[go: up one dir, main page]

JP2004049992A - 揮発性有機化合物低減材およびその用途 - Google Patents

揮発性有機化合物低減材およびその用途 Download PDF

Info

Publication number
JP2004049992A
JP2004049992A JP2002208688A JP2002208688A JP2004049992A JP 2004049992 A JP2004049992 A JP 2004049992A JP 2002208688 A JP2002208688 A JP 2002208688A JP 2002208688 A JP2002208688 A JP 2002208688A JP 2004049992 A JP2004049992 A JP 2004049992A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
volatile organic
organic compound
reducing material
material according
compound reducing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002208688A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuhide Maeda
前田 信秀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Industrial Products Ltd
Original Assignee
Mitsui Chemicals Industrial Products Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Industrial Products Ltd filed Critical Mitsui Chemicals Industrial Products Ltd
Priority to JP2002208688A priority Critical patent/JP2004049992A/ja
Publication of JP2004049992A publication Critical patent/JP2004049992A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/20Air quality improvement or preservation, e.g. vehicle emission control or emission reduction by using catalytic converters

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Abstract

【課題】シックハウス症候群の主犯であるホルムアルデヒドを初めとする揮発性有機化合物(有害物質)を吸収・分解等することにより、その放散量を低減することのできる、鉱物(セラミックス)を含有してなる新規な揮発性有機化合物低減材を提供する。
【解決手段】蛇紋石、苦灰石、角閃石、炭酸リチウム、燐酸リチウム、シリカ、酸化チタンを有する複合セラミックスを有していることを特徴とする揮発性有機化合物低減材。
【選択図】     なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シックハウス症候群の原因物質である揮発性有機化合物(VOC:Volatile Organic Compounds)に対する作用(吸収分解等と考えられる)により、に建材や内装材などから室内や車内への揮発性有機化合物の放散量を低減することのできる新規な揮発性有機化合物低減材およびその用途に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
建物の高気密化や化学物質を放散する建材、内装材の使用などにより、新築、改築後の住宅やビルにおいて、化学物質による室内空気汚染により、居住者の様々な体調不良が生じている状態が、数多く報告されている。症状が多様で、症状発生の仕組みをはじめ、未解明な部分が多く、また様々な複合要因が考えられることから、シックハウス症候群と呼ばれる。このシックハウス症候群は、欧米のオフィスで1940年代ぐらいからシックビルデング症候群(Sick Building Syndrom)の名で知られていた。日本では住宅で発生するケースが多いためシックハウス症候群と呼ばれている(あるいは室内空気汚染、化学物質過敏症などとも呼ばれている)。
【0003】
特に、住まいが高断熱・高気密化し、エアコンや新しい建材の普及によって快適になる一方で、シックハウス症候群が顕在化し、いわば健康住宅への関心が高まっている。その多くは、合板類、ビニル壁紙、フローリング下地材等の建材の接着剤や塗料、防蟻剤などに含有されている、ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、クロルピリホスなどの化学物質(揮発性有機化合物)との関連が指摘されている。特に、建材や家具の接着剤や塗料、防腐剤等などに幅広く使われており、シックハウス症候群の主原因とみられているのがホルムアルデヒドである。ホルムアルデヒドは、反応性、熱安定性に優れ、経済的なことから塗料や建材、家具、内装材(壁紙等)の接着剤にごく一般的に用いられてきた物質である。しかしながら、これらの物質は、刺激臭のある無色の気体で、空気中に放散しやすく、空気中の濃度が高くなると、目やのどに刺激を与え涙が出たり、空気と一緒に吸い込むことで浮腫炎症など様々な症状を起こす。具体的には、シックハウス症候群の診断基準として、眼球結膜、鼻粘膜、のど、唇などの粘膜への刺激、乾燥、皮膚の異常、集中力の減速、頭痛、息苦しさ、過敏症、めまい、吐き気等の症状が単独、併発してあらわれる。そのため、新居への引越し、改築などでこれらの症状があらわれた場合、シックハウス症候群の可能性が考えられる。
【0004】
一般的にシックハウス症候群の最大の予防は、有害な化学物質を室内等に持ち込まないことである。そのため、こうした揮発性有機化合物を使用しない建材や家具の開発が進められているが、こうしや揮発性有機化合物を使わない建材や家具等は今だ見出されていないのが実情である。したがって、現状では、新居に越したり、新しい家具を購入した場合は、これらに含まれている揮発性有機化合物を発散させたうえ換気等をしているのが現況であるが、これらの揮発性有機化合物の放散は遅く、換気後も放散が続くため、十分な対策となり得ていないのが実情である。
【0005】
さらに、ここにきて新築の建物で発生するシックハウス症候群が社会問題となる中、厚生労働省は、学校やホテル、百貨店の新築時や大規模改修時に、原因の一つとされる化学物質であるホルムアルデヒドの測定を義務づけ、国の指針値(1m中0.08ppm以下)を上回るような場合、改善策をとらせる方針を決めたことが報道されている。厚生労働省によると、化学物質を多く含む新建材を多く用いたり、気密性の高い建物が増えたりしたことを背景に、新築されたばかりの学校、ホテル、百貨店で生徒や従業員、宿泊客や来店客が健康被害を訴えるケースが相次いでいるのを受け、建物の新築や大規模な改修の際に、使用前に室内空気中のホルムアルデヒド濃度を測定させ、国の指針値を上回るような場合、改善策をとらせることに決めたものである。トルエンやキシレンなどシックハウス症候群との関連が指摘される化学物質はほかにもあるが、建材や家具に最も広く使われていることから、今回はホルムアルデヒドだけに絞ったことが報道されている。さらに、ビルの配管内で繁殖し、感染すれば肺炎を引き起こすレジオネラ菌による健康被害を防ぐため、ビル衛生管理法の関連政令と省令を抜本的に改正することも併せて報道されており、こうした細菌に対する抗菌性を有する建材等が嘱望されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の目的は、シックハウス症候群との関連が指摘されるホルムアルデヒドを初めとする揮発性有機化合物(有害物質)を吸収・分解等することにより、その放散量を低減することのできる、鉱物(セラミックス)を含有してなる新規なシックハウス症候群対策処理剤およびその用途を提供するものである。
【0007】
さらに、本発明の目的は、上記目的に加えて、さらに室内や車内での健康被害を防止し、さらには健康増進つながるように、遠赤外線放射性(=高い放射率を有する)、マイナスイオン発生能、防カビ性、脱臭性および抗菌性をバランス良く発現することのできる、鉱物(セラミックス)を含有してなる新規な揮発性有機化合物低減材およびその用途を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記目的を達成すべく、新規な揮発性有機化合物低減材およびその用途につき鋭意検討した結果、ホルムアルデヒドを初めとする揮発性有機化合物(有害物質)を吸収・分解等することのできる鉱物(セラミックス)を見出すことにより、これら鉱物(セラミックス)を適当に組み合わせる(複合する)ことで揮発性有機化合物の放散量を低減することができることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。さらに、これら鉱物(セラミックス)を適当に組み合わせる(複合する)ことで、さらに抗菌性、脱臭性、マイナスイオン発生能など、室内環境の改善に有用である多くの特性を兼ね備えることができることをも見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0009】
すなわち、本発明の目的は、下記(1)〜(27)に記載の新規な揮発性有機化合物低減材およびその用途により達成されるものである。
【0010】
(1) 蛇紋石、苦灰石およびリチウム化合物よりなる群から選ばれてなる少なくとも1種を含有する複合セラミックスを有していることを特徴とする揮発性有機化合物低減材。
【0011】
(2) 前記苦灰石が、未焼成苦灰石および/または未焼成苦灰石を900〜1200℃で焼成してなる焼成苦灰石を含有することを特徴とする上記(1)に記載の揮発性有機化合物低減材。
【0012】
(3) 前記リチウム化合物が、炭酸リチウムおよび/または燐酸リチウムを含有するものであることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の揮発性有機化合物低減材。
【0013】
(4) 前記蛇紋石の含有量が、複合セラミックス全体に対して25〜50質量%の範囲であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれか1つに記載の揮発性有機化合物低減材。
【0014】
(5) 前記苦灰石の含有量が、複合セラミックス全体に対して25〜50質量%の範囲であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれか1つに記載の揮発性有機化合物低減材。
【0015】
(6) 前記炭酸リチウムの含有量が、複合セラミックス全体に対して22〜25質量%の範囲であることを特徴とする上記(3)〜(5)のいずれか1つに記載の揮発性有機化合物低減材。
【0016】
(7) 前記燐酸リチウムの含有量が、複合セラミックス全体に対して22〜25質量%の範囲であることを特徴とする上記(3)〜(6)のいずれか1つに記載の揮発性有機化合物低減材。
【0017】
(8) 前記リチウム化合物の含有量が、複合セラミックス全体に対して22〜50質量%の範囲であることを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれか1つに記載の揮発性有機化合物低減材。
【0018】
(9) 前記複合セラミックスが、角閃石を含有することを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれか1つに記載の揮発性有機化合物低減材。
【0019】
(10) 前記角閃石の含有量が、複合セラミックス全体に対して22〜50質量%の範囲であることを特徴とする上記(9)に記載の揮発性有機化合物低減材。
【0020】
(11) 前記複合セラミックスが、さらにシリカを含有することを特徴とする上記(1)〜(10)のいずれか1つに記載の揮発性有機化合物低減材。
【0021】
(12) 前記シリカの含有量が、複合セラミックス全体に対して1〜3質量%の範囲であることを特徴とする上記(11)に記載の揮発性有機化合物低減材。
【0022】
(13) 前記複合セラミックスが、酸化チタンを含有することを特徴とする上記(1)〜(12)のいずれか1つに記載の揮発性有機化合物低減材。
【0023】
(14) 前記酸化チタンの含有量が、複合セラミックス全体に対して2質量%以下の範囲であることを特徴とする上記(13)に記載の揮発性有機化合物低減材。
【0024】
(15) 前記複合セラミックスの粒度が、5〜74μmであることを特徴とする上記(1)〜(14)のいずれか1つに記載の揮発性有機化合物低減材。
