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JP2003226842A - 光触媒性コーティング剤 - Google Patents

光触媒性コーティング剤

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Publication number
JP2003226842A
JP2003226842A JP2002026142A JP2002026142A JP2003226842A JP 2003226842 A JP2003226842 A JP 2003226842A JP 2002026142 A JP2002026142 A JP 2002026142A JP 2002026142 A JP2002026142 A JP 2002026142A JP 2003226842 A JP2003226842 A JP 2003226842A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
titanium oxide
coating agent
photocatalytic coating
photocatalytic
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002026142A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Miyauchi
雅浩 宮内
Ayako Ikezawa
綾子 池澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toto Ltd filed Critical Toto Ltd
Priority to JP2002026142A priority Critical patent/JP2003226842A/ja
Publication of JP2003226842A publication Critical patent/JP2003226842A/ja
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  • Paints Or Removers (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 中性でも化学的安定性の高い光触媒性コーテ
ィング剤を提供する。室内においても実質的な防曇、防
汚性を発揮する光触媒性コーティング剤を提供する。 【解決手段】 酸化チタンを含む光触媒性コーティング
剤であって、前記酸化チタンには酸素欠陥が存在し、前
記光触媒性コーティング剤の分散媒が水系溶媒からなる
ことを特徴とする光触媒性コーティング剤。好ましく
は、前記光触媒性コーティング剤の分散媒のpHが5〜
9であることを特徴とする請求項1に記載の光触媒性コ
ーティング剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光触媒性コーティ
ング剤に関する。本発明は、鏡、レンズ、板ガラスその
他の基材の表面を高度に親水化することにより、基材の
曇りや水滴形成を防止する防曇技術に適用できる。本発
明は、また、建物や窓ガラスや機械装置や物品の表面を
高度に親水化する効果と表面に付着した有機物を分解す
る効果により、表面が汚れるのを防止し、または表面を
自己浄化(セルフクリーニング)し、若しくは容易に清
掃する技術にも適用できる。
【0002】
【従来の技術】本発明者らは、従来より光触媒の親水化
能力を利用した様々な用途を提案してきた。例えば、部
材表面が水との接触角に換算して10°以下の状態であ
れば、空気中の湿分や湯気が結露しても、凝縮水が個々
の水滴を形成せずに一様な水膜になる傾向が顕著にな
る。従って、表面に光散乱性の曇りを生じない傾向が顕
著になる。同様に、窓ガラス、車両用バックミラー、車
両用風防ガラス、眼鏡レンズ、ヘルメットのシールド等
が降雨や水しぶきを浴びた場合に、離散した目障りな水
滴が形成されずに、高度の視界と可視性を確保し、車両
や交通の安全性を保証し、種々の作業や活動の能率を向
上させる効果が飛躍的に向上する。
【0003】さらに、部材表面が水との接触角に換算し
て20°以下の状態であれば、都市煤塵、自動車等の排
気ガスに含有されるカーボンブラック等の燃焼生成物、
油脂、シーラント溶出成分等の疎水性汚染物質、及び無
機粘土質汚染物質双方が付着しにくく、付着しても降雨
や水洗により簡単に落とせる状態になる。
【0004】部材に対し前記の様な防曇や防汚の機能を
持たせるためには、部材に光触媒材料を固定化しなけれ
ばならない。一般的に光触媒として利用される酸化チタ
ンを用いる場合、酸化チタンを単独で部材に塗布しても
機械的な耐久性が得られない。例えば、特開平8-164334
に示されているように、酸化チタンを部材に固定化する
ために、バインダーとしてシリケートを用いる方法が報
告されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】酸化チタンの等電点に
おけるpHは6〜7程度のため、水やアルコール中で酸化チ
タン粒子を分散させて均一な酸化チタンゾルを得ようと
する場合、酸性ないしアルカリ性の溶媒を添加しなけれ
ばならない。更に、こうして得られた酸性ないしアルカ
リ性の酸化チタンゾルとバインダーを複合させる場合、
