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JP2003253090A - 樹脂分散液 - Google Patents

樹脂分散液

Info

Publication number
JP2003253090A
JP2003253090A JP2002059728A JP2002059728A JP2003253090A JP 2003253090 A JP2003253090 A JP 2003253090A JP 2002059728 A JP2002059728 A JP 2002059728A JP 2002059728 A JP2002059728 A JP 2002059728A JP 2003253090 A JP2003253090 A JP 2003253090A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
crystalline polyester
resin dispersion
polyester resin
epoxy resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002059728A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Inomata
敬司 猪股
Ryotaro Hayashi
良太郎 林
Hideki Masuda
秀樹 増田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kansai Paint Co Ltd filed Critical Kansai Paint Co Ltd
Priority to JP2002059728A priority Critical patent/JP2003253090A/ja
Publication of JP2003253090A publication Critical patent/JP2003253090A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 結晶性ポリエステル樹脂を用いた製造安定
性、貯蔵安定性及びロール塗装性に優れた樹脂分散液を
提供すること。 【解決手段】 有機溶剤(C)中にエポキシ樹脂(B)
が溶解されてなるエポキシ樹脂溶液中に結晶性ポリエス
テル樹脂(A)が分散されてなることを特徴とする樹脂
分散液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エポキシ樹脂溶液
中に結晶性ポリエステル樹脂が分散されてなる樹脂分散
液に関するものであり、該樹脂分散液を用いた缶被覆用
樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術およびその課題】従来、缶内面被覆用樹脂
として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂を含有するも
のが多く用いられてきた。しかしながら、近年、生産性
向上の目的から、先に金属平板に塗装し、得られた塗装
鋼板を缶状に加工する方法が多く用いられるようにな
り、塗装被膜には硬さと同時に加工性が要求されるよう
になってきた。
【0003】また、加工性の点からは、塩ビオルガノゾ
ル系塗料が優れているが、焼却時にダイオキシンを発生
させる可能性が指摘されている。
【0004】一般にエポキシ樹脂は硬さはあるものの加
工性に劣る欠点があり、エポキシ樹脂に代わるものとし
てポリエステル樹脂が検討されてきたが、缶内面用被膜
に要求される、硬度、密着性、防食性、風味保持性など
の厳しい塗膜性能を満足させることは容易ではなく、P
ET樹脂に代表されるような高結晶性ポリエステル樹脂
を使いこなすことが重要になってきた。
【0005】結晶性ポリエステル樹脂を利用する方法と
しては、ポリエステルフィルムを使用することが検討さ
れており、例えば、2軸延伸した熱可塑性フィルムを直
接、あるいは接着剤を介して、金属板に熱ラミネートす
る方法(例えば、特開昭56−10451号公報、特開
昭57−65463号公報等)や、熱可塑性樹脂をフィ
ルム状に加工してから金属板上にラミネートする方法に
替わり、樹脂を熱溶融させ、金属板上に直接押出しラミ
ネートする方法(例えば、特開昭51−17988号公
報)などが開示されており一部実用化されている。
【0006】しかしながら、フィルムを利用するために
は新たな設備投資を必要とし、かつ作業性も劣ることか
ら、このような結晶性ポリエステル樹脂を利用した塗料
の要望が強くなっている。
【0007】結晶性ポリエステル樹脂は一般に溶剤への
溶解性が低く、また、貯蔵中に結晶が析出してくるなど
の問題があり、結晶性ポリエステル樹脂をそのまま塗料
に応用するには、多くの問題があった。このような問題
を解決するため、非結晶性ポリエステル樹脂溶液中に結
晶性ポリエステル樹脂を分散状態で含有させる方法が特
開平4−164957号公報、特開2001−2341
15号公報などに開示されている。しかしながら、該方
法で使用される非結晶ポリエステル樹脂は、含有量が多
くなれば硬さ、香料収着性などの性能が低下し、含有量