【0025】
(16) 上記(1)〜(15)のいずれか1つに記載の揮発性有機化合物低減材を1つ以上有していることを特徴とする薬剤。
【0026】
(17) 接着剤、防蟻剤、木材保存剤、塗料および防腐剤よりなる群から選ばれてなる少なくとも1種の配合剤であることを特徴とする上記(16)に記載の薬剤。
【0027】
(18) 有効成分である複合セラミックスの含有量が、前記薬剤全体に対して3〜15質量%の範囲であることを特徴とする上記(16)または(17)に記載の薬剤。
【0028】
(19) 上記(1)〜(15)に記載の揮発性有機化合物低減材および上記(16)〜(18)に記載の薬剤の少なくとも1種を用いてなることを特徴とする建材。
【0029】
(20) 有効成分である複合セラミックスが、5〜20g/mの範囲で含有されていることを特徴とする上記(19)に記載の建材。
【0030】
(21) 有効成分である複合セラミックスが、ホルムアルデヒドの室内濃度を室温25℃で1m中0.08ppm以下に保たれるように含有されていることを特徴とする上記(19)または(20)に記載の建材。
【0031】
(22) 上記(1)〜(15)に記載の揮発性有機化合物低減材および上記(16)〜(18)に記載の薬剤の少なくとも1種を用いてなることを特徴とする内装材。
【0032】
(23) 有効成分である複合セラミックスが、5〜20g/mの範囲で含有されていることを特徴とする上記(22)に記載の内装材。
【0033】
(24) 有効成分である複合セラミックスが、ホルムアルデヒドの室内濃度を室温25℃で1m中0.08ppm以下に保たれるように含有されていることを特徴とする上記(22)または(23)に記載の内装材。
【0034】
(25) 上記(1)〜(15)に記載の揮発性有機化合物低減材および上記(16)〜(18)に記載の薬剤の少なくとも1種を用いてなることを特徴とする家具。
【0035】
(26) 有効成分である複合セラミックスが、5〜20g/mの範囲で含有されていることを特徴とする上記(25)に記載の家具。
【0036】
(27) 有効成分である複合セラミックスが、ホルムアルデヒドの室内濃度を室温25℃で1m中0.08ppm以下に保たれるように含有されていることを特徴とする上記(25)または(26)に記載の家具。
【0037】
【発明の実施の形態】
本発明の揮発性有機化合物低減材は、蛇紋石、苦灰石およびリチウム化合物よりなる群から選ばれてなる少なくとも1種を含有する複合セラミックスを有していることを特徴とするものであり、さらに、上記複合セラミックスには、揮発性有機化合物の低減特性(吸収分解性)、遠赤外線放射性(=高い放射率を有する)、マイナスイオン発生能、防カビ特性、脱臭性および抗菌性をバランス良く発現し得るように、適宜必要に応じて、角閃石、シリカおよび酸化チタンを1種または2種以上を適宜組み合わせなるものが望ましい。具体的には、表4に示すように、その配合の有無や配合比率の如何に関わらず、複合セラミックスの特性として、揮発性有機化合物の吸収分解率が80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上という高い値を有し、さらに放射率、脱臭性および抗菌性がいずれも80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは93%以上、マイナスイオン発生数が250ケ/cc/sec以上、好ましくは300ケ/cc/sec以上、より好ましくは450ケ/cc/sec以上、防カビ特性評価が2〜3、好ましくは3である、という高い値を有するものである。
【0038】
このように調製されてなる複合セラミックスを具備している揮発性有機化合物低減材では、(1)揮発性有機化合物の高い低減特性(吸収分解性)を得ることができる。そのため、該揮発性有機化合物低減材を建材、内装材、家具等に用いることで、シックハウス症候群の原因(主犯)であるホルムアルデヒドを初めとする揮発性有機化合物(有害物質)を効果的に分解・吸収等することにより、その放散量を低減することができるものである。その結果、シックハウス症候群の症状である、めまい、吐き気、頭痛、平衡感覚の失調や呼吸器疾患などの症状、体の不調等を防止することができるものである。(2)安定して高い放射率(=遠赤外線放射性)を得ることができる。そのため、該揮発性有機化合物低減材をフローロングやカーペット等の床材、壁材、天井材、内装材等に用いることで、遠赤外線放射による温熱効果が得られ、血行を促進し、血行障害を格段に改善することができるものであるなど優れた住環境を達成することができるものである。(3)安定して高いマイナスイオン発生能を有する。これにより、生体において、マイナスイオンの雰囲気にあると血液がアルカリ性の傾向になるなど、下記表1に示す種々の効果が得られる。さらに、かかるマイナスイオンには、人体への多くの有益な作用があることが見出されており、リラクリゼーション効果など神経性ストレスにも効果があるなど優れた住環境を達成することができるものである。(4)安定して高い抗菌・防カビ特性を発現することができる。そのため、該揮発性有機化合物低減材を内装材や床材等に用いることで、室内の菌類(カビを含む)の数を大幅に低減することができ、室内環境を良好に保つことができるものである。よって、レジオネラ菌等による健康被害を防ぐこともできる。また、梅雨などのじめじめした高湿度下でも壁紙などの内装材にカビなどの菌類が増殖するのを防止することができるなど優れた住環境を達成することができるものである。さらに、カビ等の菌類のもつ毒素や色素等による健康被害や内装材のクロズミ等の汚れ、かび臭さを防止でき、内装材を清潔に保つことができる。(5)高い脱臭力を発現することができる。そのため、室内の臭いを低減することができ、快適な室内環境を保持することができるなど優れた住環境を達成することができるものである。
【0039】
ここで、揮発性有機化合物とは、新築、改築後の住宅の室内において、建材、内装材(塗料、接着剤など)などから放散される揮発性有機化合物をいい、人、動物への毒性などに基づき、特にホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、パラジクロロベンゼンの4物質、さらにエチルベンゼン、スチレン、クロルピリホス、テトラデカン、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、ダイアジノンの物質が室内濃度測定の対象となる(総揮発性有機化合物の対象)ほか、ベンゼン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、四塩化炭素、クロロホルムなどの物質も挙げられる。これらは、例えば、建材や家具等に使われる塗料や接着剤(特に溶剤)、防虫剤、可塑剤(フタル酸エステルなど)、防蟻剤(有機リン系のクロルピリホスなど)に含まれている。
【0040】
また、上記(1)〜(5)の複合的な効果として、シックハウス症候群を防止でき、さらに心身を活力のあるより健康な状態に保つまたは回復させることができるため、感染抵抗力ないし免疫力も高くなり、臭いを心配する必要もなくなるので、入居者に負担や不便を強いることなく、シックハウス症候群の治癒および予防をおこなうことができるものである。さらに、本発明では、既存の建材、内装材、家具などに上記複合セラミックスを具備する揮発性有機化合物低減材を含有させるだけで、面倒な操作や調節は不要であり、頻繁な取替えの必要もなく、長期間安定した作用効果を発現させることができ、また掃除などは通常どおり行うことができ、丈夫で長持ちし、そのうえ安価に提供できる極めて経済的である。
【0041】
【表1】
Figure 2004049992
【0042】
このような、1.有害物質である揮発性有機化合物の吸収・分解作用、2.抗菌、脱臭、防カビ作用、3.マイナスイオン発生、遠赤外線放射作用等をバランス良く発現し、シックハウス症候群の原因となる住環境を大幅に改善し得る作用効果を有する揮発性有機化合物低減材に用いられる複合セラミックスを構成する個々のセラミックス(各鉱物)の特性を下記表2に表示する。
【0043】
【表2】
Figure 2004049992
【0044】
なお、上記特性に加え、酸化チタンは、光触媒機能を有し、活性率100%を有するものである。
【0045】
本明細書中の放射率ε(%)は、赤外法(分光器;日本分光工業株式会社製)により仮想黒体と試料(20×30×2mmの板状に加工したもの)の放射率を比較することにより求めた。より詳しくは、試料の表面温度を所定の温度(100℃)にし、仮想黒体との比較放射率を計測し求めたものである。
【0046】
本明細書中のマイナスイオン発生数(ヶ/cc/sec)は、マイナスイオン計測機械(株式会社ダン科学製;空気イオンカウンタ−MODEL:83−1001B−MkII)を使用して測定したものである。
【0047】
本明細書中の吸収分解率(%)は、シックハウス症候群の原因の一つとされる化学物質であるホルムアルデヒドにつき、その濃度低減率を測定した。ホルムアルデヒド含有接着剤を容器(デシケータ)の底部に適当量入れ、常温で30分間放置後、容器内からガス成分を採取し、ホルムアルデヒド濃度をガスクロマトグラフィを用いて測定し、これをブランクとした。次に、ホルムアルデヒド含有接着剤を同様の容器(デシケータ)の底部に同量入れ、該容器(デシケータ)の適当な位置に本発明の試料(粒度5〜74μmの複合セラミックスまたはその成分)を載置したフィルターを置き、常温で30分間放置後、容器内からガス成分を採取し、ホルムアルデヒド濃度をガスクロマトグラフィを用いて測定し、試料ガス濃度とした。これらの測定結果から、下記式により吸収分解率を求めた。
【0048】
【数1】
Figure 2004049992
【0049】
明細書中の防カビ特性は、JIS−Z−2911〈カビ抵抗試験方法〉に従って行った。具体的には、培養:試料、試験片をそれぞれの規定にしたがって処理し規定のカビを接種した後、規定の条件に保って培養した。接種:試料、試験片にカビを接種するには、胞子懸湯液を噴霧器、ピペットで、試料、試験片の表面に均等にまきかけた。また、試験結果の表示は、培養の結果試料、試験片の表面に生じた菌糸の発育状態を肉眼で調べ、下記の判定法により1〜3の評価に分けた。
【0050】
カビ抵抗性(防カビ特性)の評価;
3:試料、試験片の接種した部分に菌糸の発育が認められない。
【0051】
2:試料、試験片の接種した部分に認められる菌糸の発育部分の面積は全面積の1/3を超えない。
【0052】
1:試料、試験片の接種した部分に認められる菌糸の発育部分の面積は全面積の1/3を超える。
【0053】
また、本明細書中の脱臭率は、テドラーバッグ内に試料1g(複合セラミックスの各構成成分、複合セラミックス)及び臭いガス600mlを投入し3時間経過後のガス濃度の変化を測定し、下記式により脱臭率を求めた。なお、ガス種には、アルカリ性ガスとしてアンモニア、酸性ガスとして硫化水素を使用した。尚、ガス濃度は、アンモニアは、吸光光度法ないし電位差計を用い、硫化水素は、ガスクロマトグラフ分析計ないし炎光光度検出器を用いて行った。
【0054】
【数2】
Figure 2004049992
【0055】
本明細書中の抗菌率は、日本防菌防黴学会で認定されている測定法を用いるものとする。すなわち、菌類(球菌;ブドウ球菌、桿菌;大腸菌)に対する抗菌率に関しては、セラミックスおよび複合セラミックスの試料につき、シェーク法により測定した。この測定法の概要を以下に簡単に説明する。
【0056】
シェーク法;粉末形態の加工製品等に適用し得る抗菌力評価方法であって、リン酸緩衝液中に試料と、供試菌とを共存させ、一定の時間(例えば、0.5時間)振とう後に生残菌数を測定するものである。すなわち、水溶液中に分散させた試料と供試菌とを振とうにより強制的に接触作用させて効果を確認する方法である。
【0057】
上記複合セラミックスの配合成分の1つである蛇紋石は、上記表2に示すとおり、揮発性有機化合物の低減率(吸収・分解率)が高く、さらにマイナスイオン発生数(発生能力)、放射率、抗菌率及び脱臭率においても高い値を示しており、さらに防カビ特性に優れており、最もバランスの良い特性を具備しているものといえる。また、他のセラミックス成分と混合して複合セラミックスにして揮発性有機化合物低減材に用いた場合、および該揮発性有機化合物低減材を建材、内装材、家具などに利用した場合にも、揮発性有機化合物の低減作用(吸収・分解性)、放射性、マイナスイオン発生能力、防カビ特性、脱臭性及び抗菌性を高く保持できる。特に、蛇紋石は安定した鉱物であるため、建材、内装材、家具等に利用した場合、長期間その効力を維持できるものである。
【0058】