沈殿、凝集を防ぐために、バインダーとして酸化チタン
ゾルのpHに近いものを選定しなければならなかった。コ
ーティング剤としては、人体への危険性、基材への腐食
性等を考慮すると、液のpHは中性領域であることが望ま
しい。例えば、バインダーとして中性ないし弱酸性のシ
リコーンエマルジョンを用いた場合、酸化チタンゾルは
凝集、沈殿してしまい均一なコーティング剤を得ること
ができなかった。
【0006】酸化チタンを中性領域の水に分散させる方
法として、例えば、特開平9-227832に示されているよう
に、酸化チタンの表面にpH5以下又はpH9以上の無機
酸化物を被覆する方法が開示されている。しかしなが
ら、この方法では酸化チタンの表面を光触媒活性の無い
無機物で覆ってしまうため、酸化チタンの持つ酸化分解
力、親水化能力を低下させてしまう。
【0007】一方、光触媒コーティング剤を塗布した部
材を屋内の日常的な用途で利用しようとした場合、通常
期待できる光源は蛍光灯や白熱電球等の室内照明であ
り、その紫外線照度も10μW/cm2以下と非常に小さ
い。したがって、室内において実質的に防曇、防汚機能
を発揮するのは困難であった。
【0008】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、中性領域において化学的な安定性の高い光触
媒性コーティング剤を提供し得る。また、該光触媒性コ
ーティング剤は可視光応答性があるため、室内において
も実質的な防曇、防汚機能を発揮し得る。
【0009】
【課題を解決するための手段】酸化チタンを含む光触媒
性コーティング剤において、前記酸化チタンには酸素欠
陥が存在し、前記光触媒性コーティング剤の分散媒が水
系溶媒からなることを特徴とする光触媒性コーティング
剤を提供する。本発明の光触媒性コーティング剤はpH
5〜9中性領域の水系溶媒に安定して分散させることが
可能である。
【0010】酸化チタンに酸素欠陥を導入する作用効果
は今のところ明らかではないが、酸化チタン結晶中に酸
素欠陥が存在することによって、水中でのゼータ電位が
負に帯電する。その結果、等電点におけるpHは酸性側に
シフトし、pHとしては0〜5の範囲に収まる。つまり、前
記酸化チタンはpHが5よりも高い領域で負に帯電してお
り、酸化チタン粒子同士の電気反発力によって中性でも
分散しうる。したがって、前記酸化チタンは中性領域で
他のバインダーと複合しても沈殿、凝集すること無く均
一なコーティング剤を得ることができる。
【0011】前記酸素欠陥は酸化チタン結晶のごく表面
部に存在すれば、前記のゼータ電位の負側へのシフトが
達成される。つまり、酸化チタン結晶の全域にわたって
酸素欠陥を導入する必要性はない。酸素欠陥は酸化チタ
ンの表面から10nm以下の領域で存在していれば、ゼータ
電位の負側へのシフトが十分に達成できる。また、酸化
チタン結晶の全域にわたって酸素欠陥を導入しても、ゼ
ータ電位の負側へのシフトが達成できるのは言うまでも
ない。
【0012】酸素欠陥を導入することによって、可視光
応答性が発現する。本発明の光触媒コーティング剤は、
紫外線の少ない室内においても、防曇、防汚、セルフク
リーニング効果が発現する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明で使用できる酸化チタンの
結晶系はアナターゼ型、ルチル型、ブルッカイト型が好
適に使用できる。また、アモルファス状の酸化チタンを
用いても構わない。
【0014】本発明に係るコーティング剤の分散媒は、
pH5〜9の領域の水系溶媒を使用することができる。水
系溶媒としては、水道水、純水、中水等を好適に使用す
ることができ、前記水系溶媒中に炭酸イオンを含んでい
ても構わない。
【0015】酸化チタンに酸素欠陥を導入する方法とし
て、例えば、減圧環境での熱処理や、水素等の還元性ガ
ス中での熱処理、およびヘリウム、アルゴン等の不活性
ガス中での熱処理によって達成される。また、プラズマ
処理によって酸素欠陥を導入しても構わない。
【0016】酸化チタンに酸素欠陥を導入する方法とし
て、更に好ましくは、アンモニア、炭化水素、硫化水素
等の還元性ガス中で熱処理することで達成される。特
に、アンモニア気流中で熱処理した場合、表面のゼータ
電位は負側へシフトし、かつ光触媒の可視光応答性が高
い。また、本発明において、酸素欠陥は酸化チタンの表
面から10nm以下の領域で存在していれば、ゼータ電位の
負側へのシフトが十分に達成できるため、600℃以下の
比較的低温の熱処理でもゼータ電位の負側へのシフトの
効果は十分に得られる。
【0017】酸化チタンに酸素欠陥を導入する別の方法
として、酸素以外のアニオンを含む酸化チタン前駆体を
大気中で600℃以下で焼成することによっても達成され
る。酸素以外のアニオンの影響で、酸化チタンは完全に
酸化することなく、化学量論組成よりも酸素の少ない状
態になる。例えば、テトラメトキシチタン、テトラエト
キシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラn−
プロポキシチタン、テトラブトキシチタン、チタンキレ
ート、アセチルアセトンチタン、四塩化チタン、硫酸チ
タン、水酸化チタンからなる群より選択される少なくと
も一つの酸化チタン前駆体をアンモニア、硫酸、炭酸、
りん酸、ホウ酸、フッ酸からなる群より選択される少な
くとも一つの触媒で加水分解したものや、オキシ蓚酸チ
タンアンモニウム、硫酸チタンアンモニウム等を好適に