が少なくなれば得られる樹脂分散液の貯蔵安定性が低下
するという問題がある。
【0008】本発明の目的は、樹脂分散液の貯蔵安定性
がよく、かつ該樹脂分散液を用いてなる缶被覆用樹脂組
成物から得られる皮膜の硬さ、香料収着性などに問題の
ない樹脂分散液を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成すべく鋭意研究を行った結果、エポキシ樹脂溶
液中に結晶性ポリエステル樹脂が分散されてなる樹脂分
散液により上記課題を解決できることを見出し、本発明
を完成するに至った。
【0010】かくして本発明は、有機溶剤(C)中にエ
ポキシ樹脂(B)が溶解されてなるエポキシ樹脂溶液中
に結晶性ポリエステル樹脂(A)が分散されてなること
を特徴とする樹脂分散液を提供するものである。
【0011】また、本発明は、上記樹脂分散液の製造方
法を提供するものである。
【0012】さらに、本発明は、上記樹脂分散液を用い
た缶内面被覆用樹脂組成物を提供するものである。
【0013】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の樹脂分散液は、有機溶剤
(C)中に結晶性ポリエステル樹脂(A)、エポキシ樹
脂(B)及び必要に応じてリン酸系化合物(D)を添加
し、加熱混合した後冷却することにより、結晶化して析
出する結晶性ポリエステル樹脂(A)が、エポキシ樹脂
(B)と必要に応じて添加されるリン酸系化合物(D)
の助けによって有機溶剤中に安定な微粒子として分散さ
れてなるものである。
【0015】結晶性ポリエステル樹脂(A) 樹脂分散液の(A)成分である結晶性ポリエステル樹脂
は、多塩基酸成分と多価アルコール成分とのエステル化
物からなるものである。
【0016】多塩基酸成分としては、例えば無水フタル
酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ無水フ
タル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、コハク酸、フマル
酸、アジピン酸、セバシン酸、無水マレイン酸、2,6
−ナフタレンジカルボン酸、1,6−ヘキサンジカルボ
ン酸などから選ばれる1種以上の二塩基酸及びこれらの
酸の低級アルキルエステル化物が主として用いられ、必
要に応じて安息香酸、クロトン酸、p−t−ブチル安息
香酸などの一塩基酸、無水トリメリット酸、メチルシク
ロヘキセントリカルボン酸、無水ピロメリット酸などの
3価以上の多塩基酸などが併用される。
【0017】多価アルコール成分としては、例えばエチ
レングリコール、ジエチレングリコール、プロピレング
リコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリ
コール、3−メチルペンタンジオール、1,4−ヘキサ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ブチルエチル
プロパンジオールなどの二価アルコールが主に用いら
れ、さらに必要に応じてグリセリン、トリメチロールエ
タン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール
などの3価以上の多価アルコールを併用することができ
る。これらの多価アルコールは単独で、あるいは2種以
上を混合して使用することができる。両成分のエステル
化又はエステル交換反応は、それ自体既知の方法によっ
て行うことができる。
【0018】結晶性ポリエステル樹脂は、上記原料の
内、酸成分としてテレフタル酸及び2,6−ナフタレン
ジカルボン酸を主に使用し、多価アルコール成分として
エチレングリコール及び1,4−ブタンジオールを主に
使用することにより得ることができるが、特にテレフタ
ル酸とエチレングリコールを主に用いたポリエチレンテ
レフタレート系樹脂が好適である。
【0019】本発明で使用する結晶性ポリエステル樹脂
は、融点が190℃〜260℃、好ましくは200℃〜
235℃、固有粘度(Intrinsic Viscosity)が0.5
5〜1.20、好ましくは0.60〜1.00の範囲内
が適している。ポリエステル樹脂の固有粘度は、分子量
の目安であり、固有粘度が低いと加工性が劣る傾向にあ
り、また、結晶性ポリエステル樹脂の融点が低いと皮膜
の収着性及びバリア性が低下し、融点が高過ぎると造膜
性が低下する。
【0020】なお、結晶性ポリエステル樹脂の融点は示
査走査型熱量計(島津製作所)を用いて行った。
【0021】結晶性ポリエステル樹脂の市販品として
は、例えばIFG8L、TG7N10(以上、カネボウ
合繊社製)、KF−511(三菱レイヨン社製)などが
挙げられる。
【0022】エポキシ樹脂(B) 樹脂分散液の(B)成分であるエポキシ樹脂としては、
例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型
エポキシ樹脂、これらのエポキシ樹脂中のエポキシ基又
は水酸基に各種変性剤が反応せしめられた変性エポキシ
樹脂などを挙げることができる。
【0023】上記ビスフェノール型エポキシ樹脂として
は、例えば、エピクロルヒドリンとビスフェノールと
を、必要に応じてアルカリ触媒などの触媒の存在下に高
分子量まで縮合させてなる樹脂、エピクロルヒドリンと