上記蛇紋石の含有量は、複合セラミックス全体の特性として、揮発性有機化合物の吸収分解率が80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上という高い値を有するものであればよいが、さらに放射率、脱臭性および抗菌性がいずれも80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは93%以上、マイナスイオン発生数が250ケ/cc/sec以上、好ましくは300ケ/cc/sec以上、より好ましくは450ケ/cc/sec以上、防カビ特性評価が3である、という高い値を有するものが望ましく、複合セラミックス全体に対して、通常10〜100質量%、好ましくは15〜75質量%、より好ましくは20〜60質量%、特に好ましくは25〜50質量%の範囲である。蛇紋石の含有量が10質量%未満の場合には、蛇紋石の持つ高い吸収分解性、放射性、マイナスイオン発生能力、防カビ特性、脱臭性および抗菌性などの諸特性をバランスよく、有効かつ効果的に発揮させるのが困難な場合がある。一方、蛇紋石の含有量の上限は特に制限されず、単独で使用してもよい。これは、表2に示すように、蛇紋石が表2に示す諸特性に優れているためである。なお、蛇紋石の含有量の上限は特に制限されるべきものではないが、75質量%を超える場合には、複合セラミックスを使用した揮発性有機化合物低減材、さらには建材等を廃棄、焼却する際にダイオキシン類の発生を十分に抑制するのが困難な場合があり得る。
【0059】
上記複合セラミックスの成分の1つである苦灰石は、下記表2に示すとおり、吸収・分解率が高く揮発性有機化合物低減材として有用である。さらに防カビ特性に優れ、放射率、抗菌率、脱臭率が高く、他のセラミックス成分と混合して複合セラミックスにして揮発性有機化合物低減材に利用する場合には、マイナスイオン発生能力を補完することで、これらの特性をバランス良く発現させることができる。
【0060】
本発明に用いることのできる苦灰石には、未焼成のもの(未焼成苦灰石とも称する)および焼成したもの(焼成苦灰石とも称する)の少なくとも1種が含まれるものである。未焼成苦灰石とは、一般にカルシウムとマグネシウムの複合炭酸塩CaMg(COまたはこれを主成分とする岩石をいう。この未焼成苦灰石を加熱すると700〜800℃でMgCO分が分解してCOを放出し、主に炭酸カルシウム(CaCO)と酸化マグネシウム(MgO)の焼成物(以下、焼成苦灰石Aともいう)となり、さらに900〜950℃でCaCOが分解してCOを放出し、主に酸化カルシウム(CaO)と酸化マグネシウム(MgO)の共生鉱物CaO/MgO(以下、焼成苦灰石Bともいう)となる特性を有している。よって、特に断らない場合には焼成苦灰石には、これら焼成苦灰石A、焼成苦灰石Bの少なくとも1種が含まれるものである。これら苦灰石は、抗菌活性に優れ、さらに高い吸収・分解率が高く、さらに防カビ特性に優れ、硬い放射率、脱臭率をも有するものであって、さらに簡単に製造することができ、極めて安価であり、安全性に優れ、触媒的に母材原料の樹脂等を劣化させることもなく、耐光性、耐熱性にも優れるものである。好ましくは未焼成苦灰石を900〜1200℃、特には1000〜1100℃の温度で焼成してなる焼成苦灰石を含有するものが望ましい。さらに、こうした未焼成苦灰石や焼成未焼成を含有する組成物を適当な方法によって焼結してもよい。適当な粒度を有する苦灰石を含有する組成物を製造する方法としては、適当な比率で配合された苦灰石を含有する組成物を、混合機及び粉砕機に順次複数回にわたって投入して、該組成物を所定の粒度に揃えかつ均一に混合することで得られる。さらに焼成苦灰石を含有する組成物では、しかる後に900℃以上の温度で焼成するなどしてもよいほか、未焼成苦灰石を900℃以上、より好ましくは900〜1200℃、特には1000〜1100℃の温度で焼成して焼成苦灰石とし、さらに他の組成物成分(焼成苦灰石Aを含む場合には、未焼成苦灰石を700〜800℃での焼成温度で焼成しておく。)を適当な比率で配合し、混合機及び粉砕機に順次複数回にわたって投入して、該組成物を所定の粒度に揃えかつ均一に混合し、しかる後200〜500℃の焼成温度で焼成するなどしてもよい。
【0061】
上記焼成苦灰石を配合した複合セラミックスを具備する揮発性有機化合物低減材や該揮発性有機化合物低減材を用いた建材、内装材、家具等では、使用済みのこれら建材等を廃棄物として焼却した際に、周辺に塩素化合物が存在する一般的な都市ゴミ等の焼却処理の環境下においても、焼成苦灰石を含有する各種製品と塩化物(食塩やポリ塩化ビニル樹脂材など)との熱化学反応によりダイオキシン類および塩化水素ガス(酸性雨の原因でもあり、急性毒性を持つ)が発生するのを効果的に抑制することができるものである。このことは、現在問題になっている塩化物(例えば、食塩やポリ塩化ビニルやポリ塩化ビニリデン等)を焼却するような場合に、ダイオキシン類および塩化水素ガスの発生を効果的に抑制することができるものである。こうしたダイオキシン類の生成機構は十分に解明されていないが、少なくとも焼成苦灰石が関与することで、毒性の高いダイオキシン類および塩化水素ガスの生成が妨げられるものと考える。本発明者は、焼成苦灰石の場合にが、後述するリチウム化合物と同様に、ダイオキシン類ないしその前駆体の発生の一因となっている塩素(ないし塩化水素ガス)と直接的に熱化学反応して、あるいは塩素(ないし塩化水素ガス)との熱化学反応に触媒的に作用してダイオキシン類やその前駆体以外の安定な化合物にすることによってダイオキシン類の発生を抑制することができると推論するものである。
【0062】
また、こうした苦灰石の純度に関しては、例えば、純度99.999%のような高純度でなくてもよく、例えば、未焼成苦灰石を例にとれば、原産地である葛生地区などにおいて採鉱される際の純度ないしその後の簡単な精製により得られる程度(純度95〜98%程度)であればよい。これは本発明者が苦灰石につき実験を行った結果、若干不純物を含有しているものであっても使用時に、表2に示す十分に高い特性を奏し、さらに焼却時のダイオキシン発生抑制作用を奏することがわかったためであり、さらにコスト的にも有利である。
【0063】
上記苦灰石の含有量は、複合セラミックスの特性として、揮発性有機化合物の吸収分解率が80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上という高い値を有するものであればよいが、さらに放射率、脱臭性および抗菌性がいずれも80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは93%以上、マイナスイオン発生数が250ケ/cc/sec以上、好ましくは300ケ/cc/sec以上、より好ましくは450ケ/cc/sec以上、防カビ特性評価が3である、という高い値を有するものが望ましく、複合セラミックス全体に対して、通常10質量%〜100質量%、好ましくは15〜75質量%、より好ましくは20〜60質量%、特に好ましくは25〜50質量%の範囲である。苦灰石の含有量が10質量%未満の場合には、複合セラミックスを使用した揮発性有機化合物低減材、さらには建材等に高い揮発性有機化合物の吸収分解率、放射率、防カビ特性、抗菌率及び脱臭率などの特性をバランス良く、有効かつ効果的に発揮させる上で、またこうした揮発性有機化合物低減材、さらには建材等を廃棄、焼却する際にダイオキシン類の発生を十分に抑制するのが困難な場合があり、こうした揮発性有機化合物低減材の性能低下を招く恐れが生じる場合もある。また、他の有効成分である角閃石や蛇紋石等との併用に際し、相乗的な効果が十分に発揮されないおそれがある。一方、苦灰石の含有量の上限は特に制限されず、単独で使用してもよい。ただし、マイナスイオン発生能力については、なお十分でない。そのため、マイナスイオン発生能力等をバランスよく発現させるには、他の有効成分との併用が可能なように75質量%を超えないように調製するのが望ましい。すなわち、苦灰石の含有量が75質量%を超える場合には、他の有効成分である角閃石や蛇紋石等の含有量が制限されるため、より高いマイナスイオン発生能力、放射率、脱臭率を有効かつ効果的に発揮するのが困難な場合がある。
【0064】
上記複合セラミックスの成分の1つであるリチウム化合物は、上記表2(炭酸リチウムおよび燐酸リチウムの例を示す)に示すとおり、揮発性有機化合物の低減率(吸収分解率)、抗菌率、脱臭率が高い値を示している。そのため、他のセラミックス成分と混合して複合セラミックスにして揮発性有機化合物低減材に用いた場合、および該揮発性有機化合物低減材を建材、内装材、家具などに利用した場合にも、揮発性有機化合物の低減率(吸収分解率)、抗菌率、脱臭率を比較的高く保持できるものである。
【0065】
上記リチウム化合物を配合した複合セラミックスを有する揮発性有機化合物低減材、さらには該揮発性有機化合物低減材を用いた建材、内装材、家具では、これを廃棄物として焼却した際に、周辺に塩素化合物が存在する一般的な都市ゴミ等の焼却処理の環境下においても、リチウム化合物を含有する各種製品と塩化物(食塩やポリ塩化ビニル樹脂材など)との熱化学反応によりダイオキシン類および塩化水素ガス(酸性雨の原因でもあり、急性毒性を持つ)が発生するのを効果的に抑制することができるものである。このことは、現在問題になっている塩化物(例えば、食塩やポリ塩化ビニルやポリ塩化ビニリデン等)を焼却するような場合に、ダイオキシン類および塩化水素ガスの発生を効果的に抑制することができるものである。こうしたダイオキシン類の生成機構は十分に解明されていないが、少なくとも本発明の複合セラミックスのリチウム化合物が関与することで、毒性の高いダイオキシン類および塩化水素ガスの生成が妨げられるものと考える。本発明者は、複合セラミックスのリチウム化合物がダイオキシン類ないしその前駆体の発生の一因となっている塩素(ないし塩化水素ガス)と直接的に熱化学反応して、あるいは塩素(ないし塩化水素ガス)との熱化学反応に触媒的に作用してダイオキシン類やその前駆体以外の安定な化合物にすることによってダイオキシン類の発生を抑制することができると推論するものである。
【0066】
ここで、リチウムは地球上に広く分布しており、鉱物、岩石、土壌および自然水中に微量存在する。特に主要鉱石はリチア雲母、リチア輝石、ペンタライトなどである。現在、リチウム鉱の原鉱として用いられているものは、ウロコ雲母、リシア輝石、ペタル石、ユークリプタイト、ベニウンモ、チンワルドウンモ、マナンドナイト、トリフィル石、リシオフィライト、アンブリゴ石(LiAl(FePO4 ))、フレモンタイト、シックラー石などである。こうしたリチウムを含有する鉱物は、燐酸、砒酸、バナジン酸ないし珪酸塩等を含む鉱物である。下記表3にリチウムを含有する鉱物をはじめとするリチウム化合物を示す。
【0067】
【表3】
Figure 2004049992
【0068】
よって、本発明に用いることのできるリチウム化合物には、こうしたリチウムを含有する鉱物、該鉱物から所定の加工工程を経て製造された燐酸リチウム、珪酸リチウム、炭酸リチウムなどのほか、天然の鹹水から製造(回収)された炭酸リチウムなどのリチウム化合物も含まれるものである。好ましくはリチウム化合物中に占めるリチウム含量比率が大きなものである。具体的にはリチウムを含有する鉱物ないし鹹水から所定の加工工程を経て製造された燐酸リチウム、珪酸リチウム、炭酸リチウムなどである。上記リチウム化合物のなかでも、これら炭酸リチウム、燐酸リチウム、珪酸リチウム、とりわけ炭酸リチウムは抗菌性に優れたものであって、リチウム電池の大量生産に伴い原料資材も安価なものとなっており、リチウム化合物も安価に生産でき、また安全性に優れ、触媒的にプラスチック等に使用した場合でも母材の樹脂等を劣化させることもなく、耐光性、耐熱性にも優れたものである。
【0069】
こうしたリチウム化合物の製造方法に関しては、特に制限されるものではなく、従来公知の製造技術を適当に利用することで得ることができる。すなわち、炭酸リチウムを例にとれば、(1)採鉱、破砕(粗、中、細)、湿式粉砕(すいひ)、選鉱(重液および浮遊など)を経て得られたリチウム鉱石(リシア輝石、リシア雲母などのアルミノ珪酸塩;本発明のリチウム化合物にはこれらリチウム鉱物も含む。)の粉末を約1100℃でか焼したのち、硫酸を添加し250℃でばい焼して水溶性の硫酸リチウムを生成させる。これを水で浸出し、浸出液にpH調整、精製、濃縮などの操作を加えたのち、炭酸ナトリウム溶液を添加して炭酸リチウムの沈澱を析出させ、分離、洗浄、乾燥する方法、(2)濃縮、精製した鹹水に炭酸ナトリウム溶液を添加して炭酸リチウムを沈澱させ、これを回収する方法等が利用できる。
【0070】
また、こうしたリチウム化合物の純度に関しては、例えば、純度99.999%のような高純度でなくてもよく、例えば、炭酸リチウムを例にとれば、原産国である米国などから輸入される際の純度ないしその後の簡単な精製により得られる程度(純度95.0〜98.0%程度)であれるほうがむしろ望ましいと言える。これは本発明者が炭酸リチウムにつき実験を行った結果、高純度のものよりも、むしろ若干不純物を含有しているものの方が抗菌性やダイオキシン発生抑制効果が高くなることがわかったためであり、さらにコスト的にも有利である。
【0071】