使用することができる。この際、酸化チタン前駆体の形
態は粉体でも薄膜でも構わない。
【0018】酸素欠陥を導入した酸化チタン表面の水中
でのゼータ電位は負側にシフトする。一般の酸化チタン
の等電点でのpHは6〜7程度であるが、前記酸素欠陥を導
入した酸化チタンの等電点でのpHは0〜5になる。このた
め、pH5〜14の水やアルコール中で表面が負に帯電して
いるため、粒子同士の電気的な反発力によって均一な分
散が可能となる。特に、本発明に係る酸化チタンは中性
で分散が可能である。中性で他のバインダーと混合して
も凝集や沈殿を起こすこと無く、均一に分散させること
ができる。
【0019】本発明の光触媒性コーティング剤に含まれ
るバインダーとして、シロキサン結合を有する物質を好
適に使用することができる。シロキサン結合を有する化
合物の表面には水との親和性の高いシラノール基が存在
しており、暗所における親水性の維持性の機能を持たせ
たり、強めたりする効果がある。前記シロキサン結合を
有する物質としては水ガラス等のアルカリシリケート、
コロイダルシリカ、アルミノシリケート化合物を使用す
ることもできる。アルミノシリケート化合物はシリケー
ト化合物のSiの一部をAlで置換した化合物であって、更
に電荷を補償するためにH+やLi+、Na+、K+、Rb+、Cs+
Fr+などのアルカリ金属イオンやBe2+、Mg2+、Ca2+、Sr
2+、Ba2+、Ra2+などのアルカリ土類金属イオンが含有さ
れていてもよい。前記シリケート結合を有する化合物の
Siの一部をAlで置換した物や、ゼオライトなどを使用す
ることができる。
【0020】前記シロキサン結合を有する物質として、
更に好ましい態様において、シリコーンエマルジョンを
用いることができる。シリコーンエマルジョンとして
は、メチルトリクロルシラン、メチルトリブロムシラ
ン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシ
ラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリt
−ブトキシシラン;エチルトリクロルシラン、エチルト
リブロムシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルト
リエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、
エチルトリt−ブトキシシラン;n−プロピルトリクロ
ルシラン、n−プロピルトリブロムシラン、n−プロピ
ルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラ
ン、n−プロピルトリイソプロポキシシラン、n−プロ
ピルトリt−ブトキシシラン;n−ヘキシルトリクロル
シラン、n−ヘキシルトリブロムシラン、n−ヘキシル
トリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラ
ン、n−ヘキシルトリイソプロポキシシラン、n−ヘキ
シルトリt−ブトキシシラン;n−デシルトリクロルシ
ラン、n−デシルトリブロムシラン、n−デシルトリメ
トキシシラン、n−デシルトリエトキシシラン、n−デ
シルトリイソプロポキシシラン、n−デシルトリt−ブ
トキシシラン;n−オクタデシルトリクロルシラン、n
−オクタデシルトリブロムシラン、n−オクタデシルト
リメトキシシラン、n−オクタデシルトリエトキシシラ
ン、n−オクタデシルトリイソプロポキシシラン、n−
オクタデシルトリt−ブトキシシラン;フェニルトリク
ロルシラン、フェニルトリブロムシラン、フェニルトリ
メトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニ
ルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリt−ブトキ
シシラン;テトラクロルシラン、テトラブロムシラン、
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ
ブトキシシラン、ジメトキシジエトキシシラン;ジメチ
ルジクロルシラン、ジメチルジブロムシラン、ジメチル
ジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン;ジフェ
ニルジクロルシラン、ジフェニルジブロムシラン、ジフ
ェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラ
ン;フェニルメチルジクロルシラン、フェニルメチルジ
ブロムシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェ
ニルメチルジエトキシシラン;トリクロルヒドロシラ
ン、トリブロムヒドロシラン、トリメトキシヒドロシラ
ン、トリエトキシヒドロシラン、トリイソプロポキシヒ
ドロシラン、トリt−ブトキシヒドロシラン;ビニルト
リクロルシラン、ビニルトリブロムシラン、ビニルトリ
メトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルト
リイソプロポキシシラン、ビニルトリt−ブトキシシラ
ン;トリフルオロプロピルトリクロルシラン、トリフル
オロプロピルトリブロムシラン、トリフルオロプロピル
トリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキ
シシラン、トリフルオロプロピルトリイソプロポキシシ
