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JP2003513005A - α1β1インテグリンI−ドメインの結晶およびそれらの使用 - Google Patents

α1β1インテグリンI−ドメインの結晶およびそれらの使用

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Publication number
JP2003513005A
JP2003513005A JP2000574570A JP2000574570A JP2003513005A JP 2003513005 A JP2003513005 A JP 2003513005A JP 2000574570 A JP2000574570 A JP 2000574570A JP 2000574570 A JP2000574570 A JP 2000574570A JP 2003513005 A JP2003513005 A JP 2003513005A
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JP
Japan
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integrin
crystal
chemical entity
domain
coordinates
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Withdrawn
Application number
JP2000574570A
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English (en)
Inventor
マイケル カープサス,
マシアス ノルテ,
Original Assignee
バイオジェン インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by バイオジェン インコーポレイテッド filed Critical バイオジェン インコーポレイテッド
Publication of JP2003513005A publication Critical patent/JP2003513005A/ja
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、α1β1インテグリン(「α1β1」)のフラグメントの結晶に関し、詳細には、α1β1インテグリンのα1鎖(143〜340)の可溶性フラグメントに関する。本発明はさらに、目的の特性を有する化学的実体を設計、同定、最適化または特徴付けるようなこれらの結晶およびそれらの座標に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) 細胞外マトリクス(「ECM」)(例えば、コラーゲン、ラミニン)の構成成
分と相互作用する細胞レセプターの主要なクラスは、非共有的に会合したαサブ
ユニットおよびβサブユニットから構成される膜貫通ヘテロダイマー糖タンパク
質であるインテグリンである。このインテグリンファミリーは、少なくとも16
のαサブユニットを含み、このうちの7つは、様々に「Iドメイン」または「A
ドメイン」と呼ばれるN末端領域中の約200アミノ酸挿入ドメインを含む。
【0002】 胚発生における細胞分化、細胞増殖および細胞移動のようなプロセス、ならび
にリモデリング(remodeling)および細胞/組織修復事象は、細胞と
ECMとの連絡に依存する。α1β1インテグリン(「α1β1インテグリン」
)は、コラーゲンI、コラーゲンIVおよびラミニンについての細胞表面レセプ
ターである。これはまた、VLA−1としても公知である。実際、α1β1は、
コラーゲン依存性の接着および移動を支持するのみでなく、傷害後のECMリモ
デリングに関与し得る間葉性由来細胞上の重要なコラーゲンレセプターでもある
らしい(Gotwalsら(1996)J.Clin.Invest.97:2
469〜2477頁)。細胞がコラーゲンマトリクスを収縮および組織化する能
力は、任意の創傷治癒応答の重要な成分である。α1β1インテグリンの不適当
な調節は、線維症のような特定の病理学的状態を生じ得る。
【0003】 さらに、α1β1がT細胞/単球駆動性疾患において役割を果たし得ることを
示唆する、限定されるが刺激的な文献が、存在する。抗−α1β1抗体は、T細
胞依存性サイトカイン発現をブロックする。Miyakeら、J.Exp.Me
d.177:863〜868(1993)。α1β1の発現は、持続的に活性化
された、2〜4週間培養されたT細胞においてアップレギュレートされ(Hem
lerら、Eur.J.Immunol.15:502〜508(1985))
、そしてα1β1の発現はまた、慢性関節リウマチを有する患者の滑膜から単離
された高い割合のT細胞上で発現される。Hemlerら、J.Clin.In
vest.,78:696〜702(1986)。慢性の組織損傷は、常在する
活性化T細胞およびまたT細胞由来サイトカインによって補充される単球/線維
芽細胞の両方から生じる。α1β1誘導化T細胞相互作用のブロッキングは、活
性化T細胞の除去および/または炎症性サイトカインレベルの減少によって組織
損傷を軽減し得る。
【0004】 従って、α1β1インテグリン−ECMまたはT細胞相互作用を干渉する強力
な薬物候補物を設計、同定または獲得することは有用である。生理学的に関連す
る生物学的経路において役割を果たす候補物を同定するための薬物設計の最近の
出現は、薬物についてののリード化合物を獲得または設計するための有用なアプ
ローチを提供してきた。
【0005】 一般に、このアプローチは、生理学的に関連する生物学的経路において役割を
果たすタンパク質標的分子を選択することを必要とする。代表的に、一旦、天然
のまたは合成された、インヒビターまたはアゴニストが、標的分子について見出
されると、このインヒビターまたはアゴニストは、所望の特性を有する候補物を
生成するために改変されるか、あるいは最適化される。
【0006】 リガンドをより有効に設計または改変するために、標的タンパク質分子に結合
するような公知のリガンドの生物活性コンホメーションのための三次元構造を有
することが有用である。さらに、その公知のリガンドを有する複合体においてタ
ンパク質標的の三次元構造を試験することによってそのリガンドとその標的タン
パク質との詳細な相互作用を理解することは価値がある。このことは、当業者に
、タンパク質との重要な相互作用を保存することを可能にする一方、タンパク質
とより正確に相互作用するように候補リガンドを改変し、より良好な能力および
特異性を生じる。
【0007】 しかし、このタンパク質標的の三次元結晶構造は、頻繁に利用可能ではない。
これは、その構造に関する正確な情報を提供するに十分なサイズおよび質の結晶
を得るために必要である有意な試みに起因する。例えば、それは、時間がかかり
、タンパク質を発現、精製および特徴付けすることがしばしば困難である。さら
に、一旦十分な純度のタンパク質が得られると、x線回折および続く構造解析の
ために有用なサイズおよび質に結晶化されねばならない。従って、結晶構造は薬
物設計および薬物開発の分野において価値ある情報を提供し得るが、特定の生物
学的に関連する分子(例えば、α1β1インテグリン)の結晶は、当業者に容易
に利用可能ではない。
【0008】 さらに、標的タンパク質(例えば、α1β1インテグリン)のアミノ酸配列は
公知であるが、この配列情報は、このタンパク質の結晶構造の正確な予測を可能
にしない。この配列情報は、リガンド(例えば、α1β1インテグリン)とその
標的との間の構造、コンホメーションおよび化学的相互作用の理解を提供しない
【0009】 従って、α1β1インテグリン−ECMおよび/またはT細胞相互作用を干渉
し得る化合物を有効に設計、スクリーニングまたは最適化するために、α1β1
インテグリンの細胞外ドメインの結晶三次元構造の詳細な知見についての必要性
が存在する。
【0010】 α1β1インテグリンの可溶性バージョンは、その細胞外領域またはそのフラ
グメントから作製され得る。本明細書において使用される場合、用語「α1β1
インテグリン」は、α1β1インテグリンまたはその誘導体の、膜貫通領域およ
び細胞外領域を欠く可溶性α1β1インテグリンポリペプチド、ホモログおよび
アナログを含む。本明細書に記載されるようなサイズおよび質のα1β1インテ
グリンまたはそのフラグメントのα1鎖の結晶は、x線回折の実行を可能にし、
当業者にα1β1インテグリンの結合特性ならびにα1β1インテグリンまたは
そのフラグメントに会合し得る分子または分子複合体の結合特性に関連する研究
を実施させ得る。
【0011】 (発明の要旨) 従って、本発明は、α1β1インテグリンの特性ならびにそれに会合し得る分
子または複合体についての有用な情報を得るに十分なサイズおよび質の、α1β
1インテグリンのα1鎖の結晶およびα1鎖のフラグメントの結晶に関する。本
願発明は、α1β1インテグリンのα1鎖のCys143〜Ala340フラグ
メントの三次元結晶構造を提供し、この結晶構造を使用して、未知の結晶の構造
を解析するために結合部位を同定し得、望ましい結合特性を有する変異体を提供
し得、そして最終的には、コラーゲンもしくは他のリガンドとα1β1との間の
相互作用を干渉し得る分子または化学的実体を設計、特徴付け、あるいは同定し
得る。
【0012】 本発明のさらなる特徴および利点は、以下の説明に示され、そして一部は、そ
の説明から明らかであるか、あるいは、本発明の実施によって学ばれ得る。本発