ビスフェノールとを、必要に応じてアルカリ触媒などの
触媒の存在下に縮合させて低分子量のエポキシ樹脂と
し、この低分子量エポキシ樹脂とビスフェノールとを重
付加反応させることにより得られる樹脂のいずれであっ
てもよい。
【0024】上記ビスフェノールとしては、例えば、ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)メタン[ビスフェノール
F]、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
[ビスフェノールA]、2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)ブタン[ビスフェノールB]、ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)−1,1−イソブタン、ビス(4−
ヒドロキシ−tert−ブチル−フェニル)−2,2−
プロパン、p−(4−ヒドロキシフェニル)フェノー
ル、オキシビス(4−ヒドロキシフェニル)、スルホニ
ルビス(4−ヒドロキシフェニル)、4,4´−ジヒド
ロキシベンゾフェノン、ビス(2−ヒドロキシナフチ
ル)メタンなどを挙げることができる。上記ビスフェノ
ール類は、1種で又は2種以上の混合物として使用する
ことができる。
【0025】ビスフェノール型エポキシ樹脂の市販品と
しては、例えば、エピコート1001、同1004、同
1007、同1009、同1010(以上、いずれもジ
ャパンエポキシレジン社製)、AER6097、同60
99(以上、いずれも旭化成エポキシ社製)、エポミッ
クR−309(三井化学社製)などを挙げることができ
る。
【0026】上記ノボラック型エポキシ樹脂としては、
例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾ
ールノボラック型エポキシ樹脂、分子内に多数のエポキ
シ基を有するフェノールグリオキザール型エポキシ樹脂
などを挙げることができる。ノボラック型エポキシ樹脂
の市販品としては、例えば、フェノールノボラック型と
して、エピコート152、同154(以上、いずれもジ
ャパンエポキシレジン社製)、EPPN−201(日本
化薬社製)、エポトートYDPN−638(東都化成社
製)などが挙げられ、クレゾールノボラック型として、
エピコート180S65、同180H65(以上、いず
れもジャパンエポキシレジン社製)、EOCN−102
S、同−103S、同−104S(以上、いずれも日本
化薬社製)、エポトートYDCN−701、同−70
2、同−703、同−704(以上、いずれも東都化成
社製)、ECN1273,ECN1280,ECN12
99(旭化成エポキシ社製)などが挙げられ、その他の
ノボラック型エポキシ樹脂として、エポトートZX−1
071T、同ZX−1015、同ZX−1247、同Y
DG−414S(以上、いずれも東都化成社製)などを
挙げることができる。
【0027】また、前記変性エポキシ樹脂としては、上
記ビスフェノール型エポキシ樹脂又はノボラック型エポ
キシ樹脂に、例えば、乾性油脂肪酸を反応させたエポキ
シエステル樹脂、アクリル酸又はメタクリル酸などを含
有する重合性不飽和モノマー成分を反応させたエポキシ
アクリレート樹脂、イソシアネート化合物を反応させた
ウレタン変性エポキシ樹脂、上記ビスフェノール型エポ
キシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂又は上記各種変性
エポキシ樹脂中のエポキシ基にアミン化合物を反応させ
て、アミノ基又は4級アンモニウム塩を導入してなるア
ミン変性エポキシ樹脂などを挙げることができる。
【0028】上記エポキシ樹脂の中でも、塗膜の密着
性、加工性などから、ビスフェノール型エポキシ樹脂及
びクレゾールノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
【0029】結晶性ポリエステル樹脂(A)とエポキシ
樹脂(B)との配合比率は、重量比で(A)/(B)=
65/35〜5/95、特に45/55〜10/90の
範囲内が、樹脂分散液から得られる皮膜の耐レトルト
性、耐食性などの点から好ましい。
【0030】有機溶剤(C) 本発明の樹脂分散液の製造に用いられる有機溶剤(C)
は上記エポキシ樹脂を溶解できるものであれば使用する
ことができるが、有機溶剤(C)中の50重量%以上
は、沸点が150℃〜220℃の水酸基を含有しない有
機溶剤であることが樹脂分散液の製造安定性の面から好
ましく、例えばN−メチル−2−ピロリドン、イソホロ
ン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、DBE(デュ
ポン社製、アジピン酸ジメチル、グルタール酸ジメチ
ル、コハク酸ジメチルの混合溶剤)等のエステル系溶剤
などが挙げられる。
【0031】リン酸系化合物(D) 本発明の樹脂分散液に必要に応じて用いられるリン酸系
化合物(D)は下記式(1)に示す構造を持つものであ
り、樹脂分散時に界面活性剤として作用し、分散粒子径
が細かくなるだけでなく、得られた樹脂分散液の粒子同
士の合一を妨げ、分散系を安定化させる働きを持つと考
えられる。
【0032】
【化2】