ラン、トリフルオロプロピルトリt−ブトキシシラン;
γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルトリイソプロポキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルトリt−ブトキシシラン;γ−メタアクリロキ
シプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタアクリロ
キシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタアクリ
ロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタアクリロ
キシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタアクリロキ
シプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−メタアクリ
ロキシプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−アミノプ
ロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメ
チルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ
−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリt−ブトキシシラン;γ−メルカプトプ
ロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルト
リメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキ
シシラン、γ−メルカプトプロピルトリイソプロポキシ
シラン、γ−メルカプトプロピルトリt−ブトキシシラ
ン;β−(3、4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリ
メトキシシラン、β−(3、4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチルトリエトキシシランの部分加水分解物、脱水
宿重合物を好適に使用することができる。
【0021】本発明の光触媒性コーティング剤に含まれ
るバインダーとして、フッ素樹脂エマルジョンを使用す
ることができる。フッ素樹脂エマルジョンを含む塗膜は
化学的安定性が高く、また、耐候性も高い。
【0022】前記フッ素樹脂エマルジョンとしては、例
えばポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデ
ン、ポリフッ化ビニル、ポリクロロトリフルオロエチレ
ン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレ
ンコポリマー、エチレン−テトラフルオロエチレンコポ
リマー、エチレン−クロロトリフルオロエチレンコポリ
マー、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキル
ビニルエーテルコポリマー、パーフルオロシクロポリマ
ー、ビニルエーテル−フルオロオレフィンコポリマー、
ビニルエステル−フルオロオレフィンコポリマー、テト
ラフルオロエチレン−ビニルエーテルコポリマー、クロ
ロトリフルオロエチレン−ビニルエーテルコポリマー、
テトラフルオロエチレンウレタン架橋体、テトラフルオ
ロエチレンエポキシ架橋体、テトラフルオロエチレンア
クリル架橋体、テトラフルオロエチレンメラミン架橋体
等フルオロ基を含有するポリマーのエマルジョン等から
選択される少なくとも一つが好適に利用できる。
【0023】本発明に係る酸化チタンは可視光応答性が
あるため、600nmまでの波長域の光を光触媒反応に使用
することができる。本発明の光触媒性コーティング剤を
塗布した部材は、蛍光灯や白熱電球等の室内照明からの
光照射で表面の水との接触角が5°以下まで高度に親水
化し、防曇、防汚、セルフクリーニング効果を発揮す
る。また、付着した有機物を分解する機能も高く、抗菌
機能も発揮する。また、本発明の光触媒性部材に対して
光強度の強い水銀ランプ、キセノンランプ、水銀−キセ
ノンランプ、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ等
からの光照射や、窓から入射する太陽光および太陽光の
散乱光によって光励起させた場合、前記の様な防曇、防
汚、セルフクリーニング、抗菌効果を発揮することは言
うまでもない。
【0024】
【実施例】実施例1 酸化チタンの粉末(ST01、石原産業)をアンモニアガス
気流中、600℃で3時間熱処理して窒素が導入された酸化
チタンを作製した。得られた粉末は淡黄色を有してお
り、酸化チタンがアンモニア雰囲気中で還元され、酸素
欠陥が生成されたことを示唆している。この粉末を固形
分濃度として20%で純水中に投入し、ZrO2ビーズミル
(ビーズ径:0.3mmΦ)によって48時間粉砕し、酸化チ
タンスラリーを得た。このスラリー0.1gを200gの10mmo
l/Lの塩化ナトリウム水溶液に滴下、混合した液のゼー
タ電位を電気泳動光散乱光度計(ELS-6000、大塚電子)
によって各種pHで測定した。pHの調節は10mmol/Lの塩酸
