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JP2003213129A - ポリイミドシリコーン系樹脂組成物 - Google Patents

ポリイミドシリコーン系樹脂組成物

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Publication number
JP2003213129A
JP2003213129A JP2002020103A JP2002020103A JP2003213129A JP 2003213129 A JP2003213129 A JP 2003213129A JP 2002020103 A JP2002020103 A JP 2002020103A JP 2002020103 A JP2002020103 A JP 2002020103A JP 2003213129 A JP2003213129 A JP 2003213129A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
resin composition
polyimide
bis
polyimide silicone
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002020103A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuhiro Ichiroku
信広 市六
Toshio Shiobara
利夫 塩原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP2002020103A priority Critical patent/JP2003213129A/ja
Publication of JP2003213129A publication Critical patent/JP2003213129A/ja
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】電極表面に腐食が生成しない電極保護用途に適
したポリイミドシリコーン系樹脂組成物を提供するこ
と。 【解決手段】(a)芳香族テトラカルボン酸化合物および
脂環式テトラカルボン酸化合物から選ばれるテトラカル
ボン酸化合物、芳香族ジアミン、およびジアミノシロキ
サンの反応生成物であるポリアミック酸、並びに該ポリ
アミック酸の閉環誘導体であるポリイミドシリコーンか
ら選ばれるポリマー、(b)溶媒、および(c)無機イオン交
換体を含有するポリイミドシリコーン系樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品の電極保
護用途に適したポリイミドシリコーン系樹脂組成物に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリイミドシリコーンは、電子部品用の
表面保護膜の形成材料や電子部品およびその他の耐熱部
品の層間絶縁材料として、電子・電気工業において広く
使用されている。ポリイミドシリコーンはコーティング
またはパターニングにより基材の表面を被覆するのに使
われ、ポリイミドの有する高接着性や高耐熱性とシリコ
ーンに由来する低弾性率とを兼ね備えた電子部品用材料
であるが、シリコーン構造を含まないポリイミドに比べ
て透湿率が高いため、電極とポリイミドシリコーン界面
に水分が到達し易く、イオン性の不純物が存在した場合
に、電極の腐食等が発生して、信頼性に問題を起こす場
合がある。
【0003】従来技術としては、特開平10-294319号公
報に、アンダーコートレジンとしてのポリイミドシリコ
ーン中にイオン交換樹脂またはキレート樹脂を配合する
ことにより、オーバーコートレジンであるエポキシ樹脂
層中の不純物イオンが捕捉され、半導体表面近傍にイオ
ンが偏析せず、高耐圧で低リーク電流を有する高耐圧ダ
イオードを安定に高歩留まりで生産できることが記載さ
れている。しかし、ポリイミド樹脂に期待される高温で
の耐熱試験条件下では、そのイオン交換樹脂やキレート
樹脂自体の分解が生じ、その後の耐湿試験において発生
したカチオン交換樹脂の-SO3H、-CH2SO3H、−COOH、-PO
3H2、-PO2H2、−OH、-AsO3H2等の基に由来するイオン
種、アニオン交換樹脂の1級から4級のアミン等に由来
するイオン種、また、キレート樹脂に由来する窒素、硫
黄、燐、砒素を含有するイオン種が電極表面に局在する