上記リチウム化合物の含有量は、複合セラミックスの特性として、揮発性有機化合物の吸収分解率が80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上という高い値を有するように配合されればよいが、さらに放射率、脱臭性および抗菌性がいずれも80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは93%以上、マイナスイオン発生数が250ケ/cc/sec以上、好ましくは300ケ/cc/sec以上、より好ましくは450ケ/cc/sec以上、防カビ特性評価が3である、という高い値を有するものが望ましく、複合セラミックス全体に対して、通常10質量%以上、好ましくは10〜75質量%、より好ましくは20〜60質量%、特に好ましくは22〜50質量%の範囲である。複合セラミックス中に占めるリチウム化合物の含有量が10質量%未満の場合には、リチウム化合物が持つ高い揮発性有機化合物の低減特性や抗菌性、脱臭性等の特性を有効かつ効果的に発揮させることが困難な場合がある。またリチウム化合物を配合した複合セラミックスを有する揮発性有機化合物低減材、さらには該揮発性有機化合物低減材を用いた建材、内装材、家具では、これを廃棄、焼却する際にダイオキシン類の発生を十分に抑制するのが困難な場合がある。また、他の有効成分を併用する際に相乗的な効果が十分に発揮されないおそれがある。一方、リチウム化合物の含有量の上限は特に制限されるべきものではないが、75質量%を超える場合には、他の有効成分の含有量が制限されるため、揮発性有機化合物の低減特性、遠赤外線放射性(=高い放射率を有する)、マイナスイオン発生能、防カビ特性、脱臭性、抗菌性の全てについてバランスよく、有効かつ効果的に発揮し、かつ焼却時にダイオキシン類およびその前駆体(塩化水素等の塩素化合物や塩素系ガス)の発生抑制作用を発揮するのが困難な場合がある。
【0072】
なお、上記リチウム化合物のうち、個々の含有量についても特に制限されるべきものではなく、例えば、炭酸リチウムの含有量および燐酸リチウムの含有量は、複合セラミックスの特性として、揮発性有機化合物の吸収分解率が80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上という高い値を有するように配合されればよいが、さらに放射率、脱臭性および抗菌性がいずれも80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは93%以上、マイナスイオン発生数が250ケ/cc/sec以上、好ましくは300ケ/cc/sec以上、より好ましくは450ケ/cc/sec以上、防カビ特性評価が3である、という高い値を有するものが望ましく、それぞれ複合セラミックス全体に対して、通常10質量%以上、好ましくは15〜40質量%、より好ましくは20〜30質量%、特に好ましくは22〜25質量%の範囲である。複合セラミックス中に占める個々のリチウム化合物(炭酸リチウム、燐酸リチウム)の含有量が、10質量%未満の場合には、複合セラミックスを使用した寝具に個々のリチウム化合物が持つ高い揮発性有機化合物の低減特性や抗菌性、脱臭性等の特性を有効かつ効果的に発揮させることが困難な場合がある。また焼却する際にダイオキシン類の発生を十分に抑制するのが困難な場合がある。また、他の有効成分を併用する際に相乗的な効果が十分に発揮されないおそれがある。一方、複合セラミックス中に占める個々のリチウム化合物の含有量の上限は特に制限されるべきものではないが、40質量%を超える場合には、他の有効成分の含有量が制限されるため、揮発性有機化合物の低減特性、遠赤外線放射性(=高い放射率を有する)、マイナスイオン発生能、防カビ特性、脱臭性、抗菌性の全てについてバランスよく、有効かつ効果的に発揮し、かつ焼却時にダイオキシン類およびその前駆体(塩化水素等の塩素化合物や塩素系ガス)の発生抑制作用を発揮するのが困難な場合がある。
【0073】
上記複合セラミックスの成分の1つである角閃石は、上記表2に示すとおり、シックハウス症候群の症状を防止するのに欠くことのできない特性である、揮発性有機化合物の吸収・分解率を有し、さらにマイナスイオン発生数(発生能力)及び放射率が極めて高いものである。また、他のセラミックス成分と混合して複合セラミックスにして揮発性有機化合物低減材に用いた場合、および該揮発性有機化合物低減材を建材、内装材、家具などに利用した場合にも、揮発性有機化合物の吸収・分解率、マイナスイオン発生能力及び放射性を高く保持できる。また、角閃石は安定した鉱物であるため、長期間その効力を維持できるものである。
【0074】
上記角閃石の含有量は、複合セラミックスの特性として、揮発性有機化合物の吸収分解率が80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上という高い値を有するように配合されればよいが、さらに放射率、脱臭性および抗菌性がいずれも80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは93%以上、マイナスイオン発生数が250ケ/cc/sec以上、好ましくは300ケ/cc/sec以上、より好ましくは450ケ/cc/sec以上、防カビ特性評価が3である、という高い値を有するものが望ましく、複合セラミックス全体に対して、通常10〜80質量%、好ましくは15〜75質量%、より好ましくは20〜60質量%、特に好ましくは22〜50質量%の範囲である。角閃石の含有量が10質量%未満の場合には、角閃石の持つ高い放射率やマイナスイオン発生数(発生能力)の特性を有効かつ効果的に発揮させるのが困難な場合がある。また、他の有効成分である蛇紋石や苦灰石、シリカ、酸化チタン、リチウム化合物等との併用に際し、相乗的な効果が十分に発揮されないおそれがある。一方、角閃石の含有量が80質量%を超える場合には、他の有効成分である蛇紋石や苦灰石、シリカ、酸化チタン、リチウム化合物等の含有量が制限されるため、角閃石が持ち合わせていない高い揮発性有機化合物の低減特性や抗菌性、脱臭性を十分に補填することが困難となる場合があり、揮発性有機化合物の低減特性、マイナスイオン発生数(発生能力)、放射率、防カビ特性、抗菌率および脱臭率といった諸特性をバランスよく、効果的に発揮するのが困難な場合がある。
【0075】
上記複合セラミックスの成分の1つであるシリカ(ケイ酸塩鉱物を含む)は、下記表2に示すとおり、放射率及び脱臭率が極めて高い値を示している。そのため、他のセラミックス成分と混合して複合セラミックスにして揮発性有機化合物低減材に用いた場合、および該揮発性有機化合物低減材を建材、内装材、家具などに利用した場合にも、放射性及び脱臭率を比較的高く保持できるものである。
【0076】
上記シリカの含有量は、複合セラミックスの特性として、揮発性有機化合物の吸収分解率が80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上という高い値を有するように配合されればよいが、さらに放射率、脱臭性および抗菌性がいずれも80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは93%以上、マイナスイオン発生数が250ケ/cc/sec以上、好ましくは300ケ/cc/sec以上、より好ましくは450ケ/cc/sec以上、防カビ特性評価が3である、という高い値を有するものが望ましく、複合セラミックス全体に対して、通常10質量%以下、好ましくは5質量%以下、より好ましくは1〜3質量%の範囲である。シリカの含有量が1質量%未満の場合には、シリカの持つ高い放射性及び脱臭力を有効かつ効果的に発揮させるのが困難な場合がある。また、他の有効成分である蛇紋石や苦灰石、角閃石、酸化チタン、リチウム化合物等との併用に際し、相乗的な効果が十分に発揮されないおそれがある。一方、シリカの含有量が10質量%を超える場合には、他の有効成分である蛇紋石や苦灰石、角閃石、酸化チタン、リチウム化合物等の含有量が制限されるため、シリカが持ち合わせていない高い揮発性有機化合物の低減特性やマイナスイオン発生能力や抗菌性等を十分に補填することが困難となる場合があり、揮発性有機化合物の低減特性、マイナスイオン発生数(発生能力)、放射率、防カビ特性、抗菌率および脱臭率といった諸特性をバランスよく、効果的に発揮するのが困難な場合がある。
【0077】
上記複合セラミックスの成分の1つである酸化チタンは、下記表2に示すとおり、放射率が最も高く、さらに表2の欄外に記載したように活性率100%を有するものである。そのため、他のセラミックス成分と混合して複合セラミックスにして揮発性有機化合物低減材に用いた場合、および該揮発性有機化合物低減材を建材、内装材、家具などに利用した場合にも、放射性を比較的高く保持できるものである。上記酸化チタンには、チタン鉱物などを含んでいてもよい。
【0078】
上記酸化チタンの含有量は、複合セラミックスの特性として、揮発性有機化合物の低減率(吸収分解率)が80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上という高い値を有するように配合されればよいが、さらに放射率、脱臭性および抗菌性がいずれも80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは93%以上、マイナスイオン発生数が250ケ/cc/sec以上、好ましくは300ケ/cc/sec以上、より好ましくは450ケ/cc/sec以上、防カビ特性評価が3である、という高い値を有するものが望ましく、複合セラミックス全体に対して、通常5質量%以下、好ましくは3質量%以下、より好ましくは2質量%以下、特に好ましくは0.5〜1.5質量%の範囲である。酸化チタンの含有量が0.5質量%未満の場合には、酸化チタンの持つ高い放射率及び活性率を有効かつ効果的に発揮させるのが困難な場合がある。また、他の有効成分である蛇紋石や苦灰石、角閃石、シリカ、リチウム化合物等との併用に際し、相乗的な効果が十分に発揮されないおそれがある。一方、酸化チタンの含有量が5質量%を超える場合には、他の有効成分である蛇紋石や苦灰石、角閃石、シリカ、リチウム化合物等の含有量が制限されるため、酸化チタンが持ち合わせていない高い揮発性有機化合物の低減特性やマイナスイオン発生能力や抗菌性等を十分に補填することが困難となる場合があり、揮発性有機化合物の低減特性、マイナスイオン発生数(発生能力)、放射率、防カビ特性、抗菌率および脱臭率といった諸特性をバランスよく、効果的に発揮するのが困難な場合がある。
【0079】
上記複合セラミックスの成分としては、上記表2には例示していないが、この他にも花崗斑石、石英閃緑石、千枚石、凝灰石、酸化カルシウム、石灰石、ジルコニア系鉱物、電気石、マグネシアなどの機能性無機粒子を必要に応じて適量使用してもよい。また、角閃石と同様の放射率、マイナスイオン発生数を有するものであれば、カミントン閃石、チロディ閃石、ガリュネル閃石、透内石、藍内石、クロス閃石、リーベック閃石、ケルスート閃石、直閃石、緑内石などを用いることもできる。
【0080】
上記任意成分である他のセラミックス成分の含有量は、本発明の複合セラミックスの有用な効果を損なわない範囲内において、これら任意のセラミックスの成分が有する機能が十分に発現し得る範囲内で適宜決定すればよく、特に制限されるべきものではない。
【0081】
なお、本発明の複合セラミックスの各成分の含有量を示したが、これらは如何なる組み合わせであれ、複合セラミックス全体の総和は、100質量%である。
【0082】
また、上記複合セラミックスの形態としては、特に制限されるものではなく、該複合セラミックスを有する揮発性有機化合物低減材の実施形態、例えば、(1)建材、内装材、家具材の内部に直接含有、含浸、圧入、混練、混合、混入、注入、挿入等等して用いるような場合;(2)建材、内装材、家具材の表面に担持、固着、圧着、接着、塗着、嵌着等して用いるような場合;(3)建材、内装材、家具材の一部を構成するように板状等に成形加工して用いるような場合;(4)建材、内装材、家具に使用する接着剤、防蟻剤、可塑剤、防腐剤、脱臭剤、塗料などとして用いるような場合など、により異なるものであり、例えば、微粉末状、粉末状、粒状(球状)、棒状(角柱状、円柱状)、円錐状、板状、円筒状、楕円状、ペレット状(球形状、円柱形状または角柱形状に造粒した成形材料)、無定形状等の形態を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0083】
また、本発明に用いられる複合セラミックスの大きさ(粒度)は、上記した揮発性有機化合物低減材の使用形態に応じて適宜決定されるものであり、特に制限されるものではない。
【0084】
例えば、揮発性有機化合物低減材を上記(1)の実施態様で用いる場合、例えば、壁紙用の母材樹脂に混練ないし混合したり、合板等の原料木材に含浸、圧入したりする場合には、複合セラミックスの粒度は、通常5〜74μm、好ましくは5〜50μm、より好ましくは5〜15μmの範囲である。複合セラミックスの粒度が74μmを越える場合には、建材や内装材に含有等させるのが困難となるおそれがある。一方、5μm未満の場合には、複合セラミックスの微粉末化が困難であり、製造コストが嵩むほか、取り扱い時に飛散するなどの問題を招くおそれがある。
【0085】
