JP2004059001A - 厚紙の折曲構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】立面板1と平面板2の稜部に、向き合うように傾斜した二本の罫線7を、切目8を介し繰り返して配設し、この罫線7に沿って立面板1と平面板2の稜部を折り曲げる。この折曲構造を採用した紙箱では、積上荷重が作用した時、罫線7の折曲角が変化して、高さ方向の変形が吸収され、製函時には、罫線7の片折れが防止される。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ラップラウンドケースの稜部などに適用される厚紙の折曲構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、缶ビール等の飲料缶の包装には、図22に示すように、缶Cを巻き込むように連設された各一対の立面板51及び平面板52を折り曲げ、その一端の継代53を反対側の平面板52に貼着して周壁を形成し、各立面板51及び平面板52から延出したフラップ54,55を閉じて端面を閉止する段ボール製のラップラウンドケースが使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のようなラップラウンドケースを多数積み上げて保管しておくと、積上荷重で平面板52の段ボールに缶が食い込む現象などから、立面板51が膨らんで、美観が損なわれるという問題がある。
【0004】
その対策として、立面板51と平面板52の稜線となる罫線に全長に亘って平行にもう一本罫線を入れ、この罫線を座屈誘導線とすることも考えられるが、この場合、ケーサーでの製函時に折れ曲る罫線が一定せず、製函不良が発生する恐れがある。
【0005】
そこで、この発明は、ラップラウンドケース等に適用した時、積上荷重による胴膨れが生じにくく、美観が維持され、かつケーサーでの製函適性に優れた厚紙の折曲構造を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、この発明は、二枚の板材の境界部分に傾斜した二本の罫線を繰り返して配設し、これらの罫線に沿って二枚の板材を折り曲げるようにしたのである。
【0007】
この折曲構造を紙箱の立面板と平面板の稜部に採用すると、積上荷重が作用した時、傾斜した二本の罫線の折曲角が変化して、高さ方向の変形が吸収されるので、胴膨れが抑制される。
【0008】
また、製函時には、傾斜した二本の罫線が共に折れるので、一方の罫線で片折れすることがなく、製函不良の発生が防止される。
【0009】
【発明の実施の形態】
この発明の第1分類の実施形態を図1〜図10に基づいて説明する。
【0010】
図1及び図2に示す段ボール製ラップラウンドケースは、缶Cを巻き込むように連設された各一対の立面板1及び平面板2を折り曲げ、その一端の継代3を反対側の平面板2に貼着して周壁を形成し、フラップ4,5を閉じて端面を閉止するものであり、立面板1及びフラップ4には、半切による開封用の切裂帯6が設けられている。
【0011】
このラップラウンドケースのブランクでは、図3に示すように、一方の平面板2とその両側の立面板1との稜部に、対称に傾斜し、接近端で交わるX字状の二本の罫線7が繰り返して配設され、二本の罫線7の離反端間には垂直な切目8が設けられている。
【0012】
上記ブランクを組み立てて、缶Cを包装すると、図4に示すように、傾斜した二本の罫線7が均等に折れて、その間の部分が斜めに曲がり、罫線7の交点からの立面板1の高さが缶Cの高さよりも小さいことも作用して、缶Cがタイトに包装され、外観も多面的でユニークなものになる。
【0013】
また、積上荷重が作用し、缶Cの上下のフランジが平面板2の段ボールに食い込んでも、罫線7の折曲角が変化して、高さ方向の変形が吸収されるので、立面板1が膨らみにくく、立面板1が半切の切裂帯6で座屈する現象も防止される。
【0014】
そのほか、製函時に、一方の罫線7で片折れすることがないので、高速のケーサーで包装しても、製函不良のトラブルが発生することがない。
【0015】
