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JP2003321351A - リパーゼ阻害剤 - Google Patents

リパーゼ阻害剤

Info

Publication number
JP2003321351A
JP2003321351A JP2002126879A JP2002126879A JP2003321351A JP 2003321351 A JP2003321351 A JP 2003321351A JP 2002126879 A JP2002126879 A JP 2002126879A JP 2002126879 A JP2002126879 A JP 2002126879A JP 2003321351 A JP2003321351 A JP 2003321351A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dihydrochalcone
lipase
lipase inhibitor
added
hydrogen atom
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002126879A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazunori Shinshi
和典 進士
Nobuyuki Miyake
伸幸 三宅
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikken Chemical and Synthetic Industry Co Ltd
Original Assignee
Nikken Chemical and Synthetic Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikken Chemical and Synthetic Industry Co Ltd filed Critical Nikken Chemical and Synthetic Industry Co Ltd
Priority to JP2002126879A priority Critical patent/JP2003321351A/ja
Publication of JP2003321351A publication Critical patent/JP2003321351A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全性が高く、耐熱性、味質、水溶性に優れ
たリパーゼ阻害剤として、飲食品、化粧品、皮膚疾患治
療剤に添加することができる天然物由来のリパーゼ阻害
剤を提供すること。 【解決手段】 下記の一般式(1)で表されるジヒドロ
カルコン化合物を含有してなるリパーゼ阻害剤並びに当
該リパーゼ阻害剤を含有する飲食品、化粧品、皮膚疾患
治療剤。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、飲食品、化粧品ま
たは皮膚疾患治療剤に使用することができる特定のジヒ
ドロカルコン化合物を有効成分として含有してなるリパ
ーゼ阻害剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ヒトの生体内において、リパーゼはすい
臓より分泌される消化酵素であり、経口摂取された脂質
はリパーゼの作用により、グリセリンと遊離脂肪酸に加
水分解されて体内へ吸収移行する。脂質はエネルギーが
特に高く、近年の日本人における脂肪摂取量は増加する
傾向にあり、肥満、高脂血症や糖尿病などの生活習慣病
を引き起こす一因となっている。また、微生物が産生す
るリパーゼは、食品・化粧品等に混入した場合、含有さ
れている脂質をグリセリンと遊離脂肪酸に分解し、変敗
臭などの劣化の原因となり商品としての価値を減少させ
てしまう。ヒトの皮膚に常在する微生物が産生するリパ
ーゼでは、皮膚上の脂質をグリセリンと遊離脂肪酸に分
解し、この遊離脂肪酸の中には皮膚に対して悪影響を及