【0033】R、R及びRはそれぞれ同一又は異
なって炭素数6以上、好ましくは炭素数8以上の脂肪族
炭化水素又は炭素数6以上の芳香族炭化水素を表し、m
及びnは1以上の整数であって且つm+nが6以上の整
数である。
【0034】上記リン酸系化合物(D)としては、例え
ば2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、トリス
(2−エチルヘキシル)ホスフェート、トリス(ブトキ
シエチル)ホスフェート、トリフェニルホスフェート、
トリクレジルホスフェートなどが挙げられる。
【0035】リン酸系化合物(D)の配合量としては、
結晶性ポリエステル樹脂(A)とエポキシ樹脂(B)と
の合計固形分量100重量部に基いて0.1〜20重量
部、好ましくは1〜15重量部の範囲内が得られる樹脂
分散液の貯蔵安定性の観点から適している。
【0036】樹脂分散液の製造方法 結晶性ポリエステル樹脂(A)、エポキシ樹脂(B)及
び必要に応じてリン酸系化合物(D)を有機溶剤中に加
熱、溶解させた後、得られる溶液を冷却していくと結晶
性ポリエステル樹脂(A)が結晶化し、析出することに
より樹脂分散液を得ることができる。
【0037】一般にタンクなどで製造される場合におけ
る冷却は毎分0.1〜1℃程度のゆっくりしたものであ
るが、融点が高く、結晶性の高いポリエステル樹脂を用
いた場合、冷却速度が遅いほど析出した樹脂粒子の径が
大きくなり、分散液の安定性は低下する。その影響は樹
脂分散液又は該分散液を用いた被覆用組成物の貯蔵安定
性の低下として主に現れるが、貯蔵安定性がそれほど低
下しないものでも、ロール塗装のような強いシェアーが
かかると分散粒子同志の融着などが起こったり、通常の
ロール塗装機では塗れない程の高粘度になって、うまく
塗装できないという現象も現れる。樹脂分散液の安定性
は、特に結晶性ポリエステル樹脂(A)の昇温結晶開始
温度から結晶性ポリエステル樹脂(A)のガラス転移温
度までの冷却速度が大きく寄与しており、結晶性ポリエ
ステル樹脂(A)の昇温結晶開始温度以上の温度から結
晶性ポリエステル樹脂(A)のガラス転移温度以下の温
度までの冷却速度を2℃/分以上、好ましくは3〜10
℃/分で行うことにより貯蔵安定性及びロール塗装性の
良い樹脂分散液を得ることができる。
【0038】製造装置としては、樹脂を加熱、溶解する
装置と、溶液を急冷できる装置があればよい。
【0039】樹脂分散液の製造は、まず、溶剤中に結晶
性ポリエステル樹脂(A)及びエポキシ樹脂(B)が溶
解された高温、好ましくは結晶性ポリエステル樹脂
(A)の昇温結晶開始温度以上の温度の樹脂溶液を作成
する。
【0040】高温樹脂溶液の製造手順には特に制限はな
く、例えば 有機溶剤(C)とペレット状の結晶性ポリエステル樹
脂(A)を混合し、攪拌しながら加熱、溶解し、その後
エポキシ樹脂(B)を添加する方法。 有機溶剤(C)、エポキシ樹脂(B)及び結晶性ポリ
エステル樹脂(A)を混合した後、加温、溶解する方
法、 加温したエポキシ樹脂(B)を有機溶剤(D)に溶解
した溶液中に結晶性ポリエステル樹脂(A)を徐々に添
加する方法、 などがある。結晶性ポリエステル樹脂(A)の溶解は、
有機溶剤の中では必ずしも樹脂の融点温度まで上げる必
要はなく、樹脂の昇温結晶開始温度より高い温度であれ
ば作業性に問題のない範囲でできるだけ低い方が、熱に
よるポリエステル樹脂の分解を避けるためには好適であ
る。
【0041】結晶性ポリエステル樹脂(A)及びエポキ
シ樹脂(B)の溶解後はできるだけ速やかに本発明の冷
却条件に従って冷却する。同一装置(例えばタンク)内
で加熱、溶解及び冷却を全て行う場合には、冷却性能に
非常に優れた装置を用いるか、仕込み量を減らして上記
冷却条件に合うところを選択することが必要である。ま
た、冷却工程を加熱、溶解装置とは別にして急冷させる
方法を取ることもでき、例えば、あらかじめ冷却したタ
ンクや冷却装置付き管内に加熱、溶解した樹脂溶液を搬
入する方法などを挙げることができる。
【0042】さらに、有機溶剤(C)の一部を冷却に廻
し、冷却時に添加することで冷却の補助的手段として利
用することもできる。
【0043】結晶性ポリエステル樹脂(A)のガラス転
移温度以下の温度まで冷却したら、それ以後の冷却速度
に特に制限はない。
【0044】また、リン酸系化合物(D)は冷却後に添
加しても貯蔵安定性に効果は見られるが、冷却中又は冷
却前に添加する方が樹脂分散液の安定性におよぼす効果
は大きく、特に冷却前に添加することが好ましい。
【0045】上記のようにして得られた樹脂分散液は単
独で、もしくは他の有機樹脂、架橋剤、添加剤(硬化触
媒、潤滑性付与剤、消泡剤、レベリング剤、凝集防止剤
など)、顔料(有機顔料、無機顔料、光輝性顔料、体質
顔料、防錆顔料など)、有機溶剤など通常公知の被覆組
成物用原料と組み合わせることにより、硬度、加工性、
密着性、耐食性などに優れた被覆用組成物を得ることが
できるが、中でも缶内面被覆用として特に優れた性能を
発揮する。
【0046】缶内面被覆用樹脂組成物 本発明の樹脂分散液を用いて缶内面被覆用樹脂組成物を
作成する場合、樹脂分散液は単独で用いることもできる
が、レゾール型フェノール樹脂などの架橋剤と組み合わ
せることにより耐レトルト性、密着性、フレーバー性な