明の目的および他の利点は、本明細書の記載された説明および請求の範囲ならび
に添付の図面に特に指摘される組成物および方法によって実現され、そして達成
される。
【0013】 これらおよび他の利点を達成するために、そして本発明の目的に従って、本明
細書において具体化され、そして広範に記載されるように、本発明は、α1β1
インテグリンの結晶に関する。より詳細には、本発明は、α1β1(Cys14
3〜Ala340)のα1鎖の細胞外ドメインの機能的フラグメントによって形
成される結晶に関し、ここで、この結晶は、格子定数a=34.77□□、b=
85.92□、c=132.56□、α=β=γ=90□およびP2111
空間群およびその結晶の等価物を有する。本願のα1β1の結晶は、表IIにお
いて同定される構造座標によって実質的に記載される。特定の実施態様において
本願の結晶は、Asp154、Ser156、Asn157、Ser158.L
eu222、Gln223、Thr224、Asp257、Glu259、Hi
s261、His288、Tyr289、Gly292、Leu294およびL
ys298を含む結合部位部分によって特徴付けられる。本願の結晶の変異体、
ホモログ、共複合体およびフラグメントもまた、本明細書において意図される。
【0014】 特定の実施態様における本願発明は、α1β1インテグリン(143〜340
)の結晶化形態の重原子誘導体に関し、そしてより詳細には、上記に記載される
α1β1の結晶化形態の重原子誘導体に関する。種々の実施態様において、本願
発明は、α1β1の少なくともフラグメントを含む水溶液を提供する工程、沈殿
剤を含むリザーバー溶液を提供する工程、一定量のα1β1溶液と一定量のこの
リザーバー溶液とを混合する工程および得られた混合容量を結晶化する工程、に
よって、α1β1またはそのフラグメントの結晶化形態を調製する方法に関する
。特定の実施態様において、この結晶は、α1β1(Cys143〜Ala34
0)のα1鎖を含む水溶液に由来する。種々の実施態様において、水溶液中のα
1β1の濃度は、約1mg/ml〜約50mg/ml、好ましくは約5mg/m
l〜約15mg/ml、そして最も好ましくは約10mg/mlである。本発明
において使用される沈殿剤は、当該分野で公知の任意の沈殿剤であり得、好まし
くは、クエン酸ナトリウム、硫酸アンモニウムおよびポリエチレングリコールか
らなる群より選択される。任意の濃度の沈殿剤が、このリザーバー溶液において
使用され得るが、濃度が約20%重量/容量(「w/v」)〜約50%w/vで
ある濃度が好ましく、より好ましくは、約25%w/vであることが好ましい。
同様に、このリザーバー溶液のpHは、好ましくは約4〜約10の間で変化され
得、最も好ましくは約6.5であり得る。
【0015】 結晶化の種々の方法が、本願発明において使用され得る。この方法には、以下
が挙げれられるが、これらに限定されない:拡散蒸着、バッチ(batch)、
液橋(liquid bridge)または透析。拡散蒸着結晶化が、好ましい
【0016】 さらに、本願発明は、α1β1リガンド(例えば、細胞外マトリクスのメンバ
ー(例えば、コラーゲン))とα1β1との間の相互作用に干渉し得る分子また
は他の化学的実体をスクリーニング、設計、または最適化する方法において、本
願の結晶、および構造座標を使用する方法に関する。従って、α1β1またはそ
の一部の構造座標を使用して、α1β1またはそのフラグメントの変異体、ホモ
ログまたは共複合体の結晶構造を解析し得、ならびにα1β1またはそのフラグ
メントと会合する他の未知の結晶を解析し得る。
【0017】 いくつかの実施態様において、α1β1のα1鎖の構造座標(表IIにおいて
例示されるような)を使用して、化学的実体を評価し、その化学的実体のα1β
1への結合についての情報を獲得し得る。この構造座標は、細胞外マトリクス(
すなわち、コラーゲンまたはラミニン)とα1β1との間の関係に干渉する化学
的実体(例えば、インヒビターまたはアゴニスト)を特徴付け得る。この座標は
また、結合特性を最適化してα1β1の結合部位におけるリガンドの配向を決定
するために使用され得る。薬物設計、薬物候補物のスクリーニングおよび最適化
の領域における、ならびにさらなる未知の結晶構造の決定における、本願発明の
多くの使用が、当業者に明らかである。
【0018】 種々の実施態様において、本願発明は、機械読み取り可能データでコードされ
るデータ記憶材料を有する機械読み取り可能データ記憶媒体に関し、適切な機械
によって読み取られる場合、この媒体は、結晶の三次元表示を提示し得る。提示
される結晶は、表II中の座標によって記載されるようなα1β1のフラグメン
トを含むか、またはアミノ酸Asp154、Ser156、Asn157、Le
u222、Gln223、Thr224、Asp257、Glu259、His
261、His288、Tyr289、Gly292、Leu294およびLy
s298を含む結合部位部分を有する結晶を含む。
【0019】 他の実施態様において、本願発明は、α1β1のフラグメントの結晶の構造座
標からの相の算出、得られる相からの電子密度マップの算出、次いでこの電子密
度マップに基づいて未知の構造の少なくとも一部の構造を決定することによって
、化学的実体または分子複合体の少なくとも一部の三次元構造を決定するための
方法に関する。
【0020】 なお他の実施態様において、本発明は、化学的実体がα1β1に会合する能力
を評価するための方法に関する。この方法は、化学的実体とα1β1との間の適
合操作を実施するためにコンピュータ手段または実験的手段を使用し、そしてデ
ータを分析して特徴を決定する。細胞外マトリクスとα1β1との間のインビボ
会合またはインビトロ会合を干渉し得る、これらの方法によって同定される化学
的実体はまた、本願発明によって包含される。本願の化学的実体は、α1β1の
結合部位と実質的に類似の結合部位を含み得るか、あるいは、α1β1の結合部
位に会合し得る結合部位を含み得る。
【0021】 上述の一般的な説明および以下の詳細な説明の両方が例示的および説明的であ
り、そして本願発明のさらなる解釈を提供することを意図することが、理解され
るべきである。
【0022】 付随する図面は、本発明のさらなる理解を提供するために含まれ、そしてこの
明細書の一部を組込みかつ構成し、本発明のいくつかの実施態様を例示し、そし
て説明とともに、本発明の原理を説明するために付与される。
【0023】 (発明の詳細な説明) 本明細書中に記載される本発明がより完全に理解され得るように、以下の詳細
な説明を示す。
【0024】 本発明は、α1β1インテグリンの細胞外ドメインの可溶性フラグメントの結
晶に関する。詳細には、本発明は、α1β1インテグリンのα1鎖のCys14
3〜Ala340の配列(「sα1β1(143−340)」)を含む可溶性タ
ンパク質の結晶、X線結晶学により決定されるようなsα1β1(143−34
0)の構造、そしてα1β1活性の候補インヒビターまたは候補アゴニストを設
計、同定、特徴付け、スクリーニングおよび/または最適化するための、sα1
β1(143−340)構造ならびにそのホモログ、変異体、および共複合体の
構造の使用に関する。
【0025】 (A.定義) 本明細書中で、用語α1β1インテグリン(「VLA−1」または「α1β1
」または「α1β1インテグリン」と交換可能に使用する)は、ラミニンまたは
コラーゲンのような細胞外マトリクスタンパク質のメンバーに結合し得るポリペ
プチドの種類、またはそのホモログもしくはフラグメントをいう。この用語は、
本明細書中で使用される場合、sα1β1インテグリン(143−340)、そ
のホモログ、変異体、等価物、およびフラグメントを含む。
【0026】 用語「共複合体(co−complex)」は、化学的実体と共有的会合また
は非共有的会合にあるα1β1、またはα1β1の変異体もしくはホモログをい
う。
【0027】 用語「ホモログ」または「相同な」は、本明細書中で使用される場合、用語「
同一性」と同義であり、そして2つのポリペプチド間、2つの分子間、または2
つの核酸間の配列類似性をいう。2つの比較される配列の両方における1つの位
置が、同一の塩基またはアミノ酸モノマーサブユニットにより占められる場合(
例えば、2つのDNA分子の各々における1つの位置がアデニンで占められる場
合、または2つのポリペプチドの各々における1つの位置がリジンで占められる
場合)、個々の分子はその位置で相同である。2つの配列間の相同性パーセンテ
ージは、2つの配列で共有される整合位置または相同位置の数÷比較される位置
の数×100の関数である。例えば、2つの配列における位置の10個のうち6
個が整合または相同である場合、この2つの配列は60%相同である。例として
、DNA配列のCTGACTおよびCAGGTTは、50%の相同性を共有する
(合計位置6個のうち3個が整合している)。一般的に、最大の相同性を与える
ように2つの配列を整列させて比較をなす。このようなアラインメントを、例え
ば、Alignプログラム(DNAstar,Inc.)のようなコンピュータ
ープログラムによって簡便に実行されるNeedlemanら、J.Mol.B
iol.48:443−453(1970)の方法を使用して、提供し得る。相
同配列は、同一性または類似性のアミノ酸残基を共有する。ここで類似性残基と
は、整列した参照配列において対応するアミノ酸残基に対して保存的置換である
か、またはこの対応するアミノ酸残基の「許容される点変異」である。これに関
して、参照配列における残基の「保存的置換」とは、対応する参照残基に対して
物理的または機能的に類似な残基の置換(例えば、類似のサイズ、形状、電荷、