ぼす物質もあり、ニキビなどの皮膚疾患の原因となるこ
とや遊離脂肪酸がさらに分解されて体臭の原因となるこ
とが知られている。このようなリパーゼに起因する問題
を解決するため、リパーゼを阻害するリパーゼ阻害剤の
開発が行われてきている。
【0003】これまで、リパーゼ阻害剤として、各種生
薬の抽出物が特開昭64−90131号公報、特許第2
602387号公報、香辛料の抽出物が特開2001−
120237号公報で開示されている。しかしながら、
公報記載の生薬類や香辛料は入手しにくく価格の高いも
のが多い。また、これらの抽出物によるリパーゼ阻害剤
は、苦味・渋味等の味質があり、飲食品等に添加する際
に添加量が制限される場合があり、十分な効果を得るこ
とが難しい。ピーマン、かぼちゃ、しめじ、まいたけ、
ひじき、緑茶、紅茶、ウーロン茶の水抽出物がリパーゼ
阻害剤として特開平3−219872号公報で開示され
ている。また、緑茶中に含まれるエピカテキンガレート
及び/またはエピガロカテキンガレートを配合する脂質
消化吸収抑制食品が特開平3−228664号公報、各
種のフラボノイド類を含有するリパーゼ阻害剤が特許2
598873号公報、特開平9−143070号公報で
開示されている。しかしながら、これらの茶等の水抽出
物やフラボノイド類によるリパーゼ阻害剤は、独特の苦
味・渋味があり、中には水溶性が著しく低く、飲食品等
に添加する際に添加量が制限される場合があり、十分な
効果を得ることが難しい。以上のように、現在までに多
くのリパーゼ阻害剤が開発されてきたが、飲食品、化粧
品、皮膚疾患治療剤に添加する場合に重要となる安全
性、味質、水溶性の面で充分満足できるものは未だ開発
されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の課題を解決し、安全性が高く、耐熱性、味質、水溶性
に優れたリパーゼ阻害剤として、飲食品、化粧品、皮膚
疾患治療剤に添加することができる天然物由来のリパー
ゼ阻害剤を提供すること、並びに飲食品として摂取し、
脂質の体内吸収を抑制することにより、肥満や高脂血症
の予防をすることができる物質を開発することである。
さらに、リパーゼに起因する飲食品、化粧品中の脂質劣
化の防止、リパーゼに起因する体臭、皮膚疾患を予防す
ることができる物質を開発することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決して目的を達成するために、鋭意研究を重ねた
結果、天然物に由来する特定のジヒドロカルコン化合物
にリパーゼ阻害作用があることを見出し、かかる知見に
基づいて本発明を完成した。
【0006】即ち本発明は、一般式(1)
【化2】 (式中、RおよびRは、それぞれ独立に水素原子、
水酸基又はアルコキシ基を示し、Rは、水素原子又は
糖残基を示す。)で表されるジヒドロカルコン化合物を
有効成分として含有するリパーゼ阻害剤に関する。
【0007】更に本発明は、上記のリパーゼ阻害剤を含
有する飲食品、化粧品、皮膚疾患治療剤に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】一般式(1)におけるR及びR
は、それぞれ独立に水素原子、水酸基又はアルコキシ
基を示す。アルコキシ基のアルキル部分は、炭素数1〜
6の直鎖若しくは分岐の低級アルキルであり、例えばメ
チル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチ
ル、i−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、
n−ペンチル、i−ペンチル、2−メチルブチル、se
c−ペンチル、1,2−ジメチルプロピル、neo−ペ
ンチル、1−エチルプロピル、1,1−ジメチルプロピ
ル又はへキシル等が挙げられる。R及びRとして好
ましくは、それぞれ独立に水素原子、水酸基、メトキシ
基又はエトキシ基が挙げられ、更に好ましくはそれぞれ
独立に水素原子、水酸基又はメトキシ基が挙げられる。
【0009】一般式(1)におけるRは水素原子又は
糖残基を示す。糖残基としては、例えばグルコシド、マ
ンノシド、ガラクトシド、ラムノシド、フコシド、キシ