結果、電極の腐食がおきるという問題点があることが明
らかとなった。また、イオン交換樹脂は、ポリイミド樹
脂の製造の過程で用いられる溶媒により膨潤するため、
後工程における溶媒除去が不十分となり、その結果、樹
脂の機械的強度の低下や、電気的特性の劣化を生じるこ
とが明らかとなった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の課題
は、電極表面に腐食を生成せしめることのない電極保護
用途に適したポリイミドシリコーン系樹脂組成物を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、(a)芳香族テトラカルボン酸化合物および
脂環式テトラカルボン酸化合物から選ばれるテトラカル
ボン酸化合物、芳香族ジアミン、およびジアミノシロキ
サンの反応生成物であるポリアミック酸、並びに該ポリ
アミック酸の閉環誘導体であるポリイミドシリコーンか
ら選ばれるポリマー、(b)溶媒、および(c)無機イオン交
換体を含有するポリイミドシリコーン系樹脂組成物を提
供する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
【0007】[(a)ポリマー] [テトラカルボン酸化合物]本発明で使用される芳香族
テトラカルボン酸化合物および脂環式テトラカルボン酸
化合物から選ばれるテトラカルボン酸化合物には、テト
ラカルボン酸、およびその一無水物、二無水物、モノエ
ステル、ジエステル等の誘導体が含まれる(以下、「テ
トラカルボン酸成分」という)。具体例としては、好ま
しくはピロメリット酸二無水物、3,3',4,4'-ジフェニル
スルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'-ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3,3',4'-ビフェ
ニルテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'-ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物、1,3-ビス(3,4-ジカルボキ
シフェニル)-1,1,3,3,-テトラメチルジシロキサン二無
水物、3,3',4,4'-ジフェニルエーテルテトラカルボン酸
二無水物、3,3',4,4'-ジフェニルメタンテトラカルボン
酸二無水物、1,1-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)エ
タン二無水物、3,3',4,4'-(2,2-ジフェニルプロパン)テ
トラカルボン酸二無水物、3,3',4,4'-(2,2-ジフェニル
ヘキサフルオロプロパン)テトラカルボン酸二無水物、
2,3,6,7-ナフタリンテトラカルボン酸二無水物、1,4-ビ
ス(3,4-ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、ビ
ス[4-(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フェニル]メタン二
無水物、1,1-ビス[4-(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フ
ェニル]エタン二無水物、2,2-ビス[4-(3,4-ジカルボキ
シフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物、2,2-ビス[4
-(3,4-ジカルボキシフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオ
ロプロパン二無水物、シクロブタンテトラカルボン酸二
無水物、ビシクロ[2,2,2]オクト-7-エン-2,3,5,6-テト
ラカルボン酸二無水物などや、これらのテトラカルボン
酸二無水物に対応するテトラカルボン酸や、そのエステ
ル、ジエステルなどの反応性誘導体が例示され、これら
は1種単独でまたは2種以上を併用して用いられる。
【0008】[芳香族ジアミン]本発明で使用される芳
香族ジアミンとしては、好ましくは次のものが挙げら
れ、これらは1種単独でまたは2種以上を併用して用い
られる。
【0009】4,4'-ジアミノジフェニルメタン、o-,m
-,p-フェニレンジアミン、ビス[4-(3-アミノフェノキ
シ)フェニル]スルフォン、2,4-ジアミノトルエン、2,5-
ジアミノトルエン、2,4-ジアミノキシレン、3,6-ジアミ
ノジュレン、2,2'-ジメチル-4,4'-ジアミノビフェニ