化学的特性(共有結合または水素結合を形成する能力を含む)などを有する残基
の置換)である。特に好ましい保存的置換は、Dayhoffら、5:Atla
s of Protein Sequence and Structure、
5:補遺3、第22節:354−352、Nat.Biomed.Res.Fo
undation、Washington,D.C.(1978)の「許容され
る点変異(accepted point mutation)」に規定される
基準を満たしている置換である。
【0028】 用語「変異体」は、野生型からの少なくとも1つのアミノ酸の置換、欠失、ま
たは挿入によって特徴付けられる、α1β1インテグリンまたはそのフラグメン
トをいう。このような変異体は、例えば、オリゴヌクレオチド部位特異的変異誘
発によりそのコード配列中で以前に改変されたα1β1インテグリンを発現させ
ることによって、調製され得る。
【0029】 用語「正に荷電したアミノ酸」は、通常の生理学的条件下で正に荷電した側鎖
を有する、天然または非天然の任意のアミノ酸を含む。正に荷電した天然に存在
するアミノ酸の例は、アルギニン、リジン、およびヒスチジンである。
【0030】 用語「負に荷電したアミノ酸」は、通常の生理学的条件下で負に荷電した側鎖
を有する、天然または非天然の任意のアミノ酸を含む。負に荷電した天然に存在
するアミノ酸の例は、アスパラギン酸およびグルタミン酸である。
【0031】 用語「疎水性アミノ酸」は、水中において比較的不溶性である、非電荷の非極
性側鎖を有する任意のアミノ酸を意味する。例は、アラニン、ロイシン、イソロ
イシン、バリン、プロリン、フェニルアラニン、トリプトファン、およびメチオ
ニンである。
【0032】 用語「親水性アミノ酸」は、水中において比較的可溶性である、非電荷の極性
側鎖を有する任意のアミノ酸を意味する。例は、セリン、トレオニン、チロシン
、アスパラギン、グルタミン、およびシステインである。
【0033】 用語「改変された表面電荷」は、生理学的pHにおいて、α1β1インテグリ
ンと比較した場合の、変異体ポリペプチドの1つ以上の電荷ユニットにおける変
化を意味する。表面電荷における変化は、置換されたアミノ酸を含むポリペプチ
ド分子の等電点(pI)を測定すること、およびそれを野生型分子のpIと比較
することによって決定され得る。
【0034】 用語「〜と会合する」は、2つの化学的実体の間またはその部分の間(例えば
、α1β1インテグリンまたはその部分と化学的実体との間)の近接の状態をい
う。会合は、非共有的会合(ここで近位は、水素結合、ファンデルワールス相互
作用、または静電気的相互作用によってエネルギー的に支持される)であり得る
か、または会合は共有的会合であり得る。
【0035】 用語「結合部位」は、化学的実体が別の実体と会合するかまたは結合する部位
のいずれかまたはすべてをいう。
【0036】 用語「構造座標」は、結晶形態の分子中の原子(散乱中心(scatteri
ng center))によるX線の単色ビームの回折で得られたパターンに関
して、数学的方程式から導き出される座標をいう。この回折データを使用して、
結晶の反復単位の電子密度マップを算出する。当業者は、得られるデータが使用
された特定の系に依存し、従って、このような座標が、本明細書中に記載される
のと実質的に同じ関係を規定する場合には、異なる座標が実際は同一の結晶を記
載し得るということを理解する。電子密度マップを使用して、結晶の単位格子内
の個々の原子の位置を確証する。
【0037】 当業者は、X線結晶学によって決定された構造座標のセットが、標準誤差を伴
わないものではないことを理解する。表IIは、α1β1インテグリン(143
−340)のα1鎖のI−ドメインの原子座標である。本発明の目的のため、表
IIの構造座標に(骨格原子を用いて)重ねられた場合に、約2□未満である等
価タンパク質骨格原子の平方自乗平均偏差を有するα1β1(143−340)
の構造座標の任意のセットが、同一とみなされる。好ましくは、この偏差は、約
1オングストローム未満、そしてより好ましくは約0.5オングストローム未満
である。
【0038】 用語「重原子誘導体化」は、結晶化したα1β1インテグリンの化学的改変形
態を生成する方法をいう。実際には、結晶を、重金属原子の塩、または有機金属
化合物(例えば、塩化鉛、チオリンゴ酸金(gold thiomalate)
、チメロサールまたは酢酸ウラニル)(これらは、結晶を通して拡散し得、そし
てタンパク質の表面に結合し得る)を含有する溶液中に浸漬する。結合した重金
属原子(1つまたは複数)の位置を、浸漬した結晶のX線回折分析によって決定
し得る。この情報を使用して、この分子の三次元構造を構築するために用いられ
る位相情報を作製し得る。
【0039】 用語「単位格子」は、基礎の形状化ブロックをいう。結晶の容量全体は、この
ようなブロックの規則的な組み立てにより構築され得る。各単位格子は、パター
ンの単位の完全な提示を含み、この反復が結晶を組み立てる。
【0040】 用語「空間群」は、結晶の対称エレメントの配置をいう。
【0041】 用語「分子置換」は、未知の結晶について観察された回折パターンを最も良く
説明するために、この未知の結晶の単位格子内で、構造座標が既知(例えば、表
IIにおけるα1のI−ドメインの座標)の分子を配向および位置付けることに
より、構造座標が未知である結晶の予備的構造モデルを作製することを包含する
方法をいう。次いで、位相がこのモデルから算出され得、そして観察された振幅
と組合わせて、座標が未知である構造のおおよそのフーリエ合成を与え得る。こ
れを次いで、任意のいくつかの精製の形態に供して、未知の結晶の最終的な正確
な構造を与え得る。例えば、Lattman,E.「Use of the R
otation and Translation Functions」、M
ethods in Enzymology 115、第55〜77頁(198
5);Rossman編「The Molecular Replacemen
t Method」Int.Sci.Rev.Ser.、No.13、Gord
onおよびBreach、New York(1972)(すべて、特に、本明
細書中で参考として援用する)を参照のこと。本発明によって提供される構造座
標を用いると、分子置換を使用して、結晶性共複合体、未知のリガンド、変異体
、ホモログ、またはα1β1もしくはそのフラグメントの異なる結晶形態の構造
座標を決定し得る。さらに、特許請求される結晶およびその座標を用いて、α1
β1もしくはフラグメントと会合するか、またはα1β1またはそのフラグメン
トのリガンドである細胞外マトリクスのメンバーと会合する化学的実体の構造座
標を決定し得る。
【0042】 用語「化学的実体(chemical entity)」は、本明細書中で使
用される場合、例えば、任意の分子、分子複合体、化合物、またはそれらのフラ
グメントを意味する。
【0043】 α1β1またはそのフラグメントの変異体は、当業者に公知の一般的な生合成
方法を使用した、α1β1またはフラグメント内への天然または非天然のアミノ
酸の部位特異的組み込みによって生成され得る。例えば、α1β1の野生型のα
1鎖において目的のアミノ酸をコードするコドンを、オリゴヌクレオチド部位特
異的変異誘発を用いて、「ブランク」の意味のないコドン(例えば、TAG)に
よって置換し得る。次いで、このコドンに対して指向されたサプレッサーtRN
Aを、所望のアミノ酸を用いてインビトロで化学的にアミノアシル化し得る。次
いで、このアミノアシル化されたtRNAをインビトロ翻訳系に添加して、部位
特異的に組み込まれたアミノ酸を有する変異体α1β1を産生し得る。
【0044】 用語α1β1の「可溶性フラグメント」および本明細書中で用いられる任意の
等価な用語は、α1β1の機能的フラグメントをいい、そしてより好ましくは機
能的α1鎖をいう。用語「機能的」は、この文脈で使用される場合、コラーゲン
またはラミニンのような細胞外マトリクスのメンバーまたはその任意のフラグメ
ントもしくはホモログ(そのフラグメントを含む分子複合体を含む)に結合し得
るか、またはそれらと会合し得る細胞外ドメインの可溶性フラグメントをいう。
このような結合は、当該分野において公知の標準的プロトコルを使用する、免疫
沈降実験を通して実証され得る。
【0045】 (A.α1β1インテグリン、その結晶、およびその生物学的意味) 本願明細書および特許請求の範囲を通して、記載されるアミノ酸の位置的配置
は絶対値ではなく、むしろ残基の相対的関係を規定していることが理解される。
従って、本発明は、同一または類似の相対的位置を有する配列を包含することを
意図する。
【0046】 最初に、本発明は、全体または一部分において、α1β1の活性部位または補
助的結合部位に結合し得る化学的実体または化合物(阻害性化合物を含む)を設
計、スクリーニング、および最適化するための分子設計技術の使用を可能にする
。α1β1インテグリンは、コラーゲンのような細胞外マトリクスへのその結合
によって媒介される重要な機能への関与が理由で、医用生体的にかなり興味深い
膜結合タンパク質である。α1β1は、種々の脊椎動物(例えば、哺乳動物)生
物(例えば、ヒト、マウス、ラット、およびブタ)において見出されているので
、本願発明は、任意の特定の種または生物に限定されることを意図しない。
【0047】 α1β1インテグリン(VLA−1)は、タンパク質のインテグリンファミリ
ーのメンバーである。このファミリーの他のメンバー(αM、αL、およびα2
)由来のI−ドメインの結晶構造が記載された。概説については、Dickes
onおよびSantoro(1988)Cell.Mol.Life Sci.