ロシド、アラビノシド、ルチノシド又はネオヘスペリド
シド等、或いはこれらの異性体が挙げられる。Rとし
て好ましくは、水素原子、グルコシド、ルチノシド又は
ネオヘスペリドシドが挙げられ、特に好ましくは水素原
子が挙げられる。
【0010】本発明のリパーゼ阻害剤の有効成分として
用いる一般式(1)表されるジヒドロカルコン化合物の
具体例としては、ヘスペレチンジヒドロカルコン、ナリ
ンゲニンジヒドロカルコン、エリオジクチオールジヒド
ロカルコン、イソサクラネチンジヒドロカルコン、ヘス
ペリジンジヒドロカルコン、エリオシトリンジヒドロカ
ルコン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、ナリンジ
ンジヒドロカルコン、ネオエリオシトリンジヒドロカル
コン、ポンシリンジヒドロカルコン、ヘスペレチンジヒ
ドロカルコングルコシド又はイソサクラネチンジヒドロ
カルコングルコシドが挙げられ、好ましくはヘスペレチ
ンジヒドロカルコン、ナリンゲニンジヒドロカルコン、
エリオジクチオールジヒドロカルコン又はイソサクラネ
チンジヒドロカルコン、特に好ましくはヘスペレチンジ
ヒドロカルコン、エリオジクチオールジヒドロカルコン
又はイソサクラネチンジヒドロカルコンが挙げられる。
上記有効成分の一般式(1)式における各置換基を表1
に示す。
【0011】
【表1】
【0012】本発明に係るジヒドロカルコン化合物は主
に柑橘類に含まれるフラバノン配糖体を還元することに
より製造できる。更に、糖鎖を選択的に加水分解するこ
とにより製造することができる。
【0013】フラバノン配糖体を含有する柑橘類として
は、ウンシュウミカン、ダイダイ、ハッサク、ナツミカ
ン、イヨカン、オレンジ、ビターオレンジ、レモン、グ
レープフルーツ、ユズ、ライム、ネーブル、ポンカン、
ベルガモット、スイーティー、ブンタン等があり、抽出
の際はこれらを単独で用いる他、2種類以上を混合して
用いることもできる。
【0014】フラバノン配糖体を柑橘類から抽出する場
合、柑橘類の形態としては、例えば果汁、果肉、じょう
のう、果皮、搾り粕等を挙げることができ、これらを単
独で、もしくは適宜組み合わせて用いることができる。
【0015】柑橘類からの抽出に際しては、水、加熱
水、アルカリ水、有機溶媒(例えば、メタノール、エタ
ノール、アセトン等)またはそれらの混合物を使用でき
る。抽出温度は、0〜100℃、好ましくは40〜80
℃である。抽出物はそのまま粗フラバノン配糖体として
用いることができるが、必要に応じて精製して用いる。
例えば、(減圧)濃縮した後、イオン交換樹脂による処
理、膜処理、クロマトグラフィー等の精製処理を行って
活性画分を集め、さらに結晶化や凍結乾燥処理を行い、
フラバノン配糖体の精製粉末を得る。
【0016】得られた粗フラバノン配糖体またはフラバ
ノン配糖体の精製物にアルカリ溶液を添加して、触媒存
在下、水素雰囲気中で混合すると、フラバノン配糖体は
還元されてジヒドロカルコン配糖体に変換される。得ら
れたリパーゼ阻害活性を有する粗ジヒドロカルコン配糖
体は、フラバノン配糖体と同様の精製処理にてリパーゼ
阻害活性を有するジヒドロカルコン配糖体の精製物を得
ることができる。
【0017】ここで得られた粗ジヒドロカルコン配糖体
またはジヒドロカルコン配糖体の精製物をさらに、結合
している糖鎖を塩酸、硫酸等の鉱酸またはβ−グルコシ
ダーゼ、ヘスペリジナーゼ、ナリンジナーゼ等の酵素に
より選択的に加水分解することにより、リパーゼ阻害作
用を有する粗ジヒドロカルコン化合物に変換される。得
られたリパーゼ阻害作用を有する粗ジヒドロカルコン化
合物はフラバノン配糖体と同様の精製処理にてリパーゼ
阻害作用を有するジヒドロカルコン化合物の精製物を得
ることができる。
【0018】また、リパーゼ阻害作用を有するジヒドロ
カルコン化合物を得る方法として、得られた粗フラバノ
ン配糖体またはフラバノン配糖体の精製物を塩酸、硫酸
等の鉱酸またはβ−グルコシダーゼ、ヘスペリジナー
ゼ、ナリンジナーゼ等の酵素により選択的に加水分解し
た後、アルカリ溶液を添加して、触媒存在下、水素雰囲