どがさらに向上する。
【0047】上記レゾール型フェノール樹脂としては、
フェノール成分とホルムアルデヒド類とを反応触媒の存
在下で加熱して縮合反応させてメチロール基を導入して
得られるメチロール化フェノール樹脂のメチロール基の
一部をアルコールでアルキルエーテル化してなるもので
ある。
【0048】レゾール型フェノール樹脂架橋剤の製造に
おいては、出発原料である上記フェノール成分として、
2官能性フェノール化合物、3官能性フェノール化合
物、4官能性以上のフェノール化合物などを使用するこ
とができる。
【0049】レゾール型フェノール樹脂架橋剤の製造に
用いられる2官能性フェノール化合物としては、o−ク
レゾール、p−クレゾール、p−tert−ブチルフェノー
ル、p−エチルフェノール、2,3−キシレノール、
2,5−キシレノールなどの2官能性フェノールなどを
挙げることができ、3官能性フェノール化合物として
は、フェノール、m−クレゾール、m−エチルフェノー
ル、3,5−キシレノール、m−メトキシフェノールな
どが挙げられ、4官能性フェノール化合物としては、ビ
スフェノールA、ビスフェノールFなどを挙げることが
できる。これらのフェノール化合物は1種で、又は2種
以上混合して使用することができる。
【0050】レゾール型フェノール樹脂の製造に用いら
れるホルムアルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、
パラホルムアルデヒド又はトリオキサンなどが挙げら
れ、1種で、又は2種以上混合して使用することができ
る。
【0051】メチロール化フェノール樹脂のメチロール
基の一部をアルキルエーテル化するのに用いられるアル
コールとしては、炭素原子数1〜8個、好ましくは1〜
4個の1価アルコールを好適に使用することができる。
好適な1価アルコールとしてはメタノール、エタノー
ル、n−プロパノール、n−ブタノール、イソブタノー
ルなどを挙げることができる。
【0052】レゾール型フェノール樹脂の配合量は、結
晶性ポリエステル樹脂(A)とエポキシ樹脂(B)との
合計固形分量100重量部に基いて1〜30重量部、好
ましくは5〜25重量部の範囲内が硬化性と加工性との
バランスの観点から適している。
【0053】上記被覆用組成物には硬化反応を促進する
ため酸触媒を必要に応じて添加することができる。例え
ば、パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホ
ン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタ
レンジスルホン酸、燐酸などの酸触媒又はこれらの酸の
アミン中和物などを具体例として挙げることができる。
なかでも上記スルホン酸化合物又はスルホン酸化合物の
アミン中和物が好適である。
【0054】酸触媒の配合量は、得られる塗膜の物性な
どの点から、酸量(例えば、スルホン酸化合物のアミン
中和物の場合は、この中和物からアミンを除去した残り
のスルホン酸化合物量)として結晶性ポリエステル樹脂
(A)とエポキシ樹脂(B)との合計固形分量100重
量部に基いて0.1〜5重量部、好ましくは0.5〜2
重量部の範囲内が適している。
【0055】上記被覆用組成物には、さらに必要に応じ
て、非結晶性ポリエステル樹脂、添加剤(潤滑性付与
剤、消泡剤、レベリング剤、凝集防止剤など)、顔料
(有機顔料、無機顔料、光輝性顔料、体質顔料、防錆顔
料など)、有機溶剤など通常公知の原料と組み合わせる
ことができる。
【0056】上記被覆用組成物は、平板状の金属板にロ
ールコーター、カーテンフローコーター等の公知の塗装
方法によって塗装し、焼き付けることによって缶内面用
として適した塗膜を形成することができる。塗布量とし
ては、乾燥塗布量で40〜180mg/100cm
好ましくは60〜150mg/100cmの範囲であ
ることが好ましい。塗膜の焼付け条件は、通常、金属板
の最高到達温度が、約190〜300℃の温度となる条
件で約15秒〜約30分間程度である。
【0057】上記缶の素材としては、例えば無処理鋼
板、錫メッキ鋼板、亜鉛メッキ鋼板、クロムメッキ鋼
板、リン酸塩処理鋼板、クロム酸塩処理鋼板、無処理ア
ルミニウム板、クロム酸塩処理アルミニウム板などの金
属素材を挙げることができる。
【0058】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明を
より具体的に説明する。なお、以下、「部」及び「%」
はいずれも重量基準によるものとする。
【0059】樹脂分散液の製造 実施例1 結晶性ポリエステル樹脂KF511(三菱レイヨン社
製、結晶性ポリエステル樹脂、Tg60℃、Tm[融点]
214℃、固有粘度0.78dl/g)9部及びDBE
(デュポン社製、アジピン酸ジメチル、グルタール酸ジ
メチル、コハク酸ジメチルの混合溶剤)12部と、N−
メチル−2ピロリドン12部を冷却管をつけた窒素ガス
置換した4つ口フラスコに仕込み、攪拌翼により攪拌し
ながらマントルヒーターで約200℃まで加温しKF5
11を完全に溶解した。次に加熱を止め、シクロヘキサ
ノン6部とソルベッソ100(エクソンモービル社製、
芳香族系炭化水素溶剤)15部と、ブチルデロソルブ1
5部を滴下した後、エピコート1010(ジャパンエポ