揮発性有機化合物低減材を上記(2)の実施態様で用いる場合、例えば、繊維板、カーペットや布張りのイスなどの繊維材に使用(例えば、繊維を紡糸する際に、繊維原料の母材樹脂ないしそのマスターバッチ中に該複合セラミックスを混合した後に紡糸する方法等が挙げられる。)したり、繊維表面に担持させるような場合を例にとれば、複合セラミックスの粒度は、通常0.1〜5.0μm、好ましくは0.5〜3.0μm、より好ましくは0.5〜1.0μmの範囲である。上記使用例の場合に複合セラミックスの粒度が5.0μmを越える場合には、繊維材への使用が困難となったり、繊維表面への担持が困難となる。一方、0.1μm未満の場合には、複合セラミックスの微粉末化が困難であり、製造コストが嵩むほか、取り扱い時に飛散するなどの問題を招くおそれがある。
【0086】
揮発性有機化合物低減材を上記(3)の実施態様で用いる場合、例えば、建材の断熱材やボードに適当なバインダーを加えるなどして加圧や加熱成形して用いる場合には、複合セラミックスの粒度は、通常通常5〜74μm、好ましくは5〜50μm、より好ましくは5〜15μmの範囲である。複合セラミックスの粒度が74μmを越える場合には、建材や内装材の一部を構成するように板状等に成形加工するのが困難となるおそれがある。一方、5μm未満の場合には、複合セラミックスの微粉末化が困難であり、製造コストが嵩むほか、取り扱い時に飛散するなどの問題を招くおそれがある。
【0087】
揮発性有機化合物低減材を上記(4)の実施態様で用いる場合には、既存の無機系充填剤等の微粉末と同程度であればよく、複合セラミックスの粒度は、通常0.1〜5.0μm、好ましくは0.5〜3.0μm、より好ましくは0.5〜1.0μmの範囲である。複合セラミックスの粒度が5.0μmを越える場合には、例えば、接着剤の場合には、接着強度の低下や接着剤中への添加混合が困難となるなど本来的な機能が低下するおそれがある。一方、0.1μm未満の場合には、複合セラミックスの微粉末化が困難であり、製造コストが嵩むほか、取り扱い時に飛散するなどの問題を招くおそれがある。
【0088】
本発明の複合セラミックスに用いられる代表的な配合例を表4に示すと共に、これら配合例での放射率、マイナスイオン発生数、吸収・分解率、防カビ特性、脱臭性および抗菌性を測定し、これらの測定結果を下記表5に示す。これらの複合セラミックスの配合成分のうち、上記表2に示すように蛇紋石では、揮発性有機化合物の吸収分解率が80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上という高い値を有するように配合されればよいが、さらに放射率、脱臭性および抗菌性がいずれも80%以上、好ましくは90%以上、より好ましくは93%以上、マイナスイオン発生数が250ケ/cc/sec以上、好ましくは300ケ/cc/sec以上、より好ましくは450ケ/cc/sec以上、防カビ特性評価が3である、という高い値を有するため、複合セラミックスとして単体で使用することもできるが、通常、これらのセラミックス成分を所定の比率で混合して複合セラミックスとすることによってその特性が増し、多機能性を付与することができるものである。
【0089】
【表4】
Figure 2004049992
【0090】
【表5】
Figure 2004049992
【0091】
上記表5の放射率、マイナスイオン発生数、吸収分解率、防カビ特性、脱臭率、抗菌率の測定方法は、上記表2において説明したと同様である。
【0092】
上記表5に示すように、これらの特性を有する所定の比率に複合セラミックスを加工することによって各鉱物の固有に持っている特性をバランスよく高めることができる。
【0093】
本発明の揮発性有機化合物低減材は、上記複合セラミックスを有するものであればよく、複合セラミックス単独であっても良いし、さらに必要に応じて、他の添加剤等が配合されていてもよい。例えば、微粉化された各セラミックス成分に、金紅石、鋲錐石、硅石などの改質助剤を添加して磨鉱するなどの加工を施して揮発性有機化合物低減材としてもよいなど、特に制限されるべきものではない。
【0094】
また、本発明の揮発性有機化合物低減材は、シックハウス症候群対策処理剤として、単体で用いてもよいし、あるいは揮発性有機化合物が含まれている、合板などの接着剤、防蟻剤、木材保存剤、塗料、防腐剤、接着剤(の母材に対して添加混入ないし配合して揮発性有機化合物低減材含有材料として用いてもよいし、こうした建材、内装材、家具等に直接担持ないし塗布加工等するなどして用いてもよし、これらを併用しても良いなど特に制限されるべきものではない。これらによって、ホルムアルデヒド等の揮発性有機化合物を吸収・分解する等の作用によって大幅に低減ことができる。
【0095】
上述してなる揮発性有機化合物低減材の製造方法としては、特に制限されるものではなく、建材、内装材、家具材に使用したり、これらの表面に担持させるような場合には、所望の粒度(0.1〜5.0μm)に微粉化した各セラミックス微粉末成分を適当に混合しただけでもよいし、さらに必要に応じて、例えば、微粉化された各セラミックス成分に、金紅石、鋲錐石、硅石などの改質助剤を添加して磨鉱するなどの加工を施してもよい。さらに、接着等により建材、内装材、家具材に揮発性有機化合物低減材を固着するような場合には、例えば、所望の粒度(1.0〜5.0mm程度)に粉砕加工をしてなる各セラミックス粒子成分を適当に混合しただけでもよいし、各セラミックス微粉末成分を所定の比率で加え、さらに必要に応じて、適当な結合剤や揮散成分(水を含む)を加えて混合し、所定の粒度に成形(造粒)後、か焼して製造しても良い。
【0096】
複合セラミックスの製造方法に用いることのできる上記揮散成分としては、特に制限されるものではなく、か焼する際に蒸発ないし熱分解により揮散する成分として分離されるものであれば適宜利用する事ができる。具体的には、か焼する際に蒸発ないし熱分解により揮散される、置換基を有していても良い芳香族化合物などの低分子量の炭化水素化合物等を使用することができるが、好ましくは、常温で固体の昇華性を有するものであり、さらに好ましくは、不快臭がなく人体に無害なものが設計上および取り扱い上、さらには環境上有利である。こうした揮散成分としては、例えば、ナフタリン、アントラセン、アントラキノン等が挙げられる。なお、これらは1種単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用しても良い。
【0097】
上記揮散成分の含有量は、複合セラミックス原料全体に対して、0.1〜20質量%、好ましくは0.3〜20質量%、より好ましくは0.5〜10質量%の範囲であることが望ましい。揮散成分の含有量が0.1質量%未満の場合には、揮発成分の含有目的である複合セラミックスの多孔質化が十分でなくなる場合がある。一方、揮散成分の含有量が20質量%を超える場合には、気孔が多くなりすぎるため、必要な強度を保持することが困難であるばかりか、か焼時に大量のガスが発生するため、このガス圧により材料が変形したり、クラックが生じ、ひどい場合には破損する事があるなど好ましくない。
【0098】
また、水を加える場合には、水の使用量は、結合剤の使用の有無によっても異なるが、複合セラミックス原料全体に対して、5〜25質量%、好ましくは8〜15質量%、より好ましくは8〜10質量%の範囲である。水の配合量が、5質量%未満の場合には、十分なスラリー化ができず、いわば、ぱさぱさの状態に留まるため、取り扱い上、成形加工性が十分に得られず、乾燥中やか焼中に型くずれを起こす場合があるなど好ましくなく、一方、25質量%部を超える場合には、粘性が低く流動性が高く成りすぎるため、成形加工性が得られず、所望の形状に造粒することができず好ましくない。
【0099】
揮発性有機化合物低減材の製造方法に用いることのできる結合剤としては、特に制限されるものではなく、従来公知のものを利用することができ、具体的にはシリカおよび/またはアルミナを主成分とする粘土鉱物を含むものが望ましい。ただし、結合剤を用いなくとも十分に造粒し得るため、結合剤を必ずしも使用しなくてもよい。
【0100】
上記結合剤を加える場合には、結合剤の使用量は、結合剤の使用の有無によっても異なるが、複合セラミックス原料全体に対して、1.0〜5.0質量%、好ましくは1.0〜3.0質量%、より好ましくは1.0〜2.0質量%の範囲である。結合剤の配合量が、1.0質量%未満の場合には、結合剤の添加目的であるセラミックス同士の結合力が十分得られにくく、型くずれを起こすおそれがある。一方、5.0質量%部を超える場合には、セラミックス成分量が制限されるため、有効かつ効果的に機能させる上で、より多くの複合セラミックスが必要となるおそれがある。
【0101】
次に、所定の粒度(1.0〜5.0mm程度)を有する成形体を製造する場合には、上記複合セラミックス原料を上記に規定する比率にて混合し、所定の粒度に成形(造粒)後、か焼するものである。
【0102】
混合条件および混合装置に関しては、特に制限されるものではなく、従来公知の撹拌ないし混合装置、例えば、水平円筒形混合機(内設羽根付き)、V型混合機(撹拌羽根付き)、二重円錐型混合機、リボン型混合機、単軸ロッドまたはピン付きローター型混合機、複軸パドル型混合機(パグミル)、円錐型スクリュー混合機、高速流動型混合機、回転円板型混合機、マラー型混合機、気流撹拌型混合機、無撹拌型混合機、双腕型捏和機、インターナルミキサー、3本ロールミキサー、連続式マラー捏和機、コニーダー、ボテーター型捏和機、セルフクリーニング型捏和機等を適当に利用して行うことができるものであるが、これらの代表的な例示装置に限定されるものでないことは言うまでもない。原料の混合により、原料成分が均一に混合されていればよい。
【0103】
次に、所定の形状に成形するための形成条件および成形装置に関しても、特に制限されるものではなく、目的の複合セラミックスの形態等に応じて、従来公知のセラミック加工等に使われる成形装置、例えば、押出プレスなどにより材料を型から押し出す押出成形法、材料を型に付着させる浸シ成型法、プレス成形機、ホットプレスなどにより材料を型に入れ型打ち成形やプレス成形(圧縮成形)を行う型打ち成型法、スリップ鋳込等により材料を型に入れる鋳込成形法等を適当に利用して行うことができるものであるが、粒状物形態のものを成型しまたは造粒等する場合には、捏和装置を利用して、上記混合操作と当該成形操作を連続かつ一体的に処理することが望ましい。本発明の揮発性有機化合物低減材の製造方法では、上記成形過程で十分に加圧成形する事が可能となる点で有利である。すなわち、所望の強度になるように加圧成形しても、該成形体中に存在する揮散成分(水を含む)が、乾燥ないしか焼時に蒸発ないし揮散することで、多孔質化が容易になされるためである。
【0104】
次に、水を用いる場合では、乾燥条件として、成形加工により得られた成形体中の水分がほぼ完全に取り除かれた状態になる温度でか焼前に乾燥を行うことが望ましい。具体的には、乾燥温度は、60〜95℃、好ましくは65〜85℃、より好ましくは70〜80℃の範囲であり、乾燥時間は、1〜3時間、好ましくは1.5〜2時間である。乾燥温度が60℃未満の場合またはか焼時間が1時間未満の場合には、十分な乾燥が行えず好ましくない。一方、乾燥温度が95℃を超える場合または乾燥時間が3時間を超える場合には、既に十分な乾燥が行え手織、更なる乾燥に見合う効果が得られないため不経済である。なお、乾燥後の水分含有量は、2重量%以下、好ましくは1重量%未満とされている事が望ましい。
【0105】
次に、か焼条件としては、成形加工により得られた成形体中の揮散成分(水を含む)が完全に取り除かれ、また結合剤が十分に融着可能な状態になる温度であればよい。具体的には、か焼温度は、500〜750℃、好ましくは500〜650℃の範囲であり、か焼時間は、1〜3時間、好ましくは1〜2時間である。か焼温度が500℃未満の場合またはか焼時間が1時間未満の場合には、十分な強度が得られなかったり、多孔質化が図れず好ましくない。一方、か焼温度が750℃を超える場合またはか焼時間が3時間を超える場合には、十分な強度及び多孔質化は図れるが、原料の一部が分解されて、活性点が減少するなど、好ましくない。
【0106】
また、か焼装置としては、特に制限されるものではなく、従来公知の加熱装置の他に、加熱手段を有する成形装置や混練装置等を適宜利用して行うことができる。
【0107】
本発明の揮発性有機化合物低減材は、上記複合セラミックスを単独で利用することができる。例えば、壁紙などの内装材に該複合セラミックスの微粉末からなる揮発性有機化合物低減材を担持または含有させることができる。また、接着剤、防蟻剤、可塑剤、防腐剤、脱臭剤、揮発性有機化合物吸着剤、塗料などの薬剤に既存の無機添加剤と同様にして上記複合セラミックスを添加して用いてることもできる。例えば、合板などに用いる既存の接着剤や塗料に複合セラミックスを含有させてなる揮発性有機化合物低減材を用いることもできる。このように、本発明の揮発性有機化合物低減材は、極めて適用範囲が広く、戸建て住宅やマンションなどの室内に使われる建材や内装材をはじめ、こうした住宅やマンションの室内におかれる家具などにも幅広く利用することができるものである。
【0108】
次に、本発明に係る揮発性有機化合物低減材につき、以下説明する。
【0109】