気中で混合して、リパーゼ阻害作用を有する粗ジヒドロ
カルコン化合物に変換する方法も利用できる。得られた
リパーゼ阻害作用を有する粗ジヒドロカルコン化合物は
フラバノン配糖体と同様の精製処理にてリパーゼ阻害作
用を有するジヒドロカルコン化合物の精製物を得ること
ができる。
【0019】さらに、リパーゼ阻害作用を有するジヒド
ロカルコン化合物は前記した柑橘類からフラバノン配糖
体を抽出し、還元反応と加水分解反応を組み合わせる方
法だけでなく、リパーゼ阻害作用を有するジヒドロカル
コン化合物を含有する植物から抽出することも可能であ
る。例えば、ナリンゲニンジヒドロカルコン及びエリオ
ジクチオールジヒドロカルコンはツツジ科に属するKalm
ia latifolia、イソサクラネチンジヒドロカルコンはニ
クズク科に属するIryanthera sagotiana、ナリンゲニン
ジヒドロカルコングルコシドはハイノキ科に属するSymp
locos microcalyx、エリオジクチオールジヒドロカルコ
ングルコシドはツチトリモチ科に属するBalanophora to
biracolaに含有される。これらの植物から水、加熱水、
アルカリ水、有機溶媒(例えば、メタノール、エタノー
ル、アセトン等)またはそれらを適当に組み合わせてリ
パーゼ阻害作用を有するジヒドロカルコン化合物を抽出
し、必要に応じて加水分解反応を組合せ、イオン交換樹
脂による処理、膜処理、クロマトグラフィー等の精製処
理をし、結晶化や凍結乾燥処理を行い、リパーゼ阻害作
用を有するジヒドロカルコン化合物の精製物を得ること
ができる。
【0020】本発明に用いるジヒドロカルコン化合物
は、天然物に由来する安全性が高いリパーゼ阻害剤であ
り、しかも耐熱性が高く、水溶性にも優れ、苦味、渋味
がないため、飲食品の味質に悪影響を与えることなく、
飲食品に添加することができ、所望のリパーゼ阻害作用
を発揮することができる。
【0021】このため、当該化合物を飲食品として日常
的に摂取することにより、脂質摂取後の脂質の体内吸収
を抑制して、肥満や高脂血症の予防をすることができる
と期待される。
【0022】また、脂質を含む飲食品や化粧品中に微生
物が混入した場合、微生物が産生するリパーゼによる脂
質の分解を抑制し、変敗臭等の脂質の劣化を抑制するこ
とができると期待される。
【0023】さらに、皮膚上において、皮膚常在菌が産
生するリパーゼによる皮脂の分解を抑制し、遊離されて
きた脂肪酸に起因する体臭や皮膚疾患を抑制することが
できると期待される。
【0024】本発明のリパーゼ阻害剤は、例えば、油脂
類、マーガリン、バター、ラード、調味料、クリーム
類、乳製品、肉類、魚介類、卵類、ケーキ、チョコレー
ト、アイスクリーム、コーヒー、ココア、紅茶、ミルク
ティー、フレーバーティー、清涼飲料水、炭酸飲料水、
乳酸菌飲料、緑茶、烏龍茶、栄養ドリンク、ジャム、ヨ
ーグルト、まんじゅう、ゼリー、キャンディー、タブレ
ット、錠菓、健康食品、加工食品等の様々な飲食品に添
加することができる。このときの添加量については、当
該化合物によって期待される効果が有効に発揮される量
であれば良く、特に制限はないが、全体量の0.000
1〜10%、好ましくは0.001〜5%、さらに好ま
しくは0.01〜2%程度が適当である。また、本発明
のリパーゼ阻害剤を錠剤、カプセル剤、顆粒剤、液剤等
の形態にし、摂取することもできる。
【0025】また、本発明のリパーゼ阻害剤は、例え
ば、保湿化粧品、肌荒れ防止化粧品、メークアップ化粧
品、フケ防止化粧品、育毛用化粧品、かゆみ防止化粧
品、洗浄用化粧品、日焼け防止化粧品、体臭防止化粧
品、フレグランス化粧品、オーラルケア製品等の化粧品
に添加することができる。このときの添加量について
は、当該化合物によって期待される効果が有効に発揮さ
れる量であれば良く、特に制限はないが、例えば、全体
量の0.0001〜5%、好ましくは0.001〜2
%、さらに好ましくは0.01〜1%程度が適当であ
る。なお、化粧品に本発明のリパーゼ阻害剤を添加する
場合、他の有効成分や薬学的に許容される賦形剤、色素
や香料等を適宜組み合わせて用いることもできる。ま