54:556−566、およびEmsleyら、J.Biol.Chem.27
2、28512−28517を参照のこと。
【0048】 これらのI−ドメインを、sα1β1インテグリン(143−340)結晶構
造を理解するための骨組みとして使用した。しかし、確かな類似性にもかかわら
ず、α1のI−ドメインとαM、αLおよびα2インテグリンのI−ドメインと
の間の差異は、これらのリガンド−レセプター系が、空間的には重複するが、異
なる分子の結合決定基を有する接触残基の非同一性でかつ非保存性の部位を利用
することを確証する。
【0049】 種々のインテグリンの複雑性および重複、ならびにそれらの生物学的プロセス
を考慮すると、α1β1がそのリガンドに特異的に結合するという知見は、α1
β1シグナル伝達を阻害することが重要な治療的適用を有し得ることを示唆する
。本明細書中に提示されるsα1β1(143−340)の結晶構造は、そのよ
うな治療剤の設計、同定、特徴付け、および最適化に有用であると予期される。
【0050】 出願した本発明の以下の詳細な説明は、以下を含む:(a)α1β1インテグ
リンのα1鎖のI−ドメイン(Cys−143〜Ala−340)の結晶構造お
よびその座標、(b)その結合部位、(c)α1β1結晶またはそのフラグメン
トを作製する方法、ならびに(d)α1β1結晶またはそのフラグメント、およ
びその構造座標を使用する方法。
【0051】 ((a)α1のI−ドメインの結晶構造) 本願発明は、α1β1インテグリンの結晶、ならびにそれに由来する構造を提
供する。結晶は、ラットのα1のI−ドメインに由来する。それにもかかわらず
、ラットのα1のI−ドメインとヒトのα1のI−ドメインとの間の配列同一性
は、約95%である。詳細には、ラットのα1のI−ドメインとヒトのα1のI
−ドメインとの間で異なるアミノ酸は、Ile 166、Asn 214、Gl
y 217、Arg 218、Gln 219、Leu 222、Tyr 26
2、Gln 267、His 288、Ala 330(ラットのI−ドメイン
配列)である。これらの大半は、α1のI−ドメインの金属イオン依存性接着部
位(MIDAS)(この部位は、リガンド結合に関与するようである)から比較
的遠く離れて位置する。リガンド結合に関与すると予期されるわずか2個のアミ
ノ酸は、Leu 222およびHis 288である。この高い程度の一次アミ
ノ酸配列同一性は、ラットの1 I−ドメインおよびヒトの1 I−ドメインの
3次元構造が類似していると予期されることを示す。従って、本発明者らは、本
願特許で考察する目的のためにラットの1 I−ドメインの結晶構造を使用した
。そして本発明者らは、ヒトの1 I−ドメインの3次元構造が、主鎖の原子に
ついて実質的に同一の座標を有することを十分に予期している。
【0052】 本願発明は、斜方六面体である単位格子を有し、かつ以下の寸法:a=34.
77□□□;b=85.92□およびc=132.56□;α=β=γ=90□
を有するα1β1インテグリン(143−340)のα1鎖由来のフラグメント
の結晶を提供する。N末端の残基143〜144およびC末端の336〜340
を除いて、α1β1インテグリンのα1鎖のI−ドメインのほぼ全ての残基が、
図1に示される最終的電子密度マップにおいて十分に規定される。この現在のモ
デルは、386個のアミノ酸残基および199個の水分子からなり、これは10
0□と2.2□との間のデータについて、23.5%の結晶学的R因子および3
0.2%のRfreeを有する。
【0053】 不斉単位においてこの分子の2つのコピー(「A」および「B」と呼ぶ)が存
在する。ラマチャンドランの図は、386アミノ酸残基のうちから384アミノ
酸残基が、許容された領域内で(φ、ψ)角を有することを示す。例外は、残基
Glu 192(AおよびB)である。ラットのI−ドメイン結晶構造の原子座
標では(表II)、分子Aの残基Thr 145、Gln 146、Arg 2
34、ならびに分子BのThr 145およびArg 175は、側鎖の電子密
度の非存在が理由でアラニンとしてモデル化されている。さらに、分子Aの残基
143、145、337、338、339、340、および分子Bの残基143
、144、339、340を、弱い電子密度に起因して、このモデルに含ませて
いない。
【0054】 I−ドメインは、5つの平行な□−鎖および1つの逆平行な□−鎖のコアを取
り囲む7つのヘリックスの存在により特徴付けられるヌクレオチド結合折りたた
み(図2)に適合する。この分子の寸法は、25□×30□×50□である。全
体的な折りたたみは、αM、αL、およびα2のI−ドメイン、そして特にα2
のI−ドメインの折りたたみに類似する。他のI−ドメインに対する相同性によ
り、□1のI−ドメインの金属イオン依存性接着部位(MIDAS)は、残基A
sp 154、Ser 156、Ser 158、Thr 224、Asp 2
57からなると推測される。MIDAS部位は、MgカチオンまたはMnカチオ
ンの結合の部位であり、そしてリガンド結合に関与すると予期される。結晶は、
MgカチオンまたはMnカチオンの非存在下(夾雑物を除く)で発達し、そして
カチオンに対応する箇所で可視的な電子密度は全く存在しない。この構造は、L
eeら(1995)Structure 3、1333−1340において提案
されたモデルにより、「不活性な」コンホメーションを有するようである。分子
Aおよび分子Bのコンホメーションは、非常に類似している。
【0055】 ((b)結合部位) α2 Iドメインに対するするコラーゲン結合についてなされたモデル化研究
(Emsleyら(1997)J.Biol.Chem.272、28512−
28517)は、コラーゲンに対する結合部位が、MIDAS部位およびいくつ
かの隣接する残基を含むと推定されることを示唆する。類推によって、コラーゲ
ンに対するα1 Iドメインの結合部位は、残基Asp154、Ser156、
Asn157、Ser158、Leu222、Gln223、Thr224、A
sp257、Glu259、His261、His288、Tyr289、Gl
y292、Leu294およびLys298を含むと推定される。α1 Iドメ
インのMIDAS部位(その結晶内の分子A)が分子BのArg246と相互作
用を形成するという観察は興味深い。アルギニン側鎖の正電荷が失われている金
属イオンの正電荷と取って代わることが可能である。
【0056】 ((c)α1β1結晶を生成する方法) 種々の実施態様において、本願発明は、α1β1またはα1β1のフラグメン
トを含む水溶液を1番目に提供することにより、結晶形態のα1β1またはその
フラグメントを調製する方法に関する。次いで、沈殿剤を含むリザーバー溶液が
、ある容量のα1β1溶液と混合され、次いで、得られた混合された容量が結晶
化される。特定の実施態様において、この結晶は、sα1β1(127〜340
)を含む水溶液に由来する。好ましい実施態様において、この結晶は、sα1β
1(143〜340)を含む水溶液に由来する。この水溶液中のα1β1または
フラグメントの濃度は変化し得、好ましくは約1mg/ml〜約50mg/ml
、より好ましくは約5mg/ml〜約15mg/ml、そして最も好ましくは約
10mg/mlである。同様に、本発明において使用される沈殿剤は変更され得
、当該分野に公知の任意の沈殿剤から選択され得る。好ましくは、沈殿剤は、ク
エン酸ナトリウム、硫酸アンモニウムおよびポリエチレングリコールからなる群
より選択され、ポリエチレングリコール8000が最も好ましい。任意の濃度の
沈殿剤が、リザーバー溶液中に使用され得るが、その濃度は約20%w/v〜約
35%w/v、より好ましくは約25%w/vであることが好ましい。リザーバ
ー溶液のpHもまた変動し得、好ましくは約4と約10との間、最も好ましくは
約6.5である。当業者は、各これらのパラメーターが、過度の実験をせずに変
更され得、そして受容可能な結晶がなおも得られることを理解する。実際、一旦
、適切な沈殿剤、緩衝剤または他の実験的変数が、任意の所定の成長方法につい
て決定されると、任意のこれらの方法または任意の他の方法を使用して、本願結
晶を成長させ得る。当業者は、各自の特定の必要に応じてこの変数を決定し得る
【0057】 結晶化の種々の方法が、本願発明において使用され得、その方法としては、拡
散蒸着法(vapor diffusion)、バッチ法、液橋法、または透析
法が挙げられるが、これらに限定されない。拡散蒸着結晶化が好ましい。特に本
明細書中で参考として援用される、例えば、McPhersonら、「Prep
aration and Analysis of Protein Crys
tals」、Glick編、82〜159頁、John Wiley&Co.(
1982);Jancarikら、「Sparse matrix sampl
ing:a screening method for crystalli
zation of protein」、J.Appl.Cryst.24、4
09〜411(1991)を参照のこと。
【0058】 拡散蒸着結晶化において、少容量(すなわち数ml)のタンパク質溶液が、沈
殿剤を含む溶液と混合される。この混合容量を、少量(すなわち約1ml)の沈
澱溶液を含む1ウェルの上に懸垂させる。ドロップからウェルの拡散蒸着が、そ
のドロップ中での結晶形成を生じる。
【0059】 結晶化の透析方法は、タンパク質は保持するが、低分子(すなわち、緩衝剤お
よび沈殿剤)は内および外に拡散させる、半透性サイズ排除膜を利用する。透析
において、蒸発によりタンパク質および沈殿剤を濃縮しているというよりはむし
ろ、沈殿剤を、膜を通してゆっくりと拡散させ、そしてタンパク質濃度を固定し
たままタンパク質の溶解度を減少させる。
【0060】 バッチ方法は、通常、ちょうど溶液が濁るときまで、タンパク質の水溶液に沈