本発明に係る複合セラミックスを有する揮発性有機化合物低減材の実施形態としては、特に制限されるべきものではない。例えば、(1)建材、内装材、家具材の内部に直接含有、含浸、圧入、混練、混合、混入、注入、挿入等等して用いるような場合、(2)建材、内装材、家具材の表面(外表面、内表面=接着貼合せ面)ないし内面(内部積層面)に担持、固着、圧着、接着、塗着、嵌着等して用いるような場合、(3)建材、内装材、家具材の一部を構成するように、その原料母材(組成物)に配合剤として添加し、所望の形状,例えば、板状等に成形加工して用いるような場合、(4)建材、内装材、家具に使用する接着剤、防蟻剤、可塑剤、防腐剤、脱臭剤、塗料などとして用いるべく、これらの接着剤などの原料組成物に添加して接着剤などとして用いるような場合などが挙げられるが、これらに制限されるべきものではない。
【0110】
揮発性有機化合物低減材の用途の1つは、上記揮発性有機化合物低減材を有していることを特徴とする薬剤である。かかる薬剤としては、建材等に含まれる、あるいは建材や内装材等の施工途中で使用する、接着剤、防蟻剤、木材保存剤、塗料、防腐剤等が挙げられる。特に、揮発性有機化合物が含まれてなる薬剤に、本発明の揮発性有機化合物低減材を添加配合することで、建材や内装材を施工した後で、揮発性有機化合物が放出される前に好適に吸収分解することができる。
【0111】
薬剤中の有効成分である複合セラミックスの含有量は、各薬品に用いられる揮発性有機化合物の含有量や各薬品の実施態様等によっても異なるが、揮発性有機化合物の放出濃度を法定基準値以下に低減し、さらに必要に応じて上記表5に示す他の諸特性をも有効に発現し得るものであればよく、前記薬剤全体に対して、通常3〜50質量%、好ましくは3〜15質量%、より好ましくは3〜10質量%、更に好ましくは3〜5質量%の範囲である。複合セラミックスの含有量が3質量%未満の場合には揮発性有機化合物の放出濃度を十分に低減できないおそれがあり、一方、複合セラミックスの含有量が50質量%を超える場合には、薬品本来の性能を損なうおそれがある。
【0112】
なお、上記接着剤、防蟻剤、木材保存剤、塗料、防腐剤における上記揮発性有機化合物低減材以外の他の成分構成などに関しては、特に制限されるべきものではなく、従来公知のものを適宜利用することができるものである。これら薬剤に含まれている揮発性有機化合物としては、例えば、合板、パーティクルボード、グラスウール、フローリング、ビニル壁紙、天井材などの接着剤には、発ガン性物質であるホルムアルデヒド等が用いられており、油性ニス、木工ボンド、一液ウレタン樹脂系接着剤、酢酸ビニル樹脂系エマルジョン形接着剤などの塗料や接着剤の溶剤(揮発性溶剤)には、トルエン、キシレン等が用いられており、アルキド樹脂塗料、アクリル樹脂塗料などの接着剤や塗料の溶剤(揮発性溶剤)には、キシレンなどが用いられており、シロアリ駆除のための木材処理や土壌処置に使われる防蟻剤(特に、現場処理・薬剤注入)には、有機リン系のクロルピリホスなどが用いられており、壁紙、フローリングなどの加工に利用されている可塑剤には、フタル酸エステルなどが用いられている。これらの揮発性有機化合物を含有する薬剤に対して、本発明の揮発性有機化合物低減材は、いずれも吸収・分解等の作用により、その濃度を低減することができるものであり、シックハウス症候群の発症を防止することができるものである。
【0113】
揮発性有機化合物低減材の用途の1つは、該揮発性有機化合物低減材を有していることを特徴とする建材、内装材および家具である。これらの用途に用いることにより、シックハウス症候群の発症を効果的に防止することができるものである。
【0114】
ここで、建材には、例えば、普通合板、構造用合板、特殊合板などの合板;繊維板、パーティクルボード、壁ボード、グラスウール、断熱材、フローリング、建具、ドア枠、巾木、天井の周り縁、化粧柱、これらの下地などが挙げられるが、これらに制限されるべきものではない。
【0115】
かかる建材中の有効成分である複合セラミックスの含有量は、以下に示す使用態様などによっても異なるが、通常5〜20g/m、好ましくは5〜15g/m、より好ましくは5〜10g/mの範囲であることが望ましい。複合セラミックスの含有量が5g/m未満の場合には、揮発性有機化合物の低減効果が十分に発現し得ない場合がある。一方、複合セラミックスの含有量が20g/mを超える場合には、揮発性有機化合物の低減効果は得られるものの、建材が重くなるため、住宅設計上、増加した荷重に対して十分な設計強度を持たせるのに必要な部材を用いる必要があるなど、余分な制約を受けるおそれがあるほか、取り扱いにくくなる。
【0116】
また、建材中の有効成分である複合セラミックスの含有量は、揮発性有機化合物の代表的な化学物質であるホルムアルデヒドの室内濃度を室温25℃で1m中0.08ppm以下に保たれるように含有されていることを特徴とするものである。これらの濃度の測定は、JIS(日本工業規格)やJAS(日本農林規格)が定めた室内汚染物質基準にある測定法に準じて実験的に求めても良いし、さらに建材を使用した住宅を用いて行っても良い。例えば、新築住宅に本発明の建材を用いた室内空気中の化学物質の測定は、室内空気中の揮発性有機化合物の最大濃度を推定するためのもので、30分換気後に対象室内を5時間以上密閉し、その後概ね30分間採取して測定した濃度で表わす。一方、居住住宅に本発明の建材を用いた室内空気中の化学物質の測定は、居住、平常時における揮発性有機化合物の存在量や暴露量を推定するためのもので、24時間採取して測定した濃度で表わす。空気試料の採取場所は、居間、寝室の2箇所、および室外の1箇所の計3箇所とする。室内濃度の値は、居間あるいは寝室における高い室内の値を評価の対象とする。
【0117】
好ましくは、建材中の有効成分である複合セラミックスの含有量が、上記ホルムアルデヒド濃度に加えて、トルエン濃度を室温25℃で1m中0.07ppm以下、キシレン濃度を室温25℃で1m中0.20ppm以下、パラジクロロベンゼン濃度を室温25℃で1m中0.04ppm以下に保たれるように含有されていることが望ましい。
【0118】
ホルムアルデヒドは、DNPH誘導体化固相吸着/溶媒抽出−高速液体クロマトグラフ法による。その他の揮発性有機化合物は、固相吸着/溶媒抽出法、固相吸着/加熱脱着法または容器採取法とガスクロマトグラフ/質量分析法の組み合わせにより行うことができるが、これらに制限されるものではない。
【0119】
また、内装材には、例えば、壁紙、カーペット、カーペットパッドなどが挙げられるが、これらに制限されるべきものではない。また、本発明の内装材は、住宅などの室内のほか、自動車や航空機などの車内や機内にも適用可能である。
【0120】
かかる内装材中の有効成分である複合セラミックスの含有量は、以下に示す使用態様などによっても異なるが、通常5〜20g/m、好ましくは5〜15g/m、より好ましくは5〜10g/mの範囲であることが望ましい。複合セラミックスの含有量が5g/m未満の場合には、揮発性有機化合物の低減効果が十分に発現し得ない場合がある。一方、複合セラミックスの含有量が20g/mを超える場合には、揮発性有機化合物の低減効果は得られるものの、内装材が重くなるため取り扱いにくくなるほか、接着強度を高める必要があり、より多くの接着剤をp用いる必要があり、揮発性有機化合物の使用量の増加につながるおそれがある。
【0121】
また、内装材中の有効成分である複合セラミックスの含有量は、揮発性有機化合物の代表的な化学物質であるホルムアルデヒドの室内濃度を室温25℃で1m中0.08ppm以下に保たれるように含有されていることを特徴とするものである。これらの濃度の測定は、JIS(日本工業規格)やJAS(日本農林規格)あるいは壁紙などではインテリア材料のガイドラインとしてISMという基準があり、これらで定めた室内汚染物質基準にある測定法に準じて実験的に求めても良いし、さらに内装材を使用した住宅を用いて行っても良い。例えば、新築住宅に本発明の内装材を用いた室内空気中の化学物質の測定は、室内空気中の揮発性有機化合物の最大濃度を推定するためのもので、30分換気後に対象室内を5時間以上密閉し、その後概ね30分間採取して測定した濃度で表わす。一方、居住住宅に本発明の内装材を用いた室内空気中の化学物質の測定は、居住、平常時における揮発性有機化合物の存在量や暴露量を推定するためのもので、24時間採取して測定した濃度で表わす。空気試料の採取場所は、居間、寝室の2箇所、および室外の1箇所の計3箇所とする。室内濃度の値は、居間あるいは寝室における高い室内の値を評価の対象とする。
【0122】
好ましくは、内装材中の有効成分である複合セラミックスの含有量が、上記ホルムアルデヒド濃度に加えて、トルエン濃度を室温25℃で1m中0.07ppm以下、キシレン濃度を室温25℃で1m中0.20ppm以下、パラジクロロベンゼン濃度を室温25℃で1m中0.04ppm以下に保たれるように含有されていることが望ましい。
【0123】
ホルムアルデヒドは、DNPH誘導体化固相吸着/溶媒抽出−高速液体クロマトグラフ法による。その他の揮発性有機化合物は、固相吸着/溶媒抽出法、固相吸着/加熱脱着法または容器採取法とガスクロマトグラフ/質量分析法の組み合わせにより行うことができるが、これらに制限されるものではない。
【0124】
さらに、家具には、例えば、箪笥、テーブル、布張りのイス、机、木製本棚、家具調コタツなどが挙げられるが、これらに制限されるべきものではない。
【0125】
かかる家具中の有効成分である複合セラミックスの含有量は、以下に示す使用態様などによっても異なるが、通常5〜20g/m、好ましくは5〜15g/m、より好ましくは5〜10g/mの範囲であることが望ましい。複合セラミックスの含有量が5g/m未満の場合には、揮発性有機化合物の低減効果が十分に発現し得ない場合がある。一方、複合セラミックスの含有量が20g/mを超える場合には、揮発性有機化合物の低減効果は得られるものの、家具が重くなるため取り扱いにくくなる。
【0126】
また、家具中の有効成分である複合セラミックスの含有量は、揮発性有機化合物の代表的な化学物質であるホルムアルデヒドの室内濃度を室温25℃で1m中0.08ppm以下に保たれるように含有されていることを特徴とするものである。好ましくは、建材中の有効成分である複合セラミックスの含有量が、上記ホルムアルデヒド濃度に加えて、トルエン濃度を室温25℃で1m中0.07ppm以下、キシレン濃度を室温25℃で1m中0.20ppm以下、パラジクロロベンゼン濃度を室温25℃で1m中0.04ppm以下に保たれるように含有されていることが望ましい。これらの濃度の測定は、上記建材等と同様にして行うことができるため、ここの説明は省略する。
【0127】
また、これら建材、内装材、家具に揮発性有機化合物低減材を有するとは、いかなる使用態様であるかを問わないものである。例えば、(1)建材、内装材、家具材に含有、含浸、圧入、混練、混合、混入、注入、挿入等して用いるような場合、(2)建材、内装材、家具材の表面に担持、固着、圧着、接着、塗着、嵌着等して用いるような場合、(3)建材、内装材、家具材の一部を構成するように板状等に成形加工して用いるような場合、(4)建材、内装材、家具に使用する接着剤、防蟻剤、可塑剤、防腐剤、脱臭剤、塗料などとして用いるような場合が挙げられるが、これらに制限されるべきものではない。
【0128】
また、本発明の建材、内装材、家具には、上記使用態様のほか、さらに、これらを住宅に施工する際に用いる、揮発性有機化合物低減材を含有してなる接着剤や塗料などの薬剤を含めてもよい。
【0129】
【実施例】
以下、本発明の実施例により具体的に説明する。
【0130】
表4に示す配合組成の複合セラミックス1〜7からなる揮発性有機化合物低減材1〜7を用いて、下記表6に示す揮発性有機化合物に対する低減効果を実験的に測定した。詳しくは、シックハウス症候群の原因の一つとされる化学物質であるホルムアルデヒド、ベンゼン、クロロホルム、キシレン、アセトンにつき、それぞれの濃度低減率を測定した。各化学物質を含有する製品(接着剤など)を容器(デシケータ)の底部に適当量入れ、常温で5分間放置後、容器内からガス成分を採取し、各化学物質の濃度を測定し、これを「複合セラミックス作用前の濃度」とした。次に、該容器(デシケータ)の適当な位置に本発明の試料(粒度2mmの粗粒の複合セラミックス1〜7)を載置したフィルターを素早く置き、常温で5分間放置後、容器内からガス成分を採取し、各化学物質濃度を測定し、「複合セラミックス作用×経時5分後の濃度」とした。各化学物質の濃度測定は、ガスクロマトグラフィにより行った。複合セラミックス1〜7の測定結果は、ほぼ同様の結果を示したため、これらの平均値を下記表6に示した。
【0131】
【表6】
Figure 2004049992
【0132】
【発明の効果】
本発明の複合セラミックスを有する揮発性有機化合物低減材は、総揮発性有機化合物に対して有効に吸収分解等することにより、その濃度を大幅に低減することができるものである。そのため、シックハウス症候群の原因物質である揮発性有機化合物の発生源となる塗料、建材、家具、壁紙、接着剤などに対して利用することで、効果的に揮発性有機化合物を吸収分解することのできる、画期的なものである。