た、製品の形態についても任意であり、例えば液状、粉
末状、クリーム状等のいずれも可能である。
【0026】また、本発明のリパーゼ阻害剤は、ニキビ
治療剤、皮膚炎治療剤等の皮膚疾患治療剤に添加するこ
とができる。このときの添加量については、当該化合物
によって期待される効果が有効に発揮される量であれば
良く、特に制限はないが、例えば、全体量の0.000
1〜5%、好ましくは0.001〜2%、さらに好まし
くは0.01〜1%程度が適当である。なお、皮膚疾患
治療剤に本発明のリパーゼ阻害剤を添加する場合、他の
有効成分や薬学的に許容される賦形剤、色素や香料等を
適宜組み合わせて用いることもできる。また、製品の形
態についても任意であり、例えば液状、粉末状、クリー
ム状等のいずれも可能である。
【0027】
【実施例】以下に、実施例等により本発明を詳しく説明
するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0028】製造例1:ナリンジンジヒドロカルコンの
調製 グレープフルーツの果皮10kgをホモジナイザーで粉
砕し、100Lの温水を加え、70℃で1時間抽出処理
を行った。次に抽出液をエバポレーターで濃縮し、該濃
縮液を4℃に冷蔵保存し、結晶を析出させた。この結晶
をろ別、減圧乾燥してフラバノン配糖体の1つであるナ
リンジンの粗結晶約50gを得た。次いで、ナリンジン
の粗結晶50gに10%水酸化ナトリウム溶液1Lと5
%パラジウムカーボン触媒5gを添加して、室温、水素
加圧下1MPaで1時間還元反応を行った。還元反応
後、反応液から触媒を除去し、反応液に塩酸を添加して
中和し、中和した液を4℃で冷蔵して結晶を析出させ
た。この結晶をろ別、減圧乾燥し、ナリンジンジヒドロ
カルコンの粗結晶約45gを得た。
【0029】製造例2:ナリンゲニンジヒドロカルコン
の調製 製造例1で得られたナリンジンジヒドロカルコンの粗結
晶45gに2M塩酸溶液1Lを添加して、80℃で2時
間加水分解反応を行った。加水分解反応後、反応液に水
酸化ナトリウムを添加して中和し、中和した液を4℃で
冷蔵して結晶を析出させた。この結晶をろ別、減圧乾燥
し、ナリンゲニンジヒドロカルコンの結晶約20gを得
た。
【0030】製造例3:ヘスペレチンジヒドロカルコン
グルコシドの調製 市販のヘスペリジンの結晶50gに10%水酸化ナトリ
ウム溶液1Lと5%パラジウムカーボン触媒3gを添加
して、室温、水素加圧下1MPaで1時間還元反応を行
った。還元反応後、反応液から触媒を除去し、反応液に
塩酸を添加して中和し、中和した液を吸着樹脂カラム
(1LのダイヤイオンHP20;三菱化学(株)製を詰
めたもの)に流した。3Lの水を流してカラム内を洗浄
後、25%エタノール5Lで溶出した。この溶出液をエ
バポレーターで濃縮し、凍結乾燥し、ヘスペリジンジヒ
ドロカルコンの粉末約45gを得た。ヘスペリジンジヒ
ドロカルコン45gに1M塩酸溶液1Lを添加して、8
0℃で1時間加水分解反応を行った。加水分解反応後、
反応液に水酸化ナトリウムを添加して中和し、中和した
液を吸着樹脂カラムに流した。3Lの水を流してカラム
内を洗浄後、30%エタノール5Lで溶出した。この溶
出液をエバポレーターで濃縮し、該濃縮液を4℃に冷蔵
保存し、結晶を析出させた。この結晶をろ別、減圧乾燥
してヘスペレチンジヒドロカルコングルコシドの結晶約
20gを得た。
【0031】実施例1:ブタ膵臓リパーゼ阻害活性の測
定 調製した化合物について、市販ブタ膵臓リパーゼ(シグ
マ社製)を用いて、リパーゼに対する阻害活性を下記の
方法で測定した。既存のリパーゼ阻害剤であるエピガロ
カテキンガレートと比較とした。
【0032】(リパーゼ阻害活性の測定方法)基質とし
て4−メチルウンベリフェリルオレート(4−MeUm
bO)を使用し、リパーゼにより遊離してくる4−メチ
ルウンベリフェロン(4−MeUmb)の蛍光を測定
し、リパーゼ阻害活性を評価した。0.1mM 4−M
eUmbO懸濁溶液を100μl、McIlvaine緩衝液
(pH7.4)を40μl、試料を溶解したジメチルス
ルフォキシド(DMSO)溶液を10μl、79μg/
mlブタ膵臓リパーゼ溶液を50μl添加し、37℃で