ル、2,2'-ジアルキル-4,4'-ジアミノビフェニル、2,2'-
ジメトキシ-4,4'-ジアミノビフェニル、2,2'-ジエトキ
シ-4,4'-ジアミノビフェニル、4,4'-ジアミノジフェニ
ルエーテル、3,4'-ジアミノジフェニルエーテル、4,4'-
ジアミノジフェニルスルフォン、3,3'-ジアミノジフェ
ニルスルフォン、4,4'-ジアミノベンゾフェノン、3,3'-
ジアミノベンゾフェノン、1,3-ビス(3-アミノフェノキ
シ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼ
ン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4'-ビ
ス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4-(4-アミノ
フェノキシ)フェニル]スルフォン、2,2'-ビス[4-(4-ア
ミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2-ビス[4-(4-ア
ミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,
2-ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,
2-ビス[4-(3-アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオ
ロプロパン、2,2-ビス[4-(4-アミノ-2-トリフルオロメ
チルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,
2-ビス[4-(3-アミノ-5-トリフルオロメチルフェノキシ)
フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(4-アミノ
フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(3-アミノ
フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(3-アミノ
-4-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2-
ビス(3-アミノ-4-メチルフェニル)ヘキサフルオロプロ
パン、4,4'-ビス(4-アミノフェノキシ)オクタフルオロ
ビフェニル、2,2'-ビス(トリフルオロメチル)-4,4'-ジ
アミノビフェニル、3,5-ジアミノベンゾトリフルオリ
ド、2.5-ジアミノベンゾトリフルオリド、3,3'-ビス(ト
リフルオロメチル)-4,4'-ジアミノビフェニル、3,3'-ビ
ス(トリフルオロメチル)-5,5'-ジアミノビフェニル、4,
4'-ビス(4-アミノテトラフルオロフェノキシ)テトラフ
ルオロベンゼン、4,4'-ビス(4-アミノテトラフルオロフ
ェノキシ)オクタフルオロビフェニル、4,4'-ジアミノビ
ナフチル、4,4'-ジアミノベンズアニリド等。
【0010】[ジアミノシロキサン]本発明で使用され
るジアミノシロキサンの使用量は、上記芳香族ジアミン
とジアミノシロキサンとの合計モル数に対して1〜60モ
ル%、さらには10〜50モル%であることが好ましい。
【0011】ジアミノシロキサンとしては、好ましく
は、1,3-ビス(3-アミノプロピル)-1,1,3,3-テトラメチ
ルジシロキサン、1,3-ビス(3-アミノブチル)-1,1,3,3-
テトラメチルジシロキサン、ビス(4-アミノフェノキシ)
ジメチルシラン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)-1,1,
3,3-テトラメチルジシロキサン等、および下記一般式
(1):
【0012】
【化1】 H2N-Z-(SiR2O)-SiR2-Z-NH2 …(1) (式中、Zは独立に炭素原子数1〜8の、アルキレン
基、アリーレン基もしくはエーテル結合酸素原子を含ん
でもよいアルキレン・アリーレン基等の非置換または酸
素原子含有の2価炭化水素基であり、Rは、独立に、分
岐を有していてもよい炭素原子数1〜10、好ましくは炭
素原子数1〜8の、アルキル基、アリール基等の非置換
もしくはハロゲン置換の1価炭化水素基、または炭素原
子数1〜8のアルコキシ基であり、nは1〜100、好ま
しくは3〜60の整数である。)で表されるものが挙げら
れ、これらは1種単独でまたは2種以上を併用して用い
られる。
【0013】上記一般式(1)中、Zで表わされる非置