Claims (27)

  1. 蛇紋石、苦灰石およびリチウム化合物よりなる群から選ばれてなる少なくとも1種を含有する複合セラミックスを有していることを特徴とする揮発性有機化合物低減材。
  2. 前記苦灰石が、未焼成苦灰石および/または未焼成苦灰石を900〜1200℃で焼成してなる焼成苦灰石を含有することを特徴とする請求項1に記載の揮発性有機化合物低減材。
  3. 前記リチウム化合物が、炭酸リチウムおよび/または燐酸リチウムを含有するものであることを特徴とする請求項1または2に記載の揮発性有機化合物低減材。
  4. 前記蛇紋石の含有量が、複合セラミックス全体に対して25〜50質量%の範囲であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の揮発性有機化合物低減材。
  5. 前記苦灰石の含有量が、複合セラミックス全体に対して25〜50質量%の範囲であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の揮発性有機化合物低減材。
  6. 前記炭酸リチウムの含有量が、複合セラミックス全体に対して22〜25質量%の範囲であることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の揮発性有機化合物低減材。
  7. 前記燐酸リチウムの含有量が、複合セラミックス全体に対して22〜25質量%の範囲であることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の揮発性有機化合物低減材。
  8. 前記リチウム化合物の含有量が、複合セラミックス全体に対して22〜50質量%の範囲であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の揮発性有機化合物低減材。
  9. 前記複合セラミックスが、角閃石を含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の揮発性有機化合物低減材。
  10. 前記角閃石の含有量が、複合セラミックス全体に対して22〜50質量%の範囲であることを特徴とする請求項9に記載の揮発性有機化合物低減材。
  11. 前記複合セラミックスが、さらにシリカを含有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の揮発性有機化合物低減材。
  12. 前記シリカの含有量が、複合セラミックス全体に対して1〜3質量%の範囲であることを特徴とする請求項11に記載の揮発性有機化合物低減材。
  13. 前記複合セラミックスが、酸化チタンを含有することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の揮発性有機化合物低減材。
  14. 前記酸化チタンの含有量が、複合セラミックス全体に対して2質量%以下の範囲であることを特徴とする請求項13に記載の揮発性有機化合物低減材。
  15. 前記複合セラミックスの粒度が、5〜74μmであることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の揮発性有機化合物低減材。
  16. 請求項1〜15のいずれか1項に記載の揮発性有機化合物低減材を1つ以上有していることを特徴とする薬剤。
  17. 接着剤、防蟻剤、木材保存剤、塗料および防腐剤よりなる群から選ばれてなる少なくとも1種の配合剤であることを特徴とする請求項16に記載の薬剤。
  18. 有効成分である複合セラミックスの含有量が、前記薬剤全体に対して3〜15質量%の範囲であることを特徴とする請求項16または17に記載の薬剤。
  19. 請求項1〜15に記載の揮発性有機化合物低減材および請求項16〜18に記載の薬剤の少なくとも1種を用いてなることを特徴とする建材。
  20. 有効成分である複合セラミックスが、5〜20g/mの範囲で含有されていることを特徴とする請求項19に記載の建材。
  21. 有効成分である複合セラミックスが、ホルムアルデヒドの室内濃度を室温25℃で1m中0.08ppm以下に保たれるように含有されていることを特徴とする請求項19または20に記載の建材。
  22. 請求項1〜15に記載の揮発性有機化合物低減材および請求項16〜18に記載の薬剤の少なくとも1種を用いてなることを特徴とする内装材。
  23. 有効成分である複合セラミックスが、5〜20g/mの範囲で含有されていることを特徴とする請求項22に記載の内装材。
  24. 有効成分である複合セラミックスが、ホルムアルデヒドの室内濃度を室温25℃で1m中0.08ppm以下に保たれるように含有されていることを特徴とする請求項22または23に記載の内装材。
  25. 請求項1〜15に記載の揮発性有機化合物低減材および請求項16〜18に記載の薬剤の少なくとも1種を用いてなることを特徴とする家具。
  26. 有効成分である複合セラミックスが、5〜20g/mの範囲で含有されていることを特徴とする請求項25に記載の家具。
  27. 有効成分である複合セラミックスが、ホルムアルデヒドの室内濃度を室温25℃で1m中0.08ppm以下に保たれるように含有されていることを特徴とする請求項25または26に記載の家具。
JP2002208688A 2002-07-17 2002-07-17 揮発性有機化合物低減材およびその用途 Pending JP2004049992A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002208688A JP2004049992A (ja) 2002-07-17 2002-07-17 揮発性有機化合物低減材およびその用途