さらに、立面板1と平面板2の稜部が缶Cの底部のテーパーに沿うように折れ曲がる設計が可能となるので、ブランクの面積を従来のものより小さくすることができるほか、缶Cが直接積上荷重を受けることから、材料に低グレードの段ボールを使用でき、包装コストを削減することができる。
【0016】
なお、この実施形態では、下方の平面板2と両側の立面板1の稜部に罫線7を設けたが、これに代えて、又は加えて、上方の平面板2と両側の立面板1の稜部に罫線7を設けるようにしてもよい。
【0017】
この場合、立面板1側の罫線7と平面板2側の罫線7とを非対称に傾斜させることにより、二本の罫線7に挟まれた部分の折曲状態における傾斜角度を調整することができる。
【0018】
また、図5に示すように、罫線7の交点から一本の水平な罫線9を設けてもよく、図6に示すように、傾斜した二本の罫線7と切目8とを、台形をなすように配置したり、図7に示すように、三角形をなすように配置したり、図8に示すように、三角形の頂点から一本の水平な罫線9が延びるようにしてもよい。
【0019】
さらに、図9及び図10に示すように、傾斜した二本の罫線7と、水平な二本の罫線9とを、切目8を介し台形や三角形をなすように組み合わせて配設してもよい。
【0020】
この場合、積上時には、傾斜した二本の罫線7だけでなく、水平な二本の罫線9の折曲角が変化して、高さ方向の変形を吸収し、製函時には、傾斜した二本の罫線7により、罫線7,9の片折れに伴う製函不良の発生が防止される。
【0021】
次に、この発明の第2分類の実施形態を図11〜図21に基づいて説明する。
【0022】
図11及び図12に示すラップラウンドケースは、上記と同様、缶Cを巻き込むように各一対の立面板1及び平面板2を折り曲げ、継代3を反対側の平面板2に貼着して周壁を形成し、フラップ4,5を閉じて端面を閉止するものであり、立面板1及びフラップ4には、半切による開封用の切裂帯6が設けられている。
【0023】
このラップラウンドケースのブランクでは、図13に示すように、一方の平面板2とその両側の立面板1との稜部に、対称に傾斜し、接近端で交わるX字状の二本の罫線7が繰り返して配設され、その離反端を繋ぐように、水平な二本の罫線9が組み合わせて設けられている。上記第1分類の実施形態のように、垂直な切目8は設けられていない。
【0024】
上記ブランクを組み立てて、缶Cを包装すると、図14に示すように、傾斜した二本の罫線7が均等に折れて、その間の部分が斜めに曲がり、罫線7の交点からの立面板1の高さが缶Cの高さよりも小さいことも作用して、缶Cがタイトに包装され、外観も多面的でユニークなものになる。
【0025】
また、積上時には、傾斜した二本の罫線7だけでなく、水平な二本の罫線9の折曲角が変化して、高さ方向の変形を吸収するので、胴膨れが防止され、製函時には、傾斜した二本の罫線7により、罫線7,9の片折れに伴う製函不良の発生が防止される。
【0026】
さらに、立面板1と平面板2の稜部が缶Cの底部のテーパーに沿うように折れ曲がる設計が可能となるので、ブランクの面積を従来のものより小さくすることができるほか、缶Cが直接積上荷重を受けることから、材料に低グレードの段ボールを使用でき、包装コストを削減することができる。
【0027】
また、上記第1分類のものと異なり、切目8がないので、落下等により大きな衝撃が作用しても、立面板1と平面板2の稜部が裂けにくく、保管時に埃が入ることもなく、鋭利な切断端が露出しないので、手が切れるようなこともない。
【0028】
なお、この実施形態では、下方の平面板2と両側の立面板1の稜部に罫線7を設けたが、これに代えて、又は加えて、上方の平面板2と両側の立面板1の稜部に罫線7を設けるようにしてもよい。
【0029】
この場合、立面板1側の罫線7と平面板2側の罫線7とを非対称に傾斜させることにより、二本の罫線7に挟まれた部分の折曲状態における傾斜角度を調整することができる。
【0030】
また、図15に示すように、傾斜した二本の罫線7の接近端に間隔を設けて、隣り合う接近端を水平な二本の罫線9で繋ぐようにしてもよく、図16に示すように、隣り合う接近端を直接繋いでもよい。