20分間反応させた。0.1M塩酸1mlを加え、酵素
反応を停止した後、0.1Mクエン酸ナトリウム2ml
添加し、pHを約4.3にした。遊離してきた4−Me
Umbの蛍光(励起波長を320nm、蛍光波長450
nm)を蛍光光度検出器で定量した。対照には試料DM
SO溶液の代わりにDMSOを添加した。また、4−M
eUmbO溶液に含まれる4−MeUmbの影響を除く
ため、ブランクには、リパーゼ溶液の代わりに水を添加
した。 阻害率(%)={(A−C)−(B−C)}/(A−
C)×100 但し、A:対照溶液の遊離4−MeUmb量、B:試料
溶液の遊離4−MeUmb量、C:ブランクの遊離4−
MeUmb量、阻害活性は、試料無添加の対照のリパー
ゼ活性を50%阻害するジヒドロカルコン化合物である
各試料の終濃度(IC50)ppmで示した。ブタ膵臓
リパーゼ阻害活性の結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】表2から明らかなように、ヘスペレチンジ
ヒドロカルコン、ナリンゲニンジヒドロカルコン、エリ
オジクチオールジヒドロカルコン及びイソサクラネチン
ジヒドロカルコンは、エピガロカテキンガレートよりも
ブタ膵臓リパーゼ阻害活性が優れており、脂質の体内吸
収抑制効果が期待できる。
【0035】実施例2:微生物由来リパーゼ阻害活性の
測定 実施例1においてブタ膵臓リパーゼ溶液を0.28μg
/ml微生物(Candida rugosa)由来リパーゼに変更し
た以外は同様に行って測定した。Candida rugosa由来リ
パーゼ阻害活性の結果を表3に示す。
【0036】
【表3】
【0037】表3から明らかなように、ヘスペレチンジ
ヒドロカルコン、ナリンゲニンジヒドロカルコン、エリ
オジクチオールジヒドロカルコン、イソサクラネチンジ
ヒドロカルコン、ヘスペリジンジヒドロカルコン、エリ
オシトリンジヒドロカルコン、ネオヘスペリジンジヒド
ロカルコン、ナリンジンジヒドロカルコン、ネオエリオ
シトリンジヒドロカルコン、ポンシリンジヒドロカルコ
ン、ヘスペレチンジヒドロカルコングルコシド及びイソ
サクラネチンジヒドロカルコングルコシドは、エピガロ
カテキンガレートよりも微生物由来リパーゼ阻害活性が
優れており、微生物等による脂質劣化抑制・皮脂分解抑
制効果が期待できる。
【0038】処方例1:オリーブ油の製造 オリーブ油1kgにヘスペレチンジヒドロカルコン2g
を溶解させたオリーブ油を製造した。
【0039】処方例2:バタークリームの製造 砂糖120g、乳糖100g、脱脂粉乳200g、ヘス
ペレチンジヒドロカルコン1g、水80gを混合し、こ
れを約60℃にて加熱溶解し、混合液を作成した。次い
で、該混合液にマーガリン500gとバニラエッセンス
1gを混合し、バニラ風味のバタークリームを製造し
た。
【0040】処方例3:ミルクティーの製造 生クリーム(脂肪分47%)21g、砂糖40g、乳化
剤1g、紅茶抽出物350g、水586.5g、ナリン
ゲニンジヒドロカルコン1.5gを混合して均質化し、
重曹を用いてpHを6.8に調製した後加熱殺菌を行
い、ミルクティーを製造した。
【0041】処方例4:タブレットの製造 ヘスペレチンジヒドロカルコン10g、乳糖68g、結
晶セルロース14g、カルボキシメチルセルロース4
g、ステアリン酸マグネシウム4gを均一に混合し、水
を加えて混練りした後、押し出し造粒基造粒機にて造粒
し、乾燥、整粒して、顆粒を調製した。次いで、単発式
打錠機にてタブレットを製造した。
【0042】処方例5:いわしすり身の製造 いわしの身250gをすり身にし、ショウガ10gのし
ぼり汁、赤みそ15g、小麦粉5g、ナリンゲニンジヒ
ドロカルコン5gを均一に混合して、いわしすり身を調
製した。
【0043】処方例6:ギョウザ用の具の製造 ブタ挽肉250gと白菜300g、ゆでタケノコ100
g、ネギ30g、ショウガ10gをそれぞれみじん切り
にしたもの、醤油15g、ごま油5g、ナリンゲニンジ
ヒドロカルコン10gを均一に混合し、ギョウザ用の具
を調製した。
【0044】処方例7:スキンクリームの製造 本発明に係るジヒドロカルコン化合物を有効成分とする