殿剤をゆっくりと添加することを含み、この時点で、その容器が封され得、そし
て結晶化が生じるまで一定期間、静置され得る。
【0061】 従って、出願人は、本願発明が、任意のおよびすべての結晶化方法を含むこと
を意図する。当業者はそのような任意の方法を選択し得、そして選択された方法
によって所望の結晶を生じるようにパラメーターを変更し得る。。
【0062】 ((d)α1β1インテグリン結晶およびその座標の使用) 本願結晶およびそれらを記載する座標は、分子設計技術を使用して、化学的実
体および化合物(全体または一部においてα1β1インテグリンの結合部位に結
合し得るか、または会合し得る阻害性化合物またはアゴニストを含む)を設計、
選択、および合成することを可能にする。
【0063】 本発明により可能とされた1つのアプローチは、α1β1またはα1β1のフ
ラグメントと結合または会合する化学的実体を設計し、そして異なる方法でその
化合物の物理的特性を変更するための本明細書中で定義される構造座標の使用で
ある。従って、例えば、溶解度、親和性、特異性、効力、結合速度/解離速度(
on/off rates)または他の結合特性のような特性がすべて変更およ
び/または最適化され得る。
【0064】 化学的実体の候補とα1β1またはα1β1のフラグメントとの間の相互作用
に最適な部位を決定するために異なる実体のライブラリーを用いて本発明の結晶
を精査することにより所望される化学的実体を設計し得る。例えば、溶媒で飽和
された結晶から収集された高分解能X線回折データは、各型の溶媒分子が付着す
る場所の決定を可能にする。次いで、それらの部位としっかり結合する低分子が
設計され得、そして合成され得、そして所望される活性について試験され得る。
一旦、所望される活性が得られると、この分子はさらに最適化され得る。
【0065】 本願発明はまた、低分子データベースを計算的にスクリーニングすること、ま
たは細胞外マトリックスタンパク質またはα1β1もしくはα1β1のフラグメ
ントに全体的に、または部分的に結合し得る化学的実体または化合物を計算的に
設計することを可能にする。またそれらを使用し、α1β1の変異体、共複合体
の結晶構造、またはα1β1の少なくとも一部(すなわち、α1鎖のIドメイン
)に相同的であるか、または会合し得る任意の他の分子の結晶形態の結晶構造を
解明し得る。
【0066】 この目的のために使用され得る1つの方法は、分子置換である。例えば、α1
β1、α1β1変異体の別の結晶形態、もしくは細胞外マトリックスタンパク質
(例えば、ラミニンまたはコラーゲン)との共複合体の別の結晶形態のような未
知の結晶構造(これは任意の未知の構造であり得る)、またはα1β1もしくは
目的のフラグメントに会合する化学的実体の任意の他の未知の結晶が、本発明の
構造座標(表2に示す)を使用して決定され得る。α1β1またはフラグメント
との共複合体としては、ラミニン−α1β1、コラーゲン−α1β1、および「
低分子」−α1β1が挙げられ得るが、これらに限定されない。この方法は、本
願発明なしでこのような情報を決定する試みよりも速くかつ効率的に、未知の結
晶についての正確な構造形態を提供する。従って、得られた情報を使用し、α1
β1の潜在的インヒビターまたはアゴニストを最適化し得、そしてより重要なこ
とに、細胞外マトリックスにおいてα1β1とそのリガンドとの間の関係に影響
を及ぼす新規クラスの化学的実体を設計し、合成し得る。
【0067】 α1β1を阻害するか、または拮抗する、本発明に従う化合物の設計は、一般
的に少なくとも2つの因子の考慮を伴なう。第一に、この化合物は、物理的にま
たは構造的にα1β1またはそのフラグメントと会合し得なければならない。こ
の会合は任意の物理的、構造的、または化学的会合であり得る(例えば、共有結
合または非共有結合、ファンデルワールス相互作用、疎水性相互作用または静電
的相互作用など)。
【0068】 第二に、この化合物は、α1β1またはそのフラグメントとの会合を可能にす
るコンホメーションをとり得なければならない。この化合物の全ての部分が、α
1β1またはフラグメントとの会合に必ずしも関与するわけではないが、その関
与しない部分が、依然としてその分子の全体のコンホメーションに影響を及ぼし
得る。このことは次に、化合物の望ましさに重大な影響を与え得る。このような
コンホメーションの要件は、3次元構造全体および結合部位のすべてまたは一部
に関連する化学的実体または化合物の配向を含む。
【0069】 計算機モデル化技術の使用による実際の合成および試験の前に、α1β1また
はフラグメントに対する化学的化合物の潜在的阻害効果または結合効果が分析さ
れ得る。所定の化合物の理論構造が、所定の化合物とα1β1またはそのフラグ
メントとの間の不十分な相互作用および会合を示唆する場合、その化合物の合成
および試験についての必要性が除外される。しかし、計算機モデル化が強力な相
互作用を示すならば、その分子は合成され、そしてその分子がα1β1またはそ
のフラグメントに結合する能力について試験される。したがって、効力のない化
合物の高価で時間を費やす合成が避けられ得る。
【0070】 α1β1またはフラグメントの阻害性化合物または他の結合性化合物は、化学
的実体またはフラグメントがスクリーニングされ、そしてα1β1の個々の結合
部位と会合する能力について選択される一連の工程により計算的に評価および設
計され得る。
【0071】 従って、当業者はいくつかの方法のうちの一つを使用し、α1β1と、そして
より詳細にはα1β1のα1鎖のIドメイン(140〜340)の個々の結合部
位と会合する能力について化学的実体またはフラグメントをスクリーニングし得
る。例えば、このプロセスは、表IIの座標に基づく計算機画面上の結合部位の
視覚的検査により始まり得る。次いで、選択されたフラグメントまたは化学的実
体は、α1β1の個々の結合ポケット内で種々の配向で配置され得るか、または
「ドッキングされ」得る。ドッキングは、ソフトウエア(例えば、Quanta
およびSybyl)を使用後、標準分子力学力場(例えば、CHARMMおよび
AMBER)とともにエネルギー最小化および分子動力学を用いて達成され得る
【0072】 特殊化した計算機プログラムは、目的のフラグメントまたは化学的実体を選択
することに有用であり得る。(GRID、Oxford University
,Oxford,UKより入手可能;MCSSまたはCATALYST、Mol
ecular Simulations,Burlington,MAより入手
可能;AUTODOCK、Scripps Research Institu
te,La Jolla,CAより入手可能;DOCK、University
of California,San Francisco,CA、XSIT
E,University College of London,UKより入
手可能)。
【0073】 一旦、適切な化学的実体またはフラグメントが選択されると、それらはインヒ
ビターまたはアゴニストの中に組み合わせられ得る。組み合わせは、本明細書中
に開示される構造座標に関した計算機画面上に表示される三次元画像に対する互
いのフラグメントの関係の視覚的検査によるものであり得る。
【0074】 あるいは、所望の化学的実体を「デノボ」で実験的にいずれかの空の結合部位
を使用して、または必要に応じて所望の活性を有する分子の一部を含めて設計し
得る。従って、例えば、固相スクリーニング技術を使用し得、その技術において
、α1β1もしくはそのフラグメントのいずれか、または評価されるべき化学的
実体候補を固相に付着させ、それによりさらなる研究または最適化のための潜在
的なバインダーを同定する。
【0075】 基本的に、任意の分子モデル化技術が本発明に従って使用され得る;これらの
技術は公知であるか、または当業者に対して容易に入手可能である。本明細書中
に開示される方法および組成物を使用して、α1β1またはそのフラグメントに
会合、または結合する実体を同定し得、設計し得、または特徴付け得るのみなら
ず、細胞外マトリックスタンパク質に結合し、それにより、α1β1−ECM相
互作用を崩壊させることが理解される、α1β1の様な実体もまた同定し得、設
計し得、または特徴付け得る。本願発明は、これらの方法および組成物を広範に
含むことが意図される。
【0076】 一旦、化合物が、上記の方法により設計または選択されると、計算的または実
験的評価を使用して、その化合物がα1β1またはそのフラグメントに結合し得
る効率が試験または最適化され得る。種々のパラメーターが、所望した結果に依
存して最適化され得る。そのパラメーターとしては、特異性、親和性、結合速度
/解離速度、疎水性、溶解性および当業者により容易に同定可能な他の特徴が挙
げられるが、それらに限定されない。従って、必要に応じて、結合性質を改善ま
たは改変するために、その化学的実体のいくつかの成分において置換、欠失、ま
たは挿入し得る。一般的に、最初の置換は保存的である。すなわち置換基は、最
初の成分とほぼ同じサイズ、形状、疎水性、および電荷を有する。
【0077】 本発明はまた、α1β1の変異体の設計およびそれらの結晶構造の解析を可能
にする。より詳細には、本願発明は当業者が(特にα1鎖のIドメインにおける
)結合部位および境界面の位置を決定し、それによって、変異に望ましい部位を
同定することを可能にする。
【0078】 例えば、一つ以上のアミノ酸残基を交替または置換することにより、変異はI
ドメイン上の特定の部位または部位の組合せに指向され得る。このような変異は
、所望であっても所望でなくともよい変更された結合特性を有し得る。
【0079】 この変異体は、当該分野において公知の任意の方法(例えば、部位特異的変異
誘発、欠失または付加のような)により調製され得、次いで、目的の任意の性質