キシレジン社製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、数
平均分子量約5,500、エポキシ当量約4,000)
21部を仕込み完全に溶解するまで攪拌し160℃まで
冷却した。この溶液に2−エチルヘキシルジフェニルホ
スフェートを5部仕込み、冷却開始温度160℃から冷
却終了温度55℃まで5℃/分の速度で冷却し、メチル
イソブチルケトン5部及びメチルエチルケトン5部を仕
込み、固形分約33%、粒子径約5μm、の樹脂分散液
a1を得た。樹脂分散液は20℃で1ヶ月貯蔵しても沈
殿や増粘はみられず安定であった。
【0060】実施例2 結晶性ポリエステル樹脂KF511を9部及びN−メチ
ル−2ピロリドン24部を冷却管をつけた窒素ガス置換
した4つ口フラスコに仕込み、攪拌翼により攪拌しなが
らマントルヒーターで約200℃まで加温しKF511
を完全に溶解した。次に加熱を止め、シクロヘキサノン
6部、ソルベッソ100を15部、ブチルデロソルブ1
5部を滴下した後、エピコート1009(ジャパンエポ
キシレジン社製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、数
平均分子量約3,800、エポキシ当量約2,600)
21部を仕込み完全に溶解するまで攪拌し160℃まで
冷却した。この溶液に2−エチルヘキシルジフェニルホ
スフェートを5部仕込み、冷却開始温度160℃から冷
却終了温度55℃まで5℃/分の速度で冷却し、メチル
イソブチルケトン5部及びメチルエチルケトン5部を仕
込み、固形分約33%、粒子径約5μm、の樹脂分散液
a2を得た。樹脂分散液は20℃で1ヶ月貯蔵しても沈
殿や増粘はみられず安定であった。
【0061】実施例3 実施例2において、結晶性ポリエステル樹脂KF511
を9部の代わりに12部、エポコート1009を21部
の代わりにエピコート1007(ジャパンエポキシレジ
ン社製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、数平均分子
量約2,900、エポキシ当量約2,000)18部を
使用する以外は実施例2と同様にして、固形分約33
%、粒子径約5μmの樹脂分散液a3を得た。樹脂分散
液は20℃で1ヶ月貯蔵しても沈殿や増粘はみられず安
定であった。
【0062】実施例4 実施例2においてエピコート1009の替わりにエピコ
ート4010P(ジャパンエポキシレジン社製、ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、数平均分子量約5,50
0、エポキシ当量約4,400)を使用する以外は実施
例2と同様にして、固形分約33%、粒子径約5μmの
樹脂分散液a4を得た。樹脂分散液は20℃で1ヶ月貯
蔵しても沈殿や増粘はみられず安定であった。
【0063】実施例5 実施例2において、結晶性ポリエステル樹脂KF511
を12部の代わりに18部、エピコート1009を9部
の代わりにECN1299(旭化成エポキシ社製、オル
ソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、数平均分子量
約1,200、エポキシ当量約220)12部を使用す
る以外は実施例2と同様にして、固形分約33%、粒子
径約5μm、の樹脂分散液a5を得た。樹脂分散液は2
0℃で1ヶ月貯蔵しても沈殿や増粘はみられず安定であ
った。
【0064】実施例6 実施例2においてエピコート1009を21部の代わり
にエピコート1009を15部とECN1299を6部
と併用して使用する以外は実施例2と同様にして、固形
分約33%、粒子径約5μm、の樹脂分散液a6を得
た。樹脂分散液は20℃で1ヶ月貯蔵しても沈殿や増粘
はみられず安定であった。
【0065】実施例7 実施例2においてKF511の代わりにIFG8L(カ
ネボウ合繊社製結晶性ポリエステル、Tg72℃、Tm
[融点]226℃、固有粘度0.80dl/g)を使用す
る以外は実施例2と同様にして、固形分約33%、粒子
径約5μm、の樹脂分散液a7を得た。樹脂分散液は2
0℃で1ヶ月貯蔵しても沈殿や増粘はみられず安定であ
った。
【0066】実施例8 実施例2においてKF511の代わりにTG7N10
(カネボウ合繊社製結晶性ポリエステル、Tg79℃、
Tm[融点]230℃、固有粘度0.75dl/g)を使
用する以外は実施例2と同様にして、固形分約33%、
粒子径約5μm、の樹脂分散液a8を得た。樹脂分散液
は20℃で1ヶ月貯蔵しても沈殿や増粘はみられず安定
であった。
【0067】実施例9 実施例2において2−エチルヘキシルジフェニルホスフ
ェートの代わりにTOP(大八化学工業社製、トリス
(2−エチルヘキシル)ホスフェート)を使用する以外
は実施例2と同様にして、固形分約33%、粒子径約5
μm、の樹脂分散液a9を得た。樹脂分散液は20℃で
1ヶ月貯蔵しても沈殿や増粘はみられず安定であった。
【0068】比較例1 実施例2においてKF511を9部の代わりに21部、
エピコート1009を21部の代わりに9部を使用する
以外は実施例2と同様にして、固形分約33%、粒子径
約20μm、の樹脂分散液a10を得た。樹脂分散液は
20℃で1ヶ月貯蔵すると沈殿がみられた。