換または酸素原子含有の2価炭化水素基におけるアルキ
レン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プ
ロピレン基(トリメチレン基)、イソプロピレン基(メ
チルエチレン基)、ブチレン基(テトラメチレン基)、
イソブチレン基(メチルプロピレン基、エチルエチレン
基)、ヘキシレン基(ヘキサメチレン基)、オクチレン
基(オクタメチレン基)等が挙げられ、アリーレン基と
しては、o-,m-,p-フェニレン基、トリレン基等が
挙げられ、エーテル結合酸素原子を含んでもよいアルキ
レン・アリーレン基としては、
【0014】
【化2】
【0015】
【化3】
【0016】
【化4】 等が挙げられる。
【0017】また、Rで表される非置換またはハロゲン
置換の1価炭化水素基におけるアルキル基としては、例
えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチ
ル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オ
クチル基等が挙げられ、アリール基としては、フェニル
基、トリル基、キシリル基、エチルフェニル基、プロピ
ルフェニル基やF、Cl、Br等のハロゲン原子で置換され
たフェニル基等が挙げられる。また、アルコキシ基とし
ては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、
tert-ブトキシ基、ヘキシルオキシ基、シクロヘキシル
オキシ基、オクトキシ基等が挙げられる。
【0018】上記一般式(1)で表わされるジアミノシ
ロキサンの具体例としては、下記の化合物が挙げられ
る。
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】
【化7】
【0022】
【化8】
【0023】
【化9】 (nは、3〜60の整数)
【0024】
【化10】 (nは、3〜60の整数)
【0025】
【化11】
【0026】
【化12】
【0027】
【化13】
【0028】
【化14】
【0029】ジアミノシロキサンの使用量は、ポリアミ
ック酸またはその閉環誘導体であるポリイミドシリコー
ン中におけるジアミノシロキサンに基づく構造(即ち、
テトラカルボン酸化合物とジアミノシロキサンとの反応
によって生成するポリアミック酸またはそれを閉環した
ポリイミド単位)が、ポリアミック酸またはポリイミド
シリコーンを構成する全繰り返し単位中の1〜60モル%
となる量が好ましく、より好ましくは10〜50モル%とな
る量である。ジアミノシロキサンに基づく構造が1モル
%未満では可とう性の付与効果に乏しく、60モル%を越
えると透湿性が上昇して、耐熱性の低下が認められるた
め好ましくない。
【0030】[(b)溶媒](b)成分の溶媒としては、ポリ
アミック酸等の合成に当たって通常採用される溶解力の
大きい溶媒が採用される。好ましい溶媒としては、N-
メチルピロリドン;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジ
メチルアセトアミド等のアミド系溶媒;γ-ブチロラク
トン、α-メチル-γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクト
ン、δ-バレロラクトン、γ-カプロラクトン、ε-カプ
ロラクトンなどのラクトン類;エチレンカーボネート、
プロピレンカーボネートなどのカーボネート類;酢酸ブ
チル、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブ
アセテートなどのエステル類;ジブチルエーテル、ジエ
チレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリ
コールジメチルエーテルなどのエーテル類;メチルイソ
ブチルケトン、シクロヘキサノン、アセトフェノンなど
のケトン類;ブタノール、オクタノール、エチルセロソ
ルブなどのアルコール類;鎖状ないし環状のアミド系、
尿素系、スルフォキシド系、スルフォン系、炭化水素
系、ハロゲン系溶媒等が挙げられ、また、その使用量
は、ポリイミド系樹脂組成物の安定性に影響を及ぼさな
い範囲の量である。
【0031】[(c)無機イオン交換体]本発明で使用さ
れる無機イオン交換体としては、例えば次の様な化合物
が挙げられる。天然ゼオライト、合成ゼオライトなどの
アルミノケイ酸塩;酸化アルミニウム、酸化マグネシウ
ム等の金属酸化物;含水酸化チタン、含水酸化ビスマ