について試験され得る。例えば、変異体は、特定のpHにおいて、変更された電
荷、より強固な結合、より良い特異性などについてスクリーニングされ得る。
【0080】 さらに、本願発明は、潜在的な低分子薬物候補の最適化に有用である。従って
、本願結晶構造はまた、α1β1インテグリンと低分子インヒビターの複合体の
結晶構造についての情報を得るために使用され得る。例えば、その低分子インヒ
ビターがα1β1またはそのフラグメントとともに共結晶化されるならば、その
複合体の結晶構造は、位相の計算のためにα1β1またはフラグメントの既知の
座標を使用して分子置換により解明され得る。例えば、このような情報は、α1
β1インテグリンのIドメインと低分子インヒビターとの間の相互作用の性質を
決定することに有用であり、従って、結合特徴(例えば、親和性、特異性および
反応速度)を改善する改変を示唆し得る。
【0081】 (実施例1:α1インテグリンIドメイン(127〜340)の結晶構造の決
定) (A.α1インテグリンIドメインの発現および精製) アミノ酸残基Val127〜C末端残基Ala340を含むラットインテグリ
ンα1β1のα1鎖の細胞外ドメインの可溶性フラグメントを、以下のように可
溶化形態で産生し、そして精製した:α1鎖のアミノ酸Val127〜Ala3
40のラットα1β1のIドメイン配列をコードする遺伝子を、ラット特異的プ
ライマー(5’−CAGGATCCGTCAGTCCTACATTTCAA−3
’[正方向][配列番号1];5’−TCCTCGAGCGCTTCCAAAG
CGAATAT−3’[逆方向][配列番号2]を使用した、ポリメラーゼ連鎖
反応(PCR)(PCR CORE Kit;Boehringer Mann
heim,GmbH Germany)により、全長cDNAから増幅した。
【0082】 生じたPCR増幅産物は、PCR選択IIカラム(5 prime−3 pr
ime)で精製し、Bam H1およびXho 1制限酵素で消化し、再び、P
CR選択IIカラムで精製し、そしてpGEX4t(Pharmacia)(こ
れは、予めBam H1およびXho 1で消化し、子牛の腸のアルカリフォス
ファターゼ(New England Biolabs)で脱リン酸化され、そ
してゲル精製した)中に連結した。連結産物を、コンピテントDH5A E.C
oli細胞(Gibco BRL)に形質転換し、そして生じたアンピシリン耐
性コロニーを、約45kDaグルタチオンS−トランスフェラーゼ−Iドメイン
融合タンパク質の発現についてスクリーニングした。このIドメインは、この配
列の連結部にトロンビン切断部位を有するGST融合タンパク質として発現され
た。
【0083】 PBS中の細胞(4部の緩衝液に対して1部の湿細胞重量)を、Gaulin
プレスにおいて溶解し、そして遠心分離(14,000×g、30分)によって
粒子を除去した。180gの細胞ペーストからの650mlの溶解物を、25m
lのグルタチオンSepharose 4Bカラム(Pharmacia)にロ
ードした。このカラムを100mlのPBSで洗浄し、そしてラットのα1イン
テグリンIドメイン−GST融合タンパク質が、50mMのTris HCl(
pH8.0)、5mMグルタチオン(還元型)によってこのカラムから溶出した
。5mlの画分を収集し、そして280nmでの吸光度によって総タンパク質に
ついて分析し、そしてSDS−PAGEによって純度について分析した。ピーク
画分をプールし、アリコートし、そして−70℃で保存した。90%を超える純
度で合計375mgの融合タンパク質(15mg/ml)が回収された。
【0084】 精製されたIドメインの調製のために、6mlの融合タンパク質を、1リット
ルの50mM Tris(pH7.5)に対して一晩透析した。このサンプルを
、100μgのトロンビン(John Fenton博士、New York
State Department of Health,Albany,NY
からの贈与物)で室温にて150分間処理した。DTTを2mMになるように添
加し、そしてこのサンプルを、7mlグルタチオンSepharose(登録商
標)4Bカラムにロードした。このカラムからのフロースルーを1.5ml画分
として収集し、そしてこのカラムを50mM Tris HCl(pH7.5、
2mM DTT緩衝液)でさらに洗浄した。フロースルーおよび洗浄画分を、2
80nmで吸光度について分析した。ピーク画分をプールし、そして2.4ml
のQ Sepharose(登録商標)FFカラム(Pharmacia)にロ
ードした。
【0085】 このQ−Sepharoseカラムを、2mlの50mM Tris HCl
(pH7.5)、2mM DTT;2mlの50mM Tris HCl(pH
7.5)、10mM 2−メルカプトエタノールで洗浄し;2mlの50mM
Tris HCl(pH7.5)、10mM 2−メルカプトエタノール、25
mM NaClで2回洗浄し;そしてα1インテグリンIドメインが50mM
Tris HCl(pH7.5)、10mM 2−メルカプトエタノール、75
mM NaClで溶出した。ピーク画分をプールし、0.2μmフィルターを通
して濾過し、そして4℃にて保存した。最終産物は、SDS−PAGEによって
99%を超える純度であり、Superose(登録商標)6カラム(Phar
macia & Upjohn)でのサイズ排除クロマトグラフィーによって、
その推定質量と一致した単一のピークとして溶出し、そしてエレクトロスプレー
イオン化質量分析(electrospray ionization−mas
s spectrometry)(ESI−MS,Micromass,Qua
ttro−II,Manchester,UK)によって、24,868Daの
質量の単一イオンが含まれており、これは、操作されたトロンビン切断部位での
切断から生じる、GSリンカーを加えたラットα1のIドメイン配列についての
24871.2Daの推定質量と一致した。72mgの融合タンパク質から、2
4mgの精製されたI−ドメインが回収された(この1−ドメインの1mg/m
l溶液についての280nmでの0.5という理論的吸光係数に基づく)。
【0086】 予備研究では、本発明者らは、この形態のラットα1インテグリンIドメイン
は、いずれの試験条件下でも結晶化せず、そして他のIドメインについて観察さ
れていたように(R.Liddington、私信)、このIドメイン構築物の
N末端配列は不確定であることを見出した。簡便なタンパク質分解方法を開発し
て、精製されたラットのIドメインを、結晶化し得る形態に変換した。
【0087】 手短には、240μlの精製されたα1インテグリンIドメイン(16mg/
ml)を360μlの50mM Tris HCl(pH7.5)で希釈し、そ
して50mM Tris HCl(pH7.5)で平衡化した1.2mlのV8
プロテアーゼカラム(Pierce)にロードした。このIドメイン溶液を室温
にて35分間、この樹脂と接触させたままにし、次いでこのカラムを50mM
Tris HCl(pH7.5)で洗浄することにより回収した。次いで、この
Iドメインを10mM Tris(pH7.5)、10mM 2−メルカプトエ
タノールに対して一晩透析し、そしてcentricon−10限外濾過ユニッ
ト(Amicon)において11mg/mlになるように濃縮した。V8プロテ
アーゼ消化産物のESI−MS分析は、この産物が、融合タンパク質構築物にお
いてCys143で始まるdes1−18形態に変換されたことを示した。
【0088】 (B.結晶化) 緩衝剤化学物質を、Fisher(Boston,MA)から購入した。結晶
化条件のスクリーニングを、Hampton Research(Rivers
ide,CA)からのCrystal Screen Iキットを用いて行った
。結晶を、JancarikおよびKim(1991)J.Appl.Crys
tallogr.24,409−411の拡散蒸着法によって成長させた。
【0089】 結晶化の条件を見出すために、不完全要因スクリーンを設定した。代表的実験
において、タンパク質溶液を等容量のレザーバ溶液と混合し、そしてこの混合物
の滴を、レザーバ溶液上のガラスのカバーガラスの下に懸垂した。結晶を、25
% w/vポリエチレングリコール(PEG)8000、0.1Mカコジル酸ナ
トリウム(pH6.5)、0.2M酢酸ナトリウムレザーバ溶液から成長させた
。プレートとして形成させたこの結晶は、再現が容易であり、そして一方の側が
ほぼ0.5mmの最大寸法に到達し得る。6と7との間のpHのバリエーション
は、結晶の質には影響を与えなかった。
【0090】 当業者は、上記の結晶化条件を変動させ得ることを認識する。結晶化条件を変
動させることにより、α1β1インテグリン1ドメインの他の結晶形態が得られ
得る。このようなバリエーションは、単独でまたは組み合わせて用いられ得る。
そしてこのようなバリエーションとしては、以下が挙げられる:5mg/mlと
35mg/mlとの間の最終タンパク質濃度の変動;sα1β1インテグリンI
−ドメインと沈殿物との比の変動;15% w/vと35% w/vとの間のP
EG濃度の変動;400〜8000のポリエチレングリコールの分子量の変動;
5.0と9.5との間のpH範囲の変動;5mMと395mMとの間のカコジル
酸ナトリウム濃度の変動;5mMと495mMとの間の酢酸ナトリウム濃度の変
動;界面活性剤の濃度または型の変動;−5℃と30℃との間の温度変動;およ
びバッチ、液橋、もしくは上記条件を用いる透析方法またはそれらのバリエーシ
ョンによる、α1β1インテグリン1ドメインの結晶化。本明細書中に参考とし
て具体的に援用される、McPherson,A.(1982).Prepar
ation and Analysis of Protein Crysta
ls.(Glick,編)82−159頁,John Wiley & Co.