【0069】比較例2 実施例2においてKF511の代わりにGM925(東
洋紡績社製結晶性ポリエステル、Tg15℃、Tm[融
点]166℃、固有粘度0.75dl/g)を使用する
以外は実施例2と同様にして、固形分約33%、粒子径
約5μm、の樹脂分散液a11を得た。樹脂分散液は2
0℃で1ヶ月貯蔵しても沈殿や増粘はみられず安定であ
った。
【0070】比較例3 実施例2においてKF511の代わりにMA585(三
菱レイヨン社製結晶性ポリエステル、Tg69℃、Tm
[融点]255℃、固有粘度0.49dl/g)を使用す
る以外は実施例2と同様にして、固形分約33%、粒子
径約5μm、の樹脂分散液a12を得た。樹脂分散液は
20℃で1ヶ月貯蔵しても沈殿や増粘はみられず安定で
あった。
【0071】缶内面被覆用樹脂組成物の製造および評価 実施例10〜20、比較例4〜10 攪拌機を有する容器に後記表1に示す配合表に従って各
原料を配合し、各缶内面被覆用樹脂組成物を作成した。
【0072】上記各缶内面被覆用樹脂組成物について下
記試験方法に従ってロルコート適性(塗装性)を評価し
た。また、各缶内面被覆用樹脂組成物を、No.505
2アルミ板に乾燥塗膜重量が100cm当たり120
mgとなるようにバーコータ塗装し、20秒で、270
℃に達する条件で焼き付け乾燥させ各塗装板を作成し
た。
【0073】上記塗装板の作成方法で得た各塗装板につ
いて、塗面状態、付着性、加工性、香料収着性、耐レト
ルト性、耐腐食性について下記試験方法に従って評価し
た。試験結果を後記表1に示す。
【0074】試験方法 ロールコート適性;分散体組成物を、下記の条件を標準
として、リバースロールコータを用いNo.5052ア
ルミ板に塗装し、下記の基準によって評価した。 ・塗装条件:各ロールの周速比として、バックアップロ
ール/コーティングロール/ピックアップロール=1.
0/1.05/0.4 ・膜厚:乾燥塗膜重量が100cm当たり約120m
g ・焼付け:No.5052アルミ板が、20秒で、27
0℃に達する条件 ○:100cm当たり約120mgの膜厚に均一に塗
布できる。 △:膜厚が不均一となる。 ×:ロールコーターでは、未塗装部が生じ、全面を塗装
することが出来ない。
【0075】塗面状態;塗装板の塗面を目視観察し、下
記の基準によって評価した。 ○:塗面全面が滑らか。 △:塗面全面に僅かに凹凸がみられる。 ×:塗面全面に大きな凹凸がみられる。
【0076】ブロッキング性:各塗装金属板を5cm×
5cmの大きさに切り、塗装面に所定の紙(クレシア社
製 Kleenex Facial Tissues)
をかぶせ、60℃の雰囲気中、30Kg/cmで24
時間加圧した後取り出し、室温に戻してから紙をはが
し、その状態を評価した。 ○ :剥がすことができる △ :剥がせるが、塗膜に紙の繊維が残る × :剥がすことができない。
【0077】付着性;塗装板の塗膜にナイフを使用して
約1.5mmの幅で縦、横それぞれ11本の切り目をゴ
バン目に入れ、24mm幅のセロハン粘着テープを密着
させ、強く剥離した時のゴバン目部の塗膜を観察し、以
下の基準により評価した。 ○:剥離が認められない。 △:剥離が認められる。 ×:著しい剥離が認められる。
【0078】加工性;塗装板の下部に塗膜面を外側にし
て180度折曲げ部を設け、特殊ハゼ折り型デュポン衝
撃試験機を用いて、この折曲げ部に接触面が平らな重さ
1kgの鉄の錘を高さ50cmから落下させた時に生ず
る折曲げ部分の塗膜の亀裂の長さを測定し、以下の基準
で評価した。 ○:5mm未満。 △:5mm以上で10mm未満。 ×:10mm以上。
【0079】レトルト白化:塗装板をオートクレーブ
中、125℃の脱イオン水に35分間浸漬し引上げた
後、塗膜の白化状態を観察し以下の基準により評価し
た。 ○:塗膜に僅かな白化が認められる △:塗膜にかなりの白化が認められる ×:塗膜に著しい白化が認められる。
【0080】耐腐食性:塗装面が内面側となるようにし
て、缶の飲み口の付いた蓋と同様に、専用プレス機で直
径2インチのベーシックエンドに加工しさらにリベット
ホール加工、スコアー加工を施した缶蓋を作成した。こ
の蓋を、10%パインジュースを詰めた、内面が塗装さ
れた2ピース缶に巻締め、35℃で1ケ月間保存後、試
験塗面の腐食の状態を観察し、以下の基準により評価し
た。 ○:腐食が認められない。 △:腐食がかなり認められる。 ×:腐食が著しい。
【0081】香料収着性;脱イオン水中に、d−リモネ
ン溶液30mg/LをS−1170(三菱化学社製ショ
糖脂肪酸エステル)1g/Lで分散した液に塗装板を浸
漬し、35℃で1ヶ月貯蔵する。貯蔵後、塗膜に収着し
たd−リモネンを、20℃−1週間かけてジエチルエー
テルで抽出する。予めd−リモネン定量対する検量線を
作成したガスクロマトグラフィーにより、測定し、以下
の基準で評価した。 ○:塗膜重量120mg当たり0.6mg未満。 △:塗膜重量120mg当たり0.6mg以上1.6m
g未満。 ×:塗膜重量120mg当たり1.6mg以上。
【0082】
【表1】
【0083】
【表2】
【0084】表1における各註(*1)〜(*4)の原
料は以下の内容のものである。 (*1)ヒタノール3305N:日立化成社製、クレゾ
ール/p−tert−ブチルフェノール/ホルムアルデ