ス、含水酸化アンチモンなどの水酸化物または含水酸化
物;リン酸ジルコニウム、リン酸チタンなどの酸性塩;
ハイドロタルサイト類などの塩基性塩や複合含水酸化
物;モリブドリン酸アンモニウムなどのヘテロポリリン
酸類;またはヘキサシアノ鉄(III)塩やヘキサシアノ亜
鉛などを例示できるが、中でも、耐薬品性や耐湿条件化
でのイオン不純物の観点からみて、水酸化物または含水
酸化物がよく、含水酸化チタン、含水酸化ビスマス、含
水酸化アンチモンなどが好ましい。
【0032】無機イオン交換体のカチオンの交換能力が
Naイオン換算で0.1meq/g以上、および/またはア
ニオンの交換能力がClイオン換算で0.1meq/g以上
であることが好ましい。イオン交換能力が0.1meq/g
未満であると大量の添加が必要となるため、組成物の機
械的強度、可とう性等が低下することから好ましくな
い。また、上記各種の無機イオン交換体は1種単独でも
2種以上併用してもよい。
【0033】無機イオン交換体の使用量は、(a)成分の
ポリマー100重量部に対して0.5〜10重量部の範囲が好ま
しく、さらに好ましくは1〜10重量部である。少なすぎ
るとと不純物イオントラップ効果に乏しく、多すぎると
本組成物を製膜して得られる膜の機械的物性が低下して
好ましくない。
【0034】[ポリマーの合成方法、無機イオン体の配
合等](a)成分のポリアミック酸あるいは該ポリアミッ
ク酸の閉環誘導体であるポリイミドシリコーンの合成
は、ジアミン成分とテトラカルボン酸成分が実質的に当
モル量となるように反応器に仕込み、溶媒中で加熱して
反応させることにより行う。好ましくは、反応容器中に
ジアミン成分を溶媒に分散または溶解させ、テトラカル
ボン酸成分を溶媒に溶解または分散させて低温で滴下攪
拌後に加熱する。なお、無機イオン交換体は耐熱性であ
るため、その添加・配合はこの加熱反応を行う前後のい
ずれにおいて行っても差し支えない。
【0035】加熱反応温度条件としては、ポリアミック
酸を得る場合には、5〜100℃,1〜24時間である。ま
た、実質的に完全にイミド化したポリイミドシリコーン
を得る場合は、120〜200℃、より好ましくは、140〜180
℃の範囲で、1〜24時間程度加熱すればよい。120℃以
下では転化速度が遅く、200℃以上であっても良いが特
に利益はない。
【0036】好ましい実施態様としては、後記する実施
例の具体例の他に、前記一般式(1):
【0037】
【化15】 H2N-Z-(SiR2O)-SiR2-Z-NH2 …(1) (式中、Z、Rおよびnは、前記のとおりである。)で
表されるジアミノシロキサン10〜15モル%およびビス[4
-(4-アミノフェノキシ)フェニル]スルホン85〜90モル%
のジアミン成分とピロメリット酸二無水物50〜80モル%
およびベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物20〜50
モル%からなるテトラカルボン酸成分とを実質的に当モ
ル量で、樹脂固形分が30〜45重量%となる量のシクロヘ
キサノン、γ-ブチロラクトンまたはn-メチルピロリド
ン溶媒中で反応させ、実質的にイミド化が完結したポリ
イミドシリコーンを生成させること、そして、生成ポリ
マー100重量部に対して含ビスマス化合物、含アンチモ
ン化合物等の無機イオン交換体2〜10重量部を含有させ
ることである。
【0038】[コーティング膜]本発明のポリイミドシ
リコーン系樹脂組成物は、基材上にコーティングした
後、脱溶媒するのみで製膜することができる。脱溶媒の
条件としては、コーティング膜厚により異なるが、空気
あるいは窒素などの不活性雰囲気下で、オーブンあるい
はホットプレートを用いて40〜150℃で1〜150分間加熱
して行う。処理時間の全体に亘って一定の温度であって
も良く、徐々に昇温させながら行ってもよい。
【0039】また、(a)成分がポリアミック酸の場合や
イミド化が不十分なポリイミドシリコーンである場合
は、製膜後、焼成することにより、閉環反応により実質
的に完全にイミド化したポリイミドシリコーンとする。
焼成条件としては、膜厚により異なるが、オーブンある
いはホットプレートを用いて150〜400℃の温度範囲で、
10分〜5時間、好ましくは20分〜3時間である。こうし
て得られるポリイミドシリコーン系被膜の膜厚は、通常
5〜250μm、好ましくは5〜200μmであり、より好ま
しくは10〜100μmである。
【0040】基材としては、特に限定されないが、例え
ば、ポリイミド、BTレジンなどからなる有機基板;ア
ルミニウム、銅、シリコンもしくはこれらの合金または