スキンクリームを表4に示した処方により作成した。す
なわち、A、Bの各成分を秤量し、それぞれを均一とな
るように加熱溶解した。なお、溶解物の温度は80℃と
した。次いで、A成分にB成分を撹拌しながら徐々に添
加して乳化した後、撹拌しながら冷却し、温度が50℃
以下になった時点でC成分を添加した。C成分を添加し
たのち、さらに温度を30℃まで冷却して製品とした。
【0045】
【表4】
【0046】
【発明の効果】本発明においてリパーゼ阻害剤の有効成
分として用いる特定のジヒドロカルコン化合物は、天然
物に由来するものであるため、人体に対する安全性が高
く、かつ、耐熱性、味質、水溶性に優れているため、飲
食品として日常的に摂取することにより、脂質の体内吸
収を抑制して、肥満や高脂血症の予防をすることができ
ると期待される。また、微生物リパーゼに起因する飲食
品、化粧品中の脂質の劣化を抑制することが期待され
る。さらに、皮膚常在菌産生リパーゼに起因する体臭、
皮膚疾患を抑制することが期待される。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 7/48 A61K 31/7032 31/7032 A61P 17/00 A61P 17/00 43/00 111 43/00 111 C12N 9/99 C12N 9/99 A23L 2/00 F Fターム(参考) 4B017 LC03 LK06 LL09 4B018 LB08 MD08 ME14 4C083 AA122 AC012 AC022 AC102 AC122 AC211 AC212 AC442 AC482 AD391 AD392 BB51 CC02 DD31 EE10 EE13 4C086 AA01 AA02 EA08 MA01 MA04 MA16 MA28 MA34 MA35 MA52 MA63 NA14 ZA89 ZC20 4C206 AA02 CB19 EA01 KA01 MA01 MA04 MA36 MA48 MA54 MA55 MA72 MA83 NA14 ZA89 ZC20

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、RおよびRは、それぞれ独立に水素原子、
    水酸基又はアルコキシ基を示し、Rは、水素原子又は
    糖残基を示す。)で表されるジヒドロカルコン化合物を
    含有してなるリパーゼ阻害剤。
  2. 【請求項2】 一般式(1)で表されるジヒドロカルコ
    ン化合物において、R及びRが、それぞれ独立に水
    素原子、水酸基又はメトキシ基であり、Rが、水素原
    子、グルコシド、ルチノシド又はネオヘスペリドシドで
    ある請求項1記載のリパーゼ阻害剤。
  3. 【請求項3】 一般式(1)で表されるジヒドロカルコ
    ン化合物が、ヘスペレチンジヒドロカルコン、ナリンゲ
    ニンジヒドロカルコン、エリオジクチオールジヒドロカ
    ルコン、イソサクラネチンジヒドロカルコン、ヘスペリ
    ジンジヒドロカルコン、エリオシトリンジヒドロカルコ
    ン、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、ナリンジンジ
    ヒドロカルコン、ネオエリオシトリンジヒドロカルコ
    ン、ポンシリンジヒドロカルコン、ヘスペレチンジヒド
    ロカルコングルコシド又はイソサクラネチンジヒドロカ
    ルコングルコシドである請求項1又は請求項2に記載の
    リパーゼ阻害剤。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のリパー
    ゼ阻害剤を含有する飲食品。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載のリパー
    ゼ阻害剤を含有する化粧品。
  6. 【請求項6】 請求項1〜3のいずれかに記載のリパー
    ゼ阻害剤を含有する皮膚疾患治療剤。
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