,N.Y.を参照のこと。
【0091】 (C.データ収集および処理) 結晶を、20%グリセロール、25% w/v PEG 8000、0.1M
カコジル酸ナトリウム(pH6.5)、0.2M酢酸ナトリウムの凍結保護溶
液中で徐々に平衡化し、そしてループ上にマウントし、そして−150℃の液体
窒素気流中で直ちに凍結した。結晶を凍結する技術は、本質的にこれらを永久化
し、そしてずっと高質のデータセットを生じた。
【0092】 3.0Å解像度までの未処理のX線データセットを、R−AXIS IIイメ
ージプレートディテクターシステム(Molecular Structure
Corporation,Woodlands,TX)を用いることにより、
1つの結晶から収集した。2.2Å解像度までの第2のデータセットを、より大
きな結晶を用いることにより、後で収集した。これらのデータを、HKLプログ
ラムパッケージ(Otwinowskiら(1993)Data collec
tion and Processing,80−86頁,SERC Dare
sbury Laboratory,Warrington,UK)を用いて積
分および換算した。データ収集には約4日必要であった。データ処理は、およそ
の格子寸法a=34.77Å、b=85.92、c=132.56およびα=β
=γ=90を有する斜方単位格子を示唆した。空間群は、P2lllと同定さ
れた。2.2Åデータセットは91.3%完全であり、そして5.6%のRマー
ジを有した。Matthews容積を算出すると、23,000ダルトンの分子
量と仮定して、VM=4.22となった。これは、非対称単位において2モルで
あることを示唆した。
【0093】 (D.分子置換) 全てのその後の分子置換の計算を、CCP4プログラムパッケージ(The
SERC(UK)Collaborative Computing Proj
ect No 4,Daresbury Laboratory,UK 197
9)からのプログラムAmore(Navajaら(1994)Acta Cr
ystallogr.A 50,157−163)を用いて行った。分子グラフ
ィック操作を、QUANTA(Molecular Simulations,
Inc.)および「O」ソフトウェア(Jonesら、1991 Acta C
rystallogr.A 47,110−119)を用いて行った。ヒトα2
のIドメイン(Emsleyら(1997)J.Biol.Chem.272,
28512−28517)からの結晶構造の座標を、3Åデータセットを用いる
回転調査および並進調査のためのプローブとして用いた。
【0094】 本発明者らは、側鎖を含む全ての原子の全ての座標を用いた。回転関数は、9
.7という最大相関係数(cc)を有する解を与えた。この解を、最初の並進関
数に用い、これは、24.6というccおよび48.7%というR因子を与えた
。剛体細分(rigid body refinement)を用いて、これら
の値は、cc=40.3、R因子=48.7%まで細分された。この最初の解を
用いて、本発明者らは、最初の回転調査のピークを取得し、そして本発明者らの
最初の解を固定したまま、これらを第2の分子についての調査に用いた。並進調
査は、cc=37.3を有する最大のピークおよび44.8%のR因子を生じた
。これらの2つの解についての剛体細分は、cc=56.3およびR因子=43
.3%を生じた。
【0095】 2番目に高い解を得た:cc=36.6、R因子=49.9%。対称に関連し
た分子を生成し、そしてコンピュータグラフィックを用いてこれらを表示するこ
とにより、これらが単位内に充分に充填されることが見出された。2つの分子の
非対称単位の間での回転行列が決定され、そして一方の分子を、モデル構築の最
初の段階のために用いた。
【0096】 (E.モデル構築および結晶学的細分) 全てのその後の細分計算を、XPLORプログラム(Brungerら(19
87)Science 235,458−460)を用いて行った。データの1
0%を、R−freeの計算のために用いた。モデルの偏りを減らすために、部
分的モデルを、マップ計算および細分のために用いた。α2のIドメイン構造か
らのポリアラニン鎖の二次構造エレメントのみを含む最初の部分的モデルを、従
来の位置細分および厳格な非結晶学的対称拘束を有するグループ化B因子細分に
供した。
【0097】 R因子およびR−free因子は、それぞれ32.3%および39.4%に低
下した。3Fo−2Fcマップを、モデル構築および細分のサイクルに用いた。
用いた解像度の範囲は、8Å〜3Åであった。代表的には、サイクルは、モデル
構築、位置の細分およびB因子の細分からなっていた。RおよびR−freeが
それぞれ26%および36%達した場合、3Åのデータセットは、このモデルの
さらなる改善を可能にしなかった。2.2Åのデータセットをこの時点で収集し
、そして全てのその後のモデル構築および細分のために用いた。2.2Åでの最
初の剛体細分後のR因子およびR−free因子は、それぞれ、41.3%およ
び42.2%であった。
【0098】 このより大きなデータセットは、シミュレートされたアニーリング細分(si
mulated annealing refinement)およびねじれ角
力学細分の使用を可能にした。位相が改良されるにつれ、より多くの原子がこの
モデルに加えられた。最初に、グループ化されたB因子を、各残基に割り当てた
(1つを主鎖に、そして1つを側鎖原子に)。後に、非結晶学的対称的制約を外
し、そして個々の原子のB因子をここで各残基に細分した。さらに、体積溶媒補
正(bulk solvent correction)を、このデータセット
に適用した。残渣および側鎖を、これらが3Fo−2Fc電子密度マップにおい
て充分に規定される場合は、モデルに組み込んだ。細分の後のより低いR−fr
eeを生じた手動構造改善のみを受け入れた。
【0099】 RおよびR−freeがそれぞれ29%および34.8%に到達した場合、Q
UANTAのX−溶媒和ユーティリティーを用いて水分子を加えた。最終的に、
最大尤度細分を用い(Adamsら(1997)Pro.Nat.Acad.S
ci USA 94,5018−5023頁)、そして100Åと2.2Åとの
間の解像度のデータについて、それぞれ、23.5%および30.2%のRおよ
びR−freeを有する最終構造を生じた。表Iは、結晶学的データおよび細分
に関する情報を要約する。表IIは、ラットα1β1インテグリンのα1鎖のI
ドメインの原子座標を列挙する。この1ドメインの結晶構造のこの座標を、α1
β1の低分子インヒビターの構造に基づく設計、コンピュータ薬物設計および反
復構造最適化に用い得る。
【0100】 (a.コンピュータ薬物設計) 低分子インヒビターが、コンピュータアプローチを用いて設計され得る。これ
らのアプローチはまた、デノボ薬物設計として公知である。手短には、α1βイ
ンテグリンまたはそのフラグメントの結晶構造座標は、コンピュータプログラム
(例えば、DOCK)への入力である。DOCKのようなプログラムは、α1β
1またはこのフラグメントに結合すると予測される低分子構造のリストを出力す
る。次いで、これらの分子は、α1β1結合について生化学的アッセイによって
スクリーニングされ得る。代表的には、分子を、α1β1またはそのフラグメン
トへの結合能についてスクリーニングする生化学的アッセイは、競合型アッセイ
である。このようなアッセイにおいて、この分子は、アッセイ溶液に添加され、
そして阻害の程度が、従来の方法論を用いて測定される。このようなアッセイの
1例は以下の通りである:96ウェルプレートを、コラーゲンIVまたはコラー
ゲンでコーティングし、そして3%ウシ血清アルブミン溶液でブロックし得る。
α1のIドメインの溶液を、試験中の低分子と一緒に、このコーティングしたプ
レート上で室温にて1時間インキュベートし、そしてtriton緩衝液中で洗
浄する。結合したα1の1ドメインを、ビオチン化抗Iドメイン抗体を用いて検
出する。プレートを、マイクロプレートリーダーでOD405で読み取る。結合し
た1ドメインの量を、低分子が存在しないコントロール実験と比較する。結合し
た1ドメインの量がコントロール実験の場合よりも低ければ、このことは、この
低分子による阻害を示唆する。
【0101】 (b.反復サイクルの構造最適化) α1β1またはフラグメントと低分子インヒビターとの間で形成された複合体
の結晶構造が、解明され得る。手短には、低分子インヒビターが、代表的には、
上記のコンピュータアプローチまたは低分子ライブラリーのスクリーニングのい
ずれかによって、sα1β1インテグリンまたはフラグメントの結晶構造座標を
用いて見出される。次いで低分子インヒビターは、α1β1またはフラグメント
を用いて共結晶化され、そしてこの複合体の結晶構造は、分子置換によって解明
される。分子置換は、位相の計算のために、sα1β1またはフラグメントの座
標を必要とする。これらの実験から収集された情報を用いて、どのようにして低
分子がこのタンパク質標的と相互作用するかを明確にすることによって低分子イ
ンヒビターの構造を最適化し得る。このことは、この低分子を改変して、α1β
1標的に関するその物理化学的特性(例えば、親和性、特異性および速度定数)
を改善する方法を示唆する。
【0102】 コンピュータ薬物設計および構造最適化に必要であることに加えて、本明細書
中に記載される結晶座標は、α1β1結合部位を解析するために有用である。こ
のような解析を通して、薬物標的化に特に魅力的な領域が、残基Asp154、
Ser156、Asn57、Ser158、Leu222、Gln223、Th
r224、Asp257、Glu259、His261、His288、Tyr
289、Gly292、Leu294およびLys298の近位にあることが決
定された。上記の観察および仮説は、この領域が、α1β1/ECM相互作用の
結合エネルギーにかなり寄与し得、それゆえ、インヒビター設計のための魅力的
な標的であることを示唆する。部位変異研究を、上記のプロセスとともに用いて
、結合部位をさらに規定し得る。
【0103】 種々の改変および変更が、本発明の精神または範囲から逸脱することなく本発
明の方法および組成物において行われ得ることが当業者に明らかである。従って
、本発明が、本発明の改変物および変更物が添付の特許請求の範囲およびそれら
の等価物の範囲内に入る限り、本発明の改変物および変更物を包含することが意
図される。
【0104】
【表1】
【0105】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1:1□で輪郭を示される、□1 I−ドメイン結晶構造の代表的な領域に
ついての2Fo−Fc電子密度マップ。
【図2】 図2:□1 I−ドメイン分子の折り畳みのリボン表示、矢印は、MIDAS