および水酸化ナトリウムを使用した。
【0025】ゼータ電位が0のpHが等電点である。この
結果、該酸化チタンの等電点におけるpHは2.8となっ
た。つまり、弱酸性〜アルカリ性において表面が負に帯
電しており、この領域のpHのバインダーとの複合が容易
になる。
【0026】実施例2 実施例1で得た酸化チタンスラリーを純水で希釈して、
pH6、固形分濃度を5wt%としてガラス基材にスピンコ
ート法で塗布、150℃で30分間乾燥処理をおこなった。
得られた薄膜において、実施例1で用いた電気泳動光散
乱光度計によって薄膜表面のゼータ電位をモニター粒子
法で測定した。モニター粒子は、ヒドロキシプロピルセ
ルロースでコーティングしたラテックス(粒径:520n
m、大塚電子)を用い、10mmol/Lの塩化ナトリウム水溶
液に一滴滴下した。pHの調節方法は実施例1と同様であ
る。
【0027】この結果、該酸化チタン薄膜の等電点にお
けるpHは3.5となった。
【0028】比較例1 市販の酸化チタンゾル(石原産業、STS01)のゼータ電
位を測定した。測定方法は実施例1と同様である。
【0029】この結果、市販の酸化チタンの等電点にお
けるpHは6.7となり、中性領域の水中において帯電量が
少ないため、中性領域での分散が困難であることが示唆
された。
【0030】実施例3 実施例2で得た酸化薄膜のアセトアルデヒドの分解活性
を評価した。800mLのガラスセル内に薄膜サンプルを設
置、セル内を合成空気で置換した後にアセトアルデヒド
を注入、暗所で2時間放置した後に光照射した場合のア
セトアルデヒドの濃度変化を測定した。アセトアルデヒ
ドの初期濃度を500ppmとした。アセトアルデヒドの濃度
および二酸化炭素の発生濃度をマルチガスモニタ(Inno
va社、1312)で測定した。光源はキセノンランプ(林時
計工業、LA-250Xe)を用い、紫外線カットフィルター
(東芝硝子、Y-43)を介して430nm以上の波長域の可視
光を照射した。
【0031】この結果、可視光の照射によって二酸化炭
素の発生が認められ、照射3日後には発生した二酸化炭
素の濃度が1000ppmとなり、アセトアルデヒドが二酸化
炭素まで完全に分解されることがあきらかになった。
【0032】
【発明の効果】各種シリコーンエマルジョンをバインダ
ーとした中性の光触媒性コーティング剤を提供し得る。
また、室内でも防曇、防汚機能を発揮する光触媒性コー
ティング剤を提供し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1に係る、pHとゼータ電位の
関係を示す図。
【図2】 本発明の実施例2に係る、pHとゼータ電位の
関係を示す図。
【図3】 本発明の比較例1に係る、pHとゼータ電位の
関係を示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 5/00 C09D 7/12 7/12 183/04 183/04 B01D 53/36 J G Fターム(参考) 4D048 AA19 AB03 BA07X BA41X BA46X EA01 4G069 AA03 AA08 BA04A BA04B BA22C BA48A BD06B BE32C BE34C CA17 CD10 DA06 ED02 ED04 FA01 FA03 FB23 FC05 4J038 AA011 CD001 CD101 CD121 CD131 DL031 DL071 DL081 DL091 HA216 HA441 HA451 HA461 KA08 MA08 MA10 NA05 NA06 PB05 PB08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化チタンを含む光触媒性コーティング
    剤であって、前記酸化チタンには酸素欠陥が存在し、前
    記光触媒性コーティング剤の分散媒が水系溶媒からなる
    ことを特徴とする光触媒性コーティング剤。
  2. 【請求項2】 前記光触媒性コーティング剤の分散媒の
    pHが5〜9であることを特徴とする請求項1に記載の光
    触媒性コーティング剤。
  3. 【請求項3】 前記酸素欠陥が酸化チタンの表面から10
    nm以下の領域に存在することを特徴とする請求項1ない
    し2に記載の光触媒性コーティング剤。
  4. 【請求項4】 前記光触媒性コーティング剤の酸化チタ
    ンを固定化するバインダーとしてシロキサン結合を有す
    る物質を使用することを特徴とする請求項1〜3に記載
    の光触媒性コーティング剤。
  5. 【請求項5】 前記シロキサン結合を有する物質がシリ
    コーンエマルジョンであることを特徴とする請求項4に
    記載の光触媒性コーティング剤。
  6. 【請求項6】 前記光触媒性コーティング剤の酸化チタ
    ンを固定化するバインダーとしてフッ素樹脂エマルジョ
    ンを使用することを特徴とする請求項1〜3に記載の光
    触媒性コーティング剤。
  7. 【請求項7】 前記酸化チタンが可視光の照射に応じて
    光触媒機能が発現することを特徴とする請求項1〜6に
    記載の光触媒性コーティング剤。
JP2002026142A 2002-02-01 2002-02-01 光触媒性コーティング剤 Pending JP2003226842A (ja)

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