ヒド型フェノール樹脂溶液、固形分約42%。 (*2)バルカム29−101:BTL SPECIA
LTY RESINS社製、キシレノール/ホルムアル
デヒド型フェノール樹脂、固形分100%。 (*3)サイメル303:三井サイテック社製、メチル
化メラミン樹脂、固形分100%。 (*4)NACURE5925:キング・インダストリ
イズ社製、ドデシルベンゼンスルホン酸のアミン中和溶
液、有効成分25%。
【0085】
【発明の効果】本発明の樹脂分散液は、溶剤に溶解しな
い結晶性ポリエステル樹脂をエポキシ樹脂と必要に応じ
て特定のリン酸系化合物により有機溶剤中に均一に分散
させることができたものであり、得られた樹脂分散液の
貯蔵安定性も極めて優れている。また、該樹脂分散液を
用いた被覆用組成物は、ロール塗装作業性にも優れたも
のであり、金属素材に塗装して得られる被膜は、付着
性、加工性、香味収着性、耐レトルト性、耐腐食性など
に優れた性能を示すことから、特に缶内面被覆用樹脂組
成物として適したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 5/08 C09D 5/08 163/00 163/00 167/00 167/00 Fターム(参考) 4F070 AA46 AA47 AC55 AE07 CA11 CB11 4J002 CD00X CD04X CD06X CF00W CF04W EW046 GH00 GH01 4J038 DB061 DB062 DB071 DB072 DB451 DB452 DB471 DB472 DB481 DB482 DB491 DB492 DD061 DD062 DD072 JA32 JA53 JB27 JC24 KA06 MA13 MA15 PB04 PC02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機溶剤(C)中にエポキシ樹脂(B)
    が溶解されてなるエポキシ樹脂溶液中に結晶性ポリエス
    テル樹脂(A)が分散されてなることを特徴とする樹脂
    分散液。
  2. 【請求項2】 結晶性ポリエステル樹脂(A)の融点が
    190℃〜260℃の範囲内である請求項1に記載の樹
    脂分散液。
  3. 【請求項3】 結晶性ポリエステル樹脂(A)の固有粘
    度(Intrinsic Viscosity)が0.55〜1.20の範
    囲内である請求項1又は2に記載の樹脂分散液。
  4. 【請求項4】 結晶性ポリエステル樹脂(A)とエポキ
    シ樹脂(B)との重量比率が(A)/(B)=65/3
    5〜5/95の範囲内である請求項1〜3のいずれか一
    項に記載の樹脂分散液。
  5. 【請求項5】 樹脂分散液がさらに下記式(1)に示す
    リン酸系化合物(D)を結晶性ポリエステル樹脂(A)
    とエポキシ樹脂(B)との合計固形分量100重量部に
    基いて0.1〜20重量部の範囲内である請求項1〜4
    のいずれか一項に記載の樹脂分散液。 【化1】 、R及びRはそれぞれ同一又は異なって炭素数
    6以上の脂肪族もしくは芳香族炭化水素、又は−C
    2mOC2n+1を表し、m及びnは1以上の整数
    であって且つm+nが6以上の整数である。
  6. 【請求項6】 リン酸系化合物(D)が2−エチルヘキ
    シルジフェニルホスフェートである請求項5に記載の樹
    脂分散液。
  7. 【請求項7】 有機溶剤(C)中の50重量%以上が、
    沸点150℃〜220℃の水酸基を含有しない有機溶剤
    であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に
    記載の樹脂分散液。
  8. 【請求項8】 結晶性ポリエステル樹脂(A)、エポキ
    シ樹脂(B)及び必要に応じてリン酸系化合物(D)を
    有機溶剤(C)中に加熱、溶解させた後、該樹脂溶液を
    冷却することを特徴とする樹脂分散液の製造方法。
  9. 【請求項9】 樹脂溶液の冷却において、結晶性ポリエ
    ステル樹脂(A)の昇温結晶開始温度以上の温度から結
    晶性ポリエステル樹脂(A)のガラス転移温度以下の温
    度まで毎分2℃以上のスピードで急冷することを特徴と
    する請求項8に記載の樹脂分散液の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜7のいずれか一項に記載の
    樹脂分散液を含有することを特徴とする缶被覆用樹脂組
    成物。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007047631A (ja) * 2005-08-12 2007-02-22 Toyo Ink Mfg Co Ltd ブラックマトリックス用着色組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007047631A (ja) * 2005-08-12 2007-02-22 Toyo Ink Mfg Co Ltd ブラックマトリックス用着色組成物

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