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002208688A JP2004049992A (ja) 2002-07-17 2002-07-17 揮発性有機化合物低減材およびその用途

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004049992A true JP2004049992A (ja) 2004-02-19

Family

ID=31932764

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002208688A Pending JP2004049992A (ja) 2002-07-17 2002-07-17 揮発性有機化合物低減材およびその用途

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004049992A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005334811A (ja) * 2004-05-28 2005-12-08 Mitsubishi Chemicals Corp 触媒混合機および触媒混合方法
JP2007169109A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Tajima Inc 複合セラミックスおよびその製造方法並びに該複合セラミックスを使用した合成樹脂組成物
KR100920950B1 (ko) 2007-11-08 2009-10-09 한양대학교 산학협력단 휘발성 유기화합물 제거를 위한 유기-무기 복합체, 이의제조방법, 및 이의 용도
JP2013253216A (ja) * 2011-11-21 2013-12-19 Yoshizawa Lime Industry 有害物質不溶化材及びそれを用いた処理方法
WO2014162623A1 (ja) * 2013-10-01 2014-10-09 吉澤石灰工業株式会社 有害物質不溶化材及びそれを用いた処理方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005334811A (ja) * 2004-05-28 2005-12-08 Mitsubishi Chemicals Corp 触媒混合機および触媒混合方法
WO2005115617A1 (ja) * 2004-05-28 2005-12-08 Mitsubishi Chemical Corporation 触媒混合機及び触媒混合方法
JP2007169109A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Tajima Inc 複合セラミックスおよびその製造方法並びに該複合セラミックスを使用した合成樹脂組成物
KR100920950B1 (ko) 2007-11-08 2009-10-09 한양대학교 산학협력단 휘발성 유기화합물 제거를 위한 유기-무기 복합체, 이의제조방법, 및 이의 용도
JP2013253216A (ja) * 2011-11-21 2013-12-19 Yoshizawa Lime Industry 有害物質不溶化材及びそれを用いた処理方法
WO2014162623A1 (ja) * 2013-10-01 2014-10-09 吉澤石灰工業株式会社 有害物質不溶化材及びそれを用いた処理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3842280B2 (ja) 内装用建築材料、内装用建材パネル、及び内装用壁紙
KR101280316B1 (ko) 유해물질의 흡착, 분해, 차단 및 탈취용 조성물 및 이의 제조방법
KR101313009B1 (ko) 친환경 유해물질 차단 조성물
WO2018143782A1 (ko) 고기능성 고체산소 조성물 및 이의 제조방법
KR101720662B1 (ko) 곰팡이 방지를 위한 친환경 천기토를 이용한 방수페인트 조성물 제조방법
KR102446596B1 (ko) 부착강도와 불연성능 및 마감재 기능을 강화한 친환경 기능성 무기질 도료 조성물 및 이를 이용한 실내 공기질 개선용 시공방법
KR101490195B1 (ko) 자연 친화적 원료로 제공되는 건축내장재 및 그 제조방법
JP2004049992A (ja) 揮発性有機化合物低減材およびその用途
KR101266838B1 (ko) 환경 친화적으로 공기 질 개선효과를 갖는 건축물의 도장용 조성물
JP2005058964A (ja) 環境改善機能材料および環境改善機能製品
CN106905741A (zh) 一种涂料添加剂及制备方法
KR101774507B1 (ko) 기능성 친환경 건축재
KR20120043459A (ko) 건축 내장재 및 외장재용 첨가 조성물 및 그 조성물을 포함한 몰탈 제조방법
KR101625903B1 (ko) 환경 친화적으로 공기 질 개선효과를 갖고 건축물의 내부도장 및 방수겸용 으로 사용되는 기능성 조성물 및 그 이용방법
JP2004065889A (ja) 多機能消臭剤
KR101517933B1 (ko) 건축물의 내벽을 내장하는 친환경 몰탈 및 그 제조방법
KR100930609B1 (ko) 친환경 pve 수지를 이용한 벽지 조성물 및 이의 제조방법
JP2005247635A (ja) 環境改善機能を有する石膏ボード
KR20060056201A (ko) 새집증후군 유발물질을 저감시키는 조성물
KR20180060069A (ko) 고형 방향제 및 그 제조방법
KR20180090945A (ko) 규조토를 이용한 볼타입 탈취 및 방향제
KR100738884B1 (ko) 필터부재에 코팅되는 천연광석물 조성물 및 이로부터기능성 친환경 필터부재를 제조하는 방법 및 그 필터부재
JP2004083333A (ja) 健康住宅用壁材
KR100614790B1 (ko) 건축물 내외장재용 친환경 조성물
JP2007296283A (ja) 調湿作用を有する多孔質無機鉱物からなる組成物、及び、調湿作用を有する多孔質無機鉱物を含有した内装材

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050706

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070720

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070814

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080122