原料容器31を構成する各外壁面には電磁誘導加熱により原料容器31を加熱するための複数の加熱コイル32が配置されていることから、原料容器31自体を発熱源として有機原料を直接加熱することができ、原料容器31内を効率よく均一な温度に制御することができる。
また、原料容器31は外層35が抵抗の大きいステンレス層、内層36が熱伝導性の高いアルミニウム層からなる積層構造であることから、より効率よく熱を発生して、原料容器31内の有機原料を加熱することができる。
【0027】
さらに、各外壁面における加熱コイル32を介し、各外壁面に配置された温度センサー33からの情報をフィードバックさせて、それぞれ独立した温度制御を行う交流電流制御回路34が設けられていることから、原料容器31内の各部において、微妙な温度調整も可能となり、より確実な温度制御を行うことができる。
これにより、確実に温度制御された有機原料ガスを処理チャンバ11内に供給して基板S表面に有機薄膜の形成を行うことができるので、良質で均一な膜厚の有機薄膜を形成することができる。
【0028】
さらに、本実施形態によれば、原料ガス供給管21およびキャリアガス供給管22も原料容器31と同様の構成により加熱していることから、有機原料ガスが原料ガス供給管21内に堆積してつまることがなく、処理チャンバ11内に有機原料ガスを効率よく供給することができるとともに、原料ガス供給管21のメンテナンスも容易に行うことができる。
またキャリアガス供給管22についても、原料容器31内に温度制御されたキャリアガスを供給することができるため、キャリアガスと混合する際の有機原料ガスの温度低下を防ぐことができる。
【0029】
また、装置内で加熱したい部位の周囲を加熱コイル32で覆うことで加熱することができるため、従来のように抵抗線またはランプ等により加熱する場合よりも装置のコンパクト化が可能である。
【0030】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の有機薄膜形成装置によれば、原料容器の周囲を覆うように、電磁誘導加熱により原料容器を加熱するための複数の加熱コイルが配置されていることから、原料容器自体を発熱源とすることができるため、原料容器内の有機原料を直接加熱することができ、原料容器を効率よく均一な温度に制御することができる。
また、各加熱コイルを介してそれぞれ独立した温度制御を行うための制御手段とを備えていることから、原料容器内の各部において、より確実に温度制御することができ、微妙な温度調整も可能となる。
これにより、確実に温度制御された有機原料ガスを処理チャンバ内に供給して有機薄膜を形成することができるので、良質で均一な膜厚の有機薄膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における実施形態の有機薄膜形成装置の概略構成図である。
【図2】本発明における実施形態の有機薄膜形成装置の要部拡大図である。
【図3】従来の技術における有機薄膜形成装置の要部拡大図である。
【符号の説明】
11…処理チャンバ、21…原料ガス供給管、31…原料容器、32…加熱コイル、35…交流電流制御回路(制御手段)、S…基板

Claims (3)

  1. 基板に成膜処理を行うための処理チャンバと、前記処理チャンバに有機原料ガスを供給するための原料ガス供給管と、前記原料ガス供給管に有機原料ガスを供給するための有機原料を貯留した原料容器とを備えた有機薄膜形成装置であって、
    前記原料容器の周囲を覆うように、電磁誘導加熱により当該原料容器を加熱するための複数の加熱コイルが配置されており、前記各加熱コイルを介してそれぞれ独立した温度制御を行うための制御手段が設けられている
    ことを特徴とする有機薄膜形成装置。
  2. 前記原料ガス供給管の周囲を覆うように、電磁誘導加熱により当該原料ガス供給管を加熱するための加熱コイルが配置されており、この加熱コイルを介して温度制御を行うための制御手段が設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の有機薄膜形成装置。
  3. 前記制御手段はインバータ回路である
    ことを特徴とする請求項1記載の有機薄膜形成装置。
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