ステンレス鋼等の金属;アルミナ、ガラス、ホウケイ酸
ガラス、石英、シルコニア、ムライト、窒化珪素などの
セラミックス、チタン酸バリウム、ニオブ酸リチウム、
ニオブ酸タンタル、ガリウム砒素、インジウム燐などの
半導体材料などを挙げることができる。また、これらの
表面にポリイミド、芳香族ポリアミド、ポリフェレン、
ポリキシリレン、ポリフェニレンオキサイド、ポリスル
ホン、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリベ
ンズイミダゾール、ポリキナゾリンジオン、ポリベンゾ
オキサジノンなどの耐熱性高分子化合物を被覆した基板
に対して本発明のポリイミドシリコーン系樹脂組成物を
コーティングしてもよい。
【0041】本発明のポリイミドシリコーン系樹脂組成
物の具体的な応用例としては、シリコンウェハ、ガリウ
ム砒素などからなる基板上のモノリシックIC、例えば
DRAM、SRAM、CPUなど、セラミック基板やガ
ラス基板上に形成されるハイブリッドIC、サーマルヘ
ッド、イメージセンサー、マルチチップ高密度実装基板
などのデバイス、TABテープ、フレキシブル基板、リ
ジッド配線板などの各種配線板などの層間絶縁膜または
表面保護、α線遮蔽を始め各種の目的を有する保護膜な
どへの適用を挙げることができる。
【0042】
【実施例】以下に実施例をもって本発明をより詳細に説
明するが、本発明はこれらに限られるものではない。
【0043】〔実施例1〕熱電対、攪拌装置、還流コン
デンサーを具えたガラス製4ツ口セパラブルフラスコに
ジアミン成分とテトラカルボン酸成分が当モル量となる
ように、3,3'4,4'-ジフェニルスルホンテトラカルボン
酸二無水物(DSDA)19.45g(テトラカルボン酸二
無水物成分とジアミン成分との合計を全体量(100モル
%)とした場合のモル%(以下、同様):25モル%)、
3,3',4,4'-(2,2-ジフェニルヘキサフルオロプロパン)
テトラカルボン酸二無水物(6FDA)24.11g(25モ
ル%)、下記式(2):
【0044】
【化16】 H2N-CH2CH2CH2-[Si(CH3)2O]9-Si(CH3)2-CH2CH2CH2-NH2 …(2) で表されるジアミノポリシロキサン(KF-8010(商品
名)、信越化学工業(株)製)36.55g(20モル%)、2,2-
ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(BA
PP)13.37g(15モル%)、および、4,4'-ジアミノジ
フェニルエーテル(ODA)6.52g(15モル%)を仕込
み、300gのシクロヘキサノンを加え180℃で4時間攪拌
した。これに、無機イオン交換体として、「IXE63
3」(商品名、東亜合成(株)製)(含水酸化アンチモン・
含水酸化ビスマス混合物、[イオン交換能力]カチオ
ン:1.1meq/g,アニオン:1.4meq/g)を10g添
加して、その後十分に攪拌した。このようにして、ポリ
イミドシリコーン系樹脂組成物を得た。次いで、高さ20
0μmのテフロン(登録商標)製わくを有するテフロン(登
録商標)板上に、上記ポリイミドシリコーン系樹脂組成
物を塗布し、150℃×1時間で加熱乾燥して膜を得て、
以下の測定・評価に供した。
【0045】[引っ張り強度測定]幅5mm、膜厚が平
均50μmのポリイミドシリコーン系樹脂組成物フィルム
を作成し、500±50mm/分で引張り、JIS K 625
1に準じて、破断強度を測定した。 [塩水噴霧後電気導通試験]15μmの線幅、15μmの線
間で面積が10mm×5mmのAlくし形電極を作成し、
その電極表面上にポリイミドシリコーン系樹脂組成物膜
を平均50μmの厚みで被覆した。ポリイミドシリコーン
系樹脂組成物被覆Alくし形電極上に1Nの塩化ナトリ
ウム溶液を1ml噴霧して、乾燥させた。このAlくし
形電極を85℃,湿度85%,無電圧印加条件下で導通試験
を行ない、Al電極の腐食により不通に至るまでの時間
を測定した。 [熱劣化後電気導通試験]上記と同様に作成したポリイ
ミドシリコーン系樹脂組成物被覆Alくし形電極を、25
0℃,100時間、乾燥機で加熱処理した。加熱処理後のA
lくし形電極を85℃,湿度85%,無電圧印加条件下で導
通試験を行ない、Al電極の腐食により不通に至るまで
の時間を測定した。上記測定結果を、表1に示す。
【0046】〔実施例2,3〕上記「IXE633」に
代えて、無機イオン交換体として、「IXE600」
(商品名、東亜合成(株)製)(含水酸化アンチモン・含水
酸化ビスマス混合物、[イオン交換能力]カチオン:1.