【0031】
また、図17に示すように、接近端で交わるX字状の二本の罫線7を繰り返して配設し、その離反端を直接繋いでもよく、図18に示すように、罫線7の交点から一本の水平な罫線9が延びるようにしてもよい。
【0032】
さらに、図19に示すように、傾斜した罫線7と水平な罫線9とを一本に繋がるようにジグザグに配置し、この線上の水平な罫線9に交互に間隔をおいて対向する水平な罫線9を設けてもよい。
【0033】
ところで、上記各実施形態では、立面板1と平面板2とを稜部で90°に折り曲げるラップラウンドケースを例示したが、図20及び図21に示すように、この折曲構造は、二枚の立面板1を180°折り曲げて端壁13を形成する二重端壁のトレーにも適用できる。
【0034】
このトレーは、底壁10から側壁11を起立させ、側壁11の両端から延びる折曲片12を、二枚の立面板1の間に挟んで保形するものである。
【0035】
このようなトレーに上記折曲構造を適用すると、製函に際し、傾斜した二本の罫線7により二本の罫線7,9が均等に折れるので、罫線7,9の片折れに伴う製函不良が防止される。
【0036】
【発明の効果】
以上のように、この発明に係る厚紙の折曲構造では、積上荷重が作用した時、二本の罫線の折曲角が変化して、高さ方向の変形が吸収されるので、紙箱の胴膨れが抑制され、製函時には、傾斜した二本の罫線により、一方の罫線での片折れに伴う製函不良の発生が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1分類に係るラップラウンドケースの包装状態を示す斜視図
【図2】同上の上下反転した状態を示す斜視図
【図3】同上のラップラウンドケースのブランクを示す図
【図4】同上の包装状態を示す断面図
【図5】罫線の他の配置例を示す図
【図6】罫線の他の配置例を示す図
【図7】罫線の他の配置例を示す図
【図8】罫線の他の配置例を示す図
【図9】罫線の他の配置例を示す図
【図10】罫線の他の配置例を示す図
【図11】この発明の第2分類に係るラップラウンドケースの包装状態を示す斜視図
【図12】同上の上下反転した状態を示す斜視図
【図13】同上のラップラウンドケースのブランクを示す図
【図14】同上の包装状態を示す断面図
【図15】罫線の他の配置例を示す図
【図16】罫線の他の配置例を示す図
【図17】罫線の他の配置例を示す図
【図18】罫線の他の配置例を示す図
【図19】罫線の他の配置例を示す図
【図20】この発明に係る折曲構造を適用したトレーを示す斜視図
【図21】同上の端壁の断面図
【図22】従来のラップラウンドケースの包装状態を示す斜視図
【符号の説明】
1 立面板
2 平面板
3 継代
4,5 フラップ
6 切裂帯
7 罫線(傾斜)
8 切目
9 罫線(水平)
Claims (8)
- 連設された二枚の板材の境界部分に、傾斜した罫線を繰り返して配設し、この罫線に沿って二枚の板材を折り曲げた厚紙の折曲構造。
- 前記傾斜した罫線を二本対向させたことを特徴とする請求項1に記載の厚紙の折曲構造。
- 前記傾斜した二本の罫線が接近端で交わることを特徴とする請求項2に記載の厚紙の折曲構造。
- 前記傾斜した二本の罫線の接近端に間隔を設けたことを特徴とする請求項2に記載の厚紙の折曲構造。
- 前記傾斜した二本の罫線の端部間に垂直な切目を設けたことを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の厚紙の折曲構造。
- 前記傾斜した罫線に、水平な罫線を組み合わせたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の厚紙の折曲構造。
- 各一対の立面板及び平面板を折り曲げて周壁を形成した紙箱において、少なくとも一方の平面板と立面板の稜部に、請求項1乃至6のいずれかに記載の折曲構造を適用した紙箱。
- 前記立面板に、半切による切裂帯を設けたことを特徴とする請求項7に記載の紙箱。
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