結合部位を指す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06F 17/30 170 G06F 17/30 170F // C12N 15/09 ZNA C12N 15/00 ZNAA (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD ,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL, PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,S L,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US ,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ノルテ, マシアス アメリカ合衆国 マサチューセッツ 03079, セーラム, ポーキュパイン サークル 140 Fターム(参考) 2G045 AA40 BB08 DA36 FB02 JA01 4B024 AA01 AA20 BA63 CA02 DA06 GA07 GA11 4H045 AA20 BA10 CA40 DA50 EA45 EA60 GA40 5B075 ND20 ND22 ND23 ND34 UU18

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一部のα1β1インテグリンの結晶を調製する方
    法であって、以下の工程: a)少なくとも一部のα1β1インテグリンを含む水溶液を提供する工程; b)沈殿剤を含むリザーバー溶液を提供する工程; c)一定量の該水溶液と一定量の該リザーバー溶液を混合し、それによって混合
    容量を形成する工程;および d)少なくとも一部の該混合容量を結晶化する工程、 を包含する、方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法であって、工程a)において提供され
    る前記少なとも一部のα1β1インテグリンの水溶液が、約1mg/ml〜約5
    0mg/mlのα1β1インテグリンの濃度を有する、方法。
  3. 【請求項3】 前記水溶液が、約5mg/ml〜約15mg/mlのα1β
    1インテグリンの濃度を有する、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記水溶液が、約10mg/mlのα1β1インテグリンの
    濃度を有する、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記沈殿剤が、クエン酸ナトリウム、硫酸アンモニウムおよ
    びポリエチレングリコールからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記リザーバー溶液中の沈殿剤の濃度が約15%w/v〜約
    35%w/vである、請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記沈殿剤の濃度が約25%w/vである、請求項6に記載
    の方法。
  8. 【請求項8】 前記リザーバー溶液のpHが約4〜約10である、請求項1
    に記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記pHが約6.5である、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の方法であって、ここで、工程d)が拡散
    蒸着結晶化、バッチ結晶化、液橋結晶化または透析結晶化による、方法。
  11. 【請求項11】 前記少なくとも一部のα1β1インテグリンが、α1β1
    インテグリンの少なくとも一部のα1鎖を含む、請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記一部のα1鎖がIドメインを含む、請求項11に記載
    の方法。
  13. 【請求項13】 α1β1インテグリンの細胞外ドメインの機能的フラグメ
    ントまたはそのホモログによって形成される結晶であって、およそ以下の格子定
    数:a=34.77;b=85.92;c=132.56、γ=90およびP2 111の空間群を有する、結晶。
  14. 【請求項14】 前記細胞外ドメインが、α1β1インテグリンのCys1
    43からAla340に及ぶ、請求項13に記載の結晶。
  15. 【請求項15】 表IIにおいて同定される構造座標によって記載される、
    請求項13に記載の結晶。
  16. 【請求項16】 請求項13に記載のα1β1インテグリンまたはそのホモ
    ログの結晶であって、ここで該結晶が、アミノ酸Asp154、Ser156、
    Asn157、Leu222、Gln223、Thr224、Asp257、G
    lu259、His261、His288、Tyr289、Gly292、Le
    u294およびLys298を含む結合部位を有する、結晶。
  17. 【請求項17】 機械読み取り可能データでコードされるデータ記憶材料を
    備える機械読み取り可能データ記憶媒体であって、ここで、適切な機械によって
    読み取られる場合、アミノ酸Asp154、Ser156、Asn157、Le
    u222、Gln223、Thr224、Asp257、Glu259、His
    261、His288、Tyr289、Gly292、Leu294およびLy
    s298を含む結合部位を有するα1β1インテグリンのフラグメントを含む分
    子または分子複合体の結晶の三次元表示を提示し得る、機械読み取り可能データ
    記憶媒体。
  18. 【請求項18】 少なくとも一部のα1β1インテグリンを含む分子複合体
    の少なくとも一部の三次元構造を決定するための方法であって、該方法は、以下
    の工程: a)α1β1インテグリンのフラグメントの結晶の構造座標を決定する工程; b)該構造座標からの相を算出する工程; c)該工程b)において得られる相からの電子密度マップを算出する工程; d)該電子密度マップに基づいて該複合体の少なくとも一部の構造を決定する工
    程、 を包含する、方法。
  19. 【請求項19】 請求項18に記載の方法であって、ここで、前記工程a)
    において使用される構造座標が、(1)表IIにおいて記載される座標と実質的
    に同一であるか、または(2)表IIにおける座標と実質的に同一の結晶を記載
    する、方法。
  20. 【請求項20】 化学的実体が、少なくとも一部のα1β1インテグリンと
    会合する能力もしくは少なくとも一部のα1β1インテグリンレセプターと会合
    する能力、またはα1β1インテグリンを含む複合体、該レセプター、もしくは
    それらのホモログの能力を評価するための方法であって、該方法が、以下の工程
    : a)該化学的実体と該少なくとも一部のα1β1インテグリンもしくはレセプタ
    ーまたはそれらの複合体との間の適合操作を実施するためにコンピュータ手段ま
    たは実験的手段を使用して、それにより、該会合に関連するデータを得る工程;
    および b)工程a)において得られたデータを分析して、該化学的実体と該少なくとも
    一部のα1β1インテグリンもしくはレセプターまたは複合体との間の会合の特
    徴を決定する工程、 を包含する、方法。
  21. 【請求項21】 請求項20に記載の方法により同定される化学的実体であ
    って、ここで、該化学的実体が、細胞外マトリクスタンパク質と前記少なくとも
    一部のα1β1インテグリンとの間のインビボ会合またはインビトロ会合を干渉
    し得る、化学的実体。
  22. 【請求項22】 請求項20に記載の方法によって同定される化学的実体で
    あって、ここで、該化学的実体が前記少なくとも一部のα1β1インテグリン上
    の結合部位と会合し得、ここで、該結合部位がアミノ酸Asp154、Ser1
    56、Asn157、Leu222、Gln223、Thr224、Asp25
    7、Glu259、His261、His288、Tyr289、Gly292
    、Leu294およびLys298を含む、化学的実体。
  23. 【請求項23】 少なくとも一部のα1β1インテグリンの結晶化形態の重
    原子誘導体。
  24. 【請求項24】 請求項23に記載の結晶の重原子誘導体。
  25. 【請求項25】 分子置換による少なくとも一部のα1β1インテグリンの
    変異体、ホモログまたは共複合体の結晶形態を解析するための少なくとも一部の
    α1β1インテグリンの構造座標の、使用。
  26. 【請求項26】 化学的実体と、少なくとも一部のα1β1インテグリンの
    結合部位との会合に関する情報を得る方法であって、該方法が、少なくとも一部
    のα1β1インテグリン、または該α1β1インテグリンの変異体、またはホモ
    ログもしくは共複合体の結晶を形成する工程を包含する、方法。
  27. 【請求項27】 前記結晶が表IIに記載される構造座標を有する、請求項
    26に記載の方法。
  28. 【請求項28】 少なくとも一部のα1β1インテグリンとの所望の会合を
    有する化学的実体を同定、特徴付けまたは設計するための方法であって、構造座
    標が表IIに記載されるα1β1インテグリンの結晶と実質的に同一である結晶
    の構造座標を決定する工程を包含する、方法。
  29. 【請求項29】 請求項28に記載の方法であって、さらに、同定、特徴付
    けまたは設計される前記化学的実体の結合特徴を最適化する工程を包含する、方
    法。
  30. 【請求項30】 請求項28に記載の方法であって、さらに、少なくとも一
    部のα1β1インテグリンの結合部位においてリガンドの配向を決定する工程を
    包含する、方法。
  31. 【請求項31】 請求項28に記載の同定または設計される、化学的実体。
  32. 【請求項32】 化学的実体と少なくとも一部のα1β1インテグリンとの
    間の結合相互作用を決定する方法であって、該方法は、少なくとも一部のα1β
    1インテグリンの結晶を形成する工程およびその構造座標を決定する工程を包含
    する、方法。
  33. 【請求項33】 請求項32に記載の方法であって、ここで、前記少なくと
    も一部のα1β1インテグリンの結晶が請求項13に記載の結晶である、方法。
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