5meq/g,アニオン:2.0meq/g)、または「キョ
ウワード2200」(商品名、共和化学工業(株)製)(酸
化マグネシウム・酸化アルミニウム混合物、[イオン交
換能力]アニオン:6.7meq/g)(以下、「KW220
0」と略記する。)を用いた以外は、実施例1と同様に
して、ポリイミドシリコーン系樹脂組成物の調製、製膜
等および上記試験を行った。測定結果を、表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】〔実施例4−7〕イオン交換体を「IXE
633」に固定して、ジアミン成分、テトラカルボン酸
成分の配合量:重量部(および、モル%)を表2に示す
ように変更し(表2において、モル%を( )内に併記
した)、実施例1と同様にして、試験を行った。測定結
果を、表2に示す。
【0049】
【表2】
【0050】〔比較例1〕無機イオン交換体を使用しな
いこと以外は、実施例1と同様にして、ポリイミドシリ
コーン系樹脂組成物の調製、製膜等および上記試験を行
った。結果を表3に示す。(1,000時間未満でAl電極
の腐食が生じ、断線が発生した。)
【0051】〔比較例2〕無機イオン交換体に代えて、
カチオン交換樹脂「HCR-S」(商品名、DOWEX社
製)(カチオン交換能力:2.0meq/g)とアニオン交
換樹脂「SBR」(商品名、DOWEX社製)(アニオン
交換能力:1.4meq/g)とを等重量混合して用いた以
外は、実施例1と同様にして、ポリイミドシリコーン系
樹脂組成物の調製、製膜等および上記試験を行った。結
果を表3に示す。
【0052】〔比較例3〕無機イオン交換体に代えて、
キレート化合物「Arizalin Red」(商品名、アルドリッ
チ社製)を用いた以外は、実施例1と同様にして、ポリ
イミドシリコーン系樹脂組成物の調製、製膜等および上
記試験を行った。結果を表3に示す。
【0053】
【表3】
【0054】
【発明の効果】本発明のポリイミドシリコーン系樹脂組
成物は、添加剤として無機イオン交換体を配合すること
で、機械的強度が良好でポリイミドシリコーンと電極の
界面での腐食を防止でき、塩水噴霧後や熱劣化後の電気
試験においても電極表面に腐食が生成せず、電極保護用
途に適したものであるという優れた効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩原 利夫 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内 Fターム(参考) 4J002 CM041 DE076 DE096 DE126 DE136 DE146 DE286 DF026 DH046 DJ006 FD206 GQ00 GQ01 HA05 4M109 AA02 BA01 CA21 EA09 EA10 EC02 ED03 ED04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)芳香族テトラカルボン酸化合物および
    脂環式テトラカルボン酸化合物から選ばれるテトラカル
    ボン酸化合物、芳香族ジアミン、およびジアミノシロキ
    サンの反応生成物であるポリアミック酸、並びに該ポリ
    アミック酸の閉環誘導体であるポリイミドシリコーンか
    ら選ばれるポリマー、(b)溶媒、および(c)無機イオン交
    換体を含有するポリイミドシリコーン系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】前記ポリマー中の前記ジアミノシロキサン
    に基づく構造の含有量が1〜60モル%であることを特徴
    とする請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】前記無機イオン交換体のカチオン交換能力
    がNaイオン換算で0.1meq/g以上、および/または
    アニオン交換能力がClイオン換算で0.1meq/g以上
    であり、また、その配合量が、前記(a)成分のポリマー1
    00重量部に対して0.5〜10重量部であることを特徴とす
    る請求項1まはた2に記載の組成物。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006117710A (ja) * 2004-10-19 2006-05-11 Shin Etsu Chem Co Ltd ポリイミドシリコーン系樹脂組成物
JP2006199782A (ja) * 2005-01-19 2006-08-03 Shin Etsu Chem Co Ltd ポリイミドシリコーン系樹脂組成物
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DE112008001233T5 (de) 2007-05-07 2010-05-20 Mitsubishi Cable Industries, Ltd. Elektrotauchlackierungsmaterial und Elektrotauchlackierungsverfahren
KR101297940B1 (ko) 2006-06-06 2013-08-19 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 폴리이미드실리콘계 수지 조성물

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